JP2015212127A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン始動制御におけるエネルギ効率を改善可能な制御装置を提供する。
【解決手段】車両90の走行中であって、停止しているエンジン10を始動させる始動条件が成立しているとき、制御部60は、駆動要求トルクTrqに応じた走行用トルクTmreq、および、エンジン10の始動に要する始動用トルクTesttに基づき、第1指令トルクを算出し、第2指令トルクをゼロとする。また、制御部60は、第1クラッチ51または第2クラッチ52を締結させる。エンジン10の始動が完了したとき、制御部60は、始動用トルクTesttをゼロとし、走行用トルクTmreqに基づいて第1指令トルクTm1reqを算出する。また、制御部60は、第1MG11の実出力トルクTm1sと走行用トルクTmreqとの差分に応じたトルクを回生させる回生指令として、第2指令トルクTm2reqを算出する。これにより、エネルギ効率を改善可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、駆動源の動力を車軸に伝達する動力伝達システムを制御する制御装置に関する。
従来、駆動源としてエンジンおよびモータを備えるハイブリッド車両においては、要求に応じて使用する駆動源を切り替え可能であるため、車両の走行中にエンジンの停止と始動とが頻繁に繰り返される。そのため、従来のスタータを用いてエンジンの始動を行う場合、スタータの大型化や寿命の低下といった不具合が生じる虞がある。
例えば特許文献1では、走行中において、電動モータを用いることで、スタータを用いずにエンジンの始動を行っている。
特開2011−201413号公報
特許文献1では、モータトルクの増加を終了した後、クラッチをスリップ制御している。そのため、エンジン始動完了後の駆動トルクの余剰分は、スリップ制御により熱として捨てられており、エネルギ効率が悪化する虞がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エンジン始動制御におけるエネルギ効率を改善可能な制御装置を提供することにある。
本発明の制御装置は、エンジンと、複数のモータジェネレータと、動力伝達ギアと、断続部と、を備える動力伝達システムを制御する制御装置である。
モータジェネレータは、車軸と接続される出力軸に動力を伝達可能である。
動力伝達ギアは、第1動力伝達ギア、および、第2動力伝達ギアの少なくとも一方から構成される。第1動力伝達ギアは、出力軸とモータジェネレータとの間に設けられる。第2動力伝達ギアは、出力軸とエンジンとの間に設けられる。
断続部は、第1断続部、第1断続部および第2断続部、または、第2断続部および第3断続部から構成される。第1断続部は、エンジンと出力軸との間に設けられる。第2断続部は、エンジンとモータジェネレータとの間に設けられる。第3断続部は、モータジェネレータと出力軸との間に設けられる。
制御装置は、実出力トルク取得手段と、始動用MGトルク算出手段と、回生用MGトルク算出手段と、断続部制御手段と、を備える。
実出力トルク取得手段は、モータジェネレータから出力されるトルクである実出力トルクを読み込む。
始動用MGトルク算出手段は、複数のモータジェネレータのうちの少なくとも1つである始動用モータジェネレータの駆動に係る始動用MG指令トルクを算出する。
回生用MGトルク算出手段は、複数のモータジェネレータのうちの始動用モータジェネレータ以外の少なくとも1つである回生用モータジェネレータの駆動に係る回生用MG指令トルクを算出する。
断続部制御手段は、断続部の断続状態を制御する。
車両の走行中であって、停止しているエンジンを始動させる始動条件が成立しているとき、始動用MGトルク算出手段は、駆動要求トルクに応じた走行トルク、および、エンジンの始動に要する始動用トルクに基づき、始動用MG指令トルクを算出する。回生用MGトルク算出手段は、回生用MG指令トルクをゼロとする。また、断続部制御手段は、第1断続部または第2断続部を締結させる。
エンジンの始動が完了したとき、始動用MGトルク算出手段は、始動用トルクをゼロとし、走行用トルクに基づいて始動用MG指令トルクを算出する。回生用MGトルク算出手段は、始動用モータジェネレータの実出力トルクと走行用トルクとの差分に応じたトルクを回生させる回生指令として回生用MG指令トルクを算出する。
本発明では、車両の走行中において、エンジンが停止している状態から始動させるとき、始動用モータジェネレータから出力される動力によりエンジンを始動させる。これにより、スタータにより始動させる場合と比較し、スタータの大型化や寿命の低下を防ぐことができる。
エンジンの始動条件が成立しているとき、車両の走行に用いられる走行用トルクが車軸側に伝達され、エンジンの始動に用いられる始動用トルクがエンジン側に伝達されるように、始動用モータジェネレータが制御される。このとき、回生用モータジェネレータに係る回生用MG指令トルクをゼロにしておく。
エンジンの始動が完了すると、始動用モータジェネレータは、始動用トルクを出力する必要がなくなるが、応答遅れ等の影響により、一時的に余剰なトルクが始動用モータジェネレータから出力される状態となる。
そこで本発明では、走行用トルクに対して余剰分のトルクである差分トルクをエンジンの始動に用いていない回生用モータジェネレータにて回生させる。これにより、余剰分のトルクをクラッチのスリップ制御などにより熱として捨てる場合と比較し、エネルギロスを低減し、エネルギ効率を向上させることができる。また、車軸側に伝達されるトルクを要求に応じた適切な大きさとすることができるので、ドライバビリティが向上する。
本発明の第1実施形態による動力伝達システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態による駆動制御処理を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態による駆動制御処理を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態による第1指令トルクの演算に係るマップを説明する図である。 本発明の第1実施形態による第2指令トルクの演算に係るマップを説明する図である。 本発明の第2実施形態による駆動制御処理を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態による駆動制御処理を説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態による動力伝達システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態による駆動制御処理を説明するフローチャートである。 本発明の第4実施形態による駆動制御処理を説明するフローチャートである。 本発明の第5実施形態による動力伝達システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第5実施形態による駆動制御処理を説明するフローチャートである。 本発明の第6実施形態による駆動制御処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明による制御装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による制御装置を図1〜図5に基づいて説明する。
図1に示すように、動力伝達システム1は、エンジン10、第1モータジェネレータ11、第2モータジェネレータ12、動力伝達装置20、および、制御装置としての制御部60を備え、駆動源としてエンジン10、第1モータジェネレータ11および第2モータジェネレータ12を用いるハイブリッド車両である車両90に適用される。本実施形態では、第1モータジェネレータ11および第2モータジェネレータ12が「モータジェネレータ」に対応し、以下適宜、「モータジェネレータ」を「MG」と記載する。なお、図1においては、煩雑になるのを避けるため、制御部60からエンジン10、第1MG11、第2MG12、および、後述の第1クラッチ51および第2クラッチ52への制御線は省略した。
