JP2015536043A - 基板処理システムにおける温度制御 - Google Patents
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Abstract
基板をプラズマ処理する装置が提供される。この装置は、処理チャンバと、処理チャンバ内に配置された基板支持体と、処理チャンバに結合されたリッドアセンブリとを備える。リッドアセンブリは、電源に結合されたフェースプレートなどの伝導性ガス分配器と伝導性ガス分配器に結合されたヒータとを備える。伝導性ガス分配器には区域に分けられたブロッカプレートが結合されており、区域に分けられたブロッカプレートには、冷却されたガスキャップが結合されている。プラズマの接地経路を調整するため、伝導性ガス分配器とチャンバ本体の間に同調電極を配置することができる。基板支持体に第2の同調電極を結合することができ、基板支持体にはさらにバイアス電極を結合することができる。【選択図】図1
Description
本明細書に記載された実施形態は、半導体製造装置および半導体製造方法に関する。詳細には、本明細書に記載された実施形態は、半導体基板用のプラズマ処理チャンバに関する。
集積回路上に形成されるトランジスタの数は、50年以上にもわたって、2年ごとに約2倍になっている。ムーアの法則としても知られているこの2年で2倍になる傾向は今後も続くことが予想されており、半導体チップ上に形成されるデバイスは、現在の20〜30nmの限界寸法から、現在設計されている将来の製造プロセスにおける100オングストローム未満へと縮小する。デバイスのジオメトリが縮小するにつれて製造ジオメトリは増大している。300mmウエハが200mmウエハに取って代わったのが数年前であるので、300mmウエハもまもなく400mmウエハによって取って代わられるであろう。大面積半導体基板の処理の精巧さは増しているため、論理チップに対するよりいっそう大きな製造ジオメトリも近いうちに達成される可能性がある。
半導体製造にとって処理条件の均一性は常に重要であった。デバイスの限界寸法は低下し続け、製造ジオメトリは増大しているため、不均一であることに対する寛容度もまた低下している。不均一は様々な原因により生じるもので、これらの原因には、デバイス特性や、機器特徴や製造プロセスの化学的特性、物理的特性などが関係している。半導体製造産業はムーアの法則に沿って発展していることから、非常に均一な処理が可能な製造プロセスや製造機器は今後も引き続き求められていく。
本明細書に記載された実施形態は、以下の半導体基板を処理する装置を提供する。本装置は、処理チャンバと、処理チャンバ内に配置された基板支持体と、電源に結合された伝導性ガス分配器(conductive gas distributor)および伝導性ガス分配器に接触するヒータを備えるリッドアセンブリを備える。リッドアセンブリはさらに、伝導性ガス分配器に結合された区域に分けられたブロッカプレート(zoned blocker plate)であって、処理チャンバの内部へ通じるプロセスガスの複数の別個の経路を提供するブロッカプレートを有してよい。ガスキャップは、さまざまなガス経路への入口を提供するものであって、流体を循環させるための熱制御導管を含む。
伝導性ガス分配器と処理チャンバの本体の間に電極を配置してよい。この電極は、チャンバ内のプラズマ条件を調整する同調電極であってよく、処理容積の一部分を取り囲む環状部材とすることができる。この電極を同調回路に結合してよく、同調回路は、可変コンデンサなどの電子コントローラを備えるLLC回路で構成できる。この電子コントローラを使用することで、処理チャンバの接地経路を調整することができる。電極108の電気的状態を監視するために電子センサを使用することができ、この電子センサを、リアルタイム閉ループ制御のために電子コントローラに結合することができる。
1つまたは2つの電極を基板支持体に結合することもできる。1つの電極はバイアス電極とすることができ、電源に結合することができる。もう1つの電極は第2の同調電極とすることができ、第2の電子センサと第2の電子コントローラとを有する第2の同調回路に結合することができる。
リッドアセンブリのヒータおよび熱制御導管を使用して、基板を処理する間、伝導性ガス分配器の温度を制御することができ、第1および第2の同調電極を使用して、堆積速度および厚さ均一性を独立して制御することができる。
