JP2015161354A - ディスクブレーキ用ブレーキパッド - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな軸力にも耐え得る締結用ネジ部を備えたディスクブレーキ用ブレーキパッドを提供する。【解決手段】課題を解決するためのブレーキパッドは、プレッシャプレート12と摩擦材14から成るディスクブレーキ用ブレーキパッド10であって、プレッシャプレート12は、少なくとも2つの貫通孔16aを備えたプレート本体16と、プレート本体16の厚みよりも長い螺合長を有する締結用ネジ20aを備え、貫通孔16aに組み付けられるナット18とを有することを特徴とする。ここで、貫通孔16aは、摩擦材貼付面側の開口部をナット18の組み付け方向面側開口部とし、当該組み付け方向面側開口部に、貫通孔18よりも開口面積が大きい段部16bを備え、ナット18は、段部16bに嵌るフランジ22を備えるようにすると良い。【選択図】図3

Description

本願は、ブレーキパッドに係り、特に、ディスクブレーキに用いられるブレーキパッドに関する。
ディスクブレーキでは、従来より、ブレーキパッドのガタツキによる異音の発生を防止するために、ブレーキパッドをキャリパボディに固定する事に関し、種々の提案が成されてきている。例えば、特許文献1には、フローティング型のディスクブレーキにおいて、キャリパボディの爪部の内面に対してアウタ側ブレーキパッドを密着保持させるために、ブレーキパッドを保持するためのスプリングに対して螺合させる構成を採ることが開示されている。また、特許文献2には、ブレーキパッドを構成するプレッシャプレートに雌ネジ穴を形成すると共に、キャリパボディの爪部に段孔を形成し、段孔に弾性ブッシュを配置し、当該ブッシュを変形させるようにして、爪部に対してブレーキパッドをボルトで締結することが開示されています。
また、ブレーキパッドを構成するプレッシャプレートに締結用の雌ネジ穴を形成するという点については、特許文献3に示されるように、オポーズド型のディスクブレーキにおけるブレーキパッドにも採用されている。なお、特許文献3においては、ロータの軸方向にブレーキパッドを摺動させるためのガイドピンと締結させることが開示されている。
実開平7−42880号公報 実開平7−41080号公報 特開2012−202528号公報 特開平9−257064号公報
フローティング型のディスクブレーキ装置では近年、キャリパボディの小型化や、材質変更による軽量化に伴い、プレッシャプレートをキャリパボディの強度メンバとして用いる事が提案されている。ブレーキパッドにこのような作用を期待する場合、キャリパボディとプレッシャプレートとの締結力を従来よりも高め、キャリパボディとの一体性を持たせる必要が生じる。
しかし、このような大きな締結力を得ようとした場合、締結部に掛かる軸力が大きくなり、プレッシャプレートの板厚分のネジ部では、その軸力に耐えることができなくなる可能性がある。
雌ネジを形成する長さを稼ごうと考えた場合、特許文献4に開示されているように、プレッシャプレートの裏面にボスを設ける構成が思案される。しかし、一般的なプレス加工により形成されるボスでは、高い軸力に対する耐性を持つネジ部を形成するだけの高さを得ることができないと共に、その高さを高くするほど壁面の肉厚が薄くなるため、十分な強度を確保することができない。
そこで本発明では、大きな軸力にも耐え得る締結用ネジ部を備えたディスクブレーキ用ブレーキパッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るディスクブレーキ用ブレーキパッドは、プレッシャプレートと摩擦材から成るディスクブレーキ用ブレーキパッドであって、前記プレッシャプレートは、少なくとも2つの貫通孔を備えたプレート本体と、前記プレート本体の厚みよりも長い螺合長を有する締結用ネジを備え、前記貫通孔に組み付けられるナットと、を有することを特徴とする。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ用ブレーキパッドにおいて前記貫通孔は、前記摩擦材貼付面側の開口部に、前記貫通孔よりも開口面積が大きい段部を備え、前記ナットは、前記段部に嵌るフランジを備えるようにすると良い。
このような構成とすることで、貫通孔に組み付けられたナットが、摩擦材貼付面側と反対側の面へ抜け落ちることを防止することができる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ用ブレーキパッドにおいて前記貫通孔は、前記摩擦材貼付面側の開口部に、前記貫通孔の開口面積を広げるテーパ部を備え、前記ナットは、前記テーパ部に嵌るテーパフランジを備えるようにすることもできる。
