JP2016017577A - ブーツバンド - Google Patents

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Abstract

【課題】緩みを生じさせることなく、ブーツを被固定部材に安定して固定することができるブーツバンドを提供する。【解決手段】帯状部材の一端部側に、係合孔及び第1の工具爪を設けるとともに、帯状部材の他端部側に、係合爪及び第2の工具爪を設ける。帯状部材をブーツに巻回してリング状に成形して、一端部側が外径側となるとともに他端部側が内径側となるように、両端部を重ね合わせた状態で、第1の工具爪と第2の工具爪とを強制的に近接させる。これにより、係合爪を係合孔に係合させることでブーツを被固定部材に締め付けるブーツバンドである。締付公差を補正する波部を備える。係合爪が係合孔に係合した締付完了状態からのさらなる強制近接に対して、帯状部材の一端部の第2の工具爪への乗り上げを規制する規制構成部を設けた。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばドライブシャフトやプロペラシャフトに組み込まれる固定式および摺動式等速自在継手に取り付けられ、継手外部からの異物侵入や継手内部からの潤滑剤漏洩を防止するブーツを締め付け固定するためのブーツバンドに関する。
例えば、自動車のエンジンから車輪に回転力を等速で伝達する手段として使用される等速自在継手には、固定式等速自在継手と摺動式等速自在継手の二種がある。これら両者の等速自在継手は、駆動側と従動側の二軸を連結してその二軸が作動角をとっても等速で回転トルクを伝達し得る構造を備えている。
自動車のエンジンから駆動車輪に動力を伝達するドライブシャフトは、エンジンと車輪との相対的位置関係の変化による角度変位と軸方向変位に対応する必要があるため、一般的にエンジン側(インボード側)に摺動式等速自在継手を、駆動車輪側(アウトボード側)に固定式等速自在継手をそれぞれ装備し、両者の等速自在継手を中間シャフトで連結した構造を具備する。
これら摺動式等速自在継手あるいは固定式等速自在継手では、継手内部に封入されたグリース等の潤滑剤の漏洩を防ぐと共に継手外部からの異物侵入を防止するため、等速自在継手の外側継手部材と中間シャフトとの間にブーツを装着している。この種のブーツは、金属製のブーツバンド(例えば、特許文献1〜特許文献3等参照)により外側継手部材および中間シャフトに締め付け固定されることによりシール性が確保されている。
すなわち、従来のブーツバンドは、図10に示すように、金属製の帯状部材1をリング状に丸めて、被固定部材に外嵌されたブーツを締め付けるものである。帯状部材1は、図11に示すように、一端部1a側に係合孔2及び第1の工具爪3を設けるとともに、他端部1b側に、係合爪4及び第2の工具爪5を設けている。また、一端部1aには波部6を設けている。この波部6は、締付公差を補正するものである。
一端部1a側の第1の工具爪3は、図12(a)(b)に示すように、帯状部材1の一部を切り起こされた起立壁からなり、長手方向(帯状部材長手方向)の両端部が開口している。また、起立壁からなる第1の工具爪3の上壁部3aは、一端部の端縁(帯状部材1の端縁)に向かって順次下傾している。このため、この第1の工具爪3の端縁側の開口部が前記係合孔2を構成する。また、この第1の工具爪3を形成することによって、後述するように、係合爪4が嵌入する嵌入孔7が形成される。
また、他端部1b側の係合爪4及び第2の工具爪5は、帯状部材1の一部を切り起こされた起立片からなる。すなわち、係合爪4は、図12(b)に示すように、帯状部材1の一端部側が開口するものであって、基部傾斜部4aと、この基部傾斜部4aよりも起立傾斜角度を鈍角とした先端部傾斜部4bとを有する。また、第2の工具爪5は、帯状部材1の一端部側が開口するものであって、基部起立部5aと、帯状部材1とほぼ平行状態をなる爪本体部5bとを有する。
この帯状部材1にて締め付け場合、図10(a)及び図12(a)(b)に示すように、一端部1a側が外径側(上側)となるとともに、他端部1b側が内径側(下側)となりようにリング状に巻回する。その後、図10(b)の矢印のように、第1の工具爪3と第2の工具爪5を相互に接近させる。この際、波部6は延びることになる。
