JP2016087656A - レーザ加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】切断対象たる部材の形状に関わらず、レーザ切断時におけるドロスの発生を低減できるレーザ加工方法を提供する。【解決手段】所定の板厚Tを有するワーク1をレーザ切断するときに、レーザによる入熱量に対するワーク1の溶融量が過多となることによって、ドロスが発生することが予見される部位であるドロス発生予見部Xを有するワーク1のレーザ加工方法であって、ドロス発生予見部Xを、所定の板厚Tに比して小さい肉厚(T−d)に加工して、薄肉部3を形成する薄肉部加工工程(STEP−1)と、薄肉部加工工程(STEP−1)の後で、ワーク1をレーザ切断するレーザ切断工程(STEP−2)と、を備え、レーザ切断工程(STEP−2)においては、薄肉部3をレーザの照射位置に含めてレーザ切断する。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ加工方法の技術に関し、より詳しくは、レーザ切断時におけるドロスの発生量を低減するための方法に関する。
部材をレーザ切断する際にドロス(部材の溶融物が固まったもの)が発生すると、部材の切断面の品質が悪化する。このため、レーザ切断時において、ドロスの発生を抑制することができる技術に対するニーズが存在している。
ここで、レーザ切断時におけるドロスの発生状況について、図5〜図8を用いて説明をする。
図5に示す如く、所定の板厚Tを有する部材をレーザ切断する場合、部材にレーザを照射するとともに、レーザの照射位置に向けて、ノズルからアシストガスを噴出させることによって、照射位置の周辺において溶融した部材である溶融物を吹き飛ばして、溶融物がドロスとして付着することを防止している。
アシストガスの供給能力には限界があるため、レーザによる入熱量が過多となって過剰な溶融物が生成された場合、溶融物を吹き飛ばしきれなくなることがあり、この場合部材のレーザ照射面の裏側に、切断箇所に沿ってドロスが発生することとなる。
尚、レーザ切断の手法としては、アシストガスを用いない手法も存在するが、このような手法においても、レーザによる入熱量が過多となって過剰な溶融物が生成された場合には、同様にドロスが発生する。
図6には、所定の板厚Tを有する部材をレーザ切断する場合における、レーザ出力と、レーザ移動速度と、切断品質との関係を模式的に示している。尚、ここでいう「レーザ移動速度」とは、レーザ加工機を構成するノズルの移動速度である。
そして、図6に示す場合においては、アシストガスの供給圧力は、レーザ加工機が有する最大の能力で運用しているものとする。
レーザ切断における加工条件を左右する要素としては、レーザの出力、有効照射径、ノズルの移動速度、切断対象物(部材)の板厚、材質、アシストガスの種類、供給圧力、等がある。そして、レーザ出力とノズルの移動速度によって、レーザによる切断対象物に対する入熱量が決まる。
図6によると、レーザ出力とレーザ移動速度との関係で、切断品質が左右されることが判り、レーザ移動速度に応じてレーザ出力を調整することによって、ドロスを発生させることなく、所定の材質である板厚Tの部材を切断することが可能になることが判る。
また、図6によると、レーザ移動速度が遅い(図6に示す領域A(以後、極低速域と呼ぶ)に該当する)場合、レーザ出力の調整では、ドロスの発生を防ぐことができないことが判る。
さらに、図6によると、所定の材質である板厚Tの部材を切断するために必要とされるレーザ出力の最小値は決まっており、最小値よりも小さいレーザ出力では、いくらレーザ移動速度を小さくしたとしても、その部材をレーザ切断することができないため、少なくとも領域Bに該当するレーザ出力を確保する必要があることが判る。
そして、レーザ切断においては、レーザ移動速度が遅くなると、レーザによる入熱量が過多となって、レーザの照射位置近傍における部材の溶融範囲が拡大し、部材の溶融量が過剰になる。そしてドロスは、このような部材の過剰な溶融に起因して生じる。
即ち、図6に示す領域A(極低速域)では、ドロスが発生しやすい。
例えば、図7に示すように、曲がり部を有する部材をレーザ切断する場合、曲がり部を切断するときには、直線部を切断するときに比して、ノズルの移動速度が遅くなる。
このため、レーザ切断においては、曲がり部を切断するときに、ドロスが発生しやすい。
また、レーザ切断においては、図8(a)に示すように、レーザの照射面に対して、ノズルの向きが垂直になるようレーザ照射面に対してノズルを平行に移動させる必要があり、このため、曲がり部においては、レーザ照射面に対するノズルの角度を頻繁に調整する必要が生じて、ノズルの移動速度が遅くなるという事情がある。
