JP2008262968A - プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シャワープレートの温度を所望の温度に維持すると共に面内温度の均一性を向上させて、ガス供給部材の変形、歪みの発生を抑え、安定した基板の処理ができるようにする。
【解決手段】処理容器2内に基板Wを収納し、処理ガスをプラズマ化して基板Wを処理するプラズマ処理装置1であって、処理容器2内に処理ガス供給用のガス供給部材50が配置され、ガス供給部材50の内部に、熱媒を流通させる熱媒流路55が形成され、熱媒流路55における熱媒の流通方向を変更させる流路切替機構70,71を有する。熱媒の流通方向を交互に変更することにより、ガス供給部材50に対する熱媒の入り口側と出口側で発生する温度偏差を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、処理容器内にプラズマを生成して基板を処理するプラズマ処理装置と方法に関する。
従来から、例えば成膜処理やエッチング処理においては、例えばマイクロ波を用いたプラズマ処理装置が使用されている。さらにマイクロ波を用いたプラズマ処理装置においては、処理容器内を上部のプラズマ生成空間と下部の処理空間とに分けるように、処理容器内に水平に配置された、シャワープレートと呼ばれるガス供給部材を有するものが提案されている(特許文献1、2)。
前記従来技術のシャワープレートには、処理空間側に処理ガスを供給するためのガス供給孔が多数形成され、またプラズマ生成空間側と処理空間側とを連通する開口が多数形成されている。かかるシャワープレートを有するプラズマ処理装置によれば、高い処理効率の下で基板に対するダメージを軽減して、好適なプラズマ処理が可能であった。
ところで、このように処理容器の内部にシャワープレートを有するプラズマ処理装置を用いて、例えばプラズマCVD処理を行う場合、シャワープレートがプラズマの熱で加熱されて変形するのを防止したり、シャワープレートに反応生成物が付着するのを防止するため、シャワープレート自体の温度を一定温度にコントロールすることが望ましい。また、シャワープレートの温度が一定でないと、シャワープレートの下方に配置されている基板の温度が変わり、安定した均一な処理ができなくなる恐れがある。
そこで従来より、シャワープレートの内部にガスや液体などの冷媒を流通させて、シャワープレートを冷媒によって冷却することが行われている。この場合、シャワープレートの内部にミスト状の流体を流通させて、冷却能力を向上させる方法も開示されている(特許文献3)。
特開2006−203246号公報 特開2002−299330号公報 特開2005−197600号公報
しかしながら、従来のプラズマ処理装置では、シャワープレートの内部に流通させられる冷媒の流通方向が一方向のみであった。このため、シャワープレートに対する冷媒の入り口側では冷却能力が高くなるが、冷媒の出口側では冷却能力が相対的に低下し、シャワープレート全体の温度分布が不均一になるという問題があった。
特にミスト状の冷媒を用いた場合、ガス中に分散している粒子状の液体が冷媒の入り口側で蒸発してしまうことにより、冷媒の出口側ではガスのみで冷却が行われることになる。このため、蒸発熱を利用して冷却を行っている入り口側に比べて、出口側での冷却能力が相当に低くなり、シャワープレート全体の温度分布が更に不均一になるという問題があった。
シャワープレートの面内温度が不均一になったり、所望の温度に維持できなくなると、熱応力が増大し、シャワープレートの変形、歪みが発生する。その結果、シャワープレート自体を頻繁に交換する必要に迫られたり、場合によっては処理の均一性まで阻害されるおそれが生ずる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、前記したシャワープレートなどのガス供給部材の面内温度の均一性を向上させて、ガス供給部材の変形、歪みの発生を抑え、安定した基板の処理ができるようにすることを目的としている。
前記目的を達成するため、本発明によれば、処理容器内に基板を収納し、処理ガスをプラズマ化して基板を処理するプラズマ処理装置であって、前記処理容器内に、処理ガス供給用のガス供給部材が配置され、前記ガス供給部材の内部に、熱媒を流通させる熱媒流路が形成され、前記熱媒流路における熱媒の流通方向を変更させる流路切替機構を有することを特徴とする、プラズマ処理装置が提供される。
