JP2016074849A - ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 - Google Patents

ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化物の耐熱性、低反り性、およびクラック耐性に優れ、かつ、キャリアフィルムとの剥離性に優れ、割れと粉落ちを抑制した樹脂層を有するドライフィルム、および、このドライフィルムを硬化して得られる硬化物を具備するプリント配線板を提供することにある。【解決手段】熱硬化性樹脂成分と、硬化剤および硬化促進剤の少なくとも何れか一方と、マレイミド化合物と、フィラーと、少なくとも2種の溶剤とを含有する樹脂層を有するドライフィルムであって、前記少なくとも2種の溶剤が、いずれも沸点が100℃以上であり、かつ、沸点が5℃以上異なることを特徴とするドライフィルムである。【選択図】図1

Description

本発明は、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板に関し、詳しくは、硬化物の耐熱性、低反り性、およびクラック耐性に優れ、かつ、キャリアフィルムとの剥離性に優れ、割れと粉落ちを抑制した樹脂層を有するドライフィルム、該ドライフィルムの樹脂層を硬化して得られる硬化物、および、該硬化物を具備するプリント配線板に関する。
近年、多層プリント配線板の製造方法として、内層回路板の導体層上に樹脂絶縁層と導体層を交互に積み上げていくビルドアップ方式の製造技術が注目されている。例えば、回路形成された内層回路板にエポキシ樹脂組成物を塗布し、加熱硬化した後、粗化剤により表面に凸凹状の粗化面を形成し、導体層をめっきにより形成する多層プリント配線板の製造法が提案されている(特許文献1および特許文献2参照)。また、回路形成された内層回路板にエポキシ樹脂組成物の接着シートをラミネートし、加熱硬化した後、粗化剤により表面に凸凹状の粗化面を形成し、導体層をめっきにより形成する多層プリント配線板の製造法が提案されている(特許文献3参照)。
従来のビルドアップ法による多層プリント配線板の層構造の形成方法の一例を、図1を参照しながら説明すると、まず、絶縁基板1の両面に予め内層導体パターン3と樹脂絶縁層4が形成された積層基板Xの両面に外層導体パターン8を形成し、その上に、エポキシ樹脂組成物等の絶縁性の樹脂組成物を塗布等により設け、加熱硬化させ、樹脂絶縁層9を形成する。次いで、スルーホール孔21等を適宜設けた後、樹脂絶縁層9の表面に無電解めっき等により導体層を形成し、次いで常法に従って、導体層に所定の回路パターンを形成し、最外層導体パターン10を形成することができる。
多層プリント配線板における、層間に設けられる樹脂絶縁層(以下、層間絶縁層)の形成方法の一つとして、前記特許文献3に記載のように、エポキシ樹脂組成物等の熱硬化性樹脂組成物をフィルム上に塗布乾燥して得られた樹脂層を有するドライフィルムをラミネート後に熱硬化することによって形成する方法が用いられている。
特開平7−304931号公報(特許請求の範囲) 特開平7−304933号公報(特許請求の範囲) 特開2010−1403号公報(特許請求の範囲)
ドライフィルムに配合される熱硬化性成分の一つとして、液状エポキシ樹脂が用いられている(例えば、特許文献3)。液状エポキシ樹脂が含まれている場合、ドライフィルムの密着性が優れ、割れたり、粉落ちすることがない。しかしながら、液状エポキシ樹脂が含まれている場合、キャリアフィルムを樹脂層から剥がす際に、樹脂層がキャリアフィルムに付着して一部または全部が剥がれてしまうという問題があった。また、液状エポキシ樹脂の含有によって硬化物のガラス転移温度(Tg)が低下するため、十分な耐熱性が得られないという問題があった。また、実装時に反りが生じてしまうという問題もあった。
さらに、電子機器の高性能化に伴い、プリント配線板には長期信頼性の要求が一層高まっており、クラック耐性に優れた硬化物を形成可能な樹脂層を有するドライフィルムが求められている。
そこで本発明の目的は、硬化物の耐熱性、低反り性、およびクラック耐性に優れ、かつ、キャリアフィルムの剥離性に優れ、割れと粉落ちを抑制した樹脂層を有するドライフィルム、該ドライフィルムの樹脂層を硬化して得られる硬化物、および、該硬化物を具備するプリント配線板を提供することにある。
本発明者等は上記を鑑み鋭意検討した結果、マレイミド化合物、および、沸点が100℃以上であり、かつ、沸点が異なる2種類の溶剤を配合することによって、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のドライフィルムは、熱硬化性樹脂成分と、硬化剤および硬化促進剤の少なくとも何れか一方と、マレイミド化合物と、フィラーと、少なくとも2種の溶剤とを含有する樹脂層を有するドライフィルムであって、前記少なくとも2種の溶剤が、いずれも沸点が100℃以上であり、かつ、沸点が5℃以上異なることを特徴とするものである。
本発明のドライフィルムは、前記溶剤の残含有量の割合は、前記溶剤を含むドライフィルムの樹脂層全量基準で、0.1〜4重量%以下であることが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記少なくとも2種の溶剤が、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、メトキシプロパノール、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよび炭素数が8以上の芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも2種であることが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記硬化剤が、トリアジン構造を有するフェノール樹脂、シアネートエステル樹脂および活性エステル樹脂のうちの少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記熱硬化性樹脂成分としてエポキシ化合物を含有することが好ましい。
本発明のドライフィルムは、プリント配線板製造用であることが好ましい。
本発明の硬化物は、前記ドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とするものである。
本発明のプリント配線板は、前記硬化物を具備することを特徴とするものである。
本発明によれば、硬化物の耐熱性、低反り性、およびクラック耐性に優れ、かつ、キャリアフィルムとの剥離性に優れ、割れと粉落ちを抑制した樹脂層を有するドライフィルム、該ドライフィルムの樹脂層を硬化して得られる硬化物、および、該硬化物を具備するプリント配線板を提供することができる。
従来のビルドアップ法により作製した多層プリント配線板の概略構成を示す部分断面図である。 エポキシ樹脂の液状判定に用いた2本の試験管を示す概略側面図である。
本発明のドライフィルムは、熱硬化性樹脂成分と、硬化剤および硬化促進剤の少なくとも何れか一方と、フィラーと、マレイミド化合物と、少なくとも2種の溶剤とを含有する樹脂層を有するドライフィルムであって、前記少なくとも2種の溶剤が、いずれも沸点が100℃以上であり、かつ、沸点が5℃以上異なるものである。沸点差は、例えば、5〜130℃である。
沸点が100℃未満の溶剤のみを用いると、ドライフィルムの樹脂層が乾燥し過ぎてしまい、柔軟性が悪く、割れたり、粉落ちしてしまう。
一方、沸点が100℃以上の溶剤を、1種のみ用いた場合や、2種であっても沸点の差が5℃未満の溶剤を用いた場合には、乾燥しても溶剤が残存し過ぎるため、キャリアフィルムを剥がす時に樹脂層も剥がれてしまうため、剥離性に劣る。さらに、気泡が発生しやすく、フラットな樹脂層を形成することが困難になる。また、残存溶剤を減らそうとして高温で乾燥すると、乾燥工程にもかかわらず、熱硬化が進行し過ぎてしまう。
しかしながら、沸点が100℃以上であり、かつ、沸点が5℃以上異なる2種類の溶剤を配合することによって、キャリアフィルムとの剥離性に優れ、割れと粉落ちを抑制した樹脂層を有するドライフィルムを得ることができる。
また、本発明のドライフィルムは、樹脂層にマレイミド化合物を含有することによって、ドライフィルムの柔軟性を維持しつつも、硬化物のガラス転移温度(Tg)が高く、クラック耐性にも優れる樹脂層を有する。さらに、当該樹脂層の硬化物は、半導体チップの実装時に生じる基板の反りが少なく、低反り性にも優れる。即ち、半導体チップの実装時という高温時での反りを低減できる。
以下、本発明のドライフィルムの樹脂層の各成分について説明する。
