JP2016088231A - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの振動がハンドルに伝達することを抑制することができる鞍乗型車両を提供する。【解決手段】鞍乗型車両100は、転舵機構1と、車体フレーム2と、単気筒エンジン3とを備える。車体フレーム2のメインフレーム22は、ヘッドパイプ21から後方に延び車幅方向の中央に少なくとも一部が配置される前後延伸部221と、前後延伸部221から下方に延びる上下延伸部222とを含む。エンジン3は、上下延伸部222及びダウンフレーム23に取り付けられる一方、前後延伸部221には取り付けられない。車体フレーム2の接続部材24は、前後延伸部221と接合され、その下端がエンジン3の上端よりも下方に位置するメインフレーム接合部241と、ダウンフレーム23と接合され、その後端が、車両側面視において、ダウンフレーム接合部241の下端を通り転舵軸に平行な直線よりも後方に位置するダウンフレーム接合部242とを含む。【選択図】図4
Description
本発明は、鞍乗型車両に関し、より詳しくは、車体フレームと、車体フレームに支持される単気筒エンジンとを備える車両に関する。
従来、車体フレームと、車体フレームに支持されるエンジンとを備える鞍乗型車両が知られている。このような車両の車体フレームとして、ヘッドパイプから1本のメインフレーム及び1本のダウンフレームが延びる構成を有するものがある。当該メインフレームは、一般に、ヘッドパイプから後方に延びる前後延伸部と、前後延伸部の後端から下方に延び、エンジンの後方に配置される上下延伸部とを含む。
例えば、特開2009−214625号公報には、前後延伸部及び上下延伸部を含むメインフレームと、ダウンフレームとを有する車体フレームを備える鞍乗型車両が開示されている。当該車両では、車体フレームの3つの部位でエンジンが支持される。具体的には、前後延伸部、上下延伸部、及びダウンフレーム各々に設けられたエンジン支持部によってエンジンが支持される。このため、車体フレームに曲げ荷重が加わった場合、エンジンによって車体フレームの変形が抑制される。すなわち、剛体のエンジンにより、車体フレームの剛性が高められている。
特開2009−214625号公報に開示されている車両は、パイプ部材及びガセット(接続部材)を備えている。パイプ部材及びガセットは、前後延伸部とダウンフレームとを連結する。パイプ部材により、前輪を後方に押す荷重が作用した際の車体フレームの剛性が高められる。
上述したように、特開2009−214625号公報に開示されている車両は、車体フレームの剛性が比較的高い。このため、当該車両は、エンジンの振動が車体フレーム及び転舵機構を介してハンドルに伝わりやすいという特徴を有する。また、一般に、エンジンの前端がハンドルの後端よりも前方に位置する車両では、エンジンとハンドルとの距離が近いため、ハンドルに伝達される振動が大きくなりやすい。ハンドルに伝達される振動は、ライダによって感知されやすいため、低減されることが好ましい。
ところで、鞍乗型車両に設けられるエンジンの種類の1つに単気筒エンジンがある。単気筒エンジンは、単一のシリンダ内を往復する1つのピストンを有する。単気筒エンジンでは、1つのピストンの往復動作が振動の発生源となる。単気筒エンジンは、上記ピストンと異なる位相の往復動作を行う他のピストンを有しない。よって、単気筒エンジンでは、ピストンの往復動作によって生じる振動が大きくなりやすい。
ピストンの往復動作によって発生する振動を緩和するための手段としてバランサが知られている。バランサは、バランサ軸と、バランサ軸に取り付けられるバランサウェイトとを有する。バランサは、ピストンの往復動作に応じてバランサウェイトをバランサ軸周りに回転させ、ピストンの往復動作に基づく慣性力と異なる位相の慣性力を発生させる。これにより、単気筒エンジンの振動が緩和される。
バランサウェイトは、単気筒エンジンの振動を緩和するのに十分な重量を有する。このため、単気筒エンジンにバランサを設けた場合、車両の重量は増加する。
一方、燃費向上等の観点から、車両の重量の低減への要求が高まっている。よって、単気筒エンジンからバランサを排除することも考えられる。しかしながら、単純に単気筒エンジンからバランサを排除すると、単気筒エンジンの振動が大きくなり、ハンドルに伝達される振動が増加してしまう。
本発明は、エンジンの振動がハンドルに伝達することを抑制することができる鞍乗型車両を提供することを課題とする。
実施の形態に係る鞍乗型車両は、車体フレームと、ハンドルを含み、転舵軸周りに回転可能なように車体フレームに支持される転舵機構と、転舵機構に支持される前輪と、前端がハンドルの後端よりも前方に位置するように配置される単気筒エンジンと、を備える。車体フレームは、転舵機構を支持するヘッドパイプと、ヘッドパイプに接続され、ヘッドパイプから後方に延びるとともに車幅方向の中央に少なくとも一部が配置される前後延伸部と、前後延伸部の後端から下方に延びる上下延伸部とを含むメインフレームと、ヘッドパイプと前後延伸部との接続部よりも下方でヘッドパイプに接続され、ヘッドパイプから下方に延びるダウンフレームと、メインフレームとダウンフレームとを接続する接続部材と、を有する。ダウンフレームの下端は、単気筒エンジンの下端よりも上方に位置する。単気筒エンジンは、上下延伸部及びダウンフレームに取り付けられる一方、前後延伸部には取り付けられていない。ダウンフレームは、車両側面視において、単気筒エンジンの前縁よりも前方に位置する部分に単気筒エンジンの取付部を有する。接続部材は、車両前後方向に延び、前後延伸部と接合されているメインフレーム接合部と、車両上下方向に延び、ダウンフレームと接合されているダウンフレーム接合部と、を含む。ダウンフレーム接合部の下端は、単気筒エンジンの上端よりも下方に位置する。メインフレーム接合部の後端は、車両側面視において、ダウンフレーム接合部の下端を通り転舵軸に平行な直線よりも後方に位置している。
