JP2016030454A - 車両用ポップアップフード装置 - Google Patents

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芳紀 魚住
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Abstract

【課題】衝突エネルギーの吸収を安定して行う。
【解決手段】車両用ポップアップフード装置20では、第2アーム50の第1アーム40に対する下側への相対回動がロック機構90によって阻止される。ここで、衝突荷重Fがフード10に入力されたときには、第2アーム50の第1アーム40に対する下側への相対回動不能状態がロック機構90によって維持され、ヒンジベース30がビード36を起点に曲げ変形する。具体的には、第2アーム50及び第1アーム40が衝突荷重方向Fの荷重方向に平行移動するように、ヒンジベース30が変形する。このため、本発明では、第2アーム50及び第1アーム40によって衝突荷重Fをヒンジベース30に効率よく伝達して、ヒンジベース30を変形させる。これにより、従来技術のようなピストンの環状ビードの歯をせん断させて衝突エネルギーを吸収する場合と比べて、衝突エネルギーの吸収を安定して行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、フードの後部を持上げる車両用ポップアップフード装置に関する。
下記特許文献1に記載された車両用ポップアップフード装置では、車体に固定された第2ヒンジ部分(ヒンジベース)と、第2ヒンジ部分に揺動可能に支持された揺動部材(第1アーム)と、フードの後端部に固定され且つ揺動部材に回動可能に支持された固定部材(第2アーム)と、を含んで構成されている。また、揺動部材には、ピストンシリンダユニット(アクチュエータ)が設けられており、ピストンシリンダユニットのピストンが固定部材に連結されている。そして、ピストンシリンダユニットが作動することで、フードが持上げられる。
さらに、ピストンシリンダユニットのシリンダには、リングが設けられており、ピストンに形成された環状ビードの歯が当該リングに係合することで、フードが持上位置に保持される。そして、衝突荷重がフードに入力されたときには、環状ビードの歯をリングによってせん断させることで、衝突エネルギーを吸収する。なお、車両用ポップアップフード装置として、他に下記特許文献2に記載されたものがある。
特開2009−202871号公報 特許第4410822号公報
しかしながら、上記車両用ポップアップフード装置では、以下のような問題がある。すなわち、上記車両用ポップアップフード装置では、ピストンの軸方向に衝突荷重を作用させて、リングによって環状ビードの歯をせん断させている。このため、例えば、衝突荷重がフードに入力されたときにピストンが仮に曲がると、ピストンがシリンダに対して後退できなくなり、環状ビードの歯をせん断させることができなくなる虞がある。これにより、衝突エネルギーの吸収を安定して行うことができなくなる。
本発明は、上記事実を考慮し、衝突エネルギーの吸収を安定して行うことができる車両用ポップアップフード装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置は、フードの後部の車両下側に設けられ、車体に固定されたヒンジベースと、前記ヒンジベースに回動可能に支持された第1アームと、前記フードの後部に固定され、前記第1アームに回動可能に支持された第2アームと、前記第1アームと前記第2アームとの間に架け渡され、作動することで前記第2アームを前記第1アームに対して車両上側へ相対回動させて前記フードを持上位置へ持上げるアクチュエータと、前記アクチュエータの作動後において前記第2アームの前記第1アームに対する車両下側への相対回動を阻止すると共に、所定の衝突荷重が車両上側から前記フードに作用したときには、前記第2アームの前記第1アームに対する相対回動を阻止した状態を維持するロック機構と、前記ヒンジベースに形成され、前記所定の衝突荷重が車両上側から前記フードに作用したときに前記ヒンジベースの変形の起点となる変形起点部と、を備えている。
請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置では、車体に固定されたヒンジベースがフードの後部の車両下側に設けられている。このヒンジベースには、第1アームが回動可能に支持されており、第1アームには、フードの後部に固定された第2アームが回動可能に支持されている。さらに、第1アームと第2アームとの間には、アクチュエータが架け渡されている。
そして、アクチュエータが作動すると、第2アームが第1アームに対して車両上側へ相対回動されて、フードが持上位置へ持上げられる。このとき、第2アームの第1アームに対する車両下側への相対回動がロック機構によって阻止される。これにより、フードが持上位置に保持される。