これによって、図13(a)(b)に示すように、係合爪4が嵌入孔7を介して係合孔2に係合爪4の先端部傾斜部4bが係合することになる。すなわち、このバンドの締め付け作業が終了して、ブーツを被固定部材に固定することができる。
図10と図11に示すブーツバンドでは、波部6を、複数個(図例では、3個)の)凸部6aと複数個(図例では、2個)の凹部6bとから形成していたが、図14と図15では、波部6を1個の凸部6aから形成している。この図14と図15に示すブーツバンドであっても、図10と図11に示すブーツバンドと同様、一端部1a側に係合孔2及び第1の工具爪3を設けるとともに、他端部1b側に、係合爪4及び第2の工具爪5を設けている。このため、この図14と図15に示すブーツバンドでも、図10と図11に示すブーツバンドと同様の使用方法(締め付け方法)であるので、その締め付け方法については説明を省略する。
特許第3513238号公報 特許第3935436号公報 特許第4005503号公報
ところで、前記図10と図11、及び図14と図15とに示す従来のブーツバンドでは、第2の工具爪5の基部起立部5aが締付方向に対して鈍角を成す。すなわち、図13(b)に示すように、帯状部材1の上面と、基部起立部5aの外面とが成す角度θが鈍角を成す。このため、従来のブーツバンドでは、図13(b)に示す状態から、第1の工具爪4,5を相互に接近させる方向に力を作用、つまりさらにリング部が縮径するように締め付ければ、図13(c)に示すように、帯状部材1の一端部1aの端縁1a1が、第2の工具爪5に乗り上げることになる。
このような乗り上げが生じると、波部6は締付完了時よりも伸びることになる。このため、この状態から工具爪4と工具爪5との引き寄せを止めると、波部6は伸びたままの状態で係合孔2と係合爪4の係合位置まで戻るため緩みが生じる。緩みが生じれば、ブーツを被固定部材に安定して固定することができない。
本発明は、上記課題に鑑みて、緩みを生じさせることなく、ブーツを被固定部材に安定して固定することができるブーツバンドを提供する。
本発明のブーツバンドは、帯状部材の一端部側に、係合孔及び第1の工具爪を設けるとともに、帯状部材の他端部側に、係合爪及び第2の工具爪を設け、前記帯状部材をブーツに巻回してリング状に成形して、一端部側が外径側となるとともに他端部側が内径側となるように、両端部を重ね合わせた状態で、第1の工具爪と第2の工具爪とを強制的に近接させることにより係合爪を係合孔に係合させることでブーツを被固定部材に締め付けるブーツバンドであって、締付公差を補正する波部を備えるとともに、係合爪が係合孔に係合した締付完了状態からのさらなる強制近接に対する、帯状部材の一端部の第2の工具爪への乗り上げを規制する規制構成部を設けたものである。
本発明のブーツバンドによれば、波部にて締付公差を補正することができ、しかも、規制構成部にて、帯状部材の一端部の第2の工具爪への乗り上げを規制することができる。このため、締付完了状態から、リング部がさらに縮径することなく、帯状部材の一端部の第2の工具爪側への伸びを防止できる。従って、この締付力が解除されたとしても、このブーツバンドの締め付けが緩むことがない。
外径側となる一端部の締め付け方向に対して、前記他端部側の第2の工具爪の締め付け方向下流側の端縁の角度を直角乃至鋭角とすることによって、前記規制構成部とすることができる。このように、構成することによって、帯状部材の一端部は、第2の工具爪の直角乃至鋭角を成す部位に当接して、この第2の工具爪を乗り越えることがない。
他端部側において、係合爪と第2の工具爪との間に規制用突起を設け、この規制用突起もって、前記規制構成部としてもよい。このように構成することによって、帯状部材の一端部は、規制用突起に当接して、この第2の工具爪を乗り越えることがない。この場合、外径側となる一端部の締め付け方向に対する、前記規制用突起の締め付け方向下流側の端面の角度を直角乃至鋭角とするのが好ましい。
前記規制構成部の高さを、外径側となり一端部の端縁よりも高く設定するのが好ましい。このように設定することによって、帯状部材の一端部の第2の工具爪の乗り越え防止機能が向上する。
本発明では、締付公差を補正することができ、かつ、ブーツバンドの締め付けが緩まないので、ブーツを被固定部材に安定して固定することができる。
