JP2015189457A - 軌道回路の絶縁劣化検知方法及び装置 - Google Patents

軌道回路の絶縁劣化検知方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015189457A
JP2015189457A JP2014070784A JP2014070784A JP2015189457A JP 2015189457 A JP2015189457 A JP 2015189457A JP 2014070784 A JP2014070784 A JP 2014070784A JP 2014070784 A JP2014070784 A JP 2014070784A JP 2015189457 A JP2015189457 A JP 2015189457A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
insulation
track circuit
train
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014070784A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015189457A5 (ja
Inventor
智紀 甲斐
Tomonori Kai
智紀 甲斐
龍馬 吉田
Tatsuma Yoshida
龍馬 吉田
倫一 横田
Rinichi Yokota
倫一 横田
良壮 ▲浜▼根
良壮 ▲浜▼根
Ryoso Hamane
香子 津島
Kyoko Tsushima
香子 津島
秀典 廣井
Hidenori Hiroi
秀典 廣井
寺田 夏樹
Natsuki Terada
夏樹 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Hitachi Ltd
East Japan Railway Co
West Japan Railway Co
Japan Railway Construction Transport and Technology Agency
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Hitachi Ltd
East Japan Railway Co
West Japan Railway Co
Japan Railway Construction Transport and Technology Agency
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Railway Technical Research Institute, Hitachi Ltd, East Japan Railway Co, West Japan Railway Co, Japan Railway Construction Transport and Technology Agency filed Critical Railway Technical Research Institute
Priority to JP2014070784A priority Critical patent/JP2015189457A/ja
Publication of JP2015189457A publication Critical patent/JP2015189457A/ja
Publication of JP2015189457A5 publication Critical patent/JP2015189457A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Train Traffic Observation, Control, And Security (AREA)

Abstract

【課題】周波数切替を行う有絶縁軌道回路の境界においても、レール絶縁物の絶縁状態を常時監視し、早期に絶縁不良を検知する。【解決手段】有絶縁軌道回路a、bの境界においてレール絶縁物10の絶縁不良を検知するため、列車制御装置Aに属する送受信装置20aから、列車制御信号及び列車検知信号faに、これらの信号とは異なる周波数の絶縁劣化検知用検査信号fcを重畳して送信する。そして、隣接する軌道回路bに接続される絶縁劣化検知装置Bの受信装置30bで、この重畳信号を受信し、検査信号fcと同一周波数成分の受信レベルを監視し、端末部50bにより設定した任意のしきい値を超えるレベルで検査信号を一定時間入力した場合に、レール絶縁物の絶縁不良を検知する。【選択図】図1

