JP2016020945A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】与えられた振動により表示像がぶれることを低減するヘッドアップディスプレイ装置を提供する。【解決手段】表示器が出射した所定の画像を表す表示光の虚像によって、画像を視認させるヘッドアップディスプレイ装置において、表示光が照射される被照射体５と、被照射体５を所定の回転軸線５ａ周りに回転可能に支持する支持体８と、回転軸線５ａに沿って被照射体５の端部に設けられ、支持体８に支持される被支持部５２と、を備え、被支持部５２が円弧面を有し、支持部８は、被支持部５２の円弧面に点接触又は線接触し、且つ、被照射体５の回転に伴って被支持部５２が摺動する受け部を有すると共に、支持部８は、受け部に被支持部５２の円弧面を弾性力によって押し付ける押付部を有して、与えられた振動により表示像がぶれることを低減した。【選択図】図３

Description

本発明は、耐振動性を向上させたヘッドアップディスプレイ装置に関する。

所定の画像を表す表示光を出射する表示器を有し、表示器からの表示光を、凹面鏡等の反射部材を介して、車両のフロントガラス等に投射させることで、運転者に表示像を虚像にて視認させるヘッドアップディスプレイ（ＨＵＤ）装置が知られている。
また、ＨＵＤ装置においては、運転者が座席に着座したときの目線の高さに合わせるために、凹面鏡等の反射部材を所定の回転軸線を中心に回動可能にする構成が知られている。

特許文献１には、凹面鏡等の反射部材を所定の回転軸線を中心に回動可能とする構成において、ＨＵＤ装置に振動が与えられても、当該回転軸線方向にずれて振動することを抑制して、視認される表示像にぶれが生じないようにする技術が開示されている。

特開２０１４−８５５３９号公報

しかしながら、特許文献１に係るＨＵＤ装置の構造においては、凹面鏡等の反射部材の回転軸方向以外の軸方向においての耐振動性に改善の余地があった。

本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、与えられた振動により表示像がぶれることを低減できるヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。

本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置は、
表示器が出射した所定の画像を表す表示光の虚像によって、前記画像を視認させるヘッドアップディスプレイ装置であって、
前記表示光が照射される被照射体と、
前記被照射体を所定の回転軸線周りに回転可能に支持する支持体と、
前記回転軸線に沿って前記被照射体の端部に設けられ、前記支持体に支持される被支持部と、を備え、
前記被支持部は、円弧面を有し、
前記支持部は、前記被支持部の円弧面に点接触又は線接触し、且つ、前記被照射体の回転に伴って前記被支持部が摺動する受け部を有すると共に、
前記支持部は、前記受け部に前記被支持部の円弧面を弾性力によって押し付ける押付部を有する。

また、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置は、
さらに、前記被照射体と前記支持体とを弾性力によって押す弾性体を前記被支持部に装着する
ことが好ましい。

また、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置の
前記被照射体は、前記表示光を反射する反射鏡である
ことが好ましい。

また、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置の
前記被照射体は、前記表示光が照射されるコンバイナである
ことが好ましい。

本発明によれば、与えられた振動により表示像がぶれることを低減できる。

本発明の第一実施形態に係るＨＵＤ装置の概略断面図。 第一実施形態に係るＨＵＤ装置の上ケースを外した状態における斜視図。 第一実施形態に係るＨＵＤ装置の第二反射鏡及び第二反射鏡を回動させる駆動ユニットの斜視図。 第一実施形態に係るＨＵＤ装置の第二反射鏡及び第二反射鏡を回動させる駆動ユニットの分解斜視図。 第一実施形態に係るＨＵＤ装置の第二反射鏡を支持する支持体の構成例（ａ），（ｂ）を示す正面図。 本発明の第二実施形態に係るＨＵＤ装置の概略断面図。 第二実施形態に係るＨＵＤ装置のコンバイナの斜視図。

以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。

（第一実施形態）
本発明の第一実施形態に係るＨＵＤ装置Ｈは、表示器１と、表示器１を制御する制御基板２と、表示器１が発する熱を放熱する放熱器３と、表示器１が出射する表示光Ｌを反射する第一反射鏡４と、第一反射鏡４が反射した表示光Ｌを反射する第二反射鏡５と、第二反射鏡５を回転軸５ａを中心に回動させる駆動ユニット６と、不透過性樹脂からなる下ケース７０，上ケース７１と、透過性樹脂からなる出射口７２からなるケース７を備える。
ＨＵＤ装置Ｈは、制御基板２の制御に応じて表示器１が照射した表示光Ｌを第一反射鏡４と第二反射鏡５とに反射させて、表示光Ｌがケース７の出射口７２からケース７外に投射する。
このＨＵＤ装置Ｈは、車両に搭載され、車両の運転席側のフロントガラスに表示光Ｌを投射して、フロントガラス前方に虚像を映し出す。例えば、車両の走行速度や車両に関する警告情報、ナビゲーション情報などを含む計器画像を表示光Ｌとしてフロントガラスに投射することによって、運転者は、運転時に視線を前方に向けたままフロントガラス越しに車外風景と重ねて車両情報を確認できる。