[熱硬化性樹脂成分]
本発明のドライフィルムの樹脂層は、熱硬化性樹脂成分を含有する。熱硬化性樹脂成分は、熱による硬化反応が可能な官能基を有する樹脂である。熱硬化性樹脂成分は特に限定されず、エポキシ化合物、多官能オキセタン化合物、分子内に2個以上のチオエーテル基を有する化合物、すなわちエピスルフィド樹脂等を用いることができる。
上記エポキシ化合物は、エポキシ基を有する化合物であり、従来公知のものをいずれも使用できる。分子中にエポキシ基を2個有する2官能性エポキシ化合物、分子中にエポキシ基を多数有する多官能エポキシ化合物等が挙げられる。なお、水素添加された2官能エポキシ化合物であってもよい。
エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、アミノクレゾール型エポキシ樹脂、アルキルフェノール型エポキシ樹脂等が用いられる。これらエポキシ樹脂は、1種を単独または2種類以上を組合せて用いることができる。
エポキシ化合物は、固形エポキシ樹脂、半固形エポキシ樹脂、液状エポキシ樹脂の何れであってもよい。本明細書において、固形エポキシ樹脂とは40℃で固体状であるエポキシ樹脂をいい、半固形エポキシ樹脂とは20℃で固体状であり、40℃で液状であるエポキシ樹脂をいい、液状エポキシ樹脂とは20℃で液状のエポキシ樹脂をいう。
液状の判定は、危険物の試験及び性状に関する省令(平成元年自治省令第1号)の別紙第2の「液状の確認方法」に準じて行う。
(1)装置
恒温水槽:
攪拌機、ヒーター、温度計、自動温度調節器(±0.1℃で温度制御が可能なもの)を備えたもので深さ150mm以上のものを用いる。
尚、後述する実施例で用いたエポキシ樹脂の判定では、いずれもヤマト科学社製の低温恒温水槽(型式BU300)と投入式恒温装置サーモメイト(型式BF500)の組み合わせを用い、水道水約22リットルを低温恒温水槽(型式BU300)に入れ、これに組み付けられたサーモメイト(型式BF500)の電源を入れて設定温度(20℃または40℃)に設定し、水温を設定温度±0.1℃にサーモメイト(型式BF500)で微調整したが、同様の調整が可能な装置であればいずれも使用できる。
試験管:
試験管としては、図2に示すように、内径30mm、高さ120mmの平底円筒型透明ガラス製のもので、管底から55mmおよび85mmの高さのところにそれぞれ標線31、32が付され、試験管の口をゴム栓33aで密閉した液状判定用試験管30aと、同じサイズで同様に標線が付され、中央に温度計を挿入・支持するための孔があけられたゴム栓33bで試験管の口を密閉し、ゴム栓33bに温度計34を挿入した温度測定用試験管30bを用いる。以下、管底から55mmの高さの標線を「A線」、管底から85mmの高さの標線を「B線」という。
温度計34としては、JIS B7410(1982)「石油類試験用ガラス製温度計」に規定する凝固点測定用のもの(SOP−58目盛範囲20〜50℃)を用いるが、0〜50℃の温度範囲が測定できるものであればよい。
(2)試験の実施手順
温度20±5℃の大気圧下で24時間以上放置した試料を、図2(a)に示す液状判定用試験管30aと図2(b)に示す温度測定用試験管30bにそれぞれA線まで入れる。2本の試験管30a、30bを低温恒温水槽にB線が水面下になるように直立させて静置する。温度計は、その下端がA線よりも30mm下となるようにする。
試料温度が設定温度±0.1℃に達してから10分間そのままの状態を保持する。10分後、液状判断用試験管30aを低温恒温水槽から取り出し、直ちに水平な試験台の上に水平に倒し、試験管内の液面の先端がA線からB線まで移動した時間をストップウォッチで測定し、記録する。試料は、設定温度において、測定された時聞が90秒以内のものを液状、90秒を超えるものを固体状と判定する。
固形エポキシ樹脂としては、DIC社製HP−4700(ナフタレン型エポキシ樹脂)、DIC社製EXA4700(4官能ナフタレン型エポキシ樹脂)、日本化薬社製NC−7000(ナフタレン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のナフタレン型エポキシ樹脂;日本化薬社製EPPN−502H(トリスフェノールエポキシ樹脂)等のフェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物(トリスフェノール型エポキシ樹脂);DIC社製エピクロンHP−7200H(ジシクロペンタジエン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のジシクロペンタジエンアラルキル型エポキシ樹脂;日本化薬社製NC−3000H(ビフェニル骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂;日本化薬社製NC−3000L等のビフェニル/フェノールノボラック型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンN660、エピクロンN690、日本化薬社製EOCN−104S等のノボラック型エポキシ樹脂;三菱化学社製YX−4000等のビフェニル型エポキシ樹脂;新日鉄住金化学社製TX0712等のリン含有エポキシ樹脂;日産化学工業社製TEPIC等のトリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
半固形エポキシ樹脂としては、DIC社製エピクロン860、エピクロン900−IM、エピクロンEXA―4816、エピクロンEXA−4822、旭チバ社製アラルダイトAER280、東都化成社製エポトートYD−134、ジャパンエポキシレジン社製jER834、jER872、住友化学工業社製ELA−134等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンHP−4032等のナフタレン型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンN−740等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
液状エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert−ブチル−カテコール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記多官能オキセタン化合物としては、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマーまたは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、またはシルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂とのエーテル化物等が挙げられる。その他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体等も挙げられる。
上記エピスルフィド樹脂としては、例えばビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。また、同様の合成方法を用いて、エポキシ樹脂のエポキシ基の酸素原子を硫黄原子に置き換えたエピスルフィド樹脂等も用いることができる。
熱硬化性樹脂成分は、エポキシ化合物であることが好ましい。さらに、ガラス転移温度(Tg)が高く、クラック耐性に優れる硬化物を得ることができるため、固形エポキシ樹脂および半固形エポキシ樹脂の少なくとも何れか一種であることが好ましい。中でも、柔軟性に優れ、硬化物の物性に優れた樹脂層を形成できることから、半固形エポキシ樹脂であることがより好ましい。エポキシ化合物としては硬化物の好ましい物性等の観点から芳香族系エポキシ樹脂が好ましい。中でも、ナフタレン型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物がより好ましい。尚、本明細書において、芳香族系エポキシ樹脂とは、その分子内に芳香環骨格を有するエポキシ樹脂を意味する。
熱硬化性樹脂成分は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。熱硬化性樹脂成分の配合量は、溶剤を除いたドライフィルムの樹脂層全量基準で、10〜50重量%であることが好ましく、10〜40重量%であることがより好ましく、10〜35重量%がさらに好ましい。また、液状エポキシ樹脂を配合する場合の液状エポキシ樹脂の配合量は、キャリアフィルムの剥離性などのハンドリング性がより良好となるため、熱硬化性樹脂成分全重量あたり、0〜45重量%であることが好ましく、0〜30重量%であることがより好ましく、0〜5重量%であることが特に好ましい。
