JP2016084866A - 配線・配管材の保持部の構造及び保持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】大小径や材質等種類の異なる配線・配管材に対応してこれらを兼用して安定して保持できる配線・配管材の保持部の構造及び保持具を提供する。【解決手段】内側に波付き硬質管の配置空間を形成し内外に撓み変形して配置空間内に波付き硬質管を受け入れて保持する一対の保持片21,21と、配置空間内に突出する一対の可動片31,31と、保持片21の下部に設けられ可動片31が当接する被当接部26と、を設けた。可動片31は、被当接部26に当接して配置空間内に突出した状態に維持されて、小さい波付き硬質管51を保持片21と共に保持するとともに、大きい波付き硬質管52を配置空間内に配置する際に保持片21が外側に変位することで、被当接部26との当接が解除されて、またはこれと当接することなく、配置空間の外方に向けて移動することにより配置空間が拡張し、大きい波付き硬質管52が配置空間内に保持されるよう形成した。【選択図】図5

Description

本発明は、ケーブル、信号線等を配線したり電線管、給水管等を配管するに際してこれらの配線・配管材を建物の壁面や床面等に保持する配線・配管材の保持部の構造及び保持具に関するものである。
ケーブル、信号線等の配線材や電線管、給水管、ガス管等の配管材はサドル等の保持具を使用して建物の壁面や床面等に沿って配線、配管されている。ここで、保持具として、サイズの異なる複数種類の配線・配管材を兼用して使用できるものがある。特許文献1には、大小2種類の径の配管材に対応して兼用して保持できるワイヤハーネスクランプなる保持具が開示されている。この保持具は、受体の端部にヒンジを介して開閉自在な蓋体が設けられ、該蓋体の中央部に弾性片である押え片が設けられており、配管材を受体に嵌込んだ後蓋体を閉じることにより、押え片が配管材の外形に倣って撓み、受体と蓋体の押え片とで配管材を挟持し、押え片の弾性力によって保持する。そして、大径の配管材を保持する場合は、押え片が更に撓んで挟持し保持する。これにより、特許文献1の保持具は、異径の配管材を保持できて汎用性が増し、経済的である。
実開平2−34883号公報
しかし、特許文献1の保持具は、押え片の弾性力のみによって大小2種類の径の配管材に対応してこれらを保持するものであるから、特に小径の配管材を保持する場合は、押え片の弾性力による配管材を押圧する力は小さく、がたついて揺動したり傾いたりして安定して保持することができない。即ち、押え片の弾性による押圧力、挟持力は、撓み量、変形量に比例するところ、小径の配管材の場合は、大径の配管材と比較して変形量はかなり小さいから十分な押圧力を得られないことがある。そこで、小径の配管材の押圧力、挟持力を増すべく押え片のばね定数を大きくすれば、大径の配管材を受体に嵌込んだ後蓋体を閉じるときに多大な力を必要とし、無理に閉じようとすれば保持具の破損を招きかねない。
そこで、本発明は、大小径や材質等種類の異なる配線・配管材に対応してこれらを兼用して安定して保持できる配線・配管材の保持部の構造及び保持具の提供を課題とするものである。
請求項1の配線・配管材の保持部の構造は、内側に配線・配管材の配置空間を形成し、内外に撓み変形して前記配置空間内に前記配線・配管材を受け入れて保持する保持片を有するものであって、前記配置空間内に突出する可動片と、該可動片が当接する被当接部と、が設けられ、前記可動片は、前記被当接部に当接して前記配置空間内に突出した状態に維持されるとともに、前記保持片が外側に変位することで前記被当接部との当接が解除されて、または該被当接部と当接することなく、前記配置空間の外方に向けて移動することにより該配置空間が拡張されるよう形成されたものである。
ここで、「当接」には、可動片と被当接部とが摺接し、それらの間の摩擦力によって可動片の配置空間の外方への移動が阻止される「摺接」も含まれる。
請求項2の配線・配管材の保持部の構造は、特に、被当接部が、保持片に設けられ、前記可動片は、前記保持片から離間した基部に連結され可動する軸となる連結基端部と、前記保持片の被当接部に当接する当接先端部と、を備え、前記保持片が外側に変位することで前記被当接部との当接が解除されて、または該被当接部と当接することなく、前記配置空間の外方への移動が許容されるものである。
請求項3の配線・配管材の保持部の構造は、請求項2の配線・配管材の保持部の構造とは反対に、被当接部が、保持片から離間した基部に設けられ、可動片が、保持片に連結されたものである。
請求項4の配線・配管材の保持部の構造は、特に、保持片が、一対形成され、可動片は、前記保持片が配線・配管材の外面に沿って延びる方向に向かって延設されたものである。
請求項5の配線・配管材の保持部の構造は、特に、保持片の先端間を閉鎖する蓋部を更に備えている。
請求項6の保持具は、大小2種類の大きさの配線・配管材に対応して該配線・配管材を保持するものであって、可動片が、被当接部に当接して配置空間内に突出した状態において、相対的に小さい配線・配管材を前記保持片と共に保持し、相対的に大きい配線・配管材を前記配置空間内に配置する際には前記保持片が外側に変位することで前記被当接部との当接が解除されて、または該被当接部と当接することなく、前記配置空間の外方に向けて移動することにより該配置空間が拡張され、前記配置空間内に保持されるよう形成されたものである。
請求項7の保持具は、硬質管と被覆付き管とに対応して該管材を保持するものであって、可動片が、被当接部に当接して前記配置空間内に突出した状態において、前記被覆付き管を前記保持片と共に保持し、前記硬質管を前記配置空間内に配置する際には前記保持片が外側に変位することで前記被当接部との当接が解除されて、または該被当接部と当接することなく、前記配置空間の外方に向けて移動することにより該配置空間が拡張され、前記硬質管が前記配置空間内に保持されるよう形成されたものである。
