JP2015508892A - 慢性b型肝炎患者の応答予測及び治療観察のためのb型肝炎ウイルス免疫複合体 - Google Patents

慢性b型肝炎患者の応答予測及び治療観察のためのb型肝炎ウイルス免疫複合体 Download PDF

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Abstract

本発明は、インターフェロン療法に対して感受性があるB型肝炎ウイルス(HBV)に感染している対象を同定する方法であって、a)上記対象の試料中のHBV免疫複合体の量を測定する工程、b)工程a)で得られたHBV免疫複合体の量を基準値と比較する工程、及びc)工程b)で実施された比較の結果に基づき、インターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象を同定する工程を含む方法に関する。本発明は、更にインターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象由来の試料中のHBV免疫複合体量の測定、及びHBVに感染している対象を同定するためのHBV免疫複合体の検出試薬の使用に関する。更に、本発明は、インターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象の同定を可能にする装置及びキットに関する。【選択図】なし

Description

本発明は診断の分野に関する。具体的には、本発明は、インターフェロン療法に対して感受性があるB型肝炎ウイルス(HBV)に感染している対象の同定法であって、a)上記対象の試料中のHBV免疫複合体の量を測定する工程、b)工程a)で得られたHBV免疫複合体の量を基準値と比較する工程、及びc)工程b)で実施された比較の結果に基づき、インターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象を同定する工程を含む方法に関する。本発明は、更にHBVに感染している対象由来の試料中のHBV免疫複合体の量の測定法の使用、及びインターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象を同定するためのHBV免疫複合体の検出試薬の使用に関する。更に、本発明は、インターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象の同定を可能にする装置及びキットに関する。
B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)に起因する肝臓の感染性炎症疾患である。ウイルスは体液との接触により感染し、輸血、透析、薬物常用者による注射針の常用、及び周産期感染症による感染が主要な感染形態である。
急性B型肝炎ウイルス感染は、肝臓の炎症、嘔吐、及び黄疸を特徴とする。典型的には、症状は数週間持続し、その後免疫系により感染が治るとともに、徐々に好転する。完全な回復、及び防御免疫の確立は年齢と共に増加する。5%の成人が数週間を超えて持続する持続的な感染、すなわち慢性HBV感染を患うだけであるが、この割合は幼児では70%まで、また周産期に感染した新生児では95%まで上昇する。
慢性HBVは肝硬変及び肝臓癌の発症の深刻な危険因子と関連しており、それが、WHOの国際がん研究機関(IARC)によりHBVが発がん性クラス1、すなわちヒトに対する発がん物質として分類されている理由である。したがって、患者の免疫系によって感染の治癒を可能にする治療を受けることは、患者にとって最も重要である。典型的な治療計画には、インターフェロンアルファと共に、ウイルスDNAポリメラーゼを阻害するヌクレオシド又はヌクレオチド類似体が含まれる。重要な改善は、インターフェロンの半減期を長くするペグインターフェロン(例えば、Pegasys(登録商標))を治療に導入することであった。HBV感染の疫学及び治療の総説については、J.L. Dienstag N Engl J Med 2008, 359; 1486-1500を参照されたい。
一方では、高力価の抗−HBV抗体は疾患の重症度と直接相関するが、他方では、自然発生的なセロコンバージョン(すなわち、血清からHBVe抗原を排除)の何年も前に、患者には抗−HBVe抗原抗体が存在することがわかっていたので、慢性HBV感染の血清学は複雑である(Maruyamaら(1993), J. Clin. Invest. 91, 2586-2595)。治療法が改善されたにもかかわらず、治療により一部の患者のみで感染症が治癒するが、他の患者では治癒しない。患者の第二のグループ、すなわち無反応者のグループのメンバーは、例えば、用量の増加、治療の延長、又は追加の医薬のようなより積極的な治療法により、感染症を治癒すことができる場合がある。したがって、できる限り最初から治療を正しく調節するために、標準的なインターフェロン療法に対する患者の反応を予測することができることが望ましい。最近の改善で、治療の12週後の患者試料中のHBV可溶性抗原(HBsAg)の変化の定量値が治療結果を予測するための境界値として使用できることがわかった。しかし、境界値は、主にアジア太平洋地域の患者における事例である、HBVe抗原(HBeAg)も陽性の患者についてのみ有効である。例えば、欧州では大多数であるHBeAg陰性患者では、境界値を規定することは、より困難であり、治療開始から12週の間の少なくとも10%の減少を一時しのぎの境界値として使用する。
近年、HBeAg陽性患者において、治療開始前のHBsAG及び抗−HBsAg−IgGを含む大量のHBV複合体が、標準的なインターフェロン療法に対する良好な反応と相関を有していることが報告された。しかし、HBeAg陰性患者については、これで予測することはできない。いずれにしても、現在のところ、患者のHBeAgの状態にかかわらず、全ての患者群に対して治療開始前に治療結果を予測できる有効な方法は存在しない。
したがって、本発明の基礎をなす技術的課題は、上記要求に応じる手段及び方法を提供することとみなすことができる。上記技術的課題は、請求の範囲及び以下に特徴づけられる態様により解決される。
したがって、本発明は、インターフェロン療法に対して感受性があるB型肝炎ウイルス(HBV)に感染している対象の同定法であって、
a)上記対象の試料中のHBV免疫複合体の量を測定する工程、
b)工程a)で得られたHBV免疫複合体の量を基準値と比較する工程、及び
c)工程b)で実施された比較の結果に基づき、インターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象を同定する工程を含む方法に関する。
本発明の方法は、好ましくはインビトロでの方法である。更に、本発明は、上記に明記した工程に加え、更なる工程を含んでもよい。例えば、更なる工程は、工程a)の試料の前処理、又は前記方法により得られた結果の評価等に関する。更に、試料の品質管理、又は性能管理等の内部管理を使用してもよい。前記方法は、手作業で実施してもよく、又は自動化によって補助してもよい。好ましくは、工程(a)から(c)は、例えば、工程(a)におけるHBV免疫複合体の測定のための適切なロボット及びセンサー設備等により、全体として又は部分的に自動化により補助してもよい。
本明細書で用いられる場合、「同定」という用語は、対象を、インターフェロン療法に対して感受性がある対象群(いわゆる「応答者」)、又はインターフェロン療法に対して感受性のない対象群(いわゆる「非応答者」)に割り振ることを意味する。当業者に理解されるように、前記同定は、通常、分析する対象の100%に対して正確であることを意図していない。しかし、前記用語は、評価が分析する対象の統計的にかなりの部分に対して有効であることを必要とする。一部が統計的に有意であるかどうかは、様々な周知の統計的評価手段、例えば信頼区間の決定、p値の決定、スチューデントのt−検定、マン−ホイットニー検定などを用いて、当業者であれば苦もなく決定することができる。詳細は、Dowdy及びWearden,Statistics for Research, John Wiley & Sons, New York 1983に見出される。好ましい信頼区間は、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%である。p値は、好ましくは、0.1、0.05、0.01、0.005、又は0.0001である。好ましくは、本発明により予測される可能性により、この区別が所与の群又は集団の対象の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%に対して正確であることである。
