JP2016013507A - 水中油型エマルション消泡剤組成物 - Google Patents

水中油型エマルション消泡剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2016013507A
JP2016013507A JP2014135652A JP2014135652A JP2016013507A JP 2016013507 A JP2016013507 A JP 2016013507A JP 2014135652 A JP2014135652 A JP 2014135652A JP 2014135652 A JP2014135652 A JP 2014135652A JP 2016013507 A JP2016013507 A JP 2016013507A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
nonionic surfactant
mass
composition
alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014135652A
Other languages
English (en)
Inventor
晋也 林
Shinya Hayashi
晋也 林
須貝 一郎
Ichiro Sukai
一郎 須貝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taihokohzai Co Ltd
Original Assignee
Taihokohzai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taihokohzai Co Ltd filed Critical Taihokohzai Co Ltd
Priority to JP2014135652A priority Critical patent/JP2016013507A/ja
Publication of JP2016013507A publication Critical patent/JP2016013507A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Abstract

【課題】非シリコーン系で優れた消泡効果を有するとともに、長期間保存してもほとんど増粘することのない水中油型エマルション消泡剤組成物を提供すること。
【解決手段】水中油型エマルション消泡剤組成物は、(A)炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールを含む油相成分5〜50質量%と、(B)ステロール骨格を有するHLBが12〜19のノニオン性界面活性剤0.05〜5質量%と、(C)残量としての水を含有する。
ノニオン性界面活性剤(B)がポリオキシエチレンラノリンアルコール及び/又はポリオキシエチレンフィトステロールである。油相成分(A)における炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールの含有量が50〜100質量%である。
【選択図】なし

Description

本発明は、消泡剤組成物に係り、さらに詳しくは、優れた消泡効果を有するとともに、貯蔵中にほとんど増粘することのない水中油型エマルション消泡剤組成物に関する。
従来より、水中油型エマルション消泡剤は、抄紙工程を始めとする各種の製造工程や排水処理工程における発泡抑制剤などとして幅広く用いられている。
水中油型エマルション消泡剤の中で、比較的安価で優れた効果を示すものとして、高級アルコール成分を含有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、高級アルコールを含む水中油型エマルション消泡剤は貯蔵期間中に激しく増粘し、取り扱い性が極めて悪くなるという欠点を有している。
このような欠点を改良する方法として、例えば、ノニルフェノールのエチレンオキシド付加物からなるノニオン性界面活性剤を添加する方法が試みられている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、この方法では、水中油型エマルション消泡剤が固化するのを抑制することはできるものの、本質的な問題である増粘を防止することはできない。
さらに、2級アルコールのエチレンオキシド付加物からなるノニオン性界面活性剤、分岐アルキル基を有する1級アルコールのアルキレンオキシド付加物からなるノニオン性界面活性剤を添加する方法がそれぞれ提案されている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)が、組成や製造方法によっては増粘を示すことがあり十分ではなかった。
一方、他の水中油型エマルション消泡剤として、ジメチルポリシロキサンなどを用いるシリコーン系のものが知られている。
