(第1実施形態)
以下、図1〜図6を参照して、この発明を腕時計に適用した第1実施形態について説明する。
この腕時計は、図1および図2に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1は、図3に示すように、ケース本体2と外装ケース3とを有している。
ケース本体2は、硬質の合成樹脂からなり、図3に示すように、その内部に補強用の金属部材2aがインサート成型によって埋め込まれた構成になっている。外装ケース3は、ウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂からなり、ケース本体2の外周面にこれを覆って設けられるように構成されている。
この腕時計ケース1の上部開口部、つまりケース本体2の上部開口部には、図3に示すように、時計ガラス4がパッキン4aを介して取り付けられている。また、この腕時計ケース1の下部、つまりケース本体2の下部には、ステンレスなどの剛性の高い金属からなる裏蓋5が防水リング5aを介して取り付けられている。さらに、この腕時計ケース1の3時側と9時側とに位置する外周面には、図1に示すように、複数のスイッチ部7が設けられている。
また、この腕時計ケース1の内部、つまりケース本体2の内部には、図3に示すように、時計モジュール6が組み込まれている。この時計モジュール6は、図示しないが、指針を運針するための時計ムーブメントや、時刻などの情報を電気光学的に表示する表示装置、およびこれら時計ムーブメントや表示装置を駆動する回路基板など、時計機能に必要な各種の部品を備えている。
さらに、この腕時計ケース1は、図1〜図3に示すように、12時側と6時側とに位置する外周面に時計バンド8がそれぞれ取り付けられるように構成されている。この時計バンド8が取り付けられるケース本体2の外周面には、図1〜図6に示すように、時計バンド8が取り付けられるバンド取付部10がそれぞれ設けられている。
このバンド取付部10は、図4(a)および図5(a)に示すように、ケース本体2の外周面に横長の長方形状に設けられた厚肉部11と、この厚肉部11の外周に沿う方向に位置する両側部に互いに対向した状態でケース本体2の外部に突出して設けられた一対の補強部材12とを有し、これら厚肉部11の上下部および一対の補強部材12の各外側が外装ケース3で覆われた構成になっている。
この場合、一対の補強部材12は、図5(a)および図5(b)に示すように、ステンレスなどの剛性の高い金属板で形成されている。これら一対の補強部材12は、ケース本体2の外部に突出する一端部に取付孔12aがそれぞれ設けられ、その他端部が抜止め部13によって厚肉部11の両側部にそれぞれ取り付けられるように構成されている。
抜止め部13は、図3および図5に示すように、時計バンド8が腕時計ケース1の外側に向けて引っ張られた際に、補強部材12がケース本体2から抜け出さないように係止するためのものである。すなわち、この抜止め部13は、一対の補強部材12の各他端部にその上下方向に向けて突出して設けられた各突起部13aと、ケース本体2の厚肉部11の外周に沿う方向に位置する両側部の上下部に設けられ、補強部材12を上下方向に挟んだ状態で突起部13aを係止する係止部11aと、を備えている。
これにより、抜止め部13は、図3および図5に示すように、補強部材12の取付孔12a側に位置する突起部13aの前端部(図3では左側の端部)がケース本体2側に位置する係止部11aの後端部(図3では右側の端部)に当接していることにより、時計バンド8が腕時計ケース1の外側に向けて引っ張られた際に、補強部材12がケース本体2から抜け出す方向に離脱しないように構成されている。
このため、一対の補強部材12は、図3および図5に示すように、抜止め部13の突起部13aが抜止め部13の係止部11aに係止された状態で、ケース本体2の厚肉部11の両側部に対応する側面が両面接触テープなどの接着材(図示せず)によって接着されることにより、ケース本体2に仮固定されるように構成されている。
これにより、一対の補強部材12は、図3〜図5に示すように、ケース本体2に仮固定された状態で補強部材12が外装ケース3で覆われることにより、ケース本体2に対して抜け出すことなく固定されるように構成されている。この場合、補強部材12を覆う個所の外装ケース3には、補強部材12の取付孔12aの内径よりも少し大きい内径の挿入孔3aが補強部材12の取付孔12aと同一軸上に対応して設けられている。また、この補強部材12の一面には、その表裏面を特定するためのマーク12bが設けられている。
一方、時計バンド8は、図1〜図4に示すように、ウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂からなる樹脂バンドであり、その長手方向における一端部8aがバンド取付部10に締結部材14によって取り付けられるように構成されている。この場合、時計バンド8は、その一端部8aがバンド取付部10の一対の補強部材12間に配置されるように構成されている。