Description

本発明は、軌道回路間を絶縁する絶縁物の絶縁不良を検知するための絶縁劣化検知方法及び装置に関する。
列車制御システムにおいては、列車の在線を検知する手段、そして、列車に対して制御信号等の情報を伝送する手段として、軌道回路が広く用いられている。軌道回路としては、軌道回路間のレールに電気絶縁体が挿入された有絶縁軌道回路と、軌道回路間の絶縁を行わない無絶縁軌道回路とがある。
有絶縁軌道回路では、各々の軌道回路が電気的に絶縁され、隣接する軌道回路間で、それぞれの列車検知信号、列車制御信号が隔絶されることから、同一周波数のデジタル信号を利用することができる。近年広く適用されるデジタルATCシステムの地上装置において、有絶縁軌道回路を採用する路線が多く存在する。
しかし、軌道回路に挿入される電気絶縁体は、列車走行による物理的な負荷や、気候変動等の様々な外乱の影響を受け、絶縁劣化が徐々に進行する。レール絶縁物の絶縁不良が発生した場合、隣接する軌道回路から流入する信号(隣接する軌道回路に出力されている列車検知信号、列車制御信号)により、当該軌道に対する本来の列車制御信号が破損し、列車を停止させてしまう。
このように、軌道回路は、列車制御システムにおいて根幹をなす装置であり、絶縁不良が列車運行の稼働率に影響を与えることから、軌道回路の境界におけるレール絶縁物の劣化状態を常時監視し、絶縁不良が発生する前に、適切な保守が行われるような運用が求められている。
これに対して、例えば特許文献1に示されるとおり、有絶縁軌道回路から受信する異なる2つの周波数信号と、隣接する有絶縁軌道回路から流入する異なる2つの周波数信号との合成信号のレベルを一定時間サンプリングし、その変動率から隣接からの信号の漏れを検出する、つまり軌道回路の境界にて絶縁不良が発生したことを検知するための技術が適用される。特許文献1の技術は、同一周波数の信号を用いた隣接する軌道回路間において絶縁状態を常時監視し、絶縁不良を検知する手段として有効であり、列車運行の稼働率向上を実現している。
また、特許文献2によると、非同期の帰線電流の流入をトリガとしリレーを落下させることで、絶縁劣化検知を実現している。レール絶縁物の近傍にレールに沿ってループコイルを設け、電源周波数に同期し、列車制御信号とは別の周波数の検査信号をループコイルに送受信し、受信した検査信号の検波出力によってリレーを常時動作とする。レール絶縁物の絶縁不良が発生した時、隣接する軌道回路から非同期電流が流入して妨害信号となり、リレーを動作していた検波出力が抑圧され、リレーが落下することでレール絶縁物の絶縁不良を検知するものである。
特許第04976619号公報 特公平05−65392号公報
デジタルATCシステムでは、軌道回路に送信する列車検知信号、列車制御信号の周波数が電源の周波数変化に応じて決定されており、例えば、交流電化区間の50Hzと60Hzの電源突合せ箇所では、50Hzを基にしたデジタル信号と、60Hzを基にしたデジタル信号の両方を切り替えて使用するような有絶縁軌道回路が存在する。
ここで、自軌道回路は定常時には50Hz、切替時には60Hzを基にしたデジタル信号を使用する有絶縁軌道回路であるものとし、その前方が60Hz区間であり、60Hzを基にしたデジタル信号を使用する有絶縁軌道回路が隣接している場合を例としたとき、定常時には50Hzと60Hzとが隣接し、切替時には60Hzと60Hzとが隣接することとなる。したがって、特許文献1に示される技術では定常時に絶縁劣化を検知することができない。また、列車進入時に周波数切替を行うような使用形態の軌道回路で、周波数切替後から列車通過までの時間では十分にサンプリングを行えず、求められる変動率が減少することで、検知精度が低下する可能性がある。
また、特許文献2の技術では、絶縁劣化検知用の現場設備(軌道上に敷設するもの)を備え、リレーを常時動作としていることから、絶縁不良を検知するために既存の列車制御装置へのハード増設及び現場側の保守が必要となる。また、電気的な回路特性によりレール絶縁物の絶縁不良を検知するため、絶縁劣化の程度を判定するしきい値を容易に調整することができない。
