JP2016022134A - ドラム式洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗濯物の偏在度合が大きい場合でも、床への振動の伝達を大きくすることなく、ドラムの振動を小さく抑え、脱水時間の長延化を回避できるようにする。
【解決手段】外箱と、この外箱の内部に防振装置により防振支持して配設された水槽と、この水槽の内部に配設されたドラムと、このドラムに設けられた液体封入形の回転バランサと、ドラムを回転させるモータと、このモータを制御する制御手段とを具備し、その制御手段により、ドラムの、水槽が共振を起こす回転速度域Kを含むその上下近辺の回転速度域Lにおける角加速度を下げるようにした。
【選択図】図1
【解決手段】外箱と、この外箱の内部に防振装置により防振支持して配設された水槽と、この水槽の内部に配設されたドラムと、このドラムに設けられた液体封入形の回転バランサと、ドラムを回転させるモータと、このモータを制御する制御手段とを具備し、その制御手段により、ドラムの、水槽が共振を起こす回転速度域Kを含むその上下近辺の回転速度域Lにおける角加速度を下げるようにした。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態はドラム式洗濯機に関する。
従来より、ドラム式洗濯機においては、ドラムが回転されるとき、ドラム内の洗濯物に偏在があれば、ドラムは偏荷重のために振動する。中でもドラムが高速回転される脱水時に、ドラム内の洗濯物に偏在があれば、ドラムは一層大きく振動する。
このようにドラムが大きく振動すると、ドラムを収容して該ドラムと一体化された水槽も大きく振動し、それらを収容した外殻である外箱と衝突することがある。このため、水槽には振動センサが装着され、それにより大きな振動が検知されると、ドラムの回転を下げ又は止めてドラムの内周面に遠心力で張り付いた洗濯物をその張り付きから解消し、その後、ドラムの回転を再開する。これにより、ドラム内における洗濯物の偏在度合が変わり、その偏在度合が小さくてドラムが水槽を外箱に衝突させない振動を起こす程度で回転するようになれば、ドラムを共振回転速度域を越えて高速回転に移行させるようになっている。
この場合、振動が小さければ、洗濯物の偏在を解消する動作は不要であり、そのために水槽を防振支持するサスペンションの減衰力を高めたり、ドラムに液体バランサを装着したり、更にはドラム内の洗濯物の偏在の影響が少なくなるように洗濯物撹拌用のバッフルの形状を工夫したり、ドラム内周面に洗濯物を張り付かせる回転パターンの工夫をしたりしている。
しかしながら、減衰力が一定のサスペンションとして減衰力の高いものを使用すると、洗濯機を設置した床への振動の伝達が大きくなるし、サスペンションの構造上、該サスペンションの伸縮方向と異なる方向では振動が大きくなってしまう弊害があり、洗濯物の如何なる偏在に対しても水槽が外箱に衝突することのないレベルまで振動を低減することはできていない。又、ドラムの液体バランサの装着や、バッフルの形状の工夫、並びにドラムの回転パターンの工夫も大して有効なものではない。
この結果、上述のようにドラムの回転を下げ又は止めてその回転を再開したとき、ドラム内における洗濯物の偏在度合が再び大きくて、ドラムが水槽を外箱に衝突させる振動を起こすようであれば、再度ドラムの回転下げ又は止めてドラムの内周面に遠心力で張り付いた洗濯物をその張り付きから解消するということを繰返すようになっている。
このため、ドラム内における洗濯物の偏在度合が小さくならない限り、ドラムの回転停止と回転再開とを何度も繰返すことになり、脱水時間の長延化を招来するという問題点を有していた。
このため、ドラム内における洗濯物の偏在度合が小さくならない限り、ドラムの回転停止と回転再開とを何度も繰返すことになり、脱水時間の長延化を招来するという問題点を有していた。
そこで、洗濯物の偏在度合が大きい場合でも、床への振動の伝達を大きくすることなく、ドラムの振動を小さく抑え、脱水時間の長延化を回避することのできるドラム式洗濯機を提供する。
本実施形態のドラム式洗濯機は、外箱と、この外箱の内部に防振装置により防振支持して配設された水槽と、この水槽の内部に配設されたドラムと、このドラムに設けられた液体封入形の回転バランサと、前記ドラムを回転させるモータと、このモータを制御する制御手段とを具備し、その制御手段により、前記ドラムの、前記水槽が共振を起こす回転速度域を含むその上下近辺の回転速度域における角加速度を下げるようにしたことを特徴とする。
