JP2015185863A - ひずみ補正回路 - Google Patents

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孝信 藤原
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Abstract

【課題】 デバイスの製造バラつきなどに起因する帰還経路の利得偏差によってもたらされるひずみ抑圧効果の制限を取り去り、よりひずみの少ない電力増幅器を実現するひずみ補正回路を得る。【解決手段】 利得制御信号に応じて入力信号を増幅または減衰する可変利得部と、前記可変利得部の出力を増幅する電力増幅部と、前記電力増幅部の出力の一部を分岐した信号の包絡線強度に応じた帰還側検出信号を出力する帰還側検出回路と、前記入力信号の一部を分岐した信号の包絡線強度に応じた基準側検出信号を出力する基準側検出回路と、前記帰還側検出信号と前記基準側検出信号の差分に応じた前記利得制御信号を出力する比較回路と、前記帰還側検出信号と前記基準側検出信号の前記差分から直流成分を除去する直流オフセット除去回路と、を備えたことを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電話や無線LANなどの無線端末で使用される送信装置などにおいて用いられる電力増幅器のひずみ補正回路に関するものである。
携帯電話や無線LAN(Local Area Network)などの無線端末にて使用される送信装置では、電力増幅器の高出力化と高効率化が重要である。電力増幅器の高効率化の技術の一つに、非特許文献1に示されたフィードバック制御を用いたひずみ補正技術がある。これは電力増幅器にて発生したひずみを検知して、動的に打ち消す技術である。このひずみの検出方法としては、電力増幅器への入力信号と出力信号レベルが等しくなるようにレベル調整した後で、両信号の包絡線を比較し差分をとることでひずみを検出することが一般的である。
このひずみ補正技術の説明のためのブロック図を図5に示す。図5において、401は振幅比較部、402は可変利得部、403は電力増幅器、404は減衰器、405は入力信号、406は出力信号、408は検出回路、409は基準信号、410は帰還信号、412はコンパレータ、である。
電力増幅器403の出力信号406の一部は、減衰器404によってレベル調整された後、振幅比較部401に入力される。振幅比較部401は、入力信号405を一部分岐した基準信号109と、電力増幅器403の出力信号を一部分岐した帰還信号410との差分を検出し、可変利得部402を制御する。例えば、電力増幅器403によって信号がひずみ、出力振幅が下がった場合には、可変利得部402の利得を上げて、信号レベルを一定に保つことで、ひずみを補正する。逆に、出力振幅が上がった場合には、可変利得部402の利得を下げて、信号レベルを一定に保つことで、ひずみを補正する。
S. Kousai, et al., "A 28.3 mW PA-Closed Loop for Linearity and Efficiency Improvement Integrated in a +27.1 dBm WCDMA CMOS Power Amplifier," IEEE J. Solid-State Circuits, vol. 47, no. 12, pp. 2964-2973, Dec. 2012.(WCDMAは登録商標。)
図6は、図5に示した従来のひずみ補正回路の動作を説明する図である。図6において、407はひずみ成分、413は帰還信号の利得誤差量である。
電力増幅器403によるひずみを、ひずみ成分407として図中に示すようにモデル化している。このとき、出力信号406のひずみ量は、次式で示される。
ひずみ量[dB] = ΔE/(1+A) ・・・(1)
ここでΔEは、電力増幅器403のひずみによる、入力信号405の基本波成分の利得変化量[dB]である。Aはループ利得[真数]である。ループ利得とは、出力信号407のレベルが1dB分だけ歪んだ場合に、フィードバックループによって制御される利得量[dB]、すなわち開ループ利得を意味する。式(1)の意味するところは、ループ利得が大きいほどひずみが抑圧されるという、ひずみ補正技術として期待される動作そのものである。
しかしながら、現実にフィードバックループを構成するとデバイスの製造バラつきに起因する問題が発生する。以下にそのメカニズムを説明する。
