JP2015159066A - 有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート及び有機エレクトロルミネッセンスパネル - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート及び有機エレクトロルミネッセンスパネル Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、高い不燃性及び光拡散性を有する有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートを提供することである。
【解決手段】本発明の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートは、有機エレクトロルミネッセンスパネルに使用する、ガラスクロスを用いた有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートであって、前記ガラスクロスが、当該ガラスクロスを構成するガラス繊維の表面又は当該ガラス繊維間に、シリカを必ず有し、かつ、金属アルコキシド及び金属アルコキシドの反応生成物のうち少なくとも一種を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート及び当該光拡散シートが具備された有機エレクトロルミネッセンスパネルに関する。より詳しくは、不燃性及び光拡散性が改良された有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート等に関する。
面照明装置や内照式看板などの照明装置においては、一般に、その発光面において輝度が充分に高いこと等が求められる。そのような発光面には、光源からの光を拡散させる光拡散シートが用いられる。
光拡散シートには、例えばアクリル樹脂シートなどの樹脂シート、艶消しガラス、ガラス繊維織物を基布として用いたガラス繊維シートが用いられている(例えば、特許文献1〜4参照。)
また、これら光拡散シートの光拡散性をさらに向上させた光拡散用ガラス繊維シート(例えば、特許文献5参照。)、光拡散性に加え不燃性を向上させた光拡散性不燃複合部材が提案されている(例えば、特許文献6参照。)。
しかしながら、近年の照明装置などの高度化などにより、従来の光拡散用ガラス繊維シートの光拡散性をさらに高めたものが求められるようになってきている。
例えば、特許文献5に記載の光拡散用ガラス繊維シートは、光拡散性を高めるために、ガラス繊維織物の少なくとも一方の面にフッ素樹脂又はシリコーン樹脂からなる樹脂被覆層が形成されており、ある程度の光拡散性を有するものの、近年求められている高い光拡散性を充足できていない。
また、特許文献6に記載の光拡散性不燃複合部材では、光拡散性をある程度維持しながら不燃性を高めるために、縮合反応性シリコーン樹脂を塗工若しくは含浸しており、不燃性は向上するものの、光拡散性は近年の高度な要求には十分ではない。
すなわち、従来の光拡散用のガラス繊維シートにおいては、その構造・機械的特性、不燃性・防汚性及び光拡散性などについては一定程度の改善が行われているものの、有機エレクトロルミネッセンス用の照明機器などに対して十分な光拡散性の要求には応えられるものではなかった。
特開平8−195114号公報 特開平8−259637号公報 特開平8−290528号公報 特開平8−306215号公報 特開2001−055646号公報 特開2013−35939号公報
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、解決課題は、高い不燃性及び光拡散性を有する有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートを提供することである。
本発明者らは、前述の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、光拡散シートにガラスクロスを用いる場合、当該ガラスクロスにシリカや金属アルコキシドを付着させると、有機エレクトロルミネッセンス(以下、「有機EL」ともいう。)用光拡散シートとして不燃性及び光拡散性を顕著に向上させることができることを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.有機エレクトロルミネッセンスパネルに使用する、ガラスクロスを用いた有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートであって、
前記ガラスクロスが、当該ガラスクロスを構成するガラス繊維の表面又は当該ガラス繊維間に、シリカを必ず有し、かつ、
金属アルコキシド及び金属アルコキシドの反応生成物のうち少なくとも一種を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート。
2.全光線透過率が、45〜60%の範囲内であることを特徴とする第1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート。
3.ヘイズ値が、90%以上であることを特徴とする第1項又は第2項に記載の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート。
4.前記ガラスクロスの単位面積当たりの質量が、80〜120g/mの範囲内であり、
前記ガラスクロスの厚さが、80〜120μmの範囲内であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート。
5.第1項から第4項までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートを有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
本発明の上記手段により、ガラスクロスが、当該ガラスクロスを構成するガラス繊維の表面又は当該ガラス繊維間に、シリカを必ず有し、かつ、金属アルコキシド及び金属アルコキシドの反応生成物のうち少なくとも一種を有することにより、有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートとして不燃性及び光拡散性を顕著に向上させることができる。これにより、不燃性及び光拡散性が高度に要求される有機エレクトロルミネッセンス用パネル(照明装置)に使用することができる有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートを提供することができる。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
本発明者らは、シリカとともに金属アルコキシド及び金属アルコキシドの反応生成物のうち少なくとも一種をガラスクロスが有することにより、シリカをガラスクロスへ定着させることでヘイズを高めることができたものと推察している。また、ガラスクロスに付着させた金属アルコキシドが、金属酸化物等の不燃性の高い反応生成物に変化し、ガラスクロスの不燃性を更に高めることができたものと推察している。さらに、ガラスクロスを透過する有機エレクトロルミネッセンスの発光が、シリカの粒子に当たり、屈折、散乱し、発光を均一に分散させることができるため、光拡散性及び角度依存性を優れたものにすることができたものと推察している。
有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートの概略断面図
本発明の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートは、当該有機EL用光拡散シートに用いられるガラスクロスが、シリカを有し、かつ、金属アルコキシド及び金属アルコキシドの反応生成物のうち少なくとも一種を有することを特徴とする。
この特徴は、請求項1から請求項5までの請求項に係る発明に共通する又は対応する特徴である。
本発明の実施形態としては、全光線透過率が、45〜60%の範囲内であることが本発明の効果発現の観点から好ましい。これにより、光取り出し効率の向上の効果が得られる。
本発明の実施形態としては、ヘイズ値が、90%以上であることが本発明の効果発現の観点から好ましい。これにより、色度の角度依存性改善の効果が得られる。
本発明の実施形態としては、ガラスクロスの単位面積当たりの質量が、80〜120g/mの範囲内であり、ガラスクロスの厚さが、80〜120μmの範囲内であることが本発明の効果発現の観点から好ましい。これにより、全光線透過率の向上の効果が得られる。
本発明の有機EL用光拡散シートは、有機エレクトロルミネッセンスパネルに好適に具備され得る。これにより、優れた光取り出し効率と高い不燃性の効果が得られる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
[有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートの概要]
本発明の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート(以下、有機EL用光拡散シートともいう。)は、有機ELパネルに使用する、ガラスクロスを用いた有機EL用光拡散シートであって、ガラスクロスが、当該ガラスクロスを構成するガラス繊維の表面又は当該ガラス繊維間に、シリカを必ず有し、かつ、金属アルコキシド及び金属アルコキシドの反応生成物のうち少なくとも一種を有することを特徴とする。
以下に、有機EL用光拡散シートの各構成要素について詳細に説明する。
<ガラスクロス>
本発明におけるガラスクロスとは、ガラス繊維の束(ストランド)からなるガラス繊維織物をいい、公知のガラス繊維織物等を用いることができる。その素材であるガラス繊維としては、特に制限はなく、汎用の無アルカリガラス繊維、耐酸性の含アルカリガラス繊維、高強度・高弾性率ガラス繊維、耐アルカリ性ガラス繊維等のいずれであってもよい。ガラス繊維織物の織布方法も、平織り、綾織り、朱子織り、斜子織り、畦織り等のいずれであってもよい。
