JP2016020128A - 空気吹出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吹出口を構成する開口縁部が直線形状である場合と比較して、吹出口から広がらせながら空気を吹き出すことができる空気吹出装置を提供する。
【解決手段】
フェイスモード時に、ダクト12の内部を流れる空気をガイド壁14に沿わせて車両後方側に曲げて、インストルメントパネル1の上面部1aに形成された吹出口11から車両後方側に向けて吹き出す空気吹出装置において、吹出口11を構成する開口縁部のうちガイド壁14の空気流れ下流側に連なる部分11bの形状を、車両後方側に向かって凸形状とする。これにより、開口縁部のうちガイド壁14の空気流れ下流側に連なる部分11bの形状が、直線形状である場合と比較して、吹出口11から広がらせながら空気を吹き出すことができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、空気を吹き出す空気吹出装置に関するものである。
特許文献1に、車両のフロントガラスに向けて空気を吹き出すデフロスタ吹出口と乗員に向けて空気を吹き出す吹出口とを共通化した空気吹出装置が開示されている。この空気吹出装置は、吹出口に連なるダクトと、ダクトの吹出口側部分のうち少なくとも車室内側に設けられたガイド壁と、ダクトの内部に設けられたノズルと、ノズルの空気流れ上流側に制御流を吹き出す制御流吹出部とを備えている。ガイド壁は凸状に湾曲した形状である。ノズルは主流の流れを絞って高速の気流を形成するものである。制御流吹出部は、車両前方側と車両後方側の両側に設けられており、いずれか一方の制御流吹出部のみから制御流が吹き出されるように構成されている。
この空気吹出装置では、吹出口から吹き出される空気の吹出方向の切り替えを制御流によって行う。すなわち、車両後方側から車両前方側に向けて制御流を吹き出すことで、ノズルからの高速の気流を車両前方側に寄せる。これにより、吹出口からフロントガラスに向けて空気が吹き出される。一方、車両前方側から車両後方側に向けて制御流を吹き出すことで、ノズルからの高速の気流を車両後方側に寄せる。これにより、高速の気流がコアンダ効果によってガイド壁に沿って流れることで曲げられ、吹出口から乗員に向けて空気が吹き出される。
実公平1−27397号公報
ところで、上記した空気吹出装置では、吹出口を構成する開口縁部のうちガイド壁の空気流れ下流側に連なる部分が、直線状である場合、ガイド壁に沿って曲げられた空気の吹出口からの吹出方向は、その直線状の開口縁部に対して垂直な方向となる。このため、ガイド壁に沿って曲げられた空気は、吹出口から全て平行に吹き出されることとなり、吹出口から広がらせながら空気を吹き出すことができないという問題がある。
なお、吹出口から広がらせながら空気を吹き出すための手段として、ルーバー等の空気の吹出方向を調整する調整部材を、ダクトの最下流部に位置する吹出口に設けることが考えられる。しかし、吹出口に調整部材を設けると、この調整部材に沿って空気が流れてしまうため、ガイド壁に沿う空気流れを阻害してしまう。このため、吹出口に単に調整部材を設けるだけでは、ガイド壁に沿って空気流れを曲げつつ、吹出口から広がらせながら空気を吹き出すことができない。
このような問題は、上記した特許文献1の空気吹出装置に限らず、コアンダ効果によってガイド壁に沿って曲げられた空気を吹出口から吹き出す他の空気吹出装置においても、同様に生じるものである。
本発明は上記点に鑑みて、吹出口を構成する開口縁部が直線形状である場合と比較して、吹出口から広がらせながら空気を吹き出すことができる空気吹出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
空気を吹き出す吹出口(11、11A)を構成する開口縁部(11a、11b、11c、11d、11e)が形成された壁部(1a、1b)と、
吹出口に連なり、内部を空気が流れるダクト(12)と、
ダクトのうち空気流れ下流側部分の内壁に設けられ、壁面がダクトの内側に向かって凸形状であるガイド壁(14、16)と、
ダクトの内部を流れる空気がガイド壁に沿って曲げられながら吹出口から吹き出されるように、ダクトの内部にガイド壁に沿う空気流れを形成する気流形成機構(13、17)とを備え、
開口縁部のうちガイド壁の空気流れ下流側に連なる部分(11b、11e)は、壁部の表面での形状が、ガイド壁に沿って曲げられた空気の吹出口からの吹出方向に向かって凸形状であることを特徴としている。
ここで、ガイド壁に沿って曲げられた空気の吹出口からの吹出方向は、吹出口の開口縁部に垂直な方向となる。なお、開口縁部に垂直な方向とは、開口縁部が直線状の場合は、直線状の開口縁部の垂線方向のことであり、開口縁部が曲線状の場合は、曲線状の開口縁部の接線の垂線方向のことである。
このため、本発明によれば、吹出口の開口縁部の形状を凸形状としているので、ガイド壁に沿って曲げられた空気を吹出口から広げながら吹き出すことができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態における空気吹出装置および空調ユニットの車両搭載状態を示す模式図である。 図1中の空気吹出装置の一部断面斜視図である。 図1中の吹出口の配置を示す車室の平面図である。 図3中の運転席側の吹出口の拡大図である。 図1の空調ユニットの構成を示す模式図である。 フェイスモード時における図1の吹出口およびダクトの拡大図である。 デフロスタモード時における図1の吹出口およびダクトの拡大図である。 デフロスタモード時における図1の吹出口およびダクトの拡大図である。 比較例1における空気吹出装置の運転席側の吹出口を示す平面図である。 第2実施形態における空気吹出装置の断面図である。 第2実施形態における空気吹出装置の運転席側の吹出口を示す平面図である。 第2実施形態のける空気吹出装置のデフロスタモード時の吹出口からの空気吹出方向を示す模式図であり、ウインドシールドガラスを車両前方側から見た斜視図である。 第3実施形態における空気吹出装置の運転席側の吹出口を示す平面図である。 第4実施形態における空気吹出装置の運転席側の吹出口を示す平面図である。 第5実施形態における空気吹出装置の運転席側の吹出口を示す平面図である。 第6実施形態における空気吹出装置の運転席側の吹出口を示す平面図である。 第7実施形態における空気吹出装置の吹出口の配置を示す車室の平面図である。 第8実施形態における空気吹出装置の吹出口の配置を示す車室の平面図である。 図18中の吹出口の拡大図である。 図19中のXX−XX線断面図である。 第9実施形態における空気吹出装置の吹出口の配置を示す車室前方部の斜視図である。 円環板状部材の位置がダクトの内部に第1状態の気流を形成する位置のときの図21中の吹出口の拡大図である。 図22中のXXIII−XXIII線断面図である。 円環板状部材の位置がダクトの内部に第2状態の気流を形成する位置のときの図21中の吹出口の拡大図である。 図24中のXXV−XXV線断面図である。 第10実施形態における空気吹出装置の吹出口の拡大図である。 図26中のXXVII−XXVII線断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。また、各図中の矢印が示す方向は、車両内部での方向を示している。
