JP2015157559A - シートリクライニング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポールの塑性変形を抑制するシートリクライニング装置を提供する。
【解決手段】シートリクライニング装置は、第1ブラケット21と、第1ブラケットに対して回転する第2ブラケット31と、第1ブラケット21に対して回転するカムと、カムに回転に基づいて第1ブラケット21の径方向に移動して第2ブラケット31に係合する複数のポールとを備える。第1ブラケット21には、ポールを径方向に案内するガイド部23と、所定のポールに対応して、このポールの周方向への移動を規制する規制部27とが設けられ、複数のポールのうちで規制部27に対応するところに配置されるポールには、規制部27に対して隙間を空けて配置されてこのポールの移動により規制部に当接する当接部45Bが設けられている。
【選択図】図12

Description

本発明は、シートリクライニング装置に関する。
座席のシートクッションに対してシートバックを所定角度に維持するシートリクライニング装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
シートリクライニング装置は、シートクッションに取り付けられる第1ブラケットと、第1ブラケットに対して回転するカムと、カムの回転により第1ブラケットの径方向に移動するポールと、シートバックに取り付けられて第1ブラケットに対して回転する第2ブラケットとを備える。カムの回転によりポールが外方に移動して、ポールの外歯が第2ブラケットの外周壁に設けられた内歯と噛み合うことにより、第2ブラケットの回転が阻止される。これにより、第1ブラケットに対する第2ブラケットが所定角度に維持される。
特表2008−543387号公報
ところで、シートリクライニング装置に衝撃力が加わることがある。
例えば、車両が後方から追突された場合、その衝撃により搭乗者が車両の後方に倒されて、これに伴ってシートバックに強い力が加わる。このとき、シートバックを所定角度に固定するシートリクライニング装置に衝撃力が加わる。
シートリクライニング装置にこのような衝撃力が加わると、シートリクライニング装置のポールが塑性変形するおそれがある。ポールが塑性変形すると、衝撃力が加わった後におけるシートリクライニング装置の動作に支障が生じる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ポールの塑性変形を抑制することができるシートリクライニング装置を提供することにある。
上記課題を解決するシートリクライニング装置は、第1ブラケットと、前記第1ブラケットに対して回転する第2ブラケットと、前記第1ブラケットに対して回転するカムと、前記カムに回転に基づいて前記第1ブラケットの径方向に移動して前記第2ブラケットに係合する複数のポールとを備え、前記第1ブラケットには、前記ポールを前記径方向に案内するガイド部と、前記複数のポールのうちの少なくとも1つに対応して、このポールの周方向への移動を規制する規制部とが設けられ、前記複数のポールのうちで前記規制部に対応するところに配置される前記ポールには、前記規制部に対して隙間を空けて配置されており前記ポールの移動により前記規制部に当接する当接部が設けられている。
シートリクライニング装置に衝撃が加わると、第2ブラケット(または第1ブラケット)からポールに衝撃力が伝達される。このときポールには周方向に力が加わるため、ポールがガイド部を押すようになる。また、このポールはガイド部から反力を受ける。このとき、ポールがガイド部からの反力により塑性変形するおそれがある。ポールが塑性変形すると、シートリクライニング装置の動作に支障が生じる。
この点、上記構成によれば、ポールの周方向への移動を規制する規制部が設けられ、この規制部に対応するところに配置されるポールには上記構成の当接部が設けられているため、ポールに過大な力が加えられると、ポールは、ガイド部を押すとともに、この当接部を介して規制部を押すようになる。このとき、ポールは、規制部及びガイド部から反力を受けるが、従来構造のポールに比べて、ポールは反力を広い面積で受けるため、ポールの塑性変形が抑制される。
上記シートリクライニング装置において、前記規制部は、凹構造を有し、前記当接部は、前記ポールから突出して前記規制部に収容されることが好ましい。
この構成によれば、ポールから突出する当接部が、第1ブラケットに設けられた凹部構造の規制部に収容されるため、当接部と規制部とにより構成される衝撃力分散機構がコンパクトになる。これによって、衝撃力分散機構を設けたことによるシートリクライニング装置の大型化を抑制することができる。
上記シートリクライニング装置において、前記第1ブラケットの外面側は、凹構造として構成された前記規制部に対応して突出することが好ましい。
この構成によれば、第1ブラケットの外面側において規制部に対応して突出する部分を、第1ブラケットの取付部位として利用することが可能となる。このため、凹構造の規制部とは別のところに第1ブラケットの取付部位としての突起を設ける場合に比べて、第1ブラケットの構造を簡略化することができる。
上記シートリクライニング装置において、前記規制部は、前記ポールが周方向へ移動したときに前記当接部の当接面が当接する規制面を有し、前記規制面は、径方向に移動する前記ポールの移動方向に沿う面として構成され、前記規制面と前記当接面とが平行をなすように構成されていることが好ましい。
ポールが径方向に移動すると、ポールに設けられた当接部の当接面と規制面との位置関係が変化するが、上記構成では、規制面が、径方向に移動するポールの移動方向に沿う面として構成され、かつこの規制面と当接面とが平行に構成されていることから、ポールの移動によっても、規制面と当接面との平行関係が維持される。すなわち、径方向へのポールの移動によって規制面と当接面とが摺接することはない。これにより、ポールの移動の円滑性が維持される。
上記シートリクライニング装置において、前記規制部は、周方向に異なる位置に配置されて互いに対向する2つの規制面を有する凹部として構成され、前記規制部に対応するところに配置される前記ポールに設けられた前記当接部は、前記規制部の一方の前記規制面側に配置される第1の当接面と、前記規制部の他方の規制面側に配置される第2の当接面とを有することが好ましい。
