JP2015176913A - 半導体エピタキシャルウェーハの製造方法、半導体エピタキシャルウェーハ、および固体撮像素子の製造方法 - Google Patents

半導体エピタキシャルウェーハの製造方法、半導体エピタキシャルウェーハ、および固体撮像素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、高いゲッタリング能力を有し、かつ、エピタキシャル欠陥の発生を抑制した半導体エピタキシャルウェーハの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の半導体エピタキシャルウェーハ100の製造方法は、半導体ウェーハ10の表面10Aにクラスターイオン16を照射するクラスターイオン照射工程と、半導体ウェーハ10の表面10Aからドーパント元素からなるモノマーイオン17を注入するモノマーイオン注入工程と、前記照射工程および前記注入工程を経た半導体ウェーハ10の表面10Aに、エピタキシャル層20を形成する工程と、を有し、前記モノマーイオン注入工程において、表面10Aから半導体ウェーハ10の厚み方向に300nm以上離間した位置に、前記ドーパント元素の濃度プロファイルのピークを定めて注入を行うことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体エピタキシャルウェーハの製造方法、半導体エピタキシャルウェーハ、および固体撮像素子の製造方法に関する。
半導体デバイスの特性を劣化させる要因として、金属汚染が挙げられる。例えば、裏面照射型固体撮像素子において、この素子の基板となる半導体エピタキシャルウェーハに混入した金属は、固体撮像素子の暗電流を増加させる要因となり、白傷欠陥と呼ばれる欠陥を生じさせる。裏面照射型固体撮像素子は、配線層などをセンサー部よりも下層に配置することで、外からの光をセンサーに直接取り込み、暗所などでもより鮮明な画像や動画を撮影することができるため、近年、デジタルビデオカメラやスマートフォンなどの携帯電話に広く用いられている。そのため、白傷欠陥を極力減らすことが望まれている。
ウェーハへの金属の混入は、主に半導体エピタキシャルウェーハの製造工程および固体撮像素子の製造工程(デバイス製造工程)において生じる。前者の半導体エピタキシャルウェーハの製造工程における金属汚染は、エピタキシャル成長炉の構成材からの重金属パーティクルによるもの、あるいは、エピタキシャル成長時の炉内ガスとして塩素系ガスを用いるために、その配管材料が金属腐食して発生する重金属パーティクルによるものなどが考えられる。近年、これら金属汚染は、エピタキシャル成長炉の構成材を耐腐食性に優れた材料に交換するなどにより、ある程度は改善されてきているが、十分ではない。一方、後者の固体撮像素子の製造工程では、イオン注入、拡散および酸化熱処理などの各処理中に、半導体基板の重金属汚染の発生が懸念される。
このような重金属汚染を抑制するために、重金属を捕獲するためのゲッタリングサイトを半導体ウェーハ中に形成する技術がある。その方法の一つとして、半導体ウェーハの表面からイオンを注入し、その後、注入側の表面上にエピタキシャル層を形成する方法が知られている。この方法では、イオン注入領域がゲッタリングサイトとして機能する。
本願出願人は特許文献1にて、半導体ウェーハの表面にクラスターイオンを照射して、該半導体ウェーハの表層部に、前記クラスターイオンの構成元素が固溶した改質層を形成する第1工程と、前記半導体ウェーハの改質層上にエピタキシャル層を形成する第2工程と、を有する半導体エピタキシャルウェーハの製造方法を提案している。
国際公開第2012/157162号
特許文献1に記載されたクラスターイオン技術を用いることによって、従来のモノマーイオン(シングルイオン)注入法に比べて、極めて優れたゲッタリング能力を有する半導体エピタキシャルウェーハを得ることができる。ここで、特許文献1における改質層によるゲッタリング能力をより高めるには、例えばクラスターイオンのドーズ量を多くすることが有効である。しかしながら、ドーズ量を多くしすぎると、その後に形成するエピタキシャル層にエピタキシャル欠陥が多数発生してしまうため、ドーズ量増加には限界があった。
そこで本発明は、上記課題に鑑み、より優れたゲッタリング能力を有し、かつ、エピタキシャル欠陥の発生を抑制した半導体エピタキシャルウェーハ、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、更なる検討によって以下の知見を得た。まず、本発明者らはクラスターイオンのドーズ量を増大することに替えて、クラスターイオンの照射と、ドーパント元素からなるモノマーイオンの注入とを併用することについて鋭意検討した。ところが、本発明者らの実験によると、モノマーイオンの注入条件によっては、エピタキシャル欠陥の発生を抑制するどころか、かえってエピタキシャル欠陥が増加してしまう場合があることが新たに判明したのである。そこで、モノマーイオンの注入条件について、本発明者らが詳細に検討した結果、モノマーイオンの飛程距離(イオン注入深さ)を、クラスターイオンの飛程距離(イオン照射深さ)よりもウェーハ厚み方向に離間させることにより、ゲッタリング能力を高めつつ、エピタキシャル欠陥の発生を抑制することができることを本発明者らは知見した。さらに、本発明者らがより詳細に検討した結果、クラスターイオン照射のドーズ量およびモノマーイオン注入のドーズ量が同じであっても、モノマーイオンの飛程距離とクラスターイオンの飛程距離によって、ゲッタリング能力をさらに高めることができることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
