JP2016061275A - 車両搭載用ロータリピストンエンジン - Google Patents

車両搭載用ロータリピストンエンジン Download PDF

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律治 清水
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隆則 坂井
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Masanao Yamada
昌直 山田
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Jimii Uchiyama
児美伊 内山
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Abstract

【課題】ロータリピストンエンジンの搭載性を高めつつ、その性能向上を図る。【解決手段】車両搭載用ロータリピストンエンジンは、出力軸Xが水平方向に延びる向きで、車両に搭載されるロータリピストンエンジン本体(ロータリピストンエンジン1)と、吸気ポート11に接続される吸気通路(吸気マニホールド12)と、排気ポート10に接続される排気通路(排気マニホールド13)と、を備える。出力軸の一方側の位置から当該出力軸に沿う方向にロータリピストンエンジン本体を見たときに、吸気ポートは、ロータリピストンエンジン本体における下部側の位置に設けられていると共に、排気ポートは、ロータリピストンエンジン本体における上部側の位置に設けられ、吸気通路は、ロータリピストンエンジン本体の側方位置に配設されていると共に、排気通路は、ロータリピストンエンジン本体の上方位置に配設されている。【選択図】図3

Description

ここに開示する技術は、車両搭載用ロータリピストンエンジンに関する。
特許文献1には、車両搭載用ロータリピストンエンジンが記載されている。このロータリピストンエンジンは、出力軸が水平方向となる向きで、車両に搭載されている。また、ロータリピストンエンジン内部のロータ収容室を区画形成するサイドハウジング及びインターミディエイトハウジングには吸気ポート及び排気ポートが設けられており、出力軸の一方側の位置から当該出力軸に沿う方向にロータリピストンエンジンを見たときに、吸気ポートは、繭のような略楕円形状をしたロータ収容室の長軸を挟んだ一側でかつ短軸よりも上側の位置に、排気ポートは、長軸を挟んだ一側でかつ短軸よりも下側の位置に、それぞれ位置している。
そして、吸気ポートに接続される吸気通路(吸気マニホールドを含む)は、ロータリピストンエンジンの側方上部の接続位置から、ロータリピストンエンジンの上部へと延びており、ロータリピストンエンジンの上方には、吸気通路の途中に介設されるスロットルボディが位置している。一方、排気ポートに接続される排気通路(排気マニホールドを含む)は、ロータリピストンエンジンの側方下部の接続位置から、車両前後方向の後方へと延びている。
特開2009−85116号公報
ところで近年は、狭小なエンジンルーム内で、効率的にエンジンを搭載することが要求されている。また、ロータリピストンエンジンの性能向上も、同時に求められている。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ロータリピストンエンジンの搭載性を高めつつ、その性能向上を図ることにある。
ここに開示する技術は、車両搭載用ロータリピストンエンジンに係り、この車両搭載用ロータリピストンエンジンは、出力軸が水平方向に延びる向きで、車両に搭載されるロータリピストンエンジン本体と、前記ロータリピストンエンジン本体に設けられた吸気ポートに接続される吸気通路と、前記ロータリピストンエンジン本体に設けられた排気ポートに接続される排気通路と、を備える。
そして、前記出力軸の一方側の位置から当該出力軸に沿う方向に前記ロータリピストンエンジン本体を見たときに、前記吸気ポートは、前記ロータリピストンエンジン本体における下部側の位置に設けられていると共に、前記排気ポートは、前記ロータリピストンエンジン本体における上部側の位置に設けられ、前記吸気通路は、前記ロータリピストンエンジン本体の側方位置に配設されていると共に、前記排気通路は、前記ロータリピストンエンジン本体の上方位置に配設されている。
前述した特許文献1にも記載されているように、従来、車両搭載用ロータリピストンエンジンは、出力軸が水平方向に延びる向きで車両に搭載されると、出力軸の一方側の位置から当該出力軸に沿う方向にロータリピストンエンジン本体を見たときに、吸気ポートは、ロータリピストンエンジンにおける上部側の位置に設けられると共に、排気ポートは、ロータリピストンエンジンにおける下部側の位置に設けられる。
