JP2016023418A - 高耐震性ガラスパネル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】層間変形角1/40、震度7、天井面加速度が2.2Gに耐え、特に大きな層間変位が生じてもガラス板の脱落や破損の恐れがない高耐震性ガラスパネル装置を提供する。【解決手段】地震時の層間変位に追従して支柱が傾斜してロッキング状態になってもガラスパネルを安定に保持し得る高耐震性ガラスパネル装置において、ガラスパネル6は、ガラス板7と枠体8とからなり、該枠体は、両側縦枠9、上横枠10及び下横枠1とを連結金具12で連結するとともに、ガラス板の周囲を保持する保持溝13を内周部に備え、枠体を少なくとも一側の支柱5に固定し、枠体が連結金具を中心に支柱の傾斜に追従して変形可能であるとともに、該枠体の変形時にガラス板の周囲が保持溝の底部に当接しないように該保持溝の深さを十分に確保してなる。【選択図】 図7

Description

本発明は、高耐震性ガラスパネル装置に係わり、更に詳しくは大きな層間変位にもガラス板の脱落や破損の恐れが無い高耐震性ガラスパネル装置に関するものである。
通常、オフィスビル等は、複数のスラブで各階が形成され、上スラブの下面側には吊り天井構造体が構築され、下スラブの上面側にはフロア構造体が構築され、構造壁で囲まれた空間を間仕切装置で適宜に区画されている。通常、吊り天井構造体は、上スラブから垂下した吊支部材(吊りボルト)によって、縦横に張り巡らした天井支持レールを吊下げ状に保持し、該天井支持レールに天井パネルの周囲を係止する構造である。このような吊り天井構造体を有する室内に天井パネルからフロア構造体にわたって、間仕切パネルやドアパネルを組み合わせた間仕切装置を設置する。ここで、間仕切パネルとして、空間の開放性を高めるために、ガラスパネルを用いることも多い。従来、吊り天井構造体に対する耐震基準はなかったが、東日本大震災によって多くの吊り天井構造体が落下し、破損したことを受けて、天井の耐震性を高める機運が高まり、層間変形角が1/60〜1/40、震度7、天井面加速度が2.2Gに耐えることが必要と考えられる。それに応じてガラスパネルにも同様の高耐震性が要求されるようになった。
一方、従来から天井に取付けた天レールと床面に敷設した地レールの間に、間隔を置いて複数の支柱を立設し、隣接する支柱間に枠体を介してガラス板を保持した構造のガラスパネル装置は各種提供されている。ここで、前記ガラス板は、床面から天井に至る一枚物や上下に複数に分割されたタイプのものがあるが、本発明では一枚物のガラス板を有するガラスパネルを対象としている。
ガラス板を保持する構造としては、互いに連結して強度を高めた枠体をガラス板の周囲に密嵌し、あるいは両面粘着テープで枠体とガラス板とを粘着して固定して剛性の高いガラスパネルとし、該ガラスパネルの枠体を両側支柱に係止具で係止する構造(特許文献1参照)、あるいは前記ガラスパネルの枠体を両側支柱、天レール及び地レールにネジ止めする構造(特許文献2参照)がある。更に、両側支柱、天レール及び地レールに縦枠と横枠を取付け、該縦枠と横枠に設けた凹溝、あるいは両側支柱、天レール及び地レールに直接設けた凹溝を利用してガラス板の周囲を、パッキンを介して保持する構造のものが一般的である(特許文献3参照)。
しかし、地震時の層間変位に伴って支柱が大きくロッキングした際に、ガラスパネルの枠体を係止具で支柱に係止する構造のものは、ガラスパネルが支柱に対して競り上がり、大きく変位するとガラスパネルが係止具から外れることになり、またガラスパネルの枠体を両支柱に固定する構造のものは、枠体も支柱と一体となって傾斜するので、ガラス板と枠体の間で大きな応力が作用し、ガラス板が枠体から外れる、若しくはガラス板が破損するといったことも想定される。一方、ガラス板の周囲を、両側支柱、天レール及び地レールに取付けた縦枠と横枠の凹溝、あるいは両側支柱、天レール及び地レールに設けた凹溝にパッキンを介して保持する構造では、地震時の層間変位に伴って支柱が大きくロッキングした際に、パッキンが外れてガラス板が脱落したり、ガラス板が縦枠や支柱に衝突して破損することが想定される。