このようなシリコーン系の消泡剤は、一般に良好な破泡性を示すが、ジメチルポリシロキサン等が水に難溶性であるため、水性塗料、ラテックス、水性インキ、染色剤及びサイズ剤などの水系用途に使用されると、ハジキ、染色ムラ、フィッシュアイ、オイルスポットなどが発生し易い(例えば、特許文献5参照)。
また、上記のような用途においては、各種の加工機械を水洗浄して清浄化することが重要であるが、シリコーン系の消泡剤については、上記難溶性に起因して水洗浄による汚れの除去が困難であり、所望の清浄度を実現できないことがあった(例えば、特許文献6参照)。
さらに、このようなシリコーン系の水中油型エマルション消泡剤は、それ自体の破泡性には優れるものの水への分散性が十分とはいえず、消泡性を十分に発揮できないことがあり、ポリスチレンやポリ塩化ビニル、ポリブタジエンなどを含む共重合ラテックス等の懸濁・乳化重合工程に使用すると、得られる樹脂の透明性や光沢、印刷性、接着性を損なうことも知られている(例えば、特許文献7参照)。
特開昭48−62683号公報 特開昭60−156516号公報 特許第3573199号公報 特許第4595492号公報 特開2005−125128号公報 特開2013−202518号公報 特開2001−212403号公報
一般に、液体製品においては、長期間保存しても粘度などの物性が安定していて、貯蔵容器から速やかに取り出すことができ、簡便な薬注ポンプで安定した吐出量が実現できるなど、簡便な取り扱い性が要求される。
しかしながら、高級アルコールを油相成分に含む水中油型エマルション消泡剤組成物は、上述のように、種々のノニオン性界面活性剤を添加しても、一般の方法で製造する際に液体製品に要求される取り扱い性を実現するのに十分とはいえなかった。このために、一般的な製造方法によって調製できる消泡性に優れ、長期間保存しても増粘のない水中油型エマルション消泡剤組成物の開発が望まれていた。
一方、シリコーン系の水中油型エマルション消泡剤についても、上述のように種々の不具合が報告されており、液体製品である消泡剤としては未だ十分とはいえなかった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、非シリコーン系で優れた消泡効果を有するとともに、長期間保存してもほとんど増粘することのない水中油型エマルション消泡剤組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ステロールにアルキレンオキシドを付加した所定のノニオン性界面活性剤で高級脂肪族アルコールを含む油相成分を乳化して得られる水中油型エマルション消泡剤が、温度変化による増粘や分離を生じることがなく、長期間にわたり分離を生じることがないことを見出し、安定して優れた性状を維持し消泡性に優れるとともに、長期間保存してもほとんど増粘せず消泡性能が低下しないことを知見し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の水中油型エマルション消泡剤は、(A)炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールを含む油相成分5〜50質量%と、
(B)ステロール骨格を有するHLBが12〜19のノニオン性界面活性剤0.05〜5質量%と、
(C)残量としての水、を含有することを特徴とする。
本発明によれば、ステロールにアルキレンオキシドを付加した所定のノニオン性界面活性剤で高級脂肪族アルコールを含む油相成分を乳化することとしたため、非シリコーン系で優れた消泡効果を有するとともに、長期間保存してもほとんど増粘することのない水中油型エマルション消泡剤組成物を提供することができる。
消泡効果の評価に用いる装置を示す概略図である。
以下、本発明の水中油型エマルション消泡剤組成物について説明する。
上述のように、本発明の消泡剤組成物は、(A)炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールを含む油相成分と、(B)ステロール骨格を有するHLBが12〜19のノニオン性界面活性剤と、(C)残分としての水、を含有する水中油型エマルション消泡剤組成物である。
本発明組成物において、炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールを含む油相成分(A)の含有量は5〜50質量%とするが、15〜40質量%であることが好ましい。
油相成分(A)の含有量が5質量%未満であると、消泡効果が十分に発現しないおそれがある。また、油相成分(A)の含有量が50質量%を超えると、得られる水中油型エマルション消泡剤組成物の粘度が高くなりすぎて取り扱い性が低下するおそれがある。
また、本発明組成物において、油相成分(A)中の炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールの量は、50〜100質量%であることが好ましい。
(A)成分中の上記高級脂肪族アルコールの量が50質量%未満であると、消泡効果が低下するおそれがある。
