JP2016079223A - 樹脂薄膜形成用組成物及び樹脂薄膜 - Google Patents

樹脂薄膜形成用組成物及び樹脂薄膜 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラスに代わるディスプレイ基板材料となる高い耐熱性、適度な線膨張係数、及び高い柔軟性を有する薄膜形成可能なポリイミド系樹脂組成物の提供。
【解決手段】式(1−1)で表されるモノマー単位、式(1−2)で表されるモノマー単位、及び式(1−3)で表されるモノマー単位を含む、重量平均分子量が5,000以上であるポリアミック酸と有機溶媒とを含む組成物。
Figure 2016079223

[XはC6〜20の4価の芳香族基;Yは式(2)で表される2価の基;Yは式(3)で表される2価の基;Yは炭素数6〜20の2価の芳香族基
Figure 2016079223

(Lは−O−、−S−、−CO−又は−SO−;R及びRは各々独立に2価の有機基)]
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂薄膜形成用組成物及び樹脂薄膜に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイや液晶ディスプレイなどの表示装置の分野においては、高精細化に加え、軽量化、フレキシブル化等に対する要求がますます高まっている。そのような事情の下、製造が容易で、高い耐熱性を持つことが知られるポリイミド樹脂が、ガラスに代わるディスプレイ基板材料として注目を集めている。
しかしながら、ポリイミドをディスプレイ基板材料として用いるには、後述の通りガラスの線膨張係数(約3〜8ppm/K程度)に近い値が必要となるが、大半のポリイミドは60〜80ppm/K程度の線膨張係数を有するため、ディスプレイ基板材料に適さない。
このような事情から、高精細ディスプレイにはアクティブマトリックス駆動のパネルが使用されており、このマトリックス状の画素電極と薄膜アクティブ素子を含むアクティブマトリックス層を形成するためには、300〜500℃程度の高温処理だけでなく、正確な位置合わせも必要となる。しかしながら、ポリイミドは線膨張係数の点でガラスに劣るため、高温下においてガラス基板より大きく収縮また膨張してしまう。それゆえ、ポリイミドをディスプレイ基板材料として用いた場合、ディスプレイの製造プロセスに耐え得る高い寸法安定性の維持は困難となることが多い。
それゆえ、ポリイミドの耐熱性を活かしつつ、好適な線膨張係数を実現するためには、適切な分子設計が必要となる。
低線膨張係数を示すポリイミドとして、剛直性の高い、テトラカルボン酸二無水物とジアミンから誘導されるポリイミドが提案されているが、ポリマーのガラス転移温度近傍の高温領域(300〜500℃)において高線膨張係数となることや、ポリマー骨格の剛直性が高すぎる場合、フィルムの強度や柔軟性が損なわれるなどの課題は多く(特許文献1、非特許文献1)、高度な要求を十分に満たすポリマーは未だ知られていない。
特開2010−202729号公報
Journal of Applied Polymer Science, Vol.62, 2303−2310(1996)
従って、ガラスに代わるディスプレイ基板材料となり得るような、高い耐熱性、適度な線膨張係数及び高い柔軟性を有する、ポリイミド系の樹脂薄膜が求められている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高い耐熱性、適度な線膨張係数及び高い柔軟性を有する樹脂薄膜を形成することができる樹脂薄膜形成用組成物及びそのような樹脂薄膜の提供をその目的とする。
詳しくは、本発明は、汎用性のあるテトラカルボン酸二無水物とジアミンを主成分とし、ディスプレイの製造プロセスに耐え得る高い耐熱性、適度な線膨張係数及び高い柔軟性、特に400〜500℃付近における適度な線膨張係数を有する樹脂薄膜を形成することができる樹脂薄膜形成用組成物を提供することを目的とする。
なお、ここでいう高い柔軟性とは、樹脂薄膜に自己支持性があって、かつ、90°若しくはそれに近い角度に曲げても割れない程度の柔軟性をいう。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、所定のモノマー成分を組み合わせて得られるポリアミック酸を用いることによって、ディスプレイ基板材料に適した、高い耐熱性、適度な線膨張係数及び高い柔軟性を有する樹脂薄膜が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の発明を提供する。
1.式(1−1)で表されるモノマー単位、式(1−2)で表されるモノマー単位、及び式(1−3)で表されるモノマー単位を含む、重量平均分子量が5,000以上であるポリアミック酸と、有機溶媒とを含むことを特徴とする樹脂薄膜形成用組成物。
Figure 2016079223
[式中、
は、炭素数6〜20の4価の芳香族基を表し、
は、式(2)で表される2価の基を表し、
は、式(3)で表される2価の基を表し、
は、炭素数6〜20の2価の芳香族基を表す。
Figure 2016079223
(式中、Lは、−O−、−S−、−CO−または−SO−を表し、R及びRは、互いに独立して、2価の有機基を表す。)]
2.前記Yは、式(2−1)で表される2価の基である、1に記載の樹脂薄膜形成用組成物。
Figure 2016079223
3.前記Yは、式(4)または式(5)で表される2価の基である、1または2に記載の樹脂薄膜形成用組成物。
Figure 2016079223
(式(4)中、Rは、互いに独立して、炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、RよびRは、互いに独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表し、Arは、互いに独立して、炭素数6〜20のアリーレン基を表す。)
4.1〜3のいずれかに記載の樹脂薄膜形成用組成物を用いて作製される樹脂薄膜。
