JP2015185290A - 全固体電池及びその製造方法 - Google Patents

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彰佑 伊藤
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倍太 尾内
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充 吉岡
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Abstract

【課題】高い放電容量を有する全固体電池を提供する。
【解決手段】全固体電池1は、固体電解質層13と、第1の電極11と、第2の電極12とを備ええる。第1の電極11は、固体電解質層13の一方側に設けられている。第2の電極12は、固体電解質層13の他方側に設けられている。第1及び第2の電極11,12の少なくとも一方は、電極活物質粒子と固体電解質粒子とを含む焼結体を有する。電極活物質粒子の表面に、みかけの平均厚みが0.05μm以上である金属層が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、全固体電池及びその製造方法に関する。
従来、信頼性及び安全性に優れる二次電池として、全固体電池が知られている。例えば、特許文献1には、その一例が記載されている。特許文献1に記載の全固体電池の少なくとも一方の電極層は、電極活物質粒子と固体電解質粒子を含む混合物の焼結体からなる。電極活物質粒子を囲む粒界の30面積%以上の部分に厚さ1nm〜200nmの被覆層が設けられている。
特開2011−86610号公報
本発明者らは、鋭意研究の結果、特許文献1に記載の全固体電池では、高い放電容量が得難いという問題があることを見出した。
本発明の主な目的は、高い放電容量を有する全固体電池を提供することにある。
本発明に係る全固体電池は、固体電解質層と、第1の電極と、第2の電極とを備える。第1の電極は、固体電解質層の一方側に設けられている。第2の電極は、固体電解質層の他方側に設けられている。第1及び第2の電極の少なくとも一方は、電極活物質粒子と固体電解質粒子とを含む焼結体を有する。電極活物質粒子の表面上に、みかけの平均厚みが0.05μm以上である金属層が設けられている。
本発明に係る全固体電池では、金属層が、Cu,Ag,Ni及びAlからなる群から選ばれた少なくとも一種を含むことが好ましい。
本発明に係る全固体電池では、金属層の見かけの平均厚みが、0.05μm〜1.5μmの範囲内にあることが好ましい。
本発明に係る全固体電池では、金属層の見かけの平均厚みが、0.05μm〜1.35μmの範囲内にあることが好ましい。
本発明に係る全固体電池では、金属層の見かけの平均厚みが、0.05μm〜0.1μmの範囲内にあることが好ましい。
本発明に係る全固体電池の製造方法は、以下の全固体電池を製造する方法に関する。全固体電池は、固体電解質層と、第1の電極と、第2の電極とを備ええる。第1の電極は、固体電解質層の一方側に設けられている。第2の電極は、固体電解質層の他方側に設けられている。本発明に係る全固体電池の製造方法では、表面上に金属層が設けられた電極活物質粒子と、固体電解質粒子とを含む合剤層を焼結することにより第1及び第2の電極の少なくとも一方を作製する。
本発明に係る全固体電池の製造方法では、合剤層と、固体電解質層の未焼結体とを積層して得られた積層体を焼結してもよい。
本発明によれば、高い放電容量を有する全固体電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る全固体電池の模式的断面図である。 固体電池A1〜A4,B1の容量特性を表すグラフである。 本発明の一実施形態における活物質粒子の模式図である。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
図1は、本実施形態に係る全固体電池1の模式的断面図である。図1に示されるように、第1の電極11と、第2の電極12と、固体電解質層13とを備えている。第1及び第2の電極11,12のうちの一方が負極を構成しており、他方が正極を構成している。本実施形態では、第1の電極11が負極を構成しており、第2の電極12が正極を構成している例について説明する。
第1の電極11は、集電体11aと、負極活物質層11bとを有する。集電体11aは、例えば、Pt、Au、Ag、Al、Cu、ステンレス、ITO(酸化インジウムスズ)等により構成することができる。
