JP2016016036A - 匙およびお玉 - Google Patents

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Abstract

【課題】スープの表面に浮いた油や灰汁などをすくわず、その下層のスープのみを選択的にすくえる匙を提供する。【解決手段】把持するための長尺状の柄部10と、前記柄部の一端に設けられた凹状の匙部12と、前記匙部の底面から前記匙部の凹状の内側へと貫通した貫通穴14と、前記匙部の凹状部分に形成された液体を貯留するための貯留部16と、を備え、前記凹状部分に立設された壁18により前記貫通穴と前記貯留部とが区分されており、前記貫通穴が、前記凹状部分の前記柄部が接続されている側の端部に形成されており、前記凹状部分の上端の属する面と、前記柄部との成す角度が45?以上90?以下の範囲である匙1。【選択図】図1

Description

本発明は、匙およびお玉に関し、特に表面に油の浮いたスープのうち、油の下のスープのみを選択的に抽出可能な匙およびお玉に関する。
従来、スープなどの液体をすくうために、匙やお玉などが昔から良く使用されている。これらの匙やお玉は、昔からいろいろ工夫されてきた。例えば、特許文献1には、陶器又はプラスチック等のレンゲに、複数の穴をあけ、汁が速やかに抜けて、具をすくい易くしたレンゲが開示されている。これにより、従来のレンゲの課題であった、箸で掴めないような、又つかみ難い具、コーン、薬味等が汁と共に流れ落ちてしまうという問題を解決できるとしている。
また、特許文献2には、外底面を凸円弧状の湾曲面に形成しているお玉部と該お玉部の後部外周縁から後方に向かって斜め上方に突設した柄部とからなるお玉において、お玉を起立させた状態における全体の重心がお玉部側となるようにお玉部と柄部とをそれぞれ所定の重量割合に形成していると共に、柄部を下方に傾動させてお玉部の重心に作用するモーメントと柄部の重心に作用するモーメントとがバランスした際のお玉の支点がお玉部の外底面の後部側にあり、この支点を分岐点として柄部をそれ以上傾動させて該支点を後方に連続的に移動させると共にお玉の重心をこの支点から後方に移動させることにより、釣り合いが解消されてお玉が横倒し状態となるように構成していると共に、上記分岐点部分の外底面部を該分岐点部分から前側の外底面部よりも曲率半径の小さい急カーブな曲面に形成し、この曲面の後端から柄部の下端に向かって急勾配の傾斜面に形成していることを特徴とするお玉が開示されている。
これにより、使用時には、お玉部を載置面に置くことによって載置面上に受止させたお玉部の外底面のみを支点としてお玉全体を自然と起立させておくことができるとしている。
特開2004−89647号公報 特許第4585349号公報
しかしながら、上述したような従来の匙やお玉は、スープの表面に浮いた油や灰汁などをすくうこと無く、下層のスープのみを選択的にすくい取ることができなかった。よって、油が浮いたラーメンのスープを飲む場合、表面の油を避けて下層のスープのみを飲むことは困難であった。
その一方、近年では、健康志向の高まりから、油をあまり摂取しないことが求められている。よって、ラーメンなどの油の多いスープにおいて、油の下のスープをのみを選択的にすくい取ることができる匙の発明は、人々の健康増進に大きく寄与することが期待できるものである。
お玉も同様であり、家庭で油がどうしても表面に浮いてしまう料理を作ったとき、油層の下のスープのみをお皿にすくうことができれば、家族の健康増進に大きく寄与することが期待される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、スープの表面に浮いた油や灰汁などをすくわず、その下層のスープのみを選択的にすくうことができる匙とお玉とを提供することを目的とする。
上記課題は、下記の各発明により解決することができる。即ち、本発明の匙は、把持するための長尺状の柄部と、前記柄部の一端に設けられた凹状の匙部と、前記匙部の底面から前記匙部の凹状の内側へと貫通した貫通穴と、前記匙部の凹状部分に形成された液体を貯留するための貯留部と、を備え、前記凹状部分に立設された壁により前記貫通穴と前記貯留部とが区分されていることを主要な特徴としている。
