JP2007016542A - 目隠し用板状体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 板状体の両側の照度差に関係なく常に板状体の一定の一方の側から他方の側を透視可能でかつ他方の側からの透視を遮ってプライバシー性を確実に守ることができる目隠し用板状体を提供する。
【解決手段】 透明な板状本体2と、表面から光を発散する不透明な輝体3とを有し、前記板状本体2を通して一方の側から他方の側を見たときに必要な視認性が得られる程度の透明部を残して、前記輝体3で前記板状本体2を覆った。
【選択図】 図1
【解決手段】 透明な板状本体2と、表面から光を発散する不透明な輝体3とを有し、前記板状本体2を通して一方の側から他方の側を見たときに必要な視認性が得られる程度の透明部を残して、前記輝体3で前記板状本体2を覆った。
【選択図】 図1
Description
本発明は、住宅やビル等に取付けられる窓や室内の間仕切りに用いられる目隠し用板状体に関する。
従来、部屋のプライバシー性を守るためにレース等の薄手布材を窓に取付けたり、紙状のシートにドット状のプリントあるいは貫通する透明孔を無数に施して窓に貼り付けたりしている。しかし、これらの方法では、部屋の照明をつけて部屋の中が明るくなると外側から視認することが可能となる。すなわち、部屋のプライバシー性を確保するには常に部屋の内側が部屋の外側より暗くなるように照度を調整する必要がある。このため、夜間など部屋の電気をつける際はカーテンやブラインド等の遮蔽物で窓を覆ってプライバシー性を守ることになり、部屋の内側から外側を視認することができない。
一方の側から透視でき他方の側からは透視が遮られる透明なシートを取付けたパネルが特許文献1に記載されている。このシートには、不透明なエレメントの上へ印刷によりシルエットパターンが形成される。このような特許文献1のパネルは、パネルの前面及び後面における照明の強さを異なるものとすることにより、シルエットパターンを一方の側から見えるようにするものである。しかし、このパネルは、シルエットパターンにより形成された情報や公告、あるいはデザイン等を見せる、いわゆるパネルの意匠性を高めるためのものである。この特許文献1に記載のパネルを例えば住宅やビル等に使用した場合、室外側が室内側より暗くなったとき(例えば夜間)に室外側から室内側が透視可能になってしまう。すなわち、特許文献1に記載のパネルは、当該パネルは、夜間のプライバシー性を全く考慮していないものである。
透明なガラス板と遮蔽板を組合わせて、窓の両側の明るさに差がないときでも一方の側からのみ透視させる窓用ガラス構造が特許文献2に記載されている。この窓用ガラス構造の遮蔽板は表面が明色、裏面が暗色で多数透孔を有するものである。したがって、明色側を室外側とすれば、外から室内が見えにくくなる。しかし、夜間室内が明るくなると外から室内が透視可能となる。
本発明は、上記従来技術を考慮したものであり、板状体の両側の照度差に関係なく常に板状体の一定の一方の側から他方の側を透視可能でかつ他方の側からの透視を遮ってプライバシー性を守ることができる目隠し用板状体の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1の発明では、透明な板状本体と、表面から光を発散する不透明な輝体とを有し、前記板状本体を通して一方の側から他方の側を見たときに必要な視認性が得られる程度の透明部を残して、前記輝体で前記板状本体を覆ったことを特徴とする目隠し用板状体を提供する。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記輝体は、自ら発光する発光体からなることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記輝体は、光反射体からなり、該光反射体を照射する光源を備えたことを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記輝体の裏面に暗い色彩を付したことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、板状体を構成する透明な板状本体の表面が目的や用途に応じた必要な視認性が得られる程度の透明部を残して輝体により覆われ、この輝体の表面から常に一定の方向に光が発散(発光又は反射)されるため、光が発散する方向を外側としたとき、板状体を通して板状体の外側から内側は透視しにくくなり、逆に内側から外側は輝体の光に影響されず板状体の透明部を通して外部を視認できる。したがって、板状体の内側が外側より明るい場合であっても、輝体により外側から内側の透視が遮られ、板状体の内側のプライバシー性が確保される。