負極活物質層11bは、集電体11aの上に設けられている。負極活物質層11bは、負極活物質粒子と固体電解質粒子とを含む焼結体により構成されている。好ましく用いられる負極活物質の具体例としては、例えば、MO(Mは、Ti,Si,Sn,Cr,Fe,Nb及びMoからなる群より選ばれた少なくとも一種である。0.9≦X≦2.0)で表される化合物、黒鉛−リチウム化合物、リチウム合金、ナシコン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物、オリビン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物、スピネル型構造を有するリチウム含有酸化物等が挙げられる。好ましく用いられるリチウム合金の具体例としては、Li−Al等が挙げられる。好ましく用いられるナシコン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物の具体例としては、Li(PO等が挙げられる。好ましく用いられるオリビン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物の具体例としては、LiFe(PO等が挙げられる。好ましく用いられるスピネル型構造を有するリチウム含有酸化物の具体例としては、LiTi12等が挙げられる。これらの負極活物質のうちの1種のみを用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。
好ましく用いられる固体電解質の具体例としては、例えば、ナシコン構造を有するリチウム含有リン酸化合物、ペロブスカイト構造を有する酸化物固体電解質、ガーネット型若しくはガーネット型類似構造を有する酸化物固体電解質等が挙げられる。好ましく用いられるナシコン構造を有するリチウム含有リン酸化合物としては、Li(PO(1≦x≦2、1≦y≦2、Mは、Ti,Ge,Al,Ga及びZrからなる群より選ばれた少なくとも一種)が挙げられる。好ましく用いられるナシコン構造を有するリチウム含有リン酸化合物の具体例としては、例えば、Li1.2Al0.2Ti1.8(PO等が挙げられる。好ましく用いられるペロブスカイト構造を有する酸化物固体電解質の具体例としては、La0.55Li0.35TiO等が挙げられる。好ましく用いられるガーネット型若しくはガーネット型類似構造を有する酸化物固体電解質の具体例としては、LiLaZr12等が挙げられる。これらの固体電解質のうちの1種のみを用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。
なお、第1の電極において集電体を設ける必要は必ずしもない。例えば、負極活物質層により第1の電極を構成してもよい。例えば、金属リチウムにより第1の電極を構成してもよい。
第2の電極12は、第1の電極11と対向している。第2の電極12は、集電体12aと、正極活物質層12bとを有する。正極活物質層12bは、集電体12aの上に設けられている。第2の電極12は、正極活物質層12bが、負極活物質層11bと対向するように配されている。集電体12aは、例えば、Pt、Au、Ag、Al、Cu、ステンレス、ITO(酸化インジウムスズ)等により構成することができる。
正極活物質層12bは、正極活物質粒子と、固体電解質粒子とを含む焼結体により構成されている。好ましく用いられる正極活物質の具体例としては、例えば、ナシコン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物、オリビン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物、リチウム含有層状酸化物、スピネル型構造を有するリチウム含有酸化物等が挙げられる。好ましく用いられるナシコン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物の具体例としては、Li(PO等が挙げられる。好ましく用いられるオリビン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物の具体例としては、LiFe(PO、LiMnPO等が挙げられる。好ましく用いられるリチウム含有層状酸化物の具体例としては、LiCoO,LiCo1/3Ni1/3Mn1/3等が挙げられる。好ましく用いられるスピネル型構造を有するリチウム含有酸化物の具体例としては、LiMn,LiNi0.5Mn1.5、LiTi12等が挙げられる。これらの正極活物質のうちの1種のみを用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。
正極活物質層12bに含まれる固体電解質として好ましく用いられるものとしては、上述の負極活物質層11bに含まれる固体電解質として好ましく用いられるものと同様のものを例示することができる。