以下、第1の実施形態につき、図1から図3を参照して説明する。
まず、図2には、ドラム式洗濯乾燥機の全体構造を示しており、外箱1を外殻としている。この外箱1は、最下部に底板1aを有しており、この底板1aの外下面の四隅部にそれぞれ脚1bを有している。外箱1の前側板部(図2で右側)のほゞ中央部には、洗濯物出入口2を有しており、この出入口2に対しては、それを開閉する扉3を設けている。又、外箱1の前側板部の上部には、使用者の操作に供する操作パネル4を設けており、その裏側(外箱1内)に運転制御用の制御装置5を設けている。
まず、図2には、ドラム式洗濯乾燥機の全体構造を示しており、外箱1を外殻としている。この外箱1は、最下部に底板1aを有しており、この底板1aの外下面の四隅部にそれぞれ脚1bを有している。外箱1の前側板部(図2で右側)のほゞ中央部には、洗濯物出入口2を有しており、この出入口2に対しては、それを開閉する扉3を設けている。又、外箱1の前側板部の上部には、使用者の操作に供する操作パネル4を設けており、その裏側(外箱1内)に運転制御用の制御装置5を設けている。
外箱1の内部には、水槽6を配設している。この水槽6は軸方向が前後(図2で右左)の横軸筒状を成すものであり、それを外箱1の前記底板1a上に、左右一対(図2には正面より見て右側の一方のみ図示)のサスペンション7によって前上がりの傾斜状に弾性支持している。この場合、サスペンション7は、詳しくは図示しないが、水槽6の振動を減衰する防振装置としてダンパを有しており、従って、水槽6は、外箱1の内部にそのダンパを有するサスペンション7により防振支持して配設している。
水槽6の背部には軸受ハウジング8とモータ9とを取付けている。モータ9は、この場合、例えば直流のブラシレスDCモータであって、アウターロータ形であり、ロータ9aの中心部に有する回転軸(図示省略)を、軸受ハウジング8を介して水槽6の内部に挿入している。
水槽6の内部には、ドラム10を配設している。このドラム10も軸方向が前後の横軸円筒状を成すもので、それを図示しない後部の中心部で上記モータ9の回転軸の先端部に水槽6と並行に取付けることにより、水槽6と同軸の前上がりの傾斜状に支持して一体化している。又、その結果、ドラム10はモータ9により回転されるようになっており、従って、ドラム10は回転槽であり、モータ9はドラム10を回転させるドラム駆動装置として機能するようになっている。
ドラム10には、周側部(胴部)に小孔11を全域にわたって多数(一部のみ図示)形成している。又、このドラム10及び水槽6は、ともに前面部に開口部12,13を有しており、そのうちの水槽6の開口部13に、環状のベローズ14を介して前記洗濯物出入口2を連ねている。この結果、洗濯物出入口2は、ベローズ14から水槽6の開口部13及びドラム10の開口部12を通じてドラム10の内部に連なっている。
更に、ドラム10の開口部12の周縁部には回転バランサ15を装着しており、この回転バランサ15は、環状の容器15aの内部に例えば塩化カリウム溶液等の液体15bを容器15aの容積の例えば半分ほど封入して成る液体封入形のものである。又、水槽6の上部の前部と後部には、水槽6の振動を検知する振動検知手段として例えば加速度センサから成る振動センサ16,17を装着している。
水槽6の最低部である底部の後部には、図示しない排水口を形成しており、この排水口に排水弁18を介して、機外に通じる排水管19を接続している。又、水槽6の背部から上方そして前方には、乾燥ユニット20を配設している。この乾燥ユニット20は、例えば後述する給水弁28により分配供給される水によって除湿を行う水冷式の除湿装置21と、モータ22aを駆動源とする送風装置22、及びヒータ23aを主体とする加熱装置23を有しており、水槽6内の空気を除湿し、次いで加熱して、水槽6内に戻す循環を行わしめることにより、洗濯物を乾燥させるようになっている。