ここで、所定の衝突荷重が車両上側からフードに作用したときには、ロック機構によって第2アームの第1アームに対する相対回動を阻止した状態が維持される。また、ヒンジベースには、変形起点部が形成されており、所定の衝突荷重が車両上側からフードに作用したときには、ヒンジベースが変形起点部を起点として変形する。すなわち、第2アームの第1アームに対する相対回動がロック機構によって阻止されているため、第2アーム及び第1アームが衝突荷重方向に平行移動するように、ヒンジベースが変形する。このため、第2アーム及び第1アームによって衝突荷重がヒンジベースに効率よく伝達されて、当該衝突荷重によってヒンジベースが変形する。これにより、衝突エネルギーが吸収されると共に、衝突体への入力荷重(反力)が低減される。このように、請求項1に係る発明では、第2アーム及び第1アームを介して衝突荷重をヒンジベースに効率よく伝達して、変形起点部を起点にヒンジベースを変形させるように構成されている。このため、従来技術のようなピストンの軸方向に作用する衝突荷重によって、ピストンの環状ビードの歯をせん断させて衝突エネルギーを吸収する場合と比べて、衝突エネルギーの吸収を安定して行うことができる。
請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1に記載の発明において、前記変形起点部は、側面視で前記所定の衝突荷重の荷重方向に対して直交する方向に延びるビードとされている。
請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置では、変形起点部がビードとされており、ビードが、側面視で所定の衝突荷重の荷重方向に対して直交する方向に延びている。このため、所定の衝突荷重がフードに入力されたときに、ヒンジベースをビードの部位を起点に効率よく曲げ変形させることができる。また、変形起点部をビードとすることで、ヒンジベースの強度を確保することができる。これにより、フードの通常開閉時において、ヒンジベースのフードに対する支持性能を確保することができる。
請求項3に記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記第1アームの後端部が前記ヒンジベースに回動可能に支持され、前記第2アームの前端部が前記第1アームの前端部に回動可能に支持され、前記アクチュエータが前記第1アームの車両前後方向中間部と前記第2アームの後端部とを連結し、前記ロック機構が前記アクチュエータに設けられ、前記アクチュエータの作動後において前記第2アームの前記第1アームに対する車両下側への相対回動が前記アクチュエータによって阻止される。
請求項3に記載の車両用ポップアップフード装置では、第1アーム、第2アーム、及びアクチュエータが三角形状に連結される。また、ロック機構がアクチュエータに設けられており、第2アームの第1アームに対する車両下側への相対回動がアクチュエータによって阻止される。このため、第1アーム、第2アーム、及びアクチュエータがトラス構造を構成する。これにより、フードに入力された衝突荷重を、当該トラス構造を介してヒンジベースに一層効率よく伝達することができる。
請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置によれば、衝突エネルギーの吸収を安定して行うことができる。
請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置によれば、ヒンジベースをビードの部位を起点に効率よく曲げ変形させることができると共に、フードの通常開閉時において、ヒンジベースのフードに対する支持性能を確保することができる。
請求項3に記載の車両用ポップアップフード装置によれば、フードに入力された衝突荷重をヒンジベースに一層効率よく伝達することができる。
本実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置を構成するポップアップ機構部の作動後の状態を示す車幅方向内側から見た側面図である。 図1に示されるポップアップ機構部の作動前の状態を示す車幅方向内側から見た側面図である。 本実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置の全体構成を示す平面図である。 (A)は、図2に示されるアクチュエータの内部を示す断面図であり、(B)は、(A)に示されるアクチュエータの作動後の状態を示す断面図である。 図1に示されるフードに頭部インパクタが衝突したときのヒンジベースの変形初期の状態を示す側面図である。 図5に示されるヒンジベースの変形後の状態を示す側面図である。 図1に示されるフードに頭部インパクタが衝突したときの頭部インパクタのストロークと加速度との関係を説明するためのグラフである。
以下、図面を用いて本実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置20について説明する。なお、図面において適宜示される矢印FRは、車両用ポップアップフード装置20が適用された車両(自動車)Vの車両前側を示し、矢印RHは車両右側(車幅方向一側)を示し、矢印UPは車両上側を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両(前方を向いた場合)の左右を示すものとする。
図3に示されるように、車両用ポップアップフード装置20は、車両Vのエンジンルーム(パワーユニット室)ERを開閉するフード10に設けられた左右一対のポップアップ機構部22を主要部として構成されている。このポップアップ機構部22は、フード10の後部における車幅方向両端部にそれぞれ配設されると共に、左右対称に構成されている。このため、以下の説明では右側に配置されたポップアップ機構部22について説明し、左側に配置されたポップアップ機構部22の説明は省略する。
