JP2016001764A - プリント配線基板及びその製造方法 - Google Patents

プリント配線基板及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016001764A
JP2016001764A JP2015197546A JP2015197546A JP2016001764A JP 2016001764 A JP2016001764 A JP 2016001764A JP 2015197546 A JP2015197546 A JP 2015197546A JP 2015197546 A JP2015197546 A JP 2015197546A JP 2016001764 A JP2016001764 A JP 2016001764A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit pattern
layer circuit
printed wiring
wiring board
inner layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015197546A
Other languages
English (en)
Inventor
光昭 戸田
Mitsuaki Toda
戸田  光昭
直之 齋藤
Naoyuki Saito
直之 齋藤
琢哉 長谷川
Takuya Hasegawa
琢哉 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiko Electronics Co Ltd
Original Assignee
Meiko Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meiko Electronics Co Ltd filed Critical Meiko Electronics Co Ltd
Priority to JP2015197546A priority Critical patent/JP2016001764A/ja
Publication of JP2016001764A publication Critical patent/JP2016001764A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Abstract

【課題】ピンホールが形成されず且つ良好な半田の濡れ特性を備えるとともに、製造コストが低減されて容易に製造することができるプリント配線基板及びその製造方法を提供すること。【解決手段】絶縁体、並びに前記絶縁体内に埋設された少なくとも1つの内層回路パターン及び前記絶縁体の表裏面に形成された外層回路パターンを備える積層体と、前記積層体の側面において、電子部品の実装面とは反対側に形成された前記外層回路パターンから前記内層回路パターンに向かって延在する非貫通の端面スルーホールと、を有し、前記端面スルーホールは、前記積層体の内層に位置する一端が実装面側に向かって突出して湾曲し、且つ前記電子部品の実装面とは反対側面から前記一端の表面に亘って導体膜が形成され、前記一端が前記電子部品の実装面側に形成された前記外層回路パターンに到達する構造を備えること。【選択図】図13

Description

本発明は、複数の導体層及び絶縁層からなる積層構造を有するプリント配線基板及びその製造方法に関する。
従来から、各種の電気・電子機器の小型化、薄型化、軽量化、及び多機能化を図るための研究開発が行われてきている。特に、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ等の民生品では、多機能化を図りつつも小型化、薄型化、及び軽量化が強く求められている。更には、各製品の大量生産に伴い、当該電気・電子機器の生産効率の向上も要求されている。
電気・電子機器の小型化等を図るために、プリント配線基板に凹部であるキャビティを形成し、当該キャビティの底面に各種の電気・電子部品を実装する方法が従来から行われてきている。一方、電気・電子機器の生産効率の向上のためには、プリント配線基板に複数の電気・電子部品を搭載し、樹脂等の封止部材によって当該電気・電子部品を封止した後、1つ又は所定の数量の電気・電子部品を内在するようにダイシング等によって分割する製造方法が知られている。例えば、特許文献1に、ボンディングエリアを容易に確保することができるとともに、高密度配線が可能なプリント配線基板及びその製造方法、並びに当該プリント配線基板に電子部品を実装した状態の表面実装部品が開示されている。
特許文献1に開示されたプリント配線基板の製造方法においては、絶縁体及びその両面に形成された金属箔からなる両面板に対して貫通スルーホールを形成し、その後に絶縁体及び金属箔からなる外層を積層して、非貫通穴をともなう端面スルーホールを形成している。また、特許文献1においては、当該貫通スルーホールの一端を閉塞した状態である端面スルーホールの周囲に位置する外層部分にビアホールを形成し、内層の金属箔と外層の金属箔との導通を確保している。
特開2004−103859号公報
しかしながら、引用文献1に開示された製造方法においては、貫通スルーホールの形成後に剥離可能なインキを当該貫通スルーホールに充填し、外層の積層後に当該インキを剥離することになるが、このようなインキの充填及び剥離を行うと製造工程が煩雑となり、更には比較的に高価なインキを使用する必要があることから製造コストが増加してしまう。そして、インキ剥離残渣によるめっきの未着不良が生じ、ピンホールが発生する問題がある。
また、上述した端面スルーホールの直上にビアホール又はスタックビアを形成する場合には、貫通スルーホールの形成後に当該貫通スルーホールに蓋めっきを施して、外層用のビアホール等のターゲットパッドを形成する必要があり、製造工程の煩雑化及び製造コストの増加という問題が生じる。
更に、引用文献1に開示されたプリント配線基板においては、端面スルーホールの閉塞された一端部分には絶縁体が露出しているため、当該絶縁体の欠け及び異物が発生する恐れがあり、ダイシング後において端面スルーホールがプリント配線基板のキャスタレーションとして機能する場合に、当該キャスタレーションにおける半田の濡れ性が低下する問題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ピンホールが形成されず且つ良好な半田の濡れ特性を備えるとともに、製造コストが低減されて容易に製造することができるプリント配線基板及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のプリント配線基板は、電子部品を実装するプリント配線基板であって、絶縁体、並びに前記絶縁体内に埋設された少なくとも1つの内層回路パターン及び前記絶縁体の表裏面に形成された外層回路パターンを備える積層体と、前記積層体の側面において、前記電子部品の実装面とは反対側に形成された前記外層回路パターンから前記内層回路パターンに向かって延在する非貫通の端面スルーホールと、を有し、前記端面スルーホールは、前記積層体の内層に位置する一端が実装面側に向かって突出して湾曲し、且つ前記電子部品の実装面とは反対側面から前記一端の表面に亘って導体膜が形成され、前記一端が前記電子部品の実装面側に形成された前記外層回路パターンに到達する構造を備える。