表示器１は、バックライト基板１０と、液晶パネル１１と、を備える。

バックライト基板１０は、ＬＥＤ（Light Emitting Diode）と各種配線が実装形成された回路基板からなり、制御基板２の制御に応じた輝度で液晶パネル１１を背面から照明する。
また、バックライト基板１０は、ＬＥＤが実装された面を表面としたときの裏面側を、熱伝導性の高いアルミニウムや銅などの金属からなる放熱器３と密着させて、ＬＥＤが発する熱を放熱器３によって放熱する。

液晶パネル１１は、例えばＴＦＴ（Thin Film Transisutor）型の液晶パネルからなり、制御基板２の制御によって複数の各画素を透過／不透過状態に切り替える。つまり、液晶パネル１２は、透過状態の画素でバックライト基板１０からの光を透過させることにより、所定の画像を表示光Ｌとして出射する。

制御基板２は、ＣＰＵやＧＤＣ（Graphic Display Controller）と、ＣＡＮ(Controller Area Network)などのインターフェースと、各種配線が実装形成された回路基板からなり、ＣＡＮから入力された車両の走行速度やエンジン回転数などの車両に関する情報を、計器画像として液晶パネル１１に表示させると共に、バックライト基板１０の照明輝度を制御する。
また、制御基板２には、駆動ユニット６の回動を制御するための駆動回路が実装されており、第二反射鏡５が回転軸５ａを中心に任意の角度に位置するように駆動ユニット６を制御する。

第１反射鏡４は、平面鏡であり、液晶パネル１１からの表示光Ｌを第二反射鏡５に反射する。

第二反射鏡５は、第１反射鏡４からの表示光Ｌを凹面鏡からなる反射部材５０で受けてケース７の出射口７２に向けて反射する。

反射部材５０の一端部にはギア部５１０を有する第一被支持部５１が設けられ、他端部には円弧面５２０を有する円柱状の第二被支持部が設けられている。
第一被支持部５１はケース７に支持され、第二被支持部５２は後述する支持体８に支持されて、両被支持部５１，５２は回転軸５ａを中心に回動可能に支持される。これにより、第二反射鏡５は回転軸５ａを中心に回動可能に支持される。

反射部材５０の第一被支持部５１側に設けられる駆動ユニット６は、制御基板２からの制御に応じて回動するモータ６０と、モータ６０の回転軸で回転するウォーム６１と、ウォーム６と噛み合うウォームホイール６２と、ウォームホイール６２に伴って回動する出力ギア６３と、モータ６０とウォーム６１とウォームホイール６２と出力ギア６３を支持する支持体６４と、を備える。
支持体６４は、出力ギア６３が第一被支持部のギア部５１０と噛み合う位置でケース７に支持されている。
制御基板２によってモータ６０が回動すると、モータの回転軸に生じた回転力が、ウォーム６とウォームホイール６２を介して出力ギア６２を回動させ、出力ギア６２と噛み合う第一被支持部のギア部５１０が回転軸５ａを中心に反射部材５０が回転する。

反射部材５０の第二被支持部５２側に設けられる支持体８は、樹脂製の基材８０に開口部８１が形成されている。開口部８１は、第二被支持部５２の円弧面５２０を受ける受け部８１０と、受け部８１０に第二被支持部５２を挿通したときに、第二被支持部５２を受け部８１０に基材８０の弾性力によって押し付ける押付部８２が形成されている。

受け部８１０は、Ｕ字またはＶ字の凹形状で第二被支持部５２の円弧面５２０を実質的に点接触もしくは線接触状態で当接し、且つ、第二被支持部５２を回動可能に摺動する。

押付部８２は、Ｖ字（図５（ａ））またはＹ字（図５（ｂ））の形状で第二被支持部５２を挿通したときに、Ｖ字またはＹ字の下端部が第二被支持部５２の円弧面５２０を受け部８１０に押し付けて当接し、且つ、第二被支持部５２を回動可能に摺動する。

このように反射部材５０の第二被支持部５２を支持体８で支持すると、第二被支持部５２は、回転軸５ａと水平方向に直交する軸方向（図３：Ｚ方向）におけるガタツキが低減すると共に、回転軸５ａと垂直方向に直交する軸方向（図３：Ｙ方向）におけるガタツキも低減されて、第二反射鏡５の回転軸５ａと直交する水平および垂直方向における耐振動性が高まる。これにより、ＨＵＤ装置Ｈは、与えられた振動により表示像がぶれることを低減できる。