そこで、本発明の目的は、周波数切替を行う有絶縁軌道回路の境界においても、レール絶縁物の絶縁不良を検知することであり、これを現場設備を用いず、より簡単な構成で実現することにある。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、本発明の絶縁劣化検知方法は、電気絶縁体で絶縁された各軌道に進入した列車を検知するための列車検知信号と、進入した列車に対して当該軌道に発せられた列車制御信号の少なくともいずれかの信号が送受信装置により送受信される軌道回路の絶縁劣化を検知する絶縁劣化検知方法において、前記送受信装置は、前記列車検知信号と前記列車制御信号の少なくともいずれかに、当該信号の周波数とは異なる一定周波数の絶縁劣化検知用検査信号を重畳した重畳信号を各軌道回路に対して送受信し、当該軌道回路に隣接する軌道回路に流入した前記重畳信号を受信し、当該重畳信号に含まれる前記絶縁劣化検知用検査信号の周波数成分の受信レベルを監視して、当該受信レベルがしきい値を超えたとき、前記電気絶縁物の絶縁不良を検知する。
また、本発明の絶縁劣化検知装置は、電気絶縁体で絶縁された各軌道に進入した列車を検知するための列車検知信号と、進入した列車に対して当該軌道に発せられた列車制御信号の少なくともいずれかの信号が送受信装置により送受信される軌道回路の絶縁劣化を検知する絶縁劣化検知装置において、前記送受信装置は、前記列車検知信号と前記列車制御信号の少なくともいずれかに、当該信号の周波数とは異なる一定周波数の絶縁劣化検知用検査信号を重畳した重畳信号を各軌道回路に対して送受信するものであり、当該軌道回路に隣接する軌道回路には、前記送受信装置から送信される前記重畳信号を受信する受信装置と、前記絶縁劣化検知用検査信号の周波数成分の受信レベルを監視して、当該受信レベルがしきい値を超えたとき、前記電気絶縁物の絶縁不良を検知する論理部とを具備する。
より具体化した構成としては、図1に示されるように、有絶縁軌道回路a、bの境界においてレール絶縁物10の絶縁不良を検知するため、列車制御装置Aに属する送受信装置10aから、列車制御信号及び列車検知信号faに、これらの信号とは異なる周波数の絶縁劣化検知用検査信号fcを重畳して送信する。そして、隣接する軌道回路bに接続される絶縁劣化検知装置Bの受信装置30bで、この重畳信号Fを受信し、検査信号fcと同一周波数成分の受信レベルを監視し、端末部50bにより、設定した任意のしきい値を超えるレベルで検査信号を一定時間入力した場合に、論理部40bによりレール絶縁物の絶縁不良を検知する。
絶縁劣化検知用検査信号を、有絶縁軌道回路に送信する信号の周波数切替に関係なく一定の周波数とすることで、隣接する軌道回路が同一周波数の信号を用いる場合と異なる周波数の信号を用いる場合のいずれにおいても、レール絶縁物の絶縁状態を監視することが可能となる。また、受信レベルの変動率を求める必要がないため、直ちに絶縁不良を検知することができる。
さらに、絶縁劣化検知用検査信号は、列車制御信号及び列車検知信号とは異なる周波数を用いるため、列車制御及び列車検知で使用する信号の周波数選定等に制約を与えることがない。しかも、レールの絶縁劣化検知のための特別な現場設備を設ける必要がなく、ソフトウェア処理によるレベル監視を行い判定することで、現場側のハード増設を行うことなく、絶縁劣化の程度を判定するしきい値及び検知時間を調整することが容易となり、運用方法や設置場所を選ばず適用することが可能である。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
図1は、本発明の概要を示す図である。 図2は、本発明の実施例に係る装置構成を簡略化して示す図である。 図3は、本発明に係る実施例において、異なる周波数の信号を用いる2つの軌道回路が隣接する場合の信号の流れを示した図である。 図4は、本発明の係る実施例において、同一周波数の信号を用いる2つの軌道回路が隣接する場合の信号の流れを示した図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施例を説明する。
図2に本発明の装置構成の概略を示す。各軌道回路は、電気絶縁体10により絶縁されている。列車制御装置Aは、軌道回路aに対しては、隣接の軌道回路(図2において軌道回路aの左側で隣接する軌道回路)との間に介在するインピーダンスボンドに接続される送受信装置20aと、軌道回路b側との境界に設置されたインピーダンスボンドに接続される送受信装置10aとを備えている。軌道回路bに対しては、軌道回路aとの境界に介在するインピーダンスボンドに接続される送受信装置20bと、その反対側の軌道回路(図2において軌道回路bの右側で隣接する軌道回路)との間に介在するインピーダンスボンドに接続される送受信装置10bとを備えている。
