JP2015141046A - センサ - Google Patents

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誠 久米
Makoto Kume
誠 久米
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Abstract

【課題】検出素子を囲む金属製で円筒状の第1筒体と第2筒体とを確実に加締め固定し、加締め部の緩みによる各筒体間の回転を抑制したセンサを提供する。
【解決手段】 検出素子120を取付け対象体に取り付け可能な筒状のハウジング110と、軸線AX方向に延び、検出素子の周囲を取り囲むとともにハウジングに係合する金属製で円筒状の筒体であり、一部がハウジングに内挿又は外挿された第1筒体151、及び、ハウジングとは離間しつつ、少なくとも一部が第1筒体に内挿又は外挿されて、第1筒体と重なりあう第2筒体153、を有する筒体と、を備え、第1筒体と第2筒体との重なり部15tには、複数の窪み部15A〜15Hが周方向に並ぶ円周カシメ部S1が形成されてなるセンサ100であって、複数の窪み部は、自身の外面15a、15eの軸線方向の長さが、他の窪み部の外面の軸線方向の長さと異なる第1窪み部15A、15Eを少なくとも1つ有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、被検出雰囲気中に晒され、この中の特定ガス成分を検出するガスセンサや、雰囲気温度を測定する温度センサ等の被検出雰囲気の所定の特性を検出するセンサに関する。
従来、自動車の排気管等に取り付けられて使用され、排気ガス中の特定ガス(例えばNOx(窒素酸化物)や酸素など)の濃度に応じて、大きさの異なる起電力が生じたり、抵抗値が変化したりする検出素子を備えるガスセンサが知られている。このようなガスセンサでは、検出素子を主体金具に保持し、検出素子の後端側を金属製で円筒状の外筒で囲んだ構造が一般的に用いられている(特許文献1)。
図13に示すように、このガスセンサでは、外筒551の内側に、金属製で円筒状の保持金具553を介して、絶縁性で円柱状のセパレータ145が保持されている。そして、外筒551及び保持金具553の重なり部551tを径方向内側に加締めて加締め部S500を形成することで、保持金具553が外筒551に固定されている。
なお、セパレータ145の内部にはリード線149に接続された接続端子147が配置されると共に検出素子120の基端部129が収容されている。そして、検出素子120の基端部129に設けられた電極パッド128に接続端子147が電気的に接続され、リード線149を介して検出素子120の検出信号を外部に取り出すようになっている。
特開2012−37444号公報(図3、段落0022)
ところで、外筒551及び保持金具553の加締め方法として、円周カシメ(八方丸加締め等)や角カシメ(六角加締め等)が一般的に用いられる。なお、上述した図13では、外筒551と保持金具553とを円周カシメで加締めた構造を示している。
このうち角カシメは、図14に示すようにして行う。図14(a)は、重なり部551tの位置における加締め前の断面図を示しており、図14(b)は、重なり部551tの位置における加締め後の断面図を示している。なお、図14では、セパレータや端子金具等を省略している。まず、断面が円形の保持金具素形材553xの外側に、保持金具素形材553xより径大で断面が円形の外筒素形材551xを外嵌して重なり部551tを形成し(図14(a))、この重なり部551tを角カシメ装置300の対向する2つの加締め押圧部301、303内に配置し、加締めて加締め部S550を形成する(図14(b))。2つの加締め押圧部301、303は、例えば六角形を半割した断面形状を有し、各加締め押圧部301、303を互いに径方向内側に移動させて六角カシメを行う。
しかしながら、角カシメの場合、外側の外筒551は、加締め押圧部301、303の各押圧面301a、303aの外形に沿ってほぼ完全な六角形の断面となるが、内側の保持金具553は略円筒状のままであり、わずかに外筒551の六角形の内面と接する接面Cを介して固定されているに過ぎない。従って、角カシメの場合、保持金具553が外筒551に対して緩んだり、径方向に回転し易く、ガスセンサ使用時の振動等によって保持金具553の位置がずれる可能性がある。
一方、円周カシメは、図15に示すようにして行う。図15(a)は、図14(a)と同様に、重なり部551tの位置において、加締め前の断面図を示しており、図15(b)は、重なり部551tの位置において、加締め後の断面図を示している。なお、図15においても、セパレータや端子金具等を省略している。まず、図14と同様に保持金具素形材553xの外側に、外筒素形材551xを外嵌して重なり部551tを形成し(図15(a))、この重なり部551tを円周カシメ装置400の例えば8つの加締め押圧部401〜408内に配置し、加締めて加締め部S550を形成する(図15(b))。8つの加締め押圧部401〜408は、例えば円を8分割した略扇形の断面形状を有し、各加締め押圧部401〜408の押圧面401a〜408aが円の円周上に位置するよう、各加締め押圧部401〜408がそれぞれ周方向に沿って所定の間隔412を設けて配置されている。又、各加締め押圧部401〜408はリング状のベース部410に支持されて径方向に進退可能になっており、各加締め押圧部401〜408を径方向内側に移動させて八方円周カシメを行う。
円周カシメの場合、外側の外筒551には、各加締め押圧部401〜408の各押圧面401a〜408aの外形に沿って、周方向に並ぶ8つの窪み部551Aが形成され、この8つの窪み部551Aは略円形の断面となり、さらに、この8つの窪み部551Aの外面551aは円弧状となってこの円の円周上に位置する。一方、外筒551のうち、隣接する加締め押圧部401〜408の間隔412に相当する部分が加締められずに径大なまま残り、窪み部551Aの外面551aよりも径方向外側に突出する突部551sを形成している。従って、外筒551と保持金具553とは、突部551sに相当する隙間Gを除く大部分(つまりは、8つの窪み部551Aに対応する部位)が接面Cを介して固定されるので、角カシメに比べて緩み難いという利点がある。なお、図13に示すように、8つの窪み部551Aの外面551aの先端及び後端は、軸線AX方向において同じ位置にある。つまり、8つの窪み部551Aの軸線方向の長さは略同一である。