尚、特許文献4はガラスパネル装置に関するものではないが、建築物を構成する柱、梁、土台などの架構の内側面に枠材を配置し、かつ、これら枠材の内側面に略矩形状の弾性部材を密着させた建築物の壁面構造であって、前記弾性部材の外寸よりも一回り大きく、かつ前記架構の内寸よりも一回り小さい平板状の面材を用意するとともに、この面材を前記架構の内面に接触しないように前記弾性部材の外側に密着させた制振機能を備えた建築物の壁面構造が開示されている。地震が生じ架構に水平移動力が生じると、周囲4つの枠材に対して面材が相対的に水平方向に移動し、移動した方向の柱部材の内面に面材が当接することにより、面材は土台と梁とで押しつけられ、面材は全体的な面の剛性によって、壁の変形を抑制するのである。また、このときの圧縮力は、弾性部材、面材ならびに枠材を介して柱、土台、梁などの周囲の枠体に分散して逃がすことができるというものである。
特開2006−028937号公報 特開2008−144578号公報 特開2002−138607号公報 特開2007−255128号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、層間変形角1/40、震度7、天井面加速度が2.2Gに耐え、特に大きな層間変位が生じてもガラス板の脱落や破損の恐れがない高耐震性ガラスパネル装置を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、天井と床面間に所定間隔を隔てて立設した支柱にガラスパネルを保持し、地震時の層間変位に追従して前記支柱が傾斜してロッキング状態になっても前記ガラスパネルを安定に保持し得る高耐震性ガラスパネル装置において、前記ガラスパネルは、ガラス板と枠体とからなり、該枠体は、両側縦枠、上横枠及び下横枠とを連結金具で連結するとともに、前記ガラス板の周囲を保持する保持溝を内周部に備え、前記枠体を少なくとも一側の前記支柱に固定し、前記枠体が連結金具を中心に支柱の傾斜に追従して変形可能であるとともに、該枠体の変形時にガラス板の周囲が前記保持溝の底部に当接しないように該保持溝の深さを十分に確保してなることを特徴とする高耐震性ガラスパネル装置を構成した(請求項1)。
ここで、前記枠体の保持溝内におけるガラス板の変位量が、50mm以上、105mm以下であることが好ましい(請求項2)。
また、前記ガラス板の両側縁部と上縁部に、該ガラス板の端面から表裏両面にわたってスライダーを添設し、該スライダーが前記枠体の保持溝内を摺動してなることがより好ましい(請求項3)。
そして、前記保持溝の開口縁部内に、前記スライダーを当止してガラス板の該保持溝内からの離脱を防止する規制段部を形成してなることが好ましい(請求項4)。
具体的には、前記枠体は、それぞれ両側縦枠部材、上横枠部材及び下横枠部材を備えるとともに、前記連結金具で連結した表側枠体と裏側枠体とからなり、前記表側枠体は前記保持溝の一側壁面を形成する保持板と該保持溝の底面を一部で形成する基板とを備え、前記裏側枠体は前記保持溝の他側壁面を形成する保持板と前記基板に重合して前記保持溝の横幅を規定する底面板と該底面板から延長した取付板とを備え、前記表側枠体を両支柱間に表側から装着し、下横枠部材の基板の上に沿って敷設した弾性材の上に前記ガラス板を載支し、前記裏側枠体を両支柱間に裏側から装着して前記基板と底面板を重合するとともに、前記表側枠体の保持板と前記裏側枠体の保持板とで前記ガラス板の周縁部を挟み込んだ状態で、前記取付板と基板をネジ止めしてなるのである(請求項5)。
