JP2015171894A - カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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Toru Murao
徹 村尾
雄一朗 吉田
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雄一朗 吉田
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Abstract

【課題】省スペース化を達成しつつ、クッション部の安定的な膨張展開を実現するカーテンエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明にかかるカーテンエアバッグ装置100の代表的な構成は、エアバッグ膨張展開用のガスを発生させるインフレータ110と、チャンバ130bとこのチャンバ130bにガスを導入させるダクト130aとを有するクッション部130と、インフレータ110に装着され、ガスをクッション部130に案内するディフレクタ150と、を備え、ダクト130aはガスを導入する導入孔130cを有し、ディフレクタ150は、導入孔130cにガスを案内可能に接合されていて、クッション部130は、下端部から上端部140まで少なくとも折られたまたは巻回された状態で車両に搭載されることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両の側面衝突時やロールオーバ(横転)時に、乗員保護を目的として車室内の側面部に沿って膨張展開するカーテンエアバッグ装置に関するものである。
近年、車両における安全性向上の要請から、緊急時に車室内の側面部に沿って膨張展開するカーテンエアバッグ装置が普及している。カーテンエアバッグ装置は、省スペース化を図るためにロール状などに畳まれた状態で、ドア上方のルーフヘッドトリムの内側のルーフサイドレールに取り付けられている。カーテンエアバッグの長手方向の略中央に配置されたインフレータから、車両前後方向にガスを供給するカーテンエアバッグ装置は、センターフィルタイプと呼ばれている。
ルーフサイドレールは、複数のピラーによって支持される。複数のピラーは、車室内側がクッション材等で構成されたピラーガーニッシュ(内装材)で覆われていて、それぞれのピラーとピラーガーニッシュの間には間隙が存在している。そのため、膨張展開時にカーテンエアバッグがこの間隙に引っ掛かり、正常な膨張展開が阻害されることがある。これより、かかる間隙を塞ぐとともに、膨張展開するカーテンエアバッグ袋体(以下、クッション部と称する)を車室内側へと案内するためのシャンプ台(ジャンプブラケット)がルーフサイドレールに固定されている。
しかし、このジャンプブラケットは、クッション部が膨張展開する際に過度な荷重を受けると耐えきれず破損(変形)してしまう場合があった。そして、ジャンプブラケットが破損(変形)してしまうと、ピラーガーニッシュに破損(変形)したジャンプブラケット(または膨張展開するクッション部)が干渉し、ピラーガーニッシュの破損延いてはピラーガーニッシュの破片が飛散して乗員に怪我をさせるおそれがあった。
ジャンプブラケットに過度な荷重がかかっても耐えられるようにする技術も、従来、提案されている。例えば、特許文献1には、車両前後方向におけるピラーの位置においてルーフサイドレールとルーフリインフォースメントとを連結する連結部材と、ジャンプブラケットとを一体化することにより、ジャンプブラケットの取付剛性を高める技術が開示されている。
一方、特許文献2には、インフレータから初めにガスが供給される案内折畳部の両端一対の腕部で、後にガスが供給されるロール折畳部を略コの字状に囲うように折り畳んで車両に取り付ける技術が開示されている。これにより、車室内側に向けてエアバッグ装置が膨張展開するよう誘導し、エアバッグがジャンプブラケットに向かって膨張展開しないようにしている。
ところで、従来のセンターフィルタイプのカーテンエアバッグ装置は、クッション部の上方にシリンダ型のインフレータが挿入されるインフレータ挿入部を有し、インフレータ挿入部とクッション部との間に、スロート(喉部)と呼ばれる狭小な部分を有している(例えば特許文献3)。インフレータ挿入部に挿入されたインフレータはインフレータブラケットに保持され、インフレータブラケットは、スロートの左右両側に延設された布材をルーフサイドレールに固定することで、クッション部をルーフサイドレールに固定する。