本発明組成物において、高級脂肪族アルコールの炭素数は12〜30であるが、好ましくは16〜24であり、特に好ましいのは16〜22である。
かかる高級脂肪族アルコールは、その1種を単独で又は複数種を混合して用いることができる。高級脂肪族アルコールの炭素数が12未満では、得られる水中油型エマルション消泡剤組成物の消泡効果が低下するおそれがあり、30を超えると乳化を十分に行えない可能性がある。
炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールとしては、例えば、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール及びセトステアリルアルコールなどを挙げることができる。
高級脂肪族アルコールとしては、天然動植物油脂由来のアルコールを用いることができ、合成アルコールを用いることもでき、さらに、合成アルコールの残渣を用いることもできる。
本発明組成物において、油相成分(A)中の高級脂肪族アルコール以外の成分としては、例えば、炭素数1〜22の1〜3価アルコールと炭素数12〜22の脂肪酸とのエステル、パラフィンワックス、鉱物油などを挙げることができ、トリグリセリドを好適に使用できる。
油相成分中の高級脂肪族アルコール以外の成分の量は、0〜50質量%であることが好ましい。
なお、本発明組成物において、油相成分の融点は45℃以上とすることが好ましく、45℃未満では消泡効果が低下するおそれがある。
一方、本発明組成物は、ステロール骨格を有するHLBが12〜19のノニオン性界面活性剤(B)を0.05〜5質量%の割合で含有するが、0.1〜3質量%含有するのが好ましい。
ノニオン性界面活性剤(B)の含有量が0.05質量%未満であると、微細な粒子径のエマルションを得ることが困難となるおそれがあり、5質量%を超えると、得られる水中油型エマルション消泡剤組成物が発泡しやすくなるとともに、経時的に増粘しやすくなるおそれがある。
ノニオン性界面活性剤(B)は、そのHLBが12〜19であるが、15〜18であることが好ましい。ノニオン性界面活性剤のHLBが12未満である場合又は19を超えると、乳化力が低下して適切なエマルション製品が得られないおそれがある。
ノニオン性界面活性剤(B)としては、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、及びポリオキシエチレンフィトスタノールなどが挙げられる。
なお、ノニオン性界面活性剤(B)は、ステロール骨格を有するアルコール、例えば、植物中に広く分布するフィトステロール、動物中に広く分布するコレステロール及びラノリンアルコールに、エチレンオキシドを付加することによって製造することができる。
本発明において、ノニオン性界面活性剤(B)は、その1種を単独で用いることができ、また、2種以上を組み合わせて用いることもできる。本発明では、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンフィトステロール及びこれらの混合物を好適に用いることができる。
本発明組成物において、ノニオン性界面活性剤(B)の含有量は、油相成分(A)100重量部当たり0.5〜10重量部とすることが好ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。
ノニオン性界面活性剤(B)が油相成分(A)100重量部当たり0.5重量部未満では、適切な粒子径のエマルションを得ることが困難となるおそれがあり、10重量部を超えると、ノニオン性界面活性剤の添加量の割には効果の向上は認められず、むしろ得られるエマルション組成物が発泡しやすくなるとともに、貯蔵時に増粘しやすくなるおそれがある。
本発明においては、特にエマルション消泡剤の調製に際し、(B)成分の効果を損なわない範囲において、他のアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤を併用することも可能である。
この場合、アニオン性界面活性剤としては、モノアルキルスルホコハク酸エステル塩類、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、及びポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩類等を例示でき、非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。
本発明の消泡剤組成物の製造方法に特に制限はなく、水中油型エマルションの製造において慣用されている公知の方法を用いることができる。
例えば、炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールを含む油相成分(A)と上記のノニオン性界面活性剤(B)を混合して加熱溶融し、撹拌しつつ熱水を添加することにより転相乳化して水中油型エマルション消泡剤組成物を得ることができる。
乳化する際には、市販のディスパーミキサー、ホモミキサー、マイルダーなど高能率乳化分散機及び高圧乳化機などを用いることができる。