上の本発明の特徴が詳細に理解できるように、いくつかを添付図面に示した実施形態を参照することによって、上に概要を述べた本発明をより具体的に説明する。しかしながら、本発明は均等に有効な別の実施形態を包含するものであって、添付図面は本発明の典型的な実施形態を示したものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではないことに留意されたい。
理解を容易にするため、可能な場合には、上記の図に共通する同一の要素を示すのに同一の参照符号を使用した。特段の言及なしに、1つの実施形態に開示された要素を他の実施形態で有利に利用することが企図される。
本明細書に記載された実施形態は、半導体基板を処理する装置を提供する。図1は、一実施形態に基づく処理チャンバ100の略断面図である。処理チャンバ100は、チャンバ本体102と、チャンバ本体102内に配置された基板支持体104と、チャンバ本体102に結合され、基板支持体104を処理容積120内に封入するリッドアセンブリ106とを具備する。基板は、開口126を通して処理容積120に入れられ、開口126は、従来通り、処理のため、ドアを使用して密閉することができる。
リッドアセンブリ106は、チャンバ本体102に隣接して配置された電極108を備え、電極108は、リッドアセンブリ106の他の構成要素からチャンバ本体102を分離する。電極108は、環状またはリング状の部材とすることができ、リング電極とすることができる。電極108は、処理容積120を取り囲む処理チャンバ100の周囲を取り巻く連続したループとすることができ、または、望むならば、選択された位置において途切れていてもよい。一対のアイソレータ110および112が電極108に接触し、電極108を、伝導性ガス分配器114から電気的および熱的に分離している。アイソレータ110および112はそれぞれ、セラミック、金属酸化物などの誘電体材料とすることができ、この金属酸化物は例えば酸化アルミニウムおよび/または窒化アルミニウムである。伝導性ガス分配器114は、伝導性フェースプレート(face plate)とすることができ、ヒータ116に熱的に接触しており、ヒータ116に物理的に接触していてもよい。
伝導性ガス分配器114が伝導性フェースプレートである実施形態では、伝導性フェースプレートを、実質的に均一な厚さを有する平らな伝導性のプレート状部材とすることができ、伝導性フェースプレートの表面を、基板支持体104の上面に対して実質的に平行にすることができる。この伝導性フェースプレートは、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属とすることができ、いくつかの実施形態では、この伝導性フェースプレートが、酸化アルミニウム、窒化アルミニウムなどの誘電体材料でコーティングされてもよい。
ヒータ116は加熱要素176を含み、加熱要素176は、熱を放射するように設計された電気伝導体などの抵抗要素、または加熱流体用の導管などの伝導性要素とすることができる。伝導性ガス分配器114は、処理容積120にプロセスガスを入れるための開口118を具備する。伝導性ガス分配器114をRF発生装置などの電源142に結合することを可能にするため、伝導性ガス分配器114のエッジ部分180は、処理チャンバ100の側面に沿って到達可能である。DC電力、パルスDC電力およびパルスRF電力を使用することもできる。
区域に分けられた第1のプレート152および区域に分けられた第2のプレート158を備える区域に分けられたブロッカプレートが伝導性ガス分配器114に接触し、この区域に分けられたブロッカプレートは、リッドアセンブリ106内を通る複数のガス経路を提供する。図1に示した実施形態は、このような区域に分けられたブロッカプレートの一構成の一例だが、区域に分けられた3枚以上のプレートを有する構成を含む、区域に分けられたブロッカプレートの他の構成も考えられる。区域に分けられた第1のプレート152は、伝導性ガス分配器114の開口118と流体連通する区域に分けられた第1のプレートの開口156を通して処理容積120に分配する第1の経路を通してプロセスガスを循環させるための1つまたは複数のプレナム(plenum)154を有する。区域に分けられた第2のプレート158も、区域に分けられた第1のプレート152のパススルー開口(pass−through opening)162および伝導性ガス分配器114の開口118と流体連通する区域に分けられた第2のプレートの開口178を通して処理容積120に分配する第2の経路を通してプロセスガスを循環させるための1つまたは複数のプレナム160を有する。
