JP2016011088A - 車両制御装置、車両制御方法、及び、車両制御用プログラム - Google Patents

車両制御装置、車両制御方法、及び、車両制御用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】前走車両及び後続車両と自車両との相対関係に基づいて衝突を回避できる可能性を高めることができる車両制御装置等を提供する。
【解決手段】自車両の周辺に存在する物体を検出する物体検出部(202)と、前記自車両の横方向における位置と、物体検出部により検出された物体の横方向における位置との重なり量を算出する算出部(206)と、物体検出部により検出された物体に対して制動によって衝突が回避可能か否かを判定する判定部(210)と、判定部により衝突が回避可能であると判定された場合に、自車両を制動させるとともに算出部により算出された重なり量に基づいて自車両の操舵方向を制御することにより、物体検出部により検出された物体を回避する制御部(216)と、を有する車両制御装置(20)、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両制御装置、車両制御方法、及び、車両制御用プログラムに関する。
車両の衝突を回避しようとする技術としては、下記の特許文献1が知られている。
特許文献1には、複数の車両に制御装置を搭載し、互いに通信をして車両の衝突回避方向が前後の車両で異なるように設定することが記載されている。さらに特許文献1には、複数の車両が互いに通信をして、車両の衝突回避方法が交互に、操舵による衝突回避を行う車両と制動による衝突回避を行う車両となるように設定することが記載されている。
特開2008−74210号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術は、予め前後する車両の衝突回避方向や衝突回避方法を異なるようにしているので、実際に車両が衝突回避走行をした場合には、衝突を避けることができない場合がある。例えば、前走車両が左側に寄って停車しようとする場合に、自車両が右方向に衝突回避走行をすると、後続車両が左方向に衝突回避走行をしてしまうことがある。この場合、前走車両と後続車両との衝突回避方向が同じであるため、後続車両が前走車両に衝突する可能性がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、前走車両及び後続車両と自車両との相対関係に基づいて衝突を回避できる可能性を高めることができる車両制御装置、車両制御方法、及び、車両制御用プログラムを提供することを目的の一つとする。
請求項1に記載の発明は、自車両の周辺に存在する物体を検出する物体検出部(202)と、前記物体検出部により検出された物体の道路幅方向に占める領域と、自車両の道路幅方向に占める領域との重なり量を算出する算出部(206)と、前記物体検出部により検出された物体に対して制動によって衝突が回避可能か否かを判定する判定部(210、212)と、前記判定部により衝突が回避可能であると判定された場合に、自車両を制動させるとともに前記算出部により算出された重なり量に基づいて自車両の操舵方向を制御することにより、前記物体検出部により検出された物体を回避する制御部(216)と、を有する車両制御装置(20)、である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両制御装置(20)であって、前記判定部は、前記物体検出部により検出された物体に対する制動制御の実施可否を判定する制動作動判定部(212)と、前記物体検出部により検出された物体との衝突の可能性を判定する衝突可能性判定部(210)と、を備え、前記制御部は、前記制動作動判定部により制動制御の実施が可と判定され、且つ、前記衝突可能性判定部により前記制動制御により衝突の可能性が無いと判定された場合に、自車両の操舵方向を制御するものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の車両制御装置(20)であって、前記判定部は、前記物体検出部により検出された物体との衝突の可能性を判定する衝突可能性判定部(210)と、自車両が操舵した場合における被害拡大の可能性を判定する被害拡大可能性判定部と、を備え、前記制御部は、前記衝突可能性判定部により衝突の可能性があると判定された場合であって、前記被害拡大可能性判定部により被害拡大の可能性が無いと判定された場合に、自車両の操舵方向の制御を許可するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のうち何れか一項に記載の車両制御装置(20)であって、前記物体検出手段は前記物体として自車両の前走車両を検出し、前記制御部は、前記重なり量が大きくなるよう自車両の操舵方向を制御するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のうち何れか一項に記載の車両制御装置(20)であって、前記物体検出部は前記物体として自車両の後続車両を検出し、前記制御部は、前記重なり量が小さくなるよう自車両の操舵方向を制御するものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のうちいずれか一項に記載の車両制御装置(20)であって、制御部は、前記操舵方向を制御する場合にサイドミラーを閉状態に制御するものである。
請求項7に記載の発明は、自車両の周辺に存在する物体を検出し、前記物体検出部により検出された物体の道路幅方向に占める領域と、自車両の道路幅方向に占める領域との重なり量を算出し、前記算出された重なり量に基づいて、前記検出された物体に対して制動によって衝突可能か否かを判定し、衝突が回避可能と判定した場合に、自車両を制動させるとともに自車両の操舵方向を制御して、前記検出された物体を回避する、車両制御方法である。
