JP2015192177A - 画像処理装置、表示装置、及び、画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、表示装置、及び、画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表示画像の幾何補正を行って補正後の画像の画素値を求める処理において、演算処理の負荷を軽減するとともに、多様な変形に対応できるようにする。【解決手段】プロジェクター1は、補正後の画像を構成する画素の画素値を、補正前の画像を構成する画素の画素値に補間フィルターを適用して補間演算を実行することにより求めるフィルター演算部263を有する幾何補正部26を備える。また、プロジェクター1は、フィルター演算部263が使用する補間フィルターを、補正前の画像に対する補正後の画像の変形率に基づいて生成するフィルター係数算出部332を有するパラメーター生成部33を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置、表示装置、及び、画像処理方法に関する。
プロジェクター等の表示装置において、表示する画像を変形させる幾何補正処理を行うものが知られている。例えば、幾何補正処理の典型的な例である台形歪み補正(キーストーン補正)を行うプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2002−215114号公報 特開2005−92190号公報
幾何補正処理で画像を変形させると画素の配置状態が変化するので、変形後の画像を構成する画素ごとに、演算等により画素値を求める必要がある。特許文献1記載の装置は、変形前の原画像の画素配列と変形後の画像の画素配列とを比較し、垂直方向縮小倍率に基づいてライン数を間引いて補間ラインを生成する。さらに、水平方向縮小倍率に基づいて画素数を間引いて、画素補間を行う。補間ラインの生成、及び、画素補間には補間フィルターを利用する。また、特許文献2記載のプロジェクターは、係数がセットされたテーブルを用いて画像を変形させる。
予め用意されたフィルターやテーブルを用いて画素値を求める場合、演算処理を簡略化して処理負荷を軽減できるという利点がある。その一方で、用意されたフィルターやテーブルが対応する画像の変形にしか対応できないという問題がある。例えば、特許文献2のプロジェクターは台形歪み補正のためのテーブルを有するが、他の形状に変形させた場合には対応できない。この場合、様々な形状への変形に対応するためには非常に多くのフィルターやテーブルを用意する必要があり、フィルターやテーブルを記憶する記憶容量を確保する必要が生じる。このため、多様な変形に対応することは困難であった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、表示画像の幾何補正を行って補正後の画像の画素値を求める処理において、演算処理の負荷を軽減するとともに、多様な変形に対応できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、画像の形状を変化させる幾何補正を実行する画像処理装置であって、補正後の前記画像を構成する画素の画素値を、補正前の前記画像を構成する画素の画素値に補間フィルターを適用して補間演算を実行することにより求める補間演算部と、前記補間演算部が使用する前記補間フィルターを、補正前の前記画像に対する補正後の前記画像の変形率に基づいて生成する補間フィルター生成部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、処理対象の画像の変形率に基づいて補間フィルターを生成し、この補間フィルターを適用して補正後の画像の画素値を求める。補間フィルターを用いることにより演算処理の負荷を軽減することができ、処理対象の画像に適した補間フィルターを生成することで、予め多数の補間フィルターを用意することなく、様々な態様の幾何補正に対応できる。また、多数の補間フィルターを記憶するメモリー容量を必要としないという利点もある。
また、本発明は、上記画像処理装置において、前記補間フィルター生成部は、複数の変形率に対応する複数の前記補間フィルターを生成し、前記補間演算部は、前記補間フィルター生成部が生成した複数の補間フィルターから、処理対象の画素の変形率に基づいて補間フィルターを選択すること、を特徴とする。
本発明によれば、処理対象の画像において変形率が異なる部分が存在する場合であっても、変形率に対応した補間フィルターを用いて適切に幾何補正を行うことができる。
また、本発明は、上記画像処理装置において、前記補間フィルター生成部は、前記画像における複数の位置について補正前から補正後の変形率を求め、求めた複数の変形率に対応する複数の前記補間フィルターを生成すること、を特徴とする。
本発明によれば、処理対象の画像が、異なる変形率で変形される部分を含む場合であっても、適切に幾何補正を行うことができる。
また、本発明は、上記画像処理装置において、前記補間フィルター生成部は、前記画像における複数の位置について求めた複数の変形率を含む範囲に対応する複数の前記補間フィルターを生成すること、を特徴とする。
本発明によれば、処理対象の画像に対応して、必要十分な数の複数の補間フィルターを生成するので、補間フィルターを生成する処理負荷を抑え、効率よく幾何補正を行うことができる。
また、本発明は、上記画像処理装置において、前記補間フィルター生成部は、前記画像における複数の位置について求めた複数の変形率のうち最小の変形率をもとに、前記補間フィルターが対応する変形率の範囲を決定し、前記画像における複数の位置について求めた複数の変形率のうち最大の変形率及び前記範囲をもとに、前記補間フィルターが対応する変形率の段階の幅を決定し、決定した複数段階の変形率にそれぞれ対応する複数の前記補間フィルターを生成すること、を特徴とする。
本発明によれば、処理対象の画像に対応して、必要十分な数の複数の補間フィルターを生成するので、補間フィルターを生成する処理負荷を抑え、効率よく幾何補正を行うことができる。