特開2008−265548号公報 特開2004−175247号公報 特開2009−515775号公報
しかしながら、特許文献1の技術を採用してジャンプブラケットの取付剛性を向上させたとしても、クッション部がジャンプブラケットに向かって膨張展開すれば、その荷重にジャンプブラケットが耐えられるものではない。したがって、ジャンプブラケットが破損(変形)してしまう可能性を排除することはできない。特に、従来のカーテンエアバッグ装置においては、ガスが導入されるスロートがたるんだり撚れたりしていると、その影響を受けたクッション部が不規則に膨張展開し、カーテンエアバッグ装置の展開方向の制御が困難であった。
特許文献2の技術では、案内折畳部やロール折畳部が折り畳まれた状態で車両に搭載されるが、折り目が形成された位置の膨張展開は、ロールされている部分の規則的な膨張展開とは異なり、変則的となる。すなわち、折り目の位置はクッション部の膨張展開を左右する。そのため、折り目が偏曲したり、折り目が一定の場所に形成されていなかったりすると、ガスの流入が不均一になり、膨張展開が不安定となってしまう。これを防ぐため、設計された位置に直線の折り目を精度よく形成する必要があるが、車両側面にわたる長さを有するカーテンエアバッグ装置のクッション部では、一端から他端まで長手方向に折り目を精度よく施すのは困難である。
一方、特許文献3のように、スロートの左右両側に延設された布材とともにインフレータブラケットをルーフサイドレールに締結する手法では、インフレータの下方に、スロートの長さ分のスペースをどうしても必要とする。したがって、車室レイアウト(寸法)が既定された小型車などでは取付スペースを確保できない場合がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、省スペース化を達成しつつ、クッション部の安定的な膨張展開を実現するカーテンエアバッグ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明にかかるカーテンエアバッグ装置の代表的な構成は、エアバッグ膨張展開用のガスを発生させるインフレータと、チャンバとこのチャンバにガスを導入させるダクトとを有するクッション部と、インフレータに装着され、ガスをクッション部に案内するディフレクタと、を備え、ダクトはガスを導入する導入孔を有し、ディフレクタは、導入孔にガスを案内可能に接合されていて、クッション部は、下端部から上端部まで少なくとも折られたまたは巻回された状態で車両に搭載されることを特徴とする。
従来、クッション部の実質的な全長にわたってガスを案内可能なダクトは、狭小なスロートを介してインフレータと接続されていた。しかし、本発明の構成では、ダクト(導入孔)がディフレクタと接合され、スロートが廃止されている。安定した膨張展開を阻害しがちなスロートが廃止されるため、クッション部の展開方向の制御が容易となる。また、従来必要とされていたスロートの長さ分のスペースが不要になるため、クッション部を下端部から上端部まで少なくとも折られたまたは巻回した状態で車両に搭載でき、省スペース化が可能である。
上記ディフレクタの少なくとも一部は、ダクトの内側に接合されているとよい。これにより、ダクト内にディフレクタが配置されるため、導入孔付近のダクトをガスから保護することができる。
上記ディフレクタは、上記のダクトの側面に接合されているとよい。従来の、クッション部の上端部にインフレータ(ディフレクタ)を配置した構成では、クッション部の上端部はほとんどその位置が変化しない固定端に近いものであり、それ以外の折られたまたは巻回された部分が膨張展開していた。一方、本発明によれば、ディフレクタが配置されていないクッション部の上端部は、ガスを受けて膨張展開し、その位置が変化する自由端となる。自由端であるクッション部の上端部にガスを供給すると、これを車両側面に当接させ、車両側面に反発する方向に残りのクッション部(複数のチャンバを有する本体部)を膨張展開させることが可能となる。そのため、クッション部を安定的に車室内側へと膨張展開させることができる。また、クッション部の上端部に接合部を設ける必要がない(縫製を施さずにすむ)ので、耐久性の向上効果も達し得る。
