JP2015504452A - リンローディング粒子ならびにそれらを調製および使用する方法 - Google Patents

リンローディング粒子ならびにそれらを調製および使用する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リンを難燃剤としてポリマーに組み込むこと。【要約】難燃性添加剤は、多孔質担体に吸着した赤リンを含む。担体は、白リンの融点(41℃)を超える温度で白リンと混合することができ、したがって液体リンは、毛細管作用によって担体の細孔内に入る。リンをローディングした担体を、250℃超に加熱すると、白リンを赤リンに変換することができる。得られた赤リンをローディングした担体は、難燃活性を保持することができ、取扱いおよび配合を容易にするために、環境から保護することもできる。適度に小さい粒径を有する担体を用いることによって、赤リンをローディングした難燃性の担体を、薄膜に組み込むことが可能になる。【選択図】図4A

Description

本明細書で別段に指定されない限り、この節で記載した資料は、本願の特許請求の範囲に先行する技術ではなく、この節に包含されていても先行技術とは認められない。
リンおよびリン化合物は、難燃特性を提供し、すなわち火炎を広げる化学物質を制限することができる高いラジカルクエンチ能、および炭化層を形成し、それによって下層材料を物理的に被覆し、燃えないように保護することができる炭燃焼製品を提供するといういくつかの特徴を有する。
より多くのリンをポリマーに添加すると、リンが燃焼して生じるリン炭化層の最終的な厚さが増大するので、難燃性が改善される。リンの濃縮形態は、赤リンであるが、ポリマーと混合するために顆粒粉末に形成するのは困難な場合があり、湿気と接触すると毒性のあるホスフィンガスを放出するおそれがある。例えば、リンは、シリカゲルと共に二成分混合物として用いられており、難燃活性を有することが見出されている。しかし、このような混合物は、取扱いに適した自由流動性の顆粒粉末を形成するには困難な場合があり、やはり湿気と接触しやすいおそれがある。
赤リンを炭化形成剤として使用する薄いポリマーコーティングの膜は、下層ポリマーが燃焼しないように非常に効率的に防止することができるため、このような膜を生成することが望ましい場合がある。しかし、リンの平均粒径は、典型的に100マイクロメートルを超え、したがってこのような粒子は、粒径よりも薄い膜から突出してしまうため、ポリマー膜の厚さが制限される場合がある。このような粒子は、より厚いポリマー品の表面でも暴露されるおそれがある。このように暴露された粒子は、水と反応して、毒性のあるホスフィンガスを形成し、それに加えて他の潜在的に負の機能的および化粧的作用をポリマー品に及ぼすおそれがあるので、望ましくない。リンは、やはり典型的に100マイクロメートルを超える平均粒径を含む場合があるため、シリカゲルとリンの二成分混合物は、ポリマー薄膜およびポリマー表面には適していないことがある。
本開示では、リンを難燃剤としてポリマーに、特にポリマー薄膜に組み込むことは、困難であるが取り組みがいがある試みになり得ると理解している。
本開示は、一般に、リンを用いた難燃性組成物のための組成物および方法を記載する。
いくつかの例によれば、難燃性組成物が提供される。難燃性組成物は、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子、および不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着した赤リンを含むことができる。
他の例によれば、難燃性ポリマー組成物が提供される。難燃性ポリマー組成物は、少なくとも1種のポリマー、およびポリマー中に分散した難燃性組成物を含むことができる。難燃性組成物は、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子、および不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着した赤リンを含むことができる。
さらなる例によれば、難燃性組成物を生成する方法が提供される。難燃性組成物を生成する方法は、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子を準備すること、リンを含む流体を準備すること、流体と不燃性微粒子を接触させること、およびリンを流体から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させて、不燃性微粒子に吸着した固体赤リンを含む難燃性組成物を生成することを含むことができる。
さらに他の例によれば、難燃性ポリマー組成物を生成する方法が提供される。難燃性ポリマー組成物を生成する方法は、ポリマーを準備すること、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子、および不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着した赤リンを含む難燃剤を準備すること、ならびにポリマーと難燃剤を接触させて、ポリマー組成物を形成することを含むことができる。
いくつかの例によれば、難燃性組成物を生成するための指示が記憶された、コンピューター読み取り可能な記録媒体が提供される。指示は、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子を準備すること、リンを含む流体を準備すること、リンを含む流体と不燃性微粒子を接触させること、ならびにリンを流体から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させて、不燃性微粒子に吸着した赤リンを含む難燃性組成物を生成することを含むことができる。
他の例によれば、難燃性組成物を調製するためのシステムが提供される。難燃性組成物を調製するためのシステムは、固体と液体を混合するように構成された混合チャンバ、リン供給源、微粒子供給源、加熱器および溶媒供給源を含むことができる。
先の概要は、単に例示的であり、決して限定的なものではない。前述の例示的な態様、実施形態および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態および特徴が、図および以下の詳細な説明を参照することによって明らかになろう。
本開示の先の特徴および他の特徴は、以下の説明および添付の特許請求の範囲を、添付の図と併せて解釈することによって、より完全に明らかになろう。これらの図は、本開示によるいくつかの実施形態を単に図示しており、したがって本開示の範囲を制限するとはみなされないと理解されるので、添付の図を使用することによって、本開示をさらなる特異性と共に詳細に説明する。
ポリマー表面上に保護炭化層を形成することを示す図である。 基材ポリマーと、ポリマー膜および赤リン粒子の集積を含む難燃層を含む、ポリマー複合体の図である。 1つまたは複数のナノ細孔を有することができる不燃性微粒子の図である。不燃性微粒子は、赤リンをローディングして、難燃性組成物を形成することができる。 赤リンおよび白リンを処理するための様々な条件を示す図である。 白リンを例示的な難燃性組成物から分離することを示す図である。 それぞれ難燃性ポリマー組成物を含むポリマー品の図である。 例示的な難燃性組成物を生成するために使用できる動作を示す流れ図である。 例示的な難燃性ポリマー組成物を生成するために使用できる動作を示す流れ図である。 例示的な難燃性組成物および難燃性ポリマー組成物を生成するために使用できる自動機械600のブロック図である。 難燃性組成物および難燃性ポリマー組成物の生成において、図6の自動機械を制御するために使用できる汎用コンピューティングデバイスを示す図である。 例示的な難燃性組成物の生成において、図6の自動機械を制御するために使用できる例示的なコンピュータープログラム製品、または類似の製造機器のブロック図である。 例示的な難燃性ポリマー組成物の生成において、図6の自動機械を制御するために使用できる例示的なコンピュータープログラム製品、または類似の製造機器のブロック図である。
これらはすべて、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って配置されたものである。
以下の詳細な説明では、その一部を形成する添付の図を参照する。図では、文脈によって別段示されない限り、類似の記号は、典型的に類似の成分を識別する。詳細な説明、図および特許請求の範囲に記載の例示的な実施形態は、限定的なものではない。本明細書に提示の主題の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を使用することができ、他の変形形態を作成することができる。本明細書に一般的に記載し、図に例示した本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置し、置換し、組み合わせ、分離し、設計することができ、これらはすべて本明細書に明確に企図されることを、容易に理解されよう。
中でも、本開示は、リン難燃性添加剤に関係する組成物、方法、装置、システム、デバイスおよび/またはコンピュータープログラム製品を対象とする。
簡潔に記載すると、難燃性添加剤は、不燃性微粒子に吸着した赤リンを含む。微粒子は、リンを含む流体と混合することができる。例えば、融点(約44℃)を超えた溶融白リンは、微粒子と接触させることができ、毛細管作用によって微粒子の細孔内に入ることができる。白リンをローディングした微粒子を250℃超に加熱すると、白リンを赤リンに変換することができる。得られた赤リンをローディングした担体は、難燃活性を保持することができ、取扱いおよび配合を容易にするために、環境から保護することもできる。適度に小さい粒径を有する微粒子を用いることによって、赤リンをローディングした難燃性の担体を、ポリマー薄膜に組み込むことが可能になる。
図1Aは、ポリマー複合体100を示しており、このポリマー複合体は、難燃層104でコーティングすることができる基材ポリマー102を含む。熱および酸素が難燃層104と反応すると、保護炭化層108が形成され、それによって基材ポリマーを少なくともいくらかのさらなる火炎損傷から保護することができる。
図1Bは、基材ポリマー112および難燃層114を含むポリマー複合体110を示しており、この難燃層は、ポリマー膜118および赤リン粒子116の集積を含む。多くの適用では、難燃層114が平滑面を有することが望ましい。さらに、多くの適用では、赤リン粒子116と、環境中の化学種、例えば水との反応を低減または回避するために、赤リン粒子116がポリマー膜118内に位置することが望ましい。しかし、安定な赤リン粒子は、100マイクロメートル以上の範囲の平均粒径を伴って調製され得ることが公知である。難燃層114が平滑面を有するためには、ポリマー膜118の厚さを、赤リン粒子116の粒径を超える厚さにすればよい。
図2は、不燃性微粒子202を示しており、これは1つまたは複数のナノ細孔204を有することができる。不燃性微粒子202に赤リン206をローディングすると、難燃性組成物200を形成することができる。
本明細書で使用される場合、「不燃性微粒子」は、酸素雰囲気下で燃えない物質を含む粒子の集積である。様々な例では、適切な不燃性微粒子は、シリカゲル、アルミナ、ゼオライトおよび/またはエアロゲルの粒子を含むことができる。不燃性微粒子は、真空および/または加熱下で保持することによって予め調製することができ、例えばシリカゲルは焼成することができる。
不燃性微粒子202は、約100マイクロメートル未満の平均径によって特徴付けることができ、またはいくつかの例では、約75、約60、約50、約40、約30、約25、約20、約15、約10、約5、約2.5または約1マイクロメートルの平均径によって特徴付けることができる。様々な例では、不燃性微粒子の平均粒径は、前述の値のいずれか2つの間の範囲、例えば約0.1マイクロメートル〜約100マイクロメートルであってよい。
不燃性微粒子202は、不燃性微粒子202の平均径未満の平均径を有するナノ細孔204によって特徴付けることができる。様々な例では、不燃性微粒子202のナノ細孔204の平均径は、約10、約8、約6、約4、約2、約1、約0.8、約0.6、約0.4、約0.2、約0.1、約0.08、約0.06、約0.04、約0.02、約0.01、約0.008、約0.006、約0.004、約0.002または約0.001マイクロメートルであってよい。様々な例では、不燃性微粒子202の平均ナノ細孔径は、前述の値のいずれか2つの間の範囲、例えば約0.001マイクロメートル〜約10マイクロメートルであってよい。