従来の車両は、前後延伸部及び上下延伸部を含むメインフレームと、ダウンフレームとを有し、前後延伸部とダウンフレームとがパイプ部材によって連結されている。前後延伸部、上下延伸部、及びダウンフレーム各々にはエンジン支持部が設けられ、これら3箇所のエンジン支持部によって、バランサが設けられた単気筒エンジンが支持されている。
近年、燃費向上等の観点から、車両の重量の低減への要求が高まっている。よって、実施の形態に係る車両の提案者等は、まず、車両の重量を低減するため、単気筒エンジンからバランサを排除することを試みた。しかしながら、提案者等は、単気筒エンジンからバランサを排除するとハンドルに伝達される振動が大きくなるという課題に直面した。
そこで、実施の形態に係る車両の提案者等は、メインフレームが、車幅方向の中央に少なくとも一部が配置される前後延伸部を有していることに着目した。そして、提案者等は、前後延伸部のエンジン支持部を廃止することにより、車体フレームの弾性変形量を増加させることを試みた。すなわち、実施の形態に係る車両では、単気筒エンジンが前後延伸部には取り付けられていない。この構成によれば、前後延伸部にエンジン支持部を設ける構成と比較して、ハンドルに伝達される単気筒エンジンの振動を低減することができる。
ところが、前後延伸部のエンジン支持部を廃止したことにより、前輪を後方に押す荷重が作用した際のダウンフレームの強度が不足しやすくなることがわかった。実施の形態に係る車両の提案者等は、以下に述べるように、本来は車体フレームの剛性を確保する目的で設けられていたパイプ部材がダウンフレームの強度を不足させる一因になっていることを突き止めた。
上述した通り、従来、前後延伸部及びダウンフレームの双方がエンジン支持部を有し、パイプ部材によって前後延伸部とダウンフレームとが連結されていた。よって、前後延伸部及びダウンフレームの双方が高い剛性を有していた。しかしながら、前後延伸部のエンジン支持部を廃止すると前後延伸部の剛性は低下する。このため、前後延伸部は、前輪を後方に押す荷重が作用した際、弾性変形して応力を分散させることができる。一方、ダウンフレームは、エンジン支持部を有するため、前後延伸部と比べて高い剛性を有している。このため、前輪を後方に押す荷重が作用した際、ダウンフレームに応力が集中してしまう。
ダウンフレームの強度を高めるため、ダウンフレームにおいてパイプ部材との接続部の周囲を補強することが考えられる。しかしながら、ダウンフレームを補強した場合、車両の重量が増加する。
そこで、実施の形態に係る車両の提案者等は、ダウンフレームの強度の低下を抑制するため、車体フレームの剛性を向上させるために設けていたパイプ部材を敢えて廃止することを試みた。パイプ部材を廃止することにより、パイプ部材に起因するダウンフレームの強度の低下を抑制することができる。
一方、実施の形態に係る車両の提案者等は、前後延伸部及びダウンフレームに接続される接続部材を大きくした。すなわち、実施の形態に係る車両において、接続部材は、ダウンフレームと接合されているダウンフレーム接合部の下端が単気筒エンジンの上端よりも下方に位置するよう構成されている。また、接続部材は、前後延伸部と接合されているメインフレーム接合部の後端が、車両側面視において、ダウンフレーム接合部の下端を通り転舵軸と平行な直線よりも後方に位置するよう構成されている。
上記構成によれば、接続部材とダウンフレームとの接合部分を大きく確保することができる。よって、接続部材とダウンフレームとの接合部分に対する応力集中を緩和することができる。また、上記構成によれば、接続部材と前後延伸部との接合部分も大きく確保される。このため、ダウンフレームに加えられた荷重が前後延伸部に伝達されやすくなり、ダウンフレームにおける応力集中をさらに緩和することができる。結果として、ダウンフレームの強度の低下を抑制することができる。
実施の形態に係る車両では、従来の車両よりも接続部材が大きくなったため、接続部材の重量は増加する。しかしながら、当該車両では、前後延伸部にエンジンが取り付けられないため、従来のような前後延伸部のエンジン支持部が不要となった。また、当該車両には、前後延伸部とダウンフレームとを連結するパイプ部材も設けられていない。よって、ダウンフレームの強度を確保することができ、且つ車両全体としての重量を低減することもできる。
以上のように、実施の形態に係る車両によれば、エンジンの振動がハンドルに伝達することを抑制しつつ、ダウンフレームの強度低下の抑制及び車体の重量低減の双方を実現することができる。
上記車両は、車両側面視において、ダウンフレームの軸線と前後延伸部の軸線との交点からメインフレーム接合部の後端までの距離が、ダウンフレームの軸線と前後延伸部の軸線との交点からダウンフレーム接合部の下端までの距離よりも大きくなるよう構成されていてもよい。
上記構成によれば、接続部材と前後延伸部との接合部分の大きさをより確実に確保することができる。このため、前後延伸部に対し、ダウンフレームに加えられた荷重をさらに伝達しやすくなる。よって、ダウンフレームにおける応力集中が緩和され、ダウンフレームの強度の低下を抑制することができる。
上記車両は、ダウンフレーム接合部の上端が、ヘッドパイプの下端よりも上方に位置するよう構成することもできる。
上記構成によれば、接続部材とダウンフレームとの接合部分の大きさをより確実に確保することができる。このため、接続部材とダウンフレームとの接合部分に対する応力集中をさらに緩和することができる。その結果、ダウンフレームの強度の低下を抑制することができる。
