JP2015223701A - シートおよび包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、水蒸気、酸素の透過性が極めて小さく、容器への成形が可能であり、レトルト、滅菌処理後にも高度なバリア性を発現するシートおよび包装体を提供することにある。【解決手段】本発明のシートは、少なくとも水蒸気バリア層と酸素バリア層と表面層とを有するシートであって、40℃、90%RHでの水蒸気透過量が0.15g/m2・day以下であり、25℃、60%RHでの酸素透過量が0.2cc/m2・day以下であることを特徴とするシートである。【選択図】図1

Description

本発明は、シートおよび包装体に関する。
従来から、医薬品、医療品、食品、飲料等の包装材としては、紙、合成樹脂シートあるいはフィルム、蒸着フィルム、合成樹脂フィルムとのラミネート物、アルミ包装等が使用されている。上記のような用途で使用する際には、内容物保護性とりわけ、水蒸気や酸素に対するバリア性が必要な特性となっており、内容物を長期的に保護するには高度なバリア性が求められている。
上記のような耐透湿性および耐酸素透過性の両方を満たすものとしては蒸着フィルムやアルミ包装等が挙げられるがこれらはパウチ形状等の特定の包装体として使用することは可能であるが、成形機等で任意の形状に成形することが難しく、使用用途が限られていた。
一方、包装容器の形態としては底材として合成樹脂製のシートを用いて容器に成形した後、蓋材のフィルムおよびアルミ箔とヒートシールした包装形態がよく用いられている。このような包装材としては合成樹脂製のシートがよく用いられており、特にポリオレフィン系の樹脂が優れた成形性、高い生産性、耐薬品性、耐透湿性等を備えているため、多くの産業分野で使用されている。
しかしながら、ポリオレフィン系の樹脂は、耐透湿性には優れているが、酸素ガス等に対する耐ガス透過性が十分ではない。そのため、内容物が酸化、劣化、腐敗あるいは錆を発生させる等の問題が生じる場合があった。
この問題を解決するために、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ナイロンなどの耐酸素ガス透過性の高い樹脂が使用されているが、単独でこれらの樹脂を用いた際には湿度依存による酸素バリア性の低下および水蒸気バリア性に乏しいことが課題となっており、耐水蒸気透過性の高い樹脂と積層することで一般的に使用されてきた(例えば特許文献1)。しかしこれらの構成のバリア性は上記、蒸着フィルムやアルミに比較すると劣っており、任意の形態に成形でき、より高度なバリア性を有する包装材料が求められていた。
特公平06−15227号公報
本発明の目的は、水蒸気、酸素の透過性が極めて小さく、容器への成形が可能であり、レトルト、滅菌処理後にも高度なバリア性を発現するシートおよび包装体を提供することである。
このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成される。
(1)少なくとも水蒸気バリア層と酸素バリア層と表面層とを有するシートであって、40℃、90%RHでの水蒸気透過量が0.15g/m2・day以下であり、25℃、60%RHでの酸素透過量が0.2cc/m2・day以下であることを特徴とするシート。
(2)前記水蒸気バリア層は、40℃、90%RHでの水蒸気透過量が0.5g/m2・day以下である上記(1)に記載のシート。
(3)前記シートの厚さ全体に対する、前記酸素バリア層の厚さの比率が、5%以上、30%以下である上記(1)または(2)に記載のシート。
(4)前記水蒸気バリア層は、水蒸気バリア層全体に対して、10重量%以上、40重量%以下の無機充填剤を含むものである上記(1)ないし(3)いずれかに記載のシート。
(5)前記シートの厚さは、500μm以上、1500μm以下である上記(1)ないし(4)いずれかに記載のシート。
(6)上記(1)ないし(5)いずれかに記載のシートで構成される包装体。
(7)前記包装体は、内表面側から、酸素バリア層と、水蒸気バリア層と、表面層とをこの順で含んで構成されるものである上記(6)に記載の包装体。
(8)前記包装体は、内表面側から、第1の表面層、第1の水蒸気バリア層と、酸素バリア層と、第2の水蒸気バリア層と、第2の表面層とをこの順で含んで構成されるものである上記(6)に記載の包装体。
本発明により、水蒸気、酸素に対してハイバリアなシートおよび水蒸気、酸素の透過から内容物を保護するハイバリアな包装体を提供することができ、内容物の使用期限の長期化および安定性を確保することができる。
本発明の一実施形態に係るシートの一例を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る包装体の一例を示す断面図である。