不燃性微粒子202は、例えばガス収着によって測定される重量値当たりの表面積によって特徴付けることができる。様々な例では、不燃性微粒子202の重量値当たりの表面積は、少なくとも約20、約50、約100、約250、約500、約750、約1,000、約1,500または約2,000平方メートル毎グラムであってよい。様々な例では、不燃性微粒子202の平方メートル毎グラムによる重量値当たりの表面積は、前述の値のいずれか2つの間の範囲、例えば約20平方メートル毎グラム〜約2,000平方メートル毎グラムであってよい。
不燃性微粒子202は、同じ材料から生成された非多孔質固体と比較して、百分率によって特徴付けられる相対密度によって特徴付けることができる。様々な例では、不燃性微粒子の相対密度は、約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、約10%、約6%、約4%、約2%、約2%、約1%、約0.5%、約0.1%または約0.05%である。様々な例では、不燃性微粒子202の相対密度は、前述の値のいずれか2つの間の範囲、例えば約50%〜約1%であってよい。
難燃性組成物200は、不燃性微粒子202のナノ細孔204内に赤リン206を導入する任意の適切なプロセスによって形成することができる。様々な例では、白リンを、不燃性微粒子202のナノ細孔204に導入し、その場で白リンを赤リン206に変換することができる。いくつかの例では、白リンと赤リンの組合せを、不燃性微粒子202のナノ細孔204に導入し、その場で白リンを赤リン206に変換することができる。いくつかの他の例では、赤リン206を、不燃性微粒子202のナノ細孔204に直接導入することができる。
例えば、リンを含む流体を調製し、不燃性微粒子202と接触させることができる。リンを含む流体は、溶融リン、例えば溶融赤リンまたは溶融白リンによって提供することができる。リンを含む流体は、リン蒸気、例えば沈殿したリンから蒸留させたリン蒸気によって提供することができる。図3は、赤リンおよび白リンを処理するための様々な条件を示す。例えば、圧力1気圧では、白リンは約44℃で溶融する。溶融した白リンは、例えば毛細管作用、拡散、流体輸送等によって不燃性微粒子202のナノ細孔204内に移動することができる。さらなる一例では、白リンを、減圧下で加熱することによって蒸気に変換し、そのリン蒸気を不燃性微粒子202のナノ細孔204内で凝結させることができる。
他の例では、白リンを、溶媒に溶解し、不燃性微粒子202と接触させることができる。溶解した白リンは、例えば毛細管作用、拡散、流体輸送等によって不燃性微粒子202のナノ細孔204内に移動することができる。次に、溶媒を除去することができる。白リンを溶解するのに適した溶媒には、二硫化炭素、液体アンモニア、液体二酸化硫黄、液体二酸化炭素、三臭化リン等が含まれる。白リンに適した溶媒には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、四塩化炭素、トリクロロエチレン、ヘキサン、シクロヘキサン、デカン、ベンゼン、トルエン、臭化エチレン、クロロベンゼン、p−ジブロモベンゼンなどの有機溶媒等も含まれ得る。
いくつかの例では、赤リン206を、不燃性微粒子202のナノ細孔204内に直接導入することができる。例えば、赤リンを、溶媒に溶解し、不燃性微粒子202と接触させることができる。溶解した赤リンは、例えば毛細管作用、拡散、流体輸送等によって不燃性微粒子202のナノ細孔204内に移動することができる。次に、溶媒を除去することができる。赤リンを溶解するのに適した溶媒には、三塩化リン、三臭化リン等が含まれる。いくつかの例では、赤リンを溶融し、不燃性微粒子202と接触させることができ、毛細管作用、拡散等によってナノ細孔204内に引き込むことができる。
リンが不燃性微粒子202のナノ細孔204に添加される場合、リンのいくらかの部分は、白リンの形態であってよい。様々な例では、白リンは、不燃性微粒子202のナノ細孔204内で、その場で赤リンに変換することができる。
図3は、白リンを赤リンに変換するための様々な温度を示す。図に示されている通り、白リンは、一般に約44℃までは固体形態であり(300)、約44℃に達すると液化し始める(302)。白リンは、約250℃〜約380℃で、数分から数時間かけて固体赤リン(304)に変換することができる。赤リンは、約306℃〜約583℃で液体形態に変換する。
これらの温度は概算であり、リンの純度に応じて変わり得る。さらに、例えば触媒または溶媒を用いると、変換を容易にすることができる。ヨウ素または臭素は、例えば約170℃の温度で白リンを赤リンに変換するための触媒として用いることができる。他の例では、三塩化リン、三臭化リンまたは三ヨウ化リンの存在下で、約170℃の温度で、白リンを赤リンに変換することができる。いくつかの例では、白リンは、赤リンに変換される白リンの量に応じて、数分から数時間にわたって紫外線および/または可視光、例えば日光を照射することによって、ナノ細孔内のその場で赤リンに変換することができる。様々な例では、白リンは、白リンを赤リンに変換するために加熱または光照射動作を行った後、不燃性微粒子のナノ細孔内に残ることがある。
図4Aは、赤リン206の存在下で白リンを選択的に溶解する溶媒、例えば二硫化炭素、液体アンモニア、液体二酸化硫黄、液体二酸化炭素等を使用して、白リン402を抽出できることを示している。白リン402に適した溶媒には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、四塩化炭素、トリクロロエチレン、ヘキサン、シクロヘキサン、デカン、ベンゼン、トルエン、臭化エチレン、クロロベンゼン、p−ジブロモベンゼンなどの有機溶媒等も含まれ得る。
いくつかの例では、赤リンおよび/または白リンは、不燃性微粒子によって吸着されずに残る場合がある。サイズ選定(sizing)、サイクロン式粒子分離(cyclonic particle separation)、静電気などの微粒子の分離技術等を用いて、吸着しなかった任意の赤リン粒子および/または白リン粒子を不燃性微粒子から分離することができる。
様々な例では、難燃性組成物200は、吸着した赤リン206から実質的に構成されている全赤リン含有量によって特徴付けることができる。本明細書で使用される場合、「全赤リン含有量」は、難燃性組成物中のすべてのリンを意味する。吸着した赤リンは、様々な例において、少なくとも約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約98%または約99%の百分率の全赤リン含有量によって特徴付けることができる。
様々な例では、難燃性組成物200は、難燃性組成物の赤リンの重量百分率によって特徴付けることができる。赤リンの重量百分率は、少なくとも約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約98%または約99%であり得る。様々な例では、難燃性組成物の赤リンの重量百分率は、前述の値のいずれか2つの間の範囲、例えば約30%〜約90%であってよい。
様々な例では、難燃性組成物200は、吸着した赤リン206と水の反応速度と、純粋な赤リンと水の反応速度とを比較することによって特徴付けることができる。例えば、難燃性組成物200は、25℃における水と不燃性微粒子に吸着した赤リンの反応速度によって特徴付けることができ、この反応速度は、25℃における、水と平均粒径100マイクロメートルの純粋な赤リン微粒子の反応速度未満であり得る。
図4Bは、それぞれに難燃性ポリマー組成物414を含むポリマー品410およびポリマー品410’を示しており、この組成物は、ポリマー418中に分散した難燃性組成物粒子200を含んでいる。物品410では、難燃性ポリマー組成物414およびポリマー418は、大型の巨視的ポリマー品の形態で図示されている。物品410’では、難燃性ポリマー組成物414およびポリマー418は、基材ポリマー412に接触している薄膜の形態で図示されている。難燃性組成物粒子200は、粒径が小さいので、特にポリマー418が薄膜の形態である組成物410’では、ポリマー418が平滑面420を有することが可能である。
物品410’では、難燃性ポリマー組成物414は、約100、90、80、70、60、50、40、30、20または10マイクロメートル未満であってよい平均膜厚416によって特徴付けることができる。様々な例では、平均膜厚416は、前述の値のいずれか2つの間の範囲、例えば約10マイクロメートル〜約100マイクロメートルであってよい。様々な例では、平均膜厚416は、難燃性組成物粒子200の平均径を超えることができる。この平均膜厚416により、難燃性組成物粒子200は、ポリマー418の表面420よりも下に位置することができ、それによってやはり表面420を平滑にすることができる。
いくつかの例では、難燃性組成物粒子200中の不燃性微粒子202に吸着した赤リンは、難燃性ポリマー組成物414の全重量と比較される重量百分率によって特徴付けることができる。例えば、難燃性ポリマー組成物414の全重量と比較される赤リンの重量百分率は、少なくとも約0.1%、約1%、約5%、約10%、約15%、約20%または約25%であり得る。様々な例では、難燃性ポリマー組成物414と比較される赤リン重量百分率は、前述の値のいずれか2つの間の範囲、例えば約0.1%〜約25%であってよい。
様々な例では、ポリマー418には、ポリオレフィン、ポリアルキレン、ポリオキシアルキレン、ポリビニレン、ポリアリーレン、ポリヘテロアリーレン、ポリエステル、ポリアルキレンテレフタラート、ポリアクリロニトリル、ポリアクリラート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル−ブタジエン−ポリスチレン、ポリカルボナート、ポリエーテル、ポリウレタン、エポキシ、その混合物、およびそのコポリマーの1つまたは複数が含まれる。
例示的な実施形態は、本明細書に記載の難燃性組成物200および難燃性ポリマー組成物414を生成する方法を含むこともできる。これらの方法は、本明細書に記載した構造を含むいくつもの方式で実行することができる。このような方式の1つは、本開示に記載したタイプのデバイスの機械動作によるものである。別の任意選択の方式は、該方法の個々の動作の1つまたは複数について、1人または複数の操作者で動作のいくつかを実施すると同時に、他の動作を機械によって実施するものである。こうした複数の操作者は、互いに配列している必要はなく、それぞれがプログラムの一部を実施する機械を備えてさえいればよい。他の例では、人同士の相互連絡を、機械自動化される事前選択された基準などによって自動化することができる。
例示的な実施形態は、複数の方法を含むこともできる。これらの方法は、本明細書に記載の構造を含むいくつもの方式で実行することができる。このような方式の1つは、本開示に記載したタイプのデバイスの機械動作によるものであってよい。別の任意選択の方式は、該方法の個々の動作の1つまたは複数について、1人または複数の操作者で動作のいくつかを実施すると同時に、他の動作を機械によって実施できるものであってよい。こうした複数の操作者は、互いに配列している必要はなく、それぞれがプログラムの一部を実施する機械を備えてさえいればよい。他の例では、人同士の相互連絡を、機械自動化され得る事前選択された基準などによって自動化することができる。
図5Aは、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って、難燃性組成物を形成するための例示的な方法を示す流れ図である。図5Bは、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って、難燃性ポリマー組成物を形成するための例示的な方法を示す流れ図である。図5Aおよび図5Bの動作は、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って、図6のシステム600などの製造システムによって実施することができ、図7のデバイス700などのコンピューティングデバイスによって制御することができる。例示的な方法は、ブロック522、524、526、528、530、532、534、536、538、540、542、544、546、548および/または550の1つまたは複数によって例示される通り、1つまたは複数の動作、機能または動作を含むことができる。ブロック522〜550に記載の動作は、コンピューティングデバイス510のコンピューター可読媒体520などのコンピューター可読媒体に、コンピューターで実行可能な指示として記憶することもできる。
