JP2015504943A - 高密度蛍光色素クラスター - Google Patents

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Abstract

本発明は、単一のポリマー鎖に複数のSEED分子を結合させたモジュール型立体的増強発光色素(SEED)クラスターに関する。【選択図】 図1

Description

本発明は、高密度蛍光色素クラスターに関する。
蛍光色素は、生物検定(例えば、DNA及びタンパク質マイクロアレイ、DNA/RNA/タンパク質ブロッティングなど)、イメージング(共焦点、エピフロレッセンス、病理学、インビトロでの生及び固定細胞、in vivo全身など)並びに診断(例えば、インビトロ診断、サンドイッチアッセイ、ラテラルフローアッセイ)で広く使われている。蛍光色素のシグナル強度の増強は、蛍光のそのような使用に、感度の増強(例えば、低存在度標的分子の発見)又はスループットの増加(例えば、イメージングのための積分時間の減少)のために有益であろう。シグナル強度を増加させる最も簡単なアプローチは、蛍光団濃度を増加させることである。しかし、高い濃度では色素分子同士が電子的に相互作用してシグナルを消失させるので、このアプローチは従来の蛍光色素で一般に可能ではない。これは、溶液中の遊離色素並びに生体分子又は表面に結合する色素の場合がそうである。したがっていかなるシグナル増加も、十分高い局所濃度(例えば、単一の抗体上の複数の色素)での消光によるシグナル損失によって相殺される。伝統的な蛍光色素の別の欠陥には、光退色、又は光源による非蛍光形への色素の光酸化が含まれ、それは色素分解及び蛍光シグナルの減損をもたらす。光退色の速度及び様式は、水などの溶媒分子との相互作用の影響をしばしば受ける。光退色は照射下の色素寿命を制限し、それは、長い積分時間又は多時点の画像が必要とされるときに、基質のイメージング又は検出に有害な影響を及ぼす。
したがって、伝統的な蛍光色素のこれらの欠点の結果、強力で持続性のシグナルを生成することができる新しい蛍光色素の必要性が存在する。
国際公開第2009/078970号
本発明は、単一のポリマー鎖に複数のSEED分子を結合させたモジュール型立体的増強発光色素(SEED)クラスターに関する。本クラスターは、高い色素密度での色素消光を防いで、ポリマー鎖に結合した色素の数の関数として、色素密度及びシグナル強度を高めることができる(例えば、個々の蛍光団の>10倍)。色素−溶媒相互作用を制限する水溶性色素クラスターのコア−シェル構造によって光退色及び酸化損傷も最低限に抑制される。
共通骨格(右)に結合したSEED蛍光団の鎖とコンジュゲートする生体分子(抗体、中央)を示す、細胞標識(左)のためのSEEDクラスターの一実施形態の概略図である。 水溶性鎖結合SEEDクラスターの蛍光スペクトル(左)、並びに高濃度における濃度に媒介される消光なしで、各クラスターに結合した分子間でSEED効果を表すことを示す、濃度と発光の間の直線相関を示す正規化された吸光度(ピーク)及び発光(ピーク)の比較を示す図である。
本明細書に記載される本クラスターは、従来の蛍光色素の重大な欠点のいくつかを避ける。1つの利点は、複数の色素分子が単一のクラスターに組み込まれるので、クラスターあたりの輝度が増加するということである。クラスターは生体分子又は他の宿主への結合のためのコンジュゲーション部位を有し、その結果、クラスターは従来の蛍光団と同様に結合することができる。さらに、本クラスターの光安定性は、2つの方法で向上される。第1に、本色素分子は比較的疎水性であり、凝集状態で水溶液に存在し、そのことは、溶媒に媒介される光酸化反応への色素分子の感受性をより低くする。第2に、単一のクラスターへの複数の色素分子の組込みは、クラスターの中での単一の色素の確率的明滅又は光退色の場合に、クラスターの輝度が完全に消える(従来の蛍光団の場合のように)のではなく、全体としてわずかに減少するだけであることを保証し、クラスターで標識された標的がイメージング又は検出のために可視のままであることを可能にする。
本色素クラスターの別の利点には、それらのモジュール的性質が含まれ、それは、多機能性プローブを生成するために制御された様式で異なる機能性の組込みを可能にする。例えば、光安定化部分の組込みは寿命を増強し、環境応答性部分の組込みは検知を可能にし、小分子標的剤は特異性を強化する。多様な色素の組込みは、それらの色素の公知の光学的及び化学的性質を維持しながら、差別化を形成し、シグナル強度を増強することを企図する。その結果としてのこれらのモジュールクラスターの性質は、ワークフローを促進し、アッセイ結果を向上させる。
本発明で用いられる色素分子には、「立体的増強発光色素」(SEED)又は、或いは、「凝集誘導発光体」(AIE)と特徴づけることができる任意の色素が含まれる。SEEDは、色素濃度の増加に伴う蛍光量子収量の非線形増加を示すが、伝統的な色素で見られる消光によるシグナル損失のない色素のクラスである(Y. Hong, J. Lam, B. Z. Tang, ”Aggregation−Induced Emission: Phenomenon, Mechanism and Applications”, ChemComm, 2009, 4332−4353を参照、その教示は参照により本明細書に組み込まれる)。理論によって縛られることを望むことなく、SEED分子は、分子の蛍光中心にコンジュゲートされるが、結合軸を中心に回転できる置換基を一般に有する。溶液中の自由色素分子として、こうした回転運動は色素に吸収されたエネルギーの非放射性減衰経路を形成して、溶液中で自由分子として存在していると、色素は事実上非蛍光性となる。分子内回転が近傍の色素分子との相互作用又は強固なマトリックス内への封入のいずれかによって妨害される場合、分子の蛍光量子収量は劇的に増加し、一方、ペンダント基は隣接色素との電子的相互作用を阻止し、色素分子は消光せずに発光できる。特に明記しない限り、本明細書で「色素」とは、SEED分子に分類することができる色素を意味する。
本明細書に記載されるクラスターは、ポリマーのモノマー単位のいくつかに結合する複数のSEED分子を含む。SEED分子の疎水性のために、水性条件下では、それらは水との相互作用を避け、それによって、疎水性相互作用によって一緒に結合するクラスターを形成する傾向がある。クラスター形成はSEED分子を互いに分子接触させて、色素の回転による(非放射)減衰モードを抑制し、色素分子の密度クラスターを生成し、各分子はそれらのピーク量子効率で(又はその近くで)独立して発光する。単一のポリマー骨格への複数のSEED分子の結合は、非常に高い局所色素密度の達成を可能にし、このように、例えば、生体分子への数十の色素分子の結合を可能にする。対照的に、従来の技術は、色素消光がシグナル増加を制限し始める前の1生体分子あたり1〜3個の色素分子に一般に制限される。
