JP2016071102A - ホログラム作成装置及びホログラム作成方法 - Google Patents

ホログラム作成装置及びホログラム作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度にホログラムを作成することができるホログラム作成装置及びホログラム作成方法を提供する。【解決手段】ホログラム作成装置1は、ホログラム作成用情報を表示し入射光を変調するLCOS32と、LCOS32に表示されたホログラム作成用情報に基づいて生成された物体光を媒体40に照射してホログラムを作成する物体光光学系30と、媒体40を固定した状態で保持し、光を反射する反射面61が設けられた媒体保持部50と、反射面61からの反射光に基づいて媒体保持部50の傾きを検知する傾き検知部60と、を備える【選択図】図1

Description

本発明は、ホログラム作成装置及びホログラム作成方法に関し、特に、空間光変調部を備えたホログラム作成装置及びホログラム作成方法に関する。
従来からホログラムの作成方法として、レーザ光のようなコヒーレントな光源を用いて、物体からの反射光を物体光とし、物体に照射する前に分岐した光を参照光として、物体光及び参照光を記録媒体の感光面に照射して光の干渉縞を記録する方法が知られている。
近年では電子デバイスの開発が進み、Liquid Crystal Display(LCD)、Digital Mirror Device(DMD)、Liquid Crystal on silicon(LCOS)などのような、光の波長或いは振幅を変調可能な電子デバイスを空間光変調器(Spatial Light Modulator:SLM)として利用することができる。この空間光変調器を用いることで、実在の物体を用意しなくても、物体光を計算して参照光に変調を加えることで物体光の再現が可能となり、実在しない物体のホログラムを作成することが可能である。
一般に、物体光に対して記録媒体の反対側から参照光を照射して作成したホログラムを反射型ホログラム、記録媒体の同じ面側から物体光と参照光を照射して干渉縞を記録したホログラムを透過型ホログラムと呼ぶ。反射型ホログラムでは再生光の反射によりホログラム像を再生し、透過型ホログラムでは再生光の透過によってホログラム像を再生する違いがある。
関連する文献として、例えば、特許文献1や2が知られている。
特開平11−143343号公報 特開2000−35746号公報
反射型ホログラムや透過型ホログラムを作成する場合、物体光と参照光とを正確な位置に照射する必要がある。しかしながら、フィルム状の媒体を用いた場合には媒体の撓みにより、正確に物体光と参照光とを照射することが困難な場合がある。また、媒体の撓みを抑えるために保持部材により保持した場合には、保持部材の傾きによっては、正確に物体光と参照光とを照射することが困難な場合がある。
以上のように、従来技術では、正確に物体光と参照光とを照射することができない恐れがあるため、高精度にホログラムを作成することは困難であるという問題があった。
そこで、本発明は、ホログラム作成用情報を表示し入射光を変調する空間光変調部と、前記空間光変調部に表示されたホログラム作成用情報に基づいて生成された物体光を記録媒体に照射してホログラムを作成する露光部と、前記記録媒体を固定した状態で保持し、光を反射する反射部が設けられた媒体保持部と、前記反射部からの反射光に基づいて前記媒体保持部の傾きを検知する傾き検知部と、を備えるホログラム作成装置を提供する。
また、本発明は、入射光を変調する空間光変調部にホログラム作成用情報を表示し、前記表示されたホログラム作成用情報に基づいて生成された物体光を記録媒体に照射してホログラムを作成し、光を反射する反射部が設けられた媒体保持部により前記記録媒体を固定した状態で保持し、前記反射部からの反射光に基づいて前記媒体保持部の傾きを検知する、ホログラム作成方法を提供する。
本発明によれば、高精度にホログラムを作成することができるホログラム作成装置及びホログラム作成方法を提供することができる。
