JP6047063B2 - 建物の断熱構造及び断熱方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の断熱構造及び断熱方法に関する。
特許文献1に記載の発明では、既存の建物の外壁における外装材(既存外装材)の外側に外装材(新外装材)を設けることによって、外壁の改修作業を容易にすると共に、既存外装材と新外装材との間に断熱材を設けることによって、新外装材に対する断熱性能を確保するという技術が開示されている。
特開2011−52414号公報
しかしながら、既存の外壁の屋外側に新たに外壁を設けるとなると、既存の外壁の内部において、湿気が外へ逃げず内部結露してしまう可能性がある。
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、既存の外壁の屋外側に新たに外壁を取り付けたとしても、既存の外壁において内部結露を抑制又は防止することができる建物の断熱構造及び断熱方法を得ることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る建物の断熱構造は、既存の外壁における既存外装材を貫通する通気口と、前記既存の外壁の屋外側に設けられた新たな外壁と、前記新たな外壁内に設けられ、前記既存外装材の屋外側に接した状態で配置された断熱材と、前記新たな外壁の一部を構成し、前記通気口と連通する新通気層が前記断熱材との間に設けられた状態で配設された新外装材と、を有している。
請求項1に記載の発明に係る建物の断熱構造では、既存の外壁における既存外装材に当該既存外装材を貫通する通気口が設けられている。また、既存の外壁の屋外側には、新たな外壁が設けられている。この新たな外壁内には、既存外装材の屋外側に断熱材が接した状態で配置されており、新たな外壁の一部を構成する新外装材は、断熱材との間に通気口と連通する新通気層が設けられた状態で配設されている。
このように、既存の外壁における既存外装材において通気口を設け、既存の外壁における通気層(既存通気層)と新たな外壁における新通気層とを連通させることで、当該新通気層を介して、既存の外壁の内部における湿気を屋外へ逃がすことができる。
請求項2に記載の発明に係る建物の断熱構造は、請求項1に記載の発明に係る建物の断熱構造において、前記既存の外壁における既存通気層内に気流止めが設けられている。
請求項2に記載の発明に係る建物の断熱構造では、既存の外壁における既存通気層内に気流止めを設けることで、当該既存通気層内において既存の外壁の高さ方向に沿った空気の流れを防止又は抑制することができる。そして、既存の外壁における既存外装材に設けられた通気口を介して、既存の外壁における既存通気層内の空気を新たな外壁における新通気層内へ案内することができる。
請求項3に記載の発明に係る建物の断熱構造は、請求項1又は請求項2に記載の発明に係る建物の断熱構造において、前記断熱材の表面に透湿防水シートが敷設されている。
請求項3に記載の発明に係る建物の断熱構造では、断熱材の表面に透湿防水シートが敷設されている。透湿防水シートは、湿気は通すが水は通さないという性質を有するものである。このため、既存の外壁内の湿気を新たな外壁側へ通す一方、新たな外壁における新通気層内を通過する水分は既存の外壁側へ通さないようにすることができ、当該既存の外壁において内部結露を抑制又は防止することができる。
請求項4に記載の発明に係る建物の断熱構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の建物の断熱構造において、前記既存外装材における屋外側にブレースが配設されている。
請求項4に記載の発明に係る建物の断熱構造では、既存外装材における屋外側にブレースが配設されており、これにより、外壁の改修に伴って建物の耐震強度を向上させることができる。
請求項5に記載の発明に係る建物の断熱方法は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の建物の断熱構造に適用される建物の断熱方法であって、既存の外壁における既存外装材に前記通気口を貫通させる第1工程と、前記既存の外壁における既存通気層に気流止めを配設する第2工程と、前記既存外装材の屋外側に通気胴縁を配設する第3工程と、前記既存外装材の屋外側に接した状態で断熱材を配設する第4工程と、前記既存の外壁の屋外側に新たな外壁における新外装材を前記通気胴縁に取り付ける第5工程と、を有している。
請求項5に記載の発明に係る建物の断熱方法では、第1工程において、既存の外壁における既存外装材に通気口を貫通させ、第2工程において、当該既存の外壁における通気層に気流止めを配設する。これにより、既存の外壁内において当該既存の外壁の高さ方向に沿った気流を防止又は抑制し、既存の外壁における既存外装材に設けられた通気口を介して、既存の外壁内の既存通気層内の空気を新たな外壁内の新通気層内へ案内することができる。
