JP2015214280A - 車両用ポップアップフード装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フードの持上時に生じるフードの振動を速やかに減衰させる。【解決手段】車両用ポップアップフード装置30では、アクチュエータ60が2段着火式のガス発生装置を含んで構成されている。そして、アクチュエータ60によってフード12の後部の車幅方向両端部を第1持上位置へ持上げてから所定時間経過後に、アクチュエータ60によってフード12の後部における車幅方向両端部を第2持上位置へ持上げる。具体的には、フード12の後部の車幅方向中央部が上死点位置に到達したときにフード12の後部の車幅方向両端部が第2持上位置に持上げられるように、アクチュエータ60が作動する。このため、フード12の振動速度が略ゼロとなるときに、フード12の後部における車幅方向両端部の車両上側への変位制限が解除されて、フード12の内部歪が減少する。これにより、フード12に生じる振動を速やかに減衰させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用ポップアップフード装置に関する。
下記特許文献1に記載された車両用ポップアップフード装置では、アクチュエータによって持上げられた(跳ね上げられた)フードが、持上げられた位置よりも上側の最大跳ね上げ位置まで一時的に変位できるようになっている。そして、持上げられたフードは最大跳ね上げ位置において車両上下方向に振動し、フードが最終的にフード支持位置でアクチュエータによって支持される。これにより、フードを持上げたときのフードとエンジンルーム内の構造物との間のクリアランスが確保される。なお、車両用ポップアップフード装置としては、下記特許文献2〜特許文献7に記載されたものがある。
特開2009−67303号公報 特開2005−225392号公報 特開2006−224890号公報 特許第4887512号公報 特開2009−45965号公報 特開2009−096339号公報 特開2005−067404号公報
しかしながら、上記車両用ポップアップフード装置では、フードが持上げられたときのフードとエンジンルーム内の構造物との間のクリアランスを確保することができるものの、フードに生じる振動が減衰するまでの時間がかかるという問題がある。
本発明は、上記事実を考慮し、フードの持上時に生じるフードの振動を速やかに減衰させることができる車両用ポップアップフード装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置は、作動することでフードの後部における車幅方向両端部を第1持上位置及び前記第1持上位置よりも車両上側の第2持上位置に持上げるアクチュエータと、車両と歩行者との衝突検知時に前記アクチュエータを作動させて前記フードを前記アクチュエータによって前記第1持上位置へ持上げると共に、前記フードが前記第1持上位置へ持上げられてから所定時間経過後に前記アクチュエータを再び作動させて前記フードを前記アクチュエータによって前記第2持上位置へ持上げる制御部と、を備えている。
請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置では、アクチュエータが作動することで、フードの後部における車幅方向両端部が持上げられる。そして、アクチュエータは、フードの後部における車幅方向両端部を、第1持上位置及び第1持上位置よりも車両上側の第2持上位置へ持上可能に構成されている。
そして、車両と歩行者との衝突検知時に制御部によってアクチュエータが作動して、フードの後部における車幅方向両端部がアクチュエータによって第1持上位置に持上げられる。このとき、フードの後部における車幅方向中央部が遅れて持上るため、フードの車幅方向両端部が第1持上位置に配置された状態で、フードの車幅方向両端部を節としてフードの車幅方向中央部を腹とする振動がフードに生じる。そして、フードに生じる振動では、フードの車幅方向中央部が第1持上位置よりも車両上側に変位(オーバーシュート)するにしたがって、フードの振動速度が徐々に小さくなる。
ここで、フードが第1持上位置へ持上げられてから所定時間経過後に、制御部によってアクチュエータが再び作動して、アクチュエータによってフードの後部における車幅方向両端部が第2持上位置へ持上げられる。このため、フードの振動速度が小さくなるところでフードの後部における車幅方向両端部をアクチュエータによって第2持上位置へ持上げることで、フードの内部歪を減少させることができる。これにより、フードに生じる振動を速やかに減衰させることができる。