[硬化剤]
本発明のドライフィルムの樹脂層は硬化剤を含有することができる。硬化剤としては、フェノール樹脂、ポリカルボン酸およびその酸無水物、シアネートエステル樹脂、活性エステル樹脂等が挙げられる。硬化剤は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記フェノール樹脂としては、ポリフェニレンエーテル樹脂、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、クレゾール/ナフトール樹脂、ポリビニルフェノール類、フェノール/ナフトール樹脂、ビフェニル構造を有するフェノール樹脂、α−ナフトール構造を有するフェノール樹脂、トリアジン構造を有するクレゾールノボラック樹脂、トリアジン構造を有するフェノールノボラック樹脂等の従来公知のものを、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
フェノール樹脂の中でも、トリアジン構造を有するクレゾールノボラック樹脂、トリアジン構造を有するフェノールノボラック樹脂等のトリアジン構造を有するフェノール樹脂は、樹脂層の硬化物のガラス転移温度(Tg)がより良好となるため好ましい。また、トリアジン構造を有するフェノール樹脂を用いる場合は、樹脂層の硬化物の吸水性のさらなる向上の観点から、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、ビフェニル構造を有するフェノール樹脂等の他のフェノール樹脂や、シアネートエステル樹脂、活性エステル樹脂等の他の硬化剤を併用することが好ましい。
上記ポリカルボン酸およびその酸無水物は、一分子中に2個以上のカルボキシル基を有する化合物およびその酸無水物であり、例えば(メタ)アクリル酸の共重合物、無水マレイン酸の共重合物、二塩基酸の縮合物等の他、カルボン酸末端イミド樹脂等のカルボン酸末端を有する樹脂が挙げられる。
上記シアネートエステル樹脂は、一分子中に2個以上のシアネートエステル基(−OCN)を有する化合物である。シアネートエステル樹脂は、従来公知のものをいずれも使用することができる。シアネートエステル樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、アルキルフェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールF型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールS型シアネートエステル樹脂が挙げられる。また、一部がトリアジン化したプレポリマーであってもよい。シアネートエステル樹脂は、ガラス転移温度(Tg)がより良好となり、また、吸水性に優れた樹脂層の硬化物が得られるため好ましい。
上記活性エステル樹脂は、一分子中に2個以上の活性エステル基を有する樹脂である。活性エステル樹脂は、一般に、カルボン酸化合物とヒドロキシ化合物との縮合反応によって得ることができる。中でも、ヒドロキシ化合物としてフェノール化合物またはナフトール化合物を用いて得られる活性エステル樹脂が好ましい。フェノール化合物またはナフトール化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールフタリン、メチル化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールF、メチル化ビスフェノールS、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、α−ナフトール、β−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエニルジフェノール、フェノールノボラック等が挙げられる。活性エステル樹脂は、ガラス転移温度(Tg)がより良好となり、また、吸水性に優れた樹脂層の硬化物が得られるため好ましい。
また、硬化剤として、脂環式オレフィン重合体を用いてもよい。脂環式オレフィン重合体の製造方法の具体例としては、(1)カルボキシル基および/またはカルボン酸無水物基(以下、「カルボキシル基等」と称する)を有する脂環式オレフィンを、必要に応じて他の単量体と共に重合する方法、(2)カルボキシル基等を有する芳香族オレフィンを、必要に応じて他の単量体と共に重合して得られる(共)重合体の芳香環部分を水素化する方法、(3)カルボキシル基等を有しない脂環式オレフィンと、カルボキシル基等を有する単量体とを共重合する方法、(4)カルボキシル基等を有しない芳香族オレフィンと、カルボキシル基等を有する単量体とを共重合して得られる共重合体の芳香環部分を水素化する方法、(5)カルボキシル基等を有しない脂環式オレフィン重合体にカルボキシル基等を有する化合物を変性反応により導入する方法、もしくは、(6)前記(1)〜(5)のようにして得られるカルボン酸エステル基を有する脂環式オレフィン重合体のカルボン酸エステル基を、例えば加水分解等によりカルボキシル基に変換する方法等が挙げられる。
硬化剤の中でも、フェノール樹脂、シアネートエステル樹脂、活性エステル樹脂、脂環式オレフィン重合体が好ましく、トリアジン構造を有するフェノール樹脂、シアネートエステル樹脂、活性エステル樹脂がより好ましい。
上記硬化剤は、熱硬化性樹脂成分のエポキシ基等の熱硬化反応が可能な官能基と、その官能基と反応する硬化剤中の官能基との比率が、硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)=0.2〜2となるような割合で配合することが好ましい。硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)を上記範囲内とすることで、デスミア工程におけるフィルム表面の粗化を防止することができる。より好ましくは硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)=0.2〜1.5であり、さらに好ましくは硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)=0.3〜1.0である。
[マレイミド化合物]
本発明のドライフィルムの樹脂層は、マレイミド化合物を含有する。マレイミド化合物は、マレイミド骨格を有する化合物であり、従来公知のものをいずれも使用できる。マレイミド化合物は、2以上のマレイミド骨格を有することが好ましく、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、1,2−ビス(マレイミド)エタン、1,6−ビスマレイミドヘキサン、1,6−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、2,2’−ビス−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、ポリフェニルメタンマレイミド、およびこれらのオリゴマー、ならびにマレイミド骨格を有するジアミン縮合物のうちの少なくとも何れか1種であることがより好ましい。前記オリゴマーは、上述のマレイミド化合物の内のモノマーであるマレイミド化合物を縮合させることにより得られたオリゴマーである。マレイミド化合物は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
マレイミド化合物の中でも、フェニルメタンマレイミドの縮合物およびビスマレイミドオリゴマーのうちの少なくとも何れか1種であることがさらに好ましい。上記ビスマレイミドオリゴマーは、フェニルメタンビスマレイミドと、4,4−ジアミノジフェニルメタンとの縮合により得られたオリゴマーであることが好ましい。フェニルメタンマレイミドの縮合物の市販品としては、大和化成社製BMI−2300等が挙げられる。また、ビスマレイミドオリゴマーの市販品としては、大和化成社製DAIMAID−100H等が挙げられる。
また、マレイミド化合物は、下記一般式(I)で表されるマレイミド化合物であることが好ましい。
Figure 2016074849
上記一般式(I)中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または有機基を示し、nは0〜1の整数を表す。上記一般式(I)中、R〜Rは水素原子であることが好ましい。