なお、第2の電極において集電体を設ける必要は必ずしもない。例えば、正極活物質層により第2の電極を構成してもよい。
第1の電極11と第2の電極12との間には、固体電解質層13が配されている。すなわち、固体電解質層13の一方側に第1の電極11が配されており、他方側に第2の電極12が配されている。本実施形態では、第1及び第2の電極11,12のそれぞれは、固体電解質層13と直接接合されている。詳細には、第1の電極11、固体電解質層13及び第2の電極12は、一体焼結されたものである。
固体電解質層13は、固体電解質粒子の焼結体により構成されている。好ましく用いられる固体電解質の具体例としては、例えば、ナシコン構造を有するリチウム含有リン酸化合物、ペロブスカイト構造を有する酸化物固体電解質、ガーネット型若しくはガーネット型類似構造を有する酸化物固体電解質等が挙げられる。好ましく用いられるナシコン構造を有するリチウム含有リン酸化合物としては、Li(PO(1≦x≦2、1≦y≦2、Mは、Ti,Ge,Al,Ga及びZrからなる群より選ばれた少なくとも一種)が挙げられる。好ましく用いられるナシコン構造を有するリチウム含有リン酸化合物の具体例としては、例えば、Li1.2Al0.2Ti1.8(PO等が挙げられる。好ましく用いられるペロブスカイト構造を有する酸化物固体電解質の具体例としては、La0.55Li0.35TiO等が挙げられる。好ましく用いられるガーネット型若しくはガーネット型類似構造を有する酸化物固体電解質の具体例としては、LiLaZr12等が挙げられる。これらの固体電解質のうちの1種のみを用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。
図3に示されるように、全固体電池1では、第1及び第2の電極11,12のうちの少なくとも一方が、電極活物質粒子と固体電解質粒子との焼結体からなる活物質層を有する。電極活物質粒子14の表面には、金属層15が設けられている。金属層15の見かけの平均厚みは、0.05μm以上である。従って、後述する実施例及び比較例の結果から分かるように、全固体電池1は、高い放電容量を有する。
この理由としては、定かではないが、活物質粒子同士、電極活物質粒子と固体電解質粒子とが金属層を介して接合されることにより、粒界における電子伝導度が高まり、粒界抵抗を低減できるためであると考えられる。
金属層の見かけの平均厚みが0.05μm未満の場合は、金属層による電子伝導性の向上効果が十分に得られず、十分に高い放電容量が得られない場合があるものと考えられる。
より高い放電容量を実現する観点からは、金属層の見かけの平均厚みが0.06μm以上であることが好ましい。但し、金属層の見かけの平均厚みが大きすぎると、かえって放電容量が低くなる場合がある。従って、金属層の見かけの平均厚みは、1.5μm以下であることが好ましく、1.4μm以下であることがより好ましく、1.35μm以下であることがさらに好ましく、1.34μm以下であることがさらに好ましく、1μm以下であることがさらに好ましく、0.5μm以下であることがさらに好ましく、0.4μm以下であることがさらに好ましく、0.35μm以下であることがさらに好ましい。
金属層の見かけの平均厚みが大きすぎる場合に、放電容量が低下する場合がある理由としては、定かではないが、以下の理由が考えられる。金属層は、高い電子伝導性を有する。しかしながら、金属層のイオン伝導性は低い。このため、見かけの平均厚みが大きすぎる金属層を設けると、金属層によりイオン伝導が阻害されるため、放電容量が低下するものと考えられる。
なお、本発明において、「見かけの平均厚み」は、以下の式(1)により定義される。
(見かけの平均厚み(μm))=(金属層の体積(cm))/{(活物質粒子の比表面積(m/g))×(活物質粒子の密度(g/cm))×(活物質粒子の体積(cm))} ……… (1)
金属層は、高い導電性を有する金属により構成されていることが好ましい。具体的には、金属層は、Cu,Ag,Ni及びAlからなる群から選ばれた少なくとも一種を含むことが好ましく、Cu,Ag,Ni及びAlからなる群から選ばれた少なくとも一種により実質的に構成されていることがより好ましい。金属層は、Cu,Ag,Ni及びAlからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属からなるコアと、Cu,Ag,Ni及びAlからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属からなり、コアを包囲するシェルとを有する粒子を含んでいてもよい。
