JP2016059974A - ロボット操作装置、ロボットシステム、及びロボット操作プログラム - Google Patents

ロボット操作装置、ロボットシステム、及びロボット操作プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】安全性の低下を招くことなく、ロボットの手動操作をタッチ操作により実現する。
【解決手段】
ロボット操作装置4は、タッチパネル17とタッチ操作検出部15と動作指令生成部16とを備える。動作指令生成部16は、第1操作判断処理と第2操作判断処理と操作対象決定処理と動作指令生成処理とを行う。第1操作判断処理は、タッチ操作検出部15で検出したタッチ操作が第1操作である場合にその第1操作の操作方向を判断する。第2操作判断処理は、タッチ操作検出部15で検出したタッチ操作が第2操作である場合にその第2操作の操作方向と操作量とを判断する。操作対象決定処理は、第1操作の操作方向に基づいて、操作対象とする駆動軸又は動作態様を決定する。動作指令生成処理は、ロボットの移動量を第2操作の操作量に応じて決定してロボットを移動させるための動作指令を生成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ロボットを手動操作する際に用いられるロボット操作装置、そのロボット操作装置を備えたロボットシステム、及びそのロボットシステムに用いられるロボット操作プログラムに関する。
例えば産業用のロボットシステムにおいては、ロボットを手動により動作させること(マニュアル動作)が可能となっている。このような動作は、例えば教示作業(ティーチング)などを行う際に利用される。この場合、ユーザは、ロボットを制御するコントローラに接続されたペンダント(ティーチングペンダント)などを用いて、手動でロボットの操作を行うことになる。そのため、ペンダントには、手動操作を行うための専用の各種操作キー(機械的なスイッチからなるキー)が設けられている(例えば特許文献1参照)。
特開2006−142480号公報
ペンダントの表示部には、タッチ操作可能なタッチパネルが用いられることが多い。上記手動操作を、このようなタッチパネルなどを利用したタッチ操作により行えるようにすれば、専用の操作キーを設ける必要が無くなり、ペンダントの小型化(あるいは表示部の画面サイズの拡大)、低価格化などを実現できるといった効果が期待できる。しかし、専用の操作キーと同様のタッチスイッチをタッチパネル上に形成するといった単純な置き換えだけでは、次のような問題が生じる。
すなわち、物理的な操作キーの場合、ユーザは、その操作の熟練度にもよるが、ペンダントを直視しなくても、操作しようとする操作キーの位置を手探りで把握することが可能である。これに対し、タッチパネル上に形成されるタッチスイッチの位置は、操作キーとは異なり、手探りで把握することはできない。ロボットの手動操作が行われる際、ユーザがロボットから視線を逸らさないつまりペンダントを直視しないということは、安全性の面から極めて重要なことである。しかし、操作キーを単純にタッチスイッチに置き換えた場合、ユーザは、操作の度にペンダントの表示部を見る必要が生じ、その際にはロボットから視線を逸らさざるを得ないため、安全性が低下するおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、安全性の低下を招くことなく、ロボットの手動操作をタッチ操作により実現することができるロボット操作装置、そのロボット操作装置を備えたロボットシステム、及びそのロボットシステムに用いられるロボット操作プログラムを提供することにある。
(請求項1)
請求項1に記載のロボット操作装置は、ユーザからタッチ操作の入力を受けるタッチパネルと、タッチパネルに入力された平面方向のタッチ操作を検出することができるタッチ操作検出部と、タッチ操作検出部の検出結果に基づいてロボットを動作させるための動作指令を生成する動作指令生成部と、を備える。つまり、ロボット操作装置は、ロボットの手動操作をタッチ操作により実現するものである。このロボット操作装置の操作対象となるロボットは、複数の駆動軸を有する多関節型のロボットである。このような多関節型のロボットを手動操作する場合、ロボットの手先を基準として複数の駆動軸を組み合わせて駆動させるか、又は各駆動軸を個別に駆動させるか、のいずれかの態様が考えられる。以下の説明では、前者のロボットの手先を基準とした態様を手先系の動作と称し、後者の各駆動軸を個別に駆動させる態様を各軸系の動作と称する。
産業界では、4つの駆動軸を備える4軸型のロボット、及び6つの駆動軸を備える6軸型のロボットが多用される。一般に、このようなロボットの手動操作は、例えばロボットの調整の最終段階における微調整のために用いられることが多い。そのため、ロボットの手動操作においては、ロボットの手先を基準とした細かい動作が可能であれば十分である。
この場合、手先系の動作では、4軸型のロボット及び6軸型のロボット共に、水平移動動作と称するロボットの手先をロボットの動作基準面に対して水平な平面方向に移動させる動作と、垂直移動動作と称するロボットの手先を動作基準面と直交する垂直軸方向に移動させる動作と、回転動作と称するロボットの手先を垂直軸回り方向へ回転させる動作と、を実行可能であれば十分であると考えられる。したがって、ロボット操作装置は、4軸型のロボット又は6軸型のロボットのいずれを操作対象とする場合であっても、手先系の動作を実行する場合には、少なくとも3種類の動作態様、すなわち水平移動動作と、垂直移動動作と、回転動作と、を適宜切り替えて動作させることができるようにする必要がある。
また、ロボット操作装置は、各軸系の動作を実行する場合には、各駆動軸を適宜切り替えて動作させることができるようにする必要がある。この場合、例えば4軸型のロボットを操作対象とするものでは、ロボット操作装置に必要な操作入力の種類の数は4種類となる。また、6軸型のロボットを操作対象とするものでは、ロボット操作装置に必要な操作入力の数は6種類となる。
しかし、一般的なタッチパネルは、画面をX−Y平面とした場合のX方向及びY方向の入力、すなわちユーザが画面をなぞるような2次元の入力つまり2種類の操作入力を検出するものが多い。したがって、ロボット操作装置にタッチパネルを採用する場合、2次元の操作入力で、複数種類の動作を切り替えて実行可能にすることが必要である。しかも、その操作は、ユーザにとって直感的で、かつ極力画面を直視せずに行えることが要求される。
そこで、請求項1に記載のロボット操作装置の動作指令生成部は、第1操作判断処理と、第2操作判断処理と、操作対象決定処理と、動作指令生成処理と、を行うことができる。第1操作判断処理は、タッチ操作検出部で検出したタッチ操作が所定の態様のドラッグ操作である第1操作であるか否か、及びタッチ操作が第1操作である場合にその第1操作の操作方向を判断する処理である。第2操作判断処理は、タッチ操作検出部で検出したタッチ操作が第1操作と異なる態様のドラッグ操作である第2操作であるか否か、及びタッチ操作が第2操作である場合にその第2操作の操作方向と操作量とを判断する処理である。この場合、ドラッグ操作には、いわゆるフリック操作と称される、ユーザがタッチパネル上で指を弾くような操作も含まれる。
操作対象決定処理は、第1操作の操作方向に基づいて、複数の駆動軸の中から操作対象とする駆動軸を決定し、又は前記ロボットの複数の動作態様の中から操作対象とする動作態様を決定する処理である。動作指令生成処理は、操作対象の駆動軸又は動作態様による前記ロボットの移動量を前記第2操作の操作量に応じて決定して前記ロボットを移動させるための動作指令を生成する処理である。
このロボット操作装置によれば、ユーザは、ロボットにマニュアル動作を行わせたい場合、つまりロボットを手動で操作したい場合に、次のような操作を行うことができる。すなわち、ユーザは、タッチパネルに対して所定の態様のドラッグ操作である第1操作を行うことで、複数の駆動軸の中から操作対象とする駆動軸を決定し、又はロボットの複数の動作態様の中から操作対象とする動作態様を決定することができる。そして、ユーザは、第1操作を行った後、タッチパネルに対して第2操作を行うことで、その操作対象となる駆動軸又は動作態様によるロボットの移動量を決定することができる。
すなわち、このロボット操作装置によれば、タッチパネルに対する2次元の操作入力で、複数種類の動作を切り替えて実行可能にすることができる。そして、ユーザは、第1操作の操作方向を調整することで、操作対象となる駆動軸又は動作態様を決定することができ、第2操作の操作量を調整することで、ロボットの移動量を調整することができる。第1操作と第2操作とは、共にタッチパネルに対するドラッグ操作であることから、これら2つの操作は互いに似ている。そのため、ユーザが第1操作と第2操作とを区別して操作するに際し、改めて入力方法の相違を確認する必要性が低くなる。したがって、その操作を、ユーザにとって直感的で、かつ極力画面を直視せずに行えるものにすることができる。
以上より、ロボット操作装置は、タッチパネルを採用しつつ、ユーザが画面を直視しなくても直感的な操作を可能にすることができる。その結果、操作性の向上が図られ、安全性の低下を招くことなく、ロボットの手動操作をタッチ操作により実現することができる。また、操作性が向上することによって、教示に要する時間の短縮を図ることができる。
(請求項2)
請求項2に記載のロボット操作装置によれば、タッチパネルは、相互に重ならないように設定された2つの領域である第1領域と第2領域とを有している。動作指令生成部は、第1操作判断処理において、タッチパネルに対するタッチ操作が第1領域内におけるドラッグ操作である場合に第1操作であると判断する。また、動作指令生成部は、第2操作判断処理において、タッチパネルに対するタッチ操作が第2領域内におけるドラッグ操作である場合に第2操作であると判断する。
ユーザは、ロボットを手動操作する際、ロボット操作装置を、ユーザの腰から胸の間で持つことが多い。この姿勢において、ロボット操作装置のタッチパネルは、通常ユーザの視界に入る。そのため、ユーザは、タッチパネルを直視しなくても、タッチパネルの全体のおおよその形状を認識することができる。したがって、ユーザは、手動操作を行う際、タッチパネルの全体の形状に対する位置であれば、直視することなく認識することができる。
そして、請求項2に記載のロボット操作装置によれば、タッチパネル上の領域において、第1操作が入力される領域(第1領域)と、第2操作が入力される領域(第2領域)とが、相互に重ならないように区別されている。したがって、ユーザは、タッチパネルの全体の形状に対する第1領域と第2領域との位置を認識し、その位置にタッチ操作を行うことで、第1操作と第2操作とを区別して入力することができる。これにより、ユーザに画面を直視させることなく更に直感的な操作を可能にすることができる。
更に、例えばユーザの利き手に合わせて、第1領域と第2領域とを設定することで、ユーザは、両手での操作がし易くなる。すなわち、第1操作は、操作対象となる駆動軸又は動作態様を決定するための操作であるため、方向が決まれば十分である。したがって、第1操作には、細かい操作は不要である。一方、第2操作は、ロボットの移動量を調整するための操作も含まれているため、ドラッグ操作の操作量を調整する必要がある。したがって、第2操作には、細かい操作が必要である。
例えばユーザの利き手が右手である場合、ユーザは、利き手とは逆の手(この場合、左手)でロボット操作装置を把持することが考えられる。そして、ユーザは、利き手(この場合、右手)を自由な状態にして、細かい操作つまり第2操作を行うと考えられる。この場合、第1領域を、ロボット操作装置を把持する利き手と逆の手の周囲に設定し、第2領域を、第1領域以外の領域に設定する。これにより、ユーザは、細かい操作が必要な第2操作を利き手で行い、細かい操作が不要な第1操作を利き手とは逆の手で行うことができる。このようにすることで、ユーザは、両手で素早い操作を行うことができる。これらの結果、操作性の更なる向上が図られ、安全性の低下を招くことなく、ロボットの手動操作をタッチ操作により実現することができる。また、操作性が更に向上することによって、教示に要する時間の短縮を更に図ることができる。
(請求項3)