このプラズマ処理装置において、前記ガス供給部材は、前記処理容器内を上下に区分するように配置され、前記処理容器内において基板を載置させる載置台が、前記ガス供給部材の下方に配置されていても良い。また、前記ガス供給部材には、上下に貫通する複数の開口と、前記載置台に載置された基板に対して処理ガスを供給する処理ガス供給孔が形成されていても良い。また、前記ガス供給部材は、縦桟部材と横桟部材とが格子状に配置された形状を有し、前記熱媒流路は、少なくとも縦桟部材または横桟部材の内部に設けられていても良い。また、少なくとも前記縦桟部材または横桟部材の内部に、処理ガスの流路が設けられていても良い。また、前記熱媒流路と前記処理ガスの流路は上下に重なるように配置されていても良い。
前記熱媒は、例えばガス中に粒子状の液体を分散させたミスト状流体である。また、前記熱媒は、例えばガスである。
また本発明によれば、処理容器内に基板を収納し、処理ガスをプラズマ化して基板を処理するプラズマ処理方法であって、前記処理容器内に配置された処理ガス供給用のガス供給部材の内部に形成された熱媒流路に熱媒を流通させてガス供給部材の温度を調節するに際し、前記熱媒流路における熱媒の流通方向を交互に変更させることを特徴とする、プラズマ処理方法が提供される。
このプラズマ処理方法において、前記熱媒流路における熱媒の流通方向を一定の時間で交互に変更させても良い。あるいは、前記熱媒流路における熱媒の入り口温度と出口温度を測定し、これら入り口温度と出口温度が所定の温度差を超えた場合に熱媒の流通方向を変更させても良い。更に、前記ガス供給部材の温度をモニタリングして、熱媒の流量調節を行うことにより、ガス供給部材の温度制御を行っても良い。また、前記熱媒は、例えばガス中に粒子状の液体を分散させたミスト状流体である。また、前記熱媒は、例えばガスである。
本発明にあっては、熱媒流路における熱媒の流通方向を交互に変更することにより、ガス供給部材に対する熱媒の入り口側と出口側で発生する温度偏差を抑制できる。このため、ガス供給部材の面内温度の均一性を向上させて、ガス供給部材の変形、歪みの発生を抑え、安定した基板の処理ができるようになる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかるプラズマ処理装置1の概略的な構成を示す縦断面図である。図2は、このプラズマ装置1が備えるシャワープレート(ガス供給部材)50の上面図、図3は、シャワープレート(ガス供給部材)50の下面図である。図4は、図2中のX−X断面における拡大断面図である。図5は、熱媒供給機構60の説明図である。なお、以下の実施の形態では、熱媒の一例として、ガス中に粒子状の液体を分散させたミスト状流体を用いてシャワープレート50を冷却する例を説明する。また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1に示すように、このプラズマ処理装置1は例えばアルミニウムからなる、上部が開口した有底円筒状の処理容器2を備えている。処理容器2の内壁面には、例えばアルミナなどの保護膜が被覆されている。処理容器2は電気的に接地されている。
処理容器2内の底部には、基板として例えば半導体ウェハ(以下ウェハという)Wを載置するための載置台としてのサセプタ3が設けられている。このサセプタ3は例えばアルミニウムからなり、その内部には、外部電源4からの電力の供給によって発熱するヒータ5が設けられている。これによって、サセプタ3上のウェハWを所定温度に加熱することが可能である。
処理容器2の底部には、真空ポンプなどの排気装置11によって処理容器2内の雰囲気を排気するための排気管12が設けられている。
処理容器2の上部開口には、気密性を確保するためのOリングなどのシール材21を介して、たとえば誘電体の石英部材からなる透過窓22が設けられている。透過窓22は略円盤形状である。石英部材に代えて、他の誘電体材料、たとえばAl、AlN等のセラミックスを使用してもよい。
透過窓22の上方には、平面状のアンテナ部材、例えば円板状のラジアルラインスロットアンテナ23が設けられている。ラジアルラインスロットアンテナ23は、導電性を有する材質、たとえばAg、Au等でメッキやコーティングされた銅の薄い円板からなり、多数のスリット24が、例えば渦巻状や同心円状に整列して形成されている。
ラジアルラインスロットアンテナ23の上面には後述するマイクロ波の波長を短縮するための遅波板25が配置されている。遅波板25は導電性のカバー26によって覆われている。カバー26には円環状の熱媒流路27が設けられ、この熱媒流路27を流れる熱媒によって、カバー26と透過窓22を所定温度に維持するようになっている。