以上にしてなる請求項1に係る発明の高耐震性ガラスパネル装置は、天井と床面間に所定間隔を隔てて立設した支柱にガラスパネルを保持し、地震時の層間変位に追従して前記支柱が傾斜してロッキング状態になっても前記ガラスパネルを安定に保持し得る高耐震性ガラスパネル装置において、前記ガラスパネルは、ガラス板と枠体とからなり、該枠体は、両側縦枠、上横枠及び下横枠とを連結金具で連結するとともに、前記ガラス板の周囲を保持する保持溝を内周部に備え、前記枠体を少なくとも一側の前記支柱に固定し、前記枠体が連結金具を中心に支柱の傾斜に追従して変形可能であるとともに、該枠体の変形時にガラス板の周囲が前記保持溝の底部に当接しないように該保持溝の深さを十分に確保してなるので、地震時の層間変位に追従して前記支柱が傾斜してロッキング状態になっても、ガラスパネルの枠体が支柱の傾斜に伴って変形するだけであり、ガラス板の周縁部は枠体の保持溝内で変位を許容して余裕をもって保持されるので、ガラス板が枠体に衝突して破損することがなく、またガラス板の脱落もなく、安定に保持することができる。
請求項2によれば、前記枠体の保持溝内におけるガラス板の変位量が、50mm以上、105mm以下であるので、支柱の傾斜に伴って枠体が平行四辺形の状態に大きく変形しても、ガラス板を安定に保持できる許容範囲が広くなり、事実上高い耐震性を付与できる。
請求項3によれば、前記ガラス板の両側縁部と上縁部に、該ガラス板の端面から表裏両面にわたってスライダーを添設し、該スライダーが前記枠体の保持溝内を摺動してなるので、枠体が平行四辺形の状態に変形する際に、枠体からガラス板への力の伝達を非常に小さくすることができ、ガラス板にかかる応力を小さくできる。
請求項4によれば、前記保持溝の開口縁部内に、前記スライダーを当止してガラス板の該保持溝内からの離脱を防止する規制段部を形成してなるので、枠体が平行四辺形の状態に変形する際に、スライダーが規制段部に当止されてガラス板が枠体から外れることを防止することができる。
請求項5によれば、前記枠体は、それぞれ両側縦枠部材、上横枠部材及び下横枠部材を備えるとともに、前記連結金具で連結した表側枠体と裏側枠体とからなり、前記表側枠体は前記保持溝の一側壁面を形成する保持板と該保持溝の底面を一部で形成する基板とを備え、前記裏側枠体は前記保持溝の他側壁面を形成する保持板と前記基板に重合して前記保持溝の横幅を規定する底面板と該底面板から延長した取付板とを備え、前記表側枠体を両支柱間に表側から装着し、下横枠部材の基板の上に沿って敷設した弾性材の上に前記ガラス板を載支し、前記裏側枠体を両支柱間に裏側から装着して前記基板と底面板を重合するとともに、前記表側枠体の保持板と前記裏側枠体の保持板とで前記ガラス板の周縁部を挟み込んだ状態で、前記取付板と基板をネジ止めしてなるので、施工性に優れるとともに、表側枠体と裏側枠体が組み合わさった状態では外観的に一体の枠体となる。
本発明の第1実施形態の高耐震性ガラスパネル装置の部分正面図である。 (a)は通常の状態の高耐震性ガラスパネル装置の部分正面図、(b)はロッキング状態の高耐震性ガラスパネル装置の部分正面図である。 図2の状態を模式的に示した原理図であり、(a)は通常の状態のガラス板と枠体の関係を示す正面図、(b)はロッキング状態のガラス板と枠体の関係を示す正面図である。 第1実施形態におけるガラスパネルの一部省略正面図である。 第1実施形態の枠体の連結金具を示し、(a)は正面図,(b)は側面図、(c)は斜視図である。 第1実施形態の高耐震性ガラスパネル装置の一部省略縦断側面図である。 同じく第1実施形態の高耐震性ガラスパネル装置の一部省略横断平面図である。 本発明の第2実施形態の高耐震性ガラスパネル装置の部分正面図である。 (a)は通常の状態の高耐震性ガラスパネル装置の部分正面図、(b)はロッキング状態の高耐震性ガラスパネル装置の部分正面図である。 第2実施形態におけるガラスパネルの一部省略正面図である。 第2実施形態の枠体の連結金具を示し、(a)は正面図,(b)は側面図、(c)は斜視図である。