請求項3に記載のロボット操作装置によれば、動作指令生成部は、タッチ操作検出部において1点を所定時間以上タッチ操作する長押し操作を検出しその後当該長押し操作に続いてドラッグ操作が検出された場合に、そのドラッグ操作が第1操作であると判断する。また、動作指令生成部は、長押し操作の検出をすることなくドラッグ操作を検出した場合に、そのドラッグ操作が第2操作であると判断する。
この長押し操作は、ユーザがタッチパネルを直視することなく容易に行える操作である。したがって、ユーザは、タッチパネルに対して長押し操作を行い、その後続けてドラッグ操作を行うことで、容易に第1操作を行うことができる。つまり、ユーザは、ドラッグ操作の前に長押し操作を行うことで、第1操作と第2操作とを感覚的に区別して操作することができる。これにより、ロボット操作装置は、ユーザに画面を直視させることなく更に直感的な操作が可能になる。その結果、操作性の更なる向上が図られ、安全性の低下を招くことなく、ロボットの手動操作をタッチ操作により実現することができる。また、操作性が更に向上することによって、教示に要する時間の短縮を更に図ることができる。
また、このロボット操作装置によれば、上記の長押し操作が、第1操作と第2操作との切り替えの契機になる。この場合、ユーザは、第1操作と第2操作とを切り替える際に、長押し操作を行うことで一息おくことになる。長押し操作で一息おくことで、ユーザは、対象とする駆動軸又は動作態様を切り替えるということを意識することができる。このため、ユーザが、誤って意図しない駆動軸又は動作態様に切り替えることが抑制され、安全性の面から利点がある。
また、このロボット操作装置は、指1本で入力操作を容易に行えることができる点でも利点である。そして、この利点は、いわゆるタッチペンやスタイラスペンといったポインティングデバイスを利用する際にも有効である。すなわち、産業用ロボットの動作環境を考慮すると、ユーザの安全を確保するためにユーザが手袋を装着していたり、ユーザの手指に潤滑油等のタッチ操作を阻害する物質が付着していたりする可能性がある。この場合、ユーザが手指でタッチ操作を行っても、ロボット操作装置がそのタッチ操作を正確に認識しない可能性がある。一方、ユーザが手袋を装着していたり、ユーザの手指に潤滑油等が付着していたりする場合であっても、ユーザは、上述したポインティングデバイスを利用することで、正確なタッチ操作を行うことができる。このような理由から、ロボット操作装置が産業用ロボットを操作対象とする場合、上述のポインティングデバイスを容易に利用できることは、利点である。
(請求項4)
請求項4に記載のロボット操作装置によれば、動作指令生成部は、第1操作判断処理において、タッチパネルに対するタッチ操作がタッチパネル上における縦方向及び縦方向に直交する横方向に対して傾斜する方向へのドラッグ操作である場合に第1操作であると判断する。また、動作指令生成部は、第2操作判断処理において、タッチパネルに対するタッチ操作が縦方向又は横方向へのドラッグ操作である場合に第2操作であると判断する。
これによれば、ユーザは、ドラッグ操作の方向を変えることで、第1操作と第2操作との切り替えを行うことができる。すなわち、ユーザは、第1操作と第2操作とを切り替えるために、第1操作と第2操作とを異なる位置に入力したり長押し操作をしたりするなど、ドラッグ操作以外の特別な操作を行う必要がない。そのため、第1操作と第2操作との切り替えを行う際の手間が省けて操作に要する時間を短縮することができ、これにより、教示に要する時間の短縮を図ることができる。また、このロボット操作装置は、指1本で入力操作を容易に行えることができる。したがって、このロボット操作装置は、上述したポインティングデバイスを利用できることによる利点も得られる。
(請求項5)
請求項5に記載のロボット操作装置は、操作判断処理と、速度算出処理と、動作指令生成処理と、を行うことができる。操作判断処理は、タッチ操作検出部で検出したタッチ操作がドラッグ操作である場合にそのドラッグ操作による指の移動量を判断する処理である。速度算出処理は、操作判断処理で判断した指の移動量に基づいてロボットの移動速度を算出する処理である。動作指令生成処理は、速度算出処理で算出した移動速度でロボットを移動させるための動作指令を生成する処理である。
これによれば、ユーザのドラッグ操作による指の移動量と、ロボットの移動速度とは相関を有することになる。したがって、ユーザは、ドラッグ操作による指の移動量を調整することにより、ロボットの移動速度を調整することができる。そのため、ユーザは、直観的な操作が可能になり、操作性の向上が図られる。その結果、安全性の向上が図られるとともに、教示に要する時間を低減することができる。
(請求項6)
請求項6に記載のロボット操作装置によれば、動作指令生成部は、指の移動量に基づいてロボットの移動距離を算出する移動量算出処理を行うことができる。これによれば、ユーザは、ドラッグ操作による指の移動量を調整することにより、ロボットの移動量つまり移動距離を調整することができる。さらに、このロボット操作装置において、速度算出処理は、指の移動量をドラッグ操作の入力に要した時間で除した値に基づいて、ロボットの移動速度を決定する処理である。これによれば、ユーザは、ドラッグ操作の入力に要する時間を調整することで、ロボットの移動速度を調整することができる。
したがって、ユーザは、第2操作に係るドラッグ操作の入力に際し、そのドラッグ操作の移動量と入力時間を調整することにより、ロボットの移動速度と移動量の両方を調整することができる。すなわち、ユーザは、1度のドラッグ操作によって、ロボットの移動速度と移動量の両方を調整することができる。これにより、ユーザは、直観的な操作が可能になる。また、これによれば、ユーザは、ロボットの移動速度と移動量を決定するために、複数の操作例えばロボットの移動速度を決定するための操作とロボットの移動量を決定するための操作とを行う必要がない。したがって、操作が簡単になり、操作性の向上が図られる。これらの結果、安全性の向上が図られるとともに、教示に要する時間を低減することができる。
(請求項7)
請求項7に記載のロボット操作装置によれば、動作指令生成部は、操作判断処理と、移動量決定処理と、を行うことができる。操作判断処理は、タッチ操作検出部で検出したドラッグ操作の指の移動量を判断する処理である。移動量決定処理は、操作判断処理で判断したドラッグ操作の指の移動量を拡大又は縮小してロボットの移動量を決定するための倍率について、ドラッグ操作が操作開始点から第1区間を通過するまでは倍率を1より小さい一定の値である第1倍率に設定し、ドラッグ操作が第1区間を通過した後は倍率を第1倍率より大きい値に設定して、ロボットの移動量を決定する処理である。
これによれば、ユーザは、第1区間内でドラッグ操作することで、ロボットを、1より小さい一定の倍率である第1倍率で移動させることができる。つまり、ユーザは、第1区間内のドラッグ操作を繰り返すことで、ロボットに微小な動作(微動)をさせることができる。また、ユーザは、第1区間を超えてドラッグ操作することで、第1区間を超えた部分について、ロボットを、第1倍率よりも大きい倍率で移動させることができる。つまり、ユーザは、第1区間を超えて操作することで、ロボットに比較的大きな動作(粗動)をさせることができる。このように、ユーザは、1度のドラッグ操作で、異なる倍率でロボットを移動させることができる。すなわち、これによれば、例えばロボットの微動と粗動との両方の動作を、1回のドラッグ操作で実現することができる。したがって、ユーザは、ロボットの微動と粗動とを切り替えるための特別な操作をすることなく、微動と粗動との両方を実現することができる。これにより、操作が簡単になり、操作性の向上が図られ、その結果、安全性の向上が図られるとともに、教示に要する時間を低減することができる。
(請求項8)
請求項8に記載のロボット操作装置によれば、移動量決定処理は、ドラッグ操作の指の移動が第1区間を通過してから第2区間を通過するまでは倍率を第2倍率に設定し、ドラッグ操作の指の移動が第2区間を通過した後は倍率を一定値である第3倍率に設定して、ロボットの移動量を決定する処理である。これによれば、ユーザは、第1区間内でドラッグ操作を繰り返すことにより、1より小さい第1倍率でロボットを動作(微動)させることができる。また、ユーザは、第1区間を超えてドラッグ操作を行うことにより、第1倍率よりも大きい第2倍率又は第3倍率でロボットを動作(粗動)させることができる。
さらに、第2倍率は、第1倍率から第3倍率までの範囲で、ドラッグ操作の指の移動量に応じて連続的に増加する値である。これによれば、第1倍率による微動と第3倍率による粗動との間の倍率である第2倍率が、第1倍率から第3倍率までの範囲で、ドラッグ操作の指の移動量に応じて連続的に増加する。すなわち、一定値である第1倍率と第3倍率との間が、連続して変化する第2倍率によって繋がれている。そのため、ユーザのドラッグ操作の操作量に対するロボットの移動量を決定するための倍率は、第1倍率から、次第に変化する第2倍率を経て第3倍率に切り替わる。これにより、ロボットの移動量を決定するための倍率が、第1倍率から第3倍率に急激に切り替わることが防止される。すなわち、ロボットの移動が、微動から粗動へ急激に変化することを防止することができる。したがって、ユーザの意図しない急激な倍率の変化によって生じるロボットの急激な速度変化(急動)を防止することができる。その結果、更なる安全性の向上が図られる。
(請求項9)
請求項9に記載のロボットシステムは、4軸水平多関節型のロボットと、ロボットの動作を制御するコントローラと、請求項1から8のいずれか一項に記載のロボット操作装置とを備えている。4軸水平多関節型のロボットは、各軸系の動作を行うことが可能である。一方、ロボット操作装置は、前述したとおり、ユーザによる手動操作に従い、各軸系の動作を行うための動作指令を生成することができる。従って、本手段によれば、操作対象となるロボットに必要な動作について、手動による操作で実現することができる。
(請求項10)
請求項10に記載のロボットシステムは、6軸垂直多関節型のロボットと、ロボットの動作を制御するコントローラと、請求項1から8のいずれか一項に記載のロボット操作装置とを備えている。6軸垂直多関節型のロボットも、各軸系の動作が可能である。一方、ロボット操作装置は、前述したとおり、ユーザによる手動操作に従い、各軸系の動作を行うための動作指令を生成することができる。従って、本手段によれば、操作対象となるロボットに必要な動作について、手動による操作で実現することができる。
(請求項11)
請求項11に記載のロボット操作プログラムは、請求項1に記載のロボット操作装置を実現するものである。これによれば、請求項11に記載のロボット操作プログラムを、例えばタッチパネルを備える汎用のタブレットPC等によって実行することで、汎用のタブレットPC等に、上述したロボット操作装置としての機能を付加することができる。
第1実施形態による4軸型のロボットシステムの一例を示す全体構成図 第1実施形態によるティーチングペンダントの電気的構成の一例を示すブロック図 第1実施形態によるティーチングペンダントの一例を示す図 第1実施形態について、手先系の動作における第1操作及び第2操作の具体例を示す図 第1実施形態について、各軸系の動作における第1操作及び第2操作の具体例を示す図 第1実施形態について、動作指令生成部が行う各種処理の内容の一例を示すフローチャート 第2実施形態による6軸型のロボットシステムの一例を示す全体構成図 第2実施形態について、手先系の動作における第1操作及び第2操作の具体例を示す図 第2実施形態について、各軸系の動作における第1操作及び第2操作の具体例を示す図 第3実施形態における第1操作を示すもので、(1)は長押し操作を示す図、(1)は長押し操作後のドラッグ操作を示す図 第3実施形態について、動作指令生成部が行う各種処理の内容の一例を示すフローチャート 第3実施形態について、(a)はケースを把持する手による誤タッチの一例を示す図、(b)はその誤タッチを防止するための検出除外領域の一例を示す図 第4実施形態について、ティーチングペンダントに対する操作の一例を示す図 第4実施形態について、動作指令生成部が行う各種処理の内容の一例を示すフローチャート 第5実施形態について、タッチパネルに入力されるドラッグ操作の一例を示す図 第5実施形態について、制御部が行う各種処理の内容の一例を示すフローチャート 第6実施形態について、タッチパネルに入力されるドラッグ操作のうちある期間における指の移動を示す図 第6実施形態について、制御部が行う各種処理の内容の一例を示すフローチャート 第7実施形態について、タッチパネルに入力されるドラッグ操作による指の移動量を示す図 第7実施形態について、(1)はドラッグ操作による指の移動量と操作倍率との相関を示す図、(2)はドラッグ操作による指の移動量とロボットの移動量との相関を示す図 第7実施形態について、図20とは異なる他の例を示すもので、(1)はドラッグ操作による指の移動量と操作倍率との相関を示す図、(2)はドラッグ操作による指の移動量とロボットの移動量との相関を示す図
