JP2016014299A - 建物の外壁構造 - Google Patents

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【課題】取付下地に内装ボードを固定する際の施工性を低下させることなく、取付下地へのボード状断熱材の固定強度を高めることができる建物の外壁構造を提供する。【解決手段】内側フランジ10bと外側フランジ10cとを備えた薄板形鋼製の取付下地10と、内側フランジ10bにタッピンネジ21によって固定される内装ボード20と、外側フランジ10cにタッピンネジ31によって固定されるボード状断熱材30と、ボード状断熱材30の外側面に固定される外装仕上げ材40とを有する建物1の外壁構造2において、外側フランジ10cの強度を内側フランジ10bの強度よりも高くする。【選択図】図4

Description

本発明は、住宅等の建物の外壁構造に関し、特に、薄板形鋼造の高気密高断熱住宅の外壁に適用して有効な技術に関する。
従来、薄板形鋼(薄板軽量形鋼)造の高気密高断熱住宅では、薄板形鋼で構成された溝形のフレームを取付下地とし、このフレームの内側フランジにタッピンネジを用いて内装ボード(石膏ボード)を固定するとともに外側フランジにタッピンネジを用いてボード状断熱材を固定して壁体を構成し、さらにボード状断熱材の外側面にサイディング材等の外装仕上げ材をタッピンネジを用いて固定して次世代省エネレベルの断熱性を有する外壁を構成するようにしていた(例えば、非特許文献1参照)。
「KC型スチールハウス 断熱・防露・機密設計マニュアル」、スチールハウス協会、2003年11月、p.23、p.43
上記従来の外壁構造では、フレームの外側フランジに固定されるボード状断熱材の厚みは3cm程度であるので、このボード状断熱材の外側表面に外装仕上げ材を張り付け、当該仕上げ材とともにボード状断熱材をネジでフレームに固定する構成としても、ネジがフレームに加える下向きモーメントは小さく、薄板形鋼で構成されたフレームでボード状断熱材や外装仕上げ材を所定の取付位置に確実に保持することができ、当該断熱材等が下方へずれを生じる等の問題は起きにくかった。
ところが、近年、例えばゼロエネルギー住宅など、冷暖房負荷の極めて小さい住宅が要求されるようになり、それに伴い、ボード状断熱材として従来の2〜3倍の厚みのものが用いられるようになってきた。このような厚いボード状断熱材を用いた外壁構造では、当該断熱材をフレームへ固定するためのネジとして、断熱材の増厚分だけ長いネジが用いられることになるので、ネジがフレームに加える下向きモーメントが大きくなり、薄板形鋼で構成されたフレームではネジのモーメントに対する強度が不足し、ボード状断熱材や外装仕上げ材が下方へずれを生じるおそれがある。
一方、上記問題に対して、フレームとして薄板形鋼よりも厚みが厚く、所定のネジ保持力を期待できる軽量形鋼等を用いることで、ボード状断熱材等の上記ずれの問題を解決する方法が考えられるが、この方法では、以下の理由により、室内側の内装ボードの貼り工事の施工容易性が損なわれることになる。
すなわち、ボード状断熱材と外装仕上げ材とをタッピンネジを用いてフレームにネジ止め固定する場合、タッピンネジをねじ込むためのハンド工具として、概ね2種類の駆動源のものが用いられる。一方は電気モーターを駆動源とした電動ドライバーであり、他方はエアコンプレッサーから供給される圧縮エアーを駆動源としたエアドライバーである。これら2種類のドライバーは、同じタッピンネジを用いてネジ止め作業を行う場合、その作業者負担が大きく異なるものである。
フレームの内側フランジに内装ボードを固定する際には、10〜15cmピッチでフレームにタッピンネジをねじ込む必要があるが、40坪ほどの住宅の内装ボード貼り工事を電動ドライバーを用いて行った場合、その作業時間はエアドライバーを用いて行った場合に比べて3倍ほど多くかかり、作業者の手首にかかる負担も大きくなる。したがって、内装ボードは、エアドライバーを用いてフレームにネジ止め固定することを標準作業とするのが妥当である。これに対し、外側のボード状断熱材や外装仕上げ材の固定は30〜45cmピッチで大型のタッピンネジを用いて作業が行われるため、エアドライバーよりも大きいトルクが得られる電動ドライバーが用いられる。