上記マレイミド化合物は、上記一般式(I)で表されるマレイミド化合物の混合物であることが好ましい。また、該混合物の溶解性が高まり、また、樹脂層の硬化物の線膨張係数がより低くなるため、該混合物の上記一般式(I)中のnの平均値が0.1〜1であることがより好ましい。nの平均値が大きいほど、該混合物の溶解性は高くなる。nの平均値が0.1〜1であるマレイミド化合物の混合物の場合、ドライフィルムの樹脂層を低温で熱硬化させても、ガラス転移温度(Tg)が高い硬化物の形成が可能であり、耐熱性の低い薄い基材を用いることも可能となる。
マレイミド化合物の配合量は、溶剤及びフィラーを除いたドライフィルムの樹脂層全量基準で、2〜50重量%であることが好ましい。2重量%以上の場合、硬化物の線膨張率が低くなり、また、硬化物のガラス転移温度(Tg)がより高くなる。より好ましくは10重量%以上である。また、50重量%以下の場合、破断強度が高くなる。
[フィラー]
本発明のドライフィルムの樹脂層は、フィラーを含有する。フィラーを含有することによって、絶縁層の周囲にある銅等の導体層と熱強度を合わせることにより、ドライフィルムの熱特性を向上することができる。フィラーとしては従来公知の全ての無機充填剤および有機充填剤が使用でき、特定のものに限定されないが、塗膜の硬化収縮を抑制し、密着性、硬度などの特性の向上に寄与する無機フィラーが好ましい。無機フィラーとしては、例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の体質顔料や、銅、錫、亜鉛、ニッケル、銀、パラジウム、アルミニウム、鉄、コバルト、金、白金等の金属粉体が挙げられる。これらの無機フィラーの中でも、粗化液により侵され難いシリカや硫酸バリウムが好ましく、特に比重が小さく、組成物中に高い割合で配合可能であり、低熱膨張性に優れる点から、球状シリカが好ましい。フィラーの平均粒径は3μm以下であることが好ましく、更に好ましくは1μm以下が望ましい。なお、平均粒径は、レーザ回折式粒子径分布測定装置により求めることができる。
フィラーの配合量は、溶剤を除いたドライフィルムの樹脂層全量基準で、1〜90重量%であることが好ましく、10〜90重量%であることがより好ましく、30〜80重量%であることがさらに好ましい。フィラーの配合量が1重量%以上の場合、熱膨張を抑え、耐熱性をより向上させることができ、一方、90重量%以下の場合、硬化物の硬度が向上し、クラックの発生をより抑制できる。
また、フィラーの配合量が、溶剤を除いたドライフィルムの樹脂層全量基準で、60重量%以上の場合、マレイミド化合物を含有するにもかかわらず、吸水性の低い硬化物を得ることができる。このようにフィラーの配合量を高めることで、線膨張係数が低く、かつ、ガラス転移温度(Tg)、基板の反りの低減、および、クラック発生の抑制がより良好となる。より好ましくは60〜90重量%、さらに好ましくは60〜80重量%である。
[溶剤]
本発明のドライフィルムの樹脂層は、沸点が100℃以上であり、かつ、沸点が5℃以上異なる2種の溶剤を含有する。前記溶剤は特に限定されず、沸点が100℃以上の従来公知の溶剤を用いることができる。本発明において、溶剤の沸点に幅がある場合は、蒸留時の初留点〜終点を沸点とする。
沸点が100℃以上の溶剤としては、イソブチルアルコール、トルエン、メチルイソブチルケトン、n−ブタノール、酢酸ブチル、2−メトキシプロパノール等のメトキシプロパノール、酢酸イソブチル、テトラクロロエチレン、エチレングリコールモノメチルエーテル、メチルブチルケトン、イソペンチルアルコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テレビン油、シクロヘキサノン、エチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
また、沸点が100℃以上の溶剤として、キシレン、石油系ナフサ、丸善石油化学社製スワゾール1000(炭素数8〜10:高沸点芳香族炭化水素)、スワゾール1500(高沸点芳香族炭化水素)、スタンダード石油大阪発売所社製ソルベッソ100(炭素数9〜10:高沸点芳香族炭化水素)、ソルベッソ150(炭素数10〜11:高沸点芳香族炭化水素)、三共化学社製ソルベント#100、ソルベント#150、シェルケミカルズジャパン社製シェルゾールA100、シェルゾールA150、出光興産社製イプゾール100番(炭素数9の芳香族炭化水素が主成分)、イプゾール150番(炭素数10の芳香族炭化水素が主成分)等が挙げられる。高沸点芳香族炭化水素は、芳香族成分を99容量%以上含有することが好ましい。また、高沸点芳香族炭化水素は、ベンゼン、トルエンおよびキシレンのそれぞれが0.01容量%未満であることが好ましい。
本発明のドライフィルムの樹脂層は、沸点が100℃以上の溶剤を3種以上含有していてもよく、その場合は何れかの2種の溶剤の沸点が異なればよい。沸点が100℃以上の溶剤の中でも、沸点が100〜230℃の溶剤が好ましく、100〜220℃の溶剤がより好ましい。沸点が230℃以下の場合、熱硬化またはアニール処理後に、溶剤がドライフィルムの樹脂層に残存しにくい。溶剤は、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、メトキシプロパノール、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、石油系ナフサ、炭素数が8以上の芳香族炭化水素であることがさらに好ましい。中でも、トルエンとシクロヘキサンの組み合わせ、トルエンとメチルイソブチルケトンの組み合わせ、および、シクロヘキサノンとメチルイソブチルケトンの組み合わせがより好ましい。
乾燥前の溶剤の配合量は、溶剤を除いたドライフィルムの樹脂層100重量部に対して、10〜150重量部であることが好ましく、25〜100重量部であることがより好ましい。溶剤の配合量が10重量部以上の場合、溶解性が向上して、残留溶剤の量の調整が容易になり、一方、150重量部以下の場合、樹脂層の厚みのコントロールが容易になる。
乾燥後の溶剤の配合量、すなわち、溶剤の残含有量の割合は、溶剤を含むドライフィルムの樹脂層全量基準で、0.1〜4重量%であることが好ましく、0.3〜3重量%であることがより好ましい。
本発明のドライフィルムの樹脂層は、沸点が100℃未満の溶剤を含有していてもよい。沸点が100℃未満の溶剤としては、ジエチルエーテル、二硫化炭素、アセトン、クロロホルム、メタノール、n−ヘキサン、酢酸エチル、1,1,1−トリクロロエタン、四塩化炭素、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、トリクロロエチレン、酢酸イソプロピル等が挙げられる。
(高分子樹脂)
本発明のドライフィルムの樹脂層は、ドライフィルムの柔軟性およびドライフィルムの樹脂層の硬化物のクラック耐性がより良好となるため、高分子樹脂を含有することが好ましい。高分子樹脂としては、下記の熱可塑性樹脂およびゴム状粒子を用いることが好ましい。
(熱可塑性樹脂)
本発明のドライフィルムの樹脂層は、得られる硬化被膜の機械的強度を向上させるために、さらに熱可塑性樹脂を含有することができる。熱可塑性樹脂は、溶剤に可溶であることが好ましい。溶剤に可溶である場合、ドライフィルムの柔軟性が向上し、クラックの発生や粉落ちを抑制できる。
熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂や、エピクロルヒドリンと各種2官能フェノール化合物の縮合物であるフェノキシ樹脂或いはその骨格に存在するヒドロキシエーテル部の水酸基を各種酸無水物や酸クロリドを使用してエステル化したフェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ブロック共重合体等が挙げられる。熱可塑性樹脂は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリビニルアセタール樹脂は、例えば、ポリビニルアルコール樹脂をアルデヒドでアセタール化することで得られる。上記アルデヒドとしては、特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド等が挙げられる。
フェノキシ樹脂の具体例としては東都化成社製FX280、FX293、三菱化学社製YX8100、YX6954、YL7213、YL7218等が挙げられる。ポリビニルアセタール樹脂の具体例としては、積水化学工業社製エスレックKSシリーズ、ポリアミド樹脂としては日立化成工業社製KS5000シリーズ、日本化薬社製BPシリーズ、さらにポリアミドイミド樹脂としては日立化成工業社製KS9000シリーズ等が挙げられる。
熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は、フルオレン骨格を有する場合、高いガラス転移点を有し、耐熱性に優れるため、半固形または固形エポキシ樹脂による低い熱膨張率を維持すると共にそのガラス転移点を維持し、得られる硬化皮膜は低い熱膨張率と高いガラス転移点をバランス良く併せ有するものとなる。
また、熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は水酸基を有するため、基材および導体に対して良好な密着性を示すと共に、得られる硬化皮膜は粗化剤により侵され難いが、水溶液の形態の粗化液は硬化皮膜とフィラーの界面に浸透し易いので、粗化処理により硬化皮膜表面のフィラーが抜け落ち易くなり、良好な粗化面を形成し易くなる。
熱可塑性樹脂として、ブロック共重合体を用いてもよい。ブロック共重合体とは、性質の異なる二種類以上のポリマーが、共有結合で繋がり長い連鎖になった分子構造の共重合体のことである。
ブロック共重合体としてはA−B−A型またはA−B−A’型ブロック共重合体が好ましい。A−B−A型およびA−B−A’型ブロック共重合体のうち、中央のBがソフトブロックでありガラス転移温度(Tg)が低く、好ましくは0℃未満であり、その両外側AまたはA’がハードブロックでありガラス転移温度(Tg)が高く、好ましくは0℃以上のポリマー単位により構成されているものが好ましい。ガラス転移温度(Tg)は示差走査熱量測定(DSC)により測定される。
また、A−B−A型およびA−B−A’型ブロック共重合体のうち、AまたはA’がTgが50℃以上のポリマー単位からなり、Bがガラス転移温度(Tg)が−20℃以下であるポリマー単位からなるブロック共重合体がさらに好ましい。
また、A−B−A型およびA−B−A’型ブロック共重合体のうち、AまたはA’が上記熱硬化性樹脂成分との相溶性が高いものが好ましく、Bが上記熱硬化性樹脂成分との相溶性が低いものが好ましい。このように、両端のブロックがマトリックスに相溶であり、中央のブロックがマトリックスに不相溶であるブロック共重合体とすることで、マトリックス中において特異的な構造を示しやすくなると考えられる。
熱可塑性樹脂の中でも、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、フルオレン骨格を有する熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂、ブロック共重合体が好ましい。
熱可塑性樹脂の配合量は、溶剤を除く樹脂層全体に対して、1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%の割合である。熱可塑性樹脂の配合量が上記範囲外になると、均一な粗化面状態を得られ難くなる。
(ゴム状粒子)
さらに、本発明のドライフィルムの樹脂層は、必要に応じてゴム状粒子を含有することができる。このようなゴム状粒子としては、ポリブタジエンゴム、ポリイソプロピレンゴム、ウレタン変性ポリブタジエンゴム、エポキシ変性ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基または水酸基で変性したアクリロニトリルブタジエンゴム、およびそれらの架橋ゴム粒子、コアシェル型ゴム粒子等が挙げられ、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのゴム状粒子は、得られる硬化被膜の柔軟性を向上させたり、クラック耐性が向上したり、酸化剤による表面粗化処理を可能とし、銅箔等との密着強度を向上させるために添加される。
ゴム状粒子の平均粒径は0.005〜1μmの範囲が好ましく、0.2〜1μmの範囲がより好ましい。本発明におけるゴム状粒子の平均粒径は、動的光散乱法を用いて測定することが出来る。例えば、適当な有機溶剤にゴム状粒子を超音波などにより均一に分散させ、FPRA−1000(大塚電子社製)を用いて、ゴム状粒子の粒度分布を重量基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。
ゴム状粒子の配合量は、溶剤を除く樹脂層全体に対して、0.5〜10重量%であることが好ましく、1〜5重量%であることがより好ましい。0.5重量%以上の場合、クラック耐性が得られ、導体パターン等との密着強度を向上できる。10重量%以下の場合、熱膨張係数(CTE)が低下し、ガラス転移温度(Tg)が上昇して硬化特性が向上する。
[硬化促進剤]
本発明のドライフィルムの樹脂層は、硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤は、熱硬化反応を促進させるものであり、密着性、耐薬品性、耐熱性等の特性をより一層向上させるために使用される。このような硬化促進剤の具体例としては、イミダゾールおよびその誘導体;アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類;ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類;これらの有機酸塩および/またはエポキシアダクト;三フッ化ホウ素のアミン錯体;エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体類;トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ヘキサ(N−メチル)メラミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノフェノール)、テトラメチルグアニジン、m−アミノフェノール等のアミン類;ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類;トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類;ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;前記多塩基酸無水物;ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボロエート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、2,4,6−トリフェニルチオピリリウムヘキサフルオロホスフェート等の光カチオン重合触媒;スチレン−無水マレイン酸樹脂;フェニルイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物や、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物、金属触媒等の従来公知の硬化促進剤が挙げられる。硬化促進剤の中でも、BHAST耐性が得られることから、ホスホニウム塩類が好ましい。
硬化促進剤は、1種を単独または2種以上混合して用いることができる。硬化促進剤の使用は必須ではないが、特に硬化を促進したい場合には、熱硬化性樹脂成分100重量部に対して好ましくは0.01〜5重量部の範囲で用いることができる。
金属触媒の場合、熱硬化性樹脂成分100重量部に対して金属換算で10〜550ppmが好ましく、25〜200ppmが好ましい。
(着色剤)
本発明のドライフィルムの樹脂層は、着色剤を含有することができる。着色剤を含有することによって、本発明のドライフィルムをソルダーレジスト層等の表層の形成に用いた場合に、回路等の隠ぺい性を高めることができる。着色剤としては、赤、青、緑、黄、白、黒などの慣用公知の着色剤を使用することができ、顔料、染料、色素のいずれでもよい。具体的には、カラーインデックス(C.I.;ザ ソサイエティ オブ ダイヤーズ アンド カラリスツ(The Society of Dyers and Colourists)発行)番号が付されているものを挙げることができる。但し、環境負荷低減並びに人体への影響の観点からハロゲンを含有しない着色剤であることが好ましい。
赤色着色剤としてはモノアゾ系、ジズアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などが挙げられる。青色着色剤としては金属置換もしくは無置換のフタロシアニン系、アントラキノン系があり、顔料系はピグメント(Pigment)に分類されている化合物がある。緑色着色剤としては、同様に金属置換もしくは無置換のフタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系がある。黄色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等が挙げられる。白色着色剤としては、ルチル型、アナターゼ型等の酸化チタン等が挙げられる。黒色着色剤としては、チタンブラック系、カーボンブラック系、黒鉛系、酸化鉄系、アンスラキノン系、酸化コバルト系、酸化銅系、マンガン系、酸化アンチモン系、酸化ニッケル系、ペリレン系、アニリン系の顔料、硫化モリブデン、硫化ビスマス等が挙げられる。その他、色調を調整する目的で紫、オレンジ、茶色などの着色剤を加えてもよい。
