JP2015525792A - Asgpr抗体およびその使用 - Google Patents
Asgpr抗体およびその使用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015525792A JP2015525792A JP2015525859A JP2015525859A JP2015525792A JP 2015525792 A JP2015525792 A JP 2015525792A JP 2015525859 A JP2015525859 A JP 2015525859A JP 2015525859 A JP2015525859 A JP 2015525859A JP 2015525792 A JP2015525792 A JP 2015525792A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibody
- seq
- variable region
- chain variable
- region sequence
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Ceased
Links
- DAJJDCIFHCNQIJ-UHFFFAOYSA-N CC(C(CN)N)I Chemical compound CC(C(CN)N)I DAJJDCIFHCNQIJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K16/00—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
- C07K16/18—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
- C07K16/28—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
- C07K16/2851—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against the lectin superfamily, e.g. CD23, CD72
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P1/00—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
- A61P1/16—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for liver or gallbladder disorders, e.g. hepatoprotective agents, cholagogues, litholytics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/12—Antivirals
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/12—Antivirals
- A61P31/14—Antivirals for RNA viruses
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/12—Antivirals
- A61P31/20—Antivirals for DNA viruses
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/52—Cytokines; Lymphokines; Interferons
- C07K14/555—Interferons [IFN]
- C07K14/56—IFN-alpha
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K39/00—Medicinal preparations containing antigens or antibodies
- A61K2039/505—Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising antibodies
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/30—Immunoglobulins specific features characterized by aspects of specificity or valency
- C07K2317/33—Crossreactivity, e.g. for species or epitope, or lack of said crossreactivity
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/50—Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments
- C07K2317/52—Constant or Fc region; Isotype
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/50—Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments
- C07K2317/52—Constant or Fc region; Isotype
- C07K2317/526—CH3 domain
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/50—Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments
- C07K2317/55—Fab or Fab'
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/50—Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments
- C07K2317/56—Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments variable (Fv) region, i.e. VH and/or VL
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/70—Immunoglobulins specific features characterized by effect upon binding to a cell or to an antigen
- C07K2317/71—Decreased effector function due to an Fc-modification
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/90—Immunoglobulins specific features characterized by (pharmaco)kinetic aspects or by stability of the immunoglobulin
- C07K2317/92—Affinity (KD), association rate (Ka), dissociation rate (Kd) or EC50 value
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2319/00—Fusion polypeptide
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2319/00—Fusion polypeptide
- C07K2319/01—Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif
Abstract
Description
1つの側面において、本発明は、アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)に特異的に結合可能な抗体であって、a)配列番号16の重鎖可変領域配列および配列番号14の軽鎖可変領域配列;b)配列番号4の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列;c)配列番号8の重鎖可変領域配列および配列番号6の軽鎖可変領域配列;d)配列番号12の重鎖可変領域配列および配列番号10の軽鎖可変領域配列;e)配列番号20の重鎖可変領域配列および配列番号18の軽鎖可変領域配列;f)配列番号24の重鎖可変領域配列および配列番号22の軽鎖可変領域配列;g)配列番号28の重鎖可変領域配列および配列番号26の軽鎖可変領域配列;h)配列番号4の重鎖可変領域配列および配列番号30の軽鎖可変領域配列;i)配列番号4の重鎖可変領域配列および配列番号32の軽鎖可変領域配列;j)配列番号4の重鎖可変領域配列および配列番号34の軽鎖可変領域配列;またはk)配列番号24の重鎖可変領域配列および配列番号22の軽鎖可変領域配列を含む、前記抗体を提供する。
本明細書において、用語は、以下に別に定義しない限り、当該技術分野において一般的に用いられるように用いられる。
「融合」は、ペプチド結合によって、直接、あるいは1またはそれより多いペプチドリンカーを通じて連結される構成要素を指す。
「ヒト抗体」は、ヒトまたはヒト細胞によって産生されるか、あるいはヒト抗体レパートリーまたは他のヒト抗体コード配列を利用する非ヒト供給源に由来する抗体のものに対応するアミノ酸配列を所持するものである。ヒト抗体のこの定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を特に排除する。
分数X/Yの100倍
式中、Xは、AおよびBのプログラムの整列中の配列整列プログラムALIGN−2によって同一マッチとスコアリングされたアミノ酸残基の数であり、そしてYはB中のアミノ酸残基総数である。アミノ酸配列Aの長さが、アミノ酸配列Bの長さと等しくない場合、Bに対するAのアミノ酸配列同一性%は、Aに対するBのアミノ酸配列同一性%と等しくないであろうことが認識されるであろう。別に明記しない限り、本明細書で用いるすべてのアミノ酸配列同一性%値は、ALIGN−2コンピュータプログラムを用いて、直前のパラグラフに記載するように得られる。
剤、例えば薬学的組成物の「療法的有効量」は、望ましい療法的または予防的結果を達成するのに必要な投薬量および期間で、有効な量を指す。剤の療法的有効量、例えば、疾患の不都合な影響を排除するか、減少させるか、遅延させるか、最小限にするか、または防止する。
本発明は、アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)に結合する、新規抗体、特にモノクローナル抗体を提供する。
Fcドメインは、ターゲット組織における優れた集積および好ましい組織−血液分布比に寄与する長い血清半減期を含む、好ましい薬理学的特性を抗体に与えるが、同時に、好ましい抗原所持細胞に対するよりも、Fc受容体を発現している細胞への抗体の望ましくないターゲティングを導きうる。さらに、Fc受容体シグナル伝達経路の同時活性化は、サイトカイン放出を導く可能性もあり、これは、特に、付着したエフェクター部分(例えばサイトカイン)を有する抗体において、サイトカイン受容体の過剰な活性化および全身投与に際して重度の副作用を生じうる。したがって、いくつかの態様において、抗体は、非修飾Fc領域を含む対応する抗体に比較した際、Fc領域中に、Fc受容体、特にFcγ受容体への抗体の結合アフィニティを減少させる修飾を含む。Fc受容体への結合は、ELISAによって、または表面プラズモン共鳴(SPR)によって、標準的な装置、例えばBIAcore装置(GE Healthcare)および組換え発現によって選られうるものなどのFc受容体を用いて、容易に決定可能である。結合アフィニティを測定するための、特定の例示的なおよび典型的な態様を以下に記載する。1つの態様にしたがって、BIACORE(登録商標)T100装置(GE Healthcare)を、CM5チップ上に固定されたリガンド(Fc受容体)とともに25℃で用いた表面プラズモン共鳴によって、Fc受容体への結合アフィニティを測定する。簡潔には、カルボキシメチル化デキストランバイオセンサーチップ(CM5、GE Healthcare)を、供給者の指示にしたがって、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(EDC)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)で活性化する。組換えリガンドを10mM酢酸ナトリウム、pH5.5で、0.5〜30μg/mlに希釈した後、10μl/分の流速で注入して、およそ100〜5000反応単位(RU)のカップリングタンパク質を達成する。リガンド注入後、1Mエタノールアミンを注入して未反応基をブロッキングする。動力学的測定のため、抗体の3〜5倍の連続希釈(〜0.01nM〜300nMの間の範囲)をHBS−EP+(GE Healthcare、10mM HEPES、150mM NaCl、3mM EDTA、0.05%サーファクタントP20、pH7.4)中、25℃で、およそ30〜50μl/分の流速で注入する。会合および解離センサーグラムを同時に適合させることによって、単純な1対1ラングミュア結合モデル(BIACORE(登録商標)T100評価ソフトウェアバージョン1.1.1)を用いて、会合速度(kon)および解離速度(koff)を計算する。平衡解離定数(KD)を比koff/konとして計算する。例えば、Chenら, J Mol Biol 293, 865−881(1999)を参照されたい。あるいは、特定のFc受容体を発現することが知られる細胞株、例えばFcγIIIa受容体を発現しているNK細胞を用いて、Fc受容体に対する結合アフィニティ抗体を評価してもよい。
本発明にしたがった特に有用な抗体は、エフェクター部分、例えばサイトカインが付着した抗体である。エフェクター部分、例えばサイトカインに融合した抗体はまた、本明細書において、イムノコンジュゲートとも称される。付着したエフェクター部分を含む抗体は、単一で、または組み合わせて、本発明の抗体に関連する上記の特徴いずれを取り込んでもよい。
本発明は、本明細書に記載するような抗体またはその抗原結合部分をコードするポリヌクレオチドをさらに提供する。