すなわち、周方向に異なる位置に配置された2つの規制面のそれぞれに対して当接面が配置される。このため、周方向のいずれの方向にポールが移動しても当接部と規制部とが当接する。これにより、第2ブラケットに加わる衝撃力の方向がいずれの方向であっても、ポールの塑性変形が抑制される。
上記シートリクライニング装置において、前記規制部と前記当接部との間の隙間距離は、前記ガイド部と前記ポールとの間の隙間距離よりも大きいことが好ましい。
この構成によれば、規制部と当接部との間の隙間距離とガイド部とポールとの間の隙間距離とが等しい場合には、規制部と当接部とが接触して、ポールの径方向への移動が阻害されるおそれがある。この点、第1ブラケットの規制部とポールの当接部とは互いに殆ど接触しないため、ポールの径方向への移動の円滑性は低下しない。
上記構成に係るシートリクライニング装置は、ポールの塑性変形を抑制することができる。
シートリクライニング装置を備えるシートの側面図。 図1のII−II線に沿うシートリクライニング装置の断面図。 シートリクライニング装置の分解斜視図。 第1ブラケットについて、(a)はその平面図、(b)はその側面図。 カムの平面図。 第1ポールの斜視図。 第2ポールの斜視図。 第2ポールについて、(a)はその平面図、(b)はその側面図。 第2ブラケットについて、(a)はその平面図、(b)は(a)のIX−IX線に沿う断面図。 図2のX−X線に沿う断面の模式図であり、(a)はロック状態を示す模式図、(b)はロック解除状態を示す模式図、(c)はロック制限状態を示す模式図。 シートリクライニング装置について、第2ポールが配置されている部分の拡大図。 図11のXII−XII線に沿うシートリクライニング装置の断面図。 変形例に係るシートリクライニング装置の部分断面図。
図1〜図12を参照して実施形態に係るシートリクライニング装置について説明する。
図1に示すように、シートリクライニング装置20は、車両フロア1等に設置されるシート2に適用される。例えば、適用に係るシート2は、座面を構成するシートクッション3と、背もたれを構成するシートバック4とを備え、シートバック4がシートクッション3に対して回転可能にかつ所定角度に維持可能なものである。
シートバック4は、シートリクライニング装置20を介してシートクッション3に取り付けられる。このシートリクライニング装置20が、シートバック4をシートクッション3に対して所定角度に維持する。
図2に示すように、シートリクライニング装置20の一方の回転体(後述の第1及び第2ブラケット21,31のうちの一方)が、シートクッション3に取り付けられているプレート3aに固定される。シートリクライニング装置20の他方の回転体(後述の第1及び第2ブラケット21,31のうちの他方)は、シートバック4に取り付けられているプレート4aに固定される。この実施形態における説明では、図2に示すように、第1ブラケット21がシートクッション3側のプレート3aに固定され、第2ブラケット31がシートバック4側のプレート4aに固定されたものとして説明する。
また、シートリクライニング装置20の中央部にシャフト5が貫通する。このシャフト5は、シートリクライニング装置20内に設けられたカム機構を動作させる。このシャフト5の端部には、このシャフト5を回転させるための操作レバー5aが取り付けられている。
シートリクライニング装置20がシート2に取り付けられた状態において、シャフト5の回転軸C1とシートリクライニング装置20の回転軸C2(第1ブラケット21及び第2ブラケット31の回転軸)とは一致する。
なお、以降の説明では、シートリクライニング装置20の回転軸C2を中心軸とする円周に沿う方向を周方向といい、この回転軸C2に垂直な方向(法線方向)を径方向という。また、シートバック4が後方に倒れるのに伴って第2ブラケット31が回転する方向を後回転方向RXという。
図3を参照して、シートリクライニング装置20の構成を説明する。
図3に示すように、シートリクライニング装置20は、第1ブラケット21と、第2ブラケット31と、第1〜第3ポール40A〜40Cと、カム50と、カム50を付勢する渦巻きばね60と、渦巻きばね60を覆うカバー70と、第1及び第2ブラケット21,31とを保持する保持部材80とを備えている。また、シートリクライニング装置20は、第1ポール40Aの余分な動きを抑制するためのボールカム90を備える。なお、上記カム機構は、カム50、渦巻きばね60、第1〜第3ポール40A〜40C、及びボールカム90により構成される。
図4を参照して、第1ブラケット21について説明する。
図4(a)及び図4(b)に示すように、第1ブラケット21は、円板状の本体部22と、ポール40A,40B,40Cの移動を案内する3つのガイド部23と、ポール40A,40B,40Cの周方向への移動を規制する規制部27と、渦巻きばね60の端部62aが収容される収容凹部28とを有する。
ガイド部23は、本体部22の内面22aから突出するように設けられている。
ガイド部23は、外方に向かって延びるガイド面24と内側面23aとを有する。3つのガイド部23の内側面23aに囲まれる領域には、カム50が収容される。
隣り合う2つのガイド部23において互いに対向する2つのガイド面24は、互いに平行であり、そして、これらガイド面24は本体部22の内面22aと協働してガイド溝26を構成する。ガイド溝26は、ポール40A,40B,40Cを径方向への移動に案内する。
3つのガイド部23は、同一形状を有し、周方向に等角度で配置されている。すなわち、3つのガイド溝26は、周方向に等角度間隔に配置される。ガイド部23の反対側(第1ブラケット21の外面22b側)は、ガイド部23に対応して陥没する。
規制部27は、第2ポール40Bが装着されるガイド溝26と、第3ポール40Cが装着されるガイド溝26とにそれぞれ設けられている。規制部27は、本体部22の内面22aから凹む凹構造を有する。例えば、規制部27は、下面27eと、この下面27eから垂直に延びてこの下面27eを囲む第1〜第4内面27a〜27dとを有する凹部として構成される。
第1内面27a(規制面)は、凹部における前方側の面を構成する。前方側の面とは、シートバック4が後方に倒れるのに伴って第2ブラケット31が回転する場合に、この第2ブラケット31の後回転方向RX(図1及び図3参照)を基準として、前方側にある面をいう。この第1内面27aは、径方向に移動する第2ポール40B(または第3ポール40C)の移動方向Dr(図11参照)に沿うように構成される。また、第1内面27aは、第2ポール40B(または第3ポール40C)に設けられた当接部45Bの当接面46B(第1の当接面)に対して平行となるように構成されている。