ここで、硬質管とは、管外形が容易には変化しないものであり、保持片を外側に撓み変形させて変位させられるものをいい、外面が平滑な直状管の他、外面が凹凸に形成され屈曲自在な可撓性を有する波付き管なども含まれる。
また、被覆付き管とは、軟質材被覆管、保温材付き管などの外面が軟質材、発泡材で被覆された管をいい、管外形が容易に変化するもので、保持片を外側に撓み変形させ変位させることができないものであり、保持片等によって押し付けられたとき、被覆部は潰れたりへこんだりするものである。
請求項1の発明は、可動片が被当接部に当接することにより配置空間内に突出した状態に維持されるので、小さい配線・配管材や被覆付き管など、保持片が撓み変形せず前記当接が維持される配線・配管材は、保持片及び可動片に当接して一定位置に保持され、配置空間内での移動が阻止される。
一方、大きい配線・配管材を保持するときは、該配線・配管材が配置空間内に押し込まれる際に保持片は該配線・配管材に押圧されて外方に撓み変位するため、可動片は被当接部との当接が解除されて配置空間外に後退し該配置空間は拡張するので、大きい配線・配管材の収容、配置が可能となるとともに、保持片、可動片等に当接して保持される。つまり、大きい配線・配管材を配置空間内に挿入し押し込む際に保持片は外側に変位し、それに連動して可動片は被当接部との当接が解除される。これにより、大きい配線・配管材を押し込むだけで配置空間の所定位置に配置し保持できる。
その結果、種類の異なる配線・配管材について、押え片等の弾性片の弾性力のみに依存せず、配線・配管材の外面に保持片、可動片が当接した状態で保持できるため、保持位置が一定し、安定して保持することができる。
請求項2及び3の発明は、簡易な構成で、可動片を被当設部に当接させ、保持片が外側に変位したときには、該当接を解除させることができる。
請求項4の発明は、保持片が一対形成されているので、配線・配管材を両側から挟持しより安定して保持できる。
請求項5の発明は、蓋部を更に備えているので、蓋部とも当接させることにより配線・配管材をより安定して保持できる。また、蓋部を閉じることにより保持片による挟持力を大きくすることも可能である。
請求項6の発明は、大小2種類の大きさの配線・配管材に対応してこれらを安定して保持することができる。
請求項7の発明は、断面形状が類似する硬質管と被覆付き管とに対応してこれらを安定して保持することができる。
本発明の実施形態の保持具を示し、(a)は斜視図、(b)は図2(a)のA−A切断線による断面図である。 図1の保持具を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 図1の保持具を使用して小さい波付き硬質管を保持する経過を説明する説明図である。 図1の保持具を使用して大きい波付き硬質管を保持する経過を説明する説明図である。 大小2種類の波付き硬質管の保持後の状態を示す正面図である。 図1の保持具により大小の被覆付き管を保持した状態を示す正面図である。 図1の保持具の変形例を模式的に示す正面図である。 図1の保持具の別の変形例を模式的に示す正面図である。 本発明の実施形態の別の保持具を示す斜視図及び正面図である。 本発明の実施形態の別の保持具を示す正面図である。 図1の保持具の別の可動片を示す要部拡大図である。 図1の保持具の更に別の可動片を示す要部拡大図である。
以下、本発明の実施形態における配線・配管材の保持部の構造及び保持具を図に基づいて説明する。
図1及び図2において、保持具1は、基部11の上部に左右一対の保持片21,21が立設され、図2(b)の右側の保持片21の先端部には第1ヒンジ42を介して蓋部41が一体に延設されており、更に蓋部41の先端部には第2ヒンジ43を介して掛止片44が一体に延設されている。図2(b)の基部11の左側端部には蓋部41の掛止片44が嵌入して掛け止めされる被掛止部12が設けられている。左右一対の保持片21,21の間の空間は、配線・配管材が収容配置される配置空間22に形成されており、配置空間22は外形が概略、配線・配管材の外形に合わせて、反対向きの一対の半円の上部、下部それぞれを平行直線で結んだトラック形状或いは略小判状に形成されている。
各保持片21は、図2(b)に示すように、互いに対向する内面23が外側に湾曲する弧状に形成されている。各保持片21の奥行方向中間位置にはリブ状の細幅の突条片24が保持片21の円弧面に沿って上下方向に設けられている。各保持片21の下端部と基部11との間の弧状斜面13の中央部分には、図1に示すように、三辺が切欠されたコ字状の切欠空間14が形成されており、各切欠空間14には基部11の中央の支持台15の両側に第3ヒンジ32を介して一体に設けられた可動片31が配置空間22内に突出している。そして、保持片21の下端部における切欠空間14の上辺14aと隣接する部分には可動片31の先端部が当接する被当接部26が形成されている。これら保持片21、可動片31、被当接部26、蓋部41は、配線・配管材の保持部の構造を構成している。
以下、各構成部について更に詳細に説明する。
基部11の中央の支持台15は奥行方向に沿ってコ字状の凹溝15aが形成され、凹溝15aの底面の中央には保持具1を固定するためのビスが挿通するビス孔15bが形成されている。基部11の右側端部の外壁面には鈎状の連結凸部16が奥行方向に沿って一体に設けられており、反対側の左側端部の外壁面には連結凸部16が嵌入する連結凹部17が奥行方向に沿って形成されている。連結凹部17に別の保持具1の連結凸部16を嵌入して連結すれば、複数の保持具1を並設することができる。