上記目的を達成するため、本発明のプリント配線基板の製造方法は、絶縁体、並びに前記絶縁体内に埋設された少なくとも1つの内層回路パターン及び前記絶縁体の表裏面に形成された外層導体層を備える積層体を準備する準備工程と、前記外層導体層の一方から前記内層回路パターンに向かって非貫通の開口部を形成する開口部形成工程と、前記開口部にめっきを施して非貫通のスルーホールを形成するめっき工程と、前記外層導体層にパターンニングを施して外層回路パターンを形成する外層回路パターン形成工程と、を有し、前記開口部形成工程において、前記積層体の一部を機械的に切削して前記開口部の先端を切削方向に向かって突出するように湾曲させ、前記開口部の先端を前記外層導体層の他方に到達させる。
本発明により、ピンホールが形成されず且つ良好な半田の濡れ特性を備えるとともに、製造コストが低減されて容易に製造することができるプリント配線基板及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施例1に係るプリント配線基板の平面図である。 図1の一点鎖線II−IIに沿ったプリント配線基板の断面図である。 図2と同様にして示す、実施例1に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図2と同様にして示す、実施例1に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図2と同様にして示す、実施例1に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図2と同様にして示す、実施例1に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図2と同様にして示す、実施例1に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図2と同様にして示す、実施例1に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図2と同様にして示す、実施例1の変形例に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図2と同様にして示す、実施例1の変形例に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図2と同様にして示す、実施例1の変形例に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図2と同様にして示す、実施例1の変形例に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図2と同様にして示す、実施例1の変形例に係るプリントプリント配線基板の断面図である。 本発明の実施例2に係るプリント配線基板の平面図である。 図14の一点鎖XV−XVに沿ったプリント配線基板の断面図である。 図14と同様にして示す、実施例2に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図14と同様にして示す、実施例2に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図14と同様にして示す、実施例2に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図14と同様にして示す、実施例2に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図14と同様にして示す、実施例2に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 図14と同様にして示す、実施例2に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。 本発明の実施例2の変形例に係るプリント配線基板の断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について、各実施例及び変形例に基づき詳細に説明する。なお、本発明は以下に説明する内容に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において任意に変更して実施することが可能である。また、各実施例及び変形例の説明に用いる図面は、いずれも本発明によるプリント配線基板及びその構成部材を模式的に示すものであって、理解を深めるべく部分的な強調、拡大、縮小、または省略などを行っており、プリント配線基板及びその構成部材の縮尺や形状等を正確に表すものとはなっていない場合がある。更に、各実施例及び変形例で用いる様々な数値は、一例を示す場合もあり、必要に応じて様々に変更することが可能である。
<実施例1>
(プリント配線基板の構造)
以下において、本発明の実施例に係るプリント配線基板1の構造について、図1及び図2を参照して説明する。ここで、図1は、本実施例に係るプリント配線基板1の平面図である。また、図2は、図1の一点鎖線II-IIに沿った本実施例に係るプリント配線基板1の断面図である。なお、図1は、複数のプリント配線基板1を個片化する前の状態を示している。
図1に示すように、本実施例に係るプリント配線基板1は、破線Aに沿って切断されることによって1枚の個片化された基板となる。本実施例において、プリント配線基板1は、平面形状が正方形である平板状の基板であるが、平面形状は長方形、他の多角形、又は円形等の他の形状であってもよい。また、プリント配線基板1同士の境界部分には、非貫通のスルーホール2が形成されており、破線Aに沿ってプリント配線基板1を個片化すると、当該スルーホール2が非貫通の端面スルーホール(すなわち、キャスタレーション)となる。更に、プリント配線基板1は、電気・電子部品を実装する実装面1aに4つのパッド3を有しており、当該パッド3の平面形状は略正方形である。そして、半田等の接合部材を用いて、当該パッド3に各種の電気・電子部品が実装される。
なお、パッド3の数量、及び形状は、上述した態様に限定されず、実装する電気・電子部品の数量及び形状、並びに当該電気・電子部品の外部接続端子の数量及び形状に応じて適宜変更することができる。また、電気・電子部品の実装方法も、上述した態様に限定されず、例えば、接着剤を用いてパッド3同士の間に当該電気・電子部品を実装し、ワイヤーボンディング等によって当該電気・電子部品とパッド3とを電気的に接続してもよい。