これに対し、前記の構成では、吸気ポートは、ロータリピストンエンジン本体における下部側の位置に設けられていると共に、排気ポートは、ロータリピストンエンジン本体における上部側の位置に設けられている。つまり、本構成のロータリピストンエンジンは、従来構成のロータリピストンエンジンに対して、吸気ポート及び排気ポートの配置が上下逆になるように、ロータリピストンエンジン本体を、出力軸に対して180°回転させた状態で、車両に搭載している。
従来構成のロータリピストンエンジンは、吸気ポートが上部側の位置に設けられるため、エンジンルーム内の上方に配設される吸気通路は、比較的短い長さで、この吸気ポートに接続される。
これに対し、前記の構成のロータリピストンエンジンは、吸気ポートが下部側の位置に設けられ、それに伴い、吸気通路は、ロータリピストンエンジン本体の側方位置を上から下に延びて配設された後、吸気ポートに接続される。尚、ここでいう「吸気通路」は、共通通路と独立通路とを有して構成される吸気マニホールドを含む。吸気通路の長さは、従来構成と比較して長くなるため、慣性効果による動的過給効果を得る上で有利になる。
また、前記の構成のロータリピストンエンジンは、排気ポートが上部側の位置に設けられ、排気通路は、ロータリピストンエンジン本体の上方位置に配設される。尚、ここでいう「排気通路」は、独立通路と集合通路を有して構成される排気マニホールドを含む。排気通路の長さは比較的短くなるため、排気通路における通路抵抗が低下する。
こうして、吸気側においては動的過給効果が得られ、排気側においては通路抵抗が低下することで、ロータリピストンエンジンの性能向上が図られる。また、エンジン本体の近傍に配設される吸気通路には、大型のデバイスが介設しないため、吸気通路をロータリピストンエンジン本体の側方位置に配設しても、ロータリピストンエンジン全体のコンパクト化が図られる。これにより、ロータリピストンエンジンの、狭小なエンジンルーム内への搭載性が高まる。
前記ロータリピストンエンジン本体は、遊星回転する三角形状のロータと、前記ロータが摺接するトロコイド内周面を有するロータハウジングと、前記ロータハウジングの側方に配設されかつ、前記ロータハウジングと共に前記ロータを収容するロータ収容室を区画するサイドハウジングとを有して構成されており、前記排気ポートは、前記サイドハウジングに設けられて前記ロータ収容室に開口すると共に、前記ロータに設けられたオイルシールの軌跡に基づき決定される開口縁を一辺とする所定の細長略三角形状の開口部と、前記開口部に対して曲がりながら連続すると共に、前記サイドハウジング内を前記ロータリピストンエンジン本体の外周面にまで延びて、当該外周面に開口する通路部と、を有し、前記通路部は、前記開口部の前記開口縁から細長略三角形状の重心位置に向かう方向に、延びている、としてもよい。尚、ここでいう「サイドハウジング」は、ロータリピストンエンジンが複数のロータを含む場合、出力軸方向に並ぶ複数のロータの間に配設されるインターミディエイトハウジングを含む。
ロータリピストンエンジンでは、排気ポートの開口を、三角形状のロータの回転によって開閉するため、その開口形状は一般的に次のように定められる。つまり、開口部の開口縁は、三つの辺によって構成される全体として細長い略三角形状を有し、その内、ロータ収容室の内方側に位置する一辺は、ロータの側面に設けられるオイルシールの軌跡に基づいて決定され、外方側に位置する二つの辺の内の一つは、排気ポートの開放を開始する位置のロータの周面形状に基づいて決定され、もう一つは、排気ポートの閉塞を完了する位置のロータの周面形状に基づいて決定される。
そして、前記の構成では、開口部と通路部とを有する排気ポートにおいて、通路部を、開口部の開口縁(つまり、オイルシールの軌跡に基づいて決定される一辺)から細長略三角形状の重心位置に向かう方向に延びて設ける。このことにより、開口部と通路部とが連続する曲がり部分において、排気ガス流の乱れが抑制される。その結果、排気ポートの通路抵抗が低下し、排気性能が高まる。
また、排気ポートが、ロータリピストンエンジンの下部側の位置に設けられた従来構成では、ロータリピストンエンジンの外側面に開口するように、通路部が、おおよそ水平方向に延びていた。これに対し、本構成では、通路部を、開口部の開口縁の一辺から細長略三角形状の重心位置に向かう方向に延びて設ける結果、通路部は、ロータリピストンエンジン本体の上部側に位置する開口部から斜め上方に向かって延びて、ロータリピストンエンジン本体の上部の外周面に開口するようになる。こうして、ロータリピストンエンジン本体の上方位置に配設される排気通路への接続性が良くなり、排気側の通路抵抗がさらに低下し、排気性能のさらなる向上が図られる。