カバー26の中央には同軸導波管29が接続されており、この同軸導波管29は、内側導体29aと外管29bとによって構成されている。内側導体29aは、上述のラジアルラインスロットアンテナ23と接続されている。内側導体29aのラジアルラインスロットアンテナ23側は円錐形に形成されて、ラジアルラインスロットアンテナ23に対してマイクロ波を効率よく伝播するようになっている。
同軸導波管29は、マイクロ波供給装置31で発生させた、たとえば2.45GHzのマイクロ波を、矩形導波管32、モード変換器33、同軸導波管29、遅波板25、ラジアルラインスロットアンテナ23を介して、透過窓22に放射させる。そして、その際のマイクロ波エネルギーによって透過窓22の下面に電界が形成され、処理容器2内の処理ガスがプラズマ化される。
処理容器2内には、ガス供給部材としてのシャワープレート50が、処理容器2内を上下に区分するように水平に配置されている。図2、3に示すように、このシャワープレート50は、複数の縦桟51と複数の横桟52とが格子状に配置された構成を有している。これら縦桟51と横桟52の材質はアルミニウムからなっている。また、格子状に配置された縦桟51と横桟52との間には、複数の四角形の開口53が上下に貫通して形成されており、これら開口53を通じて、処理容器2内は上下に流通した状態になっている。
この実施の形態では、複数の横桟52のうち、3本の横桟52の内部には、熱媒流路55と処理ガスの流路56が設けられている。図4に示すように、これら熱媒流路55と処理ガスの流路56は、横桟52の内部において上下に重なるように配置されている。なお、後に詳しく説明するように、熱媒流路55は、中央に配置された一本の熱媒流路55aと両側に配置された2本の熱媒流路55bを有している。同様に、処理ガスの流路56も、中央に配置された一本の処理ガスの流路56aと両側に配置された2本の処理ガスの流路56bを有している。
熱媒流路55には、図5に示す熱媒供給機構60から供給された熱媒が流通させられる。この実施の形態では、シャワープレート50を冷却するための熱媒としてガス中に粒子状の液体を分散させたミスト状流体が熱媒供給機構60から供給され、熱媒流路55に流通させられる。
熱媒供給機構60は、例えば圧縮空気などのキャリアガスが充填されたボンベ等のガス供給源61から供給されたキャリアガスを、所定の流量に調整する流量調整部(レギュレータ)62と、この流量調整機62で流量を調整されたキャリアに、たとえば水などの液体を粒子状にして混合させることにより、ガス中に粒子状の液体を分散させたミスト状流体を発生させるミスト発生部63を有している。ミスト発生部63には、供給配管64が接続されており、この供給配管64を介してシャワープレート50内の熱媒流路55に熱媒としてのミスト状流体を供給することができる。
また、シャワープレート50内の熱媒流路55から熱媒が、戻り配管65を介して熱媒供給機構60に戻される。熱媒供給機構60では、戻り配管65を介して戻された熱媒中の液成分を気液分離器66で分離し、分離した液成分を、貯留部67を経てミスト発生部63に戻すことにより、熱媒中の液成分を再利用している。一方、気液分離器66で分離されたガス成分は、排気される。
熱媒供給機構60とシャワープレート50の間には、流路切替機構としての2つの切り替え弁70、71が介在している。これら切り替え弁70、71は、例えば三方弁で構成される。これら切り替え弁70、71のうち、一方の切り替え弁70は、上述した熱媒供給機構60の供給配管64に接続されている。また、他方の切り替え弁71は、上述した熱媒供給機構60の戻り配管65に接続されている。
また、シャワープレート50内に設けられた熱媒流路55を詳しく説明すると、中央に配置された一本の熱媒流路55aに対して、それぞれ平行となるように両側に2本の熱媒流路55bが配置されている。これら中央に配置された熱媒流路55aと両側に配置された2本の熱媒流路55bの先端部は、シャワープレート50の周縁部において接続されている。切り替え弁70、71は、これら熱媒流路55aと熱媒流路55bに対して選択的に接続される構成になっている。