以下、本発明のシートについて、詳細に説明する。
本発明のシートは、少なくとも水蒸気バリア層と酸素バリア層と表面層とを有するシートであって、40℃、90%RHでの水蒸気透過量が0.15g/m2・day以下であり、25℃、60%RHでの酸素透過量が0.2cc/m2・day以下である。
本発明のシートは、40℃、90%RHでの水蒸気透過量が0.15g/m2・day以下であることにより、包装体に成形した場合には、内容物を外部からの水分より保護する機能が十分であり、水蒸気に弱い内容物を長期的に保存することができる。また、内容物が液体を含む場合には、内容物からの水分蒸発を防ぐことが可能であり、長期的に内容物の液体濃度を維持することができる。
その結果、従来の包装体ではバリア機能が低く、短期間で廃棄となっていたような商品の使用期間を延長することが可能となり、廃棄物量を少なくすることが可能となる。そのため、製品のトータールコストや製品および包装体の廃棄量を抑えることができる。
尚、本発明のシートの、40℃、90%RHでの水蒸気透過量は、0.15g/m2・day以下であれば、特に限定されないが、0.1g/m2・day以下であることが好ましく、0.05g/m2・day以下であることがより好ましい。本発明のシートの、40℃、90%RHでの水蒸気透過量が前記範囲内にあることにより、前記効果をより顕著に発揮すすることができる。
また、本発明のシートは、25℃、60%RHでの酸素透過量が0.2cc/m2・day以下であることにより、包装体に成形した場合には、内容物を外部からの酸素から保護する機能が十分であり、内容物の酸化、劣化、腐敗、錆の発生を防ぐことが可能であり、酸素に弱い内容物を長期的に保存することが可能となる。また、酸化防止剤を使用せずに内容物を長期保存することができるため、包装体として使用する際には酸化防止剤を同封する手間が省け、また酸化防止剤の誤飲を防ぐことが可能となる。
尚、本発明のシートの、25℃、60%RHでの酸素透過量は、0.2cc/m2・day以下であれば、特に限定されないが、0.15cc/m2・day以下であることが好ましく、0.1cc/m2・day以下であることがより好ましい。本発明のシートの、25℃、60%RHでの酸素透過量が前記範囲内にあることにより、前記効果をより顕著に発揮すすることができる。
以下、本発明のシートについて、図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明に係るシート100は、図1に例示するように、水蒸気バリア層1と酸素バリア層2と表面層4とを有する。
以下、シート100の各構成について、それぞれ詳しく説明する。
<水蒸気バリア層1>
水蒸気バリア層1は、シート100において、水蒸気の透過を防ぎ、シート100を包装体に成形した場合には、内容物を保護するとともに酸素バリア層2への水蒸気透過を抑制する。
その結果、酸素バリア層2の吸湿による酸素バリア性の低下を抑制することができる。
また、酸素バリア層2を構成する樹脂の分子間水素結合の水蒸気による切断が妨げられ、酸素バリア層2を構成する樹脂の分子間隙を、狭い状態で維持できるため、酸素バリア層2が水蒸気バリア性を発現することができる。
ここで、水蒸気バリア層1は、40℃、90%RHでの水蒸気透過量が0.5g/m2・day以下であることが好ましく、0.4g/m2・day以下であることがより好ましい。
水蒸気バリア層1の40℃、90%RHでの水蒸気透過量が前記上限値以下であることにより、酸素バリア層2への水蒸気透過量が減少し、酸素バリア層2の吸湿による酸素バリア性の低下が抑制され、さらに酸素バリア層2が水蒸気バリア性を発現することができる。
尚、図1に示すように、シート100は、酸素バリア層2の両面側に、水蒸気バリア層1を有することが好ましく、これにより上記効果をより顕著に発揮することができる。
尚、水蒸気バリア層1を構成する樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、環状オレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレンなどのハロゲン原子を含む樹脂およびこれらの樹脂に無機充填剤を添加したものなどが挙げられるが、シートへの成形性、容器への成形性、蓋材とのシール性、コストの観点から、ポリプロピレン、ポリエチレン、高密度ポリエチレンが好ましい。
また、水蒸気バリア層1は、水蒸気バリア層1全体に対して、10重量%以上、40重量%以下の無機充填剤を含むものであることが好ましい。水蒸気バリア層1が、水蒸気バリア層1全体に対して、10重量%以上、40重量%以下の無機充填剤を含むことにより、水蒸気バリア層1の水蒸気バリア性が向上し、シート全体として水蒸気バリア性が劇的に向上する。