(第1実施形態)
本実施形態では、本発明に係る空気吹出装置を車両前方に搭載される空調ユニットの吹出口およびダクトに適用している。
図1、2に示すように、空気吹出装置10は、インストルメントパネル(計器盤)1の上面部1aのうちウインドシールドガラス2側の位置に設けられた吹出口11と、吹出口11と空調ユニット20とを接続するダクト12と、ダクト12内に配置された気流偏向ドア13とを備えている。
インストルメントパネル1は、車室内の車両前方に設けられた内装部材であり、上面部1aと意匠面部1bとを有している。本明細書でいうインストルメントパネル1は、計器類が配置されている部分だけでなく、オーディオやエアコンを収納する部分を含む、車室内の前席正面に配置されたパネル全体をさしている。また、意匠面部1bは、インストルメントパネル1のうち車室内の座席の位置から見た正面部分であり、計器類やハンドルが配置される側の面である。
図3、4に示すように、吹出口11は、右ハンドル車両の運転席4aの正面と助手席4bの前方側正面の2カ所に配置されている。なお、以下では、運転席4aの正面に配置された吹出口11について説明するが、助手席4bの正面に配置された吹出口11も同様である。
吹出口11は、車幅方向(車両左右方向)に細長く延伸した形状である。吹出口11は、座席4よりも車両前方の位置に、座席4の車幅方向全域と対向して配置されている。なお、図4において、吹出口11のうち2本の一点鎖線の間の部分が座席4と対向する部分である。図4中の2本の一点鎖線は、座席4の左右両端から車両前方へ延長した仮想線である。
また、図3に示すように、インストルメントパネル1の上面部1aは、ウインドシールドガラス2との境界部3を有している。この境界部3は、ウインドシールドガラス2と接する上面部1aの端部である。境界部3は、車両後方、すなわち、座席4に向かって凹形状となっている。これに対して、吹出口11の上面部1aでの形状は、車両後方、すなわち、座席4に向かって凸形状となっている。
図4に示すように、吹出口11は、インストルメントパネル1の上面部1aに形成された開口縁部11a、11b、11c、11dによって構成されている。したがって、本実施形態では、この上面部1aが、開口縁部11a〜11dが形成された壁部を構成している。開口縁部11a〜11dは、上面部1aの表面での形状が、車両前方側と車両後方側に位置するとともに、車両左右方向に延伸した一対の長辺11a、11bと、一対の長辺11a、11bの端部同士をつなぐ一対の短辺11c、11dを有する形状である。開口縁部の一対の長辺11a、11bは、乗員5が着座する座席4に向かって凸状に湾曲している。なお、本実施形態では、車両後方側が特許請求の範囲に記載の一側に対応し、車両前方側が特許請求の範囲に記載の一側の反対側の他側に対応している。
吹出口11は、気流偏向ドア13により、デフロスタモード、アッパーベントモードおよびフェイスモードの3つの吹出モードを切り替えて温度調整された空気を吹き出すものである。ここで、デフロスタモードは、ウインドシールドガラス2に向けて空気を吹き出し、窓の曇りを晴らす吹出モードである。フェイスモードは、前席乗員5の上半身に向けて空気を吹き出す吹出モードである。アッパーベントモードは、フェイスモード時よりも上方に向けて空気を吹き出し、後席乗員に送風する吹出モードである。
図1に示すように、吹出口11は、ダクト12の末端に形成された開口部によって構成されているとも言える。ダクト12は、空調ユニット20から送風される空気が流れる空気流路を内部に形成している。ダクト12は、空調ユニット20と別体として構成された樹脂製のものであり、空調ユニット20と接続されている。ダクト12の空気流れ上流側端部が空調ユニット20のデフロスタ/フェイス開口部30に連なっている。なお、ダクト12は、空調ユニット20と一体に形成されていても良い。
気流偏向ドア13は、吹出口11からの気流を偏向させる気流偏向部材である。気流を偏向させるとは、気流の向きを変化させることを意味する。気流偏向ドア13は、ダクト12の内部の気流偏向ドア13よりも車両前方側の前方側流路12aの流路断面積とダクト12の内部の気流偏向ドア13よりも車両後方側の後方側流路12bの流路断面積との割合を変更することにより、前方側流路12aの気流速度と後方側流路12bの気流速度とを異ならせる。これにより、吹出口11からの気流の向きを変化させる。
本実施形態では、気流偏向ドア13として、車両前方側と車両後方側にスライド可能なスライドドア131を採用している。スライドドア131は、車両前後方向長さが、車両前後方向におけるダクト12の幅よりも小さく、前方側流路12aと後方側流路12bとを形成できる長さとなっている。スライドドア131は、前後方向にスライドすることにより、後方側流路12bに高速の気流(噴流)を形成するとともに、前方側流路12aに低速の気流を形成する第1状態と、ダクト12の内部に第1状態とは異なる気流を形成する第2状態とを切り替えることができる。スライドドア131は、図4に示すように、ガイド壁14との間隔が均一となるように、車両上方から見たスライドドア131の形状が、吹出口11を構成する開口縁部の長辺11bに平行な形状となっている。すなわち、車両上方から見たスライドドア131の形状は、車両後方に向かって凸状に湾曲した形状となっている。
また、ダクト12は、その空気流れ下流側部分における車両後方側の壁と車両前方側の壁のうち車両後方側の壁に、ガイド壁14が設けられている。ガイド壁14は、インストルメントパネル1の上面部1aに連なっている。ガイド壁14は、ダクト12の内部の高速の気流をコアンダ効果によって壁面に沿わせて車両後方側に曲げて、吹出口11から車両後方側に向けて空気を吹き出すようにガイドするものである。ガイド壁14は、ダクト12の吹出口11側部分における空気流路幅を空気流れ下流側に向かって広げる形状である。本実施形態では、ガイド壁14として、壁面がダクト12の内部に向けて凸状に湾曲した形状のガイド壁を採用している。
空調ユニット20は、インストルメントパネル1の内部に配置されている。図5に示すように、空調ユニット20は、外殻を構成する空調ケーシング21を有する。この空調ケーシング21は、空調対象空間である車室内へ空気を導く空気通路を構成している。空調ケーシング21の空気流れ最上流部には、車室内空気(内気)を吸入する内気吸入口22と車室外空気(外気)を吸入する外気吸入口23とが形成されると共に、各吸入口22、23を選択的に開閉する吸入口開閉ドア24が設けられている。これら内気吸入口22、外気吸入口23、および吸入口開閉ドア24は、空調ケーシング21内への吸入空気を内気および外気に切り替える内外気切替手段を構成している。なお、吸入口開閉ドア24は、図示しない制御装置から出力される制御信号により、その作動が制御される。
吸入口開閉ドア24の空気流れ下流側には、車室内へ空気を送風する送風手段としての送風機25が配置されている。本実施形態の送風機25は、遠心多翼ファン25aを駆動源である電動モータ25bにより駆動する電動送風機であって、図示しない制御装置から出力される制御信号により回転数(送風量)が制御される。