エンジン10は、例えばガソリン等を燃料とする内燃機関である。
第1MG11および第2MG12は、車両90に搭載された図示しないバッテリから供給される電力により回転する電動機としての機能、および、モータ軸にトルクが入力されることにより発電し、バッテリを充電可能な発電機としての機能を有する。
第1MG11のモータ軸には、第1MG11から出力されるトルクである第1実出力トルクTm1sを検出する第1トルクセンサ16が設けられる。また、第2MG12のモータ軸には、第2MG12から出力されるトルクである第2実出力トルクTm2sを検出する第2トルクセンサ17が設けられる。検出された実出力トルクTm1s、Tm2sは、制御部60に出力される。
動力伝達装置20は、エンジン入力軸21、モータ入力軸25、出力軸29、動力伝達ギア30、および、断続部50等を備える。
動力伝達装置20は、エンジン10、第1MG11および第2MG12にて発生した動力を、デファレンシャルギア94等を経由して車軸95に伝達する。車軸95の両端に設けられる駆動輪96は、動力伝達装置20を経由して伝達された動力により駆動される。
エンジン入力軸21は、第1エンジン入力軸211および第2エンジン入力軸212から構成される。第1エンジン入力軸211は、一端がエンジン10のクランクシャフトに接続され、他端が周知のトーションダンパ22に接続される。第2エンジン入力軸212は、一端がトーションダンパ22に接続され、他端がモータ入力軸25に対向するように設けられる。第1エンジン入力軸211と第2エンジン入力軸212とは、トーションダンパ22の両側に同軸に取り付けられる。これにより、エンジン10にて発生した動力は、第1エンジン入力軸211およびトーションダンパ22を経由して、第2エンジン入力軸212に伝達される。
モータ入力軸25は、エンジン入力軸21と同軸に設けられ、一端が第1MG11のモータ軸に接続される。これにより、第1MG11にて発生した動力は、モータ入力軸25に伝達される。モータ入力軸25の他端は、エンジン入力軸21と対向するように設けられる。
出力軸29は、エンジン入力軸21およびモータ入力軸25に対し、平行に設けられ、一端が第2MG12のモータ軸に接続される。これにより、第2MG12のモータ軸は、出力軸29と一体となって回転し、第2MG12にて発生した動力が出力軸29に伝達される。出力軸29の他端は、デファレンシャルギア94を介して車軸95に接続される。これにより、出力軸29の動力は、車軸95に伝達される。
動力伝達ギア30は、第1動力伝達ギア31、および、第2動力伝達ギア41から構成される。
第1動力伝達ギア31は、第1ドライブギア32および第1ドリブンギア33を有する。第1ドライブギア32は、モータ入力軸25に対して同軸かつ相対回転不能に固定される。第1ドリブンギア33は、出力軸29に対して同軸かつ相対回転不能に固定される。これにより、第1MG11にて発生した動力は、第1動力伝達ギア31を経由して出力軸29に伝達される。
第1ドライブギア32の歯数をN32、第1ドリブンギア33の歯数をN33とすると、第1動力伝達ギア31のギア比である第1ギア比ρlは、式(1)で表される。第1ギア比ρlは、例えば2である。
ρl=N33/N32 ・・・(1)
第2動力伝達ギア41は、第2ドライブギア42および第2ドリブンギア43を有する。第2ドライブギア42は、エンジン入力軸21に対して同軸かつ相対回転不能に固定される。第2ドリブンギア43は、出力軸29に対して同軸かつ相対回転不能に固定される。
第2ドライブギア42の歯数をN42、第2ドリブンギア43の歯数をN43とすると、第2動力伝達ギア41のギア比である第2ギア比ρhは、式(2)で表される。第2ギア比ρhは、例えば0.5である。
ρh=N43/N42 ・・・(2)
ここで、第1MG11および第2MG12から出力可能な最大トルクと、ギア比との関係について言及しておく。本実施形態では、第1MG11から出力可能な最大トルクT1を、第2MG12から出力可能な最大トルクT2の第1ギア比ρl倍とする。すなわち、第1ギア比ρlを2とすると、第1MG11から出力可能な最大トルクT1を、第2MG12から出力可能な最大トルクT2の2倍とする。これにより、第1MG11を駆動し第2MG12と停止した場合に出力可能なトルクと、第1MG11を停止し第2MG12を駆動した場合に出力可能なトルクとが等しくなる。
断続部50は、第1断続部としての第1クラッチ51、および、第2断続部としての第2クラッチ52から構成される。
第1クラッチ51は、エンジン10と出力軸29との間を断続するものであって、出力軸29に設けられる。詳細には、第1クラッチ51は、出力軸29と第2ドリブンギア43とを断続する。第1クラッチ51は、例えば油圧式のものを用いることができる。
第1クラッチ51が締結されているとき、エンジン10にて発生した動力は、第2動力伝達ギア41を経由して出力軸29に伝達される。また、第1クラッチ51が締結されているとき、第2動力伝達ギア41を経由して入力される動力により、エンジン10を始動可能である。
第2クラッチ52は、エンジン10と第1MG11との間を断続するものであって、第2エンジン入力軸212の他端と、モータ入力軸25の他端との間に設けられる。詳細には、第2クラッチ52は、エンジン入力軸21とモータ入力軸25とを断続する。第2クラッチ52は、例えば油圧式のものを用いることができる。
第2クラッチ52が締結されているとき、エンジン10にて発生した動力は、第1動力伝達ギア31を経由して出力軸29に伝達される。また、第2クラッチ52が締結されているとき、第1MG11の動力、または、第1動力伝達ギア31を経由して伝達される第2MG12の動力により、エンジン10を始動可能である。
制御部60は、CPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種制御プログラムを実行することで、各種制御処理を実行する。
制御部60は、いずれも図示しないアクセルセンサから取得されるアクセル開度α、車速センサから取得される車両90の走行速度である車速V、エンジン10の冷却水の温度を検出する水温センサから取得されるエンジン水温Te、および、クランク角センサの検出値から算出されるエンジン回転数Neを読み込む。また、制御部60は、第1トルクセンサ16から出力される第1実出力トルクTm1s、および、第2トルクセンサ17から出力される第2実出力トルクTm2sを読み込む。
制御部60は、取得された各種信号に基づき、エンジン10、第1MG11、および、第2MG12の駆動を制御する。また、制御部60は、取得された各種信号に基づき、第1クラッチ51および第2クラッチ52の断続状態を制御する。
本実施形態では、走行中にエンジン10が停止している状態からエンジン10を始動するとき、第1クラッチ51または第2クラッチ52を繋ぎ、第1MG11または第2MG12から出力されるトルクを用いてエンジン10を始動させる。本実施形態では、第1MG11のトルクによりエンジン10を始動する。
ところで、エンジン10の始動が完了したとき、特に第1MG11に応答遅れがある場合、第1MG11から出力されるトルクが一時的に余剰になる虞がある。そこで本実施形態では、エンジン10の始動が完了したときの余剰分のトルクを、エンジン10の始動に用いていない第2MG12に回生させることで、エネルギロスを防いでいる。
すなわち、本実施形態では、第1MG11が「始動用モータジェネレータ」に対応し、第2MG12が「回生用モータジェネレータ」に対応する。
本実施形態の駆動制御処理を図2および図3に示すフローチャートに基づいて説明する。駆動制御処理は、例えばイグニッションキーがオンされているとき、制御部60にて所定の間隔で実行される。