また、本発明は、上記画像処理装置において、前記補間フィルター生成部は、予め設定された数を上限とする数の前記補間フィルターを生成すること、を特徴とする。
本発明によれば、補間フィルターを記憶するメモリー容量等の制約により、補間フィルターの数に上限が設けられた場合であっても、処理対象の画像に対応して十分な数の複数の補間フィルターを生成できる。
また、本発明は、上記画像処理装置において、前記補間フィルター生成部は、前記画像の変化を指定するパラメーターを取得し、取得した前記パラメーターに基づいて変形率を取得すること、を特徴とする。
本発明によれば、補間フィルターの生成に用いる変形率を容易に取得できる。
また、上記目的を達成するために、本発明の表示装置は、画像を表示する表示部と、前記画像の形状の変化を定める情報を入力する入力部と、変形後の前記画像を構成する画素の画素値を、変形前の前記画像を構成する画素の画素値に補間フィルターを適用して補間演算を実行することにより求める補間演算部と、前記入力部により入力された情報をもとに、変形前の前記画像に対する変形後の前記画像の変形率を取得し、取得した変形率に基づいて前記補間演算部が使用する前記補間フィルターを生成する補間フィルター生成部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、処理対象の画像の変形率に基づいて補間フィルターを生成し、この補間フィルターを適用して補正後の画像の画素値を求める。補間フィルターを用いることにより演算処理の負荷を軽減することができ、処理対象の画像に適した補間フィルターを生成することで、予め多数の補間フィルターを用意することなく、様々な態様の幾何補正に対応できる。また、多数の補間フィルターを記憶するメモリー容量を必要としないという利点もある。
また、上記目的を達成するために、本発明は、画像の形状を変化させる幾何補正を実行する画像処理方法であって、補正前の前記画像に対する補正後の前記画像の変形率に基づいて補間フィルターを生成し、生成した補間フィルターを、補正前の前記画像を構成する画素の画素値に適用して補間演算を実行することにより、補正後の前記画像を構成する画素の画素値を求めること、を特徴とする。
本発明によれば、処理対象の画像の変形率に基づいて補間フィルターを生成し、この補間フィルターを適用して補正後の画像の画素値を求める。補間フィルターを用いることにより演算処理の負荷を軽減することができ、処理対象の画像に適した補間フィルターを生成することで、予め多数の補間フィルターを用意することなく、様々な態様の幾何補正に対応できる。また、多数の補間フィルターを記憶するメモリー容量を必要としないという利点もある。
本発明によれば、補間フィルターを用いることにより演算処理の負荷を軽減することができ、処理対象の画像に適した補間フィルターを生成することで、予め多数の補間フィルターを用意することなく、様々な態様の幾何補正に対応できる。
実施形態に係るプロジェクターのブロック図である。 画像処理部の構成を示すブロック図である。 幾何補正処理の説明図であり、(a)は画素領域に描画された補正前画像を示し、(b)は補正前の投射画像を示し、(c)は画素領域に描画された補正後画像を示し、(d)は補正後の投射画像を示す。 変形率を説明する説明図であり、(a)は、画素領域に描画された補正前画像を示し、(b)は、画素領域に描画された補正後画像を示す。 フィルター係数を用いた補間処理の説明図である。 補間フィルターの構成を模式的に示す図である。 補間フィルターの構成を模式的に示す図である。 プロジェクターの動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明を適用した実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係るプロジェクター1のブロック図である。
プロジェクター1(表示装置、画像処理装置)は、パーソナルコンピューターや各種映像プレーヤー等の外部の画像供給装置3に接続され、この画像供給装置3から入力される入力画像データDに基づく画像を対象物体に投射する装置である。画像供給装置3としては、ビデオ再生装置、DVD(Digital Versatile Disk)再生装置、テレビチューナー装置、CATV(Cable television)のセットトップボックス、ビデオゲーム装置等の映像出力装置、パーソナルコンピューター等が挙げられる。また、対象物体は、建物や物体など、一様に平らではない物体であってもよいし、スクリーンSCや、建物の壁面等の平らな投射面を有するものであってもよい。本実施形態では平面のスクリーンSCに投射する場合を例示する。
プロジェクター1は、画像供給装置3に接続するインターフェイスとして、I/F(インターフェイス)部24を備える。I/F部24には、例えば、デジタル映像信号が入力されるDVIインターフェイス、USBインターフェイス、LANインターフェイス等を用いることができる。また、I/F部24には、例えば、NTSC、PAL、SECAM等のコンポジット映像信号が入力されるS映像端子、コンポジット映像信号が入力されるRCA端子、コンポーネント映像信号が入力されるD端子等を用いることができる。さらに、I/F部24には、HDMI(登録商標)規格に準拠したHDMIコネクター等の汎用インターフェイスを用いることができる。また、I/F部24は、アナログ映像信号をデジタル画像データに変換するA/D変換回路を有し、VGA端子等のアナログ映像端子により画像供給装置3に接続される構成としてもよい。なお、I/F部24は、有線通信によって画像信号の送受信を行ってもよく、無線通信によって画像信号の送受信を行ってもよい。
プロジェクター1は、大きく分けて光学的な画像の形成を行う表示部10と、この表示部10により表示する画像を電気的に処理する画像処理系とを備えている。まず、表示部10について説明する。
表示部10は、光源部11、光変調装置12及び投射光学系13を備える。