図1及び図2に示されるように、ポップアップ機構部22は、フード10を開閉可能に支持するフードヒンジ24と、車両と歩行者との衝突時に作動するアクチュエータ60と、アクチュエータ60の作動を制御するECU100(図3参照)と、を含んで構成されている。以下、初めにフード10について説明し、次いで上記各構成について説明する。
フード10は、車両Vの外側に配置されて意匠面を構成するフードアウタパネル12と、エンジンルームER側に配置されると共にフードアウタパネル12を補強するフードインナパネル14と、を含んで構成されている。そして、この両者の端末部がヘミング加工によって結合されている。また、フード10がエンジンルームERを閉じた状態(図2に示される状態)では、フード10の前端部が、図示しないフードロックによって車体に固定されている。
また、フードインナパネル14の後端側(後部側)には、膨出部14Aが形成されている。膨出部14Aはフードインナパネル14に対して下側(エンジンルームER側)に膨出されると共に、車幅方向に延在されている。そして、膨出部14Aの底壁14Bが、側断面視でフードアウタパネル12と略平行に配置されている。また、フード10の車幅方向両端部には、底壁14Bの上面において、後述するフードヒンジ24を取付けるための一対のウエルドナットWNがそれぞれ設けられている。さらに、底壁14Bには、ウエルドナットWNに対応して図示しない挿通孔が貫通形成されており、挿通孔はウエルドナットWNと同軸上に配置されている。
(フードヒンジ24について)
フードヒンジ24は、車体に固定されたヒンジベース30と、ヒンジベース30に回動可能に連結された第1アーム40と、フード10に固定された第2アーム50と、を含んで構成されている。
ヒンジベース30は、鋼板で製作されて、車両正面視で略逆L字形状に屈曲されている。ヒンジベース30の下端部は取付壁部32とされており、取付壁部32は、板厚方向を略上下方向にして、車体側構成部材であるカウルトップサイド16の上面部16Aに沿って前後方向に延在されている。なお、カウルトップサイド16は、フード10の後端側とウインドシールドガラスの下端部との間に車幅方向に沿って延在するカウルの両サイドに設けられている。また、取付壁部32には、一対の図示しない取付孔が貫通形成されており、この取付孔内に取付ボルトB1が挿入されて、取付壁部32が取付ボルトB1よって上面部16Aに固定されている。
また、ヒンジベース30は側壁部34を有しており、側壁部34は取付壁部32の車幅方向内側端から上側へ延びている。この側壁部34は、車幅方向内側から見た側面視で上斜め前方へ開放された略V字形状に形成されている。具体的には、側壁部34が、側壁部34の下部において取付壁部32に沿って前後方向に延びるベース部34Aと、ベース部34Aの後端部から上側へ延びる支持部34Bと、を含んで構成されている。
第1アーム40は、ヒンジベース30の車幅方向内側に配置されると共に、側面視で前後方向を長手方向とする略矩形板状に形成されている。そして、第1アーム40の後端部が、車幅方向を軸方向とした第1ヒンジピンP1によってヒンジベース30の支持部34Bの上端部にヒンジ結合されている。これにより、第1アーム40は、第1ヒンジピンP1を回動中心としてヒンジベース30に対して上下方向(図1及び図2の矢印A方向及び矢印B方向)に相対回動可能に構成されている。
また、第1アーム40における前後方向中間部には、後述するアクチュエータ60を連結するための下側連結軸42が一体に設けられている。この下側連結軸42は、略円柱状に形成されて、第1アーム40から車幅方向内側へ突出されている。
第2アーム50は、第1アーム40の車幅方向内側に配置されると共に、略前後方向に延在されている。具体的には、第2アーム50は、第1アーム40と略平行に配置された側壁部52を備えている。この側壁部52の前端部は、車幅方向を軸方向にした第2ヒンジピンP2によって第1アーム40の前端部にヒンジ結合されている。これにより、第2アーム50は、第2ヒンジピンP2を回動中心として第1アーム40に対して上下方向(図1及び図2の矢印C方向及び矢印D方向)に相対回動可能に構成されている。なお、第2アーム50は、シェアピン58によって第1アーム40と結合されており、後述するアクチュエータ60の非作動状態では、第2アーム50の第1アーム40に対する相対回動が制限されている。
また、第2アーム50は頂壁部54を備えている。頂壁部54は、側壁部52の上端から車幅方向内側へ延出されると共に、フード10の膨出部14Aの下面に沿ってフード10の前後方向に延在されている。この頂壁部54には、前述したウエルドナットWNと対向する位置において、図示しない取付孔が貫通形成されている。そして、ヒンジボルトB2が下側から当該取付孔及び膨出部14Aの挿通孔内に挿入されると共にウエルドナットWNに螺合されて、頂壁部54が膨出部14Aに締結(固定)されている。これにより、ヒンジベース30とフード10(の膨出部14A)とが、第2アーム50及び第1アーム40によって連結されている。
さらに、第2アーム50における側壁部52の後端部には、後述するアクチュエータ60を連結するための上側連結軸56が一体に設けられている。この上側連結軸56は、略円柱状に形成されて、側壁部52から車幅方向内側へ突出されている。