最初のステップS101(以下、「ステップ」を省略し、単に記号「S」で示す。)では、各種信号を読み込む。具体的には、アクセル開度α、車速V、エンジン水温Te、エンジン回転数Ne、および、実出力トルクTm1s、Tm2sを読み込む。
S102では、車速Vに基づき、車両走行中か否かを判断する。車両走行中ではないと判断された場合(S102:NO)、S103以降の処理を行わない。車両走行中であると判断された場合(S102:YES)、S103へ移行する。
S103では、駆動要求トルクTreqを算出する。本実施形態では、駆動要求トルクTreqは、第1MG11および第2MG12から車軸95側へ出力されるトルクとし、アクセル開度αおよび車速Vに基づき、マップ演算等により算出される。なお、図中の「Fn(z)」は、マップまたは関数Fnを用い、引数をzとして演算することを意味する。
S104では、走行用トルクTmreqを算出する。本実施形態では、走行用トルクTmreqは、車両90の走行に用いられる第1MG11および第2MG12により出力されるトルクとする。走行用トルクTmreqは、駆動要求トルクTreqに基づき、式(3)により算出する。
Tmreq=Treq ・・・(3)
S105では、エンジン始動条件が成立しているか否かを判断する。本実施形態では、走行負荷等に応じ、エンジン10を始動させる旨の指令が図示しない上位ECUから取得されており、かつ、エンジン回転数Neが始動完了判定閾値Ns未満である場合、「エンジン始動条件が成立している」とみなす。例えばEV走行中等、エンジン10が停止中かつエンジン10を始動させる旨の指令が取得されていない場合(すなわちエンジン停止中)、または、エンジン回転数Neが始動完了判定閾値Ns以上である場合(すなわちエンジン始動完了後)、エンジン始動条件は非成立であるとみなす。エンジン始動条件が成立していないと判断された場合(S105:NO)、図3中のS113へ移行する。エンジン始動条件が成立していると判断された場合(S105:YES)、S106へ移行する。
S106では、エンジン始動制御完了フラグをオフにする。
S107では、エンジン10の始動に要する始動用トルクTesttを算出する。始動用トルクTesttは、エンジン入力軸21に入力されるトルクとし、エンジン水温Teに基づいてマップ演算等により算出される。始動用トルクTesttは、エンジン水温Teが低いほど大きくなる。
S108では、車速Vが車速判定閾値Vs以上か否かを判断する。車速Vが車速判定閾値Vs以上であると判断された場合(S108:YES)、S111へ移行する。車速Vが車速判定閾値Vs未満であると判断された場合(S108:NO)、S109へ移行する。
S109では、走行用トルクTmreqに加えて始動用トルクTesttを第1MG11で出力すべく、第1MG11の駆動に係る第1指令トルクTm1reqを式(1)により算出する。具体的には、走行用トルクTmreqを第1ギア比ρlで換算した値に始動用トルクTesttを加算した値を第1指令トルクTm1reqとする。
また、第2MG12の駆動に係る第2指令トルクTm2reqを0とする(式(2))。
Tm1req=(Tmreq/ρl)+Testt ・・・(1)
Tm2req=0 ・・・(2)
S110では、第1クラッチ51の締結量に係る第1指令締結量Clr1を式(3)とし、第2クラッチ52の締結量に係る第2指令締結量Clr2を式(4)とする。すなわち、第1クラッチ51を切り、第2クラッチ52を繋ぐように制御する。
Clr1=Clop ・・・(3)
Clr2=Clcl ・・・(4)
なお、式(3)中のオープン値Clopとは、所謂「クラッチが切られている」状態であってトルクが伝達されない状態となる締結量を意味し、例えばClop=0[MPa]とする。また、式(4)中のクローズ値Clclとは、ロス等を除き、トルクが完全に伝達される状態となる締結量を意味し、例えばClcl=2[MPa]とする。以下適宜、締結量をクローズ値Clclとし、ロス等を除いてトルクが完全に伝達される状態とすることを、「クラッチを繋ぐ」という。
車速Vが車速判定閾値Vs以上である場合(S108:YES)に移行するS111では、駆動要求トルクTreqに加えて始動用トルクTesttを第1MG11で出力すべく、第1MG11の駆動に係る第1指令トルクTm1reqを式(5)により算出する。具体的には、始動用トルクTesttを第2ギア比ρhで換算した値に走行用トルクTmreqを加算した値を第1ギア比で換算した値を第1指令トルクTm1reqとする。
また、第2MG12の駆動に係る第2指令トルクTm2reqをゼロとする(式(2)参照)。
Tm1req=(Tmreq+Testt×ρh)/ρl ・・・(5)
S112では、第1クラッチ51の締結量に係る第1指令締結量Clr1を式(6)とし、第2クラッチ52の締結量に係る第2指令締結量Clr2を式(7)とする。すなわち、第1クラッチ51を繋ぎ、第2クラッチ52を切る。
Clr1=Clcl ・・・(6)
Clr2=Clop ・・・(7)
エンジン始動条件が成立していないと判断された場合(S105:NO)に移行する図3中のS113では、エンジン運転中か否かを、エンジン回転数Neに基づいて判断する。エンジン10が運転中ではないと判断された場合(S113:NO)、すなわちエンジン回転数Neが0でありエンジン停止中の場合、S123へ移行する。エンジン運転中であると判断された場合(S113:YES)、すなわちエンジン回転数Neが始動完了判定閾値Ns以上である場合、エンジン10の始動が完了したとみなし、S114へ移行する。
S114では、始動用トルクTesttを0とする。
S115では、S108と同様、車速Vが車速判定閾値Vs以上であるか否かを判断する。車速Vが車速判定閾値Vs以上であると判断された場合(S115:YES)、S119へ移行する。車速Vが車速判定閾値Vs未満であると判断された場合(S115:NO)、S116へ移行する。
S116では、S109と同様、第1指令締結量Clr1をオープン値Clopとし、第2指令締結量Clr2をクローズ値Clclとする。これにより、第1クラッチ51を切り、第2クラッチ52を繋ぐ。
S117では、差分トルクTd1が0未満か否かを判断する。差分トルクTd1は、式(8)で表される。
Td1=Tmreq−Tm1s×ρl ・・・(8)
式(8)に示すように、差分トルクTd1は、第1MG11から出力軸29に実際に出力されるトルクと走行用トルクTmreqとの差分値として算出される。
差分トルクTd1が0以上であると判断された場合(S117:NO)、S123へ移行する。差分トルクTd1が0未満であると判断された場合(S117:YES)、第1MG11の応答遅れ等の影響により、始動用トルクTesttに対応するトルクを加算していたことに起因する余剰なトルクが出力されているとみなし、S118へ移行する。
S118では、走行用トルクTmreqを第1MG11にて出力すべく、第1指令トルクTm1reqを式(9−1)により算出し、S122へ移行する。
Tm1req=(Tmreq/ρl)+Testt ・・・(9−1)
なお、始動用トルクTesttは0であるので、式(9−1)は、式(9−2)となる。
Tm1req=Tmreq/ρl ・・・(9−2)
車速Vが車速判定閾値Vs以上であると判断された場合(S115:YES)に移行するS119では、S111と同様、第1指令締結量Clr1をクローズ値Clclとし、第2指令締結量Clr2をオープン値Clopする。これにより、第1クラッチ51を繋ぎ、第2クラッチ52を切る。
S120では、S117と同様、差分トルクTd1が0未満か否かを判断する。差分トルクTd1が0以上であると判断された場合(S120:NO)、S123へ移行する。差分トルクTd1が0未満であると判断された場合(S120:YES)、第1MG11の応答遅れ等の影響により、始動用トルクTesttを加算していた分に起因する余剰なトルクが出力されているとみなし、S121へ移行する。
S121では、走行用トルクTmreqを第1MG11にて出力すべく、第1指令トルクTm1reqを式(10−1)により算出する。