本発明は、高い耐熱性、適度な線膨張係数及び高い柔軟性を有する樹脂薄膜を形成することができる樹脂薄膜形成用組成物及び樹脂薄膜を提供する。
また、本発明は、汎用性のあるテトラカルボン酸二無水物とジアミンを主成分とし、ディスプレイの製造プロセスに耐え得る高い耐熱性、適度な線膨張係数及び高い柔軟性、特に400〜500℃付近における適度な線膨張係数を有する樹脂薄膜を形成することができる樹脂薄膜形成用組成物及びそのような樹脂薄膜を提供する。
以下、本発明について、更に詳細に説明する。
本発明の樹脂薄膜形成用組成物は、式(1−1)で表されるモノマー単位、式(1−2)で表されるモノマー単位、及び式(1−3)で表されるモノマー単位を含む重量平均分子量が5,000以上であるポリアミック酸を含む。
Figure 2016079223
式(1−1)、式(1−2)及び式(1−3)中、Xは、テトラカルボン酸二無水物から誘導される、炭素数6〜20の4価の芳香族基を表す。
このような炭素数6〜20の4価の芳香族基の具体例としては、ベンゼン−1,2,4,5−テトライル基、ベンゼン−1,2,3,4−テトライル基、ナフタレン−1,2,3,4−テトライル基、ナフタレン−1,2,5,6−テトライル基、ナフタレン−1,2,6,7−テトライル基、ナフタレン−1,2,7,8−テトライル基、ナフタレン−2,3,5,6−テトライル基、ナフタレン−2,3,6,7−テトライル基、ナフタレン−1,4,5,8−テトライル基、ビフェニル−2,2’,3,3’−テトライル基、ビフェニル−2,3,3’,4’−テトライル基、ビフェニル−3,3’,4,4’−テトライル基、アントラセン−1,2,3,4−テトライル基、アントラセン−1,2,5,6−テトライル基、アントラセン−1,2,6,7−テトライル基、アントラセン−1,2,7,8−テトライル基、アントラセン−2,3,6,7−テトライル基、フェナントラセン−1,2,3,4−テトライル基、フェナントラセン−1,2,5,6−テトライル基、フェナントラセン−1,2,6,7−テトライル基、フェナントラセン−1,2,7,8−テトライル基、フェナントラセン−1,2,9,10−テトライル基、フェナントラセン−2,3,5,6−テトライル基、フェナントラセン−2,3,6,7−テトライル基、フェナントラセン−2,3,9,10−テトライル基、フェナントラセン−3,4,5,6−テトライル基、フェナントラセン−3,4,9,10−テトライル基、フェニルエーテル−3,3’,4,4’−テトライル基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
中でも、好ましくは、ベンゼン−1,2,4,5−テトライル基、ベンゼン−1,2,3,4−テトライル基を挙げることができ、最も好ましくは、ベンゼン−1,2,4,5−テトライル基を挙げることができる。
また、このような芳香族基を与えるテトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−2,2’,3,3’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−2,3,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、アントラセン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、アントラセン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、アントラセン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、アントラセン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、アントラセン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナントラセン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、フェナントラセン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、フェナントラセン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナントラセン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナントラセン−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物、フェナントラセン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、フェナントラセン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナントラセン−2,3,9,10−テトラカルボン酸二無水物、フェナントラセン−3,4,5,6−テトラカルボン酸二無水物、フェナントラセン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、ハイドロキノン−ジフタリックアンハイドライド、4,4’−ビフェノール−ジフタリックアンハイドライド等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これらは単独でも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。用いるテトラカルボン酸二無水物は、所望の特性を勘案して適宜選択することができる。
式(1−1)、式(1−2)及び式(1−3)において、Yは、ジアミンから誘導される式(2)で表される2価の基を表し、Yは、ジアミンから誘導される式(3)で表される2価の基を表し、Yは、ジアミンから誘導される炭素数6〜20の2価の芳香族基を表す。
Figure 2016079223
式(2)で表される2価の基としては、o−ターフェニル−4,4’’’−ジイル基、m−ターフェニル−4,4’’’−ジイル基、p−ターフェニル−4,4’’’−ジイル基(式(2−1)等を挙げることができるが、中でも、4,4’’’−ジアミノ−p−ターフェニルが好ましい。