(アクチュエータ60について)
アクチュエータ60は、第2アーム50の車幅方向内側に配置されて、第2アーム50の後端部と第1アーム40の前後方向中間部とを架け渡すように延在されている。つまり、アクチュエータ60は、側面視で上側へ向かうに従い後側へ傾斜されている。そして、図4(A)及び(B)に示されるように、アクチュエータ60は、シリンダ62と、シリンダ62内に収容されたピストンロッド70と、ロック機構90と、を有している。
シリンダ62は、下側へ開放された略有底円筒形状に形成されている。このシリンダ62の上端部には、シリンダ連結部64が一体に設けられており、シリンダ連結部64には、上側連結孔66が車幅方向に貫通形成されている。そして、上側連結孔66内に第2アーム50の上側連結軸56が挿入されて、シリンダ62の上端部が第2アーム50に対して相対回動可能に連結されている(図1及び図2参照)。
シリンダ62の開口部には、ヘッド部68が設けられている。ヘッド部68は、略円筒状に形成されて、シリンダ62の内周部に固定されている。図4(A)に示されるように、ヘッド部68の内周部には、ロック機構90を構成する第1ロック溝部92が形成されており、第1ロック溝部92は、ヘッド部68の周方向に沿って延びると共に、ヘッド部68の全周に亘って形成されている。また、第1ロック溝部92は、シリンダ62の径方向内側へ開放された断面略U字形状に形成されている。具体的には、第1ロック溝部92は、断面視でシリンダ62の軸方向に沿って配置された底面92Aと、底面92Aの上端からシリンダ62の径方向内側へ向かうに従いシリンダ62の上端側へ傾斜された上傾斜面92Bと、底面92Aの下端からシリンダ62の径方向内側へ向かうに従いシリンダ62の下端側へ傾斜された下傾斜面92Cと、を含んで構成されている。
また、第1ロック溝部92内には、ロック機構90を構成するロックリング94が配置されている。ロックリング94は、断面円形状を成す金属製の線材により構成されると共に、一部開放された円環状に形成されている。換言すると、ロックリング94は略C字形状に形成されている。また、ロックリング94は、自身の径方向に弾性変形可能に構成されている。そして、ロックリング94は、自然状態(ロックリング94が弾性変形していない状態)から径方向外側へ弾性変形して、後述するピストンロッド70の外周部に当接された状態で第1ロック溝部92内に収容されている。
ピストンロッド70は、略円柱状に形成されて、シリンダ62と同軸上に配置されている。そして、ピストンロッド70の下端部を除く部分が、シリンダ62内に収容されている。ピストンロッド70は、ピストンロッド70の外周部を構成するロッド外周部材72を有しており、ロッド外周部材72は、略円筒形状に形成されている。このロッド外周部材72の上端部には、略円柱状のマイクロガスジェネレータ74(以下「MGG74」という)が嵌入されており、MGG74の下端には、ワイヤハーネス76が接続されている。これにより、MGG74が、ワイヤハーネス76を介して後述するECU100と電気的に接続されており、ECU100の制御によってMGG74が作動するようになっている。そして、MGG74が作動すると、MGG74によって発生したガスがシリンダ62内に供給されるようになっている。また、MGG74の下端から延出されたワイヤハーネス76は、ロッド外周部材72の内部に配策されると共に、ロッド外周部材72の下端部から外側へ導出されている。そして、ロッド外周部材72の内部に樹脂材が充填されて、ワイヤハーネス76とロッド外周部材72とが一体化されている。
また、ピストンロッド70の下端部には、下側連結孔78が車幅方向に貫通形成されている。そして、下側連結孔78内に第1アーム40の下側連結軸42が挿入されて、ピストンロッド70の下端部が第1アーム40に対して相対回動可能に連結されている(図1及び図2参照)。
さらに、ロッド外周部材72の上端部には、径方向外側へ突出された大径部80が形成されており、大径部80の外径寸法が、シリンダ62の内径寸法に比べて僅かに小さく設定されている。この大径部80の外周部には、シール溝部80Aが形成されており、シール溝部80Aは、ピストンロッド70の径方向外側へ開放されて、大径部80の周方向に沿って延びると共に、大径部80の全周に亘って形成されている。そして、シール溝部80A内には、ゴム材等で構成されたOリング82が配置されており、ピストンロッド70とシリンダ62との間がOリング82によってシールされている。
また、ロッド外周部材72の外周部には、大径部80に対してピストンロッド70の下端側の位置において、ロック機構90を構成する第2ロック溝部96が形成されている。第2ロック溝部96は、ピストンロッド70の径方向外側へ開放されて、ピストンロッド70の周方向に沿って延びると共に、ピストンロッド70の全周に亘って形成されている。具体的には、第2ロック溝部96は、断面視でピストンロッド70の軸方向に沿って配置された底面96Aと、底面96Aの上端からピストンロッド70の径方向外側へ延びる上面96Bと、底面96Aの下端からピストンロッド70の径方向外側へ向かうに従いピストンロッド70の下端側へ傾斜された下傾斜面96Cと、を含んで構成されている。