Tm1req=(Tmreq+Testt×ρh)/ρl ・・・(10−1)
なお、始動用トルクTesttは0であるので、式(10−1)は、式(10−2)となる。
Tm1req=Tmreq/ρl ・・・(10−2)
S118またはS121に続いて移行するS122では、差分トルクTd1に基づき、第2指令トルクTm2reqを式(11)により算出する。
Tm2req=Td1=Tmreq−Tm1s×ρl ・・・(11)
なお、S122では、差分トルクTd1が0未満、すなわち負の値であるので、第2指令トルクTm2reqは、第2MG12に係る回生指令となる。
差分トルクTd1が0以上であると判断された場合(S117:NO、または、S120:NO)に移行するS123では、走行用トルクTmreqに対して第1MG11から余剰なトルクが出力されていないので、エンジン始動制御が完了したとみなし、エンジン始動完了フラグをセットし、S125へ移行する。エンジン始動完了フラグがすでにセットされている場合は、セットされている状態を維持する。
エンジン運転中ではないと判断された場合(S113:NO)に移行するS124では、第1指令締結量Clr1をオープン値Clopとし、第2指令締結量Clr2をオープン値Clopする。これにより、第1クラッチ51および第2クラッチ52を共に切り、第1MG11および第2MG12の動力による「EV走行」とする。
S123またはS124に続いて移行するS125では、走行用トルクTmreqおよび車速Vに基づき、第1指令トルクTm1reqおよび第2指令トルクTm2reqを算出する。第1指令トルクTm1reqは、例えば図4に示すように、走行用トルクTmreqおよび車速Vを引数とする三次元マップにより算出される。第2指令トルクTm2reqは、例えば図5に示すように、走行用トルクTmreqおよび車速Vを引数とする三次元マップにより算出される。
これにより、走行用トルクTmreqが第1MG11と第2MG12とに振り分けられる。
ここで、車両走行中におけるエンジン10の始動制御について言及しておく。
エンジン10を始動させる旨の指令が図示しない上位ECUから取得されており、かつ、エンジン回転数Neが始動完了判定閾値Ns未満である場合、エンジン始動条件が成立しており、エンジン始動中とみなす(S106〜S112)。
エンジン回転数Neが始動完了判定閾値Nsに到達すると、「エンジン始動完了」とみなし、始動用トルクTesttをゼロとし、第1MG11からの余剰分のトルクを第2MG12にて回生させる「回生制御」とする(S114〜S122)。
また、第1MG11からの余剰分のトルクがなくなったとき、「回生制御」を終了し、「エンジン始動制御完了」とみなす(S123)。
以上詳述したように、本実施形態の制御部60は、動力伝達システム1を制御するものである。動力伝達システム1は、エンジン10と、第1MG11および第2MG12と、動力伝達ギア30と、断続部50と、を備える。
第1MG11および第2MG12は、車軸95と接続される出力軸29に動力を伝達可能である。
動力伝達ギア30は、第1動力伝達ギア31、および、第2動力伝達ギア41から構成される。第1動力伝達ギア31は、第1MG11と出力軸29との間に設けられる。第2動力伝達ギア41は、エンジン10と出力軸29との間に設けられる。
断続部50は、第1クラッチ51、および、第2クラッチ52から構成される。第1クラッチ51は、エンジン10と出力軸29との間に設けられる。第2クラッチ52は、エンジン10と第1MG11との間に設けられる。
制御部60は、以下の処理を実行する。
制御部60は、第1MG11および第2MG12から出力されるトルクである実出力トルクTm1s、Tm2sを読み込む(図2中のS101)。
制御部60は、複数のMG11、12のうちの少なくとも1つである始動用MGとしての第1MG11の駆動に係る第1指令トルクTm1reqを算出する(S109、S111、S118、S121、S124)。
制御部60は、複数のMG11、12のうちの始動用MG以外の少なくとも1つである回生用MGとしての第2MG12の駆動に係る第2指令トルクTm2reqを算出する(S109、S111、S122、S124)。
制御部60は、第1クラッチ51および第2クラッチ52の断続状態を制御する(S110、S112、S116、S119、S124)。
車両90の走行中であって、停止しているエンジン10を始動させる始動条件が成立しているとき(S105:YES)、制御部60は、駆動要求トルクTreqに応じた走行用トルクTmreq、および、エンジン10の始動に要する始動用トルクTesttに基づき、第1指令トルクTm1reqを算出し、第2指令トルクTm2reqをゼロとする(S109、S111)。また、制御部60は、第1クラッチ51または第2クラッチ52を締結させる(S110、S112)。
エンジン10の始動が完了したとき(S113:YES)、制御部60は、始動用トルクTesttをゼロとし、走行用トルクTmreqに基づいて第1指令トルクTm1reqを算出する(S118、S121)。また、制御部60は、第1MG11の実出力トルクTm1sと走行用トルクTmreqとの差分に応じたトルクを回生させる回生指令として、第2指令トルクTm2reqを算出する(S122)。
本実施形態では、車両90の走行中において、エンジン10が停止している状態から始動させるとき、第1MG11から出力される動力によりエンジン10を始動させる。これにより、スタータで始動させる場合と比較し、スタータの大型化や寿命の低下を防ぐことができる。
エンジン10の始動条件が成立しているとき、車両90の走行に用いられる走行用トルクTmreqが車軸95側に伝達され、エンジン10の始動に用いられる始動用トルクTesttがエンジン10側に伝達されるように、第1MG11が制御される(S109、S111)。エンジン10の始動が完了すると(S113:YES)、第1MG11は、始動用トルクTesttを出力する必要がなくなるが、応答遅れ等の影響により、一時的に余剰なトルクが第1MG11から出力される状態となる。
そこで本実施形態では、走行用トルクTmreqに対して余剰分のトルクである差分トルクTd1をエンジン10の始動に用いていない第2MG12にて回生させ、例えば回生された電力によりバッテリを充電する。これにより、余剰分のトルクをクラッチのスリップ制御などにより熱として捨てる場合と比較し、エネルギロスを低減し、エネルギ効率を改善可能である。また、車軸95側に伝達されるトルクを駆動要求トルクに応じた適切な大きさとすることができるので、ドライバビリティを向上することができる。さらに、車軸95側に伝達されるトルクの過不足によるショックが低減されるので、流体伝動装置(トルクコンバータ)等を省略することができ、装置の小型化および効率が可能となる。
制御部60は、車両90の走行速度である車速Vを読み込む(S101)。
また、制御部60は、車両走行中であって(S102:YES)、エンジン10の始動中において、車速Vが車速判定閾値Vs未満である場合(S115:NO)、第2クラッチ52を締結させ(S110)、車速Vが車速判定閾値Vs以上である場合(S115:YES)、第1クラッチ51を締結させる。
車速Vが車速判定閾値Vs未満である低速走行時において、第2クラッチ52を繋ぐことで伝達されるトルクにより、エンジン10を始動する。第2クラッチ52を繋ぐと、第1MG11の回転が直接的にエンジン10側に伝達されるので、車速Vが小さく、第1MG11の回転数が小さい場合であっても、エンジン10を確実に始動させることができる。
また、車速Vが車速判定閾値Vs未満である高速走行時において、第1クラッチ51を繋ぐことで伝達されるトルクにより、エンジン10を始動する。第1ギア比ρlおよび第2ギア比ρhによっては、第1MG11の回転が減速してエンジン入力軸21に入力されるため、エンジン10の始動のために第1MG11から出力するトルクを低減することができる。