しかしながら、円周カシメの場合においても、センサの使用時に、センサが高温の被検出雰囲気に晒されると、外筒551が熱膨張したり、センサの振動等により、接面Cが減少し、加締め部S500が緩むことがある。又、円周カシメの場合、外筒551と保持金具553の断面形状がいずれも円形であるため、加締め部S500が緩むと内部の保持金具553の径方向への回転が容易となる。すると、例えば、特許文献1のようなセンサの場合には、保持金具553の回転に伴ってセパレータ145が径方向に回転し、セパレータ145の内部に収容された検出素子120を損傷させたり、接続端子147がセパレータ145と共に回転してリード線149を引っ張り、リード線149を損傷させるおそれがある。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、検出素子を囲む金属製で円筒状の第1筒体と第2筒体とを確実に加締め固定し、加締め部の緩みによる各筒体間の回転を抑制したセンサを提供することを目的とする。
本発明の第1の発明に係るセンサは、被検出雰囲気の所定の特性を検出する検出素子と、前記検出素子を、前記被検出雰囲気に晒すように、取付け対象体に取り付け可能な筒状のハウジングと、軸線方向に延び、前記検出素子の周囲を取り囲むとともに前記ハウジングに係合する金属製で円筒状の筒体であり、一部が前記ハウジングに内挿又は外挿された第1筒体、及び、前記ハウジングとは離間しつつ、少なくとも一部が前記第1筒体に内挿又は外挿されて、前記第1筒体と重なりあう第2筒体、を有する筒体と、を備え、前記第1筒体と前記第2筒体との重なり部には、周方向の複数の方向から径方向内側に加締めてなる円周カシメ部であり、複数の窪み部が周方向に並ぶ円周カシメ部が形成されてなるセンサであって、複数の前記窪み部は、自身の外面の軸線方向の長さが、他の前記窪み部の外面の軸線方向の長さと異なる第1窪み部を少なくとも1つ有する。
このセンサによれば、自身の外面の軸線方向の長さが、他の窪み部の外面の軸線方向の長さと異なる第1窪み部を少なくとも1つ設けている。このような構成とすると、例えば、第1窪み部の外面が他の
窪み部の外面よりも長い場合には、第1窪み部に隣接する他の窪み部よりも先方側の部位又は後方側の部位に、第1筒体と第2筒体とが加締められていない部位(以下、無加締め部とも言う)が形成される。他方、第1窪み部の外面が他の窪み部の外面よりも短い場合には、第1窪み部よりも先方側の部位又は後方側の部位に、無加締め部が形成される。そして、重なり部の断面を見たときに、第1筒体と第2筒体のそれぞれには、上記無加締め部から加締め部に向かって縮径する段差が、互いに係合するようにして形成される。このような構成であれば、センサが使用時に高温になって外側の筒体が熱膨張したり、センサの振動等により、加締め部で各筒体の径方向の間隔が広がったとしても、この段差が両筒体の径方向への相対的な回転を規制することとなり、両筒体の間の径方向への回転を抑制することができる。
さらに、第1の発明において、前記円周カシメ部は、前記第1窪み部を複数個有し、かつ複数の前記第1窪み部のうち2つの前記第1窪み部は、それぞれの外面が軸線を通って径方向に延びる仮想線上と交差するように配置されていてもよい。
このセンサによれば、第1窪み部が軸線を挟んで重なり部の反対側に形成されることになり、両筒体の間での径方向への回転を確実に抑制することができる。
本発明の第2の発明に係るセンサは、被検出雰囲気の所定の特性を検出する検出素子と、前記検出素子を、前記被検出雰囲気に晒すように、取付け対象体に取り付け可能な筒状のハウジングと、軸線方向に延び、前記検出素子の周囲を取り囲むとともに前記ハウジングに係合する金属製で円筒状の筒体であり、一部が前記ハウジングに内挿又は外挿された第1筒体、及び、前記ハウジングとは離間しつつ、少なくとも一部が前記第1筒体に内挿又は外挿されて、前記第1筒体と重なりあう第2筒体、を有する筒体と、を備え、前記第1筒体と前記第2筒体との重なり部には、周方向の複数の方向から径方向内側に加締めてなる円周カシメ部であり、複数の窪み部が周方向に並ぶ円周カシメ部が形成されてなるセンサであって、複数の前記窪み部は、自身の外面が、他の前記窪み部の外面と前記軸線方向にずれる第2窪み部を少なくとも1つ有する。
このセンサによれば、加締め部には、自身の外面が、他の窪み部の外面と軸線方向にずれる第2窪み部を少なくとも1つ設けている。このような構成とすると、例えば、第2窪み部の外面が他の窪み部の外面よりも先端側にずれる場合には、第2窪み部に隣接する他の窪み部よりも先方側の部位又は第2窪み部よりも後方側の部位に無加締め部が形成される。他方、第2窪み部の外面が他の窪み部の外面よりも後端側にずれる場合には、第2窪み部に隣接する他の窪み部よりも後方側の部位又は第2窪み部よりも先方側の部位に、無加締め部が形成される。そして、重なり部の断面を見たときに、第1筒体と第2筒体のそれぞれには、上記無加締め部から加締め部に向かって縮径する段差が、互いに係合するようにして形成される。このような構成であれば、センサが使用時に高温になって外側の筒体が熱膨張したり、センサの振動等により、加締め部で各筒体の径方向の間隔が広がったとしても、この段差が両筒体の径方向への相対的な回転を規制することとなり、両筒体の間の径方向への回転を抑制することができる。
さらに、第2の発明において、前記円周カシメ部は、前記第2窪み部を複数個有し、かつ複数の前記第2窪み部のうち2つの前記第2窪み部は、それぞれの外面が軸線を通って径方向に延びる仮想線上と交差するように配置されていてもよい。
このセンサによれば、第2窪み部が軸線を挟んで重なり部の反対側に形成されることになり、両筒体の間での径方向への回転を確実に抑制することができる。