実施の形態1に係るホログラム作成装置の概略構成を示す図である。 実施の形態1に係る媒体保持部の構成を示す図である。 実施の形態1に係るホログラム作成方法における媒体の撓みの影響を説明する図である。 実施の形態1に係るホログラム作成方法における媒体の撓みの影響を説明する図である。 実施の形態1に係る媒体傾き検知方法を説明する図である。 実施の形態1に係る媒体傾き検知方法を説明する図である。 実施の形態1に係る媒体傾き検知方法を説明する図である。
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1について説明する。本実施の形態では、空間光変調素子を用いたホログラム作成装置において、例えば大型のホログラムを精度良く作成することを可能とする。
図1及び図2を用いて、本実施の形態に係るホログラム作成装置1の構成について説明する。図1は、ホログラム作成装置1の概略構成を示し、図2は、ホログラム作成装置1のうちの主に媒体保持部の概略構成を示している。本実施の形態に係るホログラム作成装置1は、例えば略長方形の部分ホログラムをマトリクス状に配列したホログラムアレイを作成するホログラムアレイ作成装置である。図1に示すように、ホログラム作成装置1は、光源部10、参照光光学系20、物体光光学系30、媒体40、媒体保持部50、傾き検知部60、媒体搬送部70、計算機80を備えている。
光源部10は、基準となる光源の光を参照光光学系20及び物体光光学系30へ照射する。光源部10は、レーザ光源11、コリメータレンズ12、シャッター13、ビームスプリッター14、シャッター制御部15を備えている。
レーザ光源11は、基準となる直線偏光のレーザ光を出射し、この出射光がコリメータレンズ12、シャッター13を介してビームスプリッター14へ照射される。計算機80からの指示に従いシャッター制御部15がシャッター13の開閉を制御することで、ホログラムの露光タイミングを制御する。
ビームスプリッター14は、光源の光を分岐する分岐部であり、ハーフミラー等でもよい。コリメータレンズ12、シャッター13を通過した光はビームスプリッター14で2つの光に分岐し、分岐した一方は参照光用として参照光光学系20へ照射し、他方は物体光用として物体光光学系30へ照射する。
参照光光学系20は、入射される光を参照光として媒体40へ照射する。媒体40は、基材41に感光材42が塗布されて形成されている。この例では、媒体40に反射型ホログラムを作成するため、参照光光学系20は、媒体40の物体光を照射する面とは反対側から参照光を照射する必要があり、光路の引き回しが計られている。参照光光学系20は、複数の全反射ミラー21を備えており、ビームスプリッター14からの光が複数の全反射ミラー21を介して伝播され、最終段の全反射ミラー21により媒体40の感光材42の感光面に対して基材41側から所望の角度を持って照射する。なお、物体光と参照光を媒体の同じ面に照射して、透過型ホログラムを作成してもよい。また、媒体記録面で干渉させる際に位相差が生じるのを避けるため、光源のコヒーレンス長が短い光源を用いる場合は、参照光光学系と物体光光学系の光路長が凡そ等しくなるように構成する必要がある。
物体光光学系(露光部)30は、空間光変調素子を用いて、入射される光から物体光を生成し、生成した物体光を媒体40へ照射する。物体光光学系30は、偏光ビームスプリッター31、LCOS(空間光変調素子:SLM)32、LCOS駆動回路33を備えている。