ガラスクロスを構成するガラス繊維の直径は、光拡散シートの光拡散性等の観点から、3〜10μmの範囲内が好ましい。ガラス繊維の直径を3〜10μmの範囲内とすることにより、後述するガラスクロスの全光線透過率及びヘイズ値をより好適にすることができる。
ガラスクロスの単位面積当たりの質量(以下、「目付け」ともいう。)は、光拡散シートの光拡散性等の観点から、80〜120g/mの範囲内が好ましい。当該質量範囲を80〜120g/mとすることにより、得られる光拡散シートの光拡散性を良好なものとすることができるとともに光透過性に優れ、また加工工程でガラスクロスが破損してしまう恐れが少ない耐久性の優れたものとなる。
ガラスクロスの厚さは、光拡散性及び光透過性の観点から、80〜120μmの範囲内がより好ましい。80〜120μmの範囲内とすることにより、全光線透過率の向上の効果が得られ、光拡散性と光透過性のバランスがより取れたものとなる。
また、ガラスクロスは、開繊処理が施されていることが好ましい。開繊処理とは、一般に繊維を開かせる(ばらけさせる)処理である。
例えば、複数のガラス繊維からなるガラスクロスに開繊処理を施すことによって、そのガラス繊維同士をばらけさせ、シートに占めるガラス繊維の面積を増大させることができ、厚さを薄くさせて全光線透過率を向上させると同時に、ヘイズ値をより高くすることができる。
上記開繊方法としては、例えば、高圧ウォータージェットによる方法、バイブロウォッシャーによる方法、超音波振動による方法、ローラーによる加圧での加工処理方法など公知の方法を用いることができる。かかる開繊処理は、ガラス繊維を用いた製織工程において同時に行ってもよいし、該製織工程後に行ってもよい。後述するヒートクリーニング前あるいは後若しくはヒートクリーニングと同時に行ってもよいし、上記表面処理と同時に若しくは後に行ってもよいが、より好ましくは、ヒートクリーニング前に開繊処理を施すのが好ましい。
ガラスクロスは、一般に生機といわれるガラスフィラメント糸を製織した状態の織物を加熱処理により脱糊、いわゆるヒートクリーニングを行いガラス繊維表面の有機物を除去した後、シランカップリング剤を主体とする表面処理を行い、使用されることが好ましい。
ヒートクリーニングを行うことで、ガラスクロスの生機に付着した収束剤を除去することができる。
ヒートクリーニング処理は、通常、約300〜400℃の範囲内の加熱炉内にガラスクロスを約24〜120時間、好ましくは約48〜96時間程度放置することにより行われる。
<コロイダルシリカ>
本発明に係るガラスクロスは、当該ガラスクロスを構成するガラス繊維の表面又は当該ガラス繊維間に、シリカ(二酸化ケイ素)を必ず有することを特徴とする。これは、当該ガラスクロスを構成するガラス繊維の表面に当該シリカ等が化学吸着若しくは物理吸着している状態又は当該ガラス繊維間に当該シリカ等が挟持されている状態をいう。具体的には、ガラス繊維の表面又は当該ガラス繊維間に、シリカが存在する状態であればよい。
ガラスクロスが、シリカを有する状態にするためには、シリカを含有する溶液を、浸漬手段、塗布手段、スプレー手段等により、ガラスクロスにシリカを含浸させる方法が挙げられる。ここでの含浸とは、ガラスクロスに溶液をガラスクロスの内部まで浸して含ませることをいう。なお、本発明において、シリカを含浸する溶液とは、溶液、懸濁液又は分散液等の液体状態を含むものとする。
当該シリカとは、用途に合わせた形状・サイズのシリカ粒子であればよく、例えば、球状で、平均粒子径が、5〜300nmの範囲内であることが好ましく、10〜100nmの範囲内であることがより好ましく、15〜30nmの範囲内であることが一層好ましく。また、溶液に含有されるシリカは、コロイダルシリカであることが好ましい。
本発明に係るガラスクロスに用いることができるコロイダルシリカとしては、特に限定されず、市販品を用いることができる。
具体的には、例えば、商品名「スノーテックス−XL」、「スノーテックス−YL」、「スノーテックス−ZL」、「PST−2」、「スノーテックス−20」、「スノーテックス−30」、「スノーテックス−C」、「スノーテックス−O」、「スノーテックス−OS」、「スノーテックス−OL」、「スノーテックス−50」(以上、日産化学工業社製)、商品名「アデライトAT−30」、「アデライトAT−40」、「アデライトAT−50」(以上、日本アエロジル社製)、商品名「シリカドール40」(日本化学工業社製)などが挙げられる。これらの中でも、商品名「スノーテックス−O」、「スノーテックス−OS」、「スノーテックス−OL」及び商品名「シリカドール40」等の水分散体が特に好ましい。
<糖類(酵素処理物)>
ガラスクロスに含浸等させるシリカを含有する溶液としては、コロイダルシリカに加えて、更に、糖類の酵素処理物を含有していてもよい。糖類の酵素処理物を溶液に添加することにより、溶液の安定性が向上するとともに、シリカのガラスクロスに対する付着性が向上すると考えられる。
また、酵素の処理物に代えて、糖類及び酵素を添加して、コロイダルシリカが存在する系で酵素反応させて調製してもよい。
前記溶液は、例えば、コロイダルシリカ、金属アルコキシド、イソプロピルアルコール、及びシクロデキストリングルコシルトランスフェラーゼやアルギン酸リアーゼ等の糖類分解酵素を含むものであってもよい。
糖類としては、例えば、単糖類や多糖類及びそれらの誘導体などが挙げられる。好ましい例としては、例えば、シクロデキストリン、キトサン、グアーガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、トラガントガム、アルギン酸、ペクチン、カラギナン、キトサン、キシラン、プルラン、メチルセルロース及びカルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。
これらは一種又は二種以上で用いてもよいが、少なくともシクロデキストリン及び/又はキトサンを含むのがよく、シクロデキストリン及びキトサンを含むのが好ましく、シクロデキストリン、キトサン及びプルランを含むのがより好ましい。
<酵素>
前記糖類を処理する酵素としては、例えば、加水分解酵素、糖転移酵素及び異性化酵素等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いてもよいが、中でも、加水分解酵素及び/又は糖転移酵素が好ましく、加水分解酵素が最も好ましい。これらの酵素は、公知の酵素であってよい。
加水分解酵素としては、例えば、デキストラナーゼ、ヘミセルラーゼ、β−ガラクトマンナナーゼ、(β−ガラクトシダーゼ)ペクチンエステラーゼ、プルラナーゼ、アルギンリアーゼ、キシラナーゼ、ペクチナーゼ、セルラーゼ及びアミラーゼ等が挙げられる。
転移酵素としては、例えば、シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ、シクロデキストリングルコシルトランスフェラーゼ、デキストリンデキストラナーゼ、β−フラクトフラノシダーゼ及びβ−ガラクトシダーゼ等が挙げられる。
異性化酵素としては、ラセマーゼ及びグルコーマイソメラーゼ等が挙げられる。
これらの酵素は、使用する多糖類等の糖類に応じて、適宜選択される。
例えば、多糖類として、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアーガムなどを用いる場合は、ヘミセルラーゼ、β−ガラクトマンナナーゼなどが用いられ、アルギン酸を用いる場合は、アルギン酸リアーゼが用いられ、キトサンを用いる場合は、キトサナーゼ、ペクチナーゼなどが用いられ、ペクチンを用いる場合は、ペクチナーゼが用いられ、キシランを用いるときはキシラナーゼが用いられ、カルボキシメチルセルロースを用いる場合は、セルラーゼが用いられ、シクロデキストリンを用いるときはシクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ、シクロデキストリングルコシルトランスフェラーゼ、デキストラナーゼなどを用いることができる。
これらの酵素は精製酵素であってもよく、また、粗酵素であってもよく、あるいはこれらの酵素を産生する微生物を酵素源として用いてもよい。
<コロイダルシリカ溶液>
本発明に用いられるコロイダルシリカ溶液における各成分の配合割合は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、通常、水に対して、コロイダルシリカ10〜60質量%、糖類の酵素処理物0〜5質量%の範囲内であり、好ましくは、コロイダルシリカ20〜50質量%、糖類の酵素処理物0.05〜2質量%である。
コロイダルシリカ溶液の調製法の一例を示すと、本発明の目的を阻害しない限り、各種添加剤を配合することができる。前記添加剤としては、例えば、無機充填剤、難燃化剤、酸化防止剤、帯電防止剤及び滑剤などが挙げられる。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ砂、タルク、クレー、マイカ、シリカ、ゼオライト及びグラファイトなどが挙げられる。
難燃化剤としては、金属水酸化物や含水無機結晶化合物が好ましく、より具体的には例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルク石群(例えば、ハイドロタルク石、スチヒタイト、パイロオーライト等)、二水和石こう及びアルミン酸化カルシウムなどが好ましい。
酸化防止剤としては、例えばフェノール系又はアミン系の酸化防止剤等が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、アニオン系、カチオン系又は非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
滑剤としては、例えば、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系又は金属石鹸系滑剤等が挙げられる。
前記添加剤のコロイダルシリカ溶液中の含有量は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、バインダー溶液に対して、通常50質量%以下であり、好ましくは30質量%以下である。
