JP2016087222A - 画像処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】画像処理によってコントラストが強調された構造物領域についてはそのコントラストを確保しつつ、画像処理によってコントラストが抑制された構造物領域については抑制されたコントラストを向上できるようにする。
【解決手段】医用画像処理装置2によれば、制御部21は、同一被写体を撮影した経時差分対象画像となる2つの胸部の医用画像(現在画像、過去画像)のそれぞれから縦隔/横隔膜領域の画素値帯域を抽出し、抽出された画素値帯域の最低標準偏差SDを算出する。そして、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域に対して最低標準偏差SDに応じたγパラメーターのγカーブを設定し、それ以外の画素値帯域には傾きが1の直線を設定し、設定したγカーブ及び直線に基づいて各画像に階調処理を施す。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像処理装置及びプログラムに関する。
従来より、同一被写体についての2以上の画像を比較読影して、両画像の差異を調べ、その差異に基づいて被写体の検査や診断等が行われている。
また、例えば、医療の分野では、比較読影を支援するために、コンピューターによって、過去に撮影された画像と現在の画像の間の差分をとることで、経時変化のない正常な構造物(人体の解剖学的構造物)を減弱し、異常陰影のように経時変化のあった部分を強調させた差分画像を生成する技術が知られている。
一般的に、比較読影の対象とされる画像(経時差分対象画像)は、当初から画像間演算を目的として取得されたものではなく、各画像自体が単独で注目領域の観察読影に適した可視画像として再生されるように、画像ごとにそれぞれ適正な画像処理条件に従って画像処理が施されている。特に、経時的に異なる時期、異なるモダリティでそれぞれ取得される画像は、各取得時期における注目領域の状態を適切に把握することを目的として取得されるものであるため、取得されたその画像限りの画像処理条件が設定されて画像処理が施される。
例えば、従来、胸部X線画像に対し、肺野領域(縦隔や横隔膜との重なりがなく高濃度で表現される領域をいう)の病変を発見しやすくするため、例えば、図3に示すタイプ1のような、肺野領域内のコントラストを強調させる階調カーブ(γ(ガンマ)カーブ)に対応するLUT(Look Up Table)を用いて画像処理が施されていた。しかし、タイプ1のLUTを用いた場合、肺野領域のコントラストは向上するが、縦隔や横隔膜の重なった領域(縦隔/横隔膜領域と呼ぶ)のコントラストは抑制されていた。一方、近年では、図3に示すタイプ2のようなLUTを用いて、肺野領域のコントラストを向上させるとともに、縦隔/横隔膜領域のコントラストも確保できる画像処理が施されている。
このように、経時差分の対象とされる画像は、それぞれ異なる画像処理条件で画像処理が施されている場合が多く、画像間で対応する構造物の濃度や輝度を表す信号値が一致せず、差分画像上でこの信号差によるアーチファクトが生じる可能性が非常に高い。
そこで、例えば、特許文献1には、画像処理済みの経時差分対象画像に対し、以前の画像処理に用いた階調カーブの逆変換を行うことで、差分画像上でのアーチファクトを抑制することが記載されている。
特許第4208049号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、経時差分対象画像の画像処理に用いた階調カーブが必須である。そのため、階調カーブが入手できない場合はアーチファクトを抑制する処理を行うことができない。また、階調カーブの逆変換により、コントラストが抑制されていた構造物領域のコントラストは向上することとなるが、画像処理によりコントラストが強調されていた構造物領域のコントラストは逆に抑制されてしまうという問題もある。
また、経時差分対象画像ではなく、単独で観察する画像や比較読影用の画像についても、画像処理によってコントラストが強調された構造物領域のコントラストを確保しつつ、画像処理によってコントラストが抑制された構造物領域のコントラストを向上させることが好ましい。
本発明の課題は、画像処理によってコントラストが強調された構造物領域についてはそのコントラストを確保しつつ、画像処理によってコントラストが抑制された構造物領域については抑制されたコントラストを向上できるようにすることである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
被写体を撮影することにより取得された2以上の構造物領域を含む画像であって、所定の構造物領域のコントラストを抑制する画像処理が施された画像に各種処理を施す画像処理装置であって、
前記画像から前記所定の構造物領域の濃度帯域を抽出する抽出手段と、
前記抽出された濃度帯域のコントラストの指標値を算出する算出手段と、
前記算出されたコントラストの指標値に基づいて、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストを強調させる画像処理を施す画像処理手段と、
を備える。
請求項2に記載の発明は、
同一被写体を撮影することにより取得された2以上の構造物領域を含む2以上の画像であって、少なくとも1つの画像には、所定の構造物領域のコントラストを抑制する画像処理が施された画像に各種処理を施す画像処理装置であって、
前記2以上の画像のうち、少なくとも1つの画像には、所定の構造物領域のコントラストを抑制する画像処理が施されており、
前記画像から前記所定の構造物領域の濃度帯域を抽出する抽出手段と、
前記抽出された濃度帯域のコントラストの指標値を算出する算出手段と、
