JP2016073102A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の蓄電池を有する電源装置は、蓄電池接続時に突入電流が発生し、蓄電池を負荷に接続するスイッチが劣化したり破壊されるという問題があった。【解決手段】外部電源が停止した時に蓄電池から負荷に電源を供給する電源装置において、前記蓄電池と前記負荷との間に耐量が異なる複数のスイッチ素子を並列に配置し、前記外部電源の停止時に前記複数のスイッチ素子を異なるタイミングでオンする接続回路を有することを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、蓄電池を有する電源装置に関する。
近年、商用電源の停電に備えるために、蓄電池(バッテリ)で電源をバックアップする機能を有する装置が広く用いられている。このような装置は、停電を検出した後、電源が蓄電池に切り換えられ、動作を継続することができる。ここで、負荷を電路に接続する手段として例えばマグネットスイッチやリレーなどの部品が考えられるが、スペースを取ること、高価であること、さらに半導体に比べて寿命が短いことなど様々な問題がある。そこで、FET(Field Effect Transistor)を接続スイッチとして蓄電池と負荷との間に配置する回路が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−332129号公報
ところが、電源装置には、容量の大きい(例えば10000μF)コンデンサ(以降、出力コンデンサと称す)が電源出力の安定化のために接続されている。このため、接続スイッチをオンにして蓄電池から負荷に放電する時に、蓄電池から出力コンデンサに突入電流が流れて、突入電流により接続スイッチが劣化したり破壊されてしまうという問題が生じる。
本件開示の電源装置は、蓄電池接続時に発生する突入電流に対応し、蓄電池を負荷に接続するスイッチの劣化や破壊を防止することができる技術を提供することを目的とする。
一つの観点によれば、外部電源が停止した時に蓄電池から負荷に電源を供給する電源装置において、前記蓄電池と前記負荷との間に耐量が異なる複数のスイッチ素子を並列に配置し、前記外部電源の停止時に前記複数のスイッチ素子を異なるタイミングでオンする接続回路を有することを特徴とする。
本件開示の電源装置は、蓄電池接続時に発生する突入電流に対応し、蓄電池を負荷に接続するスイッチの劣化や破壊を防止することができる。
本実施形態に係る電源装置の一例を示す図である。 AC/DCコンバータの一例を示す図である。 放電側接続回路の一例を示す図である。 放電側接続回路の他の例を示す図である。 図4に示す放電側接続回路の一例を示す図である。 FET素子がONするタイミングの一例を示す図である。 安全動作領域が広いFET素子を用いた場合の一例を示す図である。 安全動作領域が狭いFET素子を用いた場合の一例を示す図である。 安全動作領域が狭いFET素子を用いた場合の実測例を示す図である。 安全動作領域が異なるFET素子を用いた場合の実測例を示す図である。
以下、図面を用いて実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る電源装置100の一例を示す。図1において、電源装置100は、AC(Alternating Current)/DC(Direct Current)コンバータ101と、蓄電池102と、接続回路103と、制御回路104と、出力コンデンサCoutとを有する。
AC/DCコンバータ101は、交流の電源を直流の電源に変換する回路である。図1の例では、AC/DCコンバータ101は、電源装置100に接続される商用電源など外部から入力する交流(例えばAC入力:100V)を直流に変換して、負荷105に直流の電源を供給する(例えばDC出力:50V)。
蓄電池102は、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池などの充電が可能な二次電池である。
接続回路103は、充電側接続回路201と放電側接続回路202とを有する。充電側接続回路201は、外部電源から負荷105に電源を供給している時にAC/DCコンバータ101が出力する直流電源により蓄電池102を充電する。例えば、充電側接続回路201は、定電流モード、定電圧モード、定電力モードなどの様々な充電方式を利用して蓄電池102を充電する充電回路を有する。尚、充電側接続回路201は、停電などにより外部電源が停止した場合、蓄電池102の充電は行わない。放電側接続回路202は、外部電源から供給される電源が停止した時に蓄電池102から負荷105に電源を供給する。尚、放電側接続回路202については、後で詳しく説明する。