これにより、スープ表面の油をすくうこと無く、下層のスープのみをすくうことができる。
また、本発明の匙は、前記貫通穴が、前記凹状部分の前記柄部が接続されている側の端部に形成されていることを主要な特徴としている。
これにより、すくい取った具のみを匙の中に残して、スープを貫通穴から排出することを容易に行うことができる。
また、本発明の匙は、前記凹状部分の上端の属する面と、前記柄部との成す角度が45°以上90°以下の範囲であることを主要な特徴としている。
これにより、匙をスープ中に沈めていったとき、柄部が容器の上端や内側面に接触することを避けることができる。
更に、本発明の匙は、前記匙部の底面は平坦部分を備え、前記平坦部分に前記貫通穴が形成されていることを主要な特徴としている。
これにより、安定して匙をテーブル等に置くことができる。
更にまた、本発明のお玉は、把持するための長尺状の柄部と、前記柄部の一端に設けられた凹状の匙部と、前記匙部の底面から前記匙部の凹状の内側へと貫通した貫通穴と、前記匙部の凹状部分に形成された液体を貯留するための貯留部と、を備え、前記凹状部分に立設された壁により前記貫通穴と前記貯留部とが区分されていることを主要な特徴としている。
これにより、スープ表面の油をすくうこと無く、下層のスープのみをすくうことができる。
また、本発明のお玉は、前記貫通穴が、前記凹状部分の前記柄部が接続されている側とは反対側の端部に形成されていることを主要な特徴としている。
これにより、すくい取った具のみをお玉の中に残して、スープを貫通穴から排出することを容易に行うことができる。
更に、本発明のお玉は、前記凹状部分の上端の属する面と、前記柄部との成す角度が45°以上90°以下の範囲であることを主要な特徴としている。
これにより、お玉をスープ中に沈めていったとき、柄部が容器の上端や内側面に接触することを避けることができる。
更にまた、本発明のお玉は、前記匙部の底面は平坦部分を備え、前記平坦部分に前記貫通穴が形成されていることを主要な特徴としている。
これにより、安定してお玉をテーブル等に置くことができる。
本発明の匙およびお玉は、スープの表面に浮いた油や灰汁などをすくわず、その下層のスープのみを選択的にすくうことができる。
本発明の匙の第1実施形態の斜視図である。 匙をスープに浸した状態での匙の長手方向に平行な断面図である。 匙でスープに入っている具をすくい、スープのみを貫通穴から排出している状態を示す断面図である。 本発明の匙の第2実施形態の斜視図である。 匙をスープに浸した状態での匙の長手方向に平行な断面図である。 本発明のお玉の第1実施形態の斜視図である。 お玉をスープに浸した状態でのお玉の長手方向に平行な断面図である。 お玉でスープに入っている具をすくい、スープのみを貫通穴から排出している状態を示す断面図である。 本発明のお玉の第2実施形態の斜視図である。 お玉をスープに浸した状態での第2実施形態のお玉の長手方向に平行な断面図である。
以下添付図面に従って、本発明の匙およびお玉の好ましい実施の形態について説明する。本発明において数値の範囲を「 〜 」を用いて示すときは、上限と下限とは範囲内に含まれるものとする。
[匙の第1実施形態]
本発明の匙の実施形態として、一例としてレンゲの形態で説明するが、本発明はレンゲの形態に限定されるものでは無く、スプーンなどのような匙の形態であっても良い。
図1を参照して説明する。図1は、本発明の匙の第1実施形態の斜視図である。本発明の匙1は、使用者が手や指で把持するための長尺状の柄部10と、柄部10の一端に設けられた凹状の匙部12と、匙部12の底面から匙部12の凹状部分の内側へと貫通した貫通穴14と、匙部12の凹状部分に形成された液体等を貯留するための貯留部16と、匙部12の凹状部分に形成された壁18とを主に備えて構成される。壁18は、貫通穴14と、貯留部16とを仕切って区分するように形成されている。