本発明の半導体エピタキシャルウェーハの製造方法は、半導体ウェーハの表面にクラスターイオンを照射するクラスターイオン照射工程と、半導体ウェーハの表面から、ドーパント元素からなるモノマーイオンを注入するモノマーイオン注入工程と、前記照射工程および前記注入工程を経た半導体ウェーハの前記照射および注入側の表面に、エピタキシャル層を形成する工程と、を有し、前記クラスターイオン照射工程において、前記半導体ウェーハの表面から該ウェーハの厚み方向の深さが150nmまでの範囲に、前記クラスターイオンの構成元素の濃度プロファイルのピークを定めて照射を行うこと、前記モノマーイオン注入工程において、前記半導体ウェーハの表面から該ウェーハの厚み方向に300nm以上離間した位置に、前記ドーパント元素の濃度プロファイルのピークを定めて注入を行うこと、を特徴とする。
この場合、前記ドーパント元素がボロンであることが好ましい。
また、前記クラスターイオンが、構成元素として炭素を含むことが好ましく、構成元素として炭素を含む2種以上の元素を含むことがより好ましい。
また、前記クラスターイオン照射工程では、前記クラスターイオンの加速電圧100keV/Cluster以下、ドーズ量1×1016atoms/cm以下の条件で照射し、前記モノマーイオン注入工程では、前記モノマーイオンの加速電圧500keV/atom以下、ドーズ量1×1016atoms/cm以下で注入することが好ましい。
ここで、前記半導体ウェーハが、シリコンウェーハであることが好ましい。
また、本発明の半導体エピタキシャルウェーハは、半導体ウェーハの表面上にエピタキシャル層が形成された半導体エピタキシャルウェーハであって、前記半導体ウェーハは、所定元素が固溶した第1固溶領域およびドーパント元素が固溶した第2固溶領域を有し、前記第1固溶領域における前記所定元素のウェーハ厚み方向の濃度プロファイルは、半値幅が100nm以下、かつ、前記半導体ウェーハの表面から該ウェーハの厚み方向の深さが150nmまでの範囲にピークを有し、前記第2固溶領域における前記ドーパント元素のウェーハの厚み方向の濃度プロファイルは、前記半導体ウェーハの表面から300nm以上離間した位置にピークを有することを特徴とする。
ここで、前記ドーパント元素がボロンであることがより好ましい。
また、前記所定元素が炭素を含むことが好ましく、前記所定元素が炭素を含む2種以上の元素を含むことがより好ましい。
また、前記半導体ウェーハが、シリコンウェーハであることが好ましい。
また、本発明の固体撮像素子の製造方法は、上記いずれか1つの製造方法で製造された半導体エピタキシャルウェーハまたは上記いずれか1つの半導体エピタキシャルウェーハの、前記エピタキシャル層に、固体撮像素子を形成することを特徴とする。
本発明によれば、クラスターイオン照射およびモノマーイオン注入を併用し、モノマーイオンの飛程距離をクラスターイオンの飛程距離よりもウェーハ厚み方向に離間したので、より優れたゲッタリング能力を有し、かつ、エピタキシャル欠陥の発生を抑制した半導体エピタキシャルウェーハの製造を実現することができる。また、本発明による半導体エピタキシャルウェーハは、より高いゲッタリング能力を有し、かつ、エピタキシャル欠陥の発生が抑制されている。
本発明の第1実施形態による半導体エピタキシャルウェーハ100の製造方法を説明する摸式断面図である。 (A)はクラスターイオンを照射する場合の照射メカニズムを説明する模式図、(B)はモノマーイオンを注入する場合の注入メカニズムを説明する模式図である。 本発明の第2実施形態による半導体エピタキシャルウェーハ100の製造方法を説明する摸式断面図である。 Niに対するゲッタリング能力を比較したグラフであり、(A)は実施例1における濃度プロファイルであり、(B)は実施例2における濃度プロファイルであり、(C)は比較例における濃度プロファイルであり、(D)は従来例における濃度プロファイルである。 Feに対するゲッタリング能力を比較したグラフであり、(A)は実施例2における濃度プロファイルであり、(B)は従来例における濃度プロファイルである。 エピタキシャルウェーハのエピタキシャル欠陥を示すLPDマップである。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。また、図1,3では説明の便宜上、第1固溶領域18(18′)および第2固溶領域19(19′)のピークの存在位置を模式的に示しており、第1固溶領域と第2固溶領域との混在領域が存在することの排除を意図しない。また、第1固溶領域18(18′),第2固溶領域19(19′)およびエピタキシャル層20の厚さについても、実際の厚さの割合と異なり誇張して示す。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による半導体エピタキシャルウェーハ100の製造方法は、図1に示すように、半導体ウェーハ10の表面10Aにクラスターイオン16を照射するクラスターイオン照射工程(図1(A)〜(C))と、半導体ウェーハ10の表面10Aから、ドーパント元素からなるモノマーイオン17を注入するモノマーイオン注入工程(図1(D),(E))と、上記照射工程および上記注入工程を経た半導体ウェーハ10の照射および注入側の表面10Aに、エピタキシャル層20を形成する工程(図1(F))と、を有する。ここで、上記クラスターイオン照射工程において、半導体ウェーハ10の表面10Aから該ウェーハの厚み方向の深さが150nmまでの範囲に、クラスターイオン16の構成元素の濃度プロファイルのピークを定めて照射を行うことを特徴とし、かつ、上記モノマーイオン注入工程において、半導体ウェーハ10の表面10Aから該ウェーハの厚み方向に300nm以上離間した位置に、ドーパント元素の濃度プロファイルのピークを定めて注入を行うことを特徴とする。図1(F)は、この製造方法によって得られた半導体エピタキシャルウェーハ100の模式断面図である。なお、エピタキシャル層20は、裏面照射型固体撮像素子等の半導体素子を製造するためのデバイス層となる。以下、各工程の詳細を順に説明する。