着色剤は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。着色剤の配合量は特に限定されないが、溶剤を除く樹脂層全体に対して、0.1〜10重量%が好ましく、0.1〜5重量%がより好ましい。
(その他の成分)
本発明のドライフィルムの樹脂層は、さらに必要に応じて、アスベスト、オルベン、ベントン、微紛シリカ等の従来公知の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤および/またはレベリング剤、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等の密着性付与剤、難燃剤、チタネート系、アルミニウム系の従来公知の添加剤類を用いることができる。
本発明のドライフィルムは、キャリアフィルム上に、樹脂層を形成するための熱硬化性樹脂組成物を塗布、乾燥、必要に応じて保護フィルムをラミネートして、乾燥塗膜を形成することにより、製造することができる。ここで、熱硬化性組成物とは、熱硬化性樹脂成分と、硬化剤および硬化促進剤の少なくとも何れか一方と、マレイミド化合物と、フィラーと、少なくとも2種の溶剤とを含有するものであって、少なくとも2種の溶剤が、いずれも沸点が100℃以上であり、かつ、沸点が5℃以上異なるものである。
キャリアフィルムの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、さらには離型紙や銅箔、アルミニウム箔の如き金属箔等が挙げられる。尚、キャリアフィルムにはマッド処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。キャリアフィルムの厚みは、好適には8〜60μmである。
保護フィルムの材質としては、キャリアフィルムに用いるものと同様のものを用いることができ、好適にはPETまたはPPである。保護フィルムの厚みは、好適には5〜50μmである。
ここで、熱硬化性樹脂組成物の塗布方法としては、スクリーン印刷法等の公知の方法を用いることができる。また、揮発乾燥方法としては、熱風循環式乾燥炉などを使用した公知の方法を用いることができる。
また、本発明のプリント配線板は、本発明のドライフィルムを硬化して得られる硬化物を具備するものである。その製造方法について以下に説明するが、これに限定されるものではない。
本発明の硬化物は、回路が形成された内層回路基板に本発明のドライフィルムを加熱ラミネートして一体成形し、その後オーブン中で硬化、もしくは熱板プレスで硬化させて得られる。
上記工程のうち、ラミネートもしくは熱板プレスする方法は、内層回路による微細凹凸が加熱溶融する際に解消され、そのまま硬化するので、最終的にはフラットな表面状態の多層板が得られるので好ましい。また、内層回路が形成された基材と本発明のドライフィルムをラミネートもしくは熱板プレスする際に、銅箔もしくは回路形成された基材を同時に積層することもできる。
このようにして得られた基板に、COレーザーやUV−YAGレーザー等の半導体レーザーまたはドリルにて穴をあける。穴は、基板の表と裏を導通させることを目的とする貫通穴(スルーホール)でも、内層の回路と層間絶縁層表面の回路を導通させることを目的とする部分穴(コンフォーマルビア)のどちらでもよい。
穴明け後、穴の内壁や底部に存在する残渣(スミヤ)を除去することと、導体層(その後に形成する金属めっき層)とのアンカー効果を発現させるために、表面に微細凹凸状の粗化面を形成することを目的として、市販のデスミヤ液(粗化剤)または過マンガン酸塩、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸、硝酸等の酸化剤を含有する粗化液で同時に行なう。
次に、デスミヤ液で残渣を除去した穴や、微細凹凸状粗化面を生じた皮膜表面を形成後に、サブトラクティブ法やセミアディティブ法等により回路を形成する。いずれの方法においても、無電解めっきまたは電解めっき後、あるいは両方のめっきを施した後に、金属のストレス除去、強度向上の目的で、約80〜180℃で10〜60分程度のアニールと呼ばれる熱処理を施してもよい。
ここで用いる金属めっきとしては、銅、スズ、はんだ、ニッケル等、特に制限は無く、複数組み合わせて使用することもできる。また、ここで用いるめっきの代りに金属のスパッタ等で代用することも可能である。
本発明のドライフィルムは、プリント配線板の製造に好適に用いることができる。特に、層間絶縁層、ソルダーレジスト層、カバーレイ等のプリント配線板の永久絶縁層の形成に好適に用いることができる。本発明のドライフィルムを用いて、配線を貼り合わせることによって配線板を形成してもよい。また、半導体チップ用の封止樹脂としても好適に用いることができる。
以下、本発明の実施例、比較例および試験例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り全て重量基準である。
(実施例1〜30および比較例1〜4)
下記表1〜5に示す処方にて各成分を配合し、混練分散し、粘度0.5〜20dPa・s(回転粘度計5rpm、25℃)になるよう調整した。次いで、バーコーターを用いて、ドライフィルムの膜厚が乾燥後40μmになるようにキャリアフィルム(PETフィルム;東レ社製ルミラー38R75:厚さ38μm)に塗布した。次いで、熱風循環式乾燥炉にて乾燥し片面に熱硬化性樹脂層を有する乾燥塗膜を得た。乾燥条件については、表中に示す時間と温度で乾燥した。次いで、保護フィルムを樹脂層上に積層して、ドライフィルムを得た。
Figure 2016074849
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*1:ビフェニル/フェノールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製;エポキシ当量280〜290g/eq;固形;軟化点70℃)
*2:ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製;エポキシ当量145〜157g/eq; 半固形)
*3:液状BPA型・BPF型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学社製;エポキシ当量160〜170g/eq;液状)
*4:ポリフェニレンエーテル樹脂(SABICイノベーティブプラスチック社製PPO;水酸基当量850g/eq)
*5:フェノールノボラック樹脂(明和化成社製;水酸基当量104〜108g/eq; 軟化点82〜86℃)
*6:ビフェニル骨格含有フェノールノボラック樹脂(明和化成社製;水酸基当量201〜220g/eq;軟化点64〜85℃)
*7:トリアジン含有クレゾールノボラック樹脂(DIC社製;水酸基当量151g/eq;窒素含有量18%)
*8トリアジン含有フェノールノボラック樹脂(DIC社製;水酸基当量125g/eq;窒素含有量12%)
*9:活性エステル樹脂(DIC社製;活性エステル当量223g/eq)
*10:活性エステル樹脂(DIC社製;活性エステル当量223g/eq;軟化点152℃)
*11:ビスフェノールAジシアネート(ロンザジャパン社製;シアネート当量232g/eq)
*12:フェノールノボラック型多官能シアネートエステル(ロンザジャパン社製;シアネート当量124g/eq)
*13:フェニルメタンマレイミドの縮合物(大和化成工業社製;軟化点70〜145℃)
*14:3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド(大和化成工業社製;軟化点160〜170℃)
*15:2,2’−ビス−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイ・アイ化成社製)
*16:球状シリカ(アドマテックス社製;平均粒径0.5μm)
*17:2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業社製)
*18:イミダゾール化合物とエポキシ樹脂のアダクト体(三菱化学社製)
*19:ホスホニウム塩(北興産業社製)
*20:4−アミノピリジン(広栄化学工業社製)
*21:ナフテン酸亜鉛(II)ミネラルスピリット(和光純薬工業社製;亜鉛含有量8%)