制御部60は、第1MG11から出力されるトルクを検出する第1トルクセンサ16の検出値に基づき、第1実出力トルクTm1sを読み込む。また、第2MG12から出力されるトルクを検出する第2トルクセンサ17の検出値に基づき、第2実出力トルクTm2sを読み込む。トルクセンサ16、17を設けることにより、直接的に実出力トルクTm1s、Tm2sを読み込むことができる。
本実施形態では、制御部60が「実出力トルク取得手段」、「始動用MGトルク算出手段」、「回生用MGトルク算出手段」、「断続部制御手段」、および「車速取得手段」を構成する。
また、図2または図3中のS101が「実出力トルク取得手段」および「車速取得手段」の機能としての処理に対応し、S109、S111、S118、S121、S125が「始動用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S109、S111、S122、S125が「回生用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S110、S112、S116、S119、S124が「断続部制御手段」の機能としての処理に対応する。
また、第1指令トルクTm1reqが「始動用MG指令トルク」に対応し、第2指令トルクTm2reqが「回生用MG指令トルク」に対応する。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図6および図7に基づいて説明する。
本実施形態は、走行中のエンジン10の始動に第2MG12を用い、始動完了時の余剰分のトルクの回生に第1MG11を用いる点が第1実施形態と異なり、動力伝達システム1の構成等は第1実施形態と同様である。すなわち、本実施形態では、第2MG12が「始動用モータジェネレータ」に対応し、第1MG11が「回生用モータジェネレータ」に対応する。
本実施形態の駆動制御処理を図6および図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
S201〜S208の処理は、図2中のS101〜S108と同様である。車速Vが車速判定閾値Vs以上であると判断された場合(S208:YES)、S211へ移行する。車速Vが車速判定閾値Vs未満であると判断された場合(S208:NO)、S209へ移行する。
S209では、走行用トルクTmreqに加えて始動用トルクTesttを第2MG12で出力すべく、第1指令トルクTm1reqを0とし(式(12))、第2指令トルクTm2reqを式(13)により算出する。具体的には、始動用トルクTesttを第1ギア比ρlで換算した値を走行用トルクTmreqに加算した値を第2指令トルクTm2reqとする。
Tm1req=0 ・・・(12)
Tm2req=Tmreq+Testt×ρl ・・・(13)
S210では、図2中のS110と同様、第1指令締結量Clr1をオープン値Clopとし、第2指令締結量Clr2をクローズ値Clclとする(式(3)、(4)参照)。すなわち、第1クラッチ51を切り、第2クラッチ52を繋ぐように制御する。
車速Vが車速判定閾値Vs以上である場合(S208:YES)に移行するS211では、走行用トルクTmreqに加えて始動用トルクTesttを第2MG12で出力すべく、第1指令トルクTm1reqをゼロとし(式(12)参照)、第2指令トルクTm2reqを式(14)とする。具体的には、始動用トルクTesttを第2ギア比ρhで換算した値に走行用トルクTmreqを加算した値を第2指令トルクTm2reqとする。
Tm2req=Tmreq+Testt×ρh ・・・(14)
S212では、図2中のS112と同様、第1指令締結量Clr1をクローズ値Clclとし、第2指令締結量Clr2をオープン値Clopとする(式(6)、(7)参照)。すなわち、第1クラッチ51を繋ぎ、第2クラッチ52を切るように制御する。
エンジン始動条件が成立していないと判断された場合(S205:NO)に移行する図7中のS213〜S216、S219の処理は、図3中のS113〜S116、S119と同様である。
S216に続いて移行するS217では、差分トルクTd2が0未満か否かを判断する。差分トルクTd2は、式(15)で表される。
Td2=Tmreq−Tm2s ・・・(15)
式(15)に示すように、差分トルクTd2は、第2MG12から出力軸29に実際に出力されるトルクと走行用トルクTmreqとの差分値として算出される。
差分トルクTd2が0以上であると判断された場合(S217:NO)、S223へ移行する。差分トルクTd2が0未満であると判断された場合(S217:YES)、第2MG12の応答遅れ等の影響により、始動用トルクTesttに対応するトルクを加算していたことに起因する余剰なトルクが出力されているとみなし、S218へ移行する。
S218では、走行用トルクTmreqを第2MG12にて出力すべく、第2指令トルクTm2reqを式(16−1)により算出する。
Tm2req=Tmreq+Testt×ρl ・・・(16−1)
なお、始動用トルクTesttは0であるので、式(16−1)は、式(16−2)となる。
Tm2req=Tmreq ・・・(16−2)
S219に続いて移行するS220では、S217と同様、式(15)により算出される差分トルクTd2が0未満か否かを判断する。差分トルクTd2が0以上であると判断された場合(S220:NO)、S223へ移行する。差分トルクTd2が0未満であると判断された場合(S220:YES)、第2MG12の応答遅れ等の影響により、始動用トルクTesttを加算していた分に起因する余剰なトルクが出力されているとみなし、S221へ移行する。
S221では、走行用トルクTmreqを第2MG12にて出力すべく、第2指令トルクTm2reqを式(17−1)により算出する。
Tm2req=Tmreq+Testt×ρh ・・・(17−1)
なお、始動用トルクTesttは0であるので、式(17−1)は、式(17−2)となる。
Tm2req=Tmreq ・・・(17−2)
差分トルクTd2が0未満である場合(S217:YES、または、S220:YES)に移行するS222では、第1指令トルクTm1reqを差分トルクTd2に基づき、式(18)により算出する。
Tm1req=Td2/ρl=(Tmreq−Tm2s)/ρl ・・・(18)
なお、S222では、差分トルクTd2が0未満、すなわち負の値であるので、第1指令トルクTm1reqは、第1MG11に係る回生指令となる。
S223〜S225の処理は、図3中のS123〜S125の処理と同様である。
本実施形態では、エンジン10の始動条件が成立しているとき、車両90の走行に用いられる走行用トルクTmreqが車軸95に伝達され、エンジン10の始動に用いられる始動用トルクTesttがエンジン10側に出力されるように、第2MG12が制御される。また、エンジン始動完了時の余剰分のトルクである差分トルクTd2をエンジン10の始動に用いていない第1MG11にて回生させる。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
また、図6または図7中のS201が「実出力トルク取得手段」および「車速取得手段」の機能としての処理に対応し、S209、S211、S218、S221、S225が「始動用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S209、S211、S222、S225が「回生用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S210、S212、S116、S219、S224が「断続部制御手段」の機能としての処理に対応する。
また、第2指令トルクTm2reqが「始動用MG指令トルク」に対応し、第1指令トルクTm1reqが「回生用MG指令トルク」に対応する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図8および図9に基づいて説明する。