しかしながら、エアドライバーはそのトルクが小さく、薄板形鋼製のフレームに対するねじ止め作業には用いることができるが、板厚が1.2mm以上となる軽量形鋼製のフレームに対するねじ止め作業には用いることはできない。また、フレームは、厚みが一定の板材を曲げて構成されているので、内側フランジと外側フランジの厚みは同一である。したがって、ボード状断熱材の増厚に対応するために、板厚が厚い軽量形鋼等をフレームとして用いると、内装ボードの固定作業にエアドライバーを用いることができなくなり、当該作業を電動ドライバーを用いて行う結果、その施工性が損なわれることになる。
本発明は、このような点を解決することを課題とするものであり、その目的は、取付下地に内装ボードを固定する際の施工性を低下させることなく、取付下地へのボード状断熱材の固定強度を高めることができる建物の外壁構造を提供することにある。
本発明の建物の外壁構造は、内側フランジと外側フランジとを備えた薄板形鋼製の取付下地と、前記内側フランジにタッピンネジによって固定される内装ボードと、前記外側フランジにタッピンネジによって固定されるボード状断熱材と、前記ボード状断熱材の外側面に固定される外装仕上げ材とを有する建物の外壁構造であって、前記外側フランジの強度が前記内側フランジの強度よりも高いことを特徴とする。
なお、上記構成における「薄板形鋼」とは、軽量形鋼のうち、厚みが0.4mm以上、2.3mm未満のもののことである。また、上記構成における各フランジの「強度」とは、当該フランジにねじ込まれたネジから加えられるモーメントに対する耐性を示す機械的強度のことである。
本発明の建物の外壁構造は、上記構成において、前記取付下地は、板厚が一定の薄板によりウェブを挟んで前記内側フランジと前記外側フランジとが一体に形成されたものであり、前記内側フランジは1枚の前記薄板により構成され、前記外側フランジは前記薄板を2重以上に折り返して構成されているのが好ましい。
また、本発明の建物の外壁構造は、上記構成において、前記内側フランジの厚みが1.2mm以下であるのが好ましい。
さらに、本発明の建物の外壁構造は、上記構成において、前記内装ボードと前記ボード状断熱材との間に中間断熱材を備え、前記ボード状断熱材の熱抵抗値が前記中間断熱材の熱抵抗値よりも大きい構成とすることができる。
なお、「熱抵抗値」とは、断熱材の熱の伝えにくさを表す値のことであり、熱抵抗値=断熱材の厚み/熱伝導率で求められる。
本発明によれば、取付下地に内装ボードを固定する際の施工性を損なうことなく、取付下地へのボード状断熱材の固定強度を高めることができる建物の外壁構造を提供することができる。
本発明の一実施形態である建物の外壁の縦断面図である。 図1に示す外壁の横断面図である。 図1に示す外壁を構成するパネルの正面図である。 フレームに対する内装ボードおよびボード状断熱材の固定部分を拡大して示す断面図である。 図4に示すフレームの斜視図である。 (a)〜(d)は、それぞれ図5に示すフレームの変形例を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に例示説明する。
図1〜図5に、本発明の建物の外壁構造を、薄板形鋼(薄板軽量形鋼)造の高気密高断熱住宅(建物)1の外壁2に適用した場合を示す。本発明の一実施形態となるこの外壁2は、例えば住宅1の基礎3と天井用の根太4の間に固定され、この住宅1の外に面する壁を構成する。なお、符号5は住宅1の床である。
外壁2は、取付下地としての薄板形鋼(薄板軽量形鋼)製の複数のフレーム10を有している。これらのフレーム10は、それぞれウェブ10a、内側フランジ10bおよび外側フランジ10cを備えた溝形となっており、内側フランジ10bを室内側、外側フランジ10cを室外側に向けて上下に立った姿勢で基礎3と根太4との間に並べて配置されている。また、図2に示すように、これらのフレーム10は、互いに横方向に所定の間隔を空けて並べて配置されている。これらのフレーム10は、例えば、その下端において溝形の下ランナー11に固定されるとともにその上端において溝形の上ランナー12に固定され、図示しない締結部材等を用いて下ランナー11が基礎3に固定され、上ランナー12が根太4に固定されることで、基礎3と根太4の間に固定されている。
なお、便宜上、図2においては、1つのフレーム10にのみ、ウェブ10a、内側フランジ10bおよび外側フランジ10cの符号を付しているが、図2に示す全てのフレーム10にウェブ10a、内側フランジ10bおよび外側フランジ10cが設けられている。