光源部11は、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、LED(Light Emitting Diode)等からなる光源を備えている。また、光源部11は、光源が発した光を光変調装置12に導くリフレクター及び補助リフレクターを備えていてもよい。また、光源部11は、投射光の光学特性を高めるためのレンズ群(不図示)、偏光板、或いは光源が発した光の光量を光変調装置12に至る経路上で低減させる調光素子等を備えたものであってもよい。
光変調装置12は、光源部11から射出された光を画像データに基づいて変調する変調手段に相当する。光変調装置12は、液晶パネルを用いた構成とする。光変調装置12は、複数の画素をマトリクス状に配置した透過型液晶パネルを備え、これら複数の画素により画像を形成し、形成した画像によって光源が発した光を変調する。光変調装置12は、光変調装置駆動部23によって駆動され、マトリクス状に配置された各画素における光の透過率を変化させることにより、画像を形成する。
投射光学系13は、投射する画像の拡大・縮小及び焦点の調整を行うズームレンズ、フォーカスの調整を行うフォーカス調整機構等を備えている。投射光学系13は、光変調装置12で変調された画像光を対象物体に投射して結像させる。
表示部10には、光源駆動部22及び光変調装置駆動部23が接続されている。
光源駆動部22は、制御部30の制御に従って光源部11が備える光源を駆動する。光変調装置駆動部23は、制御部30の制御に従って、後述する画像処理部25から入力される画像信号に従って光変調装置12を駆動し、液晶パネルに画像を描画する。
プロジェクター1の画像処理系は、プロジェクター1を制御する制御部30を中心に構成される。プロジェクター1は、制御部30が処理するデータや制御部30が実行する制御プログラムを記憶した記憶部54を備える。また、プロジェクター1は、リモコン5による操作を検出するリモコン受光部52を備え、操作パネル51及びリモコン受光部52を介した操作を検出する入力処理部53を備えている。
記憶部54は、フラッシュメモリー、EEPROM等の不揮発性のメモリーである。
制御部30は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成される。制御部30は、CPUによって、ROMに記憶した基本制御プログラム、及び、記憶部54に記憶された制御プログラムを実行することにより、プロジェクター1を制御する。また、制御部30は、記憶部54が記憶する制御プログラムを実行することにより、投射制御部31、補正制御部32、パラメーター生成部33(補間フィルター生成部)の機能を実行する。
プロジェクター1の本体には、ユーザーが操作を行うための各種スイッチ及びインジケーターランプを備えた操作パネル51が配置されている。操作パネル51は、入力処理部53に接続されている。入力処理部53は、制御部30の制御に従い、プロジェクター1の動作状態や設定状態に応じて操作パネル51のインジケーターランプを適宜点灯或いは点滅させる。操作パネル51のスイッチが操作されると、操作されたスイッチに対応する操作信号が入力処理部53から制御部30に出力される。
また、プロジェクター1は、ユーザーが使用するリモコン5を有する。リモコン5は各種のボタンを備えており、これらのボタンの操作に対応して赤外線信号を送信する。プロジェクター1の本体には、リモコン5が発する赤外線信号を受光するリモコン受光部52が配置されている。リモコン受光部52は、リモコン5から受光した赤外線信号をデコードして、リモコン5における操作内容を示す操作信号を生成し、制御部30に出力する。
画像処理部25は、制御部30の制御に従って入力画像データDを取得し、入力画像データDについて、画像サイズや解像度、静止画像か動画像であるか、動画像である場合はフレームレート等の属性などを判定する。画像処理部25は、フレーム毎にフレームメモリー27に画像を展開し、展開した画像に対して画像処理を実行する。画像処理部25は、処理後の画像をフレームメモリー27から読み出して、この画像に対応するR、G、Bの画像信号を生成し、光変調装置駆動部23に出力する。
画像処理部25が実行する処理は、例えば、解像度変換処理、デジタルズーム処理、色調補正処理、輝度補正処理、幾何補正処理等である。画像処理部25は、制御部30により指定された処理を実行し、必要に応じて、制御部30から入力されるパラメーターを使用して処理を行う。また、上記のうち複数の処理を組み合わせて実行することも勿論可能である。
また、プロジェクター1は、無線通信部55を備える。無線通信部55は、図示しないアンテナやRF(Radio Frequency)回路等を備え、制御部30の制御の下、外部の装置との間で無線通信を実行する。無線通信部55の無線通信方式は、例えば無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)、赤外線通信等の近距離無線通信方式、或いは、携帯電話回線を利用した無線通信方式を採用できる。
投射制御部31は、光源駆動部22、光変調装置駆動部23及び画像処理部25を制御して、入力画像データDに基づく画像を対象物体に投射させる。
補正制御部32は、例えば、入力処理部53がリモコン5や操作パネル51による幾何補正処理の指示を検出し、幾何補正処理の指示を示す操作データが入力された場合に、画像処理部25を制御して、幾何補正処理を実行させる。
また、パラメーター生成部33は、入力処理部53により検出した幾何補正処理の指示の内容に基づいて、幾何補正処理に関するパラメーターを生成する。
図2は、画像処理部25の構成を示す図であり、パラメーター生成部33の構成を合わせて図示する。
図2に示すように、パラメーター生成部33は参照座標算出部331及びフィルター係数算出部332を備える。これらは、制御部30を構成するCPUがプログラムを実行することによって、ソフトウェアとして実現される。