図2に示すように、本実施例に係るプリント配線基板1は、第1絶縁層11、並びに第1絶縁層11の表裏面に形成された銅箔からなる内層回路パターン12及び第1外層回路パターン13から構成される銅箔付き絶縁体(導体付き絶縁体)14を有している。また、プリント配線基板1は、内層回路パターン12の形成面側に第2絶縁層15、及び銅箔からなる第2外層回路パターン16が順次積層された積層構造を有している。ここで、内層回路パターン12は、第1絶縁層11及び第2絶縁層15に挟まれている。換言すると、内層回路パターン12は、第1絶縁層11及び第2絶縁層15からなる絶縁体17に埋設された内層に位置する回路パターンである。これに対して、第1外層回路パターン13及び第2外層回路パターン16は、絶縁体17の表裏面に形成されている。
また、本実施例においては、絶縁体17を構成する第1絶縁層11及び第2絶縁層15、内層回路パターン12、第1外層回路パターン13、並びに第2外層回路パターン16から積層体18が構成されている。従って、本実施例に係るプリント配線基板1は、コア部材となる銅箔付き絶縁体14に第2絶縁層15及び第2外層回路パターン16が順次積層され、全体として2つの絶縁層と3つの銅箔とが交互に順次積層された積層体18を有している。
本実施例おいて、第1絶縁層11はリジッド基板から構成されている。より具体的に、第1絶縁層11には、ガラスクロス(心材)にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグが用いられている。心材としては、例えばガラス繊維(例えばガラス布又はガラス不織布)、アラミド繊維(例えばアラミド不織布)、又はシリカフィラー等の無機材料を用いることができるが、主材料(エポキシ樹脂等)よりも熱膨張率の小さい材料を用いることが好ましい。
なお、第1絶縁層11の主材料をエポキシ樹脂に代えて、ポリエステル樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)、イミド樹脂(ポリイミド)、フェノール樹脂、又はアリル化フェニレンエーテル樹脂(A−PPE樹脂)等を用いてもよい。また、第1絶縁層11は、異種材料からなる複数の層から構成されてもよい。更に、第1絶縁層11は、フレキシブル基板から構成されてもよい。
本実施例において、第2絶縁層15もリジッド基板であって、プリプレグから構成されている。なお、第2絶縁層15は、心材を備えることがなく、エポキシ樹脂等の樹脂から構成されてもよい。
また、図2に示すように、プリント配線基板1の個片化後に端面スルーホールとなる非貫通のスルーホール2は、プリント配線基板1の実装面1aとは反対側に位置する第1外層回路パターン13から内層回路パターン12に向かって延在する非貫通の開口部21に、導体膜である銅めっき膜22を形成した構造を備えている。すなわち、スルーホール2は、積層体18の側面において、プリント配線基板1の実装面1aとは反対側に形成された第1外層回路パターン13から内層回路パターン12に向かって延在し、内層回路パターン12を貫通しているものの積層体18(第2絶縁層15)を貫通していない。
ここで、銅めっき膜22は、第1外層回路パターン13を被覆し、且つ開口部21によって露出した第1絶縁層11及び第2絶縁層15の露出部分を被覆し、更には内層回路パターン12と接続している。これにより、内層回路パターン12と第1外層回路パターン13とは、スルーホール2によって電気的に接続されることになり、開口部21の形成部分においては絶縁体17が露出することがない。このように、絶縁体17が開口部21において露出しないことにより、絶縁体17の欠け及び破損、並びに異物の発生を防止することができ、スルーホール2がプリント配線基板1のキャスタレーションとして機能する際に、当該キャスタレーションにおける半田の濡れ性の低下を防止することができる。
なお、スルーホール2は、内層回路パターン12を貫通している必要はなく、内層回路パターン12と電気的な接続を取ることができれば、第1絶縁層11及び第1外層回路パターン13を貫通して内層回路パターン12に到達しているだけでもよい。
そして、図2に示すように、スルーホール2は、積層体18の内層に位置する一端(すなわち、内層回路パターン12と近接する一端)が実装面1aに向かって突出するように湾曲した形状を有している。これは、ドリル等を用いて機械的に積層体18の一部を切削して開口部21を形成するため、ドリルの先端の形状に合わせて、開口部21の先端が湾曲しているためである。
更に、図2に示すように、パッド3は、プリント配線基板1の実装面1a側に形成された第2外層回路パターン16、及び第2外層回路パターン16を被覆するように形成された導体膜である銅めっき膜23から構成されている。そして、図1及び図2から分かるように、パッド3には、内層回路パターン12と電気的に接続されたビアホール24が形成されている。すなわち、プリント配線基板1の実装面1a側には、第2外層回路パターン16から内層回路パターン12に向かって延在する非貫通の開口部25が形成されており、当該開口部25に銅めっき膜23が形成されることでビアホール24が形成されている。このようなビアホール24により、内層回路パターン12と第2外層回路パターン16とが電気的に接続され、更にスルーホール2を経由することで、第1外層回路パターン13と第2外層回路パターン16とを電気的に接続することができる。
(プリント配線基板の製造方法)
次に、図2乃至図8を参照しつつ、本実施例に係るプリント配線基板1の製造方法を説明する。ここで、図3乃至図8は、図2と同様にして示す、プリント配線基板1の各製造工程における断面図である。
先ず、第1絶縁層11、並びに第1絶縁層11の表裏面に形成された第1銅箔31及び第2銅箔32からなる銅箔付き絶縁体14を準備する(図3)。その後、公知の成膜技術及びエッチング技術により、第1銅箔31にパターニングを施し、内層回路パターン12を形成する(図4)。次に、内層回路パターン12の形成面側に第2絶縁層15となるプリプレグ及び第3銅箔33を配置し、加圧・加熱処理を施して内層回路パターン12上に第2絶縁層15及び第3銅箔33を順次積層する。すなわち、銅箔付き絶縁体14と第3銅箔33をプリプレグを介して接着積層している。これらの工程を経ることで、第1絶縁層11及び第2絶縁層15からなる絶縁体17と、当該絶縁体17内に埋設された内層回路パターン12と、当該絶縁体17の表裏面に形成された外層導体層である第2銅箔32及び第3銅箔33と、からなる積層体18が形成される(図5)。すなわち、図3乃至図5の工程を経ることで、積層体18の準備がなされることになる(準備工程)。
次に、ドリル等の切削工具を用いて、第2銅箔32から内層回路パターン12に向かって開口部21を形成する(開口部形成工程:図6)。より具体的には、第2銅箔32、第1絶縁層11、及び内層回路パターン12を貫通するものの、第2絶縁層15を貫通しない非貫通の開口部21が形成される。この際、切削工具を用いて機械的に積層体18の一部を切削するため、開口部21の先端(積層体18の内層に位置する端部)は切削方向に向かって突出するように湾曲している。