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。図1〜図7は本発明の第1実施形態に係る高耐震性ガラスパネル装置を示し、図8〜図11は第2実施形態に係る高耐震性ガラスパネル装置を示し、図中符号1は天井、2は床面、3は天レール、4は地レール、5は支柱、6はガラスパネル、7はガラス板、8は枠体をそれぞれ示している。
本実施形態の高耐震性ガラスパネル装置は、天井1と床面2にそれぞれ天レール3と地レール4を取付け、該天レール3と地レール4間に所定間隔を隔てて支柱5,…を立設し、隣接する両側支柱5,5と天レール3及び地レール4を利用してガラスパネル6を取付けたものである。前記ガラスパネル6は、ガラス板7と枠体8とからなり、該枠体8は、両側縦枠9,9、上横枠10及び下横枠11とを連結金具12で連結するとともに、前記ガラス板7の周囲を保持する保持溝13を内周部に備え、前記枠体8を少なくとも一側の前記支柱5に固定し、前記枠体8が連結金具12を中心に支柱5の傾斜に追従して変形可能であるとともに、該枠体8の変形時にガラス板7の周囲が前記保持溝13の底部に当接しないように該保持溝13の深さを十分に確保してなるものである。
それにより、図2及び図3に示すように、地震時の層間変位に追従して前記支柱5が傾斜してロッキング状態になっても、前記ガラス板7を安定に保持し得るのである。図2及び図3の各(a)は、高耐震性ガラスパネル装置の通常の状態を示し、前記枠体8の略中心にガラス板7が位置している。図2及び図3の各(b)は、前記支柱5の傾斜に伴って前記枠体8が変形した状態を示し、ガラス板7の周縁部は保持溝13内で相対的に変位するが元の姿勢を維持している。
一般的にオフィスビルは、構造柱や構造壁で支持されたスラブで階に区画され、スラブの下面側に吊り天井構造体を構築し、スラブの上面側に配線空間を備えたフロア構造体を構築している。本実施形態では、前記天井1は吊り天井構造体、前記床面2はフロア構造体に対応する。そして、前記吊り天井構造体(天井1)の下面に取付けた天レール3と前記フロア構造体(床面2)の上面に取付けた地レール4との間に、上端部は前記天レール3、下端部は前記地レール4の変位に追従可能となるように、複数の支柱5,…を所定間隔毎に立設している。
図2及び図3に示すように、地震により建物の上スラブと下スラブに層間変位が生じると、前記支柱5,…は左右に傾斜する。層間変形角を最大の1/40とすれば、階高さが4200mmの場合、層間変位は105mmとなり、スラブに追従して運動する耐震性の吊り天井構造体の変位も105mmとなる。つまり、標準的な天井高さ2800mmの天井が床面に対して片側105mm変位することを意味している。図2(b)及び図3(b)に支柱5の下端に対する上端の水平変位をΔDで表している。
前記支柱5は、図7に示すように、一側面側が開放した断面略C字形の角型杆体であり、図1に示すように、下端にアジャスター14を装着して前記地レール4の凹溝内に立設し、上端は前記天レール3に適宜な天固定金具15を用いて保持している。また、前記ガラスパネル6は重量が重く、例えば幅900mm、高さ2700mm、厚さ6mmのガラス板7の重量は約35kgもあるので、該ガラスパネル6の下端中央部を、図1及び図6に示すように、前記地レール4の凹溝内でサブアジャスター16を用いて支持している。
ここで、前記枠体8の保持溝13内におけるガラス板7の変位量が、50mm以上、105mm以下であることが好ましい。耐震性のレベルにもよるが、前述のように水平変位ΔDは最大105mmであるので、前記保持溝13内におけるガラス板7の許容変位量も最大105mmは必要である。しかし、この許容変位量を大きく設定すると、前記縦枠9の横幅がその分だけ広くなるので、意匠的な問題が生じてくる。