好ましくは、本発明の方法による同定は、対象のHBVe抗原の状態に関する知識がない状況で実施することができる。すなわち、同定によって、調査する対象のHBeAgの状態にかかわらず、対象をインターフェロン療法に対して感受性がある対象群又はインターフェロン療法に対して感受性のない対象群へ正しく割り当てることができる。したがって、前記方法は、血清試料中に検出可能な量のHBeAgを含む対象だけでなく、血清試料中に検出可能な量のHBeAgを含まない対象に対しても適用することができる。
「B型肝炎ウイルス(HBV)」という用語は、B型肝炎の原因病原体である、ヘパドナウイルス科由来のウイルス種を意味する。HBVウイルス粒子は、外膜(脂質エンベロープとも呼ばれる)、正20面体のヌクレオカプシド、及びDNAゲノムから構成される。HBVは当該技術分野で周知であり、その特性が明らかにされている。
「B型肝炎ウイルス感染」又は「HBV感染」という用語は、対象におけるHBVの検出可能な存在に関する。好ましくは、HBVの存在は、対象由来の試料中の少なくとも1種のウイルスポリペプチドの検出により診断され、更に好ましくはウイルス抗原HBs(HBsAg、Genbank受入番号:AAL66340.1 GI:18252577、配列番号1)、HBc(HBcAg、Genbank受入番号:CAA51257.1 GI:288930、配列番号:2)、及びHBe(HBeAg、Genbank受入番号:AAM96930.1 GI:22530876、配列番号:3)の少なくとも1種が検出される。当業者は、HBVポリペプチドを特定のポリペプチドではなく、バイオマーカーと呼び、HBVという用語は、前記HBVポリペプチドの配列変異体を含み得る様々な株のHBVを包含するものと理解する。したがって、Genbankの受入番号で寄託されている特定の配列を有する前記ポリペプチドは、バイオマーカーを示す例示的な配列として理解されるべきである。前記で議論したHBV感染に対するバイオマーカーとして適切である限り、特定の配列を有するポリペプチドからの少なくとも1個のアミノ酸付加、置換及び/又は欠失により変化した変異ペプチドも本発明に包含される。好ましくは、変異ポリペプチドは、特定のポリペプチドに対し、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一である。本明細書で用いる場合、「同一」という用語は、最も高い一致が得られるように配列を並べた、2個の核酸配列又はアミノ酸配列間の同一アミノ酸の数を決定することにより特徴づけられる配列同一性を意味する。同一性は、例えば、BLASTP、BLASTN又はFASTA(Altschul 1990, J Mol Biol 215,403)のようなコンピュータプログラム中で体系化された、公開された技術又は方法を用いて計算することができる。一側面において、同一の割合の値は全体のアミノ酸配列にわたって算出される。異なる配列を比較するために、様々なアルゴリズムに基づく一連のプログラムが当業者に利用される。これに関連し、Needleman及びWunsch、又はSmith及びWatermanのアルゴリズムにより、特に信頼できる結果が得られる。配列アラインメントを実施するために、PileUpプログラム(Higgins 1989, CABIOS 5, 151)、又はGap及びBestFitプログラム(Needleman 1970, J Mol Biol 48; 443; Smith 1981, Adv Appl Math 2, 482)を使用することができるが、これらはGCGソフトウェアパケット(Genetics Computer Group 1991, 575 Science Drive, Madison, Wisconsin, USA 53711)の一部である。本発明の他の側面では、前記配列同一性の値(パーセント(%))は配列領域全体にわたって下記の設定でGAPプログラムを用いて決定されるが、この設定は、特に規定しない限り、配列アラインメントの標準設定として常に使用されるものとする:ギャップ重み付け:50,長さ重み付け:3,平均一致度:10.000、及び平均不一致度:0.000。
また、好ましくは、HBVの存在は、対象由来の試料中に少なくとも1種のウイルスポリヌクレオチド、好ましくはウイルスDNAを検出することにより検出される。ウイルスポリヌクレオチド又は全体のHBVの全ゲノムのヌクレオチド配列は当該技術分野で周知である。好ましくは、HBVのヌクレオチド配列は、GenBank受入番号NC_003977.1で寄託されているものである。当業者はHBVポリヌクレオチドを特定のポリヌクレオチドではなく、バイオマーカーと呼び、HBVという用語は、変異ヌクレオチド配列を含む様々な株のHBVを包含するものと理解する。したがって、Genbank受入番号で寄託されている特定の配列を有する前記ポリペプチドは、バイオマーカーを表わす例示的配列と理解すべきである。前記で議論したHBV感染に対するバイオマーカーとして適切である限り、特定の配列を有するポリヌクレオチドからの少なくとも1個のヌクレオチドの付加、置換及び/又は欠失により変化した変異ポリヌクレオチドも本発明に包含される。好ましくは、変異ポリヌクレオチドは、特定のポリヌクレオチドに対し、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一である。同一性は、アミノ酸配列について本明細書の他の場所で示したように算出することができる。
好ましくは、本明細書に記載されるHBV感染は慢性HBV感染であり、前記慢性HBV感染は、好ましくは4週を超え、5週を超え、6週を超え、7週を超え、8週を超え、9週を超え、10週を超え、11週を超え、又は12週を超え、対象中で検出することが可能なHBVの存在により特徴づけられる。更に好ましくは、本明細書に記載される慢性HBV感染はアメリカ疾病予防管理センター(CDC)により公開された定義に従い、これに従えば、慢性HBV感染は以下の実験室基準により特徴づけられる:B型肝炎コア抗原に対するIgM抗体(IgM抗HBc)陰性、かつ、以下の検査の1つにおいて陽性:B型肝炎表層抗原(HBsAg)、B型肝炎e抗原(HBeAg)、若しくはB型肝炎ウイルス(HBV)DNA、又は少なくとも6ヶ月違いで2回のHBsAg陽性若しくはHBVのDNA陽性反応を示すこと(6ヶ月違いで実施されたこれらの検査のどのような組み合わせも受け入れることができる)。
「インターフェロン療法」及び「標準的療法」という用語は、好ましくは、インターフェロンと、好ましくはウイルスDNAポリメラーゼ阻害剤を用いたHBV感染の治療に関する。しかし、本発明により、インターフェロン療法は好ましくはインターフェロンを用いた単剤治療であり、標準的療法は好ましくはウイルスDNAポリメラーゼ阻害剤を用いた単剤治療であるとも考えられる。好ましくは、これに関して言及されるインターフェロンはポリエチレングリコールと共有結合したインターフェロン(PEG−インターフェロン)であり、より好ましくは、インターフェロンはインターフェロン2アルファであり、最も好ましくは、インターフェロンはポチエチレングリコールと共有結合したインターフェロン2アルファ(PEG−インターフェロン2アルファ、PEGasys(登録商標)として市販されている)である。好ましくは、ウイルスDNAポリメラーゼ阻害剤は、ヌクレオチド又はヌクレオシド類似体であり、より好ましくは{[2−(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)エトキシ]メチル}ホスホン酸(例えばアデフォビル(登録商標))である。したがって、標準的又はインターフェロン療法は、好ましくはインターフェロン2アルファとヌクレオチド類似体を用いた療法である。より好ましくは、標準的又はインターフェロン療法はPEG−インターフェロン2アルファとヌクレオチド類似体を用いた療法であり、更により好ましくは、標準的インターフェロン療法は、PEG−インターフェロン2アルファ(例えば、PEGasys(登録商標))及びアデフォビル(登録商標)を1年未満用いる療法である。最も好ましくは、標準的インターフェロン療法は、以下の治療計画に従い、PEG−インターフェロン2アルファ、例えばPEGasys(登録商標)とアデフォビル(登録商標)を用いた療法である:通常、皮下投与(週に1回の皮下注射)によるPEGasys(登録商標)療法を48週の期間実施し、一方で、ウイルスDNAポリメラーゼ阻害剤(ヌクレオシド/ヌクレオチド類似体)をより長い期間、すなわち1年を超えて80%の患者に経口投与する。詳細については、J.L. Dienstag N Engl J Med 2008, 359; 1486-1500も参照されたい。