前記排気通路の途中には、排気ターボ装置が配設されており、前記排気ターボ装置は、前記ロータリピストンエンジン本体の上方に位置している、としてもよい。
排気ターボ装置は、排気エネルギを有効に得るために、排気通路において排気ポートに近い位置に介設することが好ましい。従って、排気ターボ装置は、ロータリピストンエンジン本体の近傍に配置されることになる。
ここで、排気ポートが、ロータリピストンエンジンの下部側の位置に設けられた従来構成では、排気ターボ装置がロータリピストンエンジンの下部付近に配設されることになる。この構成では、排気ターボ装置が、例えばクロスメンバ等を含む車体部材と干渉する虞がある。
これに対し、前記の構成は、前述したように、排気ポートをロータリピストンエンジン本体の上部側の位置に設け、排気通路及び排気ターボ装置をロータリピストンエンジン本体の上方に配置している。これにより、排気ターボ装置をロータリピストンエンジン本体の近傍に配置しつつも、排気ターボ装置と車体部材との干渉が確実に回避される。また、ロータリピストンエンジン本体の下部側における干渉が回避されるため、ロータリピストンエンジン本体の車両への搭載位置を、できるだけ低い位置にすることも可能になる。その結果、ロータリピストンエンジン本体の上側にスペースが確保し易くなり、例えば大型の排気ターボ装置をロータリピストンエンジン本体の上方位置に配設して、エンジンルーム内に収めることも可能になる。
以上説明したように、前記の車両搭載用ロータリピストンエンジンは、吸気ポートをロータリピストンエンジン本体の下部側の位置に設け、排気ポートをロータリピストンエンジン本体の上部側の位置に設けることで、ロータリピストンエンジン全体をコンパクトにして狭小なエンジンルーム内への搭載性を高めつつ、吸気側及び排気側のそれぞれで、ロータリピストンエンジンの性能向上を図ることができる。
車両に搭載されたロータリピストンエンジンを示す平面図である。 車両に搭載されたロータリピストンエンジンを示す側面図である。 車両に搭載されたロータリピストンエンジンを示す背面図である。 ロータリピストンエンジンの内部構造を示す断面図である。 ロータリピストンエンジンの排気ポートの開口部付近を拡大して示す説明図である。 排気ポートの形状を概念的に示す説明図である。 排気ポートの形状と通路抵抗との関係を示す図である。
以下、図面を参照しながらロータリピストンエンジンを説明する。尚、以下の説明は、例示である。図1〜3は、車両に搭載されたロータリピストンエンジン1(以下、単にエンジン1ともいう)を示している。この内、図1は、エンジンルーム90内のエンジン1を上から見た平面図であり、図1の紙面左側が車両前後方向の前側であり、紙面右側が車両前後方向の後側であり、紙面上側が車幅方向の右側であり、紙面下側が車幅方向の左側である。図2は、エンジンルーム90内のエンジン1を車幅方向の左から右に向かう方向に見た側面図であり、図2の紙面左側が車両前後方向の前側であり、紙面右側が車両前後方向の後側であり、紙面上側が上下方向の上側であり、紙面下側が上下方向の下側である。図3は、エンジンルーム90内のエンジン1を車両前後方向の後ろから前に向かう方向に見た背面図であり、図3の紙面左側が車幅方向の左側であり、紙面右側が車幅方向の右側であり、紙面上側が上下方向の上側であり、紙面下側が上下方向の下側である。
エンジン1は、出力軸Xが車体前後方向となる向きでエンジンルーム90内に配設されている。エンジンルーム90と車室91との間に介在するダッシュパネル92には、車幅方向中央部に、車両前後方向の前側から後方に向かって凹陥すると共に、フロアトンネル94につながる凹陥部93が形成されている。エンジン1の後端部は、この凹陥部93の内部に位置するように配設されている。これにより、エンジン1は、エンジンルーム90内で可能な限り後方に配置されていると共に、エンジン1の重心位置が可能な限り低くなるように配置されている。これは、車両の前後重量配分を50:50にしかつ、車両を低重心化する上で有利になる。
このエンジン1は、詳細な図示は省略するが、2つのロータ2(図4参照)を備えた2ロータタイプであり、図1、2に示すように、前側及び後側の2つのロータハウジング3、3が、インターミディエイトハウジング(つまり、サイドハウジング)4をその間に挟んだ状態で、これらの両側からさらに2つのサイドハウジング5、5で挟み込むようにして一体化されることによって構成されている。