送風機25の空気流れ下流側には、送風機25により送風された送風空気を冷却する冷却手段として機能する蒸発器26が配置されている。蒸発器26は、その内部を流通する冷媒と送風空気とを熱交換させる熱交換器であり、図示しない圧縮機、凝縮器、膨張弁等と共に蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成するものである。
蒸発器26の空気流れ下流側には、蒸発器26にて冷却された空気を加熱する加熱手段として機能するヒータコア27が配置されている。本実施形態のヒータコア27は、車両エンジンの冷却水を熱源として空気を加熱する熱交換器である。なお、蒸発器26およびヒータコア27は、車室内へ吹き出す空気の温度を調整する温度調整手段を構成している。
また、蒸発器26の空気流れ下流側には、蒸発器26通過後の空気を、ヒータコア27を迂回して流す冷風バイパス通路28が形成されている。
ここで、ヒータコア27および冷風バイパス通路28の空気流れ下流側にて混合される送風空気の温度は、ヒータコア27を通過する送風空気および冷風バイパス通路28を通過する送風空気の風量割合によって変化する。
このため、蒸発器26の空気流れ下流側であって、ヒータコア27および冷風バイパス通路28の入口側には、エアミックスドア29が配置されている。このエアミックスドア29は、ヒータコア27および冷風バイパス通路28へ流入する冷風の風量割合を連続的に変化させるもので、蒸発器26およびヒータコア27と共に温度調整手段として機能する。エアミックスドア29は、制御装置から出力される制御信号によってその作動が制御される。
空調ケーシング21の送風空気流れ最下流部には、デフロスタ/フェイス開口部30やフット開口部31が設けられている。デフロスタ/フェイス開口部30は、ダクト12を介して、インストルメントパネル1の上面部1aに設けられた吹出口11に連なっている。フット開口部31は、フットダクト32を介して、フット吹出口33に連なっている。
そして、上記各開口部30、31の空気流れ上流側には、デフロスタ/フェイス開口部30を開閉するデフロスタ/フェイスドア34、フット開口部31を開閉するフットドア35が配置されている。デフロスタ/フェイスドア34およびフットドア35は、車室内への空気の吹出状態を切り替える吹出モードドアである。
気流偏向ドア13は、所望の吹出モードとなるように、これらの吹出モードドア34、35と連動するように構成されている。気流偏向ドア13および吹出モードドア34、35は、制御装置から出力される制御信号によってその作動が制御される。なお、気流偏向ドア13および吹出モードドア34、35は、乗員のマニュアル操作によってもドア位置が変更可能となっている。
例えば、吹出モードとして、フット吹出口33から乗員の足元に吹き出すフットモードが実行される場合、デフロスタ/フェイスドア34がデフロスタ/フェイス開口部30を閉じるとともに、フットドア35がフット開口部31を開く。一方、吹出モードとして、デフロスタモード、アッパーベントモード、フェイスモードのいずれか1つが実行される場合、デフロスタ/フェイスドア34がデフロスタ/フェイス開口部30を開くとともに、フットドア35がフット開口部31を閉じる。さらに、この場合、気流偏向ドア13の位置が所望の吹出モードに応じた位置となる。
本実施形態では、気流偏向ドア13を前後方向に移動させて、気流偏向ドア13の位置を変更することにより、前方側流路12aと後方側流路12bの気流速度を変更して、吹出角度θを変更する。なお、ここでいう吹出角度θとは、図1に示すように、鉛直方向に対して吹出方向がなす角度である。ちなみに、鉛直方向を基準としているのは、ダクト12に気流偏向ドア13が設けられていない場合の吹出口11からの吹出方向が鉛直方向だからである。
図6に示すように、吹出モードがフェイスモードの場合、相対的に、後方側流路12bの流路断面積割合が小さくなるとともに、前方側流路12aの流路断面積割合が大きくなるように、気流偏向ドア13の位置が車両後方側の位置とされる。これにより、後方側流路12bに高速の気流が形成されるとともに、前方側流路12aに低速の気流が形成される第1状態となる。高速の気流は、コアンダ効果によってガイド壁14に沿って流れることで、車両後方側に曲げられる。この結果、空調ユニット20で温度調整された空気、例えば、冷風が吹出口11から乗員の上半身に向かって吹き出される。このとき、気流偏向ドア13の位置を乗員が手動で調節したり、制御装置が自動調節したりすることにより、高速の気流と低速の気流の速度比を調整して、フェイスモード時の吹出角度θを任意の角度にすることが可能である。
このように、本実施形態では、気流偏向ドア13が、ダクト12の内部を流れる空気がガイド壁14に沿って曲げられながら吹出口11から吹き出されるように、ダクト12の内部にガイド壁14に沿う空気流れを形成する気流形成機構を構成している。
また、本実施形態では、後方側流路12bが、ダクト12の内部において気流偏向ドア13を挟んだ両側のうち、ガイド壁14に近い側に形成される第1流路である。また、前方側流路12aが、ダクト12の内部において気流偏向ドア13を挟んだ両側のうち、ガイド壁14に遠い側に形成される第2流路である。また、気流偏向ドア13が、第1流路の流路断面積割合を第2流路の流路断面積割合よりも小さくして、第1流路に高速の気流を形成するとともに、第2流路に低速の気流を形成する気流形成部材を構成している。
図7に示すように、吹出モードがデフロスタモードの場合、相対的に、前方側流路12aの流路断面積割合が小さくなるとともに、後方側流路12bの流路断面積割合が大きくなるように、気流偏向ドア13の位置が車両前方側の位置とされる。これにより、第1状態とは異なる第2状態、すなわち、前方側流路12aに高速の気流が形成されるとともに、後方側流路12bに低速の気流が形成される状態となり、高速の気流は、ダクト12の車両前方側の壁に沿って上向きに流れる。この結果、空調ユニット20で温度調整された空気、例えば、温風が吹出口11からウインドシールドガラス2に向かって吹き出される。このとき、気流偏向ドア13の位置を乗員が手動で調節したり、制御装置が自動調節したりすることにより、高速の気流と低速の気流の速度比を調整して、デフロスタモード時の吹出角度を任意の角度にすることが可能である。
吹出モードがアッパーベントモードの場合、気流偏向ドア13の位置がフェイスモード時の気流偏向ドア13の位置とデフロスタモード時の気流偏向ドア13の位置の間の位置とされる。この場合も第1状態となるが、フェイスモードの場合よりも高速の気流の速度が低いので、フェイスモードの場合よりも吹出角度θが小さくなる。この結果、空調ユニット20で温度調整された空気、例えば、冷風が吹出口11から後席乗員に向かって吹き出される。
このように、アッパーベントモードは、気流偏向ドア13によって、フェイスモードに対して後方側流路12bの流路断面積と前方側流路12aの流路断面の割合を変更することにより、高速の気流と低速の気流の速度比が調整されることによって実現される。また、アッパーベントモード時においても、気流偏向ドア13の位置を乗員が手動で調節したり、制御装置が自動調節したりすることにより、高速の気流と低速の気流の速度比を調整して、吹出角度を任意の角度にすることが可能である。