本発明の抗体を、例えば固相ペプチド合成(例えばMerrifield固相合成)または組換え産生によって得てもよい。組換え産生のため、例えば上述のような、抗体(断片)をコードする1またはそれより多いポリヌクレオチドを単離し、そしてさらなるクローニングおよび/または宿主細胞における発現のため、1またはそれより多いベクター内に挿入する。こうしたポリヌクレオチドは、慣用法を用いて、容易に単離および配列決定可能である。1つの態様において、1またはそれより多い本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、好ましくは発現ベクターを提供する。当業者に周知の方法を用いて、適切な転写/翻訳制御シグナルとともに、抗体(断片)のコード配列を含有する発現ベクターを構築することも可能である。これらの方法には、in vitro組換えDNA技術、合成技術およびin vivo組換え/遺伝的組換えが含まれる。例えば、Maniatisら, MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL, Cold Spring Harbor Laboratory, N.Y.(1989);およびAusubelら, CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, Greene Publishing Associates and Wiley Interscience, N.Y(1989)に記載される技術を参照されたい。発現ベクターは、プラスミド、ウイルスの一部であってもよく、あるいは核酸断片でもよい。発現ベクターには、抗体(断片)をコードするポリヌクレオチド(すなわちコード領域)を、プロモーターおよび/または他の転写または翻訳制御要素と機能可能である関連でクローニングした、発現カセットが含まれる。本明細書において、「コード領域」は、アミノ酸に翻訳されるコドンからなる核酸部分である。「停止コドン」(TAG、TGA、またはTAA)は、アミノ酸には翻訳されないものの、存在する場合、コード領域の一部と見なされることも可能であるが、いかなる隣接配列、例えばプロモーター、リボソーム結合部位、転写ターミネーター、イントロン、5’および3’非翻訳領域等も、コード領域の一部ではない。2またはそれより多いコード領域は、単一ポリヌクレオチド構築物中、例えば単一ベクター上に存在していてもよいし、または別個のポリヌクレオチド構築物中、例えば別個の(異なる)ベクター上に存在していてもよい。さらに、任意のベクターが、単一コード領域を含有してもよいし、あるいは2またはそれより多いコード領域を含んでもよく、例えば本発明のベクターは、1またはそれより多いポリペプチドをコードしてもよく、これらは翻訳後にまたは翻訳と同時に、タンパク質分解的切断を通じて、最終タンパク質に分離される。さらに、本発明のベクター、ポリヌクレオチド、または核酸は、本発明の抗体(断片)をコードするポリヌクレオチドに融合したかまたは融合していない、異種コード領域、あるいはその変異体または誘導体をコードしてもよい。異種コード領域には、限定なしに、特殊化要素またはモチーフ、例えば分泌性シグナルペプチドまたは異種機能ドメインが含まれる。機能可能である関連は、遺伝子産物、例えばポリペプチドのコード領域が、遺伝子産物の発現を制御配列(単数または複数)の影響または制御下に配置する方式で、1またはそれより多い制御配列に関連している場合である。2つのDNA断片(例えばポリペプチドコード領域およびそれに関連するプロモーター)は、プロモーター機能の誘導が、望ましい遺伝子産物をコードするmRNAの転写を生じる場合、そして2つのDNA断片の間の連結の性質が、発現制御配列が遺伝子産物の発現を導く能力に干渉しないか、またはDNAテンプレートが転写される能力に干渉しない場合、「機能可能であるように関連」している。したがって、プロモーター領域は、プロモーターがその核酸の転写を達成可能である場合、ポリペプチドをコードする核酸と機能可能であるように関連している。プロモーターは、あらかじめ決定された細胞でのみ、DNAの実質的な転写を指示する細胞特異的プロモーターであってもよい。プロモーターに加えて、他の転写制御要素、例えばエンハンサー、オペレーター、リプレッサー、および転写終結シグナルをポリヌクレオチドと機能可能であるように関連させて、細胞特異的転写を導いてもよい。適切なプロモーターおよび他の転写制御領域を本明細書に開示する。多様な転写制御領域が当業者に知られる。これらには、限定なしに、脊椎動物細胞で機能する転写制御領域、例えば限定されるわけではないが、サイトメガロウイルス(例えば、イントロンAとコンジュゲート化された極初期プロモーター)、サルウイルス40(例えば初期プロモーター)、およびレトロウイルス(例えばラウス肉腫ウイルス)由来のプロモーターおよびエンハンサー・セグメントが含まれる。他の転写制御領域には、アクチン、熱ショックタンパク質、ウシ成長ホルモン、およびウサギa−グロビンなどの脊椎動物遺伝子由来のもの、ならびに真核細胞において遺伝子発現を制御可能な他の配列が含まれる。さらなる適切な転写制御領域には、組織特異的プロモーターおよびエンハンサー、ならびに誘導性プロモーター(例えばプロモーター誘導性テトラサイクリン)が含まれる。同様に、多様な翻訳制御要素が、当該技術分野の一般の当業者に知られる。これらには、限定されるわけではないが、リボソーム結合部位、翻訳開始および終結コドン、ならびにウイルス系由来の要素(特に内部リボソーム進入部位、またはIRES、CITE配列としても知られる)が含まれる。発現カセットにはまた、他の特徴、例えば複製起点、および/または染色体組込み要素、例えばレトロウイルス末端反復配列(LTR)、またはアデノ随伴ウイルス(AAV)反転末端反復(ITR)もまた含まれることも可能である。
さらなる側面において、本発明は、例えば以下の療法的方法のいずれかで使用するための、本明細書に提供する任意の抗体を含む薬学的組成物を提供する。1つの態様において、薬学的組成物は、本明細書に提供する任意の抗体、および薬学的に許容されうるキャリアーを含む。別の態様において、薬学的組成物は、本明細書に提供する任意の抗体、および例えば以下に記載するような少なくとも1つのさらなる療法剤を含む。
本明細書に提供する任意の抗体は、療法的方法で使用可能である。
療法的方法で使用するため、適切な医療行為と一致する様式で、本発明の抗体を配合し、投薬し、そして投与するであろう。この背景で考慮するための要因には、治療しようとする特定の障害、治療しようとする特定の哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、剤の送達部位、投与法、投与スケジューリング、および医療従事者に知られる他の要因が含まれる。
疾患の防止または治療のため、本発明の抗体の適切な投薬量(単独で用いた場合、あるいは1またはそれより多い他のさらなる療法剤と用いた場合)は、治療しようとする疾患のタイプ、投与経路、患者の体重、抗体のタイプ、疾患の重症度および経過、予防的または療法的目的で抗体を投与するか、以前のまたは同時の療法的介入、患者の臨床歴および抗体に対する反応、ならびに主治医の決定権に応じるであろう。投与に関与する医師は、いかなる場合も、個々の被験体に対する、組成物中の活性成分(単数または複数)の濃度、および適切な用量(単数または複数)を決定するであろう。限定されるわけではないが、多様な時点に渡る単一のまたは多数回の投与、ボーラス投与、ならびにパルス注入を含む多様な投薬スケジュールが本明細書に意図される。
本発明の抗体を、療法において、1またはそれより多い他の剤と組み合わせて投与してもよい。例えば、本発明の抗体を、少なくとも1つのさらなる療法剤と同時投与してもよい。用語「療法剤」は、こうした治療が必要な個体において、症状または疾患を治療するために投与される任意の剤を含む。こうしたさらなる療法剤は、治療しようとする特定の徴候に適した任意の活性成分、好ましくは互いに不都合に影響しない相補的活性を持つものを含んでもよい。特定の態様において、さらなる療法剤は抗ウイルス剤である。他の態様において、さらなる療法剤は抗癌剤である。
本発明の別の側面において、上記障害の治療、防止および/または診断に有用な物質を含有する製造品を提供する。製造品は、容器およびラベルまたは添付文書を、容器上にまたは容器と関連して含む。適切な容器には、例えば、瓶、バイアル、シリンジ、IV溶液バッグ等が含まれる。容器は、ガラスまたはプラスチックなどの多様な物質で形成されてもよい。容器は、単独の、あるいは状態を治療し、防止し、そして/または診断するのに有効な別の組成物と組み合わせた、組成物を保持し、そして無菌アクセスポートを有してもよい(例えば、容器は静脈内溶液バッグまたは皮下注射針によって貫通可能な栓を有するバイアルであってもよい)。組成物中の少なくとも1つの活性剤は、本発明の抗体である。標識または添付文書は、組成物を、選択した状態を治療するために用いることを示す。さらに、製造品は、(a)組成物を含有する第一の容器であって、組成物が本発明の抗体を含む、前記容器;および(b)組成物を含有する第二の容器であって、組成物がさらなる療法剤を含む、第二の容器を含むことも可能である。本発明のこの態様における製造品は、組成物を用いて、特定の状態を治療することが可能であることを示す、添付文書をさらに含んでもよい。あるいは、またはさらに、製造品は、薬学的に許容されうる緩衝剤、例えば注射用の静菌水(BWFI)、リン酸緩衝生理食塩水、リンゲル溶液およびデキストロース溶液を含む第二(または第三)の容器を含んでもよい。これにはさらに、商業的およびユーザーの視点から、他の望ましい物質も含まれてもよく、これには、他の緩衝剤、希釈剤、フィルター、針、およびシリンジが含まれる。
組換えDNA技術
標準法を用いて、Sambrook, J.ら, Molecular cloning: A laboratory manual; Cold Spring Harbor Laboratory press, Cold spring Harbor, New York, 1989に記載されるように、DNAを操作した。製造者の指示にしたがって、分子生物学的試薬を用いた。
二本鎖配列決定によって、DNA配列を決定した。
遺伝子合成
必要な場合、望ましい遺伝子セグメントを、適切なテンプレートを用いてPCRによって生成するか、または自動化遺伝子合成によって、合成オリゴヌクレオチドおよびPCR産物から、Geneart AG(Regensburg、ドイツ)で合成してもよい。正確な遺伝子配列が入手可能でない場合、最も近い相同体由来の配列に基づいてオリゴヌクレオチドプライマーを設計し、そして適切な組織から生じるRNAから、RT−PCRによって遺伝子を単離した。単一制限エンドヌクレアーゼ切断部位が隣接する遺伝子セグメントを、標準的クローニング/配列決定ベクター内にクローニングした。プラスミドDNAを形質転換細菌から精製し、そして濃度をUV分光計によって決定した。サブクローニングした遺伝子断片のDNA配列を、DNA配列決定によって確認した。それぞれの発現ベクター内へのサブクローニングを可能にするために、適切な制限部位を伴って、遺伝子セグメントを設計した。真核細胞における分泌のためにタンパク質をターゲティングするリーダーペプチドをコードする5’端DNA配列を含めて、すべての構築物を設計した。配列番号135〜137は、例示的なリーダーペプチドを生じる。
関心対象の抗原をコードする増幅DNA断片を、インフレームで、可溶性および精製タグとして働くヒトIgG1 Fcコード断片の下流で、哺乳動物レシピエントベクター内に挿入した(図1)。野生型Fc配列(配列番号123、125、127、129、131、133)を含む抗原−Fc融合物の発現は、ホモ二量体分子を生じた(avi−Fc−ヒトASGPR H1ストーク:配列番号124、avi−Fc−カニクイザルASGPR H1ストーク:配列番号126、avi−Fc−ヒトASGPR H1ストークCRD:配列番号130、avi−Fc−カニクイザルASGPR H1ストークCRD:配列番号132)。タンパク質CLEC10Aは、ASGPR H1と最も近い相同体と同定され、そして構築物avi−Fc−ヒトCLEC10Aストーク(配列番号128)およびavi−Fc−ヒトCLEC10AストークCRD(配列番号134)を、選択した結合剤の特異性を試験するために発現させた。単量体状態にある抗原を発現するため、DNA断片を、「穴」突然変異を含有するFc部分(配列番号117、119)に融合させ、そしてFc−「ノブ」(配列番号121)対応物とともに発現した(Fc−ヒトASGPR H1 CRD:配列番号118および122、avi−Fc−ヒトCLEC10A CRD:配列番号120および122)。抗原発現は、一般的に、MPSVプロモーターによって駆動され、そして転写は、CDSの下流に位置する合成ポリAシグナル配列によって終結した。さらに、すべての構築物は、Bir Aビオチンリガーゼとの同時発現中、特異的ビオチン化を可能にするN末端Aviタグを含有した。発現カセットに加えて、各ベクターは、EBV−EBNA発現細胞株における自律複製のためのEBV oriP配列を含有した。
抗原および抗体の両方を、EBV由来タンパク質EBNAを安定発現するHEK 293細胞に一過性にトランスフェクションした。同時に、ビオチンリガーゼBir Aをコードするプラスミドを同時トランスフェクションすると、in vivoでAviタグ特異的ビオチン化が可能になった。次いで、プロテインAカラム、その後、ゲル濾過を用いて、タンパク質を精製した。
以下のVドメイン対を用いて、ヒト生殖系列遺伝子に基づき、Fab形式で、一般的なラムダ抗体ライブラリーを生成した:DP47−ラムダライブラリーを生じるVl3_19ラムダ軽鎖とVH3_23重鎖。ライブラリーを軽鎖のCDR3(L3)および重鎖のCDR3(H3)においてランダム化し、そして「重複伸長によるスプライシング」(SOE)PCRによって3つの断片から組み立てた。断片1は、ランダム化L3を含む抗体遺伝子の5’端を含み、断片2は、L3の終わりからH3の始まりに渡る中央定常断片であり、一方、断片3は、ランダム化H3およびFab断片の3’部分を含む。以下のプライマー組み合わせを用いて、ライブラリーのためのライブラリー断片を生成した:断片1(LMB3(配列番号146)−Vl_3_19_L3rプライマー(配列番号143〜145))、断片2(RJH80(配列番号148)−DP47CDR3_ba(mod)(配列番号149))、断片3(DP47−v4プライマー(配列番号140〜142)−fdseqlong(配列番号147)(表1)。ライブラリー断片産生のためのPCRパラメータは、5分間94℃の最初の変性、25周期の60秒間94℃、60秒間55℃、60秒間72℃、および10分間72℃の最終伸長であった。組み立てPCRのため、テンプレートとしての3断片の等モル比を用いて、パラメータは、3分間94℃の最初の変性、および5周期の60秒間94℃、60秒間55℃、120秒間72℃であった。この段階で、外側プライマーを添加し、そしてさらなる20周期を行った後、10分間72℃の最終伸長を行った(図2)。十分な量の全長ランダム化Fab断片を組み立てた後、これらを、同様に処理したアクセプターファージミドベクターと平行して、NcoI/NheIで消化した。15μgのFabライブラリー挿入物を13.3μgのファージミドベクターと連結した。精製した連結物を60回の形質転換に用い、1.5x109形質転換体を生じた。Fabライブラリーをディスプレイするファージミド粒子をレスキューし、そして選択に用いるために、PEG/NaCl精製によって精製した。
