JP2016034619A - 嫌気性処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】グラニュールの外部への流出を抑制する。
【解決手段】嫌気性処理装置100は、グラニュール層GLを収容する反応槽110と、グラニュール層の下方から被処理液を導入する被処理液導入部120と、グラニュール層で処理された処理後液が越流する越流部130と、グラニュール層から越流部に向かう処理後液の上昇経路上に、処理後液の上昇を邪魔するように配され、複数の孔が形成されたフィルタ部を有し、処理後液とともに上昇した浮上グラニュールを、ガスとグラニュールとに分離させ、ガスを堰き止めて一時的に貯留する気固液分離部150と、気固液分離部に貯留されたガスを外部に排出するガス排出口162と、を備え、フィルタ部は、鉛直方向に対して傾斜しており、フィルタ部の孔の孔径は、ガスおよびグラニュールを通過不可能または通過困難とし、被処理物を通過可能または通過容易とする大きさである。
【選択図】図1

Description

本発明は、嫌気性生物を用いて排水中の被処理物(有機物)を分解する嫌気性処理装置に関する。
従来、下水処理、し尿処理、飲料や食品の製造過程で生じる産業排水の処理等に嫌気性処理装置が利用されている(例えば、非特許文献1)。嫌気性処理装置は、UASB(Upflow Anaerobic Sludge Blanket)法の場合、嫌気性生物のグラニュールで構成されるグラニュール層が収容された反応槽で構成されており、グラニュール層の下方から被処理液(排水)が導入され、導入された被処理液はグラニュール層を通って反応槽の上部から外部へ越流する。被処理液中の被処理物(有機物)は、グラニュールによって分解されるため、被処理液がグラニュール層を通過する際に、被処理液から被処理物が除去されることとなる。
嫌気性処理装置において、グラニュールによって被処理物が分解されると、メタンや二酸化炭素といったガスや、有機酸、エタノールといった低分子炭素化合物が生成される。こうして生成されたガスはグラニュールに付着し、ガスとグラニュールの集合体(以下、「浮上グラニュール」と称する)が反応槽内で生成されることとなる。グラニュールは、被処理液より質量密度が大きいため、通常は被処理液の流れに逆らって沈降するが、ガスが付着した浮上グラニュールは、被処理液の流れに乗って上昇し、反応槽の上部から越流してしまうことがある。反応槽内のグラニュールが減少すると、被処理物の分解効率が低下するため、グラニュールを反応槽内に留めておく必要がある。
そこで、従来の嫌気性処理装置では、反応槽におけるグラニュール層の上方に、浮上グラニュールをガスとグラニュールに分離する気固液分離部が設けられている(例えば、非特許文献2、特許文献1、特許文献2)。気固液分離部は、下面が開放され、側面を構成する側板を含んで構成され、側板の少なくとも一部が鉛直方向に対して傾斜している。被処理液の流れに乗って上昇した浮上グラニュールは、気固液分離部の傾斜した側板の下面に衝突することで、ガスと、グラニュールに分離される。こうして分離されたガスは、気固液分離部の側板に囲繞された領域(以下、「囲繞領域」と称する)に一旦貯留された後、気固液分離部に設けられたガス排出口を通じて外部に排出される。一方、分離されたグラニュールは、自重でグラニュール層まで沈降して再利用されることとなる。
特公平2−36319号公報 特許第4468771号公報
原田秀樹、UASB式嫌気性排水処理法 水質汚濁研究、Vol.10,No.11,pp.661-665(1987) 茂木浩一、IHI−UASB法による食品排水処理について 食品機械装置,pp.65-79(1991)
しかし、被処理液中に固形の被処理物(以下、「固形被処理物」と称する)が高濃度に含まれる場合、固形被処理物は完全には分解されないため、未分解の固形被処理物がグラニュール層に蓄積され、グラニュール層が膨張することとなる。グラニュール層が膨張しすぎると、気固液分離部の囲繞領域が固形被処理物を含んだグラニュール層で埋まってしまうことがある。この場合、気固液分離部の囲繞領域に進入できない浮上グラニュールが生じ、当該浮上グラニュールが被処理液の流れに乗って、反応槽の上部から越流してしまい、反応槽内のグラニュールが減少して被処理物の分解効率が低下する。
そこで、囲繞領域からグラニュール層を引き抜くことも考えられるが、かかる手段によっても、結局反応槽内のグラニュールが減少することになり、被処理物の分解効率の低下を抑制することはできない。