なお、吹出モードをデフロスタモードとする場合、気流偏向ドア13の位置を図8に示す位置としても良い。図8では、気流偏向ドア13の位置を、後方側流路12bを全閉し、前方側流路12aを全開とする位置としている。この場合も、第1状態と異なる第2状態、すなわち、前方側流路12aのみを空気が流れ、後方側流路12bに高速の気流が形成されない状態となるので、温風が吹出口11からウインドシールドガラス2に向かって吹き出される。また、気流偏向ドア13の位置を、図8に示す位置とは逆に、前方側流路12aを全閉し、後方側流路12bを全開とする位置としても良い。この場合も、第1状態とは異なる第2状態、すなわち、後方側流路12bのみを空気が流れ、後方側流路12bに高速の気流が形成されない状態となるので、温風が吹出口11からウインドシールドガラス2に向かって吹き出される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)上記背景技術の欄での説明の通り、特許文献1の空気吹出装置では、ノズルからの高速の気流(噴流)を案内壁に沿わせることだけで、高速の気流を曲げて吹出口からの空気の吹出方向を変更している。このため、フェイスモード時に、空気を大きく曲げることができず、前席乗員の上半身に向けて空気を吹き出すことができないという問題がある。
これに対して、本実施形態では、フェイスモード時に、後方側流路12bに高速の気流を形成し、前方側流路12aに低速の気流を形成するようにしている。このとき、高速の気流が流れることによって、気流偏向ドア13の下流側に負圧が生じる。このため、低速の気流が気流偏向ドア13の下流側に引き込まれ、高速の気流側に曲げられながら高速の気流に合流する。これにより、特許文献1の空気吹出装置と比較して、ダクト12の内部を流れる空気が車両後方側に曲げられて吹出口11から吹き出される際の最大の曲げ角度θを大きくでき、前席乗員の上半身に向けて空気を吹き出すことができる。
(2)本実施形態の空気吹出装置10と、図9に示す比較例1の空気吹出装置とを比較する。比較例1の空気吹出装置は、吹出口J11の一対の長辺J11a、J11bが車両左右方向に平行な直線形状である点が、本実施形態の空気吹出装置10と異なるものであり、その他の構成は本実施形態の空気吹出装置10と同じである。
比較例1の空気吹出装置を上記した車両用空調装置に適用した場合、吹出口J11から乗員5に向けて空気を吹き出すフェイスモード時に、吹出口J11のうち座席4に対向する部分からの吹出空気が、全て乗員に向かうため、乗員が風を煩わしく感じてしまう。なお、乗員が感じる風の煩わしさを抑えるために、吹出口J11からの吹き出し空気の風量を下げると、冷房時では冷房能力が低下して車室内が暑くなってしまう。
そこで、本実施形態の空気吹出装置10では、図4に示すように、吹出口11を構成する開口縁部のうちガイド壁14の空気流れ下流側に連なる長辺11bの形状を、フェイスモード時の吹出口11からの空気吹出方向である車両後方に向かって凸状に湾曲した形状としている。すなわち、吹出口11の長辺11bの形状を車両後方に向かって凸形状としている。なお、開口縁部の形状が凸形状とは、開口縁部上の任意の2点を通る直線を引いたときに、その2点の間のいずれかの部分がその直線よりも吹出口11の外側に位置する形状をいう。図4では、長辺11bの両端を通る直線C0を引いたとき、長辺11bのうち両端の間の部分は、その直線よりも車両後方側に位置する。したがって、長辺11bは、凸形状である。
ここで、ガイド壁14に沿って曲げられた空気の吹出口11からの吹出方向は、ガイド壁14に沿って空気が流れることから、吹出口11を構成する開口縁部11a〜11dのうちガイド壁14に連なる長辺11bの形状によって決まる。すなわち、開口縁部のガイド壁に連なる長辺11bの垂線方向が空気の吹出方向となる。なお、長辺11bの垂線方向とは、長辺11bが直線状の場合は、長辺11bの垂線方向のことであり、長辺11bが曲線状の場合は、長辺11bの接線の垂線方向のことである。
このため、比較例1では、吹出口J11の長辺J11bが車両左右方向で直線状であるので、図9中の矢印のように、吹出口J11から車両後方に向かうとともに、車両前後方向に平行に空気が吹き出される。これに対して、本実施形態では、吹出口11の長辺11bが車両後方に向かって凸状に湾曲しているので、図4中の矢印のように吹出口11から車両左右方向に広がらせながら車両後方に向かって空気を吹き出すことができる。
したがって、本実施形態では、吹出口11のうち座席4に対向する部分から座席4の範囲よりも広い範囲に向けて空気が吹き出される。すなわち、本実施形態では、比較例1と比較して、ダクト12を流れる空気の風量が同じときの吹出口11から座席4に向かう吹出空気の風量が少なくなる。このため、本実施形態によれば、吹出口11からの吹き出し空気の風量を下げずに、乗員が感じる風の煩わしさを低減できる。
また、本実施形態では、吹出口11の長辺11bの全部が、車両後方側に向かって凸状に湾曲している。このため、1つの吹出口11から車室内全体に向けて送風でき、車室内全体を冷房できる。
より具体的には、本実施形態では、吹出口11の長辺11bのうち車両ドア側の部分が車両後方側に向かって凸状に湾曲している。このため、図4中の矢印で示すように、吹出口11の車両ドア側の部分からサイドウインド6に向けて送風できる。これにより、1つの吹出口11からの送風により、乗員空調とサイドウインド6の窓曇り防止の両立ができる。
なお、上記した比較例1の空気吹出装置に生じる問題は、吹出口J11が座席4の左右方向全域と対向する場合に限らず、吹出口J11が座席4の左右方向での一領域と対向する場合も同様に生じる。すなわち、吹出口J11の少なくとも一部が座席の少なくとも一部と対向する場合に生じる問題である。
したがって、本実施形態では、吹出口11が座席4の車幅方向全域と対向して配置されていたが、吹出口11が座席4の車幅方向での一部分と対向して配置されている場合においても、吹出口11のうち座席4と対向する部分の長辺11bが凸状に湾曲していれば、乗員が感じる風の煩わしさを低減できる。
(第2実施形態)
本実施形態では、図10に示すように、ダクト12は、空気流れ下流側部分の車両後方側の壁に、第1ガイド壁14が設けられているとともに、空気流れ下流側部分の車両前方側の壁に、第2ガイド壁15が設けられている。第1ガイド壁14は、第1実施形態のガイド壁14と同じものである。第2ガイド壁15は、高速の気流を壁面に沿わせて車両前方側にガイドするためのものであり、第1ガイド壁14と前後方向の向きが異なる点を除き、第1ガイド壁14と同様の形状のものである。
なお、図11に示すように、本実施形態の吹出口11の開口縁部の形状は、第1実施形態の吹出口と同じである。
吹出モードがデフロスタモードの場合、第1実施形態では、吹出口11から上方に向けて空気が吹き出されたが、本実施形態によれば、吹出口11から車両前方側に空気を吹き出すことができる。