なお、コロイダルシリカ溶液は、便宜上、コロイダルシリカ溶液の固形分濃度が0.1〜50質量%(好ましくは1〜40質量%、より好ましくは5〜40質量%)となり、25℃における粘度が50〜500mPa・s(200〜300mPa・s、より好ましくは230〜270mPa・s)となり、25℃におけるpHが7〜14(好ましくは9〜13、より好ましくは10〜12)となり、比重が1.1〜1.5(好ましくは1.2〜1.4)となるように、水に、コロイダルシリカ、糖類、酵素及び所望により添加剤を、それぞれ少量ずつ添加して混合するか、あるいは水に糖類、酵素を添加した場合、撹拌して酵素反応させ、これにコロイダルシリカ及び所望により添加物を添加して混合することにより調製することができる。
<金属アルコキシド>
本発明における金属アルコキシド(金属アルコラートともいう。)としては、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、アルミニウムアルコキシド、アンチモンアルコキシド、シリカアルコキシド(アルコキシシラン又はアルキルシリケート)等が挙げられる。
金属アルコキシドを構成するアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ステアリルアルコール、シクロヘキサノール、フェノール、ベンジルアルコール等の一般的なアルコールが挙げられる。
また、アルキルシリケートとしては、メチルシリケート、エチルシリケート、n−プロピルシリケート、n−ブチルシリケートなど、重合度(n)が20以下のものが好ましく用いられ、なかでも、エチルシリケート、n−プロピルシリケートで重合度(n)が1のものが好ましく、エチルシリケートで重合度(n)が1のものが特に好ましい。これら金属アルコラートは、一種を単独で使用しても良く、二種以上を混合して使用しても良い。なかでも、無機酸化物微粒子との屈折率差、密着性等の観点から、アルキルシリケートが好ましい。
このような金属アルコキシドとしては、市販品を用いることができ、具体的には、例えば、商品名「AR−709MD−CR・02」(株式会社A・R・D社製)、商品名「FJ803」(グランデックス社製)、商品名「TMOS」、「メチルシリケート51」、「N−POS」(以上、扶桑化学工業社製)、商品名「エチルシリケート28」、「n−プロピルシリケート」及び「エチルシリケート40」(以上、コルコート社製)などが挙げられる。これらの中でも、光拡散性の観点から、商品名「AR−709MD−CR・02」(株式会社A・R・D)及び商品名「FJ803」(グランデックス社製)が特に好ましい。
<金属アルコキシド溶液>
本発明で用いられる金属アルコキシドを含有する溶液は、糖類の酵素処理物又は糖類と酵素を含有していることが好ましい。糖類の酵素処理物、糖類及び酵素は、シリカを含有する溶液に含有されているものと同じものを使用することができる。糖類の酵素処理物等を溶液に添加することにより、溶液の安定性が向上するとともに、金属アルコキシド及び金属アルコキシドの反応生成物のうち少なくとも一種のガラスクロスに対する付着性が向上すると考えられる。
本発明に用いられる金属アルコキシド溶液における各成分の配合割合は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、通常、水に対して、金属アルコキシド10〜60質量%、糖類の酵素処理物0〜5質量%の範囲内であり、好ましくは、金属アルコキシド20〜50質量%、糖類の酵素処理物0.05〜2質量%である。
また、金属アルコキシド溶液は、本発明の目的を阻害しない限り、各種添加剤を配合することができる。前記添加剤としては、例えば、無機充填剤、難燃化剤、酸化防止剤、帯電防止剤及び滑剤などが挙げられる。これらの添加剤は、前述の添加剤を同様に用いることができる。
[有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートの製造方法]
本発明の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートは、ガラスクロスがヒートクリーニングされ、次いでシランカップリング剤処理されたガラスクロスを含浸に付されることにより作製されることが好ましい。本発明の好ましい態様としては、一例として、ガラスクロスをヒートクリーニングし(ヒートクリーニング工程)、次いでシランカップリング剤で処理し(シランカップリング剤処理工程)、シランカップリング剤で処理されたガラスクロスを含浸工程に付し、含浸工程で得られた含浸物を前記乾燥工程に付すことによりガラスシートを製造することが挙げられる。
以下、本発明の好ましい態様も含めて、本発明の各工程を説明する。
(ヒートクリーニング工程)
本工程では、ガラスクロスをヒートクリーニングする。本工程に用いられるガラスクロスは、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、通常、ガラスクロスの生機である。ガラスクロスの生機をヒートクリーニングすることにより、生機に付着した集束剤を除去することができる。
また、前記ヒートクリーニング処理は、通常、約300〜400℃程度の加熱炉内にガラスクロスを約24〜120時間、好ましくは約48〜96時間程度放置することにより行われる。
(シランカップリング剤処理工程)
シランカップリング剤のガラスクロスへの固着若しくは固定化は、通常、シランカップリング剤を溶媒に約0.01〜20質量%程度、好ましくは約0.1〜5質量%程度の濃度に溶解したシランカップリング剤の溶液を、ガラスクロスに含浸することにより行われる。
本発明に用いるシランカップリング剤としては、例えば、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエトキシトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。なお、主骨格となる樹脂にシランカップリング剤を結合させた場合であっても、未反応のシランカップリング剤やシランカップリング剤同士が反応した化合物等が、ガラスクロスに付着することもある。
(コロイダルシリカ含浸工程)
コロイダルシリカ含浸工程は、シランカップリング処理を行ったガラスクロスに、水、コロイダルシリカ等を含有するバインダー溶液を含浸できさえすれば特に限定されない。
前記バインダー溶液は、通常、水に、コロイダルシリカ等を溶解若しくは分散させることにより得られる。
ガラスクロスへのバインダー溶液の含浸手段としては、特に限定されず、例えば、浸漬手段、塗布手段、スプレー手段などが挙げられる。より具体的には、例えば、巻取機の捲き芯部としてのボビンに巻回させる直前の走行ガラスクロスをバインダー溶液が収容されたバインダー溶液槽中に浸漬させた後、例えばニップロール等で余剰のバインダー溶液を搾り取り、適量のバインダー溶液が付着したガラスクロスを捲き芯部に巻回させるなどの公知の方法、又は、例えば、巻取機の捲き芯部に巻回されたガラスクロスに対して刷毛でバインダー溶液を塗布したり、スプレーでバインダー溶液を吹き付けたりするなどの公知の方法が挙げられる。
前記バインダー溶液の付着量は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、採光性に優れたガラスシートを得るという観点から、前記ガラスクロスに対して、固形分換算で、0.001〜50質量%が好ましく、0.01〜30質量%がより好ましく、0.1〜20質量%が最も好ましい。
(金属アルコキシド含浸工程)
次に、コロイダルシリカを含浸させたガラスクロスに、前述した金属アルコキシドを含有する溶液(以下、金属アルコキシド溶液ともいう。)を含浸する。
金属アルコキシドを含有する溶液は、前述の市販品や糖類の酵素処理物等を使用することができ、当該溶液を、コロイダルシリカを含浸させたガラスクロスに含浸させる手段としては、前述のバインダー溶液の含浸手段と同様の公知の方法を用いることができる。
金属アルコキシド溶液の付着量は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、採光性に優れたガラスシートを得るという観点から、前記ガラスクロスに対して、固形分換算で、0.001〜50質量%が好ましく、0.01〜30質量%がより好ましく、0.1〜20質量%が最も好ましい。
(乾燥工程)
本工程では、金属アルコキシド含浸工程で得られた含浸物を乾燥する。本工程により有機EL用光拡散シートが得られる。
乾燥手段は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、自然乾燥や乾燥機を用いる手段などの公知の手段であってよく、乾燥温度は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、通常、20〜500℃であり、好ましくは80〜200℃である。乾燥時間は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、通常、1秒間〜1週間であり、好ましくは30秒間〜3日間であり、より好ましくは1分間〜20分である。
かくして得られた有機EL用光拡散シートは、シート状物であり、光透過性に優れ、柔軟性や可とう性に優れ、さらに火災時にも大量の煙を発生させることなく、不燃性に優れている。なお、当該有機EL用光拡散シートは、前記添加剤として燃焼性の添加剤を多量に用いずに製造された場合には、通常、平成13年国土交通省令第151号の「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」の鉄道車両用材料の燃焼性規格において、不燃性に区分され、かつ耐溶融滴下性がある。
また、有機EL用光拡散シートは、JIS K 7105の測定法Aに従い測定される全光線透過率が20〜90%であるのが好ましく、45〜60%であるのがより好ましい。これにより、光取り出し効率の向上の効果が得られる。
前記ガラスシートの全光線透過率は、前記のガラスシートの製造において、例えば、原料のガラスクロスの厚さ、目付けやバインダー溶液の屈折率(例えばバインダー溶液中の前記添加剤の種類)を通常の方法に従い適宜に設定することにより前記した好ましい範囲内とすることができる。
