JP2016079459A - 耐摩耗鋼板およびその製造方法 - Google Patents

耐摩耗鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐遅れ破壊性を改善するとともに、耐摩耗性も改善する技術を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.15〜0.45%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.7〜2.0%以下、P:0.020%以下、S:0.001〜0.005%、N:0.010%以下、Al:0.05%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、鋼板表面から板厚方向の板厚中央位置を中心に±2mmの範囲の領域である中央部の旧オーステナイト平均粒径が30μm以下であり、板厚方向に鋼板表面から1mmから3mmまでの領域である表層部の旧オーステナイト平均粒径が40μm以上であり、組織がマルテンサイト相および/または焼戻しマルテンサイト相を面積率で80%以上有し、鋼板表面から板厚方向に1mmの位置における表面硬さが400HBW10/3000以上であることを特徴とする耐摩耗性および耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、建築、土木、および鉱山などにおいて、土砂の掘削、運搬などの分野で使用される建設産業機械、運搬機器等で耐摩耗性を要求される部位に好適な、耐摩耗鋼板とその製造方法に関する。特に、本発明は、耐摩耗性と耐遅れ破壊特性とを両立した表面硬さが400HBW10/3000以上の耐磨耗鋼板およびその製造方法に関する。
建設産業機械、運搬機器等において耐摩耗性を改善するため、使用する鋼材を高硬度化(高強度化)することが求められる。耐摩耗性は鋼板の表面を高硬度化することにより向上する。鋼板表面の硬度を高めると鋼板全体の強度も上昇する。一般に、鋼材を高強度化すると、遅れ破壊感受性が高くなり、使用中にしばしば遅れ破壊が発生するという問題がある。
遅れ破壊は、静荷重下におかれた鋼材が或る時間を経過した後、突然に脆性的な破壊を呈する現象であり、鋼材が高強度であるほど発生しやすい。このような遅れ破壊には、鋼中に存在する水素と残留応力が関与している。
このような高強度鋼材の遅れ破壊を抑制する方法としては、従来から数多くの提案がなされている。
例えば、特許文献1には、質量%で、C:0.15〜0.45%、Si:0.05〜1.00%、Mn:0.05〜0.45%、Cr:0.05〜1.00%、Mo:0.05〜1.00%、B:0.0003〜0.0025%を含み、さらに必要に応じCu、Ni、V、Nb、Ti、Caの1種以上を含むとともに、さらに不純物中のN、P、S、Pb、Sbの含有量をそれぞれN:0.0015〜0.0100%、P:0.018%以下、S:0.008%以下、Pb:0.015%以下、Sb:0.015%以下とした鋼に、熱間圧延を施し、ついで、A3変態点以上の温度から焼入れ処理を施す製造方法が提案されている。特許文献1に記載された技術では、Mn含有量、Pb含有量およびSb含有量の低減により耐遅れ破壊性が著しく向上するとしている。
また、特許文献2には、質量%で、C:0.15〜0.45%、Si:0.05%未満、Mn:0.30〜0.60%、Cr:0.01〜1.00%、Mo:0.03〜0.70%、Nb:0.005〜0.15%を含み、さらにCu、Ni、V、Ti、B、Caの1種以上を含むとともに、さらに不純物中のP、Sの含有量をそれぞれP:0.010%以下、S:0.005%以下とした、耐遅れ破壊性に優れた耐摩耗性鋼板が提案されている。特許文献2に記載された技術では、Mn含有量を0.30〜0.60%程度の低減にとどめ、Nbを必須成分として含有させ、PおよびS等の不純物の含有量を低減するとともに、Siを極力低減することにより、耐遅れ破壊性が著しく向上するとしている。
また、特許文献3には、質量%で、C:0.30〜0.50%、Si:0.15%以下、Mn:0.40%以下、Cr:0.25%以下、Mo:0.8〜2.0%、V:0.05〜0.30%、Ti:0.003%以下を含む耐遅れ破壊性に優れたボルト用鋼が提案されている。特許文献4に記載された技術では、Si含有量、Mn含有量、Cr含有量を低減し、それに代えてMo含有量を増量しさらにVを添加し、さらにTi含有量を厳しく制限することにより、耐遅れ破壊性を向上させることができるとしている。
特開昭60−59019号公報 特開平05−51691号公報 特開平05−148580号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載された技術では、Mn含有量を低減して耐遅れ破壊性を改善しており、焼入れ性や耐焼戻軟化性を確保するため、MoやCrなどの元素を多量に添加せざるを得ず、製造コストが高騰するという問題がある。
また、耐遅れ破壊性の改善手段として、マルテンサイト主体組織の旧オーステナイト粒径を小さくするという方法がある。しかし、この方法には、オーステナイト粒径を小さくすると一般的に焼き入れ性が低下し、所望の表面硬度を得られないという問題がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、耐遅れ破壊性を改善した耐摩耗鋼板およびその製造方法を提供することにある。特に、表面硬度がブリネル硬さで400HBW10/3000以上である耐摩耗性に優れた鋼板およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を達成するために以下の知見を得た。
高強度鋼板において、遅れ破壊が生じる箇所は専ら偏析量が多い鋼板板厚方向における中央部分である。この遅れ破壊に対する対策として旧オーステナイト粒径を微細化する方法が有効である。また、粒径は30μm以下にすることが望ましい。耐摩耗性を有する高強度鋼板の通常の製造方法では鋼板を熱間圧延後、再加熱し、焼入れを行う。ここで、再加熱温度を低くしてオーステナイト粒径を小さくすると焼き入れ性が下がり表面硬度が低下する。表面硬度が低下すると、耐摩耗性が低下する。したがって、耐遅れ破壊の改善を行うとともに、耐摩耗性の改善を行うことは困難である。
本発明では、鋼板の加熱時に鋼板表面と鋼板中央部で温度差をつけることによって、表面は粒径を大きくし焼入れ性を保ち、内部は粒径を小さくし耐遅れ破壊性を持たせることができる。この方法を用いれば、安価で焼入れ性を上げることが可能なMnを用いて高硬度(高強度)として耐摩耗性を高めるとともに、耐遅れ破壊性も向上させることができる。
本発明者らは、上記知見に基づき本発明を完成するに至った。より具体的には本発明は以下のものを提供する。
[1]成分組成が、質量%で、C:0.15〜0.45%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.7〜2.0%以下、P:0.020%以下、S:0.001〜0.005%、N:0.010%以下、Al:0.05%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなり、マルテンサイト相および/または焼戻しマルテンサイト相が面積率で80%以上であり、板厚中央位置を中心に板厚方向に±2mmの範囲の領域である中央部の旧オーステナイト平均粒径が30μm以下であり、板厚方向に鋼板表面から1mmから3mmまでの領域である表層部の旧オーステナイト平均粒径が40μm以上である組織を有し、鋼板表面から板厚方向に1mmの位置における表面硬さが400HBW10/3000以上であることを特徴とする耐遅れ破壊性に優れた耐摩耗鋼板。
[2]前記成分組成は、さらに、質量%で、Cu:1.50%以下(0を含まない)、Ni:1.50%以下(0を含まない)、Cr:1.0以下(0を含まない)%、Mo:1.0以下(0を含まない)%、W:2.0以下(0を含まない)%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする[1]に記載の耐遅れ破壊性に優れた耐摩耗鋼板。
[3]前記成分組成は、さらに、質量%で、B:0.0030%以下(0を含まない)、Ti:0.1%以下(0を含まない)、Nb:0.1%以下(0を含まない)、V:0.1%以下(0を含まない)のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする[1]または[2]に記載の耐遅れ破壊性に優れた耐摩耗鋼板。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の成分組成を有する鋼素材を加熱し、前記鋼素材を、所定の板厚まで熱間圧延して鋼板とし、熱間圧延終了後の前記鋼板を水冷または空冷により300℃以下まで冷却し、冷却後の前記鋼板を加熱炉で再加熱し、再加熱後の前記鋼板を冷却速度が5℃/秒以上で300℃以下まで冷却して焼入れする、鋼板の製造工程において、前記再加熱において、鋼板を加熱炉から取り出すときの、加熱条件から伝熱計算で算出した鋼板表面温度(T)、板厚方向の鋼板中央温度(T)が、下記式(1)〜(3)を満たすことを特徴とする耐遅れ破壊性に優れた耐摩耗鋼板の製造方法。