フレーム10の内側フランジ10bには、内装ボード20がタッピンネジ21によりネジ止め固定されている。タッピンネジ21は、室内側から内装ボード20を通して内側フランジ10bにねじ込まれ、内装ボード20を内側フランジ10bに固定している。タッピンネジ21による内装ボード20の内側フランジ10bに対するネジ止め固定は、例えば10〜15cmピッチで行われる。
内装ボード20は、例えば所定の大きさの矩形の石膏ボードで構成することができる。この内装ボード20の室内側の表面には、必要に応じて壁紙等が張り付けられる。
一方、フレーム10の外側フランジ10cには、ボード状断熱材30がタッピンネジ31により固定されている。図示する場合では、所定の大きさの矩形板状の複数のボード状断熱材30を、隙間なく並べてフレーム10の外側フランジ10cに固定するようにしている。タッピンネジ31は、内装ボード20を内側フランジ10bに固定するタッピンネジ21よりも太くて長い大型のネジとなっており、室外側からボード状断熱材30を通して外側フランジ10cにねじ込まれて、ボード状断熱材30を外側フランジ10cに固定している。タッピンネジ31によるボード状断熱材30のフレーム10に対するネジ止め固定は、例えば30〜45cmピッチで行われる。
ボード状断熱材30は、例えばポリスチレンフォーム等の発砲断熱材を、所定の大きさの矩形のボード状に形成した構成のものとすることができる。また、ボード状断熱材30は、図示するように、発砲断熱材により構成された断熱材本体30aの外側面にベニヤ板等で形成されたボード状面材30bを両面テープや接着剤等の貼付け手段により貼り付けた構成とすることもできる。この場合、断熱材本体30aを、フレーム10に対してタッピンネジ31により固定する前に、予めボード状面材30bに対して両面テープ等の貼付け手段により仮固定しておき、仮固定により一体化された断熱材本体30aとボード状面材30bとをタッピンネジ31によりフレーム10に固定するのが好ましい。このように、ボード状面材30bを設けた構成とすることによって、ボード状断熱材30つまり外壁2の形状保持性を高めることができる。
ボード状断熱材30の外側面には、外装仕上げ材40がタッピンネジ41により固定されている。図示する場合では、所定の大きさの矩形板状の複数の外装仕上げ材40を、隙間なく並べてボード状断熱材30の外側面に固定するようにしている。これにより、ボード状断熱材30の外側面は外装仕上げ材40により覆われている。タッピンネジ41は、内装ボード20を内側フランジ10bに固定するタッピンネジ21と、ボード状断熱材30を外側フランジ10cに固定するタッピンネジ31との中間の大きさのネジとなっており、室外側から外装仕上げ材40を通してボード状断熱材30にねじ込まれて、外装仕上げ材40をボード状断熱材30に固定している。なお、タッピンネジ41を、室外側から外装仕上げ材40およびボード状断熱材30を通して外側フランジ10cにねじ込んで、外装仕上げ材40をボード状断熱材30とともに外側フランジ10cに固定する構成とすることもできる。この場合、タッピンネジ41として、外側フランジ10cに到達可能な長さの大型のものが用いられる。タッピンネジ41による外装仕上げ材40のボード状断熱材30や外側フランジ10cに対するネジ止め固定は、ボード状断熱材30のフレーム10に対するネジ止め固定と同様に、例えば30〜45cmピッチで行われる。また、図4に示すように、タッピンネジ41は、その頭部が外装仕上げ材40の内部に埋没するようにねじ込まれ、当該頭部が埋没することにより生じた凹部は充填材Xにより埋められている。
外装仕上げ材40は、例えば、ALC(オートクレーブ養生した軽量気泡コンクリート)で構成された外装パネル材で構成されたものとすることができるが、金属製のサイディング材等で構成されたものとすることもできる。なお、複数の外装仕上げ材40の継ぎ目部部分は、例えば充填材Xが充填されることにより埋められている。
図2に示すように、隣り合うボード状断熱材30の突き合わせ部分の室外側を向く表面に、気密テープ43を張り付けた構成とすることもできる。隣り合うボード状断熱材30の突き合わせ部分を気密テープ43で塞ぐことにより、この外壁2の気密性を高めて、当該住宅1を高気密高断熱住宅に構成することができる。