デバイスの製造バラつきとして、たとえば減衰器404の利得偏差に注目する。減衰器404の利得偏差は、振幅比較部401における基準信号409と帰還信号410に電力差が生じることを意味する。この電力差をΔE1[dB]と定義する。またループ利得Aの内訳を、コンパレータ412の電圧利得 Gcomp[V/V]、可変利得部402の感度 Gvga[dB/V]、帰還側及び基準側の検出回路408の検出感度をGdet[V/dB]とする。このとき、ループ利得A[無次元]は式(2)で示される。
A=Gcomp*Gvga*Gdet ・・・(2)
また、製造バラつきによる外乱も考慮した閉ループ時の利得は式(3)で示される。
Gclose=Gopen
+ΔE ・1/(1+A)
+ΔE1・A/(1+A) ・・・(3)
式(3)中のGcloseは閉ループ時の電力利得[dB]、Gopenは開ループ時の電力利得[dB]である。ここで、一般的な検出回路408の検出感度Gdet[V/dB]は、検出回路408への信号強度が低いほど、検出感度が落ちる傾向にあり、ループ利得Aも信号強度に依存して変化することとなる。すなわち包絡線が時間的に変動する変調波を扱う場合には、ループ利得Aも時間的に変化する。
このようにループ利得Aが時間的に変動した場合の、閉ループ時の利得の振る舞いについて考察する。説明をわかりやすくするために、信号強度が強い瞬間は検出感度Gdet[V/dB]が無限大となり、信号強度が弱い瞬間は検出感度Gdet[V/dB]がゼロとなることを想定する。このとき、式(2)からもわかるように、ループ利得Aもゼロと無限大の間を変化する。
式(3)の右辺第2項は電力増幅器403のひずみ成分がループ利得Aに応じて、抑圧されることを示す。信号強度が弱い瞬間(検出感度=ゼロ)にはAがゼロとなり、第2項はΔEとなる。信号強度が強い瞬間(検出感度=無限大)にはAが無限大となり、第2項はゼロとなる。すなわち、時間的に変動する信号強度に応じて第2項が、ゼロとΔEの間を変動する。しかしながら、ΔEが電力増幅器403のひずみ成分であることを考慮すれば、信号強度が弱い瞬間にはひずみ量も小さいことが想定され、ΔE自体が小さくなり、極限ではゼロとなる。すなわちループ利得の時間的変動の、式(3)中の右辺第1項への影響は少ないと言える。
一方で、式(3)中の右辺第3項をみると、信号強度が弱い瞬間(検出感度=ゼロ)にはAがゼロとなり、第3項はゼロとなる。信号強度が強い瞬間(検出感度=無限大)にはAが無限大となり、第3項はΔE1となる。前述した第2項と異なり、製造バラつきに起因する利得偏差ΔE1は、信号強度には依存しない。したがって、信号強度の時間的変動によって、ΔE1からゼロまでの利得変動がそのまま引き起こされ、追加のひずみ要因となってしまう。このことは、本来のひずみ補正技術の効果を制限することにつながる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、デバイスの製造バラつきなどに起因する帰還経路の利得偏差によってもたらされるひずみ抑圧効果の制限を取り去り、よりひずみの少ない電力増幅器を提供することを目的とする。
この発明に係るひずみ補正回路は、
利得制御信号に応じて入力信号を増幅または減衰する可変利得部と、
前記可変利得部の出力を増幅する電力増幅部と、
前記電力増幅部の出力の一部を分岐した信号の包絡線強度に応じた帰還側検出信号を出力する帰還側検出回路と、
前記入力信号の一部を分岐した信号の包絡線強度に応じた基準側検出信号を出力する基準側検出回路と、
前記帰還側検出信号と前記基準側検出信号の差分に応じた前記利得制御信号を出力する比較回路と、
前記帰還側検出信号と前記基準側検出信号の前記差分から直流成分を除去する直流オフセット除去回路と、
を備えたことを特徴とするものである。
この発明によれば、デバイスの製造バラつきなどに起因する帰還経路の利得偏差によってもたらされるひずみ抑圧効果の制限を取り去り、よりひずみの少ない電力増幅を実現できるという効果がある。
この発明の実施の形態1によるひずみ補正回路を示す構成図 この発明の実施の形態1によるひずみ補正回路の動作を説明する図 この発明の実施の形態2によるひずみ補正回路の振幅比較器の回路を示す構成図 この発明の実施の形態3によるひずみ補正回路のループフィルタの回路を示す構成図 従来のひずみ補正回路を示す構成図 従来のひずみ補正回路の動作を説明する図
実施の形態1.