対向する一対の保持片21,21の内面23はサイズの大きい配線・配管材の外形状に沿う円弧面に形成され、内面23の中央の突条片24は、波付管を保持するときに波付管の凹凸外面の谷部に嵌入できる幅に形成されている。保持片21の下端部における切欠空間14の上辺14aと隣接する部分には該上辺14aに沿って舌片25が斜め下方に突設され、先端の上側角部は可動片31の先端部が当接する前述の被当接部26を形成している。被当接部26は、図3(c)に示すように、保持片21が内方から押圧されて外方に撓み変形するとき、第1回動軸27を軸として一点鎖線の円で示す軌跡に沿って移動する。
可動片31は、図3(c)に示すように、基部11における支持台15の上端の側縁部に、第3ヒンジ32を介して、保持片21が配線・配管材の外面に沿って延びる方向に向かって延設されており、基部11の支持台15に連結され可動する軸となる連結基端部33と、前記保持片21の被当接部26に当接する当接先端部34とを備えている。可動片31の上面31aの図3(c)における右側端部は円弧状に屈曲しており、当接先端部34はこの屈曲部に形成されている。更に、可動片31の当接先端部34と反対側の上面31aから基部11側の側面にかけては、波付き管の谷部に嵌入可能な突条片36が保持具1の幅方向即ち奥行方向における保持片21の突条片24と同一位置に該突条片24の周方向に沿うように一体に突設されている。この可動片31の突条片36は大小いずれの波付き管が挿入される際にも保持片21の突条片24とともに波付き管の谷部に嵌入して管の軸方向の位置決めを行なうとともにそのずれを規制する。
可動片31の当接先端部34は連結基端部33の第2回動軸35を軸として図3(c)の実線の円で示す軌跡に沿って移動し、切欠空間14から更に配置空間22の外方に移動した後全体が配置空間22の外方に後退するようになっている。なお、第2回動軸35は連結基端部33から僅かに離間した位置にあるが、ほとんど近接しているので、連結基端部33に位置しているものとする。可動片31は保持片21が外側に撓まず変位していない状態では、当接先端部34は保持片21の下端部の舌片25の被当接部26と当接し、図1及び図2に示すように配置空間22内に突出した状態に維持されるようになっている。
蓋部41の長さ方向中間部における内面は配線・配管材の外径に沿って形成されている。蓋部41の長さ方向中間部における幅方向即ち奥行方向の中間位置にはリブ状の細幅の突条片45が蓋部41の長さ方向に沿って設けられている。蓋部41の先端部に延設されている掛止片44は一方の面の下端部に鈎状の下側掛止爪44aが設けられ、反対面の上部に鈎状の上側掛止爪44bが設けられている。一方、基部11の被掛止部12は、蓋部41の掛止片44が挿入開口から挿入され、内部に嵌入した後、掛止片44の下側掛止爪44aが掛止する下側被掛止爪12aが設けられ、及び掛止片44の上側掛止爪44bが掛止する上側被掛止爪12bが設けられている。
次に、上記のように構成された保持具1を使用した2種類の配線・配管材の保持について説明する。
〈波付き硬質管〉
最初に、配線・配管材としてサイズが大小異なる2種類の波付き硬質管を保持する場合を説明する。
波付き硬質管は、外面が山部と谷部とを有する凹凸形状に形成され、硬質の合成樹脂材で形成されており、外部からの押圧等に対して外形は容易には変化しない。但し、外面が凹凸形状に形成されているので、管全体として屈曲自在な可撓性を有する。これらの硬質管は、断面が、反対向きの一対の半円の上部、下部それぞれを平行直線で結んだトラック形状或いは略小判状に形成されていて、内部には更に給水管、給湯管など2本の配管材を並列して収容する。この波付き硬質管は、長軸が水平方向となる状態、即ち基部11の支持台15の上面と平行する状態で保持具1に保持され、長軸の長さは、左右一対の保持片21の上端の間隔より大きいとともに、保持されたときに少なくとも一対の保持片21が波付き硬質管の外面と当接する大きさに形成されている。
まず、相対的に断面外形の小さい波付き硬質管51を保持具1で保持する場合は、図3(a)に示すように、小さい波付き硬質管51を斜めに傾けた状態で上方から配置空間22内に挿入する。小さい波付き硬質管51を一対の保持片21の間に挿入するに伴って、一対の保持片21は小さい波付き硬質管51に押されて僅かに左右外側に撓み、小さい波付き硬質管51の右側端部は、可動片31の上部に到達し、これを押し下げる。このとき、可動片31の当接先端部34が、小さい波付き硬質管51の谷部51b内に嵌り込み、小さい波付き硬質管51の管軸方向の位置が定まる。可動片31の押し下げにより、可動片31は第2回動軸35を軸として時計方向に回動し、やがてその当接先端部34は、図3(b)及び(c)に示すように、保持片21下部の舌片25における上側角部の被当接部26に当接する。このとき、保持片21は僅かに外側に撓む程度に拡張するのみであるから、可動片31の当接先端部34は、被当接部26から外れることなく該被当接部26との当接が維持される。なお、可動片31の当接先端部34が被当接部26に当接する過程で保持片21の突条片24の上端部が小さい波付き硬質管51の谷部51b内に嵌入する。
続いて、小さい波付き硬質管51を水平姿勢に近づけながら更に押し込んでいくと、下面が左側の可動片31と当接する。その後、左側の可動片31は右側の可動片31と同様に、左側の第2回動軸35を軸に反時計方向に回動し、やがてその当接先端部34は左側の保持片21の被当接部26と当接する。これにより、左右2つの可動片31は、配置空間22内に突出した状態に維持され、小さい波付き硬質管51は、図3(d)に示すように、水平姿勢で左右の可動片31の上部と当接し、下方から支持される。この状態においては、小さい波付き硬質管51は、左右両側において左右一対の保持片21の上部の内面23に山部51aが当接し、保持片21の突条片24の上部が谷部51b内に嵌入する。この突条片24は、小さい波付き硬質管51が軸方向にずれるのを防止する。