そして、図3には、前記制御装置5を中心とした電気的構成を示しており、制御装置5は例えばマイクロコンピュータから成っていて、ドラム式洗濯機の運転全般を制御する制御手段として機能するようになっている。この制御装置5には、前記操作パネル4における各種操作スイッチから成る操作部24から各種操作信号が入力されると共に、前記水槽6内の水位を検知するように設けた水位センサ25から水位検知信号が入力され、更に、前記モータ9の回転(ひいてはドラム10の回転)を検知するように設けた回転センサ26から回転検知信号が入力され、モータ9に流れる電流を検知するように設けた電流センサ27から電流検知信号が入力され、前記振動センサ16,17から振動検知信号が入力されるようにしている。
しかして、制御装置5は、それらの入力並びにあらかじめ記憶された制御プログラムに基づいて、前記水槽6内に給水するように設けた電動の給水弁28と、モータ9、電動の前記排水弁18、前記送風装置22のモータ22a、及び加熱装置23のヒータ23aを、駆動回路29を介して駆動制御するようにしている。
又、制御装置5は、前記回転センサ26からの入力をもとにドラム10の回転速度を検知する回転速度検知手段としても機能するようになっており、更に、その検知した回転速度(v)とドラム10の半径(r)からドラム10の角速度ω(ω=v/r)を算出し、そして、その角加速度の変化率を見て角加速度を判定する角加速度判定手段として機能するようになっている。
次に、上記構成のものの作用を述べる。
上記構成のドラム式洗濯乾燥機においては、使用者による操作パネル4の操作に基づき、制御装置5が運転を開始させると、標準的には洗濯、脱水、及び乾燥が行われる。
そのうち、洗濯は、給水弁28から水槽6内への所定水位の給水が行われた後に、ドラム10がモータ9により正逆両方向に交互に低速回転されることにより行われるもので、それにより、ドラム10内に洗濯物出入口2からあらかじめ収容された洗濯物が上昇されてから落下されることが繰返されて撹拌され、洗浄される。
上記構成のドラム式洗濯乾燥機においては、使用者による操作パネル4の操作に基づき、制御装置5が運転を開始させると、標準的には洗濯、脱水、及び乾燥が行われる。
そのうち、洗濯は、給水弁28から水槽6内への所定水位の給水が行われた後に、ドラム10がモータ9により正逆両方向に交互に低速回転されることにより行われるもので、それにより、ドラム10内に洗濯物出入口2からあらかじめ収容された洗濯物が上昇されてから落下されることが繰返されて撹拌され、洗浄される。
洗濯物の洗濯には、洗剤を含む水で洗浄する洗いと、清水で洗浄するすすぎとがあり、そのいずれの場合にも、上述の運転が行われ、それらの終了後には、排水弁18が開放されて水槽6内の水を排水管19を通じ機外に排出する排水が行われる。
脱水は、排水弁18を開放させた状態で、ドラム10がモータ9により一方向に高速回転されることにより行われるもので、それにより、ドラム10内の洗濯後の洗濯物が小孔11を通して遠心脱水される。
脱水は、排水弁18を開放させた状態で、ドラム10がモータ9により一方向に高速回転されることにより行われるもので、それにより、ドラム10内の洗濯後の洗濯物が小孔11を通して遠心脱水される。
そして、乾燥は、ドラム10がモータ9により正逆両方向に交互に低速回転されると同時に、乾燥ユニット20が作動されることにより行われるもので、乾燥ユニット20では、前述のように、水槽6内の空気が、送風装置22で循環される状況で、除湿装置21で除湿され、次いで加熱装置23で加熱されて、水槽6内に戻されることを繰返すことにより、ドラム10内の脱水後の洗濯物が乾燥される。
このようなドラム式洗濯乾燥機の運転の中で、ドラム10が回転されるときには、該ドラム10が振動し、中でもドラム10が高速回転される脱水時に大きく振動する。更にその場合、ドラム10内の洗濯物に偏在があれば、ドラム10は偏荷重のために一層大きく振動する。このようにドラム10が振動すると、ドラム10を収容して該ドラム10と一体化した水槽6も振動する。
図1は、上記脱水時における、従来のドラム10の回転速度の変化(制御装置5による制御)を破線で示しており、本実施形態のドラム10の回転速度の変化を実線で示している。従来は、ドラム10の回転速度は例えば10〔rpm/秒〕の角加速度で漸次上昇させ、それによって、水槽6が共振する回転速度域Kをも素早く通過させ、その後に、ドラム10内に発生した泡を飛ばす(泡飛ばし行程)のために角加速度を0〔rpm/秒〕)まで下げてドラム10の回転速度を一定に保つことを所定時間続けたのち、再度ドラム10の回転速度を例えば10〔rpm/秒〕の角加速度で高速回転域まで漸次上昇させている。
