JP2015187797A - 画像データ生成装置および画像データ再生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自由視点画像データ生成装置(1)は、背景モデルデータにおけるオブジェクトの配置位置を示すオブジェクト座標データを生成するオブジェクト配置データ生成部(2)と、オブジェクト座標データと、視点の位置を示す視点座標データと、視点の方向の初期位置を示し、かつ自由視点表示を行う際の視点の回転中心を示す回転基点データを含む、推奨視点配置データを生成し、オブジェクト座標データと推奨視点配置データから、自由視点メタデータを生成する自由視点メタデータ生成部(3)と、視点画像データ、および各オブジェクトの領域を識別するための領域画像データを符号化する符号化部(4)と、自由視点メタデータ、視点画像データ、領域画像データ、および背景モデルデータを多重化し、自由視点画像データを生成する多重化部(5)と、を具備する。
【選択図】図1
Description
以下で述べる画像データとは、静止画像データと動画像データの両方を示すものとする。また、画像データには、音声データを含んでも構わないが、以下では、説明の簡易化のため、音声データに関する説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る自由視点画像データ生成装置1の構成を示すブロック図である。まず、この図を用いて本発明の実施形態に係る自由視点画像データ生成装置1の構成の概略を説明する。自由視点画像データ生成装置1は、オブジェクト配置データ生成部2と、自由視点メタデータ生成部3と、符号化部4と、多重化部5と、を具備している。
自由視点画像データ生成装置1の具体的な例として、画像データを生成する放送機器装置や、クラウド上のサーバ、PC(Personal Computer)の画像データ生成ソフトウェア等が挙げられる。
このとき領域画像データ10は、0〜255の値のいずれかを持つ画像データであるものとし、例えば、背景の領域の値を0とし、それ以外のオブジェクトの値を255のとしてもよく、あるいは各オブジェクトの領域ごとに異なる値としても構わない。このときの各オブジェクトに対応する領域の値をオブジェクトIDとし、後述する自由視点メタデータ内に含ませても構わない。
図5は、自由視点画像データの一例を示す図である。自由視点画像データは、少なくとも一つ以上の視点から撮影された画像データである視点画像データと、各視点画像データに対応する領域画像データ、背景モデルデータ、および自由視点メタデータから構成される。自由視点メタデータについては後述する。
次に、本発明の実施形態に係る自由視点画像データ生成装置1の動作について説明する。図6は、自由視点画像データ生成装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
まずステップS1において、自由視点画像データ生成装置1のオブジェクト配置データ生成部2に、各種データ、すなわちサイズ・法線データと、オブジェクト座標データと、アノテーションデータとが入力され、ステップS2に移行する。ステップS2において、オブジェクト配置データ生成部2は、入力された各種データからオブジェクト配置データを生成する。
このとき、オブジェクト配置データは、複数の視点画像データのいずれかに存在するオブジェクトの総数を示すオブジェクト数と、k個のオブジェクト別配置データOkを含んでいる。このとき、オブジェクト数は、1から最大kの値となる(kは1以上の整数)。推奨視点配置データについては、後述する。
また、サイズデータは、視点画像データ内のオブジェクトの大きさを示すデータであって、切り出し位置データと、切り出しサイズデータとを含んで構成されている。
まず、切り出し位置データと切り出しサイズデータについて説明する。図10は、視点画像データにおけるビルボードの一例を示す図である。図10において、オブジェクト7を取り囲む矩形の点線の示す領域である、ビルボード16に囲まれた領域のテクスチャが視点画像データ6から切り出され、オブジェクト7用のビルボードのテクスチャとして使用される。
オブジェクト座標データは、撮影時にオブジェクトのデプス情報を取得し、取得したデプス情報から各オブジェクトの背景モデル上の位置を求めても構わない。なお、オブジェクト座標データは、すべての視点で同じであるため、オブジェクト別配置データ毎に一つだけ含まれる。