このような構成とした場合であっても、貫通孔に組み付けられたナットが、摩擦材貼付面側と反対側の面へ抜け落ちることを防止することができる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ用ブレーキパッドにおいて、前記ナットと前記貫通孔との間には、回り止め手段が備えられるようにすると良い。
このような構成とすることにより、振動等によりナットが回動し、締結用ネジを介した締結状態が緩む虞がなくなる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ用ブレーキパッドでは、前記ナットの締結用ネジ形成部を貫通孔とし、前記摩擦材貼付面側に位置することとなる開口部に、前記締結用ネジ形成部の貫通孔を封止するキャップを備えるようにすることができる。
このような構成とすることにより、プレート本体におけるナットの配置位置が、平面視において摩擦材の貼付領域と重なっていたとしても、摩擦材形成時に摩擦材が締結用ネジ部を構成する貫通孔に流れ込む虞がなくなる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ用ブレーキパッドでは、前記ナットの締結用ネジ形成部は、有底とすることもできる。
このような構成とした場合も、プレート本体におけるナットの配置位置が、平面視において摩擦材の貼付領域と重なっていたとしても、摩擦材形成時に摩擦材が締結用ネジ部を構成する貫通孔に流れ込む虞がなくなる。
さらに、上記のような特徴を有するディスクブレーキ用ブレーキパッドでは、前記プレート本体におけるロータの回入側、回出側に対応する端部には、対を成すトルク受け部が備えられ、前記トルク受け部は、前記ロータの外径よりも外周側に対応する位置に配置されるようにすると良い。
ディスクブレーキへブレーキパッドを組み付けた際、制動時にアンカとしての働きを担うサポートやガイドピン等を、ロータのアウタ側側面にまで配置する必要性が無くなる。よって、ディスクブレーキを小型、軽量なものとすることができる。
上記のような特徴を有するディスクブレーキ用ブレーキパッドによれば、締結用ネジに大きな軸力が働いたとしても、これに耐えることができる。
実施形態に係るブレーキパッドを組み付け面側から見た場合の斜視図である。 実施形態に係るブレーキパッドを摩擦材貼付面側から見た場合の斜視図である。 実施形態に係るブレーキパッドの分解斜視図である。 実施形態に係るブレーキパッドを組み付けるのに好適なディスクブレーキの一例を示す斜視図である。 図4における仮想線Aに沿った断面構成を示す図である。 実施形態に係るブレーキパッドの変形例を説明するための図であり、締結用ネジを有底穴に形成したナットとプレート本体の断面構成を示す図である。 図6におけるA−A矢視におけるプレッシャプレートの形態を示す図である。 図6におけるB−B矢視におけるナットの形態であり、嵌合、圧入により組み付けを行う場合における例を示す図である。 図6におけるB−B矢視におけるナットの形態であり、カシメにより組み付けを行う場合における例を示す図である。 フランジ部をテーパ型としたナット、および段部をテーパ型としたプレート本体の変形例を示す断面図である。 ナットの配置部位を摩擦材の貼付領域から外した場合の例を示す図である。
以下、本発明のディスクブレーキ装置用ブレーキパッドに係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。まず、図1から図3を参照して、本発明に係るブレーキパッドの基本的な形態について説明する。なお、図1は、実施形態に係るブレーキパッドを組み付け面側から見た場合の斜視図であり、図2は、摩擦材貼付面側から見た場合の斜視図である。また、図3は、ブレーキパッドの分解斜視図である。
本実施形態に係るブレーキパッド10は、一般的なブレーキパッドと同様に、プレッシャプレート12と、摩擦材14を基本として構成されている。プレッシャプレート12は、プレート本体16と、ナット18とから構成される。プレート本体16は、高い剛性を持つ素材、例えば鋼板により構成される平板であり、少なくとも2つの貫通孔16aと、トルク受け部16dが形成されている。貫通孔16aは、詳細を後述するナット18を組み付けるための孔である。貫通孔16aは、プレート本体16において摩擦材14を貼付する側の面に位置する開口部に段部16bが設けられており、段孔の体を成している。段部16bには、少なくとも一部に止め溝16cを形成することで、貫通孔16aに嵌合されるナット18の回り止めを図ることが可能な構成とすることが望ましい。なお、本実施形態に係るプレート本体16では、段部16bの形態を後述するナット18のフランジ22の外径形状に合わせ、対を成す平行面を持たせるようにし、この平行面の位置に合わせて止め溝16cを形成している。そして、平行面と止め溝16cとの間には、僅かな段差を設けるようにすることで、貫通孔16aにナット18を嵌め込むだけで、ナット18の回り止めを図ることができるように構成している。