上記車両において、メインフレーム接合部の前端は、ダウンフレーム接合部の下端を通り転舵軸に平行な直線と転舵軸との間の中心線と、前後延伸部の軸線との交点よりも前方に位置していてもよい。
上記構成によれば、接続部材と前後延伸部との接合部分の大きさがより確実に確保される。よって、ダウンフレームから前後延伸部に荷重が伝達されやすくなり、ダウンフレームにおける応力集中が緩和される。その結果、ダウンフレームの強度の低下を抑制することができる。
上記車両において、車体フレームは、単気筒エンジンを取り付けるための複数の取付孔を有することができる。複数の取付孔は、全て前後延伸部の下端よりも下方に配置されていてもよい。
上記構成では、前後延伸部には取付孔が設けられていない。このため、単気筒エンジンが前後延伸部に取り付けられない。よって、ハンドルに伝達される単気筒エンジンの振動を低減することができる。
複数の取付孔は、全てダウンフレーム及び上下延伸部に設けられていてもよい。
上記構成においても、前後延伸部に取付孔が設けられていないため、前後延伸部には単気筒エンジンが取り付けられない。よって、ハンドルに伝達される単気筒エンジンの振動を低減することができる。
以下、実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図中同一及び相当する構成については同一の符号を付し、同じ説明を繰り返さない。
図1は、実施の形態に係る鞍乗型車両100の左側面図である。本実施形態において前後方向、左右方向、及び上下方向という場合、鞍乗型車両100に乗車しているライダから見た前後方向、左右方向、及び上下方向を意味する。左右方向は、車幅方向とも称する。各図において、矢印Fは前方を示し、矢印Bは後方を示す。各図において、矢印Lは左方を示し、矢印Rは右方を示す。各図において、矢印Uは上方を示し、矢印Dは下方を示す。
本実施形態において、ある部材が上方若しくは下方、又は上下方向に延びるという場合、当該部材の上下方向の長さが前後方向の長さ及び左右方向の長さよりも長いことをいう。すなわち、上方及び下方、並びに上下方向に延びる部材には、上下方向に平行な部材だけでなく、上下方向に対して傾斜している部材や、上下方向に対して湾曲している部材等も含まれる。
本実施形態において、ある部材が前方若しくは後方、又は前後方向に延びるという場合、当該部材の前後方向の長さが上下方向の長さ及び左右方向の長さよりも長いことをいう。すなわち、前方及び後方、並びに前後方向に延びる部材には、前後方向に平行な部材だけでなく、前後方向に対して傾斜している部材や、前後方向に対して湾曲している部材等も含まれる。
本実施形態において、ある部材が左方若しくは右方、又は左右方向に延びるという場合、当該部材の左右方向の長さが上下方向の長さ及び前後方向の長さよりも長いことをいう。すなわち、左方及びは右方、並びに左右方向に延びる部材には、左右方向に平行な部材だけでなく、左右方向に対して傾斜している部材や、左右方向に対して湾曲している部材等も含まれる。
本実施形態において、上下方向に延びるものは、上下方向と平行に延びるものだけを示すものでなく、上下方向に対して±45°の範囲で傾斜している方向に延びるものを含む。前後方向及び左右方向よりも上下方向に近い方向に延びるものは、上下方向に延びるものに含まれる。
同様に、前後方向に延びるものは、前後方向と平行に延びるものだけを示すものでなく、前後方向に対して±45°の範囲で傾斜している方向に延びるものも含む。左右方向及び上下方向よりも前後方向に近い方向に延びるものは、前後方向に延びるものに含まれる。
さらに、左右方向に延びるものは、左右方向と平行に延びるものだけを示すものでなく、左右方向に対して±45°の範囲で傾斜している方向に延びるものも含む。前後方向及び上下方向よりも左右方向に近い方向に延びるものは、左右方向に延びるものに含まれる。
<全体構成>
図1に示すように、鞍乗型車両100は、車両本体10と、前輪20と、後輪30とを備える。前輪20は、車両本体10の前部に設けられる。後輪30は、車両本体10の後部に設けられる。
図1に示すように、鞍乗型車両100は、車両本体10と、前輪20と、後輪30とを備える。前輪20は、車両本体10の前部に設けられる。後輪30は、車両本体10の後部に設けられる。
<車両本体の構成>
車両本体10は、転舵機構1と、車体フレーム2と、単気筒エンジン3と、シート4とを備える。
車両本体10は、転舵機構1と、車体フレーム2と、単気筒エンジン3と、シート4とを備える。
[転舵機構]
転舵機構1は、ハンドル11を含む。転舵機構1は、転舵軸周りに回転可能なように車体フレーム2に支持される。転舵機構1は、前輪20を支持する。転舵機構1は、ハンドル11の動作に応じて前輪20を転舵する。
転舵機構1は、ハンドル11を含む。転舵機構1は、転舵軸周りに回転可能なように車体フレーム2に支持される。転舵機構1は、前輪20を支持する。転舵機構1は、ハンドル11の動作に応じて前輪20を転舵する。
転舵機構1は、アッパーブラケット12と、アンダーブラケット13と、2つの緩衝装置14と、ステアリングシャフト(図示略)とを有する。
アンダーブラケット13は、アッパーブラケット12の下方に配置される。アッパーブラケット12には、ハンドル11が取り付けられている。
ステアリングシャフトは、アッパーブラケット12とアンダーブラケット13との間で上下方向に延びている。ステアリングシャフトは、アッパーブラケット12及びアンダーブラケット13に取り付けられる。
2つの緩衝装置14は、ステアリングシャフトの左右に配置されている。各緩衝装置14は、アッパーブラケット12及びアンダーブラケット13に取り付けられる。各緩衝装置14は、アッパーブラケット12から、アンダーブラケット13よりも下方に延びている。各緩衝装置14は、下端において前輪20を支持している。
