JP2015202777A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2015202777A
JP2015202777A JP2014083024A JP2014083024A JP2015202777A JP 2015202777 A JP2015202777 A JP 2015202777A JP 2014083024 A JP2014083024 A JP 2014083024A JP 2014083024 A JP2014083024 A JP 2014083024A JP 2015202777 A JP2015202777 A JP 2015202777A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inclined portion
block
tire
axial direction
tread
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014083024A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6006742B2 (ja
Inventor
錬也 大河原
Renya Okawara
錬也 大河原
満 末吉
Mitsuru Sueyoshi
満 末吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2014083024A priority Critical patent/JP6006742B2/ja
Priority to CN201510165804.1A priority patent/CN104972843B/zh
Publication of JP2015202777A publication Critical patent/JP2015202777A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6006742B2 publication Critical patent/JP6006742B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】マッド性能及びダート性能を向上させる。【解決手段】ショルダーブロック3とセンターブロック4とが設けられた空気入りタイヤ1である。ショルダーブロック3の踏面3aは、トレッド端Te側からタイヤ軸方向に対して15度以下の角度でタイヤ軸方向内側にのびる緩傾斜部6と、緩傾斜部6に連なりかつタイヤ軸方向に対して緩傾斜部6よりも大きい角度を有する急傾斜部7とを有している。センターブロック4の踏面4aは、ショルダーブロック3の急傾斜部7と同一方向に傾斜している第1傾斜部15と、第1傾斜部15に連なりかつ第1傾斜部15とは逆向きかつトレッド端Te側に傾斜する第2傾斜部16とを有している。第1傾斜部15は、第2傾斜部16よりもタイヤ周方向の長さが大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、マッド性能及びダート性能を向上させた空気入りタイヤに関する。
オールシーズンタイヤやM+Sタイプの未整地走行用の空気入りタイヤにあっては、例えば、泥濘地や砂利路面において十分なトラクション、排土性又は排砂利性を発揮する所謂マッド性能やダート性能が要求される。マッド性能やダート性能を向上させるために、トレッド部に複数のブロックを設けたブロックパターンのタイヤが採用される。ブロックの踏面の形状は、トラクションや排土性等に大きな影響を与える。
特開平5−38904号公報
本発明は、センターブロック及びショルダーブロックの踏面の形状を改善することを基本として、良好なマッド性能及びダート性能を発揮し得る空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部に、トレッド端側に配されたショルダーブロックと、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向内側に配されたセンターブロックとが設けられた空気入りタイヤであって、前記ショルダーブロックの踏面は、トレッド端側からタイヤ軸方向に対して15度以下の角度でタイヤ軸方向内側にのびる緩傾斜部と、前記緩傾斜部に連なりかつタイヤ軸方向に対して前記緩傾斜部よりも大きい角度を有する急傾斜部とを有し、前記センターブロックの踏面は、前記ショルダーブロックの前記急傾斜部と同一方向に傾斜している第1傾斜部と、前記第1傾斜部に連なりかつ前記第1傾斜部とは逆向きかつトレッド端側に傾斜する第2傾斜部とを有し、前記第1傾斜部は、前記第2傾斜部よりもタイヤ周方向の長さが大きいことを特徴とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記ショルダーブロックの前記急傾斜部と、前記センターブロックの前記第1傾斜部とが、溝を介して連続するように配されているのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記ショルダーブロックは、前記急傾斜部のタイヤ軸方向内側を画定する第1ブロック縁を有し、前記第1ブロック縁は、トレッド端側に中心を有する円弧部を含むのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記ショルダーブロックは、前記急傾斜部のタイヤ軸方向外側を画定する第2ブロック縁を有し、前記第2ブロック縁は、タイヤ軸方向に対して40〜60度の角度で傾斜する急傾斜片を含んでいるのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記センターブロックの前記第1傾斜部は、タイヤ赤道側を向く内側ブロック縁を有し、前記内側ブロック縁は、タイヤ赤道側に中心を有する円弧部を含んでいるのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記緩傾斜部のタイヤ軸方向に対する角度は、0度より大きいのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤのトレッド部には、ショルダーブロックとセンターブロックとが設けられている。ショルダーブロックの踏面は、トレッド端側からタイヤ軸方向に対して15度以下の角度でタイヤ軸方向内側にのびる緩傾斜部と、緩傾斜部に連なりかつタイヤ軸方向に対して緩傾斜部よりも大きい角度を有する急傾斜部とを有している。センターブロックの踏面は、ショルダーブロックの急傾斜部と同一方向に傾斜している第1傾斜部と、第1傾斜部に連なりかつ第1傾斜部とは逆向きかつトレッド端側に傾斜する第2傾斜部とを有している。これらのブロックを有するトレッド部は、緩傾斜部と急傾斜部との間、及び、第1傾斜部と第2傾斜部との間で、泥や砂利等を効果的に掴むことができる。従って、未整地での大きなトラクションが得られる。
第1傾斜部は、前記第2傾斜部よりもタイヤ周方向の長さが大きい。これにより、第1傾斜部は、第2傾斜部よりも路面から大きな力が作用するため、第1傾斜部は、第2傾斜部に比して、接地時の変形量が大きい。このため、接地時、第1傾斜部、第2傾斜部がアンバランスな変形をすることにより、第1傾斜部と第2傾斜部とで掴まれた泥や砂利等が溝から効果的に排出されるので、優れた排土性が得られる。従って、本発明の空気入りタイヤは、良好なマッド性能やダート性能を発揮しうる。
本発明の一実施形態の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 図1のショルダーブロックの踏面の拡大図である。 図1のセンターブロックの踏面の拡大図である。 図1のセンターブロック及びショルダーブロックの拡大図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本発明の一実施形態を示す空気入りタイヤ1のトレッド部2の展開図である。本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある)1は、例えば、四輪駆動車用のオールシーズン用タイヤとして好適に利用される。
図1に示されるように、タイヤ1のトレッド部2には、トレッド端Te側に配されたショルダーブロック3と、ショルダーブロック3のタイヤ軸方向内側に配されたセンターブロック4とが設けられている。本実施形態のトレッド部2は、ショルダーブロック3がタイヤ周方向に複数個並ぶ一対のショルダーブロック列3Rと、センターブロック4がタイヤ周方向に複数個並ぶ一対のセンターブロック列4Rと、ショルダーブロック3、3間、センターブロック4、4間、又は、ショルダーブロック3とセンターブロック4との間をのびる溝5とが設けられている。
前記「トレッド端」Teは、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態のタイヤ1に、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置として定められる。正規状態において、両トレッド端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離がトレッド接地幅TWとして定められる。特に断りがない場合、タイヤの各部の寸法等は、正規状態で測定された値である。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。タイヤが乗用車用である場合、正規内圧は、180kPaである。
「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。タイヤが乗用車用の場合、正規荷重は、前記荷重の88%に相当する荷重である。
図2は、図1のショルダーブロック3の踏面3aの拡大図である。図2に示されるように、ショルダーブロック3の踏面3aは、トレッド端Te側からタイヤ軸方向に対して15度以下の角度θ1でタイヤ軸方向内側にのびる緩傾斜部6と、緩傾斜部6に連なりタイヤ軸方向に対して緩傾斜部6よりも大きな角度θ2で傾斜する急傾斜部7とを有している。このようなショルダーブロック3は、路面からの荷重によって変形し、緩傾斜部6と急傾斜部7との間(図2のA部)で、泥や砂利等(以下、単に「泥等」という場合がある)を効果的に掴むことができる。従って、未整地での大きなトラクションが得られるため、マッド性能やダート性能が向上する。本明細書では、各ブロックのタイヤ軸方向に対する角度は、ブロックの長手方向にのびる一対のブロック縁間の中間位置を滑らかに継いだブロック中心線の角度である。図2には、ショルダーブロック3のブロック中心線3cが示されている。また、図2は、便宜上、後述するショルダーラグ溝とショルダーサイプとが除かれている。
