JP2015168837A - 焼き入れコイル - Google Patents

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Abstract

【課題】へアピン型コイルヘッドを備えた焼き入れコイルを焼き戻し処理にも有効に使えるようにする。【解決手段】互いに所定の間隔を空けて配置される一対の略半円状の湾曲部31の一方端が連結部33によって連結されることで両湾曲部31の周長が連続するヘアピン形状をなしているコイルヘッド30と、コイルヘッド30の湾曲部31の外周上であって湾曲部31の中心点から周方向離れた位置に取り付けられる珪素鋼板またはフェライトからなるコア部材50とを備える焼き入れコイルにおいて、各コア部材50は湾曲部31の周方向に位置する2つコア部材分割体51a,51bによって形成され、略半円状の湾曲部31の周方向中央部の中心点を0?としたときに、外周上の点と円の中心とが作る角度αが+30〜40?、−30〜40?の部分で、隣接するコア部材分割体51a,51bの間は空間とされるか非磁性体52が充填されている。【選択図】図3

Description

本発明は、ワークの焼入れに用いられる焼き入れコイルに関する。
ワーク(例えばエンジンのクランクシャフト等)の磨耗性および疲労強度等を向上させるために、特許文献1に示されるような、焼入装置からの電流によってワークWを誘導加熱することでワークに焼入れを行うようにした焼き入れコイルが用いられている。図5は特許文献1に示される焼き入れコイルの要部であるコイルヘッド100の部分を示している。このコイルヘッド100はへアピン型コイルヘッドと呼ばれており、ワーク(不図示)の軸方向に互いに所定間隔を隔てて配置される略円弧状(略半円状)に形成された一対の湾曲部101、101と、前記一対の湾曲部101、101の一方端側を一体に連接する接続部102とを備え、前記湾曲部101、101の外周上であって該湾曲部の周方向の中心点から周方向左右に離れた位置に1つずつ、計4個の磁束を集中させる用途で使用されるコア部材103が配置されている。コア部材103は、例えば、板状の複数の珪素鋼板あるいはフェライトを重ねてブロック状に形成される。
ワークに焼入れを行うに当たっては、焼入装置から焼き入れコイル(コイルヘッド100)に電流が供給されることでワークは誘導加熱される。また、ワークを加熱した後、ワークに対して冷却処理が施される。
特開2011−225911号公報
特許文献1に記載される形態の焼き入れコイルは、焼き入れ専用のコイルであり、ワークに対して、高い焼き入れ処理を遂行することができる。例えば、図6(a)に示すクランクシャフト200のピントップ部201を焼き入れする場合に、図5に示した形態のへアピン型のコイルヘッド100の一対の湾曲部101、101内にピントップ部201を挿入し、コイルヘッド100に電流を供給しながらピントップ部201に回転を与えることで、図6(b)に示すように、ピントップ部201の所要周面部に焼き入れ処理202が施される。
ワークの種類によっては、焼き入れ処理の後に焼き戻し処理を必要とするものがある。例えば、図6に示したクランクシャフト200の場合、へアピン型のコイルヘッド100を用いて焼き入れ処理を行うと、ピントップ部201の図でRに示す曲がり部に応力が集中して置き割れが発生する恐れがあるため、少なくともその領域に、焼き入れ後に焼き戻し処理を行うことが必要となる場合がある。その場合、従来は、別途焼き戻し専用の機器を用いるのが一般的であり、焼き戻し機の投資が発生する。