さらに、例えば、ノズルの移動手段としてロボットを使用する構成において、レーザ切断によって円弧や円等のカーブ形状を切り取る場合、図8(b)に示すように、寸法精度を確保する(実際の切断線と切断予定線との差異を小さくする)ためには、直線部を切断する場合に比して、ロボットのティーチング点を多くする必要がある。そして、ティーチング点が多くなると、ノズルの移動方向を変更する動作を頻繁に行う必要が生じるため、ノズルの移動速度が遅くなるという事情がある。
例えば、曲がり部を有する部材をレーザ切断する場合、レーザ移動速度を、ドロスの発生領域Aに係る速度まで低下させなければならない場合がある(図6参照)。このような場合には、曲がり部において、ドロスの発生を避けることができなかった。
以下では、このような場合の曲がり部を有する部位、即ち、ドロスの発生が予見される部位をドロス発生予見部と呼ぶ。
ドロス発生予見部のその他の例としては、例えば、円弧状や円形等、カーブ形状を切り取るようにレーザ切断をする必要がある部位等がある。
また、直線状にレーザ切断する場合であっても、非常に高い寸法精度を確保するべく、レーザ移動速度を極低速にするような場合には、直線部であってもドロス発生予見部に該当する場合がある。
従来、ドロスの発生を低減するレーザ加工方法が種々検討されており、例えば、以下の特許文献1および特許文献2に示された技術がある。
特許文献1に示された従来のレーザ加工方法では、レーザ切断をする部材に対して、レーザを照射する側の面とは反対側の面にドライアイスを当てた状態でレーザ切断を行う構成としており、部材に付着した水分がレーザによる加熱で気化し体積膨張する力によってドロスを吹き飛ばして、切断面に付着するドロスを低減させている。
また、特許文献2に示された従来のレーザ加工方法では、レーザ切断する部材の、レーザを照射する側の面とは反対側の面に、ドロスをそぎ落とすためのスクレーパを配置しておき、レーザ切断した直後にスクレーパで発生したドロスを除去する構成としている。
特開2002−126892号公報 特開2000−24790号公報
特許文献1に記載された従来のレーザ加工方法では、切断対象たる部材に安定してドライアイスを接触させておく必要がある。
しかしながら、例えば、曲がり部を有する部材では、部材に安定してドライアイスを接触させておくことが困難であるため、ドロスの発生を低減できない場合があり、また、ドライアイスを接触させることによって部材が濡れるため、防錆を考慮する必要がある部材には適用することが困難であった。
また、特許文献2に記載された従来のレーザ加工方法では、曲がり部を有する部材では、スクレーパと部材が干渉する場合があり、ドロスの除去が困難であったり、スクレーパで部材を傷つけたりする可能性があった。
本発明は、斯かる現状の課題を鑑みてなされたものであり、切断対象たる部材の形状に関わらず、レーザ切断時におけるドロスの発生を低減できるレーザ加工方法を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、所定の板厚を有する部材をレーザ切断するときに、レーザによる入熱量に対する前記部材の溶融量が過多となることによって、ドロスが発生することが予見される部位であるドロス発生予見部を有する前記部材のレーザ加工方法であって、前記ドロス発生予見部を、前記所定の板厚に比して小さい肉厚に加工して、薄肉部を形成する薄肉部加工工程と、前記薄肉部加工工程の後で、前記部材をレーザ切断するレーザ切断工程と、を備え、前記レーザ切断工程においては、前記薄肉部を前記レーザの照射位置に含めてレーザ切断するものである。
請求項2においては、前記薄肉部加工工程はプレス加工工程であって、前記薄肉部加工工程においては、前記部材をプレス成形するとともに、前記薄肉部をプレス加工により形成するものである。
請求項3においては、前記ドロス発生予見部は、前記部材を曲げて形成した曲面を有する部位である曲がり部であって、前記薄肉部加工工程においては、前記曲がり部の前記レーザ切断工程におけるレーザ照射面とは反対側の面に凹部を形成して、前記薄肉部を形成するものである。
請求項4においては、前記ドロス発生予見部は、前記部材を曲げて形成した曲面を有する部位である曲がり部であって、前記薄肉部加工工程においては、前記曲がり部の外R側の面に凹部を形成して、前記薄肉部を形成するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、ドロス発生予見部における部材の溶融量を低減させることができ、これにより、レーザ切断時におけるドロスの発生量を低減できる。
請求項2においては、ドロス発生予見部を薄肉部にする加工を容易に行うことができ、これにより、レーザ切断時におけるドロスの発生量を容易に低減することができる。
請求項3においては、レーザ照射面の凹凸を減らすことができ、これにより、レーザ移動速度の低下を抑制することができる。またこれにより、レーザ切断時におけるドロスの発生量をより確実に低減できる。
請求項4においては、プレス加工によって薄肉部を形成する際に、プレス型とワークが接触することが防止でき、レーザ切断時におけるドロスの発生量を低減しつつ、ワークの傷つきを確実に防止できる。