図8に示すように、本実施形態の動力伝達システム2は、エンジン10、第1MG11、第2MG12、動力伝達装置120、および、制御部60を備える。
動力伝達装置120は、エンジン入力軸21、モータ入力軸25、出力軸29、動力伝達ギア130、断続部150等を備える。
動力伝達ギア130は、第1動力伝達ギア31により構成され、第1実施形態の第2動力伝達ギア41が省略されている。
断続部150は、第2クラッチ52、および、第3断続部としての第3クラッチ53から構成される。
第3クラッチ53は、第1MG11と出力軸29との間を断続するものであって、出力軸29に設けられる。詳細には、第3クラッチ53は、出力軸29と第1ドリブンギア33とを断続する。第3クラッチ53は、例えば油圧式のものを用いることができる。第3クラッチ53を切ることで、エンジン10を発電のみに用いる所謂「シリーズハイブリッド」のように用いることができる。
本実施形態の駆動制御処理を図9に示す。本実施形態では、走行中のエンジン10の始動に第1MG11を用い、始動完了時の余剰トルクの回生に第2MG12を用いる。すなわち、本実施形態では、第1MG11が「始動用モータジェネレータ」に対応し、第2MG12が「回生用モータジェネレータ」に対応する。
S301〜S307の処理は、図2中のS101〜S107と同様である。
S307に続いて移行するS308は、図2中のS111と同様、駆動要求トルクTreqに加えて始動用トルクTesttを第1MG11で出力すべく、第1MG11の駆動に係る第1指令トルクTm1reqを式(1)により算出する。また、第2MG12の駆動に係る第2指令トルクTm2reqを0とする(式(2)参照)。
S309では、第2指令締結量Clr2をクローズ値Clcl、第3クラッチ53の締結量に係る第3指令締結量Clr3をクローズ値Clclとする。すなわち、第2クラッチ52および第3クラッチ53を共に繋ぐように制御する。
S310およびS311の処理は、図3中のS113およびS314の処理と同様である。
S311に続いて移行するS312では、S309と同様、第2指令締結量Clr2および第3指令締結量Clr3を共にクローズ値Clclとする。
S313では、図3中のS117と同様、式(8)で算出される差分トルクTd1が0未満か否かを判断する。差分トルクTd1が0以上であると判断された場合(S313:NO)、S316へ移行する。差分トルクTd1が0未満であると判断された場合(S313:YES)、走行用トルクTmreqに対して余剰なトルクが出力されているとみなし、S314へ移行する。
S314の処理は、図3中のS118と同様であり、走行用トルクTmreqを第1MG11にて出力すべく、第1指令トルクTm1reqを式(9−1)(または式(9−2))とする。
S315の処理は、図3中のS122と同様であり、第2指令トルクTm2reqを式(11)とし、第1MG11から出力されたトルクの余剰分を第2MG12に回生指令する。
差分トルクTd1が0以上であると判断された場合(S313:NO)に以降するS316では、図3中のS123と同様、走行用トルクTmreqに対して第1MG11から余剰なトルクが出力されていないので、エンジン始動制御が完了したとみなし、エンジン始動完了フラグをセットし、S318へ移行する。
S310にて、エンジン運転中ではないと判断された場合(S310:NO)に移行するS317では、第2指令締結量Clr2をオープン値Clopとし、第3指令締結量Clr3をクローズ値Clclとする。すなわち、第2クラッチ52を切り、第3クラッチ53を繋ぎ、第1MG11および第2MG12の動力による「EV走行」とする。
S316またはS317に続いて移行するS318の処理は、図3中のS125と同様である。
本実施形態では、第1実施形態における第2動力伝達ギア41が省略されているので、第1実施形態より簡素な構成、制御とすることができる。
本実施形態では、断続部150は、第2クラッチ52および第3クラッチ53から構成される。
制御部60は、車両走行中であって(図9中のS302:YES)、エンジン10の始動中において(S305:YES)、第2クラッチ52に加え、第3クラッチ53を締結させる。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態では、図9中のS301が「実出力トルク取得手段」の機能としての処理に対応し、S308、S314、S318が「始動用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S308、S315、S318が「回生用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S309、S312、S317が「断続部制御手段」の機能としての処理に対応する。
また、第1指令トルクTm1reqが「始動用MG指令トルク」に対応し、第2指令トルクTm2reqが「回生用MG指令トルク」に対応する。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図10に基づいて説明する。
本実施形態は、走行中のエンジン10の始動に第2MG12を用い、始動完了時の余剰分のトルクの回生に第1MG11を用いる点が第3実施形態と異なり、動力伝達システム2の構成等は第3実施形態と同様である。すなわち、本実施形態では、第2MG12が「始動用モータジェネレータ」に対応し、第1MG11が「回生用モータジェネレータ」に対応する。
本実施形態の駆動制御処理を図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
S401〜S407の処理は、図9中のS301〜S307と同様である。
S407に続いて移行するS408では、図6中のS209と同様、駆動要求トルクTreqに加えて始動用トルクTesttを第2MG12で出力すべく、第1指令トルクTm1reqを0とし(式(12)参照)、第2指令トルクTm2reqを式(13)により算出する。
S409〜S412は、図9中のS309〜S312と同様である。
S413は、図7中のS217と同様、式(15)で算出される差分トルクTd2が0未満か否かを判断する。差分トルクTd2が0以上であると判断された場合(S413:NO、エンジン始動が完了したとみなし、S416へ移行する。差分トルクTd2が0未満であると判断された場合(S413:YES)、余剰なトルクが出力されているとみなし、S414へ移行する。
S414の処理は、図7中のS218と同様であり、走行用トルクTmreqを第2MG12にて出力すべく、第2指令トルクTm2reqを式(16−1)(または式(16−2))とする。
S415の処理は、図7中のS222と同様であり、第1指令トルクTm1reqを式(18)とし、第2MG12から出力されたトルクの余剰分を第1MG11に回生指令する。
S416〜S418は、図9中のS316〜S318と同様である。
このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態では、図10中のS301が「実出力トルク取得手段」の機能としての処理に対応し、S408、S414、S418が「始動用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S408、S415、S418が「回生用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S409、S412、S417が「断続部制御手段」の機能としての処理に対応する。
また、第2指令トルクTm2reqが「始動用MG指令トルク」に対応し、第1指令トルクTm1reqが「回生用MG指令トルク」に対応する。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図11および図12に基づいて説明する。
図11に示すように、本実施形態の動力伝達システム3は、エンジン10、第1MG11、第2MG12、動力伝達装置220、および、制御部60を備える。