これに対し、本実施形態においては、ドラム10の、水槽6が共振を起こす回転速度域Kを含むその上下近辺の回転速度域Lにおける角加速度を下げるようにしている。この場合、水槽6が共振を起こす回転速度域Kを含むその上下近辺の回転速度域Lは、共振回転速度域Kの200〔rpm〕下(K−200〔rpm〕)から100〔rpm〕上(K+100〔rpm〕)の範囲のうちのいずれか所定の範囲の回転速度域であり、下げた結果の角加速度は上述の10〔rpm/秒〕より低い例えば8〔rpm/秒〕以下である。
又、このように角加速度を下げた回転速度域Lに対して、それより前(回転開始時点から)の回転速度域Mと、それより後(高速回転域に上昇させる期間)の回転速度域N、すなわち、角加速度を下げた回転速度域L外の角加速度は従来と同じ10〔rpm/秒〕であり、従って、角加速度を下げた回転速度域Lは、それより前並びにそれより後(角加速度を下げた回転速度域L外)の回転速度域M,Nの角加速度よりも角加速度を下げているのであって、中でも後者(角加速度を下げた回転速度域Lより後の回転速度域N)よりも角加速度を下げているのである。
従来、ドラム10の回転速度を例えば10〔rpm/秒〕の角加速度で漸次上昇させて水槽6が共振する回転速度域Kを素早く通過させるのは、共振により生じる振動を成長させない考えからである。しかし、その共振回転速度を維持したときに振動が成長するのは、水槽6の振動に対しての減衰力がない場合のことであり、本実施形態のように、水槽6がその振動を減衰する防振装置としてダンパを有するサスペンション7により防振支持されていることにより減衰力を有する洗濯機においては、概ね、洗濯物の偏在による加振力と防振装置による減衰力とにより最大振幅が所定値に決定される。すなわち、共振により生じる振動が、水槽6の振動に対しての減衰力がない場合ほど成長することはない。
それより、ドラム10に液体封入形の回転バランサ15を設けている本実施形態のドラム式洗濯機においては、共振回転速度域Kでその回転バランサ15の液体15bが容器内で暴れるスロッシングを起こすものであり、そのスロッシングの影響で水槽6の振動を小さくできない場合がある。
そこで、本実施形態においては、上述のように、ドラム10の、水槽6が共振を起こす回転速度域Kを含むその上下近辺の回転速度域Lにおける角加速度を下げるようにしているものであり、それによって、共振回転速度域Kをゆっくりと通過させることにより、洗濯物の偏在度合が大きい場合でも、回転バランサ15の液体15bにスロッシングを起こさせず、水槽6の振動を小さく抑え得て、従来のようなドラムの回転停止と回転再開とを繰返すことのないようにでき、もって脱水時間の長延化を回避することができる。
又、本実施形態においては、ドラム10の、水槽6が共振する回転速度域Kを含むその上下近辺の回転速度域Lを、具体的には、共振回転速度域の200〔rpm〕下から100〔rpm〕上の範囲のうちのいずれか所定の範囲の回転速度域としており、下げる角加速度も、具体的には、8〔rpm/秒〕以下としている。これにより、上述の脱水時間の長延化の回避がより現実的にできる。
以上に対して、図4から図10は第2から第8の実施形態を示すもので、それぞれ、第1の実施形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
[第2の実施形態]
図4に示す第2の実施形態においては、ドラム10の振動が所定値以上であることを条件に、該ドラム10の、水槽6が共振する回転速度域Kを含むその上下近辺の回転速度域Lにおける角加速度を下げるようにしている。
[第2の実施形態]
図4に示す第2の実施形態においては、ドラム10の振動が所定値以上であることを条件に、該ドラム10の、水槽6が共振する回転速度域Kを含むその上下近辺の回転速度域Lにおける角加速度を下げるようにしている。
ドラム10の振動は、振動センサ16,17で検知できるほか、電流センサ27で検知されるモータ9に流れる電流のうちのq軸電流を制御装置5で算出して見ることによっても検知できる。この場合、モータ9はブラシレスDCモータであり、永久磁石を有するロータ9aと、コイルを有するステータとから成っている。このモータ9に流れる電流は、一般的なベクトル制御を行うことで、ステータのS,N極で作られる磁束に対して、並行方向(回転方向)のd軸電流と、直角方向のq軸電流とに分けられるものであり、そのうちのモータ9にかかる負荷に依存するq軸電流値をもとにすることでドラム10の振動の検知が可能となる。