本クラスターは、現在まで合成されているSEEDポリマーより有利である。SEEDポリマーは、一般に、水溶性でない大きな分子量のポリマーである。さらに、そのようなSEEDポリマーの蛍光性は、溶媒(例えばTHFなどの非水性溶媒)にSEEDポリマーを先ず溶解し、次に、SEEDポリマーが可溶性でない非溶媒(例えば水)の濃度を増加させることによってSEEDポリマーの凝集を誘導することによって、誘導する必要がある。粒子へのこの凝集は、SEEDポリマーの蛍光をもたらす(C−T. Lai, J−L. Hong, ”Aggregation Induced Emission in Tetraphenylthiophene−derived organic molecules and vinyl polymer” J. Phys. Chern. B, 2010, 114, 10302−10310及びA. Qin et al. ”Luminogenic polymers with aggregation−induced emission characteristics,” Progress in Polymer Science, 37 (2012) 182−209を参照、両方の全教示は参照により本明細書に組み込まれる)。対照的に、本クラスターは低分子量、水溶性であり、溶媒混合物を変更することなく蛍光を発することができる。
本発明の実施形態は、適宜置換された2以上のモノマー単位を含むポリマー骨格と、可溶化剤と、コンジュゲーション部位部位と、ポリマー骨格に沿って配置された複数の立体的増強発光色素分子とを含むクラスターを包含する。
本発明の実施形態は、適宜置換された2以上のモノマー単位を含むポリマー骨格と、可溶化剤と、コンジュゲーション部位部位と、水溶液中で回転による減衰が抑制されて発光が持続するようにポリマー骨格に沿って配置された複数の立体的増強発光色素分子とを含む持続発光高密度発光クラスターを包含する。
本発明の実施形態は、次式で表される持続発光高密度発光クラスターを包含する。
[B]v[S−B−F]w[B−F]x[B−S]y[B−C]z
式中、
Bは、適宜置換されたモノマー単位であり、
S−B−Fは、立体的増強発光色素及び可溶化剤が結合したモノマー単位であり、
B−Fは、立体的増強発光色素が結合したモノマー単位であり、
B−Sは、可溶化剤が結合したモノマー単位であり、
B−Cは、コンジュゲーション部位が結合したモノマー単位であり、
v+w+x+y+zは3〜100であり、w+xは3以上である。
好ましい実施形態では、v+w+x+y+zは5〜80であり、w+xは3以上であり、さらに好ましい実施形態では、v+w+x+y+zは15〜50であり、w+xは10を超える。「持続発光」は、退色又は酸化による有意なシグナル損失なしでの蛍光性の保持を意味する。
「クラスター」は、ポリマー骨格に結合する2以上のSEED分子、可溶化剤及びバイオコンジュゲーション部位を含む化合物を意味する。
「高密度」は、クラスターが複数のSEED分子を含むことを意味する。1以上の実施形態では、クラスターは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の色素分子を含む。1以上の実施形態では、クラスターは、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の色素分子を含む。1以上の実施形態では、クラスターは10〜50個の色素分子を含む。色素分子は同じであっても、異なってもよい。「発光クラスター」は、クラスターが蛍光又はリン光を通して光を放出することを意味する。
「ポリマー」は、互いに同一でも異なるものでもよいモノマー単位を含む化合物である。1以上の実施形態では、ポリマーは3〜100モノマー単位からなる。具体的な実施形態では、ポリマーは10〜50モノマー単位からなる。ポリマーのサイズを規定するために、流体力学的径を用いることもできる。本明細書で用いるポリマーの「流体力学的径」は、液体環境、好ましくは水性環境でのポリマーの有効直径であり、ポリマーが溶液中で球状物を形成すると仮定している。流体力学的径は、動的光散乱(DLS)及び/又は蛍光相関分光法(FCS)を始めとする、当業者に公知の様々な技術で測定することができる。ポリマーの流体力学的径は、ポリマーを構成するモノマーの種類及び順序によって異なる。このように、同数のモノマーのポリマーでさえ、組成によって異なる流体力学的径を有することがある。1以上の実施形態では、化合物の流体力学的径は、100nm未満である。具体的な実施形態では、化合物の流体力学的径は、2〜15nmである。
ポリマーは同じモノマー単位を含むことができるか、異なるモノマー単位を含むことがある。いずれの場合も、モノマー単位は、アルケニル(例えば、ビニル)、アクリレート(例えばアクリレート、メタクリレート又はメタクリル酸アルキル)、エーテル(例えば、エポキシドなど)、アミン(例えば、ウレタン、ナイロン型重合など)又はその任意の組合せから選択される基から形成される。具体的な実施形態では、モノマー単位は、アクリレート、メチルアクリレート、ビニル、ウレタン、エポキシド又はその組合せから選択される基から形成される。
1以上の実施形態では、色素及び可溶化剤は、同じモノマー単位に結合する。或いは、色素及び可溶化剤は、異なるモノマー単位に結合する。1以上の実施形態では、形成されるポリマーは、色素と可溶化剤の両方を含むモノマー単位、色素を別々に含むモノマー単位或いはそれらの組合せから形成することができる。別の実施形態では、ポリマーは置換基も適宜に含む。
[B]で表されるものを含むモノマー単位は、1以上の置換基で適宜置換されてもよい。これらの適宜の置換基は、可溶化剤、色素又は両方とも含むモノマー単位に結合してもよい。モノマー単位のための適する置換基には、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル及びtert−ブチル)、アルコール(例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、オリゴ(アルキルアルコール)など)、オリゴマーエーテル(例えば、オリゴ(エチレンオキシド)、オリゴ(プロピレンオキシド)など)、塩(例えば、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、スルホン酸ナトリウムなど)、アミン(アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピルなど)、スルフェート、スルホネート、ホスフェート、ホスホネート、カルボキシレート、ケトン、アルデヒド、アジド、チオール、アミン(一級、二級又は三級)、アルケン、アルキン、エステル又はその組合せが含まれる。モノマー単位から離れて、又はクラスターの末端キャップの1つに導入できる適宜の置換基の別のクラスには、光安定剤、環境応答部分及び/又は小分子ターゲティング剤が含まれる。そのような置換基は、モノマー単位への唯一の結合物として存在することができるか、又は本明細書に記載される他のモノマー結合物(例えば色素、可溶化剤など)を含むモノマー単位に結合することができる。