一方、画像処理部25は、処理部261、及び幾何補正部26(補間演算部)を備え、幾何補正部26は変形率算出部262及びフィルター演算部263を備える。画像処理部25は、例えば、画像処理機能を有するSoC(System-on-a-Chip)−FPGA(Field-Programmable Gate Array)として構成できる。この場合、処理部261、変形率算出部262、及びフィルター演算部263は、Socが搭載するDSP(Digital Signal Processor)等により実現される。また、フレームメモリー27はDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリー素子で構成される。図2では、フレームメモリー27が画像処理部25に外部接続された構成を例示するが、フレームメモリー27が、画像処理部25を構成するSoCに搭載された構成とすることも勿論可能である。
画像処理部25は、上述したように、解像度変換処理、デジタルズーム処理、色調補正処理、輝度補正処理、幾何補正処理等の各種処理を実行可能である。また、I/F部24から入力される画像データに基づき画像をフレームメモリー27に描画する処理、フレームメモリー27から画像を読み出して画像信号を生成する処理等を行う。画像処理部25は、上記の各種処理に対応する処理部を備え、図2には処理部261を示す。処理部261は、解像度変換処理、デジタルズーム処理、色調補正処理、輝度補正処理のうちのいずれか1以上を実行する。なお、画像処理部25は複数の処理に対応して複数の処理部を備えた構成とすることも勿論可能であるが、ここでは理解の便宜のため、一つの処理部261を図示する。
処理部261は、I/F部24(図1)から入力される入力画像をフレームメモリー27に描画し、上記の処理を実行する。フレームメモリー27には処理部261による処理後の画像が描画される。
幾何補正部26は、処理部261により処理された画像をフレームメモリー27から読み出し、この画像を入力画像Piとして、幾何補正処理を行う。
ここで、幾何補正処理について説明する。
図3は、幾何補正処理の説明図であり、幾何補正処理の一例として台形歪み補正を行う場合を例示する。図3(a)及び(c)は光変調装置12が備える液晶パネルの画素領域12aに描画された画像を示し、(b)及び(d)はスクリーンSCに投射された画像を示す。より詳細には、(a)は画素領域12aに描画された補正前画像P0を示し、(b)は補正前の投射画像を示し、(c)は画素領域12aに描画された補正後画像P1を示し、(d)は補正後の投射画像を示す。
スクリーンSC等の投射面とプロジェクター1との間の位置関係に応じて、プロジェクター1からの投射画像には歪みが生じる。本実施形態では、幾何補正処理を行わずにプロジェクター1から画像を投射すると、投射画像に歪みが生じるようにプロジェクター1が投射面に対して配置されているものとする。より具体的には、図3(a)に示すように、入力画像Piを、補正前画像P0として画素領域12aの全域に描画し、スクリーンSCに斜めに投写すると、図3(b)に示すように、台形歪みにより入力画像Piが歪んで表示されるものとする。画像処理部25は、幾何補正処理を実行して、スクリーンSCにおける台形歪みを補償するように入力画像Piを変形させて、補正後画像P1を生成する。
画像処理部25は、図3(c)に示すように、補正前画像P0(入力画像Pi)を台形歪みの逆向きに歪ませる。さらに、画像処理部25は、入力画像Piの外側を黒色の画素値、つまり光透過率が最小となる画素値に設定して補正後画像P1を生成する。この補正後画像P1をスクリーンSCに投写すると、図3(d)に示すように、台形歪みが相殺されて矩形状に表示される。
補正前画像P0及び補正後画像P1において、図3(a)、(b)に示すようにX−Y直交座標系を定義する。
補正前画像P0の左上、右上、右下、左下の4つの頂点の座標(画素座標)をそれぞれ(x0,y0)、(x1,y1)、(x2,y2)、(x3,y3)とし、補正後画像P1において、この4つの頂点に対応する点の座標をそれぞれ(X0,Y0)、(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)とする。つまり、補正後画像P1の頂点(X0,Y0)、(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)は、それぞれ、補正前画像P0の(x0,y0)、(x1,y1)、(x2,y2)、(x3,y3)に対応する。また、補正後画像P1の内部の点Aは、補正前画像P0の内部の点A´に対応する。画像処理部25の処理では、補正前画像P0と補正後画像P1の対応付けがなされる。
ここで、補正前画像P0に対する補正後画像P1の変形の度合い(変形率)は、画像の位置(座標)によって異なっており、例えば、図3に示した例では、頂点(X3,Y3)の近傍に比べて頂点(X1,Y1)の近傍のほうが縮小の度合いが大きくなっている。
図4は、変形率を説明する説明図であり、(a)は、画素領域12aに描画された補正前画像P0を示す図、(b)は、画素領域12aに描画された補正後画像P1を示す図である。なお、本図は、代表として右上及び左下の頂点にある2つの画素に注目して、これらの画素の変形率を説明するものであり、説明を容易にするために、注目する画素及びその周辺の画素に関して、画素のサイズ及び画素間の間隔を拡大して示している。
図4(b)に示すように、補正後画像P1において、注目する画素(X1,Y1)の左に隣接する画素pl1と、注目する画素の右に隣接する画素pr1との距離をa1とする。また、注目する画素(X1,Y1)の上に隣接する画素pu1と、注目する画素の下に隣接する画素pd1との距離をb1とする。
図4(a)に示すように、補正前画像P0において、画素pl1に対応する画素pl0と、画素pr1に対応する画素pr0との距離をa0、画素pu1に対応する画素pu0と、画素pd1に対応する画素pd0との距離をb0とする。