HEK293に発現される、ヒトIgG1抗体のFc部分に融合した単量体または二量体ヒトASGPRタンパク質断片(配列番号118、120、124、126、128、130、132、134)を用いて、ヒトASGPR H1の細胞外ドメイン(ECD)の全体または断片に対する選択を行った。Fc「ノブを穴に」形式を用いた単量体Fc融合物として、ASGPR H1 CRDおよびCLEC10A CRDを発現する(C末端に融合したCRDを所持するただ1つのFc)一方、すべてのストーク断片および総ECDをホモ二量体Fc融合タンパク質として発現した(図1)。N末端aviタグを通じて、ビオチンリガーゼBir Aの同時発現によって、抗原を酵素的にビオチン化した。以下のパターンにしたがって、溶液中で、パニング周期を実行した:(1)Fc結合剤を回避するため、NUNC maxisorpプレート上に10μg/mlでコーティングしたヒトIgG1を用いて、〜1012のファージミド粒子をあらかじめきれいにする(preclearing)、(2)100nMビオチン化抗原タンパク質に、あらかじめきれいにした反応の上清由来の非Fc結合ファージミド粒子を、総体積1ml中で0.5時間結合させる、(3)ストレプトアビジンでコーティングした5.4x107の磁気ビーズを10分間添加することによって、ビオチン化抗原および付着した特異的結合ファージを捕捉する、(4)5x1ml PBS/Tween−20および5x1ml PBSを用いてビーズを洗浄する、(5)1mlの100mMトリエチルアミン(TEA)を10分間添加することによってファージ粒子を溶出し、そして500μlの1M Tris/HCl pH7.4を添加することによって中和する、(6)対数期の大腸菌(E. coli)TG1細胞を、上清中のファージ粒子に再感染させ、ヘルパーファージVCSM13に感染させ、そして続いて、続く選択周期で用いようとするファージミド粒子をPEG/NaCl沈殿させる。一定のまたは減少する(10−7M〜2x10−9M)抗原濃度のいずれかを用いて、3〜5周期に渡って選択を行った。周期2において、ストレプトアビジンビーズの代わりにニュートラビジン・プレートを用いて、抗原−ファージ複合体の捕捉を行った。ELISAによって、特異的結合剤を以下のように同定した:ウェルあたり100μlの50nMビオチン化ヒトFc−ストーク−CRD、Fc−CRD、またはFc−ストークをニュートラビジン・プレート上にコーティングした。Fab含有細菌上清を添加し、そして抗Flag/HRP二次抗体を用いることによって、Flagタグを通じて、結合しているFabを検出した。バックグラウンドを超えて有意なシグナルを示すクローンを、配列決定(配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25および27)およびさらなる分析のため、選考通過とした。
細菌培養由来のFab(配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26および28として列挙される可変ドメインのタンパク質配列)を、動力学的パラメータの正確な分析のために精製した。各クローンに関して、500mlの培養に、対応するファージミドを宿する細菌を接種し、そして1mM IPTGで、OD600 0.9に誘導した。その後、培養を25℃で一晩インキュベーションし、そして遠心分離によって採取した。再懸濁したペレットを25ml PPB緩衝液(30mM Tris−HCl pH8、1mM EDTA、20%スクロース)中で20分間インキュベーションした後、細菌を再び遠心分離し、そして上清を採取した。このインキュベーション工程を25mlの5mM MgSO4溶液で1回反復した。両方のインキュベーション工程の上清をプールし、濾過し、そしてIMACカラム(His gravitrap、GE Healthcare)上に装填した。続いて、カラムを40mlの洗浄緩衝液(500mM NaCl、20mMイミダゾール、20mM NaH2PO4、pH7.4)で洗浄した。溶出(500mM NaCl、500mMイミダゾール、20mM NaH2PO4 pH7.4)後、PD10カラム(GE Healthcare)を用いて溶出液を再緩衝した。次いで、精製したFabの動力学的パラメータを、200nM〜6.25nMの範囲の希釈列で、SPR分析(Proteon XPR36、Biorad)によって研究した。
ニュートラビジン捕捉によって、NLCチップ上に固定された一価(avi−Fc−ヒトASGPR H1 CRD、配列番号118)または二価(avi−Fc−ヒトASGPR H1ストーク−CRD、配列番号130)ASGPR H1抗原とともに、25℃でProteOn XPR36装置(Biorad)を用いた表面プラズモン共鳴によって、選択したFabクローンのアフィニティ(KD)を測定した。組換え抗原(リガンド)の固定:抗原をPBST(10mMリン酸、150mM NaCl pH7.4、0.005% Tween−20)で10μg/mlに希釈し、次いで、多様な接触時間で、30μl/分で注入して、垂直配向で200、400または800反応単位(RU)の固定レベルを達成した。分析物注入:1ショット動力学的測定のため、注入方向を水平配向に変化させて、精製Fab(100〜6.25nMの濃度範囲で多様)の2倍希釈シリーズを、別個のチャネル1〜5に沿って、150または200sの会合時間、および240または600sの解離時間で、50、60または100μl/分で同時に注入した。緩衝液(PBST)を第六のチャネルに沿って注入して、参照のための「インライン」ブランクを提供した。会合および解離センサーグラムを同時に適合させることによって、ProteOn Manager v3.1ソフトウェアにおいて、単純な1対1ラングミュア結合モデルを用いて、会合速度定数(kon)および解離速度定数(koff)を計算した。平衡解離定数(KD)を、比koff/konとして計算した。10mMグリシン、pH1.5を流速100μl/分、30sの接触時間で用いて、水平配向で再生を行った。2つのクローン、51A12(配列番号002および004)および52C4(配列番号006および008)は、ASGPR H1 CRDに特異的であることが見出された。顕著なことに、クローン51A12は、ナノモル未満の範囲でアフィニティを明らかにした。クローン5A4(配列番号010および012)、4F3(配列番号014および016)、R5C2(配列番号018および020)、R9E10(配列番号022および024)、およびR9E10(配列番号026および028)をASGPR H1のストーク領域またはストークおよびCRDの間の界面のいずれかに対して作製した。対応するヒトおよびカニクイザルエピトープに対するアフィニティは同様であった。対照的に、avi−FcヒトCLEC10AストークCRD(配列番号134)に対しては結合は検出されず、これらの結合剤の高い特異性が立証された。興味深いことに、クローン5A4は、ストーク抗原には強い結合を示したが、ストーク−CRDに対しては示さなかった。すべての測定の動力学的および熱力学的データを表2に要約する。
SPRによって対応する抗原に特異的結合を示すすべてのFabを、IgG1/ラムダ抗体に変換した。したがって、重鎖および軽鎖vドメインのPCR増幅DNA断片を、インフレームで、ヒトIgG1定常重鎖またはヒト定常ラムダ軽鎖いずれかを含有するそれぞれのレシピエント哺乳動物発現ベクター内に挿入した。抗体発現は、MPSVプロモーターによって駆動され、そして転写は、CDSの下流に位置する合成ポリAシグナル配列によって終結した。発現カセットに加えて、各ベクターは、EBV−EBNA発現細胞株における自律複製のため、EBV oriP配列を含有した。
肝細胞癌細胞株HepG2へのヒトIgG1抗ASGPR抗体の結合をFACSによって測定した。簡潔には、96ウェル丸底プレート中、ウェルあたり0.2ミオ細胞を、30μg/mlの濃度の抗ASGPR抗体と、300μl中、4℃で30分間インキュベーションした。0.1%BSAを含有するPBSで細胞を洗浄することによって、未結合抗体を除去した。FITCコンジュゲート化AffiniPureヤギ抗ヒトIgG Fcガンマ断片特異的二次F(ab’)2断片(Jackson ImmunoResearch #109−096−098; PBS、0.1%BSA中、作業溶液1:20)を用いて、結合した抗体を検出した。4℃で30分間インキュベーションした後、洗浄することによって、未結合抗体を除去し、そして1%PFAを用いて細胞を固定した。BD FACS CantoII(ソフトウェアBD DIVA)を用いて、細胞を分析した(図3)。すべての抗体は、HepG2細胞に強い結合を示した。
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)分析によって、ASGPR発現細胞上のエピトープに対するIgGのアビディティを決定した。この分析のため、SNAPタグをコードするDNA配列(Cisbioより購入したプラスミド)をPCRによって増幅し、そして全長ヒトASGPR H1配列を含有する発現ベクター(Origene)内に連結した。生じた融合タンパク質は、C末端SNAPタグを伴う、全長ASGPR H1で構成された。トランスフェクション試薬としてLipofectamine 2000を用いて、10μg DNAで、HEK293細胞をトランスフェクションした。20時間のインキュベーション時間後、細胞をPBSで洗浄し、そして100nM SNAP−Lumi4Tb(Cisbio)を含有するLabMed緩衝液(Cisbio)中、37℃で1時間インキュベーションして、SNAPタグの特異的標識を導いた。続いて、細胞をLabMed緩衝液で4回洗浄して、未結合色素を除去した。緩衝液に比較して、615nmでのテルビウム放出を測定することによって、標識効率を決定した。次いで、細胞を−80℃で最長6ヶ月間凍結保存した。50〜0.39nMの範囲の濃度で、ASGPR特異的抗体を標識細胞(ウェルあたり100細胞)に添加し、その後、FRETのアクセプター分子として抗ヒトFc−d2(ウェルあたり最終200nM)を添加することによって、アビディティを測定した。RTで3時間のインキュベーション時間後、アクセプター色素(665nm)ならびにドナー色素(615nm)の放出を、蛍光読み取り装置(Victor 3、Perkin Elmer)を用いて決定した。アクセプター放出対ドナー放出の比を計算し、そしてバックグラウンド対照(抗huFc−d2を含む細胞)の比を減じた。GraphPad Prism5で曲線を分析して、そしてKD値を計算した。(図4)。クローン4F3は、SPRによって測定すると、ASGPR H1ストーク−CRDに対する最低のアフィニティを示す(表2)一方、細胞表面へのIgGとしての結合強度は、強いアビディティによって駆動され、4F3を、低濃度で最強の結合強度を持つクローンにした。対照的に、CDRに結合するクローン51A12は、SPR研究において、精製抗原に対するよりも細胞に対して、低い抗体濃度で、有意により弱い結合強度を示す。
ASGPRの天然リガンドとしての脱シアル化糖タンパク質、例えばアシアロフェチュインと、ASGPR抗体の競合を、肝細胞癌細胞株HepG2を用いて分析した。96ウェル丸底プレート中、ウェルあたり0.2ミオ細胞を、40μlのAlexa488標識アシアロフェチュイン(ウシ胎児血清由来、Sigma Aldrich #A4781、最終濃度100μg/ml)と、4℃で30分間インキュベーションした。ASGPRへのリガンド結合はカルシウム依存性であるため、結合はカルシウムの存在下で行った。0.1%BSAを含有するHBSSで細胞を1回洗浄することによって、未結合タンパク質を除去した。次いで、40μlの抗ASGPR抗体(30、6、および1.25μg/ml最終濃度)を、100μg/mlのアシアロフェチュインの存在下で、細胞に添加した。細胞を4℃で30分間インキュベーションし、そして細胞を1回洗浄することによって、未結合タンパク質を除去した。APCコンジュゲート化AffiniPureヤギ抗ヒトIgG Fcガンマ断片特異的二次F(ab’)2断片(Jackson ImmunoResearch #109−136−170; 0.1%BSAを含有するHBSS中、作業溶液1:50)を二次抗体として用いた。4℃で30分間インキュベーションした後、洗浄することによって、未結合二次抗体を除去した。1%PFAを用いて細胞を固定し、そしてBD FACS CantoII(ソフトウェアBD DIVA)を用いて分析した。CDR特異的抗体およびストーク−CRD特異的抗体の両方の分析によって、抗体は、アシアロフェチュインの存在とは独立にASGPR H1に結合し、そして逆も当てはまり、そして結合競合は起こらないことが明らかになった(図5および6)。
ASGPRへの結合後、肝臓細胞内への脱シアル化糖タンパク質の取り込みは、非常に迅速に起こることが知られる。この受容体仲介性エンドサイトーシス中、エンドソーム管腔は、酸性になり、受容体−リガンド複合体が解離することが可能になる。リガンドが、リソソームにおける分解のためにターゲティングされる一方、ASGPRは、リサイクルされて細胞表面に戻ることが示された。細胞表面上での抗体の保持時間を分析するため、肝細胞癌細胞株HepG2を用いて、ASGPR−抗体複合体の内在化を分析した。内在化を阻害するため、ASGPR陽性HepG2細胞を細胞培地中、4℃にシフトさせた。振盪装置上、4℃で抗体(30μg/ml)と45分間インキュベーションした後、冷PBSで2回洗浄することによって、未結合抗体を除去し、そして細胞を再懸濁し、そしてあらかじめ37℃に温めた培地中で培養して、受容体仲介エンドサイトーシスを含む細胞代謝を再活性化させた。1つのアリコットを直ちに採取し、そして氷上に保存し、これはゼロ時点に相当した。残りの細胞を37℃でインキュベーションし、そして5、15、30、および120分後、さらなる試料を採取し、そして冷PBSで洗浄して、さらなる内在化を停止させた。PEコンジュゲート化AffiniPureヤギ抗ヒトIgG Fcガンマ特異的二次F(ab’)2抗体断片(Jackson ImmunoResearch #109−116−170、作業溶液1:50)を用いて、細胞表面に結合した抗体を検出した。4℃で30分間インキュベーションした後、0.1%BSAを含有するPBSで洗浄することによって、未結合抗体を除去した。1%PFAを用いて細胞を固定し、そしてBD FACS CantoII(ソフトウェアBD DIVA)を用いて分析した。図7Aは、クローン4F3および51A12の例示的な細胞表面曝露抗体レベルを示す。興味深いことに、細胞外抗体シグナルは、最初の30分の間に有意に(最大60%シグナル減少)に減少したが、次いで、残りの時間経過に渡って、減少は遅延された。この結果は、抗体が非常に効率的に内在化するが、次いで、次第に細胞表面にリサイクルされて戻り、一定の内在化およびリサイクリングの動的安定状態条件を導くことを示す。この仮説を支持するため、同じ実験であるが、抗体と細胞のインキュベーションを、細胞培地中、37℃で45分間、実行する実験を行った。これらの条件によって、受容体−抗体複合体が形成され、そして全インキュベーション時間中に内在化されることが可能になり、最終的に定常的なエンドサイトーシスおよびリサイクリングの安定状態を導くことが可能になる。その後、温かいPBSで2回洗浄することによって、未結合抗体を除去し、そして細胞を温かい培地に再懸濁した。1つの試料を直ちに採取し、そして氷上に保存し、これはゼロ時点に相当した。残りの細胞を37℃でインキュベーションし、そして5、15、30、および120分後、さらなる試料を採取し、そして冷PBSで洗浄して、さらなる内在化を停止させた。上述のように、表面曝露抗体の検出を行った。FACS分析によって、シグナル強度の減少は、4℃よりも37℃で抗体をインキュベーションした後、実験の時間経過中により顕著でないことが明らかになり、37℃での抗体のインキュベーションが、抗体−受容体複合体の内在化およびリサイクリングの平衡を生じることが示唆された(図7B)。一定の内在化およびリサイクリングの仮説をさらに支持するため、直接FITC標識抗体セットを用いて、ASGPR H1特異的抗体の内在化をさらに分析した。以前のように、標識抗体をHepG2細胞と4℃でインキュベーションして、抗体がASGPR H1に結合するが、内在化しないことを可能にした。振盪装置上、抗体(30μg/ml)と4℃で45分間インキュベーションした後、冷PBSで2回洗浄することによって、未結合抗体を除去し、そして細胞を再懸濁し、そしてあらかじめ37℃に温めた培地中で培養して、受容体仲介エンドサイトーシスを含む細胞代謝を再活性化させた。0、5、15、30、および120分後、細胞アリコットを採取し、そして冷PBSで洗浄して、さらなる内在化を停止させた。PEコンジュゲート化AffiniPureヤギ抗ヒトIgG Fcガンマ特異的二次F(ab’)2抗体断片(Jackson ImmunoResearch #109−116−170、作業溶液1:50)を用いて、細胞表面に結合した抗体を検出した。先に見られたように、表面曝露の検出レベルは、安定化される前、最初の30分の間に有意に減少した(図7C)。しかし、表面曝露抗体および内在化抗体の両方に相当するFITCシグナルによるIgGの検出は、抗体総量が長期に渡って一定のままであることを明らかにした(図7D)。この結果は、抗体が、定常の内在化およびリサイクリングの動的安定状態条件にあるという知見を強く支持する。