[車体フレーム]
図2及び図3は、それぞれ、車体フレーム2の正面斜視図及び背面斜視図である。図4は、車体フレーム2の前部の左側面図である。
図2及び図3は、それぞれ、車体フレーム2の正面斜視図及び背面斜視図である。図4は、車体フレーム2の前部の左側面図である。
図2及び図3に示すように、車体フレーム2は、ヘッドパイプ21と、メインフレーム22と、ダウンフレーム23と、接続部材24とを有する。車体フレーム2は、さらに、左シートフレーム25Lと、右シートフレーム25Rと、左リアフレーム26Lと、右リアフレーム26Rと有している。
(ヘッドパイプ)
ヘッドパイプ21は、車体フレーム2の前部に配置される。ヘッドパイプ21は、上下方向に延びている。より詳しくは、ヘッドパイプ21は、上下方向に対して傾斜し、上端部が下端部よりも後方に位置している。
ヘッドパイプ21は、車体フレーム2の前部に配置される。ヘッドパイプ21は、上下方向に延びている。より詳しくは、ヘッドパイプ21は、上下方向に対して傾斜し、上端部が下端部よりも後方に位置している。
ヘッドパイプ21には、転舵機構1(図1)のステアリングシャフトが挿入される。ステアリングシャフトは、ヘッドパイプ21内で中心軸周りに回転する。ステアリングシャフトの中心軸は、転舵機構1の転舵軸に該当する。つまり、ヘッドパイプ21は、転舵軸周りに回転可能なように転舵機構1を支持している。
(メインフレーム)
図2及び図3に示すように、メインフレーム22は、ヘッドパイプ21に接続された1本のフレームである。メインフレーム22は、車幅方向の中央に配置されている。車両側面視において、メインフレーム22は概略L字状をなす。メインフレーム22は、前後延伸部221と、上下延伸部222とを含む。
図2及び図3に示すように、メインフレーム22は、ヘッドパイプ21に接続された1本のフレームである。メインフレーム22は、車幅方向の中央に配置されている。車両側面視において、メインフレーム22は概略L字状をなす。メインフレーム22は、前後延伸部221と、上下延伸部222とを含む。
前後延伸部221は、車幅方向の中央に配置されている。前後延伸部221は、ヘッドパイプ21に接続されている。前後延伸部221の前端部は、例えば溶接等により、ヘッドパイプ21の後部に接続される。
前後延伸部221は、ヘッドパイプ21から後方に延びている。本実施形態では、前後延伸部221は、ヘッドパイプ21から後方且つ下方に延びている。すなわち、前後延伸部221は、後端が前端よりも下方に位置するように前後方向に対して傾斜している。
上下延伸部222は、前後延伸部221と同様、車幅方向の中央に配置されている。上下延伸部222は、前後延伸部221と一体的に形成されている。上下延伸部222は、前後延伸部221の後端から下方に延びている。
上下延伸部222は、単気筒エンジン3を取り付けるための取付部2221を含む。取付部2221は、上下延伸部222の下部に配置されている。取付部2221は、左プレート2222と、右プレート2223とを含む。左プレート2222及び右プレート2223は、略同一形状を有する。右プレート2223は、左プレート2222よりも右方に配置され、左プレート2222と対向している。
上下延伸部222は、単気筒エンジン3を取り付けるための複数の取付孔223を有する。各取付孔223は、ボルト等の締結部材を挿入するための貫通孔である。各取付孔223は、前後延伸部221の下端よりも下方に配置される。図4に示すように、前後延伸部221の下端とは、車両側面視において、ヘッドパイプ21から後方に延びるメインフレーム22の下縁224が下方へと方向を変える変曲点225を意味する。
図2及び図3に示すように、複数の取付孔223は、上下延伸部222の取付部2221に設けられている。各取付孔223は、取付部2221において、左プレート2222及び右プレート2223各々の前端部に設けられている。図2に示すように、左プレート2222の前端部において、2つの取付孔223が上下に配置されている。図3に示すように、右プレート2223の前端部において、2つの取付孔223が上下に配置されている。
(ダウンフレーム)
ダウンフレーム23は、ヘッドパイプ21と前後延伸部221との接続部よりも下方において、ヘッドパイプ21に接続されている。ダウンフレームの上端部は、例えば溶接等により、ヘッドパイプ21の後部に接続される。
ダウンフレーム23は、ヘッドパイプ21と前後延伸部221との接続部よりも下方において、ヘッドパイプ21に接続されている。ダウンフレームの上端部は、例えば溶接等により、ヘッドパイプ21の後部に接続される。
ダウンフレーム23は、ヘッドパイプ21から下方に延びている。本実施形態では、ダウンフレーム23は、下端が上端よりも後方に位置するように上下方向に対して傾斜している。
ダウンフレーム23は、単気筒エンジン3の取付部である複数の取付孔231を有する。各取付孔231は、ボルト等の締結部材を挿入するための貫通孔である。各取付孔231は、前後延伸部221の下端よりも下方に配置される。車両側面視において、各取付孔231は、単気筒エンジン3の前縁よりも前方に配置される。
具体的には、複数の取付孔231は、ダウンフレーム23の下部に設けられている。取付孔231は、ダウンフレーム23の左側面及び右側面各々に設けられている。図2に示すように、ダウンフレーム23の下部の左側面において、2つの取付孔231が上下に配置されている。図3に示すように、ダウンフレーム23の下部の右側面において、2つの取付孔231が上下に配置されている。