本発明の第1のブーツバンドを示し、(a)は締め付け前の要部平面図であり、(b)は(a)のE−E線断面図である。 本発明の第1のブーツバンドを示し、(a)は締付後の要部平面図であり、(b)は(a)のF−F線断面図であり、(c)は締め過ぎた状態の断面図である。 図1のブーツバンドを構成する帯状部材を示し、(a)は平面図を示し、(b)は正面図である。 本発明の第1のブーツバンドの使用状態を示す断面図である。 本発明の第2のブーツバンドを示し、(a)は締め付け前の要部断面図であり、(b)は締付後の要部断面図であり、(c)は締め過ぎた状態の断面図である。 本発明の第3のブーツバンドを示し、(a)は締め付け前の要部平面図であり、(b)は(a)のG−G線断面図である。 本発明の第3のブーツバンドを示し、(a)は締付後の要部平面図であり、(b)は(a)のH−H線断面図であり、(c)は締め過ぎた状態の断面図である。 本発明の第4のブーツバンドを示し、(a)は締付前の要部断面図であり、(b)は締付後の要部断面図であり、(c)は締め過ぎた状態の断面図である。 本発明の第5のブーツバンドを示し、(a)は締付前の要部断面図であり、(b)は締付後の要部断面図であり、(c)は締め過ぎた状態の断面図である。 従来のブーツバンドを示し、(a)は締付前の正面図であり、(b)は締付後の正面図である。 図10のブーツバンドを構成する帯状部材を示し、(a)は平面図を示し、(b)は正面図である。 従来のブーツバンドを示し、(a)は締付前の要部平面図であり、(b)は(a)のC−C線断面図である。 従来のブーツバンドを示し、(a)は締付後の要部平面図であり、(b)は(a)のD−D線断面図であり、(c)は締め過ぎた状態の断面図である。 他の従来のブーツバンドを示し、(a)は締付前の正面図であり、(b)は締付後の正面図である。 図14のブーツバンドを構成する帯状部材を示し、(a)は平面図を示し、(b)は正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図9に基づいて説明する。図4は、本発明に係るブーツバンドを使用したドライブシャフトを示し、このドライブシャフトは、ブーツ50を装着した固定式等速自在継手51と、ブーツ50を装着した摺動式等速自在継手52と、固定式等速自在継手51と摺動式等速自在継手52とを連結する中間シャフト53を備える。
固定式等速自在継手51は、例えば、バーフィールドタイプ(BJタイプ)の等速自在継手であって、内径面54にトラック溝55が形成された外側継手部材56と、外径面57に外側継手部材56のトラック溝55と対をなすトラック溝58が形成された内側継手部材59と、外側継手部材56のトラック溝55と内側継手部材59のトラック溝58との間に介在してトルクを伝達するボール60と、外側継手部材56の内径面54と内側継手部材59の外径面57との間に介在してボール60を保持するケージ61とを備えている。
摺動式等速自在継手52は、内径面62にトラック溝63が形成された外側継手部材64と、外径面65にトラック溝66が形成された内側継手部材67と、外側継手部材64のトラック溝63と内側継手部材67のトラック溝66との間に介在されるトルク伝達ボール68と、外側継手部材64の内径面62と内側継手部材67の外径面65との間に介在してボール68を保持するケージ69とを備えている。そして、ケージ69の外周面69aの曲率中心と内周面69bの曲率中心とが、継手の角度中心Oに対し、軸方向に逆方向にオフセットしているダブルオフセットタイプの摺動式等速自在継手である。
また、中間シャフト53はその両端部に雄スプライン70,71が形成され、一方の雄スプライン70は、固定式等速自在継手51の内側継手部材59の孔部に嵌入され、他方の雄スプライン71は、摺動式等速自在継手52の内側継手部材67の孔部に嵌入される。この場合、固定式等速自在継手51の内側継手部材59の孔部の内径面には雌スプライン72が形成され、この雌スプライン72に中間シャフト53の一方の雄スプライン70が噛合する。また、摺動式等速自在継手52の内側継手部材67の孔部の内径面には雌スプライン73が形成され、この雌スプライン73に中間シャフト53の他方の雄スプライン71が噛合する.