前記算出されたコントラストの指標値に基づいて、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストが抑制されている場合にそのコントラストを強調させる画像処理を施す画像処理手段と、
を備える。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記2以上の画像のうちの2つの画像間の差分画像を生成する差分画像生成手段を備える。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、
前記抽出手段は、前記画像の濃度ヒストグラムを生成し、生成した濃度ヒストグラムの分布に基づいて、前記所定の構造物領域の濃度帯域を抽出する。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
前記算出手段は、前記コントラストの指標値として、テクスチャ特徴量を算出する。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、
前記テクスチャ特徴量は、標準偏差、差分統計量、自己相関関数、濃度共起行列、ランレングス、フラクタル、又は周波数特徴量の何れかである。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の発明において、
前記画像処理手段は、前記算出手段により算出されたコントラストの指標値に応じたガンマカーブを生成し、生成したガンマカーブに基づいて前記画像の前記所定の構造物領域に階調変換処理を施すことにより、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストを強調させる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
前記画像処理手段は、前記所定の構造物領域の濃度帯域には、前記算出手段により算出されたコントラストの指標値に応じたガンマカーブを設定し、前記画像の前記所定の構造物領域以外の濃度帯域には、傾きが1の直線を設定し、設定したガンマカーブ及び直線に基づいて前記画像に階調変換処理を施すことにより、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストを強調させる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載の発明において、
前記画像は、医用画像である。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、
前記画像は、胸部の医用画像である。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、
前記所定の構造物領域は、縦隔及び横隔膜の領域である。
請求項12に記載の発明のプログラムは、
被写体を撮影することにより取得された2以上の構造物領域を含む画像であって、所定の構造物領域のコントラストを抑制する画像処理が施された画像に各種処理を施す画像処理装置に用いられるコンピューターを、
前記画像から前記所定の構造物領域の濃度帯域を抽出する抽出手段、
前記抽出された濃度帯域のコントラストの指標値を算出する算出手段、
前記算出されたコントラストの指標値に基づいて、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストを強調させる画像処理を施す画像処理手段、
として機能させる。
請求項13に記載の発明のプログラムは、
同一被写体を撮影することにより取得された2以上の構造物領域を含む2以上の画像であって、少なくとも1つの画像には、所定の構造物領域のコントラストを抑制する画像処理が施された画像に各種処理を施す画像処理装置に用いられるコンピューターを、
前記画像から前記所定の構造物領域の濃度帯域を抽出する抽出手段、
前記抽出された濃度帯域のコントラストの指標値を算出する算出手段、
前記算出されたコントラストの指標値に基づいて、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストが抑制されている場合にそのコントラストを強調させる画像処理を施す画像処理手段、
として機能させる。
本発明によれば、画像処理によってコントラストが強調された構造物領域についてはそのコントラストを確保しつつ、画像処理によってコントラストが抑制された構造物領域についてコントラストを向上させることが可能となる。
本実施形態に係るX線画像システムの全体構成を示す図である。 図1の医用画像処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 図2の画像DBに記憶されている胸部の医用画像に適用されたLUTをプロットしたカーブの例を示す図である。 図2の制御部により実行される差分画像生成処理を示すフローチャートである。 図4のステップS8において実行される縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理を示すフローチャートである。 肺野全体領域の特定及び小領域への分割を説明するための図である。 肺野全体領域の画素値ヒストグラムの一例を示す図である。 目視で確認した縦隔/横隔膜領域のコントラストの高低と、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域の最低標準偏差との関係を示す図である。 図5のステップS806において使用される変換表の一例を示す図である。 最低標準偏差とγパラメーターの変換式の設定手法を説明するための図である。 図5のステップS807で生成される階調変換LUTを示す図である。 (a)は、図3のタイプ1に示すような階調カーブによって縦隔/横隔膜領域のコントラストを抑制する階調処理を行った画像、(b)は、図12(a)に示す画像に対して図5の縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理を行った画像である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