請求項8に記載の発明は、コンピュータに、前記物体検出部により検出された物体の道路幅方向に占める領域と、自車両の道路幅方向に占める領域との重なり量を算出させ、前記重なり量に基づいて、前記物体に対して制動によって衝突が回避可能か否かを判定させ、自車両が前記物体を回避可能と判定された場合に、自車両を制動させるとともに自車両の操舵方向を制御して、前記物体を回避させる、車両制御用プログラムである。
請求項1、2、3、7、8に記載の発明によれば、物体に対して制動によって衝突が回避可能である場合に、自車両を制動させるとともに物体との重なり量に基づいて自車両の操舵方向を制御するので、前走車両及び後続車両と自車両との相対関係に基づいて衝突を回避できる可能性を高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、自車両を制動させるとともに前走車両との重なり量が大きくなるよう自車両の操舵方向を制御するので、後続車両が自車両を操舵回避する際に、後続車両の前に前走車両が突然あらわれることを抑制し、後続車両の操舵回避の安全性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、自車両を制動させるとともに後続車両との重なり量が小さくなるよう自車両の操舵方向を制御するので、後続車両が自車両を操舵回避しやすくすることができ、後続車両の操舵回避の安全性を向上させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、操舵方向を制御する場合にサイドミラーを閉状態に制御するので、後続車両が自車両を操舵回避したときにサイドミラーと接触することを抑制することができる。
本発明の第1実施形態として示す車両制御装置20を搭載した自車両Mの概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態として示す走行支援システム1における機能的な構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態として示す車両制御装置20において参照される相対速度に対する通常操舵回避下限、通常操舵回避下限、衝突可能性判断ライン、制動回避限界、操舵回避限界、衝突判断ラインの関係を示す図である。 本発明の第1実施形態として示す車両制御装置20による車両制御の一例を示す図であり、(A)は自車両Mが制動を開始した状況を示す上面図、(B)は後続車両Mrが操舵回避した状況を示す上面図、(C)は自車両Mが制動とともに操舵方向を制御した状況を示す上面図である。 本発明の第1実施形態として示す車両制御装置20における車両制御処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態として示す車両制御装置20における車両制御処理において、自車両が操舵回避制御を実施するかを判定する手順を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態として示す車両制御装置20における車両制御処理において、自車両の横移動量を算出する手順を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態として示す走行支援システム1における機能的な構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態として示す車両制御装置20による車両制御の一例を示す図であり、(A)は自車両Mが制動を開始した状況を示す上面図、(B)は自車両Mが操舵回避した状況を示す上面図、(C)は自車両M及び後続車両Mrが操舵回避した状況を示す上面図である。 本発明の第2実施形態として示す車両制御装置20における車両制御処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態として示す車両制御装置20における車両制御処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態として示す車両制御装置20における車両制御処理において、後続車両のオーバーラップ量を算出する手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態として示す車両制御装置20における車両制御処理において、自車両の横移動量を算出する手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
本発明を適用した第1実施形態として示す走行支援システム1は、例えば図1に示すような自車両Mに搭載されている。この走行支援システム1は、前方カメラ12、前方レーダ14、および、車両制御装置20を含む。
前方カメラ12は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。前方カメラ12は、例えば、フロントウインドシールドの上部やルームミラーの裏面等に取り付けられる。前方カメラ12は、例えば所定周期で自車両Mの前方を繰り返し撮像し、撮像した画像の画像データを車両制御装置20に出力する。
前方レーダ14は、例えば、自車両Mのエンブレムの裏側や、バンパー、フロントグリルの周辺等に取り付けられる。前方レーダ14は、例えば、ミリ波を自車両Mの前方に放射し、物体によって反射された反射波を受信する。これにより、前方レーダ14は、少なくとも物体の位置(距離および方位角または横位置)を検出する。また、前方レーダ14は、物体との相対速度を検出可能なものであってよい。前方レーダ14は、例えば、FM‐CW(Frequency‐Modulated Continuous‐Wave)方式によって、物体の位置や速度を検出し、検出結果を車両制御装置20に出力する。
車両制御装置20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置、車両内で他装置と通信を行うための通信インターフェース等が内部バスによって接続されたコンピュータ装置である。