難燃性組成物200などの難燃性組成物を生成する例示的なプロセスは、図5Aでは、ブロック522「ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子を準備する」ことにより、例えば図2に図示したナノ細孔204を有する不燃性微粒子202を、図6の微粒子供給源622から提供することにより始めることができる。
再び図5Aを参照すると、ブロック522の次に、ブロック524「リンを含む流体を準備する」が続くことができ、リンを含む流体は、例えばリン流体供給源624から供給される。ブロック524の次に、ブロック526「流体を不燃性微粒子に接触させる」およびブロック528「リンを流体から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させる」が続くことができ、これは、ミキサー/反応器/吸収装置であるチャンバ620で実施することができる。
いくつかの例では、ブロック524のリンを含む流体は、任意選択のブロック530「リンを溶融して、溶融リンとしての流体を形成する」ことにより作り出すことができ、この流体は、例えば図3に示した通り、例えば白リンを約44℃超の温度で溶融させるか、または赤リンを約570℃超の温度で溶融させるために、加熱器626を用いることによって作り出すことができる。
他の例では、リンを含む流体は、任意選択のブロック532「流体をリン溶液として準備する」で作り出すことができ、この溶液は、例えば二硫化炭素、液体アンモニア、液体二酸化硫黄、液体二酸化炭素、三臭化リンもしくは有機溶媒中の白リンの溶液、または例えば三塩化リン、三臭化リン等中の赤リンの溶液等である。ブロック532は、リン供給源624、溶媒供給源628、およびミキサー/反応器620を使用して遂行することができる。
いくつかの例では、任意選択のブロック534「吸着したリンが白リンの場合、白リンを赤リンに変換する」が含まれていてもよい。例えば、図3に図示した通り、白リンは、白リンを約250℃超の温度に加熱するか、三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リン、臭素またはヨウ素の存在下で白リンを約170℃超の温度に加熱するか、白リンを露光する等によって、赤リンに変換することができる。ブロック534は、加熱器/光源626を使用して遂行することができる。
いくつかの例は、例えば加熱器626を使用して、任意選択のブロック536「冷却するか、または溶媒を除去して難燃性組成物を得る」ことを含むことができる。
難燃性ポリマー組成物414などの難燃性ポリマー組成物を生成する例示的なプロセスは、図5Bでは、ブロック538「ポリマーを提供する」ことにより、例えばポリマー供給源624を使用して、図4Bに図示したポリマー418を提供することにより始めることができる。ブロック538の次に、ブロック540「ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子および吸着した赤リンを含む難燃剤を提供する」が続くことができ、例えば図2および図4Bに図示した難燃性組成物200を提供する。ブロック540の次に、例えば混合/反応器であるチャンバ620を使用した、ブロック542「ポリマーと難燃剤を接触させてポリマー組成物を形成する」ことが続くことができる。
いくつかの例では、任意選択のブロック544「ポリマーの有機溶媒溶液を提供し、ポリマーの有機溶媒溶液と難燃剤を接触させ、有機溶媒を除去してポリマー組成物を形成する」が含まれ得る。ブロック544は、ポリマー供給源623、溶媒供給源628、およびミキサー/反応器620の1つまたは複数を使用して遂行することができる。
いくつかの例では、任意選択のブロック546「ポリマーのモノマーを準備し、モノマーと難燃剤を接触させ、モノマーを重合させて、難燃剤と接触したポリマーを形成する」が含まれ得る。ブロック546は、モノマー供給源623、加熱器/光源626、溶媒供給源628、およびミキサー/反応器620の1つまたは複数を使用して遂行することができる。
いくつかの例では、任意選択のブロック548「溶融形態のポリマーを準備し、溶融形態のポリマーを難燃剤と混合し、難燃剤との溶融形態のポリマーを冷却して、難燃性ポリマー組成物を形成する」が含まれ得る。ブロック548は、ポリマー供給源623、加熱器626、およびミキサー/反応器620の1つまたは複数を使用して遂行することができる。
いくつかの例では、任意選択のブロック550「難燃剤を含む膜としてのポリマーを形成する」が含まれていてもよく、この膜は、例えば、図4Bに図示した物品410’中の膜414である。ブロック550は、ミキサー/反応器620、ポリマー供給源624、加熱器626、溶媒供給源628、および膜形成/コーティング装置630の1つまたは複数を使用して遂行することができる。難燃性ポリマー組成物を、膜、コーティング、または他の形態に形成するのに適したポリマー処理方法には、難燃性組成物がない状態で当該のポリマーを形成するのに適した任意の方法が含まれる。このような方法には、溶融処理、溶媒蒸発、減圧溶媒蒸発、スピンコーティング、ディップコーティング、スプレーコーティング、溶媒流延法、ドクターブレーディング、超臨界条件下での溶媒の除去、ポリマー前駆体からのその場での重合、ポリマーのその場での硬化または架橋などの1つまたは複数の技術等が含まれ得る。適切なポリマー処理条件の具体的な詳細は、難燃性ポリマー組成物を生成するために選択される特定のポリマーに基づいて選択することができる。例えば、溶液流延法は、当該のポリマーの高沸点溶媒を用いることができる。難燃性ポリマー組成物を生成する上でさらに考慮されることの1つには、難燃性組成物粒子をポリマーに分散させるための様々な混合技術が含まれ得る。難燃性組成物粒子は、ポリマーまたはポリマー前駆体の溶液または液体に分散させることができる。分散方法には、機械的技術、例えば難燃性組成物粒子をポリマーと組み合わせて撹拌するか、または機械的にボールミル粉砕することが含まれ得る。分散方法には、例えばナノ粒子をポリマーと接触させて超音波処理することも含まれ得る。様々な例では、分散方法(例えば、超音波処理)の直後に、ポリマー形成方法(例えば、スピンコーティング)を行って、分散した粒子が沈殿するのを回避する。有機表面層コーティングを提供することによって、難燃性組成物粒子を分散しやすくすることができる。有機表面層コーティングは、ナノ粒子とポリマーの相互作用を改善して、ポリマー中にナノ粒子がより良好に分散できるようにすることができる。不燃性微粒子は、このようなコーティングを用いて得ることができ、またはこのようなコーティングを微粒子に適用した後に、ポリマーと組み合わせてもよい。
前述のプロセスに含まれるブロックは、例示目的である。こうした方法は、ブロック数を減らすかまたは追加した類似のプロセスによって実行することができる。いくつかの例では、ブロックは、異なる順序で実施することができる。いくつかの他の例では、様々なブロックを排除することができる。さらに他の例では、様々なブロックは、さらなるブロックに分割することができ、または一緒に組み合わせてブロック数を減らすことができる。
図6は、自動機械600のブロック図であり、この自動機械は、少なくともいくつかの実施形態に従って図5Aおよび図5Bに概説したプロセスステップを使用して、本明細書に記載の例示的な難燃性組成物および/または難燃性ポリマー組成物を生成するために使用することができる。図6に示した通り、製造制御装置690は、図6に記載のステップを実施するために使用できる機械、例えば、ミキサー/反応器/吸着装置であるチャンバ620、微粒子供給源622、ポリマーもしくはモノマーの任意選択の供給源623、リンを含有している流体の供給源624、任意選択の加熱器/光源626、リンもしくはポリマーを溶解するための溶媒の任意選択の供給源628、および/または任意選択のコーティング/膜形成機械630につなぐことができる。製造制御装置690は、人が制御して操作することができ、またはネットワーク610を介して遠隔制御装置670によって指示することができる。誘電材料を生成する様々なプロセスの制御に関連するデータは、データ記憶装置680に記憶することができ、かつ/またはそこから受け取ることができる。
図7は、汎用コンピューティングデバイス700を示しており、これは、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って、難燃性組成物および難燃性ポリマー組成物を生成する方法を実行するために使用することができる。例示的な基本構成702では、コンピューティングデバイス700は、1つまたは複数のプロセッサ704およびシステムメモリ706を含むことができる。プロセッサ704とシステムメモリ706を通信させるために、メモリバス708を使用することができる。基本構成702を、内部の破線で囲んだコンポーネントによって図7に示す。
所望の構成に応じて、プロセッサ704は、それに限定されるものではないが、マイクロプロセッサ(μP)、マイクロコントローラ(μC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、またはその任意の組合せを含む任意のタイプのものであってよい。プロセッサ704は、レベルキャッシュメモリ712、プロセッサコア714、およびレジスタ716などのもう1つのキャッシングレベルを含むことができる。例示的なプロセッサコア714には、演算論理ユニット(ALU)、浮動小数点演算ユニット(FPU)、デジタルシグナル処理コア(DSPコア)、またはその任意の組合せが含まれ得る。例示的なメモリ制御装置718を、プロセッサ704と併用することもでき、またはいくつかの実装では、メモリ制御装置718は、プロセッサ704の内部であってもよい。
所望の構成に応じて、システムメモリ706は、それに限定されるものではないが、揮発性メモリ(RAMなど)、不揮発性メモリ(ROM、フラッシュメモリ等)またはその任意の組合せを含む任意のタイプのものであってよい。システムメモリ706は、オペレーティングシステム720、1つまたは複数の製造制御アプリケーション722、およびプログラムデータ724を含むことができる。ゲームサービスアプリケーション722は、コントロールモジュール725を含むことができる。プログラムデータ724は、他のデータの中でも、本明細書に記載の難燃性組成物および難燃性ポリマー組成物等に関連する材料データ728などの、1つまたは複数のコントロールパラメータを含むことができる。
コンピューティングデバイス700は、基本構成702と任意の所望のデバイスおよびインターフェースとの通信を容易にするための、追加の特徴または機能、および追加のインターフェースを有することができる。例えば、バス/インターフェース制御装置730は、記憶インターフェースバス734を介して基本構成702と1つまたは複数のデータ記憶デバイス732との通信を容易にするために使用できる。データ記憶デバイス732は、1つもしくは複数の取り外し可能な記憶デバイス736、1つもしくは複数の取り外し不可能な記憶デバイス738、またはその組合せであってよい。取り外し可能な記憶デバイスおよび取り外し不可能な記憶デバイスの例には、磁気ディスクデバイス、例えばフレキシブルディスクドライブおよびハードディスクドライブ(HDD)、光学ディスクドライブ、例えばコンパクトディスク(CD)ドライブまたはデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブ、ソリッドステートドライブ(SSD)、およびテープドライブが含まれる。例示的なコンピューター記録媒体には、コンピューター読み取り可能な指示、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実装された、揮発性および不揮発性の、取り外し可能な媒体および取り外し不可能な媒体を含むことができる。
システムメモリ706、取り外し可能な記憶デバイス736、および取り外し不可能な記憶デバイス738は、コンピューター記録媒体の例である。コンピューター記録媒体には、それに限定されるものではないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶もしくは他の磁気記憶デバイス、または所望の情報を記憶するために使用でき、コンピューティングデバイス700によってアクセスできる任意の他の媒体が含まれる。任意のこのようなコンピューター記録媒体は、コンピューティングデバイス700の一部であってよい。