制御回路104は、AC/DCコンバータ101のAC入力の有無をモニタして、電源が停止しているか否かを検出し、接続回路103を制御する。
出力コンデンサCoutは、電源装置100から負荷105に出力する電源の変動を抑制するためのコンデンサである。出力コンデンサCoutは、例えば10000μF程度の容量を有する。
図2は、AC/DCコンバータ101の一例を示す。図2において、AC/DCコンバータ101は、ブレーカ151と、スイッチ(SW:SWitch)152、SW153およびSW154と、整流器ユニット155、整流器ユニット156および整流器ユニット157とを有する。
ブレーカ151は、過電流が流れた場合に回路を保護するためのスイッチで、過電流を検出して自動的に切断される。制御回路104は、ブレーカ151の入力電圧や出力電圧などをモニタして停電などによる外部電源の停止を検出する。
SW152、SW153およびSW154は、制御回路104によりそれぞれ独立して接続(ON)と切断(OFF)とが制御される。制御回路104は、例えば負荷105の大きさに応じて、次に説明する整流器ユニット155、整流器ユニット156および整流器ユニット157を選択する。一例として、制御回路104は、第1の制御状態の時にSW152、SW153およびSW154を全てONにして3つの整流器ユニットを動作させる。また、制御回路104は、第1の制御状態よりも負荷105が小さい第2の状態の時にSW152、SW153およびSW154のいずれか1つをONにする。
整流器ユニット155、整流器ユニット156および整流器ユニット157は、交流を整流して直流に変換する回路を有する。例えば、整流器ユニット155、整流器ユニット156および整流器ユニット157は、絶縁と変圧とを兼ねたトランス、整流用のダイオードブリッジ、平滑用のフィルタ回路などを有する。
尚、図2の例では、AC/DCコンバータ101は、整流器ユニット155、整流器ユニット156および整流器ユニット157の3個の整流器ユニットを用いる例を示したが、1個だけでもよいし、複数の整流器ユニットを用いてもよい。
図3は、放電側接続回路202の一例を示す。図3において、図1と同符号のブロックは、図1のブロックと同一又は同様の機能を有する。尚、接続回路103の充電側接続回路201は、省略してある。
図3において、放電側接続回路202は、スイッチ素子301と、スイッチ素子302とを有し、スイッチ素子301とスイッチ素子302とが並列に接続され、蓄電池102から負荷105への電路に配置される。
スイッチ素子301は、蓄電池102と負荷105とを接続する第1のスイッチ素子として動作する。同様に、スイッチ素子302は、蓄電池102と負荷105とを接続する第2のスイッチ素子として動作する。
ここで、スイッチ素子301とスイッチ素子302は電気的な特性が異なる。例えば、スイッチ素子301は、スイッチ素子302よりも突入電流Isに対する耐量が高いが、スイッチ素子302よりもON抵抗が高く、電圧降下が大きい。逆に、スイッチ素子301は、スイッチ素子302よりも突入電流Isに対する耐量が低いが、スイッチ素子302よりもON抵抗が低く、電圧降下が小さい。
図3において、制御回路104は、外部電源の停止を検出した場合、先ずスイッチ素子301をONにし、予め設定された時間が経過した後にスイッチ素子302をONにする。これにより、スイッチ素子302よりも突入電流Isに対する耐量が高いスイッチ素子301が先にONして突入電流Isが流れた後でスイッチ素子302がONするので、スイッチ素子302が突入電流Isによって破壊されることを防止できる。且つ、突入電流Isが流れ終わった後で蓄電池102から負荷105に定常電流が流れる時には、ON抵抗が低いスイッチ素子302がONしているので、蓄電池102から負荷105に効率良く電源を供給することができる。特に、ON抵抗が高いスイッチ素子301の場合、定常電流による熱破壊や劣化が起こる可能性があるが、スイッチ素子301に並列に配置したON抵抗が低いスイッチ素子302をONすることにより、定常電流による熱破壊や劣化を防ぐことができる。ここで、図3では、スイッチ素子301とスイッチ素子302の2個のスイッチ素子を用いる例を示したが、3個以上のスイッチ素子を用いてもよい。