本実施形態では、a1/a0を、その画素における横方向(X方向)の変形率Evとして定義し、b1/b0を、その画素における縦方向(Y方向)の変形率Ehとして定義する。変形率Ev、Ehの値が1より小さい場合は幾何補正により縮小されることを示し、変形率Ev、Ehの値が1より大きい場合は拡大されることを示し、変形率Ev、Ehの値が1である場合は等倍であることを示す。つまり、変形率Ev、Ehは拡大率と縮小率とを包含する。
図4の例では、頂点(X3,Y3)の近傍に比べて頂点(X1,Y1)の近傍のほうが変形率Ev,Ehは小さな値となる。なお、変形率Ev,Ehの定義は、上記に限定されず、例えば、画素間距離a0のx方向成分に対する画素間距離a1の比、及び画素間距離b0のy方向成分に対する画素間距離b1の比をそれぞれ変形率Ev,Ehと定義してもよい。
図2に示すパラメーター生成部33は、台形歪みを補正するためのパラメーター(参照座標テーブル及びフィルター係数)を、プロジェクター1の傾きに応じて生成する。
参照座標算出部331には、入力処理部53が検出した幾何補正処理の指示の内容に対応して、変形情報D2が入力される。変形情報D2は、例えば、補正後画像P1の形状や補正後画像P1の頂点の位置等を示すデータを含む。また、プロジェクター1が、プロジェクター1本体の傾きを検出する機能を備えている場合、補正制御部32により、プロジェクター1本体の傾きに応じた傾き情報が、変形情報D2として入力される。なお、変形情報D2の導出方法は限定されず、図示しない加速度センサー等によってプロジェクター1の傾きを検出して傾き情報を得て、変形情報D2としてもよいし、ユーザーに操作パネル51やリモコン5を操作させて、変形情報D2を指定させたり、入力させたりするようにしてもよい。また、プロジェクター1がスクリーンSCを撮影する撮像部を備えている場合、プロジェクター1の投射画像を撮影した撮影画像データに基づいて、補正制御部32が変形情報D2を生成してもよい。
参照座標算出部331は、補正後画像P1における座標について、当該座標の補正前の座標(以下、参照座標という)を、当該座標に対応する補正前画像P0の座標として求める。例えば、参照座標算出部331は、制御部20から入力される変形情報に基づいて、補正後画像P1の4つの頂点の座標(X0,Y0)、(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)を算出する。さらに参照座標算出部331は、算出した補正後画像P1の頂点の座標を用いて、補正前画像P0から補正後画像P1への変換を定義する射影変換係数を算出する。ここで、上述したように、補正前画像P0の左上、右上、右下、左下の4つの頂点の座標をそれぞれ(x0,y0)、(x1,y1)、(x2,y2)、(x3,y3)とし、この4つの頂点の補正後画像P1における座標をそれぞれ(X0,Y0)、(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)とすると、8つの射影変換係数A〜Hを用いて、下記式(1)に示すような射影変換の行列式が成立する。参照座標算出部331は、下記式(1)から射影変換係数A〜Hを算出する。
Figure 2015192177
この射影変換によって補正前画像P0が補正後画像P1に変換されるものとすると、補正後画像P1内の任意の座標(X,Y)に対応する補正前画像P0内の座標(x、y)を、下記式(2)によって導くことができる。
Figure 2015192177
参照座標算出部331は、補正後画像P1の全ての座標について参照座標を求めてもよいし、補正後画像P1に複数の代表座標を設定してもよい。例えば、補正後画像P1を16画素×16画素の矩形のブロックに分割し、格子点を代表座標として、代表座標について参照座標を求めてもよい。
参照座標算出部331は、補正後画像P1の座標と参照座標との対を、フィルター係数算出部332、及び、画像処理部25の変形率算出部262に出力する。ここで、参照座標算出部331は、補正後画像P1における複数の座標と参照座標との対応を含む参照座標テーブルD11を、変形率算出部262に出力する。
フィルター係数算出部332は、参照座標算出部331により求めた参照座標に基づき、画像処理部25がフィルター処理を行うためのフィルター係数、即ち補正後画像P1における各画素の画素値を決定するためのフィルター係数を算出する。
ここで、補正後画像P1における画素値は、変形率Ev,Ehの値に応じて変化することから、フィルター係数算出部332は、変形率Ev,Ehの値毎にフィルター係数を算出し、画像処理部25に出力する。
なお、フィルター係数算出部332が算出するフィルター係数は、縦横分離型の1次元フィルターの係数である。フィルター係数算出部332は、横方向の変形率Evの値に応じた横方向のフィルター係数と、縦方向の変形率Ehの値に応じた縦方向のフィルター係数とを個別に算出する。
フィルター係数算出部332は、参照座標算出部331が求めた補正後画像P1の座標と参照座標との対応に基づき、変形率の最大値および最小値を求める。図4(a)及び(b)を参照して説明した座標の対応関係から、縦方向の変形率Ev、横方向の変形率Ehは、下記式(3)、(4)により求めることができる。
Ev=a1/a0 …(3)
Eh=b1/b0 …(4)
フィルター係数算出部332は、上記式(3)、(4)に基づいて補正後画像P1の複数の座標について変形率を算出し、その最大値、最小値を求める。補正後画像P1の全ての座標について変形率を求めなくてもよく、例えば台形補正であれば、4頂点の変形率を求めて、その最大値、最小値を求めることができる。
次いで、フィルター係数算出部332は、変形率の最大値、最小値から、変形率のシフト量、及び変形率の精度を求める。変形率のシフト量は、変形率の範囲を定めるために用いられる。
フィルター係数算出部332が生成するフィルター係数は、補正後画像P1を構成する画素のうち、参照座標に従って1つの画素を特定できない画素について、補間演算により画素値を求めるための係数である。
図5は、フィルター係数を用いた補間処理の説明図である。