Figure 2016079223
また、式(2)で表される2価の基を与えるジアミンとしては、o−ターフェニル−4,4’’’−ジアミン、m−ターフェニル−4,4’’’−ジアミン、p−ターフェニル−4,4’’’−ジアミン等を挙げることができる。これらは単独でも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
式(3)中、Lは、−O−、−S−、−CO−または−SO−を表すが、好ましくは、−O−である。
及びRは、互いに独立して、ジ(炭素数1〜20の一価炭化水素基)置換ケイ素を含んでもよい炭素数2〜20の2価の一価炭化水素基を表す。
このようなジ(炭素数1〜20の一価炭化水素基)置換ケイ素を含んでもよい炭素数2〜20の2価の一価炭化水素基としては、ジメチルシリレンメチレン基、ジメチルシリレンジメチレン基、ジメチルシリレントリメチレン等のビス(アミノアルキル)ジシロキサンジイル基、シクロペンタン−1,2−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,2−ジイル基、シクロヘキサン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基等のシクロアルカンジイル基、ベンゼン−1,4−ジイル基、ベンゼン−1,3−ジイル基、ベンゼン−1,2−ジイル基、ビフェニル−4,4’−ジイル基、ビフェニル−2,2’−ジイル基、ナフタレン−1,2−ジイル基、ナフタレン−1,3−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−1,6−ジイル基、ナフタレン−1,7−ジイル基、ナフタレン−1,8−ジイル基、ナフタレン−2,3−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、アントラセン−1,2−ジイル基、アントラセン−1,3−ジイル基、アントラセン−1,4−ジイル基、アントラセン−1,5−ジイル基、アントラセン−1,6−ジイル基、アントラセン−1,7−ジイル基、アントラセン−1,9−ジイル基、アントラセン−1,10−ジイル基、アントラセン−2,3−ジイル基、アントラセン−2,4−ジイル基、アントラセン−2,5−ジイル基、アントラセン−2,6−ジイル基、アントラセン−2,7−ジイル基、アントラセン−2,8−ジイル基、アントラセン−2,9−ジイル基、アントラセン−9,10−ジイル基、フェナントレン−1,2−ジイル基、フェナントレン−1,3−ジイル基、フェナントレン−1,4−ジイル基、フェナントレン−1,5−ジイル基、フェナントレン−1,6−ジイル基、フェナントレン−1,7−ジイル基、フェナントレン−1,8−ジイル基、フェナントレン−1,9−ジイル基、フェナントレン−1,10−ジイル基、フェナントレン−2,3−ジイル基、フェナントレン−2,4−ジイル基、フェナントレン−2,5−ジイル基、フェナントレン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基、フェナントレン−2,9−ジイル基、フェナントレン−2,10−ジイル基、フェナントレン−3,4−ジイル基、フェナントレン−3,5−ジイル基、フェナントレン−3,6−ジイル基、フェナントレン−3,9−ジイル基、フェナントレン−3,10−ジイル基、フェナントレン−9,10−ジイル基等のアリーレン基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
式(3)で表される2価の基の好ましい具体例としては、式(4)で表される2価の基が挙げられる。
Figure 2016079223
式(4)中、Rは、互いに独立して、炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、RよびRは、互いに独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表す。
炭素数1〜20の2価の炭化水素基の具体例としては、炭素数1〜20のアルカンジイル基、炭素数2〜20のアルケンジイル基、炭素数2〜20のアルキンジイル基または炭素数6〜20のアリーレン基が挙げられる。
このようなアルカンジイル基、アルケンジイル基およびアルキンジイル基の炭素数は、好ましくは10以下、より好ましくは5以下であり、このようなアリーレン基の炭素数は、好ましくは12以下、より好ましくは10以下、より一層好ましくは6以下である。
中でも、Rとしては、得られるポリアミック酸の有機溶媒への溶解性と得られる薄膜の耐熱性のバランスを考慮すると、アルカンジイル基が好ましく、−(CH−基(n=1〜10)がより好ましく、−(CH−基(m=1〜5)がより好ましく、更に原料であるジアミンの入手容易性を考慮すると、トリメチレン基がより一層好ましい。
炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。このようなアルキル基、アルケニル基およびアルキニル基の炭素数は、好ましくは10以下、より好ましくは5以下であり、このようなアリール基の炭素数は、好ましくは12以下、より好ましくは10以下、より一層好ましくは6である。
炭素数1〜20のアルキル基の具体例としては、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖状アルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ビシクロブチル基、ビシクロペンチル基、ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、ビシクロノニル基、ビシクロデシル基等の炭素数3〜20の環状アルキル基などが挙げられる。