具体的には、図10に示すように、吹出モードがデフロスタモードの場合、相対的に、前方側流路12aの流路断面積割合が小さくなるとともに、後方側流路12bの流路断面積割合が大きくなるように、気流偏向ドア13の位置が車両前方側の位置とされる。これにより、第1状態とは異なる第2状態、すなわち、前方側流路12aに高速の気流が形成されるとともに、後方側流路12bに低速の気流が形成される状態となる。高速の気流は、コアンダ効果によって第2ガイド壁15に沿って流れることで、車両前方側に曲げられる。この結果、空調ユニット20で温度調整された空気が吹出口11からウインドシールドガラス2に向かって吹き出される。
このとき、図11に示すように、吹出口11を構成する開口縁部の車両前方側の長辺11aが、車両前方側に向かって凹形状となっている。この長辺11aの垂線方向が空気の吹出方向となる。このため、図12に示すように、吹出口11からウインドシールドガラス2の座席4の正面部分に集中して送風することができる。すなわち、ウインドシールドガラス2のうち乗員5の視野部分を優先して窓曇りを晴らすことができる。
(第3実施形態)
図13に示すように、本実施形態は、第1実施形態に対して、インストルメントパネル1の上面部1aの表面での吹出口11の開口縁部11a〜11dの形状を変更したものである。なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。また、以下では、運転席4aの正面に配置された吹出口11の形状について説明するが、助手席4bの正面に配置された吹出口11の形状も同様である。また、図13では、気流偏向ドア13の図示を省略している。
本実施形態では、開口縁部の車両後方側の長辺11bは、その車両中央側部分11b1が車両後方側に向かって凸状に湾曲した形状であるともに、そのドア側部分11b2が車両左右方向に平行な直線状である。開口縁部の車両前方側の長辺11aも同じ形状である。
本実施形態では、長辺11bのうち座席の車両左右方向中心部に対応する位置を境界部とし、長辺11bのうち、その境界部よりも車両中央側が車両中央側部分11b1であり、その境界部よりも車両ドア側が車両ドア側部分11b2である。なお、境界部は、座席の車両左右方向中心部に対応する位置に限られず、座席の中心部以外の部位と対向する位置であってもよい。
本実施形態では、図13に示すように、長辺11bにおける車両中央側端部P2と座席4の車両左右方向中心部に対応する部位P1の2点を通る直線C1を引いたときに、その2点の間の任意の点P12がその直線よりも車両後方側に位置する。したがって、長辺11bの車両中央側部分11b1は車両後方側に向かって凸形状である。
このように、開口縁部の長辺11bの一部のみを車両後方側向かって凸形状としてもよい。これによっても、図13中の矢印のように、吹出口11から車両左右方向に広がらせながら車両後方側に空気を吹き出すことができる。
また、本実施形態では、吹出口11の長辺11bのうち車両中央側部分11b1を車両後方側に向かって凸状とし、車両ドア側部分11b2を車両左右方向に平行な直線状としている。このため、図13中の矢印のように、吹出口11の車両ドア側部分から座席4に向かって空気が吹き出されるとともに、吹出口11の車両中央側部分11b1から車室内中央に向かって空気が吹き出される。したがって、本実施形態によれば、運転席の車両前方側に位置する吹出口11から運転席と助手席の両方に向けて送風することが可能となる。
また、本実施形態では、吹出口11の長辺11bは、座席4に対向する部分11b3のうち車両中央側の部分11b4が、車両後方側に向かって凸状に湾曲している。このように、吹出口11の長辺11bのうち座席4に対向する部分11b3の一部を、車両後方側に向かって凸状に湾曲させることで、その部分から吹き出される空気を車両左右方向に広がらせることができる。よって、本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、フェイスモード時に、乗員が感じる風の煩わしさを低減できる。
(第4実施形態)
図14に示すように、本実施形態は、第1実施形態に対して、インストルメントパネル1の上面部1aの表面での吹出口11の開口縁部11a〜11dの形状を変更したものである。なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。また、以下では、運転席4aの正面に配置された吹出口11の形状について説明するが、助手席4bの正面に配置された吹出口11の形状も同様である。また、図14では、気流偏向ドア13の図示を省略している。
本実施形態では、第2実施形態とは反対に、開口縁部の車両後方側の長辺11bは、その車両中央側部分11b1が車両左右方向に平行な直線状であるとともに、そのドア側部分11b2が車両後方側に向かって凸状に湾曲した形状である。なお、開口縁部の車両前方側の長辺11aも同じ形状である。また、長辺11bの車両中央側部分11b1とドア側部分11b2の境界部は、第2実施形態と同じである。
また、本実施形態では、長辺11bにおける車両ドア側端部P3と座席の車両左右方向中心部に対応する部位P1の2点を通る直線C2を引いたときに、その2点の間の任意の点P13がその直線よりも車両後方側に位置する。したがって、長辺11bの車両ドア側部分11b2は車両後方側に向かって凸形状である。
本実施形態においても、開口縁部の長辺11bの一部のみを車両後方側向かって凸形状としている。これによっても、図14中の矢印のように、吹出口11から車両左右方向に広がらせながら車両後方側に空気を吹き出すことができる。
また、本実施形態では、吹出口11の長辺11bのうち車両ドア側部分11b2を車両後方側に向かって凸状とし、車両中央側部分11b1を車両左右方向に平行な直線状としている。このため、図14中の矢印のように、吹出口11の車両中央側部分11b1から座席4に向かって空気が吹き出されるとともに、吹出口11の車両ドア側部分11b2からサイドウインド6に向かって空気が吹き出される。
したがって、本実施形態によれば、1つの吹出口11からの送風により、乗員空調とサイドウインド6の窓曇り防止の両立ができる。
また、本実施形態では、吹出口11の長辺11bは、座席4に対向する部分11b3のうち車両ドア側の部分11b5が、車両後方側に向かって凸状に湾曲している。このように、吹出口11の長辺11bのうち座席4に対向する部分11b3の一部を、車両後方側に向かって凸状に湾曲させることで、その部分から吹き出される空気を車両左右方向に広がらせることができる。よって、本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、フェイスモード時に、乗員が感じる風の煩わしさを低減できる。
(第5実施形態)
図15に示すように、本実施形態は、第1実施形態に対して、インストルメントパネル1の上面部1aの表面での吹出口11の開口縁部11a〜11dの形状を変更したものである。なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。また、図15では、気流偏向ドア13の図示を省略している。
本実施形態では、開口縁部の車両後方側の長辺11bは、座席4に向かって凸状に折れ曲がる折れ線形状である。長辺11bの左右方向両端を通る直線C3を引いたとき、長辺11bのうち両端の間の部分が、その直線C3よりも車両後方側に位置している。したがって、長辺11bは車両後方側に向かって凸形状である。