請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1に記載の発明において、前記フードを前記第1持上位置に持上げたときに前記フードに生じる振動によって前記フードの後部における車幅方向中央部が変位する上死点位置と、前記第2持上位置と、が車両上下方向において一致するように前記第2持上位置が設定され、前記フードの後部における車幅方向中央部の前記上死点位置への到達時と、前記フードの後部における車幅方向両端部の前記第2持上位置への到達時と、が一致するように前記所定時間が設定されている。
請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置では、フードを第1持上位置に持上げたときにフードに生じる振動において、フードの振動速度が略ゼロになるときにフードの内部歪を減少させることができる。これにより、フードに生じる振動を効果的に減衰させることができる。
請求項3に記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記アクチュエータは2段着火式のガス発生装置を含んで構成されており、前記ガス発生装置が作動することで、前記アクチュエータが前記フードの後部における車幅方向両端部を前記第1持上位置及び前記第2持上位置に持上げる。
請求項3に記載の車両用ポップアップフード装置では、アクチュエータが2段着火式のガス発生装置を含んで構成されているため、フードの後部における車幅方向両端部を簡易な構成で第1持上位置及び第2持上位置に持上げることができる。
請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置によれば、フードの持上時に生じるフードの振動を速やかに減衰させることができる。
請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置によれば、フードに生じる振動を効果的に減衰させることができる。
請求項3に記載の車両用ポップアップフード装置によれば、フードの後部における車幅方向両端部を簡易な構成で第1持上位置及び第2持上位置に持上ることができる。
本実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置に用いられるアクチュエータによってフードが持上げられたときの車両後側から見たフードの挙動を時系列で説明するための説明図である。 本実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置の全体を示す平面図である。 図2に示される車両右側に配置されたポップアップ機構部を模式的に示す車幅方向内側から見た拡大した側面図である。 図3に示されるアクチュエータが作動してフードが第2持上位置に持上げられた状態を示す模式的な側面図である。
以下、図面を用いて本実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置30について説明する。なお、図面において適宜示される矢印FRは車両用ポップアップフード装置30が搭載される車両10の車両前方を示し、矢印UPは車両上方を示し、矢印RHは車両右方を示している。
図2に示されるように、車両用ポップアップフード装置30は、車両10のエンジンルーム(パワーユニット室)ERを開閉するフード12に設けられた一対のポップアップ機構部32を主要部として構成されている。このポップアップ機構部32は、フード12の後部における車幅方向両端部にそれぞれ配設されており、左右のポップアップ機構部32はいずれも同一(左右対称)に構成されている。このため、以下の説明では車両右側に配置されたポップアップ機構部32について説明し、車両左側に配置されたポップアップ機構部32の説明は省略する。
図3に示されるように、ポップアップ機構部32は、フード12を開閉可能に支持するフードヒンジ34と、車両と歩行者との衝突時に作動するアクチュエータ60と、アクチュエータ60の作動を制御する「制御部」としてのECU80(図2参照)と、を含んで構成されている。以下、初めにフード12について説明し、次いで上記各構成について説明する。
フード12は、車両外側に配置されて意匠面を構成するフードアウタパネル14と、エンジンルームER側に配置されると共にフードアウタパネル14を補強するフードインナパネル16と、を含んで構成されている。そして、この両者の端末部がヘミング加工によって結合されている。また、フード12がエンジンルームERを閉じた状態(図3に示される状態)では、フード12の前端部が、図示しないフードロックによって車体に固定されている。
