JP2015141742A - マジックミラー機能を有する面状発光ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】昼間(明るい側から暗い側を見たとき)は、室内空間からの眺望景観を確保し、かつ、昼夜間を問わず、室外からの覗き見防止を実現すると共に、夜間の発光時に外部側への発光を強化し、内部側は、発光を抑えることを可能とすし、発光効率が良く、信頼性の高い面状発光ユニットを実現することを課題とする。
【解決手段】透光性を有する面状体のいずれか片側の面に、光を拡散するためのドット粒子が印刷され、該面状体の端面より入光したLEDの光が該ドット粒子により乱反射して面状体の表面全体が発光するマジックミラー機能を有する面状発光ユニットにおいて、該アクリル樹脂製面状体の表面に印刷されるドット粒子において、該金属薄膜層が設けられている側のドット粒子表面は黒色であり、反対側は白色である面状発光ユニットとするものである。
【選択図】図2
【解決手段】透光性を有する面状体のいずれか片側の面に、光を拡散するためのドット粒子が印刷され、該面状体の端面より入光したLEDの光が該ドット粒子により乱反射して面状体の表面全体が発光するマジックミラー機能を有する面状発光ユニットにおいて、該アクリル樹脂製面状体の表面に印刷されるドット粒子において、該金属薄膜層が設けられている側のドット粒子表面は黒色であり、反対側は白色である面状発光ユニットとするものである。
【選択図】図2
Description
本発明は、マジックミラー機能を有するLED導光板を用いた面状の発光ユニットにおいて、未発光時においては、明るい側から見ると鏡面であり、暗い側から見ると透視できるマジックミラー状態となり、発光時には、片方の面が発光し、発光面側から内部が透視できなくなる面状発光ユニットに関し、特に発光時において、発光面と反対側の面への発光を制御することができる面状発光ユニットに関する。
従来より、マジックミラー(明るい側からは鏡のように見え、暗い側から見ると透過しているように見えるビームスプリッター)はベランダ手すりや窓などの建築物関連に広く使用されている。
一例として、特許文献1には、窓枠に嵌め込まれたハーフミラー等の透明板状体の室外側に窓枠の上下ないし左右にかけて照明装置を設け、照明装置からの光を反射して照明を均一なものにする反射体を室外側に設けることが記載されている。特許文献1によれば、室外側から室内を見た場合に室内が見えることはなく、室内側から外部を見た場合には夜間においても室内から室外の様子が見えることになる、とされる。
別の一例として、特許文献2には、透明のガラス基板や樹脂基板の片面に金属薄膜層を形成してハーフミラー(外部からは鏡面となる。)とすること、この金属薄膜層の表面(内側)に光拡散粒子を分散させた半透明で強靭な樹脂製結像シートを貼着積層して窓用の採光面材料とすること、及び、樹脂製結像シートを室内側としてこの採光面材料を用いることが記載されている。特許文献2によれば、室外側が相対的に明るい昼間においては、透明のガラス基板(又は樹脂基板)と金属薄膜層とがハーフミラー(外部からは鏡面)として機能し、室外側が相対的に暗くなる夜間においては、樹脂製結像シートがブラインドとして機能し室外からの視線を遮断する、とされる。
また、従来より、面状発光体としては、テレビやパソコン等の画面に使用されるLED光源による導光板が広く使用されている。この導光板の主要材料はアクリル等の樹脂材であり、可燃材であることから建築用材料として、主要開口部にそのまま使用することは困難であった。
特許文献1に記載の窓では、照明装置が、透明板状体の中央部に位置している。このため、室内側から透明板状体を通して室外側を見通す場合、窓の中心部を見通せず、見通しが悪い。また、照明装置のコストやメンテナンスの問題も生じる。
特許文献2に記載の採光用材料は、昼間にハーフミラー(外部からは鏡面)として機能し、採光用材料が外部側から内部側の覗き見を防ぐ。しかしながら、内部側から外部側を見通す場合、乳白色の結像シートによって、昼間においても外部を見通すことはできない。
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、昼間(明るい側から暗い側を見たとき)は、室内空間からの眺望景観を確保し、かつ、昼夜間を問わず、室外からの覗き見防止を実現すると共に、夜間の発光時に外部側への発光を強化し、内部側は、発光を抑えることを可能とすし、発光効率が良く、信頼性の高い面状発光ユニットを実現することを課題とする。
本発明の請求項1のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、