図4は、放電側接続回路202の他の例を示す。図4において、図3と同符号のブロックは、図3のブロックと同一又は同様の機能を有する。
図4において、放電側接続回路202は、スイッチ素子301と、スイッチ素子302と、時定数回路303と、時定数回路304とを有する。ここで、スイッチ素子301およびスイッチ素子302は図3と同一又は同様であるので、重複する説明は省略する。
時定数回路303は、制御回路104とスイッチ素子301との間に配置され、予め設定された時定数τ1を有する遅延回路である。時定数回路303は、制御回路104から受け取った検出信号Sdetを時定数τ1で決まる時間だけ遅延させてスイッチ素子301に出力する。
時定数回路304は、制御回路104とスイッチ素子302との間に配置され、予め設定された時定数τ2を有する遅延回路である。時定数回路304は、制御回路104から受け取った検出信号Sdetを時定数τ2で決まる時間だけ遅延させてスイッチ素子302に出力する。
ここで、時定数τ1と時定数τ2は異なり、本実施形態の場合、時定数τ1は時定数τ2よりも小さい。
図4において、制御回路104が外部電源停止の検出信号Sdetを出力すると、先ず時定数が小さい方の時定数回路303を介してスイッチ素子301がONになり、次に時定数が大きい方の時定数回路304を介してスイッチ素子302がONになる。これにより、スイッチ素子302よりも突入電流Isに対する耐量が高いスイッチ素子301が先にONして突入電流Isが流れた後でスイッチ素子302がONするので、スイッチ素子302が突入電流Isによって破壊されることを防止できる。且つ、定常時にはON抵抗が低いスイッチ素子302がONしているので、蓄電池102から負荷105に効率良く電源を供給することができる。ここで、時定数τ1と時定数τ2との差分の時間は、突入電流Isが流れる時間よりも長くなるように設定される。
図5は、図4に示す放電側接続回路202の一例を示す。図5において、図4と同符号のブロックは、図4のブロックと同一又は同様の機能を有する。
図5において、放電側接続回路202は、時定数回路303と、時定数回路304と、FET素子Q1と、FET素子Q2とを有する。図5は、図4のスイッチ素子301およびスイッチ素子302に対応する要素として、FET素子Q1およびFET素子Q2がそれぞれ用いられる。
時定数回路303は、抵抗R1と、コンデンサC1とを有し、制御回路104が出力する検出信号Sdetを時定数τ1で決まる時間だけ遅らせて出力する。例えば、検出信号Sdetは抵抗R1を介してコンデンサC1に加えられ、時定数τ1でコンデンサC1の電圧が徐々に上昇する。
時定数回路304は、抵抗R2と、コンデンサC2とを有し、制御回路104が出力する検出信号Sdetを時定数τ2で決まる時間だけ遅らせて出力する。例えば、検出信号Sdetは抵抗R2を介してコンデンサC2に加えられ、時定数τ2でコンデンサC2の電圧が徐々に上昇する。
ここで、時定数回路303および時定数回路304において、例えば、R1は120kΩ、C1は4.7μF、R2は120kΩ、C2は22μFとする。この時、時定数τ1=R1・C1より、約0.0564秒となり、時定数τ2=R2・C2より、約2.64秒となる。また、時定数回路303の時定数τ1と時定数回路304の時定数τ2との関係は、時定数τ1<時定数τ2となる。
尚、RC回路の時定数は、例えばコンデンサの電圧が電源電圧の60%程度の電圧に上昇するまでの時間に応じて設定され、必ずしも検出信号Sdetの遅延時間ではない。但し、FET素子Q1およびFET素子Q2が検出信号SdetがONの時の信号電圧の60%程度のゲート電圧でONする場合は、時定数と検出信号Sdetの遅延時間はほぼ一致する。
FET素子Q1は、蓄電池102と負荷105とを接続するスイッチ素子301として動作するMOS(Metal Oxide Semiconductor)型の電界効果トランジスタである。FET素子Q1のゲートは時定数回路303の出力に接続され、FET素子Q1は、時定数回路303を介して制御回路104が出力する検出信号SdetによりON/OFFが制御される。