第2内面27b(規制面)は、第1内面27a(規制面)に対向するように配置される。この第2内面27bは、第1内面27aと同様に、径方向に移動する第2ポール40B(または、第3ポール40C)の移動方向Dr(図11参照)に沿うように構成される。また、第2内面27bは、第2ポール40B(または第3ポール40C)に設けられた当接部45Bの当接面46B(第2の当接面、図11参照。)に対して平行となるように構成されている。
第3内面27cは、凹部の外方の面を構成し、円弧状をなす。
第4内面27dは、凹部の内方の面を構成し、円弧状をなす。なお、第3内面27c及び第4内面27dの形状は、円弧に限定されるものではない。
規制部27の反対側(第1ブラケット21の外面22b側)は、規制部27の凹構造に対応して突出する。すなわち、第1ブラケット21の外面22bには規制部27に対応する凸部27xが存在する。
この凸部27xは、第1ブラケット21の取付部位として用いられる。例えば、シートクッション3のプレート3aに設けられる孔または切欠きにこの凸部27xが挿入または係合される。また、第1ブラケット21を固定部材(例えば、プレート3a)に取付ける際には凸部27xにおいて溶接される。
3つのガイド溝26のうちで第1ポール40Aが装着されるガイド溝26には、上記収容凹部28が設けられている。
収容凹部28は、規制部27と同様の構造を有する。収容凹部28の反対側は、収容凹部28の凹構造に対応して突出する。すなわち、第1ブラケット21の外面22bには収容凹部28に対応する凸部28xが存在する。この凸部28xは、凸部27xと同様に第1ブラケット21の取付部位として用いられる。
本体部22の中央部には、渦巻きばね60の渦巻き部61が収容される収容部25が設けられている。
この収容部25は、連通溝25aを介して第1ブラケット21の収容凹部28に繋がっている。連通溝25aから収容凹部28にわたる部分に、渦巻きばね60の外方係合部62(図3参照)が係合する。
このような第1ブラケット21は、プレス加工により形成される。
例えば、金属板のプレス加工により、ガイド部23とガイド部23の反対側の陥没構造と、規制部27とその反対側の凸部27xと、収容凹部28とその反対側の凸部28xとが、一組の金型で形成される。
図5を参照して、カム50の構造について説明する。
カム50は、第1及び第2ブラケット21,31の間に配置される(図2参照)。また、カム50は、第1ブラケット21の各ガイド部23の内側面23aに囲まれる領域に収容される。
カム50は、カム本体部51と、3本のポール係合部52と、渦巻きばね60の内方係合部63(図3参照)に係合する2本のばね係合部53とを有する。3本のポール係合部52は、第1〜第3ポール40A〜40Cにそれぞれ係合する。ポール係合部52は、カム50の一方の面(第1面50a)に設けられ、ばね係合部53は、カム50の他方の面(第2面50b(図2参照))に設けられている。
カム本体部51の中央部には、シャフト5が嵌合する嵌合孔54が設けられている。このカム50はシャフト5の回転に連動する。具体的には、シャフト5に取り付けられている操作レバー5aの操作によりカム50が回転する。
カム本体部51の周面には、各ポール40A〜40Cのカム面44A〜44Cに当接する3個のカム部(以下、それぞれを「第1カム部55」、「第2カム部56」、「第3カム部57」という。)が等角度間隔で設けられる。
第1カム部55は、第1ポール40Aの第1カム面44Aを押す2個の押圧部55a,55bを有する。
第2カム部56は、第2ポール40Bの第2カム面44Bを押す3個の押圧部56a,56b,56cを有する。
第3カム部57は、第3ポール40Cの第3カム面44Cを押す3個の押圧部57a,57b、57cを有する。
第3カム部57は、第2カム部56と同じ構造を有する。
カム50は、渦巻きばね60によって第1ブラケット21に対して所定の回転方向(以下、この方向を「付勢方向RB」という。)に付勢される。すなわち、カム50には、付勢方向RBに回転する付勢力が付与されている。
図6を参照して、第1ポール40Aについて説明する。
第1ポール40Aは、互いに段違いに配置された第1ブロック41Aと第2ブロック42Aとを備える。第1ブロック41Aは径方向において外方に、第2ブロック42Aは径方向において内方に配置される(図2等参照)。
第1ブロック41Aはガイド溝26に装着される。
また、第1ブロック41Aは、回転軸C2に沿う方向において、カム50と同じ位置に配置される(図2参照)。
第1ブロック41Aの径方向外方端面(第2ブラケット31の内歯37と対向する端面)は、円弧状に構成されている。この径方向外方端面には、第2ブラケット31の内歯37と噛合する外歯43Aが形成されている。
第1ブロック41Aの径方向内方端面(径方向外方端面とは逆側の端面)には、カム50の第1カム部55が当接する第1カム面44Aが形成されている。
また、第1ブロック41Aの径方向内方端面には、第1カム面44Aから連続して、ボールカム90を収容するための凹曲面部45Aが設けられている。ボールカム90は、第1ポール40Aの凹曲面部45Aと、カム50の第1カム部55と、ガイド部23のガイド面24とにより構成されるボールカム収容室Sに収容される(図10(a)参照。)。
第2ブロック42Aは、カム50の第1面50a側に配置される。すなわち、回転軸C2に沿う方向においてカム50よりも第2ブラケット31側に配置される(図2参照)。そして、第2ブロック42Aの径方向外方端面が、第2ブラケット31の外周部35または内周部36(図9参照)に対向するように、第2ブロック42Aが配置される。
第2ブロック42Aの径方向外方端面には、第2ブラケット31の内周部36に当接して第1ポール40Aの外方への移動を制限する制限部46Aが設けられている。
第2ブロック42Aの中央部には、板厚方向に貫通するカム孔47Aが設けられている。カム孔47Aは、周方向に長く、かつ付勢方向RBに沿って内方側に向かうように構成されている。カム孔47Aには、カム50のポール係合部52が挿通する。
図7及び図8を参照して、第2ポール40Bについて説明する。