以下図面を用いて本発明の実施の形態1を説明する。
図1は実施の形態1に係るひずみ補正回路の構成を示す図である。図1において、101は振幅比較部、102は可変利得部、103は電力増幅部である電力増幅器、104は減衰部である減衰器、105は入力信号、106は出力信号、108はループフィルタであるローパスフィルタ、109は基準信号、110は帰還信号、111はそれぞれ帰還側検出回路と基準側検出回路である振幅検出回路、112は比較回路である振幅比較器、114は基準直流電圧信号端子である基準DC(Direct Current)信号端子、115はDCオフセットアンプ、である。ローパスフィルタ108とDCオフセットアンプ115とで直流オフセット除去回路を構成している。
電力増幅器103が、RF(Radio Frequency)の入力信号105を所定の利得だけ増幅して、RFの出力信号106として出力することで、図1の回路は基本的な増幅器としての機能を実現する。そこに、可変利得部102と、帰還信号110の振幅調整を行う減衰器104と、振幅検出回路111、および振幅比較器112が配置され、これらが負帰還ループを構成している。
図2は、図1の回路の動作を説明するための図であり、107はひずみ成分、113は帰還信号の利得誤差量である。なお、図1と同一符号は同一又は相当部分を表す。
電力増幅器103に大信号が入力した時、電力増幅器103がひずみを発生すると、図2にモデル化するように、ひずみ成分107であるΔEが電力増幅器103の出力に混入する。このひずみ成分107は、入力信号105を分岐したものである基準信号109には存在しない。帰還信号110は、電力増幅器103の出力信号を一部分岐したものであり、減衰器104を介して振幅比較部101に入力する。振幅比較部101において、基準信号109と帰還信号110は、それぞれ振幅検出回路111に入力し、それぞれの振幅が検出される。そしてそれぞれの振幅検出結果に基づき、振幅比較部101の振幅比較器112において、基準信号109と、ひずみ成分107を含む帰還信号110の振幅が比較される。振幅比較部101は、この比較結果に基づいて可変利得部102を制御する。可変利得部102は振幅比較器112からの制御信号に応じて利得が可変する可変利得回路である。このため、ひずみ成分107はループにより抑圧される。これが基本的なひずみ補正技術の動作である。
さらに本発明において特徴となる構成に関して説明する。図1に示すように、振幅比較器112の出力の一部は、ローパスフィルタ108を介して基準DC信号端子114に印加される基準DC信号の電圧と比較され、DC成分のみを増幅するDCオフセットアンプ115に接続されている。DCオフセットアンプ115の出力は振幅比較器112に負帰還ループを構成するように入力される。この時のローパスフィルタ108の信号通過帯域は、入力信号105に用いられる信号帯域に比べて十分に低い値に設定される。このループは直流(DC)オフセット除去回路の構成であり、振幅比較器112の出力に現れるDCオフセット成分を抑圧する機能を持つ。
次に本発明による効果を、図2を用いて具体的に説明する。帰還経路の振幅調整を担う減衰器104の減衰量が、デバイスの製造バラつきにより変化した場合を考える。この減衰量のバラつきによる外乱を、誤差量113とモデル化する。この誤差量113を図に示すようにΔE1[dB]とする。この製造バラつきによる外乱も考慮した閉ループ時の利得は前述したように式(3)で示される。
Gclose=Gopen
+ΔE ・1/(1+A)
+ΔE1・A/(1+A) ・・・(3)
式(3)中のGcloseは閉ループ時の電力利得[dB]、Gopenは開ループ時の電力利得[dB]、ΔE[dB]は電力増幅器103のひずみ成分107、ΔE1[dB]は減衰器104の減衰量の誤差量、A[真数]はループ利得である。