また、本発明に係る有機EL用光拡散シートのヘイズ値は、90%以上が好ましく、95%以上がより好ましく、98%以上が一層好ましい。これにより、色度の角度依存性改善の効果が得られる。
ヘイズ値についても、全光線透過率と同様に、ガラスクロスの厚さ、目付け等により適宜調整することができる。
[有機エレクトロルミネッセンスパネル]
本発明の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートは、有機エレクトロルミネッセンスパネルに好ましく使用することができ、優れた光取り出し効率と高い不燃性の効果が得られる。
ここで「有機エレクトロルミネッセンスパネル」とは、有機EL素子を具備したパネル状のデバイスをいう。例えば、有機EL素子を備えた照明装置、表示装置等を挙げることができる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートを、有機ELパネルに適用する際の詳細について図1を用いて説明する。
一例として図1に示すように、本発明の有機ELパネル10は、素子基板11の一方の面上に、陽極12、有機化合物層13及び陰極14をこの順に備え、接着層4を介して封止材3で封止されている。また、素子基板11の他の一方の面上には、接着層5を介して有機EL用光拡散シート2が備えられている。
〔有機EL素子の構成〕
以下、本発明に用いられる有機EL素子の代表的な構成要素の詳細について説明する。
本発明に用いられる有機EL素子1は、素子基板11上に少なくとも第1電極(陽極)12、発光層を含む有機化合物層13及び第2電極(陰極)14を有する有機EL構造体(発光部ともいう)、具体的な一例としては、素子基板11上に第1電極(陽極)12と、正孔輸送層、発光層及び陰極バッファー層(電子注入層)を少なくとも有する有機化合物層13と、第2電極(陰極)14とを積層した構造を有する有機EL構造体を、接着層4、5を介して封止材3により封止された封止構造となっている。
更に、本発明に用いられる有機EL構造体の代表的な層構成例を以下に示す。
(1)基板/第1電極(陽極)/有機層(発光層)/第2電極(陰極)/接着剤/封止部材
(2)基板/第1電極(陽極)/有機層(発光層)/電子輸送層/第2電極(陰極)/接着剤/封止部材
(3)基板/第1電極(陽極)/正孔輸送層/有機層(発光層)/正孔阻止層/電子輸送層/第2電極(陰極)/接着剤/封止部材
(4)基板/第1電極(陽極)/正孔輸送層(正孔注入層)/有機層(発光層)/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層(電子注入層)/第2電極(陰極)/接着剤/封止部材
(5)基板/第1電極(陽極)/陽極バッファー層(正孔注入層)/正孔輸送層/有機層(発光層)/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層(電子注入層)/第2電極(陰極)/接着剤/封止部材
<素子基板>
素子基板11(以下、基体、基板、基材、支持体ともいう。)は、例えば、ガラス、プラスチック等の透明性材料で形成することができる。好ましくは、ガラス基板、可撓性基材で構成するのがよい。可撓性基材としては、透明樹脂フィルムや薄膜ガラス等を用いることができる。
透明樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類又はそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリル、ポリアリレート類、アートン(登録商標:JSR社製)又はアペル(登録商標:三井化学社製)と呼ばれるシクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。
素子基板11を透明樹脂フィルムで構成した場合、有機EL素子1内への水蒸気、酸素等の透過を抑制するために、透明樹脂フィルムの表面に、無機材料からなる被膜、有機材料からなる被膜又はこれらの被膜を積層したハイブリッド被膜を設けてもよい。
この場合には、水蒸気透過度(環境条件:25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が約0.01g/m・24h以下の値となるようなバリア性フィルムで上記被膜を構成することが好ましい。また、上記被膜を酸素透過度が約10−3ml/m・24h・atm以下の値であり、かつ、水蒸気透過度が約10−3g/m・24h以下の値となるようなバリア性フィルムで構成することがより好ましい。さらに、上記被膜を酸素透過度が約10−3ml/m・24h・atm以下の値であり、かつ、水蒸気透過度が約10−5g/m・24h以下の値となるようなバリア性フィルムで構成することが特に好ましい。
なお、「水蒸気透過度」とは、日本工業規格JIS K 7129(2008年)に準拠した赤外センサー法により測定された値であり、「酸素透過度」は、JIS K 7126(2006年)に準拠したクーロメトリック法(Mocon法)により測定された値である。
上述したバリア性フィルムの形成材料としては、有機EL素子1の劣化を招く、例えば、水分、酸素等の因子の有機EL素子1への浸入を抑制できる材料であれば、任意の材料を用いることができる。
バリア性フィルムとしては、例えば、酸化ケイ素、二酸化ケイ素、窒化ケイ素等の無機材料からなる被膜等が挙げられる。なお、バリア性フィルムの脆弱性を改良するためには、上記無機材料からなる被膜と有機材料からなる被膜とを積層したハイブリッド被膜でバリア性フィルムを構成することが好ましい。この場合、無機材料からなる被膜と有機材料からなる被膜との積層順序は任意であるが、両者を交互に複数積層することが好ましい。
また、上述のようなバリア性フィルムの形成方法としては、バリア性フィルムを素子基板11(透明樹脂フィルム)上に形成できる方法であれば任意の方法を用いることができる。例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法(特開2004−68143号公報参照)、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法等を用いることができる。好ましくは大気圧プラズマ重合法を用いるのがよい。
<第1電極:陽極>
第1電極(陽極)としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In・ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な物質を用いることも可能である。この第1電極(陽極)より発光を取りだす場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、第1電極(陽極)としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。更に膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
≪有機化合物層≫
<正孔注入層:陽極バッファー層>
第1電極(陽極)と発光層又は正孔輸送層の間に、正孔注入層(陽極バッファー層)を存在させてもよい。正孔注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されている。陽極バッファー層(正孔注入層)は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファ層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファー層、アモルファスカーボンバッファ層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子バッファー層等が挙げられる。
<正孔輸送層>
正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層又は複数層設けることができる。正孔輸送材料としては、正孔の注入又は輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、又導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
正孔輸送材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、更には米国特許第5061569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば、4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(α−NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが三つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。また、p型−Si、p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。
また、特開平11−251067号公報、J.Huang et.al.著文献(Applied Physics Letters 80(2002),p.139)に記載されているようないわゆるp型正孔輸送材料を用いることもできる。本発明においては、より高効率の発光素子が得られることから、これらの材料を用いることが好ましい。
<発光層>
発光層とは、青色発光層、緑色発光層、赤色発光層を指す。発光層を積層する場合の積層順としては、特に制限はなく、また各発光層間に非発光性の中間層を有していてもよい。本発明においては、少なくとも一つの青発光層が、全発光層中最も陽極に近い位置に設けられていることが好ましい。
また、発光層を4層以上設ける場合には、陽極に近い順から、例えば青色発光層/緑色発光層/赤色発光層/青色発光層、青色発光層/緑色発光層/赤色発光層/青色発光層/緑色発光層、青色発光層/緑色発光層/赤色発光層/青色発光層/緑色発光層/赤色発光層のように青色発光層、緑色発光層、赤色発光層を順に積層することが、輝度安定性を高める上で好ましい。発光層を多層にすることで白色素子の作製が可能である。