透光性を有する面状体のいずれか片側の面に、光を拡散するためのドット粒子が所定の大きさ及び間隔で印刷され、該面状体の端面に対面させてLEDが配置され、該端面より入光したLEDの光が該ドット粒子により乱反射して面状体の表面全体が発光する面状発光ユニットであり、該面状発光ユニットの片面側にマジックミラー機能を発揮する金属薄膜層が設けられたマジックミラー機能を有する面状発光ユニットにおいて、該面状発光ユニットの表面に印刷されるドット粒子において、該アクリル樹脂製面状体の表面に印刷されるドット粒子は、該ドット粒子の表面と裏面が異なる彩色となっていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
透光性を有する面状体のいずれか片側の面に、光を拡散するためのドット粒子が所定の大きさ及び間隔で印刷され、該面状体の端面に対面させてLEDが配置され、該端面より入光したLEDの光が該ドット粒子により乱反射して面状体の表面全体が発光する面状発光ユニットであり、該面状発光ユニットの片面側にマジックミラー機能を発揮する金属薄膜層が設けられたマジックミラー機能を有する面状発光ユニットにおいて、該面状発光ユニットの表面に印刷されるドット粒子において、該アクリル樹脂製面状体の表面に印刷されるドット粒子は、該ドット粒子の表面と裏面が異なる彩色となっていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
該面状体は、面形状であり、発光しない状態では透光性を有し、発光時にはその全面が発光し、透視できなくなる板状の面状体であればいずれでも良く、ガラス製、樹脂製、などでも良い。
該ドット粒子は、透光性を有する面状体の表面に印刷できるインクであり、点状(粒子状)に所定の間隔を開けて印刷できるものであればいずれでも良い。点(粒子)の形状は、円形、多角形などいずれでも良い。また、LED光の拡散効果に影響を及ぼすために、インクに各種の顔料、溶剤、金属粉、金属粒子などが混合されたものでも良い。
該LEDは、発光ダイオードであり、白色あるいは青色、赤色、黄色等、あるいはカラー発光するものでも良く、面状体の端面から光をスムーズに入光させることができるように、直線状に所定の間隔で並べて配置されたLEDバーモジュールなどが好ましい。
該金属薄膜層は、内側(室内側)からは外部(室外側)が透視でき、外側(室外側)から内側(室内側)を見ると鏡面となるマジックミラー機能を有するものであればいずれでも良く、ガラスや樹脂などの透明板材にマジックミラーフィルムを貼付したものやマジックミラーガラス、マジックミラー樹脂板などでも良い。
本発明の請求項2のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、前記の透光性を有する面状体として、アクリル樹脂製の面状体であることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。アクリル樹脂は、透光性の高い物が好ましい。
本発明の請求項3のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、該アクリル樹脂製面状体の表面に印刷されるドット粒子において、該金属薄膜層が設けられている側のドット粒子表面は黒色であり、反対側は白色であることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
該印刷される白色及び黒色のドット粒子は、市販される白色及び黒色のインクでも良い。白色に替えて明るい色のドット粒子でも良く、黒色に替えて暗い色のドット粒子を使用しても良い。
内部側が黒色で外部側が白色とすると、内部側への発光漏れの防止となる。この発光漏れにより、外部の発光強度をその分高くする必要があり、効率が悪い。
すなわち、夜間においては、窓の外面から内面が見通せなくするためには、外部側の照度が、内部側の照度の少なくとも10倍以上の照度が必要であり、この内外面の照度差により、透視を遮断できるが、内部側への発光漏れがあると、内面側の照度が上がり、その分外部側の発光を強める必要が生じる。
内面側への発光が抑えられることにより、外面側の発光強度を1/2以下に極力低く抑えることができ、非常に効率が良くなる。
本発明の請求項4のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、
前記のドット粒子は、白色系インクと黒色系インクが2層に印刷されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
前記のドット粒子は、白色系インクと黒色系インクが2層に印刷されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
本発明の請求項5のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、
前記のドット粒子は、白色系インクのドット印字直径に対して、黒色系インクのドット印字直径が小さくなるように印刷されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