トルク受け部16dは、制動時のトルクを保持部材(例えばサポートやキャリパボディ、ガイドピン等)へ伝達するための力伝達要素である。本実施形態に係るブレーキパッド10の場合、トルク受け部16dは、プレート本体16の中心を基点として、図示しないロータの回入側と回出側に対応する端部に対を成すように形成されている。また、本実施形態に係るブレーキパッド10の場合、トルク受け部16dは、ブレーキパッド10をキャリパボディに組み付けた際、ロータの外径よりも外周側に対応する位置に配置されることとなるように設けられている。すなわち、トルク受け部16dは、ロータの半径方向を基準として、少なくともその一部が、摩擦材14よりも外周側に位置することとなるように設けられている。
ナット18は、内周面に締結用ネジ20a(雌ネジ)を備えた筒状体であり、その筒状部20の長さおよび締結用ネジ20aの螺合長が、プレート本体16の板厚よりも長くなるように構成している。なお、本形態では、締結用ネジ20aは、筒状部20に設けた貫通孔に設ける構成としている。本実施形態に係るブレーキパッド10の場合、ナット18の外周形状は円形であり、一方の端部には、フランジ22が形成されている。フランジ22の直径は、筒状部20よりも大きく、プレート本体16における段部16bに嵌め込むことが可能な大きさとなるように形成されている。また、フランジ22の厚みはプレート本体16における段部16bの厚みと等しくなるように形成されている。また、フランジ22は、その一部に、弦に沿って切り欠かれた切欠き部22aを備えている。そして、フランジ22の内周側には、締結用ネジ20aを備える貫通孔よりも大径な段部22bを備えると共に、段部22bから切欠き部22aに向けて段溝22cが形成されている。
また、本実施形態に係るブレーキパッド10では、ナット18におけるフランジ22の段部22bにキャップ24が配置されている。キャップ24は、段部22bに嵌合するキャップ本体24aと、キャップ本体24aから段溝22c方向へ延設されている回り止め片24bとから成る。なお、回り止め片24bは、段溝22cの長さよりも長くなるように形成されている。
このような各要素を備えるプレッシャプレート10は、プレート本体16の貫通孔16aに、段部16bを形成している摩擦材14の貼付面側(一方の面側)から、ナット18を嵌入することで、他方の面側にナット18の筒状部20が突出する形態を成すこととなる。このとき、プレート本体16の他方の面側に突出した筒状部20の長さが、締結用ネジ20aの外径寸法よりも長くなるように構成すると良い。このような構成とすることにより、詳細を後述するキャリパボディの爪部との嵌合長、およびボルトによる螺合長を十分に確保することが可能となり、締結に起因した軸力に対する耐性を十分に確保することができるようになるからである。
また、プレート本体16の一方の面側からナット18の筒状部20を嵌入することで、フランジ22が段部16bに嵌入し、ナット18が他方の面側へ抜け落ちることを防止することができる。この時、フランジ22の切欠き部22aとプレート本体16における平行面とを一致させることで、貫通孔16aに対するナット18の回り止めを図ることができる。また、このような組み付け状態でフランジ22の段部22bにキャップ24を嵌め込むことで、キャップ24の回り止め片24bが段溝22cと止め溝16cの双方を跨いで嵌り込むこととなる。この作用により、キャップ24の回り止めと共に、ナット18の回り止め作用も高めることができる。
摩擦材14は、プレート本体16の所定領域に貼付されている。より具体的には、摩擦材14は、熱硬化性樹脂と摩擦素材を所定の配合組成に合わせて混合し、プレッシャプレート12の一方の面上において、所定形状に形成された上で焼結されて成る。このため、ナット18の開口部、すなわち締結用ネジ20aの形成部にキャップ24を配置して貫通孔を封止することで、焼結前の摩擦材14がナット18内に流れ込むことを防ぐことができる。ナット18内への摩擦材14の流れ込みを防止することによれば、締結用ネジ20aの雌ネジが摩擦材14に埋もれることを防ぐことはもちろん、摩擦材14の組成に粗密が生じることも防ぐことができる。