この時計バンド8の一端部8aには、図4および図6に示すように、一対の補強部材12の各取付孔12aの内径よりも大きい貫通孔8bが設けられている。この貫通孔8bは、時計バンド8の一端部8aがバンド取付部10の一対の補強部材12間に配置された際に、一対の補強部材12の各取付孔12aと同一軸上に対応するように構成されている。
締結部材14は、図3および図6に示すように、第1のねじ部材15と、第2のねじ部材16と、時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入されて一対の補強部材12間に配置され、かつ第1のねじ部材15および第2のねじ部材16が挿入する筒状部材17と、を有している。
この場合、第1のねじ部材15は、図6に示すように、補強部材12の取付孔12aを通して筒状部材17内に挿入する雄ねじ部15aと、この雄ねじ部15aの外径よりも大きく形成されて外装ケース3の挿入孔3aに挿入する首部15bと、この外装ケース3の挿入孔3aの内径よりも大きい頭部15cと、を有している。
第2のねじ部材16は、図6に示すように、補強部材12の取付孔12aを通して筒状部材17内に挿入する軸部16aと、この軸部16aの先端部側に設けられて第1のねじ部材15の雄ねじ部15aが螺合する雌ねじ部16bと、軸部16aの外径よりも大きく形成されて外装ケース3の挿入孔3aに挿入する首部16cと、この外装ケース3の挿入孔3aの内径よりも大きい頭部16dと、を有している。
筒状部材17は、図3〜図6に示すように、金属製のパイプであり、その内径が第2のねじ部材16の軸部16aの外径とほぼ同じ大きさで、外径が時計バンド8の貫通孔8bの内径とほぼ同じ大きさで、かつ一対の補強部材12の各取付孔12aの内径よりも大きく形成されている。
また、この筒状部材17は、図6に示すように、その軸方向の長さが一対の補強部材12間の長さと同じ長さに形成されている。これにより、筒状部材17は、一対の補強部材12間に配置された際に、一対の補強部材12の各対向面に筒状部材17の両端部が当接するように構成されている。
これにより、締結部材14は、図6に示すように、時計バンド8の貫通孔8bに筒状部材17が挿入され、この筒状部材17が時計バンド8の一端部8aと共に一対の補強部材12間に配置されて一対の補強部材12の各取付孔12aと同一軸上に対応し、この状態で第1のねじ部材15と第2のねじ部材16とがバンド取付部10の外装ケース3の各挿入孔3aおよび一対の補強部材12の各取付孔12aを通して筒状部材17に挿入されるように構成されている。
また、この締結部材14は、図6に示すように、第1のねじ部材15と第2のねじ部材16とが筒状部材17に挿入された状態で、第2のねじ部材16の雌ねじ部16bに第1のねじ部材15の雄ねじ部15aを螺合させて締め付けることにより、時計バンド8の一端部8aをバンド取付部10に取り付けるように構成されている。
この場合、締結部材14は、図6に示すように、第2のねじ部材16の雌ねじ部16bに第1のねじ部材15の雄ねじ部15aが螺合して締め付けられると、第1のねじ部材15の首部15bが外装ケース3の挿入孔3aに挿入されて頭部15cが挿入孔3aの縁部を軸方向に押圧し、第2のねじ部材16の首部16cが外装ケース3の挿入孔3aに挿入されて頭部16dが挿入孔3aの縁部を軸方向に押圧するように構成されている。
このため、締結部材14は、図6に示すように、第2のねじ部材16の雌ねじ部16bに第1のねじ部材15の雄ねじ部15aが螺合して締め付けられると、第1のねじ部材15の首部15bと第2のねじ部16の首部16cとが一対の補強部材12を互いに接近する方向に押し付けることにより、一対の補強部材12を筒状部材17の両端部に押し付けると共に、一対の補強部材12をケース本体2の厚肉部11の両端部に押し付けて固定するように構成されている。
ところで、時計バンド8の一端部8aには、図1〜図4に示すように、時計バンド8の回転範囲を規制する先カンである回転規制部材18が設けられている。この回転規制部18は、時計バンド8の一端部8aと共に締結部材14によってバンド取付部10に取り付けられるように構成されている。
すなわち、回転規制部材18は、図4(b)に示すように、時計バンド8の一端部8aの両側に配置される一対の側辺部18aと、時計バンド8の一端部8aの上面側を跨いでバンド取付部10から離れた位置の一対の側辺部18aの各端部を連結する連結辺部18bと、を有している。
この場合、バンド取付部10側に位置する一対の側辺部18aの各端部は、図4(b)および図6に示すように、時計バンド8の一端部8aの両側と一対の補強部材12との間に配置される薄肉部19にそれぞれ形成されている。これら薄肉部19には、締結部材14の筒状部材17が挿入する挿入孔19aがそれぞれ設けられている。
このため、回転規制部材18は、図4(b)および図6に示すように、時計バンド8の一端部8aの両側に一対の側辺部18aが配置されて、各薄肉部19の挿入孔19aが時計バンド8の貫通孔8bと同一軸上に対応され、この状態で筒状部材17を薄肉部19の挿入孔19aから時計バンド8の貫通孔8bに挿入されることにより、時計バンド8に取り付けられるように構成されている。