(℃/min)≧−0.0036×t+0.54 ・・・(1)
c3≦T(℃)≦Ac3+20 ・・・(2)
−T≧10(℃) ・・・(3)
ただし、Ac3は鋼板のAc3温度(℃)であり、
は、鋼板の表面温度が前記Tになる5分前の、加熱条件から伝熱計算で算出した鋼板表面温度をTs−5としたときに、V=(T−Ts−5)/5で表され、
tは、前記再加熱−焼入れ処理を施される鋼板の厚み(mm)である。
本発明によれば、安価に、耐遅れ破壊性に優れた耐磨耗鋼板を製造することが可能である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
<耐磨耗鋼板>
本発明の耐磨耗鋼板は、必須成分として、C:0.15〜0.45%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.7〜2.0%以下、P:0.020%以下、S:0.001〜0.005%、N:0.010%以下、Al:0.05%以下を含む。なお、各成分の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
C:0.15〜0.45%
Cは、鋼板の強度確保、あるいは、表面硬度確保に有効な元素である。その効果を発揮するには、C含有量を0.15%以上にすることが必要である。しかし、C含有量が0.45%を超えると、溶接性が著しく劣化する。したがって、C含有量は0.15〜0.45%とする。
Si:0.05〜0.50%
Siは脱酸元素であり、かつ、固溶強化として強度確保に有効な元素である。その効果を発揮するためには、Si含有量を0.05%以上にすることが必要である。しかし、Si含有量が0.50%を超えると、溶接性が著しく劣化する。したがって、Si含有量は、0.05〜0.50%とする。
Mn:0.7〜2.0%
Mnは、固溶して鋼の強度を増加させる作用を有する元素である。このような効果を得るにはMn含有量を0.7%以上にすることが必要である。一方、Mn含有量が2.0%を超えると、鋼板の靱性および溶接性を著しく低下させ、耐遅れ破壊性も劣化する。このため、Mn含有量は2.0%以下に限定した。好ましくは1.4%以下である。
P:0.020%以下
Pは、鋼の強度を増加させる作用を有する元素である。また、Pは、靱性、とくに溶接部の靱性を低下させる元素でもある。本発明では、P含有量をできるだけ低減することが望ましい。しかし、P含有量の過度の低減は、精錬コストを高騰させ経済的に不利となるため、P含有量は0.001%以上とすることが好ましい。一方、P含有量が0.020%を超えると、上記した悪影響が顕著となるため、P含有量は0.020%以下に限定した。好ましくは0.010%以下である。
S:0.001〜0.005%
Sは、鋼中ではMnS等の硫化物系介在物として存在し、オーステナイト(γ)→フェライト(α)変態の核として作用し、溶接部靭性を向上させる作用を有する。このような効果は、S含有量が0.001%以上で認められる。一方、0.005%を超えるSの含有は、鋼片中央偏析部などに多量のMnSを生成させ、靭性を低下させるとともに、鋳片等における欠陥を発生させやすくする。このため、Sは0.001〜0.005%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.001〜0.003%である。
N:0.010%以下
Nは、鋼中に固溶している場合には、冷間加工後に歪時効を起こし靭性を劣化させる。本発明では、N含有量をできるだけ低減することが望ましい。また、本発明ではN含有量を0.010%までは許容できる。このため、N含有量は0.010%以下に限定した。好ましくは0.005%以下である。
Al:0.05%以下