「インターフェロン療法に感受性がある」という用語は、対象が治療に成功するか、または治療に成功した患者数と比較し有意に増大した尤度で少なくとも治療に成功することを意味する。本明細書で述べるインターフェロン療法により治療に成功する可能性がある対象は、応答者とも呼ばれる。HBV感染が、それと関連する少なくとも1つの症状、又はそれに併発する少なくとも1つの合併症がかなりの程度まで改善され、及び/又は治癒される場合、本明細書で述べる療法は成功といえる。好ましくは、治療の成功は、本明細書で上述した対象由来の試料中の検出可能なHBVポリペプチド及び/又はHBVポリヌクレオチドの減少をも伴う。より好ましくは、治療の成功は、治療開始後、60〜80週、好ましくは65〜75週、又は最も好ましくは72週と決定された治療期間の、最大1年、最大50週、最大49週、又は最大48週後に、対象由来の試料中に検出可能な量のHBsAG及び/又はHBeAGが存在しないことを特徴とする。
インターフェロン療法による治療に成功しない対象は非応答者とも呼ばれる。このような対象では、HBV感染、HBV感染に関連づけられる少なくとも1つの症状又は少なくとも1つの合併症は改善も治癒もしない。好ましくは、このような非応答対象は、インターフェロン療法の前後でHBsAGが検出可能であるがHBeAGは検出されないか、又は標準的なインターフェロン療法の前後でHBsAG及びHBeAGが検出可能である、重症の慢性B型肝炎ウイルス感染を患う。インターフェロン療法に感受性がないと同定された対象は、インターフェロン及び/若しくはポリメラーゼ阻害剤の用量の増加、並びに/又は治療期間の延長、並びに/又は追加の投薬のような治療方法の改善について考慮すべきである。
本明細書で用いられる場合、「HBV免疫複合体」という用語は、少なくとも1つのHBVポリペプチドと、後述するような少なくとも1つのHBVポリペプチドに対して指向する少なくとも1つの免疫グロブリン、すなわち抗HBV免疫グロブリンとの間に形成された複合体に関する。好ましくは、前記複合体は、少なくとも1つのHBVポリペプチドと、前記少なくとも1つのHBVポリペプチドに対して指向する1より多い、2より多い、3より多い、4より多い、5より多い、10より多い、20より多い、50より多い、又は100より多い抗HBV免疫グロブリン分子との間に形成される。好ましくは、前記HBVポリペプチドは、上記の本明細書で関連するHBV抗原のリストから選択され、より好ましくは、HBVポリペプチドはHBsAGである。抗HBV免疫グロブリンは、好ましくは対象の少なくとも1種の体液、好ましくは血液又は血清中に存在する可溶性免疫グロブリンである。好ましくは、抗HBV免疫グロブリンはIgGであり、より好ましくは血清IgGである。最も好ましくは、HBV免疫複合体中に含まれる抗HBV免疫グロブリンは、HBsAgに対して指向するIgG、すなわち抗HBsAg−IgGである。当然のことだが、HBV免疫複合体は、本明細書において明示的に詳述したもの以外の分子を含み得るが、好ましくは、本発明の抗HBV免疫グロブリンとHBVポリペプチドは、HBV免疫複合体の実質的な部分を形成する。したがって、抗HBV免疫グロブリン及びHBVポリペプチドは、好ましくはHBV免疫複合体の質量の少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は少なくとも75%を構成する。より好ましくは、HBV免疫複合体は本質的に抗HBV免疫グロブリン及びHBVポリペプチドから構成され、すなわち、抗HBV免疫グロブリン及びHBVポリペプチドは、HBV免疫複合体の質量の少なくとも80%、少なくとも90%、又は少なくとも95%を構成する。更により好ましくは、HBsAg及び抗HBsAg−IgGは、HBV免疫複合体の実質的な部分を構成する。最も好ましくは、HBV免疫複合体は、本質的にHBsAg及び抗HBsAg−IgGから構成される。
当業者は、「免疫グロブリン」又は「Ig」という用語を理解する。該用語は、免疫グロブリンファミリーのメンバー分子に関し、それらは、外来抗原との接触に反応して、個体の免疫系により産生される可溶性ポリペプチドであることを特徴とする。好ましくは、免疫グロブリンは、哺乳動物由来の免疫グロブリンであり、より好ましくは、免疫グロブリンはヒト免疫グロブリンである。また、好ましくは、免疫グロブリンは、IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMからなる群から選択される。より好ましくは、免疫グロブリンはIgGであり、最も好ましくはヒトIgGである。ヒトIgGは、約150kDaの分子量と、約50kDaの2本の同一の重鎖及び約25kDaの2本の同一の軽鎖から構成される構造を特徴とする。2本の重鎖は、ジスルフィド結合によりお互いに軽鎖と連結し、典型的なY型分子を形成する。好ましくはIgGはグリコシル化されており、より好ましくはIgGはN−グリコシル化によってグリコシル化されている。好ましくは、IgGは、亜群IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4のうちの1種である。
「抗免疫グロブリン抗体」という用語は、好ましくは免疫グロブリンを認識する、好ましくはヒト免疫グロブリンを認識する抗体のタンパク質ファミリー由来の可溶性分子に関し、すなわち、本発明の抗免疫グロブリン抗体は、好ましくは抗ヒト免疫グロブリン抗体であり、より好ましくはヒトIgGを認識する、すなわち抗ヒトIgG抗体である。本発明の抗免疫グロブリン抗体は、好ましくは後述するように低親和性から中程度の親和性と高結合力(avidity)を有する抗体である。エピトープに対する抗体の親和性は、前記抗体の抗原認識部位と前記エピトープ間の全ての非共有相互作用の強度として定義される。高親和性を有する抗体は、多数及び/又は強力な非共有相互作用により抗原と強力に結合し、相対的に長期間抗原と結合したままである。一方、低親和性を有する抗体は、少数及び/又は弱い非共有相互作用で相互作用し、その結果、抗原から急速に解離する。当然のことだが、当業者は、抗体の親和性を解離常数(K)により説明する。好ましくは、10−10mol/L〜10−9mol/Lの解離常数は非常に高い親和性であることを示し、10−8mol/Lの解離常数は高親和性であることを示し、10−7mol/Lの解離常数は低親和性であることを示し、10−6mol/L及びそれ以上の解離常数は非常に低い親和性であることを示す。したがって、抗免疫グロブリン抗体の解離常数は、好ましくは10−6mol/L〜10−8mol/Lであり、より好ましくは解離常数は10−7mol/L〜10−8mol/Lである。例えば、抗体のような、1個以上の結合部位を有する分子では、第一の結合部位の相互作用は、更なる結合部位が相互作用する可能性を上昇させる。このような1個以上の結合部位を有する分子と結合する分子間の複数の相互作用の強度は、結合力として当業者に知られている。したがって、高結合力は、1個の結合部位の相対的に低い親和性を補う可能性がある。したがって、抗免疫グロブリン抗体は、好ましくは2個以上の抗原認識部位、より好ましくは4個以上の抗原認識部位を有する。