JP2015184171A - 電子デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化、動作信頼性を向上できる方位検出型の電子デバイスを提供する。【解決手段】加速度スイッチにおいて、柱状の中央電極32のうち第2接合膜が形成された部分(導電部)は、方位に応じて電気的に区分された導電材からなる複数の対向電極領域46(第1電極領域46a〜第4電極領域46d)と、隣接する対向電極領域46同士を接続し電気抵抗性を有する複数の連結領域47(第1連結領域47a〜第4連結領域47d)と、複数の対向電極領域46と離間して設けられ、複数の連結領域47のうちの一の連結領域47(第1連結領域47a)と接続され、外部電極との導通を行う導通領域49と、に区分けされる。【選択図】図3

Description

本発明は、電子デバイスに関するものである。
電子デバイスの一つとして、初期状態では接点が開(OFF状態)であり、加速度が印加されたときに接点が閉(ON状態)となる加速度スイッチが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、従来の加速度スイッチ200について簡単に説明する。
図10に示すように、加速度スイッチ200は、中央電極201と、中央電極201を内側に収容するとともに、その内側面が中央電極201の外側面に接離可能とされた錘部202と、錘部202の周囲を取り囲む円弧状とされ、枠体203との間で錘部202を弾性支持する梁部204と、を備えている。
この構成によれば、加速度スイッチ200に印加される加速度に応じて、錘部202が相対移動することで、中央電極201と錘部203との側面同士が接触する。これにより、中央電極201及び錘部202が導通し、ON状態となる。このような加速度スイッチ200では、ノーマリーオフかつ無指向のスイッチとして使用できる。
前述の加速度スイッチは無指向性であり、印加された加速度の方向を検知することはできない。そこで、特許文献2に示される加速度スイッチ300では、図11(a)(b)に示すように、中央電極が複数に個別形成されることで複数の対向電極301a―301dを備え、印加された加速度の方向に応じて、導通する対向電極が異なるように構成される。そのため、当該加速度スイッチ300では、印加された加速度の方向を検知することができる。
特許第4996771号公報 特開2010−14532号公報
しかしながら、従来の加速度スイッチ300には以下のような課題がある。つまり、加速度スイッチ300において、加速度の印加された方向を検知するには、お互いに独立した対向電極301a―301dを備える必要がある。すなわち、対向電極301a―301dが相互に良好な絶縁状態を保持し得るように十分に離間させて配置する必要がある。しかも各々の対向電極301a―301dを外部電極と電気的に導通させるための貫通穴306や貫通電極305は分割された電極数に応じて離間した状態で形成する必要があるため、中央電極全体の直径を太くせざるを得なくなり、加速度スイッチを小型化することが困難になる。
したがって、このような従来の加速度スイッチによって加速度の印加された方向を検知するためには、中央電極が独立して分割形成されるので中央電極全体の直径が太くなり、加速度スイッチの小型化の阻害や信頼性の低下を招くおそれがあった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、小型化、動作信頼性を向上できる方位検出型の電子デバイスを提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明に係わる電子デバイスは、外側面及び当該外側面と接続された上下何れかの面に導電部を有する柱状の中央電極と、前記中央電極を内側に収容するとともに、内側面が前記中央電極の外側面に接離可能とされるとともに導電性を有する錘部と、前記錘部の周囲を取り囲むとともに、支持部との間で前記錘部を弾性支持する梁部と、を備え、前記導電部は、方位に応じて電気的に区分された導電材からなる複数の電極領域と、前記複数の電極領域のうち隣接する電極領域同士を接続し電気抵抗性を有する複数の連結領域と、前記複数の電極領域と離間して設けられ、前記複数の連結領域のうちの一の連結領域と接続され、外部電極との導通を行う導通領域と、に区分けされることを特徴とする。