区域に分けられた第2のプレート158に接触してガスキャップ164が配置されており、ガスキャップ164は、区域に分けられた第1のプレート152のプレナム154および区域に分けられた第2のプレート158のプレナム160にプロセスガスを別々に流すための入口を提供し、処理容積120内に達する前に互いに接触することなくプロセスガスが処理容積120に流れることを可能にする。望むならば、第3のガス経路を通して処理容積120内へプロセスガスを直接に通すため、ガスキャップ164はさらに、区域に分けられた第2のプレート158内および区域に分けられた第1のプレート152内のパススルー開口168ならびに1つの開口118と流体連通する入口166を具備する。ガスキャップ164はさらに、ガスキャップ164を通して流体を循環させる導管170を具備する。この流体は、冷却流体などの熱制御流体とすることができる。使用することができる冷却流体の例は水だが、他の流体、液体および固体を使用することもできる。この熱制御流体は、注入口172を通して導管170に供給され、排出口174を通して導管170から回収される。ガスキャップ164は、区域に分けられた第1および第2のプレート152および158、ならびに伝導性ガス分配器114と熱連通している。ヒータ116と熱制御されたガスキャップ164は協力して、エッジから中心までの温度均一性および基板間の温度均一性を可能にする伝導性ガス分配器114に対する熱制御を提供する。ガスは、入口178を通して処理容積120から排出される。入口178を真空源(図示せず)に結合することができ、この真空源は、チャンバ本体に沿った都合のよい任意の位置に配置することができ、望むならばポンピングプレナムに関連づけることができる。
電極108を、処理チャンバ100の接地経路を制御する同調回路128に結合することができる。同調回路128は、電子センサ130および電子コントローラ134を備え、電子コントローラ134は可変コンデンサとすることができる。同調回路128は、1つまたは複数のインダクタ132を備えるLLC回路とすることができる。電子センサ130は電圧または電流センサとすることができ、電子コントローラ134に結合して、処理容積120内のプラズマ条件のある程度の閉ループ制御を提供することができる。
基板支持体104に第2の電極122を結合することができる。第2の電極122は、基板支持体104に埋め込み、または基板支持体104の表面に結合することができる。第2の電極122は、プレート、多孔プレート、メッシュ、ワイヤスクリーンまたは他の任意の分散した装置とすることができる。第2の電極122は同調電極とすることができ、基板支持体104のシャフト144の中に配置された導管146、例えば50Ωなどの選択された抵抗を有するケーブルによって、第2の同調回路136に結合することができる。第2の同調回路136は、第2の電子センサ138および第2の電子コントローラ140を有することができ、第2の電子コントローラ140は第2の可変コンデンサとすることができる。第2の電子センサ138は電圧または電流センサとすることができ、第2の電子コントローラ140に結合して、処理容積120内のプラズマ条件に対する追加の制御を提供することができる。
基板支持体104に第3の電極124を結合することができ、第3の電極124はバイアス電極とすることができる。この第3の電極を、フィルタ148を通して第2の電源150に結合することができ、フィルタ148はインピーダンス整合回路とすることができる。第2の電源150は、DC電力、パルスDC電力、RF電力、パルスRF電力またはこれらの組合せとすることができる。
図1のリッドアセンブリ106および基板支持体104は、プラズマ処理用または熱処理用の任意の処理チャンバとともに使用することができる。リッドアセンブリ106および基板支持体104を有利に使用することができるプラズマ処理チャンバの一例が、Applied Materials,Inc.(米カリフォルニア州Santa Clara)から入手可能なPRODUCER(登録商標)プラットホームおよびチャンバである。他の製造業者のチャンバを、上で述べた構成要素とともに使用することもできる。