より詳細には、モータ9の1回転時のq軸電流値のばらつき、例えば上下限値の差を算出することにより、ドラム10の振動の検知が可能となるものである。従って、振動センサ16,17並びに電流センサ27と制御装置5は、ドラム10の振動を検知する振動検知手段として機能するものである。
この場合、ドラム10が回転を開始してから該ドラム10の内周面に洗濯物が張り付く直後の例えば100〔rpm〕の回転速度域におけるドラム10の振動を上記振動センサ16,17又は電流センサ27(q軸電流値)により検知して、その検知結果から水槽6が共振を起こすときの最大振幅を予測し、その予測振幅が所定の値より大きい場合に、ドラム10の角加速度を前述のように下げるようにしている。
このようにすることにより、ドラム10の、水槽6が共振する回転速度域Kを含むその上下近辺の回転速度域Lにおける角加速度を下げるのを、ドラム10の振動が所定値以上である場合にのみ行うことになり、ドラム10の振動が所定値以上ではない(水槽6が外箱1に衝突しないレベルの振動しか生じない)場合には、ドラム10の角加速度を下げずに済んで、脱水運転を速やかに進行させ得るので、脱水時間の長延化を一層確実に回避することができる。
なお、この場合の振動の判断は、予測によらず、実測によるものであっても良い。
なお、この場合の振動の判断は、予測によらず、実測によるものであっても良い。
[第3の実施形態]
図5に示す第3の実施形態においては、ドラム10の、水槽6が左右方向の共振を起こす回転速度域K1(例えば約170〔rpm〕)を含むその上下近辺の回転速度域L1における角加速度を下げるようにしている。
図5に示す第3の実施形態においては、ドラム10の、水槽6が左右方向の共振を起こす回転速度域K1(例えば約170〔rpm〕)を含むその上下近辺の回転速度域L1における角加速度を下げるようにしている。
水槽6の左右方向の振動が最も大きくなるのは、サスペンション7のダンパに減衰力可変のものを用いている場合であり、従って、この場合、サスペンション7のダンパには減衰力可変のものを用いていて、それが水槽6の上下(鉛直)方向の振動を劇的に減少させる機能を有する反面、水槽6の左右方向の振動が最も大きくなる事情を有する。
この場合に、本実施形態のように、ドラム10の、水槽6が左右方向の共振を起こす回転速度域K1を含むその上下近辺の回転速度域L1における角加速度を下げるようにすることにより、水槽6が左右方向に振動するときの共振回転速度域K1をゆっくりと通過させ得、もって水槽6の振動を小さく抑え得、ドラム10の回転停止と回転再開とを繰返すことのないようにできるので、脱水時間の長延化を回避することができる。
なお、本実施形態のドラム10の角加速度を下げるのを、水槽6が左右方向の共振を起こす回転速度域K1を含むその上下近辺の回転速度域L1に限って行うようにすれば、その他の回転域におけるドラム10の角加速度を下げることがないので、脱水時間の長延化を一層確実に回避することができる。
又、本実施形態は第2の実施形態と合わせて実施するようにしても良い。
又、本実施形態は第2の実施形態と合わせて実施するようにしても良い。
[第4の実施形態]
図6に示す第4の実施形態においては、ドラム10の、水槽6が上下方向の共振を起こす回転速度域K2(例えば約250〔rpm〕)を含むその上下近辺の回転速度域L2における角加速度を下げるようにしている。
図6に示す第4の実施形態においては、ドラム10の、水槽6が上下方向の共振を起こす回転速度域K2(例えば約250〔rpm〕)を含むその上下近辺の回転速度域L2における角加速度を下げるようにしている。
水槽6の上下方向の振動が最も大きくなるのは、サスペンション7のダンパに減衰力不変(一定)のものを用いている場合であり、従って、この場合、サスペンション7のダンパには減衰力不変のものを用いていて、洗濯機を設置した床への振動の伝達を抑えるためにダンパの減衰力を大きくできない上に、重力の影響が重なることもあって、洗濯物の偏在による振動が重力の影響が重なる上下方向で最も大きくなる事情を有する。