本発明の消泡剤組成物には、必要に応じて水溶性増粘剤を0.01〜2質量%含有させることができる。水溶性増粘剤としては、キサンタンガム、ラムザンガム及びウェランガムなどの微生物多糖類やグアーガムなどの植物性多糖類、並びにポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリルアミド及びカルボキシビニルポリマーなど合成高分子増粘剤などを挙げることができ、これらを1種以上選択して用いることができる。
また、多価アルコール、防腐剤などを必要に応じて本消泡剤の性能を損なわない範囲で添加することができる。
本発明の消泡剤組成物は、抄紙や塗工などの製紙工業を始めとする各種生産工程や、活性汚泥、放流などの各種排水処理工程など、発泡が問題となるあらゆる工程に適用することができるが、特に、抄紙工程や活性汚泥などの排水処理工程における発泡抑制剤として好適に用いることができる。
本発明の消泡剤組成物の添加量(用量)に特に制限はないが、通常は処理液に対し0.1〜1,000mg/リットル添加することが好ましく、1〜100mg/リットル添加することがより好ましい。
本発明の消泡剤組成物は、優れた消泡効果を有するとともに、製品貯蔵中にほとんど増粘することがないので、経時的な品質劣化に対して特別に配慮することなく安定して使用することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例において、消泡剤組成物の経時的粘度変化及び消泡効果は、下記の方法により測定した。
(1)経時的粘度変化
消泡剤組成物を、室温、5℃及び40℃の恒温槽中に30日間静置した後、B型粘度計を用いて、スピンドル回転数60rpm、1分間の条件で粘度を測定する。室温保存品は20℃に調節して、5℃及び40℃の恒温槽中で保存したものは恒温槽から取り出し直ちに粘度を測定した。
(2)消泡効果
図1は、消泡効果の評価に用いる装置の概略図である。
各例の消泡剤組成物2mgを添加した下記組成の発泡試験水1000mLを、内径90mm、高さ700mmの目盛付き透明アクリル製円筒容器1に入れ、循環ポンプ2により流量計3を経由して1200ml/分の流量で循環させ、円筒容器1中の水面から500mmの高さから円筒容器1内に落下させる。試験は40℃で行い、循環開始後、1分ごとに5分後まで目盛付き透明アクリル製円筒容器内の発泡量(泡の高さ)を読み取る。
[発泡試験水組成]
スチレンアクリルアミド系サイズ剤[近代化学工業株式会社 NS−18S]:0.2質量%
ポリアクリルアミド系紙力増強剤[荒川化学工業株式会社 ポリストロン117]:0.08質量%
10%硫酸アルミニウム水溶液:0.02質量%
水道水:99.7質量%
(実施例1)
(B)成分のノニオン性界面活性剤としてラノリンアルコールのエチレンオキシド40モル付加物[日光ケミカルズ株式会社、NIKKOL BWA−40、HLB17.0]
、高級脂肪族アルコールとしてセトステアリルアルコール[日油株式会社、NAA−48]を用いた。
上記の高級脂肪族アルコール30重量部とノニオン性界面活性剤0.5重量部を混合し、加熱溶融した後、この溶融物を70℃にてディスパーミキサーで周速4.4m/sで撹拌しながら、70℃の熱水64.5重量部を添加して転相乳化を行った。
次いで、キサンタンガム[三昌株式会社、ケルザン]の1質量%水溶液を5重量部添加した後、約2時間かけて冷却し、20℃の粘度385mPa・sの水中油型エマルション消泡剤組成物を得た。
30日後の粘度は、5℃で静置したものが844mPa・s、室温に静置したものが848mPa・s、40℃で静置したものが681mPa・sであった。発泡量は、1分後22mm、2分後23mm、3分後23mm、4分後24mm、5分後22mmであった。
(実施例2)
(B)成分のノニオン性界面活性剤として、フィトステロールのエチレンオキシド30モル付加物[日光ケミカルズ株式会社、NIKKOL BPS−30、HLB18.0]を用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して本例の消泡剤組成物を調製した。20℃の粘度は345mPa・sであった。
30日後の粘度は、5℃で静置したものが905mPa・s、室温に静置したものが1056mPa・s、40℃で静置したものが495mPa・sであった。発泡量は、1分後22mm、2分後24mm、3分後22mm、4分後25mm、5分後22mmであった。
(実施例3)
(B)成分のノニオン性界面活性剤として、ラノリンアルコールのエチレンオキシド40モル付加物[日光ケミカルズ株式会社、NIKKOL BWA−40、HLB17.0]とフィトステロールのエチレンオキシド30モル付加物[日光ケミカルズ株式会社、NIKKOL BPS−30、HLB18.0]を用いた。