コンピューティングデバイス700は、バス/インターフェース制御装置730を介して、様々なインターフェースデバイス(例えば、1つまたは複数のアウトプットデバイス742、1つまたは複数の周辺インターフェース744、および1つまたは複数の通信デバイス746)から基本構成702への通信を容易にするためのインターフェースバス740を含むこともできる。例示的なアウトプットデバイス742のいくつかには、グラフィック処理ユニット748およびオーディオ処理ユニット750が含まれ、これらは、1つまたは複数のA/Vポート752を介して、ディスプレイまたはスピーカーなどの様々な外部デバイスと通信するように構成され得る。1つまたは複数の例示的な周辺インターフェース744は、シリアルインターフェース制御装置754またはパラレルインターフェース制御装置756を含むことができ、これらは、1つまたは複数のI/Oポート758を介して、外部デバイス、例えばインプットデバイス(例えば、キーボード、マウス、ペン、ボイスインプットデバイス、タッチインプットデバイス等)または他の周辺デバイス(例えば、プリンター、スキャナ等)と通信するように構成され得る。例示的な通信デバイス746は、ネットワーク制御装置760を含み、これは、1つまたは複数の通信ポート764を介してネットワーク通信リンク上の1つまたは複数の他のコンピューティングデバイス762との通信を容易にするように配置することができる。1つまたは複数の他のコンピューティングデバイス762は、例えば、製造制御装置690を含むことができる。
ネットワーク通信リンクは、通信媒体の一例であり得る。通信媒体は、典型的に、コンピューター読み取り可能な指示、データ構造、プログラムモジュール、または変調されたデータシグナルの他のデータ、例えば搬送波または他の輸送メカニズムによって具体化することができ、任意の情報送達媒体を含むことができる。「変調されたデータシグナル」は、特徴の1つまたは複数が、シグナル情報をコードするような方式で設定されたか、または変更されたシグナルであり得る。例えばそれに限定されるものではないが、通信媒体には、有線媒体、例えば有線ネットワークまたは直接有線接続、ならびに無線媒体、例えば音響、ラジオ周波(RF)、マイクロ波、赤外(IR)および他の無線媒体が含まれ得る。コンピューター読み取り可能な媒体という用語は、本明細書で使用される場合、記録媒体および通信媒体の両方を含むことができる。
コンピューティングデバイス700は、汎用または特殊サーバー、メインフレーム、または先の機能のいずれかを含む類似のコンピューターの一部として実装することができる。コンピューティングデバイス700は、ラップトップコンピューターおよび非ラップトップコンピューター構成の両方を含むパーソナルコンピューターとして実装することもできる。
図8Aは、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って配置された、例示的なコンピュータープログラム製品800のブロック図である。いくつかの例では、図8に示す通り、コンピュータープログラム製品800は、信号保持媒体802を含むことができ、これは、例えばプロセッサによって実行されるときに本明細書に記載の機能を提供することができる、1つまたは複数の機械可読指示804を含むこともできる。したがって、例えば図7のプロセッサ704を参照すると、データモニタリングモジュール726は、媒体802によってプロセッサ704に伝達される指示804に応答して、図8に示したタスクの1つまたは複数を引き受けて、本明細書に記載の難燃性組成物の生成に関連する動作を実施することができる。これらの指示のいくつかには、例えば、本明細書に記載の実施形態に従って、「ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子を準備する」、「リンを含む流体を準備する」、「リンを含む流体を不燃性微粒子と接触させる」、「リンを流体から不燃性微粒子のナノスケールの細孔に吸着させて、不燃性微粒子に吸着した赤リンを含む難燃性組成物を生成する」、「リンを溶融して溶融リンとしての流体を形成する」、「溶融リンを不燃性微粒子のナノスケールの細孔に吸着させる」、「流体を溶液として準備する」、「溶解したリンを、リン溶液から不燃性微粒子のナノスケールの細孔に吸着させる」、「溶媒を除去して難燃性組成物を形成する」ための1つまたは複数の指示等が含まれ得る。
図8Bは、本明細書に記載の難燃性ポリマー組成物の生成に関連する動作を実施するために、媒体802によってプロセッサ704に伝達され得る追加の指示805を示している。これらの指示のいくつかには、例えば、本明細書に記載の実施形態に従って、「ポリマーを提供する」、「ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子、および不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着した赤リンを含む難燃剤を提供する」、「ポリマーと難燃剤を接触させてポリマー組成物を形成する」、「ポリマーの有機溶媒溶液を提供し、ポリマーの有機溶媒溶液と難燃剤を接触させ、有機溶媒を除去してポリマー組成物を形成する」、「ポリマーのモノマーを準備し、モノマーと難燃剤を接触させ、モノマーを重合させて、難燃剤と接触したポリマーを形成する」、「溶融形態のポリマーを準備し、溶融形態のポリマーを難燃剤と混合し、難燃剤との溶融形態のポリマーを冷却して、難燃性ポリマー組成物を形成する」、「難燃剤を含む膜としてのポリマーを形成する」ための1つまたは複数の指示等が含まれ得る。
いくつかの実装では、図8Aおよび図8Bに図示した信号保持媒体802は、コンピューター可読媒体806、例えばそれに限定されるものではないが、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、デジタルテープ、メモリ等を包含することができる。いくつかの実装では、信号保持媒体802は、記録可能媒体808、例えばそれに限定されるものではないが、メモリ、読み出し/書き込み(R/W)CD、R/W DVD等を包含することができる。いくつかの実装では、信号保持媒体802は、通信媒体810、例えばそれに限定されるものではないが、デジタルおよび/またはアナログ通信媒体(例えば、光ファイバーケーブル、導波管、有線通信リンク、無線通信リンク等)を包含することができる。したがって、例えばプログラム製品800は、RF信号保持媒体によってプロセッサ804の1つまたは複数のモジュールに伝達することができ、ここで、信号保持媒体802は、無線通信媒体810(例えば、IEEE802.11規格に準拠する無線通信媒体)によって伝達される。
いくつかの例によれば、難燃性組成物が提供される。難燃性組成物は、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子、および不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着した赤リンを含むことができる。
様々な例では、難燃性組成物は、吸着した赤リンから実質的に構成されている全赤リン含有量によって特徴付けることができる。いくつかの例では、難燃性組成物は、赤リンから実質的に構成されている全吸着リン含有量によって特徴付けることができる。難燃性組成物の他の例では、赤リンは、難燃性組成物中に約30重量%〜約90重量%で存在することができる。
難燃性組成物の様々な例では、不燃性微粒子は、シリカゲル、アルミナ、ゼオライトおよび/またはエアロゲルの1つまたは複数を含む。いくつかの例では、不燃性微粒子は、約0.1マイクロメートル〜約100マイクロメートルの平均粒径によって特徴付けることができる。他の例では、不燃性微粒子は、約0.001マイクロメートル〜約10マイクロメートルのナノスケールの平均細孔径によって特徴付けることができる。さらなる例では、不燃性微粒子は、約20平方メートル毎グラム〜約2,000平方メートル毎グラムの重量当たりの表面積によって特徴付けることができる。
難燃性組成物のいくつかの例では、不燃性微粒子に吸着した赤リンの水反応性は、平均粒径が100マイクロメートルの純粋な赤リン微粒子の水反応性よりも低くてよい。
他の例によれば、難燃性ポリマー組成物は、少なくとも1種のポリマー、およびポリマー中に分散した難燃性組成物を含むことができる。難燃性組成物は、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子、および不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着した赤リンを含むことができる。
様々な例では、難燃性ポリマー組成物は、膜として構成することができる。難燃性ポリマー組成物は、約100マイクロメートル以下の平均膜厚によって特徴付けることができる。
難燃性ポリマー組成物の様々な例では、ポリマーは、ポリオレフィン、ポリアルキレン、ポリオキシアルキレン、ポリビニレン、ポリアリーレン、ポリヘテロアリーレン、ポリエステル、ポリアルキレンテレフタラート、ポリアクリロニトリル、ポリアクリラート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル−ブタジエン−ポリスチレン、ポリカルボナート、ポリエーテル、ポリウレタン、エポキシ、その混合物、およびそのコポリマーの1つまたは複数を含むことができる。
難燃性ポリマー組成物の様々な例では、不燃性微粒子は、膜厚未満の平均粒径によって特徴付けることができる。いくつかの例では、不燃性微粒子は、シリカゲル、アルミナ、ゼオライトおよび/またはエアロゲルの1つまたは複数を含むことができる。他の例では、不燃性微粒子は、約0.1マイクロメートル〜約100マイクロメートルの平均粒径によって特徴付けることができる。さらなる例では、不燃性微粒子は、約0.001マイクロメートル〜約10マイクロメートルのナノスケールの平均細孔径によって特徴付けることができる。難燃性ポリマー組成物の様々な例では、不燃性微粒子は、約20平方メートル毎グラム〜約2,000平方メートル毎グラムの重量当たりの表面積によって特徴付けることができる。
難燃性ポリマー組成物のいくつかの例では、不燃性微粒子に吸着した赤リンは、ポリマー組成物の約0.1重量%〜約20重量%であってよい。他の例では、難燃性ポリマー組成物は、吸着した赤リンから実質的に構成されている全赤リン含有量によって特徴付けることができる。さらなる例では、難燃性ポリマー組成物は、赤リンから実質的に構成されている全吸着リン含有量によって特徴付けることができる。難燃性ポリマー組成物の様々な例では、赤リンは、難燃性組成物中に約30重量%〜約90重量%で存在することができる。
さらなる例によれば、難燃性組成物を生成する方法は、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子を準備すること、リンを含む流体を準備すること、流体と不燃性微粒子を接触させること、およびリンを流体から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させて、不燃性微粒子に吸着した固体赤リンを含む難燃性組成物を生成することを含むことができる。
難燃性組成物を生成する方法の様々な例では、リンを含む流体を準備することは、白リンを約44℃超の温度に加熱して、溶融白リンとしての流体を形成することを含むことができる。難燃性組成物を生成する方法の様々な例では、リンを流体から吸着させることは、溶融白リンを不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させることを含むことができる。
難燃性組成物を生成する方法のいくつかの例では、リンを含む流体を準備することは、二硫化炭素、液体アンモニア、液体二酸化硫黄、液体二酸化炭素、三臭化リン、三塩化リン、有機溶媒またはその混合物中のリンの溶液を準備することを含むことができる。難燃性組成物を生成する方法の様々な例では、リンを流体から吸着させることは、溶解したリンをリン溶液から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させ、溶媒を除去して難燃性組成物を形成することを含むことができる。
難燃性組成物を生成する方法の他の例では、リンが流体から白リンとして吸着される場合には、この方法は、白リンを約250℃超の温度に加熱するか、三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リン、臭素もしくはヨウ素の存在下で白リンを約170℃超の温度に加熱するか、または白リンを露光することによって、不燃性微粒子のナノスケールの細孔内で白リンから固体赤リンを形成することをさらに含むことができる。
難燃性組成物を生成する方法のさらなる例では、流体リンを準備することは、赤リンを約579℃超の温度に加熱して、溶融赤リンとしての流体リンを形成することをさらに含むことができる。