*22:フェノキシ樹脂(三菱化学社製;ガラス転移温度130℃)
*23:ポリビニルアセトアセタール(積水化学社製;ガラス転移温度107℃)
*24:コアシェルゴム粒子(アイカ工業社製)
*25:トルエン(沸点110℃)
*26:メチルイソブチルケトン(沸点116℃)
*27:2−メトキシプロパノール(沸点118℃)
*28:シクロヘキサノン(沸点150℃)
*29:N,N−ジメチルホルムアミド(沸点153℃)
*30:イプゾール150(沸点184〜205℃)
*31:メチルエチルケトン(沸点79.5℃)
*32:ヘキサン(沸点69℃)
以下に示す評価方法にて、実施例1〜30および比較例1〜4のドライフィルムを評価した。評価結果を表6〜10に示す。
<ドライフィルム中の有機溶剤の残含有量(%)の測定>
各実施例および比較例のドライフィルムからキャリアフィルムおよび保護フィルムを剥離した後、約1.2gの樹脂層を採取し、密栓付の容器に入れて採取した樹脂層の質量を正確に秤量した(W)。この容器にピペットで内部標準物質として、3−エトキシプロピオン酸エチルを1滴添加し、その質量(We)を正確に秤量した。その後アセトン5mlをホールピペットにより添加して密栓し、容器を十分に振って採取した樹脂層を溶解させた。次いでこの液を目開き0.5μmのフィルターでろ過し、ろ液の組成をガスクロマトグラフィー(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製TRACEGCULTRA)により分析し、別途作成した検量線より内部標準物質1gに対する有機溶剤の質量を求めた(Ws)。これらから下式に従って有機溶剤の残含有量を計算した。
有機溶剤の残含有量(質量%)=(We×Ws/W)×100
また、残含有量から、ドライフィルム中の有機溶剤の残含有量の調整のし易さを、下記の評価基準で評価した。
なお、ガスクロマトグラフィーにおける測定条件は、下記のとおりである。カラム:AgilentTechnologies社製キャピラリーカラムDB−1MS(30m×0.25mm)、検出器:MS(ITQ900)、キャリアガス:ヘリウム、インジェクター温度:300℃、ディテクター温度:230℃、カラム温度条件:初期温度50℃、試料注入後50℃で2分間ホールドし、10℃/分で300℃まで昇温、300℃到達後10分間ホールド。
◎:0.3〜2.5%
○:2.5%超3.0%以下
△:0.1%以上0.3%未満、または、3.0%超4.0%以下
×:0.1〜4.0%以外
<ドライフィルムの柔軟性(曲げテスト)>
JISK5600−5−1(ISO1519)に準拠し、BYK−Gardner社製円筒形マンドレル屈曲試験機を用いて、各実施例および比較例のドライフィルムの割れおよびキャリアフィルムからの剥がれが起こり始めるマンドレルの最小直径から、ドライフィルムの柔軟性を評価した。評価基準は以下のとおりである。ドライフィルムの柔軟性が良好な場合、樹脂層の柔軟性が高く、割れと粉落ちを抑制できる。
◎:φ2mm以下の直径で、樹脂層の割れ、粉落ち、キャリアフィルムの剥がれの発生が無かった。
○:φ2mm超5mm未満の範囲で、樹脂層の割れ、粉落ち、キャリアフィルムの剥がれの発生が無かった。
△:φ2mm超5mm未満の範囲で、樹脂層の割れ、粉落ち、およびキャリアフィルムの剥がれが発生した。
×:φ5mm以上の直径で、樹脂層の割れ、粉落ち、およびキャリアフィルムの剥がれが発生した。
<気泡残留>
各実施例および比較例のドライフィルムを、保護フィルムを剥離した後、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP-500(名機社製)を用いて、銅の導体厚35μmでL(ライン:配線幅)/S(スペース:間隔幅)=100/100μmの櫛歯パターン上にラミネートした。5kgf/cm、80℃、1分、1Torrの条件にて加熱ラミネートし、次いで熱板プレス機で10kgf/cm、80℃、1分の条件にてレベリングさせた。ラミネート後にラインとスペースの境界部分に空気が入り込んで樹脂層に穴(ボイド)が発生しているか否かを20ヶ所、確認した。評価基準は以下のとおりである。樹脂層がベタつく場合、すなわち、下記のキャリアフィルムの剥離性が悪い場合、樹脂層と櫛歯パターンとの間に気泡が入り込み、ボイドが多くなる。その場合、クラックが発生しやすくなる。
○:ボイドが確認されなかった。
△:1〜4ヶ所のボイドが確認された。
×:5ヶ所以上のボイドが確認された。
<キャリアフィルムの剥離性>
上記気泡残留の試験と同条件にて、各実施例および比較例のドライフィルムをラミネートした後、キャリアフィルムを剥がし、キャリアフィルムに樹脂層由来の樹脂組成物が付着しているかを目視にて判断した。評価基準は以下のとおりである。
◎:キャリアフィルムに樹脂組成物が付着しておらず、かつ樹脂表面の指触乾燥性が良好。
○:キャリアフィルムに樹脂組成物が付着していない。
△:キャリアフィルムに若干の樹脂組成物が付着していた。
×:キャリアフィルムに多くの樹脂組成物が付着していた。
<マレイミド化合物、エポキシ樹脂および溶剤の相溶性>
各実施例および比較例のエポキシ樹脂およびマレイミド化合物の、溶剤に対する溶解性と、互いの樹脂同士の相溶性を下記のように調べた。
各実施例および比較例で使用するエポキシ樹脂、マレイミド化合物および溶剤を、それぞれ表中の比率と同じ割合で配合した。次いで、攪拌しながら各成分の沸点より低い温度で加熱して溶解させた。
樹脂と溶剤の混合物を加熱溶解させた後、室温まで冷却し、1mmの厚みのフィルムを作製した。作製したフィルムを、光学顕微鏡にて25倍で観察し、1cm×1cmの範囲で固形物が析出するかどうかを確認した。
○:20μm以上の粗大粒子が全く見られない。
×:20μm以上の粗大粒子が1つ以上見られる。
<DSC測定>
各実施例および比較例のドライフィルムの保護フィルムを剥がし、樹脂層を10mg削りだし、専用のアルミパンに秤量し、直ちにセイコーインスツルメンツ社製DSC−6200において、昇温速度5℃/minにて30〜300℃まで昇温し、それぞれについてDSC測定をおこなった。それぞれについて、得られたDSCチャートより発熱ピーク温度を確認した。
○:全ての発熱ピーク温度が190℃未満。
△:1つ目の発熱ピークが190℃未満、2つ目の発熱ピークが190℃以上。
<ガラス転移温度(Tg)および熱膨張係数(CTE(α1))>
前記実施例および比較例のドライフィルムを、GTS−MP箔(古河サーキットフォイル社製)の光沢面側(銅箔)上に、保護フィルムを剥離し、上記<気泡残留>に記載の方法と同様の方法で、銅箔上にラミネートした。次いで、熱風循環式乾燥炉にて220℃で60分間、樹脂層を硬化させた。比較例に記載のマレイミド化合物を含まない組成物に関しては、180℃にて60分間、樹脂層を硬化させた。その後、硬化物を銅箔より剥離した後、測定サイズ(3mm×10mmのサイズ)にサンプルを切り出し、セイコーインスツル社製TMA6100に供した。TMA測定は、試験加重5g、サンプルを10℃/分の昇温速度で室温より昇温、連続して2回測定した。2回目における熱膨張係数の異なる2接線の交点をガラス転移温度(Tg)とし、Tg以下の領域における熱膨張係数(CTE(α1))として評価した。Tgが高いほど、耐熱性が高いと言える。
ガラス転移温度(Tg)の評価
◎◎:Tgが250℃以上。
◎:Tgが220℃以上250℃未満。
○:Tgが200℃以上220℃未満。
×:Tgが200℃未満。
熱膨張係数(CTE(α1))の評価
◎:15ppm未満。
○:15ppm以上〜20ppm未満。
<吸水率の測定>
各実施例および比較例のドライフィルムを、上記<ガラス転移温度(Tg)および熱膨張係数(CTE(α1))>に記載の方法と同様の方法にて、樹脂層を硬化した。その後、硬化物を銅箔より剥離した後、測定サイズ(50mm×50mmのサイズ)にサンプルを切り出した後、100℃にて2時間乾燥を行い、水分を完全に除去し、精密天秤にて質量(W1)の測定を行った。その後、サンプルを23℃±2℃に管理された蒸留水に浸漬し、24時間後の質量(W2)の測定を行った。吸水率は(W2−W1)/W1×100(%)により求めた。
◎◎:0.3%未満。
◎:0.3%以上0.7%未満。
○:0.7%以上1.4%未満。
×:1.4%以上。
<回路隠蔽性>