そして、図4に示すように、ロータハウジング3の、平行トロコイド曲線で描かれるトロコイド内周面3aと、これらロータハウジング3を両側から挟むサイドハウジング5の内側面と、インターミディエイトハウジング4の両側の内側面4aとによって、回転軸Xの一方側から回転軸Xに沿う方向にロータリピストンエンジン1を見たときに、繭のような略楕円形状をしたロータ収容室31が、車両前後方向の前側及び後側の2つ横並びに区画されており、これらロータ収容室31にロータ2が1つずつ収容されている。各ロータ収容室31は、インターミディエイトハウジング4に対して対称に配置されており、ロータ2の位置及び位相が異なっている点を除けば構成は同じであるため、以下、1つのロータ収容室31について説明する。
ロータ2は、回転軸Xの方向から見て各辺の中央部が膨出する略三角形状をしたブロック体からなり、その外周に、各頂部間に3つの略長方形をしたフランク面2a、2a、2aを備えている。
ロータ2は、各頂部に図示しないアペックスシールを有し、これらアペックスシールがロータハウジング3のトロコイド内周面3aに摺接しており、このロータハウジング3のトロコイド内周面3aと、インターミディエイトハウジング4の内側面4aと、サイドハウジング5の内側面と、ロータ2のフランク面2aとで、ロータ収容室31の内部に、3つの作動室8、8、8がそれぞれ区画形成されている。従ってこのエンジン1は、車両前後方向の前側に第1〜第3の3つの作動室8と、後側に第4〜第6の3つの作動室8の、合計6個の作動室を有している。
ロータ2の内側には位相ギアが設けられている(図示せず)。すなわち、ロータ2の内側の内歯車(ロータギア)とサイドハウジング5側の外歯車(固定ギア)とが噛合するとともに、ロータ2は、インターミディエイトハウジング4及びサイドハウジング5を貫通しかつ、出力軸Xを構成するエキセントリックシャフト6に対して、遊星回転運動をするように支持されている。尚、符号21は、ロータ2の側面に設けられたオイルシールであり、余分な潤滑オイルが作動室8内に流入することを防止する。
ロータ2の回転運動は内歯車と外歯車との噛み合いによって規定され、ロータ2は、3つのシール部が各々ロータハウジング3のトロコイド内周面3aに摺接しつつ、エキセントリックシャフト6の偏心輪(偏心軸)6aの周りを自転しながら、回転軸Xの周りに自転と同方向に公転する(この自転及び公転を含め、広い意味で単にロータの回転という)。そして、ロータ2が1回転する間に3つの作動室8、8、8が周方向に移動し、それぞれで吸気、圧縮、膨張(燃焼)及び排気の各行程が行われて、これにより発生する回転力がロータ2を介してエキセントリックシャフト6から出力される。
より具体的に、図4において、ロータ2は矢印で示すように、時計回りに回転し、回転軸Xを通るロータ収容室31の長軸Yを境に分けられるロータ収容室31の右側が概ね吸気及び排気行程の領域となり、左側が概ね圧縮及び膨張行程の領域となっている。
これに対し、従来構成のロータリピストンエンジンは、回転軸Xを通るロータ収容室31の長軸Yを境に分けられるロータ収容室31の左側が概ね吸気及び排気行程の領域となり、右側が概ね圧縮及び膨張行程の領域となっている。つまり、本構成のロータリピストンエンジンは、従来構成のロータリピストンエンジンを、回転軸Xを中心として180°回転させたような状態で車両に搭載している。
図4における右下の作動室8に着目すると、これは吸気と噴射された燃料とによって混合気を形成する吸気行程を示しており(以下、この状態にある作動室を吸気作動室8ともいう)、この作動室8がロータ2の回転につれて圧縮行程に移行すると、その内部にて混合気が圧縮される(図示は省略するが、以下、この状態にある作動室を圧縮作動室8ともいう)。その後、図2の左側に示す作動室8のように圧縮行程の終盤から膨張行程にかけて所定のタイミングにて点火プラグ82、83により点火されて、燃焼・膨張行程が行われる(以下、この状態にある作動室を圧縮・膨張作動室8ともいう)。そして、最後に図2の右上の作動室8のような排気行程に至ると(以下、この状態にある作動室を排気作動室8ともいう)、燃焼ガスが排気ポート10から排気された後、再び吸気行程に戻って各行程が繰り返されるようになっている。
吸気作動室8には、吸気ポート11が連通している。すなわち、吸気ポート11は、回転軸Xを通るロータ収容室31の短軸Zよりも下側、言い換えるとエンジン1における下部側の位置に設けられている。吸気ポート11は、より詳細には、吸気作動室8に面するインターミディエイトハウジング4の内側面4aに、ロータ収容室31の外周側の短軸Z寄りで開口すると共に、インターミディエイトハウジング4内を、ほぼ水平方向に延びて、エンジン1の側面に開口する。また、図示は省略するが、吸気作動室8に面するサイドハウジング5の内側面にも、吸気ポート11に対向するように、別の吸気ポートが開口しており、この吸気ポートも、サイドハウジング5内を、ほぼ水平方向に延びて、エンジン1の側面に開口する。