この発明によれば、センサの検出素子を囲む金属製で円筒状の第1筒体と第2筒体とを確実に加締め固定し、加締め部の緩みによる各筒体間の回転を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態にかかるガスセンサの半断面図である。 円周カシメ装置及び円周カシメ方法を示す断面図である。 円周カシメ装置の斜視図である。 加締め部の各窪み部の外面を周方向に展開した展開図である。 図4のすべての窪み部の外面が重なっている直線L1で、重なり部を径方向に切断した断面図である。 図4の第1窪み部15E(及び第1窪み部15A)の外面15e(及び外面15a)よりも先方側にはみ出した直線L2で、重なり部を径方向に切断した断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるガスセンサの断面図である。 図7の部分拡大図である。 第2の実施形態にかかるガスセンサの加締めに用いる円周カシメ装置の斜視図である。 第2の実施形態にかかるガスセンサの加締め部の各窪み部の外面を示す部分側面図である。 第2の実施形態にかかるガスセンサの加締め部の各窪み部の外面を周方向に展開した展開図である。 図11の窪み部25A、25C、25E、25Gの外面25a、25c、25e、25gよりも後方側にはみ出した直線L3で、重なり部を径方向に切断した断面図である。 従来のガスセンサの外筒と保持金具との重なり部を示す半断面図である。 従来の角カシメ装置及び角カシメ方法を示す断面図である。 従来の円周カシメ装置及び円周カシメ方法を示す断面図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態のガスセンサ100の半断面図である。図2は、円周カシメ装置40及び円周カシメ方法を示す断面図である。なお、図2(a)は、重なり部15tの位置における加締め前の断面図を示しており、図2(b)は、重なり部15tの位置における加締め後の断面図を示している。そして、この図2には、セパレータや端子金具等を省略している。図3は円周カシメ装置40の斜視図である。図4は、重なり部15tの各窪み部15A〜15Hの外面15a〜15hを周方向に展開した展開図である。図5は、図4のすべての窪み部15A〜15Hの外面15a〜15hが重なっている直線L1で、重なり部15tを径方向に切断した断面図である。図6は、図4の第1窪み部15E(及び第1窪み部15A)の外面15e(及び外面15a)よりも先方側にはみ出した直線L2で、重なり部15tを径方向に切断した断面図である。
なお、図1、図3、図4において、下側が軸線方向先端側(以下、単に先端側ともいう)であり、上側が軸線方向後端側(以下、単に後端側ともいう)である。
ガスセンサ100は、図示しない自動車の排気管に取り付けられ、内部に保持する検出素子120の検出部121が排気管内を流通する排気ガス(被検出ガス)中に晒されて、その排気ガス中の酸素(特定ガス成分)の濃度から排気ガスの空燃比を検出する、いわゆる全領域空燃比センサである。
このガスセンサ100は、図1に示すように、軸線方向(軸線AXに沿う方向、図1において上下方向)に延びる筒状の主体金具(ハウジング)110、この主体金具110の内側に保持された板状の検出素子120、主体金具110の後端側に固設された外筒151、保持金具153、主体金具110の先端側に固設され、内側プロテクタ161と外側プロテクタ171とからなる二重構造のプロテクタ160等から構成されている。
なお、外筒151、保持金具153がそれぞれ特許請求の範囲の「第1筒体」、「第2筒体」に相当する。又、排気管が特許請求の範囲の「取付け対象体」に相当する。
このうち、検出素子120は、軸線方向に延びる板状(短冊状)をなし、自身の先端部が、排気ガス中の酸素ガス成分を検出する検出部121とされている。この検出素子120は、公知の構造を有し、酸素濃度の検出を行う板状のガス検出体と、このガス検出体を早期活性化させるために加熱を行う板状のヒータ体とを、互いに貼り合わせて一体化したものである。このうち、ガス検出体は、ジルコニアを主体とする固体電解質体と、白金を主体とする一対の電極(検出電極、基準電極)等とから構成され、その一対の電極は、検出部121に配置されている。
更に、この検出部121には、排気ガスを素子内部に導入するガス導入部123が設けられている。このガス導入部123は、多孔質体からなり、平面視矩形状をなしている。また、検出部121には、検出電極を排気ガスによる被毒から保護するため、その外表面を覆うようにして保護層125が設けられている。また、この検出素子120の後端部129には、ガス検出体やヒータ体から電極を取り出すための5個の電極パッド128,128,…(図1ではそのうちの1つを図示している。)が形成されている。
この検出素子120の胴部127の中央よりやや先端側には、有底筒状をなす金属製の金属カップ131が、自身の内側に検出素子120を挿通し、その検出部121を筒底の開口131cから突出させた状態で配置されている。この金属カップ131は、主体金具110内に検出素子120を保持するための部材であり、その先端周縁部132は、先端側に向かうにしたがって径が小さくなるテーパ状に形成されている。
この金属カップ131内には、アルミナ製のセラミックリング133と、滑石粉末を圧縮した第1滑石リング135とが、検出素子120を挿通した状態で収容されている。第1滑石リング135は、金属カップ131内で押し潰されて細部にまで充填されており、これにより、検出素子120が、金属カップ131内で位置決めされて保持されている。
金属カップ131と一体となった検出素子120は、その径方向周囲を筒状の主体金具110に取り囲まれて保持されている。この主体金具110は、ガスセンサ100を自動車の排気管に取り付け固定するためのものであり、SUS430の低炭素鋼からなる。この主体金具110の外周先端側には、排気管への取り付け用の雄ねじ部111が形成されている。また、この雄ねじ部111よりも先端側には、後述するプロテクタ160が固定される円環状の先端固定部113が突出形成されている。
また、主体金具110の外周中央には、取り付け用の工具が係合する工具係合部117が形成されている。また、主体金具110には、この工具係合部117と雄ねじ部111との間に、排気管に取り付けた際のガス抜けを防止するためのガスケット119が嵌挿されている。更に、工具係合部117の後端側には、後述する外筒151が固定される後端固定部116が形成されている。また、更にその後端側には、主体金具110内に検出素子120を加締め保持するための主体金具側加締め部118が形成されている。
また、主体金具110の内周先端側には、先端側ほど小径となるテーパ状をなす段部115が形成されている。この段部115には、検出素子120を保持する金属カップ131のテーパ状をなす先端周縁部132が係止されている。
更に、主体金具110の内側のうち、金属カップ131の後端側には、第2滑石リング137が、検出素子120を挿通した状態で配置されている。そして、この第2滑石リング137を後端側から押さえるようにして、筒状のスリーブ141が主体金具110内に嵌め込まれている。このスリーブ141には、段状をなす肩部142が形成されている。この肩部142には、円環状の加締めパッキン143が配置されている。そして、主体金具110の主体金具側加締め部118が、この加締めパッキン143を介してスリーブ141の肩部142を先端側に押圧するようにして、加締められている。