前記のドット粒子は、白色系インクのドット印字直径に対して、黒色系インクのドット印字直径が小さくなるように印刷されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
黒色系インクの印字直径は、白色系インクの印字直径に対して99%〜30%程度が良く、好ましくは99〜50%程度が良く、さらに好ましくは、99〜70%程度が良い。
本発明の請求項6のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、
前記のドット粒子は、白色系インクのドット印字直径に対して、黒色系インクのドット印字直径が大きくなるように印刷されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
前記のドット粒子は、白色系インクのドット印字直径に対して、黒色系インクのドット印字直径が大きくなるように印刷されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
黒色系インクの印字直径は、白色系インクの印字直径に対して100%〜200%程度が良く、好ましくは100%〜150%程度が良く、さらに好ましくは、100%〜130%程度が良い。
本発明の請求項7のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、
前記のドット粒子は、白色系インクのドット印字位置に対して、中心をずらして黒色系インクが印刷されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
前記のドット粒子は、白色系インクのドット印字位置に対して、中心をずらして黒色系インクが印刷されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
黒色系インクの印字位置は、中心が白色系インクとずれているものであればいずれでも良く、ズレ幅は5mm以内が好ましく、さらに好ましくは、2mm以内が良い。また、各ドット毎にずらす方向を変更しても良く。文字や図柄を表現できるようにずらしても良い。
本発明の請求項8のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、
前記のドット粒子は、白色系インク又は黒色系インクに変えて、カラーインクが印刷されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。カラーインクを使用することにより、カラー色ドットとなり、該ドットでカラーに対応した発色となる。
前記のドット粒子は、白色系インク又は黒色系インクに変えて、カラーインクが印刷されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。カラーインクを使用することにより、カラー色ドットとなり、該ドットでカラーに対応した発色となる。
本発明の請求項9のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、
前記のドット粒子の白色系インクは、光反射素材が混合されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
前記のドット粒子の白色系インクは、光反射素材が混合されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
該光反射素材は、LED光を拡散反射できるものであればいずれでも良い。アクリル系架橋ビーズやMS系架橋ビーズなどの有機系微粒子や、シリカ、酸化チタン、硫酸バリウムなどの無機系微粒子などでも良い。
本発明の請求項10のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、 前記のドット粒子の黒色系インクは、光吸収素材が混合されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
該光吸収素材は、光を吸収する粒子であればいずれでも良く、お黒色系の有機微粒子や、黒色系ビーズ、黒色系の無機微粒子などでも良い。
本発明の請求項11のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、 前記のドット粒子が、インクが3層以上に印刷されていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
該インクは、異なる多色でも、繰り返しの縞模様でも良く、大きさ、中心位置をずらしたものでも良い。
本発明の請求項12のマジックミラー機能を有する面状発光ユニットは、 前記のアクリル樹脂面状体の端面より入光するLED光がカラーであることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニットである。