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1〜図6を参照しながら説明する。
図1は、一般的な産業用ロボットのシステム構成を示している。図1に示すロボットシステム1は、ロボット2、コントローラ3およびティーチングペンダント4(ロボット操作装置に相当)により構成されている。ロボット2は、例えば4軸の水平多関節型ロボットとして構成されている。ロボット2は、固有のロボット座標系(X軸、Y軸およびZ軸からなる三次元直交座標系)に基づいて動作する。本実施形態では、ロボット座標系は、ベース5の中心を原点Oとし、作業台Pの上面をX−Y平面とし、そのX−Y平面と直交する座標軸をZ軸として定義されている。作業台Pの上面は、ロボット2を設置するための設置面である。この場合、その設置面が動作基準面に相当する。なお、動作基準面としては、設置面に限らずともよく、任意の平面であってもよい。
ロボット2は、作業台Pの上面(以下、設置面とも称す)に固定されるベース5と、ベース5上にZ軸(垂直軸)方向の軸心を持つ第1軸J11を中心に回転可能に連結された第1アーム6と、第1アーム6の先端部上にZ軸方向の軸心を持つ第2軸J12を中心に回転可能に連結された第2アーム7と、第2アーム7の先端部に上下動可能で且つ回転可能に設けられたシャフト8とから構成されている。シャフト8を上下動させる際の軸が第3軸J13であり、回転させる際の軸が第4軸J14である。シャフト8の先端部(下端部)には、フランジ9が位置決めされて着脱可能に取り付けられる。
ベース5、第1アーム6、第2アーム7、シャフト8およびフランジ9は、ロボット2のアームとして機能する。アーム先端であるフランジ9には、図示はしないが、エンドエフェクタ(手先)が取り付けられる。例えば、ロボット2を用いて部品の検査などが行われる場合、上記エンドエフェクタとしては、対象となる部品を撮影するためのカメラなどが用いられる。ロボット2に設けられる複数の軸(J11〜J14)はそれぞれに対応して設けられるモータ(図示せず)により駆動される。各モータの近傍には、それぞれの回転軸の回転角度を検出するための位置検出器(図示せず)が設けられている。
ロボット2を制御するコントローラ3は、接続ケーブルを介してロボット2に接続されている。ティーチングペンダント4は、接続ケーブルを介してコントローラ3に接続されている。コントローラ3およびティーチングペンダント4の間では、通信インターフェイス(図2に符号10を付して示す)を経由してデータ通信が行われる。これにより、ユーザの操作に応じて入力される各種の操作情報が、ティーチングペンダント4からコントローラ3に送信される。また、コントローラ3は、ティーチングペンダント4に対し、各種の制御信号や表示用の信号などを送信するとともに、駆動用の電力を供給する。
コントローラ3は、ティーチングペンダント4から手動動作を指令する信号が与えられると、ロボット2が手動で動作するように制御を行う。また、コントローラ3は、ティーチングペンダント4から自動動作を指令する信号が与えられると、予め記憶されている自動プログラムを起動することにより、ロボット2が自動で動作するように制御する。
ティーチングペンダント4は、図3に示すように、例えばユーザが携帯あるいは手に所持して操作可能な程度の大きさで、例えば薄型の略矩形箱状のケース11を備えている。ティーチングペンダント4は、ケース11の表面側の中央部に例えば液晶ディスプレイからなる表示部12を備えている。表示部12は、タッチパネル17で構成されており、各種の画面を表示する。ティーチングペンダント4は、表示部12の周囲に各種の物理的なスイッチであるキースイッチ13を有している。なお、図1及び図3では、キースイッチ13を1つ示している。キースイッチ13を、タッチパネル17の表示部12に表示させたボタンで代用してもよい。ユーザは、表示部12のタッチパネル17やキースイッチ13から種々の入力操作を実行する。
ユーザ(操作者)は、ティーチングペンダント4を用いてロボット2の運転や設定などの各種機能を実行可能であり、予め記憶されている制御プログラムを呼び出して、ロボット2の起動や各種のパラメータの設定などを実行できる。また、ロボット2をマニュアル操作すなわち手動操作で動作させて各種の教示作業も実行可能である。そして、表示部12には、例えばメニュー画面、設定入力画面、状況表示画面などが必要に応じて表示される。
次に、ティーチングペンダント4の電気的な構成について図2を参照して説明する。
ティーチングペンダント4は、前述した通信インターフェイス10、表示部12およびキースイッチ13に加え、制御部14、タッチ操作検出部15、及び動作指令生成部16を備えている。制御部14は、例えばCPU141や、ROM、RAM、および書き換え可能なフラッシュメモリなどの記憶領域142を有するマイクロコンピュータを主体に構成されており、ティーチングペンダント4の全体を制御する。記憶領域142は、ロボット操作プログラムを記憶している。制御部14は、CPU141においてロボット操作プログラムを実行することにより、タッチ操作検出部15および動作指令生成部16などを、ソフトウェアによって仮想的に実現する。なお、これらタッチ操作検出部15及び動作指令生成部16は、例えば制御部14と一体の集積回路としてハードウェア的に実現してもよい。
タッチ操作検出部15は、タッチパネル17に対するタッチ操作を検出する。具体的には、タッチ操作検出部15は、タッチ操作の有無、タッチ操作された画面上の位置(タッチ位置)、そのタッチ操作の時間や種類などを検出することができる。すなわち、タッチ操作検出部15は、タッチ操作がドラッグ操作であるか否かを含めて、タッチ操作の時間やタッチ操作による指の移動方向、指の移動量などを検出することができる。なお、本実施形態においては、1本指のドラッグ操作を対象としているため、タッチ操作検出部15は、タッチ操作による指の本数を区別する必要はないが、指の本数を区別して検出する構成でもよい。タッチパネル17には、2次元直交座標系が設定されている。タッチ操作検出部15は、その2次元直交座標系に基づいて、タッチ位置およびタッチ操作の種類、さらには移動方向(操作方向又はドラッグ方向)および移動量(操作量又はドラッグ量)などを検出することができる。なお、上記ドラッグ操作は、タッチした状態のまま指を移動させる操作のことである。
タッチパネル17は、図3に示すように、第1領域171と第2領域172とに分かれている。第1領域171と第2領域172とは、タッチパネル17上において相互に重ならないように設定されている。第1領域171及び第2領域172は、制御部14によってロボット操作プログラムが実行されることにより、タッチパネル17上に仮想的に形成される。第1領域171は、タッチパネル17上において、ユーザがティーチングペンダント4を把持する側の手指の近傍に設定される。タッチパネル17における第1領域171以外の領域が、第2領域172になる。
第1領域171及び第2領域172は、ユーザによって任意に設定可能に構成されている。すなわち、ユーザは、自己の利き手に合わせて、第1領域171及び第2領域172を設定することができる。本実施形態では、ユーザの利き手を右手に想定しており、ユーザは、図3に示すように、左手でティーチングペンダント4を把持する。この場合、第1領域171は、タッチパネル17上におけるユーザの左手近傍の領域つまりタッチパネル17上の図3の左下角部の円弧で囲った部分に設定される。第1領域171は、ユーザの左手がティーチングペンダント4を把持した状態において、左手の親指の可動範囲よりも若干大きい領域に設定されている。この場合、第2領域172は、第1領域171よりも大きい。なお、表示部12には、第1領域171と第2領域172との境界を示す境界線173を表示させてもよい。
動作指令生成部16は、タッチ操作検出部15で検出されたタッチ操作のうち、第1領域171内におけるドラッグ操作を第1操作として判断する。また、動作指令生成部16は、タッチ操作検出部15で検出されたタッチ操作のうち、第2領域172におけるドラッグ操作を第2操作として判断する。この場合、第1操作は第1領域171に対するドラッグ操作であり、第2操作は第2領域172に対するドラッグ操作である。したがって、第1操作と第2操作とは異なる態様である。
動作指令生成部16は、タッチ操作検出部15により検出されたタッチ操作に基づいて、ロボットを手動動作させるための動作指令を生成する。動作指令生成部16により生成された動作指令は、通信インターフェイス10を通じてコントローラ3に与えられる。このような構成のティーチングペンダント4を用いることにより、ユーザは、ロボット2の手動操作をタッチ操作により行うことができる。
ここで、タッチパネル17に対する縦方向及び横方向を、次のように定義する。タッチパネル17に対する縦方向とは、ユーザがティーチングペンダント4を持って操作する状態における縦方向つまり上下方向、この場合図3の紙面の縦方向をいう。また、タッチパネル17に対する横方向とは、上述の縦方向に直交する方向つまり左右方向、この場合図3の紙面の横方向をいう。換言すれば、タッチパネル17に対する横方向とは、ユーザがティーチングペンダント4を持って操作する状態において、ユーザの体の前面に対して並行する方向をいう。この場合、タッチパネル17の縦方向及び横方向は、ユーザから見たタッチパネル17に対する相対的な方向を意味する。すなわち、ティーチングペンダント4が回転されるなどしてタッチパネル17の姿勢が変化しても、ユーザに対する縦方向及び横方向の相対的な関係は変化しない。
ティーチングペンダント4は、ロボット2の手先系のマニュアル動作において、水平移動動作(X−Y平面方向への動作)と、垂直動作(Z方向への動作)と、回転動作(Rz方向への動作)との動作を、ロボット2に行わせることができる。水平移動動作とは、ロボット2の手先を、設置面Pに対して水平なX−Y平面方向に移動させる動作である。垂直移動動作とは、ロボット2の手先を、動作基準面となる設置面Pと直交するZ軸方向に移動させる動作である。回転動作とは、ロボット2の手先を、Z軸回りに回転させる動作である。また、ティーチングペンダント4は、ロボット2の各軸系のマニュアル動作において、第1軸J11〜第4軸J14の各軸を個別に動作させることができる。
動作指令生成部16は、第1領域171に対するドラッグ操作つまり第1操作を検出すると、その第1操作の操作方向を判断する。動作指令生成部16は、手先系のマニュアル動作において、その第1操作の操作方向に基づいて、ロボット2の複数の動作態様つまり水平移動動作と、垂直動作と、回転動作との中から、操作対象とする動作態様を決定する。また、動作指令生成部16は、各軸系のマニュアル動作において、その第1操作の操作方向に基づいて、各駆動軸J11〜J14の中から、操作対象とする駆動軸を決定する。
動作指令生成部16は、第2領域172に対するドラッグ操作つまり第2操作を検出すると、その第2操作の操作方向及び操作量を判断する。この場合、第2操作の操作量とは、ドラッグ操作に係る指の移動量である。動作指令生成部16は、第2操作の操作方向と操作量とに基づいて、ロボット2の移動方向及び移動量を決定する。
次に、第1操作及び第2操作による動作内容の具体例について、図4及び図5も参照して説明する。なお、図4及び図5中の白抜きの円はタッチ操作の位置すなわちドラッグ操作の開始位置を示し、白抜きの矢印はドラッグ操作の方向を示している。図4及び図5の紙面縦方向(上下方向)及び横方向(左右方向)は、図3のタッチパネル17の縦方向(上下方向)及び横方向(左右方向)に対応している。また、詳細は図示しないが、例えばユーザがキースイッチ13を操作するなど所定の操作を行うことによって、手先系の操作と各軸系の操作とを切り替えることができる。
