JP2015189457A - 軌道回路の絶縁劣化検知方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
Description
有絶縁軌道回路では、各々の軌道回路が電気的に絶縁され、隣接する軌道回路間で、それぞれの列車検知信号、列車制御信号が隔絶されることから、同一周波数のデジタル信号を利用することができる。近年広く適用されるデジタルATCシステムの地上装置において、有絶縁軌道回路を採用する路線が多く存在する。
このように、軌道回路は、列車制御システムにおいて根幹をなす装置であり、絶縁不良が列車運行の稼働率に影響を与えることから、軌道回路の境界におけるレール絶縁物の劣化状態を常時監視し、絶縁不良が発生する前に、適切な保守が行われるような運用が求められている。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、本発明の絶縁劣化検知方法は、電気絶縁体で絶縁された各軌道に進入した列車を検知するための列車検知信号と、進入した列車に対して当該軌道に発せられた列車制御信号の少なくともいずれかの信号が送受信装置により送受信される軌道回路の絶縁劣化を検知する絶縁劣化検知方法において、前記送受信装置は、前記列車検知信号と前記列車制御信号の少なくともいずれかに、当該信号の周波数とは異なる一定周波数の絶縁劣化検知用検査信号を重畳した重畳信号を各軌道回路に対して送受信し、当該軌道回路に隣接する軌道回路に流入した前記重畳信号を受信し、当該重畳信号に含まれる前記絶縁劣化検知用検査信号の周波数成分の受信レベルを監視して、当該受信レベルがしきい値を超えたとき、前記電気絶縁物の絶縁不良を検知する。
さらに、絶縁劣化検知用検査信号は、列車制御信号及び列車検知信号とは異なる周波数を用いるため、列車制御及び列車検知で使用する信号の周波数選定等に制約を与えることがない。しかも、レールの絶縁劣化検知のための特別な現場設備を設ける必要がなく、ソフトウェア処理によるレベル監視を行い判定することで、現場側のハード増設を行うことなく、絶縁劣化の程度を判定するしきい値及び検知時間を調整することが容易となり、運用方法や設置場所を選ばず適用することが可能である。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
ここで、軌道回路aと軌道回路bの境界が、電源の周波数が切り替えられるような交流電化区間の電源突合せ箇所とした場合、軌道回路aでは、軌道回路bとの境界とは反対側から列車が進入し、列車検知信号faが検知されたとき、軌道回路b以降の交流電源周波数に対応するよう、切り替えが行われる。切替時にはインピーダンスボンドの中性点Cが接続され、他の交流電源周波数に対応する列車検知信号fbと同一周波数の信号を用いるものとする。
ここで、検査信号fcのレベルが絶縁劣化検知のしきい値を超え、これが継続することにより、論理部40bが異常検知するまでの判定時間は可変であり、端末部50bにて変更することが可能である。周波数切替時、軌道回路aに列車検知信号fbと同一周波数の信号を送信する場合においても、検査信号fcは周波数切替に関係なく一定の周波数で重畳されるため、周波数切替前(定常時)と同様の方法で絶縁状態を監視することができ、隣接する軌道回路に送信される信号の周波数によらず絶縁不良を検知することができる。
ここでは、一例として、軌道回路a、bは、交流電化区間にて50Hz電源と60Hz電源の突合せ箇所に設備された有絶縁軌道回路であり、軌道回路aが50Hz電源の供給が行われる最後の軌道、軌道回路bは60Hz電源の供給が行われる最初の軌道であるとする。
絶縁劣化検知装置Bは軌道回路bに接続される受信装置30bと、受信レベルの判定を行う論理部40bと、レールの絶縁劣化の程度を判定するしきい値、検知までの判定時間を設定する端末部50bからなる。軌道回路aと軌道回路bの両軌道回路間には電気絶縁体10が挿入され、各々の軌道回路は電気的に区切られている。
論理部40bは前記検査信号fcの受信レベルを常時監視しており、通常であれば受信レベルが判定しきい値を超えることはないが、電気絶縁体10の絶縁不良により重畳信号Fが流入したことで判定しきい値を超えるレベルの検査信号fcを受信し、電気絶縁体10の劣化が進行し絶縁不良に至ったことを検知する。
この場合、軌道回路aと軌道回路bは同一周波数のデジタル信号が送信されることとなるが、検査信号fcは、周波数の切替に関係なく列車検知信号と別の一定の周波数を用いるため、軌道回路aと軌道回路bの間に挿入される電気絶縁体10が劣化し、絶縁不良が発生した場合において、定常時と同様に隣接する軌道回路bに重畳信号Fが流入し、判定しきい値を超えるレベルの検査信号fcを受信したことでレール絶縁物の劣化が進行し絶縁不良に至ったことを検知することができる。