図5に示した形態のヘアピン型コイルヘッド100を備えた焼き入れコイルを焼き戻しにも使うことができれば、焼き入れ面の全面ではなく、ピントップ部を集中して加熱することができ、コスト面、作業効率の面で大きなメリットがある。しかし、本発明者が実際に焼き戻しの実験をしてみると、図5に示した形態のコイルヘッド100では、前記コア部材103の配置位置との関係で、磁束が略半円状の湾曲部101、101の一部の領域に部分的に集中しすぎるようになり、湾曲部101、101の周方向に温度を均一化することができないことを知った。焼き入れ時には全周加熱させるためにワークを回転させるが、焼き戻し処理はピントップ部のみ加熱させるためワークを回転させる必要がない。具体的には、前記半円形状の湾曲部の中心点を0°としたとき、外周上の点と円の中心とが作る角度が+30〜40°、−30〜40°の部分で高温となり、0°、90°付近が低温となってしまい、温度バラツキが250〜310℃と、焼き戻し時の規格(250〜300℃)から外れてしまうのを経験した。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、特許文献1に記載される形態のへアピン型のコイルヘッド100を備えた焼き入れコイルを、焼き戻し処理にも使用できるようにした、より改良された焼き入れコイルを開示することを課題とする。
上記の課題を解決すべく、本発明者は多くの実験と研究を継続して行うことにより、磁束を集中させる目的で、コイルヘッドを構成する一対の略半円状の湾曲部に取り付けている前記珪素鋼板等からなるコア部材を、周方向に2つのコア部材分割体として形成し、コア部材分割体の間を空間とするか非磁性体を充填して前記湾曲部に配置することで、ワークのピントップ部の焼き戻し温度分布を周方向に均一化することができ、上記の課題を解決できることを知見して、本発明をなすに到った。
すなわち、本発明による焼き入れコイルは、互いに所定の間隔を空けて配置される一対の略半円状の湾曲部の一方端が連結部によって連結されることで前記両湾曲部の周長が連続するヘアピン形状をなしているコイルヘッドと、前記コイルヘッドの前記湾曲部の外周上であって該湾曲部の中心点から周方向の離れた位置に取り付けられる珪素鋼板またはフェライトからなるコア部材とを備える形態の焼き入れコイルであって、前記各コア部材は前記湾曲部の周方向に位置する2つのコア部材分割体によって形成されており、略半円状の湾曲部の周方向中央部の中心点を0°としたときに、外周上の点と円の中心とが作る角度が、+30〜40°、−30〜40°の部分で、隣接するコア部材分割体の間は空間とされるか非磁性体が充填されていることを特徴とする。
本発明によれば、焼き入れコイルを用いながら、磁束が集中する部分に磁性体を設けないことで、磁束の偏りを防ぐことができ、焼き戻し時のワークの温度分布を周方向に均一にすることができる。結果として、ワークにおける焼き戻しが必要な領域に対してほぼ均一な加熱ができるようになり、良好な焼き戻し処理が可能となる。例えばワークとしてクランクシャフトのピントップ部を挿入し、誘導加熱して焼き戻しを行うと、焼き戻しをしたいピントップ部のR部を集中してかつほぼ均一に加熱することができ、焼き戻し不要である軸部は相対的に熱量が低くなるようなバランスとなった状態で、全体として適切な温度分布が得られる。また、本発明による焼き入れコイルを焼き入れ処理に用いたときに、焼き入れ深さも均一処理できることが確かめられている。
本発明による焼き入れコイルの正面図。 コイルヘッドの部分を説明するための斜視図。 コイルヘッドの要部を説明するための斜視図。 コイルヘッドの要部を説明するための正面図。 従来のコイルヘッドの要部を説明するための斜視図。 図6(a)はワークの一例であるクランクシャフトを示し、図6(b)はそのピントップ部を示す拡大図。
以下、図面を参照して、本発明の焼き入れコイルの一実施の形態を説明する。なお、本発明による焼き入れコイルは、図5に示すように、互いに所定の間隔を空けて配置される一対の略半円状の湾曲部の一方端が連結部によって連結されることで前記両湾曲部の周長が連続するヘアピン形状をなしているコイルヘッドを備えることと、前記コイルヘッドの前記湾曲部の外周上であって該湾曲部の中心点から周方向離れた位置に取り付けられる珪素鋼板またはフェライトからなるコア部材とを備える形態の焼き入れコイルであればよく、以下に説明する焼き入れコイルの具体的形状は、あくまでも一つの例示にすぎない。また、以下の説明では、図1における紙面の上下方向を焼き入れコイル10の上下方向とし、図1における紙面の左右方向を焼き入れコイル10の左右方向としている。
図示される焼き入れコイル10は、カバー部材20、コイルヘッド30、スペーサ40、コア部材50、コイルリード60、コイルリード接続部材70、ガイド部材80、および配管90を備えている。