緩傾斜部6は、本実施形態では、タイヤ軸方向の最も外側をタイヤ周方向に沿ってのびる最外側縁8と、最外側縁8の両端からタイヤ軸方向内側かつ略平行にのびる一対の軸方向縁9、9とを有する略台形状である。このような緩傾斜部6は、タイヤ周方向に隣り合う緩傾斜部6、6間の溝5の排土抵抗を小さくするため、マッド性能やダート性能を向上しうる。
本実施形態の最外側縁8は、トレッド端Te上に設けられる第1最外側縁8aと、トレッド端Teよりもタイヤ軸方向内側に設けられる第2最外側縁8bとを含んでいる。これにより、ショルダーブロック3は、第1最外側縁8aを有する第1ショルダーブロック3Aと、第2最外側縁8bを有する第2ショルダーブロック3Bとに区分される。本実施形態では、第1ショルダーブロック3Aと第2ショルダーブロック3Bとは、タイヤ周方向に交互に設けられている。このような第2ショルダーブロック3Bは、ショルダーブロック3、3間の泥等をスムーズにトレッド端Te側に排出し得るため、排土性が向上する。
軸方向縁9は、直線状にのびている。これにより、泥等がトレッド端Teから一層容易に排出される。なお、軸方向縁は、ジグザグ状や波状のものでも良い。
緩傾斜部6のタイヤ軸方向に対する角度θ1が15度よりも大きい場合、急傾斜部7との角度差が小さくなり、効果的に泥等を掴むことができなくなる。このため、緩傾斜部6の角度θ1は、好ましくは12度以下である。
緩傾斜部6の角度θ1は、好ましくは、0度より大である。これにより、緩傾斜部6のタイヤ軸方向の剛性が効果的に低下され、緩傾斜部6の変形が促進される。このような観点より、緩傾斜部6の角度θ1は、より好ましくは、5度以上である。
急傾斜部7は、タイヤ軸方向内側を画定する第1ブロック縁10a、タイヤ軸方向外側を画定する第2ブロック縁10b、及び、第1ブロック縁10aと第2ブロック縁10bとを継ぐ第3ブロック縁10cを含んでいる。なお、急傾斜部7と緩傾斜部6とが仮想線で区分されている。
第1ブロック縁10aは、トレッド端Te側に中心c1を有する内向き円弧部11を有している。このような内向き円弧部11は、急傾斜部7の剛性を大きくして、泥等に対するせん断力を向上し、ダート性能やマッド性能を高めうる。本実施形態の内向き円弧部11は、第1ブロック縁10aの全長さに亘って形成されている。なお、本実施形態の内向き円弧部11は、曲率半径の異なる2以上の円弧が滑らかに連続する態様であり、緩傾斜部6から離間するに従い、曲率半径r1が大きくなっている。これにより、急傾斜部7の変形がスムーズになり、泥等を効率よく掴み得る。なお、内向き円弧部は、例えば、単一の曲率半径の円弧でも良い。内向き円弧部11の曲率半径r1は、例えば、30〜100mm程度が望ましい。
特に限定されるものではないが、急傾斜部7の剛性を最適化するため、第1ブロック縁10aのタイヤ周方向の長さL1は、好ましくはショルダーブロック3の1ピッチPの65%〜80%である。同様の観点より、第1ブロック縁10aのタイヤ軸方向に対する角度α1は、好ましくは45〜50度である。なお、第1ブロック縁10aの角度α1は、第1ブロック縁10aの長手に亘る平均の角度である。
第2ブロック縁10bは、第1ブロック縁10aと同じ方向に傾斜している。これにより、急傾斜部7の剛性が長手に亘って均一化されるため、泥等に対して大きなせん断力を発揮でき、トラクションを高めることができる。
第2ブロック縁10bは、本実施形態では、タイヤ軸方向に対して40〜60度の角度α2で傾斜する急傾斜片12を含んでいる。このような第2ブロック縁10bは、旋回走行時の遠心力及び直進走行時のタイヤ周方向の荷重のいずれにおいても、急傾斜部7を容易に変形し得る。従って、急傾斜部7と緩傾斜部6との間でさらに容易に泥等を掴むことができるため、マッド性能やダート性能が向上する。本実施形態の急傾斜片12は、第2ブロック縁10bの全長さに亘って直線状で形成されている。従って、上述の作用効果がさらに向上する。
第3ブロック縁10cは、第1ブロック縁10aと逆向きに傾斜している。これにより、急傾斜部7のタイヤ軸方向の内側部分の剛性が高く確保され、泥等に対し大きなせん断力を発揮することができる。
第3ブロック縁10cのタイヤ軸方向に対する角度α3は、好ましくは5〜30度である。これにより、急傾斜部7に沿って設けられる溝5内の泥等を、旋回走行時の大きな横力を利用して、トレッド端Te側に排出することができる。
緩傾斜部6のタイヤ軸方向の長さL2と急傾斜部7のタイヤ軸方向の長さL3との比(L2/L3)は、好ましくは0.4〜1.2である。これにより、緩傾斜部6と急傾斜部7とのタイヤ軸方向の角度θ1、θ2、及び、緩傾斜部6、急傾斜部7の長さL2、L3が協働して、泥等に対するせん断力と泥を効果的に掴む効果とをバランス良く発揮して、ダート性能やマッド性能を向上しうる。このような作用を効果的に発揮させるため、急傾斜部7の前記長さL3は、好ましくはトレッド接地幅TWの6%〜16%である。
図1に示されるように、ショルダーブロック3は、最外側縁8からタイヤ軸方向内側にのびショルダーブロック3内で終端するショルダーラグ溝13と、ショルダーラグ溝13のタイヤ軸方向の内端13eと第3ブロック縁10cとを継ぐショルダーサイプ14とが設けられている。このようなショルダーラグ溝13及びショルダーサイプ14は、ショルダーブロック3の剛性を効果的に小さくして、緩傾斜部6と急傾斜部7との変形を容易にして、泥等の掴みを促進して、トラクションや制動力を向上する。