発光層の層厚の総和は特に制限はないが、膜の均質性、発光に必要な電圧等を考慮し、通常2nm〜5μm、好ましくは2〜200nmの範囲内で選ばれる。更に10〜20nmの範囲内にあるのが好ましい。層厚を20nm以下にすると電圧面のみならず、駆動電流に対する発光色の安定性が向上する効果があり好ましい。個々の発光層の層厚は、好ましくは2〜100nmの範囲内で選ばれ、2〜20nmの範囲内にあるのが更に好ましい。青、緑、赤の各発光層の層厚の関係については、特に制限はないが、3発光層中、青発光層(複数層ある場合はその総和)が最も厚いことが好ましい。
発光層は発光極大波長が各々430〜480nm、510〜550nm、600〜640nmの範囲内にある発光スペクトルの異なる少なくとも3層以上の層を含む。3層以上であれば、特に制限はない。4層より多い場合には、同一の発光スペクトルを有する層が複数層あってもよい。発光極大波長が430〜480nmの範囲内にある層を青発光層、510〜550nmの範囲内にある層を緑発光層、600〜640nmの範囲内にある層を赤発光層という。
また、前記の極大波長を維持する範囲内において、各発光層には複数の発光性化合物を混合してもよい。例えば、青発光層に、極大波長430〜480nmの範囲内の青発光性化合物と、同510〜550nmの緑発光性化合物を混合して用いてもよい。
発光層の材料として使用する有機発光材料は、(a)電荷の注入機能、すなわち、電界印加時に陽極あるいは正孔注入層から正孔を注入することができ、陰極あるいは電子注入層から電子を注入することができる機能、(b)輸送機能、すなわち、注入された正孔及び電子を電界の力で移動させる機能、及び(c)発光機能、すなわち、電子と正孔の再結合の場を提供し、これらを発光に繋げる機能、の三つの機能を併せもつものであれば特に限定はない。
例えば、ベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系等の蛍光増白剤や、スチリルベンゼン系化合物を用いることができる。上記の蛍光増白剤の具体例としては、ベンゾオキサゾール系では、2,5−ビス(5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)−1,3,4−チアジアゾール、4,4′−ビス(5,7−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)スチルベン、4,4′−ビス[5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチル)−2−ベンゾオキサゾオリル]スチルベン、2,5−ビス(5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、2,5−ビス[5−α,α−ジメチルベンジル−2−ベンゾオキサゾリル]チオフェン、2,5−ビス[5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチル)−2−ベンゾオキサゾリル]−3,4−ジフェニルチオフェン、2,5−ビス(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、4,4′−ビス(2−ベンゾオキサゾリル)ビフェニル、5−メチル−2−[2−[4−(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)フェニル]ビニル]ベンゾオキサゾール、2−[2−(4−クロロフェニル)ビニル]ナフト[1,2−d]オキサゾール等が挙げられる。ベンゾチアゾール系では、2,2′−(p−フェニレンジビニレン)−ビスベンゾチアゾール等が挙げられ、ベンゾイミダゾール系では、2−[2−[4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル]ビニル]ベンゾイミダゾール、2−[2−(4−カルボキシフェニル)ビニル]ベンゾイミダゾール等が挙げられる。更に、他の有用な化合物は、ケミストリー・オブ・シンセティック・ダイズ(1971),第628〜637頁及び第640頁に列挙されている。また、上記のスチリルベンゼン系化合物の具体例としては、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(3−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(4−メチルスチリル)ベンゼン、ジスチリルベンゼン、1,4−ビス(2−エチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(3−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(2−メチルスチリル)−2−メチルベンゼン、1,4−ビス(2−メチルスチリル)−2−エチルベンゼン等が挙げられる。
更に、上述した蛍光増白剤及びスチリルベンゼン系化合物以外にも、例えば、12−フタロペリノン、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン、1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン、ナフタルイミド誘導体、ペリレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルダジン誘導体、ピラジリン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ピロロピロール誘導体、スチリルアミン誘導体、クマリン系化合物、Appl.Phys.Lett.,vol 58,18,P1982(1991)に記載されているような高分子化合物、芳香族ジメチリディン系化合物が挙げられる。芳香族ジメチリディン系化合物の具体例としては、1,4−フェニレンジメチリディン、4,4′−フェニレンジメチリディン、2,5−キシリレンジメチリディン、2,6−ナフチレンジメチリディン、1,4−ビフェニレンジメチリディン、1,4−p−テレフェニレンジメチリディン、4,4′−ビス(2,2−ジ−t−ブチルフェニルビニル)ビフェニル、4,4′−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル等、及びこれらの誘導体が挙げられる。また、上記一般式(I)で表される化合物の具体例としては、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム(III)、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(1−ナフトラート)アルミニウム(III)等が挙げられる。
その他、上述した有機発光材料をホストとし、当該ホストに青色から緑色までの強い蛍光色素、例えばクマリン系あるいは前記ホストと同様の蛍光色素をドープした化合物も、有機発光材料として好適である。有機発光材料として前記の化合物を用いた場合には、青色から緑色の発光(発光色はドーパントの種類によって異なる。)を高効率で得ることができる。
前記化合物の材料であるホストの具体例としては、ジスチリルアリーレン骨格の有機発光材料(特に好ましくは、例えば、4,4′−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル)が挙げられ、前記化合物の材料であるドーパントの具体例としては、ジフェニルアミノビニルアリレーン(特に好ましくは、例えば、N,N−ジフェニルアミノビフェニルベンゼンや4,4′−ビス[2−[4−(N,N−ジ−p−トリル)フェニル]ビニル]ビフェニル)が挙げられる。
発光層には、発光層の発光効率を高くするために公知のホスト化合物と公知のリン光性化合物(リン光発光性化合物ともいう)を含有することが好ましい。
ホスト化合物とは、発光層に含有される化合物の内で、その層中での質量比が20%以上であり、かつ室温(25℃)においてリン光発光のリン光量子収率が、0.1未満の化合物と定義される。好ましくはリン光量子収率が0.01未満である。ホスト化合物を複数種併用して用いてもよい。ホスト化合物を複数種用いることで、電荷の移動を調整することが可能であり、有機EL素子を高効率化することができる。また、リン光性化合物を複数種用いることで、異なる発光を混ぜることが可能となり、これにより任意の発光色を得ることができる。リン光性化合物の種類、ドープ量を調整することで白色発光が可能であり、照明、バックライトへの応用もできる。
これらのホスト化合物としては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、かつ発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。公知のホスト化合物としては、例えば、特開2001−257076号公報、同2002−308855号公報、同2001−313179号公報、同2002−319491号公報、同2001−357977号公報、同2002−334786号公報、同2002−8860号公報、同2002−334787号公報、同2002−15871号公報、同2002−334788号公報、同2002−43056号公報、同2002−334789号公報、同2002−75645号公報、同2002−338579号公報、同2002−105445号公報、同2002−343568号公報、同2002−141173号公報、同2002−352957号公報、同2002−203683号公報、同2002−363227号公報、同2002−231453号公報、同2003−3165号公報、同2002−234888号公報、同2003−27048号公報、同2002−255934号公報、同2002−260861号公報、同2002−280183号公報、同2002−299060号公報、同2002−302516号公報、同2002−305083号公報、同2002−305084号公報、同2002−308837号公報等に記載の化合物が挙げられる。