上記クッション部は、一枚のパネルより構成されるとよい。上述したように、当該カーテンエアバッグ装置ではスロートを廃止したため、一枚の布材(パネル)を縫製することによりクッション部を形成することができる。これより、コスト削減や労力低減の効果を奏する。
当該カーテンエアバッグ装置は、上記インフレータをディフレクタごと被覆して、ガスの漏れを抑制するサブライナをさらに備え、ディフレクタとサブライナが、接合されているとよい。これにより、ガスの漏れを抑制することが可能となる。
本発明によれば、省スペース化を達成しつつ、クッション部の安定的な膨張展開を実現するカーテンエアバッグ装置を提供することができる。
第1実施形態にかかるカーテンエアバッグ装置を取り付けた車両を例示する図である。 図1のインフレータ、ディフレクタ、およびインフレータブラケットの詳細を示す図である。 図1のクッション部について説明する図である。 図3のクッション部について説明する図である。 図1のカーテンエアバッグ装置の取付を説明する図である。 図1のA−A断面図およびB−B断面図である。 図1のクッション部の展開方向について説明する図である。 第2実施形態にかかるカーテンエアバッグ装置について説明する図である。 第3実施形態にかかるカーテンエアバッグ装置について説明する図である。 比較例としての従来のカーテンエアバッグ装置を例示する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかるカーテンエアバッグ装置を取り付けた車両を例示する図である。図1に例示するように、本実施形態にかかるカーテンエアバッグ装置100は、インフレータ110と、クッション部130と、ディフレクタ150とを包含し、インフレータブラケット120によって車両のルーフサイドレール52に取り付けられる。すなわち、本実施形態にかかるカーテンエアバッグ装置100は、いわゆるセンターフィルタイプである。
図2は、図1のインフレータ、ディフレクタ、およびインフレータブラケットの詳細を示す図である。特に、図2(a)はインフレータ110、ディフレクタ150、およびインフレータブラケット120の分解斜視図、図2(b)はインフレータ110、ディフレクタ150、およびインフレータブラケット120の組立図、図2(c)は図2(a)のC−C断面図である。図2(a)、(b)に例示するように、インフレータ110は、シリンダ型インフレータであって、緊急時に噴出孔112からエアバッグ膨張展開用のガスを噴出する。噴出孔112の位置は端部に設けられているもの、または中央付近に設けられているものなど種々存在するが、どちらでも本実施形態を適用可能である。
図2(a)〜(c)に例示するように、ディフレクタ150は、放射状に放出されるガスをクッション部130に向かって案内するプラスチック製の吹き出し器具であって、インフレータ110を覆う略円状の被覆部152と、クッション部130に向かってガスを噴出する噴出孔154と、噴出孔154から放出されたガスを続けて案内する一対の整流片156とを有する。被覆部152は、インフレータ110に密接して、噴出孔154以外からのガスの噴出を規制する。一対の整流片156は、後述するクッション部130のダクト130aの側面(導入孔130c)に縫製される。よって、カーテンエアバッグ装置100は、従来のスロートに相当する部位を有さない単純な構成となる。なお、この縫製はディフレクタ150がプラスチック製であるため、簡単に行うことができる。
インフレータブラケット120は、バンド122と、バンド締付部124と、固定部126とを有する。バンド122は、インフレータ110を巻回して保持する。バンド締付部124は、ボルト・ナット等で締め付けられることにより、バンド122を締め付けて、インフレータ110を固定する。すなわち、インフレータ110は、バンド122に巻回された状態で、バンド締付部124を締め付けることでインフレータブラケット120に固定される。
インフレータ110を挟持したインフレータブラケット120は、インフレータブラケット120自身を固定する固定部126がルーフサイドレール52に締結される。これにより、カーテンエアバッグ装置100が車両に取り付けられる。固定部126は、インフレータブラケット120とクッション部100との間ではなく、インフレータブラケット120の車両前後方向に設けられる。
図3は、図1のクッション部130について説明する図である。図3(a)はインフレータ110取付前の状態を例示する図、図3(b)はインフレータ110の取付後の状態を示す図である。図4は、図3のクッション部について説明する図である。図4(a)は図3(b)のD−D断面図、図4(b)は図4(a)のクッション部130を下端部から上端部までロール(巻回)した状態を示す図である。