その後、蓋部41の掛止片44を図2の左側端部の被掛止部12内に挿入開口から挿入し内部に嵌入させ、下側掛止爪44a及び上側掛止爪44bをそれぞれ被掛止部12の下側被掛止爪12a及び上側被掛止爪12bに掛止させて蓋部41を取付ける。蓋部41を取付けた状態においては、小さい波付き硬質管51の上面の山部51aは蓋部41の下面から離間した位置にある。但し、該山部51aは蓋部41の下面に当接または近接するものとしてもよく、この場合小さい波付き硬質管51の上面の谷部51bには蓋部41の突条片45が嵌入する。以上により、保持が完了し、小さい波付き硬質管51は、図5(a)に示すように、一対の保持片21,21の内面23,23及び一対の可動片31,31の上面31a,31aの計4箇所でこれらと当接して配置空間22内の一定位置に安定して保持される。
なお、蓋部41を取付けることにより、一対の保持片21,21が外方に撓んだりして拡張しようとするのが阻止されるから、小さい波付き硬質管51は確実に保持される。また、小さい波付き硬質管51の長軸方向の長さが短かいために、保持片21の突条片24が小さい波付き硬質管51の山部51aに届かず谷部51b内に嵌入しなくても、既に可動片31の突条片36により管軸方向の位置決めが行なわれているため、蓋部41を閉じる際には、蓋部41の突条片45は円滑に小さい波付き硬質管51の谷部51b内に嵌り込む。
ここで、可動片31の当接先端部34と保持片21の下部の舌片25の被当接部26との「当接」は、図3(c)で示されるように、可動片31と被当接部26とが僅かに引掛かっている程度に「摺接」した状態にあって、それらの間の摩擦力によって可動片31の配置空間22の外方への移動が阻止される状態のものであってもよい。
次に、相対的に大きい波付き硬質管52を保持具1で保持する場合は、図4(a)に示すように、大きい波付き硬質管52を斜めに傾けた状態で上方から配置空間22内に挿入する。そして、大きい波付き硬質管52を保持片21の弾性力に抗して押し込んでいくと、左右の保持片21,21は、それらの間隔が、これより大きい波付き硬質管52によって押し広げられ互いに反対向きの外側に撓み変形していく。このとき、保持片21の突条片24の一部が大きい波付き硬質管52の谷部52b内に嵌り込み、大きい波付き硬質管52の管軸方向の位置が定まる。
そして、右側の可動片31は、大きい波付き硬質管52に押し下げられて第3ヒンジ32を介して連結基端部33の第2回動軸35を軸に回動して、図4(b)及び(c)に示すように、当接先端部34が右側の保持片21の下部の舌片25の被当接部26と当接する。続いて、大きい波付き硬質管52を更に押し込んで水平姿勢に向けて倒していくに従い、図4(d)に示すように、保持片21は更に大きく撓み、被当接部26は一点鎖線の円で示される軌跡上を上方に移動して可動片31の実線の円で示される軌跡から外方に離間し、右側の可動片31は被当接部26との当接が解除される。これにより、可動片31は、配置空間22の外方に移動していく。
右側の可動片31と右側の被当接部26との当接が解除された後、続けて大きい波付き硬質管52を水平姿勢に近づけながら更に押し込んでいくと、大きい波付き硬質管52の下面が左側の可動片31の上面31aと当接する。その後、左側の可動片31は右側の可動片31と同様に、左側の第2回動軸35を軸に反時計方向に回動し、やがてその当接先端部34は左側の保持片21の被当接部26と当接する。続いて、大きい波付き硬質管52を更に押し込んでいくに従い、保持片21は更に大きく撓むため、左側の可動片31は、左側の被当接部26との当接が解除され、配置空間22の外方に移動していく。そして、両側の可動片31ともに配置空間22の外方に完全に移動して、大きい波付き硬質管52は、図4(e)に示すように、配置空間22内に水平姿勢で保持される。また、大きい波付き硬質管52の下面は、基部11の支持台15に当接または近接する。この状態においては、大きい波付き硬質管52は、山部52aが保持片21の内面23全体と当接し、谷部52b内には保持片21の突条片24が嵌入して、両側の保持片21に挟圧されて保持される。
なお、タイミング的に、大きい波付き硬質管52の挿入に伴って保持片21が早い時点で大きく外方に撓むことによって、被当接部26が第1回動軸27を中心とする一点鎖線の円で示される軌跡上を上方に回動し、可動片31と当接することなく可動片31の第2回動軸35を中心とする実線の円で示される軌跡から離間する場合は、結局可動片31は被当接部26と一度も当接することなく配置空間22の外方に移動することになる。
この後、蓋部41の掛止片44を被掛止部12内に挿入開口から挿入し内部に嵌入させ、下側掛止爪44a及び上側掛止爪44bをそれぞれ被掛止部12の下側被掛止爪12a及び上側被掛止爪12bに掛止させて蓋部41を取付ける。蓋部41を取付けた状態においては、大きい波付き硬質管52の上面の山部52aは蓋部41の下面に当接または近接する。但し、該山部52aは蓋部41の下面からある程度離間するものであってもよい。これにより、図5(b)に示すように、保持が完了し、大きい波付き硬質管52は、左右一対の保持片21,21の内面23,23の全体と当接して一定箇所に配置されるとともに、保持片21の弾性復元力によって強く挟圧されることによっても保持される。なお、蓋部41を取付けることにより締付けられて、一対の保持片21,21は大きい波付き硬質管52をより強く挟圧することが可能となる。
一旦取り付けた蓋部41を取り外すときは、掛止片44の上端部の摘み部46を摘んで蓋部41側に引き寄せて掛止片44を傾斜させながら第2ヒンジ43を軸に引張り上げることにより取り外すことができる。
ここで、大小2種類の波付き硬質管について説明を加えれば、相対的に小さい波付き硬質管51は、相対的に大きい波付き硬質管52と比べて特に長軸方向の長さが小さく、配置空間22内に挿入される際に保持片21を僅かに左右外側に撓ませる程度に拡張するのみで、可動片31は被当接部26と当接して配置空間22内に常時突出した状態に維持される程度の大きさのものを意味する。なお、相対的に小さい波付き硬質管51の短軸方向の長さについては、一般には、大きい波付き硬質管52と比べて小さいのであるが、大きい波付き硬質管52の短軸とかなり近い大きさのものであってもよい。