一般的な検出回路111の検出感度は、検出回路111への信号強度が低いほど、検出感度が落ちる傾向にある。このため、ループ利得Aも信号強度に依存して変化することとなる。すなわち包絡線が時間的に変動するような変調波を扱う場合には、ループ利得Aも時間的に変化する。このようにループ利得Aが時間的に変動した場合の、閉ループ時の利得の振る舞いについて示す。説明を簡易にするために、信号強度が強い瞬間は前述の式(2)における検出感度Gdet[V/dB]が無限大となり、信号強度が弱い瞬間は検出感度Gdet[V/dB]がゼロとなると仮定をする。実際のGdetはゼロにならない場合もあり、また実際には無限大とはならないが、ゼロや無限大になると仮定しても実際の回路の現象をよく説明することができる。この仮定により、式(2)からわかるように、ループ利得Aも信号強度の強弱によって、ゼロと無限大の間を変化する。
式(3)中の右辺第3項は、製造バラつきに起因する誤差量ΔE1による利得変動量を意味する。この右辺第3項に注目すると、信号強度が弱い瞬間(検出感度=ゼロ)には、ループ利得Aがゼロとなるため、第3項はゼロとなる。また、信号強度が強い瞬間(検出感度=無限大)には、ループ利得Aが無限大となるため、第3項はΔE1となる。したがって、式(3)中の右辺第3項は、信号強度の時間的変動によって、ΔE1からゼロまでの利得変動を引き起こす。よってこれが、あらたなひずみ要因となってしまう。このことは、本来のひずみ補正技術の効果を制限することにつながる。
しかしながら、本発明に示すDCオフセット除去ループにより振幅比較器112の出力電圧は常に基準DC信号端子114の電圧と等しくなるように制御される。すなわち、誤差量ΔE1によらずに、可変利得部102の通過利得は、基準DC信号端子114に印加する基準DC信号によって決定される。このことは、式(3)中でいうところの、誤差量であるΔE1が、直流オフセット除去回路によって吸収されることを意味する。すなわち、誤差量ΔE1が見かけ上ゼロになることと等価である。したがって、式(3)の右辺第3項で示される時間的変動による新たなひずみ混入が、本実施例により解消され、誤差量ΔE1による従来の問題点を解決することが可能となる。
以上のように、本発明の実施の形態1のひずみ補正回路によれば、デバイスの製造バラつきに起因する帰還経路の利得偏差によってもたらされるひずみ抑圧効果の制限を取り去ることができ、ひずみの少ない電力増幅を得ることができる効果がある。
なお、本実施の形態1の動作の説明では、減衰器104の減衰量が、デバイスの製造バラつきにより変化した場合を考えて説明を行ったが、減衰器104以外による製造バラつきであっても、本発明の効果が同様に得られる。
振幅比較器(コンパレータ)112の電圧利得、可変利得部102の感度、検出回路108の検出感度など、帰還ループ内における任意の箇所に振幅誤差が発生した場合であっても、同様の動作が得られる。
本実施の形態1に示した可変利得部102は、必ずしも信号を増幅するものでなくてもよい。可変する利得は負の利得、すなわち減衰量であってもよい。この場合は信号の減衰量が可変となる。このように可変利得部102は、制御信号に応じて利得が可変する回路であれば、その利得は、正の利得であっても負の利得であっても、両者を共に含むものであってもよい。
また、本実施の形態1に示した減衰器104は必ずしも設ける必要はない。ひずみ補正回路が、振幅比較器112に入力する基準信号109と帰還信号110の検出信号が同レベルになるように制御されればよいので、減衰器104以外の箇所でレベルを調整することもでき、また特段の調整手段を設けなくてもあらかじめ同レベルになるような設計を行うこともできる。
実施の形態2.