センターブロック4は、その踏面4aが、ショルダーブロック3の急傾斜部7と同一方向に傾斜している第1傾斜部15と、第1傾斜部15に連なりかつ第1傾斜部15とは逆向きかつトレッド端Te側に傾斜する第2傾斜部16とを有している。これにより、センターブロック4においても、第1傾斜部15と第2傾斜部16とが荷重によって変形し、これらの間で、泥等を効果的に掴むことができる。従って、未整地での大きなトラクションを得ることができる。
図3は、センターブロック4の踏面4aの拡大図である。図3に示されるように、第1傾斜部15は、第2傾斜部16よりもタイヤ周方向の長さが大きい。これにより、第1傾斜部15は、第2傾斜部16よりも路面から大きな力が作用するため、第1傾斜部15は、第2傾斜部16に比して、接地時の変形量が大きい。このため、接地時、第1傾斜部15、第2傾斜部16がアンバランスな変形をすることにより、第1傾斜部15と第2傾斜部16とで掴まれた泥や砂利等が溝5から効果的に排出されるので、優れた排土性が得られる。とりわけ、泥等を排出し難いタイヤ赤道C側のセンターブロック4をこのような形状とする事により、上述の作用が効果的に発揮される。第1傾斜部15及び第2傾斜部16のタイヤ周方向の長さは、踏面4aのブロック中心線4cの長さで示される。図3には、便宜上、後述するセンターサイプが除かれている。
第1傾斜部15のタイヤ周方向の長さL4は、好ましくは第2傾斜部16のタイヤ周方向の長さL5の1.2〜3.0倍程度である。第1傾斜部15の長さL4が第2傾斜部16の長さL5の1.2倍未満の場合、又は、第1傾斜部15の長さL4が第2傾斜部16の長さL5の3.0倍を超える場合、第1傾斜部15と第2傾斜部16との剛性バランスが過度に低下し、マッド性能とダート性能とが悪化するおそれがある。
上述の作用を効果的に発揮させる観点より、第1傾斜部15のタイヤ軸方向の長さL6は、第2傾斜部16のタイヤ軸方向の長さL7の4〜8倍であるのが望ましい。
図4に示されるように、第1傾斜部15は、ショルダーブロック3の急傾斜部7と溝5bを挟んで連続するように配されている。これにより、タイヤ周方向に隣り合う急傾斜部7、7間及び第1傾斜部15、15間とで一本の滑らかな溝5aが形成される。これにより、この溝5a内の泥等がトレッド端Teから容易に排出することができるため、排土性が向上する。なお、「連続する」とは、急傾斜部7の第1ブロック縁10aをタイヤ赤道C側に滑らかに延長させた第1仮想線10e、又は、第2ブロック縁20bをタイヤ赤道C側に滑らかに延長させた第2仮想線10iのいずれかが、後述する第2継ぎ縁19と連通する態様をいう。
図3に示されるように、第1傾斜部15は、タイヤ赤道C側を向く内側ブロック縁17、トレッド端Te側を向く外側ブロック縁18、内側ブロック縁17と外側ブロック縁18とをトレッド端Te側で継ぐ第1継ぎ縁19を有している。
内側ブロック縁17と外側ブロック縁18とは、タイヤ軸方向に対して同一の方向に傾斜している。これにより、第1傾斜部15の剛性を高く維持するとことができ、泥等に対して大きなせん断力を発揮する。
内側ブロック縁17は、タイヤ赤道C側に中心c2を有する第1円弧部20と、トレッド端Te側に中心c3を有する第2円弧部21とを含んでいる。このような第1円弧部20は、接地時に、第1傾斜部15を効果的に変形させて、泥等を掴みうる。また、第1円弧部20においても、泥等を掴むことができる第2円弧部21は、第1傾斜部15の剛性を高め、泥に対するせん断力を発揮しうる。
本実施形態の内側ブロック縁17は、第1円弧部20と第2円弧部21とが滑らかに接続されている。これにより、さらに、泥に対するせん断力を高めることができる。
第2円弧部21は、第1円弧部20よりもタイヤ軸方向内側、即ち、第2傾斜部16側に設けられている。これにより、第1円弧部20側が、第2円弧部21を支点としてより効果的に変形する。また、大きな横力の作用するタイヤ軸方向の外側に第1円弧部20を設けることにより、旋回走行時に第1傾斜部15が大きく変形し、泥等をさらに効果的に掴むことができるため、マッド性能やダート性能が、一層、向上する。
このような第1円弧部20の曲率半径r2は、好ましくは30〜60mmである。第1円弧部20の曲率半径r2が30mm未満の場合、第1円弧部20で掴まれた泥をスムーズに排出することができず、排土性能が悪化するおそれがある。第1円弧部20の曲率半径r2が60mmを超える場合、第1円弧部20で効果的に泥を掴むことができず、トラクションを高めることができないおそれがある。
第2円弧部21の曲率半径r3は、センターブロック4の剛性と、溝5の溝面積とをバランス良く確保するため、好ましくは30〜80mmである。
図4に示されるように、特に限定されるものではないが、内側ブロック縁17のタイヤ周方向の長さL8は、ショルダーブロック3の1ピッチPの0.65〜0.70倍である。また、内側ブロック縁17のタイヤ軸方向に対する角度α4は、45〜55度である。これにより、第1傾斜部15の剛性が最適化され、ダート性能が向上する。なお、内側ブロック縁17の角度α4は、内側ブロック縁17の長手に亘る平均の角度である。
内側ブロック縁17と第1ブロック縁10aとがタイヤ軸方向に重なる重なり領域Krのタイヤ周方向長さL9は、好ましくはショルダーブロック3の1ピッチPの0.50〜0.60倍である。これにより、ショルダーブロック3及びセンターブロック4の剛性をバランス良く確保することができ、各ブロック3、4の変形を促進して泥等を効果的に掴むとともに、泥等に対するせん断力を発揮することができる。