この場合、バンド取付部10側に位置する一対の側辺部18aの各端部には、図3および図4(b)に示すように、時計バンド8の回転範囲を規制する回転規制部20が設けられている。この回転規制部20は、締結部材14の筒状部材17を中心に回転規制部材18が図3において反時計回りに回転した際に、補強部材12の下端部に当接する第1当接部20aと、締結部材14の筒状部材17を中心に回転規制部材18が図3において時計回りに回転した際に、補強部材12の先端部に位置する外装ケース3の端部3bに当接する第2当接部20bと、を有している。
これにより、回転規制部20は、図3および図4(b)に示すように、回転規制部材18が締結部材14の筒状部材17を中心に図3において反時計回りに回転した際に、第2当接部20bが補強部材12の先端部に位置する外装ケース3の端部3bから離れて、第1当接部20aが補強部材12の下端部に当接して、回転規制部材18の回転範囲を規制するように構成されている。
また、この回転規制部20は、図3および図4(b)に示すように、回転規制部材18が締結部材14の筒状部材17を中心に図3において時計回りに回転した際に、第1当接部20aが補強部材12の下端部から離れて、第2当接部20bが補強部材12の先端部に位置する外装ケース3の端部3bに当接して、回転規制部材18の回転範囲を規制するように構成されている。
次に、このような腕時計ケース1に時計バンド8を取り付ける場合について説明する。
この場合には、予め、ケース本体2の側壁部にバンド取付部10の一対の補強部材12を取り付ける。このときには、まず、ケース本体2の側壁部に突出して形成されて厚肉部11の外周に沿う方向に位置する両側部に一対の補強部材12を互いに対向させた状態で配置して仮固定する。
すなわち、ケース本体2の厚肉部11における両側部の上下に設けられた各係止部11a間に補強部材12を挟んだ状態で配置し、補強部材12の取付孔12a側に位置する突起部13aの前端部(図3では左側の端部)をケース本体2側に位置する係止部11aの後端部(図3では右側の端部)に当接させる。
この状態で、ケース本体2の厚肉部11の両側部に対応する補強部材12の側面を両面接触テープなどの接着材(図示せず)によってケース本体2の厚肉部11の両側面にそれぞれ接着する。これにより、一対の補強部材12が互いに対向した状態でケース本体2に仮固定される。この状態で、ケース本体2の外周に外装ケース3を取り付けてケース本体2の外周を覆うと共に、この外装ケース3によって一対の補強部材12の各外側を覆う。
この状態では、外装ケース3の挿入孔3aが補強部材12の取付孔12aと同一軸上に対応し、補強部材12が抜止め部13によってケース本体2から時計バンド8の引っ張り方向に抜け出すことがなく、確実に仮固定される。これにより、腕時計ケース1の側部にバンド取付部10が外部に突出した状態で設けられる。
そして、このバンド取付部10に時計バンド8を取り付ける。この場合には、予め、時計バンド8の一端部8aに回転規制部材18を取り付ける。このときには、時計バンド8の一端部8aの両側に回転規制部材18の一対の側辺部18aを配置すると共に、時計バンド8の一端部8a上に連結辺部18bを配置し、一対の側辺部18aの各薄肉部19に設けられた挿入孔19aを時計バンド8の貫通孔8bと同一軸上に対応させる。
この状態で、締結部材14の筒状部材17を回転規制部材18の側辺部18aにおける薄肉部19の挿入孔19aから時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入させる。これにより、回転規制部材8が時計バンド8の一端部8aに筒状部材17によって回転可能な状態で取り付けられる。
そして、時計バンド8の一端部8aをバンド取付部10の一対の補強部材12間に回転規制部材18および筒状部材17と共に配置する。このときには、回転規制部材18の一対の側辺部18aの各薄肉部19が時計バンド8の一端部8aの両側部と一対の補強部材12との間に配置される。また、筒状部材17は、その両端部が一対の補強部材12の各対向面に当接した状態で配置される。
この状態で、締結部材14の筒状部材17を一対の補強部材12の各取付孔12aに同一軸上で対応させ、第2のねじ部材16の軸部16aをバンド取付部10に位置する外装ケース3の一方の挿入孔3aから補強部材12の取付孔12aに挿入させて筒状部材17内に挿入させる。同様に、締結部材14の第1のねじ部材15の雄ねじ部15aをバンド取付部10に位置する外装ケース3の他方の挿入孔3aから補強部材12の取付孔12aに挿入させて筒状部材17内に挿入させる。
そして、第1のねじ部材15の雄ねじ部15aを第2のねじ部材16の雌ねじ部16bに螺合させて締め付ける。すると、第1のねじ部材15の首部15bが外装ケース3の挿入孔3aに挿入して頭部15cが挿入孔3aの縁部を軸方向に押圧し、第2のねじ部材16の首部16cが外装ケース3の挿入孔3aに挿入して頭部16dが挿入孔3aの縁部を軸方向に押圧する。