まず、図1(A)に示すように、半導体ウェーハ10を用意する。半導体ウェーハ10としては、例えばシリコン、化合物半導体(GaAs、GaN、SiC)からなり、その表面10Aにエピタキシャル層を有しないバルクの単結晶ウェーハが挙げられるが、裏面照射型固体撮像素子を製造する場合、一般的にはバルクの単結晶シリコンウェーハを用いる。また、半導体ウェーハ10は、チョクラルスキ法(CZ法)や浮遊帯域溶融法(FZ法)により育成された単結晶シリコンインゴットをワイヤーソー等でスライスしたシリコンウェーハを使用することができる。また、より優れたゲッタリング能力を得るために、半導体ウェーハ10に炭素および/または窒素を添加してもよい。さらに、半導体ウェーハ10に任意のドーパントを所定濃度添加して、いわゆるn+型もしくはp+型、またはn−型もしくはp−型の基板としてもよい。
また、半導体ウェーハ10としては、バルク半導体ウェーハの表面に半導体エピタキシャル層が形成されたエピタキシャル半導体ウェーハを用いてもよい。例えば、バルクの単結晶シリコンウェーハの表面にシリコンエピタキシャル層が形成されたエピタキシャルシリコンウェーハである。シリコンエピタキシャル層は、CVD法により一般的な条件で形成することができる。エピタキシャル層は、厚さが0.1〜10μmの範囲内とすることが好ましく、0.2〜5μmの範囲内とすることがより好ましい。この場合、エピタキシャル層表面が半導体ウェーハ10の表面10Aとなる。
次に、図1(B)に示すように、半導体ウェーハ10の表面10Aから半導体ウェーハ10の厚み方向の深さが150nmまでの範囲に、クラスターイオン16の構成元素の濃度プロファイルのピークを定めてクラスターイオン照射を行う。クラスターイオン16を照射した結果、クラスターイオン16の構成元素が上記濃度プロファイルに従って固溶した第1固溶領域18が形成される(図1(C))。この第1固溶領域18は、クラスターイオン16の構成元素が半導体ウェーハの表層部の結晶の格子間位置または置換位置に固溶して局所的に存在する領域であり、ゲッタリングサイトとして働く。その理由は、半導体ウェーハ10がシリコン単結晶からなるシリコンウェーハである場合を例とすると、以下のように推測される。すなわち、クラスターイオンの形態で照射された炭素等の構成元素は、シリコン単結晶の置換位置・格子間位置に高密度で局在する。そして、シリコン単結晶の平衡濃度以上にまで炭素等を固溶すると、重金属の固溶度(遷移金属の飽和溶解度)が極めて増加することが実験的に確認された。つまり、平衡濃度以上にまで固溶した炭素等により重金属の固溶度が増加し、これにより重金属に対する捕獲率が顕著に増加したものと考えられる。
なお、本明細書において「クラスターイオン」とは、原子または分子が複数集合して塊となったクラスターに正電荷または負電荷を与え、イオン化したものを意味する。クラスターは、複数(通常2〜2000個程度)の原子または分子が互いに結合した塊状の集団である。
ここで、クラスターイオン16を照射する場合と、後述するモノマーイオン17を注入する場合との固溶の相違を、シリコンウェーハへの照射および注入を例として説明する。
シリコンウェーハに、例えばボロン(B)のモノマーイオン17を注入する場合、図2(B)に示すように、モノマーイオン17は、シリコンウェーハを構成するシリコン原子を弾き飛ばし、シリコンウェーハ中の所定深さ位置に注入されることによりボロンが固溶した第2固溶領域19が形成される。モノマーイオンの飛程距離、すなわち注入深さは、注入イオンの構成元素の種類およびイオンの加速電圧に依存するが、シリコンウェーハの厚み方向におけるボロンの濃度プロファイルは、クラスターイオン照射の場合に比べて比較的ブロードになり、注入されたボロンの存在領域は概ね0.5〜1μm程度の厚みとなる。
一方、シリコンウェーハに、例えば炭素を含むクラスターイオンを照射する場合、図2(A)に示すように、クラスターイオン16は、シリコンウェーハに照射されるとそのエネルギーで瞬間的に1350〜1400℃程度の高温状態となり、シリコンが融解する。その後、シリコンは急速に冷却され、シリコンウェーハ中の表層近傍に炭素を含むクラスターイオン16の構成元素が固溶する。シリコンウェーハの厚み方向におけるクラスターイオンの構成元素の濃度プロファイルは、クラスターイオンの加速電圧およびクラスターサイズに依存するが、モノマーイオンの場合に比べてシャープになる。照射された炭素等の構成元素が局所的に存在する領域(すなわち、第1固溶領域18)の厚みは、概ね500nm以下(例えば50〜400nm程度)となり、シリコンウェーハの表面から厚み方向の深さが150nmまでの範囲に、炭素等の構成元素の濃度プロファイルのピーク(あるいは極大値)が位置する。
なお、クラスターイオン照射およびモノマーイオン注入の形態で固溶した元素は、いずれも後述するエピタキシャル層20の形成過程で多少の熱拡散は起こる。このため、エピタキシャル層20形成後のイオン構成元素の濃度プロファイルは、これらの元素がエピタキシャル層20形成前から存在するピークの両側に、ブロードな拡散領域として形成される。しかし、熱拡散した後でも、第1固溶領域18′および後述する第2固溶領域19′の濃度ピーク(あるいは極大値)の位置は、シリコンウェーハ表面からは変化しない。また、エピタキシャル層20形成後の第1固溶領域18′においてクラスターイオン16の構成元素が局所的に存在する領域の厚みは大きく変化せず、濃度プロファイルの半値幅は100nm以下となる(実施例において詳細を後述する図4を参照)。このように、クラスターイオン照射の場合、クラスターイオン構成元素の析出領域を局所的にかつ高濃度にすることができる。
なお、第1固溶領域18はシリコンウェーハの表面10A側の最表層近傍、すなわち後に形成されるエピタキシャル層20の直下に位置するため、近接ゲッタリングが可能となる。また、クラスターイオンの形態であれば、複数種のイオンを同時に照射することもできる。