排気作動室8には、排気ポート10が連通している。すなわち、排気ポート10は、回転軸Xを通るロータ収容室31の短軸Zよりも上側、言い換えるとエンジン1における上部側の位置に設けられている。排気ポート10は、より詳細には、排気作動室8に面するインターミディエイトハウジング4の内側面4aに、ロータ収容室31の外周側の短軸Z寄りで開口すると共に、インターミディエイトハウジング4内を、斜め上方に向かって延びて、エンジン1の上面と側面との角部付近に開口する。また、図示は省略するが、排気作動室8に面するサイドハウジング5の内側面にも、前記排気ポート10に対向して別の排気ポートが開口している。この排気ポートも、サイドハウジング5内を、斜め上方に向かって延びて、エンジン1の上面と側面との角部付近に開口する。このエンジン1では、いわゆるサイド排気方式が採用されており、この排気ポート10の開口位置及び開口形状は、吸気のオープンタイミングと排気のオープンタイミングとがオーバーラップしないように設定されている。これによって、次行程に持ち込まれる残留排ガスを低減している。
尚、図4における符号103は、排気通路内に二次エアを供給するための二次エア通路である。また、排気ポート10の構成の詳細は、後述する。
このように、このロータリピストンエンジン1では、従来構成とは異なり、出力軸Xの一方側の位置から当該出力軸Xに沿う方向にエンジン1を見たときに、吸気ポート11を、エンジン1における下部側の位置に設け、排気ポート10を、エンジン1における上部側の位置に設けている。
作動室8内に燃料を供給するためのインジェクタ81は、インターミディエイトハウジング4に取り付けられており、このインターミディエイトハウジング4に設けた吸気ポート11内に燃料を噴射する。インジェクタ81は、図4に示すように、軸が斜め下向きとなるように傾いて、インターミディエイトハウジング4の側面から吸気ポート11に向かって延びて配設されており、その先端は、吸気ポート11内に臨んでいる。これにより、インジェクタ81は、吸気の流れ方向に沿うように燃料を吸気ポート11内に噴射する。噴射された燃料は吸気ポート11内を流れる吸気と混合しながら、吸気ポート11の開口を通じて吸気作動室8内に導入される。
ロータハウジング3の側部における、短軸Zを挟んだロータ回転方向のトレーリング側(遅れ側)位置と、リーディング側(進み側)位置とにはそれぞれ、T側点火プラグ82とL側点火プラグ83とが取り付けられている。これら2つの点火プラグ82、83は、圧縮・膨張作動室8に臨んでおり、この圧縮・膨張作動室8内の混合気に、同時に点火、又は位相差を持って順に点火をする。このように2つの点火プラグ82、83を備えることによって、扁平形状となる圧縮・膨張作動室8において、その燃焼速度を高めるようにしている。
前述したように、このロータリピストンエンジン1では、吸気ポート11が、エンジン1における下部側に設けられている。この吸気ポート11に連通しかつ、吸気通路の一部を構成する吸気マニホールド12は、エンジン1の側方位置で、上から下に延びて設けられている。
吸気マニホールド12は、共通通路121と、この共通通路121に連続する第1〜第4の4つの独立通路122とを含んで構成されている。共通通路121は、図2、3に示すように、エンジン1の側方の上部に配設されている。共通通路121は、その中間部が屈曲しており、共通通路121の上流端部は、車両前後方向の前方を向いて配設されて、エンジン1の側方上部の前側の位置においてスロットルボディ123が取り付けられると共に、下流端部は、エンジン1の側方上部の前後方向の中央部付近(つまり、インターミディエイトハウジング4の付近において)下方を向くように配設されている。
4つの独立通路122は共に、その上流端部が共通通路121の下向きの下流端に接続されて下方に向かって延びると共に、4つの独立通路122はそれぞれ、車両前後方向に対称な形状となるように配設されている(図2参照)。そうして、第1の独立通路122は、前側のサイドハウジング5に設けた吸気ポートに接続され、第2の独立通路122は、インターミディエイトハウジング4に設けた吸気ポート11(正確には、前側のロータ収容室31に開口する吸気ポート11)に接続され、第3の独立通路122は、インターミディエイトハウジング4に設けた吸気ポート11(正確には、後側のロータ収容室31に開口する吸気ポート11)に接続され、第4の独立通路122は、後側のサイドハウジング5に設けた吸気ポートに接続される。