次に、上記のような特徴を有するブレーキパッドを組み付けるのに好適なディスクブレーキの一例について、図4、および図5を参照して説明する。なお、図4は、ディスクブレーキをアウタ側から見た場合の斜視図であり、図5は、図4における仮想線Aに沿った断面を示す図である。
図4、図5に示すディスクブレーキ100は、キャリパボディ102、サポート124、インナ側ブレーキパッド138、アウタ側ブレーキパッド、および図示しないロータを基本として構成されている。なお、上述したブレーキパッド10は、アウタ側ブレーキパッドにあたることとなる。よって、以下の説明では、アウタ側ブレーキパッドについて、単にブレーキパッド10と称することとする。
キャリパボディ102は、シリンダ部104と爪部112、センタブリッジ118、およびサイドブリッジ120を有する。シリンダ部104は、本形態に係るディスクブレーキ10の駆動源であり、ピストン106と、ピストン106を収容、および突出させるためのシリンダ108を有する。また、シリンダ部104には、詳細を後述するガイドピン136を組付けるためのガイドピン組付け部110が設けられている。ガイドピン組付け部110は、ロータの外周よりも外側に位置するように設けられている。組付けられたガイドピン136をロータの外周よりも外側に位置させ、ロータとガイドピン136の干渉を避けるためである。
爪部112は、ピストン106によって生ずる押圧力に対する反力受けである。爪部112には、シリンダ部104におけるシリンダ形成位置と対向する位置に、切欠き部114(内周側切欠き部)が設けられている。切欠き部114を利用して、シリンダ部104におけるシリンダ108の内周加工が行われるからである。爪部112を構成する各ブロック(本実施形態に示す例では2つのブロック)には、それぞれボルト116を挿通させるための貫通孔112aが形成されている。貫通孔112aは、段孔とされている。
シリンダ部104と爪部112とは、ロータの外周よりも外側を跨ぐセンタブリッジ118とサイドブリッジ120により接続されている。実施形態に係るディスクブレーキ100では、センタブリッジ118の中央に、貫通孔118aが設けられている。貫通孔118aを設けることにより、インナ側ブレーキパッド138およびブレーキパッド10(アウタ側ブレーキパッド)における摩擦材142,14の減り具合の視認を容易に行うことが可能となると共に、制動時に生ずる熱の放熱にも寄与させることができる。サイドブリッジ120は、センタブリッジ118を基点として、ロータの回入側と回出側に対応する位置にそれぞれ設けられる。サイドブリッジ120を設けることによりキャリパボディ102は、平面視で枠型のフレームを有する構造となる。このため、キャリパボディ102の剛性を高めることができる。
よって、鋳鉄よりも軟質なアルミニウム(アルミニウムを主体とした合金を含む)などによりキャリパボディ102を構成する場合であっても、センタブリッジ118の肉厚(いわゆる背肉)を薄くしつつ、制動時に生ずるシリンダ部104と爪部112との間の開きや、ロータ回転方向への歪み(チルト)を抑制することができる。センタブリッジ118やサイドブリッジ120の肉厚を薄くすることによれば、車輪のホイール内壁とロータの外周との隙間が狭い場合であっても、その隙間にキャリパボディ102を配置することが可能となる。
ホイール内壁とロータの外周の間にキャリパボディ102が収まらない場合、ホイールのインチアップや、ロータのサイズダウンといった対策を採る必要が生ずる。そうした場合、例えばホイールのインチアップを図ると、タイヤの偏平を小さくする必要が生じ、乗り心地の悪化を招いたり、大径ホイールの装着によるコストアップが懸念される。また、ロータのサイズダウンを図った場合には、ピストン径を大きくし、ロータに対して同じ液圧を付与した際に、広い押圧面を確保する必要が生ずる。液圧を高めることによりロータに対して高い押圧力を付与するようにした場合には、制動時に生ずるシリンダ部104と爪部112との間の広がりが大きくなってしまうためである。また、大径のピストンを採用する場合には、重量の増大や、ブレーキ操作時におけるペダルのタッチフィーリングの悪化等の問題が生ずることが懸念される。
また、上記のような構成とし、キャリパボディ102をアルミニウム等の軽量部材により構成することで、ディスクブレーキ100全体の軽量化を図ることができ、車両の運動性能向上にも寄与することができる。