本実施形態において、ダウンフレーム23が有する単気筒エンジン3の取付部は、ダウンフレーム23自体に設けられた取付部であり、ダウンフレーム23と別の部材の一部及び全部を含まない。後述する通り、単気筒エンジン3は、ブラケット27を介してダウンフレーム23に取り付けられるが、ブラケット27はダウンフレーム23と別の部材であり、ダウンフレーム23の一部ではないため、ブラケット27及びブラケット27が有する貫通孔271,272は、ダウンフレーム23が有する単気筒エンジン3の取付部には該当しない。一方、各取付孔231は、ダウンフレーム23自体に形成されているため、ダウンフレーム23が有する単気筒エンジン3の取付部である。
(接続部材)
図2及び図3に示すように、本実施形態の車体フレーム2は、2つの接続部材24を有する。具体的には、メインフレーム22の左側面及びダウンフレーム23の左側面に一の接続部材24が設けられ、メインフレーム22の右側面及びダウンフレーム23の右側面に他の接続部材24が設けられている。各接続部材24は、メインフレーム22と、ダウンフレーム23とを接続する。各接続部材24はプレート状をなす。
図2及び図3に示すように、本実施形態の車体フレーム2は、2つの接続部材24を有する。具体的には、メインフレーム22の左側面及びダウンフレーム23の左側面に一の接続部材24が設けられ、メインフレーム22の右側面及びダウンフレーム23の右側面に他の接続部材24が設けられている。各接続部材24は、メインフレーム22と、ダウンフレーム23とを接続する。各接続部材24はプレート状をなす。
図4に示すように、各接続部材24は、メインフレーム接合部241と、ダウンフレーム接合部242とを有する。メインフレーム接合部241は、接続部材24のうち、メインフレーム22の前後延伸部221と接合された部分である。ダウンフレーム接合部242は、接続部材24のうち、ダウンフレーム23と接合された部分である。各接続部材24は、例えば溶接等により、前後延伸部221及びダウンフレーム23と接合される。
メインフレーム接合部241は、車両前後方向に延びている。メインフレーム接合部241は、前後延伸部221に沿って延びている。図4の例では、メインフレーム接合部241は、車両側面視において、前後延伸部221の軸線91よりも下方に位置づけられ、軸線91に沿って延びている。
メインフレーム接合部241の前端は、車両側面視において、前後延伸部221の軸線91と、ダウンフレーム接合部242の下端を通り転舵軸92に平行な直線93との交点81よりも前方に配置される。より好ましくは、メインフレーム接合部241の前端は、車両側面視において、前後延伸部221の軸線91と、転舵軸92と直線93との間の中心線94との交点82よりも前方に配置される。さらに好ましくは、メインフレーム接合部241の前端は、車両側面視において、ヘッドパイプ21の後端よりも前方に配置される。中心線94は、転舵軸92及び直線93に平行であり、転舵軸92と直線93とから等距離にある直線である。
メインフレーム接合部241の後端は、車両側面視において、ダウンフレーム接合部242の下端を通り転舵軸92に平行な直線93よりも後方に位置している。つまり、メインフレーム接合部241は、前後延伸部221の軸線91と直線93との交点81よりも後方まで延びている。メインフレーム接合部241の後端は、前後延伸部221とシートフレーム25L,25Rとの接続部よりも前方に位置している。
車両側面視において、ダウンフレーム23の軸線95と前後延伸部221の軸線91との交点83からメインフレーム接合部241の後端までの距離61は、交点83からダウンフレーム23の下端までの距離62よりも大きい。つまり、メインフレーム接合部241の後端は、車両側面視において、円71と前後延伸部221の軸線91との交点84よりも後方に配置されている。円71は、車両側面視において、前後延伸部221の軸線91とダウンフレーム23の軸線95との交点83を中心とし、ダウンフレーム接合部242の下端を通る円である。
ダウンフレーム接合部242は、車両上下方向に延びている。ダウンフレーム接合部242は、ダウンフレーム23に沿って延びている。図4の例では、ダウンフレーム接合部242は、車両側面視において、ダウンフレーム23の軸線95よりも後方に位置づけられ、軸線95に沿って延びている。
ダウンフレーム接合部242の上端は、ヘッドパイプ21の近傍に位置している。具体的には、ダウンフレーム接合部242の上端は、ヘッドパイプ21の下端よりも上方に位置している。ダウンフレーム接合部242の上端は、メインフレーム接合部241の後端よりも上方に位置している。
ダウンフレーム接合部242の下端は、前後延伸部221及びダウンフレーム23に取り付けられる単気筒エンジン3の上端よりも下方に位置している。ダウンフレーム接合部242の下端は、前後延伸部221の下端よりも下方に位置する。
車両側面視において、各接続部材24の後縁243の少なくとも一部は、メインフレーム接合部241の後端とダウンフレーム接合部242の下端とを結ぶ直線よりも前方に位置する。図4の例では、車両側面視において、後縁243は、前方に凹の形状をなす。車両側面視において、後縁243の一部は、ダウンフレーム接合部242の下端を通り転舵軸92に平行な直線93よりも前方に位置付けられている。
各接続部材24は、重量を軽減するため、開口244を有している。各接続部材24には、強度向上の観点から、開口244の周縁に沿って開口244の外方に折り返される部分が設けられていてもよい。また、各接続部材24は、強度向上の観点から、後縁243に沿って前方に折り返される部分が設けられていてもよい。
(シートフレーム)
図2及び図3に示すように、左シートフレーム25Lは、メインフレーム22の前後延伸部221から後方に延びている。右シートフレーム25Rは、左シートフレーム25Lよりも右方に配置され、前後延伸部221から後方に延びている。左シートフレーム25L及び右シートフレーム25Rの各前端部は、前後延伸部221の後部に接続されている。左シートフレーム25L及び右シートフレーム25Rによってシート4が支持される。