切り替え弁70、71は、制御部72で同時に制御され、切り替え弁70と熱媒流路55aを接続し、切り替え弁71と熱媒流路55bを接続した状態と、切り替え弁70と熱媒流路55bを接続し、切り替え弁71と熱媒流路55aを接続した状態とに、選択的に切り替えられる。この制御部72の制御によって、切り替え弁70と熱媒流路55aが接続され、切り替え弁71と熱媒流路55bが接続された場合は、熱媒供給機構60の供給配管64から供給された熱媒が、最初に中央に配置された熱媒流路55aに流され、シャワープレート50の周縁部において分流した後、両側に配置された2本の熱媒流路55bに流され、更に、戻り配管65を経て熱媒供給機構60に戻される状態となる。一方、切り替え弁70と熱媒流路55bが接続され、切り替え弁71と熱媒流路55aが接続された場合は、熱媒供給機構60の供給配管64から供給された熱媒が、最初に両側に配置された2本の熱媒流路55bに流され、シャワープレート50の周縁部において合流した後、中央に配置された熱媒流路55aに流され、更に、戻り配管65を経て熱媒供給機構60に戻される状態となる。このように、制御部72の制御によって、熱媒流路55(55a、55b)における熱媒の流通方向を変更できるようになっている。
また、図3に示すように、シャワープレート50内に設けられた処理ガスの流路56も同様に、中央に配置された一本の処理ガスの流路56aに対して、それぞれ平行となるように両側に2本の処理ガスの流路56bが配置されている。シャワープレート50の下面には、多数の処理ガス吐出孔80が形成されており、各処理ガス吐出孔80には、シャワープレート50内に形成された処理ガスの流路56a、56bが接続されている。これら処理ガスの流路56a、56bは、プラズマ処理用のガスを供給する処理ガス供給源81に連通している。処理ガス供給源81には、プラズマ処理用のガスとして例えばフッ素ガス、酸素ガスなどが貯留されている。この処理ガス供給源81から処理ガスの流路56(56a、56b)を通じてシャワープレート50内に導入されたプラズマ処理用のガスが、複数の処理ガス吐出孔80から処理容器2内に供給される。
次に、以上のように構成されたプラズマ処理装置1の作用について説明する。
このプラズマ処理装置1において例えばプラズマ成膜処理を行う際には、図1に示すように先ずウェハWが処理容器2内に搬入され、サセプタ3上に載置される。そして、排気管12から排気が行われて処理容器2内が減圧される。更に、処理ガス吐出孔80からは処理ガス供給源81から供給されたプラズマ成膜用の処理ガスが処理容器2内に供給される。そして、マイクロ波供給装置31の作動により、透過窓22の下面に電界が発生し、前記処理ガスがプラズマ化され、その際に発生した活性種によって、ウェハW上に成膜処理がなされる。
そして、所定時間成膜処理が行われた後、マイクロ波供給装置31の作動と、処理容器2内への処理ガスの供給が停止され、ウェハWが処理容器2内から搬出されて、一連のプラズマ成膜処理が終了する。
プラズマ成膜処理中、プラズマ発生に伴う熱によって、シャワープレート50における特に中心領域の温度が上昇する。しかしながらこのプラズマ処理装置1においては、シャワープレート50を構成する横桟52の内部に熱媒流路55が設けられており、熱媒供給機構60によって、この熱媒流路55にミスト状流体からなる熱媒を流通させ、シャワープレート50全体を冷却することができる。このため、シャワープレート50の温度を所望の温度に維持すると共に面内温度の均一性を向上させ、処理の際のシャワープレート50の変形、歪みの発生を抑えることができる。
このように熱媒流路55に熱媒を流通させる場合、制御部72の制御により、熱媒供給機構60から供給された熱媒が、最初に中央に配置された熱媒流路55aに流された後、両側に配置された2本の熱媒流路55bに流されて、熱媒供給機構60に戻される状態と、最初に両側に配置された2本の熱媒流路55bに流された後、中央に配置された熱媒流路55aに流されて、熱媒供給機構60に戻される状態とに、交互に切り替えられる。
こうして、切り替え弁70、71の同期した切り替えにより、シャワープレート50内の熱媒流路55における熱媒の流通方向を、互いに反対の方向に変更させることができる。熱媒流路55内において一方向にのみ熱媒を流通させた場合は、熱媒の入り口側と出口側で温度偏差が発生する。これに対して、切り替え弁70、71の切り替えによって熱媒流路55における熱媒の流通方向を適当なタイミングで逆転させることにより、そのような温度偏差を抑制できる。例えば、熱媒流路55内において一方向にのみ熱媒を流通させた場合は、熱媒の入り口側と出口側で約50℃の温度偏差が発生したのに対して、熱媒流路55における熱媒の流通方向を適当なタイミングで逆転させることにより、温度偏差を約20℃に押さえることができる。