まず、手先系の動作について図4を参照して説明する。図4(1)に示すように、平面移動動作は、上方向の第1操作に対応している。すなわち、ユーザは、上方向の第1操作つまり第1領域171に対して上方向のドラッグ操作を行うことで、平面移動動作を操作対象に選択することができる。平面移動動作における第2操作は、タッチパネル17に対して平面方向つまり縦方向及び横方向に設定されている。これは、第2操作の操作方向(平面方向)と、平面移動動作によるロボット2の手先の移動方向(平面方向)とが似ているため、ユーザが、平面方向のドラッグ操作からロボット2の平面移動動作を連想し易いからである。
第2操作の操作方向に応じてロボット2の手先の移動方向が決定され、第2操作の操作量に応じて平面移動の移動量(移動距離)が決定される。すなわち、動作指令生成部16は、平面移動動作が選択された後、第2領域172に対する平面方向のドラッグ操作を検出した場合に、ロボット2に平面移動動作を行わせるための動作指令を生成する。
図4(2)に示すように、垂直移動動作は、右方向の第1操作に対応している。すなわち、ユーザは、右方向の第1操作つまり第1領域171に対して右方向のドラッグ操作を行うことで、垂直移動動作を操作対象に選択することができる。垂直移動動作における第2操作は、タッチパネル17に対して縦方向に設定されている。これは、第2操作の操作方向(縦方向)と、垂直移動動作によるロボット2の手先の移動方向(上下方向)とが似ているため、ユーザが、縦方向のドラッグ操作からロボット2の垂直移動動作を連想し易いからである。
第2操作の操作方向に応じてロボット2の手先の移動方向(上方向又は下方向)が決定され、第2操作の操作量に応じて垂直動作の移動量(移動距離)が決定される。すなわち、動作指令生成部16は、垂直移動動作が選択された後、第2領域172に対する縦方向のドラッグ操作を検出した場合に、ロボット2に垂直移動動作を行わせるための動作指令を生成する。
図4(3)に示すように、回転動作は、下方向の第1操作に対応している。すなわち、ユーザは、下方向の第1操作つまり第1領域171に対して下方向のドラッグ操作を行うことで、回転動作を操作対象に選択することができる。回転動作における第2操作は、タッチパネル17に対して横方向に設定されている。これは、次のような理由による。すなわち、ロボット2の手先が回転する場合、ロボット2のフランジ9のある一点を見ると、その一転は水平方向に直線的に移動しているように見える。そのため、第2操作の操作方向(横方向)と、回転動作によるロボット2の移動方向つまり回転とが似ている。したがって、ユーザが、横方向のドラッグ操作からロボット2の手先の回転動作を連想し易いからである。
そして、第2操作の操作方向に応じてロボット2の手先の移動方向つまり回転方向(時計回り方向又は反時計回り方向)が決定され、第2操作の操作量の操作量に応じて回転動作の移動量つまり回転量が決定される。すなわち、動作指令生成部16は、回転動作が選択された後、第2領域172に対する横方向のドラッグ操作を検出した場合に、ロボット2に回転動作を行わせるための動作指令を生成する。
次に、各軸系の動作について図5を参照して説明する。図5(1)に示すように、第1軸J11は、上方向の第1操作に設定されている。すなわち、動作指令生成部16は、第1領域に対する上方向のドラッグ操作を検出した場合に、第1軸J11を操作対象に設定する。これにより、ユーザは、上方向の第1操作を行うことで、第1軸J11を操作対象に選択することができる。そして、動作指令生成部16は、第1軸J11が選択された後、第2領域172に対する横方向のドラッグ操作を検出した場合に、第1軸J11を駆動させるための動作指令を生成する。
すなわち、第1軸J11に対する第2操作は、タッチパネル17に対して横方向に設定されている。これは、次のような理由からである。つまり、第1軸J11が駆動されると、ロボット2の手先は第1軸J11を中心に平面上で円弧を描くように移動する。そのため、第2操作の操作方向(横方向)と、第1軸J11の駆動によるロボット2の手先の移動方向とが似ている。したがって、ユーザが、横方向のドラッグ操作から第1軸J11の駆動によるロボット2の手先の移動を連想し易いからである。
図5(2)に示すように、第2軸J22は、右方向の第1操作に対応している。すなわち、動作指令生成部16は、第1領域に対する右方向のドラッグ操作を検出した場合に、第2軸J12を操作対象に設定する。これにより、ユーザは、右方向の第1操作を行うことで、第2軸J12を操作対象に選択することができる。そして、動作指令生成部16は、第2軸J12が選択された後、第2領域172に対する横方向のドラッグ操作を検出した場合に、第2軸J12を駆動させるための動作指令を生成する。すなわち、第2軸J12に対する第2操作は、タッチパネル17に対して横方向に設定されている。これは、上述した第1軸J11に対する理由と同様の理由からである。
図5(3)に示すように、第3軸J13は、下方向の第1操作に対応している。すなわち、動作指令生成部16は、第1領域に対する下方向のドラッグ操作を検出した場合に、第3軸J13を操作対象に設定する。これにより、ユーザは、下方向の第1操作を行うことで、第3軸J13を操作対象に選択することができる。そして、動作指令生成部16は、第3軸J13が選択された後、第2領域172に対する縦方向のドラッグ操作を検出した場合に、第3軸J13を駆動させるための動作指令を生成する。すなわち、第3軸J13に対する第2操作は、タッチパネル17に対して縦方向に設定されている。これは、上述した垂直動作の場合と同様の理由による。
図5(4)に示すように、第4軸J14は、左方向の第1操作に対応している。すなわち、動作指令生成部16は、第1領域に対する左方向のドラッグ操作を検出した場合に、第4軸J14を操作対象に設定する。これにより、ユーザは、左方向の第1操作を行うことで、第4軸J14を操作対象に設定することができる。そして、動作指令生成部16は、第4軸J14が選択された後、第2領域172に対する横方向のドラッグ操作を検出した場合に、第4軸J14を駆動させるための動作指令を生成する。すなわち、第4軸J14に対する第2操作は、タッチパネル17に対して縦方向に設定されている。これは、上述した回転動作の場合と同様の理由による。
そして、動作指令生成部16は、第2操作の操作方向に基づいて、選択された駆動軸の駆動によるロボット2の手先の移動方向を決定される。また、動作指令生成部16は、第2操作の操作量に応じて、選択された駆動軸の駆動によるロボット2の手先の移動量を決定する。
上述したような各動作を実現するため、動作指令生成部16は、第1操作判断処理と、第2操作判断処理と、操作対象決定処理と、動作指令生成処理と、を実行することができる。第1操作判断処理は、タッチ操作検出部15で検出したタッチ操作が第1領域171内におけるドラッグ操作(第1操作)であるか否か、及びそのタッチ操作が第1操作である場合にその第1操作の操作方向を判断する処理である。第2操作判断処理は、タッチ操作検出部15で検出したタッチ操作が第2領域172内におけるドラッグ操作(第2操作)であるか否か、及びそのタッチ操作が第2操作である場合にその第2操作の操作方向と操作量とを判断する処理である。
操作対象決定処理は、第1操作判断処理で判断した第1操作の操作方向に基づいて、複数の駆動軸J11〜J14又は複数の駆動態様の中から、操作対象にする駆動軸又は駆動態様を決定する処理である。そして、動作指令生成処理は、第2操作判断処理で判断した第2操作の操作方向及び操作量に基づいて、ロボット2の移動方向及び移動量を決定する処理である。
すなわち、動作指令生成部16は、タッチ操作検出部15がドラッグ操作を検出すると、図6に示す処理を実行する。動作指令生成部16は、まず、ステップS11において、タッチ操作検出部15が検出したドラッグ操作が第1領域171に対するものか、第2領域172に対するものかを判断する。タッチ操作検出部15で検出したドラッグ操作が第1領域171に対するものである場合(ステップS11で第1領域)、動作指令生成部16は、第1操作を検出したと判断し、ステップS12へ移行する。
その後、動作指令生成部16は、ステップS12において第1操作の操作方向を判断する。そして、動作指令生成部16は、ステップS13において、図4又は図5で示したように、第1操作の操作方向に基づいて操作対象とする駆動軸又は動作態様を決定する。操作対象となった駆動軸又は動作態様に関する情報は、例えば記憶領域142に記憶される。記憶領域142は、例えばティーチングペンダント4に電源が投入されている間又は新たな情報が上書きされるまでの間、その操作対象となった駆動軸又は動作態様に関する情報を保持する。そして、動作指令生成部16は、処理を終了する。
なお、ティーチングペンダント4は、ステップS13で決定された操作対象となる駆動軸又は動作態様を、ユーザに報知しても良い。この場合、ユーザに対する報知の方法は、例えば表示部12に文字や図形等を表示させる方法や、図示しないブザーから発せられる音声を用いた方法など、種々の方法が考えられる。
ステップS11において、タッチ操作検出部15で検出したドラッグ操作が第2領域172に対するものである場合(ステップS11で第2領域)、動作指令生成部16は、第2操作を検出したと判断し、ステップS14へ移行する。そして、動作指令生成部16は、ステップS14において、第2操作の操作方向及び操作量を判断する。その後、動作指令生成部16は、ステップS15において、図4又は図5で示したように第2操作の操作方向及び操作量に基づいて、操作対象にした駆動軸又は移動態様によるロボット2の移動方向及び移動量を決定する。
操作対象となる駆動軸又は移動態様は、記憶領域142に記憶されている情報が用いられる。その後、動作指令生成部16は、ステップS16において、ステップS15で決定した移動方向及び移動量でロボット2を移動させるための動作指令を生成する。そして、動作指令生成部16は処理を終了する。ステップS16で生成された動作指令は、コントローラ3へ送信される。そして、コントローラ3は、その動作指令に基づいてロボット2の動作を制御する。
本実施形態によれば、ユーザは、ロボット2を手動で操作したい場合、タッチパネル17の第1領域171に対してドラッグ操作をすることで、操作対象となる駆動軸又は動作態様を選択することができる。そして、ユーザは、タッチパネル17の第2領域172に対してドラッグ操作をすることで、その操作対象となる駆動軸又は動作態様によりロボット2を移動させることができる。
これによれば、操作対象となる駆動軸又は動作態様の選択と、その操作対象となる駆動軸又は動作態様によるロボット2の移動方向及び移動量の決定とを、タッチパネル17に対する2次元の操作入力で実現することができる。そして、ユーザは、第1操作の操作方向を調整することで、操作対象となる駆動軸又は動作態様を決定することができ、第2操作の操作量を調整することで、ロボットの移動量を調整することができる。すなわち、ユーザは、いわゆるジェスチャ操作(ドラッグ操作の入力位置と操作方向との組み合わせによる操作)によって、ロボット2の手動操作を容易に行うことができる。したがって、その操作を、ユーザにとって直感的で、かつ極力画面を直視せずに行えるものにすることができる。
また、操作対象を決定するための第1操作と、ロボットの移動量を調整するための第2操作とは、共にタッチパネル17に対するドラッグ操作であることから、これら2つの操作は互いに似ている。そのため、ユーザが第1操作と第2操作とを区別して操作するに際し、改めて入力方法の相違を確認する必要性が低くなる。したがって、その操作を、ユーザにとって直感的で、かつ極力画面を直視せずに行えるものにすることができる。以上より、ティーチングペンダント4は、タッチパネル17を採用しつつ、ユーザが画面を直視しなくても直感的な操作を可能にすることができる。その結果、操作性の向上が図られ、安全性の低下を招くことなく、ロボット2の手動操作をタッチ操作により実現することができる。また、操作性が向上することによって、教示に要する時間の短縮を図ることができる。
通常、ユーザは、利き手と反対側の手でティーチングペンダント4を把持し、利き手で主要な操作を行うことが多い。本実施形態によれば、第1領域171は、利き手と反対側の手の近傍つまりティーチングペンダント4を把持する側の手の近傍に設けられている。したがって、ユーザは、把持した手を離すことなくその手の親指を用いて第1操作を行うことができる。この場合、第1操作は、ドラッグ操作の方向が決まれば、操作量の大小は問題にならないため、比較的簡単な操作である。そのため、ユーザは、利き手でない手の親指でも、容易に第1操作を行うことができ、これにより、容易に操作対象となる駆動軸又は動作態様を決定することができる。