外側ブロック縁18は、タイヤ赤道C側に中心c4を有する第3円弧部22と、タイヤ赤道C側に凹む凹部23とを含んでいる。第3円弧部22は、本実施形態では、第1円弧部20と協働して、第1傾斜部15の幅を確保してその剛性を維持している。第3円弧部22の曲率半径r4は、第1円弧部20の曲率半径r1と同じであるのが望ましい。
凹部23は、外側ブロック縁18よりも第2傾斜部16側に設けられている。このため、凹部23は、第1傾斜部15と第2傾斜部16との交わり部近傍の剛性を小さくして、センターブロック4の変形をさらに促進し、泥等をより大きく掴むことができ、マッド性能やダート性能を、一層、高める。このような凹部23は、そのタイヤ軸方向の長さL10が、好ましくは外側ブロック縁18のタイヤ軸方向長さL11の50%〜80%である。
図3に示されるように、第1継ぎ縁19は、内側ブロック縁17と逆向きに傾斜している。このような第1継ぎ縁19は、第1傾斜部15のタイヤ軸方向外側部分のパターン剛性を高く維持する。また、第1継ぎ縁19は、第3ブロック縁10cと略平行に傾斜している。これにより、第1ブロック縁10aの前記角度α1及び緩傾斜部6の角度θ1の規定と協働して、タイヤ周方向に隣り合うショルダーブロック3、3及びセンターブロック4、4で形成される溝5aと溝5bの傾斜角度が鈍角化されるため、各ブロック3、4が変形し易くなり、泥等をさらに容易に掴むことができる。
第2傾斜部16は、本実施形態では、内側ブロック縁17に接続され第2傾斜部16のタイヤ赤道C側を画定する内側縁24、外側ブロック縁18に接続され第2傾斜部16のトレッド端Te側を画定する外側縁25、内側縁24と外側縁25とを継ぐ第2継ぎ縁26を含んでいる。内側縁24と第2継ぎ縁26とは、互いに逆向きに傾斜している。これにより、第2傾斜部16の端部側の剛性を高く確保することができる。
図1に示されるように、センターブロック4には、第2継ぎ縁26と内側ブロック縁17とを継ぐ第1センターサイプ29と、第1継ぎ縁19と内側ブロック縁17とを継ぐ第2センターサイプ30とを有している。このようなセンターサイプ29、30は、センターブロック4の剛性を好適に低下させ、第1傾斜部15の接地時の変形量を大きく確保して、泥等を溝5からスムーズに排出しうる。
溝5の溝幅(溝中心線と直角に測定される。)W1は、特に限定されるものではないが、各ブロック3、4の剛性を確保して泥等に対するせん断力を高め、かつ、泥等を効果的に排出する観点より、好ましくは、トレッド接地幅TWの5〜15%である。
以上、本発明の実施形態について、詳述したが、本発明は例示の実施形態に限定されるものではなく、種々の態様に変形して実施しうるのは言うまでもない。
図1の基本パターンを有する四輪駆動車用のタイヤが、表1の仕様に基づき試作され、各試供タイヤのマッド性能及びダート性能がテストされた。各試供タイヤの主な共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
トレッド接地幅TW:240mm
センターブロックの高さ:17.1mm
ショルダーブロックの高さ:17.1mm
<マッド性能・ダート性能>
各試供タイヤが、下記の条件で、排気量3600ccの四輪駆動車の全輪に装着された。そして、テストドライバーが、泥濘路面及び砂利路面のテストコースを走行させ、このときのトラクション及び排土性又は排砂利性に関する走行特性が、テストドライバーの官能により評価された。結果は、比較例1を5.0とする評点で表示されている。数値が大きいほど良好である。
サイズ:37×12.50R17
リム:9.0JJ
内圧:100kPa
テストの結果などが表1に示される。
Figure 2015202777
Figure 2015202777
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、マッド性能やダート性能が向上していることが確認できる。また、タイヤサイズを変化させて同じテストを行ったが、このテスト結果と同じ傾向が示された。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 ショルダーブロック
3a ショルダーブロックの踏面
4 センターブロック
4a センターブロックの踏面
6 緩傾斜部
7 急傾斜部
15 第1傾斜部
16 第2傾斜部
Te トレッド端

Claims (6)

  1. トレッド部に、トレッド端側に配されたショルダーブロックと、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向内側に配されたセンターブロックとが設けられた空気入りタイヤであって、
    前記ショルダーブロックの踏面は、トレッド端側からタイヤ軸方向に対して15度以下の角度でタイヤ軸方向内側にのびる緩傾斜部と、前記緩傾斜部に連なりかつタイヤ軸方向に対して前記緩傾斜部よりも大きい角度を有する急傾斜部とを有し、
    前記センターブロックの踏面は、前記ショルダーブロックの前記急傾斜部と同一方向に傾斜している第1傾斜部と、前記第1傾斜部に連なりかつ前記第1傾斜部とは逆向きかつトレッド端側に傾斜する第2傾斜部とを有し、
    前記第1傾斜部は、前記第2傾斜部よりもタイヤ周方向の長さが大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ショルダーブロックの前記急傾斜部と、前記センターブロックの前記第1傾斜部とは、溝を介して連続するように配されている請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ショルダーブロックは、前記急傾斜部のタイヤ軸方向内側を画定する第1ブロック縁を有し、