車両制御装置20は、ROM、HDD、EEPROM等の記憶部80に記憶された車両制御用プログラム84を読み出して、実行する。これにより、車両制御装置20は、図2等に示すような機能部を備え、後述する車両制御処理を実現する。
図2は、走行支援システム1の機能構成例を示す図である。走行支援システム1は、車両制御装置20に、前走車両検知外界センサ10、周囲環境検知外界センサ30、および、車両状態検知センサ40が接続されている。
前走車両検知外界センサ10は、自車両Mの前方を走行する前走車両を検知する外界センサである。この前走車両検知外界センサ10は、上述した前方カメラ12または前方レーダ14であればよい。本実施形態において、前方カメラ12によって自車両Mの前方画像を撮像し、前方レーダ14によって前方車両の相対位置、速度を検出する。この前走車両検知外界センサ10により検知された信号は所定時間ごとに車両制御装置20に供給される。本実施形態において、前走車両検知外界センサ10が、自車両の周辺に存在する物体を検出する物体検出部として機能する。
周囲環境検知外界センサ30は、自車両Mの周囲環境を検知する外界センサである。この周囲環境検知外界センサ30は、自車両Mの位置を検出するためのカメラ装置であってもよい。周囲環境検知外界センサ30は、例えば自車両Mが走行する車線(白線)、自車両Mが走行する車線外の状況を撮像する。なお、周囲環境検知外界センサ30は、前走車両検知外界センサ10における前方カメラ12と兼用であってもよい。この周囲環境検知外界センサ30により検知された信号は所定時間ごとに車両制御装置20に供給される。
車両状態検知センサ40は、自車両Mの位置情報を取得する。この車両状態検知センサ40により検知された信号は所定時間ごとに車両制御装置20に供給される。
車両制御装置20は、前走車両軌跡算出部202、自車両軌跡算出部204、前走車両オーバーラップ量算出部206、自車両横移動量算出部208、衝突可能性判定部210、制御実施判定部212、ブレーキ作動判定部214、および、車両制御部216を有する。
前走車両軌跡算出部202は、前走車両検知外界センサ10と接続されている。前走車両軌跡算出部202は、前走車両検知外界センサ10により検出された信号から前方物体情報を検出する。この前走物体情報は、自車両Mに対する前走車両の相対位置、相対速度を含む。前走車両軌跡算出部202は、時間的に連続する前方物体情報から前走車両の軌跡を算出する。
自車両軌跡算出部204は、車両状態検知センサ40と接続されている。自車両軌跡算出部204は、車両状態検知センサ40からの信号を自車両Mの位置情報として取得する。自車両軌跡算出部204は、時間的に連続する自車両Mの位置情報から自車両Mの軌跡を算出する。
なお、前走車両軌跡算出部202、自車両軌跡算出部204の機能は、路上に設けられた装置であってもよく、自車両Mに設けられたものでもよい。
前走車両オーバーラップ量算出部206は、前走車両軌跡算出部202から供給された前走車両の軌跡と、自車両軌跡算出部204から供給された自車両Mの軌跡とに基づいて前走車両のオーバーラップ量を算出する。このオーバーラップ量は、前記物体検出部により検出された物体の道路幅方向に占める領域と、自車両の道路幅方向に占める領域との重なり量である。なお、このオーバーラップ量の詳細については図4を参照して説明する。
自車両横移動量算出部208は、周囲環境検知外界センサ30により検出された周囲環境と、自車両軌跡算出部204から供給された自車両Mの軌跡とに基づいて、自車両Mの横方向における移動量(横移動量)を算出する。自車両横移動量算出部208は、例えば白線に対する自車両Mの位置の変化を横移動量として算出する。これにより、自車両横移動量算出部208は、車両制御部216によって自車両Mの挙動が制御されている時に、制御結果として自車両Mの横移動量を算出する。
衝突可能性判定部210は、前走車両軌跡算出部202により検出された前走車両に対して制動によって衝突が回避可能か否かを判定する。このとき、衝突可能性判定部210は、図3に示すような予め設定された関係に基づくテーブルデータ82を参照する。
テーブルデータ82には、図3に示すように、相対速度と、前走車両又は後続車両に対するTTC(time to collision)との対応関係を表している。このテーブルデータ82には、相対速度とTTCとに対応して、制動回避限界[sec]、操舵回避限界[sec]、衝突判断ライン[sec]、通常制動回避下限[sec]、通常操舵回避下限[sec]、衝突可能性判断ライン[sec]が設定されている。
制動回避限界とは、ドライバーの制動により自車両Mと前走車両との衝突を回避することができる相対速度ごとの最短の衝突予測時間(TTC)をいう。操舵回避限界とは、ドライバーの操舵により自車両Mと前走車両との衝突を回避することができる相対速度ごとの最短の衝突予測時間をいう。衝突判断ラインとは、同一相対速度における制動回避限界または操舵回避限界のうちいずれか小さいものをいう。
通常制動回避下限とは、自車両Mが前走車両と衝突するおそれがある場合に、通常運転時においてドライバーが制動により衝突を回避するために制動操作を開始することができる相対速度ごとの最短の衝突予測時間をいう。通常操舵回避下限とは、自車両Mが前走車両と衝突するおそれがある場合に、通常運転時においてドライバーが操舵により衝突を回避するために操舵操作を開始することができる相対速度ごとの最短の衝突予測時間をいう。衝突可能性判断ラインとは、同一相対速度における通常制動回避下限または通常操舵回避下限のうちいずれか小さいものをいう。
本実施形態において、自車両Mが前走車両と衝突するか否かの制御判断ラインは、通常操舵回避下限および通常制動回避下限であってもよく、操舵回避限界および制動回避限界であってもよい。以下の説明では、制御判断ラインは通常制動回避下限および制動回避限界として説明する。図3に示したように、通常制動回避下限は、制動回避限界よりも大きい値である。すなわち、通常制動回避下限は、制動回避限界よりも回避走行のために余裕がある値である。