スリーブ141に押圧された第2滑石リング137は、主体金具110内で押し潰されて細部にわたって充填され、この第2滑石リング137と、金属カップ131内に予め装填された第1滑石リング135とによって、金属カップ131及び検出素子120が、主体金具110内で位置決めされて保持されている。主体金具110内の気密は、主体金具側加締め部118とスリーブ141の肩部142との間に介在される加締めパッキン143によって維持され、燃焼ガスの流出が防止される。
検出素子120は、その後端部129が、主体金具110の後端部である主体金具側加締め部118よりも後端側に突出しており、その後端部129には、絶縁性セラミックスからなる筒状のセパレータ145が被せられている。セパレータ145は、検出素子120の後端部129に形成された5個の電極パッド128,128,…とそれぞれ電気的に接続する5個の接続端子147,147,…(図1ではそのうちの1つを図示している。)を内部に保持している。また、セパレータ145は、これらの接続端子147,147,…と、ガスセンサ100の外部に引き出される5本のリード線149,149,…(図1ではそのうちの3本を図示している。)との各接続部分を互いに絶縁しつつ収容している。
そして、セパレータ145の周囲を囲うようにして、金属製で円筒状の外筒151が配設されている。この外筒151は、ステンレス(本実施形態ではSUS304)製であり、その先端開口部152が、主体金具110の後端固定部116の径方向外側に配置されている。この先端開口部152は、外側から加締められ、更に外周を一周してレーザ溶接が施されて、後端固定部116に接合されている。
また、外筒151とセパレータ145との間隙には、金属製で円筒状の保持金具153が配設されている。この保持金具153は、自身の後端を内側に折り曲げて構成した支持部154を有し、自身の内部に挿通されるセパレータ145の後端側外周に鍔状に設けられた鍔部146をこの支持部154に係止させて、セパレータ145を支持している。この状態で、保持金具153が外筒151内に内挿されて重なり部15tを形成している。そして、この重なり部15tが外側から加締められて加締め部S1を形成し、セパレータ145を支持した保持金具153が外筒151に固定されている。加締め部S1の詳細については後述する。加締め部S1が特許請求の範囲の「円周カシメ部」に相当する。
また、外筒151の後端側開口には、フッ素系ゴム製のグロメット155が嵌合されている。このグロメット155は、5つの挿通孔156,156,…(図1ではそのうちの1つを図示している。)を有し、各挿通孔156,156,…に、セパレータ145から延出した5本のリード線149,149,…が気密に挿通されている。この状態でグロメット155は、セパレータ145を先端側に押圧しつつ、外筒151の外側から加締められて、外筒151に固定されている。
主体金具110に保持された検出素子120は、その検出部121が、主体金具110の先端部である先端固定部113よりも先端側に突出している。そして、この先端固定部113には、検出素子110の検出部121を、排気ガス中のデポジット(燃料灰分やオイル成分など被毒性の付着物質)による汚損や被水などによる折損等から保護するためのプロテクタ160が嵌められ、レーザ溶接によって固定されている。このプロテクタ160は、有底筒状の内側プロテクタ161と、この内側プロテクタ161を収容する外側プロテクタ171とを有する。内側プロテクタ161は複数のガス流通孔166、167を有し、外側プロテクタ171は複数のガス流通孔176、177を有している。
そして、外側プロテクタ171の後端部と内側プロテクタ161の後端部とを、主体金具110の先端固定部113にレーザ溶接により全周溶接して固定している。
次に、本発明の特徴部分である、外筒151と保持金具153との重なり部15tを加締めて形成される加締め部S1について説明する。本発明においては、加締め部S1は、円周カシメ(第1の実施形態では八方円周カシメ)によって複数(第1の実施形態では8つ)の窪み部15A〜15Eが形成されている。なお、図2(b)に示すように、円周カシメは、各窪み部15A〜15Eの外面15a〜15hが同一の円の円周上に略位置するように加締めるものである。
ここで、図2において、まず、保持金具素形材153xの外側に、外筒素形材151xを外嵌して重なり部15tを形成し(図2(a))、この重なり部15tを円周カシメ装置40の8つの加締め押圧部41〜48内に配置し、加締めて加締め部S1を形成する(図2(b))。8つの加締め押圧部41〜48は、例えば同一の円を8分割した略扇形の断面形状を有し、各加締め押圧部41〜48の押圧面41a〜48aが上記円の円周上に位置するよう、各加締め押圧部41〜48がそれぞれ周方向に沿って所定の間隔50を設けて配置されている。各加締め押圧部41〜48はリング状のベース部49に支持されて径方向に進退可能になっており、各加締め押圧部41〜48を径方向内側に移動させて八方円周カシメを行う。
円周カシメの後、外側の外筒151は、各加締め押圧部41〜48の各押圧面41a〜48aの外形に沿って略円形の断面となり、8つの窪み部15A〜15Hの(外筒151側の)外面15a〜15hはこの円の円周上に並ぶ(図1参照)。そして、図1に示すように、各外面15a〜15h(図1では外面15d〜15fのみ図示)が周方向に離間して並び、各外面15a〜15hの間には外面15a〜15hよりも径方向外側に突出すると共に軸線AX方向に延びる突部17が形成されている。突部17は、外筒151のうち、隣接する加締め押圧部41〜48の各間隔50に相当する部分だけが加締められずに径大なまま残った部分である。
なお、図1に示すように、「窪み部の外面」とは、第1筒体と第2筒体のうち外側(第1の実施形態では外筒151)の外面のうち、周囲よりも径方向内側に凹み、かつその筒体の筒面と略平行な面であって、各加締め押圧部41〜48の押圧面41a〜48aに押圧されて形成された面である。従って、例えば外筒151の外面から径方向内側に向かって斜めに縮径して外面15fに繋がる斜面151vは「窪み部の外面」に含まれない。
このように、本実施形態において、円周カシメの方法の概略は、上述の図15の従来の方法と同様である。