この構成によれば、中央電極の導電部には、方位に応じて区分けされた電極領域間が電気抵抗性を有する連結領域で接続されており、そのうちの一つの連結領域が導通領域を介して外部電極と導通される構成からなるので、加速度が印加された方位に応じて錘部が当接する電極領域が変化し、外部電極に到達するまでに辿る連結領域数(電気抵抗値)が異なるものとなる。その結果、本発明に係る電子デバイスは、中央電極を分割することなく、一対の外部電極により、加速度が印加された方向を検知することができる。また、本発明に係る電子デバイスでは、中央電極に接する外部電極用の貫通穴が1つで足りるので中央電極の径を小さくできるため、電子デバイスを小型化可能である。また、本発明に係る電子デバイスでは、加速度検出方位を細分化しても、中央電極径を細く維持できるため、検出方位を細分化しても、電子デバイスを小型化可能である。また、本発明に係る電子デバイスでは、反応する加速度を高く設定する場合でも、中央電極が細いため、おもりの設計が容易になる。また、本発明に係る電子デバイスでは、中央電極を分割する必要が無いので、製造工程を簡略化できる。
また、本発明に係わる電子デバイスは、前記中央電極は、半導体材料からなる柱状部と、前記柱状部と接続された前記導電部とから構成され、前記複数の電極領域は、前記柱状部の表面に導電材が堆積されて形成され、一部に導電材を堆積しない分離領域を設けることで電気的に区分されることを特徴とする。
この構成によれば、導電材からなる電極領域がシリコンなどの半導体材料を露出させて形成した分離領域で電気的に区分けされるので、一層正確に印加された加速度の方位を特定することができる。
また、本発明に係わる電子デバイスは、前記分離領域は、前記柱状部の表面より前記柱状部の厚み方向に沿って形成された凹部からなることを特徴とする。
この構造によれば、電極のパターン形成時に粒子の回り込みが発生しても、電極間のショートが起こりにくくすることができ、信頼性向上を図れる。
また、本発明に係わる電子デバイスは、前記柱状部の表面に導電材が堆積されて形成され、前記電極領域と同じ厚みであって、前記中央電極の周方向における幅が前記電極領域よりも短いことを特徴とする。
この構造によれば、連結領域は電極領域と同様に形成される(導電材を堆積させる工程にて電極領域と一括して形成できる)とともに、電極領域よりも幅が狭い分容易に電気抵抗性を高めることができる。
また、本発明に係わる電子デバイスは、前記連結領域は、それぞれが同一の電気抵抗値を有することを特徴とする。
この構造によれば、連結領域を同じ抵抗材で同じ面積となるように形成できるので、製造工程の簡略化を図ることができる。
本発明によれば、小型化、動作信頼性を向上できる方位検出型の電子デバイスを提供できる。
第1実施形態に係る加速度スイッチの縦断面図である。 図1のA−A線に沿った加速度スイッチ(スイッチ本体)の平面図である。 図2に示す中央電極の拡大図である。 加速度スイッチ1の動作説明図であり、図2に相当する断面図である。 中央電極を模式的に表す電気回路図である。 図5に示す回路にプルアップ回路を接続した回路図である。 加速度スイッチの製造方法を説明するための工程図であって、図1に相当する断面図である。 加速度スイッチの製造方法を説明するための工程図であって、図1に相当する断面図である。 加速度スイッチの製造方法を説明するための工程図であって、図1に相当する断面図である。 従来の加速度スイッチを説明するための平面図である。 従来の加速度スイッチを説明するための図であり、(a)は縦断面図、(b)は平面図をそれぞれ示す。
次に、本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
[加速度スイッチ]
図1は第1実施形態におけるスイッチ本体1の縦断面図であり、図2は図1のA−A線に相当する平面図である。図3は図2における中央電極32の拡大図である。
図1、図2に示すように、本実施形態の加速度スイッチ1は、スイッチ本体11と、スイッチ本体11を厚さ方向で挟持する第1基板12及び第2基板13と、を備えている。
(スイッチ本体)
スイッチ本体11は、枠体(支持部)31と、枠体31の内側に配置された円柱状の中央電極32と、枠体31と中央電極32との間に配置され、中央電極32を内側に収容する収容孔33を有する錘部34と、錘部34の周囲を取り囲む円弧状とされ、枠体31との間で錘部34を弾性支持する梁部35と、を備えている。なお、以下の説明において、梁部35の周方向を単に周方向とし、梁部35の径方向を単に径方向とする。
ここで、上述したスイッチ本体11は、MEMS技術を用いて製造されるとともに、スイッチ本体11のうち、少なくとも枠体31、錘部34、及び梁部35は、例えばシリコン等からなる基板を用いて一体的に形成されている。なお、以下の説明では、スイッチ本体11の厚さ方向を単に厚さ方向といい、図1における下側を厚さ方向の一端側とし、上側を厚さ方向の他端側とする。