センタブリッジ118とサイドブリッジ120との間にはそれぞれ、爪部112に掛かるように形成された切欠き部122(外周側切欠き部)が設けられている。切欠き部122は、シリンダ部104におけるガイドピン組付け部110に対応する位置に設けられている。ガイドピン136を摺動させるためのサポート124におけるガイドピン案内部132に設けられたスリーブ134と、キャリパボディ102との干渉を避けるためである。
また、爪部112側における切欠き部122aは、ロータの外周よりも外側にあたる部位に設けられている。爪部112においてロータの外周よりも内側にまで切欠き部122aを広げた場合、サイドブリッジ120に接続された爪部112の構成部位とセンタブリッジ118に接続された爪部112の構成部位との連結部位が小さくなり、当該連結部位での撓みが生じる。このため、サイドブリッジ120の剛性によりセンタブリッジ118の撓みを抑制するという効果が薄らぎ、キャリパボディ102の開きや捻れを抑制するために、センタブリッジ118の肉厚を厚くするという手段を採る必要が生じることとなる。これに対し、切欠き部122aの範囲をロータの外周よりも外側にあたる部位といった最小限の範囲に抑えることにより、キャリパボディ102全体としての剛性を高めることができると共に、捻れや開きに関する力の分散を図ることができる。
サポート124は、車体に固定され、キャリパボディ102を摺動自在に支持する役割を担う。図4、図5に示す形態においてサポート124は、キャリパボディ102におけるシリンダ部104と爪部112との間、すなわちキャリパボディ102により構成される枠状のフレーム内に配置されている。
サポート124には、少なくとも、アンカ126と、ブリッジ128、取り付け孔130、およびガイドピン案内部132が備えられている。アンカ126は、ロータの回入側と回出側のそれぞれに配置されている。本形態においては、インナ側ブレーキパッド138を支持すると共に、インナ側ブレーキパッド138が制動時に、ロータの回転に供回りしようとする力を受けとめるトルク受け部としての役割を担う。
ブリッジ128は、はロータの回入側に配置されるアンカ126と回出側に配置されるアンカ126とを接続する接続部材である。取り付け孔130は、各アンカ126とブリッジ128との接続部に設けられ、車両に設けられた取り付け穴(不図示)に対してボルト(不図示)を介してサポート124を締結するための孔である。
ガイドピン案内部132は、対を成すアンカ126の先端であって、組付け状態においてはロータの外周よりも外側となる位置に設けられた貫通孔である。図4、図5に示す形態では、ガイドピン案内部132に、袋状に形成したスリーブ134を配置する構成とし、当該スリーブ134内にガイドピン136を摺動させるようにしている。
なお、ガイドピン136は、上述したキャリパボディ102におけるシリンダ部104の、ガイドピン組付け部110に組付けられる棒状部材である。組付けに関しては、ガイドピン136の基端をシリンダ部104に配置し、先端を爪部112側に配置するようにする。ここで、ガイドピン136の長さは、組付け状態において爪部112におけるロータの対向面に至る程度の長さとすれば良い。
本形態のディスクブレーキ100では、ガイドピン案内部132、スリーブ134、およびガイドピン136は、組付け状態においてキャリパボディ102に形成された切欠き部122に(122a)位置するように配置されている。このような構成とすることで、ロータの外周よりも外側に配置されることとなるガイドピン案内部132、スリーブ134、およびガイドピン136が、キャリパボディ102と干渉することを防ぐことができる。なお、ガイドピン案内部132、スリーブ134、およびガイドピン136は、いずれもキャリパボディ102におけるセンタブリッジ118と2つのサイドブリッジ120を結ぶことで構成される円弧の内側、すなわち、背肉部の厚みの範囲内となるように配置構成されている。このような構成とすることで、キャリパボディ102が収容可能な領域であれば、ガイドピン案内部132等がホイール等と干渉することが無いからである。
インナ側ブレーキパッド138は、図示しないロータのインナ側、すなわちシリンダ部104側に配置され、シリンダ部104に備えられたピストン106により直接押圧されるブレーキパッドである。インナ側ブレーキパッド138は、ロータの摺動面に当接する摩擦材142と、摩擦材142が貼付される鋼板であるプレッシャプレート140から構成されている。インナ側ブレーキパッド138は、サポート124のアンカ126に保持され、ロータの軸方向へ摺動する構成を採る。