衝突可能性判定部210は、前走車両に対するTTC(前走車両TTC)と、通常制動回避下限および制動回避限界とを比較する。衝突可能性判定部210は、前走車両TTCが制動回避限界を下回った場合に、衝突可能性があると判定する。衝突可能性判定部210は、前走車両TTCが通常制動回避下限以下であるが制動回避限界よりも大きい場合には、衝突可能性がないと判定する。
このとき、衝突可能性判定部210は、前走車両TTCを算出する。衝突可能性判定部210は、前走車両軌跡算出部202により算出された前走車両の走行軌跡と自車両軌跡算出部204により算出された自車両Mの走行軌跡とから、前走車両TTCを算出する。この前走車両TTCは、車間距離を相対速度で除算して求められる。
なお、本実施形態における衝突可能性判定部210は、テーブルデータ82を参照して判定しているが、予め設定した関数を用いて通常制動回避下限および制動回避限界を導出してもよい。
制御実施判定部212は、衝突可能性判定部210から供給された衝突可能性の有無に基づいて、自車両Mを制動させるとともに操舵方向を制御するかを判定する。
制御実施判定部212は、衝突可能性判定部210によって衝突可能性がないと判定された場合に、自車両Mを制動させるとともに前走車両との重なり量に基づいて自車両Mの操舵方向を制御することを判定する。制御実施判定部212は、衝突可能性判定部210によって衝突可能性があると判定された場合に、自車両Mを制動させるが、自車両Mの操舵方向を制御しないと判定する。
ブレーキ作動判定部214は、自車両Mが前走車量との衝突を回避するためにブレーキを作動させるかを判定する。このブレーキ作動判定部214は、前走車両のTTCが通常制動回避下限に達した場合に自動的にブレーキを作動させる。すなわち、通常制動回避下限は、自動的なブレーキ作動のトリガーとなる。これにより、車両制御装置20は、前走車両TTCが制動回避限界となる前に余裕をもってブレーキを作動させる。
車両制御部216は、ブレーキ作動判定部214および制御実施判定部212の判定結果に基づいて自車両Mの各部を制御する。本実施形態において、車両制御部216は、スロットルアクチュエータ50、ブレーキアクチュエータ52、ステアリングアクチュエータ54を制御する。また、車両制御部216は、自車両Mのドライバーに警報するために、警報装置60を制御する。さらに、車両制御部216は、サイドミラーの接触を避けるためにサイドミラー用アクチュエータ70を制御する。
車両制御部216は、スロットルアクチュエータ50、ブレーキアクチュエータ52、ステアリングアクチュエータ54を制御して、自車両Mの走行制御を行う。自車両Mの走行制御は、自車両Mの制動及び操舵を制御する。これにより、車両制御部216は、図4に示すように、前走車両TTC、後続車両Mrのための回避スペースを変化させる。このために、車両制御部216は、車両の各部に制御信号を出力する。本実施形態において、制御信号は、自車両Mの走行制御のために、スロットルアクチュエータ50、ブレーキアクチュエータ52、ステアリングアクチュエータ54に供給される。
スロットルアクチュエータ50は、車両制御部216からの制御信号に応じて、スロットルバルブ(不図示)の開度を調整する。本実施形態において、スロットルアクチュエータ50は、スロットル開度を調整して、自車両Mが前走車両と衝突を回避するよう自車両Mの推進力を調整する。
ブレーキアクチュエータ52は、車両制御部216からの制御信号に応じて、制御信号が示す大きさのブレーキトルクが各車輪に出力されるように調整する。本実施形態において、ブレーキアクチュエータ52は、ブレーキ圧を調整して、自車両Mが前走車両と衝突を回避するよう自車両Mの制動力を調整する。
ステアリングアクチュエータ54は、車両制御部216からの制御信号に応じて操舵輪に与える操舵トルクを調整する。本実施形態において、ステアリングアクチュエータ54は、前走車両Mfとのオーバーラップ量および後続車両Mrとのオーバーラップ量を調整するよう操舵トルクを調整する。
車両制御部216は、スロットルアクチュエータ50、ブレーキアクチュエータ52、および、ステアリングアクチュエータ54を互いに制御することによって、前走車両又は後続車両に対する自車両Mの横位置を制御する。
警報装置60は、車両制御部216からの制御信号に応じて、自車両Mのドライバーに対する警報を出力する。この警報装置60は、自車両Mに搭載された各種のスピーカ、モニタ画面、表示装置等である。警報装置60は、自車両Mに対する制動操作または操舵操作をドライバーに通知してもよい。
サイドミラー用アクチュエータ70は、サイドミラーに内蔵されている。サイドミラー用アクチュエータ70は、車両制御部216からの制御信号を受信して、サイドミラー本体を車体に対して開いた開状態から、サイドミラー本体を車体に近づけた閉状態へ駆動制御する。また、サイドミラー用アクチュエータ70は、サイドミラー本体を閉状態にした後、自動的又は手動操作に応じて開状態に駆動制御してもよい。
つぎに、上述した走行支援システム1において、車両制御装置20による車両制御について説明する。
図4(A)に示すように、自車両Mの前後に前走車両Mfおよび後続車両Mrが走行している状況において、ブレーキ作動判定部214および制御実施判定部212は、所定期間ごとに判定を実施している。図4(A)における自車両Mと前走車両Mfとのオーバーラップ量はβaである。このオーバーラップ量βは、前走車両Mfの道路幅方向に占める領域と、自車両Mの道路幅方向に占める領域との重なり量として定義される。
ブレーキ作動判定部214は、前走車両TTCが通常制動回避下限に達した場合、ブレーキ制御を行うことを判定し、車両制御部216によってブレーキアクチュエータ52を制御してブレーキを作動させる。すると、図4(B)に示すように、自車両Mと後続車両Mrとの車間距離が短くなる。