また、前記ガラス板7の両側縁部と上縁部に、該ガラス板7の端面から表裏両面にわたって断面コ字形のスライダー17を添設し、該スライダー17が前記枠体の保持溝13内を摺動するようにしている。尚、前記スライダー17は、前記ガラス板7の板厚よりも若干厚い断面四角形のブロック状のスライダーとし、前記ガラス板7の端面にブロック状スライダーを両端縁が該ガラス板7の表裏両面から若干突出するように配置して接着しても良い。更に、前記保持溝13の開口縁部内に、前記スライダー17を当止してガラス板7の該保持溝13内からの離脱を防止する規制段部18を形成している。尚、前記下横枠11の保持溝13の底部には、図6に示すように、前記ガラス板7を載支するゴム製の弾性材19を敷設している。前記スライダー17には、枠体8が大きく変形してガラス板7の上端部が縦枠9の保持溝13の底部に衝突する場合に、衝撃を吸収する緩衝材としての作用もある。
更に詳しくは、前記枠体8は、それぞれアルミ押出し型材で作製した両側縦枠部材9A,9B、上横枠部材10A,10B及び下横枠部材11A,11Bを備えるとともに、前記連結金具12,…で連結した表側枠体8Aと裏側枠体8Bとからなっている。つまり、前記表側枠体8Aは、両側縦枠部材9A,9A、上横枠部材10A及び下横枠部材11Aを連結金具12で連結した構造である。また、前記裏側枠体8Bは、両側縦枠部材9B,9B、上横枠部材10B及び下横枠部材11Bを連結金具12で連結した構造である。ここで、上横枠部材10Aと下横枠部材11A及び上横枠部材10Bと下横枠部材11Bはそれぞれ同じ部材である。つまり、上横枠10と下横枠11は同一形状であり、上下反転して使用している。
前記表側枠体8Aを構成する前記縦枠部材9A、上横枠部材10A及び下横枠部材11Aの主要部は共通しており、前記保持溝13の一側壁面を形成する保持板20と該保持溝13の底面を一部で形成する基板21とを備えている。また、前記縦枠部材9Aには、前記保持板20の基部から外側へ伸び、前記基板21に連続するように断面L字形の中空杆体からなる嵌合部22を形成し、前記支柱5の側面と表面側に接合するようになっている。また、前記上横枠部材10A及び下横枠部材11Aには、それぞれ天レール3と地レール4の表側面を抱き込む包持部23を前記保持板20の基部から外側へ延設している。
一方、前記裏側枠体8Bを構成する前記縦枠部材9B、上横枠部材10B及び下横枠部材11Bの主要部は共通しており、前記保持溝13の他側壁面を形成する保持板24と前記基板21に重合して前記保持溝13の横幅を規定する底面板25と該底面板25から延長した取付板26とを備えている。また、縦枠部材9Bには、前記保持板24の基部から外側へ伸び、前記取付板26に連続するように断面L字形の中空杆体からなる嵌合部27を形成し、前記支柱5の側面と裏面側に接合するようになっている。また、前記上横枠部材10B及び下横枠部材11Bには、それぞれ天レール3と地レール4の裏側面を抱き込む包持部28を前記保持板24の基部から外側へ延設している。尚、前記規制段部18は、前記保持板20,24の内側面に形成している。
前記連結金具12は、図5に示すように、L字状の連結板29の両固定部30,30の外側縁に補強板31をそれぞれ直角に折曲形成した形状である。本実施形態の連結金具12は、連結板29が同一平面上にあるものである。尚、前記連結金具12は、平板状のものでも良い。要は、前記連結金具12には、前記縦枠部材9Bと上横枠部材10B又は下横枠部材11Bとの連結部が、前記支柱5のロッキングに従って連結角度が変わるように変形することが要求される。
前記両側縦枠部材9A,9B、上横枠部材10A,10B及び下横枠部材11A,11Bは、端部をそれぞれ45度に切断し、切断縁を接合することによって各部材が90度の角度で連結できるようにしているが、切断角度は45度に限定されない。前記縦枠部材9A,9A、上横枠部材10A及び下横枠部材11Aの端部に、それぞれ前記連結金具12の固定部30と補強板31を挿入し、該固定部30を前記保持板20の基部外側面に接合状態でネジ32,…で連結して、前記表側枠体8Aを形成する。同様に、前記縦枠部材9B,9B、上横枠部材10B及び下横枠部材11Bの端部に、それぞれ前記連結金具12の固定部30と補強板31を挿入し、該固定部30を前記保持板24の基部外側面に接合状態で、ネジ33,…で連結して、前記裏側枠体8Bを形成する。