ブーツ50は、大径部50aと、小径部50bと、この大径部50aと小径部50bとを連結する蛇腹部50cとからなる。すなわち、大径部50aが等速自在継手の外側継手部材56(64)の外径面開口側のブーツ装着部56a(64a)に外嵌され、本発明に係るブーツバンド100を介して固定される。また、中間シャフト53の継手近傍にはブーツ装着部としての大径部53a,53bが設けられ、ブーツ50の小径部50bが中間シャフト53の大径部53a(53b)に外嵌され、本発明に係るブーツバンド100を介して固定される。
また、ブーツ50としては、この実施形態では、樹脂ブーツを用いた。ここで、樹脂ブーツは、例えば、エステル系、オレフィン系、ウレタン系、アミド系、スチレン系等の熱可塑性エラストマーにて形成される。また、このような樹脂ブーツであれば、ブーツ表面硬さがHD38〜HD50のものが好ましい。
ブーツバンド100は、図3に示すような帯状部材80にて構成される。帯状部材80は、一端部80a側に係合孔83及び第1の工具爪81を設けるとともに、帯状部材の他端部80b側に、係合爪84及び第2の工具爪82を設けている。係合爪84と第2の工具爪82との間には、図1に示すように、第1の工具爪81から一端部80aの端縁80a1までの範囲の端部部位95の寸法H1よりも大きな寸法H2の間隔Mが形成される。
第1の工具爪81は、図1(a)(b)に示すように、帯状部材80の一部を切り起こされた起立壁からなり、長手方向(帯状部材長手方向)の両端部が開口している。また、起立壁からな第1の工具爪81の上壁部81aは、一端部80aの端縁80a1(帯状部材80の一端縁)に向かって順次下傾している。このため、この第1の工具爪81の端縁側の開口部が前記係合孔83を構成する。また、この第1の工具爪81を形成することによって、後述するように、係合爪84が嵌入する嵌入孔86が形成される。
また、第2の工具爪82も、帯状部材80の一部を切り起こされた起立壁からなり、長手方向(帯状部材長手方向)の両端部が開口している。すなわち、起立壁は、帯状部材80から立ち上がる一対の側壁85b、85bと、上壁85aとを有するものであって、上壁85aは、他端部80bの端縁(帯状部材80の他端縁)に向かって順次下傾している。図2(b)に示すように、この第2の工具爪82の他端部80b側の端縁(つまり、側壁85b、85bの端面)と、帯状部材80の上面とが成す角度αを約90°(直角)を成すものである。
係合爪84は、図1(b)に示すように、帯状部材80の一端部側が開口するものであって、基部傾斜部84aと、この基部傾斜部84aよりも起立傾斜角度を鈍角とした先端部傾斜部84bとを有する。
ところで、図3(b)に示すように、帯状部材80の一端部80aは帯状部材80の本体部80c(一端部80a及ぶ他端部80bを省いた部位)よりも上位に位置する。すなわち、本体部80cと一端部80aとの間に段付き部80dが設けられている。また、この一端部80aには、1個の凸部90aからなる波部90が設けられ、さらには、本体部80cと一端部80aとに跨るように形成される窓部91が設けられている。なお、窓部91は、幅寸法が大の第1部91aと、幅寸法が小の第2部91bとからなる。
帯状部材80の他端部80bには舌部92が突出されている。そして、この舌部92には起立片93が設けられている。
次に、図3に示す帯状部材80にて構成されるブーツバンド100にて、ブーツ50を固定式等速自在継手51の外側継手部材56に固定する方法を説明する。まず、外側継手部材56のブーツ装着部56aにブーツ50の大径部50aを外嵌する。この状態で、大径部50aに対して、帯状部材80をリング状に巻回する。この際、一端部80aが外径側(上側)となるとともに、他端部80bが内径側(下側)となるようにする。
このため、図1(a)(b)に示すように、一端部80aの端縁部を他端部80bの端縁部に重ね合せた状態である締付初期状態(締め付け前状態)となる。この状態で、図1(b)に示す矢印のように、第1の工具爪81と第2の工具爪82とを相互に接近させていく。これによって、この帯状部材80にて形成されるリング部が縮径していく。
そして、一端部80aの端部部位95を、寸法H2の間隔Mに落とし込んだ後、第1の工具爪81と第2の工具爪82とを相互にわずかに離間させる。これによって、図2(b)に示すように、係合爪84が係合孔83に係合した状態(第1の工具爪81の上壁81aと、端部部位95との間に係合爪84の端部傾斜部84bが挟持された状態)になり、ブーツバンド100によるブーツ50の大径部50aに締め付けが終了し、ブーツ50の大径部50aを固定式等速自在継手51の外側継手部材56に固定することができる。