貫通穴14は、その個数は1つでも複数でも良く、匙部12の凹状部分の柄部10が接続されている側の底部に形成されることが好ましい。貫通穴14が、柄部10が接続されている側以外にある場合は、匙1を使用してスープを飲むときに、スープが貫通穴14から流れ出るおそれがあるからである。
柄部10と匙部12とは、プラスチック、シリコン素材、金属、木、陶器、セラミック等の通常匙を作製するために使用される材料を用いて製造することができる。
次に本発明に係る匙1の作動について図2を参照して更に詳しく説明する。図2は、匙1をスープに浸した状態での匙1の長手方向に平行な断面図である。図2において、容器21には、スープ20と油22とが入れられている。容器21内において、油22は、スープ20の表面に浮いて層を形成している。
匙1は、貫通穴14の下端が油22の層より下のスープ20の層の位置に来るようにスープ20内に浸して使用される。これにより、貫通穴14から油22が流入すること無く、スープ20のみが流入する。油22の層の表面よりも壁18の上端が低くなるまで匙1をスープ20に沈める(匙部12の凹状部分の上端Tは油22の層より上になるようにする)ことにより、貫通穴14から流入したスープ層のスープ20は、壁18の右側からあふれて壁18を超えて貯留部16に貯留される。
ここで、壁18の高さは、匙部12の凹状部分の上端Tよりも低くなるように構成される。壁18の高さが匙部12の凹状部分の上端Tと同じ、または高いと、スープ20は、貯留部16に入る際に外にあふれ出てしまうからである。
このように、本発明の匙1は、油22が浮いたスープ20において、油22を除いたスープ20のみを選択的に貯留部16に貯留することができるので、使用者は、油22を飲むこと無く、スープ20のみを選択的に飲むことができる。
また、本発明の第1実施形態の場合、匙1をスープ20に沈める深さが足りず、貫通穴14から油22が流入して来た場合は、流入して来た油22が壁18を超えて貯留部16に入る前に匙1を持ち上げることより、流入した油22を貫通穴14から外部へ流出させることができる。
ここで、本発明者の鋭意研究によると、様々なスープの表面の油層の厚みは、通常数mm以下であり、油を多く使うラーメンなどで約5mm、極端に油が多いラーメンで10mmに満たないくらいであった。よって、匙部12をスープ20に沈める深さが足りなかったとしても、壁18の高さが最低でも、6mm〜20mmであれば、油22が、壁18を超えて貯留部16に入ることはほとんど無く、壁18の高さが、10mm〜20mmであれば極端に油の多いスープであっても、油22が壁18を超えて貯留部16に入ることは無い。
この場合、匙部12の内側の底面から上端Tまでの高さ(匙部内面高さと称する)は、常に壁18の高さより高く、かつ、12mm〜30mmが好ましい。12mmより小さいと貯留部16に貯留されるスープ20の量が少なくなり、30mmを超えると飲みにくくなるからである。貯留部16に貯留されるスープ20の量が少なくても良い場合は、匙部内面高さは、7mm〜30mmであっても良いが、壁18は、常に匙部内面高さよりも低くなければならない。即ち、壁18の上端は、匙部12の上端Tよりも低くなければならないのは、上記説明より明らかである。
また、匙部12の凹状部分の上端Tの属する面と、柄部10との成す角度θは、45°〜90°が好ましく、60°〜75°がより好ましい。ここで、角度θは、匙部12に液体を満たしたとき、液面と柄部10との成す角度としても良い。これは、θが45°よりも小さいと、匙1をスープ20に浸すとき、柄部10が容器21の内側の側面、または、容器21の上端Eに接触する可能性が大きくなるからである。柄部10の角度θが何度以下の場合に柄部10が容器21の内側の側面、または容器21の上端Eに接触するかは、容器21の直径、スープ20の液面から容器21の上端Eまでの高さ、容器21の内側の側面が鉛直方向に対して成す角度によって異なる。