なお、突条片は、保持片21、可動片31及び蓋部41に設けられているが、うちいずれか例えば蓋部41の突条片45を設けないとすることもできる。蓋部41に突条片45を設けなくても、保持片21の突条片24と可動片31の突条片36とにより波付き硬質管の管軸方向のずれは規制されるからであり、また、蓋部41を閉じる際には、突条片45が波付き硬質管の谷部内に的確に嵌入されることを特に意識することなく閉じることができるからである。更には、これらのいずれの突条片も設けないとすることを妨げるものではない。なお、大小の波付き硬質管を配置空間22内に挿入していく過程で、波付き硬質管の谷部へはタイミングによっては保持片21の突条片24が可動片31の突条片36より先に嵌入することもあるし、その逆のこともあり得る。
〈直状硬質管〉
次に、硬質の合成樹脂材で形成された直状硬質管を保持する場合を説明する。直状硬質管は外面が直状の平坦面に形成されたものである。サイズが大小異なる2種類の直状硬質管の場合、基本的には、サイズが大小異なる2種類の波付き硬質管と同様にして保持具1に保持される。即ち、相対的に小さい直状硬質管の場合は、可動片31は、当接先端部34が保持片21下部の舌片25における上側角部の被当接部26と当接し、配置空間22内に突出した状態に維持されるから、図3に示されたものと同様に、保持片21及び可動片31における計4箇所で配置空間22内に安定して保持される。また、相対的に大きい直状硬質管の場合は、配置空間22内に挿入されるに従って左右一対の保持片21はそれぞれ反対の外側に撓んで変位し、可動片31は当接先端部34が保持片21下部の舌片25の被当接部26との当接が解除され、大きい直状硬質管は左右一対の保持片21と当接し、また、弾性復元力によって強く挟圧されて保持される。
但し、大小いずれの直状硬質管であっても、外面は保持片21の突条片24や蓋部41の突条片45との当接においてはこれらの突条片の先端部と当接することになる。なお、保持具1が保持片21や蓋部41に突条片が設けられていないものである場合には、直状硬質管の外面は保持片21や蓋部41の内面に直接当接する。
〈被覆付き管〉
次に、本実施形態の保持具1を使用して被覆付き管を保持する場合を説明する。
被覆付き管は、保温のため外面が軟質樹脂材や発泡樹脂材等で被覆された管であり、外部からの押圧等に対して外形が容易に変化するものである。
図6(a)は相対的にサイズの小さい被覆付き管53を保持具1で保持したものを示し、図6(b)は相対的にサイズの大きい被覆付き管54を保持具1で保持したものを示す。ここで、大きい被覆付き管54においても、可動片31と被当接部26との当接は解除されず、保持具1で保持された後でも可動片31は配置空間22内に突出した状態に維持され、小さい被覆付き管53と同様に、左右一対の保持片21,21の内面23と左右一対の可動片31,31の上面31aとの計4箇所で当接し支持されて配置空間22内の一定位置に安定して保持される。被覆付き管は大きいサイズであっても、配置空間22内に挿入されたとき、被覆部53a、被覆部54aがその弾発性により凹んだり潰されたりするだけで保持片21を外側に撓み変形させるだけの力がなく、あっても僅かな大きさであるため、可動片31と保持片21の被当接部26との当接は解除されず、可動片31は常に配置空間22の外方に移動することがなく配置空間22内に突出した状態が維持されるからである。また、大きい被覆付き管54の被覆部54aは保持片21や蓋部41の突条片に押付けられて僅かに凹んだり潰されたりした状態で挟圧、保持される。
なお、図6に示すものにおいては、保持具1は、保持片21の内面23及び蓋部41の下面に突条片が設けられたものを示しているが、被覆付き管の外面は凹凸形状に形成されていないので、波付き硬質管を使用しない場合には、該突条片がないものとしてもよい。但し、被覆付き管において、突条片が設けられていると、これが被覆部に食い込むため、被覆付き管の管軸方向のずれを防止できる効果が得られる。
〈異種管〉
次に、本実施形態の保持具1は、図5(a)と図6(a)や、図5(b)と図6(b)のように、波付き硬質管と被覆付き管などの異種管同士の間においてこれらに兼用することもできる。ここで、これらの図の場合、硬質管と被覆付き管とは、断面形状は、類似しているが、同一であっても、或いは、類似していなくてもよい。つまり、硬質管のときに保持片21を外側に変位させて可動片31を外方に向けて移動させ得ることができるとともに、配置空間22内に突出した状態の可動片31が被覆付き管の外形を変形させてその外面に接するか食い込むことによって被覆付き管を保持することができるように設定できれば、両管は形状には左右されない。硬質管と被覆付き管との関係において、可動片31の当接解除の可否は、硬質材、被覆材などの材質や強度等によって定まるから、形状の特定は特に必要ではない。
次に、本実施形態における保持部の構造及び保持具1の作用を説明する。
保持具1は、可動片31が被当接部26に当接することにより配置空間22内に突出した状態に維持されるので、小さい管材は、保持片21及び可動片31とに当接して一定位置に保持され、配置空間22内での移動が阻止される。また、大きい管材を保持するときは、保持片21は該管材に押圧されて外方に撓み変位するため、可動片31は被当接部26から離間して被当接部26との当接が解除されまたは当接することなく配置空間22外に後退し該配置空間22は拡張し、その内部に収容、配置することが可能になるとともに、一対の保持片21,21に当接し挟圧されて保持される。