このため、本実施形態においても、図15中の矢印のように、吹出口11から車両左右方向に広がらせながら車両後方に向かって空気を吹き出すことができ、第1実施形態と同様の効果を奏する。
(第6実施形態)
図16に示すように、本実施形態は、第1実施形態に対して、インストルメントパネル1の上面部1aの表面での吹出口11の開口縁部11a〜11dの形状を変更したものである。なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。また、図16では、気流偏向ドア13の図示を省略している。
本実施形態では、開口縁部車両後方側の長辺11bは、階段状であって、全体的に車両後方側に向かって凸形状である。本実施形態においても、長辺11bの左右方向両端部を通る直線C4を引いたとき、長辺11bのうち両端の間の部分が、その直線C4よりも車両後方側に位置している。したがって、長辺11bは車両後方側に向かって凸形状である。
このため、本実施形態においても、図16中の矢印のように、吹出口11から車両左右方向に広がらせながら車両後方に向かって空気を吹き出すことができ、第1実施形態と同様の効果を奏する。
(第7実施形態)
図17に示すように、本実施形態は、第1実施形態に対して、インストルメントパネル1の上面部1aにおける吹出口11の配置を変更したものである。なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態では、1つの吹出口11が、インストルメントパネル1の上面部1aのうち車両左右方向中央部に配置されている。具体的には、吹出口11は、上面部1aのうち運転席4aに対向する領域1a1と助手席4bに対向する領域1a2の間の領域1a3に配置されている。このため、本実施形態の吹出口11は、運転席4aと助手席4bのどちらにも対向しない位置に配置されている。
本実施形態の吹出口11の形状は、第1実施形態の吹出口11と同じである。すなわち、吹出口11を構成する開口縁部のうちガイド壁14の空気流れ下流側に連なる長辺11bの形状を、車両後方側に向かって凸状に湾曲した形状としている。なお、長辺11bの全部が凸状に湾曲した形状である。
ここで、第1実施形態で説明した図9に示す比較例1のように、吹出口J11の形状が車両左右方向に平行な直線形状である場合、運転席4aと助手席4bのそれぞれに対して送風するためには、吹出口J11を運転席4aと助手席4bのそれぞれに対向させて配置する必要がある。特に、運転席4aの全域に対して送風するためには、吹出口J11を運転席4aの左右方向全域に対向させて配置する必要がある。同様に、助手席4bの全域に対して送風するためには、吹出口J11を助手席4bの左右方向全域に対向させて配置する必要がある。
これに対して、本実施形態では、吹出口11の長辺11bの形状を、車両後方側に向かって凸状に湾曲した形状としているので、吹出口11から車両左右方向に広げながら車両後方側に空気を吹き出すことができる。このため、1つの吹出口11を上面部1aの中央部であって、運転席4aと助手席4bの両方と対向しない部位に配置しても、フェイスモード時に、吹出口11から運転席4aと助手席4bの両方に向けて空気を吹き出すことができる。
なお、本実施形態では、1つの吹出口11を、運転席4aと助手席4bのどちらにも対向しない部位に配置したが、吹出口11の左右方向長さを本実施形態よりも長くして、吹出口11を運転席4aの一部と助手席の4bの一部に対向させて配置してもよい。吹出口11の長辺11bの形状を、車両後方側に向かって凸状に湾曲した形状とすることで、吹出口11を運転席4aの左右方向全域に対向させて配置しなくても、吹出口11から運転席4aの左右方向全域に向けて空気を吹き出すことが可能となる。
(第8実施形態)
本実施形態は、第1実施形態に対して、吹出口11の形状および配置を変更したものである。
図18に示すように、本実施形態では、第7実施形態と同様に、1つの吹出口11が、インストルメントパネル1の上面部1aの車両左右方向中央部に配置されている。ただし、本実施形態では、第7実施形態と異なり、吹出口11の開口縁部11eは、上面部1aの表面での形状が円形状である。また、本実施形態では、デフロスタモードとフェイスモードを切り替えずに、吹出口11からウインドシールドガラス2および乗員4の上半身に向けて空気が吹き出されるようになっている。
図19、20に示すように、本実施形態では、ダクト12は円筒形状であり、そのダクト12の空気流れ下流側部分の円周方向全域に、ガイド壁16が設けられている。このガイド壁16に吹出口11の開口縁部11eの全域が連なっている。なお、このガイド壁16は、第1実施形態で説明したガイド壁14に対応するものであり、壁面がダクト12の内部に向けて凸状に湾曲した形状である。
また、本実施形態では、ダクト12の内部に、中央に円形状の開口部を有する円環板状部材17が配置されている。円環板状部材17は、ダクト12の内部にガイド壁16に沿う空気流れを形成する気流形成機構を構成するものである。円環板状部材17は、円環を周方向で複数、本実施形態では4つに分割した形状である。円環板状部材17は、ダクト12の内部に固定されている。
円環板状部材17は、ダクト12の内部に、円環板状部材17よりもその径方向内側に位置する内側流路12Aと、円環板状部材17よりもその径方向外側に位置する外側流路12Bとを形成するように配置されている。内側流路12Aは、ダクト12の内部のうち、中央部に形成される空気流路である。外側流路12Bは、ダクト12の内部のうち、ガイド壁16と円環板状部材17との間に形成される空気流路である。
本実施形態では、外側流路12Bが、ダクト12の内部において円環板状部材17を挟んだ両側のうち、ガイド壁16に近い側に形成される第1流路である。また、内側流路12Aが、ダクト12の内部において円環板状部材17を挟んだ両側のうち、ガイド壁16に遠い側に形成される第2流路である。
さらに、円環板状部材17は、外側流路12Bの流路断面積割合を内側流路12Aの流路断面積割合よりも小さくすることにより、外側流路12Bに高速の気流を形成するとともに、内側流路12Aに低速の気流を形成するように配置されている。したがって、本実施形態では、円環板状部材17が、第1流路の流路断面積割合を第2流路の流路断面積割合よりも小さくして、第1流路に高速の気流を形成するとともに、第2流路に低速の気流を形成する気流形成部材を構成している。
このため、ダクト12の内部を流れる空気を吹出口11から吹き出す際では、円環板状部材17によって外側流路12Bに高速の気流が形成されるとともに、内側流路12Aに低速の気流が形成される。これにより、第1実施形態と同様に、高速の気流がコアンダ効果によってガイド壁16に沿って曲げられるとともに、低速の気流が円環板状部材17の下流側に引き込まれ、高速の気流側に曲げられながら高速の気流に合流する。この結果、図20に示すように、ダクト12の内部を流れる空気は、ガイド壁16に沿って曲げられ、吹出口11の径方向外側に向かう方向にて、吹出口11から吹き出される。
このとき、ガイド壁16はダクト12の周方向全域に設けられ、吹出口11の開口縁部11eの全域がガイド壁16に連なっており、開口縁部11eの形状が円形状となっている。すなわち、吹出口11の開口縁部11eの全部が、ガイド壁16に沿って曲げられた空気の吹出口11からの吹出方向に向かって凸状に湾曲した形状である。そして、ガイド壁16に沿って曲げられた空気の吹出口11からの吹出方向は、曲線状である開口縁部11eの接線に垂直な方向となる。