しかしながら、本発明者の鋭意研究により、角度θが45°以上であれば、大抵の使用事例において、柄部10が容器21の内側の側面、または容器21の上端Eに接触することは無く、角度θが60°以上であれば、ほとんどの使用事例において、柄部10が容器21の内側の側面、または容器21の上端Eに接触することは無いことを見いだした。
また、柄部10の角度θは、90°以下であることが好ましい。これより大きい角度の場合は、匙1の使用が著しく困難になるからである。また、柄部10の角度θは、75°以下であることがより好ましい。75°以下であれば、匙1の使用が容易だからである。
図2に示すように、匙部12の凹部内側では無く、外側の底面B(本発明において単に底面と称するときは、凹部の内側では無く外側の底面Bを意味することとする)は、平坦になっている。このように、底面に平坦部分を有することにより、匙1を平坦面に安定して置くことができる。しかしながら、底面形状は、平坦部分を有することに限定されるものでは無く、曲面であっても良い。
次に図3を参照して説明する。図3は、匙1でスープ20に入っている具30をすくい、スープ20のみを貫通穴14から排出している状態を示す断面図である。図3に示すように、スープ20中の具30を匙1ですくい、貫通穴14の方向に匙部12を傾けることにより、具30は、壁18で移動を妨げられ、スープ20のみが壁18を乗り越えて貫通穴14から下に排出される。このように壁18を備えることにより、貯留部16に具30のみを残すことができ、特に、貫通穴14より小さい具も残すことができる。
[匙の第2実施形態]
次に本発明の匙の第2実施形態について図面を参照して説明する。本発明の匙の第2実施形態は、第1実施形態とほとんど同じ構成、作動、効果を有するものである。よって、本発明の匙の第2実施形態の説明においては、第1実施形態と異なる構成、作動、効果について説明し、第1実施形態と同じ構成、作動、効果については、説明を省略する。図4は、本発明の匙の第2実施形態の斜視図である。
本発明の第2実施形態の匙2が、第1実施形態と異なるところは、壁18が貫通穴14の周りを囲んでいることである。図4においては、貫通穴14が柄部10の近傍に形成されているため、貫通穴14を囲む壁18のうち柄部10側の壁18は、柄部10と一体化しているような構造となっているが、このように壁18の一部が柄部10と一体化しているような構造であっても良いし、壁18が独立して貫通穴14の周りを囲んでいても良い。
次に図5を参照して更に説明する。図5は、匙2をスープ20に浸した状態での第2実施形態の匙2の長手方向に平行な断面図である。図5において、容器21には、スープ20と油22とが入れられている。容器21内において、油22は、スープ20の表面に浮いて層を形成している。
第1実施形態と同様に、第2実施形態の匙2も、貫通穴14の下端が油22の層より下のスープ20の層の位置に来るようにスープ20内に浸して使用される。第2実施形態の匙2は、第1実施形態の匙1と同様の作動を行い、同様の効果を奏するが以下の点が少し異なる。
第2実施形態の匙2は、貫通穴14の周りが壁18で囲まれているので、油22の層の厚みよりも壁18の高さ(即ち、ほぼ貫通穴14の深さ)が高い場合には、以下の効果を奏する。即ち、匙2を液中に沈める深さが足らず、貫通穴14の下端の位置が油22の層内にあるとき、油22は、貫通穴14の上端に達することができないため、匙部12内に流入することは無い。
よって、第1実施形態と同様に、壁18の高さが、6mm〜20mmであれば、油22は、壁18を乗り越えて貯留部16に流入することはほとんど無く、壁18の高さが、10mm〜20mmであれば極端に油の多いスープ20であっても、油22が壁18を乗り越えて貯留部16に入ることは無い。つまり、貫通穴14から入った液体が壁18を乗り越えて貯留部16に流入してくるまで匙2をスープ20中に沈めれば、貫通穴14から流入する液体は、油22ではなくスープ20ということになる。
また、壁18の上端や、壁18の上端と柄部10とが一体化している略平坦部分Pは、貫通穴14に向かってすり鉢状に下った形状であることが好ましい。これにより、匙2でスープ20に入っている具30をすくって、スープ20のみを貫通穴14から排出するとき、排出が容易になる。