金属層は、電極活物質粒子の表面の全体を覆っていないことが好ましい。換言すれば、電極活物質粒子の表面の一部が金属層から露出していることが好ましい。電極活物質粒子の金属層から露出している部分は、固体電解質粒子により直接覆われていることが好ましい。電極活物質粒子の表面における金属層に覆われた領域の占める割合は、30面積%〜70面積%であることが好ましく、30面積%〜50面積%であることがより好ましい。
電極活物質粒子の表面に、見かけの平均厚みが0.05μm以上である金属層を形成する方法は、特に限定されない。例えば、表面上に金属層が設けられた電極活物質粒子と、固体電解質粒子とを含む合剤層を焼結することにより、見かけの平均厚みが0.05μm以上である金属層が表面上に設けられた電極活物質粒子と、固体電解質粒子とを含む焼結体からなる活物質層を形成することができる。
以下、全固体電池1の具体的な製造方法の一例について説明する。なお、ここでは、負極である第1の電極11において負極活物質粒子の表面に金属層が設けられている例について説明する。
まず、表面上に金属層が設けられた負極活物質粒子を作製する。具体的には、例えば、負極活物質粒子と、金属層を構成するための金属粉末とを混合した後に、熱処理を施すことによって、表面上に金属層が設けられた負極活物質粒子を作製することができる。熱処理は、窒素等の不活性ガス雰囲気、水素等の還元性ガスを含む不活性ガス雰囲気等において行うことが好ましい。熱処理温度は、例えば、800℃〜1000℃程度とすることができる。金属層の見かけの平均厚みは、負極活物質粒子と金属粉末との混合比を変更することにより制御することができる。例えば、負極活物質粒子に対して金属粉末を多く添加するほど、形成される金属層の見かけの平均厚みが大きくなる。
次に、表面上に金属層が設けられた負極活物質粒子と固体電解質粒子とに対して、溶剤、樹脂等を適宜混合することにより、ペーストを調製する。そのペーストをシートの上に塗布し、乾燥させることにより活物質層11bを構成するための第1のグリーンシートを形成する。
同様に、正極活物質粒子と固体電解質粒子とに対して、溶剤、樹脂等を適宜混合することにより、ペーストを調製する。そのペーストをシートの上に塗布し、乾燥させることによりシートの上に、活物質層12bを構成するための第2のグリーンシートを形成する。なお、正極である第2の電極12においても活物質粒子の上に金属層を設ける場合は、例えば上述の方法により作成した、金属層を担持した正極活物質粒子を用いればよい。
また、固体電解質粒子に対して、溶剤、樹脂等を適宜混合することにより、ペーストを調製する。そのペーストを塗布し、乾燥させることにより、固体電解質層13を構成するための第3のグリーンシートを作製する。
次に、第1〜第3のグリーンシートを適宜積層することにより積層体を作製する。作製した積層体をプレスしてもよい。好ましいプレス方法としては、静水圧プレス等が挙げられる。
その後、積層体を焼結する。すなわち、ここでは、一体焼結により、互いに接合された活物質層11b、12b及び固体電解質層13を作製する。
次に、活物質層11bの上に集電体11aを形成すると共に、活物質層12bの上に集電体12aを形成する。集電体11a、12aの形成は、例えば、スパッタリング法、化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition:CVD)法、めっき法等により行うことができる。
最後に、図示しない封止材を用いて、焼結した積層体を封止することにより全固体電池1を完成させることができる。
以上のように、焼結前に、電極活物質粒子の上に金属層を担持させておくことにより、見かけの厚みが0.05μm以上の金属層が表面上に設けられた電極活物質粒子を含む活物質層を好適に形成することができる。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
(負極活物質粒子への金属層の担持)
負極活物質粒子として、P0.2Nb1.8の組成を有する活物質粒子を用いた。その負極活物質粒子の比表面積を、多検体比表面積測定装置(ユアサアイオニクス株式会社製のマルチソープ)を用いてBET法により測定した。その結果、負極活物質粒子の比表面積は、1.5m/gであった。
負極活物質粒子の密度を、エタノールを溶媒に用いた液相置換法により測定した。その結果、負極活物質粒子の密度は、4.49g/cmであった。
この負極活物質粒子と、Cu粉末とを、表2に示される体積比率で混合した。次に、得られた混合物を、0.02体積%の水素を含む窒素ガス雰囲気中にて900℃で2時間熱処理した。その結果、Cu層が表面上に担持された負極活物質粒子A1〜A4,B1が得られた。各負極活物質粒子A1〜A4,B1におけるCu層の見かけの平均厚みを、上記式(1)に基づいて、負極活物質粒子の比表面積と密度から算出した。結果を表1に示す。