このとき、隣り合うビルボード間で、ユーザ30の視点と、各ビルボードの法線がなす角に対する範囲を、特定の視点でビルボードが表示されないことのないよう、途切れ目がなく設定することにより、ユーザが望みの方向の視点を選択した場合でも、対象のオブジェクトが消えることのないように表示をすることができる。
またこのとき、同じオブジェクトの各ビルボードの位置が変わらないように配置することにより、視点を変え、異なる方向の視点画像から切り出したビルボードを表示した場合でも、オブジェクトの中心位置は画面内の同じ位置に表示されるため、ユーザに違和感を生じさせずにオブジェクトを表示させることができる。
図18において、オブジェクト31からカメラ32までの距離が、オブジェクト31からカメラ33までの距離よりも近くなるように、各カメラ32、33が配置されている。このとき、各カメラ32、33が撮影する画像データ内に占めるオブジェクト31の垂直方向の割合は、カメラ32とカメラ33とで異なる。
図19(B)に、ビルボード35の縮尺とビルボード37の縮尺とが同じになるようにサイズを変換した際の様子を示す。図19(B)において、ビルボード39は、ビルボード37の縮尺を変換した後のビルボードとなる。
複数の視点画像データに同一のオブジェクトが含まれる場合、そのオブジェクトのビルボードは、複数の視点画像データの数だけ作成される。作成された複数のビルボードは、背景モデル上の同じ位置に配置される。
ここで、自由視点画像データをレンダリングする際は、仮想カメラに最も正対するビルボードのみが、そのオブジェクトのレンダリングに用いられる。例えば、作成された各ビルボードの法線と仮想カメラの光軸とのなす角が最小で、かつ、ビルボードの法線が仮想カメラの方向を示しているようなビルボードがレンダリングの際に選択される。
図20において、例えば、仮想カメラ40の光軸とビルボードの法線とのなす角が最小で、かつ、ビルボードの法線が仮想カメラの方向を示しているビルボードは、線分35の位置に配置されたビルボードとなる。一方、仮想カメラ41の光軸とビルボードの法線とのなす角が最小で、かつ、ビルボードの法線が仮想カメラのある方向を示しているビルボードは、線分39の位置に配置されたビルボードとなる。
まず例えば、そのオブジェクトが、選手なのか、ボールなのか、あるいは観客なのか等を示すオブジェクト種別データや、オブジェクト種別データが選手の場合は、選手名や所属するチーム名、現在のレッドカードやイエローカードの枚数、経歴データ等をアノテーションデータとして含んでも構わない。また、これらのデータ以外にそのオブジェクトの付加的な説明をする情報であれば、どのような情報を含んでも構わない。また、自由視点画像データを表示する際、これらのアノテーションデータをユーザが指定したオブジェクトに合ませて表示しても構わない。
図23は、回転基点データに基づいて、仮想カメラを設置する位置について説明するための図である。図23において、スタジアム42に対して、4つの異なる方向の視点の映像を生成する。ここで、点43は推奨視点の位置を示し、推奨視点別配置データV1の視点座標データが示すスタジアム42の座標位置となり、また、点44は回転基点を示し、推奨視点別配置データV1の回転基点データが示すスタジアム42の座標位置となる。ここで、仮想カメラ45を、点43の位置に、点44の存在する方向に向けて設置することにより、推奨視点別配置データV1の示す推奨視点の映像を生成できる。
同様に、回転基点44を中心に、反時計回りに180度回転させた視点の映像を生成したい場合は、仮想カメラ45を点47の位置に、反時計回りに270度回転させた視点の映像を生成したい場合は、仮想カメラ45を点48の位置に、それぞれ移動させればよい。このときの仮想カメラ45を回転させる角度はユーザが外部から入力する。
以上のようにして、ユーザが任意の角度を指定することにより、回転基点44を中心に視点を回転させた映像を生成することができる。
例えば、回転基点データの座標をゴール付近に設定しても構わない。図24において、回転基点データの座標位置にある点49に向け、かつ視点座標データの座標位置にある点50の位置に、仮想カメラ45を配置する。例えば、ユーザが、現在の視点から、回転基点49を中心にして、視点を反時計回りに90度動かした映像を生成したい場合は、回転基点49を中心に、仮想カメラ45を点51の位置まで回転移動させて、自由視点映像を生成すればよい。