本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法における薄肉部の形成状況を示す図、(a)ドロス発生予見部たる曲がり部を有するワークを示す斜視模式図、(b)図1(a)におけるY部拡大図(曲がり部における薄肉部の形成状況を示す斜視模式図)。 本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法を示すフロー図。 ワークに対する薄肉部の形成状況(プレス加工による場合)を示す斜視模式図。 曲がり部における薄肉部の形成態様を示す断面模式図、(a)曲がり部におけるレーザ照射面の裏側に凹部を形成した場合を示す図、(b)曲がり部における外R側に凹部を形成した場合を示す図。 レーザ切断の概要を示す側面模式図。 従来のレーザ加工方法におけるレーザ出力とレーザ移動速度と切断品質の関係を示した模式図。 レーザ切断時におけるドロスの発生状況を示す側面模式図。 レーザ切断時におけるノズルの移動状況を示す模式図、(a)曲がり部を有する部材をレーザ切断する場合におけるノズル角度の変更状況を示す図、(b)カーブ形状に部材をレーザ切断する場合におけるティーチング点の設定状況を示す図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず始めに、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法について、図1を用いて説明をする。
図1に示す如く、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法では、まず、所定の部材に対して薄肉部を加工する工程(薄肉部加工工程(STEP−1)と呼ぶ)を行い、その後で、部材をレーザ切断する工程(レーザ切断工程(STEP−2)と呼ぶ)を行う構成としている。
尚、レーザ切断工程(STEP−2)においては、同工程に用いるレーザ加工機のアシストガス供給量は最大となっている。そして、以下に示す実施形態で用いる部材は、所定の材質からなる板厚Tの部材であり、同部材においては、レーザ出力とレーザ移動速度および切断品質との間には、図6に示す相関関係が成立している。
ここで、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法の適用対象たる部材について、図2を用いて説明をする。
本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法では、図2(a)に示すようなワーク1をレーザ切断する。
ワーク1は、所定の材質の金属板(本実施形態では、鋼板)をプレス加工することによって形成される部材であり、複数の曲がり部2・2・・・を備えている。
ワーク1は、プレス加工後の状態では余肉部1aが残存している状態であり、プレス加工後に、余肉部1aを切除することが予定されている部材である。
そして、本実施形態では、ワーク1から余肉部1aを切除する際に、ドロスを低減させつつ、レーザ切断する場合を例示している。
尚、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法の適用対象物たるワーク1は、プレス加工によって形成された部材には限定されない。
本実施形態に示すワーク1の各部位の板厚は、板厚Tであり、曲がり部2における板厚もTである。例えば、本実施形態で示すワーク1においては、板厚を1.4mm程度とすることができ、曲がり部2の板厚を1.4mm程度とすることができる。
そして、所定の材質からなる板厚Tのワーク1をレーザ切断するときには、曲がり部2を切断するときにおいて、レーザ移動速度が極低速域(図6の領域A参照)に至るため、曲がり部2においては、ドロスが発生することが予見される。
即ち、ワーク1における曲がり部2は、ドロス発生予見部Xに該当するものである。
尚、本実施形態では、ドロス発生予見部Xたる曲がり部2の板厚が、その他の部位の板厚Tと同じである場合を例示しているが、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法の適用対象たるワークは、ドロス発生予見部Xとそれ以外の部位との板厚が同じであるものに限定されない。
そして、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法では、図2(b)に示す如く、ワーク1が有するドロス発生予見部Xたる曲がり部2に、薄肉部3を設ける構成としている。
尚、ワーク1には、図2(a)に示すように、ドロス発生予見部Xに該当しない曲がり部4も存在しており、そのような曲がり部4に対しては、薄肉部3を設けなくてもよい。
薄肉部3は、図2(a)(b)に示す如く、ドロス発生予見部Xたる曲がり部2において、レーザの照射予定線L上に深さD、幅Wの凹部3aを形成することによって形成される部位であり、ワーク1の板厚Tに比して小さい肉厚(T−d)を有している。