送受信装置10aは、軌道回路aに対し、列車検知信号faに加え、これとは周波数の異なる一定周波数の検査信号fcを重畳した信号Fの送信を行う。一方、軌道回路b側では、軌道回路a側のインピーダンスボンドに、受信装置30b、論理部40b、端末部50bからなる絶縁劣化検知装置Bが接続されている。
軌道回路aへの列車の進入に伴い、車軸によりレールが短絡され、列車制御装置Aの送受信装置20aと送受信装置10aが送受信する信号の受信レベルが低下することで、軌道回路aに列車が進入したことを検知する。
ここで、軌道回路aと軌道回路bの境界が、電源の周波数が切り替えられるような交流電化区間の電源突合せ箇所とした場合、軌道回路aでは、軌道回路bとの境界とは反対側から列車が進入し、列車検知信号faが検知されたとき、軌道回路b以降の交流電源周波数に対応するよう、切り替えが行われる。切替時にはインピーダンスボンドの中性点Cが接続され、他の交流電源周波数に対応する列車検知信号fbと同一周波数の信号を用いるものとする。
前述のように、送受信装置10aは、列車検知信号faにレール絶縁物の絶縁劣化検知用の検査信号fcを重畳した信号Fを送信するが、電気絶縁体10の絶縁が劣化すると、この信号Fは、軌道回路bに流入することになる。流入した信号Fは、軌道回路bに設置された絶縁劣化検知装置Bの受信装置30bに検出され、絶縁劣化検知装置Bの論理部40bにて検査信号fcの周波数成分の受信レベルを監視することで、電気絶縁体10の絶縁劣化状態を判定することができる。
すなわち、電気絶縁体10の劣化が進行し、軌道回路aから軌道回路bへ重畳信号Fが流入した場合において、絶縁劣化検知装置Bの論理部40bで監視する検査信号fcの受信レベルが増大し、絶縁劣化検知装置Bの端末部50bで設定した絶縁劣化検知のしきい値を超えた時にレール絶縁物10の絶縁不良を検知する。
ここで、検査信号fcのレベルが絶縁劣化検知のしきい値を超え、これが継続することにより、論理部40bが異常検知するまでの判定時間は可変であり、端末部50bにて変更することが可能である。周波数切替時、軌道回路aに列車検知信号fbと同一周波数の信号を送信する場合においても、検査信号fcは周波数切替に関係なく一定の周波数で重畳されるため、周波数切替前(定常時)と同様の方法で絶縁状態を監視することができ、隣接する軌道回路に送信される信号の周波数によらず絶縁不良を検知することができる。
図3、図4に本発明を適用した装置構成の一例をより具体的に説明する。
ここでは、一例として、軌道回路a、bは、交流電化区間にて50Hz電源と60Hz電源の突合せ箇所に設備された有絶縁軌道回路であり、軌道回路aが50Hz電源の供給が行われる最後の軌道、軌道回路bは60Hz電源の供給が行われる最初の軌道であるとする。
軌道回路aには、列車制御装置Aにおける送受信装置10aと送受信装置20aが接続され、列車非在線の定常時には50Hz電源に同期したデジタル信号を用いる軌道回路である。一方、軌道回路bには、列車制御装置Aにおける送受信装置10bと送受信装置20bが接続され、定常時には60Hz電源に同期したデジタル信号を用いる軌道回路である。ここでいうデジタル信号とは列車検知信号、または列車制御信号を兼ねた信号をいう。
軌道回路aは、軌道回路aに列車が進入したとき、軌道回路b以降と同じ60Hz電源を基にしたデジタル信号に周波数切替を行う軌道回路であり、切替時には60Hz電源に同期したデジタル信号を用いる。軌道回路bは軌道回路aに隣接する60Hz電源区間の有絶縁軌道回路であり、列車制御装置Aに属する送受信装置10bと送受信装置20bと、絶縁劣化検知装置Bに属する受信装置30bが接続され、常時60Hz電源に同期したデジタル信号を用いる軌道回路である。
絶縁劣化検知装置Bは軌道回路bに接続される受信装置30bと、受信レベルの判定を行う論理部40bと、レールの絶縁劣化の程度を判定するしきい値、検知までの判定時間を設定する端末部50bからなる。軌道回路aと軌道回路bの両軌道回路間には電気絶縁体10が挿入され、各々の軌道回路は電気的に区切られている。
図3は、定常時の軌道回路上の信号の流れを簡単に示したものである。定常時、列車制御装置Aに属する送受信装置10aは50Hz電源に同期した列車検知信号faと、これとは周波数の異なる一定の周波数を有する絶縁劣化検知用の検査信号fcを重畳した信号F(以下、重畳信号F)を生成し、軌道回路aに出力する。この重畳信号Fは軌道回路a上のレールを介し、他端の送受信装置20aにて受信され、列車検知信号faを一定のレベルで受信し続ける。軌道回路aに列車が在線した時は、受信する列車検知信号faのレベルが低下することで列車在線を検知する。