この図5には、補正後画像P1の画素Qの画素値を求める例を示す。図5では説明の簡略化のため一次元の座標のみを示す。
図5の例では6tapフィルターを用いるので、補間フィルターは6個のフィルター係数を含む。また、画素Qの参照座標を2.5とし、この画素Qの画素値を、フィルター係数による補間演算で求める例を示す。
この例では、画素Q0〜Q5に対応して6個のフィルター係数h[−2]、h[−1]、h[0]、h[1]、h[2]、h[3]を適用し、下記式(5)により画素Qの参照座標の画素値が求められる。
画素値=Q0×h[−2]+Q1×h[−1]+Q2×h[0]+Q3×h[1]+Q4×h[2]+Q5×h[3] …(5)
補間フィルターは補間距離毎に用意される。補間距離とは、参照座標の小数値に対応する値である。図5には参照座標が2.5の例を示したが、この例では補間距離は0.5であり、8/16と表される。このため、図5の例では補間距離8/16に対応する補間フィルター(フィルター係数h[−2]、h[−1]、h[0]、h[1]、h[2]、h[3]を含む)を参照画素0〜5に適用して、補間画素値を求めている。例えば補間距離を1/16刻みとすると、16個の補間フィルターが用意される。さらに6tapのフィルター係数を用意する場合、フィルター係数の総数は16×6=96個となる。
さらに、補間フィルターは変形率毎に用意する必要があるが、全ての変形率に対応して補間フィルターを作成すると、フィルター係数の数が著しく増大し、補間フィルターを記憶するメモリーの容量が増大する。そこで、フィルター係数算出部332は、変形率の最大値と最小値とを包含するように、変形率のシフト量、及び変形率の精度を定め、変形率のシフト量に対応する範囲で、変形率の精度に対応した補間フィルターを算出する。
フィルター係数算出部332には補間フィルターの数について上限(n個)が予め定められており、この上限以下の数の補間フィルターを生成する。この場合、補間フィルターを生成する対象の変形率の数をn以下とする必要があるので、変形率の下限をstep0、変形率の上限をstep(n−1)とし、step0〜step(n−1)の範囲に、フィルター係数算出部332が求めた変形率の最小値と最大値が含まれるようにする。
すなわち、フィルター係数算出部332は、step0の値を、変形率の最小値より小さい数とする。このstep0の値をシフト量と呼ぶ。また、フィルター係数算出部332は、step(n−1)が、変形率の最大値より大きくなるように、step毎の間隔を設定する。stepの間隔を、変形率の精度と呼ぶ。
具体例を用いて説明する。
変形率の数の上限nを5とし、変形率の最小値を0.3、変形率の最大値を1.0とする。また、補間フィルターを作成する変形率を1/8刻みで設定する。
この例では、変形率step0〜step4が、1/8刻みで設定可能であり、step0〜step4に最小値0.3と最大値1.0とを含むようにする。フィルター係数算出部332は、変形率の最小値0.3を含むように、step0を2/8とする。2/8は0.25であるから最小値0.3より小さく、上記の要件を満たす。この場合、stepの刻み、すなわち変形率の精度を1/8とすれば、範囲の上限であるstep4は6/8となり、求めた変形率の最大値1.0が含まれない。そこで、フィルター係数算出部332は、変形率の精度を2/8とする。すると、範囲の上限であるstep4は10/8となり、求めた変形率の最大値1.0が含まれる。
変形率のシフト量は、例えば図6に示すように、0から始まる整数として表現される。上記の例では、変形率のシフト量は1となる。
そして、上記の例では、図7に示すように、各step(変形率2/8、4/8、6/8、8/8、10/8)について、補間フィルターが生成される。フィルター係数算出部332は、例えば、各stepの変形率から求まるカットオフ周波数をベースに、補間フィルターを算出する。このように、変形率の最小値と最大値とに基づいて変形率のシフト量および精度を決定し、このシフト量および精度に対応する補間フィルターを生成するので、生成する補間フィルターに含まれるフィルター係数の数が必要最小限といえる。生成される補間フィルターは、変形率の最小値と最大値とに対応している。このため、補正後画像P1の画素値を求める処理において、補間フィルターが不十分なために精度が低下することはなく、十分に高い精度で画素値を求めることができる。
参照座標算出部331が算出する変形座標、及び、フィルター係数算出部332が算出する補間フィルター、変形率シフト量、及び変形率精度は、RAM(図示略)に設けられたレジスターに保存される。これらのパラメーターは、幾何補正の形状が変化すると、幾何補正画像の変形率の最大値、最小値とともに変化する。従って、幾何補正の形状等が更新された場合には、上記各パラメーターは再計算される。
変形率算出部262は、参照座標算出部331が算出した参照座標を含む参照座標テーブルD11に基づき、補正後画像P1の各座標の画素ごとに変形率を算出し、フィルター演算部263に出力する。参照座標テーブルD11に参照座標が含まれていない画素については、補間演算を行って変形率を求める。
フィルター演算部263には、変形率算出部262が求めた変形率に加え、フィルター係数算出部332が生成した補間フィルターを含む補間フィルター係数テーブルD12と、変形率シフト量および変形率精度を含むデータD13とが入力される。
フィルター演算部263は、変形率算出部262から入力される変形率に対応する補間フィルターを、補間フィルター係数テーブルD12から選択する。ここで、フィルター演算部263は、補間フィルターを選択する際に、データD13に含まれる変形率シフト量および変形率の精度を参照してもよい。フィルター演算部263は、選択した補間フィルターを用い、補正後画像P1の各画素について、参照座標の画素値を算出する。これにより、補正後画像P1の各画素の画素値を得ることができ、フレームメモリー27上に補正後画像P1が形成される。
その後、幾何補正部26は、フレームメモリー27の画像を表示するための画像信号を生成して、光変調装置駆動部23(図1)に出力する。