ところで、図1(b)に示す状態から、第1の工具爪81と第2の工具爪82とを相互に接近させていく締め過ぎ状態とした場合、一端部80aの締め付け方向に対して、前記他端部80b側の第2の工具爪82の締め付け方向下流側の端面87の角度αを直角であるので、一端部80aの端縁80a1が、第2工具爪82の端面87に当接することになる。これによって、一端部80aの端縁80a1の第2の工具爪82への乗り上げを防止することができる。すなわち、第2の工具爪82の端面87でもって、端部80aの端縁80a1の第2の工具爪82への乗り上げを防止(規制)する規制構造部Sを形成することができる。なお、第2の工具爪82の端面87とは、側壁85b、85bの係合爪側端面である(図1(a)参照)。
前記のように構成されたブーツバンド100を用いても、ブーツ50の小径部50bを中間シャフト53の一方の大径部53bに固定することができる。すなわち、ブーツ50の小径部50bを中間シャフト53の一方の大径部53aに外嵌状とした後、このブーツバンド100の帯状部材80を巻き回し、前記のように締め付ければよい。
また、摺動式等速自在継手52に装着されるブーツ50に対しても前記ブーツバンド100を用いて固定できる。すなわち、ブーツ50の大径部50aを摺動式等速自在継手52の外側継手部材64のブーツ装着部64aに固定する場合、ブーツ50の大径部50をこのブーツ装着部64aに外嵌状とした後、このブーツバンド100の帯状部材80を巻き回し、前記のように締め付ければよい。ブーツ50の小径部50bを中間シャフト53の他方の大径部53bに固定する場合、ブーツ50の小径部50bを中間シャフト53の他方の大径部53b外嵌状とした後、このブーツバンド100の帯状部材80を巻き回し、前記のように締め付ければよい。
本発明では、波部90にて締付公差を補正することができる。しかも、規制構成部Sにて、帯状部材89の一端部80aの第2の工具爪82への乗り上げを規制することができる。このため、締付完了状態から、リング部がさらに縮径することなく、帯状部材80の一端部80aの第2の工具爪82側への伸びを防止できる。つまり、凸部90の不要な伸びを防止できる。従って、この締付力が解除されたとしても、このブーツバンド100の締め付けが緩むことがないので、ブーツ50を被固定部材に安定して固定することができる。
ところで、図5に示すブーツバンド100は図1の変形例であり、一端部80aの締め付け方向に対して、前記他端部80b側の第2の工具爪82の締め付け方向下流側の端面87の角度αを直角よりも小さい鋭角としている。この場合、この図5に示す帯状部材80の他の構成は、前記図3に示した帯状部材80と同様であるので、それらの説明を省略する。
このブーツバンド100で、ブーツ50を固定する場合も、まず、図5(a)に示す締付初期状態として、この図5(a)の矢印のように、第1の工具爪81と第2の工具爪82とを相互に接近させる。これによって、一端部80aの端部部位95を、寸法H2の間隔Mに落とし込むことより、図5(b)に示すように、係合爪84が係合孔83に係合した状態になる。また、この場合も、締め過ぎ状態としようとしても、一端部80aの端縁80a1が、第2工具爪82の端面87に当接して、図5(c)に示すように、一端部80aの端縁80a1の第2の工具爪82への乗り上げを防止することができる。
このため、この図5に示すブーツバンド100であっても、第2工具爪82の端面87(傾斜面)をもって、一端部80aの端縁80a1の第2の工具爪82への乗り上げを規制(防止)する規制構造部Sを構成することになる。したがって、この図5に示すブーツバンド100でも、この締付力が解除されたとしても、このブーツバンド100の締め付けが緩むことがないので、ブーツ50を被固定部材(外側継手部材56,64、または中間シャフトの大径部53,53b)に安定して固定することができる。
このように、図3や図5に示すものでは、第2の工具爪82にて規制構造部Sを構成でき、従来のものと比べて、構成の複雑化を招くことがなく、簡単に構成できる利点がある。
図6と図7とに示すブーツバンド100では、帯状部材80の他端部側において、係合爪84と第2の工具爪82との間に規制用突起96を設け、この規制用突起96をもって規制構造部Sとしている。