軌道回路aと軌道回路bの間に挿入される電気絶縁体10により絶縁が保たれている場合、軌道回路bでは送受信装置10bと送受信装置20bにより列車検知信号fbが送受信され、軌道回路aと同様に列車在線を検知する。この時、絶縁劣化検知装置Bの受信装置30bには重畳信号Fが入力されないため、これに含まれる検査信号fcの受信レベルがレール絶縁物の絶縁不良を検知する判定しきい値を超えることはない。
しかし、軌道回路aと軌道回路bの間に挿入される電気絶縁体10が劣化し、絶縁不良が発生した場合において、送受信装置10aから送信される重畳信号Fが、軌道回路aから軌道回路bへと漏洩し、流入した重畳信号Fは軌道回路b側に接続される絶縁劣化検知装置Bの受信装置30bで受信される(図中の点線矢印部分)。受信装置30bでは、受信した重畳信号Fから検査信号fcの周波数成分を取り出し、絶縁劣化検知装置Bの論理部40bに受信レベルが送られる。
論理部40bは前記検査信号fcの受信レベルを常時監視しており、通常であれば受信レベルが判定しきい値を超えることはないが、電気絶縁体10の絶縁不良により重畳信号Fが流入したことで判定しきい値を超えるレベルの検査信号fcを受信し、電気絶縁体10の劣化が進行し絶縁不良に至ったことを検知する。
図4は、軌道回路aに列車が進入し、周波数切替が行われる際の軌道回路上の信号の流れを簡単に示したものである。図3と異なる点は、列車の進入に同期して、軌道回路aに60Hz電源に同期したデジタル信号が送信されることである。
この場合、軌道回路aと軌道回路bは同一周波数のデジタル信号が送信されることとなるが、検査信号fcは、周波数の切替に関係なく列車検知信号と別の一定の周波数を用いるため、軌道回路aと軌道回路bの間に挿入される電気絶縁体10が劣化し、絶縁不良が発生した場合において、定常時と同様に隣接する軌道回路bに重畳信号Fが流入し、判定しきい値を超えるレベルの検査信号fcを受信したことでレール絶縁物の劣化が進行し絶縁不良に至ったことを検知することができる。
絶縁劣化検知装置Bにより、レール絶縁物の絶縁不良を検知する絶縁劣化の程度は、検査信号fcの受信レベルと、予め設定した判定しきい値からソフトウェア処理により判定されるが、この判定しきい値は絶縁劣化検知装置Bの端末部50bから調整することが可能であり、しきい値を超えて異常検知するまでの時間も端末部50bから可変調整できる。
なお、上記の実施例では、交流電化区間にて50Hz電源と60Hz電源の突合せ箇所に設備された有絶縁軌道回路を例にしたが、これに限らず、同じ周波数の交流電化区間における軌道回路間でのレール絶縁物の絶縁不良を検知することも可能である。ただし、その場合には、隣接する軌道回路間に、それぞれ絶縁劣化検知装置を配備し、検査信号fcの周波数を、列車検知信号の周波数と異なるものにするとともに、隣接する軌道間でも、検査信号fcの周波数を互いに異なるものとすることで、レール絶縁物の絶縁不良を検知することができる。
さらに、上記の実施例では、検査信号fcを列車の在線を検知するための列車検知信号に重畳したが、これに限ることなく、列車の走行を制御する列車制御信号や、列車検知と列車制御を兼ねた信号に重畳してもよい。
このように、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。
例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
10 レールに挿入される電気絶縁体
F 列車検知信号と検査信号を重畳した信号
fa 列車検知信号
fb 列車検知信号faと異なる周波数の列車検知信号
fc 絶縁劣化検知を目的とした検査信号
A 列車制御装置
B 絶縁劣化検知装置
a 軌道回路
b 軌道回路
c 軌道回路aと軌道回路bのインピーダンスボンドを接続する中性点
10a 軌道回路aに接続され、列車検知信号と検査信号を重畳して送信する送受信装置
20a 軌道回路aに接続される、列車制御装置Aに属する送受信装置
10b 軌道回路bに接続される、列車制御装置Aに属する送受信装置
20b 軌道回路bに接続される、列車制御装置Aに属する送受信装置
30b 軌道回路bに接続され、10aより送信される重畳信号Fを受信し、検査信号fc成分を取り出す、絶縁劣化検知装置Bに属する受信装置
40b 30bで受信した検査信号fcの受信レベルを監視し、レールの絶縁劣化の程度を判定する、絶縁劣化検知装置Bに属する論理部
50b 40bの判定に用いるしきい値の設定、ならびに検知するまでの判定時間を調整することが可能な端末部