抗体配列の分析によって、51A12軽鎖のCDR3領域中に2つのホットスポット、すなわち2つの隣接するシステインおよびグリコシル化部位が明らかになった(図8)。システインおよびグリコシル化を伴わない51A12由来クローンの生成のため、LCDR3をランダム化した成熟ライブラリーを生成した。クローン51A12の配列(A82G、C112S、C113S、S116A)(配列番号33)をランダム化のテンプレートとして用いた。「RDISSNRAVRN」位をコードするトリプレットをセグメント全体に渡ってランダム化した。ライブラリー生成のため、2断片の重複PCR産物から生じるDNA部分をファージベクター内にクローニングした。断片1の生成のため、プライマーの組み合わせLCDR3 rand(配列番号151)およびfdseqlong(配列番号147)(表1および3)を用い、テンプレートとしてクローン51A12(A82G、C112S、C113S、S116A)を用いた。増幅条件には、最初の5分間94℃のインキュベーション工程、その後、各々、30秒間94℃変性、30秒間60℃アニーリング、および90秒間72℃伸長工程からなる25周期、その後、最終の10分間72℃伸長工程が含まれた。生じた断片を、アガロースゲル上で精製した。プライマーの組み合わせLCDR3rev(配列番号150)およびLMB3(配列番号146)で、断片2を生成した(表1および3)。増幅条件には、最初の5分間94℃のインキュベーション工程、その後、各々、30秒間94℃変性、30秒間60℃アニーリング、および30秒間72℃伸長工程からなる25周期、その後、最終の10分間72℃伸長工程が含まれた。両方の断片の組み立てのため、等モル量の断片1および2を用いた。増幅条件には、最初の5分間94℃のインキュベーション工程、その後、各々、1分間94℃変性、1分間60℃アニーリング、および120秒間72℃伸長工程からなり、プライマーを伴わない5周期が含まれた。外側プライマーLMB3およびfdseqlongを添加した後、同じパラメータを用いて、20のさらなる周期を行った。最後に、最終10分間72℃インキュベーション工程を行った。どちらも、生じたゲル精製DNA断片およびクローン51A12(A82G、C112S、C113S、S116A)(配列番号33)を、NcoI/PstIで消化した(図9)。ライブラリーを生成するため、10μg挿入物および30μgベクターを用いて、連結を行った。精製した連結物をエレクトロポレーションによって、TG1細菌内に形質転換して、3x109形質転換体を生じた。Fabライブラリーをディスプレイするファージミド粒子をレスキューし、そして選択に用いるため、PEG/NaCl精製によって精製した。
標準的プロトコル(Silacciら(2005), Proteomics 5, 2340−50)を用いたファージディスプレイによって、LCDR3内にシステインおよびグリコシル化部位を含まないアフィニティ成熟51A12由来Fabの生成を行った。第一のパニング周期において、以下の方法にしたがって、溶液中で選択を行った:(1)〜1012のファージミド粒子を、10nMビオチン化Fc−CRDに、総体積1ml中で0.5時間結合させる、(2)ストレプトアビジンでコーティングした5.4x107の磁気ビーズを10分間添加することによって、ビオチン化Fc−CRDおよび特異的に結合したファージ粒子を捕捉する、(3)5x1ml PBS/Tween−20および5x1ml PBSを用いてビーズを洗浄する、(4)1mlの100mM TEAを10分間添加することによってファージ粒子を溶出させ、そして500μlの1M Tris/HCl pH7.4を添加することによって中和する、(5)指数増殖期の大腸菌TG1細胞を再感染させる、そして(6)ヘルパーファージVCSM13に感染させ、そして続いて、続く選択周期で用いようとするファージミド粒子をPEG/NaCl沈殿させる。減少する(10−9M〜0.5x10−9M)抗原濃度を用いて、3周期に渡って選択を行った。周期2および3において、ストレプトアビジンビーズの代わりにニュートラビジン・プレートを用いて、抗原−ファージ複合体の捕捉を行った。さらに、ニュートラビジン・プレートを2l PBS中で3時間洗浄した。ELISAによって、特異的結合剤を以下のように同定した:ウェルあたり100μlの50nMビオチン化Fc−CRDをニュートラビジン・プレート上にコーティングした。Fab含有細菌上清を添加し、そして抗Flag/HRP二次抗体を用いることによって、Flagタグを通じて、結合しているFabを検出した。ELISA陽性クローンを、96ウェル形式で、可溶性Fab断片として細菌発現させ、そして上清を、Proteon XPR36を用いたSPR分析によって、動力学スクリーニング実験に供した。最高のアフィニティ定数を持つFabを発現しているクローンを同定し、そして対応するファージミドの軽鎖を配列決定した(51A12_C1、配列番号35; 51A12_C7、配列番号37; 51A12_E7、配列番号39; 51A12_H3、配列番号41; 51A12_A6、配列番号43; 51A12_D1、配列番号45; 51A12_H6、配列番号47)。すべてのクローンは、軽鎖CDR3領域中にいかなる決定的なアミノ酸も含まなかった。
ニュートラビジン捕捉によって、NLCチップ上に固定されたビオチン化一価(avi−Fc−ヒトASGPR H1 CRD、配列番号118)または二価(avi−Fc−ヒトASGPR H1ストーク−CRD、配列番号130)ASGPR H1抗原とともに、25℃でProteOn XPR36装置(Biorad)を用いた表面プラズモン共鳴によって、親重鎖(配列番号4)およびアフィニティ成熟軽鎖(51A12_C1、配列番号36; 51A12_C7、配列番号38; 51A12_E7、配列番号40; 51A12_H3、配列番号42; 51A12_A6、配列番号44; 51A12_D1、配列番号46; 51A12_H6、配列番号48)からなる精製51A12由来Fab断片のアフィニティ(KD)を測定した。組換え抗原(リガンド)の固定:抗原をPBST(10mMリン酸、150mM NaCl pH7.4、0.005% Tween−20)で10μg/mlに希釈し、次いで、多様な接触時間で、30μl/分で注入して、垂直配向で200、400または800反応単位(RU)の固定レベルを達成した。分析物注入:1ショット動力学的測定のため、注入方向を水平配向に変化させて、精製Fab(12.5〜0.78nMの濃度範囲で多様)の2倍希釈シリーズを、別個のチャネル1〜5に沿って、150または200sの会合時間、および3600sの解離時間で、100μl/分で同時に注入した。緩衝液(PBST)を第六のチャネルに沿って注入して、参照のための「インライン」ブランクを提供した。会合および解離センサーグラムを同時に適合させることによって、ProteOn Manager v3.1ソフトウェアにおいて、単純な1対1ラングミュア結合モデルを用いて、会合速度定数(kon)および解離速度定数(koff)を計算した。平衡解離定数(KD)を、比koff/konとして計算した。10mMグリシン、pH1.5を流速100μl/分、30sの接触時間で用いて、水平配向で再生を行った。選択したクローンの大部分は、親クローンと同様のアフィニティを示したが、クローン51A12_A6(配列番号44)は、有意に改善されたアフィニティを示した(表4)。
選択したアフィニティ成熟51A12誘導体のASGPR陽性肝細胞癌細胞株HepG2への結合を、FACSによって測定した。陰性対照として、ASGPR陰性細胞株Helaを用いた。96ウェル丸底プレート中、ウェルあたり0.2ミオ細胞を、精製Fab断片(1.1、3.3および10μg/ml)またはヒトIgG1変換抗体(0.01、0.04、0.1、0.4、1.1、3.3および10μg/ml)のいずれかと、300μl中、4℃で30分間インキュベーションした。0.1%BSAを含有するPBSで細胞を洗浄することによって、未結合抗体を除去した。FITCコンジュゲート化AffiniPureヤギ抗ヒトF(ab’)2断片特異的二次F(ab’)2断片(Jackson Immuno Research Lab #109−096−097)またはFITCコンジュゲート化AffiniPureヤギ抗ヒトIgG Fcガンマ断片特異的二次F(ab’)2断片(Jackson ImmunoResearch #109−096−098; PBS、0.1%BSA中、作業溶液1:20)のいずれかを用いて、結合した分子を検出した。4℃で30分間インキュベーションした後、洗浄することによって、未結合抗体を除去し、そして1%PFAを用いて細胞を固定した。BD FACS CantoII(ソフトウェアBD DIVA)を用いて、細胞を分析した。HepG2細胞へのFab結合の分析によって、すべてのクローンの強い結合が明らかになった(図10)。変異体51A12_A6(配列番号44)は、SPR分析および細胞結合研究の両方において、最強の結合剤であった。HepG2細胞へのIgG1変換抗体としてのクローン変異体の結合分析は、すべてのクローンに関して同様に強い結合パターンを生じ(図11A)、一方、最高抗体濃度でのHela細胞への結合は、非常に弱いかまたは検出不能であり(図11B)、これらのクローン変異体の特異性を強調した。
ASGPR H1抗体、51A12、51A12(S116A)、51A12(A82G、S116A)、52C4、5A4、4F3、R5C2、R9E10、R7E12、51A12_C1、51A12_C7、51A12_E7、51A12_H3、51A12_A6、51A12_D1および51A12_H6に基づいて、ASGPR H1ターゲティング化IgG−IFNα融合タンパク質をコードするDNA配列を生成し、ここで、1つのインターフェロン−α2a(IFNα)を、図12Aに示すように、1つのヘテロ二量体重鎖のC末端に融合させた。ASGPR H1が選択的に発現される肝臓の肝細胞へのターゲティングは、二価抗体Fab領域を通じて達成される(アビディティ効果)。単一IFNαの存在を生じるヘテロ二量体化は、ノブを穴に(kih)技術を適用することによって達成される。ホモ二量体IgGサイトカイン融合物の生成を最小限にするため、(G4S)3リンカーを通じて、ノブ含有IgG重鎖のC末端(C末端Lys残基の欠失を含む)にサイトカインを融合させた。抗体−サイトカイン融合物は、IgG様特性を有する。FcγR結合/エフェクター機能を減少させ、そしてFcR同時活性化を防止するため、P329G L234A L235A(LALA)突然変異をFcドメイン中に導入した。しかし、FcRn結合は損なわれなかった。これらのイムノコンジュゲートをコードするDNA配列を、配列番号49、51および53(51A12)、配列番号55、57および59(52C4)、配列番号93、51および53(51A12 A82G、S116A)、配列番号91、51および53(51A12、S116A)、配列番号61、63および65(5A4)、配列番号67、69および71(4F3)、配列番号73、75および77(R5C2)、配列番号79、81および83(R9E19)、配列番号85、87および89(R7E12)、配列番号95、51および53(51A12_C1)、配列番号97、51および53(51A12_C7)、配列番号99、51および53(51A12_E7)、配列番号101、51および53(51A12_H3)、配列番号103、51および53(51A12_A6)、配列番号105、51および53(51A12_D1)、配列番号107、51および53(51A12_H6)に示す。さらに、別の穴−重鎖を生成し、ここでは、VHおよびCH1ドメインの両方を欠失させた(配列番号115)。生じたFc断片は、全長ノブ重鎖とヘテロ二量体化することが可能であり、単一サイトカイン融合を伴う一価抗体を導いた(図12B)。機能アッセイに関する陰性対照として、明記するターゲットにIgGが結合しない対照DP47GS/DPL16非ターゲティング化IgG−IFNaタンパク質をコードする対応するDNA構築物を生成した。このアイソタイプ・イムノコンジュゲートのDNA配列を、配列番号109、111および113に提供する。
リン酸カルシウムトランスフェクションを用いて、指数関数的に増殖しているHEK293−EBNA細胞を哺乳動物発現ベクターで同時トランスフェクションすることによって、イムノコンジュゲートを産生した。あるいは、懸濁中で増殖しているHEK293−EBNA細胞を、ポリエチレンイミン(PEI)によって、それぞれの発現ベクターでトランスフェクションした。続いて、1アフィニティ工程(プロテインA)、その後、サイズ排除クロマトグラフィ(Superdex 200、GE Healthcare)で構成される方法によって、IgG−サイトカイン融合タンパク質を上清から精製した。プロテインAカラム(HiTrap ProtA、GE Healthcare)を、20mM リン酸ナトリウム、20mMクエン酸ナトリウムpH7.5中で平衡化した。上清を装填した後、カラムをまず、20mM リン酸ナトリウム、20mMクエン酸ナトリウムpH7.5で洗浄し、そして続いて、13.3mMリン酸ナトリウム、20mMクエン酸ナトリウム、500mM塩化ナトリウム、pH5.45で洗浄した。IgG−サイトカイン融合タンパク質を、20mMクエン酸ナトリウム、100mM塩化ナトリウム、100mMグリシン、pH3で溶出させた。分画を中和し、プールし、そして最終配合緩衝液(25mMリン酸カリウム、125mM塩化ナトリウム、100mMグリシン、pH6.7、または20mMヒスチジン、140mM NaCl、pH6.0)中、サイズ排除クロマトグラフィ(HiLoad 16/60 Superdex 200、GE Healthcare)によって精製した。アミノ酸配列に基づいて計算したモル消光係数を用いて、光学密度(OD)を280nmで測定することによって、精製タンパク質試料のタンパク質濃度を決定した。イムノコンジュゲートの純度および分子量を、還元剤(5mM 1,4−ジチオトレイトール)の存在下および非存在下で、SDS−PAGEまたはCaliperによって分析した。製造者の指示にしたがって、NuPAGE(登録商標)プレキャストゲル系(Invitrogen)を用いた(4〜20%Tris−グリシンゲルまたは3〜12%Bis−Tris)。Superdex 200 10/300GL分析用サイズ排除カラム(GE Healthcare)を用いて、2mM MOPS、150mM NaCl、0.02%NaN3、pH7.3流動緩衝液中、25℃でイムノコンジュゲート試料の凝集物含量を分析した。図13(51A12 kih IgG IFNα、配列番号50、52、54)、図14(4F3 kih IgG IFNα、配列番号68、70、72)、図15(51A12_C1 kih IgG IFNα、配列番号96、52、54)、図16(51A12_E7 kih IgG IFNα、配列番号100、52、54)、図17(51A12_C7 kih IgG IFNα、配列番号98、52、54)、図18(非ターゲティング化kih IgG IFNα、配列番号110、112、114)および図19(一価51A12 kih IgG IFNα、配列番号50、52、116)中、選択したクローンに関して、分析データの要約を示す。