次に、図1(D)に示すように、半導体ウェーハ10の表面10Aからモノマーイオン注入を行う。ドーパント元素からなるモノマーイオン17を注入した結果、ドーパント元素が固溶した第2固溶領域19が形成される(図1(E))。この第2固溶領域19は、図2(B)を用いて既述したとおり、モノマーイオン17の構成元素が半導体ウェーハの表層部の結晶の格子間位置または置換位置に固溶した領域であり、第1固溶領域18と同様にゲッタリングサイトとして働く。
ここで、半導体ウェーハ10の表面10Aから半導体ウェーハ10の厚み方向に300nm以上離間した位置に、ドーパント元素の濃度プロファイルのピークを定める注入を行うことが肝要である。このような構成を採用することの技術的意義を、作用効果を含めて以下に説明する。
本発明者らは、より優れたゲッタリング能力を有する半導体エピタキシャルウェーハ100を得るために、クラスターイオン照射に加えてドーパント元素からなるモノマーイオンをさらに注入することを検討した。ところが、本発明者らの実験によると、エピタキシャル層20を形成した半導体エピタキシャルウェーハ100において、モノマーイオンの飛程距離をクラスターイオンの飛程距離と同程度とすると、ゲッタリング能力を高めることはできるものの、エピタキシャル欠陥が増加してしまう場合があることが判明した(後述する比較例を参照)。これに対して、モノマーイオンの飛程距離(すなわちイオン注入深さ)を、クラスターイオンの飛程距離(すなわちイオン照射深さ)よりもウェーハ厚み方向に離間し、特にモノマーイオンの飛程距離を半導体ウェーハの表面10Aから半導体ウェーハ10の厚み方向に300nm以上離間させると、エピタキシャル欠陥発生を抑制しつつ、ゲッタリング能力をより向上させることが実験的に明らかとなった。その理由は明らかではないが、本発明者らは以下のように考えている。
モノマーイオンの飛程距離を、半導体ウェーハ10の表面10Aから厚み方向に300nm以上離間させることで、第2固溶領域19′の厚み幅を広げることができることが実験的に確認された(後述する実施例1,2,比較例および図4(A)〜(C)を参照)。ここで、第1固溶領域18′を除く第2固溶領域19′は、第1固溶領域18′で捕獲しきれなかった重金属を捕獲するゲッタリングサイトとして働くため、第2固溶領域19′の厚み幅が広がると、半導体エピタキシャルウェーハ全体としてのゲッタリング能力が向上することとなる。ただし、モノマーイオンの飛程距離を半導体ウェーハ10Aの表面10Aから離間させすぎると(換言すれば、クラスターイオンの飛程距離から離間させすぎると)、モノマーイオン注入により形成されるゲッタリングサイトが半導体エピタキシャルウェーハの表面から遠ざかることになる。したがって、エピタキシャル層20直下での近接ゲッタリング効果を確実に得るためには、半導体ウェーハ10の表面10Aからウェーハ厚み方向の深さが1500nmまでの範囲に、モノマーイオン17の構成元素の濃度プロファイルのピークを定めて照射を行うことが好ましく、1000nmまでの範囲であることがより好ましい。なお、モノマーイオンの飛程距離が浅く、濃度プロファイルのピークがウェーハの表面から300nm未満であると、ウェーハ表面におけるモノマーイオンによる注入ダメージの影響を大きく受けることとなり、エピタキシャル欠陥が発生する原因ともなる。
ここで、モノマーイオン17の構成元素は、ボロン(B)、リン(P)、ヒ素(As)およびアンチモン(Sb)からなる群より選択された1または2以上のドーパント元素からなり、このドーパント元素はボロンであることがより好ましい。例えばボロンをモノマーイオン注入することにより、クラスターイオン照射により形成されたゲッタリングサイトである第1固溶領域において、鉄(Fe)などの拡散速度の遅い金属元素に対するゲッタリング効果をより向上することができ、その結果近接ゲッタリング効果を向上することもできることを本発明者らは実験的に明らかにした。すなわち、ドーパント元素としてボロンをモノマーイオン注入した場合、Niの捕獲に関しては、実施例において後述する図4からもわかるように、第1固溶領域18′と、第1固溶領域18′を除く第2固溶領域19′とのそれぞれの領域においてNiの捕獲ピークが観察される。一方、Feの捕獲に関しては、後述する図5に示すように第1固溶領域18′を除く第2固溶領域19′においてはFeの捕獲ピークが観察されず、第1固溶領域18′においてのみ、Feの捕獲ピークが観察される。また、従来例であるクラスターイオン照射のみの場合に比べて、第1固溶領域18′においてFeに対してのゲッタリング能力が高められていることもわかる。このようにNiとFeとで捕獲ピークの出現領域が異なり、ゲッタリング能力が高まる理由は明らかではなく、また、本発明は理論に縛られるものでもないが、本発明者らは以下のように考えている。
Niは拡散速度が速いため、第1固溶領域18′で捕獲しきれなかったNiが第1固溶領域18′を除く第2固溶領域19′で捕獲されるために、捕獲ピークがそれぞれの領域に出現したものと考えられる。これに対してFeは拡散速度が遅いため、第1固溶領域18′を除く第2固溶領域19′まで到達し難い。ここで、前述したように第2固溶領域19′の厚み幅が広がっているため、第1固溶領域18′内にはボロンが固溶した第2固溶領域19′の一部が存在する混在領域が形成されている。そして、FeはFe−Bペアを造りやすい性質があるため、この混在領域でFeが捕獲されやすくなる。その結果、第1固溶領域18′においてFeの捕獲効果が高まったと考えられる。
なお、本発明においては、上記モノマーイオン注入工程の後、半導体ウェーハ10に対して結晶性回復のための回復熱処理を行うことが好ましい。その理由をシリコンウェーハに照射および注入する場合を例として以下に説明する。