そこで、本発明は、気固液分離部の形状を工夫することで、グラニュールの外部への流出を抑制することができ、反応槽における被処理物の分解効率の低下を防止することが可能な嫌気性処理装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の嫌気性処理装置は、嫌気性生物によって被処理物を分解する嫌気性処理装置であって、嫌気性生物のグラニュールで構成されるグラニュール層を収容し、少なくともグラニュール層で被処理物を、ガスおよび被処理物の分子量より分子量の小さい炭素化合物に分解させる反応槽と、反応槽におけるグラニュール層の下部、または、グラニュール層の下方から、被処理物を含む被処理液を導入する被処理液導入部と、反応槽におけるグラニュール層の上方に設けられ、グラニュール層で処理された被処理液である処理後液が越流する越流部と、グラニュール層から越流部に向かう処理後液の上昇経路上に、処理後液の上昇を邪魔するように配され、複数の孔が形成されたフィルタ部を有し、処理後液とともに上昇した、ガスとグラニュールとの集合体である浮上グラニュールを、ガスとグラニュールとに分離させ、ガスを堰き止めて一時的に貯留する気固液分離部と、気固液分離部に貯留されたガスを外部に排出するガス排出口と、を備え、フィルタ部は、鉛直方向に対して傾斜しており、フィルタ部の孔の孔径は、ガスおよびグラニュールを通過不可能または通過困難とし、被処理物を通過可能または通過容易とする大きさであることを特徴とする。
また、ガスおよびグラニュールを通過不可能または通過困難とし、被処理物を通過可能または通過容易とする大きさは、0.02mm〜2mmのうち、予め設定された大きさであるとしてもよい。
また、気固液分離部内に滞留した、被処理液または処理後液を引き抜く引き抜き部をさらに備えるとしてもよい。
また、ガス排出口を通じて排出されたガスを、気固液分離部の下方から導入するガス導入部をさらに備えるとしてもよい。
本発明によれば、グラニュールの外部への流出を抑制することができ、反応槽における被処理物の分解効率の低下を防止することが可能となる。
実施形態にかかる嫌気性処理装置を説明するための図である。 実施形態にかかる嫌気性処理装置を説明するための図である。 気固液分離部の斜視図である。 気固液分離部による浮上グラニュールの分離を説明するための図である。 比較例の気固液分離部と、本実施形態の気固液分離部の機能を説明するための図である。 変形例の嫌気性処理装置を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(嫌気性処理装置100)
図1、図2は、本実施形態にかかる嫌気性処理装置100を説明するための図であり、図1は、嫌気性処理装置100の斜視図を示し、図2は、図1のII−II線のXZ断面図を示す。本実施形態の図1、図2では、垂直に交わるX軸、Y軸、Z軸(鉛直方向)を図示の通り定義している。また、理解を容易にするために、図1中、反応槽を透明で、液面(液体と気体の界面)を破線で、グラニュール層GLの界面を一点鎖線で示す。さらに、図1、図2中、グラニュールを黒丸で、ガスを白丸で示し、図2中、液(被処理液、処理後液)をグレーの塗りつぶしで示す。
嫌気性処理装置100は、被処理液に含まれる被処理物(有機物)を嫌気性生物によって、ガスと、被処理物の分子量より分子量の小さい炭素化合物(例えば、有機酸やエタノール等のアルコール、以下、「低分子炭素化合物」と称する)に分解する装置である。図1、図2に示すように、嫌気性処理装置100は、嫌気性生物(例えば、メタン生成菌)のグラニュール(複数の嫌気性生物または通性嫌気性生物の集合体を主体とする大きさ0.2mm〜2mm程度の塊状の粒子)と、被処理液(被処理物を含んだ液)を収容する反応槽110を備えている。グラニュールは、被処理液より質量密度が大きいため、反応槽110の下部に沈降している。このため、反応槽110の下部において、グラニュールで構成されるグラニュール層GLが形成されることとなる。
被処理液導入部120は、不図示のポンプと、導入管とを含んで構成され、被処理液供給源から反応槽110へ被処理液を導入する。本実施形態において、被処理液導入部120は、反応槽110におけるグラニュール層GLの下部、または、グラニュール層GLの下方から被処理液を導入する。
反応槽110におけるグラニュール層GLの上方には、越流部130が設けられている。被処理液導入部120から導入された被処理液は、グラニュール層GLを通って、最終的に越流部130に到達する。嫌気性生物は、被処理物をガスと低分子炭素化合物とに分解する機能を有するため、被処理液導入部120から導入された被処理液が、グラニュール層GLを通過する過程で、被処理液中の被処理物はガスと低分子炭素化合物に分解されることとなる。