Alは、脱酸剤として作用する元素である。また、溶鋼脱酸プロセスにおいては、脱酸剤として、Alはもっとも汎用的に使われる。このような効果を得るためには、Al含有量を0.01%以上にすることが望ましい。Al含有量が0.05%を超えると、母材の靱性が低下するとともに、溶接時に溶接金属にAlが混入して溶接金属部靱性を低下させる場合がある。このため、Al含有量は0.05%以下に限定した。
本発明の耐磨耗鋼板は、上記必須成分に加えて、選択元素として、質量%で、Cu:1.50%以下(0を含まない)、Ni:1.50%以下(0を含まない)、Cr:1.0%以下(0を含まない)、Mo:1.0%以下(0を含まない)、W:2.0%以下(0を含まない)、B:0.0030%以下(0を含まない)、Ti:0.1%以下(0を含まない)、Nb:0.1%以下(0を含まない)、V:0.1%以下(0を含まない)のうちから選ばれた1種または2種以上、を含有できる。
Cu:1.50%以下(0を含まない)
Cuは、固溶強化や焼入性向上を介して、鋼板の強度を増加させ、鋼板の高強度化(高硬度化)に寄与する。このような効果を得るためには、Cu含有量を0.05%以上とすることが好ましい。また、Cu含有量が1.50%を超えると、コストの増加や熱間脆性による表面性状の劣化を招く場合がある。このため、Cuを含有する場合には、Cuは1.50%以下に限定する。
Ni:1.50%以下(0を含まない)
Niは、靱性をほとんど劣化させることなく、鋼板の強度を増加させる元素である。しかも、Niを含有しても、HAZ靱性への悪影響も小さく、Niは鋼板の高強度化に有用な元素である。このような効果を得るためには、Niを0.05%以上含有することが好ましい。また、Ni含有量が1.50%を超えると、Niが高価な元素であるため、コストの増加を招く場合がある。このため、Niを含有する場合は、Ni含有量は1.50%以下に限定する。
Cr:1.0%以下(0を含まない)
Crは、焼入性向上を介し、鋼板の強度(硬度)を増加させる元素である。このような効果を得るためには、Cr含有量を0.05%以上にすることが好ましい。また、Cr含有量が1.0%を超えると、合金コストの増加を招く場合がある。このため、Crを含有する場合、Cr含有量は1.0%以下の範囲に限定する。
Mo:1.0%以下(0を含まない)
Moは、焼入性向上を介し、鋼板の強度を増加させる元素である。このような効果を得るためには、Mo含有量を0.05%以上とすることが好ましい。Mo含有量が1.0%を超えると、母材ややHAZの靭性が低下する場合がある。このため、Moを含有する場合、Mo含有量は1.0%以下に限定する。
W:2.0%以下(0を含まない)
Wは固溶強化に有効な元素である。その効果を発揮するためには、W含有量を0.05%以上にすることが好ましい。また、W含有量が2.0%を超えると、合金コストの上昇を招く場合がある。したがって、Wを添加する場合は、W含有量を2.0%以下とする。
B:0.0030%以下(0を含まない)
Bは焼入れ性の向上を介し、鋼板の強度増加に寄与する元素である。このような効果を得るために、B含有量は0.0003%以上とすることが好ましい。また、B含有量が0.0030%を超えると、母材やHAZの靭性が劣化する場合がある。このため、Bを含有する場合は、B含有量は0.0030%以下の範囲に限定した。
Ti:0.1%以下(0を含まない)
Tiは、Nとの親和力が強い元素であり、凝固時にTiNとして析出し、鋼中の固溶Nを減少させ、冷間加工後のNの歪時効による靭性劣化を低減する作用を有する。このような効果を得るためには、Ti含有量を0.005%以上とすることが好ましい。一方、Ti含有量が0.1%を超えると、TiN粒子が粗大化し、上記した効果が期待できなくなる場合がある。このため、Tiを含有する場合、Ti含有量は0.1%以下の範囲に限定した。
Nb:0.1%以下(0を含まない)
Nbは、焼入性を高めるとともに、制御圧延の効果を高めミクロ組織を微細化する作用を介して、鋼板の強度を増加させる元素である。このような効果を得るためには、Nb含有量を0.005%以上にすることが好ましい。一方、Nb含有量が0.1%を超えると、母材やHAZの靭性が低下する場合がある。このため、Nbを含有する場合、Nb含有量は0.1%以下の範囲に限定した。
V:0.1%以下(0を含まない)
Vは、析出強化を介して鋼板の強度を増加させる元素である。このような効果を得るためには、V含有量を0.005%以上にすることが好ましい。また、V含有量が0.1%を超えると、母材やHAZの靭性が低下する場合がある。このため、Vを含有する場合には、V含有量は0.1%以下の範囲に限定する。