複数の発光層を有する場合、これら各層のホスト化合物の50質量%以上が同一の化合物であることが、有機層全体に渡って均質な膜性状を得やすいことから好ましく、更にはホスト化合物のリン光発光エネルギーが2.9eV以上であることが、ドーパントからのエネルギー移動を効率的に抑制し、高輝度を得る上で有利となることからより好ましい。リン光発光エネルギーとは、ホスト化合物を基板上に100nmの蒸着膜のフォトルミネッセンスを測定し、そのリン光発光の0−0バンドのピークエネルギーをいう。
ホスト化合物は、有機EL素子の経時での劣化(輝度低下、膜性状の劣化)、光源としての市場ニーズ等を考慮し、リン光発光エネルギーが2.9eV以上かつTgが90℃以上のものであることが好ましい。すなわち、輝度と耐久性の両方を満足するためには、リン光発光エネルギーが2.9eV以上かつTgが90℃以上のものであることが好ましい。Tgは、更に好ましくは100℃以上である。
リン光性化合物(リン光発光性化合物)とは、励起三重項からの発光が観測される化合物であり、室温(25℃)にてリン光発光する化合物であり、リン光量子収率が、25℃において0.01以上の化合物である。先に説明したホスト化合物と合わせて使用することで、より発光効率の高い有機EL素子とすることができる。
本発明に用いられるリン光性化合物は、リン光量子収率が好ましくは0.1以上である。上記リン光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中でのリン光量子収率は種々の溶媒を用いて測定できるが、本発明に用いられるリン光性化合物は、任意の溶媒のいずれかにおいて上記リン光量子収率が達成されればよい。
リン光性化合物の発光は原理としては二種挙げられ、一つはキャリアが輸送されるホスト化合物上でキャリアの再結合が起こってホスト化合物の励起状態が生成し、このエネルギーをリン光性化合物に移動させることでリン光性化合物からの発光を得るというエネルギー移動型、もう一つはリン光性化合物がキャリアトラップとなり、リン光性化合物上でキャリアの再結合が起こりリン光性化合物からの発光が得られるというキャリアトラップ型であるが、いずれの場合においても、リン光性化合物の励起状態のエネルギーはホスト化合物の励起状態のエネルギーよりも低いことが条件である。
リン光性化合物は、有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることができる。リン光性化合物としては、好ましくは元素の周期表で8族−10族の金属を含有する錯体系化合物であり、更に好ましくはイリジウム化合物、オスミウム化合物、又は白金化合物(白金錯体系化合物)、希土類錯体であり、中でも最も好ましいのはイリジウム化合物である。
本発明においては、リン光性化合物のリン光発光極大波長としては特に制限されるものではなく、原理的には中心金属、配位子、配位子の置換基等を選択することで得られる発光波長を変化させることができる。
本発明に用いられる有機EL素子や本発明に用いられる化合物の発光する色は、「新編色彩科学ハンドブック」(日本色彩学会編、東京大学出版会、1985)の108頁の図4.16において、分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタ社製)で測定した結果をCIE色度座標にあてはめた時の色で決定される。
本発明において白色素子とは、2°視野角正面輝度を上記方法により測定した際に、1000cd/mでのCIE1931 表色系における色度がX=0.33±0.07、Y=0.33±0.07の領域内にあることをいう。
<電子注入層>
電子注入層とは、電子を輸送する機能を有する材料からなり広い意味で電子輸送層に含まれる。電子注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されている。電子注入層(陰極バッファー層)は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。
上記バッファー層(注入層)はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるがその層厚は0.1nm〜5μmの範囲が好ましい。
他に発光層側に隣接する電子輸送層に用いられる電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができ、例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。更に、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)等、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。その他、メタルフリー若しくはメタルフタロシアニン、又はそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基等で置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。また、ジスチリルピラジン誘導体も、電子輸送材料として用いることができるし、正孔注入層、正孔輸送層と同様に、n型−Si、n型−SiC等の無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。電子輸送層の層厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。電子輸送層は上記材料の一種又は二種以上からなる1層構造であってもよい。
また、不純物をドープしたn性の高い電子輸送層を用いることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、特開平10−270172号公報、特開2000−196140号公報、特開2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。このようなn性の高い電子輸送層を用いることがより低消費電力の素子を作製することができるため好ましい。
本発明に用いられる有機EL素子の発光の室温における外部取り出し効率は1%以上であることが好ましく、より好ましくは5%以上である。ここで、外部取り出し量子効率(%)=有機EL素子外部に発光した光子数/有機EL素子に流した電子数×100である。
また、カラーフィルター等の色相改良フィルター等を併用しても、有機EL素子からの発光色を、蛍光体を用いて多色へ変換する色変換フィルターを併用してもよい。色変換フィルターを用いる場合においては、有機EL素子の発光のλmaxは480nm以下が好ましい。
<電子注入層:陰極バッファー層>
電子注入層形成工程で形成される電子注入層(陰極バッファー層)とは、電子を輸送する機能を有する材料からなり広い意味で電子輸送層に含まれる。
電子注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されている。
電子注入層(陰極バッファ層)は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。
<第2電極:陰極>
第2電極(陰極)としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する。)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。
このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。
なお、発光した光を透過させるため、有機EL素子の第1電極(陽極)又は第2電極(陰極)のいずれか一方が、透明又は半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
また、第2電極に上記金属を1〜20nmの膜厚で作製した後に、第1電極の説明で挙げた導電性透明材料をその上に作製することで、透明又は半透明の第2電極(陰極)を作製することができ、これを応用することで第1電極(陽極)と第2電極(陰極)の両方が透過性を有する素子を作製することができる。
<封止部材>
次いで、封止部材の構成について説明する。
本発明に用いられる封止部材に適用する基板は、可撓性基板であり、例えば、エチレンテトラフルオロエチル共重合体(ETFE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、延伸ナイロン(ONy)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、ポリエーテルスチレン(PES)など一般の包装用フィルムに使用されている熱可塑性樹脂フィルム材料を挙げることができる。これら熱可塑性樹脂フィルムは、必要に応じて異種フィルムと共押出しで作った多層フィルム、延伸角度を変えて貼り合わせて作った多層フィルム等も当然使用できる。更に必要とする物性を得るために使用するフィルムの密度、分子量分布を組み合わせて作ることも当然可能である。
熱可塑性樹脂フィルムの場合は、蒸着法やコーティング法でガスバリア層を形成する必要がある。ガスバリア層としては、例えば、金属蒸着膜、金属箔が挙げられる。無機蒸着膜としては薄膜ハンドブックp879〜p901(日本学術振興会)、真空技術ハンドブックp502〜p509、p612、p810(日刊工業新聞社)、真空ハンドブック増訂版p132〜p134(ULVAC 日本真空技術K.K)に記載されているような金属蒸着膜が挙げられる。例えば、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属が用いられる。
また、金属箔の材料としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケルなどの金属材料や、ステンレス、アルミニウム合金などの合金材料を用いることができるが、加工性やコストの面でアルミニウムが好ましい。膜厚は、1〜100μm程度、好ましくは10〜50μm程度が望ましい。