このとき、衝突可能性判定部210は、前走車両のTTCが制動回避限界より大きいか否かを判定することで、前走車両Mfに対して制動によって衝突可能性があるか否かを判定する。前走車両のTTCが制動回避限界より大きい場合、自車両Mが制動し、操舵なしで前走車両Mfとの衝突が回避できる。自車両Mが制動によって前走車両Mfを回避できる場合、車両制御部216は、前走車両Mfとのオーバーラップ量を図4(B)のように小さいβbから、図4(C)のβcのように大きくするよう操舵させる。図4(B)のようにオーバーラップ量βbが小さい状態では、後続車両Mrの操舵限界ラインLl、Lrが自車両Mに重複してしまう。これに対し、図4(C)のように、前走車両Mfとのオーバーラップ量βcを大きくすると、後続車両Mrが自車両M及び前走車両Mfを操舵回避するスペースを広げることができる。
つぎに、上述した車両制御装置20による車両制御の処理手順について、図5のフローチャートを参照して説明する。図5の処理は、車両制御処理の全体処理を示す。
先ずステップS100において、車両制御装置20は、自車両Mの情報を取得する。このとき、車両制御装置20は、車両状態検知センサ40によって自車両Mの位置を取得し、自車両軌跡算出部204によって自車両Mの軌跡を算出する。
次のステップS102において、車両制御装置20は、前方物体情報としての前走車両Mfの相対位置、相対速度を取得する。このとき、車両制御装置20は、前走車両検知外界センサ10から前走車両Mfの位置情報を取得し、前走車両軌跡算出部202によって前走車両Mfの軌跡を算出する。
次のステップS104において、前走車両オーバーラップ量算出部206は、自車両Mと前走車両Mfとの横方向における重なり量であるオーバーラップ量を算出する。このとき、前走車両オーバーラップ量算出部206は、ステップS100において算出された自車両Mの軌跡と、ステップS102において検出された前走車両Mfとの軌跡とを比較して、車道幅方向において自車両Mが走行する領域と車道幅方向において前走車両Mfが走行する領域との重なり量を算出する。
次のステップS106において、ブレーキ作動判定部214は、ブレーキ作動条件に該当するか否かを判定する。このブレーキ作動条件は、自車両Mの前走車両のTTCが、通常制動回避下限に達したことである。ブレーキ作動条件を満たす場合には、ステップS108からステップS110に処理を進める。ブレーキ作動条件を満たさない場合には、車両制御装置20は車両制御をせずに、終了する。
ステップS110において、自車両横移動量算出部208は、自車両Mの周囲環境を取得する。このとき、自車両横移動量算出部208は、周囲環境検知外界センサ30から自車両Mの周囲環境を取得する。これにより、自車両横移動量算出部208は、周囲環境としての白線を取得して、白線に対する自車両Mの横位置が算出可能となる。
次のステップS112において、衝突可能性判定部210および制御実施判定部212は、操舵回避制御を実施するかを判定する。この操舵回避制御は、上述したように、自車両Mが制動によって前走車両Mfとの衝突可能性がない場合に、自車両Mと前走車両Mfとのオーバーラップ量を大きくするよう操舵回避する制御である。この判定処理は、図6に示すような手順で行う。
先ず、ステップS130において、衝突可能性判定部210は、前走車両Mfへのブレーキ作動後の自車両Mと前走車両Mfとの相対位置を算出する。このとき、衝突可能性判定部210は、自車両Mに対する前走車両Mfの距離、相対速度、自車両Mの減速度に基づいてブレーキ作動後の自車両Mと前走車両Mfとの相対位置を算出する。
次のステップS132において、衝突可能性判定部210は、ステップS130にて算出したブレーキ作動後の前走車両TTCと、通常制動回避下限および制動回避限界とを比較する。衝突可能性判定部210は、前走車両TTCが通常制動回避下限以下であるが制動回避限界よりも大きい場合には、衝突の可能性がない判定する。衝突可能性判定部210は、前走車両TTCが制動回避限界より小さい場合には衝突の可能性があると判定する。
次のステップS134において、車両制御装置20は、ステップS132の判定によって衝突可能性がないと判定したか否かを判定する。衝突可能性がないと判定した場合にはステップS136に処理を進め、衝突可能性があると判定した場合にはステップS138に処理を進める。
ステップS136において、制御実施判定部212は、後続車両Mrが自車両Mを回避しやすくするよう、自車両Mの操舵回避制御の実施を許可する。この判定結果は、制御実施判定部212から車両制御部216に供給される。
ステップS138において、衝突可能性判定部210は、自車両Mが前走車両Mfに衝突した時の自車両Mの被害状況を判定する。このとき、衝突可能性判定部210は、自車両Mが前走車両Mfとの衝突を回避するよう操舵した場合の被害状況を判定する。この被害状況としては、自車両Mが走行車線から外れて落下すること、自車両Mが前走車両Mfに対してオフセット衝突することが挙げられる。
次のステップS140において、衝突可能性判定部210は、ステップS138において判定された被害状況に基づいて、自車両Mの被害拡大の可能性がないか否かを判定する(被害拡大可能性判定部)。自車両Mの落下、オフセット衝突といった自車両Mの被害が拡大する可能性がない場合にはステップS136に処理を進める。これにより、自車両Mの被害拡大がない場合には、制御実施判定部212は、操舵回避制御の実施を許可する。
ステップS140において被害拡大の可能性があると判定された場合には、ステップS142に処理を進める。ステップS142において、制御実施判定部212は、自車両Mの操舵回避制御の実施を許可しない。このように車両制御装置20は、衝突の可能性がある場合には、ブレーキのみを作動させる。この場合には前走車両TTCが通常制動回避下限よりも小さくなっているため、車両制御装置20は、自動的にブレーキを作動させている。しかし、周囲の状況に応じて自車両Mの前走車両TTCが制動回避限界よりも小さくなっている状況ある。この状況において、車両制御装置20は操舵制御を実施せず、ブレーキのみを作動させる。この状況は、例えば自車両Mに対する横方向から横からの急な割り込みなどが挙げられる。