このときには、第1のねじ部材15の首部15bと第2のねじ部16の首部16cとが一対の補強部材12を互いに接近する方向に向けて押し付けるので、一対の補強部材12が筒状部材17の両端部に押し付けられて固定されると共に、一対の補強部材12がケース本体2の厚肉部11の両端部に押し付けられて固定される。これにより、一対の補強部材12が互いに接近する方向に撓み変形することがなく、ケース本体2に確実にかつ強固に固定される。
このため、時計バンド8の一端部8aがバンド取付部10の一対の補強部材12に回転規制部材18と共に取り付けられる。この状態では、回転規制部材18の回転規制部20が補強部材12の取付孔12a側に位置する先端部の外周に対応して配置される。これにより、回転規制部20の第1当接部20aが補強部材12の下端部に接離可能な状態で対応し、第2当接部20bがバンド取付部10に位置する外装ケース3の端部3bに接離可能な状態で対応する。
次に、このように時計バンド8が取り付けられた腕時計のバンド取付構造の作用について説明する。
腕時計ケース1を腕に取り付ける際には、時計バンド8を腕時計ケース1に対して引っ張っても、一対の補強部材12が抜止め部13によってケース本体2に強固に固定されていることにより、一対の補強部材12がケース本体2から抜け出して離脱することがない。
すなわち、一対の補強部材12は、ケース本体2の厚肉部11における両側部の上下に設けられた各係止部11a間に配置されて、補強部材12の取付孔12a側に位置する突起部13aの前端部(図3では左側の端部)がケース本体2側に位置する係止部11aの後端部(図3では右側の端部)に当接している。これにより、時計バンド8が腕時計ケース1に対して引っ張られても、一対の補強部材12がケース本体2から抜け出して離脱することがない。
また、時計バンド8は、バンド取付部10に締結部材14によって取り付けられていることにより、時計バンド8がウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂で形成されていても、締結部材14によって時計バンド8の一端部8aが確実にかつ良好に取り付けられる。このため、時計バンド8が腕時計ケース1に対して引っ張られても、時計バンド8の一端部8aがバンド取付部10から離脱することがない。
すなわち、締結部材14は、第1のねじ部材15と第2のねじ部材16とが筒状部材17に挿入された状態で、第2のねじ部材16の雌ねじ部16bに第1のねじ部材15の雄ねじ部15aが螺合して締め付けられる。これにより、一対の補強部材12が筒状部材17の両端部に押し付けられるので、時計バンド8の一端部8aがバンド取付部8に確実にかつ強固に取り付けられる。
一方、このようにバンド取付部10に取り付けられた時計バンド8を腕に取り付ける際には、時計バンド8の一端部8aが締結部材14の筒状部材17を中心に回転規制部材18と共に回転して、時計バンド8が腕にフィットして装着する。このときには、締結部材14の筒状部材17を中心に時計バンド8の一端部8aが図3において反時計回り回転し、これに伴って回転規制部材18が筒状部材17を中心に反時計回り回転する。
このため、回転規制部材18の一対の側辺部18aに設けられた回転規制部20の第1当接部20aがバンド取付部10の一対の補強部材12の各下端部に当接して、筒状部材17を中心とする回転規制部材18の反時計回り方向の回転が規制される。これにより、時計バンド8の一端部8aにおける反時計回り方向の回転が回転規制部材18の連結辺部18bによって規制される。このため、時計バンド8が腕に良好にフィットした状態で取り付けられる。
また、腕時計ケース1を腕から取り外す際には、時計バンド8の一端部8aが締結部材14の筒状部材17を中心に回転規制部材18と共に回転して腕から時計バンド8を取り外すことができる。このときは、締結部材14の筒状部材17を中心に時計バンド8の一端部8aが図3において時計回り回転し、これに伴って回転規制部材18が筒状部材17を中心に時計回り回転する。
このため、回転規制部材18の一対の側辺部18aに設けられた回転規制部20の第2当接部20bが一対の補強部材12を覆う外装ケース3の端部3bに当接して、筒状部材17を中心とする回転規制部材18の時計回り方向の回転が規制される。これにより、時計バンド8の一端部8aにおける時計回り方向の回転が回転規制部材18の連結辺部18bによって規制される。
この状態で、腕時計ケース1を卓上に置いた際には、筒状部材17を中心とする時計バンド8の一端部8aの回転が回転規制部材18の連結辺部18bによって規制されている。これにより、時計バンド8の一端部8aによって腕時計ケース1が卓上に浮いた状態で弾力的に配置される。
このように、この腕時計のバンド取付構造によれば、合成樹脂製のケース本体2およびその外周に装着されてケース本体2を覆う合成樹脂製の外装ケース3を有する腕時計ケース1と、剛性の高い材料で板状に形成され、ケース本体2の側壁部に互いに対向した状態で外部に突出して設けられた一対の補強部材12を有するバンド取付部10と、このバンド取付部10の一対の補強部材12間に一端部8aが配置される時計バンド8と、この時計バンド8の一端部8aをバンド取付部10に取り付ける締結部材14と、を備えていることにより、簡単な構造で、時計バンド8の取付強度を確保することができ、かつ腕時計ケース1の外径に対して時計バンド8を幅広に形成することができる。