動力伝達装置220は、エンジン入力軸21、モータ入力軸25、出力軸29、動力伝達ギア30、断続部250等を備える。
断続部250は、第1クラッチ51により構成され、第1実施形態の第2クラッチ52が省略されている。
本実施形態の駆動制御処理を図12に示す。本実施形態では、走行中のエンジン10の始動に第1MG11を用い、始動完了時の余剰トルクの回生に第2MG12を用いる。すなわち、本実施形態では、第1MG11が「始動用モータジェネレータ」に対応し、第2MG12が「回生用モータジェネレータ」に対応する。
S501〜S507の処理は、図2中のS101〜S107と同様である。
S507に続いて移行するS508は、図2中のS111と同様、駆動要求トルクTreqに加えて始動用トルクTesttを第1MG11で出力すべく、第1MG11の駆動に係る第1指令トルクTm1reqを式(5)により算出する。また、第2MG12の駆動に係る第2指令トルクTm2reqを0とする(式(2)参照)。
S509では、第1指令締結量Clr1をクローズ値Clclとし、第1クラッチ51を繋ぐ。
S510およびS511の処理は、図3中のS113およびSS114の処理と同様である。
S511に続いて移行するS512では、S509と同様、第1指令締結量Clr1をクローズ値Clclとする。
S513では、図3中のS120と同様、式(8)で算出される差分トルクTd1が0未満か否かを判断する。差分トルクTd1が0以上であると判断された場合(S513:NO)、S516へ移行する。差分トルクTd1が0未満であると判断された場合(S513:YES)、余剰なトルクが出力されているとみなし、S514へ移行する。
S514の処理は、図3中のS121と同様であり、走行用トルクTmreqを第1MG11にて出力すべく、第1指令トルクTm1reqを式(10−1)(または式(10−2))とする。
S515の処理は、図3中のS122と同様であり、第2指令トルクTm2reqを式(11)とし、第1MG11から出力されたトルクの余剰分を第2MG12に回生指令する。
差分トルクTd1が0以上であると判断された場合(S513:NO)に移行するS516では、図3中のS123と同様、走行用トルクTmreqに対して第1MG11から余剰なトルクが出力されていないので、エンジン始動制御が完了したとみなし、エンジン始動完了フラグをセットし、S518へ移行する。
S510にて、エンジン運転中ではないと判断された場合(S510:NO)に移行するS517では、第1指令締結量Clr1をオープン値Clopとし、第1クラッチ51を切る。これにより、第1MG11および第2MG12の動力による「EV走行」とする。
S516またはS517に続いて移行するS518の処理は、図3中のS125と同様である。
本実施形態では、第1実施形態における第2クラッチ52が省略されているので、第1実施形態より簡素な構成、制御とすることができる。また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態では、図12中のS501が「実出力トルク取得手段」の機能としての処理に対応し、S508、S514、S518が「始動用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S508、S515、S518が「回生用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S509、S512、S517が「断続部制御手段」の機能としての処理に対応する。
また、第1指令トルクTm1reqが「始動用MG指令トルク」に対応し、第2指令トルクTm2reqが「回生用MG指令トルク」に対応する。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図13に基づいて説明する。
本実施形態は、走行中のエンジン10の始動に第2MG12を用い、始動完了時の余剰分のトルクの回生に第1MG11を用いる点が第5実施形態と異なり、動力伝達システム3の構成等は第5実施形態と同様である。すなわち、本実施形態では、第2MG12が「始動用モータジェネレータ」に対応し、第1MG11が「回生用モータジェネレータ」に対応する。
本実施形態の駆動制御処理を図13に示すフローチャートに基づいて説明する。
S601〜S607の処理は、図12中のS501〜S507と同様である。
S607に続いて移行するS608では、図6中のS211と同様、駆動要求トルクTreqに加えて始動用トルクTesttを第2MG12で出力すべく、第1指令トルクTm1reqを0とし(式(12)参照)、第2指令トルクTm2reqを式(14)により算出する。
S609〜S612は、図12中のS509〜S512と同様である。
S613は、図7中のS220と同様、式(15)で算出される差分トルクTd2が0未満か否かを判断する。差分トルクTd2が0以上であると判断された場合(S613:NO)、S616へ移行する。差分トルクTd2が0未満であると判断された場合(S613:YES)、S614へ移行する。
S614の処理は、図7中のS221と同様であり、走行用トルクTmreqを第2MG12にて出力すべく、第2指令トルクTm2reqを式(17−1)(または式(17−2))とする。
S615の処理は、図7中のS222と同様であり、第1指令トルクTm1reqを式(18)とし、第2MG12から出力されたトルクの余剰分を第1MG11に回生指令する。
S616〜S618は、図12中のS516〜S518と同様である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態では、図13中のS601が「実出力トルク取得手段」の機能としての処理に対応し、S608、S614、S618が「始動用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S608、S615、S618が「回生用MGトルク算出手段」の機能としての処理に対応し、S609、S612、S617が「断続部制御手段」の機能としての処理に対応する。
また、第2指令トルクTm2reqが「始動用MG指令トルク」に対応し、第1指令トルクTm1reqが「回生用MG指令トルク」に対応する。
(他の実施形態)
(ア)モータジェネレータ
上記実施形態では、動力伝達システムは、2つのMGを備え、一方をエンジン始動用に用い、他方を回生用に用いる。他の実施形態では、MGは3つ以上であってもよい。なお、動力伝達ギアおよび断続部は、MGの個数や配置等に応じて適宜設ければよい。
例えばMGが3つの場合、1つのMGをエンジン始動用とし、残りの2つを回生用としてもよいし、2つのMGをエンジン始動用とし、残りの1つを回生用としてもよいし、1つのMGをエンジン始動用とし、他の1つを回生用とし、残り1つのモータをエンジン始動および回生のいずれにも用いないようにしてもよい。すなわち、複数のMGのうちの少なくとも1つを始動用MGとし、複数のMGのうちの始動用MG以外の少なくとも1つを回生用MGとすればよい。
上記第1実施形態では、第1MG11をエンジン始動用とし、第2MG12を回生用とする。他の実施形態では、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせ、例えば走行負荷等に応じ、始動用MGと回生用MGとを切り替えるように構成してもよい。
同様に、第3実施形態と第4実施形態、第5実施形態と第6実施形態とを組み合わせ、始動用MGと回生用MGとを切り替えるようにしてもよい。
上記実施形態では、第1MGから出力可能な最大トルクを、第2MGから出力可能な最大トルクに第1ギア比を乗じたものとする。
他の実施形態では、第1実施形態のように、第1MGをエンジン始動用とし、第2MGを回生用とする場合、第1MGから出力可能な最大トルクを、第2MGから出力可能な最大トルクに第1ギア比を乗じた値に、エンジン始動用に用いられるトルク分を加算した値となるように設定してもよい。換言すると、第1MGから出力可能な最大トルクを、第2MGから出力可能な最大トルクに第1ギア比を乗じた値以上となるようにしてもよい。