図6に示した操舵回避制御を実施するかの判定の後、図5のステップS114において、車両制御装置20は、ステップS112における判定結果により、操舵回避制御を実施するか否かを判定する。操舵回避制御を実施する場合にはステップS116に処理を進め、実施しない場合にはステップS120に処理を進める。
ステップS120において、車両制御部216は、ブレーキ制御を行う。このとき、車両制御部216は、前走車両Mfとの距離、相対速度に基づいた制動力を発生させるようブレーキアクチュエータ52に制御信号を供給する。
ステップS116において、自車両横移動量算出部208により、自車両Mの横移動量を算出する。このとき、自車両横移動量算出部208は、図7に示すように、先ずステップS150において、前走車両Mfと衝突を回避する時点における最大横方向移動量を算出する。
次のステップS152において、自車両横移動量算出部208は、現在のオーバーラップ量Βa、車線幅、車線外の状況といった周囲環境、最大横方向移動量に基づいて、実際の横移動量を算出する。このとき、自車両横移動量算出部208は、現在のオーバーラップ量Βaから周囲環境によって横移動な可能な横方向距離を、実際の横移動量として算出する。
図5のステップS118において、車両制御部216は、自車両Mをブレーキ制御するとともに操舵制御する。このとき、車両制御部216は、前走車両Mfと衝突を回避するようブレーキ制御を行う。同時に、車両制御部216は、後続車両Mrが自車両Mを操舵回避しやすくするよう操舵制御を行う。このとき、車両制御部216は、ステップS116にて算出された横移動量となるようにスロットルアクチュエータ50、ブレーキアクチュエータ52、ステアリングアクチュエータ54を制御する。
このステップS118において、車両制御部216は、サイドミラー用アクチュエータ70を制御して、自車両Mのサイドミラーを閉状態にしてもよい。これにより、後続車両Mrが自車両Mを回避するよう走行した場合に自車両Mのサイドミラーが後続車両Mrと接触する可能性を低くする。
以上のように、この車両制御装置20によれば、前走車両Mfに対して制動によって衝突が回避可能である場合に、自車両Mを制動させるとともに自車両Mの操舵方向を制御することにより、前走車両Mfを回避する。特に、この実施形態において、車両制御装置20は、前走車両Mfとの重なり量が大きくなるよう自車両Mの操舵方向を制御する。
これにより、車両制御装置20によれば、図4(A)のような状況において、自車両Mが制動によって前走車両Mfとの衝突が回避できる場合には、自車両Mが前走車両Mfとのオーバーラップ量を大きくするよう操舵制御する。これにより、後続車両Mrが自車両Mを操舵回避する際に、後続車両Mrの前に前走車両Mfが突然あらわれることが無くなる。これにより、車両制御装置20は、後続車両Mrの操舵回避の安全性を向上させることができる。
さらに、車両制御装置20によれば、制動制御の実施が可であり、且つ、制動制御により衝突の可能性が無い場合に、自車両の操舵方向を制御するので、自車両Mを制動させても衝突しないことを判定して操舵方向の制御を実施できる。
さらに、車両制御装置20によれば、制動させて衝突の可能性があっても、被害拡大の可能性が無い場合に操舵方向の制御を許可するので、操舵によって衝突による被害を低減できる。
[第2実施形態]
つぎに、本発明を適用した第2実施形態として、物体として自車両Mの後続車両Mrを検出し、車両制御装置20によって、後続車両Mrとの重なり量が小さくなるよう自車両Mの操舵方向を制御する走行支援システム1を説明する。
この走行支援システム1は、図8に示すように、後続車両検知外界センサ90、後続車両軌跡算出部218、および、後続車両オーバーラップ量算出部220を備える点で、上述した走行支援システム1と異なる。なお、この第2実施形態における走行支援システム1は、前走車両オーバーラップ量算出部206を備えていなくてもよい。
後続車両検知外界センサ90は、自車両Mの後方を撮像する後方カメラ、自車両Mの後方物体を検出する後方レーダを含む。後方カメラは、例えば、リアウインドシールドの上部等に取り付けられる。後方カメラは、例えば所定周期で自車両Mの後方を繰り返し撮像し、撮像した画像の画像データを車両制御装置20に出力する。後方レーダは、例えば、自車両Mのリアバンパーの上方またはリアバンパーの両端に取り付けられる。この後方レーダは、後続車両の相対位置、相対速度を含む信号を後続車両軌跡算出部218に供給する。
後続車両軌跡算出部218は、後続車両検知外界センサ90と接続されている。後続車両検知外界センサ90は、上述した後方カメラ、後方レーダの何れかであってもよい。後続車両軌跡算出部218は、後続車両検知外界センサ90により検出された信号から後方物体情報を検出する。この後方物体情報は、自車両Mに対する後続車両の相対位置、相対速度を示す。後続車両軌跡算出部218は、時間的に連続する後方物体情報から後続車両の軌跡を算出する。
後続車両オーバーラップ量算出部220は、後続車両軌跡算出部218から供給された後続車両の軌跡と、自車両軌跡算出部204から供給された自車両Mの軌跡とに基づいて後続車両のオーバーラップ量を算出する。このオーバーラップ量は、自車両Mの横方向における位置と、後続車両軌跡算出部218により検出された後続車両(物体)の横方向における位置との重なり量である。
この車両制御装置20における自車両横移動量算出部208は、周囲環境検知外界センサ30により検出された周囲環境と、自車両軌跡算出部204から供給された自車両Mの軌跡とに基づいて、オーバーラップ量を調整するよう自車両Mの横方向における移動量(横移動量)を算出する。自車両横移動量算出部208は、車両制御装置20によって自車両Mの挙動が制御されている場合に、制御結果として自車両Mの横移動量を算出する。