この場合、第1の工具爪81、係合孔83、及び係合爪84は図1や図5に示す第1の工具爪81及び係合孔83と同一構造であり、第2の工具爪82は、図11と図15等に示す従来の帯状部材1の第2の工具爪5と同一構造である。すなわち、この図6と図7のブーツバンド100の第2の工具爪82は、帯状部材80の一端部側が開口するものであって、基部起立部82aと、帯状部材80とほぼ平行状態をなる爪本体部82bとを有する。
規制用突起96は、帯状部材80の一部から立ち上がる一対の側壁96b、96bと、側壁96b、96bを連結する上壁96aとからなり、帯状部材80の一端部側及び他端部側に開口している。また、規制用突起96の係合爪側の端面97と、帯状部材80の上面(外面)とが成す角度βを直角としている。この場合、係合爪84と規制用突起96との間に寸法H3の間隔M1を設ける。この寸法H3としては、端部部位95の寸法H1よりも大きく設定している。
次に、図6に示すブーツバンド100を用いた締付方法を説明する。まず、図6(a)(b)に示すような締付初期状態(締め付け前状態)とする。すなわち、一端部80aの端縁部を他端部80bの端縁部に重ね合せた状態とする。この状態で、図6(b)に示す矢印のように、第1の工具爪81と第2の工具爪82とを相互に接近させていく。これによって、この帯状部材80にて形成されるリング部が縮径していく。
そして、一端部80aの端部部位95を、寸法H3の間隔M1に落とし込んだ後、第1の工具爪81と第2の工具爪82とを相互にわずかに離間させる。これによって、図7(a)(b)に示すように、係合爪84が係合孔83に係合した状態になり、ブーツ50を被固定部材(外側継手部材56,64、または中間シャフトの大径部53,53b)に固定することができる。
ところで、図7(b)に示す状態から、第1の工具爪81と第2の工具爪82とを相互に接近させていく締め過ぎ状態とした場合、一端部80aの締め付け方向に対して、規制用突起96の締め付け方向下流側の端面97の角度βを直角であるので、一端部80aの端縁80a1が、規制用突起96の締め付け方向下流側の端面97に当接することになる。これによって、一端部80aの端縁80a1の第2の工具爪82への乗り上げを防止することができる。すなわち、規制用突起96の端面97でもって、端部80aの端縁80a1の第2の工具爪82への乗り上げを防止(規制)する規制構造部を形成することができる。
また、図8に示すブーツバンド100は図6、図7の変形例であり、一端部80aの締め付け方向に対して、規制用突起96の端面97の角度βを直角よりも小さい鋭角としている。この場合、この図8に示す帯状部材80の他の構成は、前記図6と図7に示した帯状部材80と同様であるので、それらの説明を省略する。
このブーツバンド100で、ブーツ50を固定する場合も、まず、図8(a)に示す締付初期状態として、この図8(a)の矢印のように、第1の工具爪81と第2の工具爪82とを相互に接近させる。これによって、一端部80aの端部部位95を、寸法H3の間隔M1に落とし込むことより、図8(b)に示すように、係合爪84が係合孔83に係合した状態になる。また、この場合も、締め過ぎ状態としようとしても、一端部80aの端縁80a1が、規制用突起96の端面97に当接して、一端部80aの端縁80a1の第2の工具爪82への乗り上げを防止することができる。
次に図9に示すブーツバンド100では、規制用突起96は、帯状部材80の一部から立ち上がる一対の側壁98b,98bと、この側壁98b,98bに連設される傾斜壁98cと、この傾斜壁98cに連設される上壁98aとからなる。そして、一端部80aの締め付け方向に対して、規制用突起96の端面97の角度γを直角よりも小さい鋭角としている。この場合、この図9に示す帯状部材80の他の構成は、前記図8に示した帯状部材80と同様であるので、それらの説明を省略する。
このようもので、ブーツ50を固定する場合も、まず、図9(a)に示す締付初期状態として、この図9(a)の矢印のように、第1の工具爪81と第2の工具爪82とを相互に接近させる。これによって、一端部80aの端部部位95を、寸法H4(H4>H1)の間隔M2に落とし込むことより、図9(b)に示すように、係合爪84が係合孔83に係合した状態になる。また、この場合も、締め過ぎ状態としようとしても、図9(c)に示すように、一端部80aの端縁80a1が、規制用突起96の端面97に当接して、一端部80aの端縁80a1の第2の工具爪82への乗り上げを防止することができる。