炭素数2〜20のアルケニル基の具体例としては、エテニル基、n−1−プロペニル基、n−2−プロペニル基、1−メチルエテニル基、n−1−ブテニル基、n−2−ブテニル基、n−3−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−エチルエテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、n−1−ペンテニル基、n−1−デセニル基、n−1−エイコセニル基等が挙げられる。
炭素数2〜20のアルキニル基の具体例としては、エチニル基、n−1−プロピニル基、n−2−プロピニル基、n−1−ブチニル基、n−2−ブチニル基、n−3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基、n−1−ペンチニル基、n−2−ペンチニル基、n−3−ペンチニル基、n−4−ペンチニル基、1−メチル−n−ブチニル基、2−メチル−n−ブチニル基、3−メチル−n−ブチニル基、1,1−ジメチル−n−プロピニル基、n−1−ヘキシニル、n−1−デシニル基、n−1−ペンタデシニル基、n−1−エイコシニル基等が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基の具体例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基等が挙げられる。
中でも、RよびRとしては、得られるポリアミック酸の有機溶媒への溶解性と得られる薄膜の耐熱性のバランスを考慮すると、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
式(3)で表される2価の基の他の好ましい具体例としては、式(5)で表される2価の基が挙げられる。
Figure 2016079223
式(5)中、Arは、互いに独立して、炭素数6〜20のアリーレン基を表す。
その具体例としては、ベンゼン−1,2−ジイル基、ベンゼン−1,3−ジイル基、ベンゼン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,2−ジイル基、ナフタレン−1,3−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−1,6−ジイル基、ナフタレン−1,7−ジイル基、ナフタレン−1,8−ジイル基が挙げられるが、中でも、ベンゼン−1,2−ジイル基、ベンゼン−1,3−ジイル基、ベンゼン−1,4−ジイル基が好ましく、ベンゼン−1,4−ジイル基がより好ましい。
式(3)で表される2価の基を与えるジアミンとしては、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン等のビス(アミノアルキル)ジシロキサン、2,2’−ジアミノジフェニルエーテル、2,3’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等のビス(アミノアリール)エーテル、2,2’−ジアミノジフェニルチオエーテル、2,3’−ジアミノジフェニルチオエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルチオエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル等のビス(アミノアリール)チオエーテル、2,2’−ジアミノベンゾフェノン2,3’−ジアミノベンゾフェノン2,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン等のビス(アミノアリール)カルボニル、2,2’−ジアミノジフェニルスルホン、2,3’−ジアミノジフェニルスルホン2,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等のビス(アミノアリール)スルホン等を挙げることができる。これらは単独でも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
なお、式(3)で表される2価の基を与えるジアミンは、市販品として入手できるし、公知の方法(例えば、国際公開第2010/108785号に記載の方法)で合成することもできる。
となる2価の芳香族基の具体例としては、ベンゼン−1,4−ジイル基、ベンゼン−1,3−ジイル基、ベンゼン−1,2−ジイル基、トルエン−2,4−ジイル基、トルエン−2,5−ジイル基、トルエン−2,6−ジイル基、4,6−ジメチルベンゼン−1,3−ジイル基、2,5−ジメチルベンゼン−1,4−ジイル基、2,6−ジメチルベンゼン−1,4−ジイル基、2,4,6−トリメチルベンゼン−1,3−ジイル基、2,3,5,6−テトラメチルベンゼン−1,4−ジイル基、m−キシリレン−ジイル基、p−キシリレン−ジイル基、5−トリフルオロメチルベンゼン−1,3−ジイル基、5−トリフルオロメチルベンゼン−1,2−ジイル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン−1,2−ジイル基、ナフタレン−1,2−ジイル基、ナフタレン−1,3−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−1,6−ジイル基、ナフタレン−1,7−ジイル基、ナフタレン−1,8−ジイル基、ナフタレン−2,3−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ビフェニル−4,4’−ジイル基、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−4,4’−ジイル基、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイル基、3,3’−ジカルボキシジフェニルメタン−4,4’−ジイル基、3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイル基、ベンズアニリド−4,4’−ジイル基、3,3’−ジクロロビフェニル−4,4’−ジイル基、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイル基、2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイル基、3,3’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイル基、2,2’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイル基、ジフェニルメタン−3,3’−ジイル基、ジフェニルメタン−3,4’−ジイル基、ジフェニルメタン−4,4’−ジイル基、2,2−ビス(フェニル)プロパン−3,3’−ジイル基、2,2−ビス(フェニル)プロパン−4,4’−ジイル基、2,2−ビス(フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン−3,3’−ジイル基、2,2−ビス(フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン−4,4’−ジイル基、ジフェニルスルホキシド−3,3’−ジイル基、ジフェニルスルホキシド−3,4’−ジイル基、ジフェニルスルホキシド−4,4’−ジイル基、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−4,4’−ジイル基、3,3’,5,5’−テトラフルオロビフェニル−4,4’−ジイル基、オクタフルオロビフェニル−4,4’−ジイル基、アントラセン−1,5−ジイル基、アントラセン−2,6−ジイル基、アントラセン−9,10−ジイル基、フェナントレン−1,8−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基、フェナントレン−3,6−ジイル基、フェナントレン−9,10−ジイル基、1,3−ビス(フェニル)ベンゼン−3,3’’’−ジイル基、1,3−ビス(フェニル)ベンゼン−4,4’’’−ジイル基、1,4−ビス(フェニル)ベンゼン−3,3’’’−ジイル基、1,4−ビス(フェニル)ベンゼン−4,4’’’−ジイル基、1,3−ビス(フェノキシ)ベンゼン−4,4’’’−ジイル基、1,4−ビス(フェノキシ)ベンゼン−3,3’’’−ジイル基、1,4−ビス(フェノキシ)ベンゼン−4,4’’’−ジイル基、1,3−ビス(フェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゼン−3,3’’’−ジイル基、4−(4−フェニル)フェノキシベンゾフェノン−3,3’−ジイル基、4,4’−ジ(4−フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン−3,3’−ジイル基、1,3−ビス(フェニルスルフィド)ベンゼン−3,3’’’−ジイル基、1,3−ビス(フェニルスルフィド)ベンゼン−4,4’’’−ジイル基、1,4−ビス(フェニルスルフィド)ベンゼン−4,4’’’−ジイル基、1,3−ビス(フェニルスルホン)ベンゼン−3,3’’’−ジイル基、1,3−ビス(フェニルスルホン)ベンゼン−4,4’’’−ジイル基、1,4−ビス(フェニルスルホン)ベンゼン−4,4’’’−ジイル基、1,3−ビス〔2−フェニルイソプロピル〕ベンゼン−4,4’’’−ジイル基、1,4−ビス〔2−フェニルイソプロピル〕ベンゼン−3,3’’’−ジイル基、1,4−ビス〔2−フェニルイソプロピル〕ベンゼン−4,4’’’−ジイル基等を挙げることができる。
また、このような芳香族基を与えるジアミンの具体例としては、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジアミノベンゼン(m−フェニレンジアミン)、1,2−ジアミノベンゼン(o−フェニレンジアミン)、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、4,6−ジメチル−m−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジアミン、2,3,5,6−テトラメチル−p−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、5−トリフルオロメチルベンゼン−1,3−ジアミン、5−トリフルオロメチルベンゼン−1,2−ジアミン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン−1,2−ジアミンなどのベンゼン核1つのジアミン、1,2−ナフタレンジアミン、1,3−ナフタレンジアミン、1,4−ナフタレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、1,6−ナフタレンジアミン、1,7−ナフタレンジアミン、1,8−ナフタレンジアミン、2,3−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、4,4’−ビフェニルジアミン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、2,2’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、2,2’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−4,4’−ジアミン、3,3’,5,5’−テトラフルオロビフェニル−4,4’−ジアミン、4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニルなどのベンゼン核2つのジアミン、1,5−ジアミノアントラセン、2,6−ジアミノアントラセン、9,10−ジアミノアントラセン、1,8−ジアミノフェナントレン、2,7−ジアミノフェナントレン、3,6−ジアミノフェナントレン、9,10−ジアミノフェナントレン、1,3−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゼン、3,3’−ジアミノ−4−(4−フェニル)フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジ(4−フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス〔2−(4−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(3−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(4−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼンなどのベンゼン核3つのジアミンなどの芳香族ジアミンを挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。これらは単独でも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。用いるジアミンは、所望の特性を勘案して適宜選択することができる。