但し、図3に示すように、本実施形態においては、各加締め押圧部41〜48のうち、加締め押圧部45(及び図示しない加締め押圧部41)の押圧面45a(及び押圧面41a)の軸線AX方向の長さt2が、他の加締め押圧部42、43、44、46、47(加締め押圧部42は図示せず)の押圧面42a、43a、44a、46a、47aの軸線AX方向の長さt1よりも短い。なお、押圧面45a(及び押圧面41a)は他の押圧面42a、43a、44a、46a、47aよりも内側に位置し、押圧面45a(41a)が他の押圧面42a、43a、44a、46a、47aと並んでいる。
このため、図4に示すように、窪み部15A〜15Hの外面15a〜15hのうち、外面15a、15eの軸線AX方向の長さt2も、他の外面15b〜15d、15f〜15hの軸線AX方向の長さt1より短くなる。さらに、軸線AX方向に外面15a、15eが他の外面15b〜15d、15f〜15hよりも内側に位置し、すべての外面15a〜15hが並んでいる。なお、窪み部15A、15Eが特許請求の範囲の「第1窪み部」に相当する。なお、図4は、8つの窪み部15A〜15Hの各外面15a〜15hを周方向に展開した展開図である。
次に、図5、図6を参照し、軸線AX方向に窪み部15A、15Eの外面15a、15eの長さt2を、他の窪み部15D、15F等の外面15d、15f等の長さt1より短くすることによる作用効果について説明する。
図5は、図4のすべての窪み部15A〜15Eの外面15a〜15hが重なっている直線L1で、重なり部15tを径方向に切断した断面図を示す。なお、直線L1は周方向に沿った直線である。図5において、隣接する外面15d、15e、15fの周方向の間には、隣接する加締め押圧部44、45、46の間隔50(図3参照)に相当する部分だけが加締められずに径大なまま残り、各外面15d、15e、15fよりも径方向外側に突出する突部17を形成している。但し、突部17の周方向の幅が各外面15d、15e、15fの長さより短いため、その内側に位置する保持金具の部位(突部19に相当する部位)は周方向の両端から加締め力を受ける。その結果、突部19にはある程度加締め力が加わり、その高さ(径方向への突出量)が突部17に比べて低くなって突部17との間に隙間Gが形成され、突部19はなだらかになる。
従って、ガスセンサ100の使用時に、ガスセンサ100が高温の排気ガスに晒されて外筒151(突部17)が熱膨張したり、ガスセンサ100の振動等により、突部17と突部19の径方向の間隔が広がった場合、突部19はなだらかなために外筒151と保持金具153の径方向への回転を規制する抵抗となり難い。その結果、直線L1の断面では、従来の円周カシメ(図15)と同様、保持金具153の径方向への回転が容易となる。
一方、図6は、図4の窪み部15E(及び窪み部15A)の外面15e(及び外面15a)よりも先方側にはみ出した直線L2で、重なり部15tを径方向に切断した断面図を示す。なお、直線L2は周方向に沿った直線である。図6において、隣接する外面15d、15fの周方向の間には、外面15eの先方側の位置(図4参照)に相当し、加締められていない無加締め部18が介在している。
ここで、無加締め部18の周方向の幅は各外面15d、15e、15fの長さとほぼ同一で十分に長い。このため、無加締め部18における外筒151と保持金具53とは隙間を生じずにほぼ接した状態で、加締められずに残存する。一方、無加締め部18の周方向両端では、外筒151に段差17sが径方向に生じ、保持金具153には段差17sに接する段差19sが形成される。そして、無加締め部18に対応する保持金具153は加締められずに径大である分、この段差19sは段差17sに匹敵する高さとなる。
従って、ガスセンサ100が使用時に高温の被検出ガスに晒されて外筒151(突部17)が熱膨張したり、ガスセンサ100の振動等により、無加締め部18と内側無加締め部19nとの径方向の間隔が広がったとしても、比較的高い段差19sが外筒151と保持金具153の径方向への相対的な回転を規制することとなり、外筒151と保持金具153の間の径方向への回転を抑制することができる。
なお、上記した段差19sは、外面15eの先端と、これに隣接する外面15d(又は15f)の先端とが軸線方向にずれていることで無加締め部18が形成されることに起因して形成されるものである。従って、図4では、外面15eの先端より軸線AX方向先端側を通る直線L2について説明したが、外面15eの後端側より軸線AX方向後端側を通る直線についても、保持金具153に同様な段差が生じることはいうまでもない。
以上のように、本実施形態によれば、外筒151と保持金具153とを確実に加締め固定し、加締め部S1の緩みや回転を抑制することができる。このため、セパレータ145が径方向に回転してセパレータ145の内部に収容された検出素子120を損傷させたり、接続端子147がセパレータ145と共に回転してリード線149に衝撃を加えることを抑制できる。
なお、図5に示すように直線L1の断面では、外筒151と保持金具153の間での径方向への回転を規制する効果は生じない。しかしながら、直線L1にて各外面15a〜15hの一部が並ばないと、周方向への加締め力が断続的になってそもそも加締め力が十分に生じず、保持金具153を外筒151内部に安定して加締め固定することが困難になる。このため、窪み部15A〜15Hのすべての外面15a〜15hが並ぶことが必要である。
又、図6に示すように、本実施形態では、他の窪み部15D、15Fの外面15d、15fの長さt1よりも長さが短い2つの外面15a、15eが、軸線AXを通って径方向に延びる仮想線M上と交差するように配置されている。このような構成とすると、軸線AXを挟んで重なり部15tの反対側に、外筒151と保持金具153の径方向への回転を規制する段差19sが介在するので、外筒151と保持金具153の間での径方向への回転を確実に抑制することができる。
次に、図7〜図11を参照し、本発明の第2の実施形態のガスセンサについて説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態のガスセンサ200の断面図であり、図8は図7の部分拡大図である。図9はガスセンサ200の加締めに用いる円周カシメ装置40'の斜視図である。図10はガスセンサ200の加締め部S5の各窪み部25A〜25Eの外面25a〜25eを示す部分側面図である。又、図11はガスセンサ200の加締め部S5の各窪み部25A〜25Hの外面25a〜25hを周方向に展開した展開図である。