また、製造時の取り扱いを容易にするために、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなどのフィルムをあらかじめラミネートしておいてもよい。可撓性の封止部材に樹脂フィルムを使用する場合、液状シール剤と接触する側に熱可塑性接着性樹脂層を有することが好ましい。
更に、ガスバリア層の上に保護層を設けてもよい。保護層の層厚は、ガスバリア層の耐ストレスクラッキング性、耐電気的絶縁性、シール剤層として使用する場合は接着性(接着力、段差追従性)等を考慮し、100nm〜200μmが好ましい。保護層としては、JIS K 7210−1999に規定のメルトフローレートが5〜20g/10minである熱可塑性樹脂フィルムが好ましく、更に好ましくは、6〜15g/10min以下の熱可塑性樹脂フィルムを用いることが好ましい。
これは、メルトフローレートが5g/10min以下の樹脂を用いると、各電極の取り出し電極の段差により生じる隙間部を完全に埋めることができず、20g/10min以上の樹脂を用いると引っ張り強さや耐ストレスクラッキング性、加工性などが低下するためである。
封止部材の水蒸気透過度は、有機EL素子として製品化する際に必要とするガスバリア性等を考慮し、0.01g/m・24h以下であることが好ましく、かつ酸素透過度は、0.1ml/m・24h・atm以下であることが好ましい。水分透過度は、JIS K 7129B法(1992年)に準拠した方法で主としてMOCON法により測定した値である。酸素透過度は、JIS K 7126B法(1987年)に準拠した方法で主としてMOCON法により測定した値である。
可撓性封止部材のヤング率は有機EL素子との密着性、液状接着剤の塗れ広がり防止等を考慮し、1×10−3〜80GPaであり、厚さが10〜500μmであることが好ましい。
<接着剤>
本発明に用いられる有機EL素子の製造に用いる接着剤としては、光硬化型あるいは熱硬化型の液状接着剤や、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂等が挙られる。
液状接着剤としては、アクリル酸系オリゴマー、メタクリル酸系オリゴマーの反応性ビニル基を有する光硬化及び熱硬化型シール剤、2−シアノアクリル酸エステルなどの湿気硬化型等の接着剤、エポキシ系などの熱及び化学硬化型(二液混合)等の接着剤、カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤等を挙げることができる。液状接着剤には必要に応じてフィラーを添加することが好ましい。フィラーの添加量としては、接着力を考慮し、5〜70体積%が好ましい。
また、添加するフィラーの大きさは、接着力、貼合圧着後の接着剤の厚さ等を考慮し、1〜100μmが好ましい。添加するフィラーの種類としては特に限定はなく、例えばソーダガラス、無アルカリガラスあるいはシリカ、二酸化チタン、酸化アンチモン、チタニア、アルミナ、ジルコニアや酸化タングステン等の金属酸化物等が挙げられる。
液状接着剤を使用して封止部材と有機EL構造体とを接着する場合、貼合部は、貼合安定性、貼合部内への気泡混入防止、可撓性封止部材の平面性保持等を考慮し、10〜1×10−5Paの減圧条件で行うことが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、JIS K 7210−1999に規定のメルトフローレートが5〜20g/10minである熱可塑性樹脂が好ましく、更に好ましくは、6〜15g/10min以下の熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
これは、メルトフローレートが5g/10min以下の樹脂を用いると、各電極の取り出し電極の段差により生じる隙間部を完全に埋めることができず、20g/10min以上の樹脂を用いると引っ張り強さや耐ストレスクラッキング性、加工性などが低下するためである。貼合方法は一般的に知られている各種の方法、例えばウェットラミネート法、ドライラミネート法、ホットメルトラミネート法、押出しラミネート法及び熱ラミネート法を利用して作ることが可能である。
熱可塑性樹脂は、上記数値を満たすものであれば特に限定されるものではないが、例えば機能性包装材料の新展開(株式会社東レリサーチセンター)に記載の高分子フィルムである低密度ポリエチレン(LDPE)、HDPE、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン、未延伸ポリプロピレン(CPP)、OPP、ONy、PET、セロハン、ポリビニルアルコール(PVA)、延伸ビニロン(OV)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVOH)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、塩化ビニリデン(PVDC)等の使用が可能である。これらの熱可塑性樹脂の中で特にLDPE、LLDPE及びメタロセン触媒を使用して製造したLDPE、LLDPE、また、LDPE、LLDPEとHDPEフィルムの混合使用した熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。
本発明においては、エージング処理時に、有機EL素子を発光させた際に発生する熱エネルギーを、接着剤、特に熱硬化性樹脂の硬化エネルギーとして活用してもよい。
以上のように、本発明の有機EL用光拡散シートは、有機ELパネルに具備されることにより、不燃性及び光拡散性を著しく向上させることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
以下に、実施例を挙げて、本発明の有機EL用光拡散シートをより具体的に説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
(光拡散シートaの作製)
織り密度が経62本×緯58本(本/25mm)、目付量108g/m、厚さが89μmの平織りガラスクロス(ガラス繊維の番手:22.5tex、ガラス繊維径7μm)をヒートクリーニングしガラスクロスAとした。
次に、平均粒子径20nmの固形分40%のコロイダルシリカ溶液(日本化学工業社製、商品名「シリカドール40」)に0.5%のエチレン酢酸ビニル共重合体溶液(昭和電工社製、商品名「ポリゾール EVA AD−18」)加え、30分撹拌し、コロイダルシリカ粒子が分散した固形分40.5%の溶液Aを得た。
次いで溶液AをガラスクロスAに含浸させた後、ニップロールでプレスし、余分な溶液Aを絞り落とした。その後、熱風乾燥機で150℃、5分間乾燥させガラスクロス表面にコロイダルシリカ粒子が固着したガラスクロスAを得た。このときガラスクロスAに付着したコロイダルシリカ量は、12.2g/mであった。
さらに、得られたガラスクロスAに金属アルコキシド(株式会社A・R・D社製、商品名「AR−709MD−CR・02」)を含浸させ、ドクターバーで金属アルコキシドをそぎ落とし、付着量を調整した。その後、熱風乾燥機で130℃、5分間乾燥させ有機EL用光拡散シートaを得た。このときの金属アルコキシドの付着量は、10.3g/mであった。
(光拡散シートbの作製)
織り密度が経60本×緯58本(本/25mm)、目付量108g/m、厚さが100μmの平織りガラスクロス(ガラス繊維の番手:22.5tex、ガラス繊維径7μm)をヒートクリーニングしたガラスクロスBを用いた以外は、光拡散シートaと同様にして有機EL用光拡散シートbを得た。なお、光拡散シートaと同様に、ガラスクロスに付着したコロイダルシリカ量は12.2g/m、付着した金属アルコラート量は、10.3g/mであった。
(光拡散シートcの作製)
目付量149g/m、厚さが120μmの平織りガラスクロスガラス繊維の番手(33.7tex、ガラス繊維径6μm)をヒートクリーニングしたガラスクロスCを用いた以外は、光拡散シートaと同様にして有機EL用光拡散シートcを得た。なお、光拡散シートaと同様に、ガラスクロスに付着したコロイダルシリカ量は12.6g/m、付着した金属アルコキシド量は、10.8g/mであった。
(光拡散シートdの作製)
目付量217g/m、厚さが174μmの平織りガラスクロスガラス繊維の番手(67.5tex、ガラス繊維径9μm)をヒートクリーニングしたガラスクロスDを得た。得られたガラスクロスDに金属アルコキシド(株式会社A・R・D社製、商品名「AR−709MD−CR・02」)を含浸させ、ドクターバーで金属アルコラートをそぎ落とし、付着量を調整した。その後、熱風乾燥機で130℃、5分間乾燥させ有機EL用光拡散シートdを得た。このときの金属アルコキシドの付着量は、22.5g/mであった。
(光拡散シートeの作製)
目付量347g/m、厚さが262μmの平織りガラスクロスガラス繊維の番手(135tex、ガラス繊維径9μm)をヒートクリーニングしたガラスクロスEを得た。得られたガラスクロスEに、アクリルポリオール(アクリディック49−394IM<固形分60%>、三井武田ケミカル社製)32質量部と、シリコーン樹脂粒子(平均粒径27.2μm)180質量部と、シリコーン樹脂粒子(平均粒径30.0μm)40質量部と、酢酸ブチル215質量部との組成で調整された溶液を含浸した。その後、熱風乾燥機で130℃、5分間乾燥させ有機EL用光拡散シートeを得た。
[実施例1]
(素子基板の作製)
はじめに、プラズマCVD法による成膜を行うCVD装置を用いて、以下の条件で、素子基板表面にガスバリア層として窒化ケイ素膜を含む、ガスバリア層付き素子基板を作製した。
素子基板は、厚さ125μmのPETフィルム(東レフィルム加工株式会社製タフトップ)を用いた。素子基板を真空チャンバー内の所定位置にセットして、真空チャンバーを密閉した。
次いで、真空チャンバー内を排気して、圧力が0.01Paとなった時点で、反応ガスとして、シランガス、アンモニアガス及び窒素ガスを導入した。なお、1013hPa、25℃において、シランガスの流量は50mL/分、アンモニアガスの流量は100mL/分、窒素ガスの流量は150mL/分とした。そして、真空チャンバー内の圧力が100Paとなるように、真空チャンバー内の排気を調整した。