この場合に、本実施形態のように、ドラム10の、水槽6が上下方向の共振を起こす回転速度域K2を含むその上下近辺の回転速度域L2における角加速度を下げるようにすることにより、水槽6が上下方向に振動するときの共振回転速度域K2をゆっくりと通過させ得、もって水槽6の振動を小さく抑え得、ドラム10の回転停止と回転再開とを繰返すことのないようにできるので、脱水時間の長延化を回避することができる。
なお、この場合も、ドラム10の角加速度を下げるのを、水槽6が上下方向の共振を起こす回転速度域K2を含むその上下近辺の回転速度域L2に限って行うようにすれば、その他の回転域におけるドラム10の角加速度を下げることがないので、脱水時間の長延化を一層確実に回避することができるが、本実施形態は第3の実施形態と合わせて実施するようにしても良いし、更に、第2の実施形態と合わせて実施するようにしても良い。
[第5の実施形態]
図7に示す第5の実施形態においては、ドラム10の、水槽6が前後方向の共振を起こす回転速度域K3(例えば約280〔rpm〕)を含むその上下近辺の回転速度域L3における角加速度を下げるようにしている。
図7に示す第5の実施形態においては、ドラム10の、水槽6が前後方向の共振を起こす回転速度域K3(例えば約280〔rpm〕)を含むその上下近辺の回転速度域L3における角加速度を下げるようにしている。
水槽6の前後方向の振動が最も大きくなるのは、サスペンション7に水槽6の左右方向の振動を低減する能動制御機能を有するものを用いている場合であり、従って、この場合、サスペンション7には、水槽6の上下方向の振動を低減する機能のほかに、左右方向の振動を低減する機能を有するものを用いていて、水槽6の上下、左右の振動の低減がなされることにより、前後方向の振動が最も大きくなる事情を有する。
この場合に、本実施形態のように、ドラム10の、水槽6が上下方向の共振を起こす回転速度域K3を含むその上下近辺の回転速度域L3における角加速度を下げるようにすることにより、水槽6が前後方向に振動するときの共振回転速度域K3をゆっくりと通過させ得、もって水槽6の振動を小さく抑え得、ドラム10の回転停止と回転再開とを繰返すことのないようにできるので、脱水時間の長延化を回避することができる。
なお、この場合も、ドラム10の角加速度を下げるのを、水槽6が前後方向の共振を起こす回転速度域K3を含むその上下近辺の回転速度域L3に限って行うようにすれば、その他の回転域におけるドラム10の角加速度を下げることがないので、脱水時間の長延化を一層確実に回避することができるが、本実施形態は第3、第4の実施形態のいずれかもしくはその双方と合わせて実施するようにしても良いし、更に、第2の実施形態と合わせて実施するようにしても良い。
[第6の実施形態]
図8に示す第6の実施形態においては、ドラム10の、回転バランサ15内の液体15bがスロッシングを起こす回転速度域K4を含むその上下近辺の回転速度域L4における角加速度を下げるようにしている。
図8に示す第6の実施形態においては、ドラム10の、回転バランサ15内の液体15bがスロッシングを起こす回転速度域K4を含むその上下近辺の回転速度域L4における角加速度を下げるようにしている。
このようにしても、回転バランサ15内の液体15bがスロッシングを起こす回転速度域K4をゆっくりと通過させ得ることにより、水槽6の振動を小さく抑え得、ドラム10の回転停止と回転再開とを繰返すことのないようにできるので、脱水時間の長延化を回避することができる。
なお、この場合も、ドラム10の角加速度を下げるのを、回転バランサ15内の液体15bがスロッシングを起こす回転速度域K4その上下近辺の回転速度域L4に限って行うようにすれば、その他の回転域におけるドラム10の角加速度を下げることがないので、脱水時間の長延化を一層確実に回避することができるが、本実施形態は第3、第4、第5の実施形態のいずれかもしくはその全部と合わせて実施するようにしても良いし、更に、第2の実施形態と合わせて実施するようにしても良い。
[第7の実施形態]
図9に示す第7の実施形態においては、水槽6の振動が大きいことを条件にドラム10の回転をやり直すときに、ドラム10の回転速度を下げた後に、ドラム10の角加速度を下げてその回転のやり直しをするようにしている。