高級脂肪族アルコールとしてセトステアリルアルコール[日油株式会社 NAA−48]を18重量部と、高級脂肪族アルコール以外の成分としてトリグリセリド[日油株式会社、牛脂45°硬化油HO]を7重量部、及び上記のノニオン性界面活性剤のラノリンアルコールのエチレンオキシド40モル付加物0.15重量部とフィトステロールのエチレンオキシド30モル付加物0.1重量部を混合し、加熱溶融した後、この溶融物を70℃にしてディスパーミキサーで周速4.4m/sで撹拌しながら、70℃の熱水69.75重量部を添加して転相乳化を行った。
次いで、キサンタンガム[三昌株式会社、ケルザン]の1質量%水溶液を5重量部添加した後、約2時間かけて冷却し、20℃の粘度278mPa・sの本例の水中油型エマルション消泡剤組成物を得た。
30日後の粘度は、5℃で静置したものが837mPa・s、室温に静置したものが485mPa・s、40℃で静置したものが504mPa・sであった。発泡量は、1分後22mm、2分後24mm、3分後25mm、4分後26mm、5分後26mmであった。
(実施例4)
(B)成分のノニオン性界面活性剤として、ラノリンアルコールのエチレンオキシド40モル付加物[日光ケミカルズ株式会社、NIKKOL BWA−40、HLB17.0]を用いた。
高級脂肪族アルコールとしてセトステアリルアルコール[日油株式会社、NAA−48]を33重量部とベヘニルアルコール[日油株式会社、NAA−422]を2重量部、及び上記のノニオン性界面活性剤0.4重量部を混合し、加熱溶融した後、この溶融物を70℃にてディスパーミキサーで周速4.4m/sで撹拌しながら、70℃の熱水59.6重量部を添加して転相乳化を行った。次いで、キサンタンガム[三昌株式会社、ケルザン]の1質量%水溶液を5重量部添加し均一に混合した後、高能率乳化分散機(太平洋機工株式会社、マイルダーMDN303V)で処理した。この処理液をディスパーミキサーで攪拌しながら冷却し、20℃の粘度223mPa・sの本例の水中油型エマルション消泡剤組成物を得た。
30日後の粘度は、5℃で静置したものが428mPa・s、室温に静置したものが799mPa・s、40℃で静置したものが434mPa・sであった。発泡量は、1分後22mm、2分後25mm、3分後22mm、4分後25mm、5分後25mmであった。
(比較例1)
(B)成分のノニオン性界面活性剤の代わりに、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート[第一工業製薬株式会社、ソルゲンTW−80、HLB15.0]を使用した以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して本例の消泡剤組成物を調製した。20℃の粘度は439mPa・sであった。
30日後の粘度は、5℃で静置したものが522mPa・s、室温に静置したものが952mPa.s、40℃で静置したものが1560mPa・sであった。発泡量は、1分後24mm、2分後30mm、3分後30mm、4分後30mm、5分後30mmであった。
(比較例2)
(B)のノニオン性界面活性剤の代わりに、ポリオキシエチレンアルキルエーテル[花王株式会社、エマルゲン1135S−70、HLB17.9、濃度70質量%]を使用した以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して本例の消泡剤組成物を調製した。20℃の粘度は793mPa・sであった。
30日後の粘度は、5℃で静置したものが3430mPa・s、室温に静置したものが8030mPa・s、40℃で静置したものが3640mPa・sであった。発泡量は、1分後25mm、2分後30mm、3分後30mm、4分後30mm、5分後32mmであった。
(比較例3)
発泡試験水に消泡剤組成物を添加することなく、消泡効果の試験を行った。
発泡量は、1分後33mm、2分後35mm、3分後35mm、4分後35mm、5分後35mmであった。
実施例1〜4及び比較例1〜2の経時的粘度変化の結果を表1に、実施例1〜4及び比較例1〜3の消泡効果試験の結果を表2に示す。
Figure 2016013507
Figure 2016013507
表1に示すように、ラノリンアルコールにエチレンオキシド40モル付加したノニオン性界面活性剤[日光ケミカルズ株式会社、NIKKOL BWA−40、HLB17.0]及び/又はフィトステロールにエチレンオキシドを30モル付加したノニオン性界面活性剤[日光ケミカルズ株式会社、NIKKOL BPS−30、HLB18.0]を乳化剤として用いた実施例1〜4の消泡剤組成物は、各静置温度で増粘が有意に抑制され、30日後も実用上取り扱いに問題のない粘度及び流動性を示した。
これに対して、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート[第一工業製薬株式会社、ソルゲンTW−80、HLB15.0]を乳化剤として用いた比較例1の消泡剤組成物は、30日後には40℃で静置したものは増粘して調製直後の粘度の約4倍になり、またポリオキシエチレンアルキルエーテル[花王株式会社、エマルゲン1135S−70、HLB17.9、濃度70質量%]を乳化剤として用いた比較例2の消泡剤組成物は、30日後にはどの条件においても粘度が3,000mPa・s以上となり、流動性のないクリーム状となった。