また、これによれば、ティーチングペンダント4を把持していない側の手つまり利き手で、第2操作を行うことができる。第2操作は、ロボット2の移動量を決定するため操作が含まれているため、操作量の大小が問題となる。そのため、第2操作は、単に操作方向を決定すればよい第1操作よりも、より精密な操作が必要になる。本実施形態によれば、ユーザは、例えば利き手で第2操作を行うことができる。したがって、第2操作についてより精密な操作を行うことができる。さらに、第2領域172は、第1領域171よりも大きく設定されている。これによれば、ユーザは、より大きい領域である第2領域172に対して、より精密な操作が必要な第2操作を行うことができる。したがって、第2操作がし易くなる。
また、各軸系の動作の第1操作について見ると、第1軸J11は上方向、第2軸J12は右方向、第3軸J13は下方向、そして第4軸は左方向に設定されている。すなわち、第1操作の操作方向は、各軸の軸番号の増加に伴って時計回り側へ90°刻みで回転する。そのため、ユーザは、各第1操作と、その第1操作によって選択される駆動軸とを関連して覚えやすい。
以上より、ロボット操作装置は、タッチパネルを採用しつつ、ユーザが画面を直視しなくても直感的な操作を可能にすることができる。その結果、操作性の向上が図られ、安全性の低下を招くことなく、ロボットの手動操作をタッチ操作により実現することができる。また、操作性が向上することによって、教示に要する時間の短縮を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図7〜図9を参照して説明する。第2実施形態では、第1実施形態に対して対象とするロボットの種類を変更している。なお、図8及び図9中の白抜きの円及び白抜きの矢印の意味は、図4及び図5と同様である。また、図8及び図9における方向の定義も、図4及び図5と同様である。
図7に示す本実施形態のロボットシステム21は、図1に示した第1実施形態のロボットシステム1に対し、ロボット2に代えてロボット22を備えている点が異なる。ロボット22は、例えば6軸の垂直多関節型ロボットとして構成されている。すなわち、ベース25上には、Z軸方向の軸心を持つ第1軸J21を介してショルダ部26が水平方向に回転可能に連結されている。ショルダ部26には、Y軸方向の軸心を持つ第2軸J22を介して上方に延びる下アーム27の下端部が垂直方向に回転可能に連結されている。下アーム27の先端部には、Y軸方向の軸心を持つ第3軸J23を介して第1上アーム28が垂直方向に回転可能に連結されている。第1上アーム28の先端部には、X軸方向の軸心を持つ第4軸J24を介して第2上アーム29が捻り回転可能に連結されている。第2上アーム29の先端部には、Y軸方向の軸心を持つ第5軸J25を介して手首30が垂直方向に回転可能に連結されている。手首30には、X軸方向の軸心を持つ第6軸J26を介してフランジ31が捻り回転可能に連結されている。
ベース25、ショルダ部26、下アーム27、第1上アーム28、第2上アーム29、手首30およびフランジ31は、ロボット22のアームとして機能する。アーム先端であるフランジ31(手先に相当)には、図示はしないが、例えばエアチャックなどのツールが取り付けられる。ロボット22に設けられる複数の軸(J21〜J26)は、第1実施形態のロボット2と同様、それぞれに対応して設けられるモータ(図示せず)により駆動される。また、各モータの近傍には、それぞれの回転軸の回転位置を検出するための位置検出器(図示せず)が設けられている。
6軸垂直多関節型のロボット22は、手先系の動作として、5種類の動作態様を備えている。すなわち、6軸垂直多関節型のロボット22は、手先系の動作として、第1実施形態における4軸水平多関節型のロボット2が行う得る3種類の動作(平面移動動作、垂直移動動作、及びRz方向の回転動作)に加え、さらにRx方向の回転動作及びRy方向の回転動作の2種類の動作を実行可能である。この場合、X軸及びY軸は、図7に示すように、設置面Pに対して水平な互いに直交する2つの軸である。そして、X軸回りの回転方向をRx方向とし、Y軸回りの回転方向をRy方向としている。また、6軸垂直多関節型のロボット22は、6つの駆動軸を備えている。
この場合、第1実施形態のような4種類の第1操作、つまり縦方向(上下方向)及び横方向(左右方向)のドラッグ操作では、全ての駆動軸又は動作態様について第1操作を割り当てることができない。そこで、第2実施形態では、第1操作として、複数の異なる方向へのドラッグ操作を組み合わせたものを採用している。この場合、第1操作として、縦方向と横方向とを組み合わせたドラッグ操作を採用している。
まず、手先系の動作について図8を参照して説明する。図8(1)に示す平面移動動作、図8(2)に示す垂直移動動作、及び図8(3)に示すRz方向への回転動作は、それぞれ上記第1実施形態の図4(1)〜(3)と同様である。本実施形態において、Rx方向への回転動作は、図8(4)に示すように、上方向と右方向とのドラッグ操作を組み合わせた第1操作に対応している。ユーザは、第1領域171に対して、上方向へのドラッグ操作を行った後、タッチパネル17から指を離さずに続けて右方向へのドラッグ操作を行うことで、Rx方向への回転動作を操作対象に選択することができる。
この場合、第2操作は、タッチパネル17に対して横方向へのドラッグ操作に設定されている。これは、次のような理由による。すなわち、Rx方向への回転動作は、ロボット22の手先が図7に示すX軸を中心に回転する動作である。この場合、ユーザは、ロボット22をX軸に沿って正面から見た場合のロボット22の移動方向と、第2操作の操作方向とが似ているとの印象を受けやすい。したがって、ユーザは、横方向へのドラッグ操作からロボット22のRx方向への回転動作が連想し易いからである。
Ry方向への回転動作は、図8(5)に示すように、下方向と右方向とのドラッグ操作を組み合わせた第1操作に対応している。ユーザは、第1領域171に対して、下方向へのドラッグ操作を行った後、タッチパネル17から指を離さずに続けて右方向へのドラッグ操作を行うことで、Ry方向への回転動作を操作対象に選択することができる。
この場合、第2操作は、タッチパネル17に対して縦方向へのドラッグ操作に設定されている。これは、次のような理由による。すなわち、Ry方向への回転動作は、ロボット22の手先が図7に示すY軸を中心に回転する動作である。この場合、ユーザは、ロボット22をX軸に沿って正面から見た場合のロボット22の移動方向と、第2操作の操作方向とが似ているとの印象を受けやすい。したがって、ユーザは、縦方向へのドラッグ操作からロボット22のRy方向への回転動作が連想し易いからである。
次に、各軸系の動作について図9を参照して説明する。図9(1)〜(4)に示す第1軸J21〜第4軸J24についての第1操作は、上記第1実施形態の図5(1)〜(4)と同様である。本実施形態において、第5軸J25に対する第1操作は、図9(5)に示すように、上方向と右方向とのドラッグ操作を組み合わせた第1操作に対応している。ユーザは、第1領域171に対して、上方向へのドラッグ操作を行った後、タッチパネル17から指を離さずに続けて右方向へのドラッグ操作を行うことで、第5軸J25を操作対象に選択することができる。
この場合、第2操作は、タッチパネル17に対して縦方向へのドラッグ操作に設定されている。これは、次のような理由による。すなわち、第5軸J25が駆動されると、ロボット22の手先は、第5軸J25を中心に上下方向へ円弧を描くように移動する。この場合、ユーザは、ロボット22の移動方向と第2操作の操作方向とが似ているとの印象を受けやすい。したがって、ユーザは、縦方向へのドラッグ操作から第5軸J25の駆動による上下方向への移動が連想し易いからである。
これによれば、6軸垂直多関節型のロボット22が行い得る全ての動作態様又は駆動軸について、手動による操作で実現することができる。これにより、6軸垂直多関節型のロボット22についても、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図10〜図12を参照して説明する。
本実施形態では、上記各実施形態に対して、第1操作の具体的態様が異なる。本実施形態のタッチパネル17の領域は、第1領域171と第2領域とに分かれていない。本実施形態において、動作指令生成部16は、長押し操作を検出しその後当該長押し操作に続いてドラッグ操作が検出された場合に、そのドラッグ操作が第1操作であると判断する。また、動作指令生成部16は、長押し操作の検出をすることなくドラッグ操作を検出した場合に、そのドラッグ操作が第2操作であると判断する。長押し操作とは、タッチパネル17上の1点を所定時間、例えば1秒以上、タッチパネル17から指を離すことなくタッチ操作し続ける操作をいう。
すなわち、動作指令生成部16は、図10(1)に示すように、タッチパネル17上の1点に所定期間長押し操作がされ、その後、タッチパネル17から指が離間することなく、図10(2)に示すようにドラッグ操作がされた場合に、そのドラッグ操作が第1操作であると判断する。つまり、ユーザは、長押し操作を行った後、タッチパネル17から指を離すまでの期間に限り、第1操作に係るドラッグ操作を入力することができる。
一方、動作指令生成部16は、長押し操作の検出をすることなくドラッグ操作を検出した場合に、そのドラッグ操作が第2操作であると判断する。つまり、ユーザは、長押し操作を行うことなく、ドラッグ操作を行うことで、第2操作を入力することができる。なお、第1操作に対応する駆動軸又は動作態様は、上記各実施形態と同様である。また、第2操作とロボット2、22の移動方向との関係は、上記各実施形態と同様である。
上述したような動作を実現するため、動作指令生成部16は、図11に示すように、図6のステップS11に換えて、ステップS21、S22を実行する。すなわち、動作指令生成部16は、タッチ操作検出部15がタッチ操作を検出すると、ステップS21において、そのタッチ操作の種類を判断する。そのタッチ操作が長押し操作である場合(ステップS21で長押し操作)、動作指令生成部16は、ステップS22へ移行する。
例えばユーザの指がタッチパネル17に誤って触れてしまい、長押し操作が誤って入力される可能性もある。そのため、動作指令生成部16は、ステップS22において、長押し操作に続けてドラッグ操作が行われたか否かを判断する。長押し操作の後にドラッグ操作がされることなく指がタッチパネル17から離間された場合、動作指令生成部16は、長押し操作に続けてドラッグ操作の検出がされなかったと判断する(ステップS22でNO)。この場合、動作指令生成部16は、処理を終了する。
一方、長押し操作の後に指がタッチパネル17から離間されることなく続けてドラッグ操作がされた場合、動作指令生成部16は、長押し操作に続けてドラッグ操作の検出がされたと判断する(ステップS22でYES)。この場合、動作指令生成部16は、ステップS11、S12を実行して操作対象となる駆動軸又は駆動態様を決定し、その後、処理を終了する。
タッチ操作検出部15が検出したタッチ操作が長押し操作を伴わないドラッグ操作である場合(ステップS21でドラッグ操作)、動作指令生成部16は、ステップS14〜S16を実行する。その後、上記各実施形態と同様に、第2操作の操作方向及び操作量に基づいて、操作対象にした駆動軸又は移動態様によるロボット2、22の移動方向及び移動量を決定する。そして、動作指令生成部16は処理を終了する。ステップS16で生成された動作指令は、コントローラ3へ送信される。そして、コントローラ3は、その動作指令に基づいてロボット2、22の動作を制御する。
これによれば、ユーザは、長押し操作を行うことで、駆動軸又は動作態様を選択する操作である第1操作と、ロボット2、22の移動に関する操作である第2操作とを、切り替えることができる。すなわち、ティーチングペンダント4は、長押し操作がされた後その長押し操作に係る指がタッチパネル17から離されるまでの間、第1操作に係るドラッグ操作を受け付ける構成になっている。この場合、ティーチングペンダント4は、第1操作に係るドラッグ操作の入力を受け付けている間、第1操作に係るドラッグ操作を受け付けていることをユーザに報知すると良い。その報知の方法としては、例えば表示部12に第1操作を受け付けている旨を表示する方法や、音や振動等でユーザに報知する方法等が考えられる。