まず、クラスターイオン16は一般的に10〜100keV/Cluster程度の加速電圧で照射するが、クラスターは複数の原子または分子の集合体であるため、1原子または1分子あたりのエネルギーを小さくして打ち込むことができ、シリコンウェーハの結晶へ与えるダメージは小さい。そのため、後述するエピタキシャル層20を形成するためのエピタキシャル装置内で、エピタキシャル成長に先立ち行われる水素ベーク処理によって、シリコンウェーハの結晶性を十分回復させることができる。なお、水素ベーク処理の一般的な条件は、エピタキシャル成長装置内を水素雰囲気とし、600℃以上900℃以下の炉内温度でシリコンウェーハを炉内に投入し、1℃/秒以上15℃/秒以下の昇温レートで1100℃以上1200℃以下の温度範囲にまで昇温させ、その温度で30秒以上1分以下の間保持するものである。この水素ベーク処理は、本来はエピタキシャル層成長前の洗浄処理によりウェーハ表面に形成された自然酸化膜を除去するためのものであるが、上記条件の水素ベークによりシリコンウェーハの結晶性を十分回復させることができる。もちろん、エピタキシャル装置とは別個の熱処理装置を用いて回復熱処理を行ってもよい。
一方、モノマーイオン17はクラスターイオン16と異なり、各イオンが加速電圧で加速されたエネルギーをもってシリコン原子と衝突するため、モノマーイオンが注入されたシリコンウェーハ表層部の結晶性が乱れやすく、その後にウェーハの表面上に成長させるエピタキシャル層の結晶性を乱すことがある。そのため、本発明においては、上記モノマーイオン注入工程において、モノマーイオン注入後、半導体ウェーハ10に対して結晶性回復のための回復熱処理を行うことが好ましい。この場合の回復熱処理としては、例えば窒素ガスまたはアルゴンガスなどの雰囲気下、900℃以上1100℃以下の温度で、10分以上60分以下の間、半導体ウェーハ10を保持すればよい。また、RTA(Rapid Thermal Annealing)やRTO(Rapid Thermal Oxidation)などの、エピタキシャル装置とは別個の急速昇降温熱処理装置などを用いて回復熱処理を行うことも好ましい。
以上のクラスター照射工程およびモノマー注入工程を経た半導体ウェーハ10の表面10Aに、図1(F)に示すようにエピタキシャル層20を形成することで、半導体エピタキシャルウェーハ100が作製される。なお、エピタキシャル層20形成前の半導体ウェーハ10中の第1固溶領域18および第2固溶領域19は、エピタキシャル層20の形成時の熱拡散により、それぞれ第1固溶領域18′、第2固溶領域19′となる。
エピタキシャル層20としては、シリコンエピタキシャル層が挙げられ、一般的な条件により形成することができる。例えば、水素をキャリアガスとして、ジクロロシラン、トリクロロシランなどのソースガスをチャンバー内に導入し、使用するソースガスによっても成長温度は異なるが、概ね1000〜1200℃の範囲の温度でCVD法により半導体ウェーハ10上にエピタキシャル成長させることができる。エピタキシャル層20は、厚さを1〜15μmの範囲内とすることが好ましい。1μm未満の場合、半導体ウェーハ10からのドーパントの外方拡散によりエピタキシャル層18の抵抗率が変化してしまう可能性があり、また、15μm超えの場合、固体撮像素子の分光感度特性に影響が生じるおそれがあるからである。
かようにして、より優れたゲッタリング能力を有し、かつ、エピタキシャル欠陥の発生を抑制した半導体エピタキシャルウェーハの製造方法を提供することができる。
なお、半導体エピタキシャルウェーハ100のエピタキシャル欠陥発生の有無は種々の方法により観察することができる。例えば、Surfscan SP1(KLA−Tencor社製)にてNormalモードにてサンプルウェーハを測定し、LPD−Nとして一定数以上カウントされた場合に、エピタキシャル欠陥が発生したとすることができる。
以下、本発明におけるクラスターイオン16の照射条件およびモノマーイオン17の注入条件についてそれぞれ説明する。まず、照射するクラスターイオン16の構成元素は特に限定されず、炭素、ボロン、リン、ヒ素などを挙げることができる。しかし、より高いゲッタリング能力を得る観点から、クラスターイオンが、構成元素として炭素を含むことが好ましい。格子位置の炭素原子は共有結合半径がシリコン単結晶と比較して小さいために、シリコン結晶格子の収縮場が形成されるため、格子間の不純物を引き付けるゲッタリング能力が高いからでる。
また、照射元素は炭素を含む2種以上の元素であることがより好ましい。特に、炭素に加えて、ボロン、リン、ヒ素およびアンチモンからなる群より選択された1または2以上のドーパント元素を照射することが好ましい。固溶する元素の種類により効率的にゲッタリング可能な金属の種類が異なるため、2種以上の元素を固溶させることにより、より幅広い金属汚染に対応できるからである。例えば、炭素の場合、ニッケル(Ni)を効率的にゲッタリングすることができ、ボロンの場合、銅(Cu)、鉄(Fe)を効率的にゲッタリングすることができる。
なお、イオン化させる化合物も特に限定されないが、イオン化が可能な炭素源化合物としては、エタン、メタン、二酸化炭素(CO)などを用いることができ、イオン化が可能なボロン源化合物としては、ジボラン、デカボラン(B1014)などを用いることができる。例えば、ジベンジルとデカボランを混合したガスを材料ガスとした場合、炭素、ボロンおよび水素が集合した水素化合物クラスターを生成することができる。また、シクロヘキサン(C12)を材料ガスとすれば、炭素および水素からなるクラスターイオンを生成することができる。炭素源化合物としては特に、ピレン(C1610)、ジベンジル(C1414)などより生成したクラスターC(3≦n≦16,3≦m≦10)を用いることが好ましい。小サイズのクラスターイオンビームを制御し易いためである。
イオン化させる化合物としては、炭素および上記ドーパント元素の両方を含む化合物とすることも好ましい。このような化合物をクラスターイオンとして照射すれば、1回の照射で炭素およびドーパント元素の両方を固溶させることができるからである。
クラスターサイズは2〜100個、好ましくは60個以下、より好ましくは50個以下で適宜設定することができる。クラスターサイズの調整は、ノズルから噴出されるガスのガス圧力および真空容器の圧力、イオン化する際のフィラメントへ印加する電圧などを調整することにより行うことができる。なお、クラスターサイズは、四重極高周波電界による質量分析またはタイムオブフライト質量分析によりクラスター個数分布を求め、クラスター個数の平均値をとることにより求めることができる。