動作について説明すると、処理チャンバ100は、リッドアセンブリ106内の温度のリアルタイム制御および処理容積120内のプラズマ条件のリアルタイム制御を提供する。基板支持体104上に基板を配置し、所望の流れ計画に従って、プロセスガスを、リッドアセンブリ106を通して流す。伝導性ガス分配器に対して温度設定点を確立し、この温度設定点を、ヒータ116の動作によって、および導管170を通して冷却流体を循環させることによって制御する。伝導性ガス分配器114に電力を結合して、処理容積120内でプラズマを確立する。伝導性ガス分配器114の温度が制御されるため、伝導性ガス分配器114およびリッドアセンブリ106の他の構成要素の加熱によって浪費される電力がより少なくなり、処理チャンバ100内で処理する最初の基板から、伝導性ガス分配器114の温度が、中心からエッジまで安定し、さらに基板間で安定する。望むならば、第3の電極124を使用して、基板に電気バイアスをかけることができる。
処理容積120内のプラズマに通電すると、プラズマと第1の電極108の間に電位差が確立される。プラズマと第2の電極122の間にも電位差が確立される。次いで、電子コントローラ134および140を使用して、2つの同調回路128および136によって表された接地経路の流れ特性を調整することができる。第1の同調回路128および第2の同調回路136に設定点を供給して、中心からエッジまでのプラズマ密度均一性および堆積速度の独立制御を提供することができる。これらの電子コントローラがともに可変コンデンサである実施形態では、堆積速度を最大にし、厚さの不均一を最小にするように、電子センサが可変コンデンサを独立して調整することができる。
図2は、他の実施形態に基づく装置200の略上面図である。装置200は、移送チャンバ208およびロードロックアセンブリ204に結合された処理チャンバの集合体であり、それらの処理チャンバは全て、図1の処理チャンバ100の実施形態とすることができる。処理チャンバ100は全体にタンデムユニット202としてグループ化されており、タンデムユニット202はそれぞれ、プロセスガスの単一の供給源212を有する。タンデムユニット202は、移送チャンバ208を取り巻いて配置されており、移送チャンバ208は通常、基板を操作するためのロボット210を有する。ロードロックアセンブリ204は、2つのロードロックチャンバ206を、やはりタンデム配置で具備することができる。
図3は、他の実施形態に基づく処理チャンバ300の略断面図である。図3のプロセスチャンバ300は、伝導性ガス分配器114およびヒータ116を含む大部分の点において、図1のプロセスチャンバ100と同様である。プロセスチャンバ300は、第2の電極122に結合された異なる同調回路302を有する。同調回路302は、第2の電子コントローラ140および第1のインダクタ306に並列に結合されたセンサ138を具備する。センサ138はVIセンサとすることができる。この第2の電子コントローラは第2のインダクタ304に結合されている。第1のインダクタ306と第2のインダクタ304はともに接地されている。同調回路302は、可変コンデンサ、可変インダクタなどの可変構成要素を含むLLC回路とすることができ、同調回路128と同様の同調回路または同調回路128と同じ同調回路とすることができる。図1の実施形態の同調回路と図3の実施形態の同調回路が異なることは、異なる電気特性を有するチャンバに対してプラズマプロファイルの同調を提供するように設計された異なる固定および可変構成要素を有する異なる実施形態に対して、同調回路を考案することができることを例証している。
図4Aは、プロセスチャンバ100またはプロセスチャンバ300とともに使用することができる伝導性ガス分配器400の上面透視図である。伝導性ガス分配器400は、円板状の基板を処理するための円筒のジオメトリを有するチャンバ内で使用する円板形の部材である。ガスは、同心の列として配置された複数のガス通路402を通って流れる。図4Aの実施形態では、分配器400が、分配器400の半径の約25%から約95%の間、例えば約40%から約60%の間の半径を有する3列のガス通路を有する。分配器400の周縁領域には複数の開口404が配置されている。開口404は、約xから約yの間の直径を有することができ、分配器400の周囲に沿って規則的な角間隔で配置することができる。開口404は、取付け開口、計装開口またはガス流開口とすることができる。