ドロスを低減する観点からは、薄肉部3の深さDは、できるだけ大きくすることが好ましく、例えば、板厚Tの1/2〜1/3程度の深さとすることができ、また、薄肉部3の幅Wは、レーザによる切断幅に比して大きくすることが好ましい。
具体的には、本実施形態のように、板厚が1.4mm程度のワーク1を用いた場合には、薄肉部3の深さDは、0.4〜0.7mm程度の深さとすることができる。
ドロス発生予見部Xに薄肉部3を設けると、ドロス発生予見部Xへの入熱量が過多となった場合に生じる溶融物が減少するため、ドロスの発生を抑制することができる。
薄肉部3は、レーザ照射予定線Lの方向において曲がり部2の範囲を超える範囲において形成してもよい。また、薄肉部3は、曲がり部2の一部でドロスが発生することが予見されるような場合には、曲がり部2の全体ではなく、その一部に薄肉部3を形成してもよい。
また、薄肉部3は、レーザ照射予定線Lの方向における両端部において、薄肉部3における凹部3aの底部と、薄肉部3でないワーク1の表面とを、傾斜面を介してなだらかに接続することが好ましい。
そして、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法では、このような薄肉部3を、レーザ切断工程(STEP−2)の前工程である薄肉部加工工程(STEP−1)において、形成する構成としている。
さらに、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法では、レーザ切断工程(STEP−2)において、ドロス発生予見部Xたる曲がり部2に薄肉部3が形成されたワーク1をレーザ切断する構成としている。
レーザ切断工程(STEP−2)においては、曲がり部2を切断する際に、薄肉部3に向けてレーザを照射して、レーザ切断を行う構成としている。
これにより、曲がり部2に対するレーザの入熱量が過多となっても、溶融物の発生量を低減させることができ、ドロスの発生を抑制することができる。
即ち、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法は、所定の板厚Tを有する部材(本実施形態ではワーク1)をレーザ切断するときに、レーザによる入熱量に対するワーク1の溶融量が過多となることによって、ドロスが発生することが予見される部位であるドロス発生予見部Xを有するワーク1のレーザ加工方法であって、ドロス発生予見部Xを、所定の板厚Tに比して小さい肉厚(T−d)に加工して、薄肉部3を形成する薄肉部加工工程(STEP−1)と、薄肉部加工工程(STEP−1)の後で、ワーク1をレーザ切断するレーザ切断工程(STEP−2)と、を備え、レーザ切断工程(STEP−2)においては、薄肉部3をレーザの照射位置に含めてレーザ切断するものである。
このような構成により、ドロス発生予見部Xたる曲がり部2におけるワーク1の溶融量を低減させることができ、これにより、レーザ切断時におけるドロスの発生量を低減できる。
さらに、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法において、ワーク1は、プレス加工によって形成される部材であり、そして、薄肉部加工工程(STEP−1)を、ワーク1をプレス加工するプレス加工工程と同一の工程としている。
即ち、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法では、プレス加工工程たる薄肉部加工工程(STEP−1)においては、ワーク1を形成する(即ち、曲がり部2を形成する)のと同時に、プレス加工によって、薄肉部3を形成する構成としている。
より具体的には、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法では、図3に示すように、プレス加工工程で用いる上型5および下型6の、曲がり部2・2に対応する位置に、それぞれ凸部5a・6aを形成しておき、プレス加工時に凸部5a・6aを曲がり部2の所定位置に押圧し、その押圧した部位を押しつぶすことによって、凹部3a・3aを形成して、薄肉部3・3を形成する構成としている。
尚、本実施形態では、曲がり部2において、その表面あるいは裏面のいずれか一方に凹部を形成して薄肉部3を形成する構成としているが、例えば、曲がり部2における表面と裏面の両方に凹部3a・3aを形成して薄肉部3を形成する構成としてもよい。
このように、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法では、プレス加工時に薄肉部3を形成する構成としているため、薄肉部3を形成するための工程を別途設ける必要がない。このため、本実施形態に係るレーザ加工方法によれば、容易に薄肉部3を形成することが可能であり、ひいては、曲がり部2をレーザ切断する際にドロスが発生することを容易に抑制することができる。