したがって、越流部130には、グラニュール層GLで処理(被処理物をガスと低分子炭素化合物とに分解する処理)された被処理液(以下、単に「処理後液」と称する)が到達することとなり、越流部130は、処理後液を処理後液流通部140に越流させる。つまり、被処理液や処理後液は、上昇流となって反応槽110内を移動することとなる。
こうして、処理後液流通部140に到達した処理後液は、処理後液排出口142を通じて、外部へ排出されることとなる。
上述したように、グラニュールは、被処理物をガスと低分子炭素化合物とに分解するため、グラニュールによる被処理液中の被処理物の分解が進むと、反応槽110に収容された液には、ガスが分散されることとなる。そうすると、ガスがグラニュールに付着して、浮上グラニュール(ガスとグラニュールの集合体)が反応槽110内で生成されることとなる。上述したように、グラニュールは、被処理液より質量密度が大きいため、通常では沈降してグラニュール層GLを形成するが、ガスが付着した浮上グラニュールは、被処理液や処理後液の流れ(上昇流)に乗って上昇し、反応槽110の上部に形成された越流部130から越流してしまうことがある。そうすると、反応槽110内のグラニュールが減少し、被処理物の分解効率が低下する事態が生じてしまう。
そこで、嫌気性処理装置100では、グラニュール層GLから越流部130に向かう処理後液の上昇経路上に、処理後液の上昇を邪魔する(処理後液を迂回させる)ように配され、浮上グラニュールをガスとグラニュールに分離する気固液分離部150(図1、図2中、150a〜150eで示す)を備えている。
図3は、気固液分離部150aの斜視図である。なお、ここでは、気固液分離部150aについて説明するが、気固液分離部150b〜150eについては、気固液分離部150aと実質的に構成が等しいため、説明を省略する。
気固液分離部150aは、フィルタ部152と、枠部154と、支持部156とを含んで構成される。フィルタ部152は、複数の孔が形成された平面形状のものであり、例えば、ナイロン、ポリエチレン等で形成された濾布である。枠部154は、フィルタ部152同士を連結するとともに、フィルタ部152が鉛直方向に対して傾斜する(例えば、フィルタ部152と水平面との為す角が45°程度、もしくは、45°以上となる)ように、フィルタ部152を保持する。
支持部156は、枠部154から延在した棒形状のものであり、フィルタ部152の形状を維持する。本実施形態において支持部156は、フィルタ部152を上方から、すなわち、フィルタ部152に対して、液の流れ方向の下流側からフィルタ部152を支持している。
図4は、気固液分離部150による浮上グラニュールFGの分離を説明するための図であり、図2の円IIIの拡大図である。また、図4中、グラニュールを黒丸で、ガスを白丸で示す。
図4(1)に示すように、浮上グラニュールFGは、処理後液もしくは被処理液の流れに乗って鉛直上方に浮上する。気固液分離部150は、グラニュール層GLから越流部130に向かう処理後液の上昇経路上に配されているため、図4(2)に示すように、浮上グラニュールFGは、上昇過程において、気固液分離部150のフィルタ部152に衝突することとなる。そして、浮上グラニュールFGは、フィルタ部152と衝突した後、フィルタ部152の傾斜に沿って上方に浮上する。
フィルタ部152との衝突、もしくは、衝突後のフィルタ部152の傾斜に沿った上昇過程におけるフィルタ部152との摩擦によって、浮上グラニュールFGは、ガスと、グラニュールとに分離される。こうして分離されたガスは、図4(3)に示すようにフィルタ部152の傾斜に沿って上昇し、気固液分離部150、仕切板160、反応槽110を構成する壁で囲繞された領域SA(以下、「囲繞領域SA」と称する)に一時的に貯留された後、仕切板160に形成されたガス排出口162を通って、反応槽110のガス貯留領域170(図1参照)に移動する。こうして、ガス貯留領域170に貯留されたガスは、ガス排出管172(図1参照)を通じて外部へ排出されることとなる。
一方、気固液分離部150で分離されたグラニュールは、図4(4)に示すように自重で沈降し、グラニュール層GLで再利用されることとなる。
なお、グラニュールが付着していないガスは、フィルタ部152に衝突することなく、ガス排出口162に導かれるか、フィルタ部152に衝突した後にガス排出口162に導かれることとなる。