偏光ビームスプリッター31は、入射される光を偏光方向により反射と透過に分岐する機能があり、予めレーザ光源の偏光方向を、偏光ビームスプリッター31で反射する方向に合わせておき、参照光光学系と分岐したレーザ光が偏光ビームスプリッター31で反射して空間光変調素子(SLM)として用いるLCOSに入射するように構成する。偏光ビームスプリッター31内で反射したレーザ光は、LCOSに入射するが、本実施の形態では反射型LCOSを用いており、反射型LCOSに入射したレーザ光が入射及び反射する過程で偏光方向を変化させ、反射したレーザ光が再度入射する偏光ビームスプリッターを透過する光量をコントロールする。このようにして偏光ビームスプリッター31に再入射するレーザ光が透過する光量を制御することで振幅変調を実現し、物体光を生成している。計算機80は、LCOS32の表示を制御するLCOS表示制御部81を有している。LCOS表示制御部81からの指示に従いLCOS駆動回路33がLCOS32の表示面(反射面)を制御し、表示面に所望の物体光を再生する干渉縞を表示し、LCOS32に入射する光の振幅を変調する。LCOSと光学系の構成によっては位相変調も可能である。振幅、位相或いは振幅と位相を変調することで物体光に変調できる。
LCOS32により物体光に変調された光は、入射時と同じ偏光ビームスプリッター31を透過して、媒体40の感光材42の感光面に照射する。このとき、LCOS32で変調した反射光を光学系で干渉縞に適したサイズに縮小して露光する。縮小する前の干渉縞の細かさは、LCOSを構成する画素ピッチに依存する。現状のLCOSは、画素ピッチが数μから10μm程度であり、可視光の波長数百nmに対して大きいので、干渉縞間隔が少なくとも1μm以下になるように縮小する。LCOSの表示も縮小倍率を見込んだ大きさで表示する。また、感光面上で両面から物体光と参照光が同じサイズで露光されるように図示しないアパーチャーにより照射範囲を制限している。
媒体保持部(記録媒体保持部)50は、媒体40を両面側から保持し固定する。媒体保持部50は、物体光側に配置される媒体保持部材(第1の媒体保持部材)51と参照光側に配置される媒体保持部材(第2の媒体保持部材)52を備える。図2に示すように、媒体保持部材52、媒体40、媒体保持部材51の順に重ねて、媒体保持部材51側から複数の固定ネジ53を締結することで、媒体40を媒体保持部材52と媒体保持部材51の間に固定する。物体光は、媒体保持部材51を介して媒体40に照射され、参照光は、媒体保持部材52を介して媒体40に照射される。
傾き検知部60は、媒体保持部50の傾きを検知する。この例では、物体光側の媒体保持部材51に反射面(反射部)61が形成されており、傾き検知部60は、この反射面61からの光の反射に基づいて、傾きを検出する。傾き検知部60は、検出結果を計算機80へ出力し、媒体保持部50が傾いている場合、その旨の報知や記録、ホログラム作成の中止などの処理が行われる。
媒体搬送部70は、媒体40を順次露光するため、XY方向に媒体保持部50に保持された媒体40を搬送するXYステージである。媒体搬送部70は、X軸搬送モータ71、X軸可動部72、Y軸搬送モータ73、Y軸可動部74、搬送モータ制御部75を備える。X軸搬送モータ71は、X軸方向の正側/負側へ向かってX軸可動部72を移動させ、媒体40をX軸方向に搬送する。Y軸搬送モータ73は、Y軸方向の正側/負側へ向かってY軸可動部74を移動させ、媒体40をY軸方向に搬送する。計算機80は、媒体40の位置を制御する位置制御部82を有している。位置制御部82からの指示に従い搬送モータ制御部75がX軸搬送モータ71、Y軸搬送モータ73を制御し、媒体40をX軸方向/Y軸方向へ搬送する。
また、媒体40の傾きを調整する傾き調整ステージを備えていてもよい。すなわち、媒体搬送部70は、ホログラムを形成する感光材42をXY2軸に移動可能、かつ、XY面内での回転による傾き調整を行える傾き調整機能を有する。傾き調整機能は、光学系側に設けて露光部中心を回転軸として傾き調整可能な構成でも良い。
媒体40の感光面上で両面から照射した物体光と参照光の干渉縞を記録して一回の露光による部分ホログラム(単位ホログラム)が作成される。続いて、搬送モータ制御部75からの制御信号により、部分ホログラムのサイズ分だけX軸搬送モータ71またはY軸搬送モータ73が媒体40を媒体保持部50と一体の状態で搬送し、作成済みの部分ホログラムに隣接して部分ホログラムを作成する。一例では、約300μm角の単位ホログラムを作成する。単位ホログラム露光毎の搬送距離も300μmである。感光面上で2次元的に単位ホログラムを敷き詰めた状態で作成するため、互いに直交するX軸及びY軸の2軸について搬送可能である。