なお、クラスターイオンは結合様式によって多種のクラスターが存在し、例えば以下の文献に記載されるような公知の方法で生成することができる。ガスクラスタービームの生成法として、(1)特開平9−41138号公報、(2)特開平4−354865号公報、イオンビームの生成法として、(1)荷電粒子ビーム工学:石川順三:ISBN978−4−339−00734−3:コロナ社、(2)電子・イオンビーム工学:電気学会:ISBN4−88686−217−9:オーム社、(3)クラスターイオンビーム基礎と応用:ISBN4−526−05765−7:日刊工業新聞社。また、一般的に、正電荷のクラスターイオンの発生にはニールセン型イオン源あるいはカウフマン型イオン源が用いられ、負電荷のクラスターイオンの発生には体積生成法を用いた大電流負イオン源が用いられる。
クラスターイオンの加速電圧は、クラスターサイズとともに、第1固溶領域18における構成元素の厚み方向の濃度プロファイルのピーク位置に影響を与える。半導体ウェーハ10の表面10Aから半導体ウェーハ10の厚み方向の深さが150nmまでの範囲に、例えば炭素元素の濃度プロファイルのピークを定めるクラスターイオン照射を行うには、炭素1原子あたりの加速電圧を、0keV/atom超え50keV/atom以下とし、好ましくは、40keV/atom以下とする。なお、加速電圧の調整には、(1)静電加速、(2)高周波加速の2方法が一般的に用いられる。前者の方法としては、複数の電極を等間隔に並べ、それらの間に等しい電圧を印加して、軸方向に等加速電界を作る方法がある。後者の方法としては、イオンを直線状に走らせながら高周波を用いて加速する線形ライナック法がある。
クラスターイオンのドーズ量は、イオン照射時間を制御することにより調整することができる。十分なゲッタリング能力を得つつ、エピタキシャル欠陥の発生を抑制するためには、ドーズ量は1×1013atoms/cm以上1×1016atoms/cm以下とすることが好ましく、5×1013atoms/cm以上5×1015atoms/cm以下とすることがより好ましい。
また、半導体ウェーハ10の表面10Aから半導体ウェーハ10の厚み方向に300nm以上離間した位置に、モノマーイオン17の構成元素であるドーパント元素の濃度プロファイルのピークが位置する注入を行うためには、例えばボロンを注入する場合、モノマーイオンの加速電圧を、100keV/atom以上500keV/atom以下とすることが好ましく、より好ましくは、200keV/atom以上400keV/atom以下とする。また、十分なゲッタリング能力を得つつ、エピタキシャル欠陥の発生を抑制するためには、ドーズ量は1×1013atoms/cm以上1×1016atoms/cm以下とすることが好ましく、5×1013atoms/cm以上5×1015atoms/cm以下とすることがより好ましい。
(第2実施形態)
これまで説明してきた第1実施形態においては、クラスターイオン照射工程の後、モノマーイオン注入工程を行ったが、モノマーイオン注入工程の後、クラスターイオン照射工程を行っても本発明の効果は得られる。すなわち、本発明の第2実施形態による半導体エピタキシャルウェーハ100の製造方法は、図3に示すように、半導体ウェーハ10の表面10Aから、ドーパント元素からなるモノマーイオン17を注入するモノマーイオン注入工程(図3(A)〜(C))と、半導体ウェーハ10の表面10Aにクラスターイオン16を照射するクラスターイオン照射工程(図3(D),(E))と、上記照射工程および上記注入工程を経た半導体ウェーハ10の表面10Aに、エピタキシャル層20を形成する工程(図3(F))と、を有する。第1実施形態と同様に、上記モノマーイオン注入工程において、半導体ウェーハ10の表面10Aから該ウェーハの厚み方向に300nm以上離間した位置に、モノマーイオン17の構成元素であるドーパント元素の濃度プロファイルのピークを定めて注入を行うことを特徴とし、かつ、上記クラスターイオン照射工程において、半導体ウェーハ10の表面10Aから該ウェーハの厚み方向の深さが150nmまでの範囲に、クラスターイオン16の構成元素の濃度プロファイルのピークを定めて照射を行うことを特徴とする。なお、第1実施形態において既述のとおり、モノマーイオン注入工程の後、結晶性回復のための回復熱処理をクラスターイオン照射工程に先立ち行うことが好ましい。
(半導体エピタキシャルウェーハ)
次に、上記製造方法により得られる半導体エピタキシャルウェーハ100について説明する。半導体エピタキシャルウェーハ100は、図1(F)または図3(F)に示すように、半導体ウェーハ10の表面10A上にエピタキシャル層20が形成された半導体エピタキシャルウェーハ100であって、半導体ウェーハ10は、所定元素が固溶した第1固溶領域18′およびドーパント元素が固溶した第2固溶領域19′を有する。ここで、
第1固溶領域18′における所定元素のウェーハ厚み方向の濃度プロファイルは、半値幅が100nm以下、かつ、半導体ウェーハ10の表面10Aから該ウェーハの厚み方向の深さが150nmまでの範囲にピークを有し、第2固溶領域19′におけるドーパント元素のウェーハの厚み方向の濃度プロファイルは、半導体ウェーハ10の表面10Aから300nm以上離間した位置にピークを有することが、本発明による半導体エピタキシャルウェーハ100の特徴である。