次に、内層回路パターン12をレーザストッパとし、第3銅箔33の積層面側からレーザ光を照射する。これにより、第3銅箔33及び第2絶縁層15を貫通して内層回路パターン12に到達する非貫通の開口部25が形成される(レーザ加工工程:図7)。
次に、レーザ加工工程を経た状態の積層体18に銅めっきを施す(図8)。これにより、第2銅箔32の形成面側に銅めっき膜22が形成され、開口部21の配設部分に非貫通のスルーホール2が形成される(めっき工程)。また、第3銅箔33の形成面側にも銅めっき膜23が形成され、開口部25の配設部分にビアホール24が形成される。ここで、銅めっき膜22は、開口部21によって露出した第1絶縁層11、第2絶縁層15、内層回路パターン12、及び第2銅箔32の露出面を覆うように形成され、スルーホール2の先端(積層体18の内層に位置する端部)は、第3銅箔33(すなわち、切削方向)に向かって突出するように湾曲することになる。
次に、公知の成膜技術及びエッチング技術により、第2銅箔32、第3銅箔33、及び銅めっき膜22、23にパターニングを施す。これにより、積層体18の表裏面に第1外層回路パターン13及び第2外層回路パターン16が形成されるとともに、電子部品が実装される実装面1a側に、パッド3が形成されることになる(外層回路パターン形成工程:図2)。
これらの各工程を経て、図1及び図2に示すようなプリント配線基板1が完成することになる。
以上のように、本実施例においては、非貫通のスルーホール2を形成しているため、インクの充填及び剥離をすることなく、外層に位置する絶縁層(第2絶縁層15)、第2外層回路パターン16、及びビアホール24を形成することができる。従って、プリント配線基板1の製造コストを低下することができ、且つインキ剥離残渣によるめっきの未着不良にともなうピンホールの発生が抑制される。
また、本実施例においては、銅めっき膜22(すなわち、スルーホール2)の形成により、第1絶縁層11、第2絶縁層15、内層回路パターン12、及び第2銅箔32の切削面が被覆されるため、新たな異物等の発生を防止することができ、スルーホール2がプリント配線基板1のキャスタレーションとして機能する際に、当該キャスタレーションにおける半田の濡れ性の低下を防止することができる。
これらのことから、本実施例に係るプリント配線基板1は、ピンホールが形成されず且つ良好な半田の濡れ特性を備えるとともに、製造コストが低減されて容易に製造することができることになる。
(変形例)
上述した実施例1においては、内層回路パターン12に対してビアホール24を形成していたが、スルーホール2の内層に位置する一端に対してビアホールを形成してもよい。すなわち、スルーホール2の直上にビアホール24を形成してもよい。ここで、プリント配線基板における上下関係は、電気・電子部品の実装面側が上側となり、当該実装面の反対側が下側と定義している。このような場合の製造工程を実施例1の変形例として、図9乃至図12を参照しつつ以下に説明する。ここで、図9乃至図12は、図2と同様にして示す、実施例1の変形例に係るプリントプリント配線基板の製造工程における断面図である。なお、上述した実施例1と同一部材については、同一符号を付し、その説明及び製造工程を省略する。
先ず、実施例1において説明した準備工程から開口部形成工程まで(図3乃至図6)は、本変形例における製造工程においてもそのまま適用される。次に、本変形例における製造工程では、開口部形成工程後に先ずめっきを施す。これにより、第2銅箔32の形成面側に銅めっき膜22が形成され、開口部21の配設部分に非貫通のスルーホール2が形成される(めっき工程:図9)。この際、第3銅箔33上にも銅めっき膜41が形成されることになる。
次に、めっき工程で形成されたスルーホール2の湾曲した一端をレーザストッパとし、第3銅箔33及び銅めっき膜41の積層面側からレーザ光を照射する。これにより、銅めっき膜41、第3銅箔33及び第2絶縁層15を貫通してスルーホール2に到達する非貫通の開口部25’が形成される(レーザ加工工程:図10)。
次に、レーザ加工工程を経た状態の積層体18に追加の銅めっきを施す(図11)。これにより、第3銅箔33の形成面側に銅めっき膜23’が形成され、開口部25’の配設部分にビアホール24’が形成される。すなわち、スルーホール2の直上にビアホール24’が形成されることになる。この際、銅めっき膜22上にも銅めっき膜42が形成されることになる。
その後、公知の成膜技術及びエッチング技術により、第2銅箔32、第3銅箔33、及び銅めっき膜22、23’、41、42にパターニングを施す。これにより、積層体18の表裏面に第1外層回路パターン13及び第2外層回路パターン16が形成されるとともに、電子部品が実装される実装面1a’側に、パッド3’が形成されることになる(外層回路パターン形成工程:図12)。
これらの各工程を経て、図12に示すように、スルーホール2の直上にビアホール24’が形成された構造を有するプリント配線基板1’が完成することになる。
本変形例においては、キャスタレーションとして機能するスルーホール2の直上にビアホール24を形成する場合であっても、スルーホール2の湾曲した一端である先端をレーザストッパとして使用することができるため、当該スルーホール2に蓋めっきを施す必要がなく、製造工程の簡略化及び製造コストの低減を容易に図ることができる。
また、上述した実施例1及び変形例においては、スルーホール2が内層回路パターン12までしか到達していなかったが、第2外層回路パターン16まで到達するようにしてもよい。このような更なる変形例に係るプリント配線基板1"を図13を参照しつつ説明する。ここで、図13は、図2と同様にして示す、実施例1の更なる変形例に係るプリントプリント配線基板の断面図である。
図13に示すように、スルーホール2"は、第1外層回路パターン13から実装面1a"上に形成された第2外層回路パターン16にまで到達している。すなわち、プリント配線基板1"においては、第1外層回路パターン13、第1絶縁層11、内層回路パターン12、及び第2絶縁層15を貫通するものの、第2外層回路パターン16を貫通しない非貫通の開口部21"が積層体18に形成されており、当該開口部21"に銅めっき膜22"が形成されてスルーホール2"が配設されている。なお、プリント配線基板1"においては、第2外層回路パターン16及び銅めっき膜23"からパッド3"が形成されることになる。
以上のような構成から、プリント配線基板1"においては、スルーホール2"が内層回路パターン12と第2外層回路パターン16とを接続するビアの機能を備えており、ビアホールを別途形成する必要がない。これにより、ビアホールの形成のためのレーザ加工及びめっき処理が不要となり、製造工程の簡略化及び製造コストの低減を図ることができる。
なお、開口部25’に導電性ペースト等を充填して接続ビアを形成し、当該接続ビア上に追加の絶縁層を積層し、当該追加の絶縁層内であって当該接続ビアの直上に追加の接続ビアを形成してもよい。すなわち、スルーホール2の直上に互いに接続された複数の接続ビアからなるスタックビアを形成してもよい。
<実施例2>