    前記第1ブロック縁は、トレッド端側に中心を有する円弧部を含む請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ショルダーブロックは、前記急傾斜部のタイヤ軸方向外側を画定する第2ブロック縁を有し、
    前記第2ブロック縁は、タイヤ軸方向に対して40〜60度の角度で傾斜する急傾斜片を含んでいる請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記センターブロックの前記第1傾斜部は、タイヤ赤道側を向く内側ブロック縁を有し、
    前記内側ブロック縁は、タイヤ赤道側に中心を有する円弧部を含んでいる請求項1乃至4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記緩傾斜部のタイヤ軸方向に対する角度は、0度より大きい請求項1乃至5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
JP2014083024A 2014-04-14 2014-04-14 空気入りタイヤ Active JP6006742B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014083024A JP6006742B2 (ja) 2014-04-14 2014-04-14 空気入りタイヤ
CN201510165804.1A CN104972843B (zh) 2014-04-14 2015-04-09 充气轮胎

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014083024A JP6006742B2 (ja) 2014-04-14 2014-04-14 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015202777A true JP2015202777A (ja) 2015-11-16
JP6006742B2 JP6006742B2 (ja) 2016-10-12

Family

ID=54270032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014083024A Active JP6006742B2 (ja) 2014-04-14 2014-04-14 空気入りタイヤ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6006742B2 (ja)
CN (1) CN104972843B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016128272A (ja) * 2015-01-09 2016-07-14 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2017081439A (ja) * 2015-10-29 2017-05-18 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
EP3354484A1 (en) * 2017-01-25 2018-08-01 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Tire

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6361762B1 (ja) * 2017-03-06 2018-07-25 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02189206A (ja) * 1989-01-17 1990-07-25 Sumitomo Rubber Ind Ltd 軟弱地走行兼用タイヤ
JP2001055014A (ja) * 1999-08-12 2001-02-27 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2004533951A (ja) * 2001-02-28 2004-11-11 ピレリ・プネウマティチ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ 広いトレッドを有する、自動車用の、特に雪で覆われた地面用のタイヤ
WO2012043036A1 (ja) * 2010-09-30 2012-04-05 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19604727A1 (de) * 1996-02-09 1997-08-14 Continental Ag Fahrzeugluftreifen
JP4738276B2 (ja) * 2006-08-03 2011-08-03 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
CN201552983U (zh) * 2009-11-08 2010-08-18 青岛黄海橡胶股份有限公司 轿车子午线轮胎胎面花纹