なお、上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。なお、不可避的不純物としては、例えば、O:0.005%以下が挙げられる。
本発明の耐摩耗鋼板は、中央部の旧オーステナイト平均粒径が30μm以下であり、表層部の旧オーステナイト平均粒径が40μm以下である。また、鋼板表面から板厚方向に1mmの位置における表面硬度をブリネル硬さで400HBW10/3000以上である。
表面硬さ
本発明の耐磨耗鋼板は、鋼板表面から板厚方向に1mmの位置における表面硬度をブリネル硬さで400HBW10/3000以上とする。なお、鋼板表面から板厚方向に1mmまでは表面の脱炭や酸化の影響があり、必ずしも所望の硬さが得られないので、この位置で表面硬さを規定する。表面硬度を400HBW10/3000以上とすることで優れた耐磨耗性が得られる。好ましくは、450HBW10/3000以上である。しかし、表面硬度が高くなりすぎると遅れ破壊感受性が高くなるため、表面硬度は500HBW10/3000以下とすることが好ましい。
中央部
中央部とは、板厚方向の板厚中央位置を中心に、板厚方向に±2mmの領域を意味する。遅れ破壊が生じやすい箇所は偏析量の多い鋼板板厚方向における中央位置である。耐遅れ破壊性を改善する方法として、旧オーステナイト粒径を微細化する方法が有効である。このような効果を得るには、中央部の旧オーステナイト平均粒径を30μm以下にする必要がある。中央部における旧オーステナイト平均粒径の下限は特に限定されないが、本発明の製造方法では中央部における旧オーステナイト平均粒径が1μm以下となることはない。なお、中央部の旧オーステナイト平均粒径の測定方法は、実施例に記載の通りである。
表層部
表層部とは、鋼板表面から板厚方向に1mmから3mmまでの領域である。鋼板表面から板厚方向に1mmから3mmまでの表層部の旧オーステナイト平均粒径が大きいほど、焼入れ性は高くなる。なお、鋼板表面から板厚方向に1mmまでは表面の脱炭や酸化の影響があり、必ずしも所望の硬さが得られないので除外する。鋼板表面から板厚方向に1mmの表面硬度がブリネル硬さ400HBW10/3000以上であるためには、表層部の旧オーステナイト平均粒径が40μm以上である必要がある。表層部における旧オーステナイト平均粒径の上限は特に限定されないが、本発明の製造方法では表層部における旧オーステナイト平均粒径が300μm以上となることはない。また、表層部の旧オーステナイト平均粒径が大きくなりすぎると表層部の耐遅れ破壊性および靭性が低下するため表層部の旧オーステナイト平均粒径は100μm以下であることが好ましい。なお、表層部の旧オーステナイト平均粒径の測定方法は実施例に記載の通りである。
組織
本発明の耐磨耗鋼板は、鋼板全体の平均でマルテンサイト相および/または焼戻しマルテンサイト相を面積率で80%以上含有する組織を有する。このことにより、優れた耐摩耗性が得られる。また、上記マルテンサイト相および/または焼戻しマルテンサイト相以外の組織はベイナイト相および/または焼戻しベイナイト相である。ベイナイト相および/または焼戻しベイナイト相はマルテンサイト相または焼戻しマルテンサイト相に近い強度(硬さ)を有し、靭性にも優れた組織であるため、ベイナイト相および/または焼戻しベイナイト相が20%以下含まれていても所望の耐摩耗性が得られる。なお、上記マルテンサイト相および/または焼戻しマルテンサイト相の面積率は、実施例に記載の測定方法で得られる値を意味する。なお、焼戻しマルテンサイト相は焼入れの冷却中あるいは冷却停止後にマルテンサイト相が自己焼戻しされることで生ずる。
厚み
本発明の耐摩耗鋼板は、建築、土木、および鉱山などにおいて、土砂の掘削、運搬などの分野で使用される建設産業機械、運搬機器等で耐摩耗性を要求される部位に用いられるのに好適である。これらの用途においては、厚みが10〜50mmであることが好ましい。
<耐磨耗鋼板の製造方法>
本発明の耐磨耗鋼板の製造方法は、上記した組成の鋼素材を加熱する加熱工程と、前記鋼素材を圧延し鋼板とする熱間圧延工程と、前記鋼板を冷却する冷却工程と、前記冷却後の鋼板を再加熱し、焼入れる再加熱−焼入れ工程と、を備える。鋼素材の製造方法は、とくに限定する必要はないが、上記した組成を有する溶鋼を、転炉等の公知の溶製方法で溶製し、連続鋳造法等の公知の鋳造方法で、所定寸法のスラブ等の鋼素材とすることが好ましい。