図26および図27は、別の回転基点データの一例を示す図である。
図26において、仮想カメラ45を視点座標データの座標位置にある点55に配置し、仮想カメラ45の向きは、回転基点データの座標位置にある点56に向ける。このとき、点55は選手57のオブジェクト座標データを、点56はボール58のオブジェクト座標データをそれぞれ示す。この場合、選手55がボール58を追いかけるような視点の映像を生成することができる。
以上で説明したように、視点座標データや、回転基点データに格納する座標は、動きのあるオブジェクトの座標であっても、固定のオブジェクトの座標であっても構わない。
さらに、自由視点メタデータも重複なく、自由視点画像データ全体のデータ量も削減することができる。
ステップS3において、自由視点メタデータ生成部3は、入力されたオブジェクト配置データと、ユーザが外部から入力する視点座標データと回転基点データを用いて、推奨視点配置データを生成し、生成した推奨視点配置データと、オブジェクト配置データを多重化し、自由視点メタデータを生成する。
このとき、ユーザが入力した、視点座標データや、回転基点データから生成した推奨視点以外に、デフォルトの視点座標データとして、ボールに近い選手のオブジェクト座標データを、デフォルトの回転基点データとして、ボールのオブジェクト座標データを、それぞれ選択し、推奨視点配置データを自動で作成しても構わない。
上記のようにして生成した複数の推奨視点配置データを、自由視点メタデータ内に格納しても構わない。
なお、複数の推奨視点配置データを格納する場合は、そのうちの一つの推奨視点配置データを再生時のデフォルトの視点として使用することを示す代表推奨視点情報を、自由視点メタデータ内に含んでも構わない。
以上のようにして、自由視点メタデータ生成部3は、推奨視点配置データを生成し、オブジェクト配置データと多重化し、自由視点メタデータを生成し、多重化部5に出力する。
これにより、ユーザは、推奨視点の情報を用いて自由視点映像を簡易に生成することができ、いちいち視点位置の入力をしなくても、自由な視点の映像を生成できる。
また、推奨視点の情報にオブジェクトの座標を利用することにより、データ量を増やすことなく、より動きや迫力のある視点の映像を推奨視点として生成することができ、また、任意の選手から見た視点を簡易に選択できる。
なお、通常の3次元モデルを使う場合は、領域画像データと、各オブジェクトの領域を示すサイズデータとの代わりに、3次元モデルデータと、各視点画像データのテクスチャマッピングの情報を送ればよい。
図30は、本発明の実施形態に係る自由視点画像データ再生装置100の構成を示すブロック図である。まず、この図を用いて、本発明の実施形態に係る自由視点画像データ再生装置100の構成の概略を説明する。自由視点画像データ再生装置100は、分離部101と、復号部102と、自由視点画像生成部103と、視点設定データ生成部104と、表示部105と、を具備している。
復号部102は、入力された視点画像データと、領域画像データとを復号し、復号された視点画像データと、領域画像データとを、自由視点画像生成部103に出力する。
次に、本発明の実施形態に係る自由視点画像データ再生装置100の動作について説明する。
(全体動作)
図31は、自由視点画像データ再生装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS100において、自由視点画像データ再生装置100の分離部101に自由視点画像データが入力される。分離部101は、入力された自由視点画像データから、少なくとも1つ以上の視点画像データと、それに対応する領域画像データとを分離し、復号部102に出力する。これと同時に分離部101は、背景モデルデータと自由視点メタデータとを分離し、背景モデルデータを自由視点画像生成部103に出力し、自由視点メタデータを視点設定データ生成部104に出力する。