輝体による板状体の被覆率は、大きいほどプライバシー性は守られるが、内側から外側が見えにくくなる。逆に被覆率を小さくすると、内側から外側の視認性が高まるが外側からの視認性も大きくなるためプライバシー性が低下する。このとき、輝体から発散する光の強さを高めることにより、外側から内側の視認性を低下させてプライバシー性を高めることができる。したがって、輝体による板状体の被覆率は、使用する場所や用途(建物外壁の窓や、室内の間仕切りあるいは内側を見えにくくする必要性や外側を見るときの視認性等)及び輝体の明るさ等に応じて適宜定められる。プライバシー性を必要とする領域において、通常は被覆率50%以上で内側から外側の必要な透視性が確保できる被覆率とする。50%より小さいとプライバシー性が十分確保できない。
請求項2の発明によれば、板状体を覆う輝体が、自己発光する発光体で形成されるので、確実に板状体の一方の面から光が発散する。したがって、板状体の反対面側が見にくくなり、板状体を隔てたプライバシー性を守ることができる。
請求項3の発明によれば、光反射体からなる輝体が光源からの光を反射するため、板状体の一方の面から反射光が発散する。したがって、板状体の反対面側が見にくくなり、板状体を隔てたプライバシー性を守ることができる。
請求項4の発明によれば、輝体の裏面に黒等の暗い色彩が付されるため、輝体裏面からの反射光がほとんどなくなる。したがって、輝体の裏面側からの視認性が妨げられることなく、板状体の内側から外側を見るときの透視性が高まる。
図1は本発明に係る目隠し用板状体の概略図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。(B)の内側、外側については、内側は窓の室内側あるいは間仕切り等の内部のプライベート側で外部から見られたくない側を示し、外側は室外あるいは間仕切り等の外部を示す。
図示したように、本発明に係る目隠し用板状体1は、透明な板状本体2と不透明な輝体としてEL(エレクトロ ルミネッセンス)発光シート3で構成される(通電部、電源は図示省略)。板状本体2は、透明であればガラス板や樹脂板等を用いることができる。EL発光シート3は、片面側が発光面となるシートである。このEL発光シート3は、極薄発光体にラミネート加工を施したシートで、発光面全面が均一に発光し視認性の高い光を発する。EL発光シート3の発光面側を板状本体2に貼り付けることにより、例えば(B)に示すように、板状本体2の外側に向けて光を発散することができる。EL発光シート3には、人が内側から外側を視認できる程度に透明孔4が形成される。この透明孔4により板状本体2の透明部が残されるため、目隠し用板状体1を隔てた視認性が妨げられることはない。透明孔は不透明な輝体に孔を開けても良いし、不透明な輝体に孔状に透明な部分を作製しても良い。
板状本体2の表面をEL発光シート3(透明孔4以外の部分)で覆う被覆率は、前述のように目隠し用板状体1の使用場所や目隠しの程度に応じて適宜定められるが、十分なプライバシー性を保つためには、必要とする領域において被覆率は50%以上であることが好ましい。なお、図では円形のドット状に複数の透明孔4がパターン化された例を示すが、四角やその他の形状又はスリット状の透明孔4を形成してもよい。
EL発光シート3を発光させることにより、外側からはその光により透明孔4を通した内側が見にくくなる。したがって、目隠し用板状体1の内側からの視認性を確保しつつ、外側からの透視を遮って内側のプライバシー性を守ることができる。このとき、EL発光シート3の裏面を暗い色(例えば黒色)の色彩で形成することにより、内側からの光の反射が少ないので、内側から外側がさらに視認しやすくなる。したがって、外側と内側が同程度の明るさあるいは内側の方が明るいときでも内側からの視認性を確保しつつ外側からの透視を遮って内側のプライバシー性を守ることができる。なお、図では1枚の板状本体2にEL発光シート3を貼り付けた例を示したが、EL発光シート3は、複数枚の板状本体2の間(例えば合わせガラスの中間膜や複層ガラスの空気層等の位置)に挟んで使用することもできる。
図に示す目隠し用板状体1を部屋の窓に用いる場合、次のような利点がある。EL発光シート3の発光面を外側に向けた状態で目隠し用板状体1を窓部に取付ける。発光していないときのEL発光シートの表面の色は明るい色が好ましい。昼間は外側が内側より明るいため、光がEL発光シート3に反射して外側から内側を視認することができない。夜間になると部屋の内側は照明をつけるために明るくなるが、EL発光シート3を外側に向けて発光させることにより、その光による遮蔽効果のため外側から内側を視認することができない。逆に、内側からはEL発光シート3の透明孔4を通して外側を透視できる。この場合、EL発光シート3の裏面を暗色にすれば部屋の内側の光がシート3に反射せず、内側から外側の視認性を高めることができる。したがって、夜間部屋の照明をつけても内側のプライバシー性を守りつつ内側から外側を視認しやすくできる。