FET素子Q2は、FET素子Q1と同様に、蓄電池102と負荷105とを接続するスイッチ素子302として動作するMOS型の電界効果トランジスタである。FET素子Q2のゲートは時定数回路304の出力に接続され、FET素子Q2は、時定数回路304を介して制御回路104が出力する検出信号SdetによりON/OFFが制御される。
尚、FET素子Q1およびFET素子Q2のソース同士およびドレイン同士がそれぞれ接続され、FET素子Q1およびFET素子Q2のドレイン側は負荷105に、ソース側は蓄電池102にそれぞれ接続される。
ここで、FET素子Q1の安全動作領域(SOA:Safe operating Area)は、FET素子Q2のSOAよりも広いが、FET素子Q1のドレイン・ソース間のON抵抗は、FET素子Q2のドレイン・ソース間のON抵抗よりも高い。また、図5の例では、スイッチ素子302として1個のFET素子Q2を用いたが、2個のFET素子Q2を並列にしてもよい。これにより、スイッチ素子302のON抵抗をさらに低くすることができる。
[FET素子の一例]
ここで、FET素子の一例を示す。FET素子Q1およびFET素子Q2は、例えばinfineon社のIPP60R099CP型FETおよびIPA030N10N3G型FETが用いられる。IPP60R099CP型FETとIPA030N10N3G型FETの主な特性を下記に示す。
(IPP60R099CP型FET)
・ドレイン・ソース間の最小破壊電圧:600V
・ドレイン・ソース間の最大ON抵抗:99mΩ
(IPA030N10N3G型FET)
・ドレイン・ソース間の最小破壊電圧:100V
・ドレイン・ソース間の最大ON抵抗:3mΩ
上記のように、IPP60R099CP型FETは、最小破壊電圧がIPA030N10N3G型FETよりも高いが、最大ON抵抗はIPA030N10N3G型FETよりも大きい。逆に、IPA030N10N3G型FETは、最小破壊電圧がIPP60R099CP型FETよりも低いが、最大ON抵抗はIPP60R099CP型FETよりも小さい。尚、安全動作領域は、ドレイン・ソース間電圧Vdsとドレイン電流Idとの掛け合わせで示される領域であり、ドレイン・ソース間の最小破壊電圧とドレイン電流Idとを含めて使用するFETを決定する。
図6は、FET素子Q1とFET素子Q2とがONするタイミングの一例を示す。尚、図6において、横軸は時間tを示す。
図6のタイミングT1において、停電などによりAC/DCコンバータ101のAC入力がOFFし、図2で説明した整流器ユニット155、整流器ユニット156および整流器ユニット157の出力もONからOFFになる。そして、図3で説明したように、制御回路104は、AC/DCコンバータ101のAC入力が停電などによりOFFしたことを検出すると、検出信号Sdetを接続回路103の放電側接続回路202に出力する。
放電側接続回路202の時定数回路303および時定数回路304は、時定数τ1および時定数τ2で決まる時間に応じて検出信号Sdetを遅延させてFET素子Q1およびFET素子Q2のそれぞれのゲートに出力する。図6において、コンデンサC1の電圧は、タイミングT1から時定数τ1の特性で徐々に上昇していく。
そして、タイミングT2において、コンデンサC1の電圧はFET素子Q1がONする電圧(ON電圧)に達する。タイミングT2でFET素子Q1がONすると、蓄電池102はFET素子Q1を介して出力コンデンサCoutおよび負荷105に接続される。ここで、出力コンデンサCoutが放電状態にあって出力コンデンサCoutの電圧が低下している場合、タイミングT2でFET素子Q1がONした瞬間に蓄電池102から出力コンデンサCoutに突入電流Isが流れる。ここで、時定数τ2は時定数τ1よりも大きいので、タイミングT2の時点では、FET素子Q2はOFFの状態にある。
そして、タイミングT3において、コンデンサC2の電圧はFET素子Q2がONする電圧(ON電圧)に達する。タイミングT3の時点では、既に蓄電池102はFET素子Q1を介して出力コンデンサCoutおよび負荷105に接続されているので出力コンデンサCoutが充電状態にあり、出力コンデンサCoutの電圧は蓄電池102と同程度の電圧になっている。従って、タイミングT3でFET素子Q2がONしても蓄電池102から出力コンデンサCoutに突入電流Isが流れることはない。
このように、FET素子Q1がONするタイミングT2とFET素子Q2がONするタイミングT3との間に時間差Tsがあり、突入電流Isが流れた後でFET素子Q2がONになる。このため、FET素子Q2の安全動作領域は突入電流Isの条件を満たさなくてもよいが、突入電流Isが流れるFET素子Q1の安全動作領域は突入電流Isの条件を満たすことが求められる。