上述した実施例1においては、2層の絶縁層と、3層の導体層である銅箔を交互に積層してプリント配線基板1を形成していたが、より多くの絶縁層及び銅箔を交互い積層したプリント配線基板を形成してもよい。例えば、銅箔付き絶縁体の両面に絶縁層及び銅箔を積層してプリント配線基板を形成してもよく、このようなプリント配線基板を実施例2とし、その構造及び製造方法を図14至21を参照しつつ説明する。ここで、図14は、本実施例に係るプリント配線基板101の平面図である。また、図15は、図14の一点鎖線XV-XVに沿った本実施例に係るプリント配線基板101の断面図である。なお、図14は、複数のプリント配線基板101を個片化する前の状態を示している。更に、図16乃至図21は、図15と同様にして示す、プリント配線基板101の各製造工程における断面図である。
(プリント配線基板の構造)
図14に示すように、本実施例に係るプリント配線基板101は、実施例1に係るプリント配線基板1と同様に、破線Aに沿って切断されることによって1枚の個片化された基板となる。本実施例においても、プリント配線基板101は、平面形状が正方形である平板状の基板であるが、平面形状は長方形、他の多角形、又は円形等の他の形状であってもよい。また、プリント配線基板101同士の境界部分には、非貫通のスルーホール102が形成されており、破線Aに沿ってプリント配線基板101を個片化すると、当該スルーホール102が非貫通の端面スルーホールとなる。更に、プリント配線基板101は、電気・電子部品を実装する実装面101aに4つのパッド103を有しており、当該パッド103の平面形状は略正方形である。そして、実施例1同様に、半田等の接合部材を用いて、当該パッド103に各種の電気・電子部品が実装される。
図15に示すように、本実施例に係るプリント配線基板101は、第1絶縁層111、並びに第1絶縁層111の表裏面に形成された銅箔からなる第1内層回路パターン112及び第2内層回路パターン113から構成される銅箔付き絶縁体(導体付き絶縁体)114を有している。また、プリント配線基板101は、第1内層回路パターン112の形成面側に第2絶縁層115、及び銅箔からなる第1外層回路パターン116が順次積層された積層構造を有している。更に、プリント配線基板101は、第2内層回路パターン113の形成面側に第3絶縁層117、及び銅箔からなる第2外層回路パターン118が順次積層された積層構造を有している。ここで、第1内層回路パターン112は、第1絶縁層111及び第2絶縁層115に挟まれ、第2内層回路パターン113は、第1絶縁層111及び第3絶縁層117に挟まれている。換言すると、第1内層回路パターン112及び第2内層回路パターン113は、第1絶縁層111、第2絶縁層115、及び第3絶縁層117からなる絶縁体119に埋設された内層に位置する回路パターンである。これに対して、第1外層回路パターン116及び第2外層回路パターン118は、絶縁体119の表裏面に形成されている。
また、本実施例においては、絶縁体119を構成する第1絶縁層111、第2絶縁層115、及び第3絶縁層117、第1内層回路パターン112、第2内層回路パターン113、第1外層回路パターン116、並びに第2外層回路パターン118から積層体120が構成されている。従って、本実施例に係るプリント配線基板101は、コア部材となる銅箔付き絶縁体114が第2絶縁層115及び第1外層回路パターン116からなる積層体と、第3絶縁層117及び第2外層回路パターン118からなる積層体に挟まれた積層構造を有している。
本実施例おいて、各絶縁層の材料は、上述した実施例1に係る絶縁層の材料と同一であるため、その詳細な説明は省略する。
また、図15に示すように、プリント配線基板101の個片化後に端面スルーホールとなる非貫通のスルーホール102は、プリント配線基板101の実装面101aとは反対側に位置する第2外層回路パターン118から第1内層回路パターン112に向かって延在する非貫通の開口部121に、導体膜である銅めっき膜122を形成した構造を備えている。すなわち、スルーホール102は、積層体120の側面において、プリント配線基板101の実装面101aとは反対側に形成された第2外層回路パターン118から第1内層回路パターン112に向かって延在し、第2外層回路パターン118、第3絶縁層117、第2内層回路パターン113、第1絶縁層111、及び第1内層回路パターン112を貫通しているものの積層体120(第2絶縁層115)を貫通していない。
ここで、銅めっき膜122は、第2外層回路パターン118を被覆し、且つ開口部121によって露出した各部材の露出面を被覆し、更には第1内層回路パターン112及び第2内層回路パターン113と接続している。これにより、第1内層回路パターン112、第2内層回路パターン113、及び第2外層回路パターン118は、スルーホール102によって電気的に接続されることになり、開口部121の形成部分においては絶縁体119が露出することがない。すなわち、本実施例に係るスルーホール102は、単なるキャスタレーションとして機能するだけでなく、内層回路同士を電気的に接続するビアホールとしも機能することになる。換言すると、スルーホール102は、キャスタレーション上に接続ビアを形成した構造と同様の機能を有することになる。
このように、絶縁体119が開口部121において露出しないことにより、絶縁体119の欠け及び破損、並びに異物の発生を防止することができ、スルーホール102がプリント配線基板101のキャスタレーションとして機能する際に、当該キャスタレーションにおける半田の濡れ性の低下を防止することができる。
そして、図15に示すように、スルーホール102も、実施例1に係るスルーホール2と同様に、積層体120の内層に位置する一端(すなわち、第1内層回路パターン112と接触する部分)が実装面101aに向かって突出して曲した形状を有している。
更に、図15に示すように、パッド103は、プリント配線基板101の実装面101a側に形成された第1外層回路パターン116、及び第1外層回路パターン116を被覆するように形成された導体膜である銅めっき膜123から構成されている。そして、図14及び図15から分かるように、パッド103には、第1内層回路パターン112と電気的に接続されたビアホール124が形成されている。すなわち、プリント配線基板101の実装面101a側には、第1外層回路パターン116から第1内層回路パターン112に向かって延在する非貫通の開口部125が形成されており、当該開口部125に銅めっき膜123が形成されることでビアホール124が形成されている。このようなビアホール124により、第1内層回路パターン112と第1外層回路パターン116とが電気的に接続され、更にスルーホール102を経由することで、第2内層回路パターン113及び第2外層回路パターン118と第1外層回路パターン116とを電気的に接続することができる。
(プリント配線基板の製造方法)
次に、図15乃至図21を参照しつつ、本実施例に係るプリント配線基板101の製造方法を説明する。