様々な例では、難燃性組成物を生成する方法は、不燃性微粒子を焼成した後、流体リンと不燃性微粒子を接触させることをさらに含むことができる。
様々な例では、難燃性組成物を生成する方法は、リンを不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させた後、吸着しなかったリンを難燃性組成物から分離することをさらに含むことができる。いくつかの例では、難燃性組成物を生成する方法は、リンを不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させた後、白リンを難燃性組成物から分離することをさらに含むことができる。
難燃性組成物を生成する方法の様々な例では、難燃性組成物は、吸着した赤リンから実質的に構成されている全赤リン含有量によって特徴付けることができる。いくつかの例では、難燃性組成物は、赤リンから実質的に構成されている吸着したリン全体によって特徴付けることができる。他の例では、難燃性組成物は、難燃性組成物の約30重量%〜約90重量%の赤リン百分率によって特徴付けることができる。
難燃性組成物を生成する方法の様々な例では、不燃性微粒子は、シリカゲル、アルミナ、ゼオライトおよび/またはエアロゲルの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの例では、不燃性微粒子は、約0.1マイクロメートル〜約100マイクロメートルの平均粒径によって特徴付けることができる。他の例では、不燃性微粒子は、約0.001マイクロメートル〜約10マイクロメートルのナノスケールの平均細孔径によって特徴付けることができる。さらなる例では、不燃性微粒子は、約20平方メートル毎グラム〜約2,000平方メートル毎グラムの重量当たりの表面積によって特徴付けることができる。
さらに他の例によれば、難燃性ポリマー組成物を生成する方法は、ポリマーを準備すること、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子、および不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着した赤リンを含む難燃剤を準備すること、ならびにポリマーと難燃剤を接触させてポリマー組成物を形成することを含むことができる。
難燃性ポリマー組成物を生成する方法の様々な例では、ポリマーを準備することは、ポリマーの有機溶媒溶液を準備することを含むことができ、ポリマーと難燃剤を接触させてポリマー組成物を形成することは、ポリマーの有機溶媒溶液と難燃剤を接触させ、有機溶媒を除去してポリマー組成物を形成することを含むことができる。
難燃性ポリマー組成物を生成する方法のいくつかの例では、ポリマーを準備することは、ポリマーのモノマーを準備し、モノマーと難燃剤を接触させ、モノマーを重合させて、難燃剤と接触したポリマーを形成することを含むことができる。
難燃性ポリマー組成物を生成する方法の他の例では、ポリマーを準備することは、溶融形態のポリマーを準備し、溶融形態のポリマーを難燃剤と混合し、難燃剤との溶融形態のポリマーを冷却して、難燃性ポリマー組成物を形成することを含むことができる。
難燃性ポリマー組成物を生成する方法のさらなる例では、ポリマーと難燃剤を接触させてポリマー組成物を形成することは、難燃剤を含む膜としてのポリマーを形成することをさらに含むことができる。膜は、約100マイクロメートル以下の平均膜厚によって特徴付けることができる。
難燃性ポリマー組成物を生成する方法の様々な例では、不燃性微粒子は、ポリマーの膜厚未満の平均粒径によって特徴付けることができる。いくつかの例では、不燃性微粒子は、シリカゲル、アルミナ、ゼオライトおよび/またはエアロゲルの1つまたは複数を含むことができる。他の例では、不燃性微粒子は、約0.1マイクロメートル〜約100マイクロメートルの平均粒径によって特徴付けることができる。さらなる例では、不燃性微粒子は、約0.001マイクロメートル〜約10マイクロメートルのナノスケールの平均細孔径によって特徴付けることができる。様々な例では、不燃性微粒子は、約20平方メートル毎グラム〜約2,000平方メートル毎グラムの重量当たりの表面積によって特徴付けることができる。
難燃性ポリマー組成物を生成する方法の様々な例では、ポリマーは、ポリオレフィン、ポリアルキレン、ポリオキシアルキレン、ポリビニレン、ポリアリーレン、ポリヘテロアリーレン、ポリエステル、ポリアルキレンテレフタラート、ポリアクリロニトリル、ポリアクリラート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル−ブタジエン−ポリスチレン、ポリカルボナート、ポリエーテル、ポリウレタン、エポキシ、その混合物、およびそのコポリマーの1つまたは複数を含むことができる。
難燃性ポリマー組成物を生成する方法の様々な例では、難燃剤は、吸着した赤リンから実質的に構成されている全赤リン含有量によって特徴付けることができる。いくつかの例では、難燃剤は、赤リンから実質的に構成されている全吸着リン含有量によって特徴付けることができる。難燃性ポリマー組成物を生成する方法の他の例では、難燃剤は、難燃性組成物の約30重量%〜約90重量%の赤リン百分率によって特徴付けることができる。
いくつかの例によれば、コンピューター読み取り可能な記録媒体には、難燃性組成物を生成するための指示が記憶されていてよい。指示は、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子を準備すること、リンを含む流体を準備すること、リンを含む流体と不燃性微粒子を接触させること、およびリンを流体から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させて、不燃性微粒子に吸着した赤リンを含む難燃性組成物を生成することを含むことができる。
様々な例では、コンピューター読み取り可能な記録媒体は、リンを溶融して溶融リンとしての流体を形成するための指示、および溶融リンを不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させるための指示をさらに含むことができる。
いくつかの例では、コンピューター読み取り可能な記録媒体は、流体を、二硫化炭素、液体アンモニア、液体二酸化硫黄、液体二酸化炭素、三臭化リン、三塩化リン、有機溶媒またはその混合物中のリンの溶液として準備するための指示、溶解したリンをリン溶液から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させるための指示、および溶媒を除去して難燃性組成物を形成するための指示をさらに含むことができる。
他の例では、リンが流体から白リンとして吸着される場合には、コンピューター読み取り可能な記録媒体は、白リンを約250℃超の温度に加熱するか、三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リン、臭素もしくはヨウ素の存在下で白リンを約170℃超の温度に加熱するか、または白リンを露光することによって、不燃性微粒子のナノスケールの細孔内で白リンから固体赤リンを形成するための指示をさらに含むことができる。
他の例によれば、難燃性組成物を調製するためのシステムは、固体と液体を混合するように構成された混合チャンバ、リン供給源、微粒子供給源、加熱器、および溶媒供給源を含むことができる。
様々な例では、難燃性組成物を調製するためのシステムは、混合チャンバ、リン供給源、微粒子供給源、加熱器および溶媒供給源につながれたプログラム可能な制御装置を含むことができ、ここで制御装置は、1つまたは複数の指示でプログラミングされている。指示は、微粒子供給源を用いて、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子を混合チャンバに提供すること、リン供給源を用いて、溶融リンであるか、または二硫化炭素、液体アンモニア、液体二酸化硫黄、液体二酸化炭素、三臭化リン、三塩化リン、有機溶媒もしくはその混合物中のリンの溶液である、リンを含む流体を準備すること、混合チャンバを用いて、リンを含む流体を不燃性微粒子に接触させること、および混合チャンバを用いて、リンを流体から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させること、ならびに/あるいはリンが流体から白リンとして吸着される場合には、白リンを約250℃超の温度に加熱するか、三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リン、臭素もしくはヨウ素の存在下で白リンを約170℃超の温度に加熱するか、または白リンを露光することによって、不燃性微粒子のナノスケールの細孔内で白リンから固体赤リンを形成することを含むことができる。
実施例
実施例1A
ナノスケールの細孔を含む例示的な不燃性シリカ微粒子の調製。以下の特徴を有するシリカゲルを得ることができる。粒径、約35〜75マイクロメートル(220〜440メッシュ);ナノ細孔径、約60オングストローム;ナノ細孔体積、約0.8グラム毎立方センチメートル;表面積、約500平方メートル毎グラム(Sigma−Aldrich、ミズーリ州セントルイス)。シリカゲルを、ロータリーキルン中、200℃で10分間加熱して、吸着した水を除去することができ、それを冷却すると、以下の実施例で使用するための乾燥シリカゲルを生成することができる。
実施例1B
ナノスケールの細孔を含む例示的な不燃性アルミナ微粒子の調製。以下の特徴を有するアルミナを得ることができる。粒径、約50〜75マイクロメートル(220〜290メッシュ);表面積、約200平方メートル毎グラム(Sigma−Aldrich、ミズーリ州セントルイス)。アルミナを、ロータリーキルン中、200℃で10分間加熱して、吸着した水を除去することができ、それを冷却すると、以下の実施例で使用するための乾燥アルミナを生成することができる。
実施例1C
シリカへの白リンの吸着および赤リンへの変換。乾燥シリカゲル1グラム部分を、セラミック製るつぼに入れて白リン1グラムと組み合わせることができ、50℃に加熱することができる。シリカゲルおよび得られた溶融白リンを、セラミック棒を用いて一緒に撹拌することができ、その混合物を300℃にして1時間加熱することができる。混合物を室温に冷却することができ、二硫化炭素25ミリリットルと共に約45℃で約10分間撹拌し、濾過し、沸騰二硫化炭素3×20ミリリットルで洗浄することができる。混合物をフィルターから除去することができ、残った溶媒を真空下で除去して乾燥粉末を得、次にそれを220メッシュスクリーンに通過させて、吸着しなかった赤リンの任意の大型粒子を除去することができる。その結果、乾燥粉末化難燃性シリカ組成物1.9gを得ることができる。難燃性シリカ組成物を分析すると、以下の特徴を有することを見出すことができる。赤リンの重量パーセント、47.4%;白リンの重量パーセント、<0.1%;シリカゲルに吸着した赤リンの重量パーセント、>99%;粒径、約35〜75マイクロメートル(220〜440メッシュ)。
実施例1D
溶媒によるシリカへの白リンの析出および赤リンへの変換。乾燥シリカゲル1グラム部分を、白リン1グラムの二硫化炭素溶液と組み合わせ、ロータリーエバポレーター中、真空下で処理して、溶媒を除去することができる。シリカ上に吸着した白リンを含む得られた乾燥粉末を、セラミック製るつぼに入れて300℃にして1時間加熱することができる。混合物を室温に冷却し、二硫化炭素25ミリリットルと共に約45℃で約10分間撹拌し、濾過し、沸騰二硫化炭素3×20ミリリットルで洗浄することができる。混合物をフィルターから除去することができ、残った溶媒を真空下で除去して乾燥粉末を得、次にそれを220メッシュスクリーンに通過させて、吸着しなかった赤リンの任意の大型粒子を除去することができる。その結果、乾燥粉末化難燃性シリカ組成物1.9gを得ることができる。難燃性シリカ組成物を分析すると、以下の特徴を有することを見出すことができる。赤リンの重量パーセント、47.4%;白リンの重量パーセント、<0.1%;シリカゲルに吸着した赤リンの重量パーセント、>99%;粒径、約35〜75マイクロメートル(220〜440メッシュ)。
実施例1E