そして、前記表側枠体8Aを両支柱5,5間に表側から装着し、下横枠部材11Aの基板21の上に沿って敷設した弾性材19の上に前記ガラス板7を載支し、それから前記裏側枠体8Bを両支柱5,5間に裏側から装着して前記基板21と底面板25を重合するとともに、前記表側枠体8Aの保持板20と前記裏側枠体8Bの保持板24とで前記ガラス板7の周縁部を挟み込んだ状態で、前記取付板26と基板21をネジ34で連結して枠体8を構成する。この際に、前記支柱5の側面板が存在する側の縦枠9は、前記ネジ34で前記取付板26と基板21を連結すると同時に、前記支柱5に螺着し、該支柱5と縦枠9を一体化する。一方、反対側に前記支柱5の開口溝を有する側の縦枠9は支柱5に固定されない。
前記枠体8でガラス板7を挟み込んで両側支柱5,5間に取付けた状態では、前記包持部23,28で天レール3と地レール4を表裏両側から包持する。また、前記下横枠11は、図6に示すように、前記サブアジャスター16で下横枠部材11Aの基板21を載支し、前記ガラスパネル6の荷重を受け、該下横枠11の撓みを防止している。
図2(b)及び図3(b)のように、地震時の層間変位によって支柱5が傾斜すると、前記枠体8の縦枠9と上横枠10の連結部及び縦枠9と下横枠11の連結部が、前記連結金具12が変形することにより屈曲し、全体として平行四辺形の状態に変形する。この場合、前記縦枠9と上横枠10及び下横枠11の接合部が密接していると、互いの部材が圧接して変形量が抑制されるので、予め変形量を見越して部材の接合部に隙間を設けておけば、枠体8の変形に支障がない。尚、前記隙間は、連結部に同色のシールを貼付することで隠蔽することができ、外観性には影響を与えない。
次に、図8〜図11に基づいて、本発明の第2実施形態に係る高耐震性ガラスパネル装置を説明する。本実施形態においても、ガラス板7を保持する枠体8を表側枠体8Aと裏側枠体8Bとで構成し、使用する縦枠部材9A,9B、上横枠部材10A,10B及び下横枠部材11A,11Bも第1実施形態と同一型材である。但し、前記縦枠部材9A,9B、上横枠部材10A,10B及び下横枠部材11A,11Bの各部材の端部は、図10に示すように、前記保持板20,24と嵌合部22,27あるいは包持部23,28の部分で、90度の角度で階段状に切断している。
本実施形態の連結金具12Aは、図11に示すように、短冊状の連結板35を中心で直角に屈曲して屈曲部の両側に連結片36,36を形成し、該連結片36,36の一側縁に直角に固定板37,37を折曲形成した形状である。ここで、屈曲線を連結板35の板面に沿って形成しているので、該屈曲部の部分で両連結片36,36が変形し易くなっている。
前記連結金具12Aを用いて前記縦枠部材9A,9A、上横枠部材10A及び下横枠部材11Aの端部を接合状態で連結して表側枠体8Aを構成する点は前記同様である。また、前記連結金具12Aの固定板37は、前記連結金具12の固定部30に対応し、前記連結金具12Aの連結片36は、前記連結金具12の補強板31に対応し、それぞれ前記同様にネジ32で各部材を連結して表側枠体8Aを構成する。同様に、前記連結金具12Aを用いて前記縦枠部材9B,9B、上横枠部材10B及び下横枠部材11Bの端部を接合状態で連結して裏側枠体8Bを構成する。それから,表側枠体8Aと裏側枠体8Bとでガラス板7を挟み込んで前記両側の支柱5,5間に天レール3と地レール4に関連付けて装着する手順も前記同様である。