図3A及び図3Bは、媒体40に撓みがない状態と、媒体40に撓みがある状態のイメージを示している。反射型ホログラムを作成するためには、記録媒体の両面に光路を確保する必要がある。例えばコスト削減などを可能とするためフィルム状の記録媒体を用いて大面積のホログラムを作成しようとすると、媒体両面からの密着保持が無い場合、面強度が不足して中央部が落ち込み、図3Bのように媒体40に撓みが生じる。媒体に撓みが生じて感光面が沈み込み変位すると、所定の角度を持って入射する参照光と物体光の干渉位置にずれが生じる。すなわち、物体光照射部43と参照光照射部44にズレが生じるため、正しく干渉縞(ホログラム)を発生させることができない。
本実施の形態では、媒体保持部材51及び媒体保持部材52により媒体40を保持するため、図3Aのように媒体40に撓みがない状態を保つことができる。そうすると、物体光照射部43と参照光照射部44が一致するため、精度よくホログラムを作成することができる。
また、特許文献1などの従来技術のようにスリットを設けた記録媒体保持部を固定にして記録媒体だけ動かす場合、記録媒体保持部と記録媒体の摩擦抵抗が生じるため、正確に所定量搬送することは難しく、XY面内での回転による傾きも考慮する必要があり、複雑な機構にならざるを得ない。本実施の形態では、記録媒体保持部材に光源光透過性材料を用いているので、記録媒体を両面から密着保持した状態のまま精度良く所定量の搬送を行うことができる。
図4A〜図4Cは、本実施の形態に係る傾き検出方法の一例を示している。本実施の形態では、光源光透過性材料による媒体保持部の物体光側に、記録媒体押圧面と平行な反射面を設け、反射面に入射させた戻り光を受光素子で検知して反射面の傾きを検知することで、媒体保持が正常に行なわれていることを確認する機能を有する。
例えば、傾き検知部60は、発光素子62、受光素子63、ハーフミラー64を備えている。発光素子62は、ハーフミラー64に対し光を照射し、ハーフミラー64は入射された光を反射面61へ向かって照射する。反射面61からの反射光(戻り光)は、ハーフミラー64を介して受光素子63で受光される。反射面61の角度に応じて、受光素子63が受光する光量が変化するため、受光素子63の受光レベルと基準値との比較結果に基づいて反射面61(媒体保持部材51)の傾きを検出する。
図4Aは、媒体保持部50が正常に媒体40を保持している状態を示している。この場合、反射面61(媒体保持部材51)は水平であるため、反射面61へハーフミラー64から垂直に入射された光は、反射面61から同じ垂直方向に反射される。そうすると、受光素子63の受光レベルは最大値(基準値)となる。したがって、計算機80(位置制御部82)は、受光素子63の受光レベルが最大値の場合、媒体保持部材51の傾きが水平であり、正常な状態であると判断する。
図4Bは、記録媒体と物体光側の媒体保持部材の間に異物がある状態を示している。この場合、反射面61(媒体保持部材51)は水平方向に対して傾いているため、反射面61へハーフミラー64から垂直に入射された光は、反射面61から垂直方向に対して傾いて(ずれて)反射される。そうすると、受光素子63の受光レベルが最大値よりも減少する。したがって、計算機80は、受光素子63の受光レベルが最大値よりも小さい場合、媒体保持部材51が傾いており、異常な状態であることを検知する。
図4Cは、記録媒体と参照光側の媒体保持部材の間に異物がある状態を示している。この場合も図4Bと同様に、戻り光が受光素子63に対してずれるため、受光素子63の受光レベルが小さくなり、異常を検知することができる。
本実施の形態では、搬送部に固定されていない物体光側の媒体保持部材に反射面を形成している。これにより、図4Bや図4Cのような、異物の混入を検出することができる。また、複数の異物が挟み込まれて結果として記録媒体と物体光側の媒体保持部材の反射面が平行になっている場合もありえるので、物体光側と参照光側の媒体保持部材を1軸で回転可能に連接可能なヒンジを用いて開閉する機構としても良い。