なお、ガスセンサ200において、後述する外筒251、保護外筒252がそれぞれ特許請求の範囲の「第1筒体」、「第2筒体」に相当する。又、ガスセンサ200においては複数の加締め部S3〜S5が形成されているが、このうち加締め部S5が特許請求の範囲の「円周カシメ部」に相当する。
ガスセンサ200は、軸線AX方向に延びるとともに、先端部が閉塞された有底筒状をなす検出素子220と、検出素子220の周囲を覆うともに、自身の内面側に検出素子220を保持する主体金具210と、主体金具210の後端側に固定される金属製で円筒状の外筒251と、外筒251の外周面を覆う金属製で円筒状の保護外筒252とを備える。
検出素子220は、イットリア等を安定化剤として固溶させた部分安定化ジルコニアなどを主成分とする酸素イオン伝導性を有するセラミックを用いて成形され、先端部が閉塞された有底筒状の固体電解質体220aと、この固体電解質体220aの内面のほぼ全面に形成されたPt又はPt合金からなる多孔質の内部電極層220bと、固体電解質体220aの外面に内部電極層220bと同様にして形成された多孔質の外部電極層220cとを有する。また、外部電極層220cは、アルミナマグネシアスピネル等の耐熱性セラミックからなる多孔質の電極保護層(図示せず)により被覆されている。さらに、検出素子220の軸線AX方向の略中間位置には、径方向外側に向かって突出する係合用フランジ部220fが設けられている。
固体電解質体220aの内部には、発熱部240aを有する棒状のセラミックヒータ240が、発熱部240aが固体電解質体220aの底部側に位置するように挿入されている。このセラミックヒータ240では、後述するヒータ用リード線249bを介して通電されることで発熱部240aが発熱し、検出素子220が加熱されて活性化される。
主体金具210は、ガスセンサ200を排気管の取付部に取り付けるための雄ねじ部211と、排気管の取付部への取り付け時に取付工具をあてがう工具係合部217とを有する。また、主体金具210の先端側内周には、径方向内側に向かって突出する段部215が設けられ、段部215には、パッキン231を介してアルミナ製の支持部材232が係止されている。そして、検出素子220は、係合用フランジ部220fが支持部材232に支持されることにより、主体金具210に支持される。更に、支持部材232の後端側における主体金具210の内面と検出素子220の外面との間には、滑石粉末等の無機充填材が充填されて充填材部235が形成され、この充填材部235の後端側には、アルミナ製のスリーブ242及び環状リング243が順次同軸状に内挿されて配設される。
また、主体金具210の先端側外周には、検出素子220の主体金具210の先端から突出している先端部を取り囲むように金属製の二重のプロテクタ261、271からなるプロテクタ260が溶接により固定されている。プロテクタ261、271には、それぞれ複数のガス取入孔が形成されており、このガス取入孔から排気ガスが流入し、排気ガスに含まれる酸素濃度が検出される。
外筒251は、厚さ0.8mmのSUS410Sにて形成されており、その先端側が主体金具210の後端側の内側に挿入されて固定されている。また、この外筒251は、先端側の拡径した開口端部である先端開口部251aを環状リング243に当接させた状態で、主体金具210の主体金具側加締め部218を内側方向に加締めることで、主体金具210に固定されている。
尚、ガスセンサ200においては、主体金具210の主体金具側加締め部218を加締めることにより、滑石粉末等の無機充填材がスリーブ242を介して圧縮充填され、充填材部235が形成される構造になっている。これにより、検出素子220が筒状の主体金具210の内側に水密状に保持されている。
更に、外筒251には、その軸線AX方向における略中間位置に外筒段差部251bが形成されており、外筒段差部251bより先端側が外筒先端側胴部251cとして形成され、外筒段差部251bより後端側が外筒後端側胴部251dとして形成されている。そして、外筒後端側胴部251dは、外筒先端側胴部251cより内径及び外径がともにやや小さく形成され、且つその内径は後述するセパレータ245のセパレータ本体部245aの外径より若干大きく形成されている。また、外筒後端側胴部251dには、周方向に沿って所定の間隔で複数の大気導入孔251eが形成されている。
保護外筒252は、厚さ0.4mmSUS404Lの板材を深絞り加工することにより筒状に成形され、後端側に外部から内部に通じる開口部を有する保護外筒後端側部252a、先端側に外筒251に対して後端側から同軸状に嵌装され、連結される保護外筒先端側部252b、保護外筒後端側部252aと保護外筒先端側部252bとの間の保護外筒変径部252cが形成されている。また、保護外筒252の保護外筒先端側部252bには、周方向に沿って所定の間隔で複数の大気導入孔252dが形成されている。
尚、保護外筒後端側部252aには、後述するゴム製のグロメット255を水密状に固定するための加締め部S2が形成されている。
また、保護外筒252には大気導入孔252dが形成され、外筒251には大気導入孔251eが形成されているが、保護外筒252と外筒251との間の少なくとも各々の大気導入孔252d、251eに対応する位置にはフィルタ258が配設されている。このフィルタ258により、大気導入孔251eから水分が侵入するのを防止することができる。このフィルタ258は、合成樹脂製の繊維等からなる多孔質体により形成され、特に撥水性に優れる繊維からなる多孔質体からなるフィルタ258であることが好ましい。このようなフィルタ258としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン繊維からなる多孔質体(ジャパンゴアテックス社製、商品名「ゴアテックス」)等が挙げられ、水又は多量の水を含む液体の透過は抑えられる一方で、大気等の気体は容易に透過させることができる。
また、図8のように、保護外筒252と外筒251とは、保護外筒252の保護外筒先端側部252bのうちで、大気導入孔252dより後端側の少なくとも一部を、フィルタ258を介して径方向内側に加締めることで形成された第2加締め部S3と、大気導入孔252dよりも先端側の少なくとも一部を、フィルタ258を介して径方向内側に加締めることで形成された第3加締め部S4とにより固定されている。この場合、配設されたフィルタ258は、外筒251と保護外筒252との問で圧縮されて保持されることになる。また、保護外筒252の保護外筒先端側部252bは外筒先端側胴部251cに対して、外側から嵌装されるように配設されている。更に、保護外筒先端側部252bの先端部と外筒先端側胴部251cとが加締められ、即ち、保護外筒先端側部252bの先端部が径方向内側に向けて加締められ、径方向内側に縮径した加締め部S5が形成されている。