別言すれば、大きい管材を保持する場合には、可動片31は配置空間22の外部に完全に後退するので、配置空間22は最大に拡大する。一方、小さい管材を保持する場合は、このように最大に拡大している配置空間22内に収容、配置すれば、当然大き過ぎるためにがたついてしまうことになるのであるが、可動片31が配置空間22内に突出した状態に維持されるので、配置空間22は小さい管材の収容、配置に適した大きさに縮小し、それにより、安定して保持される。
その結果、1種類の保持具1で種類の異なる各種管材を保持するものにおいて、押え片等の弾性片の弾性力のみに依存するのではなく、管材をその周囲から囲うようにその外面に保持片21、可動片31が当接した状態で保持するため、いずれの種類の管材についても、配置空間22内の保持位置が一定し、安定して保持することができる。ここで、1種類の保持具1を兼用して種類の異なる各種管材を保持する態様としては、前述のように、サイズの異なる大小2種類の管材を保持する態様や、硬質管と被覆付き管とを保持する態様、外面形状が異なる波付き管と直状管とを保持する態様などがある。
ところで、上記実施形態においては、可動片31は第3ヒンジ32を介して基部11の支持台15に取付けられ、被当接部26は保持片21の下部の舌片25の上側角部に設けられているが、逆に、可動片31を保持片21の下部側に設け、被当接部26は基部11側に設けてもよい。
図7は大小2種類の円管を保持可能な保持具1を模式的に示したものであり、可動片31は、断面が略く字状に屈曲した形状に形成され、その先端部に当接先端部34が形成されており、保持片21の下部側にヒンジ28を介して上下方向に回動自在に設けられている。可動片31が当接する被当接部26は基部11の上部2箇所の角部に設けられている。更に、一対の保持片21,21は、対向する内面23の曲率半径は大きい円管56の半径と同一に形成されている。図7(a)は小さい円管55を保持した状態を示し、一対の保持片21,21は小さい円管55を挿入する際に僅かに外側に撓み変位するだけであるから、可動片31の当接先端部34は基部11の被当接部26と常時当接した状態にあり、一対の可動片31,31は配置空間22内に突出した状態に維持されている。したがって、小さい円管55は、一対の保持片21,21の上端部と一対の可動片31,31の各屈曲角部との計4箇所で当接し、配置空間22内の一定位置に安定して保持される。
一方、図7(b)は大きい円管56を保持した状態を示し、大きい円管56は一対の保持片21,21間に挿入し嵌め込んでいくときに保持片21を互いに反対の外側に大きく撓ませ変位させる。これにより、配置空間22内に突出している可動片31の当接先端部34は基部11の被当接部26から外側に離間し、可動片31は被当接部26との当接が解除され、大きい円管56に押し下げられることによって配置空間22の外方に移動する。これにより、配置空間22が拡張され、内部に大きい円管56が収容、配置されるとともに、大きい円管56の外面が一対の保持片21,21の内面23,23の全体に当接し、一対の保持片21,21の弾性復元力によって挟圧され、配置空間22内の一定位置に安定して保持される。
図8に模式的に示す保持具1においては、可動片31は、断面が直線状に形成され、保持片21の下部側にヒンジ28を介して上下方向に回動自在に設けられ、先端に当接先端部34が形成されている。可動片31が当接する被当接部26は基部11の上部2箇所の角部に設けられている。また、一対の保持片21,21は対向する内面23の曲率半径が後述する断面略小判形状の管58の両端部の半径と同一に形成されている。図8(a)は小さい円管57を保持した状態を示し、図7(a)の小さい円管55と同様に一対の保持片21,21の上端部と一対の可動片31,31の各上面の端部との計4箇所と当接し、配置空間22内の一定位置に安定して保持される。
一方、図8(b)は断面略小判形状の管58を保持した状態を示し、図7(b)の大きい円管56と同様に、左右両側の外面が一対の保持片21,21の内面23,23の全体に当接し、一対の保持片21,21の弾性復元力によって挟圧され、配置空間22内の一定位置に安定して保持される。
次に、上記各実施形態の保持具1は、保持片21が左右に一対設けられ、可動片31も左右に一対設けられたものを示しているが、保持片21及び可動片31がそれぞれ一つずつ設けられたものとすることもできる。
図9に示す保持具1は、図9(a)に示すように、フランジ板状の取付基板18の一側端部から半円弧板状の一つの保持片21が片持ち状に一体に延設されたいわゆる片サドルと称せられるものであり、保持片21の幅方向即ち奥行方向の中央部には円弧方向に沿って細幅矩形状の切欠空間14が形成され、更に保持片21における切欠空間14の下辺14b側からは円弧状の可動片31が連結基端部33で連結されることによって切欠空間14に沿って一体に設けられている。円管を保持していない状態のときは、保持具1は、図9(b)、(c)に示すように、可動片31の先端部に形成されている当接先端部34が保持片21の切欠空間14の上辺14aに形成された被当接部26と当接した状態にある。この保持具1は、サイズの異なる大小2種類の円管を保持することができる。
まず、小径の円管59は、図9(b)に示すように、保持片21の先端部と可動片31の内面全体とに当接し保持される。一方、大径の円管60は、保持片21の内面23に沿ってその内面23全体と当接し、可動片31が設けられている部分では、図9(f)に示すように、保持片21の端部の内面23が当接するとともに可動片31の基端部37が当接している。大径の円管60を保持するときには、まず、図9(c)に示すように、大径の円管60を下方から配置空間22内に挿入する。すると、その挿入に伴い、保持片21はその先端において大径の円管60に押し付けられて保持片21の基端部29を軸に回動して押し上げられる。これにより、図9(d)に示すように、可動片31の当接先端部34と保持片21の被当接部26との当接が解除され、引き続いて大きい円管56を押し込んでいくと、図9(e)に示すように、可動片31は基端部37を軸に配置空間22の外方に向けて上方に移動し、最終的に、図9(f)に示すように、完全に配置空間22の外方に後退した状態となり、大きい円管56は配置空間22の奥まで移動し保持片21の内面23に沿って保持される。