ProteOn XPR36装置(Biorad)上で、表面プラズモン共鳴(SPR)によって、例示的なIgG−IFNαイムノコンジュゲートとして用いたクローン51A12および52C4のASGPR H1結合活性を決定し、そして対応する非修飾IgG抗体に比較した。ビオチン化avi−FcヒトASGPR H1 CRD抗原をニュートラビジン捕捉によってNLCチップ上に固定した。組換え抗原(リガンド)の固定:抗原をPBST(10mMリン酸、150mM塩化ナトリウムpH7.4、0.005% Tween−20)で10μg/mlに希釈し、次いで、多様な接触時間で、30μl/分で注入して、垂直配向で400反応単位(RU)の固定レベルを達成した。分析物注入:1ショット動力学的測定のため、注入方向を水平配向に変化させて、精製IgG、一価および二価抗体−サイトカイン融合物(50〜3.25nMの濃度範囲で多様)の2倍希釈シリーズを、別個のチャネル1〜5に沿って、120または200sの会合時間、および300sの解離時間で、50μl/分で同時に注入した。緩衝液(PBST)を第六のチャネルに沿って注入して、参照のための「インライン」ブランクを提供した。会合および解離センサーグラムを同時に適合させることによって、ProteOn Manager v3.1ソフトウェアにおいて、単純な1対1ラングミュア結合モデルを用いて、会合速度定数(kon)および解離速度定数(koff)を計算した。平衡解離定数(KD)を、比koff/konとして計算した。10mMグリシン、pH1.5を流速100μl/分、30sの接触時間で用いて、水平配向で再生を行った。データは、方法の誤差内で、ヒトASGPR H1に関するアフィニティ(一価ディスプレイ)およびアビディティ(二量体ディスプレイ)が、クローン51A12に基づく(配列番号50、52、54)、およびクローン52C4に基づく(配列番号56、58、60)イムノコンジュゲート両方に関して保持されることを示す(表5)。
抗体コンジュゲートの特異性を特徴付けるため、抗体−サイトカイン・コンジュゲートをASGPR陽性および陰性細胞の両方とインキュベーションし、そして特異的結合をFACS分析によって測定した。このため、初代ヒト肝細胞(3人のドナー由来;Celsis In Vitro Technologies(メリーランド州ボルチモア)より購入)、Huh−7細胞、HepG2細胞、A549細胞、Hela細胞、および293T細胞(各1x105)を、1μgのASGPR H1特異的IgG kih IFNα試料と氷上で45分間インキュベーションした。洗浄後、細胞を標識ヤギ抗ヒトIgG二次抗体(BD Biosciences、カリフォルニア州サンディエゴ)と氷上で30分間インキュベーションした。3回の洗浄後、Caliburフローサイトメーターを用いたFACS分析によって、染色した細胞を分析した。すべてのFACSアッセイにおいて、アイソタイプ対照コンジュゲート(非ターゲティング化kih IgG IFNα、配列番号110、112、114)を用いて、バックグラウンドを決定し、これを試験抗体に関するMFI値から減じた。製造者の指示にしたがって、直接標識抗体コンジュゲート(Zenon(登録商標)R−フィコエリトリン・ヒトIgG標識キット、Life Technologies)を用いることによって、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)への結合分析を行った。結合分析によって、クローン51A12 IgG kih IFNα(配列番号50、52、54)および4F3 IgG kih IFNα(配列番号68、70、72)が、ASGPR陽性細胞に対して高い特異的結合を示す一方、ASGPR陰性細胞上のシグナルは、アイソタイプ対照コンジュゲートに匹敵したことが明らかになった(図20)。さらに、クローン4F3 IgG kih IFNαの結合飽和曲線を分析した。このため、抗体−IFNαコンジュゲートを、0.0001〜6.7μg/mlの範囲の希釈列で、初代ヒト肝細胞(3人のドナー由来)とインキュベーションし、そしてFACS分析によって結合強度を記録した。図21に示すように、初代ヒト肝細胞上の、ならびに対照細胞株HepG2上の結合飽和には、0.25〜0.74μg/ml抗体濃度で到達し、そしてより高い抗体濃度は、結合シグナルをさらには有意には増加させなかった。
ASGPRへの結合後、肝臓細胞内への脱シアル化糖タンパク質の取り込みは、非常に迅速に起こることが知られる。この受容体仲介性エンドサイトーシス中、エンドソームの管腔は酸性になり、受容体−リガンド複合体が解離することを可能にする。リガンドが、リソソームにおける分解のためにターゲティングされる一方、ASGPRは、リサイクルされて細胞表面に戻ることが示された。受容体結合後の内在化は、いくつかの受容体に関して、受容体発現の下方制御を誘発することが示されたため、抗ASGPR H1抗体の存在下での表面曝露ASGPRのレベルを長期に渡って測定した。この実験のため、HepG2細胞を、最長5時間、IgGとして、あるいは一価または二価抗体−IFNα融合タンパク質としてのいずれかのクローン51A12由来抗体とインキュベーションした。陰性対照として、HepG2細胞に対する結合特異性を持たない関連しない抗体を用いた(GA101)(すべての抗体は30μg/ml)。37℃でのインキュベーション中、30、60、120、180、および300分後、試料を採取し、そして冷PBSで洗浄した。APCコンジュゲート化ヤギ抗ヒトIgG Fcg断片特異的二次F(ab’)2断片(Jackson Immuno Research Lab、作業溶液1:50)を用いて、細胞表面に結合した抗体を検出した。4℃で30分間インキュベーションした後、0.1%BSAを含有するPBSで洗浄することによって、未結合抗体を除去した。1%PFAを用いて細胞を固定し、そしてBD FACS CantoII(ソフトウェアBD DIVA)を用いて分析した。抗体−サイトカイン融合物の完全性を検証するため、IFNαの存在もまた検出した。細胞を、ヒト・インターフェロン・アルファに対するマウス・モノクローナル抗体(MMHA−1、#21105−1、R&D Systems、5μg/ml)と4℃で30分間インキュベーションした。0.1%BSAを含有するPBSで洗浄することによって、未結合抗体を除去し、そしてFITCコンジュゲート化抗マウスF(ab’)2断片(Serotec、STAR105F;作業溶液1:50)を二次抗体として用いた。1%PFAを用いて細胞を固定し、そしてBD FACS CantoII(ソフトウェアBD DIVA)を用いて分析した。図22に示す結果によって、ASGPRに結合した一定レベルの表面曝露抗体が示され、測定した期間に渡って、結合が誘導する受容体の下方制御はまったくなかった。注目すべきことに、単量体IgG−IFNα構築物は、最強のシグナルを生じ、これはおそらく、ASGPR複合体あたり単量体IgG−IFNα分子の数の倍が結合可能であるという事実のためである可能性が最も高い(図22A)。
共焦点顕微鏡によって、抗体−サイトカイン融合構築物のASGPRが仲介する内在化の三次元および時間分解分析を行った。この分析のため、細胞インキュベーター中、HepG2細胞をガラス底プレート(Nunc)上で50〜60%集密に増殖させた。次いで、プレートをあらかじめ温めたPBS(37℃)で2回リンスして、PBSで培地を置換して、そして迅速に顕微鏡ステージ上にプレーティングした(37℃、5%CO2)。この実験のため、クローン51A12 kih IgG IFNαをAlexa488で直接標識した。標識構築物(20μg/ml)を、顕微鏡ステージで、HepG2細胞に直接添加した。回転板共焦点顕微鏡を用いて、抗体添加の5分後に獲得を開始した。データ獲得を、3秒ごとに1時間(100x拡大)、全細胞の厚みをカバーする10スタック(zレベル)で行った。抗体−サイトカイン構築物の、表面曝露ASGPRへの結合は、等しくは分布しておらず、クラスター形成していることが見出された(図23A)。クラスターは、全表面に渡って広がっていた。この実験の時間分解分析によって、数分以内に、抗体−サイトカイン融合構築物の即時内在化が起こることが明確に明らかであった(図23B)。小胞中のIgG−サイトカイン構築物の内在化後、タンパク質が細胞の頂端側の表面に輸送されて戻る(データ未提示)。
ProteOn XPR36装置(Biorad)上の表面プラズモン共鳴(SPR)によって、高アフィニティ・インターフェロン−アルファ受容体2(IFNAR2)へのIgG−IFNアルファ免疫コンジュゲートの結合活性を決定し、そしてロフェロンに比較した。商業的に入手可能なIFNAR2−Fc融合タンパク質(R&D Systems)を標準的アミンカップリングによって、センサーチップ表面上に垂直配向で固定した。1ショット動力学的測定のため、注入方向を水平配向に変化させて、精製抗体−サイトカイン融合物(50〜3.25nMの間の濃度範囲で多様)の2倍希釈シリーズを、別個のチャネル1〜5に沿って、120または200sの会合時間、および300sの解離時間で、50μl/分で同時に注入した。緩衝液(PBST)を第六のチャネルに沿って注入して、参照のための「インライン」ブランクを提供した。会合および解離センサーグラムを同時に適合させることによって、ProteOn Manager v3.1ソフトウェアにおいて、単純な1対1ラングミュア結合モデルを用いて、会合速度定数(kon)および解離速度定数(koff)を計算した。平衡解離定数(KD)を、比koff/konとして計算した。10mMグリシン、pH1.5を流速100μl/分、30sの接触時間で用いて、水平配向で再生を行った。抗体−サイトカイン融合タンパク質の測定されるアフィニティは、ほぼ(kon 1.57x106 1/Ms; koff 6.15x10−3 1/s; KD 4nM)であり、そしてしたがって、組換え産生タンパク質ロフェロンの公表されるアフィニティに匹敵し、IgGのC末端へのIFNαの融合が、IFNAR2への結合アフィニティにまったく影響を持たないことが示された。
IgG−サイトカイン融合物の一部としてのIFNαの機能的活性を分析するため、そしてロフェロンと比較するため、IFNα融合構築物の生物学的活性を、ウイルス保護アッセイにおいて試験した。この研究のため、MDBK細胞をロフェロンまたは抗体−サイトカイン融合物のいずれかと、1〜4時間、プレインキュベーションした。次いで、水疱性口内炎ウイルスをさらに16〜24時間添加した。このインキュベーション工程終了時、生存細胞をクリスタルバイオレット染色溶液(0.5%)で染色し、そして690nmの参照波長とともに、550〜600nmで、マイクロプレート読み取り装置を用いて、生存細胞の定量化を実行した。4パラメータ−ロジスティクスあてはめ関数を用いて、標準化ロフェロン溶液に対して、全用量−反応曲線分析において、すべてのIgG−サイトカイン構築物の生物学的活性を決定した。表6に示すように、抗体−IFNα融合構築物は、抗体の結合価とは独立に、約5%のロフェロン活性に対応する活性を示す。IgGのC末端へのIFNαの融合は、IFNAR2への結合アフィニティにまったく影響を持たないため(上記に示す)、低アフィニティ・インターフェロン−アルファ受容体1(IFNAR1)への相互作用が立体的に損なわれ、最終的に、IFNAR全複合体(holocomplex)のシグナル伝達減少を導く可能性が高い。
IgG−IFNα融合タンパク質の機能的活性を特徴付け、そして商業的に入手可能なロフェロンおよびペガシス(PEGインターフェロン−α2a)と比較するため、ASGPR陽性細胞(Huh7−2209−3)およびASGPR陰性細胞(Hela)を用いて、抗ウイルス活性を研究した。
IFNαは、数百のIFN刺激遺伝子(ISG)の誘導を通じて、その抗ウイルス活性を発揮する。抗ウイルス活性を検証するため、そしてさらに、ASGPRターゲティングが仲介するIFNα活性増進を確認するため、本発明者らは、肝臓細胞および非肝臓細胞におけるISG発現を決定した。肝臓細胞(主に肝細胞およびHepG2)および非肝臓細胞(ヒトPBMCおよびHela)を多様な連続希釈IFNα分子で6時間処理し、そして5PRIME RNA抽出キット(#FP2302530、5PRIME、メリーランド州ガイザーズバーグ)を用いて、細胞から総RNAを抽出した。
ASGPR抗体に基づいてターゲティングされたIFNα分子が、非肝臓細胞において減少したIFNα活性を、そして肝臓細胞において増進されたIFNα活性を示す(肝臓ターゲティング化IFNα効果)というin vitro結果に促され、カニクイザル研究を設計して、in vivoで、肝臓ターゲティング化IFNα効果を確認した。ASGPR特異的クローン51A12は、同一のアフィニティでヒトおよびサルASGPRに結合し、そしてヒトIFNαは、サルにおいて類似の活性を有するため、肝臓ターゲティング化IFN概念証明研究のため、サルをPK/PDモデルとして用いることも可能である。サル研究において、本発明者らは、51A12 IgG kih IFNαおよびアイソタイプIgG kih IFNα対照を直接比較した。どちらの分子も、1または10μg/kgのいずれかの投薬レベルで皮下注射し、サルの血液および肝臓生検試料を投薬前および投薬後に収集し、そしてそのPK(薬物動態学)およびPD(薬力学)を監視した。用量群を表8に列挙する。
血液(およそ1ml)を、投薬5日前、ならびに注射2、6、12、24、48、72、96、168、および336時間後に、各動物から収集した。薬物動態学用の試料を、抗凝血剤を含まずに、試験管に収集した。薬物動態学用の血液を、薬力学的血液収集前に収集した。
捕捉試薬として抗IFNα抗体(ロット番号34495−28、Roche Nutley、米国ニュージャージー州)を、そして検出試薬としてHRP標識抗ヒトFc抗体(ロット番号Wbr72_MM_090602、Roche Diagnostics、ドイツ・ペンツベルク)を用いる、サンドイッチELISAアッセイを用いて、カニクイザル血清アリコットを投薬化合物に関して分析した。プレートを抗IFNα抗体で室温で1時間コーティングした後、プレートを2%BSAブロッキング緩衝液で1時間処理した。洗浄後、HRP標識抗ヒトFc抗体を各ウェルに添加し、そして穏やかに振盪しながら1時間インキュベーションした。洗浄後、100μl/ウェルTMB基質溶液(#11 484 281 001、Roche Diagnostics、ドイツ・ペンツベルク)を約20分間添加した。次いで、50μl/ウェルの2N HClを添加することによって、反応を停止した。プレートを、参照波長650nmとともに、450nmで2分間以内読み取った。この方法の定量化下限(LLOQ)は、10ng/mlであった。アッセイの精密度(precision)(%CV)および正確性(accuracy)(%相対誤差)は、許容基準を満たした。試料とともに分析したQC試料の分析によって監視されるようなアッセイ性能は、表9に示すとおりであった。血清濃度を表10〜13に示す。10μg/kgでのアイソタイプIgG kih IFNαの単回注射は、血液中の有意な曝露を生じ、これは、1週間でほぼ100ng/mlでピークとなった。対照的に、同じ用量レベルで、51A12 IgG kih IFNαは、いかなる時点でも定量化レベル未満であった。どちらの分子も血液中、1μg/kg用量レベルで検出不能であった。PKパラメータを表14に要約する。
96の肝臓生検試料(48匹の動物x試料採取あたり2つの生検)から、Qiagen RNeasyミニキット(P/N 74104)を用いて、総RNAを抽出し、そしてNanodrop 8000上で定量化した。肝臓試料の総RNA品質を、Caliper LabChip GX上で評価した。すべての試料由来のRNAは、qPCRおよびマイクロアレイに基づく遺伝子発現測定を実行するために十分な量および品質であった。