シリカへの赤リンの吸着:乾燥シリカゲル1グラム部分を、セラミック製るつぼに入れて赤リン2グラムと組み合わせ、セラミック棒を用いて撹拌し、580℃にして1時間加熱することができる。混合物を室温に冷却することができ、次に得られた粉末を、220メッシュスクリーンに通過させて、吸着しなかった赤リンの任意の大型粒子を除去することができる。その結果、乾燥粉末化難燃性シリカ組成物2.9gを得ることができる。難燃性シリカ組成物を分析すると、以下の特徴を有することを見出すことができる。赤リンの重量パーセント、65.5%;白リンの重量パーセント、<0.1%;シリカゲルに吸着した赤リンの重量パーセント、>99%;粒径、約35〜75マイクロメートル(220〜440メッシュ)。
実施例1F
アルミナへの白リンの吸着および赤リンへの変換:乾燥アルミナ1グラム部分を、セラミック製るつぼに入れて白リン0.5グラムおよび結晶性ヨウ素10ミリグラムと組み合わせることができ、50℃に加熱することができる。得られた溶融白リン、ヨウ素およびアルミナの混合物を、セラミック棒を用いて一緒に撹拌することができ、その混合物を175℃にして1時間加熱することができる。混合物を室温に冷却することができ、二硫化炭素25ミリリットルと共に約45℃で約10分間撹拌し、濾過し、沸騰二硫化炭素3×20ミリリットルで洗浄することができる。混合物をフィルターから除去することができ、残った溶媒を真空下で除去して乾燥粉末を得、次にそれを220メッシュスクリーンに通過させて、吸着しなかった赤リンの任意の大型粒子を除去することができる。その結果、乾燥粉末化アルミナの難燃性組成物1.45gを得ることができる。アルミナの難燃性組成物を分析すると、以下の特徴を有することを見出すことができる。赤リンの重量パーセント、31.0%;白リンの重量パーセント、<0.1%;アルミナに吸着した赤リンの重量パーセント、>99%;粒径、約50〜75マイクロメートル(220〜290メッシュ)。
実施例1G
難燃性シリカ組成物中の赤リンの水反応性の低減:100マイクロメートルの粒子としての赤リン0.01グラム部分、および実施例1Eで生成した難燃性組成物0.0153グラム部分を、pH7の純粋な水50ミリリットル中、10℃でそれぞれ別個に撹拌することができる。それぞれの混合物のpHをモニタし、それぞれの混合物からのホスフィンガスの生成を、ガスクロマトグラフィーによってモニタすることができる。それぞれの混合物中の水と赤リンとの間の反応速度は、pH上昇速度および/またはホスフィンガス生成速度から決定することができる。水と難燃性組成物中のシリカ上に吸着した赤リンとの反応速度は、同条件下の、水と100マイクロメートルの粒子としての赤リンとの反応速度よりも実質的に遅いことを見出すことができる。
実施例2A
溶媒混合による難燃性組成物を含むポリマー組成物の調製。実施例1Cの難燃性シリカ組成物0.5グラムの試料を、30℃で、溶解ポリスチレン9.5グラムで飽和した乾燥テトラヒドロフランの溶液と組み合わせることができる。混合物を撹拌し、25℃に冷却することができ、次にスピンコーティングによってポリスチレン基材に適用して、約100マイクロメートルの厚さの難燃性ポリマー組成物膜を得ることができる。難燃性ポリマー組成物膜中、かなりの部分の難燃性粒子を、膜表面または膜表面の下に見出すことができ、それによって膜表面は平滑になり得る。
実施例2B
溶融ポリマー混合による難燃性組成物を含むポリマー組成物の調製。実施例1Cの難燃性シリカ組成物0.5グラムの試料を、不活性雰囲気下200℃で、溶融ポリスチレン9.5グラムと組み合わせることができる。混合物を十分に撹拌し、次に鋳型に注入し、冷却すると、難燃性組成物を含む固体ポリスチレン品を形成することができる。
実施例2C
重合による難燃性組成物を含むポリマー組成物の調製。実施例1Cの難燃性シリカ組成物0.5グラムの試料を、液体エポキシ9.5グラムと組み合わせることができる。混合物を十分に撹拌することができ、液体エポキシを適用して、抵抗器をポッティングすることができる。次に、液体エポキシを対応する硬化剤と接触させ、それによって難燃性シリカ組成物の存在下で液体エポキシを重合することができる。その結果、抵抗器を、難燃性シリカ組成物を含む固体エポキシポリマー組成物でポッティングすることができる。
実施例3A
難燃性組成物を含む物品の燃焼試験。燃焼試験のために、実施例2Aの難燃性ポリマー組成物膜を有するポリスチレン基材を含む第1の切り取り試片と、難燃性組成物を含まない以外は第1の切り取り試片と同様にして調製した第2の切り取り試片の、2種類のポリマー切り取り試片を調製することができる。第1および第2の切り取り試片を、同一条件下でガスバーナー火炎に暴露することができる。第2の切り取り試片は、数秒以内に燃え始めることがある。第1の切り取り試片の難燃性ポリマー組成物膜は、黒くすすけ、炭化層を形成する場合があるが、その下層の切り取り試片は、第1の切り取り試片と比較して、実質的に熱損傷が少なくて済む。
実施例3B
難燃性組成物を含む物品の燃焼試験。燃焼試験のために、実施例2Bで調製した難燃性組成物を含む注入成型した固体ポリスチレン品である第1の切り取り試片と、難燃性組成物を含まない以外は第1の切り取り試片と同様にして調製した第2の切り取り試片の、2種類のポリマー切り取り試片を調製することができる。第1および第2の切り取り試片を、同一条件下でガスバーナー火炎に暴露することができる。第2の切り取り試片は、数秒以内に燃え始めることがある。第1の切り取り試片の難燃性ポリマー組成物膜は、黒くすすけ、炭化層を形成する場合があるが、その下層の切り取り試片は、第1の切り取り試片と比較して、実質的に熱損傷が少なくて済む。
実施例3C
難燃性組成物を含む物品の燃焼試験。燃焼試験のために、実施例2Cで調製した難燃性シリカ組成物を含む固体エポキシポリマー組成物でポッティングした抵抗器である第1のポッティングされた抵抗器と、難燃性組成物を含まない以外は第1の抵抗器と同様にして調製した第2のポッティングされた抵抗器の、エポキシでポッティングした2種類の抵抗器を調製することができる。第1および第2のポッティングされた抵抗器は、それぞれ、第2の抵抗器のエポキシポッティングが直火で燃え始め得るところまで、抵抗器を加熱するのに十分な電流と接触させることができる。第1の抵抗器をポッティングした難燃性エポキシポリマー組成物は、いくらかの炭化を示す場合があるが、裸火を起こすおそれはない。
用語「a」および「an」は、本明細書で使用される場合、単数であることが明確に特定されない限り、「1つまたは複数の」を意味する。したがって、例えば「1つのベース(a base)」への言及には、2つ以上のベースの混合物、ならびに単一のベースが含まれる。
本明細書で使用される場合、「約」は、当業者に理解されるものであり、使用される状況に応じてある程度変わる。使用されている「約」という用語が当業者に明確にならない場合、「約」は、使用される状況を前提として、その特定の用語のプラスまたはマイナス10%までを意味する。
用語「任意選択の」および「場合によっては」は、その後に記載されている状況が生じてもよく、または生じなくてもよいことを意味し、したがってこの説明は、状況が生じる場合と生じない場合を含む。
アルキル基は、1〜12個の炭素原子、典型的には1〜10個の炭素、またはいくつかの例では、1〜8個、1〜6個、もしくは1〜4個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖のアルキル基を含む。直鎖アルキル基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、およびn−オクチル基などの基が含まれる。分岐アルキル基の例には、それに限定されるものではないが、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、イソペンチル、および2,2−ジメチルプロピル基が含まれる。典型的な置換アルキル基は、先に列挙したものなどの置換基で1回または複数回置換されていてもよく、典型的な置換アルキル基には、それに限定されるものではないが、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシアルキル、チオアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシアルキル、カルボキシアルキル等が含まれる。
様々な例では、不燃性微粒子は、有機表面層、例えば有機表面単層または有機表面多層を含むことができる。様々な例では、有機表面層は、アルキルホスホナート、アルキルカルボキシラート、アルキルシロキサン、または架橋剤を含むことができる。いくつかの例では、有機表面層は、n−オクチルホスホン酸層であってよい。さらなる例では、有機表面層は、ビニルシラン架橋剤であってよい。このような有機表面層は、周知であり、一般に、有機ポリマーに混合される場合に、有機表面層を含まない粒子と比較して化学的適合性、混和性等を増大するために使用される。いくつかの例では、本方法は、有機表面層を不燃性微粒子に適用することを含む。典型的に、有機表面層は、層形成基および表面上のOH基間の縮合反応によって形成され得る。例えば、アルキルカルボキシラート、アルキル−C(=O)−OHは、場合によっては酸性または塩基性触媒作用によって、シリカ粒子表面上の遊離HO−Si基と反応して、HOを放出し、アルキル−C(=O)−O−Si−(粒子)を形成することができる。同様に、アルキルホスホナートおよびアルキルシロキサンは、粒子表面上の遊離OH基と反応して、対応する有機表面層を形成することができる。他の例では、ビニルシランなどの架橋剤の場合、シラン部分は、例えば縮合反応によって粒子表面にカップリングして、ナノ粒子表面に結合したビニル−Si−O−基を形成することができる。
用語「アルキルホスホナート」、「アルキルカルボキシラート」および「アルキルシロキサン」は、アルキル基に結合した対応する基、例えばアルキル−P(=O)(OH)、アルキル−C(=O)OH等を指す。有機表面層の状況では、用語「アルキルホスホナート」、「アルキルカルボキシラート」、「アルキルシロキサン」および「架橋剤」(例えば「ビニルシラン」)は、利用可能なOH基が、修飾される粒子上の相補的な表面基、例えばケイ素原子または他の反応性部位に結合することができる基を指す。例えば、二酸化ケイ素粒子上のアルキルカルボキシラート有機表面層は、一部がアルキル−C(=O)−O−Si−粒子によって表され得る。
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、本明細書で使用される場合、臭素、塩素、フッ素またはヨウ素を指す。いくつかの例では、ハロゲンは、フッ素であってよい。他の例では、ハロゲンは、塩素または臭素であってよい。
システムの側面でのハードウェアの実装形態とソフトウェアの実装形態との間には、ほとんど相違が残されていない。ハードウェアまたはソフトウェアの使用は、一般に(いつもそうではないが、ある状況ではハードウェアとソフトウェアの間の選択が重要になり得るという点で)コスト対効果のトレードオフを表す設計上の選択である。本明細書に記載された、プロセスおよび/またはシステムおよび/または他の技術をもたらすことができる様々な達成手段があり(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェア)、好ましい達成手段は、プロセスおよび/またはシステムおよび/または他の技術が導入される状況によって異なる。例えば、実装者が速度と正確性が最も重要であると決定すると、実装者は主にハードウェアおよび/またはファームウェアの達成手段を選択することができる。フレキシビリティが最も重要なら、実装者は主にソフトウェアの実装形態を選択することができる。または、さらに別の代替案として、実装者は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアのなんらかの組合せを選択することができる。
前述の詳細な説明では、ブロック図、フローチャート、および/または例の使用によって、装置および/またはプロセスの様々な実施形態を説明してきた。そのようなブロック図、フローチャート、および/または例が1つまたは複数の機能および/または動作を含む限りにおいて、そのようなブロック図、フローチャート、または例の中のそれぞれの機能および/または動作は、広範囲のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または実質上それらのすべての組合せにより、個別におよび/または集合的に実装可能であることが、当業者には理解されるであろう。ある実施形態では、本明細書に記載された主題のいくつかの部分は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、または他の集積化方式によって実装することができる。しかし、本明細書で開示された実施形態のいくつかの態様が、全体においてまたは一部において、1つまたは複数のコンピューター上で動作する1つまたは複数のコンピュータープログラムとして(例えば、1つまたは複数のコンピュータシステム上で動作する1つまたは複数のプログラムとして)、1つまたは複数のプロセッサ上で動作する1つまたは複数のプログラムとして(例えば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ上で動作する1つまたは複数のプログラムとして)、ファームウェアとして、あるいは実質上それらの任意の組合せとして、等価に集積回路に実装することができることを、当業者は認識するであろうし、電気回路の設計ならびに/またはソフトウェアおよび/もしくはファームウェアのコーディングが、本開示に照らして十分当業者の技能の範囲内であることを、当業者は認識するであろう。