ここで、FET素子において、安全動作領域の広さとドレイン・ソース間のON抵抗はトレードオフの関係にある。例えば安全動作領域が広いFET素子の場合、ドレイン・ソース間のON抵抗が大きくなり、安全動作領域が狭いFET素子の場合、ドレイン・ソース間のON抵抗が小さくなる。一方、電源装置100は、蓄電池102から負荷105に電源を供給する電路の電圧降下をできるだけ低くすることが求められるので、FET素子のON抵抗が小さい方が望ましい。
ここで、停電が所定時間以上継続すると蓄電池が過放電状態となり、蓄電池の寿命が低下する虞があるため、蓄電池の電圧値を監視し、過放電状態となる電圧付近で負荷を電路から切り離すか若しくは装置を停止させる等の操作を行うのが望ましい。尚、停電から復旧した場合、電源装置は、再び負荷を電路に接続する。このため、電源装置100には過放電を検出する回路(過放電検出回路)が搭載されている場合がある。過放電検出回路は、例えば図3に示した制御回路104などに設けられる。そして、制御回路104は、蓄電池102から負荷105に掛かる電圧をモニタし、モニタ電圧が予め設定された電圧以下になった場合に過放電であると判断し、放電側接続回路202を制御して蓄電池102を負荷105から切り離すように制御する。ところが、蓄電池102を負荷105に接続するスイッチのON抵抗が高い場合、接続スイッチでの損失が大きくなり、過放電状態を検出する精度が悪くなるという問題がある。このため、蓄電池102を負荷105に接続するスイッチのON抵抗は、できるだけ低くすることが求められる。尚、本実施形態では、蓄電池102を負荷105から切り離す動作についての詳しい説明は省略する。
図7は、安全動作領域が広いFET素子Q1を1個用いた場合の一例を示す。尚、図7において、図3と同符号のブロックは図3と同一又は同様の機能を有する。図7の場合、FET素子Q1の安全動作領域は広いのでFET素子Q1がONした瞬間に蓄電池102から出力コンデンサCoutに流れる突入電流Isに耐えることができる。しかし、FET素子Q1は、ON抵抗が高いので電圧降下が大きくなってしまうという問題が生じる。
図8は、安全動作領域が狭いFET素子Q2を1個用いた場合の一例を示す。尚、図8において、図3と同符号のブロックは図3と同一又は同様の機能を有する。図8の場合、FET素子Q2の安全動作領域は狭いのでFET素子Q2がONした瞬間に蓄電池102から出力コンデンサCoutに流れる突入電流Isに耐えることができず、最悪の場合、素子が破壊されるという問題が生じる。
図9は、安全動作領域が狭いFET素子Q2を1個用いた場合の実測例を示す。尚、図9(a)は、図8に示したFET素子Q2のゲート電圧Vg、ドレイン・ソース間電圧Vds、突入電流Isを実測した時のオシロスコープの波形を示す。図9(b)は、図9(a)に示したオシロスコープの画面に表示された波形が分かり易いように、トレースして描いた図で、FET素子Q2のゲート電圧Vg、ドレイン・ソース間電圧Vds、突入電流Isをそれぞれ示す。図9(a)および図9(b)において、タイミングT11でFET素子Q2がONした後、ゲート電圧Vgは徐々に低下して行く。ところが、ドレイン・ソース間電圧VdsはタイミングT11の直後に急激に低下してショート状態になり、FET素子Q2のドレイン・ソース間が突入電流Isにより破壊されている。
図10は、安全動作領域が異なるFET素子Q1とFET素子Q2とを用いた場合の実測例を示す。尚、図10(a)は、図3に示したコンデンサC1およびコンデンサC2のそれぞれの電圧、FET素子Q1およびFET素子Q2のドレイン・ソース間電圧Vds、突入電流Isを実測した時のオシロスコープの波形を示す。図10(b)は、図10(a)に示したオシロスコープの画面に表示された波形が分かり易いように、トレースして描いた図である。従って、図10(b)は、図10(a)と同様に、コンデンサC1およびコンデンサC2の電圧、FET素子Q1およびFET素子Q2のドレイン・ソース間電圧Vds、突入電流Isをそれぞれ示している。図10(a)および図10(b)において、タイミングT21で外部電源のAC入力が停止し、コンデンサC1およびコンデンサC2の電圧が上昇し始める。コンデンサC1と抵抗R1の時定数τ1は、コンデンサC2と抵抗R2の時定数τ2よりも小さいので、コンデンサC1の電圧はコンデンサC2の電圧よりも早く上昇する。そして、安全動作領域が広い方のFET素子Q1が先にONして突入電流Isが流れた後で安全動作領域が狭い方のFET素子Q2がONする。タイミングT22において、FET素子Q1およびFET素子Q2のドレイン・ソース間電圧Vdsは完全に低下して導通状態となる。