カバー部材20は、上下方向に移動可能となるように焼入装置に支持され、カバー部材20は、底部21および側部22を備える。底部21には、コイルヘッド30およびコイルリード60等が取り付けられる。底部21には、ワークWを配置するために切り欠かれた開口部21aが形成される。底部21はアルミによって成形される。また、コイルヘッド30は、底部21の開口部21aの部分に取り付けられる。
側部22は、開口部21aの近傍および焼入装置のリード部100が通る部分を除いて、底部21の外形に沿って底部21の厚み方向に突出している。また、側部22の下端部には、ステンレス鋼によって成形される当接部材23、23がボルト等を介して取り付けられる。
コイルヘッド30には、図2および図3に示すように、略円弧状(本実施形態では略半円状)に形成されワークWの軸方向(図1における紙面の奥側に向かう方向)に互いに所定間隔を隔てて配置される一対の湾曲部31、31と、湾曲部31、31の周方向の略中央部に配置される一対のセンタースペーサ取り付け部32、32と、湾曲部31、31の周方向の一端部(右端部)に配置されるサイドスペーサ取り付け部としても機能する連結部33とが形成される。コイルヘッド30は、銅によって構成される。なお、図3では単にわかりやすさの観点からセンタースペーサ取り付け部32、32については図示を省略している。
各湾曲部31、31は、その形状に沿って周方向に貫通する通路として形成される内部通路31aを有する。内部通路31aは、左端部において、各湾曲部31、31が対向する面で開口し、右端部において、各湾曲部31、31の外周面で開口している。
一対のセンタースペーサ取り付け部32、32は、各湾曲部31、31の上端部(周方向中央部)において、各湾曲部31、31が対向する面から、コイルヘッド30の径方向外側に向かって突出する。各センタースペーサ取り付け部32、32には、ボルト孔32a、32aが形成される。
サイドスペーサ取り付け部としても機能する連結部33は、一対の湾曲部31、31の右端部において、各湾曲部31、31が対向する面からコイルヘッド30の径方向および周方向沿って突出する。サイドスペーサ取り付け部としても機能する連結部33には、ボルト孔が形成される。
このような各湾曲部31、31と各センタースペーサ取り付け部32、32とは一体的に形成される。また、各湾曲部31、31とサイドスペーサ取り付け部としても機能する連結部33とは一体的に形成され、各湾曲部31、31はサイドスペーサ取り付け部としても機能する連結部33によって連結されている。これにより、コイルヘッド30は、一対の湾曲部31、31が略半円状に形成されるとともに、両湾曲部31、31の周長がサイドスペーサ取り付け部としても機能する連結部33を介して連続するヘアピン形状をなす。つまり、湾曲部31、31においては、一方の湾曲部31の左端部→一方の湾曲部31の右端部→サイドスペーサ取り付け部としても機能する連結部33→他方の湾曲部31の右端部→他方の湾曲部31の左端部といったように、その周長が連続している。
スペーサ40は、コイルヘッド30にセットされたワークWに対して、各湾曲部31、31よりも所定の寸法だけ接近した状態(湾曲部31、31の円弧形状の半径方向内側に突出した状態)で、コイルヘッド30に取り付けられる。スペーサ40は、センタースペーサ41と一対のサイドスペーサ42、42とを備える。
センタースペーサ41は、コイルヘッド30の上端部(周方向中央部)に取り付けられる。センタースペーサ41には、当接部41aとボルト孔とが形成される。センタースペーサ41は、例えばセラミック等の非磁性体によって構成される。当接部41aは、センタースペーサ41のワークWに接近する側の端部に形成され、ワークWの外形に沿った形状を有する。ボルト孔は、センタースペーサ取り付け部32、32のボルト孔32a、32aに対応する位置に形成される。
センタースペーサ41は、センタースペーサ取り付け部32、32の間に配置して、各ボルト孔32a、32aに、ボルト43、43を螺合することで、各湾曲部31、31の間に配置される。このとき、センタースペーサ41の当接部41aは、各湾曲部31、31から所定の寸法だけ、コイルヘッド30にセットされた状態のワークWに接近する。