このように、この図6、図8、及び図9に示すものであっても、一端部80aの端縁80a1の第2の工具爪82への乗り上げを防止することができる。したがって、この締付力が解除されたとしても、このブーツバンド100の締め付けが緩むことがないので、ブーツ50を被固定部材(外側継手部材56,64、または中間シャフトの大径部53,53b)に安定して固定することができる。
前記各実施形態では、規制構成部Sの高さを、外径側となる一端部80aの端縁80a1よりも高く設定している。すなわち、図1や図5に示すように、第2の工具爪82に端面87が規制構成部Sを構成する場合、この端面87の高さを、一端部80aの端縁80a1よりも高くしている。また、図6、図8や図9に示すように、規制用突起96にて規制構成部Sを構成する場合、この端面97の高さを、一端部80aの端縁80a1よりも高くしている。
このように、規制構成部Sの高さを、外径側となる一端部80aの端縁80a1よりも高く設定することによって、より安定して一端部80aの端縁80a1の第2の工具爪82への乗り上げを防止することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、使用するブーツとしては、CR(クロロプレン)ゴムブーツ、シリコンブーツであってもよい。ゴムブーツの場合、表面硬さがHs50〜Hs70のものが好ましい。さらに、ブーツ50が装着される等速自在継手としては、図4に示すものに限るものではなく、固定式等速自在継手として、アンダーカットフリー型等速自在継手であっても、摺動式等速自在継手として、クロスグルーブ型等速自在継手であっても、トリポード型等速自在継手であってもよい。また前記実施例では、ドライブシャフトの等速自在継手に装着するブーツに本発明のブーツバンドを用いていたが、プロペラシャフトの等速自在継手に装着されるブーツに発明のブーツバンドを用いてもよい。
また、締付公差を補正する波部90として、前記実施形態では、1個の凸部90aにて形成していたが、波部90を、複数個(図例では、3個)の)凸部90aと複数個(図例では、2個)の凹部とから形成してもよい。そして、凸部90aや凹部の数も任意に設定でき、凸部90aや凹部の配設ピッチ、凸部90aや凹部の曲率半径、凸部90aの高さや凹部の深さ等は任意に設定できる。さらには、前記実施形態では、波部90を帯状部材80の一端部80a側に設けていたが、帯状部材80の他端側80b側に設けてもいい。
S 規制構造部
50 ブーツ
80 帯状部材
80a 一端部
80b 他端部
81 工具爪
82 工具爪
83 係合孔
84 係合爪
87 端面
90 波部
96 規制用突起
97 端面

Claims (5)

  1. 帯状部材の一端部側に、係合孔及び第1の工具爪を設けるとともに、帯状部材の他端部側に、係合爪及び第2の工具爪を設け、前記帯状部材をブーツに巻回してリング状に成形して、一端部側が外径側となるとともに他端部側が内径側となるように、両端部を重ね合わせた状態で、第1の工具爪と第2の工具爪とを強制的に近接させることにより係合爪を係合孔に係合させることでブーツを被固定部材に締め付けるブーツバンドであって、
    締付公差を補正する波部を備えるとともに、係合爪が係合孔に係合した締付完了状態からのさらなる強制近接に対して、帯状部材の一端部の第2の工具爪への乗り上げを規制する規制構成部を設けたことを特徴とするブーツバンド。
  2. 外径側となる一端部の締め付け方向に対する、前記他端部側の第2の工具爪の締め付け方向下流側の端面の角度を直角乃至鋭角とすることによって、前記規制構成部としたことを特徴とする請求項1に記載のブーツバンド。
  3. 他端部側において、係合爪と第2の工具爪との間に規制用突起を設け、この規制用突起もって、前記規制構成部としたことを特徴とする請求項1に記載のブーツバンド。
  4. 外径側となる一端部の締め付け方向に対する、前記規制用突起の締め付け方向下流側の端面の角度を直角乃至鋭角としたことを特徴とする請求項3に記載のブーツバンド。
  5. 前記規制構成部の高さを、外径側となる一端部の端縁よりも高く設定したことを特徴とすることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のブーツバンド。
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