ステップS101において、復号部102は、分離部101から出力された視点画像データを復号し、出力する。次に、自由視点画像データ再生装置100の動作はステップS102に移行する。ステップS102において、復号部102は、分離部101から出力された領域画像データを復号し、出力する。次に、自由視点画像データ再生装置100の動作はステップS103に移行する。
ここで、視点設定データとは、ユーザが望みの視点で自由視点画像データを表示する際の視点位置を表すデータであり、例えば、レンダリング時の仮想カメラ位置の向きと座標であっても構わず、これは、推奨視点別配置データと同じ構成であり、視点座標データと、回転基点データを含んで構成されるが、視点名称データは含まなくても構わない。
なお、もし推奨視点配置データが自由視点メタデータ内に存在しない場合は、視点画像データの最初のフレームに最も近くなるような、仮想カメラ位置の向きと座標を選択しても構わない。
ステップS104において、視点設定データ生成部104は、デフォルトの視点設定データを自由視点画像生成部103に出力し、自由視点画像生成部103は、分離部101からそれぞれ出力された視点画像データと、領域画像データと、背景モデルデータと、自由視点メタデータと、視点設定データ生成部104から出力された視点設定データから、デフォルト視点の自由視点画像データを生成し、表示用画像データとして、表示部105に出力する。なお、ステップS104の詳細な動作については、後述する。
なおこのときの、ユーザ視点データの入力の具体的な例として、例えばマウスでのポインティング入力や、キーボードのキー入力、タッチパネルによるフリックや、ピンチイン、ピンチアウト等の操作があげられる。なお、ステップS106の詳細な動作については、後述する。
次に、自由視点画像データ再生装置100の動作はステップS108に移行する。ステップS108において、表示部105は、入力された表示用画像データとしての自由視点画像データを表示する。
次に、上記図31におけるステップS104の自由視点画像データの生成処理についてさらに詳細に説明する。
ステップS104において、自由視点画像生成部103は、所定の視点の画像を生成するが、その方法は、自由視点画像データ生成装置1における自由視点メタデータの生成処理と同様の方法である。ここで、自由視点画像生成部103が、入力された視点設定データに基づいて任意の視点の自由視点画像データを生成する動作について、フローチャート図を用いて詳細に説明する。図32は、自由視点画像生成部103の動作を示すフローチャート図である。
ステップS111において、自由視点画像生成部103は、モデルの設定を行う。ここでは自由視点画像生成部103は、所定のオブジェクトに対し、自由視点メタデータに含まれる法線データを参照し、デフォルト視点に最も平行に近くなる法線データとなる視点を選択し、その視点の切り出しサイズデータから、ビルボードモデルを生成する。そして、生成したビルボードモデルは、そのオブジェクトのモデルとしてCGモデル空間上のオブジェクト座標データの示す位置に配置される。
次に、上記図31におけるステップS106の視点位置の設定処理についてさらに詳細に説明する。ステップS106では、視点設定データ生成部104は、ユーザからのユーザ視点データの入力を受け付け、入力されたユーザ視点データを、視点設定データとして出力する。ここで、ユーザ視点データとは、ユーザが指定する視点位置を示すデータであり、視点座標データと回転基点データとから構成される。
ステップS115において、ユーザ視点データの初期化を行う。ここで、ユーザ視点データには、現在の視点の視点座標データと回転基点データが入力される。
判定ステップS117において、視点設定データ生成部104は、現在の推奨視点に対して別の推奨視点に変更する旨の入力をユーザが行ったか否かを判定し、変更の入力があった場合は、ステップS118に移行し、そうでない場合は、判定ステップS119に移行する。
まず、一つの推奨視点別配置データに、回転基点データが複数ある場合の切り替え方法について説明する。図34は、推奨視点別配置データV1の一例を示す図である。図34において、推奨視点別配置データV1の視点名称データには“選手Aの視点“という名称が、視点座標データには選手Aの座標位置が、回転基点データには、回転基点数として”4“の値と、ボール、選手B、ゴールCの座標位置、そして選手Aの座標位置が、それぞれ格納されている。なお、このときの視点座標データおよび回転基点データには、ボール、選手A、選手B、ゴールC等の各オブジェクトの座標の値、または、それぞれに対応するオブジェクト別配置データ内のオブジェクト座標データを利用することを示す情報が格納されている。