また、第2実施形態のように、第2MGをエンジン始動用とし、第1MGを回生用とする場合、第2MGから出力可能な最大トルクを、第1MGから出力可能な最大トルクを第1ギア比で除した値に、エンジン始動用に用いられるトルク分を加算した値となるように設定してもよい。換言すると、第2MGから出力可能な最大トルクを、第1MGから出力可能な最大トルクを第1ギア比で除した値以上となるようにしてもよい。
また、他の実施形態では、MGの個数や配置等に応じ、最大トルクは適宜設定可能である。
(イ)動力伝達ギア
上記実施形態では、第1ギア比が2、第2ギア比が0.5である例を説明した。他の実施形態では、第1ギア比および第2ギア比は、これに限らず、ギア比をどのように設定してもよい。
(ウ)断続部
上記実施形態では、断続部は、油圧式である例を説明した。他の実施形態では、動力伝達ギアは、油圧式の湿式クラッチに限らず、乾式クラッチ、または、シンクロ機構等の噛み合い式クラッチ等を用いてもよい。
(エ)実出力トルク取得手段
上記実施形態では、実出力トルク取得手段は、トルクセンサからの検出値に基づいて実出力トルクを読み込む。他の実施形態では、トルクセンサに替えて、電流センサからの検出値に基づいて実出力トルクを読み込むように構成してもよい。詳細には、モータに通電される電流を検出する電流センサからの検出値に基づいて、制御部内にて実出力トルクを演算し、演算された実出力トルクを内部的に読み込むようにしてもよい。これにより、トルクセンサを省略することができるので、部品点数を低減することができる。
また、上記実施形態では、第1MGおよび第2MGの実出力トルクをそれぞれ読み込む。他の実施形態では、第1MGをエンジン始動用とする場合、第2MGの実出力トルクの取得を省略してもよい。また、第2MGをエンジン始動用とする場合、第1MGの実出力トルクの取得を省略してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
1、2、3・・・動力伝達システム
10・・・エンジン
11・・・第1MG(モータジェネレータ)
12・・・第2MG(モータジェネレータ)
29・・・出力軸
30、130・・・動力伝達ギア
50、150、250・・・断続部
60・・・制御部(制御装置、実出力トルク取得手段、始動用MGトルク算出手段、回生用MGトルク算出手段、断続部制御手段)

Claims (5)

  1. エンジン(10)と、
    車軸(95)と接続される出力軸(29)に動力を伝達可能な複数のモータジェネレータ(11、12)と、
    前記モータジェネレータ(11)と前記出力軸との間に設けられる第1動力伝達ギア(31)、および、前記エンジンと前記出力軸との間に設けられる第2動力伝達ギア(41)の少なくとも一方から構成される動力伝達ギア(30、130)と、
    前記エンジンと前記出力軸との間に設けられる第1断続部(51)、前記第1断続部および前記エンジンと前記モータジェネレータ(11)との間に設けられる第2断続部(52)、または、前記第2断続部および前記モータジェネレータ(11)と前記出力軸との間に設けられる第3断続部(53)から構成される断続部(50、150、250)と、
    を備える動力伝達システム(1、2、3)を制御する制御装置(60)であって、
    前記モータジェネレータから出力されるトルクである実出力トルクを読み込む実出力トルク取得手段(S101、S201、S301)と、
    複数の前記モータジェネレータのうちの少なくとも1つである始動用モータジェネレータの駆動に係る始動用MG指令トルクを算出する始動用MGトルク算出手段(S109、S111、S118、S121、S125、S209、S211、S218、S221、S225、S308、S314、S318、S408、S414、S418、S508、S514、S518、S608、S614、S618)と、
    複数の前記モータジェネレータのうちの前記始動用モータジェネレータ以外の少なくとも1つである回生用モータジェネレータの駆動に係る回生用MG指令トルクを算出する回生用MGトルク算出手段(S109、S111、S122、S125、S209、S211、S222、S225、S308、S315、S318、S408、S415、S418、S508、S515、S518、S608、S615、S618)と、
    前記断続部の断続状態を制御する断続部制御手段(S110、S112、S116、S119、S124、S210、S212、S216、S219、S224、S309、S312、S317、S409、S412、S417、S509、S512、S517、S609、S612、S617)と、
    を備え、
    車両(90)の走行中であって、停止している前記エンジンを始動させる始動条件が成立しているとき、
    前記始動用MGトルク算出手段(S109、S111、S209、S211、S308、S408、S508、S608)は、駆動要求トルクに応じた走行用トルク、および、前記エンジンの始動に要する始動用トルクに基づき、前記始動用MG指令トルクを算出し、
    前記回生用MGトルク算出手段(S109、S111、S209、S211、S308、S408、S508、S608)は、前記回生用MG指令トルクをゼロとし、
    前記断続部制御手段(S110、S112、S210、S212、S309、S409、S509、S609)は、前記第1断続部または前記第2断続部を締結させ、
    前記エンジンの始動が完了したとき、
    前記始動用MGトルク算出手段(S118、S121、S218、S221、S314、S414、S514、S614)は、前記始動用トルクをゼロとし、前記走行用トルクに基づいて前記始動用MG指令トルクを算出し、
    前記回生用MGトルク算出手段(S122、S222、S315、S415、S515、S615)は、前記始動用モータジェネレータの前記実出力トルクと前記走行用トルクとの差分に応じたトルクを回生させる回生指令として前記回生用MG指令トルクを算出することを特徴とする制御装置。
  2. 前記断続部(50)は、前記第1断続部および前記第2断続部から構成され、
    前記車両の走行速度である車速を読み込む車速取得手段(S101、S201)を備え、
    前記断続部制御手段は、
    前記車両走行中であって前記エンジンの始動条件が成立しているとき、
    前記車速が車速判定閾値未満である場合、前記第2断続部を締結させ(S110、S210)、
    前記車速が車速判定閾値以上である場合、前記第1断続部を締結させる(S112、S212)ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記断続部(150)は、前記第2断続部および前記第3断続部から構成され、
    前記断続部制御手段(S309、S409)は、前記車両の走行中であって前記エンジンの始動条件が成立しているとき、前記第2断続部に加え、前記第3断続部を締結させることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記実出力トルク取得手段は、前記モータジェネレータから出力されるトルクを検出するトルクセンサ(16、17)の検出値に基づき、前記実出力トルクを読み込むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記実出力トルク取得手段は、前記モータジェネレータに通電される電流を検出する電流センサの検出値に基づいて算出される値を前記実出力トルクとして読み込むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御装置。
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