尚、水蒸気バリア層1に含まれる無機充填剤の含有量は、水蒸気バリア層1全体に対して、20重量%以上、30重量%であることがより好ましい。
水蒸気バリア層1に含まれる無機充填剤の含有量が、上記下限値未満であれば、水蒸気バリア性の向上幅が小さく、上限値より大きい場合には、シートの製膜性および包装体への成形性が悪化する可能性がある。
また、水蒸気バリア層1に含まれる無機充填剤としては、例えば、タルク、マイカ、カオリン、クレー、ベントナイト等の層状ケイ酸塩類、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、ガラスフィラー、ガラス繊維、ガラスビーズ、酸化チタン、酸化アルミニウム、鉄、亜鉛、アルミニウムなどが挙げられるが、バリア性を向上させる観点からはアスペクト比の大きな板状および鱗片状フィラーが好ましく、なかでもタルク、マイカがより好ましい。
水蒸気バリア層1の厚さは、特に限定されないが、200μm以上、650μm以下であることが好ましく、300μm以上、500μm以下であることがより好ましい。水蒸気バリア層1の厚さが、前記下限値以上であることにより、水蒸気バリア層1が十分なバリア性を発現することができ、前記上限値以下であることにより包装体への成形がしやすくなる。
また、シート100の厚さ全体に対する、水蒸気バリア層1の厚さの比率は、40%以上、85%以下であることが好ましく、60%以上、80%以下であることがより好ましい。
シート100の厚さ全体に対する、水蒸気バリア層1の厚さの比率が、前記下限値以上であることにより、シート全体として水蒸気バリア性を十分に発現することが可能となる。
前記上限値以下であることにより水蒸気バリア性に加え、十分な酸素バリア性を確保することができる。
<酸素バリア層2>
酸素バリア層2は、シート100において、酸素バリア性および水蒸気バリア性を発現する役割を担っている。
尚、酸素バリア層2を構成する樹脂としては、例えば、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられるが、上記水蒸気バリア層1との製膜性の観点から、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリアミドが好ましい。また、水蒸気バリア層1と同様に酸素バリア層2に無機充填剤を含んでいても構わない。
酸素バリア層2の厚さは、特に限定されないが、25μm以上、450μm以下であることが好ましく、80μm以上、300μm以下であることがより好ましい。酸素バリア層2の厚さが、前記下限値以上であることにより、十分に酸素バリア性、水蒸気バリア性を発現することができ、前記上限値以下であることにより、容器成形時に成形しやすく、シートとしての伸びも維持できる。
また、シート100の厚さ全体に対する、酸素バリア層2の厚さの比率は、5%以上、30%以下であることが好ましく、8%以上、25%以下であることがより好ましい。
シート100の厚さ全体に対する、酸素バリア層2の厚さの比率が、前記下限値以上であることにより、酸素バリア性および水蒸気バリア性を十分に発現することが可能となる。
また、シート100の厚さ全体に対する、酸素バリア層2の厚さの比率が、前記上限値以下であることにより水蒸気バリア層1の比率が維持できるため、水蒸気バリア性と酸素バリア性の両立を十分に発現できる。
<接着層3>
尚、水蒸気バリア層1と酸素バリア層2は、接着層3により接着することができる。接着層3を構成する樹脂としては、特に限定されないが、例えば、無水マレイン酸変性オレフィン等の接着性樹脂や、水蒸気バリア層1と酸素バリア層2のブレンド物等を挙げることができる。
<表面層4>
また、本発明に係るシート100は、最外層に、表面層4を有する。
表面層4は、シート100において、シート100と蓋材5との接着強度の強度ばらつきを小さくする効果を有する。
前述したように、水蒸気バリア層1は無機充填剤を含むことが好ましいが、無機充填剤を含有する層が最外層に存在すると、シート100と蓋材5との接着強度の強度ばらつきが大きくなり、シール強度が不安定になる恐れがある。
これに対し、表面層4が存在すると、シート100と蓋材5との接着強度のばらつきが小さくなるとともに安定して十分な強度が得られる。
また、水蒸気バリア層1は無機充填剤を含むことが好ましいが、無機充填剤を含有する層が最外層に存在すると、シートの光沢性が失われる恐れがある。これに対し、表面層4が存在するとシートの光沢性が十分なものとなる。
さらに、水蒸気バリア層1は無機充填剤を含むことが好ましいが、無機充填剤を含有する層が最外層に存在すると、シート100の製造時に、シート100がダイリップと接触した際に、ダイリップへの付着物が発生して生産性が低下する恐れがある。
これに対し、表面層4が存在すると、シート100の生産性が十分なものとなる。