ラジカル又は一重項酸素などの光反応性種の生成を阻止するかその濃度を低減させることによって光退色を阻止する作用をする光安定剤。本明細書で用いる「光安定剤」には、ラジカルスカベンジャー、一重項酸素スカベンジャーなどが含まれる。このクラスには、ラジカルスカベンジャー(例えば、(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)オキシダニル、TEMPO)及び一重項酸素スカベンジャー(例えば、α−トコフェロールなど)が含まれる。具体的な実施形態では、適宜置換されるモノマーBは、ラジカルスカベンジャー、三重項消光剤又は一重項酸素スカベンジャーなどの光安定化部分を含む。具体的な実施形態では、適宜置換されるモノマーは、ラジカルスカベンジャー、三重項消光剤又は一重項酸素スカベンジャーなどの光安定化部分を含む。
「環境応答部分」は、クラスターの環境中のpH又は温度などの化学的分析物又は物理変数の検知を可能にする。
「小分子ターゲッティング剤」は、クラスターの特異性を強化する。
「水性可溶化剤」又は「可溶化剤」は、それが結合する基質の水溶性を強化する部分である。1以上の実施形態では、可溶化剤は、ポリマーのモノマー単位の1以上において、ポリマーに結合、特に共有結合する。
所与のクラスター内では、可溶化剤は同一でも異なるものでもよい。可溶化剤は、親水性の立体配置的に反発する基(例えば、オリゴ(エチレングリコール)、オリゴ糖など)、正荷電基(例えば、アミン)、負荷電基(例えば、スルホネート、カルボン酸、ホスホネート、ホスフェートなど)並びに双性イオン型荷電基(例えば、アミノ−ホスホネート、アミノ−スルホネート、例えばN,N−ジメチル−N−アクリロイルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−アクリルアミドプロピルN−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン、2−(メチルチオ)エチルメタクリロイル−S−(スルホプロピル)−スルホニウムベタイン、2−[(2−アクリロイルエチル)ジメチルアンモニオ]エチル2−メチルホスフェート、2−(アクリロイルオキシエチル)−2’−(トリメチルアンモニウム)エチルホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、2−[(3−アクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]エチル2’−イソプロピルホスフェート(AAPI)、1−ビニル−3−(3−スルホプロピル)イミダゾリウム水酸化物、1−(3−スルホプロピル)−2−ビニルピリジニウムベタイン、N−(4−スルホブチル)−Nメチル−N,N−ジアリルアミンアンモニウムベタイン(M DABS)、N,N−ジアリル−N−メチル−N−(2−スルホエチル)アンモニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−(3−メタクリルアミドプロピル)−N−(3−スルホプロピル)アンモニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−アクリロイルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン、N,N−ジメチル−Nアクリルアミドプロピル−N−(2−カルボキシメチル)−アンモニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−メタクリロイルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン及びN,N−ジメチル−N−(3−メタクリルアミドプロピル)−N−(3−スルホプロピル)アンモニウムベタイン)又はその組合せから選択される。
1以上の実施形態では、立体的増強発光色素は各々独立に1以上のモノマー単位に直接又はリンカーを介して結合している。リンカー基は、色素基をモノマーに共有結合させることのできる任意の二官能性又は多官能性基であってよい。具体的には、リンカー基は、アルキル鎖、アルキレンオキシド鎖(例えばエチレンオキシド/エチレングリコール)、及び色素コンジュゲーションに適当な官能性(例えば、アミン、チオール、アルケン、アルキン、アジド、バイオコンジュゲート化学基など)を有することができる。好ましい実施形態では、リンカーの化学的性質は二官能性(すなわち、モノマー及び色素に反応性)で、疎水性である。別の実施形態では、リンカーは多官能性(例えば、3官能性又は4官能性)であり、SEED分子結合のための複数の結合部位及びモノマー結合のための1以上の部位を有する。さらに別の実施形態では、リンカーは多官能性であり、SEED分子及びモノマーの双方に対する複数の結合部位を有し、SEEDクラスター合成の後にモノマー架橋を可能にする。ポリマーのモノマーに色素分子を結合させるために用いられるリンカーは、ポリマーにコンジュゲーション部位を結合させるために用いられるリンカーと同一でも異なるものでもよい。さらに別の実施形態では、SEEDクラスターに各種の色素分子を共有結合させる特定の化学的性質の使用に基づいて、指定された比(2:1、1:1、3:1など)で異なるSEED分子の結合を可能にするために、多官能性リンカーは複数の異なるライゲーション化学的性質を有する。
クラスターあたりの輝度及びサイズ(すなわち流体力学的径)は、用いられる色素−モノマー単位の数を変化させることによって調整することができ、吸収及び発光波長は色素の適当な選択によって調整することができる。1以上の実施形態では、クラスターの中の各立体的増強発光色素は同じである。或いは、2種以上の異なる立体的増強発光色素が、クラスターの中にある。具体的な実施形態では、異なる立体的増強発光色素は、異なる吸収及び/又は発光波長を有する。