また、フードインナパネル16の後端側(後部側)には、膨出部18が形成されている。膨出部18はフードインナパネル16に対して車両下側(エンジンルームER)側に膨出されており、膨出部18の底壁18Aが、側断面視でフードアウタパネル14と略平行に配置されている。
(フードヒンジ34について)
図3及び図4に示されるように、フードヒンジ34は、車体に固定されたヒンジベース36と、ヒンジベース36に回動可能に支持された第1ヒンジアーム40と、フード12に固定された第2ヒンジアーム50と、を含んで構成されている。ヒンジベース36は、車両正面視で略逆L字形状に形成されると共に、車幅方向内側から見た側面視で車両上斜め前方へ開放された略V字形状(詳しくは、図4参照)に形成されている。また、ヒンジベース36は、車両前後方向に沿って延在する板状の取付部36Aを備えている。取付部36Aは、板厚方向を略車両上下方向にして、車体側構成部材であるカウルトップサイド20の上面部20Aに配置されている。なお、カウルトップサイド20は、フード12の後端側とウインドシールドガラスの下端部との間に車幅方向に沿って延在するカウルの両サイドに設けられている。そして、取付部36Aが取付ボルト(図示省略)によって上面部20Aに固定されている。さらに、ヒンジベース36は支持部36Bを備えており、支持部36Bは、取付部36Aの車幅方向内側の端部から車両上方側へ屈曲されて、板厚方向を略車幅方向にした板状に形成されている。
第1ヒンジアーム40は、ヒンジベース36の車幅方向内側に配置されると共に、側面視で略逆三角形板状に形成されている。具体的には、第1ヒンジアーム40は、側面視で、下端部40Aと、下端部40Aの車両前側且つ車両上側に配置された前端部40Bと、下端部40Aの車両後側且つ車両上側に配置された後端部40Cと、を頂点とした略逆三角形板状に形成されている。
また、第1ヒンジアーム40の後端部40Cは、車幅方向を軸方向としたヒンジピン42によってヒンジベース36の支持部36Bの上端部にヒンジ結合されている。これにより、第1ヒンジアーム40は、ヒンジピン42を回動中心として車両上下方向(図3の矢印A方向及び矢印B方向)へ回動可能に構成されている。
さらに、第1ヒンジアーム40の下端部40Aには、後述するアクチュエータ60の下端部を回動可能に支持する連結軸44が設けられている。連結軸44は、略円柱状に形成されて、軸方向を車両幅方向にして第1ヒンジアーム40から車両幅方向内側へ突出されている。さらに、第1ヒンジアーム40の外周部には、前端部40Bと後端部40Cとを結ぶ上辺を除く部分において、フランジ部48が一体に形成されており、フランジ部48は第1ヒンジアーム40から車幅方向内側へ延びている。
第2ヒンジアーム50は、第1ヒンジアーム40の車幅方向内側に配置されると共に、略車両前後方向に沿って延在されている。具体的には、第2ヒンジアーム50は、第1ヒンジアーム40に対して略平行に配置された側壁部50Aを備えている。この側壁部50Aの前端部は、車幅方向を軸方向にしたヒンジピン52によって第1ヒンジアーム40の前端部40Bにヒンジ結合されている。これにより、第2ヒンジアーム50は、ヒンジピン52を回動中心として車両上下方向(図3の矢印C方向及び矢印D方向)に第1ヒンジアーム40に対して相対回動可能に構成されている。
また、第2ヒンジアーム50は頂壁部50Bを備えている。頂壁部50Bは、側壁部50Aの上端部から車幅方向内側へ折り曲げられて形成されると共に、フード12の膨出部18の下面に沿って略車両前後方向に延在されている。そして、図示しないヒンジボルトによって頂壁部50Bが膨出部18に締結(固定)されている。これにより、ヒンジベース36とフード12(の膨出部18)とが、第1ヒンジアーム40及び第2ヒンジアーム50によって連結されている。
さらに、第2ヒンジアーム50における側壁部50Aの後端部には、後述するアクチュエータ60のピストンロッド66を連結するための連結軸54が一体に設けられている。この連結軸54は、略円柱状に形成されて、側壁部50Aから車幅方向内側へ突出されている。
なお、フードヒンジ34は、本来的にはフード12をボディ(車体)に開閉可能に支持するためのヒンジ部品とされており、後述するアクチュエータ60の非作動状態では、第1ヒンジアーム40と第2ヒンジアーム50とが結合されている。具体的には、第1ヒンジアーム40にシェアピン46が形成されている。このシェアピン46は、第2ヒンジアーム50側へ突出されて、第2ヒンジアーム50の側壁部50Aに形成された孔部56に嵌入されている。これにより、フード12がエンジンルームERを開閉する場合には、第2ヒンジアーム50の第1ヒンジアーム40に対する相対回動が制限された状態で、第1ヒンジアーム40がヒンジピン42を回動中心にして回動するようになっている。なお、シェアピン46を第2ヒンジアーム50に形成し、孔部56を第1ヒンジアーム40に形成してもよい。