また、第3工程では、既存の外壁における既存外装材の屋外側に通気胴縁を配設し、第4工程において、当該既存外装材の屋外側に断熱材を接した状態で配設する。さらに、第5工程において、新たな外壁における新外装材を前記通気胴縁に取り付ける。このように、既存の外壁における既存外装材に通気胴縁を配設し、当該通気胴縁を介して、新たな外壁における新外装材を既存外装材に取り付けることによって、新たな外壁において、新通気層を設けることができる。
請求項6に記載の発明に係る建物の断熱方法は、請求項5に記載の発明に係る建物の断熱方法において、前記断熱材の表面に透湿防水シートを敷設する敷設工程を有している。
請求項6に記載の発明に係る建物の断熱方法では、断熱材の表面に透湿防水シートを敷設するため、既存の外壁内の湿気を新たな外壁側へ通す一方、新たな外壁における新通気層内を通過する水分は既存の外壁側へ通さないので、当該既存の外壁において内部結露を抑制又は防止することができる。
請求項7に記載の発明に係る建物の断熱方法は、請求項5又は請求項6に記載の発明に係る建物の断熱方法において、前記既存外装材における屋外側にブレースを配設し、前記ブレースの一端部を天井大梁に固定し、当該ブレースの他端部を床大梁に固定するブレース配設工程を有している。
請求項7に記載の発明に係る建物の断熱方法では、既存外装材における屋外側にブレースを配設することで、外壁の改修に伴って建物の耐震強度を向上させることができる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る建物の断熱構造は、既存の外壁の屋外側に新たに外壁を取り付けたとしても、既存の外壁において内部結露を抑制又は防止することができる、という優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る建物の断熱構造は、既存の外壁において内部結露を抑制又は防止することができる、という優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る建物の断熱構造は、通気口を介して既存の外壁に水分が浸入しないようにすることができる、という優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る建物の断熱構造は、外壁の改修に伴って建物の耐震強度を向上させることができる、という優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係る建物の断熱方法は、既存の外壁の屋外側に新たな外壁を設けることで、既存の外壁を剥がす手間が省け、外壁の改修に伴う作業工数を大幅に削減することができる、という優れた効果を有する。
請求項6記載の本発明に係る建物の断熱方法は、通気口を介して既存の外壁に水分が浸入しないようにすることができる、という優れた効果を有する。
請求項7記載の本発明に係る建物の断熱方法は、建物の外壁の改修作業の際、耐震強度を向上させることができる、という優れた効果を有する。
本実施の形態に係る建物の断熱構造において、改修前の既存の外壁を示す縦断面図である。 図1における建物の断熱構造において、既存の外壁を示す水平断面図である。 本実施の形態に係る建物の断熱構造において、改修後の新たな外壁を示す縦断面図である。 図3における建物の断熱構造において、既存の外壁及び新たな外壁を示す水平断面図である。 本実施の形態に係る建物の断熱構造において、既存の外壁に新たな外壁を取り付ける状態を示す分解斜視図である。 本実施の形態に係る建物の断熱構造の変形例の一例をそれぞれ示す(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。 図6(B)に対応する本実施の形態に係る建物の断熱構造の一部を構成する通気胴縁を示す正面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る建物の断熱構造について説明する。
<建物の断熱構造の構成>
図1には、建物10における改修前の既存の外壁12を示す縦断面図が示されており、図2には、図1の水平断面図が示されている。また、図3には、建物10における改修後の新たな外壁14を示す縦断面図が示されており、図4には、図3の水平断面図が示されている。
(改修前の状態)
図1に示されるように、建物10の下部には、当該建物10を支持する布基礎16が設けられており、布基礎16の上方側には、例えば略矩形状の床フレーム18が図示しないアンカボルトを介して固定されている。床フレーム18は溝型鋼の床大梁20を備えており、互いに対向して配置された床大梁20間には、鉄骨製の床小梁22が所定の間隔で複数設けられている。