図示するように、ボード状断熱材30と外装仕上げ材40との間に通気胴縁50を設けることもできる。通気胴縁50は、例えば木材により上下方向に延びる断面矩形の板状に形成され、ボード状断熱材30とともにタッピンネジ31によりフレーム10の外側フランジ10cに固定された構成とすることができる。この場合、外装仕上げ材40をボード状断熱材30に固定するタッピンネジ41は、通気胴縁50を通してボード状断熱材30にねじ込まれるのが好ましい。このように、ボード状断熱材30と外装仕上げ材40との間に通気胴縁50を設けた構成とすることにより、ボード状断熱材30と外装仕上げ材40との間に通気流路51を形成して、異常高温時における外装仕上げ材40からボード状断熱材30への熱伝導率を低下させることができる。また、外装仕上げ材40としてALCを用いた場合には、当該通気流路51により外装仕上げ材40を効率よく乾燥させ、その耐久性を高めることができる。
なお、通気胴縁50は、木材製に限らず、金属製のものとすることもできる。
このような構成の本発明の外壁2は、建築現場においてフレーム10、内装ボード20、ボード状断熱材30および外装仕上げ材40等を順次組み付けることにより構築される構成とすることができるが、工場で製造された複数のパネルを建築現場で組み合わせるパネル工法により構築されるものとすることもできる。
図3に示すように、パネル工法で用いられるパネル60は、工場において、フレーム10(図3では不図示)に複数のボード状断熱材30および複数の外装仕上げ材40を固定して製造される。このパネル60は、工場から建築現場に搬送可能な大きさとされる。そして、これらの複数のパネル60を建築現場で組み合わせ、その後、複数の内装ボード20をフレーム10の内側フランジ10bに固定することにより外壁2が構築される。このようなパネル工法では、フレーム10に対するボード状断熱材30および外装仕上げ材40の固定作業を工場で行うことができるので、高品質の外壁2を短期間で構築することができる。
図4は、フレーム10に対する内装ボード20およびボード状断熱材30の固定部分を拡大して示す断面図である。
本発明では、ボード状断熱材30をフレーム10に固定するタッピンネジ31をフレーム10の外側フランジ10cに確実に支持させつつ、フレーム10の内側フランジ10bに対するタッピンネジ21による内装ボード20の固定作業を容易に行い得るようにするために、フレーム10の外側フランジ10cの強度を内側フランジ10bの強度よりも高くするようにしている。より具体的には、フレーム10を、その外側フランジ10cの厚みが内側フランジ10bの厚みよりも厚い構成として、フレーム10の外側フランジ10cの強度を内側フランジ10bの強度よりも高くするようにしている。なお、フランジ10b、10cの「強度」とは、当該フランジ10b、10cにねじ込まれたタッピンネジ21、31から加えられるモーメントに対する耐性を示す強度であり、つまり例えば曲げ強度やせん断強度等の機械的強度のことである。
図4、図5に示すように、本実施の形態においては、フレーム10は、板厚が一定の薄板70を折り曲げることにより、平板状のウェブ10aの両側にそれぞれ平板状の内側フランジ10bおよび外側フランジ10cが直角且つ一体に連なる溝形に形成されている。そして、内側フランジ10bが、このフレーム10を構成する1枚の薄板70により構成されるのに対して、外側フランジ10cは、このフレーム10を構成する薄板70が折り返されることにより当該薄板70が2枚重ねられた2重の構成とされている。つまり、外側フランジ10cは、薄板70を2枚重ねた構成とされており、1枚の薄板70で構成される内側フランジ10bに対して2倍の厚み(2倍の強度)を有する構成とされている。
このように、本発明では、内側フランジ10bを1枚の薄板70で構成する一方、外側フランジ10cを折り返した2枚の薄板70からなる2重構造として、外側フランジ10cの強度を内側フランジ10bの強度よりも高くするようにしている。したがって、例えば、ゼロエネルギー住宅等において冷暖房負荷を小さくするために、ボード状断熱材30として従来の2〜3倍の厚みのものが用いられ、当該ボード状断熱材30をフレーム10へ固定するためのタッピンネジ31としてボード状断熱材30の増厚分だけ長いタッピンネジ31が用いられ、当該タッピンネジ31が外側フランジ10cに加える下向きモーメントが増大したとしても、薄板70が折り返されることにより厚みが2倍とされた外側フランジ10cにより当該タッピンネジ31を確実に支持して、ボード状断熱材30や外装仕上げ材40をフレーム10に確実に支持することができる。