図8は、プロジェクター1の動作を示すフローチャートであり、特に、図2に示したパラメーター生成部33及び画像処理部25の動作を示す。
上述したように、パラメーター生成部33は、変形情報を取得し(ステップS11)、参照座標算出部331が参照座標を特定して、参照座標テーブルD11を生成する(ステップS12)。
続いて、フィルター係数算出部332が変形率の最大値と最小値を算出し(ステップS13)、算出した最大値と最小値とに基づいて、変形率のシフト量および精度を算出する(ステップS14)。フィルター係数算出部332は、算出した変形率のシフト量および精度に基づき、補間フィルター係数テーブルD12及びデータD13を生成して、フィルター演算部263に出力する(ステップS15)。
画像処理部25の変形率算出部262は、参照座標算出部331が生成した参照座標テーブルD11に基づいて、補正後画像P1の各座標について変形率を算出する(ステップS16)。次いで、フィルター演算部263が、補間フィルター係数テーブルD12から補間フィルターを選択して(ステップS17)、補正前画像P0に適用し、補正後画像P1の各画素の画素値を求める(ステップS18)。この一連の動作によって、幾何補正が実行される。
以上説明したように、本発明を適用した実施形態に係るプロジェクター1は、画像の形状を変化させる幾何補正を実行する。プロジェクター1は、補正後の画像を構成する画素の画素値を、補正前の画像を構成する画素の画素値に補間フィルターを適用して補間演算を実行することにより求めるフィルター演算部263を有する幾何補正部26を備える。また、プロジェクター1は、フィルター演算部263が使用する補間フィルターを、補正前の画像に対する補正後の画像の変形率に基づいて生成するフィルター係数算出部332を有するパラメーター生成部33を備える。これにより、補間フィルターを用いることにより演算処理の負荷を軽減することができる。また、処理対象の画像の変形率に対応して補間フィルターを生成することで、予め多数の補間フィルターを用意することなく、様々な態様の幾何補正に対応できる。また、多数の補間フィルターを記憶するメモリー容量を必要としないという利点もある。
また、フィルター係数算出部332は、複数の変形率に対応する複数の補間フィルターを生成する。幾何補正部26のフィルター演算部263は、フィルター係数算出部332が生成した複数の補間フィルターから、処理対象の画素の変形率に基づいて補間フィルターを選択する。このため、処理対象の画像において変形率が異なる部分が存在する場合であっても、変形率に対応した補間フィルターを用いて適切に幾何補正を行うことができる。
また、フィルター係数算出部332は、画像における複数の位置について補正前から補正後の変形率を求め、求めた複数の変形率に対応する複数の補間フィルターを生成する。このため、処理対象の画像が、異なる変形率で変形される部分を含む場合であっても、適切に幾何補正を行うことができる。
また、フィルター係数算出部332は、画像における複数の位置について求めた複数の変形率を含む範囲に対応する複数の補間フィルターを生成する。このため、処理対象の画像に対応して、必要十分な数の複数の補間フィルターを生成するので、補間フィルターを生成する処理負荷を抑え、効率よく幾何補正を行うことができる。
また、フィルター係数算出部332は、画像における複数の位置について求めた複数の変形率の最小値をもとに、補間フィルターが対応する変形率の範囲に相当するシフト量を決定する。そして、フィルター係数算出部332は、画像における複数の位置について求めた複数の変形率の最大値、及び、シフト量をもとに、補間フィルターが対応する変形率の段階の幅である精度を決定する。フィルター係数算出部332は、決定した精度に基づき、複数段階の変形率にそれぞれ対応する複数の補間フィルターを生成する。このため、処理対象の画像に対応する必要十分な数の複数の補間フィルターを生成し、補間フィルターを生成する処理負荷を抑え、効率よく幾何補正を行うことができる。
また、フィルター係数算出部332は、予め設定された数を上限とする数の補間フィルターを生成する。補間フィルターを記憶するメモリー容量等の制約により、補間フィルターの数に上限が設けられた場合であっても、処理対象の画像に対応して十分な数の複数の補間フィルターを生成できる。
また、パラメーター生成部33は、画像の変化を指定するパラメーターを取得し、取得したパラメーターに基づいて変形率を取得する参照座標算出部331を備えるので、補間フィルターの生成に用いる変形率を容易に取得できる。
なお、上述した実施形態は本発明を適用した具体的態様の例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、上記実施形態とは異なる態様として本発明を適用することも可能である。上記実施形態では、幾何補正の一例として、台形歪み補正(キーストーン補正)を行う例を示して説明したが、本発明はこれに限定されず、樽型歪み補正(糸巻き型歪み補正)を行う場合にも適用可能であるし、より複雑な形状に画像を変形させる幾何補正処理にも適用可能である。また、上記実施形態では、幾何補正に関する変形情報D2を、プロジェクター1本体の傾きに応じて生成する例、及び、操作パネル51やリモコン5の操作により入力される例を記載した。本発明はこれに限定されず、例えば、無線通信部55によって無線通信可能な他の装置から、変形情報D2、或いは変形情報D2を求めることが可能なデータが入力される構成としてもよい。この場合の他の装置とは、例えば、表示画面と入力装置を備えた装置が挙げられ、具体的には、パーソナルコンピューター、スマートフォン、タブレット型デバイス等が挙げられる。