加熱工程
加熱工程とは、上記成分組成を有する鋼素材を加熱する工程である。加熱工程は、鋼素材をオーステナイト単相に変態させること、高温に保持することで鋼素材にあるミクロ偏析を解消すること、および、熱間圧延が可能な温度にまで加熱するために行う。したがって、加熱温度は950〜1250℃であることが好ましい。加熱温度が950℃未満では熱間圧延における鋼材の変形抵抗が高く、圧延能率が低下する。しかし、加熱温度が1250℃を超えると、鋼素材表面の酸化が著しくなるため、スケールオフにより歩留まりが低下するとともにスケール疵が発生しやすくなる。なお、加熱温度とは鋼素材表面の温度を基準とする。また、鋼素材とは通常鋼スラブである。
熱間圧延工程とは、加熱工程後の鋼素材を、所定の板厚まで熱間圧延する工程である。熱間圧延工程における条件は特に限定されないが、950℃以下での合計の圧下率は10〜60%、仕上げ圧延温度は930〜750℃であることが好ましい。950℃以下での合計の圧下率で規定するのは、950℃を超える温度域では、圧延再結晶が圧延後、瞬時に起こり、また粒成長も速いため、950℃を超える温度域での圧下率が圧延完了後の結晶粒径にほとんど影響しないためである。上記の圧延条件とすることで、熱間圧延後のオーステナイト結晶粒径を適度な大きさとし、その結果、再加熱−焼入れ工程後の旧オーステナイト粒径を所望のものとしやすい。
冷却工程
熱間圧延工程で得られた鋼板は空冷または水冷で冷却する。冷却工程における冷却速度は特に限定されないが、冷却速度は1〜100℃/秒であることが好ましい。冷却速度が1℃/秒未満であると、粗大なフェライト−パーライト組織になり、その後の再加熱−焼入れによって所望の組織とすることが難しくなる。また、冷却速度が100℃/秒を超えると鋼板が冷却によって歪むため、その後の矯正工程に時間がかかり生産性が低下するため好ましくない。また、再加熱前には鋼板全体で変態(フェライト変態、マルテンサイト変態またはベイナイト変態)が完了している必要があるため、鋼板表面温度で300℃以下まで冷却する。なお、ここでいう冷却速度は板厚の中央の温度で、800℃から500℃までの平均冷却速度である。
再加熱−焼入れ工程
再加熱−焼入れ工程とは、冷却工程後の、フェライト相(またはマルテンサイト、ベイナイト等の低温変態相)となっている鋼板を、加熱炉で、鋼板中央温度がAc3温度以上になるまで加熱処理し、オーステナイト相に逆変態させ、その後、焼入れる工程である。
焼入れ工程において、冷却速度は5℃/秒以上とし、冷却停止温度は300℃以下とする。冷却速度は5℃/秒未満であると、マルテンサイト変態が不十分となり、マルテンサイト相以外のベイナイト相などが生成して、マルテンサイト相および/または焼戻しマルテンサイト相が面積率で80%以上の組織が得られなくなる。好ましくは、冷却速度は10℃/秒以上である。また、冷却停止温度が300℃を超えるとマルテンサイト変態が完了せず、マルテンサイト相以外のベイナイト相などが生成して、マルテンサイト相および/または焼戻しマルテンサイト相が面積率で80%以上の組織が得られなくなる。なお、ここでいう冷却速度は板厚の中央の温度で冷却開始から冷却停止までの平均の冷却速度である。
本発明の耐摩耗鋼板の製造においては、上記再加熱−焼入れ工程で、鋼板を加熱炉から取り出すタイミングが重要である。具体的には、鋼板を加熱炉から取り出すときの、加熱条件から伝熱計算で算出した鋼板表面温度(T)、板厚方向の鋼板中央温度(T)が、下記(式1)〜(式3)を満たす。
(℃/min)≧−0.0036×t+0.54 (式1)
c3≦T(℃)≦Ac3+20 (式2)
−T≧10(℃) (式3)
ただし、Ac3は鋼板のAc3温度(℃)であり、鋼板の加熱時の熱膨張測定により、フェライト相からオーステナイト相への変態が完了する温度として測定する。Vは、鋼板表面温度(T)の5分前の、加熱条件から伝熱計算で算出した鋼板表面温度をTs−5としたときに、V=(T−Ts−5)/5で表され、tは、前記再加熱−焼入れ処理を施される鋼板の厚み(mm)である。