波長は、色素の吸収又は励起波長を指す。波長帯は、単一の色素又は複数の色素の吸収又は励起波長を包含することができるか、単一の色素又は複数の色素の吸収又は励起波長だけを指すことができる。単一の色素又は複数の色素の吸収又は励起波長を包含する代表的な波長には、300〜800nmが含まれる。具体的には、単一の色素又は複数の色素の吸収又は励起波長は、400〜750nmである。単一の色素又は複数の色素の吸収波長を包含する代表的な波長には、450〜750nmが含まれる。具体的には、単一の色素又は複数の色素の吸収又は励起波長は、450〜650nmである。単一の色素又は複数の色素の励起波長を包含する代表的な波長には、380〜420nmが含まれる。単一の色素又は複数の色素の励起波長を包含する代表的な波長には、450〜520nmが含まれる。単一の色素又は複数の色素の励起波長を包含する代表的な波長には、500〜550nmが含まれる。単一の色素又は複数の色素の励起波長を包含する代表的な波長には、600〜650nmが含まれる。具体的には、単一の色素又は複数の色素の吸収又は励起波長は、650〜800nmである。
クラスターの全体的な性質は、異なる構成成分の比の制御を通してモジュレートすることができる。一実施形態では、各クラスター内の異なる立体的増強発光色素の比が制御される。具体的な実施形態では、クラスター内に2つの異なる色素が等量(1:1の比)で存在する。或いは、2つの色素が、例えば、それに限定されないが、1:2、1:3、1:4又は1:5の比で存在する。本発明の別の実施形態では、クラスターは、2種、3種、4種又は5種の異なる立体的増強発光色素を含む。本発明の別の実施形態では、クラスターは、4種類の異なる立体的増強発光色素を含む。本発明の別の実施形態では、クラスターは、3種類の異なる立体的増強発光色素を含む。本発明の別の実施形態では、クラスターは、2種類の異なる立体的増強発光色素を含む。2つを超える色素がクラスターに存在する場合は、これらの色素の比を制御することもできる。例えば、クラスターは、3つの異なる色素を全て等量(例えば1:1:1)で、又は異なる量(例えば1:2:1)で含有することができる。このように、2以上の色素を含有するクラスター内の色素の比の、類似した制御が企図される。
同様に、各クラスター内の同一又は異なる立体的増強発光色素と可溶化剤(全て同じか異なる)との比が制御される。具体的な実施形態では、立体的増強発光色素及び可溶化剤は、クラスター内に等量(1:1の比)で存在する。或いは、立体的増強発光色素及び可溶化剤の非同等量がクラスター内に存在してもよい。例えば、立体的増強発光色素及び可溶化剤は、例えば、それに限定されないが、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9又は1:10の比で存在することができる。色素対可溶化剤の比は、多くの因子、例えば、クラスターの全体のサイズ、色素のサイズ、モノマーの疎水性又はクラスター中の色素分子の数に依存する。
SEED分子の性質を有する任意の色素の組入れを、本発明で利用することができる。SEED分子を調製するために用いられる基礎蛍光団分子は、有機蛍光団の公知のファミリー、例えば、シアニン、キサンテン(ローダミン、フルオレセイン)、ホウ素−ジピロメテン、ホウ素ジピリジル、ナフタレン、クマリン、アクリジン、アクリジニウム、テトラピロール、テトラフェニルエテン、オキサジン、ピレン、オキサジアゾール、サブフタロシアニン、カルボピリニン、ベンゾピリニウム、フタロシアニンなどのいずれかから、分子内回転が可能な複数の付属コンジュゲート基(例えば、フェニル)による適当な官能基化によりとることができる。
代表的なSEED分子としては、以下のものがある。
当業者には自明であろうが、上記のSEED分子は様々な方法でモノマーに結合させることができる。例えば、色素は、次式に示すように、フェニル基を介してモノマーに結合させることができる。
色素(Dye)は、フェニル環のオルト、メタ又はパラ位を通してポリマー骨格に結合することができ、フェニル環は親蛍光団に結合してSEED挙動を生じる。好ましい実施形態では、色素(Dye)は、フェニル環上のパラ位を通してポリマー骨格に結合し、色素−フェニル−ポリマー軸の周りで自由回転できる。さらに、特定の色素クラスを、他の基(例えば、フルオレセイン、エオシン及びローダミン上のカルボキシレート、クマリンの芳香族コア、シアニンの芳香族末端基など)を通してポリマー骨格に結合することができる。
代表的なSEEDクラスター
本クラスターはモジュール型であり、1以上のモノマー単位への所望の特性を有する部分の結合によって追加の特性を導入することができ、或いは、ポリマーの末端キャップの片方か両方に所望の特性を加えることができ、或いは、1以上のモノマー単位の組合せにおいて、又は末端キャップの片方か両方で、所望の特性をポリマーに導入することができる。
一実施形態では、多官能性モノマーがポリマー骨格に導入され、そこで、非線状ポリマー骨格を生成することができる。例えば、他のアクリレートコモノマーと分枝状又は架橋ポリマー鎖を生成するために、エチレングリコールジメタクリレート又はトリメチロールプロパントリアクリレートを用いることができる。EGDMAに基づく代表的な分枝状SEEDクラスター構造は、以下の構造で表される。
式中、「Dye」はSEED分子又はSEED分子の連結基であり、「Sol」は水性可溶化基であり、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)は以下のものである。
このモジュールプロセスによって導入できる特性には、生体分子(例えば、ターゲッティングのための抗体)の結合、又は光安定剤、センサー、ターゲッティング剤若しくは薬物放出剤である部分の組入れを可能にするためのコンジュゲーション部位が含まれる。これらの特性のいずれか1つ又は組合せをポリマーに導入して、多官能性色素クラスターを生成することができる。
クラスターは、標的とのコンジュゲーションのための部位を含む。具体的な実施形態では、標的は生体分子である。このように、クラスターは、標的、若しくは特に生体分子に結合することができるリガンド、及び/又は標的、若しくは特に生体分子に結合することができる標的結合基を含む。リガンドは、別の生体分子に特異的に結合する生体分子である。例えば、クラスターを特異的抗原に標的結合させるために、抗体をクラスターに結合させることができる。或いは、又はさらに、クラスターは、リガンドの存在なしでクラスターが標的と、又は特に生体分子とコンジュゲート又は結合することができる、「標的結合基」を含むことができる。例えば、標的結合基は、生体分子及び/又はリガンドの官能基と反応することができる反応性基を含むか、或いは、生体分子及び/又はリガンドの上の反応性基と反応することができる官能基を含む。反応性基と官能基の間の反応はクラスターと生体分子の間の結合又は相互作用を形成してSEEDクラスターで生体分子を標識する。