図2及び図3に示すように、左シートフレーム25Lは、メインフレーム22の前後延伸部221から後方に延びている。右シートフレーム25Rは、左シートフレーム25Lよりも右方に配置され、前後延伸部221から後方に延びている。左シートフレーム25L及び右シートフレーム25Rの各前端部は、前後延伸部221の後部に接続されている。左シートフレーム25L及び右シートフレーム25Rによってシート4が支持される。
(リアフレーム)
左リアフレーム26L及び右リアフレーム26Rは、左シートフレーム25L及び右シートフレーム25Rよりも下方に配置されている。左リアフレーム26Lは、メインフレーム22の上下延伸部222から後方且つ上方に延びている。右リアフレーム26Rは、左リアフレーム26Lよりも右方に配置され、上下延伸部222から後方且つ上方に延びている。
左リアフレーム26L及び右リアフレーム26Rは、左シートフレーム25L及び右シートフレーム25Rよりも下方に配置されている。左リアフレーム26Lは、メインフレーム22の上下延伸部222から後方且つ上方に延びている。右リアフレーム26Rは、左リアフレーム26Lよりも右方に配置され、上下延伸部222から後方且つ上方に延びている。
左リアフレーム26L及び右リアフレーム26Rの各前端部は、上下延伸部222に接続されている。左リアフレーム26Lの後端部は、左シートフレーム25Lの後部に接続されている。右リアフレーム26Rの後端部は、右シートフレーム25Rの後部に接続されている。
[単気筒エンジン]
図4に示すように、単気筒エンジン3は、車両側面視において、ダウンフレーム23と上下延伸部222との間に配置される。単気筒エンジン3は、上端がダウンフレーム23の下端よりも上方に位置するように配置される。単気筒エンジン3は、前端がハンドル11(図1)の後端よりも前方に位置するように配置される。ハンドル11の後端とは、ハンドル11が回転していない状態、すなわち、左右のハンドル11の前後方向の位置が一致している状態におけるハンドル11の後端をいう。
図4に示すように、単気筒エンジン3は、車両側面視において、ダウンフレーム23と上下延伸部222との間に配置される。単気筒エンジン3は、上端がダウンフレーム23の下端よりも上方に位置するように配置される。単気筒エンジン3は、前端がハンドル11(図1)の後端よりも前方に位置するように配置される。ハンドル11の後端とは、ハンドル11が回転していない状態、すなわち、左右のハンドル11の前後方向の位置が一致している状態におけるハンドル11の後端をいう。
単気筒エンジン3は、上下延伸部222に取り付けられる。本実施形態における「取り付ける」には、部材同士を直接連結することの他、部材同士を連結することを主目的とする媒体部材を介して部材同士を連結することも含まれる。本実施形態では、単気筒エンジン3は上下延伸部222に直接取り付けられている。具体的には、上下延伸部222の各取付孔223及び単気筒エンジン3にボルト等の締結部材を挿入して締めることにより、単気筒エンジン3が上下延伸部222に取り付けられる。
上下延伸部222には、単気筒エンジン3の少なくとも1以上の部分を取り付けることができる。図4の例では、車両左側面視において、単気筒エンジン3の後縁部の2箇所が上下延伸部222の取付部2221に取り付けられている。車両右側面視においても同様に、単気筒エンジン3の後縁部の2箇所が上下延伸部222の取付部2221に取り付けられる。
単気筒エンジン3は、ダウンフレーム23にも取り付けられる。単気筒エンジン3は、ブラケット27を介してダウンフレーム23に取り付けられる。
具体的には、ダウンフレーム23の取付孔231及びブラケット27の貫通孔271にボルト等の締結部材を挿入して締めることにより、ブラケット27をダウンフレーム23に取り付ける。さらに、ブラケット27の貫通孔272及び単気筒エンジン3にボルト等の締結部材を挿入して締めることにより、ブラケット27に単気筒エンジン3を取り付ける。これにより、単気筒エンジン3がダウンフレーム23に取り付けられる。
ダウンフレーム23には、単気筒エンジン3の少なくとも1以上の部分を取り付けることができる。図4の例では、車両左側面視において、単気筒エンジン3の前縁部の2箇所がブラケット27を介してダウンフレーム23に取り付けられている。車両右側面視においても同様に、単気筒エンジン3の前縁部の2箇所がブラケット27を介してダウンフレーム23に取り付けられる。
単気筒エンジン3は、前後延伸部221には取り付けられない。すなわち、単気筒エンジン3は、前後延伸部221に直接連結されず、部材同士を連結することを主目的とするブラケットやステー等の媒体部材を介して前後延伸部221と連結されることもない。よって、前後延伸部221には、単気筒エンジン3を取り付けるための取付孔は設けられていない。
以下、本実施形態の単気筒エンジン3の内部構造を従来の車両に設けられていた単気筒エンジンの内部構造と比較しつつ説明する。図5は、従来の車両に設けられていた単気筒エンジン3Aの内部構造の概略を示す図である。図6は、本実施形態の単気筒エンジン3の内部構造の概略を示す図である。
図5に示すように、従来の車両に設けられていた単気筒エンジン3Aは、単一のシリンダ内を往復する1つのピストン31を有している。単気筒エンジン3Aは、ピストン31と異なる位相の往復動作を行う他のピストンを有しないため、ピストン31の往復動作によって生じる振動が大きくなりやすい。