図7は、第2ポール40Bの斜視図である。図8(a)は、第2ポール40Bの平面図、図8(b)は、その側面図である。なお、第2ポール40Bと第3ポール40Cとは同じ構造を有するため、第3ポール40Cについての説明は省略する。
第2ポール40Bは、互いに段違いに配置された第1ブロック41Bと第2ブロック42Bとを備える。第1ブロック41Bは径方向において外方に、第2ブロック42Bは径方向において内方に配置される。
第1ブロック41Bは、ガイド溝26に装着される。
また、第1ブロック41Bは回転軸C2に沿う方向において、カム50と同じ位置に配置される。
第1ブロック41Bの径方向外方端面(第2ブラケット31の内歯37と対向する端面)は、円弧状に構成されている。この径方向外方端面には、第2ブラケット31の内歯37と噛合する外歯43Bが形成されている。第1ブロック41Bの径方向内方端面(径方向外方端面とは逆側の端面)には、カム50の第2カム部56が当接する第2カム面44Bが形成されている。
また、第1ブロック41Bには、以下に示す構成の当接部45Bが設けられている。
当接部45Bは、第2ポール40Bが仮に周方向に移動したときに(例えば、弾性変形によりその中心軸が周方向へ移動する場合)、第1ブラケット21の規制部27に当接するものとして構成される。
当接部45Bは、第1ブロック41Bの外面41Ba(第1ブラケット21側の面)にこの外面41Baから突出するように設けられている。当接部45Bは、1個でもよいが、本実施形態では当接部45Bが2個設けられている。
2個の当接部45Bは、周方向に沿って配列される。また、各当接部45Bには、周方向の外方(第1ブロック41Bを周方向に2分する中心線を基準としたときの外方)に向く当接面46Bが設けられている。この当接面46Bは、第2ポール40Bの側面41Bsに平行な面として構成される。
これらの当接部45Bは、第1ブラケット21の凹構造の規制部27に収容される。また、この収容状態において、一方の当接部45Bはその当接面46B(第1の当接面)が規制部27の第1内面27aに対向するように配置され、他方の当接部45Bはその当接面46B(第2の当接面)が規制部27の第2内面27bに対向するように配置される。当接部45Bの当接面46Bと規制部27の第1内面27a(または第2内面27b)との間の隙間距離d1は、第2ポール40Bの側面41Bsとガイド面24との間の隙間距離d2よりも大きくなるように設定される(図12参照)。すなわち、通常の状態(第2ブラケット31に過大な回転力が加わっていない状態)のときは、当接部45Bは、規制部27の第1内面27a(または第2内面27b)から離間する。
また、当接部45Bの当接面46Bと規制部27の第1内面27a(または第2内面27b)との間の隙間距離d1は、衝撃等の過大な力によって第2ポール40Bが弾性変形し、第2ポール40Bが周方向に移動するときに(第2ポール40Bの中心軸が移動するときに)、当接面46Bと第1内面27aとが互いに当接するように、設定される。
第2ブロック42Bは、カム50の第1面50a側に配置される。すなわち、回転軸C2に沿う方向においてカム50よりも第2ブラケット31側に配置される。
第2ブロック42Bの中央部には、板厚方向に貫通するカム孔47Bが設けられている。カム孔47Bは、周方向に長く、かつ付勢方向RBに沿って内方側に向かうように延びるように構成されている。カム孔47Bにはカム50のポール係合部52が挿通する。
図9を参照して、第2ブラケット31について説明する。
図9(a)及び図9(b)に示すように、第2ブラケット31は、シャフト5が挿通する挿通孔32aを有する円板状の本体部32と、本体部32の外縁に沿って設けられた外周壁33とを有する。
外周壁33の内周面33aには、全周にわたって、第1〜第3ポール40A〜40Cの外歯43A〜43Cと噛合する内歯37が設けられている。
外周壁33の外周面33bは、保持部材80に摺接する。外周壁33の外面33cは、保持部材80の突起83(図2参照)に摺接する。
本体部32の中央部には、略円形の凹部34が設けられている。
凹部34は、所定の第1半径の周面を有する外周部35と、第1半径よりも小さい第2半径の周面を有する内周部36とを有する。すなわち、外周部35の周面を基準面としたとき、内周部36は径方向における内方に突出する。
外周部35は、次のように構成される。
外周部35の周面は、第1ポール40Aが最も外方に移動するとき(すなわち第1ポール40Aの外歯43Aと第2ブラケット31の内歯37とが噛合するとき)の第1ポール40Aの制限部46Aの先端面46Axの位置よりも、外方に位置する(図10(a)参照。)。
これにより、第2ブラケット31の回転により、外周部35が、第1ポール40Aの制限部46Aに対応する位置に配置されるとき、第1ポール40Aの径方向への移動が制限されない。このため、この配置のときは、第1ポール40Aが最も外方に移動することが可能となる。
内周部36は、次のように構成される。
内周部36の周面は、第1ポール40Aが最も外側に移動するとき(すなわち第1ポール40Aの外歯43Aと第2ブラケット31の内歯37が噛合するとき)の第1ポール40Aの制限部46Aの先端面46Axの位置よりも、内方に位置する(図10(a)参照。)。
これにより、第2ブラケット31の回転により、内周部36が、第1ポール40Aの制限部46Aに対応する位置に配置されるとき、第1ポール40Aの制限部46Aが内周部36に当接する。このため、この配置のときは、第1ポール40Aの外方への移動が制限される。
次に、保持部材80を説明する。
図3に示すように、保持部材80は、円環状の本体部81と、本体部81の一方の周縁から中心部に向かって延びるフランジ部82とを備える。フランジ部82には、内側(第2ブラケット31側)に向かって突出する突起83が設けられている。この突起83により、第2ブラケット31の回転軸C2方向への移動の遊び(余裕度)が調整される。
保持部材80の本体部81は、第1ブラケット21の外周面22c及び第2ブラケット31の外周面33bを覆う。また、保持部材80の本体部81は、第1ブラケット21の外周面22cにレーザ溶接される。保持部材80のフランジ部82は、第2ブラケット31の外周壁33の外面33c(図2参照)を覆う。これにより、保持部材80は、第1ブラケット21と第2ブラケット31との間の距離を、回転軸C2方向において所定距離に維持して、両者を保持する。
図10を参照して、シートリクライニング装置20の動作を説明する。