なお、この保持具1は、可動片31の連結基端部33が、保持片21の切欠空間14の下辺14bに設けられているが、図10に示すように、連結基端部33が保持片21における切欠空間14の上辺14a側に設けられたものとしてもよい。図10に示す保持具1は、円管を保持していない状態のときは、可動片31の先端部に形成されている当接先端部34が保持片21の切欠空間14の下辺14bに形成された被当接部26と当接した状態にある。図10(a)は小径の円管59を保持した状態を示し、図10(b)は配置空間22内への大径の円管60の挿入を開始したときの状態、図10(c)は可動片31が被当接部26との当接が解除されたときの状態、図10(d)は可動片31が配置空間22の外方に移動するときの状態、図10(e)は可動片31が完全に配置空間22の外方に後退し、大径の円管60の保持が完了した状態を示す。
次に、上記実施形態では、サイズの異なる管材の保持においては、相対的に小さい管材と相対的に大きい管材の2種類を保持するものであるが、サイズの異なる3種類以上の管材を配置空間22内に安定して保持させることも可能である。
図11は、大中小3種類の大きさの管材を保持することにおいて可動片31の当接先端部と保持片21の被当接部26との当接の状態を説明する要部拡大図であり、保持具1の可動片31は、保持片21の下部の舌片25の先端上側角部に形成された被当接部26と当接する周辺部に第1当接先端部34aと第2当接先端部34bとが形成されている。第1当接先端部34aは上記実施形態の可動片31の当接先端部34と同様の位置に同様の形態で形成されており、第2回動軸35を軸に上下方向に回動するとき、第2回動軸35を中心とする実線の円で示す軌跡上を移動する。第1当接先端部34aは、小さい管材のときに被当接部26と当接する。一方、第2当接先端部34bは、第1当接先端部34aから斜め上方側に所定距離離間した位置において、可動片31の上面31aから所定高さに立設された当接突条38の上端に形成されている。第2当接先端部34bは、第2回動軸35を中心に二点鎖線の円で示す軌跡上を回動する。ここに、第2当接先端部34bの軌跡の半径は第1当接先端部34aの軌跡の半径よりΔrだけ大きい。一方、保持片21の下部の被当接部26は、第1回動軸27を中心に一点鎖線の円で示す軌跡上を移動する。なお、図11及び後述の図12の可動片31において、突条片36の図示は省略してある。
今、図11において、可動片31の第1当接先端部34aと舌片25の被当接部26とが当接する箇所を点イとする。点イで当接している状態で、中間の大きさの管材が押し込まれることにより保持片21が外側に変位することに伴って被当接部26が軌跡上を時計方向に移動していくと、被当接部26は、第1当接先端部34aの軌跡から外方に外れ両者間の当接は解除される。これにより、可動片31は管材によって上方から押圧されることにより配置空間22の外方に向けて移動を開始する。
続いて、これに伴って、可動片31の第2当接先端部34bが二点鎖線の軌跡上を移動して、この二点鎖線と被当接部26の一点鎖線との交点である点ロの位置に到達すると、舌片25の被当接部26と当接し、それ以上の移動は阻止される。この状態においては、可動片31は、一部が配置空間22の外方に移動しはみ出した状態にあり、その分、配置空間22において上面31aは下がる。
つまり、中間の大きさの管材の場合は、配置空間22内への挿入により保持片21を外側に押し広げ、それにより保持片21の被当接部26は点ロに移動し、一方、可動片31は、第2当接先端部34bが被当接部26と点ロで当接しそれ以上の回動は阻止されるので、配置空間22内においては小さい管材の保持の場合より少し下がった位置に維持される。したがって、中間の大きさの管材は、左右一対の保持片21,21の上部と、配置空間22内において小さい管材の保持の場合より少し下がった位置で保持されている左右一対の可動片31,31との計4箇所で当接し、安定して保持される。なお、大きい管材を保持するときは、その挿入に伴って保持片21は中間の大きさの管材の場合より更に外側にまで変位し、それに伴って被当接部26は第2当接先端部34bの軌跡より外方において軌跡上を移動するので、第2当接先端部34bと被当接部26との当接も解除され、可動片31は、配置空間22の外方に完全に移動し後退する。ここで、大きい管材を保持するときは、可動片31の当接先端部は一度も被当接部26に当接することなく、下方に移動し、配置空間22外に後退することもある。
このように、図11に示す保持具1は、大中小3種類の大きさの管材を配置空間22内の一定位置に安定して保持することができる。なお、可動片31の外面上に所定長さ立設された当接突条38を更に第3当接先端部34等として順次増設していけば、4種類以上の大きさの管材を安定して保持させることもできる。
なお、図11に示すものにおいては、可動片31は第2当接先端部34bが外面に立設された当接突条38で形成されているが、図12に示すように、可動片31は当接先端部の周辺において、第1当接先端部34aより上側の部分の外面が第1当接先端部34aの軌跡より外方に徐々に膨出する形状に形成されたものとすれば、点イから膨出の上限の点ハまでの間の外面におけるいずれかの位置で、第1回動軸27を軸に回動して点イから点ロの間の軌跡上のいずれかに位置する被当接部26と当接する。つまり、中間的な大きさの管材によって保持片21が外方に撓み、点イから点ロに移動してその間に位置する被当接部26に対して、可動片31は、点イから点ハのいずれかにおいて位置する当接先端部34がその間の任意の位置で当接し、それを越えて第2回動軸35を軸に回動するのが阻止される。