そして、MGG74が作動すると、MGG74によって発生したガスがシリンダ62内に供給されて、シリンダ62内のガス圧によってシリンダ62がアクチュエータ60の軸方向に沿って上昇するようになっている。これにより、第2アーム50が、図2に示される初期位置から第1アーム40に対して上側(図2の矢印C方向)へ相対回動して、フード10が持上位置(図1に示される位置)に持上げられるように構成されている。なお、このときには、第1アーム40は、図2に示される初期位置からヒンジベース30に対して上側(図2の矢印A方向)へ相対回動されるようになっている。
また、フード10が持上位置に持上げられたときには、図4(B)に示されるように、シリンダ62の第1ロック溝部92が、ピストンロッド70の第2ロック溝部96に対してアクチュエータ60の径方向外側に配置されるように設定されている。また、このときには、ロックリング94が径方向内側へ弾性変形して第2ロック溝部96内に入り込むようになっている。これにより、第1ロック溝部92の上傾斜面92B及び第2ロック溝部96の下傾斜面96Cによってロックリング94が上下方向に挟まれて、シリンダ62の後退が制限されるようになっている。すなわち、アクチュエータ60のロック機構90が、第2アーム50の第1アーム40に対する下側(図1の矢印D方向)への相対回動を阻止するように構成されている。以下、この状態を「相対回動不能状態」という。
なお、上述したフードヒンジ24は、本来的にはフード10を車体に開閉可能に支持するためのヒンジ部品とされている。つまり、アクチュエータ60の非作動状態では、第2アーム50の第1アーム40に対する相対回動がシェアピン58によって制限されており、フード10がエンジンルームERを開閉する場合には、第1アーム40が第1ヒンジピンP1を回動中心にして回動するようになっている。
(ECU100について)
図3に示されるように、ECU100は、アクチュエータ60の作動制御を行うためのものである。このECU100には、アクチュエータ60のMGG74が電気的に接続されると共に、衝突検知センサ102及び衝突予知センサ(図示省略)が電気的に接続されている。
この衝突検知センサ102は、車両Vの前端部に配置されたフロントバンパFBのバンパリインフォースメント(図示省略)の前面に沿って配設されている。この衝突検知センサ102は、車両幅方向を長手方向とした略長尺状の圧力チューブ102Aと、圧力チューブ102A内の圧力変化に応じた信号をECU100へ出力する圧力センサ102Bと、を含んで構成されている。そして、歩行者等の衝突体がフロントバンパFBに衝突したときには、圧力チューブ102Aが押し潰されることで圧力チューブ102A内の圧力が変化して、圧力チューブ102A内の圧力変化に応じた信号がECU100に出力されるようになっている。なお、衝突検知センサ102を、圧力チャンバや光ファイバを用いた構成としてもよい。
また、衝突予知センサとしては、ウインドシールドガラスの上部における車幅方向中央付近に設けられたステレオカメラや、車両のフロントグリルの車両後側に設けられたミリ波レーダ等によって構成されて、衝突体までの距離や車両Vと衝突体との相対速度等を測定するようになっている。
そして、ECU100が、前述した圧力センサ102Bの出力信号に基づいて衝突荷重を算出すると共に、衝突予知センサの出力信号に基づいて衝突速度を算出するようになっている。さらに、ECU100は、算出された衝突荷重及び衝突速度から衝突体の有効質量を求めると共に、有効質量が閾値を超えるか否かを判断して、車両Vへの衝突体が歩行者であるのか歩行者以外(例えば、ロードサイドマーカーやポストコーン等の路上障害物)であるのかを判定するようになっている。そして、車両Vへの衝突体が歩行者であるとECU100が判定したときには、ECU100によってアクチュエータ60を作動させるように構成されている。
次に、本発明の要部である「変形起点部」としてのビード36について説明する。図1及び図2に示されるように、ビード36は、ヒンジベース30の側壁部34における支持部34Bの下端部に形成されている。すなわち、ビード36が、ヒンジベース30と第1アーム40とを連結する第1ヒンジピンP1の下側に配置されている。このビード36は、ヒンジベース30から車幅方向外側へ突出されて、側面視で直線状に延在されると共に、後側へ向かうに従い上側へ傾斜されている。また、側面視において、ビード36は、後述する衝突荷重Fの荷重方向(作用方向)に対して直交する方向に沿って延びている。
ここで、衝突荷重Fについて説明する。この衝突荷重Fは、日本国の自動車アセスメント(JNCAP)において規定されている歩行者頭部保護性能試験に基づいて設定される。すなわち、図1に示されるように、大人又は子供の頭部を模擬した衝突体である頭部インパクタIを試験機(図示省略)からフード10上に衝突させたときのフード10に作用する(入力される)荷重が衝突荷重Fとされている。
具体的には、フード10上に倒れ込む歩行者が大人であると想定する場合では、歩行者頭部保護性能試験の条件として、頭部インパクタIの衝突角度α1(前後方向に沿って延びる基準線Lに対する頭部インパクタIの侵入方向の角度であり、上記衝突荷重Fの荷重方向に対応する)が65°とされ、頭部インパクタIの質量が4.5kgとされ、頭部インパクタIの衝突速度が35km/hとされている。一方、フード10上に倒れ込む歩行者が子供であると想定する場合には、歩行者頭部保護性能試験の条件として、頭部インパクタIの衝突角度α1が50°とされ、頭部インパクタIの質量が3.5kgとされ、頭部インパクタIの衝突速度が32km/hとされている。