図10(a)〜図10(c)は、図2のX−X線に沿う断面の模式図であり、ガイド部23及び保持部材80についてはその図示を省略している。
図10(a)は、各ポール40A〜40Cの外歯43Aと第2ブラケット31の内歯37とが噛合する状態(以下、「ロック状態」)を示す。
図10(b)は、各ポール40A〜40Cが径方向における内方側の位置に維持されることにより、各ポール40A〜40Cの外歯43A〜43Cと第2ブラケット31の内歯37とが噛合していない状態(以下、「ロック解除状態」)を示す。
図10(c)は、第1ポール40Aの外方への移動が制限されることにより、各ポール40A〜40Cの外歯43A〜43Cと第2ブラケット31の内歯37とが噛合しない状態(以下、「ロック制限状態」)を示す。
シートリクライニング装置20は、次の2つの基本動作を含む。
第1の基本動作は、カム50の回転による各ポール40A〜40Cの動作である。
第2の基本動作は、第2ブラケット31の回転に伴う各ポール40A〜40Cの移動制限である。
第1の基本動作について、第1ポール40Aを例にして説明する。
カム50は、付勢方向RBに回転するように付勢されている。カム50が付勢方向RBに回転するとき、第1カム部55が第1ポール40Aの第1カム面44Aを押すため、第1ポール40Aが外方へ移動する。そして、図10(a)に示すように、第1ポール40Aの外歯43Aが第2ブラケット31の内歯37に噛合したときには、第1カム部55は、第1ポール40Aを外方へ押圧する。これにより、第2ブラケット31が第1ブラケット21に対して固定される。すなわち、シートリクライニング装置20がロック状態になる。
操作レバー5aの操作により、カム50が付勢方向RBとは反対方向に回転するとき、カム50のポール係合部52が第1ポール40Aのカム孔47Aの内面を押すため、第1ポール40Aが内方に移動する。このとき、図10(b)に示すように、第1ポール40Aの外歯43Aと第2ブラケット31の内歯37とが離間する。これにより、第1ブラケット21に対して第2ブラケット31が回転可能となる。すなわち、シートリクライニング装置20がアンロック状態になる。
第2の基本動作について説明する。
図10(c)に示すように、第2ブラケット31の内周部36が第1ポール40Aの制限部46Aに対応する位置にあるときに操作レバー5aの操作が解除されたとすると、カム50が付勢方向RBに回転する。そうすると、カム50の回転に伴って第1ポール40Aが外方に移動するが、第1ポール40Aの制限部46Aが内周部36に当接するため、第1ポール40Aが最も外方へ移動する前にその移動が阻止される。すなわち、第1ポール40Aの径方向への移動が制限されることにより、第1ポール40Aの外歯43Aと第2ブラケット31の内歯37とが離間した状態で維持される。また、第1ポール40Aの制限部46Aが第2ブラケット31の内周部36に当接することにより、カム50の回転が阻止されるため、他のポール(第2及び第3ポール40B,40C)もその外歯43B,43Cと第2ブラケット31の内歯37とが離間した状態で維持される。すなわち、第2ブラケット31の内周部36が第1ポール40Aの制限部46Aに対応する位置にあるときは、シートリクライニング装置20がロック状態になることが制限される。すなわち、シートリクライニング装置20はロック制限状態(第2ブロック31の回転が許容される状態)になる。
次に、シートリクライニング装置20の各状態におけるカム機構の動作について説明する。
図10(a)に示すロック状態は、シートバック4がシートクッション3に対して所定範囲内の角度に傾けられて、操作レバー5aが操作されていないときの、シートリクライニング装置20の態様である。
シートバック4がシートクッション3に対して所定範囲内の角度で傾けられるとき、すなわち第2ブラケット31の外周部35が第1ポール40Aの制限部46Aに対応する位置にあるときは、上記したように第1ポール40Aの径方向への移動が制限されない。
そして、操作レバー5aが操作されていないとき、すなわちカム50に付勢方向RBとは反対方向の力が加えられていないときは、カム50に加えられている付勢力によりカム50は付勢方向RBに回転するため、第1〜第3カム部55〜57が各ポール40A〜40Cの第1〜第3カム面44A〜44Cを押圧する。これにより、各ポール40A〜40Cが外方に押圧されるため、各ポール40A〜40Cの外歯43Aが第2ブラケット31の内歯37に噛合する。すなわち、シートリクライニング装置20がロック状態になる。
また、カム50の回転により押圧力の一部は、このボールカム90を介して第1ポール40Aに加えられる。このとき、ボールカム90は第1ポール40A及びガイド部23を押す。これによって、第1ポール40Aの側面41Asとガイド面24との間に隙間があることに起因して生じる第1ポール40Aの余分な動きが抑制されるようになる。
図10(b)に示すロック解除状態は、操作レバー5aを操作しているときのシートリクライニング装置20の態様である。
操作レバー5aの操作により、カム50が付勢方向RBとは反対方向に回転すると、上記第1の基本動作により、各ポール40A〜40Cが径方向の内方に移動するため、各ポール40A〜40Cの外歯43A〜43Cと第2ブラケット31の内歯37とが離間する。これにより、シートリクライニング装置20がアンロック状態になる。
図10(c)に示すロック制限状態は、シートバック4がシートクッション3に対して所定範囲以外の角度に傾けられて、操作レバー5aが操作されていないときの、シートリクライニング装置20の態様である。
シートバック4がシートクッション3に対して所定範囲以外の角度で傾けられるとき、すなわち第2ブラケット31の内周部36が第1ポール40Aの制限部46Aに対応する位置にあるときは、第2の基本動作により、第1ポール40Aの径方向への移動が制限される。すなわち、シートリクライニング装置20がロック制限状態になる。
ところで、シートリクライニング装置20に衝撃が加えられる場合がある。
例えば、停止している車両に後方から他の車両が衝突すると、慣性により搭乗者は後方に押されて、これに伴って後方に倒れるように作用する強い回転力(トルク)がシートバック4に加わる。
このように、ロック状態にあるシートリクライニング装置20に衝撃力が加わると、その衝撃力が加わる方向に第2ブラケット31が回転しようとする。このとき、第2ブラケット31に係合する各ポール40A,40B,40Cに回転力が加わるが、各ポール40A,40B,40Cの回転はガイド部23によって阻止されるため、第2ブラケット31の回転も阻止される。