本実施の形態では、例えば、媒体保持部材51及び52の材料として、光源光を透過可能な光学用のポリカーボネイト(Polycarbonate:PC)を使用している。PCは、CD、DVD等の光記録媒体の主材料としてCD、DVDの読み取り用ピックアップレンズやメガネレンズ等に用いられており、成形性も良好であり、取引量が多くコストが安いという利点がある。反射面は、保持部材成形用金型の該当部を鏡面仕上げにすることで、一体的に作成することができる。反射面は、CDの反射面と同様に金属膜を蒸着し形成してもよい。記録光透過性樹脂により、媒体保持部材に反射面を一体的に作成することで、作成コストを抑えることができ、保持面と反射面の関係を精度良く保つことができる。なお、媒体保持部材と反射面は一体形成に限らず、別体に形成し、媒体保持部材に反射面を張り付けて固定してもよい。
その他、媒体保持部材51及び52の材料として、アクリル樹脂(Polymethylmethacrylate:PMMA)、主にプラスチックレンズ材料に用いられる環状オレフィン・コポリマー(Cyclic Olefin Copolymer:COC)、環状ポリオレフィン樹脂(Cyclic Olefin Polymer:COP)でも良い。光源光の波長の光を効率良く透過させて、媒体保持部材の面強度が確保可能であり、成形性が良ければ問題ない。
媒体保持部材の材料としては光透過性が重要であるが、本実施の形態では、光源として波長635nmの赤色レーザを用いており、先に挙げた光学用PC材は透過する厚みが2mm程度で80%から90%程度確保可能であり、カラー化の際に必要な緑及び青の波長帯に対しても同程度の透過率を得ることができる。
また、本実施の形態では、媒体保持部の異常検出に用いる光を参照光から分岐して用いている。ホログラム作成の際の物体光と反射光では、光源の光を等分に分岐した場合、SLMで変調するためどうしても物体光の方が暗くなる。ホログラム記録の際には物体光と参照光の光量差が大きいと干渉縞を記録し難くなるため、参照光から異常検出用の光を分岐して参照光の光量を減らすことで光量差を少なくし、ホログラムの品質向上をはかることができる。これにより、検知機能専用の光源を不要とすることもできる。
以上、本実施の形態によれば、感光材の両面にそれぞれ物体光と参照光を照射した際の干渉縞を記録するホログラム作成装置において、記録媒体の感光面に対応して光源光透過性材料による保持部材で両面から密着保持するため、記録媒体基材の強度によらず、安定した状態で順次単位ホログラムを作成することができる。また、媒体保持状態の異常を保持部材に設けた反射面の角度の変化により検知できるので、異物挟み込みによる記録失敗を回避することができる。
一般的に、反射型ホログラムにおいては、記録媒体に対して物体光と参照光を互いに反対面から感光面に同じ面積で照射する必要があるので、感光面を設けた媒体の両面の光路を確保する必要がある。一方で小さなホログラムを試験的に作成する用途であればガラスを基材として感光材を塗布した媒体を用いることもありえるが、より大型のホログラムを安価に作成するのであればガラス基材に感光材を塗布した媒体ではコスト高となり現実的でない。ガラスに代わる基材としてフィルム状の媒体を用いることが好ましい。感光面積の大きな媒体に干渉縞を記録する場合、媒体の撓みによる感光面の沈み込みによる変位が記録の際に問題となる。つまり物体光と参照光の成す角度は、記録する干渉縞の幅に影響するため最適な角度に設定する必要があり、感光面の位置がずれると物体光と参照光の照射面がずれることになり、正しく干渉縞を記録することができないという問題がある。