図3(a)、(b)に例示するように、クッション部130は、その実質的な全長にわたってガスを案内可能なダクト130aと複数のチャンバ130bとを有する。詳細には、ダクト130aは、噴出孔154より導入されたガスを複数のチャンバ130bへと流通させる通路の役割を担う。複数のチャンバ130bは、ガスの流入によって膨張展開し、衝突時等の非常事態において、乗員の頭部をサイドウィンドウ68等への衝突から保護し、あるいはロールオーバ時に車外へ乗員が飛び出すのを防止する。
ダクト130a側面にはガスを導入する導入孔130cが形成されていて、この導入孔130cの近傍の布材と上述した一対の整流片156が縫製される。すなわち、ダクト130aがディフレクタ150と接合し、スロートが廃止される。これより、クッション部130を一枚の布材(パネル)で構成することが可能となる。そのため、縫製や製造過程を簡略化することができ、コスト削減や労力低減といった効果を奏する。クッション部の上端部に接合部を設ける必要がない(縫製を施さずにすむ)ので、耐久性の向上効果も達し得る。
なお、仮に整流片156がダクト130aの最下端まであり、その最下端において整流片156とダクト130aが縫製されていても上記の「近傍」に含まれる。また、接合(縫製)箇所は、導入孔130cの車両前後方向または車両左右方向、全周囲でもよい。
上記の縫製では、一対の整流片156が、ダクト130aの内側となるように縫製されるとよい。これにより、ダクト130a内に一対の整流片156が配置されるため、導入孔130c付近のダクト130aをガスから保護することができる。
クッション部130は、図4(a)に例示する状態を起点として、下端部から上端部140まで余すところなくロールされ、図4(b)に例示する状態で車両に搭載される。本実施形態の特徴の1つとして、ダクト130a側面(導入孔130c)にガスを案内(導入)するディフレクタ150が直接縫製されているため、クッション部130の上端部140がガスを受けて膨張展開し、その位置が変化する自由端となることが挙げられる。これより、この自由端を車両側面(ジャンプブラケット66やルーフサイドレール52)に当接させ、その反力により反発する方向すなわち車室内側に残りのクッション部130(複数のチャンバ130bを有する本体部)が膨張展開するように誘導可能となる。
図5は、図1のカーテンエアバッグ装置の取付を説明する図である。また、図6は、図1のA−A断面図およびB−B断面図である。すなわち、図6(a)が図1のA−A断面図、図6(b)が図1のB−B断面図である。
図5、図6に例示するように、カーテンエアバッグ装置100は、クッション部130が下端部から上端部140まで余すところなくロールされた状態で、車両に取り付けられる。詳述すると、インフレータ110を挟持したインフレータブラケット120の固定部126をスクリュー170でルーフサイドレール52に締結するとともに、車両前後方向にわたって随所に帯状のタブ160でクッション部130を支持する。帯状のタブ160も、リベット172によりルーフサイドレール52に締結される。カーテンエアバッグ装置100を車両に搭載するためにロールをしているが、ロールに限らずカクタス折としてもよい。
カーテンエアバッグ装置100を取り付ける際には、後述する安定的な膨張展開を実現するために、ダクト130aの側面の導入孔130cが車両内側にくるようにする。すなわち、図4(b)に例示されるカーテンエアバッグ装置100は、車両左側面のルーフサイドレール52に締結され、これと対称的な場合には車両右側面のルーフサイドレール52に締結される。
図6(a)に例示するように、ピラーガーニッシュ62は、ピラー60を車室内側から覆う内装材であって、その間には間隙が存在している。そのため、膨張展開時にカーテンエアバッグ装置100のクッション部130がこの間隙に引っ掛かり、正常な膨張展開が阻害される場合がある。そこで、この間隙を塞いで、クッション部130を車室内側へと案内するために、ルーフサイドレール52にはジャンプブラケット66が固定される。ジャンプブラケット66、カーテンエアバッグ装置100は内装材としてのルーフヘッドトリム70に車室内側から覆われる。なお、図6(b)に例示するように、サイドウィンドウ68が備えられる箇所においては、上記の間隙が存在せず、ジャンプブラケット66も設けられない。