図35は推奨視点別配置データV1に基づいて配置された仮想カメラの位置を説明するための図である。図35において、スタジアムのフィールド上には、選手Aを示すオブジェクト106と、選手Bを示すオブジェクト107と、ボールを示すオブジェクト108と、ゴールCを示すオブジェクト109が配置されている。ここで、視点別配置データV1の視点座標データが示すオブジェクト106の位置に、仮想カメラ110を配置する。なお、このときの仮想カメラ110は、回転基点データ内の先頭に位置するボールの座標位置に対応するオブジェクト108に向けて配置する。これに対してユーザは回転基点を、図36に示すように選手Bの座標位置に切り替えたり、図37に示すようにゴールCの座標位置に切り替えたりしても構わない。
また、ユーザは、それぞれの回転基点座標を中心に仮想カメラ110を回転移動させても構わない。このように移動することにより各回転基点座標を中心にして、その周囲を自由な角度にて視点を指定することができる。
図38は、選手Aを示すオブジェクト106に仮想カメラ110を配置して、その視点を点111から点112の位置まで視点を切り替えることを示す為の図である。このとき、点111、112はユーザが任意に指定しても構わないし、設定された所定の角度ずつ自動で指定されても構わない。
以上のようにすることにより、特定のオブジェクトの視点からみた視点の向きを切り替えるだけでなく、特定のオブジェクトを中心にして、その周囲を自由な角度の視点を指定することができる。
図40は、推奨視点別配置データV2の一例を示す図である。図40において、推奨視点別配置データV2の視点名称データには“選手Bの視点“という名称が、視点座標データには選手Bの座標位置が、回転基点データには、回転基点数として”3“の値と、ボール、選手A、ゴールCの座標位置が、それぞれ格納されている。なお、このときの視点座標データおよび回転基点データには、図34で説明した時と同様に、ボール、選手A、選手B、ゴールC等の各オブジェクトの座標の値、または、それぞれに対応するオブジェクト別配置データ内のオブジェクト座標データを利用することを示す情報が格納されている。
図41において、スタジアムのフィールド上には、図35で説明した時と同様に、選手Aを示すオブジェクト106と、選手Bを示すオブジェクト107と、ボールを示すオブジェクト108と、ゴールCを示すオブジェクト109が配置されている。ここで、視点別配置データV2の視点座標データが示すオブジェクト107の位置に、仮想カメラ110を配置する。なお、このときの仮想カメラ110は、回転基点データ内の先頭に位置するボールの座標位置に対応するオブジェクト108に向けて配置する。
もし、ユーザが推奨視点別配置データV1から推奨視点別配置データV2に切り替えるように指定した場合は、仮想カメラの位置が、図35の配置から図41の配置に切り替わる。
以上のようにして、推奨視点別配置データをユーザが自由に選択することにより、簡易に視点を切り替えることができる。
これはステップS121で説明したように、y軸方向の回転角度を変えてやっても構わないし、自動的に視点座標データもしくは回転基点データの示すy座標のどちらか一方に対して、その差が減るように修正をかければよい。以下に、図面を用いて、視点の高低差を減らすための手法について説明する。
図42は、スタジアム上に選手とボールのオブジェクトを横からみた図である。図42において、選手113とボール114がスタジアム上にそれぞれ配置されており、選手113を表示するためのビルボードはビルボード115であり、ボール114を表示するためのビルボードはビルボード116である。
図43において、視点座標データの示すy座標は、ビルボード115の頂点である点117の座標となり、回転基点データの示すy座標は、ビルボード116の頂点である点118の座標となる。このとき、選手113からボール114を見た場合の視点を表示するためには、仮想カメラ119を、点117に配置して点118に向ければよいが、視点が下を向きすぎてしまう。これを改善するため、図44に示すように、仮想カメラ119の位置を点120の位置まで下げて表示しても構わない。こうすることにより、仮想カメラの向きが、変更前より上向きにすることができる。