即ち、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法において、薄肉部加工工程(STEP−1)はプレス加工工程であって、薄肉部加工工程(STEP−1)においては、ワーク1をプレス成形するとともに、薄肉部3をプレス加工により形成するものである。
このような構成により、ドロス発生予見部Xたる曲がり部2を薄肉部3にする加工を容易に行うことができ、これにより、レーザ切断時におけるドロスの発生量を容易に低減することができる。
尚、本実施形態では、薄肉部加工工程がプレス加工工程である場合を例示しているが、本発明の一実施形態に係る薄肉部加工工程はこれに限定されず、例えば、ワーク1を形成するためのプレス加工工程とは別に、薄肉部加工工程を備えていてもよい。
このような場合において、薄肉部3は、例えば、切削工程や研削工程によって形成してもよい。
また、図4(a)(b)に示すように、曲がり部2に形成する薄肉部3は、レーザを照射する側の面に形成してもよいし、あるいは、レーザを照射する側とは反対側の面に形成してもよい。
図4(a)に示す如く、例えば、薄肉部3を曲がり部2のレーザを照射する側の面とは反対側の面を選んで形成した場合、レーザ照射面に対するノズルの角度が急激に変わる部位を無くすことができるため、レーザ移動速度の低下を抑制することができ、これにより、よりドロスを発生しにくくすることができる。
即ち、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法において、ドロス発生予見部Xは、ワーク1を曲げて形成した曲面を有する部位である曲がり部2であって、薄肉部加工工程(STEP−1)において、曲がり部2のレーザ切断工程(STEP−2)におけるレーザ照射面とは反対側の面に凹部3aを形成して、薄肉部3を形成するものである。
このような構成により、レーザ照射面の凹凸を減らすことができ、これにより、レーザ移動速度の低下を抑制して、レーザ切断時におけるドロスの発生量をより確実に低減できる。
また、図4(b)に示す如く、薄肉部3を、曲がり部2における外R側の面を選んで形成することも可能である。
この場合、薄肉部3をプレス加工により形成する際に、金型とワークの接触をより確実に防ぐことが可能になり、ワークの傷つきを確実に防止できるという利点がある。
即ち、本発明の一実施形態に係るレーザ加工方法において、ドロス発生予見部Xは、ワーク1を曲げて形成した曲面を有する部位である曲がり部2であって、薄肉部加工工程(STEP−1)において、曲がり部2の外R側の面に凹部3aを形成して、薄肉部を形成するものである。
このような構成により、プレス加工によって薄肉部3を形成する際に、プレス金型とワーク1が接触することが防止でき、レーザ切断時におけるドロスの発生量を低減しつつ、ワーク1の傷つきを確実に防止できる。
1 ワーク
2 曲がり部
3 薄肉部
3a 凹部
X ドロス発生予見部

Claims (4)

  1. 所定の板厚を有する部材をレーザ切断するときに、レーザによる入熱量に対する前記部材の溶融量が過多となることによって、ドロスが発生することが予見される部位であるドロス発生予見部を有する前記部材のレーザ加工方法であって、
    前記ドロス発生予見部を、前記所定の板厚に比して小さい肉厚に加工して、薄肉部を形成する薄肉部加工工程と、
    前記薄肉部加工工程の後で、前記部材をレーザ切断するレーザ切断工程と、
    を備え、
    前記レーザ切断工程においては、
    前記薄肉部を前記レーザの照射位置に含めてレーザ切断する、
    ことを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 前記薄肉部加工工程はプレス加工工程であって、
    前記薄肉部加工工程においては、
    前記部材をプレス成形するとともに、
    前記薄肉部をプレス加工により形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工方法。
  3. 前記ドロス発生予見部は、
    前記部材を曲げて形成した曲面を有する部位である曲がり部であって、
    前記薄肉部加工工程においては、
    前記曲がり部の前記レーザ切断工程におけるレーザ照射面とは反対側の面に凹部を形成して、前記薄肉部を形成する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーザ加工方法。
  4. 前記ドロス発生予見部は、
    前記部材を曲げて形成した曲面を有する部位である曲がり部であって、
    前記薄肉部加工工程においては、
    前記曲がり部の外R側の面に凹部を形成して、前記薄肉部を形成する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーザ加工方法。
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