表面層4に用いられる樹脂として蓋材および水蒸気バリア層1に接着する樹脂であれば特に限定されないが、ポリオレフィン系の樹脂が好ましく、特にポリプロピレン、ポリエチレン系の樹脂およびそのブレンド物が好ましい。これにより、シート100と蓋材5との接着強度が十分なものとなる。
表面層4の厚さは、特に限定されないが、25μm以上、300μm以下であることが好ましく、50μm以上、200μm以下であることがより好ましい。表面層4の厚さが、前記下限値以上であることにより、シール強度の安定化と光沢性を発現することができ、前記上限値以下であることにより、十分な水蒸気バリア性を発現することができる。
表面層4の厚さは、シート100の全体の厚さに対して5%〜40%が好ましい。この範囲であると水蒸気バリア性を維持しながら、シール強度の安定化と光沢性を発現する効果が得られる。
シート100は、シート100の両面の最外層に表面層4を有していることが好ましい。
シート100の厚さは、特に限定されないが、500μm以上、1500μm以下であることが好ましく、800μm以上、1200μm以下であることがより好ましい。シート100の厚さが、前記下限値以上であることにより、水蒸気バリア性、酸素バリア性共に十分に発現することができる。また、重量が重い内容物を包装する際にも良好な容器形状を維持できる。また、シート100の厚さが、前記上限値以下であることにより、容器形状への成形サイクルを短くすることができる。
また、シート100は、基本的な性能を損なわない範囲で結晶核剤、石油樹脂、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、酸化防止剤、光安定剤、アンチブロッキング剤、界面活性剤、染料、顔料、難燃剤、消臭剤、可塑剤、分散剤等の添加剤をシート100に含まれる1つ以上の層に添加したものでもよい。このような層を含むことで、シート100および包装体の生産性の向上や劣化を防ぐこと、識別性を付与することが可能となる。
また、本発明に係るシート100は、図3に例示するように、成形し、蓋材5とシールすることにより、包装体200の構成部材として用いることができる。本発明に係るシート100から、包装体200を製作する方法してしては、各種方法が挙げられ特に限定されないが、例えば、真空成形、圧空成形、圧空真空成形、プラグアシスト圧空成形、プラグアシスト真空成形、プラグアシスト圧空真空成形、プラグ成形、プレス成形などが挙げられる。
<シートの製造方法>
本発明に係るシートの製造方法は、特に限定されるものではないが、数台の押出機により、原料となる樹脂等を溶融押出するフィードブロック法やマルチマニホールド法などの共押出Tダイ法、空冷式または水冷式共押出インフレーション法およびラミネート法が挙げられ、なかでも、共押出Tダイ法で製膜する方法が各層の厚さ制御に優れる点で特に好ましい。その後工程として各層を形成する単層のシートまたはフィルムを適当な接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法、押出ラミネート法、ホットメルトラミネート方法、ウエットラミネート方法、サーマル(熱)ラミネート方法などおよびそれらの方法を組み合わせて用いられる。また、コーティングによる方法で積層しても良い。また、無機充填剤を含む際には二軸混練機、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機で事前混練したものを使用した方がシート性能およびシート製膜時の無機充填剤の飛散によるコンタミを防ぐことができるため、より好ましい。
尚、包装体200は、内表面(包装体の内容物側の表面)側から、酸素バリア層2と、水蒸気バリア層1と表面層とをこの順で含んで構成されるものであることが好ましい。
これにより、酸素バリア層2の吸湿による酸素バリア性の低下を抑制し、包装体の水蒸気バリア性、酸素バリア性を最大限に発揮し、内容物の保護期間の長期化が可能となる。
さらに、包装体200は、内表面側から、第1の表面層、第1の水蒸気バリア層と、酸素バリア層と、第2の水蒸気バリア層と第2の表面層とをこの順で含んで構成されるものであることが好ましい。すなわち、酸素バリア層の両面側に水蒸気バリア層1があることにより、外部からの水蒸気および酸素などのガスに対するバリア性、および内容物側からの水分蒸発を防ぐことが可能となる。
尚、包装体200の内容物としては、特に水蒸気バリア性、酸素バリア性が必要なものであれば限定されないが、医薬品、製剤、輸液製剤、血液製剤、医療機器、食品、飲料、工業部材、電子部品、電化製品等が挙げられる。また、上記内容物を包装した一次包装体の二次包装容器としても使用可能である。さらに、レトルトや滅菌等が必要な内容物においても本シートは十分に耐えうる耐熱性を有しているため使用することが可能である。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