[X線画像システム100の構成]
まず、構成を説明する。
図1に、本実施形態に係るX線画像システム100を示す。X線画像システム100は、医療施設に適用されるシステムであり、X線撮影装置1と医用画像処理装置2とが、例えば、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNによりデータ送受信可能に接続されて構成されている。
X線撮影装置1は、FPD(Flat Panel Detector)装置、CR(Computed Radiography)装置等により構成される。X線撮影装置1は、X線源とX線検出器(FPDやCRカ
セッテ)を有し、これらの間に配置された被写体にX線を照射し、被写体を透過したX線を検出してデジタルの医用画像を生成し、医用画像処理装置2に出力する。なお、医用画像には、患者情報、撮影部位、撮影日等が対応付けられて医用画像処理装置2に出力される。
医用画像処理装置2は、X線撮影装置1から入力された医用画像に各種処理を施して読影用に表示する画像処理装置である。医用画像処理装置2は、図2に示すように、制御部21、RAM22、記憶部23、操作部24、表示部25、通信部26等を備えて構成されており、各部はバス27により接続されている。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)等により構成され、記憶部23に
記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAM22に展開し、展開されたプログラムに従って後述する差分画像生成処理をはじめとする各種処理を実行することで、抽出手段、算出手段、画像処理手段として機能する。
RAM22は、制御部21により実行制御される各種処理において、記憶部23から読み出された制御部21で実行可能な各種プログラム、入力若しくは出力データ、及びパラメーター等の一時的に記憶するワークエリアを形成する。
記憶部23は、HDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリー等により構成される。記憶部23には、前述のように各種プログラムやプログラムの実行に必要なデータ(例えば、医用画像の階調処理(階調変換処理)に用いる階調変換用LUT(以下、LUT)や、後述する変換表T1等)が記憶されている。LUTは、階調処理前の画素値と階調処理後の画素値の関係を示すテーブルである。また、記憶部23には、X線撮影装置1から入力され医用画像処理装置2において画像処理された医用画像、医用画像処理装置2において生成された差分画像等を患者情報、撮影部位、日付等に対応付けて記憶する画像DB231が設けられている。
操作部24は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部21に出力する。
表示部25は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニターを備えて構成されており、制御部21から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
通信部26は、ネットワークインターフェース等により構成され、スイッチングハブを介して通信ネットワークNに接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。
[X線画像システム100の動作]
次に、X線画像システム100の動作について説明する。
まず、X線撮影装置1において被写体の撮影が行われる。このとき、X線源とX線検出器とが対向する位置となるようにX線源やX線検出器の位置が調整されるとともに、これらの間に被写体部位がポジショニングされて撮影が行われる。被写体部位が胸部である場合は、X線源とX線検出器との間に、例えば、被写体の背側がX線源側を向くようにしてポジショニングが行われ、X線撮影が行われる。撮影により得られた医用画像には、患者情報、撮影部位(被写体部位)、撮影日時等が付帯情報として対応付けられて通信ネットワークNを介して医用画像処理装置2に送信される。
医用画像処理装置2においては、通信部26によりX線撮影装置1からの医用画像が受信されると、制御部21により、受信された医用画像に階調処理等の画像処理が施され、患者情報、撮影部位、撮影日時等と対応付けられて画像DB231に記憶されるとともに、表示部25に表示される。受信された医用画像の撮影部位が胸部(ここでは胸部正面)である場合には、表示部25に受信された医用画像(現在画像という)と併せて差分画像を表示することを指示するための差分画像表示ボタン(図示せず)が表示される。操作部24により差分画像表示ボタンが押下されると、制御部21により、同一患者の胸部の過去画像を選択するための選択欄が表示部25に表示され、操作部24により過去画像(複数であってもよい)が選択されると、制御部21により、画像DB231から選択された過去画像が読み出されるとともに、後述する差分画像生成処理が実行され、現在画像(第1画像)と選択された過去画像(第2画像)の差分画像が生成される。
ここで、本実施形態において、記憶部23には、胸部の医用画像に対して適用可能な複数種類のLUTが記憶されており、画像DB231に記憶されている胸部の医用画像の階調処理に用いられたLUTは一定ではない。
図3に、画像DB231に記憶されている胸部の医用画像に適用されたLUTを、横軸を階調処理前の画素値、縦軸を階調処理後の画素値としてプロットしたカーブの例を示す。なお、本実施形態において、X線撮影装置1において生成された医用画像の画素値(信号値)は、医用画像の濃度に対応している。ここでは、濃度が高い(黒に近い)ほど低い画素値で、濃度が低い(白に近い)ほど高い画素値で表現されていることとして説明する。