この長押し操作は、ユーザがタッチパネル17を直視することなく容易に行える操作である。したがって、ユーザは、タッチパネル17に対して長押し操作を行い、その後続けてドラッグ操作を行うことで、容易に第2操作を行うことができる。したがって、ユーザに画面を直視させることなく更に直感的な操作を可能にすることができる。その結果、操作性の更なる向上が図られ、安全性の低下を招くことなく、ロボット2、22の手動操作をタッチ操作により実現することができる。また、操作性が更に向上することによって、教示に要する時間の短縮を更に図ることができる。
また、このティーチングペンダント4によれば、長押し操作が、第1操作と第2操作との切り替えの契機になる。この場合、ユーザは、第1操作と第2操作とを切り替える際に、長押し操作を行うことで一息おくことになる。長押し操作で一息おくことで、ユーザは、対象とする駆動軸又は動作態様を切り替えるということを意識することができる。このため、ユーザが、誤って意図しない駆動軸又は動作態様に切り替えることが抑制され、安全性の面から利点がある。
また、このティーチングペンダント4は、指1本で入力操作を容易に行えることができる点でも利点である。そして、この利点は、いわゆるタッチペンやスタイラスペンといったポインティングデバイスを利用する際にも有効である。すなわち、産業用ロボットの動作環境を考慮すると、ユーザの安全を確保するためにユーザが手袋を装着していたり、ユーザの手指に潤滑油等のタッチ操作を阻害する物質が付着していたりする可能性がある。この場合、ユーザが手指でタッチ操作を行っても、タッチ操作検出部15がそのタッチ操作を正確に認識しない可能性がある。一方、ユーザが手袋を装着していたり、ユーザの手指に潤滑油等が付着していたりする場合であっても、ユーザは、上述したポインティングデバイスを利用することで、正確なタッチ操作を行うことができる。このような理由から、ロボット操作装置が産業用ロボットを操作対象とする場合、上述のポインティングデバイスを容易に利用できることは、利点である。
ここで、タッチ操作検出部15は、ユーザによる手持ちが可能なケース11に設けられたタッチパネル17に対するタッチ操作を検出するものである。このような構成の場合、ユーザは、一方の手でケース11を把持した上で、他方の手の指により各操作を行うことになる。このとき、ケース11を把持する一方の手の指が誤ってタッチパネル17に触れてしまう可能性がある。その結果、ユーザの意図しない動作が実行される可能性がある。
そこで、タッチ操作検出部15は、タッチパネル17のうち、ユーザがケース11を手持ちする際に把持することが想定される把持部(図12(a)に符号11aを付して示す)に隣接する所定範囲の領域(以下、検出除外領域と称す)に対するタッチ操作については検出対象から除外する。このようにすれば、把持する側の手(例えば左手)による誤タッチが行われたとしても、その誤タッチが検出されることはないため、ユーザの意図しない動作が行われるといった誤動作の発生を確実に防止することができる。
本発明者は、複数の評価者を対象とし、一方の手でケース11を把持した状態で、他方の手を用いて1本の指によるドラッグ操作を行うという操作テストを実施した。なお、この操作テストでは、ティーチングペンダント4として、7インチ程度の表示部12を持つ装置および4インチ程度の表示部12を持つ装置の2種類を用いた。その結果を分析すると、7インチ程度の表示部12を持つ装置を用いた場合、評価者は、ケース11を図12(a)に示すように把持することが多かった。すなわち、右利きの評価者の場合、左手でケース11の左下部分(把持部11a)を把持する。このとき、左手の指のうち、親指がケース11の表面(タッチパネル17が設けられた面)に触れる。その際、親指が、タッチパネル17のうち把持部11aに隣接する領域に誤って触れることがあった。
そこで、表示部12のサイズが7インチ程度である場合、図12(b)に示すように、ユーザがケース11を把持する際に親指の付け根が位置する可能性が高い位置を中心とした半径50mm以内の領域を検出除外領域として設定する。なお、半径50mm以内とした理由は、日本人の親指の平均的な長さが約60mmであり、誤タッチする際には親指の腹(指腹)が接触すると考えられるからである。また、この場合も、ユーザが左利きである場合、右利きとは左右を反転した箇所への誤タッチが生じる可能性が高いため、検出除外領域についても左右反転させる。さらに、上記操作テストの結果を分析すると、評価者がケース11を把持する際における親指の角度(ケース11の側面を基準とした角度)が、65度程度であることが多いということも判明した。そこで、上記検出除外領域については、半径50mmの半円ではなく、65度の扇形状(図12(b)においてハッチングで示す領域)に変更してもよい。
また、上記操作テストの結果、4インチ程度の表示部12を持つ装置を用いた場合には、ケース11を把持する手の指がタッチパネル17に触れることがなかった。これは、ケース11全体が片手に収まる程度の大きさであることに起因すると考えられる。従って、表示部12のサイズが4インチ程度である場合、つまりケース11が片手に収まる程度の大きさである場合、検出除外領域を設定する必要がないと考えられる。これに対し、表示部12のサイズが7インチ程度である場合、つまりケース11が片手に収まらない程度の大きさである場合、検出除外領域を設定する必要がある。従って、上記した検出除外領域の設定については、ケース11の大きさに応じて有効化または無効化すればよい。
ロボットシステム1において、ロボット2による誤動作は特に問題となるため、その発生を確実に防止する必要がある。一方、タッチ操作は、その性質上、タッチに対する誤判定などが生じる可能性が比較的高い。しかし、本実施形態によれば、前述したような工夫が施されているため、ロボット2の手動操作をタッチ操作により実現しつつ、ロボット2の誤動作の発生を確実に防止することが可能となる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、図13及び図14を参照して説明する。
本実施形態では、上記各実施形態に対して、第1操作の具体的態様が異なる。本実施形態のタッチパネル17の領域は、第1領域171と第2領域とに分かれていない。動作指令生成部16は、第1操作判断処理において、図13の破線矢印Aで示すように、タッチパネル17に対するタッチ操作がタッチパネル17上の縦方向及び横方向に対して傾斜する方向へのドラッグ操作(以下、斜め方向へのドラッグ操作と称する)である場合に、第1操作であると判断する。また、動作指令生成部16は、第2操作判断処理において、図13の実線矢印Bで示すように、タッチパネル17に対するタッチ操作がタッチパネル17上の縦方向又は横方向へのドラッグ操作である場合に、第2操作であると判断する。
上述したような動作を実現するため、動作指令生成部16は、図14に示すように、図6のステップS11に換えて、ステップS31を実行する。動作指令生成部16は、タッチ操作検出部15がドラッグ操作を検出すると、ステップS31において、そのドラッグ操作の操作方向を判断する。そのドラッグ操作の操作方向が斜め方向である場合(ステップS31で斜め方向)、動作指令生成部16は、第1操作を検出したと判断し、ステップS12、S13を実行する。一方、そのドラッグ操作の操作方向が縦方向又は横方向である場合(ステップS31で縦又は横方向)、動作指令生成部16は、第2操作を検出したと判断し、ステップS14〜S16を実行する。
これによれば、ユーザは、ドラッグ操作の方向を変えることで、第1操作と第2操作との切り替えを行うことができる。すなわち、ユーザは、第1操作と第2操作とを切り替えるために、ドラッグ操作の操作方向を変えること以外に特別な操作を行う必要がない。そのため、第1操作と第2操作との切り替えが容易になる。これにより、操作時間の短縮が図られ、その結果、ロボット2、22の教示に要する時間の短縮を図ることができる。また、このティーチングペンダント4は、指1本で入力操作を容易に行えることができる。したがって、このティーチングペンダント4は、上述したポインティングデバイスを利用できることによる利点も得られる。
なお、第1操作(斜め方向へのドラッグ操作)に対応する駆動軸又は動作態様は、ユーザの任意で適宜設定すればよい。また、図13では、斜め方向へのドラッグ操作は、縦方向及び横方向に対して45°の角度傾斜を有しているが、これに限られない。例えば、斜め方向へのドラッグ操作は、縦方向又は横方向に対して30°又は60°の傾斜角度を有してもよい。この場合、斜め方向へのドラッグ操作は、最大8種類となる。したがって、4軸及び6軸のロボットが行い得る全ての動作について、第1操作を割り当てることができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について、図15及び図16を参照して説明する。本実施形態は、第2操作によるロボット2、22の移動速度及び移動量の決定に関するものである。本実施形態において、動作指令生成部16は、操作判断処理と、速度算出処理と、動作指令生成処理と、を行うことができる。操作判断処理は、タッチ操作検出部15で検出したタッチ操作が第2操作(いわゆるジェスチャ操作)である場合に、その第2操作による指の移動量を判断する処理である。速度算出処理は、操作判断処理で判断した指の移動量に基づいてロボット2、22の移動速度を算出する処理である。動作指令生成処理は、速度算出処理で算出した移動速度でロボット2、22を移動させるための動作指令を生成する処理である。
動作指令生成部16は、第2操作に係るドラッグ操作(以下、単にドラッグ操作と称する)の指の移動量に基づいてロボット2、22の移動距離を算出する移動量算出処理を行うことができる。例えば、図15では、ドラッグ操作の開始地点を地点Sp、ドラッグ操作の終了地点を地点Epで示している。ドラッグ操作の終了は、ユーザの指がタッチパネル17から離れたときである。この場合、ドラッグ操作の指の移動量は、開始地点Spから終了地点Seまでの距離Lである。制御部14は、ドラッグ操作の移動距離Lに基づいて、ロボット2、22の移動距離Lrを算出する。また、制御部14は、移動距離Lをドラッグ操作の入力時間で割った値、つまり、ドラッグ操作における指の移動に係る平均速度Vに基づいて、ロボット2、22の平均速度Vrを算出する。
制御部14は、上述の構成を実現するために、図16の内容の制御を実行する。なお、以下の説明において、制御部14による処理は、タッチ操作検出部15及び動作指令生成部16による処理を含むものとする。また、図15で示すタッチパネル17上のX−Y座標系と、ロボット2、22の座標系とは、必ずしも一致しなくてもよい。
制御部14は、ドラッグ操作を検出して、図16に示す制御を開始すると、ステップS41、S42において、ドラッグ操作の開始地点Sp(Xs、Ys)、及び終了地点Ep(Xe、Ye)を検出する。次に、制御部14は、ステップS43において、ドラッグ操作に要した時間つまりドラッグ操作の入力時間Tiを検出する。次に、制御部14は、ステップS44において、開始地点Sp(Xs、Ys)及び終了地点Ep(Xe、Ye)から、ドラッグ操作による指の移動量L、ドラッグ操作による指の平均速度V、及びドラッグ操作の操作方向を算出する。このステップS44には、操作判断処理が含まれている。
その後、制御部14は、ステップS45において、ステップS44で算出したドラッグ操作の移動量Lと平均速度Vと操作方向とから、ロボット2、22の移動量Lr、平均速度Vr、及び移動方向を算出する。このステップS45には、速度算出処理が含まれている。そして、制御部14は、ステップS46において、移動量Lr、平均速度Vr、及び移動方向に基づいて、動作指令を生成する(動作指令生成処理)。そして、その動作指令がコントローラ3へ送信され、コントローラ3は、その動作指令に基づいてロボット2、22の動作を制御する。これにより、制御部14は、一連の処理を終了する。