[お玉の第1実施形態]
次に本発明に係るお玉の第1実施形態について図面を参照して説明する。図6を参照して説明する。図6は、本発明に係るお玉の第1実施形態の斜視図である。お玉の第1実施形態は、匙の第1実施形態をお玉に適用したものである。
図6を参照して説明する。図6は、本発明のお玉の第1実施形態の斜視図である。本発明のお玉3は、長尺状の柄部10と、柄部10の一方の先端部に形成された使用者が手や指で把持するためのグリップ部10Aと、柄部10の他方の一端に設けられた凹状の匙部12と、匙部12の底面から匙部12の凹状部分の内側へと貫通した貫通穴14と、匙部12の凹状部分に形成された液体等を貯留するための貯留部16と、匙部12の凹状部分に形成された壁18とを主に備えて構成される。壁18は、貫通穴14と、貯留部16とを仕切って区分するように形成されている。
貫通穴14は、その個数は1つでも複数でも良く、匙部12の凹状部分の柄部10が接続されている側とは反対側の端部(反対端部と称する)に形成されることが好ましい。貫通穴14が、反対端部にあることにより、具30とスープ20とを一緒にすくって、スープ20のみを貫通穴14から排出するときに傾けやすく排出しやすい。
柄部10と匙部12とは、プラスチック、シリコン素材、金属、木、陶器、セラミック等の通常お玉を作製するために使用される材料を用いて製造することができる。また、グリップ部10Aは、手や指で把持したときに滑りにくい材料で作製することが好ましい。そのような材料としては、ゴム等があるが、プラスチックや金属、木、陶器、セラミック等の材料であっても、突起を形成したり、手や指にフィットする窪み等を形成するなどして、形状を工夫することにより滑りにくくすることができる。しかしながら、滑りにくい材料や形状に限定されるものでは無く、手や指で把持することができるものであれば採用することができる。
次に本発明に係るお玉3の作動について図7を参照して更に詳しく説明する。図7は、お玉3をスープに浸した状態でのお玉3の長手方向に平行な断面図である。図7において、容器21には、スープ20と油22とが入れられている。容器21内において、油22は、スープ20の表面に浮いて層を形成している。
お玉3は、貫通穴14の下端が油22の層より下のスープ20の層の位置に来るようにスープ20内に浸して使用される。これにより、貫通穴14から油22が流入すること無く、スープ20のみが流入する。ここで、スープ20の表面に浮いているのが油22ではなく灰汁である場合は、灰汁をすくうことなく、スープ20のみを貯留部16に貯留させることができる。
油22の層の表面よりも壁18の上端が低くなるまで匙部12をスープ20に沈める(匙部12の凹状部分の上端Tは油22の層より上になるようにする)ことにより、貫通穴14から流入したスープ層のスープ20は、壁18の左側からあふれて壁18を超えて貯留部16に貯留される。
ここで、壁18の高さは、匙部12の凹状部分の上端Tよりも低くなるように構成される。壁18の高さが匙部12の凹状部分の上端Tと同じ、または高いと、スープ20は、貯留部16に入る際に外にあふれ出てしまうからである。
このように、本発明のお玉3は、油22が浮いたスープ20において、油22を除いたスープ20のみを選択的に貯留部16に貯留することができるので、使用者は、油22をすくうこと無く、スープ20のみを選択的にすくうことができる。
また、本発明のお玉の第1実施形態の場合、お玉3をスープ20に沈める深さが足りず、貫通穴14から油22が流入して来た場合は、流入して来た油22が壁18を超えて貯留部16に入る前にお玉3を持ち上げることより、流入した油22を貫通穴14から外部へ流出させることができる。
ここで、上述したように、様々なスープの表面の油層の厚みは、通常数mm以下であり、油を多く使うラーメンなどで約5mm、極端に油が多いラーメンで10mmに満たないくらいである。よって、匙部12をスープ20に沈める深さが足りなかったとしても、壁18の高さが最低でも、6mm〜20mmであれば、油22が、壁18を超えて貯留部16に入ることはほとんど無く、壁18の高さが、10mm〜20mmであれば極端に油の多いスープであっても、油22が壁18を超えて貯留部16に入ることは無い。