次いで、電極に750Wの高周波電力を供給して、素子基板表面に、ガスバリア層として窒化ケイ素層を厚さ100nmで成膜した。これにより、酸素透過度0.01ml/m・24h・atm以下、水蒸気透過度0.01g/m・24h以下のガスバリア性を有する素子基板を作製した。
(有機EL素子の作製)
得られた素子基板上に、スパッタ装置により、陽極としてITO(酸化インジウムスズ)を厚さ110nmで設けた。そして、フォトリソグラフィー法によりITOのパターニングを行った後、このITO透明電極を付けた基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
この基板を市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。真空蒸着装置内の蒸着用るつぼの各々に、CuPc(銅フタロシアニン)、α−NPD、FIr(pic)、DPVBi、CBP、Ir(ppy)、Ir(piq)、BAlq、Alq、LiFを各々素子作製に最適の量を充填した。蒸着用るつぼは、モリブデン製又はタングステン製抵抗加熱用材料で作製されたものを用いた。
Figure 2015159066
次いで、真空度4×10−4Paまで減圧した後、CuPcの入った前記蒸着用るつぼに通電して加熱し、CuPcを蒸着速度0.1nm/秒で素子基板のITO電極側に蒸着し、15nmの正孔注入層を設けた。
次いで、α−NPDを蒸着速度0.1nm/秒で正孔注入層上に蒸着速度0.1nm/秒で蒸着し、25nmの正孔輸送層を設けた。
次いで、FIr(pic)を3質量%として、DPVBiをホスト化合物として、合計の蒸着速度0.1nm/秒で正孔輸送層上に共蒸着して、層厚15nmの青色発光層を設けた。
次いで、中間層としてCBPを蒸着速度0.1nm/秒で青色発光層上に5nm蒸着した。
次いで、Ir(piq)を8質量%として、CBPをホストとして、合計の蒸着速度0.1nm/秒で中間層上に共蒸着して、層厚10nmの赤色発光層を設けた。
次いで、赤色発光層の上に正孔阻止層としてBAlqを蒸着速度0.1nm/秒で15nm蒸着した。
次いで、正孔阻止層の上に電子輸送層としてAlqを蒸着速度0.1nm/秒で30nm蒸着した。
更に、電子注入層としてLiFを電子輸送層上に蒸着速度0.1nm/秒で1nm蒸着した。
最後にアルミニウムを厚さが110nmとなるように蒸着して陰極を形成し、有機EL素子を作製した。このようにして得られた有機EL素子は、発光パターンが20mm×16.5mm×4画素の4分割発光パターンである(4画素分合計で41×34mmの面積となる)。
(有機ELパネルAの作製)
膜厚25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、ガスバリア層として、30μm厚のアルミニウム箔をラミネートして封止材を作製した。
封止材のアルミニウム箔面上に、熱硬化型接着剤ストラクトボンドE−413(三井化学社製)を塗布し、封止材を静置した。その後、有機EL素子の陰極と封止材のアルミニウム箔とが熱硬化型接着剤を介して対向するように積層した。1×10−2Paの減圧環境下で真空ラミネータを用いて、押圧力0.1MPaで100℃、60秒間圧着し、さらに硬化処理として100℃で30分間加熱を施して、有機EL素子の本体部の封止を行った。
次に、光拡散シートaの表面に、熱硬化型接着剤ストラクトボンドE−413(三井化学社製)100質量部に平均粒子径0.8μmのシリカを添加して、20℃条件下ペイントシェーカーで2時間分散して混合した後塗布した。その後、光取り出しシートaの接着剤塗布面と、作製した有機EL素子の素子基板とが接触するように有機EL素子を積層した。1×10−2Paの減圧環境下で真空ラミネータを用いて、押圧力0.1MPaで100℃、60秒間圧着した。その後、硬化処理として100℃で30分間加熱を施して、有機ELパネルAを作製した。なお、使用した熱硬化型接着剤ストラクトボンドE−413の全光線透過率(全光透過率)は90%であった。
[実施例2]
実施例1において、光拡散シートaを光拡散シートbに変更して、他は同様の条件で有機ELパネルBを作製した。
[実施例3]
実施例1において、光拡散シートaを光拡散シートcに変更して、他は同様の条件で有機ELパネルCを作製した。
[比較例1]
実施例1において、光拡散シートaを光拡散シートdに変更して、他は同様の条件で有機ELパネルDを作製した。
[比較例2]
実施例1において、光拡散シートaを光拡散シートeに変更して、他は同様の条件で有機ELパネルEを作製した。
[比較例3]
実施例1において、光拡散シートaを使用せず、封止材のみを接着することとして、他は同様の条件で有機ELパネルFを作製した。
以上のとおり作製した有機ELパネルを表1に示した。
(評価試験条件)
作製した光拡散シートa〜e及び有機ELパネルA〜Fについて、下記に記載の特性評価試験を行った。光拡散シートについては、そのヘイズ値及び全光透過率についての評価を行い、有機ELパネルA〜Eについては、輝度特性、密着性及び難燃性についての評価を行い、有機ELパネルFについては、輝度特性、難燃性についての評価を行った。評価結果を表2に示した。
<ヘイズ値及び全光透過率評価>
作製した光拡散シートについて、ヘイズ値(%)はJIS K 7136−2000に準拠し、全光透過率(%)はJIS K 7361−1−1997に準拠して日本電色工業株式会社製NDH4000を用いて測定した。
<発光特性評価>
発光特性は以下のようにして評価した。
(輝度)
まず、作製直後の有機EL素子に対して、陽極及び陰極間に2.5mA/cmの直流電流を流し、輝度(初期輝度)を測定した。
(光取り出し効率)
光拡散シートを備えない比較例4の有機EL素子Fの輝度に対する、光拡散シートa〜eを備える有機ELパネルA〜Eの輝度の相対比率を光取り出し効率(%)として算出した。光取り出し効率が大きいほど、有機ELパネルとして良好な性能を有することを示している。
(角度依存性)
作製した有機ELパネルに対し、2.5mA/cm定電流を流したときの発光色の色度を発光面に対して垂直方向を正面とし、0°、60°でxy色度を測定した。0°のx値と60°のx値の差をΔxとし、Δx≦0.03を○、Δx>0.03を×として角度依存性を評価した。輝度(cd/m)と角度依存性は、分光放射輝度計(コニカミノルタ社製 CS−2000)を用いて測定した。
<密着性評価(剥離強度)>
光拡散シートa〜eを備える有機ELパネルA〜Eの光拡散シートの剥離強度を測定した。また有機ELパネルA〜Eを60℃、90%環境下に500時間放置した後の剥離強度を測定した。剥離強度(N/cm)はイマダ社製の180°剥離試験機を用いて測定した。
<難燃性評価>
有機ELパネルA〜Fに輻射熱で3.5W/cmの熱を加えた状態で、さらに、各有機ELパネルに対して炎を5分間当てた。その際の最大発熱量Peak RHR(Rated Heat Release)(kW/m)、2分間の総発熱量THR(Total Heat Release)(kW×min/m)を測定した。なお、最大発熱量及び総発熱量はいずれも、小さい方が難燃性に優れていることを示している。
(評価結果)
評価結果を表1及び表2に示す。
Figure 2015159066
Figure 2015159066
表2に示す評価結果から明らかなように、実施例1〜3の有機ELパネルA〜Cは、いずれも光取り出し効率が120%を超えており、角度依存性も優れている。よって、それぞれ所定の光拡散シートの使用により、優れた光取り出し効率(光拡散性)を実現することができた。
さらに、ガラスクロスを有する光拡散シートの使用により、ガラスクロスを使用していない比較例3の有機ELパネルFに比較して、最大発熱量Peak RHR、及び2分間の総発熱量THRのいずれにおいても、大幅に数値が低下しており、難燃性においても優れた性能を備えていることが分かった。
特に、ガラスクロスに含浸させる樹脂にコロイダルシリカと金属アルコキシドを用い、目付け80〜120g/m、厚さが80〜120μmの範囲内である実施例1及び2の有機ELパネルA及びBは、難燃性を維持したままいずれも光取り出し効率が140%を超えており、優れた光取り出し効率(光拡散性)を実現することができた。
このように、本発明によれば、良好な光取り出し効率(光拡散性)と優れた難燃性を両立した有機ELパネルを提供することができることが分かった。
1 有機EL素子
2 有機EL用光拡散シート
3 封止材
4、5 接着層
10 有機ELパネル
11 素子基板
12 陽極
13 有機化合物層
14 陰極

Claims (5)

  1. 有機エレクトロルミネッセンスパネルに使用する、ガラスクロスを用いた有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートであって、
    前記ガラスクロスが、当該ガラスクロスを構成するガラス繊維の表面又は当該ガラス繊維間に、シリカを必ず有し、かつ、
    金属アルコキシド及び金属アルコキシドの反応生成物のうち少なくとも一種を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート。
  2. 全光線透過率が、45〜60%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート。
  3. ヘイズ値が、90%以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート。
  4. 前記ガラスクロスの単位面積当たりの質量が、80〜120g/mの範囲内であり、
    前記ガラスクロスの厚さが、80〜120μmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シート。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス用光拡散シートを有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
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