分配器400の側面406には複数の支持体挿入開口408が形成されている。支持体挿入開口408は、分配器400をリッドスタックにしっかりと固定しかつ/または分配器400を都合よく移動させるために、支持部材を挿入することを可能にする。支持体挿入開口408は、長円もしくは楕円の形状を有することができ、または、実質的にまっすぐな辺を有する引き伸ばされた円形とすることができる。開口408は通常、分配器400の厚さの少なくとも約1/3の横断寸法を有し、開口408のメリジアン(meridian)は通常、分配器400のメリジアンと一致する。言い換えると、開口408は通常、分配器400の厚さに沿ってその中央に置かれる。図4Aの実施形態では、分配器400の周囲に沿って測定される開口408の長寸法が約1.75インチであるが、この長寸法は、約0.25インチから3インチの間、またはそれ以上とすることができる。図4Aの実施形態では、開口408の短寸法ないし横断寸法が約0.5インチである。図4の分配器400は、約0.25インチから約3インチの間、例えば約1インチの厚さを有することができる。開口408は、分配器400の周囲を取り巻いて等間隔で配置することができる。図4Aの実施形態は、120度の角度で分布した3つの支持体挿入開口408を具備するが、有用な任意の数の支持体挿入開口408を提供することができる。
分配器400の側面には複数の計装開口410が提供されている。計装開口410を使用して、有用なパラメータを測定するための機器またはプローブを挿入することができる。温度は一般的に、熱電対などの温度プローブを1つまたは複数の計装開口410に挿入することによって測定される。計装開口410は都合のよい任意の直径を有することができる。図4Aの実施形態では、計装開口の直径が約0.2インチである。計装開口410は、機器の挿入に適合するために分配器400内へある距離だけ延びる導管(図示せず)に結合することができる。図4Aの実施形態では、この導管が、分配器400の半径に沿って分配器400内へ約1.5インチ延びる。この導管は、分配器400内へ所望の方向に延びることができ、この方向は、分配器400の半径または分配器400の弦に沿った方向とすることができる。この導管は、挿入する機器のタイプおよび実施する測定のタイプに基づいて選択された形状を有する。図4Aの実施形態では、計装開口410に熱電対が挿入され、そのため、それぞれの開口410に結合された導管は、熱電対を収容することができ、温度測定を容易にするために分配器400の表面を熱電対のすぐ近くに置く形状を有する。計装開口410は、分配器400の周囲に沿った都合のよい任意の角間隔を有することができる。図4Aでは、2つの計装開口410が、90度の角距離を隔てて配置されている。
計装開口410は、分配器400の側面の当接面412に位置することができる。分配器400の計装開口410は全て当接面412に関連づけられている。当接面412は、計装開口410を取り巻く、機器を完全に挿入するための平らな縁を提供する。機器を係合させる場所を提供するため、当接面412の面積は計装開口410の面積よりも大きい。当接面412の円周方向の寸法と計装開口410の直径の比は、約3:1から約10:1の間、例えば約7.5’’1とすることができる。図4Aでは、当接面412の円周方向の寸法が約0.75インチから約2.0インチの間、例えば約1.5インチである。当接面412の横断方向の寸法は分配器400の厚さまでとすることができる。分配器400の厚さと当接面412の横断寸法の比は約3:1から約1:1の間とすることができる。
分配器400は、分配器400の側面にRF接続部414を有する。RF接続部414は、当接面418に位置する2つの開口416を備える。2つの開口416はそれぞれ、RFコネクタのRF電極を収容し、当接面418は、RFコネクタを完全に係合させるための平らな表面を提供する。開口416は、約0.5インチから約1.5インチの間、例えば約0.75インチの中心−中心間距離だけ隔てることができる。2つの開口416はそれぞれ、RF源に接続するのに都合のよい任意の直径を有することができる。図4Aの実施形態では、開口416のエッジ−エッジ間の最小離隔距離が約0.4インチであり、それぞれの開口416の直径は約0.35インチである。
図4Bは、伝導性ガス分配器400の下面透視図である。分配器400は、分配器400のエッジ422に形成された複数の位置決めノッチ420を有する。位置決めノッチ420は、分配器400を、チャンバ100またはチャンバ300の隣接する構成要素上の位置決め特徴に対して位置合せする手段を提供する。分配器400の半径方向の熱移動を可能にし、同時にチャンバ100または300内の実質的に一定の中心位置に分配器を維持するため、ノッチ420は半径方向外側に開いていることができる。ノッチ420の半径方向の深さは約0.1インチから約1インチの間、例えば約0.3インチとすることができ、分配器400の底面422からの深さは、約0.1インチから約0.5インチの間、例えば約0.11インチとすることができる。ノッチ420は、分配器400の周囲を取り巻いて、規則的な間隔または不規則な間隔で配置することができ、都合のよい任意の数のノッチ420を使用することができる。図4Bでは、分配器400の周囲に3つのノッチ420が、120度の角間隔で配置されている。