式2について、加熱条件から伝熱計算で算出した、板厚方向の鋼板中央温度T(℃)が、Ac3以上Ac3+20(℃)以下であれば、鋼板中央部の旧オーステナイト平均粒径を30μm以下とすることができる。Ac3以上に加熱することでフェライトを一旦、オーステナイトに変態させ、その後の焼入れにおいてマルテンサイト変態させることで、鋼板の組織をマルテンサイト相および/または焼戻しマルテンサイト相が面積率で80%の素組織とすることができる。一方、板厚方向の鋼板中央温度T(℃)が、Ac3+20(℃)を超えると、オーステナイト粒が成長するため、オーステナイト結晶粒は大きくなり、鋼板中央部の旧オーステナイト平均粒径を30μm以下とすることができなくなる。旧オーステナイト平均粒径をより細粒にする観点からは鋼板中央温度T(℃)は、Ac3以上であれば、低いほど好ましいが、Ac3未満になると、オーステナイトに変態しなくなるため、焼入れによって、マルテンサイトおよび/または焼戻しマルテンサイト組織とすることができなくなる。このため、Ac3+10(℃)を目標として温度制御することが好ましい。
式3に示すように、鋼板表面温度と鋼板中央温度の温度差は10℃以上とする。鋼板表層と鋼板中央の温度差が10℃未満であると、鋼板表層と鋼板中央のオーステナイト結晶粒径の差が小さく、鋼板表層部の旧オーステナイト平均粒径を、40μm以上とすることができなくなる。このため、鋼板表面温度と鋼板中央温度の温度差は10℃以上とする。
式1について、V(℃/min)を−0.0036×t+0.54以上とするのは以下の理由による。通常の再加熱−焼入れは、鋼板全体が加熱炉の温度に達してから、鋼板を加熱炉内で5分程度保持して取り出し、水冷などにより急冷する。このため、通常の再加熱−焼入れでは、Tに達する5分前の温度をTs−5℃とすると、(T−Ts−5)/5は0となる。しかし、本工程では、加熱炉から鋼板を取り出すときに、鋼板表層と鋼板内部に温度差を持たせる必要があるため、昇温途中で加熱炉から鋼板を取り出す。鋼板中央温度、鋼板表面温度が前記、式2、式3を満足するように、昇温途中で鋼板を加熱炉から取り出すタイミングを、加熱炉の温度がAc3+30〜Ac3+200℃、鋼板の板厚tが10mm〜50mmの条件で、伝熱計算により検討したところ、V(℃/min)を−0.0036×t+0.54以上にすれば、鋼板表層と鋼板内部の温度差が、10℃以上となることが確認された。
上記のようなタイミングで鋼板を加熱炉から取り出すことで、本発明の耐摩耗鋼板が得られる。
表1に示す成分組成を有する鋼スラブ(厚み250mm)を、1100℃に加熱し、その後、表2に示す条件で熱間圧延した。熱間圧延により得られた鋼板を、表2に示す条件で冷却し、その後、表3に示す条件で加熱し、加熱炉から鋼板を取り出し、表3に示す条件で焼入れした。
なお、表3に示す条件のうち「鋼板取出時表面温度」は、鋼板を加熱炉から取り出すときの、加熱条件から伝熱計算で算出した鋼板表面温度である。また、「鋼板取出時中央温度」は、鋼板を加熱炉から取り出すときの、加熱条件から伝熱計算で算出した、板厚方向の鋼板中央温度である。
以上のように製造した鋼板について以下の評価を行った。
表面硬さ試験
得られた鋼板から、硬さ測定用試験片を採取し、JIS Z 2243の規定に準拠して、ブリネル硬さで表面硬さを測定した。表面のスケールおよび脱炭層の影響を除くため表面から1mmを研削除去して、表面から1mmの面で表面硬さを測定した。なお、測定に際しては、直径10mmのタングステン硬球を使用し、荷重は3000kgfとした。
組織観察
鋼板の組織は、圧延方向に垂直な断面のサンプルを採取し、断面を鏡面まで研磨後、硝酸メタノール溶液で腐食し、鋼板表面から板厚方向に1mmから3mmまで(表層部)、および板厚中央部から板厚方向に±2mmの範囲(中央部)を光学顕微鏡により400倍で当該範囲を、画面が連続した複数枚で写真撮影し、写真より当該範囲の相を同定し、各相の面積率を決定した。鋼板全体の組織の面積率は表層部と中央部の平均とした。また、旧オーステナイト粒径は、ナイタールエッチングによりミクロ組織を現出したのち、5箇所について光学顕微鏡により、100倍で撮影した写真における旧オーステナイト粒径をトレースし、画像解析によりその平均値を求めることを行い、5箇所分の平均値を旧オーステナイト粒径とした。
耐摩耗性評価