最も好ましくは、抗免疫グロブリン抗体は10個以上の抗原認識部位を有する。好ましくは、抗免疫グロブリン抗体は、IgG、IgD、IgEであり、より好ましくは、抗免疫グロブリン抗体は2個以上の抗原認識部位を有する抗体、例えばIgAであり、最も好ましくは、抗免疫グロブリン抗体は、1個の分子中に4個以上の抗原認識部位を有する抗体、例えばIgMである。抗免疫グロブリン抗体はポリクローン性又はモノクローン性であり、抗体産生に適した哺乳動物又は哺乳動物細胞内で産生される。好ましくは、抗免疫グロブリン抗体は、本発明の免疫グロブリンのエピトープと特異的に結合する。より好ましくは、抗免疫グロブリン抗体は抗ヒト免疫グロブリン抗体であり、すなわち本発明のヒト免疫グロブリンと結合し、更により好ましくは、この結合はヒト免疫グロブリンに特異的である。最も好ましくは、抗免疫グロブリン抗体は抗ヒトIgG抗体であり、すなわち、ヒトIgGと特異的に結合する。しかし、本発明によって、抗免疫グロブリン抗体は、HBV免疫複合体中で免疫グロブリンがHBVポリペプチドに結合することにより形成されるネオエピトープと特異的に結合すると予測される。抗体を産生する方法は当該技術分野で公知であり、例えば公知の実験計画による生きている動物への免疫、又は細胞培養系におけるモノクローナル又はポリクローナル抗体の産生が挙げられる(Sambrookら、1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual)。好ましくは、抗免疫グロブリン抗体は、マウス、ラット、ウサギ、ブタ、ウシ、ロバ、ヤギ、ヒツジ等、又は卵中で産生される。しかし、本発明により、抗免疫グロブリン抗体は形質転換植物内で産生されることも検討される。好ましくは、抗免疫グロブリン抗体はIgMであり、最も好ましくはモノクローナルIgMである。より好ましくは、抗免疫グロブリン抗体は、抗(凝集ヒトIgG)IgM、すなわち上述したようにヒトIgGに対して低親和性及び高結合力を有するIgMであり、例えば、WO2008/135274に開示されている<h−agg.IgG>IgMであり、最も好ましくは、抗ヒト免疫グロブリン抗体は、MAb<h−Agg.−IgG>M−3.022.5−IgM(DSM ACC2873)、MAb<h−Agg.−IgG>M−1.010.2−IgM、及びMAb<h−Agg.−IgG>M−1.1.7−IgM(表1に示す)であり、MAb<h−Agg.−IgG>M−3.022.5−IgM(DSM ACC2873)が最も好ましい。
好ましくは、抗免疫グロブリン抗体は標識を含む。本明細書で用いられる場合、「標識」という用語は検出可能なシグナルを生成する可能性がある任意の物質に関する。好ましくは、標識は、色原体化合物、蛍光剤化合物、化学発光化合物、若しくは電気化学発光化合物、触媒、酵素、酵素基質、染料、コロイド金属粒子若しくは非金属粒子、又は有機ポリマー粒子等である。
本明細書で用いられる場合、「対象」という用語は、哺乳動物、好ましくはヒトに関する。対象は、好ましくはHBVに感染している。より好ましくは、対象は慢性HBVに感染している。更に好ましくは、対象はHBVe抗原の状態が未知である。
「試料」という用語は、体液試料、組織若しくは臓器由来の試料、又は体表の外側若しくは内側から得て洗浄/すすぎを行った試料に関する。試料は、好ましくはポリペプチドを、より好ましくはHBV抗原を、最も好ましくはHBsAgを含む。血液、血漿、血清、尿、唾液、又は涙液試料は、本発明の方法に包含される。このような試料は、ブラシ、綿球(綿棒)、へら、すすぎ/洗浄液、パンチ生検装置、針を用いた空洞穿刺術、又は手術器具を用いることによって得ることができる。しかし、好ましくはスクレーパー、綿球を含む周知の方法により得られた試料、又は泌尿生殖路、肛門周囲部、肛門管、口腔、上気道消化管及び表皮由来の生検材料も、本発明の試料として含まれる。無細胞体液は、ろ過又は遠心分離のような分離方法によって、体液、組織又は臓器から得ることができる。好ましくは、HBVに感染している対象におけるHBVポリペプチドを含んでいることがわかっている体液、すなわち、好ましくは血液、血清、唾液等から得られる。当然のことだが、本発明の方法を実施するために、更に試料を処理してもよい。具体的には、当該技術分野で公知の方法及び手段によって得られた試料から細胞を除去してもよい。更に、当該技術分野で公知の方法及び手段によって得られた試料から、HBV免疫複合体を抽出及び/又は精製してもよい。したがって、試料という用語は、上述したいずれかの試料から精製及び/又は抽出したHBV免疫複合体に関するものである。
「測定する」という用語は、試料中に存在するHBV免疫複合体の量の定量、すなわち、好ましくは半定量的又は定量的に前記HBV免疫複合体の量又は濃度を測定することに関する。測定は、直接的又は間接的に実施することができる。免疫複合体の量の測定は、当業者に公知の様々な方法、例えば、ゲルろ過クロマトグラフィー、それに続くウェスタンブロッティング、共免疫沈降法等で実施することができる。好ましくは、HBV免疫複合体の量は、後述する実施例に記載の方法により測定される。有利なことに、実施例で用いられるサンドイッチ−ELISAによりHBV免疫複合体の確実な定量が可能なことがわかった。更に、抗ヒトIg抗体として、凝集抗体、例えば、凝集IgGを使用することにより、シグナル対ノイズ比が非常に改善されることがわかった。
本発明によれば、HBV免疫複合体の量の測定は、試料中のポリペプチド又はペプチドの量を測定するための公知の全ての手段により達成することができる。ただし、該手段が本発明のHBV免疫複合体を特異的に検出するのに適合するという条件がある。好ましくは、HBV免疫複合体と特異的に結合し、そして検出を可能にする検出試薬を使用すべきである。検出試薬は、好ましくは、複合体、該複合体と特異的に結合するアプタマー、アンチカリン、又は設計アンキリン反復タンパク質(Designed Ankyrin Repeat Proteins)(DARPins)と特異的に結合する抗体又はその断片を含む。好ましくは、二重特異性免疫測定法、すなわち、シグナルの存在又は強度がHBV免疫複合体中に含まれる分子(すなわちHBVポリペプチド及び抗HBV免疫グロブリン)の両方の種類の分子の存在に依存する測定法が適用される。前記手段には、様々なサンドイッチ、競合、又は他の測定形式において標識分子を利用することのできる免疫測定装置及び方法が含まれる。前記測定法は、HBV免疫複合体の存在又は非存在を示すシグナルを発生する。更に、シグナル強度を、好ましくは試料中に存在するHBV免疫複合体量と、直接的又は間接的に(例えば、反比例的に)関連付けることができる。前記方法には、好ましくは、バイオセンサー、免疫測定法と連結した光学素子、バイオチップ、質量分析計、NMR分析計又はクロマトグラフィー装置のような分析装置が含まれる。更に、方法としては、マイクロプレートELISAに基づく方法、全自動又はロボットによる免疫測定法(例えば、多重パラメータバイオチッププラットフォーム又はElecsysTM分析計で利用できる)、CBA(例えば、Roche−HitachiTM分析計で利用しできる酵素コバルト結合分析)、及びラテックス凝集反応(例えば、Roche−HitachiTM分析計で利用できる)が挙げられる。
本明細書で用いられる場合、「量」という用語は、本明細書に記載されるHBV免疫複合体の絶対量、本明細書に記載されるHBV免疫複合体の相対量若しくは濃度、並びに量に関連する任意の値又はパラメータを包含する。このような値又はパラメータには、測定により本明細書に記載されるHBV免疫複合体から得られる全ての特定の物理的又は化学的性質由来の強度シグナル値、例えば、本明細書に記載されるポリペプチドと反応し生物学的読み取り装置から測定される発現量、又は特異的結合リガンドから得られる強度シグナルが含まれる。当然のことだが、前記量又はパラメータと関連づけられる値も、全ての標準的な数学的手法により得ることができる。