上記のようにして、外筒251に保護外筒252が加締め固定されることで、外筒251と保護外筒252とは互いに強固に固定され連結される。そして、基準ガスとしての大気は、大気導入孔252d、フィルタ258及び大気導入孔251eを流通して外筒251の内部に導入され、固体電解質体220aの底部220a1に導入される。一方、水分はフィルタ258により流入が抑えられ、外筒251の内部への侵入が阻止される。
さらに、図7のように、外筒251の外筒後端側胴部251dの内側には、略円筒状のセパレータ245が配設されている。このセパレータ245には、素子用リード線249aと、ヒータ用リード線249bとを挿通するためのリード線挿通孔245bが、先端側から後端側にかけて貫通するように形成されている。また、セパレータ245には、このセパレータ245の先端面において開口する有底の保持孔245cが軸線AX方向に形成されている。この保持孔245cの内部にはセラミックヒータ240の後端部が挿入され、セラミックヒータ240の後端面が保持孔245cの底面に当接することによりセラミックヒータ240の軸線AX方向における位置決めがなされている。
更に、このセパレータ245は、外筒251の後端側の内側に嵌装されたセパレータ本体部245aを備えるとともに、セパレータ本体部245aの後端部から径方向外側に延設された鍔部246を有している。即ち、セパレータ245は、セパレータ本体部245aが外筒251に嵌装されるとともに、鍔部246が外筒251の後端面にフッ素ゴム等からなる環状シール部材248を介して支持される状態で、保護外筒252の内側に配設されている。
一方、セパレータ245の後端側には、耐熱性に優れるフッ素ゴム等からなるグロメット255が配設されている。このグロメット255は、本体部255aと、この本体部255aの先端側において径方向外側に向けて延設されたシール部材鍔部255bとを有している。また、本体部255aを軸線AX方向に貫通するように4個のリード線挿通孔255cが形成されている。このように、グロメット255が、保護外筒252の後端側の内側に内挿され、保護外筒252が加締められて、加締め部S2が形成されることによって、グロメット255が保護外筒252に固定されている。
更に、素子用リード線249a及びヒータ用リード線249bは、セパレータ245のセパレータリード線挿通孔245b、グロメット255のリード線挿通孔255cに挿通されて、外筒251及び保護外筒252の内部から外部に向かって引き出されている。尚、これら4本のリード線249b、249aは、外部において図示しないコネクタに接続され、このコネクタを介してECU等の外部機器と各々のリード線249b、249aとの電気信号の入出力がなされることになる。
そして、素子用リード線249aのうちの1つは、固体電解質体220aの外面に外装された端子金具K1に加締め接続され、素子用リード線249aの他の1つ部は、固体電解質体220aの内側に圧入された端子金具K2の後端部に加締め接続されている。他方、一対のヒータ用リード線249bは、セラミックヒータ240の発熱抵抗体と接合された一対のヒータ用端子金具と各々接続される。
次に、外筒251と保護外筒252との重なり部25tを加締めて形成される加締め部S5について説明する。第2の実施形態においても、加締め部S5は、円周カシメ(第1の実施形態では八方円周カシメ)によって複数(第2の実施形態では8つ)のの窪み部25A〜25Hが形成されている。
図9に示すように、加締め部S5の形成に用いる円周カシメ装置40'は、第1の実施形態で加締め部S1の形成に用いる円周カシメ装置40とほぼ同一の構成を有している。但し、第2の実施形態においては、各加締め押圧部41〜48の押圧面41a〜48aの軸線AX方向の長さt1が同一である。又、加締め押圧部41、43、45、47の押圧面41a、43a、45a、47a(図9では一部の加締め押圧部のみ図示)の先端が、加締め押圧部42、44、46、48の押圧面42a、44a、46a、48a(図9では一部の加締め押圧部のみ図示) の先端よりも軸線AX方向先端側にずれている。つまり、各加締め押圧部41〜48の押圧面41a〜48aが軸線AX方向に互い違いにずれている。なお、図9において、図示しない外筒素形材の外側に外嵌された保護外筒素形材252xを、円周カシメ装置40'の8つの加締め押圧部41〜48内に配置している。
そして、図10、図11に示すように、8つの窪み部25A〜25Hの外面25a〜25h(図10では外面25b〜15fのみ図示)が周方向に離間して並び、各外面25a〜25hの間には、第1の実施形態の突部17と同様、径方向外側に突出する突部27が形成されている。さらに、外面25a〜25hの先端及び後端は、軸線AX方向に互い違いにずれている。なお、具体的には、外面25b、25d、25f、25hの後端側が、外面25a、25c、25e、25gの後端側よりも軸線AX方向後端側にはみ出している。又、軸線AX方向の先端側ではその逆になっている。外面25a〜25hはいずれも軸線AX方向の長さがt1である。
なお、窪み部25A、25C、25E、25Gは、他の窪み部25B等に対して、特許請求の範囲の「第2窪み部」に相当する。又、窪み部25B、25D、25F、25Hは、他の窪み部25A等に対して、特許請求の範囲の「第2窪み部」に相当する。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様、外筒251と保護外筒252とを確実に加締め固定し、加締め部S5の緩みや回転を抑制することができる。つまり、図11の直線L1では、図5と同様、突部27の径方向内側に位置する外筒251の部位に形成された突部はなだらかなため(図示せず)、外筒251と保護外筒252の間では径方向への回転が容易となる。
一方、図12は、図11の軸線AX方向に外面25a、25c、25e、25gよりも外側にはみ出した直線L3で、加締め部S5を径方向に切断した断面図を示す。なお、直線L3は周方向に沿った直線である。