シートリクライニング装置20に加わる衝撃力が大きいときは、各ポール40A,40B,40Cに加わるガイド部23からの反力が大きくなる。このため、各ポール40A,40B,40Cは弾性変形して各ポール40A,40B,40C(ポールの中心軸)が周方向に移動するようになるが、この変形により衝撃力が緩和して、第2ブラケット31の回転が阻止される。
しかし、この衝撃力が過大であるときは、その衝突に起因するガイド部23からの反力が過大となって各ポール40A,40B,40Cの変形が大きくなる。この場合、各ポール40A,40B,40Cが塑性変形するおそれがある。各ポール40A,40B,40Cが塑性変形すると、その後(衝撃力が加わった後)の各ポール40A,40B,40Cの径方向への移動の円滑性が損なわれる。
そこで、このような過大な衝撃力が加わるときに各ポール40A,40B,40Cの塑性変形を抑制することを目的として、本実施形態に係るシートリクライニング装置20には、衝撃力分散機構(当接部45Bと規制部27とにより構成されるもの)が設けられている。以下、この点について説明する。
図11及び図12を参照して、シートリクライニング装置20に衝撃が加えられたときの衝撃力分散機構の作用について、第2ポール40Bを例にして説明する。
車両の後方からの衝突等の原因により、後方に倒れるようにシートバック4に強い力が加わって第2ブラケット31に後回転方向RXの回転力(トルク)が加わると、第2ブラケット31の内歯37と第2ポール40Bの外歯43Bとの噛合部を介してその力が第2ポール40Bに伝達される。すなわち、第2ブラケット31に後回転方向RXの回転力(トルク)が加わると、第2ポール40Bには周方向に移動する力が加わる。このとき、図11に示すように、第2ポール40Bがガイド部23のガイド面24を押圧する。
衝撃が小さく、第2ブラケット31の回転力(トルク)が大きくないときは、第2ポール40Bの周方向への移動は、ガイド部23により阻止される。このときは、第2ポール40Bの当接部45Bと規制部27の第1内面27aとは互いに離間した状態で維持される。
一方、この衝撃が過大であり、第2ブラケット31の回転力(トルク)が大きいときは、第2ポール40Bがガイド部23を押圧する力が増大し、これに伴ってガイド部23からの反力が増大する。そうすると、第2ポール40Bが弾性変形することにより、第2ポール40Bが周方向に移動するため(具体的には、第2ポール40Bの中心軸が周方向に移動するため)、第2ポール40Bの当接部45Bが規制部27の第1内面27aに当接する。
このとき、図12に示されるように、第2ポール40Bは、第2ブラケット31から伝達された力を、当接部45Bの当接面46B及び第2ポール40Bの側面41Bsを介して第1ブラケット21の規制部27及びガイド部23に伝達する。また、これに伴って、第2ポール40Bは、規制部27及びガイド部23から反力を受ける。すなわち、第2ポール40Bは、第2ブラケット31から伝達された力を分散して第1ブラケット21に伝達し、これに伴う反力を、従来構造のポールに比べて広い面積で受ける。このため、第2ポール40Bの塑性変形が抑制されるようになる。
上記説明では、衝突等の衝撃力により、第2ブラケット31が後回転方向RXに回転する場合について説明したが、第2ブラケット31が後回転方向RXとは反対方向に回転する場合においても、シートリクライニング装置20は同様の作用を奏する。
例えば、車両が正面から障害物に衝突すると、後部座席の搭乗者が前方に倒れることがあり、後部座席の搭乗者がシートバック4を強い力で前方に押す場合がある。この場合には、このシートバック4に固定されている第2ブラケット31は、後回転方向RXとは反対方向に回転する。そして衝撃力が過大であるときには、第2ポール40Bの当接部45Bが規制部27の第2内面27bに当接する。これによって、上記と同様の理由により、第2ポール40Bの塑性変形が抑制される。
なお、以上の第2ポール40Bの衝撃力分散機構の作用は、第3ポール40Cの衝撃力分散機構においても同様に生じる。なお、各ポール40A,40B,40Cは、カム50に当接するため、衝撃力はカム50を介してシャフト5にも伝達する。
以上に説明したように、本実施形態に係るシートリクライニング装置20は、次の効果を奏する。
(1)上記実施形態では、第1ブラケット21には、第2ポール40Bを径方向に案内するガイド部23と、第2ポール40Bの周方向への移動を規制する規制部27が設けられている。第2ポール40Bには、規制部27に対して隙間を空けて配置されておりこの第2ポール40Bの移動(衝撃に起因する移動)により規制部27に当接する当接部45Bが設けられている。
このため、シートバック4の回転に起因して、第2ポール40Bに過大な力が加えられると、第2ポール40Bは、ガイド部23を押すとともに、この当接部45Bを介して規制部27を押すようになる。このとき、第2ポール40Bは、規制部27及びガイド部23から反力を受けるが、従来構造のポールに比べて、第2ポール40Bは反力を広い面積で受けるようになるため、第2ポール40Bの塑性変形が抑制される。なお、同様の作用は、第3ポール40Cの衝撃力分散機構においても生じる。
なお、シートリクライニング装置20は、径方向及び厚さ方向(回転軸C2に沿う方向)において縮小化される傾向にある。このようなシートリクライニング装置20に上記衝撃力分散機構が好適に適用される。このように径方向の寸法及び厚さ方向の寸法が従来よりも小さいシートリクライニング装置20では、各ポール40A〜40Cが薄く、または短く、各ポール40A〜40Cとガイド部23との接触面積が小さくなる。このため、従来に比べて、このようなシートリクライニング装置20では耐衝撃性が低下する。そこで、このようなシートリクライニング装置20において上記構成の衝撃力分散機構が適用される。これにより、この耐衝撃性の低下を抑制することができる。
(2)上記実施形態では、規制部27は凹構造を有する。また、当接部45Bは、第2ポール40Bから突出して規制部27に収容される。このため、規制部27と当接部45Bとを共に凸構造とする場合に比べて、当接部45Bと規制部27とにより構成される衝撃力分散機構がコンパクトになる。これによって、衝撃力分散機構を設けたことによるシートリクライニング装置20の大型化を抑制することができる。