1以上の実施形態では、コンジュゲーションのための部位は、構造−L−−Qとして存在し、式中、Lは結合又はリンカーであり、Qは標的結合基である。「標的結合基」は、標的上の官能基と反応する反応性基、又は標的上の反応性基と反応する官能基であり、それにより、標的は共有結合又は非共有結合でクラスターに結合する。具体的な実施形態では、標的は生体分子である。
Lが結合である場合は、標的結合基Qはポリマーに直接結合する。Lがリンカーである場合は、生物学的利用能及び反応性を強化するために、標的結合基Qはポリマー鎖から分離される。
1以上の実施形態では、Lはリンカーであり、C、N、O、S及びPから選択される1〜60個の鎖原子、例えば1以上のN、O、S又はP原子が組み込まれている1〜30個の炭素原子の直鎖を含有することができる。例えば、リンカーは
−(CH2)x−
−((CH2)p−O−(CH2)q)−y
−((CH2)p−CONH−(CH2)q)−y、又は
−((CH2)p−Ar−(CH2)q)−yであり、
xは1〜30、好ましくは1〜10であり、
pは、1〜5であり、
qは、0〜5であり、
yは、1〜5である。
好ましいリンカーには、親水性で無電荷であるもの、例えばポリ(エチレングリコール)リンカーが含まれる。
一実施形態では、標的結合基Qは、クラスターと標的成分、例えば先に規定の反応性基又は官能基の間の共有結合の形成に適する基であってよい。代替形では、標的結合基Qは、親和性タグ、例えばビオチン、脱硫ビオチン又はイミノビオチンであり、クラスターは非共有結合によって標的に結合する。
コンジュゲーション部位は、1以上の反応性基及び/又は官能基を含むことができる。
適する反応性基には、ビオチン、カルボキシル、スクシンイミジルエステル、スルホ−スクシンイミジルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル、カダベリン、イソチオシアネート、イソシアネート、マレイミド、ハロアセトアミド(例えばブロモアセトアミド)、酸ハライド、ヒドラジド、ヒドラジン、ビニルスルホン、ジクロロトリアジン、ホスホラミダイト、スルホニルハライド、アルキルイミドエステル、アリールイミドエステル、カルボジイミド、無水物及びアシルアジ化物が含まれるが、これらに限定されない。
適する官能基には、一級アミン、二級アミン、ヒドラジン誘導体、ヒドロキシルアミン誘導体、ピラゾロン、スルフヒドリル、カルボキシル、ヒドロキシル、チオール、イミダゾール、チオホスフェート並びにアルデヒド及びケトンを含むカルボニルが含まれるが、これらに限定されない。
バイオコンジュゲートの化学は、当業者によって理解される。そのような技術の代表的記載は、Bioconjugate Chemistry: Greg T. Hermanson, ”Bioconjugate Techniques, 2nd edition” Academic Press, 2008、及びFluorophores: Joseph Lakowicz, ”Principles of Fluorescence Spectroscopy, 3rd edition”, Springer, 2006に見出すことができ、両方の完全な教示は参照により本明細書に組み込まれる。
具体的な実施形態では、コンジュゲーション部位に存在するように選択される反応(又は官能)基は、標的生体分子に存在する官能(又は反応)基に基づいて選択される。例えば、反応性基と官能基の対として、以下のものが挙げられる。
別の実施形態では、Qは、その相補的特異的結合パートナーに特異的及び非共有結合的に結合することが可能である親和性タグであってよい。特異的結合パートナー対の例には、それらに限定されないが以下のものが含まれる:ビオチン/アビジン、ビオチン/ストレプトアビジン、ニトリロトリ酢酸とのポリヒスチジンタグ−金属イオン複合体(例えばNi2+:NTA)。相補的特異的結合パートナーは、標的分子の検出のための標識複合体の1つの構成成分であってよい。したがって、1つの好ましい標識様式では、ビオチン標識のために4つの結合部位を有するストレプトアビジンは、標的構成成分の上のビオチン基を本発明によるSEEDクラスターと橋連結するために用いることができ、そこで、基Qはビオチン、イミノビオチン又は脱硫ビオチンである。本発明との関連で、互いへの特異的結合親和性を有する任意の2つの原子又は分子を使用することができることを理解すべきである。親和性タグの好ましい例は、ビオチン、イミノビオチン及び脱硫ビオチンから選択される。別の好ましい親和性タグには、DNA/RNAの標的配列に相補的な一本鎖DNA/RNA鎖が含まれる。
具体的な実施形態では、コンジュゲーション部位は、ポリマーの末端、又はポリマーの骨格に沿ってあるか又はこれらの組合せである。具体的な実施形態では、コンジュゲーション部位は、ポリマーの末端にある。具体的な実施形態では、コンジュゲーション部位は、ポリマーの骨格に沿ってある。
本明細書で用いる「生体分子」には、核酸(例えばDNA又はRNA)、ヌクレオチド、アミノ、スルフヒドリル、カルボニル、ヒドロキシル、カルボキシル及びチオホスフェート基の1以上を含有するか含有するように誘導体化されるヌクレオチド、アミノ、スルフヒドリル、カルボニル、ヒドロキシル、カルボキシル及びチオホスフェート基の1以上を含有するか含有するように誘導体化されるオキシ−又はデオキシポリ核酸、微生物細胞、外膜小胞、ウイルス、薬物、ホルモン、細胞、細胞膜、毒素、オリゴヌクレオチド、アプタマー、タンパク質、タンパク質断片、抗体、抗原、抗体断片(例えばFab)、炭水化物、プロテオグリカン、レクチン、脂質、ペプチド、小分子(例えばビオチン、増殖因子、ホルモン、ビタミン、治療薬、薬物)、ポリマー粒子又はガラスビーズが含まれる。
クラスターの使用方法
本発明の1つの実施形態は、クラスターが標的分子に結合する条件下で、標識すべき標的分子をある量の色素クラスターと共にインキュベートする段階を含む、標的分子を標識する方法を含む。具体的な実施形態では、標的分子は生体分子である。
本発明は、SEEDクラスターを生体分子と接触させる段階を含む、生体分子を標識する方法にも関し、そこで、クラスターは、Qで表される反応性基及び/又は官能基及び/又は親和性タグの1以上を含有して生体分子に蛍光性を付与する。
1以上の実施形態では、本発明のSEEDクラスターは、本明細書に記載される生体分子の単一又は多重標識及び検出のために用いることができる。したがって第2の態様では、生体分子を標識する方法であって、1)生体分子を本発明のクラスターと接触させ、2)クラスターが生体分子に結合して標識する、適当な条件下でクラスターを生体分子と共にインキュベートすることを含む方法が提供される。