床大梁20の下フランジ部20Aと布基礎16の上端面16Aの間には、床下空間24と外気とを連通させるための隙間26が設けられている。床大梁20の上フランジ部20B及び床小梁22の上には、これらに対向して床根太28が設けられている。床根太28の上には、パーティクルボード等によって形成された床下地材32が設けられており、床下地材32上には、フローリング等の床仕上げ材34が敷設されている。
また、床下地材32上には、外壁12の一部を構成する内装材36が建物10の高さ方向に沿って立設している。内装材36の下端部には巾木38が設けられており、当該巾木38によって床仕上げ材34と内装材36との間の見切りがなされている。
床フレーム18の上方には、当該床フレーム18との間に図示しない柱を介して、略矩形状の天井フレーム40が固定されている。天井フレーム40は溝型鋼の天井大梁42を備えており、互いに対向して配置された天井大梁42間には、鉄骨製の天井小梁43が所定の間隔で複数設けられている。
また、天井大梁42の下面には野縁44が固定されている。この野縁44の下面には、石膏ボード等による天井下地材46が固定されており、天井下地材46の下面には、クロスなどの天井仕上げ材48が貼着されている。また、内装材36の上端部には廻り縁50が設けられ、当該廻り縁50によって天井仕上げ材48と内装材36との間の見切りがなされている。
図2及び図5に示されるように、内装材36の屋外52側には、角形鋼管54が建物10の高さ方向に沿って複数立設している。互いに隣接して配置された角形鋼管54A、54Bには、外壁12の一部を構成する既存外装材としての外装材56を取り付けるためのフレーム58、59がそれぞれ取り付けられている。
フレーム58は、クランク状を成すフレーム58Aと、L字状を成し当該フレーム58Aと一体化されたフレーム58Bと、で構成されている。フレーム58Aには、角形鋼管54Aの側壁54A1が固定され、フレーム58Bには外装材56Aの幅方向(水平方向)の一端部が固定されている。
また、フレーム59は、クランク状を成すフレーム59Aと、L字状を成し当該フレーム59Aと一体化されたフレーム59Bと、で構成されている。そして、フレーム59Aには、角形鋼管54Bの側壁54B1が固定され、フレーム59Bには外装材56Bの幅方向(水平方向)の一端部が固定されている。
つまり、フレーム58を介して外装材56Aが角形鋼管54Aに固定され、フレーム59を介して外装材56Bが角形鋼管54Bに固定される。なお、外壁材56A、56Bには、例えば窯業系サイディング等が用いられ、外装材56Aと外装材56Bの間の縦目地57には、シーリング剤(図示省略)が充填されている。
また、外壁12内における内装材36の裏面には、角形鋼管54A、54Bの外側において、角形鋼管54Aと隙間を設けた状態で、角柱状の木レンガ62、63が互いに隣接された状態で角形鋼管54Aと略平行に配設されている。また、角形鋼管54Bと隙間を設けた状態で、角柱状の木レンガ64、65が互いに隣接された状態で角形鋼管54Bと略平行に配設されている。そして、木レンガ62、63の屋外52側には、角柱状の外壁下地材66が配設され、木レンガ64、65の屋外52側には、角柱状の外壁下地材68が配設されている。
外壁下地材66の屋外52側には、溝型フレーム60が配置されている。外壁下地材66を間に置いて、木レンガ62には溝型フレーム部60Aを構成し屋内70側に位置する内側フランジ部60A1が固定され、木レンガ63には溝型フレーム部60Bを構成し屋内70側に位置する内側フランジ部60B1が固定されている。そして、溝型フレーム部60Aのウエブ60A2と溝型フレーム部60Bのウエブ60B2とが面接触している。
また、溝型フレーム部60Aにおいて、内側フランジ部60A1と対向して屋外52側に位置する外側フランジ部60A3には、外装材56Cの幅方向の一端部が固定されている。また、溝型フレーム部60Bにおいて、内側フランジ部60B1と対向して屋外52側に位置する外側フランジ部60B3には、外装材56Aの幅方向の他端部が固定されている。
一方、外壁下地材68の屋外52側には、溝型フレーム61が配置されている。外壁下地材68を間に置いて、木レンガ64には溝型フレーム部61Aを構成し屋内70側に位置する内側フランジ部61A1が固定され、木レンガ65には溝型フレーム部61Bを構成し屋内70側に位置する内側フランジ部61B1が固定されている。そして、溝型フレーム部61Aのウエブ61A2と溝型フレーム部61Bのウエブ61B2とが面接触している。