また、表2に示すように、実施例1〜4の消泡剤組成物は十分な消泡を発揮し、その効果が持続する。比較例1〜2の消泡剤組成物は、実施例1〜4の消泡剤組成物より発泡量が多く、消泡効果に劣るという結果となった。
以上、本発明を若干の実施形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
1 円筒容器
2 循環ポンプ
3 流量計
Figure 2016013507
Figure 2016013507

Claims (5)

  1. (A)炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールを含む油相成分5〜50質量%と、
    (B)ステロール骨格を有するHLBが12〜19のノニオン性界面活性剤0.05〜5質量%と、
    (C)残量としての水、を含有することを特徴とする水中油型エマルション消泡剤組成物。
  2. 上記ノニオン性界面活性剤(B)がポリオキシエチレンラノリンアルコール及び/又はポリオキシエチレンフィトステロールである請求項1に記載の水中油型エマルション消泡剤組成物。
  3. 上記油相成分(A)における炭素数12〜30の高級脂肪族アルコールの含有量が50〜100質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水中油型エマルション消泡剤組成物。
  4. 上記ノニオン性界面活性剤(B)のHLBが15〜18であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の水中油型エマルション消泡剤組成物。
  5. 上記ノニオン性界面活性剤(B)の含有量が、上記油相成分100重量部当たり0.5〜10重量部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の水中油型エマルション消泡剤組成物。
JP2014135652A 2014-07-01 2014-07-01 水中油型エマルション消泡剤組成物 Pending JP2016013507A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014135652A JP2016013507A (ja) 2014-07-01 2014-07-01 水中油型エマルション消泡剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014135652A JP2016013507A (ja) 2014-07-01 2014-07-01 水中油型エマルション消泡剤組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016013507A true JP2016013507A (ja) 2016-01-28

Family

ID=55230169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014135652A Pending JP2016013507A (ja) 2014-07-01 2014-07-01 水中油型エマルション消泡剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016013507A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108176084A (zh) * 2017-12-29 2018-06-19 常德金德新材料科技股份有限公司 一种消泡剂及制备方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04349904A (ja) * 1991-01-14 1992-12-04 Kurita Water Ind Ltd 消泡剤組成物
JP2006130405A (ja) * 2004-11-05 2006-05-25 Kurita Water Ind Ltd 水中油型エマルション消泡剤組成物
JP2007054682A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Miyoshi Oil & Fat Co Ltd エマルジョン型消泡剤
JP2007169174A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Nippon Menaade Keshohin Kk O/w型乳化組成物
WO2009016989A1 (ja) * 2007-07-27 2009-02-05 Shiseido Company Ltd. 水中油型乳化組成物及びその製造方法
JP2009286745A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Kowa Co 水中油型乳化組成物