該LED光のカラーはカラー用のLEDを使用することにより、256色が可能であり、連続的に色を変化させても良い。また、ドット粒子の色との組み合わせにより、色を変化させることも可能であり、ドット粒子の表面と裏面をドット粒子の色や濃度で光を変化させることも可能である。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
1)窓部に本窓構造体を設置した場合、日中のように室内側が室外側より暗い場合には通常のマジックミラーとして機能し、夜間のように室内空間が室外空間より明るい場合には面状発光体を発光させて窓全体が発光して、外部から内部が見通せない状態とすることができる。 したがって、日中は内部側からの眺望景観を確保でき、かつ日中及び夜間のいずれにおいても、室外側からの覗き見防止を実現できると共に、内部側が黒色ドット粒子であると、内部側へのLED光の発光が抑制され、内部側からはまぶしくなくなる。
1)窓部に本窓構造体を設置した場合、日中のように室内側が室外側より暗い場合には通常のマジックミラーとして機能し、夜間のように室内空間が室外空間より明るい場合には面状発光体を発光させて窓全体が発光して、外部から内部が見通せない状態とすることができる。 したがって、日中は内部側からの眺望景観を確保でき、かつ日中及び夜間のいずれにおいても、室外側からの覗き見防止を実現できると共に、内部側が黒色ドット粒子であると、内部側へのLED光の発光が抑制され、内部側からはまぶしくなくなる。
2)内部側への光が抑制されると、内部側と外部側の照度差が大きくとれるため、LEDの発光強度を1/2以下に低く抑えることができ、非常に効率が良くなる。
3)白色系インクと黒色系インクが2層に印刷されていることで簡単に片面が黒で反対面が白のドット印刷が可能となる。
4)白色系インクのドット印字直径に対して、黒色系インクのドット印字直径が小さくなると、内側から見たときには、黒色ドットが目立たなくなり、昼間の見通しが良くなる。
5)白色系インクのドット印字直径に対して、黒色系インクのドット印字直径が大きくなると、内部側への発光照度を抑えることができ、眩しくなくなる。
6)白色系インクのドット印字位置に対して、中心をずらして黒色系インクが印刷されていることで、照度を調整することができ、また、独特のグラデーション光を実現でき、文字や絵柄を表現することも可能となる。
7)黒色系インクに変えて、カラーインクが印刷されていることで、内外面をカラフルに発光させることができる。
8)白色系インクに光反射素材が混合されていることで、より発光強度を高めることができる。
9)黒色系インクに光吸収素材が混合されていることで、内部側の発光をより抑えることができる。
10)ドット粒子を多層多色印刷することにより、従来できなかった、一つの発光面内における色の変化やグラデーション表現などのカラフルでユニークな模様の発光デザインを実現できる。
11)カラーLEDを用いることにより、カラードット粒子との組み合わせにより、様々な光の表現が可能であり、今までにない、カラフルでユニークなデザインが可能となる。アピール性の高い宣伝広告用パネルにも使用できる。
本発明による面状発光ユニットを窓に使用した場合の実施の一形態を、図1に基づいて説明する。
図1は、本発明による面状発光ユニットの実施の形態における、面状発光ユニットを断面視で見た模式図である。
本実施の形態の面状発光ユニット1は、アクリル樹脂製板2の内側面にドット粒子3が印刷された導光板4の上部端面に導光板5がLED発光面をその端面2aに対面して設けられており、そのアクリル樹脂製板2の内外面を2枚のガラス板6a、6bで挟み込み、内面側のガラス板の内部側にマジックミラー機能を発揮する金属薄膜層としてガラス板7が貼付され、サッシ枠8で固定され、窓構造を構成している。
該導光板4は、透明で、透光性の高いアクリル樹脂製のものが使用されている。LEDバーモジュール5は、LEDチップがアルミ製基板上に所定の間隔(5mm〜15mm程度)で一列に配置されたLED発光装置である。LEDチップは単色、カラー色、いずれを用いても良い。LED光がアクリル樹脂板2の内部に適切に入光するように、LED発光面は、アクリル樹脂板2の端面2aにしっかりと対面させて設置する。
該ガラス板6a、6bは、一般建築用の窓ガラスに使用するガラス板を使用できる。マジックミラーシート7は、市販されているマジックミラーシートを使用でき、反射率は70%〜90%程度のものが好ましく、マジックミラーシートを貼付するのではなく、マジックミラーガラスを使用しても良い。
アクリル樹脂製の導光板4を内外面からガラス板6a、6bで挟み込んだ状態でサッシ枠8により、固定されている。従来の2重ガラス窓のサッシ枠を使用しても良い。
該マジックミラーシート7は、アルミニウムや銀等の光線反射率の高い金属によって、所定の光線透過率(光線反射率)を有するように設けられた薄膜層がコーティング形成されたシートである。