以下図面を用いて本発明の実施の形態2を説明する。
本実施の形態2のひずみ補正回路の全体構成は図1と同様のものである。本実施の形態2のひずみ補正ループにおけるDCオフセット除去ループのトランジスタレベルでの回路図を図3に示す。
図3は、図1中の振幅比較器112、ローパスフィルタ108、基準DC信号端子114、DCオフセットアンプ115を、トランジスタレベルでの回路図にしたものである。図3の回路は、一般的なDCオフセット除去の回路構成をベースにしており、入力が差動で出力が単相となる振幅比較器のときの例である。ただし、DCオフセット除去の機能があれば、他の回路構成でも構わない。図3において、201は電源、202はグランド(GND)、203はNMOSトランジスタ、204はPMOSトランジスタ、205は抵抗、206は可変容量、207は電流源、208は振幅比較器入力端子、209は振幅比較器出力端子、210は基準DC入力端子、211は振幅比較器、212はループフィルタであるローパスフィルタ、213はDCオフセットアンプ、である。
本実施の形態における図3の回路と、図1の回路との対応を取ると次のようになる。
振幅比較器211は振幅比較器112に対応し、DCオフセットアンプ213はDCオフセットアンプ115に対応し、ローパスフィルタ212はローパスフィルタ108に対応する。基準DC入力端子210は基準DC信号端子114に対応し、振幅比較器出力端子209は振幅比較器112から可変利得部102に出力する端子に対応する。
また、2つの振幅比較器入力端子208は2つの振幅検出回路111から振幅比較器112に入力するそれぞれの入力端子に対応する。この際に、基準信号109に対応する端子と、帰還信号110に対応する端子との対応は、ひずみ補正のループに負帰還がかかる極性となるように適宜選べばよい。DCオフセットアンプ115と振幅比較器211を接続する信号線のうち図2の最も上に示す信号線はDCオフセットアンプ115から振幅比較器112に帰還する信号線に対応する。図1においては、この信号線は2本であり、図3においては1本であり、この点が異なっているが、図3の回路を変形して、帰還信号線を図1のように2本とすることもできる。帰還信号線が1本でも2本でも、どちらの回路を用いてもよい。
図3において、可変容量206は、抵抗205とともにローパスフィルタ212を形成する。ここで、可変容量206の容量値を変えることでローパスフィルタ212のカットオフ周波数を変更することができる。ローパスフィルタのカットオフ周波数を変更することで、DCオフセット除去ループ全体として形成される1次のハイパスフィルタ特性のカットオフ周波数も変更される。
本ひずみ補正ループが変調波を扱う場合は、ひずみ成分も時間的に変動する。このひずみ成分の内で周波数成分が低いものは、結果としてこのハイパスフィルタ特性によって抑圧されてしまう。すなわち、低周波で発生するひずみ成分に対しては、ひずみ補正ループが効かない可能性がある。そこで、カットオフ周波数が十分に低くなるようにローパスフィルタのカットオフ周波数を下げることが望ましい。
しかしながら、カットオフ周波数を下げることは、ハイパスフィルタとしての時間的な過渡応答速度を下げてしまう。この悪影響がでる一つの例として、扱う変調波が時分割にオンとオフを繰り返すような変調方式がある。この場合、本来急峻に立ち上がるべき信号の立ち上がり時間に影響を与えてしまい、通信信号の品質の劣化につながる。
そこで、カットオフ周波数を可変とできるように、図3中に示すように、容量を可変容量206とする。これにより、例えば変調波がオフ状態からオン状態となり、急峻な立ち上がりが必要な場合には、可変容量206の容量値を小さくして時定数を減らし、カットオフ周波数を高くして、ループの応答速度を早める。一方で、一定時間後には可変容量206の容量を大きくして、ループを安定させる。
以上の説明では簡単のため、可変容量206の容量値を2段階に切り替えるようにしたが、必要に応じてより多段階に切り替えても効果がある。このようにDCオフセット除去ループの応答速度を可変にすることにより、DCオフセット除去ループの応答速度が遅いために、信号の立ち上がりが遅くなるという課題を解消できる。
なお、以上の実施の形態では、ローパスフィルタ212を1次のフィルタとし、DCオフセット除去ループ全体として形成されるハイパスフィルタ特性も1次となるものを示したが、本発明ではこれに限らず、DCオフセット除去ループに負帰還がかかる条件を満たせば、任意の時数の次数の特性を有していてもよい。
実施の形態3.
以下に、図面を用いて本発明の実施の形態3を説明する。
本実施の形態3のひずみ補正回路の全体構成は図1と同様のものである。本実施の形態では、ループフィルタ108の構成が変わる。実施の形態3に適用されるループフィルタ108の回路構成を図4に示す。図4において、301は抵抗、302は容量、303はグランド、304はスイッチ、である。
ループフィルタ108は、スイッチ304を設けることにより、任意のタイミングでONとOFFが切り替え可能である。スイッチ304は外部信号によってONとOFFを切り替えることができる。スイッチ304がONの時には通常のDCオフセット除去動作を行う。また、OFF時にはDCオフセット除去動作を停止しつつ、容量302にON時の電圧を保持することができる。
このように、スイッチ304を設けることにより、一時的にDCオフセット除去のループを遮断し、DCオフセット除去動作を停止することができる。また、容量302を設けることにより、DCオフセット除去動作が一時的に停止されても、比較回路の出力信号のDC電位を保持することができる。
したがって、本構成をとることで、ひずみ補正ループにおける、振幅比較器112のDCオフセットは除去しつつ、低周波で混入するひずみ成分にもループ動作によるひずみ抑圧を適用することが可能となる。
実施の形態4.