すなわち、この腕時計のバンド取付構造では、時計バンド8の一端部8aをバンド取付部10の一対の補強部材12間に配置させ、この状態で締結部材14によって時計バンド8の一端部8aをバンド取付部10の一対の補強部材12に取り付けることができる。このため、時計バンド8の取付構造が簡単で、時計バンド8の取付強度を確保することができ、かつケース本体2の側壁部に取り付けられる一対の補強部材12間の間隔を広くすることができるので、腕時計ケース1の外径に対して時計バンド8を幅広に形成することができる。
この場合、一対の補強部材12それぞれは、金属製の板状に形成されていることにより、補強部材12の板厚を薄く形成しても、バンド取付部10の強度を確保することができると共に、補強部材12の板厚を薄くすることにより、一対の補強部材12間の間隔を広くすることができる。
このため、ケース本体2の外周に形成された厚肉部11の外周に沿う方向の長さをケース本体2の外径に対して最大限に長くすることにより、一対の補強部材12間の間隔をケース本体2の外径に対して最大限に広くすることができる。これにより、時計バンド8の長手方向と直交する方向の長さである時計バンド8の幅をケース本体2の外径に対して最大限に広く形成することができる。
また、このバンド取付構造では、一対の補強部材12を腕時計ケース1のケース本体2に係止する抜止め部13を備えていることにより、補強部材12の板厚を薄く形成しても、抜止め部13によって補強部材12をケース本体2に確実にかつ強固に固定することができる。このため、時計バンド8が腕時計ケース1から外部に向けて引っ張られても、抜止め部13によって補強部材12がケース本体2に対して抜け出さすことがない。
すなわち、補強部材12の抜止め部13は、補強部材12の上下に突出する突起部13aと、ケース本体2の厚肉部11の両側部に設けられて突起部13aを係止する係止部11aと、を備えていることにより、補強部材12の取付孔12a側に位置する突起部13aの端部をケース本体2側に位置する係止部11aの端部に当接させることができ、これにより補強部材12がケース本体2から抜け出すことがなく、補強部材12をケース本体2に対して確実にかつ良好に固定することができる。
この場合、補強部材12は、ケース本体2の厚肉部11における両側部の上下に設けられた各係止部11a間に配置され、この状態で補強部材12の取付孔12a側に位置する突起部13aの端部がケース本体2側に位置する係止部11aの端部に当接していることにより、時計バンド8が腕時計ケース1から外部に向けて引っ張られても、一対の補強部材12がケース本体2から抜け出して離脱することがない。
また、この補強部材12は、ケース本体2の厚肉部11の両側面に対応する側面を両面接触テープなどの接着材(図示せず)によって接着されて、各補強部材12の外側が外装ケース3で覆われているので、補強部材12がケース本体2から抜け出すことないばかりか、腕時計ケースの外部から見えないように補強部材12を隠すことができると共に、補強部材12がケース本体2の厚肉部11の両側からその側方に脱落しないように、補強部材12をケース本体2に対して確実に仮固定することができる。
また、この腕時計のバンド取付構造では、締結部材14が、雄ねじ部15aを有する第1のねじ部材15と、この第1のねじ部材15の雄ねじ部15aが螺合する雌ねじ部16bを有する第2のねじ部材16と、時計バンド8の一端部8a内に挿入されて一対の補強部材12間に配置され、かつ第1のねじ部材15および第2のねじ部材16が挿入する筒状部材17と、を有していることにより、時計バンド8の一端部8aを腕時計ケース1のバンド取付部10に確実にかつ強固に取り付けることができる。
すなわち、筒状部材17は、金属製のパイプであり、その軸方向の長さが一対の補強部材12間の長さと同じ長さで形成されていることにより、バンド取付部10の外側から第1のねじ部材15と第2のねじ部材16とを筒状部材17内に挿入させて雄ねじ部15aを雌ねじ部16bに螺合させて締め付けた際に、第1のねじ部材15と第2のねじ部材16とによって一対の補強部材12を互いに接近する方向に押し付けることができる。
このため、一対の補強部材12を筒状部材17の両端部に押し付けることができると共に、補強部材12をケース本体2の側壁部から突出して形成された厚肉部11の両側部に強く押し付けて強固に固定することができることができるので、時計バンド8の一端部8aを腕時計ケース1のバンド取付部10に確実にかつ強固に取り付けることができる。
さらに、この腕時計のバンド取付構造では、時計バンド8の一端部8aの両側にこれを跨いで配置され、この状態で一対の補強部材12間に締結部材14によって時計バンド8の一端部8aと共に取り付けられ、この締結部材14を中心とする時計バンド8の回転範囲を規制する回転規制部材18を備えていることにより、腕時計ケース1を腕に取り付ける際に、時計バンド8の一端部8aが締結部材14の筒状部材17を中心に回転規制部材18と共に回転して、時計バンド8を腕にフィットさせることができる。