例えば、図3に示すタイプ1のLUTは、縦隔や横隔膜との重なりのない肺野領域を重視した診断に用いられるもので、肺野領域の画素値帯域(濃度帯域)の診断に主要な部分の傾きが1より大きく、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域の傾きが1より大幅に小さい。即ち、タイプ1のLUTを用いて階調処理された医用画像では、肺野領域のコントラストが強調され、縦隔/横隔膜領域のコントラストが抑制されている。
また、図3に示すタイプ2のLUTは、肺野領域の画素値帯域の診断に主要な部分の傾きが1より大きく、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域の大部分の傾きについても1程度が確保されている。即ち、タイプ2のLUTを用いて階調処理された医用画像では、肺野領域のコントラストが強調され、縦隔/横隔膜領域についてもコントラストが維持されている。
差分画像生成処理が実施される現在画像と過去画像とでは、一方がタイプ1のLUT、他方がタイプ2のLUTを用いて階調処理が行われている場合がある。
以下、差分画像生成処理について説明する。
図4に、制御部21により実行される差分画像生成処理のフローチャートを示す。差分画像生成処理は、制御部21と記憶部23に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
差分画像生成処理において、まず、制御部21は、選択された過去画像を処理対象としてRAM22に入力し(ステップS1)、過去画像に対して前処理を行う(ステップS2)。同様に、制御部21は、現在画像を処理対象としてRAM22に入力し(ステップS3)、現在画像に対して前処理を行う(ステップS4)。
前処理としては、例えば、特開2005−176462号公報に記載のように、非線形濃度補正、マトリクスサイズリダクション、コントラスト強調、及び/又はエッジぼかし等の処理が行われる。
次いで、制御部21は、グローバルマッチング処理を行って、現在画像と過去画像の肺野領域の大局的な位置合わせを行う(ステップS5)。
グローバルマッチング処理は、例えば、特開2004−164298号公報等に記載されているように、公知の画像処理技術である。
グローバルマッチング処理においては、まず、現在画像と過去画像のそれぞれにおいて、肺野領域を抽出する。肺野領域の抽出方法は特に限定せず、公知の方法を適用することができる。例えば、特許第2987633号に開示されているように、胸部の医用画像において、肺野領域は画像濃度が周辺より高濃度となる。そこで、医用画像を左右方向に走査して走査線上の濃度(画素値)ヒストグラムを作成し、その濃度ヒストグラムの形状や面積から肺野領域に該当する高濃度領域の画像領域を求め、肺野領域として抽出する。次いで、肺野の輪郭上において、特徴となる複数組の対応点を求め、対応点間のシフトベクトル(移動量ベクトル)を計算する。次いで、現在画像又は過去画像の一方(ここでは過去画像とする)をシフトベクトルに基づいてアフィン変換する。これにより、一方の画像の肺野領域が他方の画像の肺野領域に大局的に位置合わせされる。
次いで、制御部21は、現在画像の肺野領域において、縦横方向に均等な間隔で、多数のテンプレート関心領域(テンプレートROI)を設定する(ステップS6)。また、制御部21は、過去画像の肺野領域において、縦横方向に均等な間隔で、各テンプレートROIに対応する探索領域(探索ROI)を設定する(ステップS7)。なお、探索ROIのサイズは、テンプレートROIよりも大きい。テンプレートROI、探索ROIのサイズは、実験的経験的に最適なものが用いられる。
次いで、制御部21は、過去画像と現在画像のそれぞれに対し、縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理を行う(ステップS8)。
ステップS8は、本実施形態で特徴的な処理である。上述のように、過去画像と現在画像とでは、少なくとも一方がタイプ1のLUTを用いて階調処理が行われている場合がある。タイプ1のLUTを用いて階調処理が行われた胸部の医用画像の場合、縦隔/横隔膜領域のコントラストが抑制されている(図3参照)。一方、タイプ2のLUTを用いて階調処理が行われた胸部の医用画像の場合、縦隔/横隔膜領域のコントラストは確保されている。従って、過去画像と現在画像が異なるLUTを用いて階調処理された画像である場合、画像間で対応する構造物の濃度を表す画素値が一致せず、差分画像上でアーチファクトが発生する可能性が非常に高い。また、両画像が同じLUTを用いて作成されたものであればこのような問題は生じないが、タイプ1のLUTを用いている場合は、上述のように、縦隔/横隔膜領域のコントラストが抑制されているため、この縦隔/横隔膜領域のコントラストを強調して向上させておくことが好ましい。
そこで、ステップS8においては、過去画像及び現在画像のそれぞれについて縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理を実行し、縦隔/横隔膜領域のコントラストが抑制されている場合にこれを強調し、一方の画像の縦隔/横隔膜領域のコントラストが抑制されている場合は、両画像の縦隔/横隔膜領域のコントラストが略同等となるようにする。