図1、図2に示すように、枠体31は、厚さ方向から見た平面視で矩形状とされ、その中央部にはスイッチ本体11を厚さ方向に貫通する円形の貫通孔31aが形成されている。また、当該枠体31及び中央電極32の両面には、第1基板12及び第2基板13とスイッチ本体11とをそれぞれ接合するための第1接合膜41及び第2接合膜42(例えば、Au/Ni等)が形成される。ここで、第2接合膜42は、スイッチ本体11のうち、厚さ方向における他端側の主面にいて、錘部34及び梁部35上を含む全体に亘って形成されるとともに、枠体31、中央電極32、錘部34、及び梁部35の側面の一部に回り込んで電極膜45が形成される。
錘部34は、厚さ方向から見た平面視で円形とされ、その中央部にはスイッチ本体11を厚さ方向に貫通する収容孔33が形成されている。なお、錘部34の外径は、枠体31の貫通孔31aの内径よりも小さく、収容孔33の内径は中央電極32の外径よりも大きくなっている。したがって、錘部34は、その内側面と中央電極32の外側面との間に径方向におけるギャップが設定されるとともに、加速度スイッチ1への加速度の入力により中央電極32に対して接離可能とされている。なお、加速度スイッチ1は、初期状態においてギャップを挟んで錘部34と中央電極32とが離間したOFF状態となっている。
また、錘部34のうち、厚さ方向における他端部は、一端部よりも径方向の内側に張り出した張出部36を構成している。
梁部35は、図1に示すように、枠体31及び錘部34よりも薄く形成され、弾性変形可能とされている。具体的に、梁部35は、錘部34の周囲をほぼ全周に亘って取り囲む円弧部51と、円弧部51における周方向の一端部と錘部34との間を接続する錘部側接続部52と、円弧部51における周方向の他端部と枠体31との間を接続する枠体側接続部53と、を備えている。 円弧部51は、周方向の全周に亘って一定の曲率半径で延在しており、その周方向の両端部が近接した状態で対向している。
錘部側接続部52は、径方向に沿って延在するとともに、径方向における内側端部が錘部34の外側面に連設され、径方向における外側端部が円弧部51における周方向の一端部に連設されている。
枠体側接続部53は、径方向に沿って錘部側接続部52と平行に延在するとともに、径方向における外側端部が枠体31の内側面に連設され、径方向における内側端部が円弧部51における周方向の他端部に連設されている。
中央電極32は、図1、図2に示すように、枠体31の中心(貫通孔31aの中心)を通り、厚さ方向に沿って延在している。
当該中央電極32のうち第2接合膜42が形成された部分(導電部)は、図3に示すように方位を検出するための複数の対向電極領域46(第1電極領域46a〜第4電極領域46d)と、それら対向電極領域間を連結する電気抵抗性を持つ連結領域47(第1連結領域47a〜第4連結領域47d)と、後述する第2基板13の貫通電極59と接触して外部との導通を可能とし複数の対向電極領域46と離間して設けられ、複数の連結領域47のうちの一の連結領域47(第1連結領域47a)と接続された導通領域49と、それらを分離しており、中央電極32の基材(シリコン等)を露出させる分離領域48(第1分離領域48a〜第4分離領域48d)と、を備える。これら複数の対向電極領域46は第2接合膜42と一体で形成される。また、各領域46〜49の側面には電極膜45が形成される。
そして、第2接合膜42のうち、第2基板13と接していない部分は導電層として機能する。
(第1及び第2基板)
図1に示すように、第1基板12は、例えばガラス等からなり、平面視外形がスイッチ本体11と同等の形状を呈し、厚さ方向における一端側(図中下側)からスイッチ本体11を覆っている。また、第1基板12は、第1接合膜41を介してスイッチ本体11の枠体31及び中央電極32に接合されている。また、第1基板12におけるスイッチ本体11側の主面のうち、枠体31及び中央電極32以外に位置する部分は、錘部34の変位を許容する逃げ部56が形成されている。 第2基板13は、第1基板12と同様の材料からなるとともに、平面視外形がスイッチ本体11と同等の形状を呈し、厚さ方向における他端側(図中上側)からスイッチ本体11を覆っている。また、第2基板13は、第2接合膜42を介してスイッチ本体11の枠体31及び中央電極32に接合されている。これにより、加速度スイッチ1のうち、枠体31、第1基板12、及び第2基板13で画成された内側空間に、中央電極32、及び梁部35が封止されている。また、第2基板13におけるスイッチ本体11側の主面のうち、枠体31及び中央電極32以外に位置する部分は、錘部34の変位を許容する逃げ部57が形成されている。