なお、このように制御部72の制御によって切り替える熱媒の流通方向の変更は、たとえば、シャワープレート50に対する熱媒の入り口温度と出口温度を測定し、これら入り口温度と出口温度が所定の温度差を超えた場合に熱媒の流通方向を変更させることができる。また、熱媒流路55における熱媒の流通方向を一定の時間で交互に変更させても良い。また、変更のタイミングは定期的でもよいし、不定期でも良い。更に、シャワープレート50の温度をモニタリングして、熱媒の流量調節をし、シャワープレート50の温度を行っても良い。
なお、熱媒として例示したミスト状流体は、気体中に分散させた粒子状の液体の潜熱によって冷却能力を向上させ、シャワープレート50を効率よく冷却させることができる。また、ミスト状流体は、冷却水などの液体に比べて大流量で熱媒流路55内に流すことが可能である。このプラズマ処理装置1では、熱媒としてミスト状流体を用い、かつ、熱媒の流通方向を交互に変更させたことにより、プラズマ印加時に於いてもシャワープレート50全体を約200℃に均一に保つことが可能になり、シャワープレート50が熱変形で歪む問題は発生しない。
したがって、このプラズマ処理装置1によれば、プロセス中の条件変動が少なくなり、安定性が従来よりも向上する。すなわち、例えば複数枚の基板を連続して処理する場合、最初の1枚目と、温度が安定した後に処理を行う後続の基板との間であっても、処理結果の差がない。また基板1枚に対して長時間の処理を要する場合であっても、シャワープレート50の温度変動が少なく、またシャワープレート50へのガスの吸着、脱離が変動しないことから、長時間処理の間も安定した処理が可能になる。また前記したように温度レスポンスが良好なことから、処理に入るまでの時間も従来より短縮できる。
以上、本発明の好ましい実施の形態の一例を説明したが、本発明はここに例示した形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、複数の横桟52のうち、中央に配置された3本の横桟52の内部に熱媒流路55を設けた形態を説明したが、複数の横桟52のうち一部または全部の内部に熱媒流路55を設けて良い。また、熱媒流路55を縦桟51の内部に設けても良いし、縦桟51と横桟52の両方の内部に熱媒流路55を設けても良い。また、熱媒流路55と処理ガスの流路56は必ずしも上下に配置しなくても良く、例えば、縦桟51と横桟52の一方に熱媒流路55を設け、他方に処理ガスの流路56を設けても良い。また、熱媒としてミスト状流体を用いる形態を説明したが、本発明において熱媒として用いることが可能な流体としては、空気、Nなどのガス(気体)、水なども例示される。
なお、以上の実施の形態では、ガス供給部材を冷却する場合を説明したが、ガス供給部材を昇温させる場合にも本発明は同様に適用できる。また、以上説明した実施の形態では、マイクロ波を用いたプラズマ処理装置を例にとって説明したが、これに限定されず、高周波電圧を用いたプラズマ処理装置についても本発明を適用できるのは勿論である。また、以上の実施の形態では、本発明を成膜処理を行うプラズマ処理装置1に適用していたが、本発明は、成膜処理以外の基板処理、例えばエッチング処理を行うプラズマ処理装置にも適用できる。また、本発明のプラズマ処理装置で処理される基板は、半導体ウェハ、有機EL基板、FPD(フラットパネルディスプレイ)用の基板等のいずれのものであってもよい。
本発明に従い、図6に示すように、熱媒が最初に中央の熱媒流路に流れた後、両側の2本の熱媒流路に流れる状態と、図7に示すように、熱媒が最初に両側の2本の熱媒流路に流れた後、中央の熱媒流路に流れる状態とに交互に切り替えて、ヒーターで加熱されているシャワープレートを冷却した。なお、熱媒として空気を用いた。ヒーター電力は約500W,1分ON/1分OFFとした。図6中の3点A,B,Cで温度を測定した。その結果、図8に示すように、各点A,B,Cの温度差ΔTは、最大でも20℃程度であった。
比較例では、図6に示すように、熱媒が最初に中央の熱媒流路に流れた後、両側の2本の熱媒流路に流れる状態に固定し、熱媒の流通方向の切り替えは行わなかった。その結果、図9に示すように、各点A,B,Cの温度差ΔTは約50℃程度となった。
本発明は、処理容器内にプラズマを生成して基板を処理するプラズマ処理に適用できる。