アウタ側ブレーキパッドとして組み付けられるブレーキパッド10は、図示しないロータのアウタ側、すなわち爪部112におけるロータとの対向面側に配置される。ブレーキパッド10の組付けは、プレッシャプレート12の他方の面から突出しているナット18の筒状部20を、キャリパボディ102の爪部112に形成した貫通孔112aに挿入する。そして、貫通孔112aに挿入された筒状部20の締結用ネジ20aに対してボルト116を螺合させることで、爪部112とブレーキパッド10とを締結する。
締め付けにより、爪部112に対して強固に締結されたブレーキパッド10は、キャリパボディ102の強度メンバとしての機能を成す。ナット18に設けた締結用ネジ20aは、ボルト116との関係において、十分な螺合長を有する。このため、強固な締結による軸力に対する十分な耐性を持つと共に、制動時の振動等によるネジ部の破損等に対しても高い耐性を有することとなる。
ロータは図示しないが一般的に、インナ側ブレーキパッド140とアウタ側ブレーキパッドとしてのブレーキパッド10の間に配置される回転板であり、各ブレーキパッドにおける摩擦材142,14の対向位置に摺動面を有する。ロータは、図示しない車輪と共に供回りするように固定されている。
上記実施形態に係るブレーキパッド10では、上記構成のキャリパボディ102に組み付けることを前提とした構成であったため、トルク受け部16dをロータの外周側に設ける構成としていた。しかしながら、サポートの一部やキャリパボディの一部により制動トルクを受ける構成のディスクブレーキに組み付けるブレーキパッドの場合には、トルク受け部の配置位置を限定する必要は無い。また、図4、図5に示した例は、フローティング型のキャリパへの組み付け例であるが、本発明に係るブレーキパッド10は、特許文献3に開示されているようにして、オポーズド型のキャリパに組み付けることも可能である。
次に、本発明のディスクブレーキ用パッドに適用可能な変形例について説明する。
上記実施形態に係るブレーキパッド10では、ナット18に貫通孔を形成し、この貫通孔に締結用ネジ20aを形成する構成としていた。このため、貫通孔のフランジ側開口部には、摩擦材14を形成する際に、その流れ込みを防ぐためのキャップ24を配置する旨記載した。
これに対し、本変形例に係るナット18Aは、図6に示すように、フランジ22側を有底とした袋穴に、締結用ネジ20aを形成する形態としている。このような構成とすることで、開口を封止するためのキャップが不要となり、部品点数を削減することができる。
ナット18Aをこのような形態とした場合、図7にA−A矢視を示すように貫通孔16aの段部16bには、キャップ24を嵌め込むための止め溝16c(図3参照)が不要となる。段部16bの外周に平行面を形成し、ナット18Aのフランジ22を嵌め込むようにすれば、ナット18Aの回り止めが図れるからである。
なお、ナット18A(ナット18を含む)をプレッシャプレート12に組み付ける際には、嵌合の他、圧入やカシメ等の手法を採ることができる。組み付け手法に関して、嵌合や圧入を採用する場合には、図8にB−B矢視としてナット18Aの平面図を示すように、筒状部20とフランジ22の平面視における外形形状を、貫通孔16aと段部16bの平面視形状と等しくすると良い。ここで、嵌合の場合には、貫通孔16aおよび段部16bに対する筒状部20とフランジ22の嵌め合い交差をマイナスとする。一方、圧入の場合には、両者の嵌め合い交差をプラスとする。
また、カシメによりナット18A(ナット18を含む)をプレッシャプレート12に組み付ける場合には、図9にB−B矢視を示すように、ナット18Aのフランジ22の平面視形状を円形とする。このような形態のナット18Aの筒状部20貫通孔16aに挿入し、フランジ22を段部16bに圧入することで、フランジ22にいて段部16bの平行面の外側に位置する部位(図9のフランジ22に破線で示した部位の外周側)が塑性変形することとなる。フランジ22の一部が段部16bの形状に合わせて塑性変形することで、ナット18Aは、回り止めが図られる。
また、上記実施形態、および変形例ではいずれも、ナット18,18Aを構成するフランジ22について、円盤状の平板であるように示している。しかしながら、フランジ22は、ナット18,18が他方の面へ抜け落ちることを防止するための抜け止めとしての機能を果たすものである。よって、図10に示すナット18Bのように、フランジをテーパ形状としたテーパフランジ22Bを備えるようにしても良い。フランジをテーパ型とした場合には、貫通孔16aに備える段部も、テーパ部16eとして、フランジの形状に合わせるようにする。このような形態のナット18B、および貫通孔16aであっても、組付け状態におけるナット18Bの抜け止めを図ることができる。