は、p−フェニレン基であるのが好ましい。
本発明で用いるポリアミック酸は、式(1−1)で表されるモノマー単位及び式(1−3)で表されるモノマー単位を、耐熱性の観点から合計で50モル%以上、好ましくは60モル%以上、より好ましくは70モル%以上、より一層好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上含むポリアミック酸がよい。
また、式(1−1)及び式(1−3)で表されるモノマー単位の比は、物質量比で式(1−1)が1に対して、式(1−3)は3.8〜4.2、より好ましくは3.9〜4.1である。
本発明において、式(1−1)で表されるモノマー単位及び式(1−3)で表されるモノマー単位を適度な割合で用いることにより、高い耐熱性と高い柔軟性を有する樹脂薄膜を得ることができる。そして、これに式(1−2)で表されるモノマー単位を加えることで、線膨張係数を適度に高めて、例えば、ガラス基板の線膨張係数に近い線膨張係数を有する樹脂薄膜とすることができるようになる。また、式(1−2)で表されるモノマー単位は、基板との密着性にも寄与する。
このような観点から、式(1−1)と式(1−3)、式(1−2)で表されるモノマー単位との比は、{式(1−1)+式(1−3)}:式(1−2)=80〜99.9:0.1〜20であり、より好ましくは{式(1−1)+式(1−3)}:式(1−2)=90〜99.9:0.1〜10であり、さらに好ましくは{式(1−1)+式(1−3)}:式(1−2)=95〜99.9:0.1〜5である。
本発明で用いるポリアミック酸の重量平均分子量は、通常5,000以上であるが、好ましくは10,000以上、より好ましくは15,000以上、より一層好ましくは20,000以上である。一方、本発明で用いるポリアミック酸の重量平均分子量の上限値は、通常2,000,000であるが、樹脂薄膜形成用組成物(ワニス)の粘度が過度に高くなることを抑制することや柔軟性の高い樹脂薄膜を再現性よく得ること等を考慮すると、好ましくは1,000,000、より好ましくは200,000である。
本発明の樹脂薄膜形成用組成物は、有機溶媒を含む。
有機溶媒は、上述したポリアミック酸を良好に溶解し得る溶媒であれば特に限定されるものではないが、その具体例としては、m−クレゾール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピルアミド、3−エトキシ−N,N−ジメチルプロピルアミド、3−プロポキシ−N,N−ジメチルプロピルアミド、3−イソプロポキシ−N,N−ジメチルプロピルアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピルアミド、3−sec−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピルアミド、3−tert−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピルアミド、γ−ブチロラクトン等のプロトン性溶媒などが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、平坦性の高い樹脂薄膜を再現性よく得ることを考慮すると、式(6)または式(7)で表される有機溶媒が好ましい。
Figure 2016079223
(式中、各R’は、互いに独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表し、hは、1〜5の整数を表す。)
これらの中でも、N−メチルピロリドンが好ましい。
式(1−1)で表されるモノマー単位、式(1−2)で表されるモノマー単位、及び式(1−3)で表されるモノマー単位を有するポリアミック酸は、式(8)で表されるテトラカルボン酸二無水物と、式(9)、式(10)及び式(11)で表されるジアミンとを反応させることで、得ることができる。
Figure 2016079223
Figure 2016079223

(式中、X及びY〜Yは、前記と同じ意味を示す。)
式(8)で表されるテトラカルボン酸二無水物の具体例としては、Xを与えるテトラカルボン酸二無水物の具体例として挙げた上記テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
式(9)、式(10)及び式(11)で表されるジアミンの具体例としては、Y〜Yを与えるジアミンの具体例として挙げた上記ジアミンが挙げられる。
上記反応において、式(8)で表されるテトラカルボン酸二無水物と、式(9)、式(10)及び式(11)で表されるジアミンの仕込み比(モル比)は、ポリアミック酸の重量平均分子量等を勘案して適宜設定するものではあるが、ジアミン1に対して、通常、テトラカルボン酸二無水物0.9〜1.1程度とすることができ、好ましくは0.95〜1.02程度である。
上記反応は溶媒中で行うことが好ましく、溶媒を使用する場合、その種類は、反応に悪影響を及ぼさないものであれば、各種溶媒を用いることができる。
具体例としては、本発明が含む有機溶媒と例示したものと同じ有機溶媒が挙げられる。
反応温度は、用いる溶媒の融点から沸点までの範囲で適宜設定すればよく、通常0〜100℃程度であるが、得られるポリアミック酸のイミド化を防いでポリアミック酸単位の高含有量を維持するためには、好ましくは0〜70℃程度であり、より好ましくは0〜60℃程度であり、より一層好ましくは0〜50℃程度である。