(アクチュエータ60について)
図3及び図4に示されるように、アクチュエータ60は、略長尺状に形成されると共に、第1ヒンジアーム40の車幅方向内側に配置されている。また、アクチュエータ60は、第2ヒンジアーム50の後端部と第1ヒンジアーム40の下端部40Aとを架け渡すように配置されて、側面視で車両上側へ向かうに従い車両後側へ傾斜されている。また、アクチュエータ60は、シリンダ62と、シリンダ62内に収容されたピストンロッド66と、2段着火式のガス発生装置70と、を含んで構成されており、アクチュエータ60の作動時では、ピストンロッド66がシリンダ62から車両上側へ2段階に伸長するようになっている。以下、具体的に説明する。
シリンダ62は略円筒形状に形成されている。このシリンダ62の下端部には、取付ブラケット64が固定されている。取付ブラケット64は、側面視でシリンダ62の軸方向を長手方向とする略矩形板状に形成されると共に、その長手方向から見て車幅方向内側へ開放された略凹状に屈曲されている。そして、取付ブラケット64の下端部が、シリンダ62よりも車両下側へ突出されて、第1ヒンジアーム40の連結軸44に回動可能に支持されている。これにより、アクチュエータ60の下端部が第1ヒンジアーム40に対して相対回動可能に構成されている。
図4に示されるように、ピストンロッド66は、略丸棒状に形成されて、シリンダ62と同軸上に配置されると共に、シリンダ62内に収容されている。また、ピストンロッド66の下端部には、図示しないピストンが一体に設けられている。このピストンは、略円柱状に形成されると共に、ピストンロッド66と同軸上に配置されている。そして、ピストンの外周面とシリンダ62の内周面との間がシールされた状態で、ピストンがシリンダ62内に収容されている。
また、ピストンロッド66の上端部には、ロッド連結部68が一体に設けられており、ロッド連結部68は車幅方向を軸方向にした略円筒形状に形成されている。そして、ロッド連結部68内に第2ヒンジアーム50の連結軸54が挿入されて、ピストンロッド66の上端部が第2ヒンジアーム50に対して相対回動可能に連結されている。
図3及び図4に示されるように、ガス発生装置70は、シリンダ62の下端部に設けられ、シリンダ62の下端部を塞ぐようにシリンダ62内に嵌入されている。そして、ガス発生装置70はそれ自体周知の2段着火式のガス発生装置として構成されている。具体的には、ガス発生装置70は、2つの燃焼室(図示省略)を有しており、当該2つの燃焼室内には、それぞれガス発生剤が充填されている。また、ガス発生装置70は、図示しない2つのスクイブ(着火装置)を有しており、2つのスクイブは、2つの燃焼室内に充填されたガス発生剤を独立して(個別に)着火させるようになっている。
そして、ガス発生装置70は、後述するECU80と電気的に接続されており(図2参照)、ECU80の制御によってガス発生装置70が作動するように構成されている。具体的には、ガス発生装置70における一方(1段目)のスクイブが着火すると、一方の燃焼室のガス発生剤が燃焼することによって発生するガスがシリンダ62内に供給されるようになっている。これにより、シリンダ62内に供給されたガスのガス圧によってピストンロッド66がシリンダ62の軸方向に沿って上昇(伸長)して、フード12が持上げられるようになっている(図4の2点鎖線で示されるピストンロッド66及びフード12を参照)。そして、このときのピストンロッド66の上昇量(初期位置(図3に示される位置)からの移動量)が第1ストロークS1(図4参照)とされており、このときのフード12の持上位置が第1持上位置とされている。
また、ガス発生装置70の作動時では、後述するように、一方(1段目)のスクイブの着火後に他方(2段目)のスクイブが着火するようになっている。これにより、他方の燃焼室のガス発生剤が燃焼することによって発生するガスがシリンダ62内に供給されて、シリンダ62内のガス圧によってピストンロッド66がさらに上昇(伸長)して、フード12が第1持上位置よりもさらに持上げられるようになっている。そして、このときのピストンロッド66の上昇量(第1持上位置からの移動量)が第2ストロークS2とされており、このときのフード12の持上位置が第2持上位置とされている(図4参照)。
(ECU80について)