図5に、縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理のフローチャートを示す。縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理は、制御部21と記憶部23に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理において、まず、制御部21は、肺野全体領域を特定する(ステップS801)。ここで、胸部正面の医用画像において、肺野は、図6に示す、高濃度で黒っぽく見える領域(縦隔や横隔膜等と重なっていない、所謂肺野領域と呼ばれている領域)の他、左右の高濃度の肺野領域に挟まれた、縦隔、横隔膜、心臓等の解剖学的構造物が存在する低濃度の縦隔/横隔膜領域にも重なっている。そこで、ステップS801においては、図6に示すように、肺野領域及び縦隔/横隔膜領域を含む矩形領域を肺野全体領域として特定する。肺野全体領域の特定の方法としては、例えば、左右の胸郭の外側のエッジ(図6に太線で示す)を抽出し、抽出したエッジと、左右のエッジの下端を水平方向(左右方向)に結んだ線とに囲まれた領域に外接する矩形領域(図6の格子が重畳された領域)を肺野全体領域として特定する。胸郭のエッジの抽出手法としては、例えば、特開平成8−335271号公報に記載のように、画像の水平方向のプロファイル及びその導関数を用いた抽出手法等を適用することができる。
次いで、制御部21は、肺野全体領域を所定サイズの小領域に分割する(ステップS802)。例えば、肺野全体領域を、図6に示すように45×30の小領域(4.7mm相当)に分割することが好ましい。小領域のサイズを4.7mm相当とすることで、ノイズを拾わずに、後段で算出する縦隔/横隔膜領域における小領域の最低標準偏差SDの高低と目視によるコントラストの高低の評価と略一致させることができ、かつ、処理時間に影響を与えないようにすることができる。ここでは、肺野全体領域をm×n(m、nは正の整数)の小領域に分割することとする。
次いで、制御部21は、各小領域内の画素値平均と画素値の標準偏差を算出する(ステップS803)。
次いで、制御部21は、ステップS803で算出された画素値平均のヒストグラム(即ち、濃度ヒストグラムに相当)を生成し、肺野領域の画素値帯域(濃度帯域)と縦隔/横隔膜領域の画素値帯域を分離する閾値tを決定し、tより大きい画素値帯域を縦隔/横隔膜領域の画素値帯域として抽出する(ステップS804)。
図7に、肺野全体領域の画素値ヒストグラムの一例を示す。図7に示すように、肺野全体領域には、高濃度側の肺野領域と、低濃度側の縦隔/横隔膜領域が存在する。そこで、肺野領域の画素値帯域と縦隔/横隔膜領域の画素値帯域を分離する閾値tを決定する。
閾値tの決定方法としては、例えば、(式1)に示すように、ステップS803で算出した小領域の画素値平均の平均(ROI平均t)を閾値tとして求めることができる。
または、判別分析法により閾値tを求めることとしてもよい。判別分析法は、分離度が最大となる点を閾値tとして求めるものである。具体的には、閾値tで二値化したとき、閾値tよりも画素値が小さい側のクラス(肺野領域)の画素数をω1、平均をm1、分散をσ1、画素値が大きい側のクラス(縦隔/横隔膜領域)の画素数をω2、平均をm2、分散をσ2、肺野全体領域の画素数をω、平均をm、分散をσとしたとき、クラス内分散σw 2は(式2)により表すことができる。
クラス間分散σb 2は、(式3)により表すことができる。
全分散(total variance)σ 2は、(式4)により表すことができる。
分離度は、(式5)により表すことができる。
この分離度が最大となる閾値tを求める。
次いで、制御部21は、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域の最低標準偏差SDを求める(ステップS805)。
ここで、図8に、目視で縦隔/横隔膜領域のコントラストが高い順に並べた4つの胸部画像の順番と、これらの各画像の縦隔/横隔膜領域の画素値帯域の最低標準偏差SDが高い順に並べた順番を示す。図8に示すように、両者の順番は一致する。即ち、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域の最低標準偏差SDの高低は、縦隔/横隔膜領域のコントラストの高低と一致することがわかる。
なお、ステップS805においては、他とかけ離れた突発値(誤った値)を排除するため、下から5%のマージンを除いた一般的な信頼区間95%の間にある最低標準偏差SDを求める。
次いで、制御部21は、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域の最低標準偏差SDに基づいて、縦隔/横隔膜領域のコントラストを変換するためのγカーブ用のγパラメーター(γ値)を決定する(ステップS806)。ステップS806においては、最低標準偏差SDと、記憶部25に予め記憶された変換表T1を用いてγパラメーターを決定する。γパラメーターは、γカーブの深さを示すパラメーターである。γ>1であれば、コントラストが強調(向上)される。γ=1であれば、現状のコントラストが維持される。
図9に、ステップS806において使用される変換表T1の一例を示す。変換表T1は、横軸をγパラメーター、縦軸を最低標準偏差SDとして、最低標準偏差SDに対応するγパラメーターを定めたテーブルである。
変換表T1は、実験により求められた、各最低標準偏差SDに対応する最適なγパラメーターを示したもので、以下の手順で作成されたものである。
(1)まず、異なる画像処理条件(LUT)で階調処理が施された複数の胸部の医用画像(サンプル画像)のそれぞれについて、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域のγパラメーターを1〜6とし、肺野領域の画素値帯域を傾き1の直線とした階調カーブ(γカーブ)で階調処理した画像を生成する。
(2)複数の各画像から(1)で生成された各画像の縦隔/横隔膜領域の画素値帯域の最低標準偏差SDを求め、その最低標準偏差SDの値が最も高かった(コントラストが高かった)画像に適用したγパラメーター及び最低標準偏差SDをグラフ上にプロットし、最小二乗法等により近似式を導出して、最低標準偏差SDとγパラメーターの変換式を設定する(図10(a)参照)。この変換式が変換表T1である。