本明細書で用いられる場合、「比較する」は、分析すべき試料に含まれる、本明細書に記載されるHBV免疫複合体の量を、本明細書の他の場所に特定された適切な基準試料中の前記HBV免疫複合体の量と比較することを含む。試料中のHBV抗原、好ましくはHBsAgに対するHBV免疫複合体の量の比を、適切な基準比と比較することも含まれる。当然のことだが、本明細書で用いられる場合、比較は、対応するパラメータ又は値の比較、例えば、本明細書に記載されるHBV免疫複合体の絶対量を前記HBV免疫複合体の絶対基準量と比較すること;本明細書に記載されるHBV免疫複合体濃度を前記HBV免疫複合体の基準濃度と比較すること;試験試料中の本明細書に記載されるHBV免疫複合体から得られる強度シグナルを基準試料中の前記HBV複合体の同じ種類の強度シグナルと比較すること;又はHBV免疫複合体量の本明細書に記載されるHBV抗原量に対する比を対応する基準比と比較することを意味する。本発明の方法における比較は、手作業で実施してもよく、又はコンピュータにより補助してもよい。コンピュータにより補助する比較について、測定量の値又は比を、コンピュータプログラムによりデータベースに格納してある適切な基準に対応する値と比較してもよい。コンピュータプログラムでは、更にエキスパートシステムの手段を用いて比較結果を評価してもよい。したがって、本明細書に記載される同定の結果は、適切な出力形式で自動的に提供されてもよい。
本明細書で用いられる場合、「基準値」という用語は、試料が由来する対象について推測すべき、インターフェロン療法に対して感受性であるか、インターフェロン療法に対して感受性でないかを評価することができる、HBV免疫複合体の量を意味する。適切な基準値は、一緒に分析すべき基準試料から、すなわち、試料と同時、又は試料の後に決定することができる。
原則として、基準量は、標準的な統計法を適用することにより、所与のHBV免疫複合体についての算術的平均値又は平均値に基づき、本明細書で規定された対象の群又は集団について算出することができる。具体的には、事象を診断するかしないかを目的とする方法のような試験の精度は受信者動作特性(ROC)により最もよく説明されている(特に、Zweig 1993, Clin. Chem. 39:561-577を参照されたい)。ROCグラフは、得られたデータの全範囲にわたる識別閾値の連続的変化に起因する特異度対に対する敏感度の全てのプロットである。診断法の臨床成績は、その精度、すなわち特定の予後又は診断に対して対象を正確に割り当てる能力に依存する。ROCのプロットは、区別するのに適切な閾値の全範囲について1−特異度に対する敏感度をプロットすることにより2つの分布間の重複部分を示す。Y−軸は敏感度、又は真陽性の数及び偽陰性の試験結果数の積に対する真陽性の試験結果数の比として定義される真陽性率である。これは、疾患又は症状が存在する場合の陽性とも呼ばれる。これは、単に疾患に冒された亜群から算出される。X−軸は偽陽性率、又は真陰性の数及び偽陽性の結果数の積に対する偽陽性の結果数の比として定義される1−特異度である。これは特異度の指数であり、もっぱら疾患に冒されていない亜群から算出される。真陽性率及び偽陽性率は、2つの異なる亜群からの試験結果を用いて全く別個に算出されるので、ROCのプロットは集団内の事象の患者数と無関係である。ROCプロット上の各ポイントは、特定の識別閾値に対応する敏感度/−特異度の対を表わす。完全に識別できる試験(2つの結果の分布に重複がない)は、左上隅を通るROCプロットを有しており、真陽性率は1.0又は100%(完全な敏感度)であり、偽陽性率は0(完全な特異度)である。識別力のない、試験のための理論的プロット(2つの群の結果の分布が同一)は、左下隅から右上隅への45°の斜線である。ほとんどのプロットは、これら2つの両端の間に入る。ROCプロットが45°の斜線を完全に下回る場合、「陽性」の基準を「超える」から「未満」に置き換えることにより容易に改善され、逆も同様である。定性的には、プロットが左上隅に近づくと、試験の全体の精度が高くなる。所望の信頼区間により、閾値はROC曲線から導き出され、敏感度及び特異度、それぞれ適切なバランスで所与の事象の診断又は予測が可能になる。したがって、本発明の方法に用いられる基準値は、好ましくは上述したように前記集団のROCを作成し、そこから閾値を得ることにより作成することができる。診断法の所望の敏感度及び特異度に依存し、ROCプロットにより、適切な閾値を得ることが可能になる。
好ましくは、本明細書で用いられる場合、基準量は治療前に得た対象の試料に由来するが、そのためには、提供者が治療に反応したか否かが知られていなければならない。この基準量レベルは、個々の数値であってもよく、ある範囲の数値であってもよい。明らかに、基準レベル又は量は、HBV免疫複合体の個々の株の間で変化し得る。したがって、測定系は、好ましくは既知量のHBV免疫複合体又は複数のHBV免疫複合体を含む、試料又は一連の試料を用いて校正される。より好ましくは、一定容量のHBsAgのみの血清、すなわち、多量のHBsAgを含むが、抗HBV免疫グロブリン又はHBV免疫複合体を含まない血清と、一定容量の抗HBsAg免疫グロブリンのみの血清、例えば高力価の抗HBsAg−IgGを含むが、HBsAg又はHBV免疫複合体を含まない血清とを含む一連の混合物を用いて、系を校正する。当然のことだが、このような場合には、当業者は、好ましくはHBV免疫複合体の量を任意の単位(AU)で表わす。したがって、好ましくは、HBV免疫複合体又は複数の免疫複合体の量は、試料から得られたシグナルを検量線に含まれるシグナルと比較することにより決定される。
個々の対象に対して適用できる基準量は、年齢、性又は亜集団等の様々な生理的パラメータによって変動する可能性がある。したがって、適切な基準量は、一緒に、すなわち、試験試料と同時又はその後に分析すべき基準試料から本発明の方法により決定することができる。更に、閾値は、好ましくは基準量として用いることができる。好ましくは、閾値を超えるHBV免疫複合体量は、軽症のHBV感染であることを示し、閾値以下のHBV免疫複合体量は重症のHBV感染であることを示す。当然のことだが、上記量は、統計値又は測定誤差によって変動する可能性がある。
本発明の方法の一態様においては、HBV免疫複合体量が多い場合は、好ましくは対象がインターフェロン療法に対して感受性があることを示し、HBV免疫複合体量が少ない場合は、対象がインターフェロン療法に対して感受性のないことを示す。この場合には、基準量は、好ましくは所与の対象の個体群又は集団について治療前のHBVに感染している対象に見出される算術的平均値又は平均値である。本明細書に記載される、HBV免疫複合体量が少ないか多いかは、好ましくは統計的に有意に少ないか多いことを意味する。
基準量は、好ましくはインターフェロン療法に対して感受性があることが知られている、HBVに感染している対象又は対象群の試料から得てもよい。このような場合には、HBV免疫複合体の測定量が基準量と比較して本質的に同一であるか多い場合は、対象がインターフェロン療法に対して感受性があることを示すものとする。量が少ない場合は、対象がインターフェロン療法に対して感受性のないことを示すものとする。
基準量は、好ましくはインターフェロン療法に対して感受性のないことが知られている、HBVに感染している対象又は対象群の試料から得てもよい。このような場合には、HBV免疫複合体の測定量が基準量と比較して本質的に同一であるか少ない場合は、対象がインターフェロン療法に対して感受性のないことを示すものとする。量が多い場合は、対象がインターフェロン療法に対して感受性があることを示すものとする。
有利なことに、対象由来の試料中に存在するHBV免疫複合体量の測定により、標準的なインターフェロン療法に対して感受性があるB型肝炎ウイルス(HBV)に感染している対象を同定することが可能になる。本発明の実施例に詳述するように、好ましくは、HBV免疫複合体量が多い場合は、対象がインターフェロン療法に対して感受性があることを示し、HBV免疫複合体量が少ない場合は、対象がインターフェロン療法に対して感受性のないことを示す。好ましくは、HBV免疫複合体量が多い対象は、標準的なインターフェロン療法に対して反応する可能性が高く、HBV免疫複合体の量が少ない対象は、標準的なインターフェロン療法に対して反応する可能性が低いことを意味する。したがって、本発明の方法を用いることにより、治療開始前に、対象が標準的なインターフェロン療法による治療を受けるべきか、改善された治療法を受けることが好ましいかをを決めることが可能になる。また、有利なことに、HBeAgの状態についての知識、すなわち対象のHBeAgの状態を決定することは、インターフェロン療法に対する対象の感受性を正確に特定するために、本発明の方法には無関係であることがわかった。