(負極活物質層の作製)
負極活物質粒子A1〜A4,B1と、Li1.2Ca0.1Zr1.9(POからなる固体電解質粒子とを、重量比50:50で混合して混合粉末を作製した。
ポリビニルアセタール樹脂をアルコールに溶解させ、上記作製の混合粉末と共にポットに封入し、ポットを回転させることにより混練し、スラリーを調製した。なお、混合粉末と、ポリビニルアセタール樹脂と、アルコールとの重量比は、100:15:140とした。
次に、ドクターブレード法を用いてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にスラリーを塗工した。その後、スラリーの塗布膜を、40℃の温度に加熱したホットプレート上で乾燥させた。得られたシートを□25mmに切断して負極シートを完成させた。負極シートの厚みは、25μmであった。ここで、負極活物質B1を用いて作製した負極シートを負極シートB1と呼ぶ。負極活物質A1を用いて作製した負極シートを負極シートA1と呼ぶ。負極活物質A2を用いて作製した負極シートを負極シートA2と呼ぶ。負極活物質A3を用いて作製した負極シートを負極シートA3と呼ぶ。負極活物質A4を用いて作製した負極シートを負極シートA4と呼ぶ。
負極シートA1を、4枚ずつ熱圧着し、焼成することで、負極活物質層A1を作製した。負極シートA2を、4枚ずつ熱圧着し、焼成することで、負極活物質層A2を作製した。負極シートA3を、4枚ずつ熱圧着し、焼成することで、負極活物質層A3を作製した。負極シートA4を、4枚ずつ熱圧着し、焼成することで、負極活物質層A4を作製した。負極シートB1を、4枚ずつ熱圧着し、焼成することで、負極活物質層B1を作製した。
なお、負極活物質層の作製において、熱圧着及び焼成は、具体的には、以下の要領で行った。
4枚の負極シートを積層し、60℃に加熱した2枚のSUS板で、1000kg/cmの圧力にて熱圧着した。次いで、その熱圧着体を、ポリエチレン製のフィルム容器に封入し、180MPaの水圧で等方圧プレスして、積層体を作製した。
次に、積層体を□10mmに切断した。その積層体を、2枚の多孔性のセッターで挟持した後、2kgf/cmの圧力で加圧した状態で焼成することにより、焼結体からなる負極活物質層を作製した。積層体の焼成は、より詳細には、以下の要領で行った。まず、焼成体を、0.2体積%の水素を含む加湿した窒素ガス雰囲気中にて500℃の温度で2時間加熱した。これにより、ポリビニルアセタール樹脂を除去した。その後、0.02体積%の水素を含む窒素ガス雰囲気中にて900℃の温度で2時間加熱することにより焼成を行った。
焼成前の負極シートの寸法から、下記の式(2)を用いて焼成による負極活物質層の体積収縮率を算出した。結果を表2に示す。
(体積収縮率[%])={(焼成前の負極活物質層の体積[cc])−(焼成後の負極活物質層の体積[cc])}÷(焼成前の負極活物質層の体積[cc]) ……… (2)
表3に示されるように、負極活物質層A1〜A4,B1のいずれにおいても体積収縮率が30%以上であった。このことから、活物質粒子の表面に金属層が配された活物質層は、良好な焼結性を有することが確認される。
(負極活物質層の電子伝導性評価)
テスターを用いて負極活物質層A1〜A4,B1の電子伝導性を評価した。結果を表2に示す。表2に示されるように、金属層(Cu層)のみかけの平均厚みが0.05μm以上であった負極活物質層A1〜A4は、全て電子伝導性を示した。一方、金属層(Cu層)のみかけの平均厚みが0.02μmであった負極活物質層B1は、電子伝導性を示さなかった。これは、金属層の見かけの平均厚みが薄すぎると、金属層が電子伝導パスの形成に好適に寄与しないためであると考えられる。
(全固体電池の作製)
(負極シートの作製)
上記負極活物質層の評価に用いた負極活物質層の作製方法と同様にして負極シートを作製した。
(正極シートの作製)
Li(POからなる正極活物質粒子と、炭素粉末と、Li1.2Al0.2Ti1.8(POからなる固体電解質粒子とを、重量比40:10:50で混合して混合粉末を作製した。
ポリビニルアセタール樹脂をアルコールに溶解させ、上記作製の混合粉末と共にポットに封入し、ポットを回転させることにより混練し、スラリーを調製した。なお、混合粉末と、ポリビニルアセタール樹脂と、アルコールとの重量比は、100:15:140とした。
次に、ドクターブレード法を用いてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にスラリーを塗工した。その後、スラリーの塗布膜を、40℃の温度に加熱したホットプレート上で乾燥させた。得られたシートを□25mmに切断して正極シートを完成させた。正極シートの厚みは、30μmであった。