この車両制御装置20は、自車両の後続車両を検出し、後続車両との重なり量が小さくなるよう自車両Mの操舵方向を制御する。具体的には、図9(A)に示すように、自車両Mが前走車両Mfとの衝突を回避するためにブレーキ制御を開始したとする。この場合、後続車両はドライバーの反応時間のため、自車両Mの制動に対して対応が遅れる可能性がある。これに対し、図9(B)に示すように、自車両Mは、制動すると同時に、後続車両Mrとのオーバーラップ量を小さくする方向に操舵する。このオーバーラップ量は、後続車両Mrの道路幅方向に占める領域と、自車両Mの道路幅方向に占める領域との重なり量として定義される。これにより、図9(C)に示すように、後続車両Mrの操舵限界ラインLl、Lrは自車両Mから離れて、後続車両Mrは自車両Mとの衝突を回避することが容易となる。
このような車両制御装置20による車両制御処理は、図10に示すようになる。この車両制御処理は、ステップS102’において後方物体情報として後続車両Mrの相対位置および相対速度を取得する。このとき、車両制御装置20は、後続車両検知外界センサ90から後続車両Mrの位置情報を取得し、後続車両軌跡算出部218によって前走車両Mfの軌跡を算出する。
次のステップS104’において、後続車両オーバーラップ量算出部220は、自車両Mと後続車両Mrとの横方向における重なり量であるオーバーラップ量を算出する。このとき、後続車両オーバーラップ量算出部220は、ステップS100において算出された自車両Mの軌跡と、ステップS102’において検出された後続車両Mrとの軌跡とを比較して、車道幅方向において自車両Mが走行する領域と車道幅方向において後続車両Mrが走行する領域との重なり量を算出する。
その後、ステップS108において自車両Mが後続車両Mrとの衝突を回避するブレーキ制御を実施する場合に、ステップS110以降の処理を実施する。これにより、ステップS116’において、自車両Mが後続車両Mrとの衝突を回避するブレーキ制御と同時に、後続車両Mrとのオーバーラップ量を小さくするよう操舵方向を制御する。
このような車両制御装置20によれば、前走車両Mfに対して制動によって衝突が回避可能である場合に、自車両Mを制動させるとともに自車両Mの操舵方向を制御することにより、前走車両Mfを回避する。特に、この実施形態において、車両制御装置20は、後続車両Mrとの重なり量が小さくなるよう自車両Mの操舵方向を制御する。これにより、車両制御装置20は、自車両Mがブレーキ制御をしても、後続車両Mrが自車両Mを操舵回避しやすくすることができ、後続車両Mrの操舵回避の安全性を向上させることができる。
[第3実施形態]
つぎに、本発明を適用した第3実施形態として、物体として自車両Mの前走車両Mfおよび後続車両Mrを検出し、車両制御装置20によって、前走車両Mfとの重なり量を大きくするとともに後続車両Mrとの重なり量が小さくなるよう自車両Mの操舵方向を制御する走行支援システム1を説明する。
この走行支援システム1は、上述した第2実施形態における構成と同様である。この走行支援システム1における車両制御装置20の車両制御処理は、図11に示すようになる。
この車両制御処理は、第1実施形態と同様にステップS100〜ステップS108の処理を行い、自車両Mが前走車両Mfを回避するブレーキ制御を行うと判定された場合に、後続車両軌跡算出部218は、ステップS160において、後方物体情報として後続車両Mrの相対位置および相対速度を取得する。
次のステップS162において、車両制御装置20は、ステップS160において後続車両Mrが検出されたか否かを判定することにより、後続車両Mrがあるか否かを判定する。車両制御装置20は、後続車両Mrがある場合にはステップS112に処理を進めて後続車両Mrが自車両Mを回避しやすくするよう自車両Mの操舵制御をするかを判定する。後続車両Mrがない場合には、車両制御装置20は、ステップS120において自車両Mが前走車両Mfと衝突しないようブレーキ制御を行う。
ステップS112の判定を行った結果、ステップS114において、車両制御装置20によって自車両Mが操舵回避制御を実施すると判定した場合にはステップS164に処理を進める。このステップS164において、後続車両オーバーラップ量算出部220は、自車両Mと後続車両Mrとのオーバーラップ量を算出する。
このとき、図12に示すように、先ずステップS170において、後続車両軌跡算出部218は、後続車両検知外界センサ90により検知された後続車両Mrとの相対位置および相対速度から、後続車両Mrの走行軌跡を算出する。次のステップS172において、後続車両オーバーラップ量算出部220は、ステップS100にて算出された自車両Mの走行軌跡とステップS170において算出された後続車両Mrの走行軌跡とに基づいて横方向の重なり量を算出することにより、自車両Mに対する後続車両Mrのオーバーラップ量を算出する。
次のステップS116における自車両Mの横移動量を算出する処理は、図13に示すように、先ずステップS150において、自車両横移動量算出部208は、前走車両Mfと衝突を回避する時点における最大横方向移動量を算出する。次のステップS180において、自車両横移動量算出部208は、現在の前走車両Mfとのオーバーラップ量、後続車両Mrとのオーバーラップ量、車線幅、または、車線外の状況といった周囲環境、および、最大横方向移動量に基づいて、実際の横移動量を算出する。このとき、自車両横移動量算出部208は、前走車両Mfとのオーバーラップ量および後続車両Mrとのオーバーラップ量から、周囲環境によって横移動な可能な横方向距離を、実際の横移動量として算出する。本実施形態において、自車両横移動量算出部208は、前走車両Mfとのオーバーラップ量を大きくし、且つ、後続車両Mrとのオーバーラップ量を小さくするよう実際の横移動量を算出することがのぞましい。