前述の定義は、変更すべきところは変更して、必要なら変更を加えて、以下に適用される。
本発明は、好ましくは前述の本発明の方法によりインターフェロン療法に対して感受性がある対象を同定し、インターフェロン療法に対して感受性があることが示された対象に、本明細書の他の場所で特定したインターフェロン療法の治療的有効量を投与することを含む、インターフェロン療法によりHBVに感染している対象を治療する方法をも意図する。
本発明は、下記工程を含む、HBVに感染している対象を軽症HBV感染と重症HBV感染とに識別する方法にも関する:
a)前記対象の試料中のHBV免疫複合体量を測定する工程、
b)工程a)で得られたHBV免疫複合体量を基準値と比較する工程、及び
c)工程b)で実施した比較の結果に基づき、軽症HBV感染と重症HBV感染とを識別する工程。
この場合には、重症HBV感染は、本明細書の他の場所に記載されたHBV免疫複合体量が少ないことを特徴とするが、軽症HBV感染は、HBV免疫複合体量が多いことを特徴とする。この事例では、基準量は、好ましくは、対象の所与の個体群又は集団について、治療開始前のHBVに感染している対象において見出される算術平均値又は平均値である。
「軽症」HBV感染は、好ましくは、本明細書の他の場所に記載されたインターフェロン療法により治療する可能性がある状態であるが、「重症」は、好ましくはインターフェロン療法により治療することのできない慢性HBV感染である。
本発明は、インターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象を同定するための、HBVに感染している対象由来の試料中のHBV免疫複合体の量、又は前記試料中のHBV免疫複合体の検出試薬の使用にも関する。
試料中に存在するHBV複合体の決定に用いることのできる適切な検出試薬は、本明細書の他の場所に詳細に説明されている。
更に、本発明は、HBV免疫複合体の量を決定するための分析ユニットと、前記量を基準量と比較し、インターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象を同定するための評価ユニットとを備える、インターフェロン療法に対して感受性があるB型肝炎ウイルス(HBV)に感染している対象を同定するための装置にも関する。
本明細書で用いられる場合、「装置」という用語は、識別が可能なように、お互いに動作可能に連結した、少なくとも前記手段を備える、複数の手段の系に関する。前記HBV免疫複合体量を測定するのに好ましい手段、及び比較を実施するための手段は、本発明の方法に関連し、前記に開示されている。操作方式において、どのように連結するかは、装置が備える手段の種類に依存する。例えば、自動的にHBV免疫複合体量を測定するための手段を適用し、該自動的に作動する手段によって得られたデータを、診断を確立する(すなわち、インターフェロン療法に感受性がある対象を同定する)ために、例えばコンピュータプログラムにより処理することができる。そのような場合、前記手段は、好ましくは単一の装置で構成される。したがって、前記装置は、試料中のHBV免疫複合体量を測定するための分析ユニット、及び前記診断のために得られたデータを処理するための評価ユニットを備えていてもよい。また、HBV免疫複合体量を測定するために試験片のような手段が用いられる場合、診断のための手段は、測定した量を、標準的なインターフェロン療法に対する応答又はインターフェロン療法に対する無応答が起こることが知られている量に割り当てるための比較片又は比較表を備えていてもよい。検出に好ましい手段は、前記本発明の方法に関する態様と関連して記載されている。このような事例では、前記手段は、マニュアル内に提供された使用説明書及び解説により、システムの使用者が定量、及びその診断値の結果を一つにまとめるという点で、動作可能なように連結されている。上記態様では、前記手段は別個の装置のように見え、好ましくはキットと一緒に包装されている。当業者には、更なる創作能力なしでも、どのように前記手段と連結するかが分かっている。好ましい装置は、専門の臨床医の特別な知識がなくてもで利用することのできるもの、例えば、単に試料を載せることが必要な試験片又は電子デバイスである。結果は、パラメータに関する診断の生データの出力として、好ましくは絶対量又は相対量として提供してもよい。当然のことだが、これらのデータは臨床医による説明を必要とする。しかし、出力が、説明に専門の臨床医を必要としない、処理された診断の生データを含むエキスパートシステムも想定される。更に好ましい装置は、分析ユニット/装置(例えば、バイオセンサー、アレイ、特にポリペプチドを認識するリガンドと連結した固体支持体、表面プラズモン共鳴装置、NMRスペクトロメータ、質量分析計等)、又は本発明の方法において前記に説明した評価ユニット/装置を備えている。
本発明は、本発明の方法を実施するための使用説明書、HBV免疫複合体量を測定するための検出試薬、及び好ましくは標準的なインターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象を同定することを可能にする基準量のための標準物質を含むキットを意図する。
本明細書で用いられる場合、「キット」という用語は、前記構成要素を集めたものを意味し、好ましくは別々に、又は1つの容器で供給される。また、前記容器は、好ましくは本発明の方法を実施するための使用説明書を含む。このようなキットの構成要素、並びにそれらを使用するための方法の例は本明細書に記載されている。キットは、好ましくはすぐに使用できる形態として前記構成要素を含んでいる。好ましくは、キットは、追加の使用説明書、例えば、本発明の方法により供給された診断に関するあらゆる測定の結果を説明するための使用者のマニュアルを含んでいてもよい。特に、このようなマニュアルは、HBV免疫複合体の測定量を、ある程度診断に割り当てるための情報を含んでいてもよい。詳細は、本明細書の他の場所に見出される。更に、このような使用者のマニュアルは、それぞれのバイオマーカーの量を測定するためのキットの構成要素を正確に使用することに関する使用説明書を供給してもよい。使用者のマニュアルは紙で、又は例えば、CD若しくはCD ROMに格納された電子形態で供給してもよい。本発明は、本発明の方法のいずれかにおける前記キットの使用にも関する。
本明細書で引用された全ての文献は、全体の開示内容、及び特に本明細書に記載される内容に関し、引用により本明細書に援用する。
図1はHBV免疫複合体検出の原理を示す。抗−HBsAg捕捉抗体(ビオチンaHBS1、ビオチンaHBS2)は固相表面に結合する。HBV免疫複合体(HBsAg及び抗HBsAg−IgGを含む)は表面に捕捉され、ジゴキシゲニンと結合したヒトIgGに対して親和性が低いが結合力が高いモノクローナルIgM(抗<凝集ヒトIgG>IgM−ジゴキシゲニン)により検出される。 図2は研究デザインの計画図を示す。 図3はHBeAgの状態によって区別されない、集団における標準的な療法への応答に対するHBV免疫複合体の量を示す。A)及びB):0週(すなわち治療開始前、A)及び治療12週目(B)における、標準的な療法に対して応答する(R)又は応答しない(NR)患者由来の血清試料中のHBsAg濃度。応答者及び非応答者間の相違は統計的に有意ではない。C)及びD):0週(C)及び治療12週目(D)における、標準的な療法に対して応答する(R)又は応答しない(NR)患者由来の血清試料中のHBsAg/抗HBsAg−IgG複合体の濃度。応答者及び非応答者間の相違は、0週(p=0.0093)及び12週(P=0.0179)で統計的に有意である。 図4は図3で得られたデータについてのROC曲線を示す。