2つの別個のプロトコルを用いて、総RNAをcDNAに変換した。Affymetrix GeneChip HT 3’ IVT Express(P/N 901225)およびNuGEN Ovation RNA増幅系V2(P/N 3100−60)。
製造者のプロトコルにしたがって、GeneChip HT 3’ IVT発現キットを用いて、肝臓生検試料由来の100ngの総RNAを二本鎖cDNAおよび増幅RNA(aRNA)に変換した。ハイブリダイゼーション混合物は、12.5μg aRNA、2xハイブリダイゼーション混合物(P/N 900720)、DMSO、20xハイブリダイゼーション対照、およびオリゴB2対照を含有した。
製造者のプロトコルにしたがって、NuGEN Ovation RNA増幅系V2キットを用いて、血液試料由来の50ng総RNAを一本鎖cDNAに変換した。ハイブリダイゼーション混合物は、3μg SPIA増幅cDNA、2xハイブリダイゼーション混合物(P/N 900720)、DMSO、20xハイブリダイゼーション対照、およびオリゴB2対照を含有した。
IFNα分子によるIFNα刺激遺伝子発現をより包括的に分析するため、血液トランスクリプトーム研究(Chaussabelら(2008), Immunity 29, 150−64)から決定したIFN遺伝子モジュールを用いて、IFNα反応を分析した。図28Aに示すように、インターフェロン・モジュールM3.1の遺伝子のベースラインからの倍変化発現値を、血液および肝臓試料の両方に関して、R統計パッケージ(www.r−project.org)を用いて、ヒートマップ形式でプロットした。肝臓インターフェロン誘導遺伝子の教師なし階層的クラスター形成によって、第1日および第3日に、10μg/kg用量の51A12において非常に誘導されるが、アイソタイプIFNα化合物では誘導されないサブセット(破線の長方形)が明らかになる。教師なし階層的クラスター形成では、このサブセットは、血液および肝臓の間の発現の示差的パターンを明らかにし、ここで、いくつかの遺伝子は、10μg/kg用量で、51A12によって、肝臓においてより有意に誘導されたが、アイソタイプ−IFNαでは誘導されず、そして他の遺伝子は、高用量で、アイソタイプIFNαによって、血液中でより有意に誘導された(図28B)。
Claims (86)
- アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)に特異的に結合可能な抗体であって
a)配列番号16の重鎖可変領域配列および配列番号14の軽鎖可変領域配列;
b)配列番号4の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列;
c)配列番号8の重鎖可変領域配列および配列番号6の軽鎖可変領域配列;
d)配列番号12の重鎖可変領域配列および配列番号10の軽鎖可変領域配列;
e)配列番号20の重鎖可変領域配列および配列番号18の軽鎖可変領域配列;
f)配列番号24の重鎖可変領域配列および配列番号22の軽鎖可変領域配列;
g)配列番号28の重鎖可変領域配列および配列番号26の軽鎖可変領域配列;
h)配列番号4の重鎖可変領域配列および配列番号30の軽鎖可変領域配列;
i)配列番号4の重鎖可変領域配列および配列番号32の軽鎖可変領域配列;
j)配列番号4の重鎖可変領域配列および配列番号34の軽鎖可変領域配列;または
k)配列番号24の重鎖可変領域配列および配列番号22の軽鎖可変領域配列
を含む、前記抗体。 - 配列番号16の重鎖可変領域配列および配列番号14の軽鎖可変領域配列を含む、請求項1の抗体。
- ASGPRのエピトープへの結合に関して、請求項2の抗体と競合する、ASGPRに特異的に結合可能な抗体。
- ASGPRのストーク領域におけるエピトープを認識する、請求項3の抗体。
- 請求項2の抗体のアフィニティ成熟変異体である、請求項3または4の抗体。
- 抗体が、配列番号16の配列に少なくとも約96%、97%、98%または99%同一である重鎖可変領域配列、および配列番号14の配列に少なくとも約96%、97%、98%または99%同一である軽鎖可変領域配列を含む、請求項3〜5のいずれか一項の抗体。
- 1、2、3、4、5、6または7の、特に2、3、4または5のアミノ酸置換を含む配列番号14の軽鎖可変領域配列を含む、請求項3〜6のいずれか一項の抗体。
- 1、2、3、4、5、6または7の、特に2、3、4または5のアミノ酸置換を含む配列番号16の重鎖可変領域配列を含む、請求項3〜7のいずれか一項の抗体。
- 配列番号4の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含む、請求項1の抗体。
- ASGPRのエピトープへの結合に関して、請求項9の抗体と競合する、ASGPRに特異的に結合可能な抗体。
- ASGPRの炭水化物認識ドメイン(CRD)におけるエピトープを認識する、請求項10の抗体。
- 請求項9の抗体のアフィニティ成熟変異体である、請求項10または11の抗体。
- 抗体が、配列番号4の配列に少なくとも約96%、97%、98%または99%同一である重鎖可変領域配列、および配列番号2の配列に少なくとも約96%、97%、98%または99%同一である軽鎖可変領域配列を含む、請求項10〜12のいずれか一項の抗体。
- 1、2、3、4、5、6または7の、特に2、3、4または5のアミノ酸置換を含む配列番号2の軽鎖可変領域配列を含む、請求項10〜13のいずれか一項の抗体。
- 1、2、3、4、5、6または7の、特に2、3、4または5のアミノ酸置換を含む配列番号4の重鎖可変領域配列を含む、請求項10〜14のいずれか一項の抗体。
- a)配列番号4の重鎖可変領域配列および配列番号36の軽鎖可変領域配列;
b)配列番号4の重鎖可変領域配列および配列番号38の軽鎖可変領域配列;
c)配列番号8の重鎖可変領域配列および配列番号40の軽鎖可変領域配列;
d)配列番号12の重鎖可変領域配列および配列番号42の軽鎖可変領域配列;
e)配列番号20の重鎖可変領域配列および配列番号44の軽鎖可変領域配列;
f)配列番号24の重鎖可変領域配列および配列番号46の軽鎖可変領域配列;または
g)配列番号28の重鎖可変領域配列および配列番号48の軽鎖可変領域配列
を含む、請求項10〜14のいずれか一項の抗体。 - ヒトおよびカニクイザル(cynomolgus monkey)ASGPRに特異的に結合可能な、先行する請求項のいずれか一項の抗体。
- 表面プラズモン共鳴(SPR)によって、Fab断片として測定した際、ヒトASGPRに、1μMより小さい、特に100nMより小さい、より具体的には1nMより小さい解離定数(KD)で結合する、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- 蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)によって、IgG1として測定した際、ヒトASGPRに、1μMより小さい、特に500nMより小さい、より具体的には100nMより小さい、またはさらに10nMより小さいKDで結合する、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- ASGPRへの結合に関して、ASGPRの天然リガンドと競合しない、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- ASGPRの前記天然リガンドがアシアロフェチュインである、請求項20の抗体。
- CLEC10A、特にヒトCLEC10Aに検出可能に結合しない、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- ASGPR発現を欠く細胞、特にヒト細胞、より具体的にはヒト血液細胞に特異的に結合しない、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- ASGPR発現細胞表面上のASGPRに抗体が結合した際、前記細胞に内在化される、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- 前記細胞内に内在化されるのとほぼ同じ速度で、前記細胞表面にリサイクルされて戻る、請求項24の抗体。
- 前記細胞表面上のASGPRに抗体が結合した際、細胞表面で、ASGPR発現の下方制御を有意には誘導しない、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- ヒト抗体である、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- ヒトFc領域、特にIgG Fc領域、より具体的にはIgG1 Fc領域を含む、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- 全長抗体である、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- IgGクラス抗体、特にIgG1サブクラス抗体である、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- Fc受容体、特にFcγ受容体への抗体の結合アフィニティを減少させる修飾を、Fc領域中に含む、請求項28〜30のいずれか一項の抗体。
- 前記Fc受容体が活性化Fc受容体である、請求項31の抗体。
- 前記Fc受容体が、FcγRIIIa(CD16a)、FcγRI(CD64)、FcγRIIa(CD32)、およびFcαRI(CD89)の群より選択される、請求項31または32の抗体。
- 前記Fc受容体がFcγRIIIa、特にヒトFcγRIIIaである、請求項31〜33のいずれか一項の抗体。
- P329、L234およびL235(EU番号付け)より選択される位置でFc領域中にアミノ酸置換を含む、請求項31〜34のいずれか一項の抗体。
- Fc領域中にアミノ酸置換P329G、L234AおよびL235A(EU番号付け)を含む、請求項31〜35のいずれか一項の抗体。
- 2つの非同一抗体重鎖のヘテロ二量体化を促進する修飾を、Fc領域中に含む、請求項28〜36のいずれか一項の抗体。
- 前記修飾が、抗体重鎖の一方におけるノブ修飾、および2つの抗体重鎖のもう一方における穴修飾を含む、ノブを穴に(knob−into−hole)修飾である、請求項37の抗体。
- CH3ドメイン中の2つの抗体重鎖間の界面内に修飾を含む、請求項28〜38のいずれか一項の抗体であって、i)1つの重鎖のCH3ドメインにおいて、アミノ酸残基はより大きい側鎖体積を有するアミノ酸残基で置換され、それによって1つの重鎖のCH3ドメイン中の界面内に突起(「ノブ」)を生成し、これを他方の重鎖のCH3ドメイン中の界面内の空洞(「穴」)中に配置可能であり、そしてii)他方の重鎖のCH3ドメインにおいて、アミノ酸残基はより小さい側鎖体積を有するアミノ酸残基で置換され、それによって第二のCH3ドメイン中の界面内に空洞(「穴」)を生成し、この中に第一のCH3ドメイン中の界面内の突起(「ノブ」)が配置可能である、前記抗体。
- 1つの抗体重鎖において、アミノ酸置換T366Wおよび場合によってアミノ酸置換S354Cを、そして他方の抗体重鎖において、アミノ酸置換T366S、L368A、Y407Vおよび場合によってY349Cを含む、請求項28〜39のいずれか一項の抗体。
- エフェクター部分が抗体に付着している、先行する請求項いずれか一項の抗体。
- 1より多いエフェクター部分が抗体に付着していない、請求項41の抗体。
- 前記エフェクター部分がサイトカイン分子である、請求項41または42の抗体。
- サイトカイン分子が、場合によってペプチドリンカーを通じて、抗体重鎖の1つのカルボキシ末端アミノ酸に、アミノ末端アミノ酸で融合している、請求項43の抗体。
- サイトカイン分子がヒトサイトカインである、請求項43または44の抗体。
- サイトカイン分子がインターフェロン分子である、請求項43〜45のいずれか一項の抗体。
- 前記インターフェロン分子が、インターフェロン・アルファ、特にヒト・インターフェロン・アルファ、より具体的には、ヒト・インターフェロン・アルファ2またはヒト・インターフェロン・アルファ2aである、請求項46の抗体。
- 表面上にASGPRを発現する細胞において、抗ウイルス活性を有する、請求項46または47の抗体。
- 表面上にASGPRを有意なレベルでは発現しない細胞においては、抗ウイルス活性をまったく持たない、請求項48の抗体。
- 前記抗ウイルス活性が、ウイルス感染の阻害、ウイルス複製の阻害、細胞殺傷の阻害およびインターフェロン刺激遺伝子の誘導より選択される、請求項48または49の抗体。
- 先行する請求項のいずれか一項の抗体またはその抗原結合部分をコードする、ポリヌクレオチド。
- 請求項51のポリヌクレオチドを含むベクター、特に発現ベクター。
- 請求項51のポリヌクレオチドまたは請求項52のベクターを含む、宿主細胞。
- (i)前記抗体の発現に適した条件下で、請求項53の宿主細胞を培養し、そして(ii)前記抗体を回収する工程を含む、請求項1〜50のいずれか一項の抗体を産生するための方法。
- 請求項54の方法によって産生される、ASGPRに特異的に結合可能な抗体。
- 請求項1〜50または55のいずれか一項の抗体および薬学的に許容されうるキャリアーを含む、薬学的組成物。
- 薬剤として使用するための、請求項1〜50または55のいずれか一項の抗体、あるいは請求項56の薬学的組成物。
- 肝臓疾患の治療または予防において使用するための、請求項1〜50または55のいずれか一項の抗体、あるいは請求項56の薬学的組成物。
- 前記肝臓疾患がウイルス感染である、請求項58の抗体または薬学的組成物。
- 前記肝臓疾患が肝炎ウイルス感染、特にB型肝炎ウイルス(HBV)感染である、請求項58または59の抗体または薬学的組成物。
- 癌の治療または予防において使用するための、請求項1〜50または55のいずれか一項の抗体、あるいは請求項56の薬学的組成物。
- 前記癌が肝臓癌である、請求項61の抗体。
- 前記肝臓癌が肝細胞癌(HCC)である、請求項62の抗体。
- 治療が必要な個体において、疾患を治療するための薬剤製造のための、請求項1〜50または55のいずれか一項の抗体の使用。
- 前記疾患が肝臓疾患である、請求項64の使用。
- 前記肝臓疾患がウイルス感染である、請求項65の使用。
- 前記肝臓疾患が肝炎ウイルス感染、特にHBV感染である、請求項65または66の使用。
- 前記疾患が癌である、請求項64の使用。
- 前記癌が肝臓癌である、請求項68の使用。
- 前記肝臓癌が肝細胞癌(HCC)である、請求項69の使用。
- 前記個体が哺乳動物、特にヒトである、請求項64〜70のいずれか一項の使用。
- 個体において疾患を治療する方法であって、前記個体に、薬学的に許容されうる型の請求項1〜50または55のいずれか一項の抗体を含む組成物の療法的有効量を投与する工程を含む、前記方法。
- 前記疾患が肝臓疾患である、請求項72の方法。
- 前記肝臓疾患がウイルス感染である、請求項73の方法。
- 前記肝臓疾患が肝炎ウイルス感染、特にHBV感染である、請求項73または74の方法。
- 前記疾患が癌である、請求項72の方法。
- 前記癌が肝臓癌である、請求項76の方法。
- 前記肝臓癌が肝細胞癌(HCC)である、請求項77の方法。
- 前記個体が哺乳動物、特にヒトである、請求項72〜78のいずれか一項の方法。
- 個体において、ASGPRを発現している細胞をターゲティングするための、請求項1〜50または55のいずれか一項の抗体。
- 前記細胞が肝臓細胞、特に肝細胞である、請求項80の抗体。
- 前記個体が哺乳動物、特にヒトである、請求項80または81の抗体。