図9に示す第7の実施形態においては、水槽6の振動が大きいことを条件にドラム10の回転をやり直すときに、ドラム10の回転速度を下げた後に、ドラム10の角加速度を下げてその回転のやり直しをするようにしている。
この場合、水槽6の振動が大きいことを条件にドラム10の回転をやり直すときは、図9中の時刻T1であり、このときにドラム10の回転速度を例えば0〔rpm〕まで下げた後に、ドラム10の角加速度をそれまでより下げてその回転のやり直しをするようにしているのである。
このようにすることにより、ドラム10の回転のやり直し後の水槽6の振動を小さく抑え得るので、ドラム10の回転停止と回転再開とを繰返すことのないようにできて、脱水時間の長延化を回避することができる。但し、ドラム10の回転をやり直すときに下げるドラム10の回転速度は、0〔rpm〕に限られず、それより高い回転速度であっても良い。
又、この場合、ドラム10の回転のやり直し後の制御には、水槽6が共振を起こす回転速度域Kを含むその上下近辺の回転速度域Lにおいてドラム10の角加速度を前述のように下げて運転する制御を含んでいる。
なお、本実施形態も、第3、第4、第5、第6の実施形態のいずれかもしくはその全部と合わせて実施するようにしても良いし、更に、第2の実施形態と合わせて実施するようにしても良い。
なお、本実施形態も、第3、第4、第5、第6の実施形態のいずれかもしくはその全部と合わせて実施するようにしても良いし、更に、第2の実施形態と合わせて実施するようにしても良い。
[第8の実施形態]
図10に示す第8の実施形態においては、水槽6の振動が大きいことを条件にドラム10の回転をやり直すときに、ドラム10の回転速度を洗濯物の張り付きが解消されるまで下げずに下げ、その後にドラム10の角加速度を下げてその回転のやり直しをするようにしている。
図10に示す第8の実施形態においては、水槽6の振動が大きいことを条件にドラム10の回転をやり直すときに、ドラム10の回転速度を洗濯物の張り付きが解消されるまで下げずに下げ、その後にドラム10の角加速度を下げてその回転のやり直しをするようにしている。
この場合も、水槽6の振動が大きいことを条件にドラム10の回転をやり直すときは、図10中の時刻T1であり、このときにドラム10の回転速度を洗濯物の張り付きが解消される回転速度まで下げずに(洗濯物が張り付いたままの回転速度まで)下げ、その後にドラム10の角加速度をそれまでより下げてその回転のやり直しをするようにしているのである。
このようにしても、ドラム10の回転のやり直し後の水槽6の振動を小さく抑え得るので、ドラム10の回転停止と回転再開とを繰返すことのないようにできて、脱水時間の長延化を回避することができる。
又、水槽6の振動が大きいことを条件にドラム10の回転をやり直すときに、ドラム10の回転速度を洗濯物の張り付きが解消されるまで下げないのであるから、その後の洗濯物の張り付けに要する時間並びにエネルギーを節減することができる。
又、水槽6の振動が大きいことを条件にドラム10の回転をやり直すときに、ドラム10の回転速度を洗濯物の張り付きが解消されるまで下げないのであるから、その後の洗濯物の張り付けに要する時間並びにエネルギーを節減することができる。
更に、この場合も、ドラム10の回転のやり直し後の制御には、水槽6が共振を起こす回転速度域Kを含むその上下近辺の回転速度域Lにおいてドラム10の角加速度を前述のように下げて運転する制御を含んでいる。
なお、本実施形態も、第3、第4、第5、第6の実施形態のいずれかもしくはその全部と合わせて実施するようにしても良いし、更に、第2の実施形態と合わせて実施するようにしても良い。
なお、本実施形態も、第3、第4、第5、第6の実施形態のいずれかもしくはその全部と合わせて実施するようにしても良いし、更に、第2の実施形態と合わせて実施するようにしても良い。
以上説明したドラム式洗濯機は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
そのほか、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
そのほか、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は外箱、5は制御装置(制御手段、振動検知手段、回転速度検知手段、角加速度判定手段)、6は水槽、7はサスペンション、9はモータ、10はドラム、15は回転バランサ、15bは液体、16,17は振動センサ(振動検知手段)、26は回転センサ(回転速度検知手段)、27は電流センサ(振動検知手段)を示す。