以下の実施例は単に本発明を説明するものである。それらは、いかなる場合でも本発明の範囲を限定するものと解釈すべきでない。
実施例1
リウマチ因子様特異性を有する、モノクローナルマウスIgM抗体の製造
免疫原:H−IgGポリマー:
10mgのヒトIgG1(Sigma社)を、0.6mLの25mM重炭酸塩緩衝液pH9.5に溶解する。3.5μLの12.5%グルタルジアルデヒド溶液を加えた後、室温で2時間インキュベートする。次いで、溶液を氷浴中で冷却し、50mMトリエタノールアミン溶液、pH8.0を用いてpH8.3に調整し、そして0.15mLの新鮮に調製された水素化ホウ素ナトリウム溶液(8mg水素化ホウ素/mL水)を加える。0℃に2.5時間置いた後、調製物を、10mMリン酸カリウム緩衝液/0.2MのNaCl、pH7.5に対し、4℃で16時間透析する。IgGポリマーを含む透析物を一定分量ずつ80℃で保存するか、又は免疫のため、そしてハイブリドーマ細胞の培養上清中における特異性試験のために用いる。H−IgG3ポリマーは、ヒトIgG3(Sigma社)から出発し、類似の方法で作製される。
マウスの免疫:
12週齢のメスのBalb/cマウスに、まず、100μgのH−IgG1又はIgG3ポリマーをアジュバントCFA(完全フロイントアジュバント)とともに腹腔内に免疫する。8日後、CFA中、100μgのそれぞれのIgGポリマーを用いて、追加免疫を実施する。最初の免疫から13日後、200μgのそれぞれのポリマーをアジュバントなしで腹腔内に投与し、最初の免疫から14及び15日後に、いずれの場合についても腹腔内及び静脈内に100μgを投与する。16日後に融合を行う。
ハイブリドーマクローンの製造:
融合及びクローニング:
免疫したマウスの脾臓細胞を、Galfre, G., Methods in Enzymology 73 (1981) 3-46の方法に従い、骨髄腫細胞と融合させる。免疫したマウスの約1×10個の脾臓細胞を2×10個の骨髄腫細胞(P3X63−Ag8−653,ATCC CRL 1580)と混合し、遠心分離する(4℃、300gで10分間)。次いで、細胞をウシ胎児血清(FCS)を含まないRPMI−1640培地で1回洗浄し、50mLのコニカルチューブ中で、400gで再度遠心分離する。1mLのPEG(ポリエチレングリコール)(分子量4000、Merck、Darmstadt)を加え、ピペット操作により混合する。37℃の水浴中に1分間置いた後、FCSを含まない5mLのRPMI−1640を滴下して加えて混合し、培地(RPMI−1640+10%FCS)を50mLまで満たした後、遠心分離する。沈殿した細胞を10%FCSを含むRPMI−1640培地中に取り、そしてヒポキサンチン−アザセリン選択培地(RPMI−1640+10%FCS中、100mmol/Lヒポキサンチン、1μg/mLアザセリン)中に播種する。増殖因子として、インターロイキン6(100U/mL)を培地に加える。約10日後、初代培養を、特異的抗体合成に関して試験した。凝集ヒトIgG1と陽性反応を示すが、単量体IgGと交差反応しない初代培養を、96ウェルの細胞培養プレート中、蛍光活性化細胞選別装置を用いてクローニングする。増殖添加剤として、インターロイキン6(100U/mL)を培地に加える。
この方法により、以下のハイブリドーマクローンを得た:
凝集ヒトIgGに対して特異性を有するモノクローナル抗体のスクリーニング試験
ストレプトアビジンでコーティングしたマイクロタイタープレート(MTP)をビオチン化ヒトIgG1又はIgG3でコーティングする。その後、これらを、細胞培養上清中でモノクローナル抗体とともにインキュベートする。次いで、結合した抗体を、抗<マウスIgM>−ペルオキシダーゼ(POD)を用い、POD基質との反応により通常の方式で検出する。
固相に結合したヒトIgGを用いる、サブクラス特異性の決定:
ハイブリドーマ細胞の培養上清中の抗体の特異性を決定するために、組換え型ストレプトアビジンでコーティングしたMTPs(MicroCoat社、注文番号12−K96N)を、インキュベーション緩衝液中、サブクラス1又は2又は3又は4の1μg/mLビオチン化h−IgG(=h−IgG−Bi)でコーティングする。ビオチンを介して固相に結合したIgGは、凝集したポリマー性IgGのように振る舞うため、この実験方法は、サブクラス特異性を決定するのに用いることができる。このために、ウェルあたり100μLのh−IgG−Bi溶液を、振盪しながら室温で60分間インキュベートした後、0.9%NaCl/0.05%Tween(登録商標)20で3回洗浄する。次の工程で、試験すべき抗体溶液(培養上清)100μLをコーティングしたウェルに加え、振盪しながら室温で1時間インキュベートする。0.9%塩化ナトリウム/0.05%Tween(登録商標)20で3回洗浄した後、試料由来の結合抗体を検出するために、ヤギ抗マウスIgM(Dianova社、注文番号115−036−075、0.16μg/mLインキュベーション緩衝液の濃度を用いる)由来のポリクローナル抗体のPOD標識化Fab断片100μLを各場合に添加して、振盪しながら室温で1時間インキュベートした後、0.9%塩化ナトリウム/0.05%Tween(登録商標)20で3回洗浄する。最後に、100μL/ウェルのABTS(登録商標)基質(Roche Diagnostics GmbH、注文番号1684 302)を加え、室温に30分置いた後、405/492nmの吸光度を、Dynatech社のMR700マイクロプレートリーダーで測定する。
インキュベーション緩衝液:40mMリン酸ナトリウム、pH7.4、200mM酒石酸ナトリウム、0.1%Tween(登録商標)20、0.2%ウシ血清アルブミン。
単量体ヒトIgG1との反応性/交差反応の決定:
単量体の非凝集H−IgG1との反応性/交差反応を決定するために、前記試験において、試験すべきモノクローナル抗体を、漸増濃度又は過剰量の単量体の非凝集IgG1とともにプレインキュベートする。測定シグナルが高いレベルで変化しない場合、交差反応性は起こっていない。測定シグナルが低下する場合、交差反応が起こっている。
組換え型ストレプトアビジンでコーティングした前記マイクロタイタープレート(MTP)(MicroCoat社、注文番号12−K96N)を、インキュベーション緩衝液中、1μg/mLのビオチン化HIgG1(=H−IgG1−Bi)でコーティングする。ウェルあたり、100μLのH−IgG1−Bi溶液を用い、振盪しながら室温で60分間インキュベートした後、0.9%NaCl/0.05%Tween(登録商標)20で3回洗浄する。交差反応について試験すべきモノクローナル抗体を、1μg/mL以下の一連の濃度の単量体の非凝集IgG1とともにプレインキュベートする。振盪しながら室温で1時間、コーティングしていない96ウェルのMTP中でプレインキュベートする。
次の工程で100μLの前記溶液(抗体+過剰量の非凝集単量体IgG1)をコーティングしたウェルに添加し、そそして振盪しながら室温で1時間インキュベートする。0.9%塩化ナトリウム/0.05%Tween(登録商標)20で3回洗浄した後、試料由来の結合抗体を検出するために、ヤギ抗マウスIgM(Dianova社、注文番号115−036−075、0.16μg/mLインキュベーション緩衝液の濃度を用いる)由来のポリクローナル抗体のPOD標識化Fab断片100μLを、各場合に添加して、振盪しながら室温で1時間インキュベートし、その後、0.9%塩化ナトリウム/0.05%Tween(登録商標)20で3回洗浄する。
最後に、100μL/ウェルのABTS(登録商標)基質(Roche Diagnostics GmbH、注文番号1684 302)を加え、室温に30分置いた後、405/492nmの吸光度を、Dynatech社のMR700マイクロプレートリーダーで測定する。本発明の意味において適切なモノクローナルリウマチ因子様結合性を有する抗体は、全てのヒトIgGサブクラスを認識し、競合試験において、単量体h−IgGと10%未満の交差反応を示す。H−IgG1ポリマーを反応性の決定に用いる場合、測定シグナルは大幅に低下する。表1に、判明したモノクローナル抗体の主な特性を示す。
モノクローナル抗体を単離するためのハイブリドーマクローンの発酵:
得られたハイブリドーマ細胞を、10%FCSを含むRPMI−1640培地に1×10細胞/mLの密度で播種し、発酵槽(Thermodux社、Wertheim/_Main、モデルMCS−104XL、注文番号144−050)中で7日間増殖させる。培養上清中、1mLあたり100μgのモノクローナル抗体の平均濃度に到達する。
モノクローナル抗体MAb<h−Agg.−IgG>M−3.022.5−IgMの単離:
5mgのMAb<h−Agg.−IgG>M−3.022.5−IgM(DSM ACC2873)を、0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH8.6)で全量2mLに調整する。ジメチルスルホキシド中、ジゴキシゲニン−3−O−メチル−カルボニル−ε−アミノカプロン酸−N−ヒドロキシスクシンイミドエステルの1.11mM溶液50μLをこの溶液に加えた後、25℃で60分間撹拌する。IgMの活性化ジゴキシゲニンに対する比は1:10である。生成したIgM−ジゴキシゲニンを20mMリン酸カリウム緩衝液/0.1MのNaCl/3%スクロース(pH7.5)に対して透析する。透析したIgM−Digを一定分量ずつ−80℃で保存する。
実施例2
マルチパラメータバイオチッププラットフォームによる完全自動化免疫アッセイ(IMPACT)
マルチパラメータバイオチッププラットフォームは、Hornauer, H.ら, BIOspectrum, Special Proteomics 10 (2004) 564-565、及びHornauer, H.ら, Laborwelt 4 (2004) 38-39に開示されている。複合体レベルを決定するために、アレイに基づくアッセイを用いた(IMPACT-Immunological Multi-Parameter Chip Technology、Roche Diagnostics)。
黒色に染色したポリスチレン支持体(固相)上の約2.5×6mmの試験領域全域にわたってストレプトアビジンのコーティングを行なう。インクジェット方式により試験領域に治療抗体のビオチン化断片からなる、1列あたり約10〜20個の同一スポットの列を作製する。スポットの直径は約150μmである。
以下の試験特異性試薬を用いた:
試料希釈緩衝液及び抗体検出緩衝液:
50mMのTris、pH6.6;30mMのMES;50mMのNaCl;0.1%洗浄剤(ポリドカノール);5mMのEDTA;0.5%カゼイン;0.2%保存剤(オキシピリオン及びメチルイソチアゾロン塩酸塩(MIT))
試料が非常に高濃度のHBV免疫複合体を示し、結果が測定範囲外である場合、Elecsys Diluent MultiAssay(識別番号03609987)を用いて手動により追加の試料希釈を行う。試料を、10倍のステップ(例えば、1:10、1:100、1:1000)で更に希釈した。
洗浄緩衝液:10mMのTris,0.01%ポリドカノール,0.001%オキシピリオン,0.001%MIT
試料:ペグインターフェロンアルファ−2a(PEGASYS)及びアデフォビルを用いた治療の前と治療の最中の慢性B型肝炎患者由来のヒト血清(図2、表2)
HBs抗原に特異的に結合する2つの異なるビオチニル化抗体を、ビオチニル化捕捉抗体として用いた。HBs抗原及び抗HBs抗原の免疫複合体は、固相と結合した捕捉抗体と結合した。免疫複合体を、ヒト凝集IgG(MAb<h−Agg.−IgG>M−3.022.5−IgM)に対して特異的なモノクローナルIgM抗体により検出した(図1)。
試料を、測定のために試料希釈緩衝液で1:5の比で希釈した。希釈した試料を37℃で12分間インキュベートした。試料を吸引し試験領域を洗浄緩衝液で洗浄した後、それらをMAb<h−Agg.−IgG>M−3.022.5−IgM(DSM ACC2873)、ジゴキシンで標識した抗体(ジゴキシン標識モノクローナル抗体<h−Agg.−IgG>)とともに37℃で6分間インキュベートし、その後洗浄工程を行った。蛍光標識<Dig>抗体とともに37℃で3分間インキュベートした後、試験領域を洗浄し、真空乾燥させ、シグナルをCCDカメラで検出した(図3)。濃度は、適切な複合体校正装置を用いて算出することができる。

Claims (14)

  1. インターフェロン療法に対して感受性があるB型肝炎ウイルス(HBV)に感染している対象を同定する方法であって、該方法が、
    a)上記対象の試料中のHBV免疫複合体の量を測定する工程、
    b)工程a)で得られたHBV免疫複合体の量を基準値と比較する工程、及び
    c)工程b)で実施された比較の結果に基づき、インターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象を同定する工程を含み、
    該対象のHBVe抗原状態が未知である、前記方法。
  2. 前記HBV感染が慢性HBV感染である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記インターフェロン療法が、PEG−インターフェロン及びウイルスDNAポリメラーゼ阻害剤による療法を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記PEG−インターフェロン療法がPEGasys(登録商標)であり、前記ウイルスDNAポリメラーゼ阻害剤がAdefovir(登録商標)である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記HBV免疫複合体が、B型肝炎可溶性抗原(HBsAg)及び抗−HBsAGIgGを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. HBV免疫複合体量が多い場合は対象がインターフェロン療法に対して感受性があることを示し、HBV免疫複合体量が少ない場合は対象がインターフェロン療法に対して感受性のないことを示す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記試料が血清試料である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記HBV免疫複合体量を、抗−免疫グロブリン抗体を用いて検出する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. i)前記HBV免疫複合体が、抗−HBsAG−IgG、抗−HBeAg−IgG、又は抗−HBcAg−IgGであり、ii)該HBV免疫複合体量を、抗(凝集−ヒトIgG)IgMを用いて検出する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. HBV免疫複合体量を、酵素結合免疫吸着法(ELISA)を用いて検出する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. インターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象を同定するための、HBVに感染している対象由来の試料中のHBV免疫複合体の量、又は前記試料中のHBV免疫複合体の検出試薬の使用。
  12. HBV免疫複合体の量を検出するための分析ユニットと、前記量を基準量と比較し、インターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象を同定するための評価ユニットとを備える、インターフェロン療法に対して感受性があるB型肝炎ウイルス(HBV)に感染している対象を同定するための装置。
  13. 本発明の方法を実施するための使用説明書と、HBV免疫複合体を定量するための検出試薬と、好ましくは標準的なインターフェロン療法に対して感受性があるHBVに感染している対象を同定することが可能な基準量のための標準物質とを含むキット。
  14. 前記対象のHBVe抗原の状態が未知である、請求項11に記載の使用、請求項12に記載の装置、又は請求項13に記載のキット。
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