また、溝型フレーム部61Aにおいて、内側フランジ部61A1と対向して屋外52側に位置する外側フランジ部61A3には、外装材56Bの幅方向の他端部が固定されている。また、溝型フレーム部61Bにおいて、内側フランジ部61B1と対向して屋外52側に位置する外側フランジ部61B3には、外装材56Dの幅方向の一端部が固定されている。なお、図示はしないが、溝型フレーム60、61と略直交して溝型フレームが水平方向に沿って延在されている。
また、溝型フレーム60と角形鋼管54A、角形鋼管54Aと角形鋼管54B、角形鋼管54Bと溝型フレーム61の間には、それぞれ断熱材74が配設されている。断熱材74として、例えば、グラスウールやロックウール等の繊維系断熱材が用いられ、当該断熱材74は袋体75に収容されている。
そして、図1に示されるように、断熱材74と外装材56との間には、既存通気層としての通気層76が形成されている。この通気層76は外気と連通しており、これにより当該通気層76内を空気(矢印で示す)が流動可能とされている。
なお、各部材間の組み付けにおいて、用いる部材は、確実な組み付けが可能であれば特に限定されない。すなわち、各部材の材質や、組み付け部分の形状などに応じて選択できる。具体的には、釘、ネジ、鋲、リベット、建材用ステープラー、クリップ、接着剤等を適宜用いることが可能である。以下の説明においても同じである。
(改修後の状態)
図3に示されるように、既存の外壁12における外装材56には、外装材56の板厚方向に貫通する通気口82が当該外装材56の強度に影響を及ぼさない範囲で複数設けられている。また、既存の外壁12における通気層76の上部及び下部には、それぞれ気流止め78、80が配設されている。
図4に示されるように、外装材56の屋外52側には、当該外装材56を間に置いて、溝型フレーム60、61と対向するようにして、通気胴縁84が建物10の高さ方向に沿ってそれぞれ配設されている。そして、互いに隣接する通気胴縁84間には、断熱材74が配設されている。この断熱材74の表面には、透湿防水シート86が敷設されている。なお、透湿防水シート86は、湿気は通すが水は通さないという性質を有する防水シートである。
また、通気胴縁84の屋外52側には、新たな外壁14における新外装材としての外装材88が取り付けられている。そして、図3に示されるように、外装材88と断熱材74との間には通気層90が形成されている。この通気層90は外気と連通しており、当該通気層90内を空気(矢印で示す)が流動可能とされている。
外壁材88には、例えば窯業系サイディング等が用いられており、隣接する外装材88同士の縦目地89は、シーリング材(図示省略)が充填されている。つまり、既存の外装材56の表面が新たな外装材88によって覆われている。
<建物の断熱方法>
図5に示されるように、第1工程において、既存の外壁12における外装材56に通気口82を設け、図3に示されるように、第2工程において、外壁12における通気層76の上部及び下部にそれぞれ気流止め78、80を配設する。
次に、図4及び図5に示されるように、第3工程において、外装材56の屋外52側における溝型フレーム60、61と対向する位置に通気胴縁84を配設する。また、第4工程において、互いに隣接する通気胴縁84間に断熱材74を配設し、敷設工程において、断熱材74の表面に透湿防水シート86を敷設する。さらに、第5工程において、新たな外壁14における外装材88を通気胴縁84に取り付ける。なお、第1工程〜第5工程において、工程の順番は問わないものとする。
<建物の断熱構造の作用・効果>
図3に示されるように、本実施形態では、既存の外壁12の屋外52側に新たな外壁14を設ける際、既存の外壁12における通気層76の上部及び下部には、それぞれ気流止め78、80が配設されている。このため、既存の外壁12内において当該既存の外壁12の高さ方向に沿った空気の流れが防止又は抑制されることになる。
また、既存の外壁12における外装材56には通気口82が設けられているため、当該通気口82を介して、既存の外壁12の通気層76内の空気を新たな外壁14の通気層90内へ案内することができる。この通気層90は外気と連通しているため、当該通気層90を介して、外壁12内における湿気を屋外52側へ逃がすことができる。これにより、既存の外壁12の屋外52側に新たに外壁14を取り付けたとしても、外壁12において内部結露を抑制又は防止することができる。
また、本実施形態では、図4に示されるように、外装材56の屋外52側には通気胴縁84が複数配設されており、互いに隣接する通気胴縁84間には断熱材74が配設されている。また、通気胴縁84の屋外52側には、新外装材としての外装材88が取り付けられており、この外装材88と断熱材74との間に通気層90が設けられるように設定されている。