図12においても、図6と同様、隣接する外面25d、25fの周方向の間には、外面25eの後方側の位置(図11参照)に相当し、加締められていない無加締め部28が介在している。そして、図6の無加締め部18と同様、無加締め部28の周方向の幅は各外面25d、25e、25fの長さとほぼ同一で十分に長い。このため、無加締め部28の周方向両端が加締められて、外筒251に段差27sが径方向に生じ、保護外筒252に段差27sに接する段差29sが形成される。そして、無加締め部28に対応する保護外筒252は、この段差29sも段差27sに匹敵する高さとなるので、この段差29sが外筒251と保護外筒252の径方向への回転を規制する抵抗こととなり、外筒251と保護外筒252の間での径方向への回転を抑制することができる。
なお、上記した段差29sは、隣接する2つの外面(例えば外面25dと25e)の先端が軸線方向にずれていることで無加締め部28が形成されることに起因して形成されるものである。従って、図11では、外面25eの後端より軸線AX方向後端側を通る直線L3について説明したが、外面25eの先端側より軸線AX方向先端側を通る直線についても、外筒251に同様な段差が生じることはいうまでもない。但し、図11において軸線AX方向の先端側では、直線L3と逆に、隣接する外面25e、25gの周方向の間に無加締め部28が介在し、この部分に相当する内側無加締め部の周方向両端に段差29sが形成される。
又、第2の実施形態においては、外面25a〜25hの先端及び後端が軸線AX方向に互い違いにずれている。このため、図12に示すように、他の窪み部25B、25D、25F、25Gの外面25b、25d、25f、25hの後端より、自身の後端が軸線AX方向先端側にずれる窪み部25A、25C、25E、25Gの外面25a、25c、25e、25gにおいて、外面25a、25eの組、及び外面25c、25gの組がそれぞれ軸線AXを通って径方向に延びる仮想線M1、M2上と交差するように配置されている。このため、第2の実施形態においても、軸線AXを挟んで重なり部25tの反対側に、外筒251と保護外筒252の径方向への回転を規制する段差29sが介在するので、外筒251と保護外筒252の間での径方向への回転を確実に抑制することができる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態では、センサとして、ガスセンサの1種である全領域空燃比センサ(第1の実施形態のガスセンサ100)、酸素センサ(第2の実施形態のガスセンサ200)を例示したが、ガスセンサとしては、酸素センサ、NOxセンサ、HCセンサ等にも適用することができる。
又、ガスセンサに限られず、例えば温度センサ等に適用することもできる。そして、上記ガスセンサの場合、検出素子は軸線方向に延びる形状であったが、例えば温度センサのように検出素子が軸線方向に延びないサーミスタ等であってもよい。
又、上記ガスセンサの場合、主体金具が検出素子を直接囲んだが、例えば温度センサのように、検出素子を第2筒体の内側に収容し、この第2筒体と第1筒体とを加締め固定し、さらに、第1筒体の外側を主体金具で囲むようにしてもよい。そして、主体金具が取り付けられる取付け対象体は、被検出雰囲気に晒されるものであり、例えばエンジンの排気管や、温度の測定対象となる装置等が挙げられる。
また、本実施形態では、窪み部が8個の八方円周カシメを用いたが、窪み部の個数、形状も上記に限定されない。
15A〜15H、25A〜25H 窪み部
15A、15E 第1窪み部
25A、25C、25E、25G 第2窪み部
15a〜15h、25a〜25h 窪み部の外面
15a、15e 第1窪み部の外面
25a、25c、25e、25g 第2窪み部の外面
15t、25t 重なり部
100、200 ガスセンサ(センサ)
110、210 主体金具(ハウジング)
120、220 検出素子
151、251 外筒
153 保持金具
252 保護外筒
S1,S5 円周カシメ部(加締め部)
M、M1、M2 軸線を通って径方向に延びる仮想線
AX 軸線

Claims (4)

  1. 被検出雰囲気の所定の特性を検出する検出素子と、
    前記検出素子を、前記被検出雰囲気に晒すように、取付け対象体に取り付け可能な筒状のハウジングと、
    軸線方向に延び、前記検出素子の周囲を取り囲むとともに前記ハウジングに係合する金属製で円筒状の筒体であり、一部が前記ハウジングに内挿又は外挿された第1筒体、及び、前記ハウジングとは離間しつつ、少なくとも一部が前記第1筒体に内挿又は外挿されて、前記第1筒体と重なりあう第2筒体、を有する筒体と、を備え、
    前記第1筒体と前記第2筒体との重なり部には、周方向の複数の方向から径方向内側に加締めてなる円周カシメ部であり、複数の窪み部が周方向に並ぶ円周カシメ部が形成されてなるセンサであって、
    複数の前記窪み部は、自身の外面の軸線方向の長さが、他の前記窪み部の外面の軸線方向の長さと異なる第1窪み部を少なくとも1つ有するセンサ。
  2. 前記円周カシメ部は、前記第1窪み部を複数個有し、かつ複数の前記第1窪み部のうち2つの前記第1窪み部は、それぞれの外面が軸線を通って径方向に延びる仮想線上と交差するように配置されている請求項1に記載のセンサ。
  3. 被検出雰囲気の所定の特性を検出する検出素子と、
    前記検出素子を、前記被検出雰囲気に晒すように、取付け対象体に取り付け可能な筒状のハウジングと、
    軸線方向に延び、前記検出素子の周囲を取り囲むとともに前記ハウジングに係合する金属製で円筒状筒体であり、一部が前記ハウジングに内挿又は外挿された第1筒体、及び、前記ハウジングとは離間しつつ、少なくとも一部が前記第1筒体に内挿又は外挿されて、前記第1筒体と重なりあう第2筒体、を有する筒体と、を備え、
    前記第1筒体と前記第2筒体との重なり部には、周方向の複数の方向から径方向内側に加締めてなる円周カシメ部であり、複数の窪み部が周方向に並ぶ円周カシメ部が形成されてなるセンサであって、
    複数の前記窪み部は、自身の外面が、他の前記窪み部の外面と前記軸線方向にずれる第2窪み部を少なくとも1つ有するセンサ。
  4. 前記円周カシメ部は、前記第2窪み部を複数個有し、かつ複数の前記第2窪み部のうち2つの前記第2窪み部は、それぞれの外面が軸線を通って径方向に延びる仮想線上と交差するように配置されている請求項3に記載のセンサ。
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