Claims (4)

  1. 電気絶縁体で絶縁された各軌道に進入した列車を検知するための列車検知信号と、進入した列車に対して当該軌道に発せられた列車制御信号の少なくともいずれかの信号が送受信装置により送受信される軌道回路の絶縁劣化を検知する絶縁劣化検知方法において、
    前記送受信装置は、前記列車検知信号と前記列車制御信号の少なくともいずれかに、当該信号の周波数とは異なる一定周波数の絶縁劣化検知用検査信号を重畳した重畳信号を各軌道回路に対して送受信し、
    当該軌道回路に隣接する軌道回路に流入した前記重畳信号を受信し、当該重畳信号に含まれる前記絶縁劣化検知用検査信号の周波数成分の受信レベルを監視して、当該受信レベルがしきい値を超えたとき、前記電気絶縁物の絶縁不良を検知する絶縁劣化検知方法。
  2. 前記重畳信号から、前記列車検知信号と前記絶縁劣化検知用検査信号とを分離し、前記絶縁劣化検知用検査信号の周波数成分の受信レベルが、端末部により設定、変更される任意のしきい値を超え、かつ、その継続時間が、前記端末部により設定、変更される任意の検知時間を超えたときに、前記電気絶縁物の絶縁不良を検知することを特徴とする請求項1に記載の絶縁劣化検知方法。
  3. 電気絶縁体で絶縁された各軌道に進入した列車を検知するための列車検知信号と、進入した列車に対して当該軌道に発せられた列車制御信号の少なくともいずれかの信号が送受信装置により送受信される軌道回路の絶縁劣化を検知する絶縁劣化検知装置において、
    前記送受信装置は、前記列車検知信号と前記列車制御信号の少なくともいずれかに、当該信号の周波数とは異なる一定周波数の絶縁劣化検知用検査信号を重畳した重畳信号を各軌道回路に対して送受信するものであり、
    当該軌道回路に隣接する軌道回路には、前記送受信装置から送信される前記重畳信号を受信する受信装置と、前記絶縁劣化検知用検査信号の周波数成分の受信レベルを監視して、当該受信レベルがしきい値を超えたとき、前記電気絶縁物の絶縁不良を検知する論理部と、を備えたことを特徴とする絶縁劣化検知装置。
  4. 前記絶縁劣化検知装置は、前記重畳信号から、前記列車検知信号と前記絶縁劣化検知用検査信号とを分離して受信する受信装置と、前記絶縁劣化検知用検査信号の周波数成分の受信レベルが任意のしきい値を超え、かつ、その継続時間が任意の検知時間を超えたとき、絶縁不良を検知する論理部と、前記論理部における前記しきい値及び前記検知時間を設定、変更することが可能な端末部を有することを特徴とする請求項3に記載の絶縁劣化検知装置。
JP2014070784A 2014-03-31 2014-03-31 軌道回路の絶縁劣化検知方法及び装置 Pending JP2015189457A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014070784A JP2015189457A (ja) 2014-03-31 2014-03-31 軌道回路の絶縁劣化検知方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014070784A JP2015189457A (ja) 2014-03-31 2014-03-31 軌道回路の絶縁劣化検知方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015189457A true JP2015189457A (ja) 2015-11-02
JP2015189457A5 JP2015189457A5 (ja) 2016-12-22