車両前後方向に一列に並んだ4つの独立通路122の下流端部には、これら4つの独立通路に共通のフランジ124が車両前後方向に延びて設けられており、このフランジ124がエンジン1の側面下部に固定されることに伴い、各独立通路122が各吸気ポート11に接続されるようになっている(図4も参照)。
また、このロータリピストンエンジン1では、排気ポート10が、エンジン1における上部側に設けられている。この排気ポート10に連通しかつ、排気通路の一部を構成する排気マニホールド13は、エンジン1の上面と側面との角部付近に取り付けられている。排気マニホールド13は、2つのサイドハウジング5のそれぞれに設けられた排気ポートと、インターミディエイトハウジング4に設けられた2つの排気ポート10のそれぞれとに接続される合計4つの独立通路132と、これら4つの独立通路132が連通する集合通路131とを有して構成されている。4つの独立通路132の内、インターミディエイトハウジング4の排気ポート10に連通する2つの独立通路132は、外観上、一体化している。排気マニホールド13の独立通路132の下流端部にも、共通のフランジ133が車両前後方向に延びて設けられており、このフランジ133がエンジン1の上面と側面との角部付近に固定されることに伴い、各独立通路132が各排気ポート10に接続されるようになっている(図4も参照)。
排気マニホールド13の上方位置には、タービン32とコンプレッサ33とを含む排気ターボ装置30が配設されている。これにより、排気ターボ装置30は、ロータリピストンエンジン1の上方において、当該エンジン1における車体前後方向の前側に位置することになる。排気ターボ装置30のタービン32は、排気マニホールド13の上面部に対して載置されるように配設され、図示は省略するが、排気マニホールド13の集合通路131に連通している。また、図示は省略するが、排気ターボ装置30のコンプレッサ33の流入口は吸気通路を介してエアクリーナーに接続され、流出口は吸気通路を介してスロットルボディ123に接続される。
排気ターボ装置30のタービン32の流出口には排気通路34が接続されている。排気通路34は、エンジン1の上方を車体前後方向の後方に延びた後、エンジン1の後ろ側において、斜め下向きに延び、ダッシュパネル92の凹陥部93を通じてフロアトンネル94内に至るように配設されている。排気通路34の途中には、直キャタリスト35、及び、アンダーフットキャタリスト36がそれぞれ介設している。直キャタリスト35は、エンジン1の上方でかつ、エンジン1の後端部付近に配設されている。アンダーフットキャタリスト36は、フロアトンネル94内に配設されている。
本構成のロータリピストンエンジン1は、前述したように、吸気ポート11がエンジン1における下部側の位置に設けられており、それに伴い、吸気通路(つまり、吸気マニホールド12)は、エンジン1の側方位置を上から下に延びて配設される。吸気マニホールド12の、特に独立通路122の長さは、吸気ポートがエンジンにおける上部側の位置に設けられた従来構成のロータリピストンエンジンと比較して長くなる。その結果、慣性効果による動的過給効果を得る上で有利になる。つまり、本構成のロータリピストンエンジン1は、吸気性能が向上する。また、エンジン1の近傍に配設される吸気マニホールド12及び吸気通路には、大型のデバイスが介設されないため、吸気マニホールド12をエンジン1の側方位置で上から下に延びて配設する構成は、ロータリピストンエンジン1のコンパクト化に有利になる。
また、本構成のロータリピストンエンジン1は、排気ポート10がエンジン1における上部側の位置に設けられており、それに伴い、排気マニホールド13及び排気通路34は共に、エンジン1の上方位置に配設される。この構成により、排気マニホールド13及び排気通路34の長さが比較的短くなり、通路抵抗が低下して、排気性能が向上する。
また、排気マニホールド13及び排気通路34をエンジン1に上方位置に配設することに伴い、排気ターボ装置30も、エンジン1の上方位置に配設されることになる。ここで、従来構成のロータリピストンエンジンでは、排気ポートがエンジンの下部側の位置に設けられることで、例えば、図3に破線で囲むようなエンジンの側方下部に、排気ターボ装置が配設されることになる。この場合、排気ターボ装置と、クロスメンバ95(つまり、車体部材)との干渉を招く虞がある。これに対し、本構成では、排気ターボ装置30がエンジン1の上方位置に配設されるため、こうした干渉を確実に回避することが可能になる。また、排気ターボ装置30と車体部材との干渉が回避されることにより、ロータリピストンエンジン1の搭載位置を、できるだけ低い位置にすることが可能になる。これは、エンジンルーム90内で、エンジン1の上方の空間を広くし、排気マニホールド13、排気ターボ装置30、及び、排気通路34の配設スペースを十分に確保することを可能にする。さらに、直キャタリスト35を、エンジン1の上方位置において、エンジン1に近い位置に配置することも可能になるから、触媒の早期活性化に有利になり、排気エミッション性能の向上に有利になる。