- 個体においてASGPRを発現している細胞をターゲティングするための方法であって、前記個体に、薬学的に許容されうる型の請求項1〜50または55のいずれか一項の抗体を含む組成物を投与する工程を含む、前記方法。
- 前記細胞が肝臓細胞、特に肝細胞である、請求項83の方法。
- 前記個体が哺乳動物、特にヒトである、請求項83または84の方法。
- 明細書に記載されるとおりの発明。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201261681239P | 2012-08-09 | 2012-08-09 | |
US61/681,239 | 2012-08-09 | ||
PCT/EP2013/066432 WO2014023709A1 (en) | 2012-08-09 | 2013-08-06 | Asgpr antibodies and uses thereof |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018008673A Division JP6463522B2 (ja) | 2012-08-09 | 2018-01-23 | Asgpr抗体およびその使用 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015525792A true JP2015525792A (ja) | 2015-09-07 |
JP2015525792A5 JP2015525792A5 (ja) | 2016-09-29 |
Family
ID=48917550
Family Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015525859A Ceased JP2015525792A (ja) | 2012-08-09 | 2013-08-06 | Asgpr抗体およびその使用 |
JP2018008673A Active JP6463522B2 (ja) | 2012-08-09 | 2018-01-23 | Asgpr抗体およびその使用 |
JP2018247659A Active JP6929827B2 (ja) | 2012-08-09 | 2018-12-28 | Asgpr抗体およびその使用 |
Family Applications After (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018008673A Active JP6463522B2 (ja) | 2012-08-09 | 2018-01-23 | Asgpr抗体およびその使用 |
JP2018247659A Active JP6929827B2 (ja) | 2012-08-09 | 2018-12-28 | Asgpr抗体およびその使用 |
Country Status (11)
Country | Link |
---|---|
US (5) | US9771427B2 (ja) |
EP (1) | EP2882775B1 (ja) |
JP (3) | JP2015525792A (ja) |
KR (1) | KR20150041626A (ja) |
CN (2) | CN109705218B (ja) |
BR (1) | BR112015002790A2 (ja) |
CA (1) | CA2878626A1 (ja) |
HK (1) | HK1211302A1 (ja) |
MX (1) | MX2015001678A (ja) |
RU (1) | RU2015107891A (ja) |
WO (1) | WO2014023709A1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018535655A (ja) * | 2015-09-29 | 2018-12-06 | アムジエン・インコーポレーテツド | Asgr阻害剤 |
JP2020529837A (ja) * | 2017-06-27 | 2020-10-15 | リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッドRegeneron Pharmaceuticals, Inc. | ヒト化asgr1座位を含む非ヒト動物 |
Families Citing this family (26)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2011289579B2 (en) | 2010-08-10 | 2016-11-17 | Ecole Polytechnique Federale De Lausanne | Erythrocyte-binding therapeutics |
US9850296B2 (en) | 2010-08-10 | 2017-12-26 | Ecole Polytechnique Federale De Lausanne (Epfl) | Erythrocyte-binding therapeutics |
US9517257B2 (en) | 2010-08-10 | 2016-12-13 | Ecole Polytechnique Federale De Lausanne (Epfl) | Erythrocyte-binding therapeutics |
JP2015525792A (ja) | 2012-08-09 | 2015-09-07 | ロシュ グリクアート アクチェンゲゼルシャフト | Asgpr抗体およびその使用 |
EP3791862A1 (en) | 2013-09-11 | 2021-03-17 | Eagle Biologics, Inc. | Liquid protein formulations containing viscosity-lowering agents |
US10946079B2 (en) | 2014-02-21 | 2021-03-16 | Ecole Polytechnique Federale De Lausanne | Glycotargeting therapeutics |
BR112016019274A2 (pt) * | 2014-02-21 | 2017-10-10 | Anokion Sa | agentes terapêuticos glico-orientados |
US10953101B2 (en) | 2014-02-21 | 2021-03-23 | École Polytechnique Fédérale De Lausanne (Epfl) | Glycotargeting therapeutics |
US10046056B2 (en) | 2014-02-21 | 2018-08-14 | École Polytechnique Fédérale De Lausanne (Epfl) | Glycotargeting therapeutics |
US10993990B2 (en) | 2014-05-16 | 2021-05-04 | Baylor Research Institute | Methods and compositions for treating autoimmune and inflammatory conditions |
SG11201702614SA (en) | 2014-10-01 | 2017-04-27 | Eagle Biolog Inc | Polysaccharide and nucleic acid formulations containing viscosity-lowering agents |
AU2016315889A1 (en) | 2015-09-04 | 2018-03-22 | The California Institute For Biomedical Research | Insulin immunoglobulin fusion proteins |
EP3349784A1 (en) * | 2015-09-19 | 2018-07-25 | Ecole Polytechnique Fédérale de Lausanne | Glycotargeting therapeutics |
CA3050133A1 (en) | 2017-01-26 | 2018-08-02 | Surrozen, Inc. | Tissue-specific wnt signal enhancing molecules and uses thereof |
EP3638296A1 (en) | 2017-06-16 | 2020-04-22 | The University Of Chicago | Compositions and methods for inducing immune tolerance |
US20210380678A1 (en) * | 2018-07-09 | 2021-12-09 | Surrozen, Inc. | Tissue-specific wnt signal enhancing molecules and uses |
JP2022502088A (ja) | 2018-09-27 | 2022-01-11 | エクシリオ デベロップメント, インコーポレイテッド | マスクされたサイトカインポリペプチド |
CA3133831A1 (en) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | Nikolai Kley | Clec9a-based chimeric protein complexes |
WO2021072203A1 (en) | 2019-10-09 | 2021-04-15 | Silverback Therapeutics, Inc. | Tgfbetar1 inhibitor-asgr antibody conjugates and uses thereof |
KR102269748B1 (ko) | 2019-10-31 | 2021-06-29 | 주식회사 에이스바이오메드 | 간세포 손상 표지자 아시알로 알파-1산 당단백질 측정을 통한 진행성 만성간염 및 간섬유화 정도 추적 진단용 키트 및 이의 용도 |
JP2023520517A (ja) * | 2020-04-01 | 2023-05-17 | エクシリオ デベロップメント, インコーポレイテッド | マスクされたil-2サイトカイン及びその切断産物 |
IL299238A (en) * | 2020-06-23 | 2023-02-01 | Kadmon Corp Llc | ANTI-PD-1 antibodies and fusion proteins |
AU2021300362A1 (en) | 2020-07-01 | 2023-02-23 | ARS Pharmaceuticals, Inc. | Anti-ASGR1 antibody conjugates and uses thereof |
TWI815194B (zh) | 2020-10-22 | 2023-09-11 | 美商基利科學股份有限公司 | 介白素2-Fc融合蛋白及使用方法 |
TW202233673A (zh) * | 2020-10-23 | 2022-09-01 | 美商雅雪生物治療公司 | 含調節免疫細胞功能之cd8抗原結合分子之融合物 |
AU2021379770A1 (en) * | 2020-11-16 | 2023-06-22 | Surrozen Operating, Inc. | Liver-specific wnt signal enhancing molecules and uses thereof |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011086143A2 (en) * | 2010-01-14 | 2011-07-21 | Glaxo Group Limited | Liver targeting molecules |
Family Cites Families (28)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2388385B1 (fr) | 1977-04-18 | 1982-01-08 | Hitachi Metals Ltd | Piece d'ornement fixee par des aimants permanents |
US6548640B1 (en) | 1986-03-27 | 2003-04-15 | Btg International Limited | Altered antibodies |
IL85035A0 (en) | 1987-01-08 | 1988-06-30 | Int Genetic Eng | Polynucleotide molecule,a chimeric antibody with specificity for human b cell surface antigen,a process for the preparation and methods utilizing the same |
KR0184860B1 (ko) | 1988-11-11 | 1999-04-01 | 메디칼 리써어치 카운실 | 단일영역 리간드와 이를 포함하는 수용체 및 이들의 제조방법과 이용(법) |
DE3920358A1 (de) | 1989-06-22 | 1991-01-17 | Behringwerke Ag | Bispezifische und oligospezifische, mono- und oligovalente antikoerperkonstrukte, ihre herstellung und verwendung |
US5959177A (en) | 1989-10-27 | 1999-09-28 | The Scripps Research Institute | Transgenic plants expressing assembled secretory antibodies |
GB9015198D0 (en) | 1990-07-10 | 1990-08-29 | Brien Caroline J O | Binding substance |
US5571894A (en) | 1991-02-05 | 1996-11-05 | Ciba-Geigy Corporation | Recombinant antibodies specific for a growth factor receptor |
ES2206447T3 (es) | 1991-06-14 | 2004-05-16 | Genentech, Inc. | Anticuerpo humanizado para heregulina. |
KR950014915B1 (ko) * | 1991-06-19 | 1995-12-18 | 주식회사녹십자 | 탈시알로당단백-포함화합물 |
GB9114948D0 (en) | 1991-07-11 | 1991-08-28 | Pfizer Ltd | Process for preparing sertraline intermediates |
ES2136092T3 (es) | 1991-09-23 | 1999-11-16 | Medical Res Council | Procedimientos para la produccion de anticuerpos humanizados. |
US5587458A (en) | 1991-10-07 | 1996-12-24 | Aronex Pharmaceuticals, Inc. | Anti-erbB-2 antibodies, combinations thereof, and therapeutic and diagnostic uses thereof |