続いて、比較例の気固液分離部15と、その問題点について説明する。図5は、比較例の気固液分離部15と、本実施形態の気固液分離部150の機能を説明するための図である。また、図5中、グラニュールを黒丸で、ガスを白丸で、固形被処理物PMを黒い塗りつぶしの四角で示す。
図5(a)に示すように、比較例の気固液分離部15は、フィルタ部152に代えて、鉛直方向に対して傾斜した傾斜板16を含んで構成される。したがって、図5(a)に示すように、処理後液の流れに乗って上昇した浮上グラニュールFGは、本実施形態の気固液分離部150と同様に、傾斜板16の下面に衝突することで、ガスと、グラニュールに分離される。
ここで、導入された被処理液中に固形被処理物PMが高濃度に含まれる場合、固形被処理物PMは完全には分解されないため、未分解の固形被処理物PMがグラニュール層に蓄積され、グラニュール層が膨張することとなる。グラニュール層が膨張しすぎると、図5(b)に示すように、気固液分離部15の囲繞領域SBが、固形被処理物PMを含むグラニュール層で埋まってしまうことがある。そうすると、浮上グラニュールFGは気固液分離部15の囲繞領域SBに入りこむことができず、分離されることなく、越流部まで到達してしまうこととなる。浮上グラニュールFGが液(処理後液または被処理液)の流れに乗って、越流部から外部に排出されると、反応槽110内のグラニュールが減少して固形被処理物PMの分解効率が低下する。したがって、比較例の気固液分離部15を備えた、従来の嫌気性処理装置では、高濃度の固形被処理物PMを含む被処理液を処理できないという問題があった。
そこで、本実施形態の気固液分離部150では、図5(c)に示すように、従来の傾斜板16に代えて、複数の孔が形成されたフィルタ部152を備える。フィルタ部152は、孔の孔径が、ガスおよびグラニュールを通過不可能または通過困難とし、固形被処理物PMを通過可能または通過容易とする大きさ(具体的には、0.02mm〜2mmのうち、予め設定された大きさ)になるように形成される。
気固液分離部150が上記孔径の孔が形成されたフィルタ部152を備える構成により、図5(c)に示すように、固形被処理物PMを通過させて、気固液分離部150の上方へ導くことができる。これにより、囲繞領域SAが固形被処理物PMで埋まってしまう事態を回避することが可能となる。したがって、浮上グラニュールFGが気固液分離部150の囲繞領域SAに入り込むことができなくなるという事態を回避することができ、確実に浮上グラニュールFGを囲繞領域SAに進入させることが可能となる。これにより、固形被処理物PMが高濃度に含まれる被処理液が導入される場合であっても、気固液分離部150は、浮上グラニュールFGをガスとグラニュールに分離させることが可能となり、浮上グラニュールFGの越流部130への到達を抑制することができる。
また、フィルタ部152の孔は、ガスおよびグラニュールを通過不可能または通過困難とする大きさであるため、ガスおよびグラニュールを堰き止めることができる。したがって、ガスおよびグラニュールがフィルタ部152を通過して、越流部130へ到達してしまう事態を回避することが可能となる。
図1に戻って説明すると、引き抜き部180は、不図示のポンプまたは弁と引き抜き管とで構成され、気固液分離部150内に滞留した液(グラニュールが分散した処理後水や、被処理液)を引き抜く。なお、図1では、理解を容易にするために、気固液分離部150cにのみ引き抜き部180が配される図を示しているが、実際は、すべての気固液分離部150(150a、150b、150c、150d、150e)に引き抜き部180が配されている。
引き抜き部180を備える構成により、上記のポンプ稼働または弁の開放によって気固液分離部150に一時的に下降流を形成することができ、気固液分離部150のフィルタ部152の孔がグラニュール等で閉塞された場合であっても、孔からグラニュール等を除去することができ、フィルタ部152の孔の閉塞を解消することが可能となる。
なお、引き抜き部180によって引き抜かれた液は、被処理液が含まれているため、被処理液供給源に返送されることとなる。
以上説明したように、本実施形態にかかる嫌気性処理装置100によれば、気固液分離部150における分離機能を担う傾斜板に孔を形成して、フィルタ部152とすることで、分離機能を維持したまま、囲繞領域SAにおける固形被処理物PMの蓄積を防止することができる。これにより、気固液分離部150の分離機能の阻害を防止することができ、グラニュールの外部への流出を抑制することが可能となる。したがって、反応槽110における被処理物(被処理液に溶存した被処理物および固形被処理物PM)の分解効率の低下を防止することができる。
(変形例)