これにより、基準線Lに対するビード36の傾斜角度α2が、25°(歩行者を大人であると想定する場合)及び40°(歩行者を子供であると想定する場合)の何れか一方の角度に設定されている。そして、この傾斜角度α2は、各種車両の形態に対応して設定されている。例えば、車両の前端部(フード10)の前後長さが比較的長い車両では、傾斜角度α2が25°に設定されており、車両の前端部(フード10)の前後長さが比較的短い車両では、傾斜角度α2が40°に設定されている。なお、本実施の形態では、ビード36の傾斜角度α2が25°に設定されている。
さらに、持上位置に持上げられたフード10に衝突荷重Fが入力されたときには、ヒンジベース30がビード36の部位を起点に曲げ変形するように構成されている。一方、フード10に衝突荷重Fが入力されたときでは、第2アーム50の第1アーム40に対する相対回動不能状態を維持するように、(アクチュエータ60の)ロック機構90のロック荷重が設定されている。換言すると、フード10に衝突荷重Fが入力されたときでも、シリンダ62がピストンロッド70に対して後退することが制限されるようになっている。
次に本実施の形態の作用及び効果について説明する。
車両用ポップアップフード装置20が非作動状態のときには、フード10が閉止位置に配置されて、フード10によってエンジンルームERが閉じられている(図2に示されるフード10参照)。この状態から、歩行者等の衝突体と車両Vが前面衝突すると、衝突体と前面衝突したことが衝突検知センサ102によって検知され、衝突検知センサ102からECU100に信号が出力される。このとき、ECU100は、衝突検知センサ102及び衝突予知センサから、車両Vへの衝突体が歩行者であるのか歩行者以外(例えば、ロードサイドマーカーやポストコーン等の路上障害物)であるのかを判定する。そして、車両Vへの衝突体が歩行者であるとECU100が判定すると、ECU100によって車両用ポップアップフード装置20が作動する。
車両用ポップアップフード装置20の作動では、ECU100の制御によってアクチュエータ60のMGG74が作動して、アクチュエータ60のシリンダ62内にガスが供給される。シリンダ62内にガスが供給されると、シリンダ62内のガス圧によってシリンダ62がアクチュエータ60の軸方向に沿って上側へ軸方向移動(上昇)する。これにより、シリンダ62が第2アーム50の後端部を持上げて、フード10の後端部が持上位置に持上げられる(図1参照)。このときには、シェアピン58が破断して、第2アーム50が第1アーム40に対して上側へ相対回動されると共に、第1アーム40がヒンジベース30に対して上側へ相対回動される。
また、フード10が持上位置に持上げられたときには、シリンダ62の第1ロック溝部92が、ピストンロッド70の第2ロック溝部96に対してアクチュエータ60の径方向外側に配置される。そして、ロックリング94が径方向内側へ弾性変形して第2ロック溝部96内に入り込む。これにより、ロックリング94が、第1ロック溝部92の上傾斜面92B及び第2ロック溝部96の下傾斜面96Cによって上下方向に挟まれて、シリンダ62がピストンロッド70に対して後退することが制限される(図4(B)参照)。したがって、ロック機構90によって、第2アーム50の第1アーム40に対する下側への相対回動が阻止されて、フード10が持上位置に保持される。
そして、フード10が持上位置に持上げられた状態において、上側から所定の衝突荷重Fがフード10に入力されると(頭部インパクタIがフード10に衝突すると)、衝突荷重Fがフード10を介してフードヒンジ24に入力される。
ここで、所定の衝突荷重Fがフード10に入力されたときでは、第2アーム50の第1アーム40に対する相対回動不能状態がロック機構90によって維持される。このため、衝突荷重Fがフードに作用すると、衝突荷重Fが第2アーム50及び第1アーム40を介してヒンジベース30に効率よく伝達される。
具体的には、フード10が持上位置に持上げられた状態では、図1において2点鎖線で示されるように、第1アーム40、第2アーム50、及びアクチュエータ60が、3角形状に連結されている。また、この状態では、上述したように、第2アーム50の第1アーム40に対する下側への相対回動がロック機構90によって阻止されている。このため、第1アーム40、第2アーム50、及びアクチュエータ60によってトラス構造が構成される。
そして、衝突荷重Fがフードヒンジ24に入力された場合においても、第1アーム40、第2アーム50、及びアクチュエータ60によるトラス構造が維持されるため、衝突荷重Fが当該トラス構造を介してヒンジベース30に効率よく伝達される。
またここで、ヒンジベース30にはビード36が形成されており、所定の衝突荷重Fがフード10に入力されたときには、ヒンジベース30がビード36を起点として変形する。すなわち、図5に示されるように、第1アーム40、第2アーム50、及びアクチュエータ60が、トラス構造を維持したまま衝突荷重Fの荷重方向に沿って平行移動するように、ヒンジベース30の曲げ変形がビード36の部位を起点として開始する。