図2は、本発明による面状発光ユニットの実施の形態における、面状発光ユニットの発光面のドット粒子による斑点の配置状況を示す図である。
(1)は、内部側から見た導光板4を示す。本実施例では、アクリル製板2の表面にドット粒子3をシルク印刷し、細かな斑点状の印刷を行っている。ドットの大きさは、0.5〜2.0mmであり、間隔は、3mm〜0.5mmである。
(2)の拡大図に示すように、内側のドットは黒色インクによる黒色ドット3aであり、(3)の拡大図に示すように、外側のドットは白色インクによる白色ドット3bとなっている。
これらのドット印刷は、シルク印刷により行う。図3に示すように、アクリル樹脂製板2にまず最初に白色インクにより白色ドット3bを印刷する。次に黒色インクにより黒色ドット3aを印刷し、白黒ドットを形成する。
白色ドット3bと黒色ドット3aの位置が同じとなるように印刷し、内側から見ると黒色ドット3aのみが見え、外側から見ると白色ドット3bのみが見えることになる。
また、本実施例では、黒色ドット3aと白色ドット3bを同じサイズで同じ位置に印刷したが、図4に示すように、黒色ドット3aと、白色ドット3bの大きさや位置、色を変化させても良い。
(1)は、白色ドット3bに対して黒色ドット3aのサイズを小さくしたものである。サイズを調整することにより、内部側へのLED光の照度を調整することができる。逆に外側を大きくしても良い。
(2)は、白色ドット3bに対して黒色ドット3aの位置をずらしたものである。位置を調整することにより、発光照度を調整するとともに、光の強弱による模様を表現できる。
(3)は、白色ドット3bに変えて黄色ドット3cを印刷し、黒色ドット3aに変えて、青色ドット3dを小さく印刷したものである。外側には黄色の発光となり、内側には、黄色と青色が組み合わされたユニークな発色となる。
次に、本発明による面状発光ユニットを実際の建築物の窓に使用した実施例を示す。
図5は、本発明による面状発光ユニットを実際の建築物の窓への実施における、白色ドット粒子のみの場合と白黒ドット粒子の場合の発光状態の比較を示す図である。
(1)は白色ドット粒子のみによる面状発光体による窓の外側から見た写真であり、(2)は窓の内側から見た写真である。
外側から見た写真では、室内に人がいるが、発光により確認できない。照度は、940〜1320ルクス(平均1108ルクス)であった。内部の写真では、鏡面となっているが、内部側への青い発光が確認できる。照度は、275〜390ルクス(平均317ルクス)であった。特にガラスの外周部分が強く光っている。
(3)は本発明による、内部側が黒色ドット3aで外部側が白色ドット3bで構成される白黒ドットによる面状発光ユニットによる窓を外側から見た写真であり、(4)は窓の内側から見た写真である。
外側から見た写真では、室内の人が発光により視認できない。照度は295〜965ルクス(平均538ルクス)であり、(1)の白色ドットの面状発光体より低い値であるが、視認状態ではより明るく見えた。
また、内部の写真では、鏡面になっているが、表面は、ほとんど発光しておらず、照度は、わずかに、1〜20ルクス(平均8ルクス)であった。
これらの結果は、内側と外側の照度差が内部の視認性に大きく影響しているためである。
すなわち、白色ドットのみによる面状発光体では、内外の照度差は、白色ドット面状発光体では、約3.5倍に対して、白黒ドット面状発光ユニットは、約67.3倍であった。内外の照度差が大きいほど内部を視認できなくなる。
このように、白黒ドットでは、内部への発光が抑えられるので、室内にいる人が窓の光が気になる(眩しいなど)ということもなくなる。
また、外部側の発光効率が良くなり、内部視認の遮断性も高くなるので、LEDの発光強度を下げることができ、省電力となる。
図6は、図5の(3)及び(4)に示す窓の導光板に印刷された白黒ドットの印刷状態を示す拡大写真である。
(1)は、室内側から見た状態(白黒ドットを内側から見た状態)であり、黒色ドット3aが確認できる。
(2)は、窓の外側から見た状態(白黒ドットを外側から見た状態)であり、白色ドット3bが確認できる。
このように、導光板に印刷するドット粒子の内側と外側の色を変えることにより、発光状態を大きく変化させることができ、白黒ドットとすることにより、外部発光効率を飛躍的に向上させることができ、内部側への発光漏れを防止でき、省電力を実現できる。
また、印刷するドット及びLEDにカラーを用いることにより、カラフルな色の発光を実現できると共に、従来のカラーLEDでは実現できなかった、一つの発光面内での色の変化やグラデーションなど、ユニークな発光デザインとすることが可能である。
尚、本実施の形態の窓によれば、日中は、マジックミラー効果により、室内側からの眺望景観の確保と室外側からの覗き見防止が実現され、夜間は、発光効果により、室外側からの覗き見防止が実現される。