回路基板として、銅厚10μmの導電層が形成された400mm×300mm×厚み0.8mmの両面銅張積層板(MCL−E−679FGR、日立化成工業社製)を用い、これに処理剤(CZ−8100+CL−8300、メック社製)を用いて前処理を施すことにより、銅エッチング量1μm相当のプロファイルを形成した。この前処理の施された銅張積層板に、各実施例および比較例のドライフィルムをバッチ式真空加圧ラミネーターMVLP−500(名機社製)を用いて、銅張積層板の銅上に5kgf/cm、80℃、1分、1Torrの条件にてラミネートした。その後、キャリアフィルムを剥がし、熱風循環式乾燥炉にて加熱し、樹脂層を硬化することにより硬化膜を形成して、評価用基板を作製した。この時、マレイミド化合物を含む組成物に関しては220℃にて60分間、含まない組成物に関しては180℃にて60分間硬化させた。評価用各基板につき、硬化膜上からの銅回路の変色を目視により確認して、回路の隠蔽性について評価した。
◎:変色が確認されない。
○:変色がごくわずかに確認された。
<基板の反り評価>
総厚が100μm、200×200mmのサイズの銅張り板(片側の銅厚=20μm、MCL−E−679FGR、日立化成社)に、前処理としてメック社製CZ−8101を用いて、1μm相当のエッチングを行った。次いで、実施例、比較例のドライフィルムを、銅張り板の表裏にラミネートした。次いで、キャリアフィルムを剥離後、熱風循環式乾燥炉にて、樹脂層を硬化させ、基板の表裏に、熱硬化性樹脂組成物を有する基板を得た。この時、マレイミド化合物を含む組成物に関しては220℃にて60分間、含まない組成物に関しては180℃にて60分間硬化させた。
その後、ビアメカニクス社COレーザー:LC−2K212にてトップ径が65μm、ボトム径が50μmのレーザービアを、基板の片面に形成した。レーザーの加工エリアは50×50mmを1単位とし、片面に約1万穴形成した。次いで、レーザービアのクリーニングとしてアトテック社製SAP用薬液:SecuringanthSAPにて、膨潤60℃にて5分間、過マンガン酸80℃にて20分間、還元40℃にて5分間処理を行い、ビア底のクリーニングを行った。次いで、市販品の無電解ニッケルめっき浴および無電解金メッキ浴を用いて、ニッケル0.5μm、金メッキ0.03μmの条件でメッキを行い、レーザービア底部に金メッキ処理を施した。
得られた基板をレーザービアの加工エリア50×50mmに裁断した。次いで、ビアを形成した面上に、千住金属社製エコソルダーボール(φ0.1〜0.25mm)、ギャップ保持材としてφ100μmのシリコンビーズを、ダミーチップ(TEGチップ、サイズ20×20mm×1mmt)の実装エリア20×20mmに、均一な厚みになるように配置した。実装エリアは、50×50mmの基板のほぼ中央とした。
その後、ソルダーボールを配置したエリアにダミーチップを搭載し、基板の表面温度260℃にてリフロー処理を1回行い、反り評価の基板を得た。反りの評価方法は、得られた基板を50×50mmの対角線にて精密切断し、対角線エリアの断面の中で、最も大きな値と、最も小さな値の差を反り量とした。
◎:基板の反り量が、100μm未満。
○:基板の反り量が、100μm以上200μm未満。
×:基板の反り量が、200μm以上。
<冷熱サイクル(クラックの抑制)>
各実施例および比較例のドライフィルムを、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP−500(名機社製)を用いて、銅張積層板の銅上に5kgf/cm、80℃、1分、1Torrの条件にてラミネートした。その後、キャリアフィルムを剥がし、熱風循環式乾燥炉にて加熱し、樹脂層を硬化させた。この時、マレイミド化合物を含む組成物に関しては220℃にて60分間、含まない組成物に関しては180℃にて60分間硬化させた。
その後、COレーザー加工機(日立ビアメカニクス社製)を用いてトップ径65μm、ボトム径50μmになるようにビア形成を行った。
次いで、市販の湿式過マンガン酸デスミア(ATOTECH社製)、無電解銅めっき(スルカップPEA、上村工業社製)、電解銅めっき処理の順に処理を行い、樹脂層上に銅厚み25μm、ビア部分をフィルドするように銅めっき処理を施した。次いで熱風循環式乾燥炉にて硬化を行い、完全硬化させた銅めっき処理を施した試験基板を得た。得られた試験用基板を−65℃で30分、150℃で30分を1サイクルとして熱履歴を加えた。2000及び3000サイクル経過後、ビア底や壁面の状態を光学顕微鏡により観察するために、ビア中心部分を精密切断機で裁断、研磨し断面状態の観察を行った。評価基準は、下記に従い評価を行った。観察ビア数は100穴とした。
◎◎:2000サイクル及び3000サイクルともクラック発生なし。
◎:2000サイクルでのクラックの発生なし。3000サイクルで1または2ヶ所のクラックが発生。
○:2000サイクルでのクラックの発生なし。3000サイクルで3〜5か所のクラックが発生。
×:2000サイクルでクラックが発生。
Figure 2016074849
Figure 2016074849
Figure 2016074849
Figure 2016074849
Figure 2016074849
*33:ラミネート後、キャリアフィルムを剥がした際に、キャリアフィルムに樹脂層由来の樹脂が多量に付着したため、特性試験ができなかった。
*34:乾燥後のドライフィルムに柔軟性がなく、粉落ち、割れが発生したので、試験できなかった。
上記表6〜10に示す結果から、実施例1〜30のドライフィルムの場合、硬化物の耐熱性、低反り性およびクラック耐性に優れ、かつ、キャリアフィルムとの剥離性に優れ、割れと粉落ちを抑制した樹脂層を得ることができることが分かる。
一方、2種以上の溶剤を含有するものの、沸点が100℃以上の溶剤を1種しか含有しない比較例1のドライフィルム、および、沸点が100℃以上の溶剤を2種含有するものの、その沸点がほぼ同じである比較例3のドライフィルムは、キャリアフィルムの剥離性が悪く、キャリアフィルムを剥がした際に多量の樹脂層も剥がれてしまうため、ドライフィルムとして使用に耐え得るものではないことが分かる。また、比較例1、3のドライフィルムの樹脂層は、ベタつきがあるため、基材にラミネートした際に気泡残留が生じた。
溶剤として、沸点が100℃未満の溶剤のみを含有する比較例2のドライフィルムは、キャリアフィルムの剥離性に優れるが、樹脂層に柔軟性がなく、割れと粉落ちが発生した。
マレイミド化合物を含有しない比較例4のドライフィルムは、硬化物の耐熱性が低く、クラック耐性にも劣るものであった。また、基板の反りも大きかった。
1 絶縁基板
3 内層導体パターン
3a コネクション部
4、9 樹脂絶縁層
8 外層導体パターン
10 最外層導体パターン
20 スルーホール
21 スルーホール孔
22 コネクション部
30a 液状判定用試験管
30b 温度測定用試験管
31 標線(A線)
32 標線(B線)
33a、33b ゴム栓
34 温度計
X 積層基板

Claims (8)

  1. 熱硬化性樹脂成分と、硬化剤および硬化促進剤の少なくとも何れか一方と、マレイミド化合物と、フィラーと、少なくとも2種の溶剤とを含有する樹脂層を有するドライフィルムであって、
    前記少なくとも2種の溶剤が、いずれも沸点が100℃以上であり、かつ、沸点が5℃以上異なることを特徴とするドライフィルム。
  2. 前記溶剤の残含有量の割合は、前記溶剤を含むドライフィルムの樹脂層全量基準で、0.1〜4重量%であることを特徴とする請求項1記載のドライフィルム。
  3. 前記少なくとも2種の溶剤が、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、メトキシプロパノール、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよび炭素数が8以上の芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも2種であることを特徴とする請求項1または2に記載のドライフィルム。
  4. 前記硬化剤が、トリアジン構造を有するフェノール樹脂、シアネートエステル樹脂および活性エステル樹脂のうちの少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のドライフィルム。
  5. 前記熱硬化性樹脂成分としてエポキシ化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のドライフィルム。
  6. プリント配線板製造用であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のドライフィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とする硬化物。
  8. 請求項7記載の硬化物を具備することを特徴とするプリント配線板。
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