単気筒エンジン3Aは、ピストン31の往復動作によって発生する振動を緩和するための手段の1つとして、バランサ32を有する。バランサ32は、ピストン31の往復動作に応じてバランサウェイト321をバランサ軸周りに回転させる。バランサウェイト321は、単気筒エンジン3Aの振動を緩和するのに十分な重量を有する。これにより、ピストン31の往復動作に基づく慣性力と異なる位相の慣性力が発生し、単気筒エンジン3Aの振動が緩和される。
一方、本実施形態の単気筒エンジン3は、図6に示すように、バランサ32を有していない。このため、単気筒エンジン3は、単気筒エンジン3Aよりも重量が小さい。結果として、単気筒エンジン3を有する車両100の重量は、単気筒エンジン3Aを有する従来の車両の重量よりも小さくなる。一方、車両100では、単気筒エンジン3が前後延伸部221に取り付けられていないため、単気筒エンジン3がバランサ32を有していないにもかかわらず、単気筒エンジン3の振動がハンドル11に伝達されにくい。
<実施形態の効果>
以上のように、本実施形態に係る鞍乗型車両100では、少なくとも一部が中央に配置される前後延伸部221に単気筒エンジン3が取り付けられていない。このため、車体フレーム2の弾性変形量が増加する。その結果、ハンドル11に伝達される単気筒エンジン3の振動を低減することができる。
以上のように、本実施形態に係る鞍乗型車両100では、少なくとも一部が中央に配置される前後延伸部221に単気筒エンジン3が取り付けられていない。このため、車体フレーム2の弾性変形量が増加する。その結果、ハンドル11に伝達される単気筒エンジン3の振動を低減することができる。
上記車両100では、ハンドル11に伝達される単気筒エンジン3の振動が低減されたことにより、エンジンの振動緩和手段の1つであるバランサを排除することができる。よって、上記車両100によれば、ハンドル11に伝達される単気筒エンジン3の振動を低減しつつ、車両全体の重量を低減することができる。
上記車両100では、従来の車両においてメインフレームとダウンフレームとを連結していたパイプ部材を排除し、メインフレーム22とダウンフレーム23とを接続する接続部材24を大きくした。具体的には、ダウンフレーム接合部242の下端が単気筒エンジン3の上端よりも下方に位置するよう接続部材24を構成し、接続部材24とダウンフレーム23との接合部分を大きくした。これにより、接続部材24とダウンフレーム23との接合部分に対する応力集中が緩和される。また、メインフレーム接合部241の後端が、車両側面視において、ダウンフレーム接合部242の下端を通り転舵軸92に平行な直線93よりも後方に位置するよう接続部材24を構成したため、接続部材24と前後延伸部221との接合部分も大きくなった。よって、ダウンフレーム23に対する荷重が前後延伸部221に伝達されやすくなり、接続部材24とダウンフレーム23との接合部分に対する応力集中がさらに緩和される。結果として、ダウンフレーム23の強度低下を抑制することができる。
上記車両100では、接続部材24を大きくしているが、従来の車両に設けられていたパイプ部材を排除した。また、単気筒エンジン3が前後延伸部221に取り付けられないため、ブラケットやステー等のエンジン支持部を前後延伸部221に設ける必要がない。したがって、上記車両100によれば、ダウンフレーム23の強度を確保しつつ、車両全体の重量を低減することができる。
このように、本実施形態に係る鞍乗型車両100によれば、単気筒エンジン3の振動がハンドル11に伝達されることを抑制しつつ、ダウンフレーム23の強度低下を抑制することができ、さらに車両全体としての重量を低減することができる。
上記車両100では、車両側面視において、ダウンフレーム23の軸線95と前後延伸部221の軸線91との交点83からメインフレーム接合部241の後端までの距離61は、交点83からダウンフレーム23の下端までの距離62よりも大きい。これにより、接続部材24と前後延伸部221との接合部分の大きさをより確実に確保することができ、ダウンフレーム23に加えられた荷重が前後延伸部221に伝達されやすくなる。その結果、ダウンフレーム23における応力集中が緩和され、ダウンフレーム23の強度の低下を抑制することができる。
上記車両100では、ダウンフレーム接合部242の上端が、ヘッドパイプ21の下端よりも上方に位置している。このため、接続部材24とダウンフレーム23との接合部分の大きさをより確実に確保することができ、接続部材24とダウンフレーム23との接合部分に対する応力集中をさらに緩和することができる。結果として、ダウンフレーム23の強度の低下をより確実に抑制することができる。
上記車両100において、メインフレーム接合部241の前端は、ダウンフレーム接合部の下端を通り転舵軸92に平行な直線93と転舵軸92との間の中心線94と、前後延伸部221の軸線91との交点82よりも前方に位置している。これにより、接続部材24と前後延伸部221との接合部分の大きさがより確実に確保される。よって、ダウンフレーム23から前後延伸部221に荷重が伝達されやすくなり、ダウンフレーム23における応力集中が緩和される。結果として、ダウンフレーム23の強度の低下を抑制することができる。
上記車両100において、車体フレーム2は、単気筒エンジン3を取り付けるための複数の取付孔223,231を有している。全ての取付孔223,231は、前後延伸部221の下端よりも下方に配置される。すなわち、複数の取付孔223,231が前後延伸部221に配置されていない。よって、複数の取付孔223,231を用いて単気筒エンジン3が前後延伸部221に取り付けられることはなく、ハンドル11に伝達される単気筒エンジン3の振動を低減することができる。
上記車両100において、全ての取付孔223,231は、ダウンフレーム23及び上下延伸部222に設けられている。よって、単気筒エンジン3は、ダウンフレーム23及び上下延伸部222のみに取り付けられ、前後延伸部221には取り付けられない。このため、ハンドル11に伝達される単気筒エンジン3の振動を低減することができる。