さらに、第2基板13のうち、中央電極32上に位置する部分、及び枠体31上に位置する部分には、それぞれ厚さ方向に貫通して第2接合膜42を露出させる露出孔58が形成されている。そして、第2基板13には、各露出孔58を通して第2接合膜42と外部装置とを導通させるための貫通電極59(例えば、Al等)が各別に形成されている。すなわち、第2接合膜42のうち、中央電極32上及び枠体31上に位置する部分は、中央電極32及び錘部34の電極膜45と外部装置との間を接続するための回路としても機能している。
(加速度スイッチの検知動作について)
次いで、本実施形態に係る加速度スイッチ1の検知動作について説明する。
図4は、加速度スイッチ1の動作説明図であって、図2に相当する平面図である。
このように構成された加速度スイッチ1では、図4に示すように、初期状態の加速度スイッチ1に対して例えば矢印Q方向に加速度が入力されると、錘部34を除く加速度スイッチ1全体が矢印Q方向に移動する。
一方、錘部34は、梁部35を介して枠体31に支持されているため、慣性によりその場に留まろうとする。これにより、枠体31及び中央電極32と錘部34とが相対移動するとともに、この相対移動に伴い梁部35が弾性変位する。
そして、上記中央電極32と錘部34との相対移動によって中央電極32と錘部34とが電極膜45を介して接触するが、中央電極32の上面には図3に示すような、方位を検出するための複数の対向電極領域46が方位に応じて設けられている。そのため、本実施形態に係る加速度スイッチ1では、この対向電極領域46のうち、加速度が入力(印加)された方向に即した第1電極領域46a〜第4電極領域46dのうちの何れかの電極領域(錘部34の内側面と当接する電極領域)の側面にある電極膜45と、錘部34の内側面にある電極膜45が接触した場合に、当該電極領域と錘部34とが電気的導通を得る。しかも、分離領域48の側面には電極膜45が形成されていないため、上記電極領域と錘部34が接触しても、上記電極領域と隣接する分離領域48と錘部34との電気的導通は起こらない。
そのため、例えば、図4に示すように矢印Q方向へ加速度が入力された場合、図3に示す第3電極領域46cと錘部34とは電気的に導通するが、第3電極領域46cに隣接する第3分離領域48c及び第4分離領域48dが錘部34と導通することはない。したがって、加速度が印加された方向に応じて、一の対向電極領域46のみが独立してスイッチON状態を形成する。
さらに、各々の対向電極領域46は、抵抗値を持つ連結領域47により接続されている。そのため、例えば、第1連結領域47a〜第4連結領域47dそれぞれの抵抗値をR[Ω]とした場合、中央電極32上のパターンは、図5に示す電気回路70と等価である。図5からわかるように、加速度が印加された方向に応じて外部電極32間に介在する抵抗値が異なる。
具体的には、図4に示すように矢印Q方向(以下、左方向)へ加速度が入力された場合、第3電極領域46cがスイッチON状態を形成するので、第3電極領域46c〜導通領域49まで(すなわち、第3電極領域46c、第3連結領域47c、第2電極領域46b、第2連結領域47b、第1電極領域46a、第1連結領域47a、導通領域49をたどる電流路)が電気的に導通されることになり、3つの連結領域47をたどるため3R[Ω]の抵抗値となる。一方で、図4に示す矢印Q方向と反対方向(以下、右方向)に加速度が入力された場合、第1電極領域46aがスイッチON状態を形成するので、第1電極領域46a〜導通領域49まで(すなわち、第1電極領域46a、第1連結領域47a、導通領域49をたどる電流路)が電気的に導通されることになり、1つの連結領域47をたどるためR[Ω]の抵抗値となる。以下同様に、図4の下方から上方向き(以下、上方向)に加速度が入力された場合は、2つの連結領域47をたどるため2R[Ω]の抵抗値となり、図4の上方から下方向き(以下、下方向)に加速度が入力された場合は、4つの連結領域47をたどるため4R[Ω]の抵抗値となる。
ここで、この図5に示す電気回路70を図6に示すようなプルアップ回路に接続し、加速度スイッチ1の外部電極間の電圧を測定した場合、加速度が印加された方向に応じて、異なった電圧が出力される。具体的には、右方向に加速度が印加された場合、錘部34が相対的に左方向に変位し、第1電極領域46aと錘部34が接触して抵抗値R[Ω]となる。すると、電気回路70には、プルアップ回路の抵抗(抵抗値4R[Ω])との分圧として、測定電圧[V]=V×R/(R+4R)=V/5[V]が電圧検出器71で検出される。同様にして各対向電極領域46が錘部34と接触した場合、電圧検出器71による測定電圧は表1に示すようになる。
Figure 2015184171