一方、外側フランジ10cを、増厚されたボード状断熱材30に対応した強度を有する厚みの厚い形状に形成するようにしても、フレーム10の内側フランジ10bは1枚の薄板70で構成されるので、内装ボード20をフレーム10の内側フランジ10bにタッピンネジ21を用いて固定する際に、タッピンネジ21を内側フランジ10bに容易にねじ込むことができ、よってその施工性は良好である。
このように、本願発明では、内装ボード20とボード状断熱材30の取付下地となるフレーム10を、内側フランジ10bよりも外側フランジ10cの厚みが厚い構成とすることで、内側フランジ10bよりも外側フランジ10cの強度を高める構成としたので、フレーム10へのボード状断熱材30の固定強度の確保と、フレーム10に内装ボード20を固定する際の作業の施工容易性とを両立させることができる。つまり、フレーム10に内装ボード20を固定する際の施工容易性を損なうことなく、フレーム10へのボード状断熱材30の固定強度を高めることができる。
本発明では、フレーム10を構成する薄板70の厚みは、1.2mm以下とするのが好ましい。薄板70の厚みを1.2mm以下とすることにより、内装ボード20をフレーム10の内側フランジ10bにタッピンネジ21を用いて固定する際に、エアドライバーを用いて当該タッピンネジ21のねじ込み作業を行うことができる。電動ドライバーよりも作業効率が高いエアドライバーの使用が可能となることで、内装ボード20をフレーム10の内側フランジ10bにタッピンネジ21で固定する作業の施工容易性をさらに高めることができる。
また、薄板70の厚みは、1.0mm以下とするのがより好ましい。薄板70の厚みを1.0mm以下とすることにより、エアドライバーを用いて内装ボード20をフレーム10の内側フランジ10bにタッピンネジ21で固定する作業をより効率的に行うことができる。
図6(a)〜(d)は、それぞれ図5に示すフレームの変形例を示す断面図である。
図5に示す場合では、薄板70を2重に折り返して外側フランジ10cの厚みを内側フランジ10bよりも厚く構成するようにしているが、薄板70を2重以上に折り返して外側フランジ10cを構成することもできる。例えば図6(a)に、薄板70を3重に折り返して外側フランジ10cを3重に重ねられた薄板70で構成した場合を示す。このように、薄板70を所望の回数折り返して外側フランジ10cを構成することにより、外側フランジ10cを、ボード状断熱材30や外装仕上げ材40の厚みや重量等に応じた所望の強度に構成することができる。この場合、外側フランジ10cの加工は、例えばロール成形機を用いて容易に行うことができる。
また、外側フランジ10cは、薄板70を折り返した構成に限らず、例えば図6(b)に示すように、当該外側フランジ10cに、別体に形成された薄板71を溶接等により貼り付けた構成とすることもできる。この薄板71は、外側フランジ10cの表裏の何れの側に貼り付けてもよいし、複数枚貼り付けることもできる。
さらに、外側フランジ10cは、薄板70を折り返すことなく、例えば図6(c)に示すように、薄板70の外側フランジ10cを構成する部分における板厚を、内側フランジ10bを構成する部分の板厚よりも厚くした構成とすることもできる。
さらに、フレーム10は、内側フランジ10bと外側フランジ10cとを有する形状であれば、上記した溝形のものに限らず、例えば図6(d)に示すようなZ形、あるいはH形など、種々の形状のものとすることができる。
図2、図4に示すように、本発明の外壁2では、内装ボード20とボード状断熱材30の間には、隣り合うフレーム10の間に位置して中間断熱材80を設けることができる。中間断熱材80は、例えばポリスチレンフォーム等のボード形状を有する発砲断熱材とすることができるが、グラスウール、ロックウール等の繊維状の断熱材とすることもできる。ボード状とされた中間断熱材80は、例えばボード状断熱材30の室内側を向く内側面に両面テープや接着剤等の貼付け手段により貼り付ける構成とすることができ、繊維状の中間断熱材80は、ビニール等に収容された状態で内装ボード20とボード状断熱材30との間に詰め込まれる構成とすることができる。