特許文献1では、反射型のホログラムを作成するため、感光材料の両面に部材をほぼ密着させて、当該干渉縞記録部の両面にスリットを設けて光路を確保する構成となっている。スリットの材質について記載はないが、スリットの張力により媒体を保持する構成である。この構成の場合、露光毎に記録される単位ホログラムの作成を考えると問題ないが、露光位置を順次ずらして作成した単位ホログラムを連接させより大きなホログラムとする場合、感光材に対して露光位置を動かすのが難しい問題がある。スリット部材と感光材料を密着させている場合、スリットの位置は変えずに感光材料だけ精度良く動かすのは密着による摩擦抵抗の影響があり安定せず難しい。スリットを一旦開いて感光材料を動かす方法も考えられるが、スリットと感光材料基材の間で生じる静電気の影響等で精度良く感光材料を動かすのは困難を伴うことは明らかである。
なお、感光材料の撓みは重力によるので、感光材料の面方向に重力が作用するように感光材料を立てて記録する方法も考えられる。しかし、立てた状態で感光材料を装置に取り付けるのは作業性が悪くなることが考えられ、特に薄い基材を用いたフィルム状の媒体を利用する場合に作業が難しくなる問題がある。
そこで、本実施の形態では、媒体を両面から移動機構と直結した部材で挟み込むように保持する構造として、その保持部材を光源の波長を透過する樹脂を用いることで、媒体を両面から密着保持しつつ光路も確保して媒体の撓みを防止して正しく干渉縞を記録できる。光源光透過性樹脂部材で挟み込む方法を用いることで、フィルム状の薄く面強度の弱い媒体であっても大きな面積で保持可能になる。更に、光源光透過性の媒体保持部材の物体光と参照光が透過しない部分を黒塗装等の遮光処理を施すことにより、媒体保持部材内での反射による迷光の低減、及び物体光光学系と参照光光学系の光学的アイソレーションに役立てられる。
さらに、媒体を挟み込んで保持する部材に別途反射面を設けることで、傾きを検知し、塵埃等の異物を媒体と一緒に挟み込んでいないか確認することができる。反射面による傾き検知に関して、傾きを検知した場合、アラートを出力して記録を停止する。保持部材で挟み込んで媒体を保持するため、記録の途中で異物が入ることはない。したがって、記録を開始する前に異物を検出することで、確実に精度よくホログラム作成を行うことができる。
例えば、部分ホログラムをマトリクス状に配列してホログラムアレイを作成する場合、ホログラム記録の性質上、媒体の感光を防ぐために、可視光等光による確認を行うことはできない。ホログラムは様々な色を再現するため、様々な波長の光に感光する媒体を用いることから、視覚的に途中経過を確認するのが困難である。更に順次、部分ホログラムを敷き詰めて作成するため、サイズによっては、全体の完成に時間が掛かる場合がある。したがって、異物を挟み込んで最初から失敗する状況を検出できる効果は大きい。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
上述の実施形態における計算機や制御部などの各構成は、ハードウェア又はソフトウェア、もしくはその両方によって構成され、1つのハードウェア又はソフトウェアから構成してもよいし、複数のハードウェア又はソフトウェアから構成してもよい。各機能(各処理)を、CPUやメモリ等を有するコンピュータにより実現してもよい。例えば、記憶装置に実施形態における作成方法を行うためのプログラムを格納し、各機能を、記憶装置に格納されたプログラムをCPUで実行することにより実現してもよい。
これらのプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
コヒーレントな光を分岐し、一方を参照光として、他方を空間光変調器により所望の変調を施した物体光として、前記2光束を記録媒体に設けた感光面に互いに反対面から照射して生じた干渉縞を記録するホログラム作成装置であって、
前記ホログラム作成装置の構成は、少なくとも開閉制御可能なシャッターを含む光源部、参照光光学系、物体光光学系、感光面を備えた干渉縞記録媒体及び記録媒体保持部、記録媒体搬送部を備えたものであって、
前記記録媒体保持部は、少なくとも感光面に対応する物体光照射面側と参照光照射面側の両面に光源光を透過する光透過性部材料による部材によって、密着保持された状態で、干渉縞の記録及び搬送を行なうことを特徴とするホログラム作成装置。
(付記2)