そして、ヒンジベース30における支持部34Bの上端部が図6に示される位置まで変位するように、ヒンジベース30が曲げ変形すると共に、第1アーム40、第2アーム50、及びアクチュエータ60が、トラス構造を維持したまま図6に示される位置まで衝突荷重Fの荷重方向に沿って平行移動する。これにより、衝突エネルギーが吸収されると共に、頭部インパクタI(歩行者の頭部)への入力荷重(反力)が低減される。このように、本実施の形態では、第2アーム50及び第1アーム40を介して衝突荷重をヒンジベース30に効率よく伝達して、ビード36を起点にヒンジベース30を変形させるように構成されている。このため、従来技術のようなピストンの軸方向に作用する衝突荷重によって、ピストンの環状ビードの歯をせん断させて衝突エネルギーを吸収する場合と比べて、衝突エネルギーの吸収を安定して行うことができる。
また、本実施の形態では、ヒンジベース30を変形させることで衝突エネルギーを吸収するように構成されている。このため、従来技術に比べてアクチュエータ60の構造を簡易にすることができ、ひいてはアクチュエータ60のコストアップを抑制することができる。
また、本実施の形態の車両用ポップアップフード装置20によれば、衝突エネルギーを早期に吸収することができる。以下、この点について、図7のグラフを用いて比較例のフードヒンジと比較しつつ説明する。図7のグラフは、フード10に頭部インパクタIが衝突したときの頭部インパクタIの加速度を示すグラフであり、横軸が頭部インパクタIのストロークであり、縦軸が頭部インパクタIの加速度である。また、2点鎖線が比較例のデータであり、実線が本実施の形態のデータである。
なお、比較例のフードヒンジは、本発明の第2アーム50が省略された形態のフードヒンジとされている。詳しくは、本発明の第1アーム40に対応するヒンジアームがフード10の後端部に固定されて、ヒンジアームがヒンジベースに回転可能に支持されている。また、比較例のフードヒンジでは、本発明のアクチュエータ60が省略されており(すなわち、フード10を持上げる機構を備えておらず)、ヒンジベースに衝突荷重Fが入力されたときには、ヒンジベースが変形するように構成されている。
そして、比較例では、頭部インパクタIがフードアウタパネル12に衝突すると、フードアウタパネル12が変形して、頭部インパクタIがフードアウタパネル12と共にフードインナパネル14に当たる。これにより、頭部インパクタIの加速度においてピーク値が発生する(図7に示される「a」を参照)。一方、フード10は、ヒンジアームを介してヒンジベースに回動可能に支持されているため、フード10及び頭部インパクタIが、フード10の前端を中心に下側へ略等速で回動する(図7に示される「b」を参照)。その後、ヒンジアームが車体などに当たることでヒンジアームの回動が制限されると、ヒンジベースに衝突荷重Fが伝達されて、ヒンジベースが変形する。これにより、頭部インパクタIの加速度において2回目のピーク値が発生する(図7に示される「c」を参照)。つまり、比較例では、頭部インパクタIがフード10に衝突した後、ヒンジアームがヒンジベースに対して回動するため、衝突荷重Fがヒンジベースに伝達されるまでの頭部インパクタIのストロークが大きくなる。このため、衝突エネルギーを吸収するまでの頭部インパクタIのストロークが大きくなる。
これに対して、本実施の形態では、上述と同様に、頭部インパクタIがフードアウタパネル12に衝突すると、フードアウタパネル12が変形して、頭部インパクタIがフードアウタパネル12と共にフードインナパネル14に当たる。これにより、頭部インパクタIの加速度においてピーク値が発生する(図7に示される「a」を参照)。そして、上述したように、第1アーム40、第2アーム50、及びアクチュエータ60によってトラス構造が構成されるため、当該トラス構造を維持したまま第1アーム40、第2アーム50、及びアクチュエータ60が衝突荷重Fの荷重方向に平行移動しようとする。このため、衝突荷重Fがヒンジベース30に伝達されて、ヒンジベース30が変形する。これにより、頭部インパクタIの加速度において2回目のピーク値が発生する(図7に示される「d」を参照)。このように、本実施の形態によれば、上記比較例と比較して、衝突荷重Fがヒンジベース30に早期に伝達されて、ヒンジベース30の変形が早期に開始される。これにより、頭部インパクタIのストロークを短くすることができ、衝突エネルギーを早期に吸収することができる。
また、本実施の形態では、側面視において、ビード36が、所定の衝突荷重Fの荷重方向に対して直交する方向に延びている。このため、衝突荷重Fがフード10に入力されたときに、ヒンジベース30をビード36の部位において効率よく曲げ変形させることができる。
さらに、ヒンジベース30の変形起点となる部分がビード36とされている。このため、ヒンジベース30の強度が低下することを抑制しつつ、ヒンジベース30によって衝突エネルギーを吸収することができる。すなわち、例えばビード36の代わりに孔等をヒンジベース30に形成することで、当該孔部を基点にヒンジベース30を変形させることができるが、この場合には、ヒンジベース30の強度が低下する。このため、フード10の通常開閉時におけるヒンジベース30のフード10に対する支持性能が低下する虞がある。これに対して、本実施の形態では、ヒンジベース30の変形起点となる部分がビード36とされているため、ヒンジベース30の強度が低下することを抑制できる。これにより、フード10の通常開閉時におけるヒンジベース30のフード10に対する支持性能を確保することができる。