標的分子との色素のコンジュゲート又は複合体の形成のための方法は当業者に周知であり、標的生体分子及びクラスターの複合体の形成に応用することができる。例えば、タンパク質の共有結合性標識は、一般的に、水性緩衝媒体、好適にはpH9.0の重炭酸中で、周囲温度で一般的に1時間実施される。反応は、通常、暗所で実行される。標識タンパク質は、サイズ排除クロマトグラフィーによって、例えば固定相としてSephadex(商標)及び溶離液としてリン酸緩衝液pH7.0を用いて、いかなる未反応のクラスターから分離することができる。標的生体分子の多重標識については、クラスターの量又は濃度対標的材料の比をそれに応じて調整するべきである。
前述の一段階標識法に加えて、本発明は、第1の段階で本発明によるクラスターが一次標的分子、例えば抗体、タンパク質、DNAプローブなどに結合して標識する、二段階標識法にも関する。この標識法の第2の段階では、蛍光標識一次標的分子は、二次標的分子、例えば抗体が特異的である抗原の検出のためのプローブとして次に用いられる。
本発明のクラスターは、系で特定のタンパク質又は他の構成成分の濃度を判定するために用いることもできる。クラスターと反応することができるタンパク質上の反応性基の数が知られている場合は、1分子あたりの蛍光を知ることができ、系でのこれらの分子の濃度は、系の総蛍光強度によって判定することができる。この特定の方法は、マイクロタイタープレートリーダー又は他の公知の免疫蛍光検出系を用いて様々な標識分析物の濃度を測定するために用いることができる。蛍光標識材料の濃度は、例えば、蛍光偏光検出機器を用いて判定することもできる。
本発明のクラスターは、複数のクラスターが、抗体などの複数の異なる一次標的分子に共有結合し、各一次標的分子は、二次標的分子の混合物で複数の二次標的分子の各々を同定するために、抗原などの異なる二次標的分子に特異的である検出方法で用いることもできる。この使用方法により、一次標的分子の各々は、他の一次標的分子を標識するために用いられるクラスター分子と比較して、異なる光吸収及び発光波長特性を有するクラスターで別々に標識される。標識一次標的分子は、抗原などの二次標的分子を含有する調製物に次に加えられ、一次標的分子はそれらが選択的であるそれぞれの二次標的分子に結合させられる。分析への干渉を阻止するために、あらゆる未反応のクラスターを、例えば洗浄によって調製物から除去することができる。調製物は、特定の蛍光化合物の吸収波長を含む様々な励起波長の範囲を次に受ける。利用される蛍光化合物に対応する波長での発光強度を判定するために、励起波長を選択し、蛍光発光の波長を選択するためのフィルター又はモノクロメーターを有する蛍光顕微鏡又は他の蛍光検出系、例えばフローサイトメーター又は蛍光分光光度計が次に使用され、蛍光強度は、特定の標識一次標的分子に結合した二次標的分子の量を示す。多パラメータ蛍光研究を実行するための公知技術には、例えば、多パラメータフローサイトメトリーが含まれる。特定の場合には、各々が異なる波長で蛍光を発し、各標識種の量がそのそれぞれの発光波長でのその個々の蛍光強度を検出することによって測定することができる混合物中の2以上の材料から蛍光を励起させるために、単一の励起波長を用いることができる。所望により、光吸収方法を使用することもできる。
本発明の検出方法は、蛍光性一次標的分子の生成が可能である任意の系に応用することができる。例えば、適切に反応性の蛍光化合物をDNA又はRNA断片にコンジュゲートさせることができ、次に、生じたコンジュゲートをDNA又はRNAの相補的な標的鎖に結合させることができる。結合した蛍光性コンジュゲートの存在を検出するために、適切な蛍光検出装置を次に使用することができる。
合成方法
SEED色素の異なるクラスの代表的な合成
以下のスキームは、SEED色素の調製のための代表的な合成スキームである。各スキームで表される出発物質又は反応条件を変更することによって、代表的なSEED色素の変形体を調製することができる。
クラスター又はポリマーへのSEED分子の結合
SEED分子は、2つの方法でクラスターに結合することができる。方法Aでは、クラスターを形成するために、付加されたSEED分子を有するモノマー単位が用いられる。方法Bでは、SEED分子とポリマー鎖の両方の上の反応性基を介して、SEED分子を予め形成されたポリマー鎖に加えることができる。
コンジュゲーション部位の合成
コンジュゲーション部位を含むクラスターの合成も、様々な方法で合成することができる。1つのスキームでは、それが形成するときにポリマー鎖にコモノマーとして反応(又は官能)基を導入することができ、したがって、単一のポリマーは複数の反応(又は官能)基を導入できる。この実施形態では、モノマーは2つの官能性を含まなければならず、第1は、それが重合して(例えば、アクリレート、メタクリレート、エポキシドなど)ポリマーを形成するときに骨格との反応が可能である化学的性質、並びに本明細書に規定される反応(又は官能)基のリストから選択される第2の反応性基。
或いは、コンジュゲーション部位を鎖終結因子として導入することができ、そこでは、増殖鎖はコンジュゲーション部位の反応(又は官能)基との反応により終結する。この実施形態は、反応(又は官能)基を含有する各ポリマーが1つの反応(又は官能)基だけを含有することを保証し、そのことは、単一のポリマーが複数の生体分子と反応して、使用する生体分子の不活性化又は他の望ましくないか予想外の挙動につながることがある、架橋反応の阻止で重要である。
或いは、反応性基を含有する鎖開始剤を合成で用いることができる。同様に、可逆的付加−断片化連鎖移動(RAFT)などの適切な制御されたラジカル重合技術を用いることは、適切に改変されたジチオエステルを通して反応(又は官能)基の制御された組込みを可能にする。原子移動ラジカル重合(ATRP)などの、他の制御されたラジカル重合技術が使用されてもよい。制御されたラジカル重合技術の使用の利点は、伝統的なフリーラジカル重合と比較してより低い多分散性である。アニオン性重合などの他の重合技術については、適切に選択された開始剤を通して反応種を組み込むこともできる。
バイオコンジュゲートの化学は、当業者によって理解される。そのような技術の代表的な記載は、Bioconjugate Chemistry: Greg T. Hermanson, ”Bioconjugate Techniques, 2nd edition” Academic Press, 2008及びFluorophores: Joseph Lakowicz, ”Principles of Fluorescence Spectroscopy, 3rd edition”, Springer, 2006で見られ、両方の全教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