このように、本実施形態に係る電源装置100は、安全動作領域が広い方のFET素子Q1を安全動作領域が狭い方のFET素子Q2よりも早いタイミングでONすることにより、突入電流IsによるFET素子の破壊を防止することができる。且つ、本実施形態に係る電源装置100は、FET素子Q2がONした後で定常的に蓄電池102から負荷105に電源を供給する時のドレイン・ソース間のON抵抗を低くすることができる。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずである。したがって、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。
100・・・電源装置;101・・・AC/DCコンバータ;102・・・蓄電池;103・・・接続回路;104・・・制御回路;105・・・負荷;151・・・ブレーカ;152,153,154・・・SW;155,156,157・・・整流器ユニット;201・・・充電側接続回路;202・・・放電側接続回路;301,302・・・スイッチ素子;303,304・・・時定数回路;R1,R2・・・抵抗;C1,C2・・・コンデンサ;Cout・・・出力コンデンサ;Q1,Q2・・・FET素子

Claims (6)

  1. 外部電源が停止した時に蓄電池から負荷に電源を供給する電源装置において、
    前記蓄電池と前記負荷との間に耐量が異なる複数のスイッチ素子を並列に配置し、前記外部電源の停止時に前記複数のスイッチ素子を異なるタイミングでオンする接続回路を有する
    ことを特徴とする電源装置。
  2. 請求項1に記載の電源装置において、
    前記複数のスイッチ素子は、第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子とを有し、
    前記第1のスイッチ素子の耐量は、前記第2のスイッチ素子の耐量よりも高く、
    前記第1のスイッチ素子をオンしてから前記第2のスイッチ素子をオンするまでの時間差は、突入電流が流れる時間よりも長い
    ことを特徴とする電源装置。
  3. 請求項2に記載の電源装置において、
    前記第1のスイッチ素子および前記第2のスイッチ素子は、安全動作領域が異なる第1のFETおよび第2のFETがそれぞれ用いられ、前記第1のFETおよび前記第2のFETのそれぞれのソースおよびドレインが並列に接続されて前記蓄電池から前記負荷に放電する電路に配置され、
    前記接続回路は、前記第1のFETがオンするゲート電圧を与えるタイミングと前記第2のFETがオンするゲート電圧を与えるタイミングとを異ならせる
    ことを特徴とする電源装置。
  4. 請求項3に記載の電源装置において、
    前記外部電源の停止を検出して前記接続回路に検出信号を出力する制御回路を更に有し、
    前記接続回路は、前記制御回路から前記検出信号を受けた場合に、前記第1のFETをオンさせるためのゲート電圧を前記第1のFETのゲートに与えた後、予め設定された所定時間経過後に前記第2のFETをオンさせるためのゲート電圧を前記第2のFETのゲートに与える
    ことを特徴とする電源装置。
  5. 請求項4に記載の電源装置において、
    前記制御回路と前記第1のFETのゲートとの間に第1の抵抗と第1のコンデンサとからなる第1の時定数回路を、前記制御回路と前記第2のFETのゲートとの間に第2の抵抗と第2のコンデンサとからなる第2の時定数回路をそれぞれ設け、
    前記制御回路は、前記外部電源の停止を検出したことを示す前記検出信号を前記第1の時定数回路および前記第2の時定数回路に出力する
    ことを特徴とする電源装置。
  6. 請求項5に記載の電源装置において、
    前記第1の時定数回路の時定数は、前記第2の時定数回路の時定数よりも短い
    ことを特徴とする電源装置。
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