また、上述したように、アクチュエータ60の作動後では、第1アーム40、第2アーム50、及びアクチュエータ60が、三角形状に連結されており、第2アーム50の第1アーム40に対する下側への相対回動がロック機構90によって阻止される。このため、これらの部材によってトラス構造を構成することができる。このため、フード10に入力された衝突荷重Fを、当該トラス構造を介してヒンジベース30に一層効率よく伝達することができる。これにより、衝突エネルギーの吸収を一層安定して行うことができる。
さらに、ビード36が、ヒンジベース30の支持部34Bの下端部に形成されて、ビード36は、ヒンジベース30と第1アーム40とを連結する第1ヒンジピンP1の下側に配置されている。このため、第1アーム40からヒンジベース30に伝達される衝突荷重Fをビード36へ効果的に伝達することができる。
なお、本実施の形態では、ロック機構90がアクチュエータ60に設けられており、シリンダ62のピストンロッド70に対する後退をロック機構90によって阻止するように構成されているが、ロック機構90の形態はこれに限らない。例えば、フード10が持上位置に持上げられたときに、第2アーム50の第1アーム40に対する下側への移動を阻止するストッパアームを第2アーム50に設けるように構成してもよい。
具体的には、ストッパアームの一端部を第2アーム50に回動可能に連結する。一方、第1アーム40には、ストッパアームの他端部をスライド可能に連結するスライド溝を形成して、スライド溝をストッパアームの回動軌跡に対応して形成しておく。また、ストッパアームの他端部をスライド溝の一端部に配置しておき、スライド溝の他端部には、ストッパアームの他端部と上下方向に係合可能な係合部を形成しておく。そして、アクチュエータ60の作動時において第2アーム50の第1アーム40に対する相対回動に伴って、ストッパアームが一端部を中心に回動することで、ストッパアームの他端部をスライド溝の一端から他端側へスライドさせるように構成する。これにより、アクチュエータ60の作動後では、ストッパアームの他端部が係合部に係合されて、第2アーム50の第1アーム40に対する下側への相対回動が阻止される。このように、アクチュエータ60とは別の第2アーム50及び第1アーム40等にロック機構90を設けてもよい。
また、本実施の形態では、ビード36が、ヒンジベース30における支持部34Bの下端部に形成されているが、ヒンジベース30においてビード36を形成する位置は任意に設定することができる。
また、本実施の形態では、ビード36の傾斜角度α2が、25°又は40°で設定されているが、各種車両におけるヒンジベース30の形状、第1ヒンジピンP1とビード36との位置関係、歩行者頭部保護性能試験の結果等に照らして、傾斜角度α2を上記設定角度からずらして調整してもよい。
10 フード
20 車両用ポップアップフード装置
30 ヒンジベース
36 ビード(変形起点部)
40 第1アーム
50 第2アーム
60 アクチュエータ
90 ロック機構
F 衝突荷重

Claims (3)

  1. フードの後部の車両下側に設けられ、車体に固定されたヒンジベースと、
    前記ヒンジベースに回動可能に支持された第1アームと、
    前記フードの後部に固定され、前記第1アームに回動可能に支持された第2アームと、
    前記第1アームと前記第2アームとの間に架け渡され、作動することで前記第2アームを前記第1アームに対して車両上側へ相対回動させて前記フードを持上位置へ持上げるアクチュエータと、
    前記アクチュエータの作動後において前記第2アームの前記第1アームに対する車両下側への相対回動を阻止すると共に、所定の衝突荷重が車両上側から前記フードに作用したときには、前記第2アームの前記第1アームに対する相対回動を阻止した状態を維持するロック機構と、
    前記ヒンジベースに形成され、前記所定の衝突荷重が車両上側から前記フードに作用したときに前記ヒンジベースの変形の起点となる変形起点部と、
    を備えた車両用ポップアップフード装置。
  2. 前記変形起点部は、側面視で前記所定の衝突荷重の荷重方向に対して直交する方向に延びるビードとされている請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置。
  3. 前記第1アームの後端部が前記ヒンジベースに回動可能に支持され、
    前記第2アームの前端部が前記第1アームの前端部に回動可能に支持され、
    前記アクチュエータが前記第1アームの車両前後方向中間部と前記第2アームの後端部とを連結し、
    前記ロック機構が前記アクチュエータに設けられ、前記アクチュエータの作動後において前記第2アームの前記第1アームに対する車両下側への相対回動が前記アクチュエータによって阻止される請求項1又は請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置。
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