<その他の実施形態>
以上、一の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以上、一の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態の車両100では、車幅方向の中央に1本のメインフレーム22が配置されていた。しかしながら、メインフレーム22は、前後延伸部221の少なくとも一部が中央に配置されるよう構成されていればよい。すなわち、ヘッドパイプから1本のメインフレームが延びていれば、ヘッドパイプが途中で分岐していてもよい。
上記車両100では、4つの取付孔223が上下延伸部222の取付部2221に設けられていたが、上下延伸部222における取付孔223の位置及び数は特に限定されない。
上記車両100では、単気筒エンジン3は、上下延伸部222の取付部2221に取り付けられていたが、ブラケットやステー等の媒体部材を用いて上下延伸部222に取り付けられていてもよい。
上記車両100では、4つの取付孔231がダウンフレーム23の下部に設けられていたが、ダウンフレーム23における取付孔231の位置及び数も特に限定されない。
上記車両100では、単気筒エンジン3は、ブラケット27を用いてダウンフレーム23に設けられていたが、ダウンフレーム23に直接取り付けられていてもよい。
上記実施形態の車両100は、バランサを有しない単気筒エンジン3を備えていたが、単気筒エンジン3に代えて、バランサを有する単気筒エンジン3Aを備えていてもよい。この場合であっても、従来の車両のようなパイプ部材が排除され、且つ前後延伸部221におけるエンジン支持部が不要であることに変わりはないため、車両全体としての重量を低減することができる。
100 鞍乗型車両
20 前輪
1 転舵機構
11 ハンドル
2 車体フレーム
21 ヘッドパイプ
22 メインフレーム
221 前後延伸部
222 上下延伸部
223 取付孔
23 ダウンフレーム
231 取付孔
24 接続部材
241 メインフレーム接合部
242 ダウンフレーム接合部
3 単気筒エンジン
20 前輪
1 転舵機構
11 ハンドル
2 車体フレーム
21 ヘッドパイプ
22 メインフレーム
221 前後延伸部
222 上下延伸部
223 取付孔
23 ダウンフレーム
231 取付孔
24 接続部材
241 メインフレーム接合部
242 ダウンフレーム接合部
3 単気筒エンジン
Claims (6)
- 鞍乗型車両であって、
車体フレームと、
ハンドルを含み、転舵軸周りに回転可能なように前記車体フレームに支持される転舵機構と、
前記転舵機構に支持される前輪と、
前端が前記ハンドルの後端よりも前方に位置するように配置される単気筒エンジンと、
を備え、
前記車体フレームは、
前記転舵機構を支持するヘッドパイプと、
前記ヘッドパイプに接続され、前記ヘッドパイプから後方に延びるとともに車幅方向の中央に少なくとも一部が配置される前後延伸部と、前記前後延伸部の後端から下方に延びる上下延伸部とを含むメインフレームと、
前記ヘッドパイプと前記前後延伸部との接続部よりも下方で前記ヘッドパイプに接続され、前記ヘッドパイプから下方に延びるダウンフレームと、
前記メインフレームと前記ダウンフレームとを接続する接続部材と、
を有し、
前記ダウンフレームの下端は、前記単気筒エンジンの下端よりも上方に位置し、
前記単気筒エンジンは、前記上下延伸部及び前記ダウンフレームに取り付けられる一方、前記前後延伸部には取り付けられておらず、
前記ダウンフレームは、車両側面視において、前記単気筒エンジンの前縁よりも前方に位置する部分に前記単気筒エンジンの取付部を有し、
前記接続部材は、
車両前後方向に延び、前記前後延伸部と接合されているメインフレーム接合部と、
車両上下方向に延び、前記ダウンフレームと接合されているダウンフレーム接合部と、
を含み、
前記ダウンフレーム接合部の下端は、前記単気筒エンジンの上端よりも下方に位置し、
前記メインフレーム接合部の後端は、車両側面視において、前記ダウンフレーム接合部の下端を通り前記転舵軸に平行な直線よりも後方に位置している、車両。 - 請求項1に記載の車両であって、
車両側面視において、前記ダウンフレームの軸線と前記前後延伸部の軸線との交点から前記メインフレーム接合部の後端までの距離は、前記ダウンフレームの軸線と前記前後延伸部の軸線との交点から前記ダウンフレーム接合部の下端までの距離よりも大きい、車両。 - 請求項1又は2に記載の車両であって、
前記ダウンフレーム接合部の上端は、前記ヘッドパイプの下端よりも上方に位置している、車両。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の車両であって、
前記メインフレーム接合部の前端は、前記ダウンフレーム接合部の下端を通り前記転舵軸に平行な直線と前記転舵軸との間の中心線と、前記前後延伸部の軸線との交点よりも前方に位置している、車両。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の車両であって、
前記車体フレームは、前記単気筒エンジンを取り付けるための複数の取付孔を有し、
前記複数の取付孔は、全て前記前後延伸部の下端よりも下方に配置される、車両。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の車両であって、
前記車体フレームは、前記単気筒エンジンを取り付けるための複数の取付孔を有し、
前記複数の取付孔は、全て前記ダウンフレーム及び前記上下延伸部に設けられる、車両。
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