また、視線の向きを水平に保ちたい場合は、図46に示すように、仮想カメラ119の位置は変えず、その向きが水平になるように、仮想カメラ119を配置しても構わない。
以上のようにして、仮想カメラ119の向きと水平線のなす角が所定の値よりも大きくなる場合は、仮想カメラ119の位置や向きを自動的に変えることにより、極端に下向きもしくは上向きの視点が表示されないようにすることができる。
このようにして選択された推奨視点別配置データの視点座標データと回転基点データを用いて、ユーザ視点データの視点座標データと回転基点データを更新する。
なお、上記で説明した推奨視点別配置データの切り替えの際、直前に表示している視点の回転基点データを、ユーザ視点データの回転基点データとして保持しても構わない。
このようにすることにより、推奨視点別配置データを切り替えた場合であっても、仮想カメラの先にあるオブジェクトは同じものを表示するため、視点の切り替えによるユーザの混乱を防ぐことができる。
次に、視点設定データ生成部104の動作は判定ステップS119に移行する。判定ステップS119において、視点設定データ生成部104は、回転基点データの位置を変更する旨の入力をユーザが行ったか否かを判定し、変更の入力があった場合はステップS120に移行し、そうでない場合は、判定ステップS121に移行する。
ステップS120において、ユーザは、視点を変える際の回転基点の座標を、画面上で自由に指定する。このようにして指定された回転基点データを用いて、ユーザ視点データの回転基点データを更新する。
次に、視点設定データ生成部104の動作は判定ステップS121に移行する。判定ステップS121において、視点設定データ生成部104は、ユーザが視点を変える際の回転角度を変更する旨の入力を行ったか否かを判定し、変更の入力があった場合はステップS122に移行し、そうでない場合は、判定ステップS123に移行する。
ステップS122において、ユーザは、視点を変える際の回転角度を指定する。ここで、ユーザが指定した回転角度の分、回転基点データを中心に視点座標データの位置を回転させ、その時の視点座標データの位置と、現在の回転基点データの値を用いて、ユーザ視点データの視点座標データと回転基点データを更新する
次に、視点設定データ生成部104の動作は判定ステップS123に移行する。判定ステップS123において、ユーザが、回転基点データにより指定された位置に対する前後方向の視点の位置(前後位置と称す)の入力を行ったか否かを判定し、前後位置の入力があった場合は、ステップS124に移行し、そうでない場合は、ステップS125に移行する。前後位置を設定することによりズーム位置を指定することができる。
またこのとき、ユーザが任意視点を選択後、所定の時間が経過した後、直前に選択していた推奨視点配置データの示す視点に表示を自動的に切り換えても構わない。
また、前の推奨視点配置データの示す視点に戻ることを示す戻るボタンを表示し、戻るボタンを押すことにより、直前に選択していた推奨視点配置データの示す視点に表示を手動で切り換えても構わない。
このようにすることにより、ユーザが自由視点映像の選択に飽きて、途中で選択をやめてしまった場合でも、適切な視点の表示に戻したり、所定の時間毎に、視点を自動的に切り替えて表示したりすることができる。
この場合、第1のユーザおよび第2のユーザは、画像処理システム200を共有するかもしくは個別に所有し、第1のユーザは、画像処理システム200の自由視点画像データ生成装置1を利用して画像データの生成を行ない、第2のユーザは、画像処理システム200の自由視点画像データ再生装置100を利用して、画像データの再生を行なっても構わない。
上記において本発明の実施形態に係る画像データ生成装置及び再生装置はそれぞれ画像データを利用するユーザ側にて利用する場合を記載しているが、これに限らず画像データ生成装置を画像の制作者であるコンテンツ制作者が利用しても構わない。
上記の場合、ユーザに配信されるデータ内の自由視点メタデータ内の推奨視点配置データ内にコンテンツ制作者の推奨視点に関する情報を含めることができ、制作者の意図をコンテンツに反映することができる。