使用した原材料は以下の通りである。
ポリプロピレン(住友化学社製 品番 住友ノーブレンFS2011DG2)
タルク (日本タルク社製 品番K-1)
エチレン−ビニルアルコール共重合体(クラレ社製 品番F101A)
無水マレイン酸変性ポリプロピレン (三菱化学社製 品番ER313E-1)
(実施例1)
水蒸気バリア層1としてポリプロピレン70重量部とタルク30重量部からなる樹脂層を、酸素バリア層2としてエチレン-ビニルアルコール共重合体を、接着層として無水マレイン酸で変性したポリプロピレンを、表面層としてポリプロピレンをそれぞれ用いて、シートを共押出にて作成した。シートの総厚みは1mmで、各層の厚さ比率は、表面層4/水蒸気バリア層1/接着層3/酸素バリア層2/接着層3/水蒸気バリア層1/表面層4の構成で10/32.5/2.5/10/2.5/32.5/10であった。
(実施例2)
実施例1の水蒸気バリア層1をポリプロピレン80重量部、タルク20重量部に変更した以外は実施例1と同様にシートを作成した。
(実施例3)
実施例1の水蒸気バリア層1をポリプロピレン90重量部、タルク10重量部に変更した以外は実施例1と同様にシートを作成した。
(実施例4)
実施例1の水蒸気バリア層1をポリプロピレン60重量部、タルク40重量部に変更した以外は実施例1と同様にシートを作成した。
(比較例1)
実施例1の水蒸気バリア層1をポリプロピレン100重量部とした以外は前記実施例1と同様にシートを作成した。
(比較例2)
実施例1の水蒸気バリア層1をポリプロピレン95重量部、タルク5重量部とした以外は実施例1と同様にシートを作成した。
(比較例3)
比較例1に用いた水蒸気バリア層1の単層シートを作成した。
(水蒸気バリア性の評価)
得られたシートの水蒸気バリア性を、JIS K 71267129B法:40℃/90%RHに準拠し測定した。結果を表1に示す。
(酸素バリア性の評価)
得られたシートの酸素バリア性を、JIS K 7126B法:25℃/60%RHに準拠し測定した。結果を表1に示す。
(成形性の評価)
得られたシートをカップ形状に真空成形した後に成形品の状態を確認して以下の通り判定した。結果を表1に示す。
○:形状とおりに均一に成形できており、外観が良好のもの。
×:形状が出ていないまたは、表面があれており外観不良のもの。
(成形後の内容物の重量減少量測定)
得られたシートをカップ形状の容器に真空成形したのち、容器内に蒸留水を5gをPPフィルム(100μm)で含有した袋を入れた後、アルミ蓋材で容器をシールして重量測定用のサンプルを作製した。作製したサンプルの40℃環境下で重量減少量の継時評価を実施した。重量減少量を以下の判定基準で判定した。結果を表1に示した。
<判定基準>
A:重量減少量が小さく、蒸留水が1年以上残存しているもの
B:蒸留水が半年以上1年未満残っているもの
C:蒸留水が3カ月以上半年未満残っているもの
D:蒸留水が3カ月未満でなくなるもの
Figure 2015223701
1 水蒸気バリア層
2 酸素バリア層
3 接着層
4 表面層
5 蓋材
6 内容物
100 シート
200 包装体

Claims (8)

  1. 水蒸気バリア層と酸素バリア層と表面層とを有するシートであって、
    40℃、90%RHでの水蒸気透過量が0.15g/m2・day以下であり、
    25℃、60%RHでの酸素透過量が0.2cc/m2・day以下であることを特徴とするシート。
  2. 前記水蒸気バリア層は、40℃、90%RHでの水蒸気透過量が0.5g/m2・day以下である請求項1に記載のシート。
  3. 前記シートの厚さ全体に対する、前記酸素バリア層の厚さの比率が、5%以上、30%以下である請求項1または2に記載のシート。
  4. 前記水蒸気バリア層は、水蒸気バリア層全体に対して、10重量%以上、40重量%以下の無機充填剤を含むものである請求項1ないし3いずれか1項に記載のシート。
  5. 前記シートの厚さは、500μm以上、1500μm以下である請求項1ないし4いずれか1項に記載のシート。
  6. 請求項1ないし5いずれか1項に記載のシートで構成される包装体。
  7. 前記包装体は、内表面側から、酸素バリア層と、水蒸気バリア層と、表面層とをこの順で含んで構成されるものである請求項6に記載の包装体。
  8. 前記包装体は、内表面側から、第1の表面層、第1の水蒸気バリア層と、酸素バリア層と、第2の水蒸気バリア層と、第2の表面層とをこの順で含んで構成されるものである請求項6に記載の包装体。
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