図4Bのノッチ420は、支持体挿入開口408に対して、約5度から約30度の間、例えば約16度の角変位を有する。支持体挿入開口408の横断寸法およびノッチ420の深さによっては、ノッチ420を、支持体挿入開口408と整列させることもできる。1つのノッチ420の境界424と1つの支持体挿入開口408の境界426の間の距離が約0.1インチよりも大きい場合には、ノッチ420と開口408とを整列させること、または重なるようにすることができる。そうでない場合には、都合のよい任意の角変位を使用することができる。
分配器400は、分配器400の周縁近くの底面422に沿ってシール溝430を有する。シール溝430は、Oリングなどの弾性部材を受け取る。この弾性部材は、底面422と隣接するチャンバ構成要素、例えばアイソレータ112との間にシールを形成する。シール溝430は、内側半径432および外側半径434を有する。分配器400の周縁リング436が隣接するチャンバ構成要素と接触して、弾性部材の押圧によりシールが形成されるシール界面を形成するような態様で、シール溝430の壁は、内側半径432のところよりも外側半径434のところの方が高くなっている。弾性部材をシール溝430の中に保持するため、シール溝430の幅は、シール溝の底部の方が頂部よりも広く、シール溝430の頂部の幅は通常、弾性部材の幅よりも小さい。シール溝430の頂部を通して挿入されると弾性部材は弾性変形する。
シール溝430は分配器400のエッジ422の近くにある。シール溝430の外側半径434は、約0.1インチ未満の距離だけ、例えば約0.08インチだけノッチ420よりも内側に位置する。シール溝430の底部において、ノッチ420の最も近い端からシール溝430の端までの距離は、0.05インチ未満、例えば約0.03インチとすることができる。
以上の説明は本発明の実施形態を対象としているが、本発明の基本的な範囲を逸脱することなく本発明の他の追加の実施形態を考案することができる。
Claims (15)
- 半導体基板を処理する装置であって、
処理チャンバと、
処理チャンバ内に配置された基板支持体と、
電源に結合された伝導性ガス分配器および伝導性ガス分配器に接触するヒータを備えるリッドアセンブリと
を備える装置。 - リッドアセンブリがさらに、区域に分けられたブロッカプレートを、伝導性ガス分配器とガスキャップの間に備える、請求項1に記載の装置。
- ガスキャップが流体循環導管を備えて、伝導性ガス分配器と熱連通する、請求項2に記載の装置。
- 伝導性ガス分配器が伝導性フェースプレートである、請求項2に記載の装置。
- 伝導性ガス分配器が開口を有し、区域に分けられたブロッカプレートが開口を有し、ガスキャップが開口を有し、ガスキャップの開口が、区域に分けられたブロッカプレートの開口および伝導性ガス分配器の開口と流体連通し、区域に分けられたブロッカプレートの開口が、伝導性ガス分配器の開口と流体連通する、請求項3に記載の装置。
- ヒータが、伝導性ガス分配器の周縁に接触する、請求項3に記載の装置。
- 伝導性ガス分配器が計装開口を備える、請求項3に記載の装置。
- 伝導性ガス分配器がさらに支持体挿入開口を備える、請求項7に記載の装置。
- 伝導性ガス分配器がさらに、RF接続部用の当接プレートを備える、請求項8に記載の装置。
- 半導体基板を処理する装置であって、
チャンバ本体を備える処理チャンバと、
処理チャンバ内に配置された基板支持体と、
電源に結合された伝導性フェースプレート、伝導性フェースプレートに接触する区域に分けられたブロッカプレート、および区域に分けられたブロッカプレートに接触し、伝導性フェースプレートと熱連通する冷却されたガスキャップ、および伝導性フェースプレートに接触して配置された加熱リングを備えるリッドアセンブリと
を備える装置。 - 加熱リングが、区域に分けられたブロッカプレートにも接触する、請求項10に記載の装置。
- 伝導性フェースプレートが、計装開口および支持体挿入開口を備える、請求項11に記載の装置。
- 加熱リングが流体導管を備える、請求項12に記載の装置。
- 加熱リングが抵抗加熱要素を備える、請求項13に記載の装置。
- 伝導性フェースプレートがさらに、RF接続部用の当接プレートを備える、請求項13または14に記載の装置。
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