AU675929B2 (en) | 1992-02-06 | 1997-02-27 | Curis, Inc. | Biosynthetic binding protein for cancer marker |
US5731168A (en) | 1995-03-01 | 1998-03-24 | Genentech, Inc. | Method for making heteromultimeric polypeptides |
US5869046A (en) | 1995-04-14 | 1999-02-09 | Genentech, Inc. | Altered polypeptides with increased half-life |
US6040498A (en) | 1998-08-11 | 2000-03-21 | North Caroline State University | Genetically engineered duckweed |
ATE531812T1 (de) | 1997-12-05 | 2011-11-15 | Scripps Research Inst | Humanisierung von nager-antikörpern |
US6737056B1 (en) | 1999-01-15 | 2004-05-18 | Genentech, Inc. | Polypeptide variants with altered effector function |
US7125978B1 (en) | 1999-10-04 | 2006-10-24 | Medicago Inc. | Promoter for regulating expression of foreign genes |
AU782626B2 (en) | 1999-10-04 | 2005-08-18 | Medicago Inc. | Method for regulating transcription of foreign genes |
US7432063B2 (en) | 2002-02-14 | 2008-10-07 | Kalobios Pharmaceuticals, Inc. | Methods for affinity maturation |
MXPA06011199A (es) | 2004-03-31 | 2007-04-16 | Genentech Inc | Anticuerpos anti-tgf-beta humanizados. |
CA2885854C (en) | 2004-04-13 | 2017-02-21 | F. Hoffmann-La Roche Ag | Anti-p-selectin antibodies |
TWI380996B (zh) | 2004-09-17 | 2013-01-01 | Hoffmann La Roche | 抗ox40l抗體 |
PT2235064E (pt) | 2008-01-07 | 2016-03-01 | Amgen Inc | Método de preparação de moléculas heterodiméricas de fc de anticorpos utilizando efeitos de indução eletrostática |
JP5764127B2 (ja) | 2009-08-17 | 2015-08-12 | ロシュ グリクアート アーゲー | 標的化イムノコンジュゲート |
JP2015525792A (ja) | 2012-08-09 | 2015-09-07 | ロシュ グリクアート アクチェンゲゼルシャフト | Asgpr抗体およびその使用 |
-
2013
- 2013-08-06 JP JP2015525859A patent/JP2015525792A/ja not_active Ceased
- 2013-08-06 US US14/419,824 patent/US9771427B2/en active Active
- 2013-08-06 RU RU2015107891A patent/RU2015107891A/ru not_active Application Discontinuation
- 2013-08-06 EP EP13745419.5A patent/EP2882775B1/en active Active
- 2013-08-06 WO PCT/EP2013/066432 patent/WO2014023709A1/en active Application Filing
- 2013-08-06 CN CN201910108288.7A patent/CN109705218B/zh active Active
- 2013-08-06 MX MX2015001678A patent/MX2015001678A/es unknown
- 2013-08-06 CA CA2878626A patent/CA2878626A1/en not_active Abandoned
- 2013-08-06 BR BR112015002790A patent/BR112015002790A2/pt not_active IP Right Cessation
- 2013-08-06 KR KR20157003176A patent/KR20150041626A/ko not_active Application Discontinuation
- 2013-08-06 CN CN201380041685.8A patent/CN104704001B/zh active Active
-
2015
- 2015-12-08 HK HK15112087.2A patent/HK1211302A1/xx unknown
-
2017
- 2017-09-21 US US15/711,495 patent/US10087254B2/en active Active - Reinstated
-
2018
- 2018-01-23 JP JP2018008673A patent/JP6463522B2/ja active Active
- 2018-09-14 US US16/131,110 patent/US20190031760A1/en not_active Abandoned
- 2018-12-28 JP JP2018247659A patent/JP6929827B2/ja active Active
-
2019
- 2019-08-09 US US16/537,038 patent/US10975151B2/en active Active
-
2020
- 2020-11-23 US US17/102,112 patent/US20210324085A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011086143A2 (en) * | 2010-01-14 | 2011-07-21 | Glaxo Group Limited | Liver targeting molecules |
Non-Patent Citations (6)
Title |
---|
ALLA TRAHTENHERTS: "AN INTERNALIZING ANTIBODY SPECIFIC FOR THE HUMAN ASIALOGLYCOPROTEIN RECEPTOR", HYBRIDOMA, vol. 28, no. 4, JPN5015008714, 1 August 2009 (2009-08-01), pages 225 - 233, XP055084704, DOI: doi:10.1089/hyb.2009.0019 * |
BIOTECHNOLOGY AND APPLIED BIOCHEMISTRY, vol. 44, no. 2, JPN5015008712, 1 May 2006 (2006-05-01), pages 65 - 72 * |
BIOTECHNOLOGY AND APPLIED BIOCHEMISTRY, vol. 58, no. 6, JPN5015008713, 1 November 2011 (2011-11-01), pages 405 - 411 * |
HYBRIDOMA, vol. 28, no. 4, JPN5015008714, 1 August 2009 (2009-08-01), pages 225 - 233 * |
LIMIN CAO: "CHARACTERIZATION OF A SINGLE-CHAIN VARIABLE FRAGMENT (SCFV) ANTIBODY 以下省略", BIOTECHNOLOGY AND APPLIED BIOCHEMISTRY, vol. 44, no. 2, JPN5015008712, 1 May 2006 (2006-05-01), US, pages 65 - 72, XP002643344, DOI: doi:10.1042/ba20050081 * |
XIAORONG ZHAO: "CONSTRUCTION AND CHARACTERIZATION OF AN ANTI-ASIALOGLYCOPROTEIN RECEPTOR SINGLE-CHAIN 以下省略", BIOTECHNOLOGY AND APPLIED BIOCHEMISTRY, vol. 58, no. 6, JPN5015008713, 1 November 2011 (2011-11-01), pages 405 - 411, XP055084712, DOI: doi:10.1002/bab.57 * |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018535655A (ja) * | 2015-09-29 | 2018-12-06 | アムジエン・インコーポレーテツド | Asgr阻害剤 |
JP2022087358A (ja) * | 2015-09-29 | 2022-06-10 | アムジエン・インコーポレーテツド | Asgr阻害剤 |
JP2020529837A (ja) * | 2017-06-27 | 2020-10-15 | リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッドRegeneron Pharmaceuticals, Inc. | ヒト化asgr1座位を含む非ヒト動物 |
JP7278978B2 (ja) | 2017-06-27 | 2023-05-22 | リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド | ヒト化asgr1座位を含む非ヒト動物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CA2878626A1 (en) | 2014-02-13 |
EP2882775A1 (en) | 2015-06-17 |
JP2018093880A (ja) | 2018-06-21 |
WO2014023709A1 (en) | 2014-02-13 |
JP6463522B2 (ja) | 2019-02-06 |
US20150299324A1 (en) | 2015-10-22 |
CN104704001A (zh) | 2015-06-10 |
MX2015001678A (es) | 2015-08-14 |
BR112015002790A2 (pt) | 2017-08-08 |
US10975151B2 (en) | 2021-04-13 |
RU2015107891A (ru) | 2016-09-27 |
KR20150041626A (ko) | 2015-04-16 |
US9771427B2 (en) | 2017-09-26 |
JP2019088290A (ja) | 2019-06-13 |
US20200102392A1 (en) | 2020-04-02 |
EP2882775B1 (en) | 2018-02-14 |
US20180118833A1 (en) | 2018-05-03 |
CN104704001B (zh) | 2019-02-12 |
CN109705218B (zh) | 2022-07-19 |
US10087254B2 (en) | 2018-10-02 |
HK1211302A1 (en) | 2016-05-20 |
US20210324085A1 (en) | 2021-10-21 |
US20190031760A1 (en) | 2019-01-31 |
CN109705218A (zh) | 2019-05-03 |
JP6929827B2 (ja) | 2021-09-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6463522B2 (ja) | Asgpr抗体およびその使用 | |
JP7022123B2 (ja) | Cd3に対する二重特異性抗体 | |
TWI818387B (zh) | 結合cd3之抗體 | |
TWI756164B (zh) | 活化t細胞之雙特異性抗原結合分子 | |
JP6464255B2 (ja) | 二重特異性t細胞活性化抗原結合分子 | |
JP6918789B2 (ja) | 高親和性を有する抗ヒトcdc19抗体 | |
JP2020515275A (ja) | 抗pd−1抗体と突然変異il−2とまたはil−15とのイムノコンジュゲート | |
KR20200079492A (ko) | 이중특이성 2+1 컨터체 | |
JP2021500902A (ja) | 新規tnfファミリーリガンド三量体含有抗原結合分子 | |
TW202219065A (zh) | 免疫活化 Fc 域結合分子 | |
JP2023509952A (ja) | 新規4-1bbl三量体含有抗原結合分子 | |
JP2023531625A (ja) | CD3及びFolR1に結合する抗体 | |
KR20230025667A (ko) | 프로테아제 활성화된 t 세포 이중특이성 항체 | |
KR20220130687A (ko) | Ltbr 및 edb 결합 도메인을 포함하는 다중특이성 결합 분자 및 이의 용도 | |
TW202340248A (zh) | 促效性ltbr抗體及包含其之雙特異性抗體 | |
KR20240021859A (ko) | 이중특이적 항-ccl2 항체 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160803 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160803 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170629 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170628 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170926 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180111 |
|
A045 | Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment] |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045 Effective date: 20180524 |