なお、この変換式は、上記(1)で作成したγパラメーター1〜6の画像を目視確認し、縦隔/横隔膜領域内で椎体が見えた時点のγパラメーター及びそのγパラメーターで変換された画像の縦隔/横隔膜領域の最低標準偏差値SDをグラフ上にプロットし、最小二乗法等により近似式を導出して求めた最低標準偏差SDとγパラメーターの変換式(図10(b)参照)と略同じであった。
γパラメーターの決定後、制御部21は、決定したγパラメーターに基づいて、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域に対してγカーブを設定し、肺野領域の画素値帯域に対して傾きが1のリニアな直線を設定し、階調変換LUTを生成する(ステップS807)。
具体的には、まず、図11において実線で示すように、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域に対して、以下の(式6)のγカーブを設定する。
次いで、図11において破線で示すように、設定したγカーブの傾きが1の地点から接線を引き、肺野領域の画素値帯域に対して傾きが1のリニアな直線を設定する。このときの接点P(x,y)は(式7)、接線は(式8)となる。
なお、yの値が0以下となる部分については、yの値を0に設定する。
階調変換LUTが生成されると、制御部21は、入力画像に階調変換LUTを適用して階調処理を行い(ステップS808)、図4のステップS9に移行する。
図12(a)に、1円玉3枚を病変に見立てて胸部ファントムの肺尖部、縦隔、心臓に配置してX線撮影した画像に、図3のタイプ1に示すような階調カーブによって縦隔/横隔膜領域のコントラストを抑制する階調処理を行った画像(原画像)を示す。図12(b)に、図12(a)に示す画像に対して図5の縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理を行った画像(処理実施画像)を示す。[表1]に、上述の原画像及び処理実施画像の一円玉内部とその外側のコントラスト(濃度平均の差)を計測した結果を示す。
[表1]に示すように、縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理前の原画像に対し、処理実施画像では、肺野領域内の肺尖部のコントラストはそのままに維持され、縦隔/横隔膜領域に含まれる縦隔部及び心臓部は、コントラストが原画像の肺尖部に近い値まで向上している。即ち、図5に示す縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理によって、事前に施された画像処理により抑制された縦隔/横隔膜領域のコントラストは画像処理前と程同等に向上させることができ、肺野領域については画像処理によって向上したコントラストを維持することができる。一方、タイプ2の階調カーブによって画像処理を行った画像を原画像とした場合は、ステップS806のγパラメーターの決定において決定されるγパラメーターが1又はそれに近い値が決定され、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域にこのγパラメーターを用いたγカーブで階調処理が行われ、肺野領域は傾き1の直線による階調処理が行われるため、縦隔/横隔膜領域及び肺野領域の双方のコントラストを維持することができる。
図4に戻り、ステップS9において、制御部21は、縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理が施された現在画像及び過去画像を入力画像としてローカルマッチング処理を実行する(ステップS9)。即ち、コントラストが調整された現在画像における各テンプレートROIを、特定の構造物が強調された過去画像の対応する探索ROI内で移動させながら相互相関値Ri,jを計算し、相互相関値Ri,jが最も高い位置をそのテンプレートROIの対応位置として選択し、テンプレートROIの中心から対応位置の中心への移動量ベクトルを算出する。
なお、相互相関値Ri,jは、以下の[数9]により算出することができる。
次いで、制御部21は、各テンプレートROIに対応する移動量ベクトルの分布をマッピングし(ステップS10)、マッピングした移動量ベクトルをn次多項式を用いてフィッティング(多項式フィッティング)し、各画素の移動量ベクトルを求める(ステップS11)。
次いで、制御部21は、求めた各画素の移動量ベクトルに基づいて、過去画像(強調されていない入力過去画像)にワーピング処理(非線形歪み処理)を施す(ステップS12)。ワーピング処理は、例えば、特開2005−176462号公報に記載されているように、公知の画像処理技術である。ワーピング処理後、制御部21は、現在画像(強調されていない現在画像)と変形された過去画像の差分をとって差分画像を生成する(ステップS13)。具体的には、現在画像の各画素の値から過去画像の対応する各画素の値を引くことにより差分画像を生成する。
ステップS13で生成される差分画像は、上述の縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理が施された現在画像及び過去画像に基づいて生成されるため、図3に示すタイプ1とタイプ2のように異なった階調カーブで現在画像と過去画像に画像処理が施されていても、タイプ1で処理された画像のコントラストをタイプ2で処理された画像のコントラストと同等とすることができ、現在画像と過去画像の間で対応する構造物の濃度を表す信号値が一致しないことにより生じる差分画像上でのアーチファクトを抑制することができる。
差分画像の生成が終了すると、制御部21は、生成した差分画像を表示部25に表示し(ステップS14)、差分画像生成処理を終了する。