本開示は、本願に記載の、様々な態様を例示することを企図する特定の実施形態によって制限されるべきではない。当業者に明らかになる通り、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、多くの改変および変更を加えることができる。本明細書に列挙された方法および装置に加えて、本開示の範囲に含まれる機能的に等価な方法および装置が、先の説明から当業者に明らかになろう。このような改変および変更は、添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。本開示は、添付の特許請求の範囲と共に、このような特許請求の範囲が権利を付与される等価物の全範囲によってのみ制限されるべきである。本開示は、特定の方法、システムまたはコンポーネントに限定されず、これらは当然のことながら変わり得ると理解されるべきである。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を記載することだけを目的とし、限定することを企図しないことも理解されるべきである。
本明細書で説明したやり方で装置および/またはプロセスを記載し、その後そのように記載された装置および/またはプロセスを、データ処理システムに統合するためにエンジニアリング方式を使用することは、当技術分野で一般的であることを当業者は認識するであろう。すなわち、本明細書に記載された装置および/またはプロセスの少なくとも一部を、妥当な数の実験によってデータ処理システムに統合することができる。通常のデータ処理システムは、一般に、システムユニットハウジング、ビデオディスプレイ装置、揮発性メモリおよび不揮発性メモリなどのメモリ、マイクロプロセッサおよびデジタル信号プロセッサなどのプロセッサ、オペレーティングシステムなどの計算実体、ドライバ、グラフィカルユーザインタフェース、およびアプリケーションプログラムのうちの1つもしくは複数、タッチパッドもしくはスクリーンなどの1つもしくは複数の相互作用装置、ならびに/またはフィードバックループを含むコントロールシステムを含むことを、当業者は理解するであろう。
通常の製造システムは、データコンピューティング/通信システムおよび/またはネットワークコンピューティング/通信システムの中に通常見られるコンポーネントなどの、市販の適切なコンポーネントを利用して実装することができる。本明細書に記載された主題は、様々なコンポーネントをしばしば例示しており、これらのコンポーネントは、他の様々なコンポーネントに包含されるか、または他の様々なコンポーネントに接続される。そのように図示されたアーキテクチャは、単に例示にすぎず、実際には、同じ機能を実現する多くの他のアーキテクチャが実装可能であることが理解されよう。概念的な意味で、同じ機能を実現するコンポーネントの任意の構成は、所望の機能が実現されるように効果的に「関連付け」される。したがって、特定の機能を実現するために組み合わされた、本明細書における任意の2つのコンポーネントは、アーキテクチャまたは中間のコンポーネントにかかわらず、所望の機能が実現されるように、お互いに「関連付け」されていると見ることができる。同様に、そのように関連付けされた任意の2つのコンポーネントは、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に接続」または「動作可能に結合」されていると見なすこともでき、そのように関連付け可能な任意の2つのコンポーネントは、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に結合できる」と見なすこともできる。動作可能に結合できる場合の具体例には、物理的に接続可能な、および/もしくは物理的に相互作用するコンポーネント、ならびに/またはワイヤレスに相互作用可能な、および/もしくはワイヤレスに相互作用するコンポーネント、ならびに/または論理的に相互作用する、および/もしくは論理的に相互作用可能なコンポーネントが含まれるが、それらに限定されない。
本明細書における実質的にすべての複数形および/または単数形の用語の使用に対して、当業者は、状況および/または用途に適切なように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に説明することができる。
通常、本明細書において、特に添付の特許請求の範囲(たとえば、添付の特許請求の範囲の本体部)において使用される用語は、全体を通じて「オープンな(open)」用語として意図されていることが、当業者には理解されよう(例えば、用語「含む(including)」は、「含むがそれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する(having)」は、「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は、「含むがそれに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)。導入される請求項で具体的な数の記載が意図される場合、そのような意図は、当該請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、理解の一助として、添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含む場合がある。しかし、そのような句の使用は、同一の請求項が、導入句「1つまたは複数の」または「少なくとも1つの」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入される請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、単に1つのそのような記載を含む実施形態に限定する、ということを示唆していると解釈されるべきではない(例えば、「a」および/または「an」は、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである)。同じことが、請求項の記載を導入するのに使用される定冠詞の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載で具体的な数が明示的に記載されている場合でも、そのような記載は、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には理解されよう(例えば、他の修飾語なしでの「2つの記載(two recitations)」の単なる記載は、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。
さらに、「A、BおよびC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。「A、B、またはC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、またはCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、明細書、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、当該用語の一方(one of the terms)、当該用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、句「AまたはB」は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含むことが理解されよう。
さらに、本開示の特徴または態様が、マーカッシュグループに関して記載されている場合、その開示は、それによってマーカッシュグループの任意の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループに関しても記載されていることを、当業者であれば認識されよう。
当業者に理解される通り、明細書を提供することに関するなどの任意のあらゆる目的のために、本明細書に開示のあらゆる範囲は、任意のあらゆる可能な下位範囲およびその下位範囲の組合せも包含する。列挙される任意の範囲は、十分に記載されているものであり、かつ同範囲を少なくとも等しく二等分、三等分、四等分、五等分、十等分等に分割できることが、容易に認識され得る。非限定的な一例として、本明細書で論じられる各範囲は、下方三分の一、中央三分の一、および上方三分の一等に、容易に分割され得る。当業者にやはり理解される通り、「最大で」、「少なくとも」、「より多い」、「より少ない」などのあらゆる言語等は、列挙された数を含み、その後、先に論じた下位範囲に分割され得る範囲を指す。最後に、当業者に理解される通り、ある範囲は、それぞれ個々のメンバーを含む。したがって、例えばセル1〜3個を有する群は、1、2または3個のセルを有する群を指す。同様に、セル1〜5個を有する群は、1、2、3、4または5個のセルを有する群等を指す。
本明細書では様々な態様および実施形態を開示してきたが、他の態様および実施形態も、当業者には明らかになろう。本明細書に開示の様々な態様および実施形態は、例示目的であり、限定的なものではなく、真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲によって示される。

Claims (58)

  1. ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子、および
    不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着した赤リン、
    を含む難燃性組成物。
  2. 吸着した赤リンから実質的に構成されている全赤リン含有量によって特徴付けられる、
    請求項1に記載の組成物。
  3. 赤リンから実質的に構成されている全吸着リン含有量によって特徴付けられる、
    請求項1に記載の組成物。
  4. 赤リンが、組成物中に約30重量%〜約90重量%で存在する、
    請求項1に記載の組成物。
  5. 不燃性微粒子が、シリカゲル、アルミナ、ゼオライトおよびエアロゲルの1つまたは複数を含む、
    請求項1に記載の組成物。
  6. 不燃性微粒子が、約0.1マイクロメートル〜約100マイクロメートルの平均粒径を有する、
    請求項1に記載の組成物。
  7. 不燃性微粒子が、約0.001マイクロメートル〜約10マイクロメートルのナノスケールの平均細孔径を有する、
    請求項1に記載の組成物。
  8. 不燃性微粒子が、約20平方メートル毎グラム〜約2,000平方メートル毎グラムの重量当たりの表面積を有する、
    請求項1に記載の組成物。
  9. 不燃性微粒子に吸着した赤リンの水反応性が、平均粒径100マイクロメートルの純粋な赤リン微粒子の水反応性よりも低い、
    請求項1に記載の組成物。
  10. 少なくとも1種のポリマー、および
    ポリマー中に分散した難燃性組成物を含むポリマー組成物であって、
    難燃性組成物が、
    ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子、および
    不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着した赤リン、
    を含む、
    ポリマー組成物。
  11. 膜として構成された、
    請求項10に記載のポリマー組成物。
  12. 約100マイクロメートル以下の平均膜厚を有する、
    請求項11に記載のポリマー組成物。
  13. 不燃性微粒子が、膜厚未満の平均粒径を有する、
    請求項11に記載のポリマー組成物。
  14. 不燃性微粒子に吸着した赤リンが、ポリマー組成物の約0.1重量%〜約20重量%である、
    請求項10に記載のポリマー組成物。