このため、本実施形態によれば、図18、19に示すように、ガイド壁16に沿って曲げられた空気を、吹出口11から車両前後左右方向に放射状に広がらせながら吹き出させることができる。これにより、1つの吹出口11からウインドシールドガラス2および乗員4の上半身に向けて空気を吹き出すことができるとともに、車室内空間全体に向けて空気を吹き出すことができる。
なお、本実施形態では、円環板状部材17は周方向で複数に分割された形状であったが、周方向で連続している形状であってもよい。
また、本実施形態では、円環板状部材17はダクト12の内部に固定されていたが、円環板状部材17を、ダクト12の径方向で移動できるようにしてもよい。この場合、円環板状部材17の位置を乗員が手動で調節したり、制御装置が自動調節したりすることにより、高速の気流と低速の気流の速度比を調整して、吹出口11からの空気の吹出角度を調整することが可能となる。
(第9実施形態)
図21に示すように、本実施形態では、空気吹出装置10の吹出口11Aは、インストルメントパネル1の意匠面部1bに設けられている。この吹出口11Aは、乗員の上半身に向けて空気を吹き出すためのフェイス吹出口である。なお、本実施形態では、吹出口11Aとは別に、図示しないデフロスタ吹出口がインストルメントパネル1の上面部1aに設けられている。
図示しない1つの前席の前方側に2つの吹出口11Aが設けられている。2つの吹出口11Aは、それぞれ、1つの前席のうち右側端部と左側端部と対向する位置に配置されている。吹出口11の開口縁部11eは、意匠面部1bの表面での形状が円形状である。
図22、23に示すように、第8実施形態と同様に、吹出口11Aに連なるダクト12は、円筒形状である。このダクト12の空気流れ下流側部分の円周方向全域に、ガイド壁16が設けられている。このガイド壁16に吹出口11の開口縁部11eの全域が連なっている。また、第8実施形態と同様に、ダクト12の内部に、中央に円形状の開口部を有する円環板状部材17が配置されている。
なお、本実施形態では、円環板状部材17は、ダクト12の径方向に移動可能に構成されており、図22に示す位置と図24に示す位置との間を移動可能となっている。また、図示しないが、空調ケーシング21の送風空気流れ最下流部に、デフロスタ開口部とフェイス開口部とが別々に設けられており、フェイス開口部にダクト12が連なっている。
本実施形態では、吹出口11Aから空気を吹き出すフェイスモード時に、図22に示すように、円環板状部材17の位置が、相対的に、外側流路12Bの流路断面積割合が小さくなるとともに、内側流路12Aの流路断面積割合が大きくなる位置とされる。これにより、外側流路12Bに高速の気流が形成されるとともに、内側流路12Aに低速の気流が形成される第1状態となる。このため、第1実施形態と同様に、高速の気流がコアンダ効果によってガイド壁16に沿って曲げられるとともに、低速の気流が円環板状部材17の下流側に引き込まれ、高速の気流側に曲げられながら高速の気流に合流する。この結果、図22、23に示すように、ダクト12の内部を流れる空気は、ガイド壁16に沿って曲げられ、吹出口11Aの径方向外側に向かう方向にて、吹出口11Aから吹き出される。
このとき、第8実施形態と同様に、ガイド壁16はダクト12の周方向全域に設けられ、吹出口11の開口縁部11eの全域がガイド壁16に連なっており、開口縁部11eの形状が円形状となっている。このため、ガイド壁16に沿って曲げられた空気を、吹出口11Aから車両上下左右方向に放射状に広がらせながら吹き出させることができる。これにより、吹出口11Aから車室内空間全体に向けて空気を吹き出すことができる。
また、吹出口11Aから空気を吹き出すフェイスモード時に、乗員の選択等によって、円環板状部材17の位置が、図24に示すように、外側流路12Bを塞ぐ位置とされると、第1状態と異なる第2状態、すなわち、内側流路12Aを空気が流れ、外側流路12Bに高速の気流が形成されない状態となる。このため、図25に示すように、ダクト12の内部を流れる空気は、吹出口11Aから車両後方に向けて直線的に吹き出される。これにより、吹出口11Aからの吹出空気を全て乗員に向けて、吹出口11Aから空気を吹き出すことができる。
また、円環板状部材17の位置が図22に示す位置のときでは、図24に示す位置のときと比較して、ダクト12を流れる空気の風量が同じときの吹出口11Aから乗員に向かう吹出空気の風量が少なくなる。このため、第1実施形態と同様に、吹出口11Aからの吹き出し空気の風量を下げずに、乗員が感じる風の煩わしさを低減できる。
(第10実施形態)
図26、27に示すように、本実施形態は、第9実施形態の空気吹出装置10において、ダクト12の内部に、ダクト12の中心部を覆うカバー部材18を追加したものである。
カバー部材18は、円環板状部材17の中心側に配置されており、ダクト12の中心部の空気流路を塞いでいる。カバー部材18は、ダクト12の内部に設けられた支持部材19によって支持されている。
本実施形態によれば、カバー部材18によってダクト12の中心部の空気流路を塞いでいるので、図27に示すように、円環板状部材17の位置を第1状態の位置としたときに、吹出口11Aから車両後方に直線的に向かう空気流れを減少させ、吹出口11Aから車両上下左右方向に放射状に広がる空気流れを増大できる。このため、乗員が感じる風の煩わしさをより低減できる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、下記のように、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)上記した各実施形態では、ガイド壁14、15、16として、壁面がダクト12の内部に向けて凸状に湾曲した形状のものを採用したが、ダクト12の内部の気流をコアンダ効果によって壁面に沿わせて曲げて、吹出口11から空気を吹き出すようにガイドする形状であれば、他の形状のものを採用してもよい。例えば、ガイド壁14、15、16として、壁面が平坦面形状であって、ダクト12の空気流路幅を空気流れ下流側に向かって徐々に拡大させる形状のものや、壁面が段部を有する階段形状であって、ダクト12の空気流路幅を空気流れ下流側に向かって段階的に拡大させる形状のものを採用してもよい。
(2)第1〜第7実施形態では、気流偏向ドア13として、車両前方側と車両後方側にスライド可能なスライドドアを採用したが、前方側流路12aと後方側流路12bの流路断面積割合を調整できる構成であれば、他の構成のものを採用してもよい。例えば、ドア本体部と回転軸とを有し、回転軸を中心に回転する片持ちドアやバタフライドア等の回転ドアを採用してもよい。
(3)第9、10実施形態では、円環板状部材17は、外側流路12Bと内側流路12Aの流路断面積を調整するために、ダクト12の径方向に移動可能に構成されていたが、外側流路12Bと内側流路12Aの流路断面積を調整できる構成であれば、他の構成を採用してもよい。例えば、円環板状部材17が図22に示す位置で、円環板状部材17の側面に設けられた回転軸を中心に、円環板状部材17が回転可能に構成されていてもよい。