一対のサイドスペーサ42、42は、コイルヘッド30の右端部に取り付けられる。各サイドスペーサ42、42には、当接部42aとボルト孔42b、42bとが形成される。各サイドスペーサ42、42は、例えばセラミック等の非磁性体によって構成される。当接部42aは、サイドスペーサ42のワークWに接近する側の端部に形成される。ボルト孔42b、42bは、サイドスペーサ取り付け部としても機能する連結部33のボルト孔に対応する位置に形成される。
各サイドスペーサ42、42は、サイドスペーサ取り付け部としても機能する連結部33の厚み方向における両側面に配置して、各ボルト孔42b、42bに、ボルト43、43を螺合することで、コイルヘッド30の右端部に取り付けられる。つまり、サイドスペーサ42は、コイルヘッド30に二つ取り付けられる。このとき、各サイドスペーサ42、42の当接部42aは、各湾曲部31、31から所定の寸法だけ、コイルヘッド30にセットされた状態のワークWに接近する。
コア部材50は、基本的に、磁束を集中させる用途で使用されるものであり、例えば、板状の複数の珪素鋼板あるいはフェライトを重ねてブロック状に形成され、各湾曲部31、31の外周上における前記センタースペーサ41の取り付け部の左右両側に1つずつ、一対の湾曲部31、31では計4つ取り付けられる。各コア部材50は、それぞれが2つのコア部材分割体51a、51bによって構成されており、2つのコア部材分割体51a、51b間には、セラミックスのような非磁性体52が充填されている。2つのコア部材分割体51a、51bは、同じ形状のものであってもよく、図示のもののように、大きさが異なっていてもよい。なお、図において、53はコア部材50を湾曲部31、31の外周上に固定するための留め具である。
図示の例において、図4に示すように、略半円状の湾曲部31、31の周方向中央部の中心点を0°としたときに、外周上の点と円の中心とが作る角度αが+30〜40°、−30〜40°の部分で、隣接するコア部材分割体51a、51bの間に非磁性体52が充填されている。図示しないが、隣接するコア部材分割体51a、51bの間に非磁性体を充填せずに、空白領域のままとしてもよい。それらは、ワークWに対して要請される焼き入れ条件と焼き戻し条件に応じて、適宜選択される。
コイルリード60は、両端部で外部に開口する内部通路を有し、コイルリード60の右端部は、各湾曲部31、31の左端部にロー付けによって取り付けられる。これにより、各湾曲部31、31の内部通路31aとコイルリード60の内部通路とが互いに繋がる。図1に示すように、コイルリード60の左端部は、コイルリード接続部材70を介して焼入装置のリード部100に接続される。これにより、焼入装置のリード部100に形成される内部通路と、コイルリード60の内部通路とが互いに繋がる。コイルリード接続部材70は、焼入装置のリード部100とコイルリード60とを接続する。これにより、焼入装置のリード部100からコイルリード60に電流を供給することが可能となる。
ガイド部材80は略パイプ状に形成される部材であり、両端部に開口する内部通路を有する。ガイド部材80の右端部は、配管90と連結される。また、ガイド部材80はその途中部で二股に分かれ、ガイド部材80の左端部にて各湾曲部31、31の外周面にロー付けによって接合される。これにより、コイルヘッド30の各湾曲部31、31の内部通路31aとガイド部材80の内部通路とが連通される。配管90は、ガイド部材80およびカプラ91に連結され、その内側を冷却水が流れる。ガイド部材80と配管90とは、ワイヤー等で縛ることでその連結状態が固定される。
焼き入れコイル10は冷却経路を有する。冷却経路は、所定の冷却タンクより供給される冷却水が流れる経路であり、焼入装置のリード部100の内部通路、コイルリード60の内部通路、コイルヘッド30の内部通路等、ガイド部材80の内部通路、および配管90の順に流れる。また、コイルヘッド30においては、冷却水は、各湾曲部31、31の内部通路31a、各センタースペーサ取り付け部32、32の内部通路、およびサイドスペーサ取り付け部としても機能する連結部33の内部通路を流れる。