また、上記実施形態、および変形例ではいずれも、ナット18,18A,18Bについて、フランジ22やテーパフランジ22Bを形成した端部には、キャップ24を配置したり、締結用ネジ20aを形成する穴を有底とすることで、開口部を塞ぐ旨記載した。しかしながら、締結用ネジ20aを形成している孔の開口部を塞ぐのは、摩擦材が孔に流入することを防ぐためである。よって、図11に示すように、プレート本体16において、摩擦材14を貼付する領域の外にナット18,18A,18Bを配置する場合には、キャップ24等により、締結用ネジ20aを形成している孔(貫通孔)を塞ぐ必要性は無い。
また、上記実施形態では、キャリパボディ102における爪部112を2ブロックとする場合を例に挙げたため、ナット18(18A,18Bを含む)は、各ブロックに対応する箇所(2箇所)に設ける構成としているが、爪部の分割ブロック数が増えた場合には、プレート本体16に設けるナット18の数も増やすように設計することができる。
10………ブレーキパッド、12………プレッシャプレート、14………摩擦材、16………プレート本体、16a………貫通孔、16b………段部、16c………止め溝、16d………トルク受け部、16e………テーパ部、18,18A,18B………ナット、20………筒状部、20a………締結用ネジ、22………フランジ、22a………切欠き部、22b………段部、22c………段溝、22B………テーパフランジ、24………キャップ、24a………キャップ本体、24b………回り止め片、100………ディスクブレーキ、102………キャリパボディ、104………シリンダ部、106………ピストン、108………シリンダ、110………ガイドピン組付け部、112………爪部、112a………貫通孔、114………切欠き部、116………ボルト、118………センタブリッジ、118a………貫通孔、120………サイドブリッジ、122………切欠き部、122a………切欠き部、124………サポート、126………アンカ、128………ブリッジ、130………取り付け孔、132………ガイドピン案内部、134………スリーブ、136………ガイドピン、138………インナ側ブレーキパッド、140………プレッシャプレート、142………摩擦材。

Claims (7)

  1. プレッシャプレートと摩擦材から成るディスクブレーキ用ブレーキパッドであって、
    前記プレッシャプレートは、少なくとも2つの貫通孔を備えたプレート本体と、
    前記プレート本体の厚みよりも長い螺合長を有する締結用ネジを備え、前記貫通孔に組み付けられるナットと、を有することを特徴とするディスクブレーキ用ブレーキパッド。
  2. 前記貫通孔は、前記摩擦材貼付面側の開口部に、前記貫通孔よりも開口面積が大きい段部を備え、
    前記ナットは、前記段部に嵌るフランジを備えることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ用ブレーキパッド。
  3. 前記貫通孔は、前記摩擦材貼付面側の開口部に、前記貫通孔の開口面積を広げるテーパ部を備え、
    前記ナットは、前記テーパ部に嵌るテーパフランジを備えることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ用ブレーキパッド。
  4. 前記ナットと前記貫通孔との間には、回り止め手段が備えられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のディスクブレーキ用ブレーキパッド。
  5. 前記ナットの締結用ネジ形成部を貫通孔とし、前記摩擦材貼付面側に位置することとなる開口部に、前記締結用ネジ形成部の貫通孔を封止するキャップを備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置用ブレーキパッド。
  6. 前記ナットの締結用ネジ形成部は、有底であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のディスクブレーキ用ブレーキパッド。
  7. 前記プレート本体におけるロータの回入側、回出側に対応する端部には、対を成すトルク受け部が備えられ、
    前記トルク受け部は、前記ロータの外径よりも外周側に対応する位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のディスクブレーキ用ブレーキパッド。
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