一方、大きい管材は、被当接部26が点ロを越えた位置まで回動し、二点鎖線で示す当接先端部34の軌跡より外側に離間することで、可動片31の当接先端部は被当接部26との当接が解除され、または一度も当接することなく、下方に移動し、配置空間22外に後退する。
ところで、上記実施形態の可動片31は、図1、図2等で示された形状に限られるものではない。また、可動片31は、左右一対の保持片21,21の下方の弧状斜面13において保持具1の幅方向即ち奥行方向の中央に左右1個ずつ設けられているが、幅方向に複数設けてもよく、或いは幅方向のほぼ全長に至って設けてもよい。更に、可動片31は、第3ヒンジ32を介して基部11の支持台15と連結され一体に設けられているが、基部11とは別体に形成し、別途の軸部材を介して回動するものとしてもよい。
加えて、上記実施形態における保持片21の下部の舌片25に設けられた被当接部26は、舌片25の上側の直角の角部で形成されているが、その断面形状は、直角の他、Rの付いた曲線に形成してもよい。また、被当接部26は、舌片25の角部で形成するものに限られるものでもない。
そして、上記各実施形態の保持具1は、蓋部41が一体に設けられているが、別体として設けられてもよく、また、蓋部41は必ずしも設けなくてもよい。
なお、上記各実施形態の保持具1は、配線・配管材として、硬質管や被覆付き管などの管材を保持した例を示しているが、ケーブル、信号線等の配線にも同様に適用できることは言うまでもない。
1 保持具 51 小さい波付き硬質管
11 基部 52 大きい波付き硬質管
21 保持片 53 小さい被覆付き管
22 配置空間 54 大きい被覆付き管
26 被当接部 55 小さい円管
31 可動片 56 大きい円管
33 連結基端部 57 小さい円管
34 当接先端部 58 断面略小判形状の管
34a 第1当接先端部 59 小径の円管
34b 第2当接先端部 60 大径の円管
41 蓋部

Claims (7)

  1. 内側に配線・配管材の配置空間を形成し、内外に撓み変形して前記配置空間内に前記配線・配管材を受け入れて保持する保持片を有する配線・配管材の保持部の構造であって、
    前記配置空間内に突出する可動片と、該可動片が当接する被当接部と、が設けられ、
    前記可動片は、前記被当接部に当接して前記配置空間内に突出した状態に維持されるとともに、前記保持片が外側に変位することで前記被当接部との当接が解除されて、または該被当接部と当接することなく、前記配置空間の外方に向けて移動することにより該配置空間が拡張されるよう形成されたことを特徴とする配線・配管材の保持部の構造。
  2. 前記被当接部は、前記保持片に設けられ、
    前記可動片は、前記保持片から離間した基部に連結され可動する軸となる連結基端部と、前記保持片の被当接部に当接する当接先端部と、を備え、前記保持片が外側に変位することで前記被当接部との当接が解除されて、または該被当接部と当接することなく、前記配置空間の外方への移動が許容されることを特徴とする請求項1に記載の配線・配管材の保持部の構造。
  3. 前記被当接部は、前記保持片から離間した基部に設けられ、
    前記可動片は、前記保持片に連結され可動する軸となる連結基端部と、前記被当接部に当接する当接先端部と、を備え、前記保持片が外側に変位することで前記被当接部との当接が解除されて、または該被当接部と当接することなく、前記配置空間の外方への移動が許容されることを特徴とする請求項1に記載の配線・配管材の保持部の構造。
  4. 前記保持片は、一対形成され、
    前記可動片は、前記保持片が前記配線・配管材の外面に沿って延びる方向に向かって延設されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の配線・配管材の保持部の構造。
  5. 前記保持片の先端間を閉鎖する蓋部を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の配線・配管材の保持部の構造。
  6. 大小2種類の大きさの配線・配管材に対応して該配線・配管材を保持する保持具であって、
    内側に前記配線・配管材の配置空間を形成し、内外に撓み変形して前記配置空間内に前記配線・配管材を受け入れて保持する保持片を有し、
    前記配置空間内に突出する可動片と、該可動片が当接する被当接部と、が設けられ、
    前記可動片は、前記被当接部に当接して前記配置空間内に突出した状態に維持されて、前記配置空間内に配置された相対的に小さい前記配線・配管材を前記保持片と共に保持するとともに、相対的に大きい前記配線・配管材を前記配置空間内に配置する際に前記保持片が外側に変位することで、前記被当接部との当接が解除されて、または該被当接部と当接することなく、前記配置空間の外方に向けて移動することにより該配置空間が拡張され、前記相対的に大きい配線・配管材が前記配置空間内に保持されるよう形成されたことを特徴とする保持具。
  7. 硬質管と被覆付き管とに対応して該管材を保持する保持具であって、
    内側に前記配線・配管材の配置空間を形成し、内外に撓み変形して前記配置空間内に前記管材を受け入れて保持する保持片を有し、
    前記配置空間内に突出する可動片と、該可動片が当接する被当接部と、が設けられ、
    前記可動片は、前記被当接部に当接して前記配置空間内に突出した状態に維持されて、前記配置空間内に配置された前記被覆付き管を前記保持片と共に保持するとともに、前記硬質管を前記配置空間内に配置する際に前記保持片が外側に変位することで、前記被当接部との当接が解除されて、または該被当接部と当接することなく、前記配置空間の外方に向けて移動することにより該配置空間が拡張され、前記硬質管が前記配置空間内に保持されるよう形成されたことを特徴とする保持具。
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