本実施形態の場合も、図9(b)のように、地震時の層間変位によって支柱5が傾斜すると、前記枠体8の縦枠9と上横枠10の連結部及び縦枠9と下横枠11の連結部が、前記連結金具12Aが変形することにより屈曲し、全体として平行四辺形の状態に変形する。このように枠体8が変形しても、ガラス板7の周縁部は枠体8の保持溝13で保持された状態を維持するのである。
1 天井、 2 床面、
3 天レール、 4 地レール、
5 支柱、 6 ガラスパネル、
7 ガラス板、 8 枠体、
8A 表側枠体、 8B 裏側枠体、
9 縦枠、 9A,9B 縦枠部材、
10 上横枠、 10A,10B 上横枠部材、
11 下横枠、 11A,11B 下横枠部材、
12,12A 連結金具、 13 保持溝、
14 アジャスター、 15 天固定金具、
16 サブアジャスター、 17 スライダー、
18 規制段部、 19 弾性材、
20 保持板、 21 基板、
22 嵌合部、 23 包持部、
24 保持板、 25 底面板、
26 取付板、 27 嵌合部、
28 包持部、 29 連結板、
30 固定部、 31 補強板、
32 ネジ、 32 ネジ
33 ネジ、 34 ネジ、
35 連結板、 36 連結片、
37 固定板、
ΔD 水平変位。

Claims (5)

  1. 天井と床面間に所定間隔を隔てて立設した支柱にガラスパネルを保持し、地震時の層間変位に追従して前記支柱が傾斜してロッキング状態になっても前記ガラスパネルを安定に保持し得る高耐震性ガラスパネル装置において、前記ガラスパネルは、ガラス板と枠体とからなり、該枠体は、両側縦枠、上横枠及び下横枠とを連結金具で連結するとともに、前記ガラス板の周囲を保持する保持溝を内周部に備え、前記枠体を少なくとも一側の前記支柱に固定し、前記枠体が連結金具を中心に支柱の傾斜に追従して変形可能であるとともに、該枠体の変形時にガラス板の周囲が前記保持溝の底部に当接しないように該保持溝の深さを十分に確保してなることを特徴とする高耐震性ガラスパネル装置。
  2. 前記枠体の保持溝内におけるガラス板の変位量が、50mm以上、105mm以下である請求項1記載の高耐震性ガラスパネル装置。
  3. 前記ガラス板の両側縁部と上縁部に、該ガラス板の端面から表裏両面にわたってスライダーを添設し、該スライダーが前記枠体の保持溝内を摺動してなる請求項1又は2記載の高耐震性ガラスパネル装置。
  4. 前記保持溝の開口縁部内に、前記スライダーを当止してガラス板の該保持溝内からの離脱を防止する規制段部を形成してなる請求項3記載の高耐震性ガラスパネル装置。
  5. 前記枠体は、それぞれ両側縦枠部材、上横枠部材及び下横枠部材を備えるとともに、前記連結金具で連結した表側枠体と裏側枠体とからなり、前記表側枠体は前記保持溝の一側壁面を形成する保持板と該保持溝の底面を一部で形成する基板とを備え、前記裏側枠体は前記保持溝の他側壁面を形成する保持板と前記基板に重合して前記保持溝の横幅を規定する底面板と該底面板から延長した取付板とを備え、前記表側枠体を両支柱間に表側から装着し、下横枠部材の基板の上に沿って敷設した弾性材の上に前記ガラス板を載支し、前記裏側枠体を両支柱間に裏側から装着して前記基板と底面板を重合するとともに、前記表側枠体の保持板と前記裏側枠体の保持板とで前記ガラス板の周縁部を挟み込んだ状態で、前記取付板と基板をネジ止めしてなる請求項1〜4何れか1項に記載の高耐震性ガラスパネル装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018123508A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 パナソニック株式会社 透光壁パネル装置
JP2019044495A (ja) * 2017-09-04 2019-03-22 Agc株式会社 室内用パネル体及び室内用パネル構造体

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