また、上記実施形態では、光源が発した光を変調する光変調装置12として、RGBの各色に対応した3枚の透過型の液晶パネルを用いた構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、3枚の反射型液晶パネルを用いた構成としてもよいし、1枚の液晶パネルとカラーホイールを組み合わせた方式を用いてもよい。或いは、3枚のデジタルミラーデバイス(DMD)を用いた方式、1枚のデジタルミラーデバイスとカラーホイールを組み合わせたDMD方式等により構成してもよい。光変調装置として1枚のみの液晶パネルまたはDMDを用いる場合には、クロスダイクロイックプリズム等の合成光学系に相当する部材は不要である。また、液晶パネルおよびDMD以外にも、光源が発した光を変調可能な光変調装置であれば問題なく採用できる。
また、上記実施形態では、スクリーンSCの前方から投射するフロントプロジェクション型のプロジェクター1を表示装置の一例として示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、スクリーンSCの背面側から投射するリアプロジェクション(背面投射)型のプロジェクターを表示装置として採用できる。また、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(陰極線管)ディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)等を表示装置として用いることができる。
また、図1及び図2に示した各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクター1の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
1…プロジェクター(表示装置、画像処理装置)、10…表示部、12…光変調装置、12a…画素領域、13…投射光学系、20…制御部、22…光源駆動部、23…光変調装置駆動部、25…画像処理部、26…幾何補正部(補間演算部)、27…フレームメモリー、30…制御部、31…投射制御部、32…補正制御部、33…パラメーター生成部(補間フィルター生成部)、51…操作パネル、52…リモコン受光部、53…入力処理部、54…記憶部、261…処理部、262…変形率算出部、263…フィルター演算部、331…参照座標算出部、332…フィルター係数算出部、SC…スクリーン。

Claims (9)

  1. 画像の形状を変化させる幾何補正を実行する画像処理装置であって、
    補正後の前記画像を構成する画素の画素値を、補正前の前記画像を構成する画素の画素値に補間フィルターを適用して補間演算を実行することにより求める補間演算部と、
    前記補間演算部が使用する前記補間フィルターを、補正前の前記画像に対する補正後の前記画像の変形率に基づいて生成する補間フィルター生成部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記補間フィルター生成部は、複数の変形率に対応する複数の前記補間フィルターを生成し、
    前記補間演算部は、前記補間フィルター生成部が生成した複数の補間フィルターから、処理対象の画素の変形率に基づいて補間フィルターを選択すること、
    を特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記補間フィルター生成部は、前記画像における複数の位置について補正前から補正後の変形率を求め、求めた複数の変形率に対応する複数の前記補間フィルターを生成すること、を特徴とする請求項1または2記載の画像処理装置。
  4. 前記補間フィルター生成部は、前記画像における複数の位置について求めた複数の変形率を含む範囲に対応する複数の前記補間フィルターを生成すること、を特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 前記補間フィルター生成部は、
    前記画像における複数の位置について求めた複数の変形率のうち最小の変形率をもとに、前記補間フィルターが対応する変形率の範囲を決定し、
    前記画像における複数の位置について求めた複数の変形率のうち最大の変形率及び前記範囲をもとに、前記補間フィルターが対応する変形率の段階の幅を決定し、
    決定した複数段階の変形率にそれぞれ対応する複数の前記補間フィルターを生成すること、
    を特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  6. 前記補間フィルター生成部は、予め設定された数を上限とする数の前記補間フィルターを生成すること、を特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記補間フィルター生成部は、前記画像の変化を指定するパラメーターを取得し、取得した前記パラメーターに基づいて変形率を取得すること、を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像処理装置。
  8. 画像を表示する表示部と、
    前記画像の形状の変化を定める情報を入力する入力部と、
    変形後の前記画像を構成する画素の画素値を、変形前の前記画像を構成する画素の画素値に補間フィルターを適用して補間演算を実行することにより求める補間演算部と、
    前記入力部により入力された情報をもとに、変形前の前記画像に対する変形後の前記画像の変形率を取得し、取得した変形率に基づいて前記補間演算部が使用する前記補間フィルターを生成する補間フィルター生成部と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
  9. 画像の形状を変化させる幾何補正を実行する画像処理方法であって、
    補正前の前記画像に対する補正後の前記画像の変形率に基づいて補間フィルターを生成し、
    生成した補間フィルターを、補正前の前記画像を構成する画素の画素値に適用して補間演算を実行することにより、補正後の前記画像を構成する画素の画素値を求めること、
    を特徴とする画像処理方法。
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