ECU80は、アクチュエータ60の作動制御を行うためのものである。図2に示されるように、ECU80には、衝突検知センサ90が電気的に接続されており、衝突検知センサ90から出力される信号に基づいて、ECU80がアクチュエータ60を作動させるか否かを判定するようになっている。
衝突検知センサ90は、車両10の前端部に配置されたフロントバンパ22のバンパリインフォースメント(図示省略)の前面に配設されている。この衝突検知センサ90は、車両幅方向を長手方向とした略長尺状の圧力チューブ92と、圧力チューブ92の長手方向両端部に設けられ圧力センサ94と、を含んで構成されている。そして、歩行者等の衝突体がフロントバンパ22に衝突したときには、圧力チューブ92が押し潰されることで圧力チューブ92内の圧力が変化して、圧力チューブ92内の圧力変化に応じた信号が圧力センサ94からECU80へ出力されるようになっている。なお、衝突検知センサ90を、圧力チャンバや光ファイバを用いた構成としてもよい。
そして、ECU80は、圧力センサ94の出力信号に基づいて衝突荷重を算出するようになっている。さらに、ECU80は、算出された衝突荷重から衝突体の有効質量を求めると共に、有効質量が閾値を超えるか否かを判断して、車両10への衝突体が歩行者であるのか歩行者以外(例えば、ロードサイドマーカーやポストコーン等の路上障害物)であるのかを判定するようになっている。そして、車両10への衝突体が歩行者であるとECU80が判定したときには、ECU80によってアクチュエータ60(のガス発生装置70)を作動させるように構成されている。
また、ECU80がアクチュエータ60を作動させると判定したときには、ECU80の制御によってアクチュエータ60のガス発生装置70における一方(1段目)のスクイブを着火させて、フード12を第1持上位置に持上げるように設定されている。また、ガス発生装置70における一方(1段目)のスクイブが着火して所定時間経過した後に、ECU80の制御によってガス発生装置70における他方(2段目)のスクイブを着火させて、フード12を第2持上位置に持上げるように設定されている。そして、本実施の形態では、アクチュエータ60によるフード12の持上試験を行い、フード12が持上げられたときのフード12の挙動を考慮して上記所定時間を設定している。以下、フード12が持上げられるときのフード12の挙動を説明しつつ、上記所定時間の設定方法について説明する。
図1の(1)に示される初期位置からフード12の後部の車幅方向両端部をアクチュエータ60によって車両上側へ持上げる時には、フード12の後部の車幅方向中央部は、慣性力によって初期位置に留まろうとする。このため、アクチュエータ60によるフード12の持上初期では、フード12の後部の車幅方向両端部のみが押上げられる(図1の(2)の状態を参照)。そして、フード12の後部の車幅方向中央部がフード12の車幅方向両端部よりも遅れて車両上側へ変位する。
さらに、フード12の後部の車幅方向中央部では、車両上下方向への変位は制限されていないため、持上げられたフード12の後部の車幅方向中央部は慣性力によって第1持上位置よりも車両上側へ変位する。またさらに、フード12の後部の車幅方向両端部では、フードヒンジ34によって車両上側への変位が制限されている。このため、フード12の後部の車幅方向中央部が上死点位置(図1の(3)の状態を参照)に到達した時点で、フード12の後部の車幅方向中央部が反動によって車両下側への変位に反転される。これにより、車両後側から見て、フード12の車幅方向中央部が腹となり、フード12の車幅方向両端部が節となるように、フード12が単振動しようとする。
そして、本実施の形態では、フード12の後部の車幅方向中央部における上死点位置と、フード12の後部の車幅方向両端部における第2持上位置と、が車両上下方向において一致するように設定されている。換言すると、第2持上位置は、最終的にフード12を持上げる位置(高さ)として予め設定された設定値にされており、第1持上位置は、第2持上位置からフード12に生じる振動の片振幅分(車両上側へオーバーシュートする分)を車両下側に移動した位置に設定されている。そして、フード12の後部の車幅方向中央部が上死点に到達したときにフード12の後部の車幅方向両端部が第2持上位置に持上げられるように、ガス発生装置70における他方(2段目)のスクイブの着火タイミング(すなわち所定時間)が設定されている(図1の(4)の状態を参照)。つまり、フード12の後部における車幅方向中央部の上死点位置への到達時と、フード12の後部における車幅方向両端部の第2持上位置への到達時と、が一致するように所定時間が設定され、このときには、車両後側から見てフード12が略水平になるように構成されている。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