この場合、回転規制部18は、時計バンド8の一端部8aの両側に配置される一対の側辺部18aと、時計バンド8の一端部8aの上面側を跨いでバンド取付部10から離れた位置の一対の側辺部18aの各端部を連結する連結辺部18bと、を有し、バンド取付部10側に位置する一対の側辺部18aの各端部が薄肉部19に形成され、この薄肉部19に挿入孔19aが設けられているので、筒状部材17を薄肉部19の挿入孔19aから時計バンド8の貫通孔8bに挿入することにより、回転規制部18を時計バンド8と共にバンド取付部10に簡単にかつ確実に取り付けることができる。
また、この回転規制部材18は、バンド取付部10側に位置する一対の側辺部18aの各端部に時計バンド8の回転範囲を規制する回転規制部20が設けられているので、この回転規制部20によって締結部材14の筒状部材17を中心とする時計バンド8の一端部8aの回転範囲を確実にかつ良好に規制することができ、これにより腕時計ケース1を腕に取り付ける際に、時計バンド8を腕に良好にフィットさせることができる。
すなわち、回転規制部20は、締結部材14の筒状部材17を中心に回転規制部材18が図3において反時計回りに回転した際に、補強部材12の下端部に当接する第1当接部20aと、締結部材14の筒状部材17を中心に回転規制部材18が図3において時計回りに回転した際に、補強部材12の先端部に位置する外装ケース3の端部3bに当接する第2当接部20bと、を有していることにより、第1当接部20aと第2当接部20bとによって締結部材14の筒状部材17を中心とする時計バンド8の一端部8aの回転範囲を確実にかつ良好に規制することができる。
このため、腕時計ケース1を時計バンド8で腕に取り付ける際には、回転規制部20の第1当接部20aがバンド取付部10の一対の補強部材12の各下端部に当接して、筒状部材17を中心とする回転規制部材18の反時計回り方向の回転を規制することができるので、時計バンド8を腕に良好にフィットさせた状態で取り付けることができる。
また、腕時計ケース1を腕から取り外す際には、回転規制部20の第2当接部20bが一対の補強部材12を覆う外装ケース3の端部3bに当接して、筒状部材17を中心とする回転規制部材18の時計回り方向の回転を規制することができるので、時計バンド8が必要以上に回転することがなく、時計バンド8を腕から良好に取り外すことができる。
また、腕から取り外した腕時計ケース1を卓上に置いた際には、筒状部材17を中心とする回転規制部材18の時計回り方向の回転が規制されているので、筒状部材17を中心とする時計バンド8の一端部8aの回転を回転規制部材18の連結辺部18bによって規制することができ、これにより時計バンド8の一端部8aによって腕時計ケース1を卓上に浮かせた状態で弾力的に配置させることができる。
(第2実施形態)
次に、図7(a)および図7(b)を参照して、この発明を腕時計に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1〜図6に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この腕時計は、図7(a)および図7(b)に示すように、一対の補強部材12をケース本体2に係止する各抜止め部25が第1実施形態と異なる構成であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、抜止め部25は、図7(a)および図7(b)に示すように、ケース本体2側に位置する一対の補強部材12の各端部(図7(b)では右側の端部)にケース本体2の外周方向に沿って突出して設けられた取付片25aと、ケース本体2の厚肉部11の外周方向に位置する両側部に設けられて各取付片25aがそれぞれ嵌入する各嵌合穴25bと、を備えている。
この場合、抜止め部25の取付片25aは、図7(a)および図7(b)に示すように、ケース本体2側に位置する補強部材12の端部をケース本体2の厚肉部11の両側部に向けて折り曲げることによって形成されている。ケース本体2の厚肉部11の両側部に設けられた嵌合穴25bは、断面が上下方向に長い長方形状の角穴であり、補強部材12の取付片25aが嵌入するように構成されている。この嵌合穴25bの縁部には、取付片25aの近傍に位置する補強部材12が嵌合する切欠き部25cが設けられている。
これにより、一対の補強部材12は、図7(a)および図7(b)に示すように、ケース本体2の厚肉部11の両側部に設けられた嵌合穴25bに補強部材12の取付片25aが嵌入されて、取付片25aの近傍に位置する補強部材12が嵌合穴25bの縁部に設けられた切欠き部25cに嵌合され、この状態で両面接着テープなどの接着材(図示せず)によって接着されることにより、仮固定されるように構成されている。