次に、本構成のロータリピストンエンジン1の排気ポート10の形状について、詳細に説明をする。図4〜6に示すように、排気ポート10は、サイドハウジング(尚、ここでいうサイドハウジングには、インターミディエイトハウジング4及びサイドハウジング5を含む)の側面において、作動室8に開口する開口部101と、開口部101に対して曲がりながら連続する共に、サイドハウジング4、5内を、エンジン1の外周面に向かって延びて、当該外周面に開口する通路部102と、を有して構成されている。図6は、排気ポート10の形状を概念的に示しており、開口部101は、車両前後方向に延びるのに対し、通路部102は、車両前後方向に直交する方向に延びており、図6に矢印で示すように、開口部101と通路部102との交わる箇所で、排気ガスは曲がりながら流れる。尚、図6では、理解容易のため、開口部101の形状を後述するように、細長略三角形状ではなく、四角形状としている。
排気ポート10の開口部101は、図5に示すように、第1、第2及び第3辺1011、1012、1013からなる細長い略三角形状を有している。尚、白抜きの矢印は、開口部101に流入する排気ガスの流れを例示している。第1〜第3辺1011、1012、1013の内、作動室8内の内側に位置する第1辺1011の長さが、外側に位置する第2辺1012及び第3辺1013の長さよりも長くなる。この細長略三角形状の開口部101の形状は、次のようにして定められる。つまり、第2辺1012に相当する開口縁の形状は、図5に仮想的に示すように、回転するロータ2が、所定のタイミングで排気ポート10を開くように、ロータ2の周縁形状にほぼ一致するように設定され、第3辺1013に相当する開口縁の形状は、回転するロータ2が、所定のタイミングで排気ポート10を閉じるように、ロータ2の周縁形状にほぼ一致するように設定される。第1辺1011に相当する開口縁の形状は、ロータ2に設けられたオイルシール21(図4参照)の軌跡に基づいて、設定される。
このようにして形状が設定される細長略三角形状の開口部101に対し、通路部102は、図5に示すように、開口部101の第1辺1011の略中央から三角形の重心Gに向かう方向に延びるように構成されている。これにより排気ポート10の通路抵抗を低減することが可能になり、排気性能のさらなる向上が図られる。
この点について詳細に説明をする。図5に示す一点鎖線の各矢印は、排気ポート10の通路部102の方向の候補を例示している。この候補には、通路部102がエンジン1の側面に向かう第1候補、第1候補に対して30°だけ角度が異なり、ロータリピストンエンジン1の上面と側面との角部付近(側面に近い側の角部)に向かう第2候補、第1候補に対して60°だけ角度が異なり、ロータリピストンエンジン1の上面と側面との角部付近(上面に近い側の角部)に向かう第3候補、第1候補に対して90°だけ角度が異なり、ロータリピストンエンジン1の上面に向かう第4候補が含まれる。この内、第1候補は、排気ポートをロータリピストンエンジンの下部側に設ける従来構成における排気ポートの構成に最も近い構成である。排気ポートをエンジンの下部側に設ける従来構成においては、排気マニホールドがエンジンの側面下部に取り付けられるように、排気ポートの通路部をエンジンの側面に向かって、ほぼ水平方向に延ばすことにより、通路部をエンジンの側面下部に開口させることが一般的である。
図5に示す各候補において、第2候補及び第3候補は共に、開口部101の第1辺1011から三角形の重心Gにおけるに向かう方向に通路部102が延びている。つまり、開口部101の第1辺1011から三角形の重心Gに向かう方向と、通路部102が延びる方向との角度差が小さい。これに対し、第4候補は、開口部101の第1辺1011から三角形の重心Gに向かう方向と、通路部102が延びる方向との角度差が大きい。また、第1候補も、開口部101の第1辺1011から三角形の重心Gに向かう方向と、通路部102が延びる方向との角度差が相対的に大きい。この角度差が大きいほど、開口部101は、通路部102に対して、図6において一点鎖線で示すような位置関係になる。つまり、通路部102の流路幅に対して、開口部101の流路幅が狭くなり、開口部101から通路部102内へと向かう際に排気ガス流の乱れが大きくなり、流路抵抗が増大する。一方、角度差が小さいほど、開口部101は、通路部102に対して、図6において実線で示すような位置関係になる。つまり、通路部102の流路幅と、開口部101の流路幅との差が小さくなることで、図6に矢印で示すように、開口部101から通路部102内へと向かう際に排気ガス流の乱れが少なく、排気ガスはスムースに流れるようになる。その結果、流路抵抗の増大が回避される。