Claims (9)
- 外箱と、
この外箱の内部に防振装置により防振支持して配設された水槽と、
この水槽の内部に配設されたドラムと、
このドラムに設けられた液体封入形の回転バランサと、
前記ドラムを回転させるモータと、
このモータを制御する制御手段とを具備し、
その制御手段により、前記ドラムの、前記水槽が共振を起こす回転速度域を含むその上下近辺の回転速度域における角加速度を下げるようにしたことを特徴とするドラム式洗濯機。 - 前記ドラムの振動が所定値以上であることを条件に、該ドラムの、前記水槽が共振する回転速度域を含むその上下近辺の回転速度域における角加速度を下げるようにしたことを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
- 前記ドラムの、前記水槽が左右方向の共振を起こす回転速度域を含むその上下近辺の回転速度域における角加速度を下げるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のドラム式洗濯機。
- 前記ドラムの、前記水槽が上下方向の共振を起こす回転速度域を含むその上下近辺の回転速度域における角加速度を下げるようにしたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載のドラム式洗濯機。
- 前記ドラムの、前記水槽が前後方向の共振を起こす回転速度域を含むその上下近辺の回転速度域における角加速度を下げるようにしたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載のドラム式洗濯機。
- 前記ドラムの、前記回転バランサ内の液体がスロッシングを起こす回転速度域を含むその上下近辺の回転速度域における角加速度を下げるようにしたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載のドラム式洗濯機。
- 前記水槽の振動が大きいことを条件に前記ドラムの回転をやり直すときに、該ドラムの回転速度を下げた後に、該ドラムの角加速度を下げてその回転のやり直しをすることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載のドラム式洗濯機。
- 前記水槽の振動が大きいことを条件に前記ドラムの回転をやり直すときに、該ドラムの回転速度を洗濯物の張り付きが解消されるまで下げずに下げ、その後に該ドラムの角加速度を下げてその回転のやり直しをすることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載のドラム式洗濯機。
- 前記ドラムの、前記水槽が共振する回転速度域を含むその上下近辺の回転速度域が、共振する回転速度域の200〔rpm〕下から100〔rpm〕上の範囲のうちのいずれか所定の範囲の回転速度域であり、角加速度は8〔rpm/秒〕以下であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載のドラム式洗濯機。
Priority Applications (3)
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Family
ID=55269473
Family Applications (1)
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JP2014147800A Abandoned JP2016022134A (ja) | 2014-07-18 | 2014-07-18 | ドラム式洗濯機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016022134A (ja) |
-
2014
- 2014-07-18 JP JP2014147800A patent/JP2016022134A/ja not_active Abandoned
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