(4)第1〜第7実施形態では、空気吹出装置10は、吹出口11から吹き出される空気の吹出方向を切り替える構成であったが、空気の吹出方向を切り替えない構成であってもよい。すなわち、空気吹出装置は、吹出口11から空気を吹き出す際、常に、ダクト12の内部に設けた気流形成部材によって、後方側流路12bに高速の気流を形成するとともに、前方側流路12aに低速の気流を形成することにより、ダクト12の内部を流れる空気をガイド壁14に沿わせて曲げながら吹出口11から吹き出す構成であってもよい。
(5)ダクト12の内部にガイド壁14に沿う空気流れを形成する気流形成機構として、第1〜第7実施形態では、気流偏向ドア13を採用し、第8〜第10実施形態では、円環板状部材17を採用したが、他の気流形成機構を採用してもよい。例えば、特許文献1に記載のように、高速の気流を形成するノズルと、ノズルからの高速の気流を片側に寄せるための制御流を吹き出す制御流吹出部とを用いて、高速の気流を一側に寄せることで、ダクト12の内部にガイド壁14に沿う空気流れを形成するようにしてもよい。
(6)第1〜第7実施形態では、インストルメントパネル1の上面部1a自体に、吹出口11を構成する開口縁部11a〜11dを形成したが、上面部1aに開口部が形成され、その開口部を塞ぐ壁部材が設けられる場合では、その壁部材に吹出口11を構成する開口縁部11a〜11dを形成してもよい。この場合、開口部を塞ぐ壁部材が、開口縁部11a〜11dが形成された壁部を構成する。なお、第8実施形態においても同様である。第9、10実施形態においても、同様に、意匠面部1bに開口部が形成され、その開口部を塞ぐ壁部材が設けられる場合では、その壁部材に吹出口11を構成する開口縁部11eを形成してもよい。
(7)上記した各実施形態では、本発明の空気吹出装置を車両用空調装置に適用したが、本発明の空気吹出装置を家庭用空調装置等に適用しても良い。
(8)上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
1a インストルメントパネルの上面部(壁部)
11 吹出口
11b 開口縁部の車両後方側の長辺
12 ダクト
12a 前方側流路
12b 後方側流路
13 気流偏向ドア(気流形成部材)
14 ガイド壁
16 ガイド壁
17 円環板状部材(気流形成部材)

Claims (9)

  1. 空気を吹き出す吹出口(11、11A)を構成する開口縁部(11a、11b、11c、11d、11e)が形成された壁部(1a、1b)と、
    前記吹出口に連なり、内部を空気が流れるダクト(12)と、
    前記ダクトのうち空気流れ下流側部分の内壁に設けられ、壁面が前記ダクトの内側に向かって凸形状であるガイド壁(14、16)と、
    前記ダクトの内部を流れる空気が前記ガイド壁に沿って曲げられながら前記吹出口から吹き出されるように、前記ダクトの内部に前記ガイド壁に沿う空気流れを形成する気流形成機構(13、17)とを備え、
    前記開口縁部のうち前記ガイド壁の空気流れ下流側に連なる部分(11b、11e)は、前記壁部の表面での形状が、前記ガイド壁に沿って曲げられた空気の前記吹出口からの吹出方向に向かって凸形状であることを特徴とする空気吹出装置。
  2. 前記気流形成機構は、前記ダクトの内部に設けられた気流形成部材(13、17)によって構成されており、
    前記気流形成部材は、前記ダクトの内部において、前記気流形成部材を挟んだ両側のうち前記ガイド壁に近い側に空気が流れる第1流路(12b、12B)を形成するとともに、前記気流形成部材を挟んだ両側のうち前記ガイド壁に遠い側に空気が流れる第2流路(12a、12A)を形成するように配置されており、
    前記気流形成部材は、前記第1流路の流路断面積割合を前記第2流路の流路断面積割合よりも小さくして、前記第1流路に高速の気流を形成するとともに、前記第2流路に低速の気流を形成することを特徴とする請求項1に記載の空気吹出装置。
  3. 前記気流形成部材は、前記第1流路に高速の気流を形成するとともに、前記第2流路に低速の気流を形成する第1状態と、前記ダクトの内部に前記第1状態とは異なる気流を形成する第2状態とを切り替え可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の空気吹出装置。
  4. 前記ダクトは、一側の壁と前記一側の反対側である他側の壁とを有し、
    前記ガイド壁は、前記ダクトの前記一側の壁に設けられており、
    前記開口縁部は、前記壁部の表面での形状が、前記一側と前記他側の位置で対向する一対の辺(11a、11b)を有する形状であり、
    前記開口縁部のうち前記ガイド壁の空気流れ下流側に連なる部分(11b)は、前記一対の辺のうち前記一側の辺(11b)であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空気吹出装置。
  5. 車両用空調装置に適用される請求項4に記載の空気吹出装置であって、
    前記壁部は、車室内のインストルメントパネル(1)の上面部(1a)の少なくとも一部であり、
    前記一側は車両後方側であり、前記他側は車両前方側であり、
    前記開口縁部の前記一対の辺のうち前記一側の辺(11b)は、前記壁部の表面での形状が、車両後方に向かって凸形状であることを特徴とする空気吹出装置。
  6. 前記吹出口(11)は、車両前後方向にて、前記吹出口の少なくとも一部が1つの座席(4)の少なくとも一部と対向して配置されていることを特徴とする請求項5に記載の空気吹出装置。
  7. 前記ガイド壁を第1ガイド壁(14)とし、
    前記ダクトの空気流れ下流側部分における前記他側の壁に、壁面が前記ダクトの内側に向かって凸形状である第2ガイド壁(15)を備え、
    前記開口縁部の前記一対の辺のうち前記他側の辺(11a)が、前記第2ガイド壁の空気流れ下流側に連なっており、
    前記気流形成部材は、前記第1状態と、前記第2流路の流路断面積割合を前記第1流路の流路断面積割合よりも小さくして、前記第2流路に高速の気流を形成するとともに、前記第1流路に低速の気流を形成する前記第2状態とを切り替え可能に構成されており、
    前記開口縁部の前記一対の辺のうち前記他側の辺は、前記壁部の表面での形状が、車両前方に向かって凹形状であることを特徴とする請求項5または6に記載の空気吹出装置。
  8. 前記ダクトは、少なくとも空気流れ下流側部分が円筒形状であり、
    前記ガイド壁(16)は、前記ダクトの内壁のうち円周方向全域に設けられており、
    前記開口縁部(11e)は、前記開口縁部の全域が前記ガイド壁に連なっているとともに、前記壁部の表面での形状が円形状であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空気吹出装置。
  9. 車両用空調装置に適用される請求項8に記載の空気吹出装置であって、
    前記壁部は、車室内のインストルメントパネル(1)の上面部(1a)もしくは意匠面部(1b)の少なくとも一部であることを特徴とする空気吹出装置。
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