図7は、第1候補を基準にしたときに、第2から第4の各候補の質量流量の増減比を示す図である。質量流量が増加するほど、排気ポート10を通過する排気ガスの流路抵抗が小さくなったことを示し、逆に、質量流量が減少するほど、排気ポート10を通過する排気ガスの流路抵抗が大きくなったことを示す。図7によると、第2候補(30°)及び第3候補(60°)は、第1候補よりも質量流量が増加している。第2候補及び第3候補はそれぞれ、第1候補、言い換えると従来構造の排気ポートよりも通路抵抗を低減させることが可能である。一方、第4候補(90°)は、第1候補よりも質量流量が減少している。第4候補は、第1候補よりも通路抵抗が大きくなる。従って、排気通路の通路抵抗を低減する上で、排気ポート10の形状は、第2候補又は第3候補とすることが好ましい。尚、図1〜5に示すロータリピストンエンジン1は、第3候補に相当する。
こうして流通抵抗が低減するように通路部102の向きを設定することに伴い、通路部102は、図4に示すように、ロータリピストンエンジン1の上面と側面との角部付近に開口することになる。これは、エンジン1の上方に配設される排気ターボ装置30及び排気通路34との接続性を良くする。
尚、ここではロータ2を2個有する2ロータタイプのエンジンを例示したが、ロータ2の個数(気筒数)はこれに限定されるものではない。
1 ロータリピストンエンジン(ロータリピストンエンジン本体)
10 排気ポート
101 開口部
102 通路部
11 吸気ポート
12 吸気マニホールド(吸気通路)
13 排気マニホールド(排気通路)
2 ロータ
21 オイルシール
3 ロータハウジング
31 ロータ収容室
33 排気ターボ装置
34 排気通路
4 インターミディエイトハウジング(サイドハウジング)
5 サイドハウジング
X 出力軸

Claims (3)

  1. 出力軸が水平方向に延びる向きで、車両に搭載されるロータリピストンエンジン本体と、
    前記ロータリピストンエンジン本体に設けられた吸気ポートに接続される吸気通路と、
    前記ロータリピストンエンジン本体に設けられた排気ポートに接続される排気通路と、を備え、
    前記出力軸の一方側の位置から当該出力軸に沿う方向に前記ロータリピストンエンジン本体を見たときに、前記吸気ポートは、前記ロータリピストンエンジン本体における下部側の位置に設けられていると共に、前記排気ポートは、前記ロータリピストンエンジン本体における上部側の位置に設けられ、
    前記吸気通路は、前記ロータリピストンエンジン本体の側方位置に配設されていると共に、前記排気通路は、前記ロータリピストンエンジン本体の上方位置に配設されている車両搭載用ロータリピストンエンジン。
  2. 請求項1に記載の車両搭載用ロータリピストンエンジンにおいて、
    前記ロータリピストンエンジン本体は、遊星回転する三角形状のロータと、前記ロータが摺接するトロコイド内周面を有するロータハウジングと、前記ロータハウジングの側方に配設されかつ、前記ロータハウジングと共に前記ロータを収容するロータ収容室を区画するサイドハウジングとを有して構成されており、
    前記排気ポートは、
    前記サイドハウジングに設けられて前記ロータ収容室に開口すると共に、前記ロータに設けられたオイルシールの軌跡に基づき決定される開口縁を一辺とする所定の細長略三角形状の開口部と、
    前記開口部に対して曲がりながら連続すると共に、前記サイドハウジング内を前記ロータリピストンエンジン本体の外周面にまで延びて、当該外周面に開口する通路部と、を有し、
    前記通路部は、前記開口部の前記開口縁から細長略三角形状の重心位置に向かう方向に、延びている車両搭載用ロータリピストンエンジン。
  3. 請求項1又は2に記載の車両搭載用ロータリピストンエンジンにおいて、
    前記排気通路の途中には、排気ターボ装置が配設されており、
    前記排気ターボ装置は、前記ロータリピストンエンジン本体の上方に位置している車両搭載用ロータリピストンエンジン。
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