ここで、前走車両Mfとのオーバーラップ量を大きくすると、後続車両Mrとのオーバーラップ量が大きくなってしまう場合がある。また、後続車両Mrとのオーバーラップ量を小さくすると、前走車両Mfとのオーバーラップ量が小さくなってしまう場合がある。この場合、自車両横移動量算出部208は、前走車両Mfとのオーバーラップ量と後続車両Mrとのオーバーラップ量との何れかを優先して、実際の自車両Mの横移動量を算出してもよい。また、自車両横移動量算出部208は、前走車両Mfとのオーバーラップ量と後続車両Mrとのオーバーラップ量とを加算した値が小さくなるよう実際の横移動量を算出してもよい。
次のステップS118において、車両制御部216は、ステップS116におけるステップS180において算出された横方向移動量となるように制御信号を出力する。これにより、車両制御装置20は、自車両Mを制動させるとともに操舵回避して、後続車両Mrが自車両Mを回避しやすくするよう走行する。
以上のように、第3実施形態として示す車両制御装置20によれば、前走車両Mfとのオーバーラップ量と後続車両Mrとのオーバーラップ量との双方を考慮して、自車両Mが制動回避可能な状況における操舵方向を制御できる。これにより、車両制御装置20は、自車両Mがブレーキ制御をしたことによって後続車両Mrが自車両Mを操舵回避しやすくすることができ、後続車両Mrの操舵回避の安全性を向上させることができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1…走行支援システム、10…前走車両検知外界センサ、12…前方カメラ、14…前方レーダ、20…車両制御装置、30…周囲環境検知外界センサ、40…車両状態検知センサ、50…スロットルアクチュエータ、52…ブレーキアクチュエータ、54…ステアリングアクチュエータ、60…警報装置、70…サイドミラー用アクチュエータ、80…記憶部、82…テーブルデータ、84…車両制御用プログラム、90…後続車両検知外界センサ、202…前走車両軌跡算出部、204…自車両軌跡算出部、206…前走車両オーバーラップ量算出部、208…自車両横移動量算出部、210…衝突可能性判定部、212…制御実施判定部、214…ブレーキ作動判定部、216…車両制御部、218…後続車両軌跡算出部、220…後続車両オーバーラップ量算出部

Claims (8)

  1. 自車両の周辺に存在する物体を検出する物体検出部と、
    前記物体検出部により検出された物体の道路幅方向に占める領域と、自車両の道路幅方向に占める領域との重なり量を算出する算出部と、
    前記物体検出部により検出された物体に対して、制動によって衝突が回避可能か否かを判定する判定部と、
    前記判定部により衝突が回避可能であると判定された場合に、自車両を制動させるとともに前記算出部により算出された重なり量に基づいて自車両の操舵方向を制御することにより、前記物体検出部により検出された物体を回避する制御部と、
    を有することを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記判定部は、
    前記物体検出部により検出された物体に対する制動制御の実施可否を判定する制動作動判定部と、
    前記物体検出部により検出された物体との衝突の可能性を判定する衝突可能性判定部と、を備え、
    前記制御部は、前記制動作動判定部により制動制御の実施が可と判定され、且つ、前記衝突可能性判定部により前記制動制御により衝突の可能性が無いと判定された場合に、自車両の操舵方向を制御する、
    請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記判定部は、
    前記物体検出部により検出された物体との衝突の可能性を判定する衝突可能性判定部と、
    自車両が操舵した場合における被害拡大の可能性を判定する被害拡大可能性判定部と、を備え、
    前記制御部は、前記衝突可能性判定部により衝突の可能性があると判定された場合であって、前記被害拡大可能性判定部により被害拡大の可能性が無いと判定された場合に、自車両の操舵方向の制御を許可する、
    請求項1に記載の車両制御装置。
  4. 前記物体検出部は前記物体として自車両の前走車両を検出し、
    前記制御部は、前記重なり量が大きくなるよう自車両の操舵方向を制御する、
    ことを特徴とする請求項1から3のうち何れか一項に記載の車両制御装置。
  5. 前記物体検出部は前記物体として自車両の後続車両を検出し、
    前記制御部は、前記重なり量が小さくなるよう自車両の操舵方向を制御する、
    ことを特徴とする請求項1から4のうち何れか一項に記載の車両制御装置。
  6. 前記制御部は、前記操舵方向を制御する場合にサイドミラーを閉状態に制御することを特徴とする、請求項1から5のうちいずれか一項に記載の車両制御装置。
  7. 自車両の周辺に存在する物体を検出し、
    前記物体検出部により検出された物体の道路幅方向に占める領域と、自車両の道路幅方向に占める領域との重なり量を算出し、
    前記算出された重なり量に基づいて、前記検出された物体に対して制動によって衝突が回避可能か否かを判定し、
    衝突が回避可能と判定した場合に、自車両を制動させるとともに自車両の操舵方向を制御して、前記検出された物体を回避する、
    ことを特徴とする車両制御方法。
  8. コンピュータに、
    前記物体検出部により検出された物体の道路幅方向に占める領域と、自車両の道路幅方向に占める領域との重なり量を算出させ、
    前記重なり量に基づいて、前記物体に対して制動によって衝突が回避可能か否かを判定させ、
    衝突が回避可能と判定された場合に、自車両を制動させるとともに自車両の操舵方向を制御して、前記物体を回避させる、
    ことを特徴とする車両制御用プログラム。
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