このように、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。
例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
F 列車検知信号と検査信号を重畳した信号
fa 列車検知信号
fb 列車検知信号faと異なる周波数の列車検知信号
fc 絶縁劣化検知を目的とした検査信号
A 列車制御装置
B 絶縁劣化検知装置
a 軌道回路
b 軌道回路
c 軌道回路aと軌道回路bのインピーダンスボンドを接続する中性点
10a 軌道回路aに接続され、列車検知信号と検査信号を重畳して送信する送受信装置
20a 軌道回路aに接続される、列車制御装置Aに属する送受信装置
10b 軌道回路bに接続される、列車制御装置Aに属する送受信装置
20b 軌道回路bに接続される、列車制御装置Aに属する送受信装置
30b 軌道回路bに接続され、10aより送信される重畳信号Fを受信し、検査信号fc成分を取り出す、絶縁劣化検知装置Bに属する受信装置
40b 30bで受信した検査信号fcの受信レベルを監視し、レールの絶縁劣化の程度を判定する、絶縁劣化検知装置Bに属する論理部
50b 40bの判定に用いるしきい値の設定、ならびに検知するまでの判定時間を調整することが可能な端末部
Claims (4)
- 電気絶縁体で絶縁された各軌道に進入した列車を検知するための列車検知信号と、進入した列車に対して当該軌道に発せられた列車制御信号の少なくともいずれかの信号が送受信装置により送受信される軌道回路の絶縁劣化を検知する絶縁劣化検知方法において、
前記送受信装置は、前記列車検知信号と前記列車制御信号の少なくともいずれかに、当該信号の周波数とは異なる一定周波数の絶縁劣化検知用検査信号を重畳した重畳信号を各軌道回路に対して送受信し、
当該軌道回路に隣接する軌道回路に流入した前記重畳信号を受信し、当該重畳信号に含まれる前記絶縁劣化検知用検査信号の周波数成分の受信レベルを監視して、当該受信レベルがしきい値を超えたとき、前記電気絶縁物の絶縁不良を検知する絶縁劣化検知方法。 - 前記重畳信号から、前記列車検知信号と前記絶縁劣化検知用検査信号とを分離し、前記絶縁劣化検知用検査信号の周波数成分の受信レベルが、端末部により設定、変更される任意のしきい値を超え、かつ、その継続時間が、前記端末部により設定、変更される任意の検知時間を超えたときに、前記電気絶縁物の絶縁不良を検知することを特徴とする請求項1に記載の絶縁劣化検知方法。
- 電気絶縁体で絶縁された各軌道に進入した列車を検知するための列車検知信号と、進入した列車に対して当該軌道に発せられた列車制御信号の少なくともいずれかの信号が送受信装置により送受信される軌道回路の絶縁劣化を検知する絶縁劣化検知装置において、
前記送受信装置は、前記列車検知信号と前記列車制御信号の少なくともいずれかに、当該信号の周波数とは異なる一定周波数の絶縁劣化検知用検査信号を重畳した重畳信号を各軌道回路に対して送受信するものであり、
当該軌道回路に隣接する軌道回路には、前記送受信装置から送信される前記重畳信号を受信する受信装置と、前記絶縁劣化検知用検査信号の周波数成分の受信レベルを監視して、当該受信レベルがしきい値を超えたとき、前記電気絶縁物の絶縁不良を検知する論理部と、を備えたことを特徴とする絶縁劣化検知装置。 - 前記絶縁劣化検知装置は、前記重畳信号から、前記列車検知信号と前記絶縁劣化検知用検査信号とを分離して受信する受信装置と、前記絶縁劣化検知用検査信号の周波数成分の受信レベルが任意のしきい値を超え、かつ、その継続時間が任意の検知時間を超えたとき、絶縁不良を検知する論理部と、前記論理部における前記しきい値及び前記検知時間を設定、変更することが可能な端末部を有することを特徴とする請求項3に記載の絶縁劣化検知装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021075193A (ja) * | 2019-11-12 | 2021-05-20 | 大同信号株式会社 | 軌道回路送受信機および軌道回路受信機 |
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2014
- 2014-03-31 JP JP2014070784A patent/JP2015189457A/ja active Pending
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