反応時間は、反応温度や原料物質の反応性に依存するため一概に規定できないが、通常1〜100時間程度である。
以上説明した方法によって、目的とするポリアミック酸を含む反応溶液を得ることができる。
本発明においては、通常、上記反応溶液をろ過した後、そのろ液をそのまま、または希釈若しくは濃縮し、樹脂薄膜形成用組成物(ワニス)として用いる。このようにすることで、得られる樹脂薄膜の耐熱性、線膨張係数あるいは柔軟性の、悪化の原因となり得る不純物の混入を低減できるだけでなく、効率よく樹脂薄膜形成用組成物を得ることができる。
希釈や濃縮に用いる有機溶媒は、特に限定されるものではなく、例えば、上記反応の反応溶媒の具体例と例示したものと同じ有機溶媒が挙げられ、それらは単独で、または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、本発明においては、上記反応溶液を常法に従って後処理してポリアミック酸を単離した後、単離したポリアミック酸を溶媒に溶解または分散させることで得られるワニスを、樹脂薄膜形成用組成物として用いてもよい。この場合、平坦性の高い薄膜を再現性よく得ることを考慮すると、ポリアミック酸は溶媒に溶解していることが好ましい。溶解や分散に用いる溶媒は、特に限定されるものではなく、例えば、上記反応の反応溶媒の具体例と例示したものと同じ有機溶媒が挙げられ、それらは単独で、または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ポリアミック酸のワニス総質量に対する濃度は、作製する樹脂薄膜の厚みやワニス粘度等を勘案して適宜設定するものではあるが、通常0.5〜30質量%程度、好ましくは5〜25質量%程度である。
また、ワニスの粘度は、作製する薄膜の厚み等を勘案して適宜設定するものではあるが、特に5〜50μm程度の厚さの樹脂薄膜を再現性よく得ることを目的とする場合、通常、25℃で500〜50,000mPa・s程度、好ましくは1,000〜20,000mPa・s程度である。
以上、説明した本発明の樹脂薄膜形成用組成物を基体に塗布して加熱することで、高い耐熱性、適度な線膨張係数及び高い柔軟性を有する、ポリイミド系のディスプレイ基板用樹脂薄膜を得ることができる。
基体(基材)としては、例えば、プラスチック(ポリカーボネート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ、メラミン、トリアセチルセルロース、ABS、AS、ノルボルネン系樹脂等)、金属、木材、紙、ガラス、スレート等が挙げられるが、得られる樹脂薄膜が良好な剥離性を示すことから、ガラス基体が最適である。
塗布する方法は、特に限定されるものではないが、例えば、キャストコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、インクジェット法、印刷法(凸版、凹版、平版、スクリーン印刷等)等が挙げられる。
加熱温度は、450℃以下が好ましい。450℃を超えると、得られる樹脂薄膜が脆くなり、ディスプレイ基板用途に適した樹脂薄膜を得ることができない場合がある。
また、得られる樹脂薄膜の耐熱性と線膨張係数を考慮すると、塗布した樹脂組成物を50℃〜200℃で5分間〜2時間加熱した後に、そのまま段階的に加熱温度を上昇させて最終的に375℃超〜450℃で30分〜4時間加熱することが望ましい。
特に、塗布した樹脂組成物は、50℃〜200℃で5分間〜2時間加熱した後に、次いで200℃超〜375℃で5分間〜2時間、最後に375℃超〜450℃で30分〜4時間加熱することが好ましい。
加熱に用いる器具は、例えばホットプレート、オーブン等が挙げられる。加熱雰囲気は、空気下であっても不活性ガス下であってもよく、また、常圧下であっても減圧下であってもよい。
樹脂薄膜の厚さは、特にディスプレイ基板材料として用いる場合、通常1〜60μm程度、好ましくは5〜50μm程度であり、加熱前の塗膜の厚さを調整して所望の厚さの樹脂薄膜を形成する。
以上説明した樹脂薄膜は、ディスプレイ基板材料のベースフィルムとして必要な各条件を満たすことから、ディスプレイ基板材料のベースフィルムとして使用するのに最適である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これら実施例に限定されるものではない。なお、使用した化合物の略語は以下の通りである。
[1]実施例で用いる略記号
本実施例で使用する略号は以下のとおりである。
<テトラカルボン酸二無水物>
PMDA:ピロメリット酸二無水物
TAHQ:p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)
BPDA:3,3−4,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
<ジアミン>
p−PDA:p−フェニレンジアミン
TPDA:4,4’’−ジアミノ−p−ターフェニル
H−PAM:1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン
DDE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
<溶媒>
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
<数平均分子量及び重量平均分子量の測定>
ポリマーの重量平均分子量(以下Mwと略す)及び分子量分布の測定は、日本分光株式会社製GPC装置(カラム:Shodex製 OHpak SB803−HQ、及びOHpak SB804−HQ;溶離液:ジメチルホルムアミド/LiBr・HO(29.6mM)/HPO(29.6mM)/THF(0.1wt%);流量:1.0mL/分;カラム温度:40℃;Mw:標準ポリスチレン換算値)を用いて行った(以下の実施例及び比較例において、同じ)。
[2]樹脂薄膜形成用組成物の調製(ポリアミック酸の合成)
<実施例1>