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02189206A (ja) * 1989-01-17 1990-07-25 Sumitomo Rubber Ind Ltd 軟弱地走行兼用タイヤ
JP2001055014A (ja) * 1999-08-12 2001-02-27 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2004533951A (ja) * 2001-02-28 2004-11-11 ピレリ・プネウマティチ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ 広いトレッドを有する、自動車用の、特に雪で覆われた地面用のタイヤ
WO2012043036A1 (ja) * 2010-09-30 2012-04-05 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016128272A (ja) * 2015-01-09 2016-07-14 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2017081439A (ja) * 2015-10-29 2017-05-18 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
EP3354484A1 (en) * 2017-01-25 2018-08-01 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Tire
US11135878B2 (en) 2017-01-25 2021-10-05 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Tire

Also Published As

Publication number Publication date
CN104972843A (zh) 2015-10-14
CN104972843B (zh) 2018-06-05
JP6006742B2 (ja) 2016-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6555040B2 (ja) タイヤ
JP6082378B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5938030B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6010576B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6050802B2 (ja) 重荷重用空気入りタイヤ
JP4829994B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6699193B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5947831B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6645123B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2018188009A (ja) タイヤ
JP6848359B2 (ja) タイヤ
JP5830079B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6013954B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6006742B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2019006371A (ja) 空気入りタイヤ
JP6904019B2 (ja) タイヤ
JP6154798B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6880771B2 (ja) タイヤ
JP5981959B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6397363B2 (ja) タイヤ
JP6417226B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6575660B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6154937B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5870123B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6178808B2 (ja) 重荷重用空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160830

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160909

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6006742

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250