先ず、第1絶縁層111、並びに第1絶縁層111の表裏面に形成された第1銅箔131及び第2銅箔132からなる銅箔付き絶縁体114を準備する(図16)。その後、公知の成膜技術及びエッチング技術により、第1銅箔131及び第2銅箔132にパターニングを施し、第1内層回路パターン112及び第2内層回路パターン113を形成する(図17)。次に、第1内層回路パターン112の形成面側に第2絶縁層115となるプリプレグ及び第3銅箔133を配置するとともに、第2内層回路パターン113の形成面側に第3絶縁層117となるプリプレグ及び第4銅箔134を配置し、加圧・加熱処理を施して第2絶縁層115、第3絶縁層117、第3銅箔133、第4銅箔134を順次積層する。すなわち、銅箔付き絶縁体114と第3銅箔133及び第4銅箔134とをプリプレグを介して接着積層している。これらの工程を経ることで、積層体120が形成され、積層体120の準備工程が完了する(図18)。
次に、ドリル等の切削工具を用いて、第4銅箔134から第1内層回路パターン112に向かって開口部121を形成する(開口部形成工程:図19)。より具体的には、第4銅箔134、第3絶縁層117、第2内層回路パターン113、第1絶縁層111、及び第1内層回路パターン112を貫通するものの、第2絶縁層115を貫通しない非貫通の開口部121が形成される。すなわち、本実施例においては、開口部121は、2つ内層回路パターンに到達している。そして、実施例1と同様に、切削工具を用いて機械的に積層体120の一部を切削するため、開口部121の先端は切削方向に向かって突出するように湾曲している。
次に、第1内層回路パターン112をレーザストッパとし、第3銅箔133の積層面側からレーザ光を照射する。これにより、第3銅箔133及び第2絶縁層115を貫通して第1内層回路パターン112に到達する非貫通の開口部125が形成される(レーザ加工工程:図20)。
次に、レーザ加工工程を経た状態の積層体120に銅めっきを施す(図21)。これにより、第4銅箔134の形成面側に銅めっき膜122が形成され、開口部121の配設部分に非貫通のスルーホール102が形成される(めっき工程)。また、第3銅箔133の形成面側にも銅めっき膜123が形成され、開口部125の配設部分にビアホール124が形成される。ここで、銅めっき膜122は、開口部121によって露出した各部材の露出面を覆うように形成され、スルーホール102の先端(積層体120の内層に位置する端部)は、第3銅箔133(すなわち、切削方向)に向かって突出するように湾曲することになる。
次に、公知の成膜技術及びエッチング技術により、第3銅箔133、第4銅箔134、及び銅めっき膜122、123にパターニングを施す。これにより、積層体120の表裏面に第1外層回路パターン116及び第2外層回路パターン118が形成されるとともに、電子部品が実装される実装面101a側に、パッド103が形成されることになる(外層回路パターン形成工程:図15)。
これらの各工程を経て、図14及び図15に示すようなプリント配線基板101が完成することになる。
以上のように、本実施例においても、非貫通のスルーホール102を形成しているため、インクの充填及び剥離をすることなく、外層に位置する絶縁層(第2絶縁層115)、第1外層回路パターン116、及びビアホール124を形成することができる。従って、プリント配線基板101の製造コストを低下することができ、且つインキ剥離残渣によるめっきの未着不良にともなうピンホールの発生が抑制される。
また、本実施例においても、銅めっき膜122(すなわち、スルーホール102)の形成により、第1絶縁層111、第2絶縁層115、第1内層回路パターン112、第2内層回路パターン113、及び第4銅箔134の切削面が被覆されるため、新たな異物等の発生を防止することができ、スルーホール102がプリント配線基板101のキャスタレーションとして機能する際に、当該キャスタレーションにおける半田の濡れ性の低下を防止することができる。
これらのことから、本実施例に係るプリント配線基板101においても、ピンホールが形成されず且つ良好な半田の濡れ特性を備えるとともに、製造コストが低減されて容易に製造することができることになる。
また、図22に示すように、本実施例2に係るプリント配線基板101も、実施例1の変形例と同様に、スルーホール102の先端の直上にビアホール124’を設けてもよい。すなわち、スルーホール102の湾曲した先端をレーザストッパとし、レーザ加工を施して開口部125’を形成し、その後に追加の同メッキを施して銅めっき膜123’を形成することで、ビアホール124’がスルーホール102の先端の直上に配設されることになる。
なお、銅めっき膜122の形成(1回目の銅めっき処理)の際に、第1外層回路パターン116上にも銅めっき141が形成され、銅めっき膜123’の形成(2回目の銅めっき処理)の際に、銅めっき膜122上に銅めっき膜142が形成されることになる。
図22に示すプリント配線基板101’においては、スルーホール102が2つの内層回路パターンを接続する接続ビアとして機能するとともに、当該接続ビアとして機能するスルーホール102の直上にビアホール124’が形成されているため、当該接続ビアとビアホール124’が積層されたスタックビアを実質的に有していることになる。換言すると、プリント配線基板101’におけるスルーホール102とビアホール124’との積層構造は、スルーホール102の直上にスタックビアが形成された構造と実質的に同一の構造となる。
なお、開口部125’に導電性ペースト等を充填して接続ビアを形成し、当該接続ビア上に追加の絶縁層を積層し、当該追加の絶縁層であって当該接続ビアの直上に追加の接続ビアを形成してもよい。すなわち、スルーホール102の直上に互いに接続された複数の接続ビアからなるスタックビアを形成してもよい。
また、スルーホール102の先端は、第1内層回路パターン112に到達することなく、第2内層回路パターン113に到達しているだけでもよい。このような場合には、第1内層回路パターン112と第2内層回路パターン113とを電気的に接続する接続ビア等を別途形成してもよい。すなわち、絶縁層及び導体層の積層数、並びに要求されるプリント配線基板の内部配線構造に応じ、端面スルーホールの先端の位置を適宜選択し(換言すると、積層体の切削量を調整し)、貫通する内層配線パターンの数量を変更してもよい。
<本発明の実施態様>
本発明の第1実施態様に係るプリント配線基板は、電子部品を実装するプリント配線基板であって、絶縁体、並びに前記絶縁体内に埋設された少なくとも1つの内層回路パターン及び前記絶縁体の表裏面に形成された外層回路パターンを備える積層体と、前記積層体の側面において、前記電子部品の実装面とは反対側に形成された前記外層回路パターンから前記内層回路パターンに向かって延在する非貫通の端面スルーホールと、を有し、前記端面スルーホールは、前記積層体の内層に位置する一端が実装面側に向かって突出して湾曲し、且つ前記電子部品の実装面とは反対側面から前記一端の表面に亘って導体膜が形成された構造を備える。