本実施形態において、制御部14は、ドラッグ操作による指の移動量Lに基づいてロボット2、22の移動速度Vrを算出する速度算出処理を行うことができる。これによれば、ユーザのドラッグ操作による指の移動量Lと、ロボット2、22の移動速度Vrとは相関を有することになる。したがって、ユーザは、ドラッグ操作による指の移動量Lを調整することにより、ロボットの移動速度Vrを調整することができる。そのため、ユーザは、直観的な操作が可能になり、操作性の向上が図られる。その結果、安全性の向上が図られるとともに、教示に要する時間を低減することができる。
また、制御部14は、ドラッグ操作による指の移動量Lに基づいてロボット2、22の移動距離Lrを算出する移動量算出処理を行うことができる。これによれば、ユーザは、ドラッグ操作による指の移動量Lを調整することにより、ロボット2、22の移動量Lrつまり移動距離Lrを調整することができる。さらに、速度算出処理は、ドラッグ操作による指の移動量Lをドラッグ操作の入力に要した時間で除した値に基づいて、ロボット2、22の移動速度Vrを決定する処理である。これによれば、ユーザは、ドラッグ操作の入力に要する時間を調整することで、ロボット2、22の移動速度Vrを調整することができる。
したがって、ユーザは、ドラッグ操作の入力に際し、そのドラッグ操作の移動量Lと入力時間Tiを調整することにより、ロボット2、22の移動速度Vrと移動量Lrの両方を調整することができる。すなわち、ユーザは、1度のドラッグ操作によって、ロボット2、22の移動速度Vrと移動量Lrの両方を調整することができる。これにより、ユーザは、直観的な操作が可能になる。また、これによれば、ユーザは、ロボット2、22の移動速度Vrと移動量Lrを決定するために、複数の操作、例えばロボット2、22の移動速度Vrを決定するための操作とロボット2、22の移動量Lrを決定するための操作とを行う必要がない。したがって、操作が簡単になり、操作性の向上が図られる。これらの結果、安全性の向上が図られるとともに、教示に要する時間を低減することができる。
なお、図15の表示部12にある円で示された開始地点Sp、終了地点Ep、及び白抜き矢印は、ドラッグ操作の動作を説明するために便宜的に記載したものであり、操作の際に実際に表示部12に表示されるものではない。しかしながら、ティーチングペンダント4は、ドラッグ操作に伴って、開始地点Sp、終了地点Ep、及び白抜き矢印を表示部12に表示させてもよい。これによれば、ユーザが、自己の操作内容を確認する際に役立つ。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について、図17及び図18も参照して説明する。本実施形態は、ロボット2、22の動作を、操作入力に対してほぼリアルタイムで実行するための構成である。すなわち、上記第5実施形態では、ドラッグ操作の入力が終了した後に、ロボット2、22の動作が行われる。そのため、ロボット2、22の動作は、ドラッグ操作の終了後になる。したがって、ユーザによるドラッグ操作の入力と、ロボット2、22の実際の動作とに、時間差が生じる。一方、本実施形態において、制御部14は、ドラッグ操作が終了する前であっても、ロボット2、22の動作指令を適宜生成する。したがって、ロボット2、22の実際の動作は、ユーザによるドラッグ操作の入力に対して、ほぼリアルタイムで行われる。
具体的には、制御部14は、ドラッグ操作が行われている間は一定の周期Sで操作判断処理と速度算出処理と動作指令生成処理とを行うことができる。ドラッグ操作が行われている間とは、ユーザの指がタッチパネル17に触れてドラッグ操作が開始されてから、ユーザの指がタッチパネル17から離れるまでの期間を意味する。この場合、図17にも示すように、ドラッグ操作の開始地点Spと終了地点Epとの間の距離Lのドラッグ操作を入力している期間が、ドラッグ操作が行われている期間となる。
制御部14は、上述の構成を実現するために、図17の内容の制御を実行する。なお、以下の説明において、制御部14による処理は、タッチ操作検出部15及び動作指令生成部16による処理を含むものとする。制御部14は、ドラッグ操作の入力を検出している間、図18に示す処理内容を実行する。制御部14は、図18に示す制御を開始すると、ステップS51において、ドラッグ操作による現在の指の地点P1(X1、Y1)を検出する。次に、制御部14は、ステップS52において、一定の時間Sが経過するまで待機する(ステップS52でNO)。制御部14は、時間Sが経過すると(ステップS52でYES)、ステップS53において、ドラッグ操作による現在の指の地点P2(X2、Y2)を検出する。
次に、制御部14は、ステップS54において、地点P1、P2、及び時間Sから、ドラッグ操作の操作方向と、一定時間S当たりにおけるドラッグ操作の移動量dL及び移動速度dVを算出する。このステップS54には、操作判断処理が含まれている。次に、制御部14は、ステップS55において、ステップS54で算出しらドラッグ操作の移動量dL、移動速度dV、及び操作方向から、ロボット2、22の移動方向と、一定時間S当たりの移動量dLr及び移動速度dVrを算出する。このステップS54には、速度算出処理が含まれている。
次に、制御部14は、ステップS56において、一定時間S当たりの移動量dLr、平均速度dVr、及び移動方向に基づいて、動作指令を生成する(動作指令処理)。そして、その動作指令がコントローラ3へ送信され、コントローラ3は、その動作指令に基づいてロボット2、22の動作を制御する。その後、制御部14は、ステップS57において、ドラッグ操作の入力が終了したか否かを判断する。制御部14は、ドラッグ操作の入力が終了していないと判断した場合(ステップS51でNO)、ステップS51へ移行し、ステップS51からステップS57を繰り返す。一方、制御部14は、ドラッグ操作の入力が終了したと判断した場合(ステップS51でYES)、一連の処理を終了する。このようにして、制御部14は、ドラッグ操作が行われている間、一定時間Sつまり一定周期Sで、操作判断処理と速度算出処理と動作指令生成処理とを繰り返す。
本実施形態によれば、制御部14は、ユーザによるドラッグ操作の終了を待つことなく、動作指令を生成することができる。したがって、動作指令生成部16は、ユーザからのドラッグ操作に対してほぼリアルタイムで、ロボット2、22を動作させるための動作指令を生成することができる。そのため、ユーザによるドラッグ操作の入力と、ロボット2、22の実際の動作と時間差を、極力低減することができる。よって、ユーザは、より直感的な操作が可能になり、その結果、安全性の向上、ひいては教示時間の短縮を図ることができる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について、図19から図21を参照して説明する。本実施形態は、第2操作に係るドラッグ操作の操作量とロボット2、22の移動量との間の倍率に関するものである。なお、図19では、ドラッグ操作の開始地点Spから終了地点Epまでのドラッグ操作の操作量をLとしている。
ティーチングペンダント4は、入力されるドラッグ操作の操作量以上の精密な動作をロボット2、22に行わせるため、ドラッグ操作の操作量とロボット2、22の移動量との間に倍率を設定することが考えられる。例えば、倍率を0.1倍に設定した場合、ユーザは、1mmのドラッグ操作を行うことで、ロボット2、22を0.1mm移動させることができる。しかし、単純に一定の倍率を設定しただけでは、次のような問題が生じる。すなわち、例えば0.1mm単位の微細な動作(微動)を行いつつ、数〜数十mm単位の大きな動作(粗動)を行いたい場合もある。しかし、例えば倍率を0.1倍に設定した場合、200mm(10インチ画面の長辺の長さに相当)のドラッグ操作でも、僅かに20mmしかロボットを移動させることができない。そのため、ユーザは、例えばロボットに1000mmの移動をさせようとすると、200mmのドラッグ操作を50回も繰り返すことになり、煩雑で操作性が良くない。
そこで、本実施形態において、動作指令生成部16は、操作判断処理と、移動量決定処理と、を行うことができる。操作判断処理は、タッチ操作検出部15で検出したドラッグ操作の指の移動量を判断する。移動量決定処理は、図19に示すように、ドラッグ操作が、操作開始地点Spから第1区間L1を通過するまでは倍率を第1倍率に設定し、第1区間L1を通過した後は倍率を第1倍率より大きい値に設定して、ロボット2、22の移動量を決定する。倍率とは、操作判断処理で判断したドラッグ操作の指の移動量を拡大又は縮小してロボット2、22の移動量を決定するためのものである。また、第1倍率は、1より小さい一定の値である。
また、本実施形態において、移動量決定処理は、ドラッグ操作の指の移動が第1区間L1を通過してから第2区間L2を通過するまでは倍率を第2倍率に設定し、ドラッグ操作の指の移動が第2区間L2を通過した後は倍率を一定値である第3倍率に設定して、ロボットの移動量を決定する。第2倍率は、第1倍率から第3倍率までの範囲で、ドラッグ操作の指の移動量に応じて連続的に増加する値である。
具体的には、図19に示すように、第1区間L1は、ドラッグ操作の開始地点Spから所定の長さ(例えば、50mm)の区間である。つまり、この場合、第1区間L1は、図20に示すように、操作量0mm(開始地点Sp)から操作量50mm(第1区間L1の終点L1p)の区間である。第1区間L1の長さ、ドラッグ操作の操作量Lに関わらず一定である。第1区間L1内におけるドラッグ操作には、第1倍率f1が設定されている。第1倍率f1は、1より小さい一定値であり、例えば図20(1)に示すように0.1倍(f1=0.1)である。
第2区間L2は、第1区間L1の終点L1pから所定の長さ(例えば、100mm)の区間である。つまり、この場合、第2区間L2は、図20に示すように、操作量50mm(第1区間L1の終点L1p)から操作量150mm(第2区間L2の終点L2p)の区間である。第2区間L2の長さは、ドラッグ操作の操作量Lに関わらず一定である。第2区間L2内におけるドラッグ操作には、第2倍率f2が設定されている。第2倍率f2は、第1倍率f1よりも大きく、かつ、第3倍率f3よりも小さい値である。すなわち、第2倍率f2は、第1倍率f1から第3倍率f3までの範囲で、ドラッグ操作の指の移動量つまり開始地点Spからの距離Lに応じて連続的に増加する変動値である。
第2倍率f2は、次の(式1)で表すことができる。なお、本実施形態において、第2倍率f2は、第1倍率f1から第3倍率f3の範囲内において比例的に増加するが、これに限られない。第2倍率f2は、例えば第1倍率f1から第3倍率f3の範囲内において、2次関数的に増加するものでもよいし、指数関数的に増加するものでもよい。
f2=0.099×(L−50)+0.1・・・(式1)
第3区間は、第2区間L2の終点L2p以降の区間である。つまり、この場合、第3区間L3は、操作量150mm(第2区間の終点L2p)以降の区間である。第3区間L3の長さは、ドラッグ操作の操作量Lによって変化する。すなわち、第3区間L3の長さは、ドラッグ操作の操作量Lから、第1区間L1及び第2区間L2の長さを減じた値である。第3区間L3におけるドラッグ操作には、第3倍率f3が設定されている。第3倍率f3は、第1倍率及び第2倍率よりも大きい一定値である。この場合、第3倍率f3は、例えば図20(1)に示すように、1よりも大きい10倍(f3=10)に設定されている。
動作指令生成部16は、第1区間L1内におけるドラッグ操作について、その操作量Lに第1倍率f1を乗じた値を、ロボット2、22の移動量に設定する。また、動作指令生成部16は、第2区間L2内におけるドラッグ操作について、その操作量Lに第2倍率f2を乗じた値を、ロボット2、22の移動量に設定する。また、動作指令生成部16は、第3区間L3内におけるドラッグ操作について、その操作量Lに第3倍率f3を乗じた値を、ロボット2、22の移動量に設定する。ユーザは、例えば0.1mm単位の微細な動作(微動)をロボット2、22に行わせたい場合は、第1区間L1の範囲内で、ドラッグ操作を繰り返す。一方、ユーザは、例えば大きな動作(粗動)をロボット2、22に行わせたい場合は、第1区間L1及び第2区間L2を超えて、第3区間L3までドラッグ操作を行う。
ドラッグ操作の操作量Lに対するロボット2、22の移動量の変化は、図20(2)に示すようになる。例えば、ドラッグ操作の操作量Lを200mmとすると、第1区間L1での操作に対して、ロボット2、22の移動量は、0.1×50=5mmとなる。また、第2区間L2での操作に対して、ロボット2、22の移動量は、((10−0.1)×100/2)+(0.1×100)=505mmとなる。また、第3区間L3での操作に対して、ロボット2、22の移動量は、10×50=500mmとなる。つまり、第1区間L1、第2区間L2、及び第3区間L3の全区間でのロボット2、22の移動量は、1010mmとなる。したがって、ユーザは、200mmのドラッグ操作で、ロボット2、22に対して1010mm移動させることができる。