図3に示される状態が車両用ポップアップフード装置30の非作動状態である。この状態のときには、アクチュエータ60が非作動状態にあるため、ピストンロッド66の大半がシリンダ62内に収容されている。また、ピストンロッド66のロッド連結部68(上端部)が、第2ヒンジアーム50の連結軸54に回動可能に連結されており、アクチュエータ60の下端部が第1ヒンジアーム40の連結軸44に回動可能に連結されている。
この状態から、歩行者等の衝突体と車両10が前面衝突すると、衝突体と前面衝突したことが衝突検知センサ90によって検知され、ECU80に衝突信号が出力される。ECU80では、入力された衝突信号に基づいて車両用ポップアップフード装置30を作動させるべきか否かを判断し、車両用ポップアップフード装置30を作動させるべきと判断すると、ECU80からアクチュエータ60に作動信号が出力される。これにより、アクチュエータ60のガス発生装置70における一方(1段目)のスクイブが着火して、シリンダ62内にガスが供給される。
シリンダ62内にガスが供給されると、シリンダ62内のガス圧によってピストンロッド66がシリンダ62内を車両上側へ第1ストロークS1分移動(上昇)する。ピストンロッド66が車両上側へ向けて移動すると、ピストンロッド66が第2ヒンジアーム50の後端部を車両上側へ持上げて、フード12の後部における車幅方向両端部が第1持上位置に持上げられる(図4の2点鎖線にて示されたフード12及びピストンロッド66を参照)。このときには、第1ヒンジアーム40に形成されたシェアピン46が破断して、第2ヒンジアーム50が第1ヒンジアーム40に対して車両上側へ相対回動されると共に、第1ヒンジアーム40がヒンジベース36に対して車両上側へ相対回動される。
また、アクチュエータ60によってフード12を第1持上位置に持上げる時には、フード12の後部の車幅方向中央部に慣性力が作用するため、ピストンロッド66によるフード12の持上初期では、フード12の後部の車幅方向両端部のみが持上げられる(図1の(2)の状態を参照)。そして、フード12の後部の車幅方向中央部がフード12の後部の車幅方向両端部よりも遅れて車両上側へ変位する。
さらに、フード12の後部の車幅方向中央部では、車両上下方向への変位は制限されていないため、持上げられたフード12の後部の車幅方向中央部は慣性力によって第1持上位置よりも車両上側へさらに変位する。またさらに、フード12の後部の車幅方向両端部の車両上側への変位はフードヒンジ34によって制限されている。このため、車両後側から見て、フード12の後部の車幅方向中央部が腹となり、フード12の後部の車幅方向両端部が節となるように、フード12が単振動しようとする。そして、フード12の後部における車幅方向中央部が第1持上位置よりも車両上側へ変位(オーバーシュート)するときには、フード12の後部における車幅方向中央部の車両上側への変位に伴ってフード12の振動速度が徐々に小さくなる。
ここで、フード12が第1持上位置へ持上げられてから所定時間経過した後に、ECU80によってアクチュエータ60のガス発生装置70が再び作動して、アクチュエータ60によってフード12の後部における車幅方向両端部が第2持上位置へ持上げられる(図4参照)。具体的には、アクチュエータ60のガス発生装置70における他方(2段目)のスクイブが着火して、シリンダ62内にガスが供給される。シリンダ62内にガスが供給されると、シリンダ62内のガス圧によってピストンロッド66が第1持上位置から車両上側へ第2ストロークS2分さらに移動(上昇)する。これにより、ピストンロッド66が第2ヒンジアーム50の後端部を車両上側へ持上げて、フード12の後部における車幅方向両端部が第2持上位置に持上げられる。そして、このときには、フード12の後部の車幅方向中央部が上死点位置(図1(3)の状態を参照)に到達したときに、フード12の後部の車幅方向両端部が第2持上位置に持上げられる。
このため、フード12の振動速度が略ゼロになるときに、フード12の後部における車幅方向両端部の車両上側への変位制限が解除されて、フード12の内部歪が減少する(図1の(4)の状態を参照)。これにより、フード12に生じる振動を速やかに減衰させることができる。
しかも、フード12の後部の車幅方向中央部における上死点位置と、フード12の後部の車幅方向両端部における第2持上位置と、が車両上下方向において一致するように設定されている。このため、フード12の後部の車幅方向両端部をアクチュエータ60が第2持上位置へ持上げるときには、車両後側から見て、フード12が略水平になる。これにより、フード12に生じる振動を一層効果的に減衰させることができる。