(3)上記実施形態では、第1ブラケット21の外面22b側は、凹構造として構成された規制部27に対応して突出する。
この構成によれば、第1ブラケット21の外面22b側において規制部27に対応して突出する部分(すなわち凸部27x)を、第1ブラケット21の取付部位として利用することが可能となる。このため、凹構造の規制部27とは別のところに第1ブラケット21の取付部位としての突起を設ける場合に比べて、第1ブラケット21の構造を簡略化することができる。
なお、この構成は、第1ブラケット21の外面22b側に取付部位としての凸部27xを設けた場合に、この凸部27xに対応して第1ブラケット21の内面22a側に設けられる凹部を、規制部27として利用可能であることを意味する。このため、元々、第1ブラケット21に元々取付部位としての凸部27xが存在するシートリクライニング装置20においては、凹構造としての規制部27を別途設けることなく、上記衝撃力分散機構を構成することが可能である。また、上記実施形態では凸部27xに対応する凹部には当接部45Bが収容されるため、このシートリクライニング装置20は、衝撃力分散機構のない従来構造のものと比較しても、シートリクライニング装置20の厚さ寸法(回転軸C2方向の寸法)が変わらないといった特徴がある。
(4)上記実施形態では、規制部27の第1内面27a(規制面)及び第2内面27b(規制面)が、径方向に移動する第2ポール40Bの移動方向Drに沿うように構成され、また、第1内面27aと当接部45Bの当接面46Bとが平行をなすように構成され、第2内面27bと当接部45Bの当接面46Bとが平行をなすように構成されている。
第2ポール40Bが径方向に移動すると、第2ポール40Bに設けられた当接部45Bの当接面46Bと規制部27の第1内面27a(または第2内面27b)との位置関係が変化する。このため、規制部27の第1内面27a(または第2内面27b)の構成によっては、第2ポール40Bが径方向に移動することに伴って、第2ポール40Bに設けられた当接部45Bが第1内面27a(または第2内面27b)に接触する虞がある。この場合、第2ポール40Bの移動の円滑性が損なわれる。
この点、上記構成では、規制部27の第1内面27a(または第2内面27b)が、径方向に移動する第2ポール40Bの移動方向Drに沿う面として構成されている(図11参照。)。また、第1内面27a(または第2内面27b)と当接面46Bとが平行に構成されている。このため、第2ポール40Bの移動によっても、第1内面27a(または第2内面27b)と当接面46Bとの平行関係が維持される。すなわち、径方向への第2ポール40Bの移動によって第1内面27a(または第2内面27b)と当接面46Bとが摺接することはない。これにより、第2ポール40Bの移動の円滑性が維持される。
更に、この構成によれば次の効果もある。衝撃等に起因して第2ポール40Bが周方向に移動した場合には、当接部45Bが規制部27の第1内面27a(または第2内面27b)に当接するが、このとき、上記構成によれば、面同士の当接になる。このため、面と点または面と線との当接に比べて、衝撃力が一部分に集中することが抑制される。このようなことから、第2ポール40Bの塑性変形が更に抑制される。なお、これらの効果は、第3ポール40Cとこれに対応して設けられている規制部27との関係においても同様に奏する。
(5)上記実施形態では、規制部27は、周方向に異なる位置に配置されて互いに対向する2つの第1及び第2内面27a,27b(規制面)を有する凹部として構成されている。この規制部27に対応するところに配置される第2ポール40Bには、当接部45B,45Bが設けられる。当接部45B,45Bは、規制部27の第1内面27a側(一方の規制面側)に配置される当接面46B(第1の当接面)と、規制部27の第2内面27b側(他方の規制面側)に配置される当接面46B(第2の当接面)とを有する。
すなわち、周方向に異なる位置に配置された第1及び第2内面27a,27b(規制面)のそれぞれに対して当接面46Bが配置されている(図11参照。)。このため、周方向のいずれの方向に第2ポール40Bが移動しても、当接部45Bと規制部27とが当接する。これにより、第2ブラケット31に加わる衝撃力の方向がいずれの方向(後回転方向RXまたはその反対方向)であっても、第2ポール40Bの塑性変形が抑制される。
(6)上記実施形態では、規制部27と当接部45Bとの間の隙間距離d1は、ガイド溝26とこのガイド溝26に案内される第2ポール40Bとの間の隙間距離d2よりも大きい。
この構成によれば、規制部27と当接部45Bとの間の隙間距離d1とガイド溝26とこのガイド溝26に案内される第2ポール40Bとの間の隙間距離d2とが等しい場合には、規制部27と当接部45Bとが接触して、第2ポール40Bの径方向への移動が阻害されるおそれがある。この点、第1ブラケット21の規制部27と第2ポール40Bの当接部45Bとは互いに殆ど接触しないため、第2ポール40Bの径方向への移動の円滑性は低下しない。
なお、上記実施形態は以下のように変更することもできる。
・上記実施形態では、第2ポール40Bに2つの当接部45Bを設けたが、いずれか一方を省略してもよい。この場合は、選択に係る当接部45Bと規制部27とが互いに当接する方向にのみ、上記(1)に準じた効果が得られる。
・上記実施形態では、第2ポール40Bに2つの当接部45Bを設けたが、これを一体にして、1つの当接部45Bとして構成してもよい。この場合には、周方向に長い突出部として構成され、周方向の一方の面(第1の当接面)が規制部27の第1内面27aに対面し、他方の面(第2の当接面)が第2内面27bに対面するように、当接部45Bが構成される。
・上記実施形態では、第1ブラケット21に凹構造の規制部27を設けて、第2ポール40Bにその外面41Baから突出するように当接部45Bを設けたが、この関係を逆の関係にして構成することもできる。すなわち、第1ブラケット21に凸構造の規制部27を設けて、第2ポール40Bにその外面41Baから凹むように当接部45Bを設けてもよい。この場合、当接部45Bは、凹構造または貫通孔として構成される。この構成によっても、上記(1)に準じた効果が得られる。