コヒーレントな光を分岐し、一方を参照光として、他方を空間光変調器により所望の変調を施した物体光として、前記2光束を少なくとも感光面に対応する部分について光源光透過性材料による保持部材で両面から付勢されている記録媒体の感光面に干渉縞を記録する付記1に記載のホログラム作成装置であって、
前記光源光透過性材料による保持部材に設けた反射面に検知光を照射した反射光を受ける受光素子を備え、前記受光素子により、記録媒体保持部材が記録媒体を密着付勢していることを検出する機能を備えることを特徴とするホログラム作成装置。
(付記3)
コヒーレントな光を分岐し、一方を参照光として、他方を空間光変調器により所望の変調を施した物体光として、前記2光束を少なくとも感光面に対応する部分について光源光透過性材料による保持部材で両面から付勢されている記録媒体の感光面に干渉縞を記録する構成で、前記光源光透過性材料による保持部材には、保持部材の傾き検出用の反射面が設けられており、検出用信号光として、参照光を分岐した光を利用することを特徴とするホログラム作成装置。
1 ホログラム作成装置
10 光源部
11 レーザ光源
12 コリメータレンズ
13 シャッター
14 ビームスプリッター
15 シャッター制御部
20 参照光光学系
21 全反射ミラー
30 物体光光学系
31 偏光ビームスプリッター
32 LCOS
33 LCOS駆動回路
40 媒体
41 基材
42 感光材
43 物体光照射部
44 参照光照射部
50 媒体保持部
51、52 媒体保持部材
53 固定ネジ
60 傾き検知部
61 反射面
62 発光素子
63 受光素子
64 ハーフミラー
70 媒体搬送部
71 X軸搬送モータ
72 X軸可動部
73 Y軸搬送モータ
74 Y軸可動部
75 搬送モータ制御部
80 計算機
81 表示制御部
82 位置制御部

Claims (8)

  1. ホログラム作成用情報を表示し入射光を変調する空間光変調部と、
    前記空間光変調部に表示されたホログラム作成用情報に基づいて生成された物体光を記録媒体に照射してホログラムを作成する露光部と、
    前記記録媒体を固定した状態で保持し、光を反射する反射部が設けられた媒体保持部と、
    前記反射部からの反射光に基づいて前記媒体保持部の傾きを検知する傾き検知部と、
    を備えるホログラム作成装置。
  2. 前記傾き検知部は、前記反射部からの反射光のレベルと基準値とを比較し、前記比較結果に応じて前記媒体保持部が傾いているか否かを検知する、
    請求項1に記載のホログラム作成装置。
  3. 前記傾き検知部は、前記記録媒体に照射される参照光に基づいた光を前記反射部に照射する、
    請求項1または2に記載のホログラム作成装置。
  4. 前記媒体保持部は、前記記録媒体の第1の面側から保持する第1の媒体保持部材と、前記記録媒体の第2の面側から保持する第2の媒体保持部材と、を備え、
    前記反射部は、前記第1の媒体保持部材に設けられている、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のホログラム作成装置。
  5. 前記反射部は、前記第1の媒体保持部材に一体形成されている、
    請求項4に記載のホログラム作成装置。
  6. 前記反射部は、前記第1の媒体保持部材とは別体で形成され、前記第1の媒体保持部材に固定されている、
    請求項4に記載のホログラム作成装置。
  7. 前記第1の媒体保持部材と前記第2の媒体保持部材とを回転軸で回転可能に連結するヒンジを備える、
    請求項4乃至6のいずれか一項に記載のホログラム作成装置。
  8. 入射光を変調する空間光変調部にホログラム作成用情報を表示し、
    前記表示されたホログラム作成用情報に基づいて生成された物体光を記録媒体に照射してホログラムを作成し、
    光を反射する反射部が設けられた媒体保持部により前記記録媒体を固定した状態で保持し、
    前記反射部からの反射光に基づいて前記媒体保持部の傾きを検知する、
    ホログラム作成方法。
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