(固体電解質シート)
ポリビニルアセタール樹脂をアルコールに溶解させ、Li1.2Al0.2Ti1.8(POからなる固体電解質粒子と共にポットに封入し、ポットを回転させることにより混練し、スラリーを調製した。なお、固体電解質粒子と、ポリビニルアセタール樹脂と、アルコールとの重量比は、100:15:140とした。
次に、ドクターブレード法を用いてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にスラリーを塗工した。その後、スラリーの塗布膜を、40℃の温度に加熱したホットプレート上で乾燥させた。得られたシートを□25mmに切断して固体電解質シートを完成させた。固体電解質シートの厚みは、35μmであった。
(積層体の作製)
1枚の負極シートと、5枚の固体電解質シートと、1枚の正極シートとを積層し、60℃に加熱した2枚のSUS板で、1000kg/cmの圧力にて熱圧着した。次いで、その熱圧着体を、ポリエチレン製のフィルム容器に封入し、180MPaの水圧で等方圧プレスして、積層体を作製した。
(積層体の焼成)
次に、積層体を□10mmに切断した。その積層体を、2枚の多孔性のセッターで挟持した後、2kgf/cmの圧力で加圧した状態で焼成した。これにより、負極活物質層、固体電解質層及び正極活物質層の一体焼結体を作製した。
(全固体電池の作製)
上記一体焼結体の負極活物質層および正極活物質層の表面に、スパッタリング法により、Pt層を形成した。次に、焼結体を十分に乾燥させ水分を除去した後、2032型のコインセルを用いて一体焼結体を封止して実施例1〜4に係る固体電池A1〜A4と、比較例1に係る固体電池B1とを作製した。
(固体電池の評価)
各固体電池A1〜A4,B1を、25℃に保持した恒温槽に入れ、正極活物質粒子の重量に対し約0.1Cの電流に相当する30μAの電流で3.25Vまで充電した(1Cは1時間で充電又は放電が終了する電流量である。)。次に、3.25Vで5時間保持した。その後、3時間休止させた。次に、30μAの電流で0Vまで放電した。その後、3時間休止させた。表3に、各固体電池A1〜A4,B1の放電容量を示す。図2に、固体電池A1〜A4,B1の容量特性を示す。
表3に示される結果から、Cu層の見かけの平均厚みが0.05μm以上であった全固体電池A1〜A4は、高い放電容量を有していることが分かる。それに対して、Cu層の見かけの平均厚みが0.02μmであった全固体電池B1は、放電容量がゼロであった。この結果から、Cu層の見かけの平均厚みを0.05μm以上とすることにより高い放電容量が得られることが分かる。
固体電池A1〜A4の比較より、Cu層の見かけの平均厚みが大きくなりすぎると、Cu層の見かけの平均厚みの増大に伴って放電容量が低下する傾向にあることが分かる。このため、高い放電容量を実現する観点からは、Cu層の見かけの平均厚みが0.1μm以下であることが好ましいことが分かる。
1 全固体電池
11 第1の電極
12 第2の電極
11a,12a 集電体
11b 負極活物質層
12b 正極活物質層
13 固体電解質層
14 電極活物質粒子
15 金属層

Claims (7)

  1. 固体電解質層と、前記固体電解質層の一方側に設けられた第1の電極と、前記固体電解質層の他方側に設けられた第2の電極とを備え、
    前記第1及び第2の電極の少なくとも一方は、電極活物質粒子と固体電解質粒子とを含む焼結体を有し、前記電極活物質粒子の表面に、みかけの平均厚みが0.05μm以上である金属層が設けられている、全固体電池。
  2. 前記金属層は、Cu,Ag,Ni及びAlからなる群から選ばれた少なくとも一種を含む、請求項1に記載の全固体電池。
  3. 前記金属層の見かけの平均厚みが、0.05μm〜1.5μmの範囲内にある、請求項1又は2に記載の全固体電池。
  4. 前記金属層の見かけの平均厚みが、0.05μm〜1.35μmの範囲内にある、請求項3に記載の全固体電池。
  5. 前記金属層の見かけの平均厚みが、0.05μm〜0.1μmの範囲内にある、請求項4に記載の全固体電池。
  6. 固体電解質層と、前記固体電解質層の一方側に設けられた第1の電極と、前記固体電解質層の他方側に設けられた第2の電極とを備える全固体電池の製造方法であって、
    表面上に金属層が設けられた電極活物質粒子と、固体電解質粒子とを含む合剤層を焼結することにより前記第1及び第2の電極の少なくとも一方を作製する、全固体電池の製造方法。
  7. 前記合剤層と、前記固体電解質層の未焼結体とを積層して得られた積層体を焼結する、請求項6に記載の全固体電池の製造方法。
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