ここで、本明細書における半導体エピタキシャルウェーハ100の「固溶領域」とは、イオンの照射または注入により、イオンの構成元素が半導体ウェーハ10の表層部の結晶の格子間位置または置換位置に固溶した領域を意味し、エピタキシャル層20形成後の状態で、SIMS(二次イオン質量分析法)でウェーハ厚み方向におけるイオンの構成元素の濃度分布を測定した際に、半導体ウェーハの表面から固溶した元素のピーク濃度の1/300以上の濃度で検出される範囲として特定される。既述のとおり、エピタキシャル層20の形成により、エピタキシャル層20形成前の第1固溶領域18および第2固溶領域19は熱拡散するが、第1固溶領域18′および第2固溶領域19′の濃度ピークの位置は、半導体ウェーハ表面からは変化しない。また、クラスターイオン照射を経た第1固溶領域18′において、クラスターイオン16の構成元素が局所的に存在する領域の厚みはエピタキシャル層20形成前の第1固溶領域18から大きく変化せず、濃度プロファイルの半値幅は100nm以下となる。なお、半導体エピタキシャルウェーハ100において、第1固溶領域18′の厚みは通常、30〜400nm程度であり、第2固溶領域19′の厚みは通常、1000〜3000nm程度である。
ここで、第2固溶領域19′に固溶したドーパント元素はボロンであることがより好ましいのは既述のとおりである。また、所定元素としては、半導体ウェーハの主材料(シリコンウェーハの場合、シリコン)以外の元素であれば特に限定されないが、炭素または炭素を含む2種以上の元素とすることが好ましいのも既述のとおりである。さらに、半導体ウェーハ10は、シリコンウェーハであることが好ましい。
本実施形態の半導体エピタキシャルウェーハ100は、より優れたゲッタリング能力を有し、かつ、エピタキシャル欠陥の発生が抑制されている。
(固体撮像素子の製造方法)
本発明の実施形態による固体撮像素子の製造方法は、上記の製造方法で製造された半導体エピタキシャルウェーハまたは上記の半導体エピタキシャルウェーハ、すなわち半導体エピタキシャルウェーハ100の表面に位置するエピタキシャル層20に、固体撮像素子を形成することを特徴とする。この製造方法により得られる固体撮像素子は、従来に比べ白傷欠陥の発生を十分に抑制することができる。
(実施例1)
CZ単結晶から得たp−型シリコンウェーハ(直径:300mm、厚み:775μm、ドーパント種類:ボロン、抵抗率:20Ω・cm)を用意した。次いで、クラスターイオン発生装置(日新イオン機器社製、型番:CLARIS)を用いて、シクロヘキサン(C12)をクラスターイオン化したCのクラスターイオンを、加速電圧80keV/Cluster(炭素1原子あたりの加速電圧23.4keV/atomであり、飛程距離は80nmである)の照射条件でシリコンウェーハの表面に照射した。なお、クラスターイオンを照射した際のドーズ量は炭素原子数に換算して、1.5×1015atoms/cmとした。
次いで、大電流型イオン注入装置を用いて、ドーズ量:1.0×1015atoms/cm、加速電圧:130keV/atom(飛程300nm)でボロンのモノマーイオンをシリコンウェーハの表面から注入した。さらに、窒素雰囲気下1000℃、10分間の条件で回復熱処理を施した。
その後、シリコンウェーハを枚葉式エピタキシャル成長装置(アプライドマテリアルズ社製)内に搬送し、装置内で1120℃の温度で30秒の水素ベーク処理を施した後、水素をキャリアガス、トリクロロシランをソースガス、1150℃でCVD法により、シリコンウェーハの表面上にシリコンのエピタキシャル層(厚さ:4.2μm、ドーパント種類:ボロン、抵抗率:10Ω・cm)をエピタキシャル成長させ、実施例1にかかるエピタキシャルウェーハを作製した。
(実施例2)
モノマーイオンの加速電圧および注入飛程を表1に記載の条件とした以外は、実施例1と同じ条件で、実施例2にかかるエピタキシャルウェーハを作製した。
(比較例)
モノマーイオンの加速電圧および注入飛程を表1に記載の条件とした以外は、実施例1と同じ条件で、比較例にかかるエピタキシャルウェーハを作製した。
(従来例)
モノマーイオンを注入しなかった以外は、実施例1と同じ条件で、従来例にかかるエピタキシャルウェーハを作製した。
Figure 2015176913
(ゲッタリング能力評価)
各エピタキシャルウェーハのエピタキシャル層の表面を、Ni汚染液(1.0×1013atoms/cm)を用いてスピンコート汚染法により強制的に汚染し、次いで、窒素雰囲気中において700℃で10分間の熱処理を施した。その後、各エピタキシャルウェーハについてSIMS測定を行い、ウェーハ厚み方向における炭素濃度、ボロン濃度およびNi濃度のプロファイルをそれぞれ測定した。実施例1,2、比較例および従来例の濃度プロファイルを図4(A)〜(D)にそれぞれ示す。ここで、図4の横軸の深さはエピタキシャルウェーハのエピタキシャル層表面をゼロ(図示せず)としている。図4Aにおいては、深さ4.2μmまでがエピタキシャル層に相当し、深さ4.2μm以深がシリコンウェーハに相当する。図中に、エピタキシャル層とシリコン基板との境界を示す破線を参考のために付す。ただし、SIMS測定した際に、エピタキシャル層の厚みには±0.1μm程度の測定誤差が生じ得る。各エピタキシャルウェーハの、Niの故意汚染濃度1.0×1013atoms/cmに対する捕獲量の割合を表1に併せて示す。
また、実施例2および従来例にかかるエピタキシャルウェーハのエピタキシャル層の表面を、Fe汚染液(1.0×1013atoms/cm)を用いてスピンコート汚染法により強制的に汚染し、次いで、窒素雰囲気中において700℃で5時間の熱処理を施した。その後、各エピタキシャルウェーハについてSIMS測定を行い、ウェーハ厚み方向における炭素濃度、ボロン濃度およびFe濃度のプロファイルをそれぞれ測定した。実施例2および従来例の濃度プロファイルを図5(A),(B)に示す。
(エピタキシャル欠陥の評価)
また、ゲッタリング能力評価とは別に、各エピタキシャルウェーハに対して、Surfscan SP1(KLA−Tencor社製)にてNormalモードにて測定を行い、LPD−Nとしてカウントされた個数を確認した。各エピタキシャルウェーハのLPDマップの測定結果を図6に示し、エピタキシャル欠陥の個数を表1に併せて示す。
(評価結果)