実施例1.パラ−ヒドロキシル化テトラフェニルエチレン(TPE−OH)の合成
この化合物を作製するために、J. Org. Chern., 2005, 70, 3765に報告される文献手法に従った。ジフェニルアセチレン(4g、22.5mmol)を250mLの火炎乾燥丸底フラスコにとり、p−ヨードフェノール(14.8g、67.5mmol)及びフェニルボロン酸(8.16g、67.5mmol)を加えて100mLの80/20のDMF/H2O(v/v)に溶解し、続いて炭酸水素カリウム(6.7g、67.5mmol)を添加した。この反応混合液に栓をし、撹拌下で30分間、窒素パージをした。30分後に、PdCh(PhCNh触媒(0.086g、0.22mmol)を加え、反応混合液を室温で一晩撹拌した。反応混合液を200mLの水で希釈し、有機化合物を200mLの塩化メチレンに抽出し(2回)、MgSO4で乾燥させた。TPE−OHはヘキサンに難溶性であるので、唯一の副産物(p−ヒドロキシビフェニル)をヘキサン洗浄によって除去した。精製の後、3.6gのTPE−OHが単離された。
実施例2.TPE−メタクリレートモノマー(TPE−M−モノマー)の合成
TPE−OH(2g、6.57mmol)を250mLの火炎乾燥丸底フラスコにとり、トリエチルアミン(0.73g、7.2mmol)を加えた。この混合液を100mLの塩化メチレンに溶解し、フラスコに栓をし、30分間窒素パージした。その後、塩化メタクリロイル(0.718g、6.9mmol)を30mLの塩化メチレンに溶解して、氷浴上の反応混合液に滴下した。30分間以上の滴下添加の後、反応混合液を室温になるまで放置し、一晩撹拌した。反応を100mLの水でクエンチし、100mLの塩化メチレンで2回抽出し、有機層をMgSO4で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(シリカ)を用いて、生成物を溶出剤酢酸エチル:ヘキサン=10:90で精製した。カラムクロマトグラフィーから最初に溶出された分画が本生成物であった。収量:1.3g。
実施例3.TPE−M−ポリマーの合成
TPE−M−モノマー(トルエンに30重量%、0.7gトルエンに0.3g)を単口丸底フラスコにとり、栓をして30分間窒素パージした。可能な限り多くの酸素を除去した後に、4モル%のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を加え、冷水凝縮器をフラスコに取り付けて80℃で一晩還流させた。反応をクエンチするために、反応混合液を5mLの塩化メチレンで希釈した。溶液を撹拌しながら、この反応混合液をビーカー中の20mLのメタノールに滴下添加した。ポリマーを沈殿させ、溶媒を濾過して0.2gのポリマーを単離した。
実施例4.TPE−M−ポリマー−水溶性−1の合成
TPE−M−モノマー(トルエンに30重量%、0.7gトルエンに0.3g)を単口丸底フラスコにとり、栓をして30分間窒素パージした。この混合液に、20mol%のAPES−10(アンモニウムアリルポリエトキシ(10)アルコキシル化アクリレート)を、水可溶化モノマーとして加えた。可能な全ての酸素を除去した後に、4モル%のAIBNを加え、冷水凝縮器をフラスコに取り付け、反応混合液を80℃で一晩還流させた。完了後、反応混合液を5mLの塩化メチレンで希釈した。次に、溶液を撹拌しながら、この混合液をビーカー中の20mLのメタノールに滴下添加した。ポリマーを沈殿させ、溶媒を濾過して0.2gのポリマーを単離した。
実施例5.別の水溶性TPE−M−ポリマー
APES−10のmol%を20から67mol%に変更して水溶性を増加させることによってTPE−M−ポリマーの異なる水溶性バージョンを作製するために、類似の手法を用いた。さらに、水可溶化モノマーとしてAPES−10の代わりに2−アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸を用いた第2のTPE−M−ポリマーを作製するために、類似した手法に従った。このモノマーは50mol%比で試験され、APES−10より優れた水可溶化を示すことが見出された。
実施例6.別の水溶性TPE−M−ポリマー
上記の水溶性SEEDクラスターを合成した。具体的には、ラジカル開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)をAIBN:TPEMの0.04:1モル比で加えて、テトラフェニルエテンメタクリレート(TPEM)モノマーを、1:1のモル比で2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPSAA)と反応させた。この混合液を80℃の窒素下で12時間、N−メチルピロリドン(NMP)に還流させ、その後、粗反応混合液を撹拌アセトン溶液に注いで色素クラスターを沈殿させた。有機物を除去するために沈殿物を真空濾過し、ポリマーは家庭用掃除機の下で乾燥させた。
実施例7.水溶性TPE−M−ポリマーの蛍光
吸光度/蛍光研究のために、最初に色素クラスターを10.8mg/mlの濃度でジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した。この溶液を水に希釈して、水に5.4μg/ml〜108μg/mlの濃度の水溶液を生成した。高濃度試料を濾過し(0.2ミクロンテフロン(登録商標)膜)、その水力学的サイズをBrookhaven Dynamic光散乱機器で測定した。色素クラスターの初期のバッチのサイズは、直径18nmであることが見出された(溶液中でのクラスターの低い散乱断面のために、このサイズは概算である)。
色素クラスターの挙動を実証するために、濃度(吸光度で測定される)と蛍光性発光の間の関係を研究した。未結合のAIE色素については、蛍光の量子収量は色素周囲の局所環境に依存するのでこの関係は非常に非線形であり、自由拡散色素では非常に低い量子収量であり、色素が凝集し始めると強度のS字状の増加があり、高濃度ではプラトーであり、そこでは色素分子が完全に凝集し、全ての色素分子がピーク量子収量で発光している。鎖結合色素分子については、鎖の上でのそれらの分子近接性によって色素分子が「前凝集」しているという事実のためにこの関係は線形であると予想され、このように、それらの環境も蛍光のそれらの量子収量も濃度によって変化しない。我々の結果は、正規化された吸光度と正規化された発光の間の線形相関を示した(5濃度についてR2=0.999、勾配=1.039、図2)。