したがって、加速度スイッチ1は、表1から明らかなように、加速度が入力された方向に応じて(錘部34と接触する対向電極領域46の違いによって)、異なる電圧値を出力するので、容易に加速度が入力された方向を特定することが可能となる。
[加速度スイッチの製造方法]
次に、上述した加速度スイッチ1の製造方法について説明する。
図7〜図9は、加速度スイッチ1の製造方法を説明するための工程図であって、図1に相当する断面図である。
まず、図7(a)に示すように、シリコン等からなる基板材からなる板状のスイッチ本体11を用意する。
次に、図7(b)に示すように、スイッチ本体11の厚さ方向における一端側の主面上に、第1接合膜41を形成する(第1接合膜形成工程)。具体的には、リフトオフ法等を用い、スイッチ本体11の厚さ方向における一端側の主面上のうち、枠体31、及び中央電極32に相当する部分のみに第1接合膜41を残存させる。
次に、図7(c)に示すように、スイッチ本体11のうち、枠体31、中央電極32、及び錘部34以外に相当する部分に所定深さの凹部を形成する(第1エッチング工程)。具体的には、図4(c)に示すように、図示しないマスクを用いてDRIE(深掘り反応性イオンエッチング)等のドライエッチングを、スイッチ本体11における厚さ方向の一端側から行う。なお、凹部の深さ(エッチング量)は、スイッチ本体11の厚さと梁部35の厚さとの差分に相当している。
その後、図7(d)に示すように、枠体31及び中央電極32に、第1接合膜41を介して第1基板12を接合する(第1基板接合工程)。
次に、図8(a)に示すように、図示しないマスクを用いてDRIE等のドライエッチングを、スイッチ本体11の他端側から行い、スイッチ本体11のうち、枠体31、錘部34、及び梁部35以外に相当する部分を除去する(第2エッチング工程)。これにより、凹部70が厚さ方向に貫通することで、梁部35が成形されるとともに、中央電極32と錘部34とがギャップを介して離間した状態になる。
続いて、図8(b)に示すように、電極領域46等のパターンが開口した図示しない金属マスクをスイッチ本体11の他端側に設置し、マスクごしに、スパッタすることにより、スイッチ本体11及び中央電極32の厚さ方向における他端側の所望の領域に第2接合膜42を成膜する(第2接合膜形成工程)。なお、このとき、第2接合膜42を形成する際の粒子は、中央電極32、錘部34、及び梁部35の側面の一部にも堆積する。ただし、マスクで覆われている分離領域48の側面には堆積しない。そして、第2接合膜42のうち、錘部34と中央電極内の対向電極領域46の内側面に堆積した部分が電極膜45を構成する。
さらに、対向電極領域46間同士を連結する連結領域47は、第2接合膜42に対して、その幅および長さを調節することによって電気的抵抗性を持たせている。すなわち、抵抗値は抵抗材の電気抵抗率×長さ/断面積で定まるため、連結領域47の形成箇所における第2接合膜42の幅と長さを所望の抵抗値となるように調整すればよい。ここで図3では、対向電極領域46と連結領域47とを同じ厚みの第2接合膜42で形成するとともに、中央電極32の周方向における連結領域47の幅は、対向電極領域46よりも十分短く形成されているので、連結領域47の方が対向電極領域46よりも小さな断面積(大きな抵抗値)を有する。
また、第2接合膜を構成する材質の電気抵抗率が小さく、連結領域47の幅および長さの調節で所望の電気的抵抗性を持たせることが困難な場合は、スパッタによる接合膜形成工程を2回に別け、連結領域47の材質を適宜必要な電気抵抗率を有する材質に変更してもよい。
その後、図9(a)に示すように、枠体31及び中央電極32に、第2接合膜42を介して第2基板13を接合する(第2基板接合工程)。
最後に、図9(b)に示すように、第2基板13に対してAl等からなる金属膜を成膜し、その後パターニングすることで、貫通電極59を形成する(貫通電極形成工程)。以上により、上述した加速度スイッチ1が完成する。
以上、本実施形態に係る加速度スイッチ1では、中央電極32のうち第2接合膜42が形成された部分には、加速度の入力された方向を区別する複数の対向電極領域46とそれらを接続し電気抵抗値を有する連結領域47を備えている。そのため、印加された加速度の方向に応じて異なった電圧値が出力され、印加された加速度の方向を検知できる。
しかも、外部電極は一体で構成できるため、加速度スイッチ1を小型化可能である。
また、第1電極領域46a〜第4電極領域46dの各々は個別に形成されたものではなく、一の対向電極領域46を分離領域48によって、それぞれ電気的に区分したものであるので、第1電極領域46a〜第4電極領域46dの各々を個別形成した場合に比べて中央電極32全体の径を小さくできるので、高加速度に反応する加速度スイッチにおいても、設計が容易になり、高信頼性を確保できる。