・また、図13に示すように、実施形態に係る規制部27に代えて、第1ブラケット21に凹構造の収容部120を設けて、この収容部120の底面から突出する規制部127を設けてもよい。この場合、第2ポール40Bの当接部145は、収容部120と規制部127との間の隙間に入り込む突起として構成される。この構成によっても、衝撃等により第2ブラケット31が回転して、第2ポール40Bが周方向に移動する場合には、当接部145が規制部127に当接するため、第2ポール40Bの塑性変形が抑制される。
・上記実施形態では、第1ポール40Aには、衝撃力分散機構の当接部を設けていないが、第1ポール40Aに当接部を設けることもできる。ところで、第1ポール40Aには、第2ブラケット31の内周部36に当接する制限部46Aを設けていることから、第1ポール40Aの径方向の寸法が十分に長くない場合にはプレス加工により当接部45Bを形成し難くなる。この場合は、当接部を有する第1ポール40Aは、鍛造加工または切削加工等により形成される。
・上記実施形態では、シートバック4が後方側に倒れるときの第2ブラケット31の後回転方向RXとカム50の付勢方向RBとが一致しているが、これを異なるように構成することもできる。すなわち、シートバック4が後方側に倒れるときの第2ブラケット31の後回転方向RXとカム50の付勢方向RBとを互いに逆になるように構成してもよい。
・前記実施形態では、第1ブラケット21内に3つのポール40A,40B,40Cを配置しているが、ポールの個数は限定されない。また、複数のポールが配置される場合、これらの動作が連動する構成であれば互いに異なる形状であってもよいし、また、同一形状であってもよい。
・上記実施形態では、第1ブラケット21をシートクッション3側に固定し、第2ブラケット31をシートバック4側に固定したが、この固定関係を逆に構成してもよい。すなわち、第1ブラケット21をシートバック4側に固定し、第2ブラケット31をシートクッション3側に固定してもよい。
1…車両フロア、2…シート、3…シートクッション、3a…プレート、4…シートバック、4a…プレート、5…シャフト、5a…操作レバー、20…シートリクライニング装置、21…第1ブラケット、22…本体部、22a…内面、22b…外面、22c…外周面、23…ガイド部、23a…内側面、24…ガイド面、25…収容部、25a…連通溝、26…ガイド溝、27…規制部、27a…第1内面(規制面)、27b…第2内面(規制面)、27c…第3内面、27d…第4内面、27x…凸部、27e…下面、28…収容凹部、28x…凸部、31…第2ブラケット、32…本体部、32a…挿通孔、33…外周壁、33a…内周面、33b…外周面、33c…外面、34…凹部、35…外周部、36…内周部、37…内歯、40A…第1ポール、41A…第1ブロック、41As…側面、42A…第2ブロック、43A…外歯、44A…第1カム面、45A…凹曲面部、46A…制限部、46Ax…先端面、47A…カム孔、40B…第2ポール、41B…第1ブロック、41Ba…外面、41Bs…側面、42B…第2ブロック、43B…外歯、44B…第2カム面、45B…当接部、46B…当接面、47B…カム孔、40C…第3ポール、43C…外歯、44C…第3カム面、50…カム、50a…第1面、50b…第2面、51…本体部、52…ポール係合部、53…ばね係合部、54…嵌合孔、55…第1カム部、55a,55b…押圧部、56…第2カム部、56a,56b,56c…押圧部、57…第3カム部、57a,57b,57c…押圧部、60…渦巻きばね、61…渦巻き部、62…外方係合部、62a…端部、63…内方係合部、70…カバー、80…保持部材、81…本体部、82…フランジ部、83…突起、90…ボールカム、120…収容部、127…規制部、145…当接部、RB…付勢方向、RX…後回転方向、d1…隙間距離、d2…隙間距離、C1…回転軸、C2…回転軸、S…ボールカム収容部。

Claims (6)

  1. 第1ブラケットと、前記第1ブラケットに対して回転する第2ブラケットと、前記第1ブラケットに対して回転するカムと、前記カムに回転に基づいて前記第1ブラケットの径方向に移動して前記第2ブラケットに係合する複数のポールとを備え、
    前記第1ブラケットには、前記ポールを前記径方向に案内するガイド部と、前記複数のポールのうちの少なくとも1つに対応して、このポールの周方向への移動を規制する規制部とが設けられ、
    前記複数のポールのうちで前記規制部に対応するところに配置される前記ポールには、前記規制部に対して隙間を空けて配置されており前記ポールの移動により前記規制部に当接する当接部が設けられている
    シートリクライニング装置。
  2. 請求項1に記載のシートリクライニング装置において、
    前記規制部は、凹構造を有し、
    前記当接部は、前記ポールから突出して前記規制部に収容される
    シートリクライニング装置。
  3. 請求項2に記載のシートリクライニング装置において、
    前記第1ブラケットの外面側は、凹構造として構成された前記規制部に対応して突出する
    シートリクライニング装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のシートリクライニング装置において、
    前記規制部は、前記ポールが周方向へ移動したときに前記当接部の当接面が当接する規制面を有し、
    前記規制面は、径方向に移動する前記ポールの移動方向に沿う面として構成され、
    前記規制面と前記当接面とが平行をなすように構成されている
    シートリクライニング装置。
  5. 請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載のシートリクライニング装置において、
    前記規制部は、周方向に異なる位置に配置されて互いに対向する2つの規制面を有する凹部として構成され、
    前記規制部に対応するところに配置される前記ポールに設けられた前記当接部は、前記規制部の一方の前記規制面側に配置される第1の当接面と、前記規制部の他方の規制面側に配置される第2の当接面とを有する
    シートリクライニング装置。
  6. 請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載のシートリクライニング装置において、
    前記規制部と前記当接部との間の隙間距離は、前記ガイド部と前記ポールとの間の隙間距離よりも大きい
    シートリクライニング装置。
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