第1実施態様においては、非貫通の端面スルーホールを形成しているため、インクの充填及び剥離をすることなく、外層に位置する絶縁層、外層回路パターンを形成することができる。従って、第1実施態様においては、プリント配線基板の製造コストを低下することができ、且つインキ剥離残渣によるめっきの未着不良にともなうピンホールの発生が抑制される。
また、第1実施態様においては、非貫通の端面スルーホールの形成により、端面スルーホールの形成部分における積層体の露出がなくなり、新たな異物等の発生を防止することができ、端面スルーホールがプリント配線基板のキャスタレーションとして機能する際に、当該キャスタレーションにおける半田の濡れ性の低下を防止することができる。
以上のことから、第1実施態様に係るプリント配線基板は、ピンホールが形成されず且つ良好な半田の濡れ特性を備えるとともに、製造コストが低減されて容易に製造可能となる。
本発明の第2実施態様に係るプリント配線基板は、上述した第1実施態様において、前記端面スルーホールは、前記内層回路パターンの少なくとも1つを貫通していることである。これにより、実装面側とは反対側に位置する外層回路パターンと内層回路パターンの少なくとも1つを端面スルーホールによって電気的接続することができ、プリント配線基板における高密度配線を実現することができる。
本発明の第3実施態様に係るプリント配線基板は、上述した第2実施態様において、前記端面スルーホールは、前記積層体の内層に位置する複数の前記内層回路パターンに到達していることである。これにより、実装面側とは反対側に位置する外層回路パターンと複数の内層回路パターンを端面スルーホールによって電気的接続することができ、プリント配線基板におけるより高密度な配線構造を実現することができる。
本発明の第4実施態様に係るプリント配線基板は、上述した第1乃至第3実施態様のいずれかにおいて、前記端面スルーホールの前記一端と接触する前記内層回路パターンに対して形成されたビアホールを有することである。これにより、実装面側の外層回路パターンと内層回路パターンを電気的接続することができ、プリント配線基板における高密度配線を実現することができる。
本発明の第5実施態様に係るプリント配線基板は、上述した第1乃至第3実施態様のいずれかにおいて、前記端面スルーホールの前記一端に対して形成されたビアホールを有することである。これにより、実装面側の外層回路パターンと内層回路パターンを電気的接続することができ、プリント配線基板における高密度配線を実現することができる。
本発明の第6実施態様に係るプリント配線基板は、上述した第1乃至第3実施態様のいずれかにおいて、前記端面スルーホールの前記一端に対して形成されたスタックビアを有することである。これにより、実装面側の外層回路パターンと複数の内層回路パターンを電気的接続することができ、プリント配線基板におけるより高密度な配線構造を実現することができる。
本発明の第7実施態様に係るプリント配線基板の製造方法は、絶縁体、並びに前記絶縁体内に埋設された少なくとも1つの内層回路パターン及び前記絶縁体の表裏面に形成された外層導体層を備える積層体を準備する準備工程と、前記外層導体層の一方から前記内層回路パターンに向かって非貫通の開口部を形成する開口部形成工程と、前記開口部にめっきを施して非貫通のスルーホールを形成するめっき工程と、前記外層導体層にパターンニングを施して外層回路パターンを形成する外層回路パターン形成工程と、を有し、前記開口部形成工程において、前記積層体の一部を機械的に切削して前記開口部の先端を切削方向に向かって突出するように湾曲させている。
第7実施態様においても、非貫通の端面スルーホールを形成しているため、インクの充填及び剥離をすることなく、外層に位置する絶縁層、外層回路パターンを形成することができる。従って、第7実施態様においては、プリント配線基板の製造コストを低下することができ、且つインキ剥離残渣によるめっきの未着不良にともなうピンホールの発生が抑制される。
また、第7実施態様においては、非貫通の端面スルーホールの形成により、端面スルーホールの形成部分における積層体の露出がなくなり、新たな異物等の発生を防止することができ、端面スルーホールがプリント配線基板のキャスタレーションとして機能する際に、当該キャスタレーションにおける半田の濡れ性の低下を防止することができる。
以上のことから、第7実施態様に係るプリント配線基板の製造方法により、ピンホールが形成されず且つ良好な半田の濡れ特性を備えるとともに、製造コストが低減されてプリント配線基板を容易に製造することができる。
本発明の第8実施態様に係るプリント配線基板の製造方法は、上述した第7実施態様において、前記開口部形成工程では、前記内層回路パターンの少なくとも1つを貫通するように前記開口部を形成することである。これにより、実装面側とは反対側に位置する外層回路パターンと内層回路パターンの少なくとも1つを端面スルーホールによって電気的接続することができ、プリント配線基板における高密度配線を実現することができる。
本発明の第9実施態様に係るプリント配線基板の製造方法は、上述した第8実施形態又は第6実施態様において、前記開口部形成工程にでは、複数の前記内層回路パターンに到達するように前記開口部を形成することである。これにより、実装面側とは反対側に位置する外層回路パターンと複数の内層回路パターンを端面スルーホールによって電気的接続することができ、プリント配線基板におけるより高密度な配線構造を実現することができる。
本発明の第10実施態様に係るプリント配線基板の製造方法は、上述した第7乃至第9実施態様のいずれかにおいて、前記めっき工程の前に前記外層導体層の他方から前記内層回路パターンに向かって追加の非貫通の開口部をレーザ加工によって形成するレーザ加工工程を有し、前記めっき工程では、前記追加の開口部にめっきを施してビアホールを形成することである。これにより、実装面側の外層回路パターンと内層回路パターンを電気的接続することができ、プリント配線基板における高密度配線を実現することができる。
本発明の第11実施態様に係るプリント配線基板の製造方法は、上述した第7乃至第9実施態様のいずれかにおいて、前記めっき工程後に、前記外層導体層の他方から前記スルーホールの湾曲した一端に向かって追加の非貫通の開口部をレーザ加工によって形成するレーザ加工工程と、前記レーザ加工工程後にめっきを施してビアホールを形成するビアホール形成工程と、を有することである。これにより、実装面側の外層回路パターンと内層回路パターンを電気的接続することができ、プリント配線基板における高密度配線を実現することができる。
1、1’ 、1" プリント配線基板
1a、1a’ 、1a" 実装面
2、2" スルーホール(端面スルーホール)
3、3’ 、3" パッド
11 第1絶縁層
12 内層回路パターン
13 第1外層回路パターン
14 銅箔付き絶縁体
15 第2絶縁層
16 第2外層回路パターン
17 絶縁体
18 積層体
21、21"、25、25’ 開口部
22、22"、23、23’、23"、41、42 銅めっき膜(導体膜)
24、24’ ビアホール
31 第1銅箔
32 第2銅箔
33 第3銅箔