JP2012036102A (ja) * 2010-08-04 2012-02-23 Toyo Aerosol Ind Co Ltd 水中油型エマルション組成物およびエアゾール組成物
WO2013038861A1 (ja) * 2011-09-14 2013-03-21 株式会社 資生堂 液状化粧料
JP2014079699A (ja) * 2012-10-16 2014-05-08 Hakuto Co Ltd 消泡剤及びその製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04349904A (ja) * 1991-01-14 1992-12-04 Kurita Water Ind Ltd 消泡剤組成物
JP2006130405A (ja) * 2004-11-05 2006-05-25 Kurita Water Ind Ltd 水中油型エマルション消泡剤組成物
JP2007054682A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Miyoshi Oil & Fat Co Ltd エマルジョン型消泡剤
JP2007169174A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Nippon Menaade Keshohin Kk O/w型乳化組成物
WO2009016989A1 (ja) * 2007-07-27 2009-02-05 Shiseido Company Ltd. 水中油型乳化組成物及びその製造方法
JP2009286745A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Kowa Co 水中油型乳化組成物
JP2012036102A (ja) * 2010-08-04 2012-02-23 Toyo Aerosol Ind Co Ltd 水中油型エマルション組成物およびエアゾール組成物
WO2013038861A1 (ja) * 2011-09-14 2013-03-21 株式会社 資生堂 液状化粧料
JP2014079699A (ja) * 2012-10-16 2014-05-08 Hakuto Co Ltd 消泡剤及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108176084A (zh) * 2017-12-29 2018-06-19 常德金德新材料科技股份有限公司 一种消泡剂及制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5582730B2 (ja) 金属圧延油組成物
US2753309A (en) Defoaming agents
EP2300540A1 (en) An aqueous lubricant emulsion for medical or apparatus and a method of washing
CN104531323B (zh) 不含亚硝酸盐快速生物降解矿山支架用浓缩液及制备方法
JPH02305894A (ja) 鋼板用冷間圧延油
TWI391175B (zh) 水中油性乳膠組成物及其製造方法
JP2016013507A (ja) 水中油型エマルション消泡剤組成物
KR20060052425A (ko) 수중유형 에멀젼 소포제조성물
JP6050202B2 (ja) 消泡剤、消泡剤の製造方法及び消泡方法
CN112522020B (zh) 一种微乳液医疗器械润滑剂及其制备方法
JP6511257B2 (ja) チキソトロピー性付与剤
JP3573199B2 (ja) 消泡剤組成物
JP5034525B2 (ja) 腐食抑制剤及びその製造方法
JP2001164240A (ja) 水性切削液
JP2003164707A (ja) 高級アルコール系水中油型エマルション消泡剤組成物
CN107619725A (zh) 一种低泡型洗洁精及其制备方法
JP3202739B2 (ja) 液体洗剤、液体起泡抑制添加剤および該添加剤の製造方法
JP2004025150A (ja) 高級アルコール系エマルション消泡剤組成物
JP6298948B2 (ja) 消泡剤
JP2014210215A (ja) 消泡剤組成物
JP6370589B2 (ja) 水中油乳化組成物
JP3239660B2 (ja) 水中油型エマルション消泡剤組成物
JPS62100554A (ja) シリコ−ンエマルジヨン組成物
JP2022086910A (ja) 水中油型エマルション消泡剤
JP2007054682A (ja) エマルジョン型消泡剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170410

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180703

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190107