また、一対の補強部材12は、第1実施形態と同様、ケース本体2に仮固定された状態で補強部材12が外装ケース3で覆われて、締結部材14によって時計バンド8の一端部8aがバンド取付部10に取り付けられた際に、ケース本体2に対して抜け出すことなく強固に固定されるように構成されている。この場合にも、補強部材12を覆う個所の外装ケース3には、補強部材12の取付孔12aの内径よりも少し大きい内径の挿入孔3aが補強部材12の取付孔12aと同一軸上に対応して設けられている。
このような腕時計のバンド取付構造によれば、第1実施形態と同様の作用効果があるほか、補強部材12の抜止め部25が、補強部材12の端部をケース本体2の外周方向に沿って折り曲げることによって形成された取付片25aと、ケース本体2の厚肉部11の両側部に設けられて取付片25aが嵌入する嵌合穴25bと、を備えていることにより、ケース本体2の厚肉部11の両側部に設けられた嵌合穴25bに補強部材12の取付片25aを嵌入するだけで、補強部材12がケース本体2から脱落しないように、第1実施形態よりも簡単でかつ確実に補強部材12をケース本体2に取り付けることができる。
(第3実施形態)
次に、図8〜図11を参照して、この発明を腕時計に適用した第3実施形態について説明する。この場合にも、図1〜図6に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この腕時計は、図8および図9に示すように、時計バンド8の一端部8aの回転を抑制する回転抑制部30を備えた構成であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、回転抑制部30は、図9〜図11に示すように、時計バンド8の一端部8aに設けられた弾性突起部31と、腕時計ケース1のケース本体2と裏蓋5との間に設けられて弾性突起部31が係合する係止部32とを有している。時計バンド8の弾性突起部31は、断面形状がV字形状をなすほぼ三角形状の突起部であり、時計バンド8の一端部8aにおける両側部に弾力を有して一体に形成されている。
係止部32は、図9〜図11に示すように、ケース本体2の厚肉部11の両側下部にそれぞれ設けられた係止溝33と、この係止溝33の下側に位置して係止溝33を塞ぐ裏蓋5と、を有している。この場合、係止溝33は、図11(a)に示すように、V字形状に形成され、時計バンド8の弾性突起部31が係合するように形成されている。
裏蓋5は、図8に示すように、ケース本体2の下面にビス5bによって取り付けられ、図11(a)に示すように、ケース本体2に設けられた係止溝33の下側に配置されて係止溝33を塞ぐことにより、図9に示すように、係止溝33に係合した時計バンド8の弾性突起部31を係止溝33内に押え付けるように構成されている。
これにより、回転抑制部30は、図9および図10に示すように、時計バンド8の一端部8aが締結部材14によって腕時計ケース1のバンド取付部10に取り付けられた際に、時計バンド8の弾性突起部31がケース本体2に設けられた係止部32の係止溝33に係合し、この状態でケース本体2の下部に取り付けられた裏蓋5によって係止溝33に係合した時計バンド8の弾性突起部31を係止溝33内に押え付けるように構成されている。
このため、この回転抑制部30は、図9に示すように、締結部材14の筒状部材17を中心に時計バンド8の一端部8aが図9において時計回り方向に回転しようとする際に、時計バンド8の弾性突起部31がケース本体2に設けられた係止部32の係止溝33の内面に弾力的に当接して、時計バンド8の一端部8aが時計回り方向に回転するのを弾力的に抑制するように構成されている。
また、この回転抑制部30は、図9に示すように、締結部材14の筒状部材17を中心に時計バンド8の一端部8aが図9において反時計回り方向に回転しようとする際に、時計バンド8の弾性突起部31がケース本体2に取り付けられた裏蓋5に弾力的に当接して、時計バンド8の一端部8aが反時計回り方向に回転するのを弾力的に抑制するように構成されている。
このように、この腕時計のバンド取付構造によれば、第1実施形態と同様の作用効果があるほか、締結部材14の筒状部材17を中心とする時計バンド8の回転を抑制する回転抑制部30を備えていることにより、この回転抑制部30によって時計バンド8が締結部材14の筒状部材17を中心に回転するのを確実にかつ良好に抑制することができる。
すなわち、この回転抑制部30は、時計バンド8の一端部8aに設けられた弾性突起部31と、腕時計ケース1のケース本体2と裏蓋5との間に設けられて弾性突起部31が係合する係止部32とを有しているので、締結部材14の筒状部材17を中心に時計バンド8が回転する際に、係止部32に係合している弾性突起部31によって時計バンド8の一端部8aの回転を弾力的に抑制することができ、これにより時計バンド8を腕に良好にフィットさせることができる。
なお、上述した第3実施形態では、時計バンド8の一端部8aに回転規制部材18が設けられている場合について述べたが、必ずしも回転規制部材18を備えている必要はなく、回転抑制部30のみが設けられている構成であっても良い。
また、上述した第1〜第3の各実施形態では、一対の補強部材12をケース本体2に仮固定した状態で締結部材14によって固定するように構成した場合について述べたが、これに限らず、例えば一対の補強部材12をケース本体2にインサート成型によって一体に形成しても良く、またねじ部材によって固定するように構成しても良い。