なお、縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理は、差分画像生成処理において、ステップS8の位置で行うことが好ましい。グローバルマッチング処理前にこの処理を行ってしまうと、この縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理によって縦隔/横隔膜領域の画素値帯域が広くなるため、グローバルマッチングにおける肺野領域の認識精度が落ちる可能性があるからである。また、ローカルマッチング処理前にこの処理を行っておくことで、縦隔/横隔膜領域のコントラストが高まることにより、マッチング精度の向上が見込めるからである。
以上説明したように、医用画像処理装置2によれば、制御部21は、同一被写体を撮影した経時差分対象画像となる2つの胸部の医用画像(現在画像、過去画像)のそれぞれから縦隔/横隔膜領域の画素値帯域を抽出し、抽出された画素値帯域の最低標準偏差SDを算出する。そして、縦隔/横隔膜領域の画素値帯域に対して最低標準偏差SDに応じたγパラメーターのγカーブを設定し、それ以外の画素値帯域には、傾きが1の直線を設定し、設定したγカーブ及び直線に基づいて各画像に階調処理を施す。
従って、経時差分対象画像の各画像において、もとの画像処理条件であるLUTを必要とせずに、画像処理によってコントラストが強調された肺野領域についてはそのコントラストを確保しつつ、画像処理によってコントラストが抑制された縦隔/横隔膜領域についてコントラストを向上させることが可能となる。また、経時差分対象画像となる2つの胸部の医用画像の一方が縦隔/横隔膜領域のコントラストを抑制する画像処理が施された画像である場合に、縦隔/横隔膜領域のコントラストを抑制する画像処理が施された画像について、他方の画像と同等のコントラストを確保することが可能となり、その結果、現在画像と過去画像の間で縦隔/横隔膜領域の濃度を表す信号値が一致しないことにより生じる差分画像上でのアーチファクトを低減することができる。
なお、上述した本実施形態における記述は、本発明に係る好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態においては、X線撮影装置で撮影された胸部の医用画像に縦隔/横隔膜領域のコントラストを抑制する処理が施されている場合にそのコントラストを強調して向上させる場合を例にとり説明したが、医用画像の部位及びコントラストの強調対象とする構造物は、これに限定されるものではない。
例えば、足部の医用画像について、骨部領域と筋肉領域を含む足部の医用画像において、筋肉領域のコントラスト向上のために骨部のコントラストを抑制する画像処理が施されているような場合に本発明を適用すれば、骨部のコントラストを画像処理前と程同等に向上させることができる。
また、例えば、関節の医用画像について、骨部領域と軟骨領域を含む関節の医用画像において、骨部領域のコントラスト向上のために軟骨領域のコントラストを抑制する画像処理が施されているような場合に本発明を適用すれば、軟骨領域のコントラストを画像処理前と程同等に向上させることができる。関節画像の読影診断では骨と骨の間隔から膝関節症を読影している。このため骨の濃度が良く見えるように階調処理しているが、逆に骨と骨の間の軟骨が見えにくくなってしまう。本発明を適応すれば、軟骨のコントラストも維持でき、骨と軟骨が同時に確認できる。
また、上記実施形態においては、医療の分野における医用画像に本発明を適用した場合を例にとり説明したが、工業製品の耐久検査のために撮影された画像等に本発明を適用することとしてもよい。
また、上記実施形態においては、差分画像を作成する画像に対し、図5に示す縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理を実行する場合を例にとり説明したが、差分画像を作成する場合に限らず、単独で観察する画像について上記縦隔/横隔膜領域のコントラスト調整処理を実行することとしてもよい。これにより、単独で観察する画像についても、事前の画像処理で所定の構造物領域のコントラストが抑制されている場合、抑制されたコントラストを画像処理前と略同等に向上させることができる。具体的に、従来の画像処理では、肺野部を良く見せるためのLUTをかけていたが、横隔膜部や縦隔部や心臓部に重なった異常陰影が見逃されやすかった。本発明を適応することにより、肺野の病変と同時に、横隔膜部や縦隔部や心臓部にある異常陰影に対しても発見しやすくなる。この臨床効果は非常に大きい。
また、上記実施形態においては、コントラストの高低を示す指標値として、標準偏差を用いる場合を例にとり説明したが、他のテクスチャ特徴量を用いることとしてもよい。例えば、差分統計量、自己相関関数、濃度共起行列、ランレングス、フラクタル、又は周波数特徴量の何れかを用いることとしてもよい。
また、上記実施形態においては、X線撮影装置において撮影された医用画像に本発明を適用した場合を例にとり説明したが、他のモダリティで撮影された他の部位の医用画像に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態においては、現在画像にテンプレートROI、過去画像に探索ROIを設定してローカルマッチング処理を行ったが、現在画像に探索ROI、過去画像にテンプレートROIを設定することとしてもよい。また、上記実施形態においては、過去画像にワーピング処理を施したが、何れの画像に施しても構わない。
また、以上の説明では、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピューター読み取り可能な媒体としてHDDや不揮発性メモリーを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