均等
当業者であれば、通常の実験しか用いなくとも、本明細書に記載される具体的な手法の複数の均等を認識するか、確かめることができる。そのような均等は、本発明の適用範囲内であるとみなされ、以下の請求項によって保護される。

Claims (28)

  1. 適宜置換された2以上のモノマー単位を含むポリマー骨格と、
    可溶化剤と、
    コンジュゲーション部位部位と、
    ポリマー骨格に沿って配置された複数の立体的増強発光色素分子と
    を含むクラスター。
  2. 2種以上の立体的増強発光色素が1以上のモノマー単位に結合した、請求項1記載のクラスター。
  3. ポリマーが3〜100モノマー単位からなる、請求項1記載のクラスター。
  4. ポリマーが10〜40モノマー単位からなる、請求項3記載のクラスター。
  5. クラスターの流体力学的径が100nm未満である、請求項1記載のクラスター。
  6. クラスターの流体力学的径が2〜15nmである、請求項5記載のクラスター。
  7. 各モノマー単位が、アルケニル、アクリレート、エーテル及びアミン又はこれらの組合せから独立に選択される基から形成される、請求項1記載のクラスター。
  8. モノマー単位が、アクリレート、メチルアクリレート、ビニル、ウレタン及びエポキシド又はこれらの組合せから選択される基から形成される、請求項7記載のクラスター。
  9. 可溶化剤が、親水性立体反発基、正荷電基、負荷電基及び双性イオン型荷電基又はこれらの組合せを含む群から選択される、請求項1記載のクラスター。
  10. 立体的増強発光色素が各々独立に1以上のモノマー単位に直接又はリンカーを介して結合している、請求項1記載のクラスター。
  11. クラスター内の各立体的増強発光色素が同一である、請求項1記載のクラスター。
  12. クラスター内に2種以上の異なる立体的増強発光色素が存在する、請求項1記載のクラスター。
  13. 異なる立体的増強発光色素が異なる吸収及び/又は発光波長を有する、請求項12記載のクラスター。
  14. 波長が300〜850nmである、請求項13記載のクラスター。
  15. 各クラスター内の異なる立体的増強発光色素間の比が制御されている、請求項14記載のクラスター。
  16. 各立体的増強発光色素が、ローダミン、フルオレセイン、エオシン、シアニン、ホウ素ジピリジル、キサンテン、カルボピリニン、アクリジニウム、ベンゾピリニウム又はアクリジニウムからなる群から独立に選択される、請求項1記載のクラスター。
  17. 各クラスター内の立体的増強発光色素と可溶化剤との比が制御されている、請求項1記載のクラスター。
  18. コンジュゲーション部位が、ビオチン、カルボキシル、スクシンイミジルエステル、スルホ−スクシンイミジルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル、カダベリン、イソチオシアネート、イソシアネート、マレイミド、ハロアセトアミド(例えばブロモアセトアミド)、酸ハライド、ヒドラジド、ヒドラジン、ビニルスルホン、ジクロロトリアジン、ホスホラミダイト、スルホニルハライド、アルキルイミドエステル、アリールイミドエステル、カルボジイミド、無水物及びアシルアジ化物から選択される反応性基、或いは、一級アミン、二級アミン、ヒドラジン誘導体、ヒドロキシルアミン誘導体、ピラゾロン、スルフヒドリル、カルボキシル、ヒドロキシル、チオール、イミダゾール、チオホスフェート並びにアルデヒド及びケトンを含むカルボニルから選択される官能基である、請求項1記載のクラスター。
  19. コンジュゲーション部位が、ポリマーの末端又はポリマーの骨格に沿ってある、請求項18記載のクラスター。
  20. コンジュゲーション部位が標的に結合できる、請求項18記載のクラスター。
  21. 標的が生体分子である、請求項20記載のクラスター。
  22. 生体分子が、核酸(例えばDNA又はRNA)、ヌクレオチド、アミノ、スルフヒドリル、カルボニル、ヒドロキシル、カルボキシル及びチオホスフェート基の1以上を含有するか含有するように誘導体化されるヌクレオチド、アミノ、スルフヒドリル、カルボニル、ヒドロキシル、カルボキシル及びチオホスフェート基の1以上を含有するか含有するように誘導体化されるオキシ−又はデオキシポリ核酸、微生物細胞、外膜小胞、ウイルス、薬物、ホルモン、細胞、細胞膜、毒素、オリゴヌクレオチド、アプタマー、タンパク質、タンパク質断片、抗体、抗原、抗体断片(例えばFab)、炭水化物、プロテオグリカン、レクチン、脂質、ペプチド、小分子(例えばビオチン、増殖因子、ホルモン、ビタミン、治療薬、薬物)、ポリマー粒子又はガラスビーズを含む、請求項21記載のクラスター。
  23. 適宜置換された2以上のモノマー単位を含むポリマー骨格と、
    可溶化剤と、
    コンジュゲーション部位部位と、
    回転による減衰が抑制されて発光が持続するようにポリマー骨格に沿って配置された複数の立体的増強発光色素分子と
    を含む、持続発光高密度発光クラスター。
  24. 次式で表される持続発光高密度発光クラスター。
    [B]v[S−B−F]w[B−F]x[B−S]y[B−C]z
    式中、
    Bは、適宜置換されたモノマー単位であり、
    S−B−Fは立体的増強発光色素及び可溶化剤が結合したモノマー単位であり、
    B−Fは、立体的増強発光色素が結合したモノマー単位であり、
    B−Sは、可溶化剤が結合したモノマー単位であり、
    B−Cは、コンジュゲーション部位が結合したモノマー単位であり、
    v+w+x+y+zは3〜100であり、w+xは3以上である、
  25. 適宜置換されたモノマーBが、ラジカルスカベンジャー、三重項消光剤又は一重項酸素スカベンジャーなどの光安定化部分を含む、請求項24記載のクラスター。
  26. 適宜置換されたモノマーBが、蛍光性pHセンサー、温度センサー又はイオンセンサーなどの環境センサーを含む、請求項24記載のクラスター。
  27. クラスターが標的分子に結合する条件下で、標識すべき標的分子を請求項1又は請求項23記載のクラスターと共にインキュベートする段階を含む、標的分子を標識する方法。
  28. 標的分子が生体分子である、請求項27記載の方法。
JP2014547991A 2011-12-23 2012-12-19 高密度蛍光色素クラスター Pending JP2015504943A (ja)

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