この場合、匙部12の内側の底面から上端Tまでの高さ(匙部内面高さと称する)は、常に壁18の高さより高く、かつ、12mm〜60mmが好ましい。12mmより小さいと貯留部16に貯留されるスープ20の量が少なくなり、60mmを超えるとお玉3を扱いにくくなるからである。貯留部16に貯留されるスープ20の量が少なくても良い場合は、匙部内面高さは、7mm〜60mmであっても良いが、壁18は、常に匙部内面高さよりも低くなければならない。即ち、壁18の上端は、匙部12の上端Tよりも低くなければならないのは、上記説明より明らかである。
また、匙部12の凹状部分の上端Tの属する面と、柄部10との成す角度θは、45°〜90°が好ましく、60°〜75°がより好ましい。ここで、角度θは、匙部12に液体を満たしたとき、液面と柄部10との成す角度としても良い。これは、角度θが45°よりも小さいと、匙部12をスープに浸すとき、柄部10が鍋等の容器21の内側の側面、または、容器21の上端Eに接触する可能性が大きくなるからである。柄部10の角度θが何度以下の場合に柄部10が容器21の内側の側面、または容器21の上端Eに接触するかは、容器21の直径、スープ20の液面から容器21の上端Eまでの高さ、容器21の内側の側面が鉛直方向に対して成す角度によって異なる。
しかしながら、本発明者の鋭意研究により、角度θが45°以上であれば、大抵の使用事例において、柄部10が容器21の内側の側面、または容器21の上端Eに接触することは無く、角度θが60°以上であれば、ほとんどの使用事例において、柄部10が容器21の内側の側面、または容器21の上端Eに接触することは無いことを見いだした。
また、柄部10の角度θは、90°以下であることが好ましい。これより大きい角度の場合は、お玉3の使用が著しく困難になるからである。また、柄部10の角度θは、75°以下であることがより好ましい。75°以下であれば、お玉3の使用が容易だからである。
図7に示すように、匙部12の凹部内側では無く、外側の底面B(本発明において単に底面と称するときは、凹部の内側では無く外側の底面Bを意味することとする)は、平坦になっている。このように、底面に平坦部分を有することにより、お玉3を平坦面に安定して置くことができる。しかしながら、底面形状は、平坦部分を有することに限定されるものでは無く、曲面であっても良い。
次に図8を参照して説明する。図8は、お玉3でスープ20に入っている具30をすくい、スープ20のみを貫通穴14から排出している状態を示す断面図である。図8に示すように、スープ20中の具30をお玉3ですくい、貫通穴14の方向に匙部12を傾けることにより、具30は、壁18で移動を妨げられ、スープ20のみが壁18を乗り越えて貫通穴14から下に排出される。このように壁18を備えることにより、貯留部16に具30のみを残すことができ、特に、貫通穴14より小さい具も残すことができる。
[お玉の第2実施形態]
次に本発明のお玉の第2実施形態について図面を参照して説明する。本発明のお玉の第2実施形態は、お玉の第1実施形態とほとんど同じ構成、作動、効果を有するものである。よって、本発明のお玉の第2実施形態の説明においては、お玉の第1実施形態と異なる構成、作動、効果について説明し、お玉の第1実施形態と同じ構成、作動、効果については、説明を省略する。図9は、本発明のお玉の第2実施形態の斜視図である。
本発明の第2実施形態のお玉4が、第1実施形態と異なるところは、壁18が貫通穴14の周りを囲んでいることである。図9においては、貫通穴14が匙部12の端部に形成されているため、貫通穴14を囲む壁18のうち匙部12の端部側の壁18は、匙部12の端部と一体化しているような構造となっているが、このように壁18の一部が匙部12の端部と一体化しているような構造であっても良いし、壁18が独立して貫通穴14の周りを囲んでいても良い。