また、本発明による面状発光ユニットは、窓構造を有したどのような被取付物(例えば、ビルの窓、電飾看板、掲示板、店舗のショーウィンドウ、エレベータ外面窓、パーテーション等)に対しても適用できる。そして、室外側をライトアップすることにより、室内側からの眺望景観の確保、室外側からの覗き見防止、さらには、室外側から見える被取付物の外観のデザイン性の向上を図ることができるものである。
さらに、本発明による面状発光ユニットは、発光装置が窓枠内に収まるため、様々な窓に適用可能である。例えば、電車や自動車などの窓にも適用可能である。
1 面状発光ユニット
2 アクリル樹脂製板
3 ドット粒子
3a 黒色ドット
3b 白色ドット
3c 黄色ドット
3d 青色ドット
4 導光板
5 LEDバーモジュール
6a、6b ガラス板
7 マジックミラーシート
8 サッシ枠
2 アクリル樹脂製板
3 ドット粒子
3a 黒色ドット
3b 白色ドット
3c 黄色ドット
3d 青色ドット
4 導光板
5 LEDバーモジュール
6a、6b ガラス板
7 マジックミラーシート
8 サッシ枠
Claims (12)
- 透光性を有する面状体のいずれか片側の面に、光を拡散するためのドット粒子が所定の大きさ及び間隔で印刷され、該面状体の端面に対面させてLEDが配置され、該端面より入光したLEDの光が該ドット粒子により乱反射して面状体の表面全体が発光する面状発光ユニットであり、該面状発光ユニットの片面側にマジックミラー機能を発揮する金属薄膜層が設けられたマジックミラー機能を有する面状発光ユニットにおいて、
該アクリル樹脂製面状体の表面に印刷されるドット粒子は、該ドット粒子の表面と裏面が異なる彩色となっていることを特徴とするマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
- 前記の透光性を有する面状体として、アクリル樹脂製の面状体であることを特徴とする請求項1に記載のマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
- 前記の面状体の表面に印刷されるドット粒子において、該金属薄膜層が設けられている側のドット粒子表面は黒色であり、反対側は白色であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
- 前記のドット粒子は、白色系インクと黒色系インクが2層に印刷されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
- 前記のドット粒子は、白色系インクのドット印字直径に対して、黒色系インクのドット印字直径が小さくなるように印刷されていることを特徴とする請求項4に記載のマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
- 前記のドット粒子は、白色系インクのドット印字直径に対して、黒色系インクのドット印字直径が大きくなるように印刷されていることを特徴とする請求項4に記載のマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
- 前記のドット粒子は、白色系インクのドット印字位置に対して、中心をずらして黒色系インクが印刷されていることを特徴とする請求項4から請求項6までのいずれか1項に記載のマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
- 前記のドット粒子は、白色系インク又は黒色系インクに変えて、カラーインクが用いられていることを特徴とする請求項4から請求項7までのいずれか1項に記載のマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
- 前記のドット粒子の白色系インクは、光反射素材が混合されていることを特徴とする請求項4から請求項8までのいずれか1項に記載のマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
- 前記のドット粒子の黒色系インクは、光吸収素材が混合されていることを特徴とする請求項4から請求項9までのいずれか1項に記載のマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
- 前記のドット粒子は、インクが3層以上に印刷されていることを特徴とする請求項5から請求項10までのいずれか1項に記載のマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
- 前記の面状体の端面より入光するLED光がカラーであることを特徴とする請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載のマジックミラー機能を有する面状発光ユニット。
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2014
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