図2は本発明に係る別の目隠し用板状体の概略図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。
図示したように、目隠し用板状体1は、2枚の透明な板状本体2,2の間に不透明な輝体としてLED(発光ダイオード)5を並べて配設して構成される。LED5は一方の面方向に向かって光が放出し、他方の面には光が放出されないようにして用いる。多数のLED5が、板状本体2を介した反対側を視認できる程度の間隔を隔てて透明導電膜6に配置される。このとき、前述の実施例と同様に少なくとも板状本体2の50%以上を覆う被覆率でLED5を配置することが好ましい。LED5を組付けた透明導電膜6は、LED5の発光面を外側に向けて中間膜7とともに板状本体2,2間に挟持される。これにより、LED5が発光する方向の側(外側)からはLEDの裏面側(内側)を視認することが困難となる。したがって、内側からの視認性を確保しつつ外側からの透視を遮って内側のプライバシー性を守ることができる。その他の作用、効果は図1の例と同様である。
図示したように、目隠し用板状体1は、2枚の透明な板状本体2,2の間に不透明な輝体としてLED(発光ダイオード)5を並べて配設して構成される。LED5は一方の面方向に向かって光が放出し、他方の面には光が放出されないようにして用いる。多数のLED5が、板状本体2を介した反対側を視認できる程度の間隔を隔てて透明導電膜6に配置される。このとき、前述の実施例と同様に少なくとも板状本体2の50%以上を覆う被覆率でLED5を配置することが好ましい。LED5を組付けた透明導電膜6は、LED5の発光面を外側に向けて中間膜7とともに板状本体2,2間に挟持される。これにより、LED5が発光する方向の側(外側)からはLEDの裏面側(内側)を視認することが困難となる。したがって、内側からの視認性を確保しつつ外側からの透視を遮って内側のプライバシー性を守ることができる。その他の作用、効果は図1の例と同様である。
図3はLEDを取付けるときの例を示す概略図である。
(A)に示すように、透明導電膜6をパターニングしてジグザグ状に切断線8を形成し、+側導電膜6aと−側導電膜6bを形成する。この切断線8を跨ぐようにLED5を配置する。このように配置すれば、+側の導電膜6aと−側の導電膜6bにLED5は接続されているため、所定直流電圧を印加すればLED5は発光する。
(A)に示すように、透明導電膜6をパターニングしてジグザグ状に切断線8を形成し、+側導電膜6aと−側導電膜6bを形成する。この切断線8を跨ぐようにLED5を配置する。このように配置すれば、+側の導電膜6aと−側の導電膜6bにLED5は接続されているため、所定直流電圧を印加すればLED5は発光する。
(B)に示すように、銀ペースト等の導電性物質による電極パターン9a、9bを板状本体2に形成してもよい。各LED5を+側の電極パターン9aと−側の電極パターン9bに接するように配置することにより、LED5が発光する。なお、電極パターン9a、9bは透明なシート等に形成して板状本体2に貼り付けてもよい。
図4は本発明に係るさらに別の目隠し用板状体を示す概略図であり、(A)は光反射体の正面図、(B)は断面図である。
図示したように、目隠し用板状体1は、2枚の透明な板状本体2,2と不透明な輝体として反射フィルム10、及び光源ユニット11で構成される。板状本体2,2は周辺部にスペーサ12を介して複層ガラス化され、空気層13を形成する。反射フィルム10は、一方の板状本体2の空気層13側に反射面を空気層側に向けて接着される。反射フィルム10は人が視認できる程度の開口率で透明孔4を有しており、反射フィルム10を板状本体2に貼り付けたときの被覆率は図1のEL発光シート3と同様である。反射フィルム10の空気層13側(図の外側)は白色等の明るい色で形成される。あるいは反射率の大きい金属鏡面で形成してもよい。空気層13の上方及び下方には、光源ユニット11が配設される(電源、配線は図示省略)。光源ユニット11は光源14と反射板15で構成される。この光源ユニット11は板状本体2の左右端部に縦方向に配設されてもよい。このような構成とすることにより、光源14からの光が直接又は反射板15を介して反射フィルム10に照射される。照射された光は反射フィルム10により反射されて反射光が外側に向けて発散する。これにより、外側から目隠し用板状体1を通して内側を視認しにくくなる。その他の作用、効果は図1の例と同様である。