Family

ID=54424313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014070784A Pending JP2015189457A (ja) 2014-03-31 2014-03-31 軌道回路の絶縁劣化検知方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015189457A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021075193A (ja) * 2019-11-12 2021-05-20 大同信号株式会社 軌道回路送受信機および軌道回路受信機

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6467474A (en) * 1987-09-07 1989-03-14 Railway Technical Res Inst Detecting device for track insulation resistance
JPH092270A (ja) * 1995-06-26 1997-01-07 East Japan Railway Co 有絶縁軌道回路
JP2011057005A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Railway Technical Res Inst レール破断検知方法及びレール破断検知システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6467474A (en) * 1987-09-07 1989-03-14 Railway Technical Res Inst Detecting device for track insulation resistance
JPH092270A (ja) * 1995-06-26 1997-01-07 East Japan Railway Co 有絶縁軌道回路
JP2011057005A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Railway Technical Res Inst レール破断検知方法及びレール破断検知システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021075193A (ja) * 2019-11-12 2021-05-20 大同信号株式会社 軌道回路送受信機および軌道回路受信機
JP7407376B2 (ja) 2019-11-12 2024-01-04 大同信号株式会社 軌道回路送受信機および軌道回路受信機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100961899B1 (ko) 레일의 절손 검지 장치 및 그 방법
KR20130121461A (ko) 레일 손상 검지 장치 및 그 방법
US8505855B2 (en) Train detector and train security device for dual gauge track circuit
NZ629384A (en) Method and apparatus for bi-directional downstream adjacent crossing signaling
JP5737859B2 (ja) レール破断検知装置
JP5827465B2 (ja) レール破断検知装置
US20190190603A1 (en) Relay device, monitoring system and monitoring information transmission method
KR101004317B1 (ko) 에이에프 궤도회로의 모니터링 장치 및 그 모니터링 방법
JP2019014278A (ja) 軌道回路監視装置
JP2015189457A (ja) 軌道回路の絶縁劣化検知方法及び装置
US10773738B2 (en) System and method for detecting the presence of a train on a railway track
EP3270174B1 (en) Test arrangement
RU2671113C1 (ru) Способ контроля состояний разветвленых рельсовых цепей без дроссель-трансформаторов
JP2016002931A (ja) 軌道回路用送信器及びその故障検知方法
JP5255528B2 (ja) 電圧・電流受電方式の列車検知装置
JP6047419B2 (ja) 軌道回路用送信器
KR101916084B1 (ko) 철도 지상 신호 제어 시스템
RU2286277C1 (ru) Приемник сигнала из рельсовой цепи
RU2629730C1 (ru) Устройство контроля целостности рельса
JP5069085B2 (ja) 絶縁状態判定方法及び絶縁状態判定装置
JP5461357B2 (ja) Atcモニタ
JP5303375B2 (ja) 電圧電流受電方式の列車検知装置
JP2017098767A (ja) 列車無線システムおよびその給電制御方法
JP5078917B2 (ja) 軌道回路用送信器
JP6120725B2 (ja) Atc地上装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161102

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161102

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171117

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180213