また、上述した第1〜第3の各実施形態では、一対の補強部材12をステンレスなどの金属材料で形成した場合について述べたが、必ずしも一対の補強部材12を金属で形成する必要はなく、例えばポリアミド系樹脂などのような、強度および剛性の高い合成樹脂で形成しても良い。
また、上述した第1〜第3の各実施形態では、筒状部材17は、図6に示すように、その軸方向の長さが一対の補強部材12間の長さと同じ長さに形成されているものとしたが、軸方向の長さが一対の補強部材12間の長さよりも短い長さとしても良い。さらに、筒状部材17と補強部材12との間にワッシャのような部材を有するようにしても良い。
このような構成にすることで、筒状部材17を中心に時計バンド8の一端部8aを良好に回転させることができる。回転させることで、上述した実施形態の効果に加え、締め付けた第1のねじ部材15と第2のねじ部材16とが緩むことを防ぐことができる。
さらに、筒状部材17は、その内径が第2のねじ部材16の軸部16aの外径より大きく、外径が時計バンド8の貫通孔8bの内径より小さく形成されても良い。同様に、筒状部材17を中心に時計バンド8の一端部8aを良好に回転させることができ、第1のねじ部材15と第2のねじ部材16とが緩むことを防ぐことができる。
なおまた、上述した第1〜第3の各実施形態では、腕時計に適用した場合について述べたが、必ずしも腕時計である必要はなく、例えば腕などの人体に装着して使用する血圧計や脈拍計などの電子機器に適用することができるほか、鞄やバッグなどにも適用することができる。
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、ケース本体およびその外周に装着されて前記ケース本体を覆う外装ケースを有するケースと、剛性の高い材料で板状に形成され、前記ケース本体の側壁部に互いに対向した状態で外部に突出して設けられた一対の補強部材を有するバンド取付部と、前記バンド取付部の前記一対の補強部材間に一端部が配置されるバンドと、前記バンドの前記一端部を前記バンド取付部に取り付ける締結部材と、を備えていることを特徴とするバンド取付構造である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバンド取付構造において、前記バンドが前記ケースの外側に向けて引っ張られる方向に対して、前記一対の補強部材を前記ケース本体に係止するための抜止め部を備えていることを特徴とするバンド取付構造である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のバンド取付構造において、前記抜止め部は、前記一対の補強部材の上下に突出する突起部と、前記ケース本体に設けられて前記突起部を係止する係止部と、を備えていることを特徴とするバンド取付構造である。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のバンド取付構造において、前記抜止め部は、前記一対の補強部材に設けられて前記ケース本体の外周方向に向けて突出する取付片と、前記ケース本体に設けられて前記取付片が嵌入する嵌合穴と、を備えていることを特徴とするバンド取付構造である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のバンド取付構造において、前記締結部材は、雄ねじ部を有する第1のねじ部材と、前記第1のねじ部材の前記雄ねじ部が螺合する雌ねじ部を有する第2のねじ部材と、前記バンドの前記一端部内に挿入されて前記一対の補強部材間に配置され、かつ前記第1のねじ部材および前記第2のねじ部材が挿入する筒状部材と、を有していることを特徴とするバンド取付構造である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のバンド取付構造において、前記バンドの前記一端部の両側にこれを跨いで配置され、この状態で前記一対の補強部材間に前記締結部材によって前記バンドの前記一端部と共に取り付けられ、前記締結部材を中心とする前記バンドの回転範囲を規制する回転規制部材を備えていることを特徴とするバンド取付構造である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載のバンド取付構造において、前記締結部材を中心とする前記バンドの回転を抑制する回転抑制部を備えていることを特徴とするバンド取付構造である。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載されたバンド取付構造を備えていることを特徴とする腕時計である。
この状態で、締結部材14の筒状部材17を回転規制部材18の側辺部18aにおける薄肉部19の挿入孔19aから時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入させる。これにより、回転規制部材18が時計バンド8の一端部8aに筒状部材17によって回転可能な状態で取り付けられる。