試験片はt(板厚)×20×75(mm)とし、ASTM G 65の規定に準拠して、ラバーホイール磨耗試験を、磨耗砂を使用して実施した。試験後、試験片の磨耗量を測定した。試験結果は、軟鋼(SS400)板の磨耗量を基準(1.0)として、耐磨耗比=(軟鋼板の磨耗量)/(各鋼板の磨耗量)で評価した。耐磨耗比が大きいほど、耐磨耗性に優れることを意味し、本発明では、耐磨耗比が2.0以上を耐磨耗性に優れるとした。
SSRT試験
SSRT試験は腐食液中で水素を鋼材等にチャージしながら、低歪速度引張試験を行う方法で、短時間での水素脆性評価、すなわち耐遅れ破壊特性の評価が可能である。
本実施例では、鋼板の1/2t(tは厚み)位置から採取した丸棒引張試験片(径6mm、標点距離30mm)を用いて、水素チャージさせたものの破断強度とさせないものの引張強度との比をとることにより、各鋼板の遅れ破壊特性を評価した。なお、本実施例では、腐食液を0.5mol/l−HSO+0.01mol/l−KCNとし、電流密度100A/mで水素チャージしなから、歪速度10−5/secで引張試験を行った。結果を表2に示した。前記強度比が0.5以上を耐遅れ破壊特性が良好と評価した。
Figure 2016079459
Figure 2016079459
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Claims (4)

  1. 成分組成が、質量%で、C:0.15〜0.45%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.7〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.001〜0.005%、N:0.010%以下、Al:0.05%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなり、
    マルテンサイト相および/または焼戻しマルテンサイト相が面積率で80%以上であり、板厚中央位置を中心に板厚方向に±2mmの範囲の領域である中央部の旧オーステナイト平均粒径が30μm以下であり、板厚方向に鋼板表面から1mmから3mmまでの領域である表層部の旧オーステナイト平均粒径が40μm以上である組織を有し、鋼板表面から板厚方向に1mmの位置における表面硬さが400HBW10/3000以上であることを特徴とする耐遅れ破壊性に優れた耐摩耗鋼板。
  2. 前記成分組成は、さらに、質量%で、Cu:1.50%以下(0を含まない)、Ni:1.50%以下(0を含まない)、Cr:1.0以下(0を含まない)%、Mo:1.0以下(0を含まない)%、W:2.0以下(0を含まない)%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐遅れ破壊性に優れた耐摩耗鋼板。
  3. 前記成分組成は、さらに、質量%で、B:0.0030%以下(0を含まない)、Ti:0.1%以下(0を含まない)、Nb:0.1%以下(0を含まない)、V:0.1%以下(0を含まない)のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐遅れ破壊性に優れた耐摩耗鋼板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の成分組成を有する鋼素材を加熱し、前記鋼素材を、所定の板厚まで熱間圧延して鋼板とし、熱間圧延終了後の前記鋼板を水冷または空冷により300℃以下まで冷却し、冷却後の前記鋼板を加熱炉で再加熱し、再加熱後の前記鋼板を冷却速度が5℃/秒以上で300℃以下まで冷却して焼入れする、鋼板の製造工程において、
    前記再加熱において、鋼板を加熱炉から取り出すときの、加熱条件から伝熱計算で算出した鋼板表面温度(T)、板厚方向の鋼板中央温度(T)が、下記式(1)〜(3)を満たすことを特徴とする耐遅れ破壊性に優れた耐摩耗鋼板の製造方法。
    (℃/min)≧−0.0036×t+0.54 ・・・(1)
    c3≦T(℃)≦Ac3+20 ・・・(2)
    −T≧10(℃) ・・・(3)
    ただし、Ac3は鋼板のAc3温度(℃)であり、
    は、鋼板の表面温度が前記Tになる5分前の、加熱条件から伝熱計算で算出した鋼板表面温度をTs−5としたときに、V=(T−Ts−5)/5で表され、
    tは、前記再加熱−焼入れ処理を施される鋼板の厚み(mm)である。
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