車両に搭載された状態において、上述した上端部140は、インフレータ110の中心とロールされたクッション部130の中心とを通過する中心線Mより車外側に配置される。これにより、膨張展開初期時において、自由端である上端部140が車両側面(ジャンプブラケット66やルーフサイドレール52)に当接するため、残りのクッション部130(複数のチャンバ130bを有する本体部)を自然と車室内側に向けて膨張展開するように誘導することができる。さらなる詳細については、後程図7と併せて説明する。
なお、図6(a)、(b)は、理解を容易にするために模式的に図示したものであり、正確なものではない。例えば、実際にはルーフサイドレール52は、フランジ部と呼ばれる部分を介して、ピラー60やサイドウィンドウ68へと連結する。
図7は、図1のクッション部の展開方向について説明する図である。図7(a)に例示するように、緊急時にインフレータ110からガスが発せられると、まずクッション部130は、自由端である上端部140が膨張展開し始め、車両側面(ジャンプブラケット66やルーフサイドレール52)に当接する。そして、図7(b)に例示するように、車両側面(ジャンプブラケット66やルーフサイドレール52)を押圧する反力で、残りのクッション部130(複数のチャンバ130bを有する本体部)を車室内側へと膨張展開するように誘導する。これに伴い、ルーフヘッドトリム70は、不図示のヒンジを中心に回動するようになっている。
そのため、図7(c)に例示するように、クッション部130を車室内側へと膨張展開させることができる。故に、クッション部130が、ジャンブラケット66に向かって膨張展開するおそれがなく、ジャンプブラケット66の破損(変形)を回避できる。これは、自由端である上端部140が中心線Mより車外側に配置され、車両に搭載されているためにもたらされるものである。
以下、比較例としての従来のカーテンエアバッグ装置と比較しながら、本実施形態が奏する効果について説明する。図10は、比較例としての従来のカーテンエアバッグ装置10を例示する図である。特に、図10(a)はカーテンエアバッグ装置10の取付前の状態を例示する図であり、図10(b)はカーテンエアバッグ装置10の取付後の状態を例示する図である。
図10(a)に例示するように、従来のカーテンエアバッグ装置10では、クッション部30の実質的な全長にわたってガスを案内可能なダクト(図示せず)は、狭小なスロート32を介してインフレータ110と接続されていた。そして、幅方向(短手方向)に設けられたインフレータブラケット20の固定部22を、スロート32より延設された布部材32aを介してスクリュー170でルーフサイドレール52に締結することにより、取付強度の確保が図られていた。そのため、スロート32をロールしたり、折りたたんだりすることができなかった。
しかし、本実施形態にかかるカーテンエアバッグ装置100では、インフレータブラケット120の固定部126が横方向(長手方向)に設けられ、スロート32が廃止される。そのため、クッション部130を下端部から上端部まで余すところなくロールして、インフレータ110とダクト130aが隣接した状態で車両に搭載することができる。すなわち、従来のスロート32の長さ分、省スペース化を達成することができる。これより、取付スペースの確保が困難な小型車などにおいても、カーテンエアバッグ装置100を配備することができる。
さらに、スロート32がロールされずに宙吊りであったことにより、弛んだり、よれたりして膨張展開が不安定となった問題も、スロート32を廃止したため解決できる。また、従来の、クッション部30の上端部にインフレータ110(ディフレクタ)を配置した構成では、クッション部30の上端部はほとんどその位置が変化しない固定端に近いものであり、それ以外のロールされた部分が膨張展開していた。一方、本実施形態によれば、ディフレクタ150がダクト130a側面に接合されるため、クッション部130の上端部140は、ガスを受けて膨張展開し、その位置が変化する自由端となる。これより、自由端であるクッション部130の上端部140にガスを供給して、これを車両側面(ジャンプブラケット66やルーフサイドレール52)に当接させ、車両側面に反発する方向に残りのクッション部(複数のチャンバを有する本体部)を膨張展開させることが可能となる。そのため、クッション部130を安定的に車室内側へと膨張展開させることができる。特に、本実施形態ではクッション部130に対して一切の折り目を設ける必要がないことから、労力を要することもない。