その他、X線画像システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
100 X線画像システム
1 X線撮影装置
2 医用画像処理装置
21 制御部
22 RAM
23 記憶部
231 画像DB
24 操作部
25 表示部
26 通信部
27 バス

Claims (13)

  1. 被写体を撮影することにより取得された2以上の構造物領域を含む画像であって、所定の構造物領域のコントラストを抑制する画像処理が施された画像に各種処理を施す画像処理装置であって、
    前記画像から前記所定の構造物領域の濃度帯域を抽出する抽出手段と、
    前記抽出された濃度帯域のコントラストの指標値を算出する算出手段と、
    前記算出されたコントラストの指標値に基づいて、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストを強調させる画像処理を施す画像処理手段と、
    を備える画像処理装置。
  2. 同一被写体を撮影することにより取得された2以上の構造物領域を含む2以上の画像であって、少なくとも1つの画像には、所定の構造物領域のコントラストを抑制する画像処理が施された画像に各種処理を施す画像処理装置であって、
    前記2以上の画像のうち、少なくとも1つの画像には、所定の構造物領域のコントラストを抑制する画像処理が施されており、
    前記画像から前記所定の構造物領域の濃度帯域を抽出する抽出手段と、
    前記抽出された濃度帯域のコントラストの指標値を算出する算出手段と、
    前記算出されたコントラストの指標値に基づいて、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストが抑制されている場合にそのコントラストを強調させる画像処理を施す画像処理手段と、
    を備える画像処理装置。
  3. 前記2以上の画像のうちの2つの画像間の差分画像を生成する差分画像生成手段を備える請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記抽出手段は、前記画像の濃度ヒストグラムを生成し、生成した濃度ヒストグラムの分布に基づいて、前記所定の構造物領域の濃度帯域を抽出する請求項1〜3の何れか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記算出手段は、前記コントラストの指標値として、テクスチャ特徴量を算出する請求項1〜4の何れか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記テクスチャ特徴量は、標準偏差、差分統計量、自己相関関数、濃度共起行列、ランレングス、フラクタル、又は周波数特徴量の何れかである請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記画像処理手段は、前記算出手段により算出されたコントラストの指標値に応じたガンマカーブを生成し、生成したガンマカーブに基づいて前記画像の前記所定の構造物領域に階調変換処理を施すことにより、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストを強調させる請求項1〜6の何れか一項に記載の画像処理装置。
  8. 前記画像処理手段は、前記所定の構造物領域の濃度帯域には、前記算出手段により算出されたコントラストの指標値に応じたガンマカーブを設定し、前記画像の前記所定の構造物領域以外の濃度帯域には、傾きが1の直線を設定し、設定したガンマカーブ及び直線に基づいて前記画像に階調変換処理を施すことにより、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストを強調させる請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記画像は、医用画像である請求項1〜8の何れか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記画像は、胸部の医用画像である請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記所定の構造物領域は、縦隔及び横隔膜の領域である請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 被写体を撮影することにより取得された2以上の構造物領域を含む画像であって、所定の構造物領域のコントラストを抑制する画像処理が施された画像に各種処理を施す画像処理装置に用いられるコンピューターを、
    前記画像から前記所定の構造物領域の濃度帯域を抽出する抽出手段、
    前記抽出された濃度帯域のコントラストの指標値を算出する算出手段、
    前記算出されたコントラストの指標値に基づいて、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストを強調させる画像処理を施す画像処理手段、
    として機能させるためのプログラム。
  13. 同一被写体を撮影することにより取得された2以上の構造物領域を含む2以上の画像であって、少なくとも1つの画像には、所定の構造物領域のコントラストを抑制する画像処理が施された画像に各種処理を施す画像処理装置に用いられるコンピューターを、
    前記画像から前記所定の構造物領域の濃度帯域を抽出する抽出手段、
    前記抽出された濃度帯域のコントラストの指標値を算出する算出手段、
    前記算出されたコントラストの指標値に基づいて、前記画像の前記所定の構造物領域のコントラストが抑制されている場合にそのコントラストを強調させる画像処理を施す画像処理手段、
    として機能させるためのプログラム。
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