101 プリント配線基板
101a 実装面
102 スルーホール(端面スルーホール)
103 パッド
111 第1絶縁層
112 第1内層回路パターン
113 第2内層回路パターン
114 銅箔付き絶縁体
115 第2絶縁層
116 第1外層回路パターン
117 第3絶縁層
118 第2外層回路パターン
119 絶縁体
120 積層体
121、125、125’ 開口部
122、123、123’ 、141、142 銅めっき膜(導体膜)
124、124’ ビアホール
131 第1銅箔
132 第2銅箔
133 第3銅箔
134 第4銅箔

Claims (6)

  1. 電子部品を実装するプリント配線基板であって、
    絶縁体、並びに前記絶縁体内に埋設された少なくとも1つの内層回路パターン及び前記絶縁体の表裏面に形成された外層回路パターンを備える積層体と、
    前記積層体の側面において、前記電子部品の実装面とは反対側に形成された前記外層回路パターンから前記内層回路パターンに向かって延在する非貫通の端面スルーホールと、を有し、
    前記端面スルーホールは、前記積層体の内層に位置する一端が実装面側に向かって突出して湾曲し、且つ前記電子部品の実装面とは反対側面から前記一端の表面に亘って導体膜が形成され、前記一端が前記電子部品の実装面側に形成された前記外層回路パターンに到達する構造を備えるプリント配線基板。
  2. 前記端面スルーホールは、前記内層回路パターンの少なくとも1つを貫通している請求項1に記載のプリント配線基板。
  3. 前記端面スルーホールは、前記積層体の内層に位置する複数の前記内層回路パターンに到達している請求項2に記載のプリント配線基板。
  4. 絶縁体、並びに前記絶縁体内に埋設された少なくとも1つの内層回路パターン及び前記絶縁体の表裏面に形成された外層導体層を備える積層体を準備する準備工程と、
    前記外層導体層の一方から前記内層回路パターンに向かって非貫通の開口部を形成する開口部形成工程と、
    前記開口部にめっきを施して非貫通のスルーホールを形成するめっき工程と、
    前記外層導体層にパターンニングを施して外層回路パターンを形成する外層回路パターン形成工程と、を有し、
    前記開口部形成工程において、前記積層体の一部を機械的に切削して前記開口部の先端を切削方向に向かって突出するように湾曲させ、前記開口部の先端を前記外層導体層の他方に到達させるプリント配線基板の製造方法。
  5. 前記開口部形成工程において、前記内層回路パターンの少なくとも1つを貫通するように前記開口部を形成する請求項4に記載のプリント配線基板の製造方法。
  6. 前記開口部形成工程において、複数の前記内層回路パターンに到達するように前記開口部を形成する請求項5に記載のプリント配線基板の製造方法。
JP2015197546A 2015-10-05 2015-10-05 プリント配線基板及びその製造方法 Pending JP2016001764A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015197546A JP2016001764A (ja) 2015-10-05 2015-10-05 プリント配線基板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015197546A JP2016001764A (ja) 2015-10-05 2015-10-05 プリント配線基板及びその製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014550556A Division JP5859678B1 (ja) 2014-05-30 2014-05-30 プリント配線基板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016001764A true JP2016001764A (ja) 2016-01-07

Family

ID=55077179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015197546A Pending JP2016001764A (ja) 2015-10-05 2015-10-05 プリント配線基板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016001764A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8178191B2 (en) Multilayer wiring board and method of making the same
JP5100081B2 (ja) 電子部品搭載多層配線基板及びその製造方法
US9247646B2 (en) Electronic component built-in substrate and method of manufacturing the same
JP5093353B2 (ja) 部品内蔵モジュールの製造方法及び部品内蔵モジュール
JP2013229465A (ja) 配線基板及び配線基板の製造方法
US11812556B2 (en) Printed circuit board and manufacturing method thereof
JP2006114621A (ja) 部品内蔵配線板、部品内蔵配線板の製造方法
JP5454681B2 (ja) モジュール基板およびその製造方法
JP5462450B2 (ja) 部品内蔵プリント配線板及び部品内蔵プリント配線板の製造方法
JP6673304B2 (ja) 多層基板
JP2010062199A (ja) 回路基板
JP5539453B2 (ja) 電子部品搭載多層配線基板及びその製造方法
JP4598140B2 (ja) 部品内蔵配線板、部品内蔵配線板の製造方法
JP2017028024A (ja) 部品搭載基板、部品内蔵基板、部品搭載基板の製造方法および部品内蔵基板の製造方法
JP2019121766A (ja) プリント配線板およびその製造方法
JP5859678B1 (ja) プリント配線基板の製造方法
JP4899409B2 (ja) 多層プリント配線基板及びその製造方法
JP2016001764A (ja) プリント配線基板及びその製造方法
JP5671857B2 (ja) 埋め込み部品具有配線板の製造方法
JP4892924B2 (ja) 多層プリント配線基板及びその製造方法
US11910540B2 (en) Circuit board with solder mask on internal copper pad
JP2011216634A (ja) 電子部品内蔵基板、電子回路モジュール、および電子部品内蔵基板の製造方法
US20220248530A1 (en) Wiring substrate
JP4978709B2 (ja) 電子部品内蔵配線基板
JP2007115952A (ja) インターポーザ基板及びその製造方法