さらに、本実施形態では、既存の外壁12における外装材56に通気胴縁84を配設し、当該通気胴縁84を介して、新たな外壁14における外装材88を外装材56に取り付けることによって、既存の外壁12を剥がす手間が省け、外壁12の改修に伴う作業工数を大幅に削減することができる。また、改修の際、新たな外壁14の外装材88において、材質、色、デザイン等を既存の外壁12における外装材56の材質、色、デザイン等から変えることもできる。
また、本実施形態では、断熱材74の表面に透湿防水シート86が敷設されている。透湿防水シート86は、湿気は通すが水は通さないという性質を有する防水シートである。このため、既存の外壁12内の湿気を新たな外壁14側へ逃がす一方、新たな外壁14における通気層90内を通過する水分は既存の外壁12側へ通さないようにすることができるので、当該既存の外壁12において内部結露を抑制又は防止することができる。すなわち、通気口82を介して既存の外壁12に水分が浸入しないようにすることができる。なお、断熱材74が収容される袋体75自体が透湿防水シートで形成されても良い。
(その他の実施形態)
図5に示す既存の外壁12に新たな外壁14と取り付ける際、当該外壁12の外装材56における屋外52側に、図6(B)に示されるように、互いに交叉するブレース92を配設しても良い。
この場合、図6(C)に示されるように、外装材56及び天井大梁42、外装材56及び床大梁20にそれぞれ貫通孔93を形成し、ワンサイドボルト94を貫通孔93に挿通させる。そして、当該ワンサイドボルト94を介して、ブレース92の上端部を天井大梁42に固定し、ブレース92の下端部を床大梁20に固定する(ブレース配設工程)。
これにより、図6(A)に示されるように、既存の外壁12がブレース92によって補強されることになる。その結果、外壁12の改修に伴って建物10の耐震強度を向上させることができる。また、建物10の耐震強度を向上させるためのブレース92は、外観に現れないため美観が損なわれない。
なお、図5に示す外壁12の外装材56における屋外52側にブレース92を配設する場合、図7に示されるように、外装材88に配設する通気胴縁96において、ブレース92と干渉する部分は寸断された状態となって配設される。
また、本実施形態では、図6(B)に示されるように、建物10の外壁12において、対角線上に沿ってブレース92が配設されているが、建物10に設けられた図示しない玄関や窓の位置によって適宜変更可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 建物
12 外壁(既存の外壁)
14 外壁(新たな外壁)
20 床大梁
42 天井大梁
52 屋外
56 外装材(既存外装材)
74 断熱材
76 通気層(既存通気層)
78 気流止め
80 気流止め
82 通気口
84 通気胴縁
86 透湿防水シート
88 外装材(新外装材)
90 通気層(新通気層)
92 ブレース
96 通気胴縁

Claims (7)

  1. 既存の外壁における既存外装材を貫通する通気口と、
    前記既存の外壁の屋外側に設けられた新たな外壁と、
    前記新たな外壁内に設けられ、前記既存外装材の屋外側に接した状態で配置された断熱材と、
    前記新たな外壁の一部を構成し、前記通気口と連通する新通気層が前記断熱材との間に設けられた状態で配設された新外装材と、
    を有する建物の断熱構造。
  2. 前記既存の外壁における既存通気層内に気流止めが設けられている請求項1に記載の建物の断熱構造。
  3. 前記断熱材の表面に透湿防水シートが敷設されている請求項1又は請求項2に記載の建物の断熱構造。
  4. 前記既存外装材における屋外側にブレースが配設されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の建物の断熱構造。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の建物の断熱構造に適用される建物の断熱方法であって、
    既存の外壁における既存外装材に前記通気口を貫通させる第1工程と、
    前記既存の外壁における既存通気層に気流止めを配設する第2工程と、
    前記既存外装材の屋外側に通気胴縁を配設する第3工程と、
    前記既存外装材の屋外側に接した状態で断熱材を配設する第4工程と、
    前記既存の外壁の屋外側に新たな外壁における新外装材を前記通気胴縁に取り付ける第5工程と、
    を有する建物の断熱方法。
  6. 前記断熱材の表面に透湿防水シートを敷設する敷設工程を有する請求項5に記載の建物の断熱方法。
  7. 前記既存外装材における屋外側にブレースを配設し、前記ブレースの一端部を天井大梁に固定し、当該ブレースの他端部を床大梁に固定するブレース配設工程を有する請求項5又は請求項6に記載の建物の断熱方法。
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