次に図10を参照して更に説明する。図10は、お玉4をスープ20に浸した状態での第2実施形態のお玉4の長手方向に平行な断面図である。図10において、容器21には、スープ20と油22とが入れられている。容器21内において、油22は、スープ20の表面に浮いて層を形成している。
第1実施形態と同様に、第2実施形態のお玉4も、貫通穴14の下端が油22の層より下のスープ20の層の位置に来るようにスープ20内に浸して使用される。第2実施形態のお玉4は、第1実施形態のお玉3と同様の作動を行い、同様の効果を奏するが以下の点が少し異なる。
第2実施形態のお玉4は、貫通穴14の周りが壁18で囲まれているので、油22の層の厚みよりも壁18の高さ(即ち、ほぼ貫通穴14の深さ)が高い場合には、以下の効果を奏する。即ち、お玉4を液中に沈める深さが足らず、貫通穴14の下端の位置が油22の層内にあるとき、油22は、貫通穴14の上端に達することができないため、匙部12内に流入することは無い。
よって、第1実施形態のお玉3と同様に、壁18の高さが、6mm〜20mmであれば、油22は、壁18を超えて貯留部16に流入することはほとんど無く、壁18の高さが、10mm〜20mmであれば極端に油の多いスープであっても、油22が壁18を超えて貯留部16に入ることは無い。つまり、壁18を超えて液体が流出してくるまでお玉4をスープ中に沈めれば、貫通穴14から流出する液体は、油22ではなくスープ20ということになる。
また、壁18の上端や、壁18の上端と柄部10とが一体化している略平坦部分Pは、貫通穴14に向かってすり鉢状に下った形状であることが好ましい。これにより、お玉4でスープ20に入っている具をすくって、スープ20のみを貫通穴14から排出するとき、排出が容易になる。
以上説明したように、本発明の匙、お玉は、スープの表面に油や灰汁などが浮いていてもスープのみを選択的にすくい取ることが可能となる。また、本発明の匙やお玉の構造では、少しは、スープ表面の油が貯留部16に入るようにも見えるが、本発明者の実験では、目視上は油22が貯留部16に入ったようには見えなかった。よって、入ったとしても問題にならない程度の微々たる量と考えられる。
1…匙、2…匙、3…お玉、4…お玉、10…柄部、10A…グリップ部、12…匙部、14…貫通穴、16…貯留部、18…壁、20…スープ、21…容器、22…油、30…具、B…底面、E…上端、P…略平坦部分、T…上端

Claims (8)

  1. 把持するための長尺状の柄部と、
    前記柄部の一端に設けられた凹状の匙部と、
    前記匙部の底面から前記匙部の凹状の内側へと貫通した貫通穴と、
    前記匙部の凹状部分に形成された液体を貯留するための貯留部と、
    を備え、
    前記凹状部分に立設された壁により前記貫通穴と前記貯留部とが区分されている匙。
  2. 前記貫通穴が、前記凹状部分の前記柄部が接続されている側の端部に形成されている請求項1に記載の匙。
  3. 前記凹状部分の上端の属する面と、前記柄部との成す角度が45°以上90°以下の範囲である請求項1または2に記載の匙。
  4. 前記匙部の底面は平坦部分を備え、前記平坦部分に前記貫通穴が形成されている請求項1に記載の匙。
  5. 把持するための長尺状の柄部と、
    前記柄部の一端に設けられた凹状の匙部と、
    前記匙部の底面から前記匙部の凹状の内側へと貫通した貫通穴と、
    前記匙部の凹状部分に形成された液体を貯留するための貯留部と、
    を備え、
    前記凹状部分に立設された壁により前記貫通穴と前記貯留部とが区分されているお玉。
  6. 前記貫通穴が、前記凹状部分の前記柄部が接続されている側とは反対側の端部に形成されている請求項5に記載のお玉。
  7. 前記凹状部分の上端の属する面と、前記柄部との成す角度が45°以上90°以下の範囲である請求項5または6に記載のお玉。
  8. 前記匙部の底面は平坦部分を備え、前記平坦部分に前記貫通穴が形成されている請求項5に記載の匙。
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