本発明では、ボード状断熱材30の熱抵抗値R1を中間断熱材80の熱抵抗値R2よりも大きくするようにしている。つまり、ボード状断熱材30の熱抵抗値R1と中間断熱材80の熱抵抗値R2との熱抵抗比R1/R2を1以上に設定するようにしている。これにより、外壁2の断熱性をさらに高めることができるとともに、外壁2の内部における熱勾配を最適化して、外壁2の内部の結露やカビの発生等を抑制することができる。
熱抵抗比R1/R2は、例えば東京では1以上、仙台・郡山では1.5以上、札幌以南の北海道では2.5、旭川では3.4とするなど、住宅1が建設される地域に応じた適切な値に変更するのが好ましい。
上記のように、地域に応じて熱抵抗比R1/R2を所望の値に設定するためには、ボード状断熱材30としてより厚みの厚いものを用いる必要が生じる場合がある。これに対して、本発明では、ボード状断熱材30の厚みが増しても、この厚いボード状断熱材30をフレーム10に固定するタッピンネジ31を、強度が高められた外側フランジ10cによって確実に支持することができるとともに、外側フランジ10cよりも強度の低い内側フランジ10bによってタッピンネジ21を用いた内装ボード20の固定作業の施工性を良好に維持することができる。したがって、内装ボード20とボード状断熱材30の間に中間断熱材80を設け、ボード状断熱材30の熱抵抗値R1を中間断熱材80の熱抵抗値R2よりも大きくするようにした構成の外壁2においても、フレーム10に内装ボード20を固定する際の施工容易性を損なうことなく、フレーム10へのボード状断熱材30の固定強度を所望の強度にまで高めた構成とすることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態においては、本発明の外壁構造を、高気密高断熱住宅1の外壁2に適用した場合を示しているが、高気密高断熱住宅1以外の種々の住宅や、住宅以外の建物の外壁に本発明を適用することもできる。
本発明は、高断熱性が要求される建物の外壁を構築する際に利用することができる。
1 高気密高断熱住宅(建物)
2 外壁
3 基礎
4 根太
5 床
10 フレーム(取付下地)
10a ウェブ
10b 内側フランジ
10c 外側フランジ
11 下ランナー
12 上ランナー
20 内装ボード
21 タッピンネジ
30 ボード状断熱材
30a 断熱材本体
30b ボード状面材
31 タッピンネジ
40 外装仕上げ材
41 タッピンネジ
43 気密テープ
50 通気胴縁
51 通気流路
60 パネル
70 薄板
71 薄板
80 中間断熱材
X 充填材

Claims (4)

  1. 内側フランジと外側フランジとを備えた薄板形鋼製の取付下地と、
    前記内側フランジにタッピンネジによって固定される内装ボードと、
    前記外側フランジにタッピンネジによって固定されるボード状断熱材と、
    前記ボード状断熱材の外側面に固定される外装仕上げ材とを有する建物の外壁構造であって、
    前記外側フランジの強度が前記内側フランジの強度よりも高いことを特徴とする建物の外壁構造。
  2. 前記取付下地は、板厚が一定の薄板によりウェブを挟んで前記内側フランジと前記外側フランジとが一体に形成されたものであり、前記内側フランジは1枚の前記薄板により構成され、前記外側フランジは前記薄板を2重以上に折り返して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の建物の外壁構造。
  3. 前記内側フランジの厚みが1.2mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の建物の外壁構造。
  4. 前記内装ボードと前記ボード状断熱材との間に中間断熱材を備え、前記ボード状断熱材の熱抵抗値が前記中間断熱材の熱抵抗値よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の建物の外壁構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017130676A1 (ja) 2016-01-28 2017-08-03 本田技研工業株式会社 車体前部構造および車体前部構造の衝撃吸収方法

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