以下に、図1を用いて本発明の実施の形態4を説明する。
例えば基準DC信号端子114から印加する基準DC信号の電圧を外部から制御可能とする。図1中のDCオフセット除去ループはその基本動作として、振幅比較器112の出力DC電位が基準DC信号114の電位に等しくなる点で収束する。したがって、基準DC信号の電圧を変化することにより、可変利得部102への制御信号が変化するため、可変利得部102の利得が変化する。よって、追加の可変利得部を用いずに、入力信号105から出力信号106への通過利得を制御することができる。
このように、基準DC信号端子114に印加する基準DC信号の電圧を変化することにより、電力増幅器103からの出力電力を変化させることができる。この機能は、パワーコントロールなど、電力増幅器103の出力電力を、用途や電波状況に応じて制御する場合において有効となる。
以上のように本発明によるひずみ補正回路では、デバイスの製造バラつきなどに起因する帰還経路の利得偏差によってもたらされるひずみ抑圧効果の制限を取り去り、よりひずみの少ない電力増幅を実現できるという効果がある。
101 振幅比較部、102 可変利得部、103 電力増幅器、104 減衰器、105 入力信号、106 出力信号、107 ひずみ成分、108 ローパスフィルタ(ループフィルタ)、109 基準信号、110 帰還信号、111 振幅検出回路(振幅検出器)、112 振幅比較器、113 帰還信号の利得誤差量、114 基準DC信号、115 DCオフセットアンプ、201 電源、202 GND、203 NMOSトランジスタ、204 PMOSトランジスタ、205 抵抗、206 可変容量、207 電流源、208 振幅比較器入力端子、209 振幅比較器出力端子、210 基準DC入力端子、211 振幅比較器、212 ループフィルタ、213 DCオフセットアンプ、301 抵抗、302 容量、303 GND、304 スイッチ、401 振幅比較部、402 可変利得部、403 電力増幅器、404 減衰器、405 入力信号、406 出力信号、407 ひずみ成分、408 検出回路(振幅検出器)、409 基準信号、410 帰還信号、412 コンパレータ(振幅比較器)、413 帰還信号の利得誤差量

Claims (5)

  1. 利得制御信号に応じて入力信号を増幅または減衰する可変利得部と、
    前記可変利得部の出力を増幅する電力増幅部と、
    前記電力増幅部の出力の一部を分岐した信号の包絡線強度に応じた帰還側検出信号を出力する帰還側検出回路と、
    前記入力信号の一部を分岐した信号の包絡線強度に応じた基準側検出信号を出力する基準側検出回路と、
    前記帰還側検出信号と前記基準側検出信号の差分に応じた前記利得制御信号を出力する比較回路と、
    前記帰還側検出信号と前記基準側検出信号の前記差分から直流成分を除去する直流オフセット除去回路と、
    を備えたことを特徴とするひずみ補正回路。
  2. 前記入力信号の一部を分岐した信号を減衰する減衰部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のひずみ補正回路。
  3. 前記直流オフセット除去回路は、直流成分除去におけるカットオフ周波数を変化させることができる、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のひずみ補正回路。
  4. 前記直流オフセット除去回路は、外部信号によって直流成分除去動作が停止可能であり、前記直流成分除去動作の停止時に前記比較回路の出力信号の直流電位が前記直流成分除去動作の停止前の値に保持される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のひずみ補正回路。
  5. 前記直流オフセット除去回路は、前記比較回路の出力信号の直流電位を変化させるための基準直流電圧信号端子を備える、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のひずみ補正回路。
JP2014057730A 2014-03-20 2014-03-20 ひずみ補正回路 Active JP6314572B2 (ja)

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