このときの切り替え手法指定データとして、例えば切り替え前の視点から切り替え後の視点に瞬間的に切り替えることを示す情報や、各種フェードインや、オーバーラップ表示等の一般的なトランジションの方法を使って切り替えることを示す情報、仮想カメラを、切り替え前の視点から切り替え後の視点まで、所定の時間で移動させて連続的に切り替えることを示す情報を含んでも構ないし、さらにまた、複数の切り替え方法の情報が含まれていても構わない。
このようにすることにより、シーンに応じて、演出として最適な視点の切り替えをする等のコンテンツ制作者の意図を更に反映することが可能である。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
Claims (5)
- 少なくとも一つ以上の視点から撮影された視点画像データを取得し、該取得した視点画像データを使用して、任意の視点からの画像の再生を可能とした自由視点画像データを生成する画像データ生成装置であって、背景をモデル化して画像データとして作成した背景モデルデータにおけるオブジェクトの配置位置を示すオブジェクト座標データを生成するオブジェクト配置データ生成部と、
視点の基点となる位置を示す視点座標データと、視点の方向の初期位置を示し、かつ視点を回転させて自由視点表示を行う際の視点の回転中心を示す回転基点データとをそれぞれ少なくとも一つ以上含む推奨視点配置データを生成し、さらに、前記オブジェクト座標データと、前記推奨視点配置データから、自由視点メタデータを生成する自由視点メタデータ生成部と、
前記視点画像データ、および前記視点画像データにおける各オブジェクトの領域を識別するための領域画像データを符号化する符号化部と、
前記自由視点メタデータ、前記視点画像データ、前記領域画像データ、および前記背景モデルデータを多重化し、前記自由視点画像データを生成する多重化部と、を具備することを特徴とする画像データ生成装置。 - 前記自由視点メタデータに含まれる、前記視点座標データと前記回転基点データはそれぞれ、座標値、もしくは前記オブジェクト座標データを使用することを示す情報を格納することを特徴とする請求項1に記載の画像データ生成装置。
- 前記自由視点メタデータは、強制的に所定の視点座標データと回転基点データを用いた視点で表示する、もしくは所定の推奨視点配置データを用いた視点で表示することを示す強制視点表示データを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像データ生成装置。
- 任意の視点からの画像の再生を可能とした自由視点画像データを再生する画像データ再生装置において、
少なくとも一つ以上の視点から撮影された視点画像データにおけるオブジェクトの大きさを示すサイズデータおよび前記オブジェクトを囲む矩形領域の法線によって前記オブジェクトの向きを示す法線データを含み、背景をモデル化して画像データとして作成した背景モデルデータにおける前記オブジェクトの配置位置を示すオブジェクト配置データ、
視点の基点となる位置を示す視点座標データ、
および視点の方向の初期位置を示し、かつ視点を回転させて自由視点表示を行う際の視点の回転中心を示す回転基点データをそれぞれ少なくとも一つ以上含む推奨視点配置データを含む自由視点メタデータと、
前記視点画像データと、
前記視点画像データ内の各オブジェクトの領域を識別するための領域画像データと、前記背景モデルデータと、が多重化された自由視点画像データを取得するとともに、
前記自由視点画像データを表示する際の視点位置を指定したユーザ視点データを取得し、前記自由視点メタデータと、前記ユーザ視点データとを用いて、前記自由視点画像データの視点位置を設定する視点設定データを生成する視点設定データ生成部と、
前記自由視点メタデータ、前記視点画像データ、前記領域画像データ、前記背景モデルデータ、および前記視点設定データから、所定の表示部で表示可能な前記自由視点画像データを生成する自由視点画像生成部と、を具備することを特徴とする画像データ再生装置。 - 前記ユーザ視点データは前記自由メタデータに含まれる前記推奨配置データにより生成された自由視点画像を基に指定されることを特徴とする請求項4に記載の画像データ再生装置。
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