上記実施形態では、嫌気性処理装置100が引き抜き部180を備える構成について説明した。しかし、引き抜き部180に代えて、ガス排出口162を通じて排出されたガスの一部を、気固液分離部150の下方から導入するガス導入部を備えるとしてもよい。
ガス導入部を備える構成により、気固液分離部150のフィルタ部152の孔が固形被処理物PMやグラニュール等で閉塞された場合であっても、フィルタ部152に接する液をガスで撹拌することによって、固形被処理物PMやグラニュール等を孔から除去することができ、フィルタ部152の孔の閉塞を解消することが可能となる。なお、ガス導入部が、空気ではなく、ガス排出口162を通じて排出されたガス、すなわち、反応槽110内で生成されたガスを導入しているため、メタンと酸素の共存による爆発の危険性を排除できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態において、フィルタ部152が、平面形状である場合を例に挙げて説明したが、フィルタ部152は、鉛直方向に対して傾斜していればよく、湾曲していてもよい。
また、上記実施形態において、すべての気固液分離部150(150a〜150e)がフィルタ部152を備える構成について説明した。しかし、気固液分離部150のうち、少なくとも一部の気固液分離部150がフィルタ部152を備えていればよく、その他の気固液分離部150は、フィルタ部152に代えて傾斜板を備えるとしてもよい。
また、被処理液導入部120から反応槽110に流入する液は、被処理液と処理後液との混合液でも構わない。
また、上記実施形態において、被処理液や処理後液を反応槽110内で循環させないタイプの嫌気性処理装置100について説明した。しかし、図6に示すように、整流板250を備え、図6中、白抜き矢印で示すように被処理液や処理後液を循環させるタイプの嫌気性処理装置200に、上記実施形態で説明したフィルタ部152を備える気固液分離部150を設けるとしてもよい。
本発明は、嫌気性生物を用いて排水中の有機物を分解する嫌気性処理装置に利用することができる。
GL グラニュール層
100 嫌気性処理装置
110 反応槽
120 被処理液導入部
130 越流部
150(150a〜150e) 気固液分離部
152 フィルタ部
162 ガス排出口
180 引き抜き部
200 嫌気性処理装置

Claims (4)

  1. 嫌気性生物によって被処理物を分解する嫌気性処理装置であって、
    嫌気性生物のグラニュールで構成されるグラニュール層を収容し、少なくとも該グラニュール層で前記被処理物を、ガスおよび該被処理物の分子量より分子量の小さい炭素化合物に分解させる反応槽と、
    前記反応槽における前記グラニュール層の下部、または、該グラニュール層の下方から、前記被処理物を含む被処理液を導入する被処理液導入部と、
    前記反応槽における前記グラニュール層の上方に設けられ、該グラニュール層で処理された被処理液である処理後液が越流する越流部と、
    前記グラニュール層から前記越流部に向かう前記処理後液の上昇経路上に、該処理後液の上昇を邪魔するように配され、複数の孔が形成されたフィルタ部を有し、該処理後液とともに上昇した、ガスとグラニュールとの集合体である浮上グラニュールを、該ガスと該グラニュールとに分離させ、該ガスを堰き止めて一時的に貯留する気固液分離部と、
    前記気固液分離部に貯留された前記ガスを外部に排出するガス排出口と、
    を備え、
    前記フィルタ部は、鉛直方向に対して傾斜しており、
    前記フィルタ部の孔の孔径は、前記ガスおよび前記グラニュールを通過不可能または通過困難とし、前記被処理物を通過可能または通過容易とする大きさであることを特徴とする嫌気性処理装置。
  2. 前記ガスおよび前記グラニュールを通過不可能または通過困難とし、前記被処理物を通過可能または通過容易とする大きさは、0.02mm〜2mmのうち、予め設定された大きさであることを特徴とする請求項1に記載の嫌気性処理装置。
  3. 前記気固液分離部内に滞留した、前記被処理液または前記処理後液を引き抜く引き抜き部をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の嫌気性処理装置。
  4. 前記ガス排出口を通じて排出されたガスを、前記気固液分離部の下方から導入するガス導入部をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の嫌気性処理装置。
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