本実施の形態にかかるプラズマ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 図1のプラズマ処理装置で用いたシャワープレートの上面図である。 図1のプラズマ処理装置で用いたシャワープレートの下面図である。 図2中のX−X断面における拡大断面図である 熱媒供給機構の説明図である。 実施例説明図であり、熱媒が最初に中央の熱媒流路に流れた後、両側の2本の熱媒流路に流れる状態を示している。 実施例説明図であり、熱媒が最初に両側の2本の熱媒流路に流れた後、中央の熱媒流路に流れる状態を示している。 本発明に従って冷却されたシャワープレートの温度分布を示すグラフである。 従来法によって冷却されたシャワープレートの温度分布を示すグラフである。
符号の説明
W ウェハ
1 プラズマ処理装置
2 処理容器
3 サセプタ(載置台)
22 透過窓
29 同軸導波管
31 マイクロ波供給装置
50 シャワープレート(ガス供給部材)
55 熱媒流路
56 処理ガスの流路
60 熱媒供給機構
63 ミスト発生手段
64 温調機
70、71 切り替え弁
72 制御部
80 処理ガス吐出孔

Claims (14)

  1. 処理容器内に基板を収納し、処理ガスをプラズマ化して基板を処理するプラズマ処理装置であって、
    前記処理容器内に、処理ガス供給用のガス供給部材が配置され、
    前記ガス供給部材の内部に、熱媒を流通させる熱媒流路が形成され、
    前記熱媒流路における熱媒の流通方向を変更させる流路切替機構を有することを特徴とする、プラズマ処理装置。
  2. 前記ガス供給部材は、前記処理容器内を上下に区分するように配置され、前記処理容器内において基板を載置させる載置台が、前記ガス供給部材の下方に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記ガス供給部材には、上下に貫通する複数の開口と、前記載置台に載置された基板に対して処理ガスを供給する処理ガス供給孔が形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記ガス供給部材は、縦桟部材と横桟部材とが格子状に配置された形状を有し、前記熱媒流路は、少なくとも縦桟部材または横桟部材の内部に設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  5. 少なくとも前記縦桟部材または横桟部材の内部に、処理ガスの流路が設けられていることを特徴とする、請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記熱媒流路と前記処理ガスの流路は上下に重なるように配置されていることを特徴とする、請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記熱媒は、ガス中に粒子状の液体を分散させたミスト状流体であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記熱媒は、ガスであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  9. 処理容器内に基板を収納し、処理ガスをプラズマ化して基板を処理するプラズマ処理方法であって、
    前記処理容器内に配置された処理ガス供給用のガス供給部材の内部に形成された熱媒流路に熱媒を流通させてガス供給部材の温度を調節するに際し、
    前記熱媒流路における熱媒の流通方向を交互に変更させることを特徴とする、プラズマ処理方法。
  10. 前記熱媒流路における熱媒の流通方向を一定の時間で交互に変更させることを特徴とする、請求項9に記載のプラズマ処理方法。
  11. 前記熱媒流路における熱媒の入り口温度と出口温度を測定し、これら入り口温度と出口温度が所定の温度差を超えた場合に熱媒の流通方向を変更させることを特徴とする、請求項9に記載のプラズマ処理方法。
  12. 前記ガス供給部材の温度をモニタリングして、熱媒の流量調節を行うことを特徴とする、請求項9〜11のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  13. 前記熱媒は、ガス中に粒子状の液体を分散させたミスト状流体であることを特徴とする、請求項9〜12のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  14. 前記熱媒は、ガスであることを特徴とする、請求項9〜12のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
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