以上の結果から、モノマーイオンの飛程距離を、シリコンウェーハの表面からシリコンウェーハの厚み方向に300nm以上離間させると、エピタキシャル欠陥発生を抑制しつつ、ゲッタリング能力をより向上できることがわかった。さらに、実施例1と実施例2とを比較すると、モノマーイオンの飛程距離を、シリコンウェーハの厚み方向により離間させると、ゲッタリング能力をさらに向上できることもわかった。ここで、図4を参照して実施例1,2と比較例とを比べると、いずれのエピタキシャルウェーハにおいても、エピタキシャルウェーハに炭素が固溶した第1固溶領域18′およびボロンが固溶した第2固溶領域19′が形成されたことが確認できる。実施例1および実施例2では、モノマーイオンの飛程距離をクラスターイオンの飛程距離から十分に離間したため、比較例に比べてNiに対するゲッタリング能力の向上が顕著に見られた。既述のとおり、シリコンウェーハの厚み方向のより深い領域においてもNiをゲッタリングできるためであると考えられる。
さらに、図5から、ボロンをモノマーイオン注入することにより、クラスターイオン照射により形成されたゲッタリングサイト(第1固溶領域18′に相当)において、拡散速度の遅い金属元素であるFeに対するゲッタリング効果をより向上することができることもわかった。すなわち、エピタキシャルウェーハの近接ゲッタリング効果を向上することもできることがわかった。
なお、従来例と比較例とを比較すると、モノマーイオンの飛程距離と、クラスターイオンの飛程距離とが同程度の場合、ゲッタリング能力をある程度向上させることはできるが、エピタキシャル欠陥が増加してしまうことがわかった。
本発明によれば、より優れたゲッタリング能力を有し、かつ、エピタキシャル欠陥の発生を抑制した半導体エピタキシャルウェーハの製造を実現することができる。また、本発明による半導体エピタキシャルウェーハは、より高いゲッタリング能力を有し、かつ、エピタキシャル欠陥の発生が抑制されている。
10 半導体ウェーハ
10A 半導体ウェーハの表面
16 クラスターイオン
17 モノマーイオン
18 第1固溶領域
19 第2固溶領域
20 エピタキシャル層
100 半導体エピタキシャルウェーハ

Claims (12)

  1. 半導体ウェーハの表面にクラスターイオンを照射するクラスターイオン照射工程と、
    半導体ウェーハの表面から、ドーパント元素からなるモノマーイオンを注入するモノマーイオン注入工程と、
    前記照射工程および前記注入工程を経た半導体ウェーハの前記照射および注入側の表面に、エピタキシャル層を形成する工程と、
    を有し、
    前記クラスターイオン照射工程において、前記半導体ウェーハの表面から該ウェーハの厚み方向の深さが150nmまでの範囲に、前記クラスターイオンの構成元素の濃度プロファイルのピークを定めて照射を行うこと、
    前記モノマーイオン注入工程において、前記半導体ウェーハの表面から該ウェーハの厚み方向に300nm以上離間した位置に、前記ドーパント元素の濃度プロファイルのピークを定めて注入を行うこと、を特徴とする半導体エピタキシャルウェーハの製造方法。
  2. 前記ドーパント元素がボロンである請求項1に記載の半導体エピタキシャルウェーハの製造方法。
  3. 前記クラスターイオンが、構成元素として炭素を含む請求項1または2のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの製造方法。
  4. 前記クラスターイオンが、構成元素として炭素を含む2種以上の元素を含む請求項3に記載の半導体エピタキシャルウェーハの製造方法。
  5. 前記クラスターイオン照射工程では、前記クラスターイオンの加速電圧100keV/Cluster以下、ドーズ量1×1016atoms/cm以下の条件で照射し、
    前記モノマーイオン注入工程では、前記モノマーイオンの加速電圧500keV/atom以下、ドーズ量1×1016atoms/cm以下で注入する請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの製造方法。
  6. 前記半導体ウェーハが、シリコンウェーハである請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの製造方法。
  7. 半導体ウェーハの表面上にエピタキシャル層が形成された半導体エピタキシャルウェーハであって、
    前記半導体ウェーハは、所定元素が固溶した第1固溶領域およびドーパント元素が固溶した第2固溶領域を有し、
    前記第1固溶領域における前記所定元素のウェーハ厚み方向の濃度プロファイルは、半値幅が100nm以下、かつ、前記半導体ウェーハの表面から該ウェーハの厚み方向の深さが150nmまでの範囲にピークを有し、
    前記第2固溶領域における前記ドーパント元素のウェーハの厚み方向の濃度プロファイルは、前記半導体ウェーハの表面から300nm以上離間した位置にピークを有することを特徴とする半導体エピタキシャルウェーハ。
  8. 前記ドーパント元素がボロンである請求項7に記載の半導体エピタキシャルウェーハ。
  9. 前記所定元素が炭素を含む請求項7または8に記載の半導体エピタキシャルウェーハ。
  10. 前記所定元素が炭素を含む2種以上の元素を含む請求項9に記載の半導体エピタキシャルウェーハ。
  11. 前記半導体ウェーハが、シリコンウェーハである請求項7〜10のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハ。
  12. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法で製造された半導体エピタキシャルウェーハまたは請求項7〜11のいずれか1項に記載の半導体エピタキシャルウェーハの、表面に位置するエピタキシャル層に、固体撮像素子を形成することを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
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