上記の焼き入れコイル10を用いてワークWを焼き入れする場合を説明する。まず、カバー部材20の開口部21aがワークWと嵌合するように、カバー部材20を配置する。このとき、カバー部材20の自重による下方向への垂直荷重によって、センタースペーサ41とワークWとが当接する。また、焼き入れコイル10に付与される左方向の水平荷重によって、各サイドスペーサ42、42とワークWとが当接する。これにより、コイルヘッド30とワークWとの間にギャップGが形成される。
この状態で、ワークWを時計回り方向(図1に示す矢印A方向)に回動させるとともに、焼入装置から焼き入れコイル10に電流を供給する。これにより、ワークWは誘導加熱される。また、電流による自己発熱および加熱されるワークWからの輻射熱により高温となるコイルヘッド30等に、冷却タンクの冷却水が焼入装置のリード部100から供給されることで、コイルヘッド30等が冷却される。焼き入れコイル10は、冷却経路より少なくとも各湾曲部31、31に冷却水を供給することで、コイルヘッド30およびスペーサ40を冷却する。ワークWを加熱した後で、ワークWに対して冷却液が噴き付けられ、ワークWが急冷される。これにより、ワークWに焼入れが行われる。上記のコイルヘッド30を備えた焼き入れコイル10では、各コア部材50が2つのコア部材分割体51a、51bによって構成され、2つのコア部材分割体51a、51b間に非磁性体52が充填されていることで、焼き入れ深さも均一処理することができる。
次に、上記の焼き入れコイル10を用いてワークWに焼き戻し処理を施す場合を説明する。対象とするワークWの例として、図6で説明したクランクシャフト200を用いる。焼き入れの場合と同様に、クランクシャフト200のピントップ部201の部分を、カバー部材20の開口部21aに嵌合するようにして、カバー部材20を配置する。その状態で、ワークWを回転させることなく、焼入装置から焼き入れコイル10に電流を供給して誘導加熱する。これにより、クランクシャフト200のピントップ部201における焼き戻し処理を施したい部分、すなわち、図6(b)にRで示すピントップ部201のR部を集中して加熱することが可能となり、焼き戻しが不要である軸部は熱量が低くなるようなバランスとなった状態で、適切な温度分布が得られる。
すなわち、本発明による焼き入れコイル10では、各コア部材50が2つのコア部材分割体51a、51bによって構成され、2つのコア部材分割体51a、51b間に非磁性体52が充填されていることで、言い換えれば、磁束が集中する部分に磁性体を設けないことで、磁束の集中を防ぐことができ、温度が過度に上昇するのを回避して、焼き戻し時のコイルの温度分布を周方向にほぼ均一にすることができる。結果として、ワークに対して焼き戻しの必要な箇所を均一に加熱ができるようになり、焼き戻し処理が可能となる。
10…焼き入れコイル、
30…コイルヘッド、
31…湾曲部、
32…センタースペーサ取り付け部(スペーサ取り付け部)、
33…サイドスペーサ取り付け部としても機能する連結部、
40…スペーサ、
41…センタースペーサ、
42…サイドスペーサ、
50…磁束を集中させるためのコア、
51a、51b…コア部材分割体、
52…非磁性体、
60…コイルリード、
W…ワーク。

Claims (1)

  1. 互いに所定の間隔を空けて配置される一対の略半円状の湾曲部の一方端が連結部によって連結されることで前記両湾曲部の周長が連続するヘアピン形状をなしているコイルヘッドと、前記コイルヘッドの前記湾曲部の外周上であって該湾曲部の中心点から周方向の離れた位置に取り付けられる珪素鋼板またはフェライトからなるコア部材とを備える形態の焼き入れコイルであって、
    前記各コア部材は前記湾曲部の周方向に位置する2つのコア部材分割体によって形成されており、略半円状の湾曲部の周方向中央部の中心点を0°としたときに、外周上の点と円の中心とが作る角度が、+30〜40°、−30〜40°の部分で、隣接するコア部材分割体の間は空間とされるか非磁性体が充填されてことを特徴とする焼き入れコイル。
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