また、アクチュエータ60が2段着火式のガス発生装置70を備えており、ガス発生装置70が作動することで、フード12の後部の車幅方向両端部が第1持上位置及び第2持上位置にこの順で持上げられる。これにより、フード12の後部の車幅方向両端部を簡易な構成で第1持上位置及び第2持上位置に持上げることができる。また、アクチュエータ60に2段着火式のガス発生装置70を用いることで、フード12の挙動に応じたフード12に対する持上タイミングを容易に調整(制御)することができる。さらに、本実施の形態では、アクチュエータ60によってフード12の後部の車幅方向両端部を2段階に持上げているため、例えば、既存のポップアップ機構部におけるアクチュエータを本発明のアクチュエータ60に変更することで、既存のフードヒンジを活用しつつ、フード持上げ時に生じるフード振動を速やかに減衰させることができる。
なお、本実施の形態では、フード12の車幅方向中央部が上死点位置に到達したときにフード12の車幅方向両端部を第2持上位置に持上げるように、アクチュエータ60の2段目の作動タイミング(所定時間)が設定されている。すなわち、フード12に生じる振動を速やかに減衰させるという観点からすると、フード12における車幅方向中央部の上死点位置への到達時点と、フード12における車幅方向両端部の第2持上位置への到達時点と、が一致するように設定することが望ましいが、アクチュエータ60の作動ばらつき等によって、アクチュエータ60の2段目の作動タイミング(所定時間)が多少ずれていてもよい。すなわち、例えば、フード12の車幅方向中央部が上死点位置付近に変位したときにフード12の車幅方向両端部を第2持上位置に持上げるように、2段目のアクチュエータ60の作動タイミング(所定時間)を設定してもよい。この場合においても、フード12を第2持上位置に持上げたときには、フード12の振動速度が比較的小さい状態でフード12における車幅方向両端部の車両上側への変位制限が解除されるため、フード12の内部歪を減少させることができる。これにより、フード12に生じる振動を速やかに減衰させることができる。
また、本実施の形態では、フードヒンジ34が、ヒンジベース36と、第1ヒンジアーム40と、第2ヒンジアーム50と、を含んで構成されているが、フードヒンジ34において第1ヒンジアーム40を省略してもよい。つまり、第2ヒンジアーム50をフードヒンジ34に回動可能に連結し、アクチュエータ60を車体やヒンジベース36に固定すると共に、ピストンロッド66によってフード12又は第2ヒンジアーム50を持上げるように構成してもよい。
10 車両
12 フード
30 車両用ポップアップフード装置
60 アクチュエータ
80 ECU(制御部)

Claims (3)

  1. 作動することでフードの後部における車幅方向両端部を第1持上位置及び前記第1持上位置よりも車両上側の第2持上位置に持上げるアクチュエータと、
    車両と歩行者との衝突検知時に前記アクチュエータを作動させて前記フードを前記アクチュエータによって前記第1持上位置へ持上げると共に、前記フードが前記第1持上位置へ持上げられてから所定時間経過後に前記アクチュエータを再び作動させて前記フードを前記アクチュエータによって前記第2持上位置へ持上げる制御部と、
    を備えた車両用ポップアップフード装置。
  2. 前記フードを前記第1持上位置に持上げたときに前記フードに生じる振動によって前記フードの後部における車幅方向中央部が変位する上死点位置と、前記第2持上位置と、が車両上下方向において一致するように前記第2持上位置が設定され、
    前記フードの後部における車幅方向中央部の前記上死点位置への到達時と、前記フードの後部における車幅方向両端部の前記第2持上位置への到達時と、が一致するように前記所定時間が設定された請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置。
  3. 前記アクチュエータは2段着火式のガス発生装置を含んで構成されており、
    前記ガス発生装置が作動することで、前記アクチュエータが前記フードの後部における車幅方向両端部を前記第1持上位置及び前記第2持上位置に持上げる請求項1又は請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置。
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