この場合、ロボット2、22の移動量は、各区間において次のように変化する。すなわち、ロボット2、22の移動量は、第1区間L1(操作量0mmから50mmの区間)における操作に対して、1次関数的に増加する。また、ロボット2、22の移動量は、第2区間L2(操作量50mmから150mmの区間)における操作に対して、2次関数的に増加する。また、ロボット2、22の移動量は、第3区間L3(操作量150mm以上の区間)における操作に対しては、1次関数的に増加する。
これによれば、ユーザは、第1区間L1内でドラッグ操作することで、ロボット2、22を、1より小さい一定の倍率である第1倍率f1で移動させることができる。つまり、ユーザは、第1区間L1内でドラッグ操作を繰り返すことで、ロボット2、22に微動をさせることができる。また、ユーザは、第1区間L1を超えてドラッグ操作することで、第1区間L1を超えた部分について、ロボット2、22を、第1倍率よりも大きい倍率で移動させることができる。つまり、ユーザは、第1区間L1を超えて操作することで、ロボット2、22に粗動をさせることができる。
このように、ユーザは、1度のドラッグ操作で、異なる倍率でロボット2、22を移動させることができる。これによれば、例えばロボット2、22の微動と粗動との両方の動作を、1回のドラッグ操作で実現することができる。したがって、ユーザは、ロボット2、22の微動と粗動とを切り替えるための特別な操作をすることなく、微動と粗動との両方を実現することができる。これにより、操作が簡単になり、操作性の向上が図られ、その結果、安全性の向上が図られるとともに、教示に要する時間を低減することができる。
また、本実施形態によれば、移動量決定処理は、ドラッグ操作の指の移動が第1区間L1を通過してから第2区間L2を通過するまでは倍率を第2倍率f2に設定し、ドラッグ操作の指の移動が第2区間を通過した後は倍率を一定値である第3倍率f3に設定して、ロボット2、22の移動量を決定する。これによれば、ユーザは、第1区間L1内でドラッグ操作を繰り返すことにより、1より小さい第1倍率f1でロボットを微動させることができる。また、ユーザは、第1区間L1を超えてドラッグ操作を行うことにより、第1倍率f1よりも大きい第2倍率f2又は第3倍率f3でロボット2、22を粗動させることができる。
さらに、第2倍率f2は、第1倍率f1から第3倍率f3までの範囲で、ドラッグ操作の指の移動量Lに応じて連続的に増加する値である。これによれば、第1倍率f1による微動と第3倍率f3による粗動との間の倍率である第2倍率f2が、第1倍率f1から第3倍率f3までの範囲で、ドラッグ操作の指の移動量Lに応じて連続的に増加する。すなわち、一定値である第1倍率f1と第3倍率f3との間が、連続して変化する第2倍率f2によって繋がれている。そのため、ユーザのドラッグ操作の操作量Lに対するロボット2、22の移動量を決定するための倍率は、第1倍率f1から、次第に変化する第2倍率f2を経て第3倍率f3に切り替わる。これにより、ロボット2、22の移動量を決定するための倍率が、第1倍率f1から第3倍率f3に急激に切り替わることが防止される。すなわち、ロボット2、22の移動が、微動から粗動へ急激に変化することを防止することができる。したがって、ユーザの意図しない急激な倍率の変化によって生じるロボット2、22の急激な速度変化(急動)を防止することができる。その結果、更なる安全性の向上が図られる。
なお、図20(1)、(2)に示すように、第1倍率f1を0.01倍、第3倍率f3を1.0倍とし、第2倍率f2を、第1倍率f1=0.01から第3倍率f3=1.0の範囲内において、次の(式2)で表す値にしてもよい。これによれば、0.01倍及び0.1倍の倍率を併用することができるため、さらに細かい動作を容易に行うことができる。
f2=0.0099×(L−50)+0.01・・・(式2)
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。本発明は、例えば次のような変形または拡張が可能である。
上記のいくつかの実施形態では、ロボット操作装置を、ロボットシステムに用いられる専用のティーチングペンダント4に適用した構成について説明したが、これに限らずともよい。例えば、汎用のタブレット型端末(タブレットPC)やスマートフォン(多機能携帯電話)などに、専用のアプリ(ロボット操作プログラム)をインストールすることにより、上記各実施形態において説明したような機能と同等の機能を実現することも可能である。
多関節ロボットには、上記各実施形態で説明した4軸水平多関節型のロボット2及び6軸垂直多関節型のロボット22のみならず、例えば複数の駆動軸を有する直交型のロボットも含まれる。この場合、駆動軸には、機械的な回転軸に限られず、例えばリニアモータによって駆動する方式も含まれる。
本発明のロボット操作装置は、4軸水平多関節型のロボット2および6軸垂直多関節型のロボット22に限らず、種々のロボットを手動操作する際に用いることができる。
また、上記各実施形態において、第1操作及び第2操作の操作方向は、上述したものに限られず、種々の変更が可能である。
図面中、1、21はロボットシステム、2、22はロボット、3はコントローラ、4はティーチングペンダント(ロボット操作装置)、15はタッチ操作検出部、16は動作指令生成部、17はタッチパネル、171は第1領域、172は第2領域、を示す。

Claims (11)

  1. ユーザからタッチ操作の入力を受けるタッチパネルと、
    前記タッチパネルに入力された平面方向のタッチ操作を検出することができるタッチ操作検出部と、
    前記タッチ操作検出部の検出結果に基づいて複数の駆動軸を有する多関節型のロボットを動作させるための動作指令を生成する動作指令生成部と、を備え、
    前記動作指令生成部は、
    前記タッチ操作検出部で検出したタッチ操作が所定の態様のドラッグ操作である第1操作であるか否か、及び前記タッチ操作が前記第1操作である場合にその第1操作の操作方向を判断する第1操作判断処理と、
    前記タッチ操作検出部で検出したタッチ操作が前記第1操作と異なる態様のドラッグ操作である第2操作であるか否か、及び前記タッチ操作が前記第2操作である場合にその第2操作の操作方向と操作量とを判断する第2操作判断処理と、
    前記第1操作の操作方向に基づいて、複数の前記駆動軸の中から操作対象とする駆動軸を決定し、又は前記ロボットの複数の動作態様の中から操作対象とする動作態様を決定する操作対象決定処理と、
    操作対象の駆動軸又は動作態様による前記ロボットの移動量を前記第2操作の操作量に応じて決定して前記ロボットを移動させるための動作指令を生成する動作指令生成処理と、
    を行うことができるロボット操作装置。
  2. 前記タッチパネルは、相互に重ならないように設定された2つの領域である第1領域と第2領域とを有し、
    前記動作指令生成部は、
    前記第1操作判断処理において、前記タッチパネルに対するタッチ操作が前記第1領域内におけるドラッグ操作である場合に前記第1操作であると判断し、
    前記第2操作判断処理において、前記タッチパネルに対するタッチ操作が前記第2領域内におけるドラッグ操作である場合に前記第2操作であると判断する、
    請求項1に記載のロボット操作装置。
  3. 前記動作指令生成部は、
    前記タッチ操作検出部において1点を所定時間以上タッチ操作する長押し操作を検出しその後当該長押し操作に続いてドラッグ操作が検出された場合に、そのドラッグ操作が前記第1操作であると判断し、前記長押し操作の検出をすることなくドラッグ操作を検出した場合に、そのドラッグ操作が前記第2操作であると判断する、
    請求項1に記載のロボット操作装置。
  4. 前記動作指令生成部は、
    前記第1操作判断処理において、前記タッチパネルに対するタッチ操作が前記タッチパネル上における縦方向及び前記縦方向に直交する横方向に対して傾斜する方向へのドラッグ操作である場合に前記第1操作であると判断し、
    前記第2操作判断処理において、前記タッチパネルに対するタッチ操作が前記縦方向又は前記横方向へのドラッグ操作である場合に前記第2操作であると判断する、
    請求項1に記載のロボット操作装置。
  5. 前記動作指令生成部は、
    前記第2操作における指の移動量に基づいて前記ロボットの移動速度を算出する速度算出処理、
    を行うことができる請求項1から4のいずれか一項に記載のロボット操作装置。
  6. 前記動作指令生成部は、前記指の移動量に基づいて前記ロボットの移動距離を算出する移動量算出処理を行うことができ、
    前記速度算出処理は、前記指の移動量を前記ドラッグ操作の入力に要した時間で除した値に基づいて前記ロボットの移動速度を決定する処理である、
    請求項5に記載のロボット操作装置。
  7. 前記動作指令生成部は、
    前記タッチ操作検出部で検出したドラッグ操作の指の移動量を判断する操作判断処理と、
    前記ドラッグ操作の実際の操作量を拡大又は縮小して前記ロボットの移動量を決定するための倍率について、前記ドラッグ操作が操作開始点から第1区間を通過するまでは前記倍率を1より小さい一定の値である第1倍率に設定し、前記ドラッグ操作が前記第1区間を通過した後は前記倍率を前記第1倍率より大きい値に設定して、前記ロボットの移動量を決定する移動量決定処理と、
    を行うことができる請求項1から6のいずれか一項に記載のロボット操作装置。
  8. 前記移動量決定処理は、前記ドラッグ操作が前記第1区間を通過してから第2区間を通過するまでは前記倍率を第2倍率に設定し、前記ドラッグ操作が前記第2区間を通過した後は前記倍率を一定値である第3倍率に設定して、前記ロボットの移動量を決定する処理であり、
    前記第2倍率は、前記第1倍率から前記第3倍率までの範囲で、前記ドラッグ操作の操作量に応じて連続的に増加する値である、
    請求項7に記載のロボット操作装置。
  9. 4軸水平多関節型のロボットと、
    前記ロボットの動作を制御するコントローラと、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のロボット操作装置と、
    を備えていることを特徴とするロボットシステム。
  10. 6軸垂直多関節型のロボットと、
    前記ロボットの動作を制御するコントローラと、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のロボット操作装置と、
    を備えていることを特徴とするロボットシステム。
  11. ユーザからタッチ操作の入力を受けるタッチパネルと、
    前記タッチパネルに入力された平面方向のタッチ操作を検出することができるタッチ操作検出部と、
    を備えるロボット操作装置に組み込まれたコンピュータに実行されるロボット操作プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記タッチ操作検出部で検出したタッチ操作が所定の態様のドラッグ操作である第1操作であるか否か、及び前記タッチ操作が前記第1操作である場合にその第1操作の操作方向を判断する第1操作判断処理と、
    前記タッチ操作検出部で検出したタッチ操作が前記第1操作と異なる態様のドラッグ操作である第2操作であるか否か、及び前記タッチ操作が前記第2操作である場合にその第2操作の操作方向と操作量とを判断する第2操作判断処理と、
    前記第1操作の操作方向に基づいて、複数の前記駆動軸の中から操作対象とする駆動軸を決定し、又は前記ロボットの複数の動作態様の中から操作対象とする動作態様を決定する操作対象決定処理と、
    操作対象の駆動軸又は動作態様による前記ロボットの移動量を前記第2操作の操作量に応じて決定して前記ロボットを移動させるための動作指令を生成する動作指令生成処理と、
    を実行させるロボット操作プログラム。
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