  15. ポリマーが、ポリオレフィン、ポリアルキレン、ポリオキシアルキレン、ポリビニレン、ポリアリーレン、ポリヘテロアリーレン、ポリエステル、ポリアルキレンテレフタラート、ポリアクリロニトリル、ポリアクリラート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル−ブタジエン−ポリスチレン、ポリカルボナート、ポリエーテル、ポリウレタン、エポキシ、その混合物、およびそのコポリマーの1つまたは複数を含む、
    請求項10に記載のポリマー組成物。
  16. 吸着した赤リンから実質的に構成されている全赤リン含有量によって特徴付けられる、
    請求項10に記載のポリマー組成物。
  17. 赤リンから実質的に構成されている全吸着リン含有量によって特徴付けられる、
    請求項10に記載のポリマー組成物。
  18. 赤リンが、難燃性組成物中に約30重量%〜約90重量%で存在する、
    請求項10に記載のポリマー組成物。
  19. 不燃性微粒子が、シリカゲル、アルミナ、ゼオライトまたはエアロゲルの1つまたは複数を含む、
    請求項10に記載のポリマー組成物。
  20. 不燃性微粒子が、約0.1マイクロメートル〜約100マイクロメートルの平均粒径を有する、
    請求項10に記載のポリマー組成物。
  21. 不燃性微粒子が、約0.001マイクロメートル〜約10マイクロメートルのナノスケールの平均細孔径を有する、
    請求項10に記載のポリマー組成物。
  22. 不燃性微粒子が、約20平方メートル毎グラム〜約2,000平方メートル毎グラムの重量当たりの表面積を有する、
    請求項10に記載のポリマー組成物。
  23. ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子を準備すること、
    リンを含む流体を準備すること、
    流体と不燃性微粒子を接触させること、および
    リンを流体から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させて、不燃性微粒子に吸着した固体赤リンを含む難燃性組成物を生成すること、
    を含む難燃性組成物を生成する方法。
  24. リンを含む流体を準備することが、白リンを約44℃超の温度に加熱して、溶融白リンとしての流体を形成することを含み、
    リンを流体から吸着させることが、溶融白リンを不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させることを含む、
    請求項23に記載の方法。
  25. リンを含む流体を準備することが、二硫化炭素、液体アンモニア、液体二酸化硫黄、液体二酸化炭素、三臭化リン、三塩化リン、有機溶媒またはその混合物中のリンの溶液を準備することを含み、
    リンを流体から吸着させることが、溶解したリンをリン溶液から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させ、溶媒を除去して難燃性組成物を形成することを含む、
    請求項23に記載の方法。
  26. リンが流体から白リンとして吸着される場合には、
    白リンを約250℃超の温度に加熱するか、
    三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リン、臭素もしくはヨウ素の存在下で白リンを約170℃超の温度に加熱するか、または
    白リンを露光することによって、不燃性微粒子のナノスケールの細孔内で白リンから固体赤リンを形成する、
    ことをさらに含む請求項23に記載の方法。
  27. 流体リンを準備することが、赤リンを約579℃超の温度に加熱して、溶融赤リンとしての流体リンを形成することをさらに含む、
    請求項23に記載の方法。
  28. 不燃性微粒子を焼成した後、流体リンと不燃性微粒子を接触させることをさらに含む、
    請求項23に記載の方法。
  29. リンを不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させた後、吸着しなかったリンを難燃性組成物から分離することをさらに含む、
    請求項23に記載の方法。
  30. リンを不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させた後、白リンを難燃性組成物から分離することをさらに含む、
    請求項23に記載の方法。
  31. 難燃性組成物が、吸着した赤リンから実質的に構成されている全赤リン含有量によって特徴付けられる、
    請求項23に記載の方法。
  32. 難燃性組成物が、赤リンから実質的に構成されている吸着したリン全体によって特徴付けられる、
    請求項23に記載の方法。
  33. 難燃性組成物が、難燃性組成物の約30重量%〜約90重量%の赤リン百分率を有する、
    請求項23に記載の方法。
  34. 不燃性微粒子が、シリカゲル、アルミナ、ゼオライトまたはエアロゲルの1つまたは複数を含む、
    請求項23に記載の方法。
  35. 不燃性微粒子が、約0.1マイクロメートル〜約100マイクロメートルの平均粒径を有する、
    請求項23に記載の方法。
  36. 不燃性微粒子が、約0.001マイクロメートル〜約10マイクロメートルのナノスケールの平均細孔径を有する、
    請求項23に記載の方法。
  37. 不燃性微粒子が、約20平方メートル毎グラム〜約2,000平方メートル毎グラムの重量当たりの表面積を有する、
    請求項23に記載の方法。
  38. ポリマーを準備すること、
    ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子、および、不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着した赤リンを含む難燃剤を準備すること、ならびに
    ポリマーと難燃剤を接触させてポリマー組成物を形成すること、
    を含むポリマー組成物を生成する方法。
  39. ポリマーを準備することが、ポリマーの有機溶媒溶液を準備することを含み、
    ポリマーと難燃剤を接触させてポリマー組成物を形成することが、ポリマーの有機溶媒溶液と難燃剤を接触させ、有機溶媒を除去してポリマー組成物を形成することを含む、
    請求項38に記載の方法。
  40. ポリマーを準備することが、
    ポリマーのモノマーを準備し、
    モノマーと難燃剤を接触させ、
    モノマーを重合させて、難燃剤と接触したポリマーを形成すること、
    を含む請求項38に記載の方法。
  41. ポリマーを準備することが、
    溶融形態のポリマーを準備し、
    溶融形態のポリマーを難燃剤と混合し、
    難燃剤との溶融形態のポリマーを冷却して、難燃性ポリマー組成物を形成すること、を含む請求項38に記載の方法。
  42. ポリマーと難燃剤を接触させてポリマー組成物を形成することが、難燃剤を含む膜としてのポリマーを形成することをさらに含む、
    請求項38に記載の方法。
  43. 膜が、約100マイクロメートル以下の平均膜厚を有する、
    請求項42に記載の方法。
  44. 不燃性微粒子が、ポリマー膜の厚さ未満の平均粒径を有する、
    請求項42に記載の方法。
  45. ポリマーが、ポリオレフィン、ポリアルキレン、ポリオキシアルキレン、ポリビニレン、ポリアリーレン、ポリヘテロアリーレン、ポリエステル、ポリアルキレンテレフタラート、ポリアクリロニトリル、ポリアクリラート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル−ブタジエン−ポリスチレン、ポリカルボナート、ポリエーテル、ポリウレタン、エポキシ、その混合物、およびそのコポリマーの1つまたは複数を含む、
    請求項38に記載の方法。
  46. 難燃剤が、吸着した赤リンから実質的に構成されている全赤リン含有量によって特徴付けられる、
    請求項38に記載の方法。
  47. 難燃剤が、赤リンから実質的に構成されている全吸着リン含有量によって特徴付けられる、
    請求項38に記載の方法。
  48. 難燃剤が、難燃性組成物の約30重量%〜約90重量%の赤リン百分率を有する、
    請求項38に記載の方法。
  49. 不燃性微粒子が、シリカゲル、アルミナ、ゼオライトまたはエアロゲルの1つまたは複数を含む、
    請求項38に記載の方法。
  50. 不燃性微粒子が、約0.1マイクロメートル〜約100マイクロメートルの平均粒径を有する、
    請求項38に記載の方法。
  51. 不燃性微粒子が、約0.001マイクロメートル〜約10マイクロメートルのナノスケールの平均細孔径を有する、
    請求項38に記載の方法。
  52. 不燃性微粒子が、約20平方メートル毎グラム〜約2,000平方メートル毎グラムの重量当たりの表面積を有する、
    請求項38に記載の方法。
  53. ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子を準備すること、
    リンを含む流体を準備すること、
    リンを含む流体と不燃性微粒子を接触させること、および
    リンを流体から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させて、不燃性微粒子に吸着した赤リンを含む難燃性組成物を生成すること、
    を含む難燃性組成物を生成するための指示が記憶されたコンピューター読み取り可能な記録媒体。
  54. リンを溶融して溶融リンとしての流体を形成するための指示、および
    溶融リンを不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させるための指示、
    をさらに含む請求項53に記載のコンピューター読み取り可能な記録媒体。
  55. 流体を、二硫化炭素、液体アンモニア、液体二酸化硫黄、液体二酸化炭素、三臭化リン、三塩化リン、有機溶媒またはその混合物中のリンの溶液として準備するための指示、
    溶解したリンをリン溶液から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させるための指示、および
    溶媒を除去して難燃性組成物を形成するための指示、
    をさらに含む請求項53に記載のコンピューター読み取り可能な記録媒体。
  56. リンが流体から白リンとして吸着される場合には、
    白リンを約250℃超の温度に加熱するか、
    三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リン、臭素もしくはヨウ素の存在下で白リンを約170℃超の温度に加熱するか、または
    白リンを露光することによって、不燃性微粒子のナノスケールの細孔内で白リンから固体赤リンを形成する、
    ための指示をさらに含む、
    請求項53に記載のコンピューター読み取り可能な記録媒体。
  57. 固体と液体を混合するように構成された混合チャンバ、
    リン供給源、
    微粒子供給源、
    加熱器、および
    溶媒供給源、
    を含む難燃性組成物を調製するためのシステム。
  58. 混合チャンバ、リン供給源、微粒子供給源、加熱器および溶媒供給源につながれたプログラム可能な制御装置をさらに含むシステムであって、制御装置が、
    微粒子供給源を用いて、ナノスケールの細孔を含む不燃性微粒子を混合チャンバに提供すること、
    リン供給源を用いて、溶融リンであるか、または二硫化炭素、液体アンモニア、液体二酸化硫黄、液体二酸化炭素、三臭化リン、三塩化リン、有機溶媒もしくはその混合物中のリンの溶液である、リンを含む流体を準備すること、
    混合チャンバを用いて、リンを含む流体を不燃性微粒子に接触させること、
    混合チャンバを用いて、リンを流体から不燃性微粒子のナノスケールの細孔内に吸着させること、および
    白リンを約250℃超の温度に加熱するか、三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リン、臭素もしくはヨウ素の存在下で白リンを約170℃超の温度に加熱するか、または白リンを露光することによって、不燃性微粒子のナノスケールの細孔内で白リンから固体赤リンを形成すること、
    を含む1つまたは複数の指示でプログラミングされている請求項57に記載のシステム。
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