また、第二被支持部５２は、反射部材２０と支持体８との間に、コイルばねなどからなる弾性体９を装着して、第二反射鏡５と支持体８とを弾性力によって押し付ける。
この弾性体９によって、第二反射鏡５は回転軸５ａに沿う方向（図３：Ｘ方向）におけるガタツキが低減されて、第二反射鏡５の回転軸５ａ方向における耐振動性が高まる。

このように構成すると、第一実施形態のＨＵＤ装置Ｈの回転軸５ａを中心に回動可能な被照射体（第二反射鏡５）は、支持体８によって回転軸５ａと垂直および水平方向に直交する２つの軸方向における耐振動性が高まり、さらに、弾性体９によって回転軸５ａ軸に沿う方向における耐振動性が高まる。これにより、ＨＵＤ装置Ｈに振動が与えられても、３つの軸方向に対して表示像がぶれることが低減できる。

このように、３軸方向において耐振動性を高めることは、車両に比べ耐振動性が求められるオートバイに適用する場合において好適である。

以上、被照射体が反射鏡である第一実施形態を示したが、以下に示すような、被照射体がコンバイナである第二実施形態として構成してもよい。

（第二実施形態）
本発明の第二実施形態に係るＨＵＤ装置Ｈは、上述した第一実施形態の構成に加えて、さらに、表示光Ｌを受けて虚像を表示するコンバイナＣを備える。コンバイナＣは、第二反射鏡５と同様に、モータの動力によって回転軸Ｃａで回動可能に構成される。

コンバイナＣは、一端に第一被支持部Ｃ０を、他端に第二被支持部Ｃ１を有し、第一被支持部Ｃ０を第二反射鏡５の第一被支持部５１と同様に、および、第二被支持部Ｃ１を第二反射鏡５の第一被支持部５２と同様に、回動可能に支持すると、コンバイナＣは、コンバイナＣの回転軸Ｃａおよび回転軸Ｃａと水平，垂直方向に直交する軸のそれぞれの軸における耐振動性を高まる。
これにより、第二実施形態に係るＨＵＤ装置Ｈは、与えられた振動により表示像がぶれることを低減できる。

以上の説明では、本発明の理解を容易にするために、重要でない公知の技術的事項の説明、および、第一実施形態と第二実施形態において重複する技術的事項の説明を適宜省略した。

本発明は、車両やオートバイ、あるいは農業機械や建築機械を備えた移動体に搭載されるヘッドアップディスプレイ装置として好適である。

Ｈ ：ヘッドアップディスプレイ装置
１ ：表示器
１０ ：バックライト基板
１１ ：液晶パネル
２ ：制御基板
３ ：放熱器
４ ：第一反射鏡
５ ：第二反射鏡（被照射体）
５ａ ：回転軸
５０ ：反射部材
５１ ：第一被支持部
５１０ ：ギア部
５２ ：第二被支持部
５２０ ：円弧面
６ ：駆動ユニット
６０ ：モータ
６１ ：ウォーム
６２ ：ウォームホイール
６３ ：出力ギア
６４ ：支持体
７ ：ケース
７０ ：下ケース
７１ ：上ケース
７２ ：出射口
８ ：支持体
８０ ：基材
８１ ：開口部
８１０ ：受け部
８２ ：押付部
９ ：弾性体
Ｃ ：コンバイナ（被照射体）
Ｃａ ：回転軸
Ｃ０ ：第一被支持部
Ｃ１ ：第二被支持部
Ｌ ：表示光

Claims (4)

1. 表示器が出射した所定の画像を表す表示光の虚像によって、前記画像を視認させるヘッドアップディスプレイ装置であって、
   前記表示光が照射される被照射体と、
   前記被照射体を所定の回転軸線周りに回転可能に支持する支持体と、
   前記回転軸線に沿って前記被照射体の端部に設けられ、前記支持体に支持される被支持部と、を備え、
   前記被支持部は、円弧面を有し、
   前記支持部は、前記被支持部の円弧面に点接触又は線接触し、且つ、前記被照射体の回転に伴って前記被支持部が摺動する受け部を有すると共に、
   前記支持部は、前記受け部に前記被支持部の円弧面を弾性力によって押し付ける押付部を有する
   ことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
2. さらに、前記被照射体と前記支持体とを弾性力によって押す弾性体を前記被支持部に装着した
   ことを特徴とする請求項１に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
3. 前記被照射体は、前記表示光を反射する反射鏡である
   ことを特徴とする請求項１または請求項２に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
4. 前記被照射体は、前記表示光が照射されるコンバイナである
   ことを特徴とする請求項１または請求項２に記載のヘッドアップディスプレイ装置。

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