また、第1電極領域46a〜第4電極領域46dの形成手順は、中央電極32を個片に分割するのではなく、中央電極32上に各電極領域のパターンを形成するのみであるため、深堀エッチング等の工程がなくなり、工程を簡略化できる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上記各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上述した実施形態に係る加速度スイッチ1では、中央電極32上の対向電極領域46が分離領域47によって4分割されている場合について説明したが、これに限らず、8分割や16分割することで、より多方位(8方位や16方位)の加速度方向を検知できるように構成することが可能である。
さらに、分離領域47を掘り下げ、凹部を形成しても構わない。すなわち分離領域47は、中央電極32の表面より中央電極32の厚み方向に沿って形成された凹部形状としてもよい。ただし、錘部の張出部36の厚さよりも深く掘り込みと、隣り合った対向電極領域をショートする形で中央電極と錘部34が接触する可能性があるので、凹部の深さは張出部36の厚さ以下が望ましい。 さらに、上述した実施形態では、錘部34が中央電極32と同軸状に配置される構成について説明したが、これに限らず、中央電極32の中心に対して偏心して配置されるような構成であっても構わない。
また、上述した実施形態では、梁部35が円弧状である構成について説明したが、これに限らず、矩形状等、適宜設計変更が可能である。また、これに伴い、中央電極32や錘部34の平面視形状についても、矩形状等、適宜設計変更が可能である。すなわち、梁部35は、錘部34の周囲を取り囲んでいれば構わない。
また、梁部35の周方向における長さについても適宜設計変更が可能である。
また、錘部34の重さや、梁部35のばね定数(幅や厚さ等)、錘部34と中央電極32,101との間のギャップ量等については、要求される感度に基づいて適宜設計変更が可能である。
さらに、上述した実施形態では、本発明の電子デバイスを加速度スイッチ1に適用した場合について説明したが、これに限らず、加速度センサ等に本発明を適用しても構わない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせても構わない。
1…加速度スイッチ
20…基板(基材)
31…枠体(支持部)
32…中央電極
34…錘部
35…梁部
42…第2接合膜
45…電極膜
46…対向電極領域
47…連結領域
48…分離領域
49…導通領域
61,120…貫通孔
63,121…電鋳体(導体)
102…柱部
103…電極膜(導体)
324…SOI基板(基材)

Claims (5)

  1. 外側面及び当該外側面と接続された上下何れかの面に導電部を有する柱状の中央電極と、
    前記中央電極を内側に収容するとともに、内側面が前記中央電極の外側面に接離可能とされるとともに導電性を有する錘部と、
    前記錘部の周囲を取り囲むとともに、支持部との間で前記錘部を弾性支持する梁部と、を備え、
    前記導電部は、
    方位に応じて電気的に区分された導電材からなる複数の電極領域と、
    前記複数の電極領域のうち隣接する電極領域同士を接続し電気抵抗性を有する複数の連結領域と、
    前記複数の電極領域と離間して設けられ、前記複数の連結領域のうちの一の連結領域と接続され、外部電極との導通を行う導通領域と、
    に区分けされることを特徴とする電子デバイス。
  2. 前記中央電極は、半導体材料からなる柱状部と、前記柱状部と接続された前記導電部とから構成され、
    前記複数の電極領域は、前記柱状部の表面に導電材が堆積されて形成され、一部に導電材を堆積しない分離領域を設けることで電気的に区分されることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
  3. 前記分離領域は、前記柱状部の表面より前記柱状部の厚み方向に沿って形成された凹部からなることを特徴とする請求項2に記載の電子デバイス。
  4. 前記連結領域は、前記柱状部の表面に導電材が堆積されて形成され、前記電極領域と同じ厚みであって、前記中央電極の周方向における幅が前記電極領域よりも短いことを特徴とする請求項2又は3に記載の電子デバイス。
  5. 前記連結領域は、それぞれが同一の電気抵抗値を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の電子デバイス。
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