また、従来のクッション部30は、メインパネルやスロート32部分を形成するスロートライナ等複数の布材より構成されるため、縫製に手間がかかった。しかし、本実施形態のクッション部130は、一枚の布材(パネル)から構成することができ、縫製も極めて容易となる。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態にかかるカーテンエアバッグ装置について説明する図である。図8に例示するように、本実施形態では、上述したカーテンエアバッグ装置100に、噴出孔154より導入されたガスを車両前後方向に均等に振り分けるミニライナ132を設けている。ミニライナ132は、例えば、クッション部130の内側に配置され、一対の整流片156にクッション部130とともに縫製される。
(第3実施形態)
図9は、第3実施形態にかかるカーテンエアバッグ装置について説明する図である。図9(a)に例示するように、第3実施形態では、インフレータ110をディフレクタ150ごと被覆して、ガスの漏れを抑制するサブライナ136をさらに備えている。本実施形態では、サブライナ136の端部が、バンド122によって締め付けられる。これにより、ガスの漏れを防止することができる。
図9(b)に例示するように、サブライナ136はクッション部130とともに、一対の整流片156に縫製される。これらを一緒に縫い付けることで、縫製にかかる労力を低減することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両の側面衝突時やロールオーバ(横転)時に、乗員保護を目的として車室内の側面部に沿って膨張展開するカーテンエアバッグ装置に利用することができる。
100…カーテンエアバッグ装置、110…インフレータ、120…インフレータブラケット、122…バンド、124…バンド締付部、126…固定部、130…クッション部、130a…ダクト、130b…チャンバ、130c…導入孔、132…ミニライナ、136…サブライナ、140…上端部、150…ディフレクタ、152…被覆部、154…噴出孔、156…整流片、160…タブ、170…スクリュー、172…リベット、52…ルーフサイドレール、60…ピラー、62…ピラーガーニッシュ、66…ジャンプブラケット、68…サイドウィンドウ、70…ルーフヘッドトリム、M…中心線

Claims (5)

  1. 複数のチャンバ、および該複数のチャンバにガスを導入させるダクトを有するクッション部と、
    前記クッション部の外に配置されエアバッグ膨張展開用の前記ガスを発生させるインフレータと、
    前記インフレータに装着され、前記ガスをクッション部に案内するディフレクタと、
    を備え、
    前記ダクトは前記ガスを導入する導入孔を有し、
    前記ディフレクタは、前記導入孔を通り前記ダクト内に一部が配置され前記ダクト内に前記ガスを案内し、
    前記クッション部の上端部は、前記ガスを受けて膨張展開し、位置が変化する自由端であることを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
  2. 前記クッション部は、下端部から上端部まで少なくとも折られたまたは巻回された状態で車両に搭載され、
    前記クッション部の上端部は、前記インフレータの中心と、前記状態のクッション部の中心とを通過する中心線より車外側に配置されることを特徴とする請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置。
  3. 前記ディフレクタは、前記ダクトの側面に接合されていることを特徴とする請求項1または2に記載のカーテンエアバッグ装置。
  4. 前記クッション部は、一枚のパネルより構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグ装置。
  5. 前記インフレータを前記ディフレクタごと被覆して、前記ガスの漏れを抑制するサブライナをさらに備え、
    前記ディフレクタと前記サブライナが、接合されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグ装置。
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