図示したように、目隠し用板状体1は、2枚の透明な板状本体2,2と不透明な輝体として反射フィルム10、及び光源ユニット11で構成される。板状本体2,2は周辺部にスペーサ12を介して複層ガラス化され、空気層13を形成する。反射フィルム10は、一方の板状本体2の空気層13側に反射面を空気層側に向けて接着される。反射フィルム10は人が視認できる程度の開口率で透明孔4を有しており、反射フィルム10を板状本体2に貼り付けたときの被覆率は図1のEL発光シート3と同様である。反射フィルム10の空気層13側(図の外側)は白色等の明るい色で形成される。あるいは反射率の大きい金属鏡面で形成してもよい。空気層13の上方及び下方には、光源ユニット11が配設される(電源、配線は図示省略)。光源ユニット11は光源14と反射板15で構成される。この光源ユニット11は板状本体2の左右端部に縦方向に配設されてもよい。このような構成とすることにより、光源14からの光が直接又は反射板15を介して反射フィルム10に照射される。照射された光は反射フィルム10により反射されて反射光が外側に向けて発散する。これにより、外側から目隠し用板状体1を通して内側を視認しにくくなる。その他の作用、効果は図1の例と同様である。
光源14として、紫外光源14を用いてもよい。この場合、反射フィルム10の反射面に蛍光塗料を塗布する。この蛍光塗料は、紫外光が照射されるとこれに反応して発光するものである。この蛍光塗料の発光により、外側を照らすことができる。このような構成とすれば、反射フィルム10自体が発光するため、外側からの視認がさらに困難となり、内側のプライバシー性をさらに守ることができる。
本発明は、部屋の窓や仕切り部材として透明板状体を使用する場合に適用できる。
1:目隠し用板状体、2:板状本体、3:EL発光シート、4:透明孔、5:LED、6:透明導電膜、7:中間膜、8:切断線、9a,9b:電極パターン、10:反射フィルム、11:光源ユニット、12:スペーサ、13:空気層、14:光源、15:反射板。
Claims (4)
- 透明な板状本体と、
表面から光を発散する不透明な輝体とを有し、
前記板状本体を通して一方の側から他方の側を見たときに必要な視認性が得られる程度の透明部を残して、前記輝体で前記板状本体を覆ったことを特徴とする目隠し用板状体。 - 前記輝体は、自ら発光する発光体からなることを特徴とする請求項1に記載の目隠し用板状体。
- 前記輝体は、光反射体からなり、該光反射体を照射する光源を備えたことを特徴とする請求項1に記載の目隠し用板状体。
- 前記輝体の裏面に暗い色彩を付したことを特徴とする請求項1に記載の目隠し用板状体。
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JP2011249541A (ja) * | 2010-05-26 | 2011-12-08 | Harison Toshiba Lighting Corp | 発光パネル |
JP2012012915A (ja) * | 2010-07-05 | 2012-01-19 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 間仕切り |
CN106164586A (zh) * | 2014-02-17 | 2016-11-23 | 飞利浦灯具控股公司 | 使用集成照明在窗口中产生不透明度和隐私的光防护物 |
JP2019044404A (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-22 | 株式会社サンゲツ | ガラス用シート |
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2005
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JP2017509115A (ja) * | 2014-02-17 | 2017-03-30 | フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ | 一体型照明を用いて窓の不透明性及びプライバシーを設ける光シールド |
JP2019044404A (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-22 | 株式会社サンゲツ | ガラス用シート |
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