(PMDA(98)//p-PDA(80)TPDA(19)/H-PAM(1))
p−PDA 1.474g(0.01363モル)とTPDA 0.843g(0.00324モル)とH−PAM 0.042g(0.00017モル)をNMP 34.00gに溶解させ、PMDA 3.641g(0.01669モル)を添加した後、窒素雰囲気下、23℃で24時間反応させた。
得られたポリマーのMwは45,100、分子量分布2.5であった。
<実施例2>
(PMDA(98)//p-PDA(80)TPDA(19.5)/H-PAM(0.5))
p−PDA 1.473g(0.01363モル)とTPDA 0.865g(0.00332モル)とH−PAM 0.021g(0.00009モル)をNMP 34.00gに溶解させ、PMDA 3.646g(0.01672モル)を添加した後、窒素雰囲気下、23℃で24時間反応させた。
得られたポリマーのMwは44,300、分子量分布2.5であった。
<実施例3>
(PMDA(98)//p-PDA(80)TPDA(19)/DDE(1))
p−PDA 1.475g(0.01365モル)とTPDA 0.844g(0.00324モル)とDDE 0.034g(0.00017モル)をNMP 34.00gに溶解させ、PMDA 3.641g(0.01669モル)を添加した後、窒素雰囲気下、23℃で24時間反応させた。
得られたポリマーのMwは45,000、分子量分布2.6であった。
<比較例1>
(TAHQ//p−PDA)
p−PDA 2.33g(0.022モル)をNMP 85gに溶解させ、TAHQ 9.67g(0.021モル)を添加した後、窒素雰囲気下、23℃で24時間反応させた。
得られたポリマーのMwは54,000、分子量分布2.4であった。
<比較例2>
(BPDA//p−PDA)
p−PDA 4.09g(0.004モル)をNMP 85gに溶解させ、BPDA 10.9g(0.037モル)を添加した後、窒素雰囲気下、23℃で24時間反応させた。
得られたポリマーのMwは52,000、分子量分布3.4であった。
<比較例3>
(PMDA//p−PDA)
p−PDA 0.991g(0.00916モル)をNMP 22.05gに溶解させ、PMDA 1.959g(0.00898モル)を添加した後、窒素雰囲気下、23℃で24時間反応させた。
得られたポリマーのMwは79,100、分子量分布9.9であった。
<比較例4>
(BPDA/TPDA)
TPDA 7.11g(0.027モル)をNMP 85gに溶解させ、BPDA 7.88g(0.027モル)を添加した後、窒素雰囲気下、23℃で24時間反応させた。
得られたポリマーのMwは52,000、分子量分布3.4であった。
[3]樹脂薄膜の作製(ポリイミドフィルムの作製)
<樹脂薄膜1(実施例)>
実施例1で得られた樹脂薄膜形成用組成物をワニスとして使用し、100mm×100mmガラス基板上にバーコーターを用いて塗布し、10℃/分の昇温で120℃10分、300℃60分、450℃60分間の温度条件で、窒素雰囲気下にて、ホットプレート上で加熱を行って樹脂薄膜を作製した。
<樹脂薄膜2〜3(実施例)及び樹脂薄膜C1〜C4(比較例)>
実施例1で得られた樹脂薄膜形成用組成物の代わりに、それぞれ樹脂薄膜2,3(実施例)及び比較例C1〜C4で得られた樹脂薄膜形成用組成物をワニスとして用いた以外は、樹脂薄膜1と同様の方法によって、各樹脂薄膜を作製した。
[4]樹脂薄膜の評価
得られた樹脂薄膜の評価を、以下の方法に従って行った。なお、薄膜は、各評価試験のためにそれぞれ作製した。
<膜厚の測定>
樹脂薄膜の膜厚を、株式会社ミツトヨ製マイクロメータを用いて測定した。
<重量減少>
上記で得られたフィルムから20mm×3mm上の短冊を作製し、TG−DTA−2000SR(ブルカー・エイエックスエス(株)製)を用いて、50℃から600℃まで重量減少を測定し、5%での重量減少を確認した。得られた結果を表1に記載した。なお、600℃で5%重量減少しない場合は、600℃以上と記載した。
<線膨張係数の測定>
上記で得られたフィルムから20mm×5mm上の短冊を作製し、TMA−4000SA(ブルカー・エイエックスエス(株)製)を用いて、50℃から500℃までの線膨張係数を測定した。得られた結果を表1に記載した。
Figure 2016079223

Claims (4)

  1. 式(1−1)で表されるモノマー単位、式(1−2)で表されるモノマー単位、及び式(1−3)で表されるモノマー単位を含む、重量平均分子量が5,000以上であるポリアミック酸と、有機溶媒とを含むことを特徴とする樹脂薄膜形成用組成物。
    Figure 2016079223
    [式中、
    は、炭素数6〜20の4価の芳香族基を表し、
    は、式(2)で表される2価の基を表し、
    は、式(3)で表される2価の基を表し、
    は、炭素数6〜20の2価の芳香族基を表す。
    Figure 2016079223
    (式中、Lは、−O−、−S−、−CO−または−SO−を表し、R及びRは、互いに独立して、2価の有機基を表す。)]
  2. 前記Yは、式(2−1)で表される2価の基である、請求項1に記載の樹脂薄膜形成用組成物。
    Figure 2016079223
  3. 前記Yは、式(4)または式(5)で表される2価の基である、請求項1または2に記載の樹脂薄膜形成用組成物。
    Figure 2016079223
    (式(4)中、Rは、互いに独立して、炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、RよびRは、互いに独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表し、Arは、互いに独立して、炭素数6〜20のアリーレン基を表す。)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂薄膜形成用組成物を用いて作製される樹脂薄膜。
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